JP2000015341A - プレスブレーキのラム制御方法および制御装置 - Google Patents
プレスブレーキのラム制御方法および制御装置Info
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- JP2000015341A JP2000015341A JP10187486A JP18748698A JP2000015341A JP 2000015341 A JP2000015341 A JP 2000015341A JP 10187486 A JP10187486 A JP 10187486A JP 18748698 A JP18748698 A JP 18748698A JP 2000015341 A JP2000015341 A JP 2000015341A
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- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 3軸以上の駆動軸を有するプレスブレーキに
おいて、くさび装置などの特別な装置を用いずに、しか
もラムの動作に悪影響を及ぼすことなく、板材の撓み補
正を容易かつ正確に行う。 【解決手段】 予め入力される曲げ加工データにより曲
げ加工時の各駆動軸の遅速開始位置並びに下限位置、同
期制御実行領域、独立制御実行領域およびその独立制御
実行領域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算し、曲
げ加工に際して、遅速開始位置までは高速度で全駆動軸
を同期して下降させ、遅速開始位置から下限位置までは
前記同期制御と独立制御とを組み合わせて、各駆動軸を
それら駆動軸毎の下限位置に同時に到達するように低速
度で下降させる。
おいて、くさび装置などの特別な装置を用いずに、しか
もラムの動作に悪影響を及ぼすことなく、板材の撓み補
正を容易かつ正確に行う。 【解決手段】 予め入力される曲げ加工データにより曲
げ加工時の各駆動軸の遅速開始位置並びに下限位置、同
期制御実行領域、独立制御実行領域およびその独立制御
実行領域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算し、曲
げ加工に際して、遅速開始位置までは高速度で全駆動軸
を同期して下降させ、遅速開始位置から下限位置までは
前記同期制御と独立制御とを組み合わせて、各駆動軸を
それら駆動軸毎の下限位置に同時に到達するように低速
度で下降させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3軸以上の駆動軸
を有するラムに支持される上金型と、この上金型に対向
配置されるように固定テーブルに支持される下金型との
協働によって板材を折り曲げるプレスブレーキのラム制
御方法および制御装置に関するものである。
を有するラムに支持される上金型と、この上金型に対向
配置されるように固定テーブルに支持される下金型との
協働によって板材を折り曲げるプレスブレーキのラム制
御方法および制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プレスブレーキにおいては、ラ
ムと固定テーブルとが対向配置されるとともに、ラムの
下端部に上金型(パンチ)が、固定テーブルの上部に下
金型(ダイ)がそれぞれ装着され、これら上金型と下金
型との間に板状のワークを挿入してラムを油圧シリンダ
もしくはACサーボモータ等によって作動させることに
より、これら上金型と下金型との間でワークを挟圧して
所要の曲げ角度に折り曲げるようにされている。
ムと固定テーブルとが対向配置されるとともに、ラムの
下端部に上金型(パンチ)が、固定テーブルの上部に下
金型(ダイ)がそれぞれ装着され、これら上金型と下金
型との間に板状のワークを挿入してラムを油圧シリンダ
もしくはACサーボモータ等によって作動させることに
より、これら上金型と下金型との間でワークを挟圧して
所要の曲げ角度に折り曲げるようにされている。
【0003】ところで、この種のプレスブレーキにおい
て、ラムおよび固定テーブルの撓みを補正する際には、
機械本体にくさび装置を取り付けて補正クラウニングを
設定したり、あるいは負荷による撓みを検出してラム
(駆動テーブル)を凸状に湾曲させて撓みを補正する補
正装置を取り付ける方法が最も一般的に採られている。
て、ラムおよび固定テーブルの撓みを補正する際には、
機械本体にくさび装置を取り付けて補正クラウニングを
設定したり、あるいは負荷による撓みを検出してラム
(駆動テーブル)を凸状に湾曲させて撓みを補正する補
正装置を取り付ける方法が最も一般的に採られている。
【0004】しかしながら、くさび装置などを用いる方
法では、装置自体が複雑になるとともに、撓みの補正の
調整が難しくなり、また板材を加工しながら補正するこ
とができないという問題点がある。また、ラム(駆動テ
ーブル)を湾曲させる方法では、駆動装置に余分な推力
が必要であって駆動源が大型になるという問題点があ
る。
法では、装置自体が複雑になるとともに、撓みの補正の
調整が難しくなり、また板材を加工しながら補正するこ
とができないという問題点がある。また、ラム(駆動テ
ーブル)を湾曲させる方法では、駆動装置に余分な推力
が必要であって駆動源が大型になるという問題点があ
る。
【0005】このような問題点を解決するために、本出
願人は、先願発明(特願平9−159399号)におい
て、ラムに取り付けられる各駆動軸を駆動するのに、各
駆動軸を同期させて移動させる同期制御実行領域と、各
駆動軸を独立して移動させる独立制御実行領域とを組み
合わせることにより、曲げ加工時における板材の撓み補
正を容易かつ正確に行うことのできるプレスブレーキの
ラム制御方法を既に提案している。
願人は、先願発明(特願平9−159399号)におい
て、ラムに取り付けられる各駆動軸を駆動するのに、各
駆動軸を同期させて移動させる同期制御実行領域と、各
駆動軸を独立して移動させる独立制御実行領域とを組み
合わせることにより、曲げ加工時における板材の撓み補
正を容易かつ正確に行うことのできるプレスブレーキの
ラム制御方法を既に提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記先
願発明においては、独立制御実行領域における各駆動軸
の移動速度にまでは言及されていないため、停止位置が
互いに異なる各駆動軸の移動速度が例えば同一速度であ
る場合には、ある駆動軸が停止しても他の一部の駆動軸
だけが動いているという状況が発生し、これがラムの動
