JP3989094B2 - 電動式ベンダの制御方法および制御装置 - Google Patents

電動式ベンダの制御方法および制御装置 Download PDF

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    • B30B15/148Electrical control arrangements

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  • Control Of Presses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機により駆動される3軸以上の駆動軸を有するラムに装着される上金型と、固定テーブルに装着される下金型とによって板材の曲げ加工を行う電動式ベンダの制御方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機によりラム(可動テーブル)を駆動し、このラムに装着された上金型と、前記ラムに対向配置される固定テーブルに装着された下金型とによって板材の曲げ加工を行う所謂電動式ベンダが知られている。
【0003】
この種の電動式ベンダにおいては、加圧能力が極端に小さいベンダを除き、ラムを上下方向に位置決め制御するサーボ軸(一般に、「DS軸」と呼ばれている。)を複数軸設けるのが一般的である。前記ラムは、モータと連結されるボールナットの回転によりボールねじを介して上下方向に移動される。また、各DS軸に対応してラムの上下位置を検出するリニアエンコーダが設けられ、前記モータおよびリニアエンコーダがサーボ制御装置に電気的に接続されている。こうして、サーボ制御装置が複数のDS軸制御系に同時に目標位置を指令することにより、各DS軸制御系はその指令された目標位置に向かって各DS軸を駆動し、これによってラムの位置決めが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述されている従来のラム位置決め制御系においては、複数のDS軸制御系に同時に目標位置を指令するようにされているが、現実には各DS軸に加わる負荷イナーシャ、粘性摩擦力、外乱等が等しくはなく、またラムを介して各DS軸は相互干渉系の関係になっていることから、例えば各DS軸の負荷に差が生じた場合に、その負荷の大きなDS軸にはラムを介して他のDS軸から外力(トルク外乱)が加わることになり、サーボモータに大きな電流が流れたり、ラム自体に無理な力が加わったり、所望の位置決め精度が得られなかったりするといった問題点がある。
【0005】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、各軸の負荷に差があったり負荷変動があった場合にも、ラムに無理な力を加えずに、高速かつ高精度にラムの移動制御を行うことのできる電動式ベンダの制御方法および制御装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、第1発明による電動式ベンダの制御方法は、
電動機により駆動される3軸以上の駆動軸を有するラムに装着される上金型と、固定テーブルに装着される下金型とによって板材の曲げ加工を行う電動式ベンダの制御方法であって、
前記駆動軸を基準駆動軸とその基準駆動軸を除く他の駆動軸とに分割し、
曲げ加工工程におけるラムの待機位置からクラウニングON/OFF切換位置までの工程においては、前記他の駆動軸を、前記基準駆動軸のトルクを当該他の駆動軸のトルク指令としてトルクフィードバック制御し、
前記曲げ加工工程におけるラムのクラウニングON/OFF切換位置から加圧位置までの工程においては、前記他の駆動軸を、その駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置検出信号に基づき位置フィードバック制御する
ことを特徴とするものである。
【0007】
