JP3983638B2 - センサシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部から加えられる力の分布の測定を行うために用いて好適なセンサシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
センサシートは、外部から加えられた力の分布を測定可能なものであって、例えば歩行解析などに利用されている。センサシートとしては、感圧抵抗インクが縦方向に沿う帯状に印刷されたPETフィルムと、感圧抵抗インクが横方向(縦方向と直交する方向)に沿う帯状に印刷されたPETフィルムとが、それぞれに印刷された感圧抵抗インクが交差するように貼り合わされたものが知られている(特許文献1、2参照)。かかるセンサシートでは、外部から力が加えられた場合には、力が加えられた部分に対応する2枚のPETフィルム間の接触抵抗が変化する。従って、多数の感圧抵抗インクのラインに沿った接触抵抗の大きさの時間的な変化を検出することによって、外部から加えられた力(圧力)の分布を測定することができる。
【0003】
【特許文献1】
米国特許第4,734,034号明細書
【特許文献2】
米国特許第4,856,993号明細書
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかるセンサシートでは、外部から加えられる力の当該シートに垂直な方向の1次元の力の分布しか測定することができない。従って、センサシートに対して斜め方向(垂直方向でない方向)の力が加えられた場合でも、その斜め方向の力の当該シートに垂直な方向成分の大きさの力が加えられた場合と同様の力の分布しか得られないため、外部から加えられる力の分布の詳細な解析を行うことができない。
【0005】
そこで、本発明の目的は、多次元の力の分布を測定可能なセンサシートを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のセンサシートは、マトリックス状に配置された複数のセンサと、前記複数のセンサを覆うように配置され、外部から加えられる力を受ける面が実質的に凹凸がないように構成されたカバー層とを備え、前記センサが、前記複数方向にそれぞれ対応する複数種類の第1の電極と、前記第1の電極と対向するように配置されており前記第1の電極との間でそれぞれ容量素子を構成すると共に、前記カバー層に対して外部から加えられる力に伴って前記第1の電極と近接する方向に変位可能な第2の電極と、前記カバー層と前記第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、前記カバー層に対して外部から加えられる力によって前記第2の電極を変位させるための前記カバー層より硬質の材料で形成されたコア部材とを備えており、前記センサは、前記第1の電極と前記第2の電極との間隔の変化に起因する前記容量素子の静電容量値の変化がそれぞれ検出されることに基づいて前記カバー層に対して外部から加えられた力の互いに異な る複数方向に対応する成分をそれぞれ認識可能であり、前記複数のセンサのうちの少なくとも2つのセンサでの認識結果に基づいて前記カバー層に対して外部から加えられる力の分布を検知可能であることを特徴とするものである。
【0007】
【0008】
請求項6のセンサシートは、マトリックス状に配置された複数のセンサと、前記複数のセンサを覆うように配置され、外部から加えられる力を受ける面が実質的に凹凸がないように構成されたカバー層とを備え、前記センサが、前記複数方向にそれぞれ対応する複数種類の第1の電極と、前記第1の電極と対向するように配置されており、前記カバー層に対して外部から加えられる力に伴って前記第1の電極と近接する方向に変位可能な第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された感圧抵抗体と、前記カバー層と前記第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、外部から前記カバー層に加えられる力によって前記第2の電極を変位させるための前記カバー層より硬質の材料で形成されたコア部材とを備えており、前記センサは、前記第1の電極と前記第2の電極との間の抵抗値の変化が検出されることに基づいて前記カバー層に対して外部から加えられた力の互いに異なる複数方向に対応する成分をそれぞれ認識可能であり、前記複数のセンサのうちの少なくとも2つのセンサでの認識結果に基づいて前記カバー層に対して外部から加えられる力の分布を検知可能であることを特徴とするものである。
【0009】
請求項1、6によると、センサが外部から加えられた力の複数方向成分をそれぞれ認識することができるため、センサシート全体において、外部から加えられた力の検知面に垂直方向成分だけでなく、その他の方向成分を含む多次元の力の分布を測定することができる。従って、センサシートに作用する力の詳細な解析を行うことが可能となる。
また、カバー層と第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、外部からカバー層に加えられる力によって第2の電極を変位させるためのカバー層より硬質の材料で形成されたコア部材を備えているので、外部から加えられた力を第2の電極に効率よく伝達することができる。特に、外部から力が加えられたときの第2の電極の傾き(第2の電極の一端部の変位と他端部の変位との差)を利用して当該力が検出される場合に、第2の電極の傾きが検出し易くなって、センサにおける検出精度を向上させることができる。
また、センサがマトリックス状に配置されており、センサがセンサシート全体に均一に配置されるため、センサシート上に対して外部から加えられた力の分布を精度よく検出することができる。
また、外部から力を受ける面には凹凸がなく平坦であるため、測定するための特別な条件下ではなく、通常の条件下において力の分布を測定することができる。
【0010】
請求項2のセンサシートは、前記センサが、前記第1の電極に隣接するように配置された第3の電極をさらに備えており、前記第2の電極が絶縁状態に維持されていると共に、前記第3の電極は接地されており、外部から力が加えられる場合に、前記第2の電極と前記第3の電極とが接触可能に設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2によると、外部から力が加えられていない場合には、第2の電極が絶縁状態に維持されているため、第1の電極と第2の電極との間に構成される容量素子には電圧がかからない。そのため、当該容量素子に蓄えられている電荷量が無視できる程度に小さくなり、センサからの出力信号は一定の大きさで安定している。一方、外部から力が加えられると、第2の電極が接地された第3の電極と接触するため、当該容量素子に電圧がかかるようになる。そのため、当該容量素子に蓄えられている電荷量が急激に大きくなり、センサからの出力信号が当該容量素子の静電容量値の変化に応じて大きく変化する。このように、外部から力が加えられる前およびその後における当該容量素子に蓄えられている電荷量は、外部から力が加えられている間の電荷量と比較すると、いずれも無視できる程度に小さい。そのため、第2の電極の復帰位置が元の位置からずれた場合でも、外部から力が加えられる前およびその後におけるセンサの各容量素子に対応する(各容量素子用電極からの)出力信号はほとんど同じになる。これにより、センサの各容量素子に対応する出力信号のヒステリシスを低減することができる。
【0012】
また、第2の電極と第3の電極とが互いに接触する状態および接触しない状態のいずれかの状態を取りうるスイッチとして機能するため、外部から力が加えられていないセンサの第2の電極が、当該センサに近接するその他のセンサに対して外部から加えられた力によって若干(当該センサの第2の電極と第3の電極とが接触しない程度に)変位した場合でも、当該センサの出力が変化することがない。従って、当該センサに近接するその他のセンサに加えられる力によって、当該センサに測定誤差が生じて、力の分布の測定精度が著しく低下するのを抑制することができる。つまり、複数のセンサが互いに近接するように配置されている場合でも、所定の大きさ(第2の電極と第3の電極とを接触させる程度の大きさ)以上の力が加えられたセンサだけが力覚センサとして機能することになる。
【0013】
請求項3のセンサシートは、前記第2の電極が、前記第3の電極に向かって突出する突起部を有していることを特徴とするものである。
【0014】
【0015】
請求項4のセンサシートは、前記センサが前記第1の電極を覆う絶縁膜を有していることを特徴とするものである。
【0016】
【0017】
