JP3986828B2 - ハーフカット装置およびハーフカット方法 - Google Patents

ハーフカット装置およびハーフカット方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハーフカット装置およびハーフカット方法に関し、特に、樹脂シートを厚み方向にハーフカットするハーフカット装置およびハーフカット方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のハーフカット装置として、樹脂シートに対して刃物を当接させつつ所定の深さまでこの刃物を押し当ててハーフカットする手法が採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のハーフカット装置においては、ハーフカットに際して、樹脂シートに刃物を押し当てるため、樹脂シートに弾性がある場合、刃物が樹脂シートを押し切ることができず、確実にハーフカットを行なうことができないという課題があった。
【0004】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、確実に所望のハーフカットを実施することが可能なハーフカット装置およびハーフカット方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、配置された各機器を支持する本体と、同本体の下方部に配置されて成形品が成形された樹脂シートを載置しつつ保持するテーブルと、同本体の上方部に配置されて上記テーブルに載置された樹脂シートの所定部位をハーフカット可能なカッター機構とを備えるハーフカット装置であって、上記テーブルは、上記樹脂シートに形成された椀状の成形品に嵌合させて位置決めのために保持可能な成形品ガイド構造を備え、上記カッター機構は、上記樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段と、上記カッター手段を上記樹脂シートの厚さより薄いハーフカット深さに上記上方部から上記所定部位に対して下降移動させる下降移動手段と、略板形状に形成され、同略板面上に上記所定部位の軌跡に沿うとともに上記成形品の大きさの開口を有、上記下降移動手段にて上記カッター手段を上記所定部位に対して下降移動させるに際して、上記上方部から下降移動させて上記テーブルに載置された樹脂シートを位置決めのためにクランプする樹脂シートクランプ手段と、上記下降された上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して略平行に移動させてハーフカット深さの切込みを形成する平行移動手段と、上記略平行移動させた上記カッター手段を上記上方部に上昇移動させる上昇移動手段とを具備する構成としてある。
【0006】
上記のように構成した請求項1にかかる発明においては、本体の下方部に配置されたテーブルに載置された成形品が成形されている樹脂シートの所定部位を本体の上方部に配置されたカッター機構にてハーフカットするハーフカット装置を提供する。かかる場合、カッター機構では、下降移動手段にて樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段をハーフカット深さに上方部から所定部位に対して下降移動させる。次に、平行移動手段にてこの下降されたカッター手段を所定部位の軌跡に沿ってテーブルの上面に対して略平行に移動させることにより、この所定部位のハーフカットを行う。そして、上昇移動手段にて略平行移動させられたカッター手段を上方部に上昇移動させる。このカッター手段の下降移動、平行移動、上昇移動による一連動作に基づいて樹脂シートに対するハーフカットを実施する。このように、カッター手段の平行移動を行うことにより、確実に樹脂シートのハーフカットを行うことを可能にする。
【0007】
カッター手段に採用して好適な具体的構成として、請求項2にかかる発明は、上記請求項1に記載のハーフカット装置において、上記カッター手段は、略円形形状に形成されて回転動作可能に支持された円形回転刃を有する構成としてある。
上記のように構成した請求項2にかかる発明においては、カッター手段を略円形に形状に形成するとともに、回転動作可能に支持した円形回転刃とする。これにより、平行移動手段にて所定部位上を平行移動するに際して、円形回転刃は樹脂シートに対する当接部位が回転しつつ変化する。このように、ハーフカットに際して、樹脂シートを切断する刃位置が適宜変化するため、刃部の寿命を向上させることが可能になる。
【0008】
円形回転刃の回転動作を自在に回動可能にして樹脂シートに当接する部位をランダムに変化可能としても良いし、ハーフカットに際して樹脂シートに当接する部位を固定しておき、刃部の劣化等に対応して適宜当接する刃位置を変更させるようにしても良い。そこで、請求項3にかかる発明は、上記請求項2に記載のハーフカット装置において、上記カッター手段は、上記円形回転刃の回転動作を固定する回動固定手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項3にかかる発明においては、カッター手段に円形回転刃の回転動作を固定する回動固定手段を備えさせ、樹脂シートに当接する刃位置を所望の位置にて固定する。そして、刃部の劣化等に基づいて適宜この固定する刃位置を変化させて固定することにより、刃部の消耗を分散させる。
【0009】
下降移動手段の下降動作によるハーフカット深さをより正確に実現可能な構成の一例として、請求項4にかかる発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記カッター手段は、上記テーブルに対する平行度が保持されたカッター設置テーブルに配設される構成としてある。