作に悪影響を及ぼすという問題点がある。例えば、移動
軸の移動途中で同期ずれが発生したり、停止している他
の駆動軸に位置ずれ、過負荷等の悪影響を及ぼしたり、
移動軸の位置決めに時間遅れが生じて位置決め精度に悪
影響を及ぼしたり、あるいはワークの曲げ精度に悪影響
を及ぼすといった事態が考えられる。
願発明においては、独立制御実行領域における各駆動軸
の移動速度にまでは言及されていないため、停止位置が
互いに異なる各駆動軸の移動速度が例えば同一速度であ
る場合には、ある駆動軸が停止しても他の一部の駆動軸
だけが動いているという状況が発生し、これがラムの動
作に悪影響を及ぼすという問題点がある。例えば、移動
軸の移動途中で同期ずれが発生したり、停止している他
の駆動軸に位置ずれ、過負荷等の悪影響を及ぼしたり、
移動軸の位置決めに時間遅れが生じて位置決め精度に悪
影響を及ぼしたり、あるいはワークの曲げ精度に悪影響
を及ぼすといった事態が考えられる。
【0007】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、3軸以上の駆動軸を有するプレス
ブレーキにおいて、くさび装置などの特別な装置を用い
ずに、しかもラムの動作に悪影響を及ぼすことなく、板
材の撓み補正を容易かつ正確に行うことのできるプレス
ブレーキのラム制御方法および制御装置を提供すること
を目的とするものである。
めになされたもので、3軸以上の駆動軸を有するプレス
ブレーキにおいて、くさび装置などの特別な装置を用い
ずに、しかもラムの動作に悪影響を及ぼすことなく、板
材の撓み補正を容易かつ正確に行うことのできるプレス
ブレーキのラム制御方法および制御装置を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述の
目的を達成するために、第1発明によるプレスブレーキ
のラム制御方法は、3軸以上の駆動軸を有するラムに支
持される上金型と、この上金型に対向配置されるように
固定テーブルに支持される下金型との協働によって板材
を折り曲げるプレスブレーキのラム制御方法であって、
予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時の各駆
動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を同期さ
せて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独立して
移動させる独立制御実行領域およびその独立制御実行領
域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算し、曲げ加工
に際して、遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期
して下降させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同
期制御と独立制御とを組み合わせて、各駆動軸をそれら
駆動軸毎の下限位置に同時に到達するように低速度で下
降させることを特徴とするものである。
目的を達成するために、第1発明によるプレスブレーキ
のラム制御方法は、3軸以上の駆動軸を有するラムに支
持される上金型と、この上金型に対向配置されるように
固定テーブルに支持される下金型との協働によって板材
を折り曲げるプレスブレーキのラム制御方法であって、
予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時の各駆
動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を同期さ
せて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独立して
移動させる独立制御実行領域およびその独立制御実行領
域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算し、曲げ加工
に際して、遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期
して下降させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同
期制御と独立制御とを組み合わせて、各駆動軸をそれら
駆動軸毎の下限位置に同時に到達するように低速度で下
降させることを特徴とするものである。
【0009】この第1発明においては、まず曲げ製品情
報、加工情報、金型情報等の曲げ加工データにより曲げ
加工時の各駆動軸の遅速開始位置、下限位置、同期制御
実行領域、独立制御実行領域およびその独立制御実行領
域での各駆動軸の移動速度が演算される。そして、曲げ
加工時に、例えば上限位置から遅速開始位置までは高速
度で全駆動軸が同期して下降され、この遅速開始位置に
達した後においては、同期制御と独立制御とが組み合わ
せられて下限位置まで低速度で全軸が下降される。この
とき、遅速開始位置から下限位置に至る工程中の独立制
御実行領域においては、各駆動軸がその駆動軸毎の下限
位置に同時に到達するように、言い換えれば各駆動軸の
移動量に応じてその駆動軸の移動速度を可変にして常に
同じ時間間隔の間に移動するように制御される。このよ
うに各駆動軸を制御することで、各駆動軸の停止位置が
異なっても常に全駆動軸を同時に停止させることができ
るので、一部の駆動軸のみが動いているという事態の発
生を避けることができ、同期ずれ、位置ずれ等といった
ラムの動作への悪影響を回避することができる。こうし
て、くさび装置など特別な装置を用いることなく、板材
の撓みを容易かつ正確に補正することが可能となり、ま
た板材を加圧しながらでも撓み補正を行うことが可能と
なる。
報、加工情報、金型情報等の曲げ加工データにより曲げ
加工時の各駆動軸の遅速開始位置、下限位置、同期制御
実行領域、独立制御実行領域およびその独立制御実行領
域での各駆動軸の移動速度が演算される。そして、曲げ
加工時に、例えば上限位置から遅速開始位置までは高速
度で全駆動軸が同期して下降され、この遅速開始位置に
達した後においては、同期制御と独立制御とが組み合わ
せられて下限位置まで低速度で全軸が下降される。この
とき、遅速開始位置から下限位置に至る工程中の独立制
御実行領域においては、各駆動軸がその駆動軸毎の下限
位置に同時に到達するように、言い換えれば各駆動軸の
移動量に応じてその駆動軸の移動速度を可変にして常に
同じ時間間隔の間に移動するように制御される。このよ
うに各駆動軸を制御することで、各駆動軸の停止位置が