請求項5のセンサシートは、前記センサが、前記第2の電極が前記第3の電極に接触した場合に、前記第1の電極に対して入力される信号を利用して前記容量素子の静電容量値の変化を検出することを特徴とするものである。
【0018】
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0020】
まず、本発明の実施の形態に係るセンサシート1の構成について、図1を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るセンサシートの斜視図である。
【0021】
図1のセンサシート1は、例えば人の歩行時において足裏で地面を蹴り上げる様子や地面に着地する様子を測定および解析するために利用されるものである。従って、本実施の形態のセンサシート1は、人が歩行することが可能な幅および長さを有するシート状の部材である。センサシート1は、マトリックス状に配置された多数のセンサセル10を有している。ここで、本実施の形態のセンサシート1では、多数のセンサセル10は10mm間隔程度で配列されているが、多数のセンサセル10間の間隔は任意に変更することができる。なお、本実施の形態では、各センサセル10は、後述するように、静電容量式センサを含んでいる。
【0022】
ここで、1つのセンサセル10の構成について、図2および図3を参照して説明する。図2は、図1のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。図3は、図2のセンサセルの基板上に形成されている複数の電極の配置を示す図である。なお、センサシート1に含まれる多数のセンサセル10の構成は全て同じである。
【0023】
センサセル10(図2において一点鎖線で囲まれる範囲)は、基板20と、基板20上に形成された容量素子用電極D1〜D5(図2ではD1、D2およびD5のみを示す)と、基準電極(共通電極)D0と、変位電極30と、外部から加えられる力を受けるカバー層40と、カバー層40と変位電極30との間に配置されたコア50と、支持部材60と、容量素子用電極D1〜D5に密着して基板20上を覆うように配置された絶縁膜(レジスト膜)70と、センサ回路部品80とを有している。なお、本実施の形態では、基板20およびカバー層40は、センサシート1に含まれる全てのセンサセル10に対して共通の部材である。
【0024】
ここでは、1つのセンサセル10の構成を説明するために、便宜上、図示のとおり、XYZ三次元座標系を定義し、この座標系を参照しながら各部品に配置説明を行うことにする。すなわち、図2では、センサセル10の基板20上の基準電極D0の中心位置に原点Oが定義され、右水平方向にX軸が、紙面に垂直奥行方向にY軸が、上垂直方向にZ軸がそれぞれ定義されている。従って、基板20の表面は、XY平面を規定し、1つのセンサセル10に対応する変位電極30およびコア50のそれぞれの中心位置をZ軸が通ることになる。
【0025】
基板20は、可撓性を有するフレキシブル・プリント・サーキット基板(FPC)であり、この例ではポリイミドフィルムなどのフィルム状の基板が用いられている。また、基板20として、例えばガラスエポキシ基板などの一般的な電子回路用のプリント回路基板であってもよい。なお、基板20の下面には、マイコンおよびセンサ回路(電子回路)などを含むセンサ回路部品80が設けられている。
【0026】
基板20上には、図3に示すように、原点Oを中心とする円形の基準電極D0と、基準電極D0の外側に配置された環状の容量素子用電極D5と、容量素子用電極D5の外側に配置された略扇形である容量素子用電極D1〜D4とが設けられている。なお、容量素子用電極D1〜D5および基準電極D0は、銅箔で形成されてもよいし、例えばカーボンや銀などを材料とする導電性インクなどによるスクリーン印刷法により形成されてもよい。
【0027】
ここで、容量素子用電極D1はX軸の正方向に対応するように配置され、容量素子用電極D2はX軸の負方向に対応するように配置されており、外部からの力のX軸方向成分の検出に利用される。また、容量素子用電極D3はY軸の正方向に対応するように配置され、容量素子用電極D4はY軸の負方向に対応するように配置されており、外部からの力のY軸方向成分の検出に利用される。なお、一対の容量素子用電極D1および容量素子用電極D2とは、X軸方向に離隔してY軸に対して線対称に配置されており、一対の容量素子用電極D3および容量素子用電極D4は、Y軸方向に離隔してX軸に対して線対称に配置されている。また、容量素子用電極D5は原点Oに対して対称に配置されており、外部からの力のZ軸方向成分の検出に利用される。
【0028】
変位電極30は、例えばシリコンゴムなどの導電性および弾性を有する材料で形成されており、基板20の上方において、容量素子用電極D1〜D5に対向するように配置されている。ここで、変位電極30は、基板20との間に所定間隔の空隙が形成されるように支持部材60により支持されている。従って、後述するように、変位電極30と容量素子用電極D1〜D5との間には、容量素子C1〜C5が構成されることになる。なお、後で詳述するように、変位電極30と容量素子用電極D1〜D5との間の間隔は、カバー層40に外部から力が加えられた場合には狭くなって、その加えられた力が解除されると元の間隔に戻ることが可能であるため、容量素子C1〜C5はいずれも可変容量素子であると考えられる。
【0029】
また、基板20上には、例えばレジストインクなどの絶縁膜70が、容量素子用電極D1〜D5に密着して基板20上を覆うように配置されている。従って、変位電極30が容量素子用電極D1〜D5に近づく方向に変位した場合でも、変位電極30と容量素子用電極D1〜D5とが直接接触することがないので、センサ回路の誤作動が生じることがない。なお、基板20上の基準電極D0は絶縁膜70により覆われてないで露出しているので、基準電極D0の表面に対しては、例えばハンダ、金、銀などのメッキを形成することによって、酸化防止対策を施しておくことが好ましい。
【0030】
ここで、変位電極30の下面(基板20に対向する面)の中心位置には、基準電極D0とほぼ同じ或いは若干小さい径を有する円柱形状の突起部30aが形成されている。なお、カバー層40に外部から力が加えられていない場合には、突起部30aの先端部と基板20上の基準電極D0とは接触しないで、両者は離隔している。つまり、変位電極30の突起部30aの高さは、変位電極30と基板20との間に形成される空隙の間隔よりも小さくなっている。
【0031】
また、変位電極30の上面(基板20に対向しない面)の中心位置には、容量素子用電極D1〜D4のそれぞれの外側の曲線を結んでできる円の径よりも若干小さい外径を有する円形の凹部30bが形成されている。なお、凹部30bの深さは、コア50の厚さのほぼ半分と一致している。
【0032】
なお、変位電極30としては、例えばシリコンゴム以外の導電性ゴム、導電性熱可塑性樹脂(PPT、エラストマー)、導電性プラスチック、金属などで形成されたものであってもよい。
【0033】
支持部材60は、センサシート1に含まれる多数のセンサセル10を互いに仕切るように設けられており、各センサセル10のそれぞれの変位電極30を基板20に対して支持するためのものである。また、支持部材60は、例えばシリコンゴムなどの弾性を有する材料で形成されている。
【0034】
コア50は、金属製の円柱形状の部材であって、カバー層40に外部から加えられた力を変位電極30に対して効率よく伝達するためのものである。ここで、コア50は、変位電極30に形成された凹部30bとほぼ同じ径を有しており(ほぼ同じ円形断面を持っており)、凹部30bの深さのほぼ2倍の厚さを有している。従って、コア50が、変位電極30の凹部30b内に挿入されると、その上端側のほぼ半分の部分が変位電極30の上面から突出するようになる。
【0035】
なお、コア50は、必ずしも金属製の円柱形状の部材である必要はなく、変位電極30およびカバー層40が形成される材料よりも硬質の材料であれば、例えば樹脂などのその他の材料で形成されていてもよいし、例えば四角柱形状などのその他の形状のものであってもよい。
【0036】
カバー層40は、外部から加えられる力を直接受けるための膜状の部材であって、変位電極30およびコア50の上面を覆うように配置されている。ここで、カバー層40は、弾性を有するシリコンゴムで形成されている。そして、カバー層40の下面には、コア50とほぼ同じ径を有し、コア50の厚さのほぼ半分の深さの凹部40aが形成されている。従って、カバー層40は、変位電極30およびコア50の上面のほとんど全てを密着して覆うことができる。また、カバー層40の上面(露出面)は、凹凸がなく平坦になるように形成されている。なお、カバー層40は、例えばシリコンゴム以外のゴム、塩化ビニルなどの合成樹脂などの弾性を有する材料で形成されていてもよい。
