JP3989199B2 - アンテナユニット、アンテナ装置および放送塔 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、UHF帯で広帯域特性を有する2N(Nは自然数)個のループを形成する2Lアンテナ素子自体の広帯域特性を発揮させることができるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近い将来、地上波ディジタル放送がUHF帯において開始される。現在のアナログ放送におけるUHF帯の送信アンテナは、双ループアンテナが多用され、各周波数に合わせて設計されている。UHF帯のディジタル化は、アナログ放送と違い同じ時間軸上でネットワークの整備が進められていると考えられる。このため、サテライト局では、各社共同でアンテナシステムを建設する傾向がある。したがって、アンテナコストを下げるためには、複数のチャネルをカバーできる広帯域アンテナが有効である。一方、このディジタル放送開始前の過渡期におけるアナログ/アナログ変換を考えると、広帯域アンテナは必須のものと考える。
【0003】
図18は、従来の双ループアンテナの平面図であり、図19は、従来の双ループアンテナの右側面図である。双ループアンテナ100は、長手方向に沿う両縁部に略45°に折り曲げて、主面を形成した平板状の反射器106上に、その周長が送信周波数の略波長λとなる円弧状のループアンテナ素子101,102およびループアンテナ素子103,104を有した双ループアンテナを、この主面に垂直な方向に、単一指向性を持たせて送信する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、双ループアンテナは、広帯域特性を有するが、双ループアンテナ素子101,102および双ループアンテナ素子103,104は、平行線路であり、給電線側は、特性インピーダンスが50Ωあるいは75Ωの同軸線路が用いられため、図20(a)に示すように、双ループアンテナ素子101〜104と給電線との間にバラン(balance-unbalance変換回路:balun)回路202が設けられる。なお、通常のアンテナ素子と給電線との間には、このバラン回路202が設けられないが、双ループアンテナ素子101,103と双ループアンテナ素子102,104とが略平行線路を形成するため、双ループアンテナは、同軸線路である給電線との間にバラン回路202を設けなければならないという特殊性を有する。
【0005】
このバラン回路202は、図20(b)に示すように不平衡線路(同軸線路)と平衡線路(平行線路)とを変換接続する整合回路である。これは、双ループアンテナ素子101〜104によって形成される平衡線路と、給電線が形成する不平衡線路とをそのまま接続すると、接続点で必ず電流の不平衡成分が生じるからである。
【0006】
図21は、図18に示した双ループアンテナのC−C線断面図であり、給電線108の内部導体301は、接続部304を介して外部導体302に平行に配置された外部導体303に接続される。外部導体302,303は、接続部304で接続されるとともに、略1/4λのところで短絡部305によって短絡されている。この外部導体302,303、接続部304、および短絡部305がバラン回路である。なお、バラン回路には、種々の形態のものがあり、たとえばUバランやシュペルトッフ(阻止套管)などがある。
【0007】
しかし、このバラン回路202を設けることによって、給電部を含めた双ループアンテナのインピーダンスの周波数特性は、バラン回路202自体が有する周波数特性を含んだものとなり、結果として狭帯域となってしまうという問題点があった。
【0008】
一方、双ループアンテナ素子101〜104と給電線108とのインピーダンス整合をとるために、図20(a)に示すインピーダンス整合回路201を、双ループアンテナ素子101〜104と給電側との間に形成しなければならない。図18および図19に示した双ループアンテナでは、内部導体の径を変えることで、長さを1/4λに変換するインピーダンス整合を行っている。なお、インピーダンス整合回路201としては、その他トラップなどのスタブを挿入するものが多い。
【0009】
しかし、このインピーダンス整合回路201では、中心周波数において完全に整合するが、他の周波数に対しては整合せず、リターンロスが大きくなるという問題点があった。
【0010】
この場合、複数のインピーダンス整合回路201を、たとえば3個ぐらい用いて、徐々にインピーダンスを変換すれば、その周波数特性は小さくなり、広帯域化を図ることができるが、給電部がいきおい長くなるという問題点を生じることになる。
【0011】
したがって、従来の双ループアンテナでは、上述したバラン回路202およびインピーダンス整合201を双ループアンテナ素子101〜104の接続点に接続させることから、その周波数特性が劣化し、双ループアンテナ素子自体の広帯域性を十分に生かしきれていない。
【0012】
一方、上述した双ループアンテナの指向性を崩すと、新たな受信不感地帯が発生し、この受信不感地帯をなくすために新たな放送塔などの適地を探し出し、建設する必要が生じるため、地上波ディジタル放送の実現に向けて、現在多用されている双ループアンテナの指向性を維持しつつ、その広帯域性を用いたアンテナの開発が強く要望されているのが現実である。
【0013】
