JP3984795B2 - Ctiシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCTI(Computer Telephony Integration)システムに関し、特に、ユーザからの電話問い合わせ等への対応を行うコールセンタで使用されるCTIシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりコールセンタで使用されるCTIシステムは、電話によるオペレータとユーザのやり取りをサポートするために構築されており、負荷を分散して問い合わせの着信を受付担当者に割り振り、継続の問い合わせを直接受付担当者に接続するなどして、ユーザとコールセンタ側のオペレータの接続の円滑化を図ってきた。
【0003】
CTIシステムを使用したコールセンタでは、受付担当者の数に比して着信する電話の数が多くなることがある。受付担当者が存在しても通話中の場合、別の受付担当者が電話を取り次ぐ。受付担当者がその場で回答できない場合は、内部で電子メール等を使用して調査をした後、ユーザに回答することになる。この内部調査の際、電子メールを使用して情報をやり取りした結果、一度メールに記述した内容を、再度、コールセンタ内のデータベースに入力していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来までのCTIシステムには次のような問題点があった。受付担当者の数に比して着信する電話の数が多い場合は、回線がなかなか繋がらないという現象が発生してCS(Customer satisfaction:顧客満足度)低下につながる可能性がある。
【0005】
また、受付担当者が存在しても通話中の場合、別の受付担当者が電話を取り次がねばならず、この点においてCTIシステムの導入をしている効果があまりない。
【0006】
さらに、内部調査の際、電子メールを使用して情報をやり取りした結果、一度メールに記述した内容を、再度、コールセンタ内のデータベースに入力する必要があったので、二度手間となり、コールセンターのレスポンス低下、CS低下につながる可能性がある。
【0007】
本発明の目的は、業務情報の円滑な処理を行い、CSを向上するCTIシステムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のCTIシステムは、ユーザからの電話による問い合わせを交換機を介して受け付けるCTIサーバと、問い合わせに対応する受付担当者が使用する受付端末と、ユーザの問い合わせ受付番号と問い合わせを受け付けた受付担当者名とをデータベースに保存するデータベースサーバとを備えたCTIシステムであって、前記CTIサーバは、ユーザが電話機に入力した問い合わせ受付番号を前記データベースサーバに送信する手段と、ユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとする手段と、前記音声ファイルに問い合わせ受付番号と前記データベースサーバが検出する該当受付担当者の名前とを付けて保存する手段とを有し、前記データベースサーバは、前記CTIサーバから受信した問い合わせ受付番号を、前記データベースに保存してある問い合わせ受付番号と照合して、以前にこのユーザからの問い合わせを受け付けた該当受付担当者を検出する手段を有することを特徴とする。
【0009】
本発明のCTIシステムは、電子メールの管理を行うメールサーバを備え、前記データベースサーバは、ユーザからの問い合わせ内容を含むデータをデータベースに保存し、前記受付端末は、ユーザからの問い合わせ内容を含むデータを前記データベースサーバから受信し電子メールのフォーマットに変換して電子メール送信する手段を有し、前記メールサーバは、あらかじめ定められたメールアドレスに送信された電子メールを受信して前記データベースサーバに送信する手段を有し、前記データベースサーバは、この電子メールを前記データベースサーバから受信して前記データベースのユーザからの問い合わせ履歴に登録する手段を有することを特徴としてもよい。
【0011】
本発明のCTIシステムは、前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、新規の問い合わせであることを示す受付番号をユーザから受信した場合、あらかじめ定められた順序で受付担当者を選出することを特徴としてもよい。
【0012】
本発明のCTIシステムは、前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、前記データベースサーバから前記該当受付担当者を受信し、前記該当受付担当者が電話着信可能である場合は前記該当受付担当者にユーザからの電話を繋ぎ、前記該当受付担当者が不在の場合は他の受付担当者にユーザからの電話を繋ぐことを特徴としてもよい。
【0013】
