JP3984447B2 - 通信制御方法及び移動端末 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信システムにおける通信制御方法に係り、詳しくは、複数種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアが重複するように設定された移動通信システムにおいて、上記複数種の移動通信ネットワークに対応した複数の通信インターフェースを有する移動端末が各通信サービスエリアにてその通信サービスエリアを提供する通信インターフェースを用いて情報通信を行う際の通信制御方法に関する。
【0002】
また、本発明は、そのような通信制御方法に従って情報通信の制御を行う移動端末に関する。
【0003】
【従来の技術】
近年、IrDA(Infrared Data Association)やBluetoothなどの通信方式を利用した近距離移動通信ネットワーク、IEEE802.11を用いた無線LAN、更に、PHS(Personal Handyphone System)、PDC(Personal Digital Cellular)、PDC-P(Personal Digital Cellular-packet)、IMT-2000(International Mobile Telecommunications 2000)などの広域移動通信ネットワークなどの無線インフラの拡充に伴い、それぞれの移動通信ネットワーク上で運用されるモバイルアプリケーションが普及してきた。このような状況の下で、上記のようなカバーエリアやリンク品質の異なる複数種の移動通信ネットワークを統合した大規模移動通信システムが提案されている。
【0004】
この大規模移動通信システムでは、例えば、図9に示すように、複数種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアが階層的に重複して設定される。即ち、衛星移動通信ネットワーク(Satellite)の提供する通信サービスエリアE1、IMT-2000移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアE2、無線LAN(W-LAN)の提供する通信サービスエリアE3及びBluetoothの通信方式を利用した近距離移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアE4が順次階層的に設定される。このような大規模移動通信システムにおける移動端末は、上記のような複数種の移動通信ネットワークに対応した複数の通信インターフェースを有し、各通信サービスエリアにてその通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークに対応した通信インターフェースを用いて情報通信を行う。移動端末が複数の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアの重複部分に在圏する場合、その移動端末は、その複数の移動通信ネットワークのうちのいずれかの移動通信ネットワークに対応した通信インターフェースによりその移動通信ネットワークを介した情報通信を行う。
【0005】
例えば、図10に示すように、IMT-2000の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアE21に無線LANが提供する通信サービスエリアE31、E32、E33、E34、E35、E36が重複して設定され、移動端末が矢印で示すように移動する場合、移動端末は、IMT-2000の移動通信ネットワークから無線LAN、あるいは、無線LANからIMT-200の移動通信ネットワークのように異なる移動通信ネットワーク間でのハンドオーバを行うことが考えられる。
【0006】
また、このような大規模移動通信システムにおいて、TCP/IPのプロトコルを用いて通信を行う場合、モバイルIP(Mobile-IP)を適用することが考えられる。モバイルIPを用いて移動端末が無線リンクを一の移動通信ネットワークから他の移動通信ネットワークに切替える場合(ハンドオーバする場合)、移動端末が継続的にパケットを受信するために、そのリンクハンドオーバと共にIPアドレスの切替えを行う必要がある。即ち、パケット(情報)の宛先アドレスを一の移動通信ネットワークで適用されるIPアドレスから他の移動通信ネットワークで適用されるIPアドレスに切替える必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような複数種の移動通信ネットワークが統合された移動通信システムにおいて、情報通信を継続しつつ移動端末が異なる移動通信ネットワーク間でのハンドオーバを行う際に、情報の宛先アドレスが切替えられることに起因して移動端末にて受信される情報に欠落が生ずる可能性がある。例えば、情報の宛先アドレスがハンドオーバ元の移動通信ネットワークにて適用されるアドレスからハンドオーバ先の移動通信ネットワークにて適用されるアドレスに切替えられたときに、既に、ハンドオーバ元の移動通信ネットワーク内をその移動通信ネットワークにて適用されるアドレス宛てに転送されている情報は、移動端末に到来しても当該移動端末にて受信できない可能性がある。
【0008】
そこで、本発明の第一の課題は、複数種の移動通信ネットワークが統合された移動通信システムにおいて、移動端末にて受信される情報に欠落がないように、当該移動端末が異なる移動通信ネットワーク間でのハンドオーバを行うことができるような通信制御方法を提供することである。
【0009】
また、本発明の第二の課題は、そのような通信制御方法に従って情報通信の制御を行う移動端末を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、複数種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアが重複するように設定された移動通信システムにおいて、上記複数種の移動通信ネットワークに対応した複数の通信インターフェースを有する移動端末が各通信サービスエリアにてその通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークに対応した通信インターフェースを用いて情報通信を行う際の通信制御方法において、移動端末が第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、第一のアドレス宛ての情報を第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースが受信可能な状態を維持しつつ、情報の宛先アドレスを第二種の移動通信ネットワークにおける第二のアドレスに切替えるための処理を行って、第二種の通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにより上記第二のアドレス宛ての情報を受信できる状態にする宛先アドレス切替え手順を有するように構成される。