この発明は上記に鑑みてなされたもので、現在多用されている双ループアンテナの指向性を維持しつつ、双ループアンテナ素子自体の広帯域性を十分に発揮することができるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1にかかるアンテナユニットは、それぞれ2N(Nは自然数)個のループを形成する2のm乗(mは自然数)個のループアンテナ素子と、前記ループアンテナ素子に対する電力を伝送する、不平衡線路によって構成された第1の給電線と、前記各ループアンテナ素子と前記第1の給電線との間に配置され、前記第1の給電線に対して2分岐をm段繰り返すとともに、各段の特性インピーダンスを順次前段の特性インピーダンスの略2倍の特性インピーダンスとし、前記第1の給電線の特性インピーダンスの2のm乗倍の特性インピーダンスであって前記各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しい特性インピーダンスを有する2のm乗個のアンテナ側端点を形成し、各アンテナ側端点が2のm乗個の前記各ループアンテナ素子の給電点に直接接続する、不平衡線路によって構成された第2の給電線とを備え、
前記各ループアンテナ素子と前記題1の給電線との間にバラン回路及びインピーダンス整合回路を不要とすることを特徴とする
【0015】
この請求項1の発明によれば、第1の給電線から伝送された電力は、第2の給電線によって2分岐が繰り返され、各ループアンテナ素子の給電点に供給される。この際、第2の給電線の最終段の特性インピーダンスは、各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しくして、インピーダンス整合調整をなくし、バラン回路を設けなくても特性上の変化がないようにしている。
【0016】
また、請求項2にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、反射板をさらに備え、前記ループアンテナ素子は、前記反射板上に所定の距離を置いて配置され、前記第2の給電線は、前記反射板の裏面あるいは表面に配設されることを特徴とする。
【0017】
この請求項2の発明によれば、反射板を用いて、一層効率的なアンテナ指向性を得ることができ、第2給電線の設置あるいはアンテナユニットの取り付けも容易に行うことができる。
【0018】
また、請求項3にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記第2の給電線は、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の給電点までの長さを異ならせたことを特徴とする。
【0019】
この請求項3の発明によれば、第2の給電線において、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子のアンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナに対する給電に位相差をもたせ、合成アンテナ指向性をシフトさせることによってヌル点を所望の方向に移動させることができる。
【0020】
また、請求項4にかかるアンテナユニットは、上記の発明において、前記第2の給電線は、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせたことを特徴とする。
【0021】
この請求項4の発明によれば、前記第2の給電線において、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナ素子に対する給電に位相差をもたせ、たとえ、2つのループアンテナ素子によるヌル点が生じる場合であっても、他のループアンテナ素子による電界強度の存在によってヌル点をなくすようにしている。
【0022】
また、請求項5にかかるアンテナ装置は、それぞれ2N(Nは自然数)個のループを形成する2のm乗(mは自然数)個のループアンテナ素子と、前記ループアンテナ素子に対する電力を伝送する、不平衡線路によって構成された第1の給電線と、前記各ループアンテナ素子と前記第1の給電線との間に配置され、前記第1の給電線にたいして2分岐をm段繰り返すとともに、各段の特性インピーダンスを順次前段の特性インピーダンスの略2倍の特性インピーダンスとし、前記第1の給電線の特性インピーダンスの2のm乗倍の特性インピーダンスであって前記各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しい特性インピーダンスを有する2のm乗個のアンテナ側端点を形成し、各アンテナ側端点が2のm乗個の前記各ループアンテナ素子の給電点に直接接続する、不平衡線路によって構成された第2の給電線と、所定の距離を置いて各ループアンテナ素子を配置する反射板と、を備えた複数のアンテナユニットを円環状に均等に配列し、各アンテナユニットから放出される電波を合成して略無指向放射パターンを得、バラン回路及びインピーダンス整合回路を不要とすることを特徴とする。
【0023】
この請求項5の発明によれば、複数のアンテナユニットを円環状に均等に配列し、各アンテナユニットから放射される電波を合成して略無指向放射パターンを得るようにしている。
【0024】
また、請求項6にかかるアンテナ装置は、上記の発明において、前記第2の給電線は、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の給電点までの長さを異ならせたことを特徴とする。
【0025】
この請求項6の発明によれば、第2の給電線において、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子のアンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナに対する給電に位相差をもたせ、合成アンテナ指向性をシフトさせることによってヌル点を所望の方向に移動させることができる。