本発明のCTIシステムは、前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、前記データベースサーバから前記該当受付担当者を受信し、前記該当受付担当者の受付端末が前記CTIサーバにログインしておりかつこのユーザと通話不能であることを認識したときに、このユーザにメッセージを録音することと後にコールバックすることとをアナウンスし、このユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとすることを特徴としてもよい。
【0014】
本発明のCTIシステムは、前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、受付担当者全員がこのユーザと通話不能であることを認識したときに、このユーザにメッセージを録音することと後にコールバックすることとをアナウンスし、このユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとすることを特徴としてもよい。
【0015】
本発明のCTIシステムは、前記CTIサーバは、前記音声ファイルが削除されるまで、前記音声ファイルを受付担当者全員にメール通知することを特徴としてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態の全体構成を示すブロック図である。
【0017】
図1を参照すると、本発明は、ユーザからの問い合わせ等の電話に対応するコールセンタ10と、ユーザが使用するトーン方式の電話機20と、これらを接続する公衆回線網30とから構成される。
【0018】
コールセンタ10は、交換機11と、複数の電話機12a、12b、…と、イントラネット13と、CTIサーバ14と、複数の受付端末15a、15b、…と、データベースサーバ16と、メールサーバ17とを含む。
【0019】
交換機11はCTI対応PBX(Private Branch Exchange)である。電話機12a、12b、…は、交換機11に接続され、ユーザからの電話問い合わせに対応する受付担当者が使用する。ここではデジタル電話を使用している。イントラネット13は、CTIサーバ14と、複数の受付端末15a、15b、…と、データベースサーバ16と、メールサーバ17とを接続する。
【0020】
CTIサーバ14は、サーバなどの情報処理装置で、音声応答機能、音声録音機能、電話の転送機能を備えており、交換機11を介してトーン方式の電話機20から問い合わせを受付け、同じ電話機20から入力された契約者ID(identification)番号(以下、S/H(システムハンドル)という)を交換機11を介して受け取り、問い合わせ権利を有しているユーザがどうかを確認する機能と、電話機20から入力される、問い合わせの受け付けの際に発行されるユニークなID(以下、受付番号という)を交換機11を介して受け取り認識する機能を有する。
【0021】
また、CTIサーバ14は交換機11を介して電話機20から送られてきたS/Hや、受付番号をデータベースサーバ16へ送り、照合した結果を受け取り判別する機能も有している。
【0022】
データベースサーバ16はサーバなどの情報処理装置であり、各ユーザの契約情報、契約期間、各ユーザからの問い合わせ内容、問い合わせの受付番号、問い合わせの対応履歴、問い合わせの回答内容、調査依頼を行う際に使用する関連部門の連絡先、関連部門の電子メールアドレス等、のデータを持つコールトラック・データベース161を備えている。
【0023】
データベースサーバ16は、ユーザから電話のあった際に問い合わせが着信した該当受付担当者の受付端末15a、15b、…に情報を表示させるため、各ユーザの契約情報、契約期間、各ユーザからの問い合わせ内容、問い合わせの対応履歴、問い合わせの回答内容、関連部門の連絡先等の該当するデータをコールトラック・データベース161から取りだし、これらの情報を該当受付担当者の受付端末15a、15b、…に送る機能を備えている。
【0024】
データベースサーバ16は、受付端末15a、15b、…のデータベース・クライアント152a、152b、…が電子メールのフォーマットに変換するために要求してきた問い合わせ内容と、関連部門の電子メールアドレスを、コールトラック・データベース161から検索して受付端末15a、15b、…に送る機能を備えている。
【0025】
また、データベースサーバ16は受付端末15a、15b、…から送られてきたユーザからの新規の問い合わせ内容や、ユーザと受付担当者のやり取りや、回答内容をコールトラック・データベース161に追加する機能を備えている。
【0026】
受付端末15a、15b、…はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。これらは、表示部151a、151b、…、データベース・クライアント152a、152b、…の機能と、受付担当者の電話の状態を管理するCTIクライアント153a、153b、…の機能を有している。