本発明において、各駆動軸は、その駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置検出信号に基づき位置フィードバック制御され、これによって各駆動軸に係るラム位置が例えばNC装置から指令される目標位置に一致するように制御される。また、これら駆動軸のうち基準駆動軸を除く他の駆動軸は、前記位置フィードバック制御と、前記基準駆動軸のトルクを当該他の駆動軸のトルク指令とするトルクフィードバック制御とを切換えて制御される。すなわち、曲げ加工工程におけるラムの待機位置からクラウニングON/OFF切換位置までの工程においては、前記他の駆動軸が、前記基準駆動軸のトルクを当該他の駆動軸のトルク指令としてトルクフィードバック制御され、クラウニングON/OFF切換位置から加圧位置までの工程においては、前記他の駆動軸が、その駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置検出信号に基づき位置フィードバック制御される。ラムの移動工程においてはクラウニングON/OFF切換位置から加圧位置に移行し、この加圧位置においてラムを保持する工程が所望の加工精度を得るために最も重要な工程であり、その他の工程においては、生産性向上の観点からラムの移動速度を大きくすることが重要となる。このことから、本発明のような制御を行うことで、例えば4軸の駆動軸を有する系においてラムの左右両端の駆動軸を基準駆動軸とした場合、中央部の2つの駆動軸がトルクフィードバック制御に切換わったときには、これら中央部の駆動軸が両端の基準駆動軸にトルク追従することになり、各駆動軸の負荷に差があったりあるいは負荷変動があっても、ラムは全駆動軸からほぼ均等の駆動力を得ることができ、ラムに無理な力が加わることなく高速移動制御することが可能となる。
【0008】
次に、第2発明による電動式ベンダの制御装置は、
電動機により駆動される3軸以上の駆動軸を有するラムに装着される上金型と、固定テーブルに装着される下金型とによって板材の曲げ加工を行う電動式ベンダの制御装置であって、
各駆動軸を駆動する各サーボモータの制御装置は、外部からの位置指令信号と、各駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置フィードバック信号とを受けて速度指令信号を出力する位置制御部と、
この位置制御部からの速度指令信号に基づき電流指令信号を生成する速度制御部と、
この速度制御部からの電流指令信号と電流フィードバック信号とに基づき電流制御を行う電流制御部と、
この電流制御部からの信号に基づきサーボモータを直接制御するパワー制御部とを備え、
前記各制御装置のうち所定の基準駆動軸を除く他の駆動軸に係る制御装置は、前記ラムが待機位置からクラウニングON/OFF切換位置に到達したときに、前記基準駆動軸における電流フィードバック信号を当該他の駆動軸のトルク指令信号として電流制御部に出力する状態から、当該他の駆動軸の速度制御部からの電流指令信号を電流制御部に出力する状態切換える制御切換部を備える
ことを特徴とするものである。
【0009】
本発明は、前記第1発明による電動式ベンダの制御方法をより具体的に実現するための制御装置に関するものである。この第2発明において、各駆動軸を駆動する各サーボモータは、位置制御部と速度制御部と電流制御部とパワー制御部とを備える制御装置によって駆動制御される。この制御装置においては、各軸の位置制御部に、外部の例えばNC装置からの位置指令信号が入力されるとともに、各駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置フィードバック信号が入力され、これら入力信号に基づいて位置制御部からは速度制御部に対し速度指令信号が出力される。また、速度制御部においては、位置制御部より入力される速度指令信号に基づき電流指令信号が生成されて電流制御部に出力される。この電流制御部は、速度制御部からの電流指令信号と電流フィードバック信号とに基づき電流制御を行う。さらに、パワー制御部においては、電流制御部からの信号に基づきサーボモータ駆動用の実電流が生成されて、この実電流に基づき各サーボモータが直接駆動される。一方、これら各駆動軸の制御装置のうち基準駆動軸を除く他の駆動軸に係る制御装置には更に制御切換部が設けられている。この制御切換部は、前記ラムが待機位置からクラウニングON/OFF切換位置に到達したときに、前記基準駆動軸における電流フィードバック信号を当該他の駆動軸のトルク指令信号として電流制御部に出力する状態から、当該他の駆動軸の速度制御部からの電流指令信号を電流制御部に出力する状態切換えるものである。