異なっても常に全駆動軸を同時に停止させることができ
るので、一部の駆動軸のみが動いているという事態の発
生を避けることができ、同期ずれ、位置ずれ等といった
ラムの動作への悪影響を回避することができる。こうし
て、くさび装置など特別な装置を用いることなく、板材
の撓みを容易かつ正確に補正することが可能となり、ま
た板材を加圧しながらでも撓み補正を行うことが可能と
なる。
【0010】本発明においては、前記遅速開始位置から
所定の同期制御終了位置までは同期制御を実行し、この
同期制御終了位置から下限位置までは独立制御を実行す
るようにできる。このような態様によれば、撓み補正処
理が各駆動軸の下限位置近傍で行われるので、特に撓み
補正を高速で行う場合に適用することができる。
所定の同期制御終了位置までは同期制御を実行し、この
同期制御終了位置から下限位置までは独立制御を実行す
るようにできる。このような態様によれば、撓み補正処
理が各駆動軸の下限位置近傍で行われるので、特に撓み
補正を高速で行う場合に適用することができる。
【0011】また、他の態様として、前記遅速開始位置
から所定の補正終了位置までは独立制御を実行し、この
補正終了位置から下限位置までは同期制御を実行するよ
うにしても良い。この態様によれば、撓み補正処理が各
駆動軸の下限位置の手前で行われるので、特に撓み補正
を高精度で行う場合に適用することができる。
から所定の補正終了位置までは独立制御を実行し、この
補正終了位置から下限位置までは同期制御を実行するよ
うにしても良い。この態様によれば、撓み補正処理が各
駆動軸の下限位置の手前で行われるので、特に撓み補正
を高精度で行う場合に適用することができる。
【0012】次に、第2発明によるプレスブレーキのラ
ム制御装置は、3軸以上の駆動軸を有するラムに支持さ
れる上金型と、この上金型に対向配置されるように固定
テーブルに支持される下金型との協働によって板材を折
り曲げるプレスブレーキのラム制御装置であって、
(a)予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時
の各駆動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を
同期させて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独
立して移動させる独立制御実行領域およびその独立制御
実行領域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算する演
算手段および(b)この演算手段の演算結果に基づき、
前記遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期して移
動させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同期制御
と独立制御とを組み合わせて、前記同期制御実行領域に
おいては全駆動軸を同一速度で移動させ、前記独立制御
実行領域においては各駆動軸毎の移動速度で個別に移動
させて各駆動軸をそれら駆動軸毎の下限位置に同時に到
達するようにそれら駆動軸を制御する制御手段を備える
ことを特徴とするものである。
ム制御装置は、3軸以上の駆動軸を有するラムに支持さ
れる上金型と、この上金型に対向配置されるように固定
テーブルに支持される下金型との協働によって板材を折
り曲げるプレスブレーキのラム制御装置であって、
(a)予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時
の各駆動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を
同期させて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独
立して移動させる独立制御実行領域およびその独立制御
実行領域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算する演
算手段および(b)この演算手段の演算結果に基づき、
前記遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期して移
動させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同期制御
と独立制御とを組み合わせて、前記同期制御実行領域に
おいては全駆動軸を同一速度で移動させ、前記独立制御
実行領域においては各駆動軸毎の移動速度で個別に移動
させて各駆動軸をそれら駆動軸毎の下限位置に同時に到
達するようにそれら駆動軸を制御する制御手段を備える
ことを特徴とするものである。
【0013】この第2発明は、前記第1発明によるプレ
スブレーキのラム制御方法を具体的に実現するための装
置に関わるものである。この第2発明においては、演算
手段により、曲げ製品情報,加工情報,金型情報等の曲
げ加工データから曲げ加工時の各駆動軸の遅速開始位
置、下限位置、同期制御実行領域、独立制御実行領域お
よびその独立制御実行領域での各駆動軸の移動速度が演
算される。そして、この演算結果に基づき、曲げ加工時
に、制御手段により、例えば上限位置から遅速開始位置
までは高速度で全駆動軸が同期して下降され、この遅速
開始位置に達した後においては、同期制御と独立制御と
が組み合わせられて下限位置まで低速度で全軸が下降さ
れる。このとき、遅速開始位置から下限位置に至る工程
中の同期制御実行領域においては全駆動軸が同一速度で
移動され、一方、独立制御実行領域においては、各駆動
軸の移動量に応じてその駆動軸毎の移動速度で個別に移
動されて各駆動軸がそれら駆動軸毎の下限位置に同時に
到達する。こうして、各駆動軸の停止位置が異なっても
常に全駆動軸を同時に停止させることができるので、一
部の駆動軸のみが動いているという事態の発生を避ける
ことができ、同期ずれ、位置ずれ等といったラムの動作
への悪影響を回避することができる。この結果、くさび
装置など特別な装置を用いることなく、板材の撓みを容
易かつ正確に補正することが可能となり、また板材を加
圧しながらでも撓み補正を行うことが可能となる。
スブレーキのラム制御方法を具体的に実現するための装
置に関わるものである。この第2発明においては、演算
手段により、曲げ製品情報,加工情報,金型情報等の曲
げ加工データから曲げ加工時の各駆動軸の遅速開始位
置、下限位置、同期制御実行領域、独立制御実行領域お
よびその独立制御実行領域での各駆動軸の移動速度が演
算される。そして、この演算結果に基づき、曲げ加工時
に、制御手段により、例えば上限位置から遅速開始位置