【0027】
受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…は、各受付担当者が受付端末15a、15b、…で起動してCTIサーバ14に対してログインを行う。CTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインすることで、業務中に受付担当者が在席していることをCTIサーバ14に通知する。CTIサーバ14は受付担当者の受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしている場合に限り、問い合わせを該当受付担当者に割り振り、該当受付担当者の電話機12a、12b、…に着信させる。
【0028】
CTIクライアント153a、153b、…は電話機12a、12b、…のオンフック、オフフックとは別に、現在、受付担当者が通話中か、通話中ではないかのステータスを持っており、基本的にCTIクライアント153a、153b、…のステータスは、CTIサーバ14と、交換機11を介して受付担当者の電話機12a、12b、…と連動し、電話機12a、12b、…が通話中であればCTIクライアント153a、153b、…のステータスも電話中となる。
【0029】
各受付担当者は受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…から、CTIサーバ14にログインを行う。CTIサーバ14は各受付担当者の受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…からログインされ、ログインした順番に受付担当者を並べる。
【0030】
新規の問い合わせ等、CTIサーバ14が受付担当者を自動的に割り振る場合は、ログインした順番で電話を割り振るが、前回の通話を受付けた受付担当者は後回しになり、その受付担当者の次にログインした受付担当者が先頭となる(以下、ラウンドロビン順という)。
【0031】
受付端末15a、15b、…のデータベース・クライアント152a、152b、…は、データベースサーバ16にオンラインで接続することが可能であるため、問い合わせ内容と、問い合わせの対応履歴、問い合わせの回答内容は各受付担当者の受付端末15a、15b、…のデータベース・クライアント152a、152b、…から入力することで、誰が、いつ、どのようなやり取りを行ったのかという記録を、データベースサーバ16のコールトラックデータベースに保存することが可能である。
【0032】
また受付端末15a、15b、…のデータベース・クライアント152a、152b、…は、ユーザからの問い合わせが受付担当者の電話機12a、12b、…に着信した際にデータベースサーバ16から受け取った該当ユーザ情報、問い合わせ情報等を表示部151a、151b、…にポップアップ表示させる機能を持っている。
【0033】
受付端末15a、15b、…はデータベースサーバ16のコールトラック・データベース161から、問い合わせ内容、配布先、送信者、返信先、受付番号等を受け取り、あらかじめ定められた電子メールのフォーマットに変換し(以下、メールの自動フォーマット出力という)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol:電子メールを送信するためのプロトコル)を使用して電子メールを送信する機能を有している。
【0034】
また、電子メールで関連部門から返信された内容は、メールサーバ17上にある専用の電子メールアドレス宛に送信されると、メールサーバ17は、データベースサーバ16にメールの内容を送信する。データベースサーバ16はメールサーバ17から送られてきた情報を受け取ると、電子メールのテキスト部分をコールトラック・データベースの問い合わせの履歴の項目に自動的に登録する(以下、メールの自動登録という)。
【0035】
次に、本発明の実施の形態の動作について、まず、図2を参照して説明する。図2は、本発明の実施の形態の全体動作を示すフローチャートである。ユーザがコールセンタ10に電話機20から問い合わせを行うと、交換機11を介してCTIサーバ14が着信を検知する。着信を検知したCTIサーバ14は交換機11を介してS/Hを入力するように音声応答を行う(ステップA1)。
【0036】
ユーザがアナウンスに従い、電話機20のダイヤルよりS/Hを入力すると、交換機11を介してS/Hを受け取ったCTIサーバ14が、データベースサーバ16へ情報を転送する。S/Hを受け取ったデータベースサーバ16はコールトラック・データべース161の各ユーザの契約情報のS/Hと照合し(ステップA2)、符合した場合は正当な契約を持つユーザと判断してCTIサーバ14に通知する。
【0037】