【0037】
なお、本実施の形態では、変位電極30およびカバー層40は、いずれも弾性を有する(柔軟性に富んだ)シリコンゴムで形成されているため、センサセル10(カバー層40)に加わる力の衝撃を緩和することができて、センサセル10を保護し耐久性を向上させる効果があると共に、さらに防塵および防水の効果がある。また、変位電極30およびカバー層40は、コア50が変位した場合には、それに十分対応して弾性変形することができる。
【0038】
また、カバー層40と変位電極30とは、必ずしもコア50の厚さ方向のほぼ中心位置で接続される必要はなく、コア50と接触しない位置で接続されてもよい。従って、例えば、カバー層40を用いないで変位電極40によりコア50が囲まれるように構成してもよいし、変位電極40の上方においてカバー層40によりコア50が囲まれるように構成してもよい。
【0039】
次に、センサセル10の回路構成について、図4を参照して説明する。図4は、図2に示すセンサセルの構成に対する等価回路図である。
【0040】
センサセル10では、基板20上に設けられた容量素子用電極D1〜D5と変位電極30とは対向しており、共通の電極である変位可能な変位電極30と、固定された個別の容量素子用電極D1〜D5との間で容量素子C0〜C5が構成されている。ここで、容量素子C1〜C5は、上述したように、それぞれ変位電極30の変位に起因して静電容量値が変化するように構成された可変容量素子である。
【0041】
そして、容量素子用電極D1〜D5、基準電極D0は、それぞれ端子T1、T2、T0のいずれかを通じて、基板20の下面に設けられたセンサ回路部品80のセンサ回路などに接続されている。なお、本実施の形態では、基準電極D0は、端子T0を介して接地されている。
【0042】
また、変位電極30(詳しくは、その突起部30a)と基準電極D0との間には、スイッチS1が形成されている。つまり、変位電極30が、基準電極D0と接触する状態(オン状態)および基準電極D0と接触しない状態(オフ状態)のいずれかの状態を取り得るようになっている。
【0043】
ここで、本実施の形態のセンサセル10においては、カバー層40に対して外部から力が加えられていない場合には、変位電極30と基準電極D0とは離隔しており(スイッチS1がオフ状態であり)、変位電極30は特定の電圧に維持されておらず絶縁された状態(浮いた状態)となっている。従って、このとき、変位電極30と容量素子用電極D1〜D5との間には電圧がかからないため、容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量は無視できる程度に小さい。なお、容量素子用電極D1〜D5の周囲には、浮遊容量が存在する場合があるが、容量素子C1〜C5と比較して十分に小さいので無視することにする。
【0044】
一方、カバー層40に対して外部から所定以上の力が加えられる場合には、変位電極30と基準電極D0とは接触し(スイッチS1がオン状態になり)、変位電極30が基準電極D0を介して接地されるため、容量素子用電極D1〜D5に電圧を印可すると、容量素子C1〜C5に電荷が蓄積されるようになり、容量素子C1〜C5に蓄えられる電荷量は、スイッチS1がオフ状態の場合と比較すると、急激に大きくなる。なお、変位電極30が基準電極D0に接触する状態においては、容量素子用電極D1〜D5のそれぞれに接続された端子T1または端子T2から入力され、そして容量素子C1〜C5を含む遅延回路を通過した周期信号を利用して、外部から加えられた力を検出することができる。
【0045】
このように、スイッチS1がオフ状態では、容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量は無視できる程度に小さく、センサセル10の容量素子C1〜C5に対応した出力信号は一定の大きさに安定している。一方、スイッチS1がオン状態では、容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量は急激に大きくなり、センサセル10の容量素子C1〜C5に対応した出力信号は、容量素子C1〜C5の静電容量値の変化量に応じて大きく変化する。
【0046】
従って、カバー層40に対して外部から力が加えられる前およびその後における容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量は、カバー層40に対して外部から力が加えられている間の電荷量と比較すると、いずれも無視できる程度に小さい。そのため、カバー層40の位置が元の位置からずれることによって、変位電極30の位置再現性が悪い場合でも、外部から力が加えられる前およびその後におけるセンサセル10の容量素子C1〜C5に対応する出力信号は、それぞれほとんど同じになり、再現性よく元の値に戻ることになる。従って、センサセル10においては、容量素子C1〜C5に対応する出力信号のヒステリシスを低減することができる。
【0047】
次に、上述のように構成されたセンサセル10の動作について、図5を参照して説明する。図5は、図2に示すセンサセルに対して外部から力が加えられた場合の側面の模式的な断面図である。なお、図5では、X軸方向成分FxおよびZ軸方向成分Fzから構成された力Fが加えられた場合について図示されている。
【0048】
カバー層40に対して外部から力Fが加えられると、カバー層40がたわむことにより、カバー層40の力Fが加えられた部分近傍が下方に押し下げられる。このとき、カバー層40の当該部分近傍に対応するコア50および変位電極30のそれぞれの部分が下方に変位する。そして、変位電極30の中央部が所定の高さだけ押し下げられると、変位電極30の突起部30aが基準電極D0と接触するようになる。これにより、スイッチS1がオフ状態からオン状態に切り換わる。
【0049】
その後、引き続き、カバー層40の当該部分近傍が押し下げられると、スイッチS1がオン状態を保持しつつ、カバー層40、変位電極30および支持部材60が弾性変形を生じてたわみ、変位電極30の力Fに対応する部分、つまり、図5では変位電極30のX軸正方向部分はさらに下方へと変位する。なお、変位電極30のX軸正方向部分とX軸負方向部分とは、突起部30aを支点として互いに上下反対方向に変位するようになっている。従って、変位電極30のX軸正方向部分が下方へと変位したときには、変位電極30のX軸負方向部分は突起部30aを支点として上方へと変位する。
【0050】
また、変位電極30のY軸正方向部分のX軸正方向側は下方に若干変位し、X軸負方向側は上方に若干変位する。同様に、変位電極30のY軸負方向部分のX軸正方向側は下方に若干変位し、X軸負方向側は上方に若干変位する。また、このとき、突起部30aが押しつぶされて弾性変形することによって、変位電極30(容量素子用電極D5に対向する部分)は全体的に下方へ変位する。
【0051】
従って、変位電極30と容量素子用電極D1と間の間隔が小さくなり、一方、変位電極30と容量素子用電極D2と間の間隔が大きくなる。また、変位電極30と容量素子用電極D5との間隔が小さくなる。また、このとき、変位電極30のY軸正方向部分と容量素子用電極D3との間隔、および、変位電極30のY軸負方向部分と容量素子用電極D4との間隔は平均すると変化しないと考えられる。なお、実際には、上述のように、変位電極30のY軸正方向部分およびY軸負方向部分のそれぞれX軸正方向側は下方に若干変位し、X軸負方向側は上方に若干変位するが、変位電極30のY軸正方向部分およびY軸負方向部分の全体としての容量素子用電極D3、D4との間隔は変化しないと考えられる。
【0052】
このように、カバー層40に対して外部から力Fが加えられた場合には、容量素子C1〜C5のなかで、変位電極30と容量素子用電極D1〜D5との間の間隔に変化があった容量素子C1、C2、C5の静電容量値のみが変化する。このとき、X軸方向成分を検出するための信号処理回路においては、端子T1およびT2に入力された周期信号Aおよび周期信号Bには、容量素子C1、C2を含む遅延回路を通過することによって、それらの位相にずれが生じる。そして、それらの位相のずれが読み取られることによって、力FのX軸方向成分Fxに対応する出力信号Vxが導出される。これと同様に、Z軸方向成分を検出するための信号処理回路においては、端子T1に入力された周期信号Aには、容量素子C5を含む遅延回路を通過することによって、その位相にずれが生じる。そして、その位相のずれ(実際には、端子T2に入力された周期信号Bの位相とともに)が読み取られるによって、力FのZ軸方向成分Fzに対応する出力信号Vzが導出される。
【0053】