までは高速度で全駆動軸が同期して下降され、この遅速
開始位置に達した後においては、同期制御と独立制御と
が組み合わせられて下限位置まで低速度で全軸が下降さ
れる。このとき、遅速開始位置から下限位置に至る工程
中の同期制御実行領域においては全駆動軸が同一速度で
移動され、一方、独立制御実行領域においては、各駆動
軸の移動量に応じてその駆動軸毎の移動速度で個別に移
動されて各駆動軸がそれら駆動軸毎の下限位置に同時に
到達する。こうして、各駆動軸の停止位置が異なっても
常に全駆動軸を同時に停止させることができるので、一
部の駆動軸のみが動いているという事態の発生を避ける
ことができ、同期ずれ、位置ずれ等といったラムの動作
への悪影響を回避することができる。この結果、くさび
装置など特別な装置を用いることなく、板材の撓みを容
易かつ正確に補正することが可能となり、また板材を加
圧しながらでも撓み補正を行うことが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるプレスブレー
キのラム制御方法および制御装置の具体的な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
キのラム制御方法および制御装置の具体的な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】図1は本発明の一実施例に係るプレスブレ
ーキの正面図、図2は同プレスブレーキの側面図、図3
は同プレスブレーキの制御システム構成図である。
ーキの正面図、図2は同プレスブレーキの側面図、図3
は同プレスブレーキの制御システム構成図である。
【0016】本実施例のプレスブレーキにおいては、固
定テーブル1と、この固定テーブル1に対位して昇降駆
動されるラム2とが備えられ、固定テーブル1の上面に
はダイ保持装置3を介してV字状の型溝を有するダイ
(下金型)4が保持され、ラム2の下部にはダイ4に対
向してパンチ(上金型)5がパンチ保持装置6を介して
装着されている。
定テーブル1と、この固定テーブル1に対位して昇降駆
動されるラム2とが備えられ、固定テーブル1の上面に
はダイ保持装置3を介してV字状の型溝を有するダイ
(下金型)4が保持され、ラム2の下部にはダイ4に対
向してパンチ(上金型)5がパンチ保持装置6を介して
装着されている。
【0017】前記固定テーブル1の両端部には一対のサ
イドフレーム7,8が一体に設けられ、各サイドフレー
ム7,8の上端部を連結するように支持フレーム9が設
けられている。そして、この支持フレーム9には複数個
(本実施例では4個)のラム駆動装置10a〜10dが
取り付けられており、これらラム駆動装置10a〜10
dの下端部にラム2が連結されている。こうして、ラム
駆動装置10a〜10dの作動によってラム2が昇降動
されることにより、パンチ5とダイ4との間に介挿され
るワークWが折り曲げられるようになっている。
イドフレーム7,8が一体に設けられ、各サイドフレー
ム7,8の上端部を連結するように支持フレーム9が設
けられている。そして、この支持フレーム9には複数個
(本実施例では4個)のラム駆動装置10a〜10dが
取り付けられており、これらラム駆動装置10a〜10
dの下端部にラム2が連結されている。こうして、ラム
駆動装置10a〜10dの作動によってラム2が昇降動
されることにより、パンチ5とダイ4との間に介挿され
るワークWが折り曲げられるようになっている。
【0018】各ラム駆動装置10a〜10dは、後方に
設けられるACサーボモータ11a〜11dを駆動源と
してその駆動力をタイミングベルト12を介してラム2
に連結されているボールスクリュー13に伝え、このボ
ールスクリュー13によってサーボモータ11a〜11
dの回転駆動力を上下方向の移動力に変換してワークW
に対する加圧力を発生するように構成されている。
設けられるACサーボモータ11a〜11dを駆動源と
してその駆動力をタイミングベルト12を介してラム2
に連結されているボールスクリュー13に伝え、このボ
ールスクリュー13によってサーボモータ11a〜11
dの回転駆動力を上下方向の移動力に変換してワークW
に対する加圧力を発生するように構成されている。
【0019】前記ラム2の上下位置は、各ラム駆動装置
10a〜10dの駆動軸位置に対応して設けられるリニ
アエンコーダ14a〜14dによって検出され、その検
出データがNC装置(多軸NC装置)15に入力される
ことにより、各軸位置に応じてサーボアンプ16a〜1
6dを介して各サーボモータ11a〜11dがフィード
バック制御されようになっている。ここで、前記リニア
エンコーダ14a〜14dは、各サイドフレーム7,8
に沿うように設けられる2枚のサイドプレートと、左右
のサイドプレートを連結するビームとにより構成される
補正ブラケット17に支持されている。このような構成
により、これらリニアエンコーダ14a〜14dは、サ
イドフレーム7,8の負荷変化による変形の影響を受け
ることがなく、ラム2の各軸毎の絶対位置を計測するこ
とが可能である。
10a〜10dの駆動軸位置に対応して設けられるリニ
アエンコーダ14a〜14dによって検出され、その検
出データがNC装置(多軸NC装置)15に入力される
ことにより、各軸位置に応じてサーボアンプ16a〜1
6dを介して各サーボモータ11a〜11dがフィード
バック制御されようになっている。ここで、前記リニア
エンコーダ14a〜14dは、各サイドフレーム7,8
に沿うように設けられる2枚のサイドプレートと、左右
のサイドプレートを連結するビームとにより構成される
補正ブラケット17に支持されている。このような構成
により、これらリニアエンコーダ14a〜14dは、サ
イドフレーム7,8の負荷変化による変形の影響を受け
ることがなく、ラム2の各軸毎の絶対位置を計測するこ
とが可能である。
【0020】曲げデータ等の入出力用の入出力装置およ
び各種データを表示する表示器等を含む操作盤(ペンダ
ント操作盤)24は支持フレーム9に旋回自在なアーム
25を介して吊り下げられている。また、本体フレーム
の側部には各種データを基に演算を行うNC装置15、
サーボアンプなどの制御機器を内蔵する制御盤20が取
り付けられている。さらに、本体フレームの側部下方に
は足踏み操作用のフートスイッチ26が設けられてい
る。
び各種データを表示する表示器等を含む操作盤(ペンダ
ント操作盤)24は支持フレーム9に旋回自在なアーム
25を介して吊り下げられている。また、本体フレーム
の側部には各種データを基に演算を行うNC装置15、
サーボアンプなどの制御機器を内蔵する制御盤20が取