ここで、ユーザがS/Hを持っておらず正確なS/Hを入力できない場合や、電話機20のダイヤルからS/Hの入力ミス等により、入力されたS/Hとコールトラック・データベース161のユーザ契約情報のS/Hとが符合しない場合は、CTIサーバ14が交換機11を介してユーザにユーザ契約情報のS/Hが符合しない旨を伝えるアナウンスを行い(ステップA3)、再度、電話機20のダイアルよりシステムハンドルを入力するようアナウンスを行う(ステップA1)。
【0038】
ステップA2において、ユーザが電話機20のダイヤルから入力したS/Hと、コールトラック・データベース161のユーザ契約情報が符合した場合は、CTIサーバ14が交換機11を介して、受付番号を入力するようにアナウンスを行う(ステップA4)。CTIサーバ14は、交換機11を介して受信する受付番号を認識する(ステップA5)。
【0039】
新規の問い合わせの場合、アナウンスに従いユーザが電話機20のダイヤルから受付番号の変わりに「0#」を入力すると、CTIサーバ14が新規の問い合わせと認識する(ステップA5、A7)。
【0040】
ステップA7の場合の動作を第一のケースとして、図3、図7、図8を使用して詳細に説明する。
【0041】
ユーザが新規に問い合わせを行う場合は、トーン方式の電話機20から問い合わせを行う(ステップB1)。電話を受けた交換機11は、CTIサーバ14に着信を通知して(ステップB2)、CTIサーバ14は交換機11を介してS/Hを入力するよう、ユーザにアナウンスを行う(ステップB3)。
【0042】
ユーザがダイヤルよりS/Hを入力すると(ステップB4)、交換機11を介してCTIサーバ14がS/Hを受信し(ステップB5)、データベースサーバ16にS/Hを送る(ステップB6)。データベースサーバ16は登録されている各ユーザの契約情報のS/Hと、CTIサーバ14から受け取ったS/Hを照合し、一致していればその旨をCTIサーバ14に通知する(ステップB7)。S/Hが一致した旨の通知を受けたCTIサーバ14は、ユーザに対して受付番号を入力するように音声応答を行う(ステップB8)。
【0043】
ユーザがダイヤルより新規の受付番号である”0#”を入力すると(ステップB9)、交換機11を介してCTIサーバ14が受付番号を受信し(ステップB10)、CTIサーバ14がラウンドロビン順で受付担当者を自動選出し(ステップB11)、該当受付担当者の受付端末(ここでは、受付端末15aとする)の、CTIクライアント153aが通話中のステータスではないか確認する(ステップB12)。また、交換機11を通して(ステップB13)、電話機12aの受話器があがっていないことも確認する。受付担当者の受付端末15aおよび、電話12aが着信可能状態にあることを確認したCTIサーバ14は(ステップB15)、交換機11へ受付担当者の電話機12aを呼び出すように指示をして、データベースサーバ16から該当する情報を取りだし(ステップB17)、受付担当者の受付端末15aの表示部151aにユーザ情報(図7参照)、および、新規問い合わせの受付画面(図8参照)をポップアップ表示させる(ステップB18)。
【0044】
交換機11は、CTIサーバ14からの通知を受け受付担当者の電話機12aへと回線をつなぎ(ステップB19)、ユーザの電話機20からの発信を受付担当者の電話機12aへ着信させる(ステップB20)。
【0045】
受付担当者が表示部151aに表示されたユーザ情報を確認して、電話を取ると通話が開始される。これにより、ユーザがS/Hを持つことを確認し、特定の受付担当者を呼び出していないことも確認される。
【0046】
図7は、表示部151aに表示されるユーザ情報の一例を示す図である。ユーザのS/H(契約番号)、ユーザの登録者名、連絡先、登録しているシステム管理者の一覧が表示されている。
【0047】
図8は、表示部151aに表示される新規の受付画面の表示例を示す図である。S/H(契約番号)、ユーザの登録者名、連絡先、契約日、問い合わせのタイトルを入力する項目、が表示されている。画面の下半分には、受付、回答、代理連絡先、過去のケース、製品/契約、住所、エスカレーションのタグが存在しており、それぞれのタグをマウスでクリックすることで、該当する情報が表示されるようになっている。タグとは、同一のウィンドウ部分に複数のウィンドウを切り替えて表示させるための見出しのことで、図9では履歴のタグが選択されており、同じ画面でエスカレーションのタグを選択すると図10のように表示される。図8の例では、受付のタグが開かれており、このタグには次の内容が記述される。問い合わせが質問か障害かを記述する項目、障害の重要度を記述する項目、マシンの種別を記述する項目、使用しているOSを記述する項目、等である。このほかにも回答内容を記述するタグ、同じS/Hで問い合わせのあった過去のケースを検索するタグ、契約している製品を選択するタグ、システムの所在地が記述されているタグ、関連部門の連絡先の登録されているタグが存在する。
【0048】