【0026】
また、請求項7にかかるアンテナ装置は、上記の発明において、前記第2の給電線は、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせたことを特徴とする。
【0027】
この請求項7の発明によれば、前記第2の給電線において、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナ素子に対する給電に位相差をもたせ、たとえ、2つのループアンテナ素子によるヌル点が生じる場合であっても、他のループアンテナ素子による電界強度の存在によってヌル点をなくすようにしている。
【0028】
また、請求項8にかかる放送塔は、上記の発明において、請求項1〜7のいずれか一つに記載のアンテナユニットまたはアンテナ装置を、所定の地上高に設置したことを特徴とする。
【0029】
この請求項8の発明によれば、上述した請求項1〜7のアンテナユニットまたはアンテナ装置を、所定の地上高に設置して、広帯域性をもち、かつ従来のアンテナ指向性を少なくとも維持した電波を放射することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるアンテナユニット、アンテナ装置および放送塔の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図1において、このアンテナユニット10は、2つのループアンテナ素子からなる2Lアンテナ素子1,2を2つ有している。すなわち、4つのループアンテナ素子を備える。各2Lアンテナ素子1,2は、各2Lアンテナ素子1,2の長手方向に直列に配置される。また、各2Lアンテナ素子1,2自体のインピーダンスは、略100Ωである。各ループアンテナ素子の周長は、送信周波数の波長λに設定される。
【0032】
各2Lアンテナ素子1,2の給電点には、それぞれ特性インピーダンス100Ωの同軸管3が接続され、同軸管3の中央(中点)には、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4が接続され、同軸ケーブル4および同軸管3を介して各2Lアンテナ素子1,2に対して給電される。同軸管3の中点によって分岐された同軸管3aは、2Lアンテナ素子1側に延び、同軸管3aの内部導体11aが2Lアンテナ素子1の一方のエレメントに直接接続される。また、同軸管3の中点によって分岐された同軸管3bは、2Lアンテナ素子2側に延び、同軸管3bの内部導体11bが2Lアンテナ素子2の一方のエレメントに直接接続される。なお、同軸管3a,3bの外部導体は、図4に示す反射板5を介して各2Lアンテナ素子1,2のアンテナ端部に接続される。
【0033】
なお、同軸ケーブル4には、同軸管3a,3bが2分岐して接続され、並列となった同軸管3a,3bの合成インピーダンスを考慮すると、100Ωの特性インピーダンスをもつ同軸管3a,3bと同軸ケーブル4とは、単純にインピーダンス整合する。また、各2Lアンテナ素子1,2は、インピーダンスが略100Ωであるため、特性インピーダンスが100Ωの各同軸管3a,3bとも、容易にインピーダンス整合する。したがって、インピーダンス整合回路を設ける必要がない。また、複雑なインピーダンス調整も必要ない。
【0034】
ここで、図2は、図1に示した同軸管3を直接取り付けた各2Lアンテナ素子1,2のインピーダンスの周波数特性を示した図である。図2に示すように、抵抗成分の特性L11およびリアクタンス成分の特性L12は、ともに450MHz〜850MHzの帯域において、平坦な特性を示しているとともに、抵抗成分の特性L11が、ほぼ100Ωであり、リアクタンス成分の特性がほぼ零であり、良好なインピーダンス特性を呈している。このように、同軸管3を直接取り付けた場合には、バラン回路の取り付けによる周波数特性が全く影響されないため、広帯域の平坦な特性を得ることができる。
【0035】
また、図1に示したアンテナユニット10の各2Lアンテナ素子1,2のアンテナ指向性は、図3に示す特性L21,L22を示す。図3(a)は、周波数が600MHzの時の水平指向性を示し、図3(b)は、周波数が600MHzの時の垂直指向性を示している。ここで、図3に示す特性(破線)L31,L32は、図18に示したアンテナユニット100によるバラン回路を取り付けた場合における2Lアンテナ素子の水平指向性および垂直指向性を示している。図3に示すように、図1に示したアンテナユニット10の各2Lアンテナ素子1,2のアンテナ指向性は、バラン回路を取り付けた場合におけるアンテナ指向性と比較して、殆ど変化がないことがわかる。
【0036】
ここで、図4〜図6を参照して、アンテナユニット10の構成について説明する。図4は、アンテナユニット10の構成を示す正面図であり、図5は、アンテナユニット10の構成を示す右側面図であり、図6は、アンテナユニット10のA−A線断面図である。
【0037】
図4および図5において、2Lアンテナ素子1,2は、長手方向に沿う両縁部に略45°に折り曲げて、主面を形成した平板状の反射板5上に、略波長λとなる円弧状のループアンテナ素子を有した双ループアンテナである。2Lアンテナ素子1,2は、反射板5の面に対して高さL3の位置に平行に設置される。各ループ間距離は「L1」であり、各2Lアンテナ素子1,2間距離は「L2」である。
【0038】