上記のように構成した請求項4にかかる発明においては、カッター手段をテーブルに対する平行度が保持されたカッター設置テーブルに配設する。
【0010】
樹脂シートの複数の個所を同時にハーフカット可能であるとともに、そのハーフカットする所定部位間を適宜変更することができると好適である。そこで、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記カッター手段は、複数配設されるとともに、隣接するカッター手段のピッチを調整可能なピッチ調整手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、カッター手段を複数配設する。そして、カッター手段にピッチ調整手段を備えさせ、各隣接するカッター手段のピッチを調整可能にする。
【0011】
ピッチ調整手段の構造の一例として、請求項6にかかる発明は、上記請求項5に記載のハーフカット装置においては、上記ピッチ調整手段は、上記カッター手段を上記カッター設置テーブルの長手方向に移動させる移動機構と、同カッター手段を同移動機構にて移動させつつ所定の位置に固定する固定機構とを具備する構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、ピッチ調整手段を移動機構と、固定機構とにより構成する。この移動機構は、カッター設置テーブルに設置されたカッター手段を同カッター設置テーブルの長手方向に移動させる。そして、ハーフカットする所定部位間に応じて固定機構にてカッター手段を所定の位置に固定する。
【0012】
下降移動手段の下降動作によるハーフカット深さをより正確に実現可能な構成の一例として、請求項5にかかる発明は、上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記カッター手段は、上記テーブルに対する平行度が保持されたカッター設置テーブルに配設される構成としてある。
上記のように構成した請求項5にかかる発明においては、カッター手段をテーブルに対する平行度が保持されたカッター設置テーブルに配設する。
【0013】
下降移動手段によってカッター手段を下降移動させるに際して、その移動量を適宜制御することができる好適である。そこで、請求項7にかかる発明は、上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記下降移動手段は、上記カッター手段を下降移動させるに際して、下降移動量を制御する下降移動制御手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、下降移動制御手段にて下降移動手段がカッター手段を下降移動させるに際の下降移動量を制御し、カッター手段を適宜所望のハーフカット深さに対して下降移動させることを可能にする。
【0014】
平行移動手段によってカッター手段を平行移動させるに際して、その移動軌跡を適宜制御することができると好適である。そこで、請求項8にかかる発明は、上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載のハーフカット装置おいて、上記平行移動手段は、上記カッター手段を平行移動させるに際して、その移動軌跡を制御する平行移動制御手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項8にかかる発明においては、平行移動制御手段にて平行移動手段がカッター手段を平行移動させる際の移動軌跡を制御し、カッター手段を適宜所望の軌跡に沿って平行移動させることを可能にする。
【0015】
下降移動制御手段および平行移動制御手段を実現する具体的手法の一例として、請求項9にかかる発明は、上記請求項7または請求項8のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記下降移動制御手段および平行移動制御手段は、サーボモータシステムにて構成してある。
上記のように構成した請求項9にかかる発明においては、下降移動制御手段および平行移動制御手段をサーボモータシステムにて構成する。これにより簡易な構成で正確にカッター手段の位置決め動作が可能となり、より緻密なハーフカット深さあるいは軌跡によるハーフカットを実現することが可能になる。
【0016】
本発明にかかるハーフカット装置を適用して好適な樹脂シート素材の一例として、請求項10にかかる発明は、上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記樹脂シートは、発泡樹脂にて形成される構成としてある。
上記のように構成した請求項10にかかる発明においては、樹脂シートを発泡樹脂にて形成する。発泡樹脂は弾性を有するため刃部を押し当てるだけでは、樹脂シートが弾性変形し、ハーフカットが困難であった。一方、本発明にかかるハーフカット装置を適用すると、下降動作にて刃部を押し当てた後に、同刃部の平行動作によって樹脂シートを切断することができるため、発泡樹脂においても確実にハーフカットを実現することが可能になる。
【0017】
カッター手段にて樹脂シートをクランプしつつハーフカットを行なえば、樹脂シートが移動することを防止でき、所定部位の軌跡に沿ったハーフカットをより精確に実現することが可能になる。そこで、上記カッター機構は、略板形状に形成され、同略板面上に少なくとも上記所定部位の軌跡に沿った開口を有するとともに、上記下降移動手段にて上記カッター手段を上記所定部位に対して下降移動させるに際して、上記上方部から下降移動させて上記テーブルに載置された樹脂シートをクランプする樹脂シートクランプ手段を備える構成としてある。
上記のよう発明においては、略板形状に形成した樹脂シートクランプ手段をカッター機構に備えさせ、この樹脂シートクランプ手段の略板面上には少なくとも所定部位の軌跡に沿った開口を形成する。そして、下降移動手段にてカッター手段を所定部位に対して下降移動させるに際して、当該樹脂シートクランプ手段を上方部から下降移動させ、テーブルに載置された樹脂シートをクランプする。