次に、既に問い合わせの受け付けが済んでおり、同件で2回目以降の連絡となる継続の問い合わせ(以下、継続の問い合わせという)の場合について説明する。図2においてユーザがコールセンタ10に電話機20から問い合わせを行ってから、受付番号を入力するようにアナウンスを行うまでは、ステップA1〜ステップA4と同様である。
【0049】
ステップA5において、ユーザが電話機20より受付番号「xxxxxxxxx#」(xは決められた自然数)を入力すると、交換機11を介して受付番号を受け取ったCTIサーバ14は、データベースサーバ16へと受付番号を送る。受付番号を受け取ったデータベースサーバ16は、コールトラック・データベース161の問い合わせの受付番号と照合して、符合した場合はその旨をCTIサーバ14に通知する。
【0050】
ここで、データベースサーバ16から符合しない旨の通知が届いた場合、CTIサーバ14は交換機11を介して、その旨をユーザにアナウンスし(ステップA6)、再度、「0#」もしくは受付番号「xxxxxxxxx#」(xは決められた自然数)を電話機20のダイヤルより再入力するように、ユーザにアナウンスを行う。(ステップA4)
データベースサーバ16から符合した旨の通知が届いた場合(ステップA9)、CTIサーバ14は該当受付担当者の受付端末15a、15b、…からCTIクライアント153a、153b、…がログインしていることで、受付担当者が在席していることを確認し、CTIクライアント153a、153b、…が通話中のステータスではないことで受付担当者が電話機12a、12b、…の着信が可能であるかを確認する。また同時にCTIサーバ14は交換機11を介して該当受付担当者の電話機12a、12b、…の受話器があがっていないことを確認して、電話の着信が可能であることを確認し(ステップA10)、該当受付担当者に直接電話を繋ぐ(ステップA11)。
【0051】
ステップA11の場合の動作を第二のケースとして、図4、図9を使用して詳細に説明する。第一のケースと異なる点は、ユーザは既に、一度同じ件で問い合わせをしており、受付担当者が即時回答が不可能な問題であるため、調査を行い後日回答となっているケースなどである。この場合、ユーザは問い合わせをした際の受付担当者と直接会話をする必要がある。
【0052】
ユーザから連絡が入ってから音声応答で受付番号の入力をアナウンスするまでの動作(ステップC1〜C8)は、第一のケース(図3のステップB1〜B8)と同様である。
【0053】
最初に問い合わせを行った際に発行された受付番号を、ユーザが電話機20のダイヤルから入力すると(ステップC9)、交換機11を介してCTIサーバ14に受付番号が通知される(ステップC10)。
【0054】
CTIサーバ14から受付番号が通知されると(ステップC11)、データベースサーバ16はコールトラック・データベース161の問い合わせの受付番号と照合し、受付番号が過去に問い合わせのあったものと符合するか確認して、その結果をCTIサーバ14に通知する(ステップC12)。符合する旨の通知を受けたCTIサーバ14は該当受付担当者の受付端末15a、15b、…からCTIクライアント153a、153b、…がログインしていることで受付担当者が在席していることを確認し、CTIクライアント153a、153b、…が通話中のステータスではないことで受付担当者が電話の着信が可能であるかを確認する(ステップC13)。その後の動作(ステップC14)以降は、第一のケースのステップB12以降と同様であるが、電話の着信時(ステップC20)で、受付担当者の表示部151a、151b、…には図9の問い合わせ対応履歴情報が、データベース・クライアント152a、152b、…の機能によりポップアップされる。
【0055】
図9には、図8の画面に加えて履歴を表示するタグが追加されており、このタグから今までの問い合わせの対応の履歴が、参照できるようになっている。また、自動登録される電子メールの内容もこの画面に追記され、受付内容の項目をスクロールさせることで、全ての履歴が参照できる。
【0056】
次に、継続の問い合わせで、受付担当者が外出などにより不在の場合について説明する。図2においてユーザがコールセンタ10に電話機20から問い合わせを行ってから、受付番号「xxxxxxxxx#」(xは決められた自然数)を入力するまでは、上記(ステップA1〜ステップA9)と同様である。
【0057】
ステップA10において、CTIサーバ14が、該当受付担当者の受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしておらず、CTIサーバ14が該当受付担当者を不在と判断した場合、CTIサーバ14がコールセンタ10の別の受付担当者をラウンドロビン順で割り当てる。ラウンドロビン順で自動的に割り当てられた受付担当者のCTIクライアント153a、153b、…のステータスが通話中でないこと、および交換機11を介して該当受付担当者の電話機12a、12b、…の受話器があがっていない状態であることを確認し、ラウンドロビン順で自動的に割り当てられた受付担当者に電話をつなぎ、該当する問い合わせ対応履歴情報(図9参照)が、データベース・クライアント152a、152b、…の機能によりポップアップされる(ステップA12)。