同軸管3は、断面が矩形であり、各一端の内部導体11a,11bが各2Lアンテナ素子1,2の中央の一方に直接接続される。同軸管3は、反射板5の裏面を通り、中央部において、同軸ケーブル4に接続される。なお、上述したように、同軸管3は、特性インピーダンスが100Ωに設定されている。また、同軸管3は、反射板5の表面に配設するようにしてもよい。この場合、反射板5の裏面に凸部が形成されず、アンテナユニットの取り付けを容易かつ堅固に行うことができる。
【0039】
図6において、内部導体11aは、2Lアンテナ素子1の中央部分の平行線路間を通り、その先端とアンテナエレメント1aとの間は、導通部材1cによってL字型に橋渡され、導通される。一方、外部導体は、他方のアンテナエレメント1bに接続される。なお、内部導体11aには、リング部材11cが環装され、2Lアンテナ素子1と同軸管3とのインピーダンス調整が行われる。
【0040】
また、上述した各ループ間距離「L1」、各2Lアンテナ素子1,2間距離「L2」、反射板5に対する各2Lアンテナ素子1,2の高さ「L3」などは、さらに調整することによって、放射パターン、利得などをさらに向上させることができる。さらに、上述した同軸ケーブル4の特性インピーダンスは50Ωであったが、給電線としての同軸ケーブルの特性インピーダンスが75Ωである場合には、75Ω→50Ω変換を行えばよい。
【0041】
さらに、上述した2Lアンテナ素子1,2自体のインピーダンスは略100Ωであるとしたが、たとえば、2Lアンテナ素子1,2自体のインピーダンスが略150Ωである場合には、同軸ケーブル4の特性インピーダンスを75Ωとし、同軸管3の特性インピーダンスを150Ωとすればよい。また、同様にして、2Lアンテナ素子1,2自体のインピーダンスがたとえば200Ωである場合には、同軸管3を多段接続すればよい。たとえば、図7に示すように、各2Lアンテナ素子21,22,26,27のインピーダンスが200Ωである場合、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4に100Ωの同軸管23を接続し、さらにこの100Ωの同軸管23に、特性インピーダンスが200Ωの同軸管を接続し、この200Ωの同軸管の内部導体を4つの各2Lアンテナ素子21,22,26,27に直接接続すればよい。
【0042】
なお、各アンテナユニットは、レドームを設け、風雨に対する強度を持たせるようにするのが好ましい。
【0043】
この実施の形態1では、2Lアンテナ素子1,2と、給電線としての同軸ケーブル4との間に接続され、2Lアンテナ素子1,2のインピーダンスに略等しく、同軸ケーブル4の特性インピーダンスの2倍の特性インピーダンスを有し、同軸ケーブル4を2分岐し、同軸管3の内部導体を直接2Lアンテナ素子1,2に接続した同軸管3を設けるようにしているので、バラン回路やインピーダンス整合回路を必要とせず、これが存在しないことによって、バラン回路やインピーダンス整合回路によって制限されていた2Lアンテナ素子1,2自体の広帯域性を得ることができる。また、バラン回路やインピーダンス回路を設けない場合であっても、アンテナ指向性が変化しないので、従来のアンテナユニットのもつアンテナ指向性をそのまま維持することができる。
【0044】
(実施の形態2)
つぎに、この発明の実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、2つの2Lアンテナ素子1,2をもつアンテナユニットであったが、この実施の形態2では、2つの4Lアンテナ素子31,32をもつアンテナユニットとしている。
【0045】
図8は、この発明の実施の形態2であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図8において、2つの2Lアンテナ素子1,2に代えて2つの4Lアンテナ素子31,32を設けている。この4Lアンテナ素子31,32は、それぞれ4つのループアンテナ素子を有し、長手方向に4つのループが形成される。また、同軸管3に代えて同軸管33を設けている。この同軸管33は、同軸管3と同じく、特性インピーダンスが100Ωである。ただし、4Lアンテナ素子31,32は、2Lアンテナ素子1,2に比してループアンテナ素子を多く有しているため、同軸管33は、同軸管3に比して長い。なお、同軸管33は、実施の形態1と同様に、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4に接続され、同軸管33の内部導体は、それぞれ4Lアンテナ素子31,32に直接接続される。ここで、4Lアンテナ素子31,32のインピーダンスは、それぞれ略100Ωであるため、実施の形態1と同様に、インピーダンス整合回路は不要となり、バラン回路も不要となる。
【0046】
なお、上述した実施の形態2では、4Lアンテナ素子31,32について説明したが、これに限らず、それぞれ6つのループアンテナ素子を有する6lアンテナ素子に対しても適用することができる。すなわち、2の倍数のループアンテナ素子を有するものに、適用することができる。
【0047】
この実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、バラン回路やインピーダンス整合回路を必要とせず、これが存在しないことによって、バラン回路やインピーダンス整合回路によって制限されていた4Lアンテナ素子31,32自体の広帯域性を得ることができる。また、バラン回路やインピーダンス回路を設けない場合であっても、アンテナ指向性が変化しないので、従来のアンテナユニットのもつアンテナ指向性をそのまま維持することができる。
【0048】
(実施の形態3)