【0018】
ハーフカットに際してテーブルに載置された樹脂シートをズレないように固定することができると、ハーフカットの位置決めをすることができて好適である。そこで、上記テーブルは、上記樹脂シートに形成された成形品を保持可能な成形品ガイド構造を備える構成としてある。
上記のよう発明においては、テーブルに成形品ガイド構造を形成する。そして、成形品が形成された樹脂シートをテーブルに載置するにあたり、この成形品ガイド構造に成形品部分を嵌合させる。
【0019】
ハーフカット中にカッター手段の下降移動量を変化させると、位置によってハーフカット深さ異ならせることができる。そこで、請求項11にかかる発明は、上記請求項7〜請求項10のいずれかに記載のハーフカット装置において、上記下降移動制御手段は、上記平行移動手段が上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して平行移動させる際に上記カッター手段の下降移動量を制御させて上記ハーフカット深さを変位させる構成としてある。
上記のように構成した請求項11にかかる発明においては、平行移動手段がカッター手段を所定部位の軌跡に沿ってテーブルの上面に対して平行移動させる際に、平行移動制御手段にてカッター手段の下降移動量を制御させる。これにより、ハーフカット深さを変位させる。
【0020】
また、このような本体の下方部に配置されて支持されたテーブルに載置されつつ保持される成形品が成形された樹脂シートの所定部位を上記本体の上方部に配置されて支持され同樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段を有するハーフカット機構によってハーフカットする手法は必ずしも実体のある装置に限られる必要はなく、その方法としても機能することは容易に理解できる。
【0021】
このため、請求項12にかかる発明は、本体の下方部に配置されて支持されたテーブルに載置されつつ保持される成形品が成形された樹脂シートの所定部位を上記本体の上方部に配置されて支持され同樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段を有するハーフカット機構によってハーフカットするハーフカット方法であって、上記カッター手段を上記樹脂シートの厚さより薄いハーフカット深さに上記上方部から上記所定部位に対して下降移動させる下降移動工程と、上記テーブルに備えられた成形品ガイド構造を上記樹脂シートに形成された椀状の成形品に嵌合させて位置決めのために保持する工程と、略板形状に形成され、同略板面上に上記所定部位の軌跡に沿うとともに上記成形品の大きさの開口を有したクランプを、上記下降移動工程にて上記カッター手段を上記所定部位に対して下降移動させるに際して、上記上方部から下降移動させて上記テーブルに載置された樹脂シートを位置決めのためにクランプする工程と、上記下降された上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して略平行に移動させてハーフカット深さの切込みを形成する平行移動工程と、上記略平行移動させた上記カッター手段を上記上方部に上昇移動させる上昇移動工程とを具備する構成としてある。
すなわち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、確実に所望のハーフカットを実施することが可能なハーフカット装置を提供することができる。さらに、所定部位の軌跡に沿ったハーフカットをより精確に実現することが可能になる。さらに、簡易な構成にてハーフカット位置の位置決めを行なうことが可能になる。
また、請求項2にかかる発明によれば、カッター手段の刃部の寿命を向上させることが可能になる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、カッター手段の刃部の寿命を向上させることが可能になる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、カッター手段のテーブルに対する平行度を保持することにより、精度の良いハーフカットを実施することが可能になる。
さらに、請求項5にかかる発明によれば、ハーフカットする所定部位の位置に応じて適宜カッター手段を位置調整することが可能になる。
さらに、請求項6にかかる発明によれば、ピッチ調整手段の構成の一例を提示することができる。
【0023】
さらに、請求項7にかかる発明によれば、ハーフカット深さを適宜調整することが可能になる。
さらに、請求項8にかかる発明によれば、平行移動させる軌跡を適宜調整することが可能になる。
さらに、請求項9にかかる発明によれば、簡易な構成でカッター手段の正確な位置決め動作を実現することが可能になる。
さらに、請求項10にかかる発明によれば、本発明を適用して好適な樹脂シートの一例を提示することができる。
さらに、請求項11にかかる発明によれば、所定部位の軌跡に沿ってハーフカットする際に、適宜ハーフカット深さを変位させることが可能になる。
さらに、請求項12にかかる発明によれば、確実に所望のハーフカットを実施することが可能なハーフカット方法を提供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)発明の概要について:
(2)ハーフカット装置の構成について:
(3)ハーフカットについて:
(4)ハーフカット制御について:
(5)円形回転刃について:
(6)他の実施形態について:
(7)まとめ:
【0025】
(1)発明の概念について:
図1および図2は本発明にかかるハーフカット装置の技術概念を示した技術概念図である。