このように構成されているので、基準駆動軸以外の他の駆動軸においては、標位置信号と位置フィードバック信号との偏差を0にする位置フィードバック制御と、前記基準駆動軸のトルクを当該他の駆動軸のトルク指令とするトルクフィードバック制御とが択的に実行される。したがって、トルクフィードバック制御が実行されたときには、各駆動軸の負荷に差があったりあるいは負荷変動があっても、ラムは全駆動軸からほぼ均等の駆動力を得ることができることになり、ラムに無理な力が加わることなく高速移動制御することが可能となり、前記第1発明と同様の作用・効果を奏するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明による電動式ベンダの制御方法および制御装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0011】
図1には、本発明の一実施例に係る電動式ベンダの部分斜視図が示されている。
【0012】
本実施例の電動式ベンダにおいては、昇降駆動されるラム(上部可動テーブル)1と、このラム1に対位して固定配置される固定テーブル(下部固定テーブル)2とが備えられ、ラム1の下部にはパンチ保持装置3を介して図示されないパンチ(上金型)が取り付けられ、固定テーブル2の上面にはダイ保持装置を介してダイ(いずれも図示せず)が取り付けられている。
【0013】
前記固定テーブル2の両側部には一対のサイドフレーム5,5が一体に設けられ、各サイドフレーム5,5の上端部を連結するように支持フレーム6が設けられている。この支持フレーム6には、複数基(本実施例では4基)のラム駆動装置7が取り付けられており、これらラム駆動装置7の下端部にラム1が揺動自在に連結されている。こうして、ラム駆動装置7の作動によってラム1が昇降動されることにより、パンチとダイとの間に介挿される板材(ワーク)が折り曲げられるようになっている。
【0014】
各ラム駆動装置7は、後述するサーボ制御装置によって制御されるACサーボモータ8を駆動源としてその駆動力をタイミングベルト9を介して図示されないボールナットに伝え、このボールナットに連結されるボールねじ10を上下方向に移動させることにより、このボールねじ10に連結されるラム1を上下駆動させるように構成されている。
【0015】
前記ラム1には、各ラム駆動装置7の駆動軸(以下、向かって左側からDS1軸、DS2軸、DS3軸、DS4軸という。)位置に対応してインクリメンタルタイプのリニアエンコーダ11が取り付けられ、その検出子12が伸び補正ブラケット13に取り付けられている。このリニアエンコーダ11からの検出データは、後述されるように位置フィードバックに用いられる。ここで、前記伸び補正ブラケット13は、前記サイドフレーム5,5に沿うように設けられる2枚のサイドプレート13a,13aと、左右のサイドプレート13a,13aを連結するビーム13bとにより構成されている。このようにリニアエンコーダ11の検出子12を伸び補正ブラケット13に取付けることで、各リニアエンコーダ11は、各サイドフレーム5,5の負荷変化による変形の影響を受けることがなく、ラム1の各駆動軸毎の絶対位置を計測することが可能である。なお、本実施例では、リニアエンコーダ(本体)11をラム1に取付け、検出子12を補正ブラケット13に取付けるものとしたが、これらの取付け位置は逆にしても良い。
【0016】
また、各サーボモータ8のモータ軸には、各サーボモータ8の現在位置を検出するためのモータエンコーダ14(図2参照)が付設されている。なお、このモータエンコーダ14からの検出データは、後述されるように速度フィードバックに用いられる。
【0017】
次に、各サーボモータ8を制御するサーボ制御装置について、図2を参照しつつ説明する。
【0018】
このサーボ制御装置は、基準駆動軸(ここでは、ラム1の左右両端に配されるDS1軸およびDS4軸を基準駆動軸とする。)の制御系15,18とその他の2軸(中間部に配されるDS2軸およびDS3軸)の各制御系16,17からなる4つの制御系により構成されている。なお、図2においては、DS3軸およびDS4軸に係る各制御系17,18の詳細構成はそれぞれDS2軸およびDS1軸に係る制御系16,15と同様であるため省略されている。
【0019】