つぎに、この発明の実施の形態3について説明する。上述した実施の形態1では、各2Lアンテナ素子1,2を長手方向に直列に配置したアンテナユニットとしていたが、この実施の形態3では、各2Lアンテナ素子1,2に対応する各2Lアンテナ素子41,42の長手方向に沿って並列に配置したアンテナユニットとしている。
【0049】
図9は、この発明の実施の形態3であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図9において、2つの2Lアンテナ素子41,42は、長手方向に沿って並列に配置される。その他の構造は、実施の形態1と同じである。すなわち、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4から2分岐する特性インピーダンス100の同軸管43は、インピーダンスが100Ωの各2Lアンテナ素子41,42の一方のアンテナエレメントに直接接続される。
【0050】
図10は、この発明の実施の形態3の応用例であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図10において、2つの4Lアンテナ素子51,52は、長手方向に沿って並列に配置される。その他の構造は、実施の形態1と同じである。すなわち、特性インピーダンス50Ωの同軸ケーブル4から2分岐する特性インピーダンス100の同軸管53は、インピーダンスが100Ωの各2Lアンテナ素子51,52の一方のアンテナエレメントに直接接続される。
【0051】
この実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、バラン回路やインピーダンス整合回路を必要とせず、これが存在しないことによって、バラン回路やインピーダンス整合回路によって制限されていた2Lアンテナ素子41,42自体の広帯域性を得ることができる。また、バラン回路やインピーダンス回路を設けない場合であっても、アンテナ指向性が変化しないので、従来のアンテナユニットのもつアンテナ指向性をそのまま維持することができる。特に、この実施の形態3によれば、後述するように、水平面における各2Lアンテナ素子41,42のアンテナ指向性を合成することができ、水平方向におけるアンテナ利得を上げることができるとともに、水平指向性を鋭くすることができる。
【0052】
(実施の形態4)
つぎに、この発明の実施の形態4について説明する。上述した実施の形態1〜3では、いずれも同軸ケーブル4から2Lアンテナ素子1,2、2Lアンテナ素子21,22,26,27、4Lアンテナ素子31,32、2Lアンテナ素子41,42、あるいは4Lアンテナ素子51,52の接続点までの長さが等しく、同位相によって各2Lアンテナ素子1,2、2Lアンテナ素子21,22,26,27、4Lアンテナ素子31,32、2Lアンテナ素子41,42、あるいは4Lアンテナ素子51,52を給電していたが、この実施の形態3では、各2Lアンテナ素子1,2、2Lアンテナ素子21,22,26,27、4Lアンテナ素子31,32、2Lアンテナ素子41,42、あるいは4Lアンテナ素子51,52に対して異なる位相で給電するようにしている。
【0053】
図11は、この発明の実施の形態4であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。図11において、同軸ケーブル4から2分岐する同軸管63aの長さL61と同軸管63bの長さL62とは異なる。その他の構成は実施の形態1と同じであり、同一構成部分には同一符号を付している。
【0054】
このようにして同軸管63aの長さL61と、同軸管63bの長さL62とを異ならせると、各2Lアンテナ素子1,2に給電される位相が異なることになる。この結果、各2Lアンテナ素子1,2のアンテナ指向性は、同相の場合におけるアンテナ指向性を傾けた特性をもつ。図12は、各2Lアンテナ素子1,2に対する給電が同相の場合と位相が異なる場合との合成垂直指向性を示した図である。なお、図12に示した周波数は、600MHzである。
【0055】
図12において、アンテナ指向性L51は、各2Lアンテナ素子1,2に対する給電を同相した場合における合成垂直指向性を示し、アンテナ指向性L52は、各2Lアンテナ素子1,2に対する給電の位相を異ならせた場合の合成垂直指向性を示す。各アンテナ指向性L51,L52は、2Lアンテナ素子1,2間の距離を0.84mとしている。また、アンテナ指向性L52は、2Lアンテナ素子1,2間に45度の位相差を与えている。図12において、アンテナ指向性L52は、アンテナ指向性L51を約5度シフトした特性を示し、合成垂直指向性が下に傾いた(チルト)した形状となっている。したがって、ヌル点P51もヌル点P52にシフトし、メインローブの最大値もシフトしている。このようなシフトが生じるのは、各2Lアンテナ素子1,2が形成する同一方向における電磁波の波面が干渉し、1/2波長差の距離をもつ場合に各電磁波の強度が零となるからである。このように各2Lアンテナ素子1,2間に位相差を持たせることによって、ヌル点が生じる一定の俯角の方向、すなわち不感地帯を変更することができ、受信地域に合わせた柔軟なアンテナ指向性を形成することができる。
【0056】
ところで、2つの2Lアンテナ素子1,2の場合には、電磁波の発生源を各2つのループによる2点としてとらえることができるが、2Lアンテナ素子21,22,26,27、4Lアンテナ素子31,32などの場合には、電磁波の発生源を各2つのループによる4点としてとらえることができる。この場合、各2つのループに対する位相差を少なくとも3つの各2つのループに対して与えると、たとえ2つの各2つのループの位相差が1/2波長となるヌル点(角度)が存在しても、他の1つ以上の各2つのループの位相差が異なるため、ヌル点を形成することがなくなる。すなわち、3つ以上の各2つのループ、換言すれば、3以上の最終の給電点を形成する場合、各最終の給電点に対する位相差を異ならせるように同軸管の長さを設定すればよい。