図において、本発明にかかるハーフカット装置Cは、本体C1と、テーブルC2と、カッター機構C3とから構成されている。テーブルC2は本体C1の下方に配置され同本体C1に支持されるとともに、カッター機構C3は本体C1の上方に配置され同本体C1に支持されている。このテーブルC2の上部にはハーフカット対象である樹脂シートSが載置され、この樹脂シートSに対面する上方に上述したカッター機構C3が配置されている。また、カッター機構C3は、カッター手段C31と、下降移動手段C32と、平行移動手段C33と、上昇移動手段C34とを備えており、下降移動手段C32は、樹脂シートSのハーフカットする所定部位Pのハーフカット開始位置に対してカッター手段C31をハーフカット深さLに基づいて下降移動させる。
【0026】
カッター手段C31が下降移動手段C32によって、所定部位Pのハーフカット開始位置に対して樹脂シートSの表面よりハーフカット深さLだけ下がった位置に下降移動されると、平行移動手段C33は、所定部位Pの軌跡に沿って、テーブルC2の上面に対し、カッター手段C31を略平行移動させる。これにより、樹脂シートSの所定部位Pは、ハーフカット深さLによってハーフカットされることになる。そして、所定部位Pのハーフカット終了位置までの平行移動が完了すると、カッター手段C31は上昇移動手段C34にて上方に上昇移動される。このように、本発明はカッター手段C31を「下降移動」→「平行移動」→「上昇移動」させる一連動作によって、発泡樹脂等の弾性を有する樹脂シートSの素材に拘わらず、確実に所望ハーフカット深さのハーフカットを実現することを可能にする。
【0027】
図3は、上述したハーフカット装置Cを実現したハーフカット装置の構成を示した構成図である。
同図において、ハーフカット装置10は、概略、本体11と、上テーブル12と、下テーブル13とから構成されている。上テーブル12は、略方形形状に形成されるとともに、その略四隅には上下移動用ボールネジ12aを装着するネジ孔が形成されている。そして、同上テーブル12はボールネジ孔に装着された上下移動用ボールネジ12aを介して本体11に対して支持されている。この上下移動用ボールネジ12aには本体11の上部に配設された上下移動用サーボモータ12bが接続されている。従って、この上下移動用サーボモータ12bが回転動作すると、上下移動用ボールネジ12aが回転動作する。これにより上テーブル12は本体11に対して上昇・下降動作可能になっている。また、上テーブル12の下テーブル13に相対面した下面には、平行移動テーブル14が配設されている。この平行移動テーブル14の下面は、下テーブル13の上面に対して平行が保持されて配設されている。
【0028】
この平行移動テーブル14は、上テーブル12の下面に配設された平行移動用ボールネジ14aを介して、同上テーブル12に配設される。平行移動用ボールネジ14aには平行移動用サーボモータ14bが接続されており、平行移動用サーボモータ14bの回転動作に伴って、当該平行移動用ボールネジ14aは回転動作する。これにより、平行移動テーブル14は、平行移動用ボールネジ14aの軸方向に移動する。このとき平行移動テーブル14は、下テーブル13に対して平行移動する。また、平行移動テーブル14の下面には、円形回転刃部15が刃部を下方に向けて配設されている。かかる構成において、本ハーフカット装置10は、概略、平行移動用サーボモータ14bを回転動作させることによって、平行移動テーブル14を平行移動させつつハーフカットする樹脂シートSの所定部位の上方に円形回転刃部15を移動させる。
【0029】
移動が完了すると、次に上下移動用サーボモータ12bを回転動作させることによって、上テーブル12を下降動作させ、円形回転刃部15の先端をハーフカット深さ分だけ樹脂シートSの所定部位に押し当てる。このように、上テーブル12の下降動作によって円形回転刃部15を樹脂シートSに押し当てると、平行移動用サーボモータ14bを回転動作させる。そして、ハーフカットする軌跡に沿って円形回転刃部15を下テーブル13の上面に対して平行移動させる。この平行移動によって、樹脂シートSの所定部位はハーフカットされる。樹脂シートSの所定部位に対するハーフカットが完了すると、上下移動用サーボモータ12bを回転動作させることによって、上テーブル12を上昇移動させ、円形回転刃部15を上方に移動させる。
【0030】
図4は、上テーブル12を下面から観た下面図である。
同図において、平行移動テーブル14が平行移動用ボールネジ14aに対して所定の傾斜角度を形成して配設されている。これにより、長いストロークを有する平行移動用ボールネジ14aを上テーブル12上に配設可能とし、スペースメリットを備えさせている。平行移動テーブル14上には円形回転刃部15が配設されており、この円形回転刃部15の刃部は、平行移動用ボールネジ14aと平行方向に向けて配設されている。円形回転刃部15は、平行移動テーブル14面上に図左右方向に形成された刃部移動用溝14cに移動可能に配設されるとともに所定位置にて固定可能になっている。また、この刃部移動用溝14cは、円形回転刃部15が取り外し、取り付け可能になっており、ハーフカットする所定部位に応じて円形回転刃部15の取り付け数を変更可能になっている。従って、ハーフカットする樹脂シートSの所定部位に応じて、適宜円形回転刃部15を取り付けあるいは取り外すとともに、取り付け位置を移動させて位置決めしつつ固定する。
【0031】
図5は、下テーブル13を上面から観た上面図である。