基準駆動軸(DS1軸およびDS4軸)の各制御系15,18は、NC装置19からの位置指令信号(移動量信号)と、各駆動軸毎のリニアエンコーダ11からの位置フィードバック信号とを受けて速度指令信号を出力する位置制御部20と、この位置制御部20からの速度指令信号と、モータエンコーダ14からの速度フィードバック信号との差から演算される速度偏差量信号に基づき電流指令信号を演算してそれを出力する速度制御部21と、この速度制御部21から出力される電流指令信号と、電流フィードバック信号との差から演算される電流偏差量信号が入力され、この入力信号に基づいてパワー制御部23に実電流を生成させる信号を出力する電流制御部22と、この電流制御部22からの信号に基づきサーボモータ8を直接駆動するパワー制御部23とを備える構成とされている。
【0020】
また、基準駆動軸(DS1軸およびDS4軸)を除く他の駆動軸(DS2軸およびDS3軸)に係る制御系16,17においては、前記基準駆動軸の制御系における速度制御部21と電流制御部22との間に制御切換部24が設けられるとともに、この制御切換部24からの指令によってNC装置19から位置制御部20に入力される位置指令信号をON・OFF切換えする切換えスイッチ25が設けられている。なお、この切換えスイッチ25がON時には位置制御が実行され、OFF時にはトルク制御が実行される。
【0021】
前記制御切換部24は、基準駆動軸の電流フィードバック信号(基準軸のトルク)をその駆動軸のトルク指令として電流制御部22に出力したり、あるいは基準駆動軸と同様の位置制御系として機能させるときには、速度制御部21からの電流指令を電流制御部22に出力したりするための切換器である。この制御切換部24は、その詳細構成が図3に示されているように、基準駆動軸からの電流フィードバック信号の高周波ノイズ成分を除去するためのローパスフィルタ26と、このローパスフィルタ26通過後の信号が入力される補償回路27と、この補償回路27の出力信号と速度制御部21からの電流指令信号とを選択的に切換える切換えスイッチ28と、この切換えスイッチ28と前記位置制御部20前段の切換えスイッチ25とを連動して切換え操作する切換判別器29とを備え、また前記補償回路27にトルクバイアスをかけるためのバイアス設定器30を備えている。ここで、補償回路27は、例えば比例、積分、微分の各要素から構成されるか、あるいはそれら要素の一部から構成されるものであり、制御系の即応性および安定性を決定する回路である。また、前記バイアス設定器30は、例えばラム1にクラウニングを付けたい場合などにその値を設定して用いられる。
【0022】
図4には、位置制御部20の詳細構成が示されている。図示のように、NC装置19から入力される移動量信号は速度パターン生成部31に入力され、この速度パターン生成部31において予め設定された最大速度および加減速時間に基づき速度パターンが生成される。次いで、この生成された速度パターンに基づいて、制御系の1実行時間当たりに換算された目標位置が目標位置演算部32において順次演算される。さらに、この目標位置演算部32にて演算された目標位置信号と、リニアエンコーダ11からの位置フィードバック信号との差(位置偏差)が後段のゲイン演算部33に出力される。この後、このゲイン演算部33において、前記位置偏差量にゲイン定数Kpが乗算される。このゲイン定数Kpは、一般に位置ループゲインと呼ばれ、制御系の応答性、安定性を決めるパラメータである。
【0023】
次に、前述のようなサーボ制御装置の動作を、ラム1が図5に示される移動パターンで動く場合を例にとって説明する。
【0024】
この例では、ラム1は、待機位置(H1)から速遅切換位置(H2)まで高速で下降し、この速遅切換位置(H2)から加圧位置(H4)までは遅下降する。この遅下降の際、途中のクラウニングON/OFF切換位置(H3)では一旦停止してラム1にクラウニングをつけ、再度加圧位置(H4)まで遅下降する。そして、加工が終了するとラム1はクラウニングON/OFF切換位置(H3)まで上昇し、クラウニングを解除して待機位置(H1)まで速上昇する。
【0025】
このようなラム1の移動工程において、ラム1がクラウニングON/OFF切換位置(H3)から加圧位置(H4)に移行し、この加圧位置(H4)においてラム1を保持する工程が所望の加工精度を得るために最も重要な工程であり、その他の工程においては、生産性向上の観点からラム1の移動速度を大きくすることが重要となる。このことから、本実施例では、H3〜H4〜H3の区間については全DS軸位置制御を行い、その他の区間については左右端の基準駆動軸(DS1軸およびDS4軸)は位置制御を行い、基準駆動軸以外の駆動軸(DS2軸およびDS3軸)はトルク制御を行うようにされている。以下に、H1〜H2〜H3〜H4〜H3〜H1の各工程毎に順次説明する。