【0057】
たとえば、図7に示した2Lアンテナ素子21,22,26,27に対する同軸管の長さを、2Lアンテナ素子26に対する位相を基準として、2Lアンテナ素子21,22,27の位相差が−15度、45度、−15度となるように設定すると、図13に示したアンテナ指向性を得ることができる。図13において、アンテナ指向性L61は、各2Lアンテナ素子21,22,26,27に対する位相差が零となるように、同軸管の長さを同じにした場合のアンテナ指向性であり、ヌル点P61,P62などのヌル点を形成するが、アンテナ指向性L62は、上述したように、各2Lアンテナ素子21,22,26,27に対して位相差を与えるような同軸管の長さに設定するため、ヌル点が生じない。なお、図13に示した各アンテナ指向性は、周波数が500MHzであり、各2Lアンテナ素子21,22,26,27間の間隔は、1.2mとしている。
【0058】
したがって、2Lアンテナ素子に対する最終の給電点に対する位相差が3つ以上異ならせるように同軸管の長さを設定することによって、ヌル点がなくなり、しかもアンテナ指向性全体をシフトすることができるので、柔軟かつ確実にヌル点が生じる一定の俯角の方向における不感地帯をなくすことができる。なお、2Lアンテナ素子が2つの場合に位相差を与える場合、各2Lアンテナ素子を形成する各2つのループ間の距離が、ヌル点が生じる角度に対して周波数的に無視できない程度である場合、各ループが3つ以上生成されることになるため、実質的にヌル点ななくなる。
【0059】
この実施の形態4によれば、同軸管の長さを調整して、給電の位相を容易に変化させることができ、この位相の変化によって各2Lアンテナ素子のアンテナ指向性をシフトすることができ、さらに3つ以上の2Lアンテナ素子に対する最終の給電点に対する位相差を異ならせることによって、ヌル点をなくすことができるため、従来のアンテナ指向性に比して一層、柔軟かつ確実に不感地帯をなくすことができるアンテナ指向性を得ることができる。
【0060】
(実施の形態5)
つぎに、この発明の実施の形態5について説明する。この実施の形態5では、上述した実施の形態1〜4で示したアンテナユニットを用いたアンテナ装置および放送塔を実現している。
【0061】
図14は、この発明の実施の形態5であるアンテナ装置を含む放送塔の概要構成を示す図である。図14において、放送塔は、鉄骨材を組み上げたタワー状の骨格フレーム体71と、その上端に垂直に設けたポール部72とを有する。ポール部72、および骨格フレーム体71の比較的断面の小さい円筒部75に、上述したアンテナユニット10に対応するアンテナユニット73,74が取り付けられる。
【0062】
このアンテナユニット73,74の取付は、ポール部72あるいは円筒部75の周囲に水平かつ均等に配置することによって実現される。ただし、アンテナユニット73,74の取付数は、ポール部72あるいは円筒部75の断面の大きさ、すなわち円周の長さによって決定され、水平方向に送信利得の落ち込みのある部分を形成しないように密に配置する。したがって、ポール部72には、少ないアンテナユニット73の数で済み、円筒部75には、比較的多くの個数のアンテナユニット74が必要となる。
【0063】
ここで、図15を参照して、放送塔に設置されるアンテナ装置の一例について説明する。図15は、ポール部72に設置されるアンテナ装置の構成を示す図であり、図15(a)は、アンテナ装置の正面図であり、図15(b)は、B−B線断面図である。図15において、4つのアンテナユニット73−1〜73−4は、ポール部72の周縁であって同一周上に設けられ、各アンテナユニット73−1〜73−4は、90°ずつ均等に配置される。なお、各アンテナユニット73−1〜73−4は、図4に示したアンテナユニットである。
【0064】
図16は、図15に示したアンテナ装置の水平指向性を示す図である。なお、アンテナユニット73−4が配置される方向を0度とし、アンテナユニット73−3が配置される方向を90度としている。各アンテナユニット73−1〜73−4の間には、アンテナ指向性の高い部分が形成される。たとえば、アンテナユニット73−3,73−4間には、ピークP71が形成される。このピークP71は、アンテナユニット73−3,73−4のメインローブの裾部分で、左右45度方向が強め合ってできたピークである。各アンテナユニット73−1〜73−4は、2つの2Lアンテナ素子を合成した利得をもち、比較的鋭いアンテナ指向性をもつため、図16に示すように、ピークP71を極端に大きくすることはない。これによって、90度毎、全周に配置した4つのアンテナユニット73−1〜73−4であっても、比較的無指向の水平指向性を得ることができる。
【0065】
なお、各アンテナユニット73−1〜73−4は、ポール部の内縁部に配置された給電装置76によって一括して給電される。なお、ポール部72の設置されるその他のアンテナ装置および円筒部75に配置されるアンテナ装置も、給電装置76によって、一括して給電するようにしてもよい。
【0066】
また、上述したアンテナ装置は、図14に示した親局の放送塔に限らず、図17に示す中継機能をもった子局の放送塔にも適用することができる。図17に示した放送塔では、図17に示した親局の放送塔あるいは上位の子局である放送塔からの電波を受信する受信アンテナ装置81と、上述したアンテナ装置である送信アンテナ装置82とが設置され、放送塔の下部に受信アンテナ装置81が設けられ、放送塔の上部に送信アンテナ装置82が設けられ、互いに干渉しないようにしている。