【0011】
このような通信制御方法では、移動端末が第一種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアと第二種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアとの重複部分に在圏する際、第一のアドレス宛ての情報を第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースにて受信する。そして、移動端末が第一種の移動通信ネットワークから第二種の移動通信ネットワークにハンドオーバする際、上記第一のアドレス宛ての情報を上記第一の通信インターフェースにて受信可能となる状態を維持しつつ、情報の宛先アドレスを第二種の移動通信ネットワークにおける第二のアドレスに切替えるための処理が行われ、その第二種の通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにより上記第二のアドレス宛ての情報を受信できる状態になる。
【0012】
上記のような通信制御によれば、移動端末では、上記第一のアドレス宛ての情報を上記第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースにて受信可能な状態と、上記第二のアドレス宛ての情報を上記第二種の移動通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにて受信可能な状態が並存することになる。従って、情報の宛先アドレスが第二のアドレスに切替えられたときに、既に、第一種の移動通信ネットワーク内を転送されている第一のアドレス宛ての情報が存在したとしても、その第一のアドレス宛ての情報は第一の通信インターフェースにて受信できるようになる。
【0013】
上記宛先アドレス切替え手順は、移動端末に対するユーザによる所定の操作に基づいて実行されるものであっても、種々の条件から実行されるべきタイミングを移動端末が決定し、その決定されたタイミングにて実行されるものであってもよい。
【0014】
後者の場合、上記移動端末での受信情報の欠落を防止すると共に、より有利な状態の通信インターフェースでの情報受信が可能となるという観点から、本発明は、請求項2に記載されるように、上記通信制御方法において、第一の通信インターフェースによる通信と第二の通信インターフェースによる通信のいずれが有利であるかを所定の基準に基づいて判定する判定手順を有し、該判定手順にて第二のインターフェースによる通信が有利であると判定される場合に、上記宛先アドレス切替え手順を実行するように構成することができる。
【0015】
上記第一の通信インターフェースによる通信と第二の通信インターフェースによる通信のいずれかが有利であるか否かを判定するための所定の基準は、当該移動通信システムにおいて任意に設定することができる。例えば、その所定の基準は、通信品質、通信効率、通信サービスエリアにおける通信トラフィック、その通信トラフィックと無線リソースとの関係、更に、移動端末のユーザが契約するサービス内容(ベストエフォート型サービスか否か等)、通信コストなどに基づいて設定することができる。
【0016】
重複する通信サービスエリアを移動端末が通過する早さに基づいて当該移動端末がより適した移動通信ネットワークにリンクできるようにするという観点から、本発明は、請求項3に記載されるように、上記通信制御方法において、移動端末が第一種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアと他の複数種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、移動端末の移動速度に基づいて、上記第二種の移動通信ネットワークとすべき移動通信ネットワークを上記他の複数種の移動通信ネットワークから選択する選択手順を有するように構成することができる。
【0017】
また、特に、移動端末がその重複する通信サービスエリアを通過する際に、頻繁なハンドオーバを避けるという観点から、本発明は、請求項4に記載されるように、上記通信制御方法において、上記選択手順は、移動端末の移動速度が大きいほど、より広い通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークを上記第二種の移動通信ネットワークとして選択するように構成することができる。
【0018】
一の移動通信ネットワークが提供する複数の通信サービスエリア間を移動端末が受信情報の欠落なしにハンドオーバすることができるという観点から、本発明は、請求項5に記載されるように、上記通信制御方法において、移動端末が、第二種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアに含まれる第一種の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアと第二の通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、上記宛先アドレス切替え手順を実行するように構成することができる。
【0019】
このような通信制御方法では、移動端末が第一種の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアから第二の通信サービスエリアにハンドオーバする際に、当該移動端末は、一時的にその第一の通信サービスエリアと第二の通信サービスエリアとの重複部分に在圏する。この際、その移動端末は、第一のアドレス宛ての情報を第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースが受信可能な状態を維持しつつ、情報の宛先アドレスを第二種の移動通信ネットワークにおける第二のアドレスに切替えるための処理を行って、第二種の通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにより上記第二のアドレス宛ての情報を受信できる状態にする。
【0020】
その後、上記と同様の手順(宛先アドレス切替え手順)に従った制御を行うようにすれば、第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースによりそのアドレス宛ての情報を受信できる状態にすることができる。これにより、移動端末が、第一種の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアから第二のサービスエリアへのハンドオーバが可能となる。