り付けられている。さらに、本体フレームの側部下方に
は足踏み操作用のフートスイッチ26が設けられてい
る。
【0021】NC装置15においては、操作盤24より
入力される曲げ加工データに基づき、ラム2の動作位置
(遅速位置および下限位置)やラム2の移動速度および
加圧力(曲げに必要な圧力)が演算される。なお、これ
らデータは作業者が操作盤24より入力することも可能
である。
入力される曲げ加工データに基づき、ラム2の動作位置
(遅速位置および下限位置)やラム2の移動速度および
加圧力(曲げに必要な圧力)が演算される。なお、これ
らデータは作業者が操作盤24より入力することも可能
である。
【0022】作業者がフートスイッチ26を踏むことに
よりラム2に動作指令が与えられると、NC装置15か
らサーボアンプ16a〜16dに対して速度指令とラム
動作に必要なトルクの最大値(トルク制限値)とが与え
られる。前記サーボアンプ16a〜16dでは、与えら
れた速度指令とトルク制限値とによりサーボモータ11
a〜11dに駆動指令が発せられる。また、このサーボ
モータ11a〜11dに内蔵されるエンコーダ18a〜
18dの出力パルスはサーボアンプ16a〜16dにフ
ィードバックされる。サーボアンプ16a〜16dは、
このエンコーダ18a〜18dからの信号に基づいて速
度を算出し、NC装置15から入力される速度信号に近
づくようにサーボモータ11a〜11dを制御する。
よりラム2に動作指令が与えられると、NC装置15か
らサーボアンプ16a〜16dに対して速度指令とラム
動作に必要なトルクの最大値(トルク制限値)とが与え
られる。前記サーボアンプ16a〜16dでは、与えら
れた速度指令とトルク制限値とによりサーボモータ11
a〜11dに駆動指令が発せられる。また、このサーボ
モータ11a〜11dに内蔵されるエンコーダ18a〜
18dの出力パルスはサーボアンプ16a〜16dにフ
ィードバックされる。サーボアンプ16a〜16dは、
このエンコーダ18a〜18dからの信号に基づいて速
度を算出し、NC装置15から入力される速度信号に近
づくようにサーボモータ11a〜11dを制御する。
【0023】一方、リニアエンコーダ14a〜14dか
らの位置フィードバック信号はNC装置15に入力さ
れ、NC装置15はこの位置フィードバック信号に基づ
きラム2を目標位置に位置決めする。
らの位置フィードバック信号はNC装置15に入力さ
れ、NC装置15はこの位置フィードバック信号に基づ
きラム2を目標位置に位置決めする。
【0024】本実施例のプレスブレーキにおいては、ラ
ム2の下降によるワークWの曲げ加工に際して、NC装
置15内において撓み補正処理が実行される。次に、こ
の撓み補正処理の処理フローを、図4に示される動作説
明図を参照しつつ図5に示されるフローチャートによっ
て説明する。
ム2の下降によるワークWの曲げ加工に際して、NC装
置15内において撓み補正処理が実行される。次に、こ
の撓み補正処理の処理フローを、図4に示される動作説
明図を参照しつつ図5に示されるフローチャートによっ
て説明する。
【0025】S1:操作盤から、曲げ製品情報、加工情
報、金型情報等の曲げ加工データを入力する。 S2:入力データに基づき、ラム2の遅速開始位置(遅
速位置)を計算する。なお、この遅速位置は、ラム2に
取り付けられているパンチ5がワークWに急激に衝突す
ると、ワークWに傷が付いたり、位置ずれが生じたりす
ることを考慮して設定されている。 S3:撓み補正を加味した各ラム駆動装置10a〜10
dの各駆動軸の下限位置を計算する。
報、金型情報等の曲げ加工データを入力する。 S2:入力データに基づき、ラム2の遅速開始位置(遅
速位置)を計算する。なお、この遅速位置は、ラム2に
取り付けられているパンチ5がワークWに急激に衝突す
ると、ワークWに傷が付いたり、位置ずれが生じたりす
ることを考慮して設定されている。 S3:撓み補正を加味した各ラム駆動装置10a〜10
dの各駆動軸の下限位置を計算する。
【0026】S4:曲げ加工時にワークWに加わる加圧
力の最大値を設定するために、入力データに応じて必要
加圧力を計算する。 S5:ステップS3で計算された各駆動軸の下限位置の
中で一番高い位置よりやや手前の位置をラム下降時の同
期制御終了位置、ラム上昇時の同期制御開始位置として
計算する。 S6:同期制御終了位置から各駆動軸の下限位置までの
距離に基づき、各駆動軸毎の移動速度を計算する。この
移動速度の算出フローについては、図6に示されるフロ
ーチャートによって後述する。 S7:作業者がフートスイッチ26を踏むことによって
ラム2の下降を開始する。
力の最大値を設定するために、入力データに応じて必要
加圧力を計算する。 S5:ステップS3で計算された各駆動軸の下限位置の
中で一番高い位置よりやや手前の位置をラム下降時の同
期制御終了位置、ラム上昇時の同期制御開始位置として
計算する。 S6:同期制御終了位置から各駆動軸の下限位置までの
距離に基づき、各駆動軸毎の移動速度を計算する。この
移動速度の算出フローについては、図6に示されるフロ
ーチャートによって後述する。 S7:作業者がフートスイッチ26を踏むことによって
ラム2の下降を開始する。
【0027】S8:上限位置から同期制御終了位置ま
で、全駆動軸を同期して(同一の移動速度で)水平に下
降を行う。この場合、図4に示されているように、上限
位置から遅速位置までは高速度で下降し、遅速位置から
同期制御終了位置までは低速度で下降する。また、この
低速域に入ると、必要加圧力以上の力が発生しないよう
にする。 S9:同期制御終了位置に到達した後は、全駆動軸の同
期運転を解除し各駆動軸の下限位置まで独立して下降す
る。この独立制御領域においては、ステップS6にて算
出された各駆動軸毎の個別速度で移動させる。なお、下
限位置に到達するとラム2を所定時間保持する。
で、全駆動軸を同期して(同一の移動速度で)水平に下
降を行う。この場合、図4に示されているように、上限
位置から遅速位置までは高速度で下降し、遅速位置から
同期制御終了位置までは低速度で下降する。また、この
低速域に入ると、必要加圧力以上の力が発生しないよう
にする。 S9:同期制御終了位置に到達した後は、全駆動軸の同
期運転を解除し各駆動軸の下限位置まで独立して下降す
る。この独立制御領域においては、ステップS6にて算
出された各駆動軸毎の個別速度で移動させる。なお、下
限位置に到達するとラム2を所定時間保持する。
【0028】S10:加工が終了すると、上昇時の同期
制御開始位置まで各軸が独立して上昇する。なお、加工
終了時に各軸の偏差が基準値以上になった場合には、ト