【0067】
なお、各アンテナユニットは、レドームを設け、風雨に対する強度を持たせるようにするのが好ましい。
【0068】
この実施の形態5によれば、現用の双ループアンテナのアンテナ指向性を少なくとも維持し、さらには向上したアンテナ指向性を得ることができ、しかも実施の形態1〜4で述べたように広帯域性をもったアンテナ装置および放送塔を実現することができる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、第1の給電線から伝送された電力は、第2の給電線によって2分岐が繰り返され、各ループアンテナ素子の給電点に供給される。この際、第2の給電線の最終段の特性インピーダンスは、各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しくして、インピーダンス整合調整をなくし、バラン回路を設けなくても特性上の変化がないようにしている。この結果、バラン回路およびインピーダンス整合回路を取り除くことができ、しかも、バラン回路およびインピーダンス整合回路によって制限されていた広帯域性も確保することができ、現在多様されている双ループアンテナによってカバーされている受信地域を変化させずに、しかも広帯域性をもったアンテナユニットを実現することができるという効果を奏する。
【0070】
また、請求項2にかかる発明によれば、反射板を用いて、一層効率的なアンテナ指向性を得ることができ、第2給電線の設置あるいはアンテナユニットの取り付けも容易に行うことができるという効果を奏する。
【0071】
また、請求項3にかかる発明によれば、第2の給電線において、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子のアンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナに対する給電に位相差をもたせ、合成アンテナ指向性をシフトさせることによってヌル点を所望の方向に移動させることができるので、不感地帯をなくすことができるという効果を奏する。
【0072】
また、請求項4にかかる発明によれば、前記第2の給電線において、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナ素子に対する給電に位相差をもたせ、たとえ、2つのループアンテナ素子によるヌル点が生じる場合であっても、他のループアンテナ素子による電界強度の存在によってヌル点をなくすようにしているので、常にヌル点をなくし、しかもヌル点を所望の方向にシフトさせることができ、確実かつ柔軟に不感地帯をなくし、受信地域の拡大を図ることができるという効果を奏する。
【0073】
また、請求項5にかかる発明によれば、複数のアンテナユニットを円環状に均等に配列し、各アンテナユニットから放射される電波を合成して略無指向放射パターンを得るようにしているので、従来のアンテナユニットでは実現できなかった広帯域性を現状のアンテナ指向性を維持したまま得ることができるという効果を奏する。
【0074】
また、請求項6にかかる発明によれば、第2の給電線において、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子のアンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナに対する給電に位相差をもたせ、合成アンテナ指向性をシフトさせることによってヌル点を所望の方向に移動させることができるので、不感地帯をなくすことができるという効果を奏する。
【0075】
また、請求項7にかかる発明によれば、前記第2の給電線において、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせ、これによって各ループアンテナ素子に対する給電に位相差をもたせ、たとえ、2つのループアンテナ素子によるヌル点が生じる場合であっても、他のループアンテナ素子による電界強度の存在によってヌル点をなくすようにしているので、常にヌル点をなくし、しかもヌル点を所望の方向にシフトさせることができ、確実かつ柔軟に不感地帯をなくし、受信地域の拡大を図ることができるという効果を奏する。
【0076】
また、請求項8にかかる発明によれば、上述した請求項1〜7のアンテナユニットまたはアンテナ装置を、所定の地上高に設置して、広帯域性をもち、かつ従来のアンテナ指向性を少なくとも維持した電波を放射することができるので、新たな放送塔の設置場所を探し、さらに建設する必要がなく、既存の施設を有効利用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図2】図1に示したアンテナユニットの周波数特性を示す図である。
【図3】図1に示したアンテナユニットの各2Lアンテナ素子のアンテナ指向性を示す図である。
【図4】図1に示したアンテナユニットの正面図である。
【図5】図1に示したアンテナユニットの右側面図である。
【図6】図1に示したアンテナユニットのA−A線断面図である。
【図7】この発明の実施の形態1の応用例であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図8】この発明の実施の形態2であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図9】この発明の実施の形態3であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図10】この発明の実施の形態3の応用例であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図11】この発明の実施の形態4であるアンテナユニットの概要構成を示す模式図である。