【0021】
上記第二の課題を解決するため、本発明は、請求項6に記載されるように、複数種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアが重複するように設定された移動通信システムにおいて、上記複数種の移動通信ネットワークに対応した複数の通信インターフェースを有し、各通信サービスエリアにてその通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークに対応した通信インターフェースを用いて情報通信を行う移動端末において、当該移動端末が第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、第一のアドレス宛ての情報を第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースが受信可能な状態を維持しつつ、情報の宛先を第二種の移動通信ネットワークにおける第二のアドレスに切替えるための処理を行って、第二種の移動通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにより上記第二のアドレス宛ての情報を受信できる状態にする宛先アドレス切替え制御手段を有するように構成される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
本発明の実施の一形態に係る通信制御方法が適用される移動通信システムは、上述したシステムと同様、図9に示すように、複数種(衛星移動通信、IMT-2000、無線LAN、Bluetooth)の移動通信ネットワークが統合され、各種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアE1〜E4が階層的に重複するように設定される。この移動通信システムの詳細な構成は図1に示される。なお、図1では、説明を簡略化するため、IMT-2000の移動通信ネットワークと無線LANとが統合された構成となっており、衛星移動通信ネットワークおよびBluetoothの通信方式に従った近距離移動通信ネットワークは省略されている。また、この移動通信システムでは、例えば、モバイルIPv4に従った情報通信がなされるものとする。
【0024】
図1において、IMT-2000の移動通信ネットワーク200及び無線LAN300が所定のネットワーク100に接続されている。また、移動端末(以下、MH(Mobile Host)という)20のホームアドレスが登録されるホームエージェント(以下、HAという)10が上記ネットワーク100に接続されている。このホームアドレスは、HA10を含むホームネットワーク(図示略)にて当該MH20を特定するためのIPアドレスである。
【0025】
IMT-2000の移動通信ネットワーク200は基地局(以下、BSという)210、220を有し、無線LAN300はBS310、320を有する。各BS210、220及びBS310、320に対応して通信サービスエリアが形成される。無線LAN300の各BS310、320に対応した通信サービスエリアは、IMT-2000の移動通信ネットワーク20のいずれかの通信サービスエリアに含まれる。例えば、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220が、図10に示す通信サービスエリアE21を形成し、無線LAN300のBS310、320が、例えば、図10に示す通信サービスエリアE35、E36を形成する。
【0026】
MH20は、例えば、図2に示すように構成される。
【0027】
図2において、このMH20は、制御部21を有すると共に、上記複数種の移動通信ネットワークに対応した通信機器、即ち、無線LAN用通信機器22、IMT-2000用通信機器23、Bluetooth用通信機器24、・・・を有している。上記制御部21は、上記各通信機器とのインターフェースとなる無線LANインターフェース部25、IMT-2000インターフェース部26、Bluetoothインターフェース部27、・・・を有すると共に、IP制御部28、複数アドレス管理部29、伝送制御部30及びアプリケーション部31を有している。
【0028】
上記IP制御部28は、各通信機器及び対応するインターフェース部を介して接続される移動通信ネットワークとの間でパケットのやり取りを行う。また、このIP制御部28は、その接続された移動通信ネットワークから通知される当該MH20に対するパケットの宛先となるIPアドレスの取得及びそのIPアドレスのHA10への登録に関する処理を行う。複数アドレス管理部29は、上記IP制御部28での処理により取得されたIPアドレスを管理する。この複数アドレス管理部29は、受信可能となるパケットの宛先となる複数のIPアドレスを管理することができる。
【0029】
伝送制御部30は、TCP(Transmission Control Protocol)やUDP(User Datagram Protocol)に従って、アプリケーション部31と各移動通信ネットワークとの間の情報通信を確立させるための制御を行う。
アプリケーション部31は、ファイル、電子メールなどの送受信に関する処理を行う。
【0030】
上記のような構成の移動通信システムにおいて、MH20がホームネットワーク以外の移動通信ネットワークに接続される場合、その移動通信ネットワーク内の所定の通信ノード(FA:Foreign Agent)のIPアドレスが気付アドレスとして当該MH20のホームアドレスに対応するようにHA10に登録される。この状態で、MH20の通信相手から当該MH20のホームアドレス宛てのパケットが送信されると、そのパケットはネットワーク100を介してHA10に転送される。そして、HA10は、その受信したパケットをそのホームアドレスに対応して登録された気付アドレス宛てに送信する(トンネリング)。このようにして気付アドレス宛てにHA10から送信されたパケットは、ネットワーク100を介して当該移動通信ネットワークの気付アドレスで特定される通信ノード(FA)まで転送される。
【0031】
このパケットを受信した通信ノードのIPv4のFA機能に従った動作により、そのパケットが当該移動通信ネットワークを介してMH20に転送される。これにより、MH20は、それが接続される移動通信ネットワークに対応した気付アドレス宛てのパケットを受信する。
【0032】