次に、容量素子C1〜C5のそれぞれの静電容量値の変化から、外部から加えられた力の大きさおよび方向を示す出力信号の導出方法について、図6を参照して説明する。図6は、図2に示すセンサセルに入力される周期信号から出力信号を導出する方法を説明するための説明図である。ここで、出力信号Vx、Vy、Vzは、それぞれ外部から加えられる力のX軸方向成分、Y軸方向成分およびZ軸方向成分に対応するものである。
【0054】
なお、図6に示す容量素子C6は、常に一定の静電容量値を保つように基板20の下面に形成されており、容量素子C6を構成する一方の電極は出力信号Vzを導出するC/V変換回路に接続されており、他方の電極は接地されている。この容量素子C6は、容量素子C5とともに、外部からの力のZ軸方向成分の出力信号Vzを導出するために用いられる。
【0055】
ここで、出力信号Vx、Vy、Vzを導出するために、端子T1、T2に対して、クロック信号などの周期信号が入力される。そして、端子T1、T2に周期信号が入力されている状態で、カバー層40が外部からの所定の大きさ以上の力を受けて押し下げられると、これに伴って変位電極30の中心位置近傍がZ軸負方向に変位し、突起部30aと基準電極D0との間に構成されたスイッチS1がオン状態となる。その後、容量素子C1〜C5のそれぞれの電極間隔が変化して、容量素子C1〜C5のそれぞれの静電容量値が変化する。このとき、端子T1、T2に入力された周期信号に生じる位相のずれを利用して、変位電極30の変位、つまり、カバー層40が外部から受けた力のX軸方向成分、Y軸方向成分およびZ軸方向成分に対応する出力信号Vx、Vy、Vzを得ることができる。
【0056】
さらに詳細に説明すると、端子T1に対して周期信号Aが入力されるとき、端子T2に対しては周期信号Aと同一の周期で、かつ、周期信号Aの位相とは異なる周期信号Bが入力される。そのとき、カバー層40が外部から力を受けて、容量素子C1〜C5の静電容量値がそれぞれ変化すると、端子T1、T2にそれぞれ入力された周期信号Aおよび周期信号Bの少なくともいずれかの位相にずれが生じる。つまり、各方向成分を検出するための信号処理回路においては、容量素子C1、C3、C5の静電容量値が変化すると、端子T1にそれぞれ入力された周期信号Aの位相にずれが生じ、一方、容量素子C2、C4の静電容量値が変化すると、端子T2にそれぞれ入力された周期信号Bの位相にずれが生じる。
【0057】
すなわち、外部からの力にX軸方向成分が含まれる場合は、X軸方向成分を検出するための信号処理回路においては、容量素子C1の静電容量値が変化して端子T1に入力された周期信号Aの位相にずれが生じるか、或いは、容量素子C2の静電容量値が変化して端子T2に入力された周期信号Bの位相にずれが生じるかのいずれか或いは両方である。ここで、容量素子C1、C2の静電容量値の変化は、外部からの力のX軸正方向成分、X軸負方向成分にそれぞれ対応している。このように、端子T1および端子T2にそれぞれ入力された周期信号Aおよび周期信号Bの位相のずれを例えば排他和回路などで読み取ることによって、出力信号Vxが導出される。この出力信号Vxの変化量の符号が、外部からの力のX軸方向成分が正方向または負方向の向きかを示し、出力信号Vxの変化量の絶対値がX軸方向成分の大きさを示す。なお、本実施の形態では、端子T1に入力された周期信号Aの位相のずれと、端子T2に入力された周期信号Bの位相のずれとは、互いに逆方向の位相のずれになることが多い。
【0058】
また、外部からの力にY軸方向成分が含まれる場合は、Y軸方向成分を検出するための信号処理回路においては、容量素子C3の静電容量値が変化して端子T1に入力された周期信号Aの位相にずれが生じるか、或いは、容量素子C4の静電容量値が変化して端子T2に入力された周期信号Bの位相にずれが生じるかのいずれか或いは両方である。ここで、容量素子C3、C4の静電容量値の変化は、外部からの力のY軸正方向成分、Y軸負方向成分にそれぞれ対応している。このように、端子T1および端子T2にそれぞれ入力された周期信号Aおよび周期信号Bの位相のずれを例えば排他和回路などで読み取ることによって、出力信号Vyが導出される。この出力信号Vyの変化量の符号が、外部からの力のY軸方向成分が正方向または負方向の向きかを示し、出力信号Vyの変化量の絶対値がY軸方向成分の大きさを示す。なお、本実施の形態では、端子T1に入力された周期信号Aの位相のずれと、端子T2に入力された周期信号Bの位相のずれとは、互いに逆方向の位相のずれになることが多い。
【0059】
さらに、外部からの力にZ軸方向成分が含まれる場合は、Z軸方向成分を検出するための信号処理回路においては、容量素子C5の静電容量値が変化して端子T1に入力された周期信号Aの位相にずれが生じる。また、容量素子C6の静電容量値は一定に保たれているため、端子T2に入力された周期信号Bの位相にはずれが生じない。従って、端子T1に入力された周期信号Aにのみ位相のずれが生じ、この周期信号Aの位相のずれを排他和回路で読み取ることによって、出力信号Vzが導出される。この出力信号Vzの変化量の符号が、外部からの力のZ軸方向成分が正方向または負方向の向きかを示し、出力信号Vzの変化量の絶対値がZ軸方向成分の大きさを示す。
【0060】
なお、外部からの力にX軸方向成分またはY軸方向成分が含まれる場合において、カバー層40に対する力の加わり方によっては、次のような場合が考えられる。例えば、X軸方向について考えると、変位電極30のX軸正方向部分とX軸負方向部分とが、突起部40aを支点として互いに上下反対方向に変位することなく、X軸正方向部分およびX軸負方向部分がともに下方へと変位し、かつ、そのときのそれぞれの変位量が異なる場合がある。この場合には、端子T1およびT2に入力されたそれぞれの周期信号Aおよび周期信号Bの位相には、同じ方向のずれが生じることとなるが、上述した場合と同様に、その位相のずれを排他和回路で読み取ることによって、出力信号Vxが導出される。また、このことは、Y軸方向についての出力信号Vyの導出に対しても同様のことがいえる。
【0061】
次に、端子T1、T2に入力された周期信号A、Bによる出力信号Vx、Vy、Vzを導出するための信号処理回路について、図7を参照しながら説明する。図7は、図2に示すセンサセルの信号処理回路を示す回路図である。
【0062】
図7に示すように、端子T1、T2には、図示されていない交流信号発振器から所定周波数の周期信号が入力される。そして、端子T1には、抵抗素子R1、R3、R5がそれぞれ接続されており、端子T2には、抵抗素子R2、R4、R6がそれぞれ接続されている。また、抵抗素子R1、R2の出力端、抵抗素子R3、R4の出力端および抵抗素子R5、R6の出力端には、それぞれ排他和回路の論理素子であるEX−OR素子91〜93が接続されており、その出力端は端子T11〜T13に接続されている。また、抵抗素子R1〜R5の出力端は、変位電極30との間で容量素子C1〜C5を構成している容量素子用電極D1〜D5にそれぞれ接続されている。なお、図7では、変位電極30と基準電極D0とが接触している状態が図示されており、容量素子C1〜C5を構成する一方の電極である変位電極30は接地されている。
【0063】
ここから、例として、X軸方向成分の出力信号Vxの導出方法について、図8および図9を参照して説明する。図8は、図2に示すセンサセルのX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図(図7の一部分)である。図9は、図8に示す信号処理回路の各端子および各節点における周期信号の波形を示す図である。
【0064】
図8の信号処理回路において、容量素子C1および抵抗素子R1、並びに、容量素子C2および抵抗素子R2は、それぞれCR遅延回路を形成している。従って、端子T1、T2のそれぞれに入力された周期信号(矩形波信号)は、CR遅延回路を通過することにより、それぞれ所定の遅延を生じて、それぞれEX−OR素子91に入力される。
【0065】
詳細に説明すると、端子T1には周期信号f(φ)(上述の周期信号Aに対応している)が入力され、また、端子T2にはf(φ)と同一の周期で、かつ、位相がθだけずれている周期信号f(φ+θ)(上述の周期信号Bに対応している)が入力される。端子T1に入力される周期信号f(φ)は、容量素子C1と抵抗素子R1により構成されるCR遅延回路を通過して、節点X1に到達する。このとき、節点X1における周期信号には、図9に示すように、時間aの遅延が生じている。同様に、端子T2に入力される周期信号f(φ+θ)は、容量素子C2と抵抗素子R2により構成されるCR遅延回路を通過して、節点X2に到達する。このとき、節点X2における周期信号には、時間bの遅延が生じている。
【0066】