ルク制限を行いながら上昇する。 S11〜S12:同期制御開始位置まで各軸が上昇した
後は、全駆動軸を同期させて(同一の移動速度で)高速
で上限位置まで上昇し、上限位置で停止する。
制御開始位置まで各軸が独立して上昇する。なお、加工
終了時に各軸の偏差が基準値以上になった場合には、ト
ルク制限を行いながら上昇する。 S11〜S12:同期制御開始位置まで各軸が上昇した
後は、全駆動軸を同期させて(同一の移動速度で)高速
で上限位置まで上昇し、上限位置で停止する。
【0029】次に、前述のステップS6にて説明された
各駆動軸の独立制御時における移動速度の算出フロー
を、図6に示されるフローチャートによって詳述する。
各駆動軸の独立制御時における移動速度の算出フロー
を、図6に示されるフローチャートによって詳述する。
【0030】S61:入力データより計算された同期制
御終了位置と下限位置とにより、各駆動軸の独立制御を
行う領域(独立制御実行領域)の距離を計算する。 S62:前のステップS61で計算された各駆動軸の距
離の中で、最も長い距離(最大移動距離)Lmaxを計
算する。 S63:最大移動距離Lmaxを有する駆動軸の移動速
度を予め設定されている速度Fに設定する。
御終了位置と下限位置とにより、各駆動軸の独立制御を
行う領域(独立制御実行領域)の距離を計算する。 S62:前のステップS61で計算された各駆動軸の距
離の中で、最も長い距離(最大移動距離)Lmaxを計
算する。 S63:最大移動距離Lmaxを有する駆動軸の移動速
度を予め設定されている速度Fに設定する。
【0031】S64:各駆動軸の移動距離Ln(n=
1,2,……)とLmaxとの比率と速度Fとから、各
駆動軸の移動速度Fn(n=1,2,……)を次のよう
に計算する。 1軸目の移動速度:F1=F×L1/Lmax 2軸目の移動速度:F2=F×L2/Lmax ・ n軸目の移動速度:Fn=F×Ln/Lmax
1,2,……)とLmaxとの比率と速度Fとから、各
駆動軸の移動速度Fn(n=1,2,……)を次のよう
に計算する。 1軸目の移動速度:F1=F×L1/Lmax 2軸目の移動速度:F2=F×L2/Lmax ・ n軸目の移動速度:Fn=F×Ln/Lmax
【0032】本実施例のように4つの駆動軸を有するプ
レスブレーキにおいて、各駆動軸の移動距離が例えば図
7に示されるような関係にある場合、3軸目の距離が最
も長いのでLmax=L3となって、各駆動軸の移動速
度は次のようになる。 1軸目の移動速度:F1=F×L1/L3 2軸目の移動速度:F2=F×L2/L3 3軸目の移動速度:F3=F×L3/L3 4軸目の移動速度:F4=F×L4/L3
レスブレーキにおいて、各駆動軸の移動距離が例えば図
7に示されるような関係にある場合、3軸目の距離が最
も長いのでLmax=L3となって、各駆動軸の移動速
度は次のようになる。 1軸目の移動速度:F1=F×L1/L3 2軸目の移動速度:F2=F×L2/L3 3軸目の移動速度:F3=F×L3/L3 4軸目の移動速度:F4=F×L4/L3
【0033】以上のように、本実施例によれば、各駆動
軸の停止位置が異なっても常に全駆動軸を同時に停止さ
せることができるので、一部の駆動軸のみが動いている
という事態の発生を避けることができ、同期ずれ、位置
ずれ等といったラムの動作への悪影響を回避することが
できる。本実施例の場合、撓み補正処理を各駆動軸の下
限位置で行うようされているので、特に撓み補正を高速
度で行う場合に適用して好適である。
軸の停止位置が異なっても常に全駆動軸を同時に停止さ
せることができるので、一部の駆動軸のみが動いている
という事態の発生を避けることができ、同期ずれ、位置
ずれ等といったラムの動作への悪影響を回避することが
できる。本実施例の場合、撓み補正処理を各駆動軸の下
限位置で行うようされているので、特に撓み補正を高速
度で行う場合に適用して好適である。
【0034】前記実施例では、撓み補正処理を各軸の下
限位置で行うものについて説明したが、この撓み補正処
理は各軸の下限位置の手前で行う実施例も可能である。
図8および図9に示されるのは、このように下限位置の
手前で行う場合の例であって、図8はその撓み補正処理
の動作説明図、図9はその撓み補正処理の処理フローを
示すフローチャートである。以下、このフローチャート
にしたがって説明する。
限位置で行うものについて説明したが、この撓み補正処
理は各軸の下限位置の手前で行う実施例も可能である。
図8および図9に示されるのは、このように下限位置の
手前で行う場合の例であって、図8はその撓み補正処理
の動作説明図、図9はその撓み補正処理の処理フローを
示すフローチャートである。以下、このフローチャート
にしたがって説明する。
【0035】T1:操作盤から、曲げ製品情報、加工情
報、金型情報等の曲げ加工データを入力する。 T2:入力データに基づき、ラム2の遅速開始位置(遅
速位置)を計算する。なお、この遅速位置は、ラム2に
取り付けられているパンチ5がワークWに急激に衝突す
ると、ワークWに傷が付いたり、位置ずれが生じたりす
ることを考慮して設定されている。 T3:撓み補正を加味した各ラム駆動装置10a〜10
dの駆動軸の下限位置を計算する。
報、金型情報等の曲げ加工データを入力する。 T2:入力データに基づき、ラム2の遅速開始位置(遅
速位置)を計算する。なお、この遅速位置は、ラム2に
取り付けられているパンチ5がワークWに急激に衝突す
ると、ワークWに傷が付いたり、位置ずれが生じたりす
ることを考慮して設定されている。 T3:撓み補正を加味した各ラム駆動装置10a〜10
dの駆動軸の下限位置を計算する。
【0036】T4:曲げ加工時にワークWに加わる加圧
力の最大値を設定するために、入力データに応じて必要
加圧力を計算する。 T5:ステップT3で計算された各駆動軸の下限位置か
らそれぞれ同じ長さだけ手前の位置を各駆動軸の同期制
御開始位置(独立制御終了位置)として計算する。ま
た、各駆動軸の下限位置の中で一番高い位置よりやや手
前の位置をラム上昇時の同期制御開始位置として計算す
る。 T6:遅速位置とステップT5で計算した下降時の同期
制御開始位置との距離に基づき、各駆動軸毎の移動速度
を計算する。この移動速度の算出フローについては、独
立制御領域の各軸移動距離に基づいて行う点は前記実施
例(図6に示されるフローチャート)と同様である。 T7:作業者がフートスイッチ26を踏むことによって
ラム2の下降を開始する。
力の最大値を設定するために、入力データに応じて必要
加圧力を計算する。 T5:ステップT3で計算された各駆動軸の下限位置か
らそれぞれ同じ長さだけ手前の位置を各駆動軸の同期制
御開始位置(独立制御終了位置)として計算する。ま