同図においては、樹脂シートSが下テーブル13上面に載置され、同樹脂シートSに3行2列の成形品が形成されている状態を示している。この樹脂シートSには略長方形に形成された椀状の成形部S11〜S16が形成されており、この成形部S11〜S16は、椀状形状の本体部S11a〜S16aと、略長方形の一つの角部から外側に向けて突出して形成された取手部S11b〜S16bとから構成されている。この成形部S11〜S16は、本発明にかかるハーフカット装置10でのハーフカット工程の後工程であるトリミング工程にて樹脂シートSから切除されて成形品として回収される。本実施形態においては、この取手部S11b〜S16bの所定部位をハーフカットすることによって、取手部S11b〜S16bを所定の触感を持たせつつ折り曲げ可能とし、この折り曲げによって本体部S11a〜16aから切り離し可能にする。
【0032】
かかる場合、円形回転刃部15,15は、平行移動用ボールネジ14aを平行に移動しつつ、取手部S11b,S12b、取手部S13b,S14b、取手部S15b,S16bにそれぞれ相対面し、上テーブル12の下降動作および平行移動テーブル14の平行移動によって、各取手部S11b〜S16bを含む樹脂シートSの所定部位をハーフカット可能になっている。
【0033】
本実施形態においては、樹脂シートS上に3行2列の構成による成形部S11〜S16を形成したが、むろん、この構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。かかる場合、適宜変更した態様に応じて、平行移動テーブル14の位置決め位置を適宜変更制御したり、円形回転刃部15を取り付けあるいは取り外しして適宜増減させればよい。
【0034】
むろん、上テーブル12および下テーブル13の構成は上述した構成に限定されない。次に、上テーブル12および下テーブル13の変形例を示す。図6は、変形例にかかる上テーブル12を下面から観た下面図である。
同図において、本変形例では平行移動テーブル14の長手方向を平行移動用ボールネジ14aの軸方向に配設するとともに、三つの平行移動テーブル14を併設する。そして、平行移動用ボールネジ14aおよび平行移動用サーボモータ14bは、上テーブル12面上に図上下方向に形成されたテーブル移動用溝12cにて図上下方向に移動可能に配設されるとともに所定位置にて固定可能になっている。また、このテーブル移動用溝12aは、平行移動用ボールネジ14aおよび平行移動用サーボモータ14bが取り外し、取り付け可能になっており、ハーフカットする所定部位に応じて平行移動テーブル14の取り付け数を変更可能になっている。
【0035】
この平行移動用ボールネジ14aおよび平行移動用サーボモータ14bの移動固定に伴って平行移動テーブル14は図上下方向に移動可能になっている。従って、ハーフカットする樹脂シートSの所定部位に応じて、適宜平行移動テーブル14を移動させるあたり、平行移動用ボールネジ14aおよび平行移動用サーボモータ14bを移動させて位置決めしつつ固定する。円形回転刃部15は、平行移動テーブル14面上に図左右方向に形成された刃部移動用溝14cに移動可能に配設されるとともに所定位置にて固定可能になっている。また、この刃部移動用溝14cは、円形回転刃部15が取り外し、取り付け可能になっており、ハーフカットする所定部位に応じて円形回転刃部15の取り付け数を変更可能になっている。従って、ハーフカットする樹脂シートSの所定部位に応じて、適宜円形回転刃部15を移動させて位置決めしつつ固定する。
【0036】
図7は、変形例にかかる下テーブル13を上面から観た上面図である。
同図においては、樹脂シートSが下テーブル13上面に載置され、同樹脂シートSに3行2列の成形品が形成されている状態を示している。この樹脂シートSには略長方形に形成された椀状の成形部S21〜S26が形成されており、この成形部S21〜S26は、椀状形状の本体部S21a〜S26aと、略長方形の一つの角部から外側に向けて突出して形成された取手部S21b〜S26bとから構成されている。そして、上記実施形態と同様に、成形部S21〜S26は、本発明にかかるハーフカット装置10でのハーフカット工程の後工程であるトリミング工程にて樹脂シートSから切除されて成形品として回収されることになり、取手部S21b〜S26bを含む樹脂シートSの所定部位をハーフカットすることによって、取手部S21b〜S26bを所定の触感を持たせつつ折り曲げ可能とし、この折り曲げによって本体部S21a〜26aから切り離し可能にする。
【0037】
かかる場合、三つの平行移動テーブル14は各々取手部S21b,S22b、取手部S23b,S24b、取手部S25b,S26bにそれぞれ相対面し、円形回転刃部15,15は、上テーブル12の下降動作および平行移動テーブル14の平行移動によって、ハーフカットを実施する。
【0038】
本変形例においては、樹脂シートS上に3行2列の構成で成形部S21〜S26を形成したが、むろん、この構成に限定されるものではなく、適宜変更可能である。かかる場合、適宜変更した態様に応じて、平行移動テーブル14に対して円形回転刃部15を取り付けあるいは取り外しして適宜増減させればよい。
【0039】
(3)ハーフカットについて:
図8は、ハーフカット工程における円形回転刃部15の動作工程を示した動作工程図である。
同図においては、樹脂シートSのハーフカット開始位置X1,ハーフカット終了位置X2を結ぶ直線から形成される所定部位Pをハーフカット深さLによってハーフカットする態様を示している。円形回転刃部15は、平行移動用サーボモータ14bによる平行移動テーブル14の平行移動によってハーフカット開始位置X1に位置決めされる。次に、円形回転刃部15は、上下移動用サーボモータ12bによる上テーブル12の下降移動によってハーフカット深さLまで下降移動される。ハーフカット深さLまでの下降移動が行なわれると、円形回転刃部15は、平行移動用サーボモータ14bによる平行移動テーブル14の平行移動によってハーフカット終了位置X2まで平行移動される。そして、ハーフカット終了位置X2への位置決めが完了すると、円形回転刃部15は、上下移動用サーボモータ12bによる上テーブル12の上昇移動によって上昇移動し、所定位置にて停止される。これにより、ハーフカット開始位置X1〜ハーフカット終了位置X2をハーフカット深さLによってハーフカットする。