ここで、時間a、bは、それぞれCR遅延回路における遅延時間に対応し、それぞれのCRの時定数により決定される。したがって、抵抗素子R1、R2の抵抗値が同一である場合は、時間a、bの値は容量素子C1、C2の静電容量値に対応するようになる。すなわち、容量素子C1、C2の静電容量値が大きくなると、時間a、bの値も大きくなり、容量素子C1、C2の静電容量値が小さくなると、時間a、bの値も小さくなる。
【0067】
このように、EX−OR素子91には、節点X1、X2における周期信号と同一の波形の信号が入力され、これらの信号の間で排他的論理演算が行われ、その結果を端子T11に対して出力される。ここで、端子T11に対して出力される信号は、所定のデューティ比をもった矩形波信号である(図9参照)。
【0068】
ここで、上述したように、カバー層40に対して外部から力が加えられた場合(図5参照)の各端子および各節点における周期信号の波形を考えることにする。なお、この場合の信号処理回路における容量素子用電極D1、D2と変位電極30との間で構成される容量素子をC1’、C2’とし、カバー層40に対して外部から力が加えられていない場合の信号処理回路の節点X1、X2および端子T11と同位置における各節点および端子を節点X1’、X2’および端子T11’とする(図8参照)。
【0069】
このとき、図8の信号処理回路において、上述と同様に、端子T1には周期信号f(φ)が入力され、端子T2には、f(φ)と同一の周期で位相がθだけずれている周期信号f(φ+θ)が入力される。端子T1に入力される周期信号f(φ)は、容量素子C1’と抵抗素子R1により構成されるCR遅延回路を通過して、節点X1’に到達する。このとき、節点X1’における周期信号には、図9に示すように、時間a+Δaの遅延が生じている。これは、容量素子C1’の静電容量値が容量素子C1よりも大きくなったことにより、CR遅延回路の時定数が大きくなったためである。また同様に、端子T2に入力される周期信号f(φ+θ)は、容量素子C2’と抵抗素子R2により構成されるCR遅延回路を通過して、節点X2’に到達する。このとき、節点X2’における周期信号には、時間b−Δbの遅延が生じている。これは、容量素子C2’の静電容量値が容量素子C2よりも小さくなったことにより、CR遅延回路の時定数が小さくなったためである。
【0070】
このように、EX−OR素子91には、節点X1’、X2’における周期信号と同一の波形の信号が入力され、これらの信号の間で排他的論理演算が行われ、その結果を端子T11’に対して出力される。ここで、端子T11’に対して出力される信号は、所定のデューティ比をもった矩形波信号であり、図9に示すように、カバー層40に対して外部から力が加えられていない場合において、端子T11に出力された矩形波信号よりも、デューティ比の小さい矩形波信号である。
【0071】
ここで、センサセル10では、上述したように、変位電極30には突起部30aが形成されており、変位電極30が突起部30aを支点として変位するため、容量素子C1’、C2’の静電容量値は、一方が大きくなると他方が小さくなるというように、大小反対に変化することが多い。これにより、それぞれの容量素子C1’、C2’が構成するCR遅延回路の時定数も同様に変化し、出力される矩形波信号のデューティ比の変化が著しくなるため、カバー層40に加えられた力の検出を容易に行うことができる。なお、力がセンサセル10全体に作用する場合は、容量素子C1’、C2’の静電容量値は両方とも大きくなるが、作用する力のバランスに応じて容量素子C1’、C2’の静電容量値の変化量が異なるので同様にカバー層40に加えられた力の検出を行うことができる。
【0072】
なお、Z軸方向成分の出力信号Vzを導出するための信号処理回路(図7参照)は、端子T5に入力された信号にのみCR遅延回路を通過することにより所定の遅延を生じるが、端子T6に入力された信号はCR遅延回路を通過しないためCR遅延回路による遅延は生じない。このように、一方の信号にのみ遅延が生じる回路においても、上述と同様にして、カバー層40に加えられた力の検出を行うことができる。
【0073】
このように、容量素子C1、C2のそれぞれの静電容量値の変化が、端子T11における波形のデューティ比の変化として検出され、この信号を平滑回路を通過させて平滑することにより、このデューティ比をアナログ電圧値に変換して利用することができる。このアナログ電圧値は、出力信号のデューティ比に比例して変化する。従って、出力信号のデューティ比が大きくなるとそれに伴ってアナログ電圧値も大きくなり、一方、出力信号のデューティ比が小さくなるとそれに伴ってアナログ電圧値も小さくなる。また、出力信号のデューティ比がほとんど変化しないときはアナログ電圧値もほとんど変化しない。また、T11における信号のハイレベル(Hi)またはローレベル(Lo)の時間を、より周波数の高いクロック信号でカウントすれば、デューティ比をデジタルカウント値に変換して利用することもできる。
【0074】
ここで、端子T1、T2にそれぞれ入力される異なる位相の周期信号f(φ)、f(φ+θ)は、1つの周期信号発振器から出力された周期信号を2つの経路に分け、その一方の経路に図示しないCR遅延回路を設け、CR遅延回路を通過する周期信号の位相を遅延させることによって発生させられる。なお、周期信号の位相をずらせる方法は、CR遅延回路を用いる方法に限らず、他のどのような方法であってもよいし、また、2つの交流信号発振器を用いて、それぞれ異なる位相の周期信号f(φ)、f(φ+θ)を発生させ、端子T1、T2のそれぞれに入力してもよい。
【0075】
以上説明したように、センサシート1に含まれる各センサセル10においては、各センサセル10のそれぞれに対応するカバー層40に対して外部から加えられた力について、そのX軸方向成分、Y軸方向成分およびZ軸方向成分を検出することが可能である。従って、各センサセル10において検出された力の各方向成分に基づいて、センサシート1全体では、その表面における外部から加えられた力の分布を測定することができる。
【0076】
例えば、歩行解析においては、センサシート1上を被験者が歩行した場合の時間経過と各センサセル10の出力の関係を測定すれば、被験者固有の歩行パターンを測定することができる。このとき、センサシート1に平行な剪断力も合わせて三次元的に測定および解析が可能であるため、人間工学分野の研究に貢献することができる。なお、センサシート1の表面は平坦になっているので、歩行の際に障害となるものが無く、平常とほぼ同じ条件で歩行パターンを測定することができる。
【0077】
なお、センサセル10では、上述したように、変位電極30の突起部30aと基準電極D0とが接触している場合においてのみ、外部から加えられた力を検出することが可能である。従って、カバー層40に対して基板20に平行な力(X軸方向成分および/またはY軸方向成分の力)だけが作用する場合には、変位電極30の突起部30aと基準電極D0とが接触しないため、その力を測定することができない。しかしながら、例えば、上述のようにセンサシート1上を人が歩行する場合には、Z軸方向に力を加えないで歩行することが不可能であって、歩行時には常にZ軸方向の力を加えながら歩行することになる。従って、このような測定上の制限があるとしても、実用上全く問題がないと考えられる。
【0078】
一方、カバー層40に対して基板20に平行な力だけが作用する場合に力の検出が不能になることによって、以下のような効果を得ることができる。例えば、上述の歩行解析において、センサセル10の大きさ(面積)が非常に小さい場合には、被験者の足裏が接触していないセンサセル10においても、それに近接するその他のセンサセル10のカバー層40が被験者の歩行により変位または変形することによって、そのセンサセル10の変位電極30が若干変位することがある。本実施の形態のセンサシート1では、変位電極30の突起部30aと基準電極D0との間にスイッチS1が形成されているため、Z軸方向について変位電極30の突起部30aと基準電極D0とを接触させる程度の大きさ以上の力が加えられて変位電極30が接地電位に接続されたセンサセル10だけが、力覚センサとして機能するので力の分布を測定する際の精度を向上させることができる。
【0079】
なお、本実施の形態のセンサセル10の構成とは異なり、変位電極が常に接地電位に維持されている場合には、上述のような効果は得られず、被験者の足裏が接触していないセンサセルにおいても、それに近接するその他のセンサセルに加えられた力によって、その変位電極が変位することによりセンサセルの出力が変化して測定誤差の原因となって、力の分布を測定する際の精度が著しく低下する。
【0080】
なお、本実施の形態のセンサシート1は、上述の歩行解析の他、例えば、自動車用シートに人が着座した際に運転状況により人が慣性力で揺すられる状態を自動車用シートに作用する体圧分布として三次元的にダイナミックに解析を行う場合に有効である。また、これら以外にも、センサシート1に平行な剪断力が働く場合の圧力分布を測定する手段として利用するときにも、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0081】