【0058】
ステップA12の場合の動作を第三のケースとして、図5、図9を使用して詳細に説明する。第三のケースは、第二のケースと同様に、ユーザは既に一度同じ件で問い合わせをしており、後日回答となっているケースなどであるが、休暇などにより受付担当者の受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしておらず、CTIサーバ14は受付担当者が不在と認識している点で第二のケースと異なる。
【0059】
ユーザが問い合わせを行い、受付番号をダイヤルから入力して受付担当者を呼び出す(ステップD13)までは、第二のケース(図4のステップC1〜C13)と同様である。
【0060】
CTIサーバ14は、該当受付担当者の端末のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしておらず不在であることを認識すると(ステップD14)、CTIサーバ14はラウンドロビン順に別の受付担当者を自動的に選出する(ステップD15)。
【0061】
そしてラウンドロビン順で選出された受付担当者の受付端末(ここでは、受付端末15bとする)および交換機11に着信の処理を行い(以降、ステップD16〜D24は図4のステップC14〜C22と同様)、問い合わせ対応履歴情報(図9参照)がデータベース・クライアント152bにより受付担当者の受付端末に15bの表示部151bにポップアップされる(ステップD22)。
【0062】
次に継続の問い合わせで、受付担当者が別件で電話中の場合について説明する。図2においてユーザがコールセンタ10に電話機20から問い合わせを行ってから、受付番号「xxxxxxxxx#」(xは決められた自然数)を入力するまでは、上記(ステップA1〜ステップA9)と同様である。
【0063】
ステップA10においてCTIサーバ14は、該当受付担当者の受付端末15a、15b、…のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしているが、CTIクライアント153a、153b、…のステータスが通話中である場合、CTIサーバ14は交換機11を介して音声応答を行い、受付担当者に対するメッセージを録音するようユーザへアナウンスをする(ステップA13)。
【0064】
ステップA13の場合の動作を第四のケースとして、図6を使用して詳細に説明する。第四のケースも、第二のケースと同様に、ユーザは既に一度同じ件で問い合わせをしており、後日回答となっているケースなどであるが、受付担当者が別の電話で通話中のため、CTIクライアント153a、153b、…のステータスが通話中で、一時的に通話不能状態である点が、第二、第三のケースと異なる。
【0065】
ユーザが問い合わせを行い、受付番号をダイヤルから入力して受付担当者を呼び出す(ステップE13)までは、第二のケース(図4のステップC1〜C13)と同様である。
【0066】
CTIサーバ14は、該当受付担当者の端末のCTIクライアント153a、153b、…がCTIサーバ14にログインしており在席していること、CTIクライアント153a、153b、…のステータスが通話中であることを認識すると(ステップE14)、CTIサーバ14は交換機11を介して、ユーザが受付担当者に伝言メッセージで録音し、後ほど受付担当者からコールバックする旨をユーザにアナウンスする(ステップE15)。ユーザがメッセージを残すと(ステップE16)、CTIサーバ14に音声メッセージのファイルが作成される(ステップE17)。
【0067】
CTIサーバ14は、メッセージが録音された場合、ユーザが電話機20から入力した受付番号を交換機11を介して受け取り、その受付番号をデータベースサーバ16へ送る。
【0068】
データベースサーバ16は、CTIサーバ14から受け取った受付番号とコールトラック・データベースの問い合わせ受付番号と照合して、問い合わせを受け付けた該当受付担当者の名前を検出し、該当受付担当者の名前をCTIサーバ14に送る。データベースサーバ16から該当受付担当者の名前の情報を受け取ったCTIサーバ14は、音声メッセージのファイルに受付番号と該当受付担当者の名前をつけてCTIサーバ14に保存する。保存するファイル形式としては、たとえば、WAVファイルが使用される。
【0069】
この音声ファイルが存在すると、CTIサーバ14は受付担当者が音声メッセージを確認して、音声メッセージのファイルを削除するまで、一定間隔でコールセンタ10のメンバ全員へメール通知を行う(ステップE18)。
【0070】