【0026】
(1)H1〜H2の工程(ラム速下降モード)について
この工程においては、DS2軸およびDS3軸の制御切換部24における切換判別器29がトルク制御実行工程であることを認識し、切換えスイッチ25および切換えスイッチ28をトルク制御位置、すなわち切換えスイッチ25をOFF位置(図2に示される位置)にし、切換えスイッチ28をA位置(図3に示される位置)にする。これにより、NC装置19から入力された位置指令信号はDS1軸およびDS4軸の位置制御部20に入力され、この指令信号に基づきDS1軸およびDS4軸の各サーボモータ8が駆動されてラム1が上下移動される。このラム1の昇降時にそのラム1の各駆動軸位置での上下位置はリニアエンコーダ11にて検出され、位置フィードバックとして位置制御部20に帰還され、NC装置19からの位置指令信号に一致するようにDS1軸およびDS4軸の各制御系15,18は各サーボモータ8を駆動する。
【0027】
DS1軸およびDS4軸のサーボモータ8が駆動されると、電流制御部22の電流フィードバック信号が生成されてその電流制御部22に帰還されるとともに、DS1軸の電流フィードバック信号がDS2軸の制御切換部24に、DS4軸の電流フィードバック信号がDS3軸の制御切換部24(図示省略)にそれぞれ伝達される。例えばDS1軸の制御系15からDS2軸の制御系16に入力された電流フィードバック信号は、図3に示されるようにローパスフィルタ26および補償回路27を経由し、DS2軸の電流フィードバック信号を減算して電流制御部22に印加される。こうして、DS2軸においては、DS1軸からの電流フィードバック信号がその電流制御(トルク制御)の指令値とされ、DS2軸のサーボモータ電流が前記電流フィードバックと一致するように制御される。同様に、DS3軸は、DS4軸からの電流フィードバック信号に基づきトルク制御される。
【0028】
(2)H2〜H3の工程(ラム遅下降モード)について
この工程においては、前記(1)に示されるH1〜H2の工程と同様、基準駆動軸(DS1軸およびDS4軸)については位置制御、基準駆動軸以外の駆動軸(DS2軸およびDS3軸)についてはトルク制御が実行される。
【0029】
(3)H3〜H4の工程(クラウニングON、ラム遅下降モード)について
前記H2〜H3の工程で、DS1軸およびDS4軸は最終的にH3の位置に位置決めされる。この位置決め完了を確認した後、切換判別器29によって切換えスイッチ25および切換えスイッチ28が位置制御位置、すなわち切換えスイッチ25がON位置に、切換えスイッチ28がB位置にされる。これによりDS2軸、DS3軸においては、NC装置19からの位置指令信号がそれぞれDS2軸、DS3軸の位置制御部20に入力されるとともに、速度制御部21の出力信号が電流制御部22に入力され、全DS軸制御系15〜18において位置制御が実行されることになる。このように全駆動軸を位置制御モードにした後、クラウニングが必要な加工の場合にはDS2軸、DS3軸に位置オフセットをかけてラム1を故意に歪ませてクラウニングを付けることになる。次いで、全駆動軸がクラウニングの姿勢を保ちつつ遅下降で下死点まで移動し、曲げ加工を行う。
【0030】
(4)H4〜H3の工程(ラム速上昇モード、クラウニングOFF)
加工終了後、ラム1は速上昇で上昇し、DS2軸、DS3軸の位置オフセットを解除してクラウニング状態からラム平行状態になる。この工程においても、全駆動軸について位置制御が実行される。
【0031】
(5)H3〜H1の工程(ラム速上昇モード)
この工程においては、基準駆動軸(DS1軸およびDS4軸)については位置制御、基準駆動軸以外の駆動軸(DS2軸およびDS3軸)についてはトルク制御が実行される。
以上の(1)〜(5)のサイクルを繰り返すことにより、一連の曲げ加工工程が高速かつ高精度に実施される。
【0032】