例えば、MH20がIMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220に対応した通信サービスエリアと無線LAN300のBS310に対応した通信サービスエリアの重複部分(例えば、図10における通信サービスエリアE35)に在圏する場合、例えば、図3に示す手順に従って通信制御が行われる。
【0033】
前述したように、HA10から送信されたIMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応した気付アドレス宛てのパケットが当該移動通信ネットワーク200の所定の通信ノード(FAとして機能する通信ノードであって、BS220であってもよい)まで順次転送される。そして、その所定の通信ノードからBS220の通信サービスエリアに在圏するMH20に宛てて転送されるパケットが、図3に示すように、BS220からMH20に順次送信される(図3において細矢印参照)。
【0034】
MH20では、前述したように、IMT-2000の通信ネットワーク200に対応した気付アドレスがHA10に登録される際に、その気付アドレスが複数アドレス管理部29に格納される。そして、その複数アドレス管理部29に格納されて管理される気付アドレスを特定する通信ノードを含むIMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応したIMT-2000用通信機器23がBS220から送信されるパケットを順次受信する。このIMT-2000用通信機器23にて順次受信されたパケットは、IMT-2000インターフェース部26を介してIP制御部28に転送され、このIP制御部28及び伝送制御部30での処理により、そのパケットに含まれる情報がアプリケーション部31に順次供給される。
【0035】
このようにして、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220の通信サービスエリアと無線LAN300のBS310の通信サービスエリアとの重複部分に在圏するMH20は、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220からのパケットを順次受信し、MH20のアプリケーション部31がその受信されるパケットに含まれる情報を取得する。
【0036】
このような状態において、MH20の無線LAN用通信機器22が、無線LAN300のBS310から送信される広告パケットを受信する(▲1▼)。この広告バケットは、当該無線LAN300のFA機能を有する所定の通信ノードを特定する気付アドレスを含む。MH20の無線LAN用通信機器22にて受信された上記広告パケットは、無線LANインターフェース部25を介してIP制御部28に供給される。IP制御部28は、ハンドオーバを行うべき所定の条件(この条件の詳細については後述する)を満足することを確認すると、無線LAN300からのパケットを受信すべきであるとして、その気付アドレス及びMH20のホームアドレスを含む登録要求をHA10に宛てて送信するための処理を行う(▲2▼)。その結果、その登録要求が無線LAN用通信機器22からBS310に送信され、更に、無線LAN300及びネットワーク100を介してHA10に転送される。
【0037】
この登録要求を受信したHA10は、その登録要求に含まれるホームアドレスに対応して管理している気付アドレスをその登録要求に含まれる気付アドレスに変更する。そして、HA10は、その登録要求に対する登録応答をMH20に向けて送信する(▲3▼)。そのHA10からの登録応答は、ネットワーク100及び無線LAN300内を伝送され、BS310からMH20に送信される。
【0038】
HA10は、上記のように登録応答を送信した後、MH20宛てのパケットとして受信したパケットの宛先アドレスをIMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応した気付アドレス宛から無線LAN300に対応した気付アドレスに切替える。即ち、HA10は、上記登録応答を送信した後では、MH20宛てのパケットとして受信したパケットを無線LAN300に対応する気付アドレス宛てに転送する(トンネリング)。
【0039】
MH20では、HA10からの上記登録応答が受信されると、IP制御部28での制御のもと、上記のようにして受信した無線LAN300からの広告パケットに含まれる無線LAN300の所定通信ノードを特定する気付アドレスが複数アドレス管理部29に格納される。このとき、既に、複数アドレス管理部29に格納されているIMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応した気付アドレスは消去されず、複数アドレス管理部29は、IMT-2000の移動通信ネットワーク200及び無線LAN300双方に対応した気付アドレスを管理する。
【0040】
このようにIMT-2000の移動通信ネットワーク200及び無線LAN300双方に対応した気付アドレスが複数アドレス管理部29にて管理される状態では、IP制御部28は、IMT-2000の移動通信ネットワーク200からのパケット及び無線LAN300からのパケットを正規のパケットとして受信可能となる。即ち、MH20は、上記のように無線LAN300からの広告パケットに基づいて当該無線LAN300に対応した気付アドレスの登録要求をHA10に行い、その登録応答をHA10から受信した後であっても、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220から送信されるパケットを破棄することなく、正規のパケットとして受信可能な状態を維持する。
【0041】
上記のようにHA10から送信された無線LAN300に対応した気付アドレス宛てのパケットは、無線LAN300における当該気付アドレスにて特定される通信ノード(FA)まで順次転送される。そして、その通信ノードからBS310の通信サービスエリアに在圏するMH20に宛てて転送されるパケットがBS310からMH20に順次送信される。
【0042】
MH20では、上記のように無線LAN300のBS310から順次送信されるパケットがその無線LAN300に対応した無線LAN用通信機器22にて順次受信される。この無線LAN用通信機器22にて順次受信されたパケットは、無線LANインターフェース部25を介してIP制御部28に転送される。IP制御部28は、前述したように無線LAN300に対応した気付アドレスが複数アドレス管理部29に管理されていることから、その受信されたパケットを正規のパケットとして処理し、更に、伝送制御部30での処理により、そのパケットに含まれる情報がアプリケーション部31に順次供給される。
【0043】