また、センサシート1の耐荷重は、例えば、センサセル10の大きさ、変位電極30およびカバー層40を形成する材料の硬度または厚さなどを変更することによって、適宜調整することができる。
【0082】
以上のように、本実施の形態に係るセンサシート1においては、各センサセル10が外部から加えられた力のX軸方向成分、Y軸方向成分およびZ軸方向成分をそれぞれ検出することができる。従って、センサシート1全体において、外部から加えられた力のカバー層40に垂直方向成分およびそれに平行な2方向成分を含む3次元の力の分布を測定することができる。従って、センサシート1に作用する力の詳細な解析を行うことが可能となる。
【0083】
また、センサセル10に対して外部から力が加えられていない場合には、変位電極30が絶縁状態に維持されているため、容量素子用電極D1〜D5と変位電極30との間に構成される容量素子C1〜C5には電圧がかからない。そのため、容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量が無視できる程度に小さくなり、センサセル10からの出力信号は一定の大きさで安定している。一方、センサセル10に対して外部から力が加えられると、変位電極30が接地された基準電極D0と接触するため、容量素子C1〜C5に電圧がかかるようになる。そのため、容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量が急激に大きくなり、センサセル10からの出力信号が容量素子C1〜C5の静電容量値の変化に応じて大きく変化する。このように、外部から力が加えられる前およびその後における容量素子C1〜C5に蓄えられている電荷量は、外部から力が加えられている間の電荷量と比較すると、いずれも無視できる程度に小さい。そのため、変位電極30の復帰位置が元の位置からずれた場合でも、外部から力が加えられる前およびその後におけるセンサセル10の各容量素子C1〜C5に対応する(各容量素子用電極D1〜D5からの)出力信号はほとんど同じになる。これにより、センサセル10の各容量素子C1〜C5に対応する出力信号のヒステリシスを低減することができる。
【0084】
また、変位電極30と基準電極D0とが互いに接触する状態および接触しない状態のいずれかの状態を取りうるスイッチS1として機能するため、外部から力が加えられていないセンサセル10の変位電極30が、当該センサセル10に近接するその他のセンサセルに対して外部から加えられた力によって当該センサセル10の変位電極30と基準電極D0とが接触しない程度に変位した場合でも、当該センサセル10の出力が変化することがない。従って、当該センサセル10に近接するその他のセンサに加えられる力によって、当該センサセル10に測定誤差が生じて、力の分布の測定精度が著しく低下するのを抑制することができる。
【0085】
また、カバー層40と変位電極30との間には、金属製のコア50が配置されているため、外部から加えられた力を変位電極30に効率よく伝達することができる。特に、外部から力が加えられたときの変位電極30の傾きを利用して当該力が検出される場合、つまり、変位電極30のX軸正方向部分とX軸負方向部分との変位に基づく容量素子C1、C2の各静電容量値の変化量の差を利用して当該力のX軸方向成分が検出される場合、および、変位電極30のY軸正方向部分とY軸負方向部分との変位に基づく容量素子C3、C4の各静電容量値の変化量の差を利用して当該力のY軸方向成分が検出される場合に、変位電極30の傾きが検出し易くなって、センサセル10における検出精度を向上させることができる。
【0086】
また、センサシート1は、マトリックス状に配置された多数のセンサセル10を有しており、センサセル10がセンサシート1全体に均一に配置されているため、センサシート1上に対して外部から加えられた力の分布を精度よく検出することができる。
【0087】
また、外部から力を受けるカバー層40の表面には凹凸がなく平坦であるため、測定するための特別な条件下ではなく、通常の条件下において力の分布を測定することができる。
【0088】
次に、本発明の実施の形態の第1の参考例について、図10を参照しつつ説明する。図10は、本実施の形態の第1の参考例のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。
【0089】
本参考例に係るセンサシートに含まれるセンサセル110の構成が、図2のセンサセル10の構成と大きく異なる点は、センサセル10では、コア50がカバー層40と変位電極30との間に配置されているのに対して、センサセル110では、コア150がカバー層140の表面から突出している点である。なお、その他の構成のうち、センサセル10と同様である部分については、同一で符号を付して詳細な説明は省略する。
【0090】
センサセル110においては、変位電極130は、基板20上に設けられた容量素子用電極D1〜D5および基準電極D0に対向するように配置されており、その下面に突起部130aが形成されており、その上面は平らになっている。そして、変位電極130の上面には、カバー層140が覆うように配置されている。カバー層140の表面には、コア150の高さのほぼ半分の深さの凹部140aが形成されている。従って、コア150が、カバー層140の凹部140a内に挿入されると、その上端側のほぼ半分の部分がカバー層140の表面から突出するようになる。ここで、コア150は、外部から加えられる力を直接受ける検知部として機能することになる。また、この場合には、センサシートの表面は凹凸を有するようになる。
【0091】
なお、センサセル110の回路構成および動作については、第1の実施の形態と同様である。
【0092】
【0093】
次に、本発明の実施の形態の第2の参考例について、図11を参照しつつ説明する。図11は、本実施の形態の第2の参考例のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。図12は、図11のセンサセルの基板上に形成されている複数の電極の配置を示す図である。
【0094】
本参考例に係るセンサシートに含まれるセンサセル210の構成が、図2のセンサセル10の構成と大きく異なる点は、センサセル10では、コア50がカバー層40と変位電極30との間に配置されており、外部から力が加えられていない場合には変位電極30が絶縁状態に維持されているのに対して、センサセル210では、コア250がカバー層240の表面から突出しており、変位電極230が常に接地されている点である。なお、その他の構成のうち、センサセル10と同様である部分については、同一で符号を付して詳細な説明は省略する。
【0095】
センサセル210においては、基板20上には、図12に示すように、原点Oを中心とする円形の容量素子用電極D205と、容量素子用電極D205の外側に配置された略扇形である容量素子用電極D201〜D204と、容量素子用電極D201〜D204の外側に配置された環状の基準電極D200とが設けられている。
【0096】
ここで、変位電極230の下面には、基準電極D200と同じ形状の突起部230aが形成されている。そして、変位電極230は、突起部230aの下端部と基準電極D200とが接触すると共に、基板20上に設けられた容量素子用電極D201〜D205に対向するように配置されている。従って、変位電極230は、基準電極D200を介して接地されており、常に接地電位に維持されることになる。なお、本参考例では、基板20およびカバー層240と同様に変位電極230は、センサシートに含まれる全てのセンサセル210に対して共通の部材である。
【0097】
そして、変位電極230の上面には、カバー層240が覆うように配置されている。カバー層240の表面には、コア250の高さのほぼ半分の深さの凹部240aが形成されている。従って、コア250が、カバー層240の凹部240a内に挿入されると、その上端側のほぼ半分の部分がカバー層240の表面から突出するようになる。ここで、コア250は、外部から加えられる力を直接受ける検知部として機能することになる。また、この場合には、センサシートの表面は凹凸を有するようになる。
【0098】
なお、センサセル210の回路構成および動作については、第1の実施の形態において、スイッチS1が常にオン状態である場合と同様であると考えられる。
【0099】