本実施例によれば、4軸の駆動軸を有する系において、ラム1の左右両端の駆動軸(DS1軸、DS4軸)が基準駆動軸とされ、中央の2軸(DS2軸、DS3軸)が基準駆動軸にトルク追従する駆動軸とされているので、これら中央の2軸は、トルクフィードバック制御に切換わったときに基準駆動軸にトルク追従して駆動されることになる。したがって、4軸が個別に位置制御されてラム1に無理な力が加わったりすることがなく、ラム1は全駆動軸からほぼ均等の駆動力を得ることができ、ラム1を高速移動させることができるという効果を奏するのである。
【0033】
本実施例においては、両端部に位置する駆動軸を基準駆動軸とし、中央に位置する駆動軸をトルク追従する駆動軸としたが、基準駆動軸とトルク追従駆動軸とは交互に配置するようにしても良い。
【0034】
本実施例においては、ラム1が4個の駆動軸を有する電動式ベンダについて説明したが、本発明は、駆動軸が3軸のものや5軸以上のものに対しても適用できるのは言うまでもない。なお、駆動軸が4軸以外の場合には、その軸数に応じて基準駆動軸とトルク追従駆動軸とを適宜設定する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る電動式ベンダの部分斜視図である。
【図2】図2は、本実施例のサーボ制御装置のシステム構成図である。
【図3】図3は、サーボ制御装置の制御切換部の詳細図である。
【図4】図4は、サーボ制御装置の位置制御部の詳細図である。
【図5】図5は、ラムの移動パターンを示す図である。
【符号の説明】
1 ラム
2 固定テーブル
7 ラム駆動装置
8 ACサーボモータ
10 ボールねじ
11 リニアエンコーダ(位置検出器)
12 検出子
13 補正ブラケット
14 モータエンコーダ
15 基準軸(DS1軸)の制御系
16 DS2軸の制御系
17 DS3軸の制御系
18 基準軸(DS4軸)の制御系
19 NC装置
20 位置制御部
21 速度制御部
22 電流制御部
23 パワー制御部
24 制御切換部
25 切換えスイッチ
26 ローパスフィルタ
27 補償回路
28 切換えスイッチ
29 切換判別器
30 バイアス設定器
31 速度パターン生成部
32 目標位置演算部
33 ゲイン演算部

Claims (2)

  1. 電動機により駆動される3軸以上の駆動軸を有するラムに装着される上金型と、固定テーブルに装着される下金型とによって板材の曲げ加工を行う電動式ベンダの制御方法であって、
    前記駆動軸を基準駆動軸とその基準駆動軸を除く他の駆動軸とに分割し、
    曲げ加工工程におけるラムの待機位置からクラウニングON/OFF切換位置までの工程においては、前記他の駆動軸を、前記基準駆動軸のトルクを当該他の駆動軸のトルク指令としてトルクフィードバック制御し、
    前記曲げ加工工程におけるラムのクラウニングON/OFF切換位置から加圧位置までの工程においては、前記他の駆動軸を、その駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置検出信号に基づき位置フィードバック制御する
    ことを特徴とする電動式ベンダの制御方法。
  2. 電動機により駆動される3軸以上の駆動軸を有するラムに装着される上金型と、固定テーブルに装着される下金型とによって板材の曲げ加工を行う電動式ベンダの制御装置であって、
    各駆動軸を駆動する各サーボモータの制御装置は、外部からの位置指令信号と、各駆動軸位置に対応して設けられる位置検出器からの位置フィードバック信号とを受けて速度指令信号を出力する位置制御部と、
    この位置制御部からの速度指令信号に基づき電流指令信号を生成する速度制御部と、
    この速度制御部からの電流指令信号と電流フィードバック信号とに基づき電流制御を行う電流制御部と、
    この電流制御部からの信号に基づきサーボモータを直接制御するパワー制御部とを備え、
    前記各制御装置のうち所定の基準駆動軸を除く他の駆動軸に係る制御装置は、前記ラムが待機位置からクラウニングON/OFF切換位置に到達したときに、前記基準駆動軸における電流フィードバック信号を当該他の駆動軸のトルク指令信号として電流制御部に出力する状態から、当該他の駆動軸の速度制御部からの電流指令信号を電流制御部に出力する状態切換える制御切換部を備える
    ことを特徴とする電動式ベンダの制御装置。
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