このようにして、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220に対応した通信サービスエリアと無線LAN300のBS310に対応した通信サービスエリアとの重複部分に在圏するMH20は、無線LAN300のBS310からのパケットを順次受信することになり。これにより、MH20は、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220に対応した通信サービスエリアから無線LAN300のBS310に対応した通信サービスエリアへのハンドオーバが可能となる。
【0044】
このようにしてMH20がIMT-2000の移動通信ネットワーク200の通信サービスエリアから無線LAN300の通信サービスエリアにハンドオーバする際に、図3に示すように、無線LAN300に対応した気付アドレスの登録要求に対する登録応答をMH20にて受信した(▲3▼)後に、IMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応した気付アドレス宛てに転送されるパケットをMH20にて受信することがある(図3の*印参照)。これは、データパケットの転送速度が登録要求及び登録応答などの制御パケットの転送速度より遅いことに起因している(図3におけるデータパケットの転送を表す矢印の傾きと制御パケットの転送を表す矢印の傾きを参照)。
【0045】
このような場合、MH20は、前述したように、登録応答を受信した時点で、無線LAN300からのパケットを正規のパケットとして受信できる状態になるが、IMT-2000の移動通信ネットワーク200から受信したパケットも正規のパケットとして受信可能な状態を維持している。従って、上記のように、無線LAN300に対応した気付アドレスの登録要求に対する登録応答をMH20にて受信した(▲3▼)後に、IMT-2000の移動通信ネットワーク200に対応した気付アドレス宛てに転送されるパケット(図3の*印参照)はMH20にて破棄されることなく正規のパケットとして処理される。
【0046】
即ち、MH20は、IMT-2000の移動通信ネットワーク200のBS220に対応した通信サービスエリアと無線LAN300のBS310に対応した通信サービスエリアとの重複部分において、双方の移動通信ネットワークからのパケットを正規のパケットとして受信できるようになり、所謂、ソフトハンドオーバが可能となる。
【0047】
なお、上述した通信制御方法において、MH20が上記無線LAN300に対応した気付アドレス宛てのパケットを正規なパケットとして受信可能な状態となった後、IMT-2000の移動通信ネットワーク200からのパケットを正規なパケットとして受信可能な状態をいつまで継続させるかは、移動通信システムにおいて、MH20での受信パケットの欠落が生じないようにするという観点や、ハンドオーバに際しての切替え制御のし易さなどの観点から、任意に決めることができる。
【0048】
次に、ある移動通信ネットワークの通信サービスエリアに在圏するMH20が広告パケットを受信した際に、前述したように、登録要求を送信するための処理の詳細について説明する。
【0049】
例えば、図4に示すように、MH20が、移動通信ネットワークBが提供する通信サービスエリアBからその通信サービスエリアBに重複する他の移動通信ネットワークCが提供する通信サービスエリアC3に移動した際(矢印▲1▼参照)、MH20(具体的には、IP制御部28)は、図5に示す手順に従って処理を行う。
【0050】
図5において、通信サービスエリアBからのパケットを受信可能な状態にあるMH20は、通信サービスエリアC3に進入すると、通信サービスエリアC3において報知される広告パケットを受信する(S1)。そして、MH20は、その広告パケットに含まれる通信サービスエリアC3におけるパケットの宛先IPアドレス(気付アドレス)を取得する(S2)。その後、MH20は、通信サービスエリアC3での通信速度と通信サービスエリアBでの通信速度とに基づいていずれの通信サービスエリアでの通信効率がよいかを判定する(S3)。
【0051】
通信サービスエリアC3での通信速度が大きく、通信サービスエリアC3での通信が有利であると判定されると(S3でYES)、前述した手順に従って(図3参照)、MH20は、上記のように取得した(S2参照)通信サービスエリアC3に対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S4)。その登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、このMH20は、前述したように、通信サービスエリアBからのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアC3からのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアBから通信サービスエリアC3へのハンドオーバを行う。
【0052】
なお、通信サービスエリアBでの通信速度が大きく、当該通信サービスエリアBでの通信が有利である場合、通信サービスエリアBからのパケットの受信可能な状態を維持するだけで、特に、通信サービスエリアC3へのハンドオーバを行わない。
【0053】
次に、例えば、図4に示すように、MH20が、移動通信ネットワークBが提供する通信サービスエリアBと移動通信ネットワークCが提供する通信サービスエリアC3との重複部分からその通信サービスエリアC3の外部に向かって移動する際(矢印▲2▼)、MH20は、図6に示す手順に従って処理を行う。
【0054】
図6において、通信サービスエリアBと通信サービスエリアC3との重複部分に在圏し、通信サービスエリアC3からのパケットを受信可能な状態にあるMH20は、通信サービスエリアC3及び通信サービスエリアBからの所定の制御信号の受信品質(SNR:信号対雑音比)を測定する(S11)。そして、MH20は、通信サービスエリアC3からの制御信号の受信品質と通信サービスエリアBからの制御信号の受信品質のいずれが良いかを判定する(S12)。通信サービスエリアC3からの制御信号の受信品質が通信サービスエリアBからの制御信号の受信品質より良い場合(S12でC3)、MH20は、通信サービスエリアC3での通信が有利であるとして、通信サービスエリアC3からのパケットの受信可能な状態を継続する。そして、MH20は、通信サービスエリアC3での通信を継続することが可能であるか否かを判定する(S13)。
【0055】