た、各駆動軸の下限位置の中で一番高い位置よりやや手
前の位置をラム上昇時の同期制御開始位置として計算す
る。 T6:遅速位置とステップT5で計算した下降時の同期
制御開始位置との距離に基づき、各駆動軸毎の移動速度
を計算する。この移動速度の算出フローについては、独
立制御領域の各軸移動距離に基づいて行う点は前記実施
例(図6に示されるフローチャート)と同様である。 T7:作業者がフートスイッチ26を踏むことによって
ラム2の下降を開始する。
【0037】T8:上限位置から遅速位置まで、高速度
で全駆動軸を同期して(同一の移動速度で)水平に下降
を行う。 T9:遅速位置に到達した後は、全駆動軸の同期運転を
解除し各駆動軸の同期制御開始位置(独立制御終了位
置)まで低速度で独立して下降する。この独立制御領域
においては、ステップT6にて算出された各駆動軸毎の
個別速度で移動させる。なお、この低速域に入ると、必
要加圧力以上の力が発生しないようにする。また、位置
ループゲインなどのサーボパラメータを予め設定された
加工のための値に変更する。 T10:各駆動軸が同期制御開始位置に到達したら、予
め設定された時間その位置で停止した後、全駆動軸を同
期して各駆動軸の下限位置まで下降する。その際、下降
速度および位置ループゲインなどのサーボパラメータな
どを予め設定された加工のための値に変更し移動する。
なお、下限位置に到達するとラム2を所定時間保持す
る。
で全駆動軸を同期して(同一の移動速度で)水平に下降
を行う。 T9:遅速位置に到達した後は、全駆動軸の同期運転を
解除し各駆動軸の同期制御開始位置(独立制御終了位
置)まで低速度で独立して下降する。この独立制御領域
においては、ステップT6にて算出された各駆動軸毎の
個別速度で移動させる。なお、この低速域に入ると、必
要加圧力以上の力が発生しないようにする。また、位置
ループゲインなどのサーボパラメータを予め設定された
加工のための値に変更する。 T10:各駆動軸が同期制御開始位置に到達したら、予
め設定された時間その位置で停止した後、全駆動軸を同
期して各駆動軸の下限位置まで下降する。その際、下降
速度および位置ループゲインなどのサーボパラメータな
どを予め設定された加工のための値に変更し移動する。
なお、下限位置に到達するとラム2を所定時間保持す
る。
【0038】T11:加工が終了すると、同期制御開始
位置まで各軸が独立して上昇する。なお、加工終了時に
各軸の偏差が基準値以上になった場合には、トルク制限
を行いながら上昇する。また、加工のために変更した速
度、サーボパラメータを解除する。 T12〜T13:同期制御開始位置まで各軸が上昇した
後は、全駆動軸同期して高速で上限位置まで上昇し、上
限位置で停止する。
位置まで各軸が独立して上昇する。なお、加工終了時に
各軸の偏差が基準値以上になった場合には、トルク制限
を行いながら上昇する。また、加工のために変更した速
度、サーボパラメータを解除する。 T12〜T13:同期制御開始位置まで各軸が上昇した
後は、全駆動軸同期して高速で上限位置まで上昇し、上
限位置で停止する。
【0039】本実施例の場合、撓み補正処理が各軸の下
限位置の手前で行われるようにされているので、特に撓
み補正を高精度で行う場合に適用して好適である。
限位置の手前で行われるようにされているので、特に撓
み補正を高精度で行う場合に適用して好適である。
【0040】前記各実施例においては、ラムの下降動作
時と上昇動作時とで独立制御と同期制御とを同様の態様
で行うものとしたが、下降動作時には先の実施例(もし
くは後の実施例)の制御を行い、上昇動作時には後の実
施例(もしくは先の実施例)の制御を行うというよう
に、これら2つの実施例を組み合わせた実施例も可能で
ある。
時と上昇動作時とで独立制御と同期制御とを同様の態様
で行うものとしたが、下降動作時には先の実施例(もし
くは後の実施例)の制御を行い、上昇動作時には後の実
施例(もしくは先の実施例)の制御を行うというよう
に、これら2つの実施例を組み合わせた実施例も可能で
ある。
【0041】前記各実施例においては、ラムの駆動源と
してACサーボモータとボールスクリューとを用いる高
速の動作速度を有するプレスブレーキに適用したものを
説明したが、本発明は、ラム駆動源として油圧ユニット
とシリンダを用いるタイプのものに対しても適用するこ
とができる。
してACサーボモータとボールスクリューとを用いる高
速の動作速度を有するプレスブレーキに適用したものを
説明したが、本発明は、ラム駆動源として油圧ユニット
とシリンダを用いるタイプのものに対しても適用するこ
とができる。
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るプレスブレー
キの正面図である。
キの正面図である。
【図2】図2は、本実施例のプレスブレーキの側面図で
ある。
ある。
【図3】図3は、本実施例のプレスブレーキの制御シス
テム構成を示すブロック図である。
テム構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、本実施例の撓み補正処理の動作説明図
である。
である。
【図5】図5は、本実施例の撓み補正処理の処理フロー
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
【図6】図6は、各軸独立制御時の移動速度の計算フロ
ーを示すフローチャートである。
ーを示すフローチャートである。
【図7】図7は、各軸移動速度の計算例を示す説明図で
ある。
ある。
【図8】図8は、他の実施例に係る撓み補正処理の動作
説明図である。
説明図である。
【図9】図9は、他の実施例に係る撓み補正処理の処理
フローを示すフローチャートである。
フローを示すフローチャートである。
1 固定テーブル 2 ラム 4 ダイ(下金型) 5 パンチ(上金型) 7,8 サイドフレーム 9 支持フレーム 10a〜10d ラム駆動装置 11a〜11d ACサーボモータ 12 タイミングベルト 13 ボールスクリュー 14a〜14d リニアエンコーダ 15 NC装置 16a〜16d サーボアンプ 17 補正ブラケット 18a〜18d エンコーダ 20 制御盤 24 操作盤 26 フートスイッチ
フロントページの続き Fターム(参考) 4E063 AA01 BA07 DA18 DA19 FA01 FA02 FA05 GA02 JA03 LA03 LA12 LA14 LA17 4E089 EA01 EB01 EB02 EB03 EE01 5H269 AB09 BB03 EE01 EE10 EE11 GG01 GG06 JJ01 JJ02 NN08 PP15