【0100】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るセンサシートの構成について、図面を参照しつつ説明する。図13は、本発明の第2の実施の形態に係るセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。図14は、図13のセンサセルに含まれる複数の電極の配置を示す図である。図15は、図13に示すセンサセルの回路の概略構成図である。図16は、図13に示すセンサセルの回路図の一例である。
【0101】
第2の実施の形態のセンサシートの構成が、第1の実施の形態のセンサシート1の構成と大きく異なる点は、センサシート1では、各センサセル10がそれぞれ静電容量式センサを含んでいるのに対して、本実施の形態のセンサシートでは、各センサセル310がそれぞれ抵抗型センサを含んでいる点である。その他の構成のうち、センサセル10と同様である部分については、同一で符号を付して詳細な説明は省略する。なお、本実施の形態のセンサシートにおいても、多数のセンサセル310は、マトリックス状に配置されている。
【0102】
本実施の形態のセンサセル310では、基板20と、支持部材60によって基板20との間に所定の空隙が形成されるように支持された支持体330との間に、センサユニット300が配置されている。また、カバー層40と支持体330との間には、コア50が配置されている。ここで、支持体330は、例えばシリコンゴムなどの弾性を有する材料で形成されている。なお、コア50は、第1の実施の形態と同様に、支持体330の上面に形成された凹部330aおよびカバー層40に形成された凹部40aによって囲まれている。
【0103】
センサユニット300は、重ね合わされた2枚の膜状部材370、371を有している。ここで、膜状部材370、371は、いずれも例えばPETフィルムなどで構成されている。また、膜状部材370と膜状部材371との間には、導電ランドD11〜D15、D21〜D25および感圧抵抗インクR11〜R15、R21〜R25が設けられている。そして、センサユニット300の下面(膜状部材370の下面)が基板20の表面に接触し、その上面(膜状部材371の上面)が支持体330の下面に接触するように配置されている。
【0104】
膜状部材370の上面(その膜状部材371との接合面)には、図14(a)に示すように、原点O’(膜状部材370の上面とZ軸との交点)を中心とする円形の導電ランドD15と、導電ランドD15の外側に配置された略扇形である導電ランドD11〜D14とが、銀やカーボンなどを原料とする導電性インクによるスクリーン印刷によって形成されている。また、導電ランドD11〜D15上には、感圧抵抗インクR11〜R15が、それらの上にそれぞれ重なるようにスクリーン印刷されている。
【0105】
同様に、膜状部材371の下面(その膜状部材370との接合面)には、図14(b)に示すように、原点O’’(膜状部材371の下面とZ軸との交点)を中心とする円形の導電ランドD25と、導電ランドD25の外側に配置された略扇形である導電ランドD21〜D24とが、銀やカーボンなどを原料とする導電性インクによるスクリーン印刷によって形成されている。また、導電ランドD21〜D25上には、感圧抵抗インクR21〜R25が、それらの上にそれぞれ重なるようにスクリーン印刷されている。
【0106】
ここで、感圧抵抗インクR11〜R15、R21〜R25は、圧力または接触面積によって抵抗値が変化する部材である。感圧抵抗インクR11〜R14、R21〜R25としては、例えば、二酸化チタン充填剤、ビニル樹脂結合剤およびブチルセロソルブアセテート溶剤を含有する絶縁インクに、グラファイト、ビニル樹脂およびブチルセロソルブアセテートを含有する導電インクを混入したものなどが用いられる。また、感圧抵抗インクの抵抗値は、主な構成成分である絶縁成分と導電成分との相対的な割合を変えることによって容易に変化させることが可能である。
【0107】
ここで、感圧抵抗インクR11(導電ランドD11)と感圧抵抗インクR21(導電ランドD21)とが対向しており、X軸正方向に対応するように配置されている。また、感圧抵抗インクR12(導電ランドD12)と感圧抵抗インクR22(導電ランドD22)とが対向しており、X軸負方向に対応するように配置されている。同様に、感圧抵抗インクR13(導電ランドD13)と感圧抵抗インクR23(導電ランドD23)とが対向しており、Y軸正方向に対応するように配置されており、感圧抵抗インクR14(導電ランドD14)と感圧抵抗インクR24(導電ランドD24)とが対向しており、Y軸負方向に対応するように配置されている。また、感圧抵抗インクR15(導電ランドD15)と感圧抵抗インクR25(導電ランドD25)とが対向しており、Z軸方向に対応するように配置されている。なお、上述のように対向する感圧抵抗インク(導電ランド)同士はほぼ同じ大きさを有している。
【0108】
また、センサユニット300では、膜状部材370、371の間に、導電ランドD11〜D15、D21〜D25の他、回路パターン(配線)およびコネクタ端子の導電層なども形成されているが、図13では図示が省略されている。なお、後述するように、導電ランドD11〜D15、D21〜D25は、これらの回路パターンおよび端子を通じて、センサ回路などに接続される。
【0109】
ここで、センサセル310では、上述したように、導電ランドD11、D21はX軸の正方向に対応するように配置され、一方、導電ランドD12、D22はX軸の負方向に対応するように配置されており、外部からの力のX軸方向成分の検出に利用される。また、導電ランドD13、D23はY軸の正方向に対応するように配置され、一方、導電ランドD14、D24はY軸の負方向に対応するように配置され、外部からの力のY軸方向成分の検出に利用される。また、一対の導電ランドD11、D21および一対の導電ランドD12、D22は、X軸方向に離隔してY軸に対して線対称に配置されている。また、一対の導電ランドD13、D23および一対の導電ランドD14、D24は、Y軸方向に離隔してX軸に対して線対称に配置されている。
【0110】
次に、センサセル310の回路構成について、図15および図16を参照して説明する。
【0111】
センサセル310では、感圧抵抗インクR11〜R15と、それらにそれぞれ対向する感圧抵抗インクR21〜R25とは、可変接触抵抗R1〜R5をそれぞれ構成している。従って、図15に示すように、可変接触抵抗R1、R2に接続されたR/V変換回路からそれぞれ出力された信号を例えば排他和回路や差動増幅回路などで読み取ることによって、出力Vxが導出される。同様に、可変接触抵抗R3、R4に接続されたR/V変換回路からそれぞれ出力された信号を例えば排他和回路や差動増幅回路などで読み取ることによって、出力Vyが導出され、可変接触抵抗R5および固定抵抗R6に接続されたR/V変換回路からそれぞれ出力された信号を例えば排他和回路や差動増幅回路などで読み取ることによって、出力Vzが導出される。このようにして、外部から加えられた力の方向および大きさに応じて変化する可変接触抵抗R1〜R5の抵抗値に基づいて、X軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に対応する出力(アナログ電圧)を得ることができる。
【0112】
図16に示すセンサセル310の回路図では、可変接触抵抗R1の一端と可変接触抵抗R2の一端とが接続されていると共に、可変接触抵抗R1の他端は電源電圧Vccに保持されており、可変接触抵抗R2の他端は接地されている。これと同様に、可変接触抵抗R3の一端と可変接触抵抗R4の一端とが接続されていると共に、可変接触抵抗R3の他端は電源電圧Vccに保持されており、可変接触抵抗R4の他端は接地されている。また、可変接触抵抗R5の一端と固定抵抗R6の一端とが接続されていると共に、可変接触抵抗R5の他端は電源電圧Vccに保持されており、固定抵抗R6の他端は接地されている。
【0113】
また、可変接触抵抗R1の一端および他端には、固定抵抗R10が接続されている。同様に、可変接触抵抗R2、R3、R4、R5の一端および他端には、固定抵抗R20、R30、R40、R50がそれぞれ接続されている。固定抵抗R10、R20、R30、R40、R50は、可変接触抵抗R1〜R5を構成する一対の感圧抵抗インクが離隔状態と同様の状態になって無限大の抵抗値になった場合でも、X軸、Y軸およびZ軸に対応したアナログ電圧を出力できるように設けられた一定の抵抗値を有する固定抵抗である。
【0114】
ここで、図16の回路図において、可変接触抵抗R1と可変接触抵抗R2との間の節点X0からの出力Vxと、可変接触抵抗R3と可変接触抵抗R4との間の節点Y0からの出力Vyと、可変接触抵抗R5と固定抵抗R6との間の節点Z0からの出力Vzとは、次のような式によって導出される。なお、節点X0は、固定抵抗R10と固定抵抗R20との間の節点でもあって、節点Y0は、固定抵抗R30と固定抵抗R40との間の節点でもあって、節点Z0は、固定抵抗R50と固定抵抗R6との間の節点でもある。