上記通信サービスエリアC3での通信を継続することが可能である場合(S13でYES)、上述した処理(S11、S12、S13)が繰り返し実行される。この過程で、MH20が移動して通信サービスエリアC3の外周部に近づき、当該サービスエリアC3での受信品質が低下すると、通信サービスエリアBでの受信品質が通信サービスエリアC3での受信品質が良いとの判定がなされる(S12でB)。すると、HA20は、通信サービスエリアBでの通信が有利であるとして、通信サービスエリアBからの広告パケットに含まれる当該通信サービスエリアBに対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S14)。その登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、MH20は、前述したように、通信サービスエリアC3からのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアBからのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアC3から通信サービスエリアBへのハンドオーバを行う。
【0056】
なお、MH20が上記通信サービスエリアC3での通信の継続が可能でないと判定すると、(S13でNO)、上記と同様に、通信サービスエリアBに対応した気付アドレスのHA10への登録がなされる(S14)。その結果、MH20の通信サービスエリアC3から通信サービスエリアBへのハンドオーバがなされる。
【0057】
更に、図4に示すように、MH20が、移動通信ネットワークAが提供する通信サービスエリアA、移動通信ネットワークBが提供する通信サービスエリアB及び移動通信ネットワークCが提供する通信サービスエリアC3の重複部分から上記通信サービスエリアC3及び通信サービスエリアBの外部に向かって移動する際(矢印▲3▼)、MH20は、図7に示す手順に従って処理を行う。
【0058】
図7において、通信サービスエリアA、通信サービスエリアB及び通信サービスエリアC3の重複部分に在圏し、通信サービスエリアC3からのパケットを受信可能な状態にあるMH20は、当該MH20の移動速度を測定する(S21)。MH20は、その測定された移動速度が、所定の速度(閾値)より大きいか否かを判定する(S22)。MH20の移動速度が上記所定の速度より小さい場合(S22で「遅い」)、MH20は、通信サービスエリアBからの広告パケットに含まれる当該通信サービスエリアBに対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S24)。その登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、MH20は、前述したように、通信サービスエリアC3からのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアBからのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアC3から通信サービスエリアBへのハンドオーバを行う。
【0059】
一方、上記MH20の移動速度が上記所定の速度以上であると判定されると(S22で「速い」)、MH20は、最も広いサービスエリアAからの広告パケットに含まれる当該通信サービスエリアAに対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S23)。この登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、MH20は、前述したように、通信サービスエリアC3からのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアAからのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアC3から通信サービスエリアAへのハンドオーバを行う。
【0060】
上記のように、MH20が3つ以上の通信サービスエリアの重複部分に在圏する状態で、当該MH20の移動速度が所定速度より大きい状況では、当該MH20が最も広い通信サービスエリアにハンドオーバすることにより、そのMH20の移動中に頻繁にハンドオーバすることが防止される。
【0061】
上記例では、MH20の移動速度が所定の速度以上か否かの判定結果に応じてMH20のハンドオーバ先の通信サービスエリアを切替えるようにしているが、更に、MH20の移動速度が3つ以上の速度範囲のいずれに属するかを判定し、その判定結果に基づいて、MH20のハンドオーバ先の通信サービスエリアを切替えることも可能である。その通信サービスの切替えに際して、移動速度がより大きいほど、より広い通信サービスエリアに切替えることが好ましい。
【0062】
また、図4に示すように、MH20が、移動通信ネットワークAが提供する通信サービスエリアAに重複する移動通信ネットワークCが提供する通信サービスエリアC1からC2に移動する際(矢印▲4▼)、MH20は、図8に示す手順に従って処理を行う。
【0063】
図8において、移動通信ネットワークCの通信サービスエリアC1からのパケットを受信可能な状態となるMH20がその通信サービスエリアC1と通信サービスエリアC2との重複部分に移動すると、MH20は、通信サービスエリアC2から広告パケットを受信する(S31)。このように、通信サービスエリアC1からのパケットを受信可能となるMH20が通信サービスエリアC2からの広告パケットを受信すると、そのMH20は、通信サービスエリアC1と通信サービスエリアC2との重複部分に在圏していることを認識する。
【0064】
上記通信サービスエリアC1及びC2は、他の移動通信ネットワークAが提供する通信サービスエリアAに含まれている。上記のように通信サービスエリアC1及びC2の重複部分に在圏することを認識したMH20は、通信サービスエリアC2へのハンドオーバを行う前に、上記通信サービスエリアAからの広告パケットに含まれる当該通信サービスエリアAに対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S32)。その登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、MH20は、前述したように、通信サービスエリアC1からのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアAからのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアC1から通信サービスエリアC2にハンドオーバする前に、他の移動通信ネットワークAが提供する通信サービスエリアAにハンドオーバする。
【0065】