【0040】
図9は、ハーフカットされる樹脂シートSの成形部S1の上面および断面を示した図である。
同図において、上述したハーフカット開始位置X1は取手部S11b〜S16b,S21b〜S26bの外周より外側に設定されるとともに、ハーフカット終了位置X2は、ハーフカット開始位置X1と対面する取手部S11b〜S16b,S21b〜S26bの外周より外側に設定される。そして、ハーフカット深さLは樹脂シートSの厚さより小さく設定される。かかる設定に基づいてハーフカットが行なわれた場合における成形部S1の上面および断面を図10に示す。同図において、取手部S11b〜S16b,S21b〜S26bにはハーフカット開始位置X1とハーフカット終了位置X2とを結んだ直線軌跡によるハーフカットがなされている。そして、この直線軌跡においては、ハーフカット深さLの断面略山型形状の切れ込みが形成される。本実施形態においては、ハーフカット深さLが約0.6mmに設定されている。むろん、このハーフカット深さLは限定されるものではなく、適宜変更可能である。
【0041】
(4)ハーフカット制御について:
次に、上述してきたハーフカット工程を実現するハーフカット制御システムの構成を図11のシステム構成図に示す。
同図において、ハーフカット制御システム50は、制御コントローラ51と、移動設定部52と、サーボアンプ53,55と、上下移動用サーボモータ12bと、平行移動用サーボモータ14bとから構成されている。制御コントローラ51は後述するハーフカット制御処理を実行することにより、サーボアンプ53,55を介して上下移動用サーボモータ12b,平行移動用サーボモータ14bを駆動させることによって、ハーフカット工程を実現する。移動設定部52は、制御コントローラ51に接続されており、作業者は、ハーフカット装置10を稼動させるにあたり、上述したハーフカット開始位置X1,ハーフカット終了位置X2およびハーフカット深さLをこの移動設定部52にて設定する。移動設定部52にて各種設定が行なわれると、制御コントローラ51は、この設定を取得してサーボアンプ53,55に対する制御パラメータとして利用しつつ、ハーフカット制御処理を実行する。
【0042】
図12は、上述した制御コントローラ51にて実行されるハーフカット制御処理の処理内容を示したフローチャートである。
同図において、先ず最初に、移動設定部52にて設定されたハーフカット開始位置X1を取得するとともに(ステップS100)、同移動設定部52にて設定されたハーフカット深さLを取得する(ステップS105)。次に、サーボアンプ55を介して円形回転刃部15の現在位置を取得し、この現在位置と取得したハーフカット開始位置X1に基づいて、サーボアンプ55に移動指令を出力して平行移動用サーボモータ14bを駆動させ、円形回転刃部15をハーフカット開始位置X1に位置決めする。このハーフカット開始位置X1に対する位置決めが完了すると、ハーフカット深さLに基づいて、サーボアンプ53に移動指令を出力して上下移動用サーボモータ12bを駆動させ、円形回転刃部15をハーフカット深さLに位置決めする(ステップS105,110)。
【0043】
下降移動が完了することによって、ハーフカット開始位置X1およびハーフカット深さLに対する位置決めが行なわれると、移動設定部52にて設定されたハーフカット終了位置X2を取得する(ステップS120)。そして、サーボアンプ55に対してハーフカット開始位置X1からハーフカット終了位置X2に移動する移動指令を出力して平行移動用サーボモータ14bを駆動させ、円形回転刃部15がハーフカット終了位置X2に到達すると、この駆動を停止させる(ステップS125,130)。これにより、ハーフカット開始位置X1〜ハーフカット終了位置X2をハーフカット深さLにてハーフカットする。次に、サーボアンプ53に上昇の移動指令を出力して上下移動用サーボモータ12bを駆動させることによって、円形回転刃部15を初期位置に戻す(ステップS135,140)。
【0044】
(5)円形回転刃について:
図13は、円形回転刃部15を側面から示した側面構成図である。また、図14は、円形回転刃部15を前方から示した前方構成図である。図において、円形回転刃部15は、円形刃支持部15aと、円形刃15bとから構成されており、円形刃15bは円形刃支持部15aが備える回動軸15a1に回転可能に支持されている。また、円形刃支持部15aには、押し当て部材15a21と押し当てネジ15a22とから構成される円形刃固定機構15a2が配設されている。この円形刃固定機構15a2は、押し当てネジ15a22を捻じ込むことにより、ネジ先端を押し当て部材15a21に対して押し付けて、当該押し当て部材15a21を介して、円形刃15bを回転不能に固定する。
【0045】
このように、本実施形態においては、ハーフカットするカッター手段として、円形回転刃部15を採用する。これにより、円形回転刃部15の円形刃15bはハーフカット毎にランダムに回転動作し、樹脂シートSに当接する部位を変化させる。従って、一定の刃部が長期間、樹脂シートSに当接することを防止することが可能となり、刃部の寿命を向上させることが可能になる。むろん、円形刃固定機構15a2を利用して、適宜当接する部位を変化させつつ固定するようにしても刃部の寿命を向上させることが可能であることは言うまでもない。
【0046】
上述したように、円形回転刃部15を適用することにより、刃部の寿命を向上させることが可能になる。むろん、ハーフカットするに際しては、樹脂シートSに対して切れ込みを入れることが可能であれば良く、採用する刃物は円形回転刃部15に限定されるものではない。従って、平行移動テーブル14の下面に配設し、樹脂シートSをハーフカット可能なカッター手段としては、図15に示すような、刃支持部150aに方形刃150bを嵌合させた方形刃部150を採用しても良い。