これにより、別の受付担当者が取り次ぎを行う手間が省かれ、受付担当者全員が通話中でも、CTIサーバ14が自動で対応するため、受付担当者は手が空いたときにコールバックすることが可能である。
【0071】
また、CTIサーバ14は、音声メッセージのファイルが削除されるまで、受付担当者、受付番号、音声メッセージファイルが存在することをコールセンタ10の受付担当者全員に通知するため、メッセージの見落としが防がれる。
【0072】
なお、受付担当者全員が通話中で、このユーザとは通話不可能な場合も、第四のケースと同様の処理を行う。
【0073】
最後に、メールの自動登録について図1、図9、図10、図11を参照して詳細に説明する。問い合わせを受けた際に、専門家の調査が必要な質問や、障害が発生した場合、コールセンタ10から関連部門に対して調査依頼を行う(以下、エスカレーションという)。
【0074】
図10は受付画面のエスカレーションのタグで、保守契約している製品の一覧と、その製品を担当している関連部門の責任者の名前、部門名、連絡先などが表示される。リストをクリックすることで製品を選択できる。製品が選択されると、メール発信の際にエスカレーション先の連絡先が自動的に選択される。受付担当者は関連部門との調査のやり取りの際に、コールトラック・データベース161に登録した受付内容、エスカレーション先等を、図10の右側、中央よりにある「メール発信」ボタンを押すことでメールに自動フォーマット出力する。
【0075】
図11は、受付画面からメール発信ボタンを押すと表示される画面を示す図である。配布先には、図10のエスカレーションのタグから選択した関連部門の連絡先が自動的に記述されており、送信者と、返信先のアドレスもはじめからフォーマットファイルに登録されている通りに表示される。図11のメッセージには問い合わせ内容が出力され、配布先、送信者、返信先、受付番号は自動的にコールトラックデータベース161から出力される。「添付資料なし」と表示されているボタンを押すと、電子メールに添付ファイルを付けることが可能で、添付されたファイルはメッセージの下の項目にファイル名が表示される。受付担当者は、図11の「追加」ボタンを押して連絡先を記述することで、データベースサーバ16のコールトラック・データベース161に登録されている関連部門以外の電子メールアドレスを、配布先のメールアドレスとして追加することが可能である。
【0076】
画面下の送信ボタンを押すことにより、電子メールが送信される。また、電子メールが送信されると図9の履歴の項目に電子メールの内容が追記される。このメール送信は、受付端末15a、15b、…で必要な情報を電子メールのフォーマットに抜き出して、SMTPを使用して電子メール送信をしている。送った電子メールの返信メールは、コールトラック・データベース161自動登録用の電子メールアドレスに送られることにより、メールサーバ17が受け取る。返信メールの内容はメールサーバ17からデータベースサーバ16に送られ、コールトラック・データベース161に自動登録される。この際も、図9の履歴の項目に返信の電子メールの内容が追記される。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、音声メッセージ機能をサポートしているため、受付担当者が通話中の場合でも、別の受付担当者が取り次ぎの作業を行わなくても良いという効果がある。また、メッセージが存在する場合は、受付担当者の誰宛にメッセージが残されているのかを自動的にメールで通知を行い、保存されたメッセージファイルが削除されるまで定期的にメール通知することで、メッセージの見落としを防ぐという効果と、受付担当者がやむを得ず対応できない場合には、ほかの受付担当者がメッセージを認識してフォローできるという効果がある。
【0078】
また、メールの自動フォーマット出力や自動登録を行っているため、内部調査の円滑化と、データベースへの登録の手間の軽減という効果がある。
【0079】
さらに、問い合わせ数が多く受付担当者が全て通話中の場合でも、CTIシステムが自動対応してメッセージを残してもらい、後ほど受付担当者からコールバックとすることが可能であるため、いくら電話をしても全く繋がらない、といったユーザの不満を解消しCSの向上に繋がるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の全体動作を示すフローチャートである。
【図3】第一のケースの動作を示すフローチャートである。
【図4】第二のケースの動作を示すフローチャートである。
【図5】第三のケースの動作を示すフローチャートである。
【図6】第四のケースの動作を示すフローチャートである。
【図7】受付端末の表示部に表示されるユーザ情報の一例を示す図である。
【図8】受付端末の表示部に表示される新規の受付画面の表示例を示す図である。
【図9】受付画面で履歴のタグを選択した場合の表示例を示す図である。
【図10】受付画面でエスカレーションのタグを選択した場合の表示例を示す図である。