このように、通信サービスエリアAからのパケットを受信可能な状態となるMH20は、通信サービスエリアC2からの広告パケットを更に受信すると、その広告パケットに含まれる当該通信サービスエリアC2に対応した気付アドレスを取得する(S33)。そして、MH20は、この通信サービスエリアC2に対応した気付アドレスをHA10に登録するための登録要求を行う(S34)。この登録要求に対して、HA10からの登録応答をMH20が受信すると、MH20は、前述したように、通信サービスエリアAからのパケットの受信可能な状態を維持しつつ、その登録した気付アドレスに対応した通信サービスエリアC2からのパケットを受信できる状態になる。即ち、MH20は、通信サービスエリアAから通信サービスエリアC2にハンドオーバする。
【0066】
上記の例では、MH20が移移動通信ネットワークCの通信サービスエリアC1から通信サービスエリアC2に直接ハンドオーバするのではなく、通信サービスエリアC1から一旦他の移動通信ネットワークAの通信サービスエリアAにハンドオーバした後に、その通信サービスエリアAから通信サービスエリアC2にハンドオーバする。このような通信制御を行うことにより、移動通信ネットワークCにおいて予め定められる方法に従ったハンドオーバでは、そのハンドオーバ時にMH20の受信パケットの欠落が生じうる場合であっても、通信サービスエリアC1から通信サービスエリアAへのハンドオーバ及び、通信サービスエリアAから通信サービスエリアC2へのハンドオーバでは、前述したように、受信パケットの欠落が防止される(図3参照)。その結果、MH20は、受信パケットの欠落なく、通信サービスエリアC1から通信サービスエリアC2へのハンドオーバが可能となる。
【0067】
なお、図8に示す処理において、MH20が、通信サービスエリアC1からのパケットを受信可能な状態を維持しつつ、通信サービスエリアAからのパケットを受信可能な状態になった後、上記通信サービスエリアC1からのパケットを受信可能となる状態を解除するタイミングは、任意である。上記通信サービスエリアC1からのパケットを受信可能な状態は、上記通信サービスエリアAからのパケットを受信可能な状態になった後、その状態を維持しつつ通信サービスエリアC2からのパケットを受信可能な状態となるまでの任意の時点まで継続させることができる。また、上記通信サービスエリアC2からのパケットを受信可能な状態になった後、適当なタイミングで通信サービスエリアAからのパケットが受信可能となる情報を解除することができる。
【0068】
上述した移動通信システムでは、IPv4に従った情報通信がなされるものであったが、他のモバイルIPプロトコル、例えば、IPv6に従った情報通信がなされるものであってもよい。この場合、上記気付アドレスに代えて、各移動通信ネットワークにてMH自体を特定するIPアドレスが用いられる。
【0069】
また、IPv4に従った情報通信がなされる場合にであっても、上記気付アドレスに代えて、各位同通信ネットワークにおいて各MHに対応付けられる共存気付アドレスを用いることもできる。
【0070】
上記各例では、種々の条件(通信速度、通信品質、移動速度)をMH20(移動端末)にて判断し、その判断された条件に基づいてハンドオーバを行うか否か、どの通信エリアにハンドオーバするかなどを決めていた。更に、MH20のユーザが通信コストなどを考慮して所定の操作を行ったときに、複数の通信エリアが重複する領域に在圏するMH20が一の通信エリアから他の通信エリアにハンドオーバするようにすることもできる。
【0071】
上記各例において、図3に示す▲1▼〜▲3▼の手順に従った処理、図5に示すS4での処理、図6に示すS14での処理、図7に示すS23やS24での処理、図8に示すS31やS34での処理を実現するMH20のIP制御部28、複数アドレス管理部29及び伝送制御部30での機能は、宛先アドレス切替え制御手順(手段)に対応する。
【0072】
図5に示すS3での処理、図6に示すS12での処理は、判定手順(手段)に対応し、図7に示すS22での処理は、選択手順(手段)に対応する。
【0073】
また、図2に示す各通信機器22、23、24及びそれらに対応したインターフェース部25、26、27は、移動通信ネットワークに対応した通信インターフェースに対応する。
【0074】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1乃至5記載の本願発明によれば、複数種の移動通信ネットワークが統合された移動通信システムにおいて、第一のアドレス宛ての情報を第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の通信インターフェースにて受信可能な状態と、第二のアドレス宛ての情報を第二種の移動通信ネットワークに対応した第二の通信インターフェースにて受信可能な状態が並存することになる。従って、移動端末に受信される情報に欠落がないように、当該移動端末が、第一の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアから第二の移動通信ネットワークが提供する第二の通信サービスエリアにハンドオーバすることができるようになる。
【0075】
また、請求項4ないし10記載の本願発明によれば、上記のような通信制御を実現するような移動端末を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る移動端末の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る通信制御方法が適用される移動通信システムの構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る通信制御方法に従った情報の転送手順の一例を示すシーケンス図である。
【図4】移動通信システムにおける各通信サービスエリアの構成と移動端末の移動状況の例を示す図である。
【図5】移動端末における制御手順の第一の例を示すフローチャートである。
【図6】移動端末における制御手順の第二の例を示すフローチャートである。
【図7】移動端末における制御手順の第三の例を示すフローチャートである。
【図8】移動端末における制御手順の第四の例を示すフローチャートである。
【図9】複数種の移動通信ネットワークが統合された移動通信システムにおける各通信サービスエリアの構成例を示す図である。
【図10】移動通信システムにおける通信サービスエリアの構成例と移動端末の移動状況の例を示す図である。
【符号の説明】
10 ホームエージェント(HA)
20 移動端末(MH)
21 制御部
22 無線LAN用通信機器
23 IMT-2000用通信機器
24 Bluetooth用通信機器
25 無線LANインターフェース部
26 IMT-2000インターフェース部
27 Bluetoothインターフェース部
28 IP制御部