【0047】
上述してきた実施形態においては、樹脂シートSの材質を特に限定していないが、当該樹脂シートSに発泡樹脂を適用し、本発明にかかるハーフカット装置10にてハーフカットを実施すると、より好適である。発泡樹脂はその特性上、弾性変形し易い。従って、刃物を押し当てて切れ込みを入れる手法にてハーフカットを実施すると、樹脂表面が弾性変形するのみで樹脂部分に対して切り込みを入れることができない場合が多い。一方、このような発泡樹脂の樹脂シートSにハーフカットを実施するにあたり、本発明にかかるハーフカット装置10を適用すると、発泡樹脂に対して刃部を押し当てつつ当該刃部を平行移動させるため、確実に樹脂部分に切り込みを入れることが可能になる。
【0048】
(6)他の実施形態について:
ここで、円形回転刃部15を下テーブル13に載置された樹脂シートSに対して下降させるに際して、この樹脂シートSを下テーブル13に対して固定させることができると、ハーフカット位置の位置決めをすることができて好適である。かかる樹脂シートSを下テーブル13に対して固定可能な構成を図16に示す。同図においては、上テーブル12にスプリング20にて保持した略板形状に形成した樹脂シートクランプ21を設置する。かかる構成において、ハーフカット時に円形回転刃部15を下降移動させて樹脂シートSに当接させる前に、樹脂シートクランプ21によって樹脂シートSを押えつつクランプする。これにより、樹脂シートSについてハーフカットの位置決めを行なうことが可能になる。このとき、樹脂シートクランプ21に樹脂シートSに形成された成形部S22〜S26の大きさの開口を形成しておく。従って、円形回転刃部15はこの開口を介して樹脂シートSに当接し、ハーフカットを行なうことになる。また、同様に樹脂シートSを下テーブル13に対して固定させる場合に有効な構成として、下テーブル13に成形部S22〜S26に対応した成形品ガイド構造13aを形成する。かかる構成において、樹脂シートSを下テーブル13に載置するにあたり、成形部S22〜S26をこの成形品ガイド構造13aに嵌合させて固定する。これにより、樹脂シートSについてハーフカットの位置決めを行なうことが可能になる。
【0049】
上述してきた実施形態においては、図8に示した通り、ハーフカット工程にて円形回転刃部15を下テーブル13の上面に対して平行移動させた。これにより、ハーフカット開始位置X1〜ハーフカット終了位置X2までを一定のハーフカット深さLによってハーフカットすることを可能にした。ここで、ハーフカット深さは一定である必要はなく、ハーフカット開始位置X1〜ハーフカット終了位置X2のハーフカット深さを適宜変位させても良い。かかる場合の一例を図17の動作工程図に示す。同図においては、樹脂シートSのハーフカット開始位置X1,ハーフカット終了位置X2を結ぶ直線から形成される所定部位Pをハーフカット深さを変位させつつハーフカットする態様を示している。円形回転刃部15は、平行移動用サーボモータ14bによる平行移動テーブル14の平行移動によってハーフカット開始位置X1に位置決めされる。次に、円形回転刃部15は、上下移動用サーボモータ12bによる上テーブル12の下降移動によって所定のハーフカット深さまで下降移動される。所定のハーフカット深さまでの下降移動が行なわれると、円形回転刃部15は、平行移動用サーボモータ14bによる平行移動テーブル14の平行移動によってハーフカット終了位置X2まで平行移動される。この平行移動に際し、上下移動用サーボモータ12bによって上テーブル12の上下移動量を制御することにより、円形回転刃部15がルート30あるいはルート31の軌跡を描くように制御する。そして、ハーフカット終了位置X2への位置決めが完了すると、円形回転刃部15は、上下移動用サーボモータ12bによる上テーブル12の上昇移動によって上昇移動し、所定位置にて停止される。これにより、図18および図19に示すようにハーフカット開始位置X1〜ハーフカット終了位置X2のハーフカット深さを適宜変位させたハーフカット30a,31aを実現することが可能になる。
【0050】
(7)まとめ:
このように、上下動可能な上テーブル12に平行移動テーブル14を配設するとともに、この平行移動テーブル14の下面に円形回転刃部15を配設し、下テーブル13上面に載置された樹脂シートSのハーフカットを実施するに際して、ハーフカットする所定部位Pに対して円形回転刃部15をハーフカット深さLまで下降移動させつつ、ハーフカット開始位置X1からハーフカット終了位置X2まで下テーブル13上面に対して平行移動させることにより、この所定部位Pのハーフカットを行なうことによって、樹脂シートSに対するハーフカットを確実に実施することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるハーフカット装置の技術概念を示した技術概念図である。
【図2】本発明にかかるハーフカット装置の技術概念を示した技術概念図である。
【図3】ハーフカット装置を実現した構成を示した構成図である。
【図4】上テーブルを下面から観た下面図である。
【図5】下テーブルを上面から観た上面図である。
【図6】変形例にかかる上テーブルを下面から観た下面図である。
【図7】変形例にかかる下テーブルを上面から観た上面図である。
【図8】ハーフカット工程における円形回転刃部の動作工程を示した動作工程図である。
【図9】ハーフカットされる樹脂シートの成形部の上面および断面を示した図である。
【図10】ハーフカットが行なわれた場合における成形部の上面および断面を示した図である。
【図11】ハーフカット制御システムの構成を示したシステム構成図である。
【図12】ハーフカット制御処理の処理内容を示したフローチャートである。
【図13】円形回転刃部を側面から示した側面構成図である。
【図14】円形回転刃部を前方から示した前方構成図である。