【図12】図11に示したアンテナユニットによる垂直指向性を示す図である。
【図13】図7に示したアンテナユニットにこの発明の実施の形態4を適用した場合の垂直指向性を示す図である。
【図14】この発明の実施の形態5であるアンテナ装置を含む放送塔の概要構成を示す図である。
【図15】図14に示したアンテナ装置の一例を示す図である。
【図16】図15に示したアンテナ装置の水平指向性を示す図である。
【図17】子局の放送塔に適用したアンテナ装置の一例を示す図である。
【図18】従来のアンテナユニットの構成を示す正面図である。
【図19】図18に示したアンテナユニットの構成を示す右側面図である。
【図20】図18に示したアンテナユニットの概要回路構成を示す図である。
【図21】図18に示したアンテナユニットの給電接続点近傍を示すC−C線断面図である。
【符号の説明】
1,2,21,22,26,27,41,42 2Lアンテナ素子
3,3a,3b,23,24,33,33a,33b,43,43a,43b,53,63a,63b 同軸管
4 同軸ケーブル
5 反射板
10,73,73−1〜73−4,74 アンテナユニット
11a,11b 内部導体
31,32,51,52 4Lアンテナ素子
L51,L52,L61,L62 アンテナ指向性
71 骨格フレーム体
72 ポール部
75 円筒部
76 給電装置
81 受信アンテナ装置
82 送信アンテナ装置
L11,L12 インピーダンスの周波数特性
L61,L62 長さ
P51,P52,P61,P62 ヌル点

Claims (8)

  1. それぞれ2N(Nは自然数)個のループを形成する2のm乗(mは自然数)個のループアンテナ素子と、
    前記ループアンテナ素子に対する電力を伝送する、不平衡線路によって構成された第1の給電線と、
    前記各ループアンテナ素子と前記第1の給電線との間に配置され、前記第1の給電線に対して2分岐をm段繰り返すとともに、各段の特性インピーダンスを順次前段の特性インピーダンスの略2倍の特性インピーダンスとし、前記第1の給電線の特性インピーダンスの2のm乗倍の特性インピーダンスであって前記各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しい特性インピーダンスを有する2のm乗個のアンテナ側端点を形成し、各アンテナ側端点が2のm乗個の前記各ループアンテナ素子の給電点に直接接続する、不平衡線路によって構成された第2の給電線とを備え、
    バラン回路及びインピーダンス整合回路を不要とすることを特徴とするアンテナユニット。
  2. 反射板をさらに備え、
    前記ループアンテナ素子は、前記反射板上に所定の距離を置いて配置され、
    前記第2の給電線は、前記反射板の裏面あるいは表面に配設されることを特徴とする請求項1に記載のアンテナユニット。
  3. 前記第2の給電線は、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子のアンテナ側端点までの長さを異ならせたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアンテナユニット。
  4. 前記第2の給電点は、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のアンテナユニット。
  5. それぞれ2N(Nは自然数)個のループを形成する2のm乗(mは自然数)個のループアンテナ素子と、
    前記ループアンテナ素子に対する電力を伝送する、不平衡線路によって構成された第1の給電線と、
    前記各ループアンテナ素子と前記第1の給電線との間に配置され、前記第1の給電線にたいして2分岐をm段繰り返すとともに、各段の特性インピーダンスを順次前段の特性インピーダンスの略2倍の特性インピーダンスとし、前記第1の給電線の特性インピーダンスの2のm乗倍の特性インピーダンスであって前記各ループアンテナ素子のインピーダンスに略等しい特性インピーダンスを有する2のm乗個のアンテナ側端点を形成し、各アンテナ側端点が2のm乗個の前記各ループアンテナ素子の給電点に直接接続する、不平衡線路によって構成された第2の給電線と、所定の距離を置いて各ループアンテナ素子を配置する反射板と、
    を備えた複数のアンテナユニットを円環状に均等に配列し、各アンテナユニットから放出される電波を合成して略無指向放射パターンを得、
    バラン回路及びインピーダンス整合回路を不要とすることを特徴とするアンテナユニット。
  6. 前記第2の給電線は、前記第1の給電船の接続点から各ループアンテナ素子の給電点までの長さを異ならせたことを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第2の給電線は、前記アンテナ側端点が3つ以上ある場合に、少なくとも3つ以上、前記第1の給電線の接続点から各ループアンテナ素子の前記アンテナ側端点までの長さを異ならせたことを特徴とする請求項5または6に記載のアンテナ装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一つに記載のアンテナユニットまたはアンテナ装置を、所定の地上高に設置したことを特徴とする放送塔。
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