【図11】受付画面からメール発信ボタンを押すと表示される画面を示す図である。
【符号の説明】
10 コールセンタ
11 交換機
12a、12b、… 電話機
13 イントラネット
14 CTIサーバ
15a、15b、… 受付端末
16 データベースサーバ
17 メールサーバ
20 電話機
30 公衆回線網
151a、151b、… 表示部
152a、152b、… データベース・クライアント
153a、153b、… CTIクライアント

Claims (7)

  1. ユーザからの電話による問い合わせを交換機を介して受け付けるCTIサーバと、問い合わせに対応する受付担当者が使用する受付端末と、ユーザの問い合わせ受付番号と問い合わせを受け付けた受付担当者名とをデータベースに保存するデータベースサーバと、電子メールの管理を行うメールサーバとを備えたCTIシステムであって、
    前記CTIサーバは、ユーザが電話機に入力した問い合わせ受付番号を前記データベースサーバに送信する手段と、ユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとする手段と、前記音声ファイルに問い合わせ受付番号と前記データベースサーバが検出する該当受付担当者の名前とを付けて保存する手段とを有し、
    前記データベースサーバは、前記CTIサーバから受信した問い合わせ受付番号を、前記データベースに保存してある問い合わせ受付番号と照合して、以前にこのユーザからの問い合わせを受け付けた該当受付担当者を検出する手段と、ユーザからの問い合わせ内容を含むデータをデータベースに保存する手段とを有し、
    前記受付端末は、ユーザからの問い合わせ内容を含むデータを前記データベースサーバから受信し電子メールのフォーマットに変換して電子メール送信する手段を有し、
    前記メールサーバは、あらかじめ定められたメールアドレスに送信された電子メールを受信して前記データベースサーバに送信する手段を有し、
    前記データベースサーバは、この返信メールを前記メールサーバから受信して前記データベースのユーザからの問い合わせ履歴に登録する手段を有することを特徴とするCTIシステム。
  2. 前記CTIサーバは、ユーザからの電話着信を検知したときに、契約者番号を入力するよう音声応答を行い、ユーザが入力した契約者番号を前記データベースサーバに送信し、前記データベースサーバは、前記CTIサーバから送信された契約者番号を、あらかじめデータベースに保存されているユーザの契約情報に含まれる契約者番号と照合し、照合結果を前記CTIサーバに送信することを特徴とする請求項1記載のCTIシステム。
  3. 前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、新規の問い合わせであることを示す受付番号をユーザから受信した場合、あらかじめ定められた順序で受付担当者を選出することを特徴とする請求項2記載のCTIシステム。
  4. 前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、前記データベースサーバから前記該当受付担当者を受信し、前記該当受付担当者が電話着信可能である場合は前記該当受付担当者にユーザからの電話を繋ぎ、前記該当受付担当者が不在の場合は他の受付担当者にユーザからの電話を繋ぐことを特徴とする請求項2記載のCTIシステム。
  5. 前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、前記データベースサーバから前記該当受付担当者を受信し、前記該当受付担当者の受付端末が前記CTIサーバにログインしておりかつこのユーザと通話不能であることを認識したときに、このユーザにメッセージを録音することと後にコールバックすることとをアナウンスし、このユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとすることを特徴とする請求項2記載のCTIシステム。
  6. 前記CTIサーバは、前記照合結果が一致したとの通知を前記データベースサーバから受信したときに、受付番号を入力するようユーザに音声応答を行い、継続の問い合わせであることを示すためにすでに設定されている問い合わせ受付番号をユーザから受信した場合、受付担当者全員がこのユーザと通話不能であることを認識したときに、このユーザにメッセージを録音することと後にコールバックすることとをアナウンスし、このユーザからの問い合わせのメッセージを音声ファイルとすることを特徴とする請求項2記載のCTIシステム。
  7. 前記CTIサーバは、前記音声ファイルが削除されるまで、前記音声ファイルを受付担当者全員にメール通知することを特徴とする請求項5または6記載のCTIシステム。
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