Claims (4)
- 【請求項1】 3軸以上の駆動軸を有するラムに支持さ
れる上金型と、この上金型に対向配置されるように固定
テーブルに支持される下金型との協働によって板材を折
り曲げるプレスブレーキのラム制御方法であって、 予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時の各駆
動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を同期さ
せて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独立して
移動させる独立制御実行領域およびその独立制御実行領
域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算し、曲げ加工
に際して、遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期
して下降させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同
期制御と独立制御とを組み合わせて、各駆動軸をそれら
駆動軸毎の下限位置に同時に到達するように低速度で下
降させることを特徴とするプレスブレーキのラム制御方
法。 - 【請求項2】 前記遅速開始位置から所定の同期制御終
了位置までは同期制御が実行され、この同期制御終了位
置から下限位置までは独立制御が実行される請求項1に
記載のプレスブレーキのラム制御方法。 - 【請求項3】 前記遅速開始位置から所定の補正終了位
置までは独立制御が実行され、この補正終了位置から下
限位置までは同期制御が実行される請求項1に記載のプ
レスブレーキのラム制御方法。 - 【請求項4】 3軸以上の駆動軸を有するラムに支持さ
れる上金型と、この上金型に対向配置されるように固定
テーブルに支持される下金型との協働によって板材を折
り曲げるプレスブレーキのラム制御装置であって、
(a)予め入力される曲げ加工データにより曲げ加工時
の各駆動軸の遅速開始位置並びに下限位置、各駆動軸を
同期させて移動させる同期制御実行領域、各駆動軸を独
立して移動させる独立制御実行領域およびその独立制御
実行領域での各駆動軸の移動速度をそれぞれ演算する演
算手段および(b)この演算手段の演算結果に基づき、
前記遅速開始位置までは高速度で全駆動軸を同期して移
動させ、遅速開始位置から下限位置までは前記同期制御
と独立制御とを組み合わせて、前記同期制御実行領域に
おいては全駆動軸を同一速度で移動させ、前記独立制御
実行領域においては各駆動軸毎の移動速度で個別に移動
させて各駆動軸をそれら駆動軸毎の下限位置に同時に到
達するようにそれら駆動軸を制御する制御手段を備える
ことを特徴とするプレスブレーキのラム制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187486A JP2000015341A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | プレスブレーキのラム制御方法および制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10187486A JP2000015341A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | プレスブレーキのラム制御方法および制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000015341A true JP2000015341A (ja) | 2000-01-18 |
Family
ID=16206919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10187486A Pending JP2000015341A (ja) | 1998-07-02 | 1998-07-02 | プレスブレーキのラム制御方法および制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000015341A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004037531A1 (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-06 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. | プレス成形方法 |
WO2004037530A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. | プレス成形方法 |
-
1998
- 1998-07-02 JP JP10187486A patent/JP2000015341A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004037531A1 (ja) * | 2002-10-23 | 2004-05-06 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. | プレス成形方法 |
US7165490B2 (en) | 2002-10-23 | 2007-01-23 | Hoden Seimitus Kako Kenkyusho Co., Ltd. | Press forming method |
WO2004037530A1 (ja) * | 2002-10-25 | 2004-05-06 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. | プレス成形方法 |
US7086327B2 (en) | 2002-10-25 | 2006-08-08 | Hoden Seimitsu Kako Kenkyusho Co., Ltd. | Press forming method |
CN1305663C (zh) * | 2002-10-25 | 2007-03-21 | 株式会社放电精密加工研究所 | 冲压成形方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040809 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060627 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20061024 |