【図15】方形刃部の構成図である。
【図16】ハーフカット装置の他の構成を示した構成図である。
【図17】ハーフカット深さを変位させる場合の円形回転刃部の動作工程を示した動作工程図である。
【図18】ハーフカット深さを変位させた場合の樹脂シートの断面図である。
【図19】ハーフカット深さを変位させた場合の樹脂シートの断面図である。
【符号の説明】
C…ハーフカット装置
C1…本体
C2…テーブル
C3…カッター機構
C31…カッター手段
C32…下降移動手段
C33…平行移動手段
C34…上昇移動手段

Claims (12)

  1. 配置された各機器を支持する本体と、同本体の下方部に配置されて成形品が成形された樹脂シートを載置しつつ保持するテーブルと、同本体の上方部に配置されて上記テーブルに載置された樹脂シートの所定部位をハーフカット可能なカッター機構とを備えるハーフカット装置であって、
    上記テーブルは、上記樹脂シートに形成された椀状の成形品に嵌合させて位置決めのために保持可能な成形品ガイド構造を備え、
    上記カッター機構は、
    上記樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段と、
    上記カッター手段を上記樹脂シートの厚さより薄いハーフカット深さに上記上方部から上記所定部位に対して下降移動させる下降移動手段と、
    略板形状に形成され、同略板面上に上記所定部位の軌跡に沿うとともに上記成形品の大きさの開口を有、上記下降移動手段にて上記カッター手段を上記所定部位に対して下降移動させるに際して、上記上方部から下降移動させて上記テーブルに載置された樹脂シートを位置決めのためにクランプする樹脂シートクランプ手段と、
    上記下降された上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して略平行に移動させてハーフカット深さの切込みを形成する平行移動手段と、
    上記略平行移動させた上記カッター手段を上記上方部に上昇移動させる上昇移動手段とを具備することを特徴とするハーフカット装置。
  2. 上記カッター手段は、略円形形状に形成されて回転動作可能に支持された円形回転刃を有することを特徴とする上記請求項1に記載のハーフカット装置。
  3. 上記カッター手段は、上記円形回転刃の回転動作を固定する回動固定手段を備えることを特徴とする上記請求項2に記載のハーフカット装置。
  4. 上記カッター手段は、上記テーブルに対する平行度が保持されたカッター設置テーブルに配設されることを特徴とする上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載のハーフカット装置。
  5. 上記カッター手段は、複数配設されるとともに、隣接するカッター手段のピッチを調整可能なピッチ調整手段を備えることを特徴とする上記請求項1〜請求項4のいずれかに記載のハーフカット装置。
  6. 上記ピッチ調整手段は、上記カッター手段を上記カッター設置テーブルの長手方向に移動させる移動機構と、同カッター手段を同移動機構にて移動させつつ所定の位置に固定する固定機構とを具備することを特徴とする上記請求項5に記載のハーフカット装置。
  7. 上記下降移動手段は、上記カッター手段を下降移動させるに際して、下降移動量を制御する下降移動制御手段を備えることを特徴とする上記請求項1〜請求項6のいずれかに記載のハーフカット装置。
  8. 上記平行移動手段は、上記カッター手段を平行移動させるに際して、その移動軌跡を制御する平行移動制御手段を備えることを特徴とする上記請求項1〜請求項7のいずれかに記載のハーフカット装置。
  9. 上記下降移動制御手段および平行移動制御手段は、サーボモータシステムにて構成されることを特徴とする上記請求項7または請求項8のいずれかに記載のハーフカット装置。
  10. 上記樹脂シートは、発泡樹脂にて形成されることを特徴とする上記請求項1〜請求項9のいずれかに記載のハーフカット装置。
  11. 上記下降移動制御手段は、上記平行移動手段が上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して平行移動させる際に上記カッター手段の下降移動量を制御させて上記ハーフカット深さを変位させることを特徴とする上記請求項7〜請求項10のいずれかに記載のハーフカット装置。
  12. 本体の下方部に配置されて支持されたテーブルに載置されつつ保持される成形品が成形された樹脂シートの所定部位を上記本体の上方部に配置されて支持され同樹脂シートに対して切れ込み可能なカッター手段を有するハーフカット機構によってハーフカットするハーフカット方法であって、
    上記カッター手段を上記樹脂シートの厚さより薄いハーフカット深さに上記上方部から上記所定部位に対して下降移動させる下降移動工程と、
    上記テーブルに備えられた成形品ガイド構造を上記樹脂シートに形成された椀状の成形品に嵌合させて位置決めのために保持する工程と、
    略板形状に形成され、同略板面上に上記所定部位の軌跡に沿うとともに上記成形品の大きさの開口を有したクランプを、上記下降移動工程にて上記カッター手段を上記所定部位に対して下降移動させるに際して、上記上方部から下降移動させて上記テーブルに載置された樹脂シートを位置決めのためにクランプする工程と、
    上記下降された上記カッター手段を上記所定部位の軌跡に沿って上記テーブルの上面に対して略平行に移動させてハーフカット深さの切込みを形成する平行移動工程と、
    上記略平行移動させた上記カッター手段を上記上方部に上昇移動させる上昇移動工程とを具備することを特徴とするハーフカット方法。
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