29 複数アドレス管理部
30 伝送制御部
31 アプリケーション部
100 ネットワーク
200 IMT-2000の移動通信ネットワーク
210、230 基地局(BS)
300 無線LAN
310、320 基地局(BS)

Claims (10)

  1. 第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと、上記第一種の移動通信ネットワークと異なる種類の第二種の移動通信ネットワークとが重複するように設定された移動通信システムにおいて、上記第一種及び第二種の移動通信ネットワークにそれぞれ対応した第一及び第二の通信インターフェースを有する移動端末が情報通信を行う際の通信制御方法において、
    移動端末が上記第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアから上記第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアにハンドオーバするときに、上記第二種の通信ネットワークに対応した第二の気付アドレスを登録した後も、上記第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の気付アドレスを消去せずに保持することで、上記第一種の移動通信ネットワークと上記第二種の移動通信ネットワークとのパケット転送時間差に起因して、移動端末が上記第二種の移動通信ネットワークにハンドオーバした後に上記第一種の移動通信ネットワークを経由して配信される情報を受信することを可能とするアドレス切替え手順を有する通信制御方法。
  2. 請求項1記載の通信制御方法において、
    移動端末が第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、第一の通信インターフェースによる通信と第二の通信インターフェースによる通信のいずれが有利であるかを所定の基準に基づいて判定する判定手順を有し、
    該判定手順にて第二のインターフェースによる通信が有利であると判定される場合に、上記アドレス切替え手順を実行する通信制御方法。
  3. 請求項1記載の通信制御方法において、
    移動端末が第一種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアと他の複数種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、移動端末の移動速度に基づいて、上記第二種の移動通信ネットワークとすべき移動通信ネットワークを上記他の複数種の移動通信ネットワークから選択する選択手順を有する通信制御方法。
  4. 請求項3記載の通信制御方法において、
    上記選択手順は、移動端末の移動速度が大きいほど、より広い通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークを上記第二種の移動通信ネットワークとして選択する通信制御方法。
  5. 請求項1記載の通信制御方法において、
    移動端末が、第二種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアに含まれる第一種の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアと第二の通信サービスエリアとの重複する部分に在圏するときに、上記アドレス切替え手順を実行する通信制御方法。
  6. 第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと、上記第一種の移動通信ネットワークと異なる種類の第二種の移動通信ネットワークとが重複するように設定された移動通信システムにおいて、上記第一種及び第二種の移動通信ネットワークにそれぞれ対応した第一及び第二の通信インターフェースを用いて情報通信を行う移動端末において、
    当該移動端末が上記第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアから上記第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアにハンドオーバするときに、上記第二種の通信ネットワークに対応した第二の気付アドレスを登録した後も、上記第一種の移動通信ネットワークに対応した第一の気付アドレスを消去せずに保持することで、上記第一種の移動通信ネットワークと上記第二種の移動通信ネットワークとのパケット転送時間差に起因して、移動端末が上記第二種の移動通信ネットワークにハンドオーバした後に上記第一種の移動通信ネットワークを経由して配信される情報を受信することを可能とするアドレス切替え制御手段を有する移動端末。
  7. 請求項6記載の移動端末において、
    移動端末が第一種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアと第二種の移動通信ネットワークの提供する通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、第一の通信インターフェースによる通信と第二の通信インターフェースによる通信のいずれが有利であるかを所定の基準に基づいて判定する判定手段を有し、
    該判定手段にて第二のインターフェースによる通信が有利であると判定される場合に、上記アドレス切替え制御手段により上記第二の気付アドレスを登録するようにした移動端末。
  8. 請求項6記載の移動端末において、
    移動端末が第一種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアと他の複数種の移動通信ネットワークの通信サービスエリアとの重複部分に在圏するときに、移動端末の移動速度に基づいて、上記第二種の移動通信ネットワークとすべき移動通信ネットワークを上記他の複数種の移動通信ネットワークから選択する選択手段を有する移動端末
  9. 請求項8記載の移動端末において、
    上記選択手段は、移動端末の移動速度が大きいほど、より広い通信サービスエリアを提供する移動通信ネットワークを上記第二種の移動通信ネットワークとして選択するようにした移動端末。
  10. 請求項6記載の移動端末において、
    該移動端末が、第二種の移動通信ネットワークが提供する通信サービスエリアに含まれる第一種の移動通信ネットワークが提供する第一の通信サービスエリアと第二の通信サービスエリアとの重複する部分に在圏するときに、上記アドレス切替え制御手段により上記第二の気付アドレスを登録するようにした移動端末。
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