【0115】
【式1】
【0116】
以上のように、本実施の形態に係るセンサシートにおいては、各センサセル310が外部から加えられた力のX軸方向成分、Y軸方向成分およびZ軸方向成分をそれぞれ検出することができる。従って、センサシート全体において、外部から加えられた力のカバー層40に垂直方向成分およびそれに平行な2方向成分を含む3次元の力の分布を測定することができる。従って、センサシートに作用する力の詳細な解析を行うことが可能となる。
【0117】
また、カバー層40と支持体330との間には、金属製のコア50が配置されているため、外部から加えられた力を支持体330に効率よく伝達することができる。特に、外部から力が加えられたときの支持体330の傾きを利用して当該力が検出される場合、つまり、支持体330のX軸正方向部分とX軸負方向部分との変位に基づく可変接触抵抗R1、R2の各抵抗値の変化量の差を利用して当該力のX軸方向成分が検出される場合、および、支持体330のY軸正方向部分とY軸負方向部分との変位に基づく可変接触抵抗R3、R4の各抵抗値の変化量の差を利用して当該力のY軸方向成分が検出される場合に、支持体330の傾きが検出し易くなって、センサセル310における検出精度を向上させることができる。
【0118】
また、本実施の形態のセンサシートにおいても、第1の実施の形態と同様に、マトリックス状に配置された多数のセンサセル310を有しており、センサセル310がセンサシート全体に均一に配置されているため、センサシート上に対して外部から加えられた力の分布を精度よく検出することができる。
【0119】
また、外部から力を受けるカバー層40の表面には凹凸がなく平坦であるため、測定するための特別な条件下ではなく、通常の条件下において力の分布を測定することができる。
【0120】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。例えば、上述の第1の実施の形態では、多数のセンサセルが平面上(平板状)に配列されたセンサシートについて説明しているが、これに限らず、多数のセンサセルが、例えば円筒状または球面状などの曲面状に配列されたセンサシートであってもよい。
【0121】
また、上述の第1の実施の形態では、外部から力が加えられていない場合には、変位電極の突起部と基準電極とが離隔している場合について説明しているが、これに限らず、変位電極の突起部と基準電極とが常に接触しており、変位電極が常に接地電位に維持されていてもよい。
【0122】
【0123】
【0124】
また、上述の第1および第2の実施の形態では、外部から加えられる力について互いに異なる3つの方向の対応する成分を認識可能なセンサを含むセンサシートについて説明しているが、これに限らず、センサシートに含まれるセンサとしては、当該力について互いに異なる2つの方向に対応する成分を認識可能なものであってもよい。
【0125】
【0126】
また、上述の第1の実施の形態では、EX−OR素子が含まれる信号処理回路が用いられる場合について説明しているが、これに限らず、信号処理回路の構成は任意に変更することができる。従って、排他的論理和演算を行うEX−OR素子の代わりに、論理和演算を行うOR素子、論理積演算を行うAND素子、論理積演算および否定演算を行うNAND素子のいずれかが含まれる信号処理回路が用いられてもよい。この場合には、センサセルの各部材が感度が非常によくなる材料で製作された場合に、信号処理回路の構成によって、センサシートの感度を調節する(ここでは、感度を低下させる)ことができる。
【0127】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、6によると、センサが外部から加えられた力の複数方向成分をそれぞれ認識することができるため、センサシート全体において、外部から加えられた力の検知面に垂直方向成分だけでなく、その他の方向成分を含む多次元の力の分布を測定することができる。従って、センサシートに作用する力の詳細な解析を行うことが可能となる。
また、カバー層と第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、外部からカバー層に加えられる力によって第2の電極を変位させるためのカバー層より硬質の材料で形成されたコア部材を備えているので、外部から加えられた力を第2の電極に効率よく伝達することができる。特に、外部から力が加えられたときの第2の電極の傾き(第2の電極の一端部の変位と他端部の変位との差)を利用して当該力が検出される場合に、第2の電極の傾きが検出し易くなって、センサにおける検出精度を向上させることができる。
また、センサがマトリックス状に配置されており、センサがセンサシート全体に均一に配置されるため、センサシート上に対して外部から加えられた力の分布を精度よく検出す ることができる。
また、外部から力を受ける面には凹凸がなく平坦であるため、測定するための特別な条件下ではなく、通常の条件下において力の分布を測定することができる。
【0128】
請求項2によると、外部から力が加えられていない場合には、第2の電極が絶縁状態に維持されているため、第1の電極と第2の電極との間に構成される容量素子には電圧がかからない。そのため、当該容量素子に蓄えられている電荷量が無視できる程度に小さくなり、センサからの出力信号は一定の大きさで安定している。一方、外部から力が加えられると、第2の電極が接地された第3の電極と接触するため、当該容量素子に電圧がかかるようになる。そのため、当該容量素子に蓄えられている電荷量が急激に大きくなり、センサからの出力信号が当該容量素子の静電容量値の変化に応じて大きく変化する。このように、外部から力が加えられる前およびその後における当該容量素子に蓄えられている電荷量は、外部から力が加えられている間の電荷量と比較すると、いずれも無視できる程度に小さい。そのため、第2の電極の復帰位置が元の位置からずれた場合でも、外部から力が加えられる前およびその後におけるセンサの各容量素子に対応する(各容量素子用電極からの)出力信号はほとんど同じになる。これにより、センサの各容量素子に対応する出力信号のヒステリシスを低減することができる。
【0129】
また、第2の電極と第3の電極とが互いに接触する状態および接触しない状態のいずれかの状態を取りうるスイッチとして機能するため、外部から力が加えられていないセンサの第2の電極が、当該センサに近接するその他のセンサに対して外部から加えられた力によって若干(当該センサの第2の電極と第3の電極とが接触しない程度に)変位した場合でも、当該センサの出力が変化することがない。従って、当該センサに近接するその他のセンサに加えられる力によって、当該センサに測定誤差が生じて、力の分布の測定精度が著しく低下するのを抑制することができる。つまり、複数のセンサが互いに近接するように配置されている場合でも、所定の大きさ(第2の電極と第3の電極とを接触させる程度の大きさ)以上の力が加えられたセンサだけが力覚センサとして機能することになる。
【0130】
【0131】
【0132】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るセンサシートの斜視図である。
【図2】図1のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。
【図3】図2のセンサセルの基板上に形成されている複数の電極の配置を示す図である。
【図4】図2に示すセンサセルの構成に対する等価回路図である。
【図5】図2に示すセンサセルに対して外部から力が加えられた場合の側面の模式的な断面図である。
【図6】図2に示すセンサセルに入力される周期信号から出力信号を導出する方法を説明するための説明図である。
【図7】図2に示すセンサセルの信号処理回路を示す回路図である。
【図8】図2に示すセンサセルのX軸方向成分についての信号処理回路を示す回路図である。
【図9】図8に示す信号処理回路の各端子および各節点における周期信号の波形を示す図である。
【図10】本実施の形態の第1の参考例のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。
【図11】本実施の形態の第2の参考例のセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。
【図12】図11のセンサセルの基板上に形成されている複数の電極の配置を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施の形態に係るセンサシートに含まれるセンサセルの模式的な断面図である。
【図14】図13のセンサセルに含まれる複数の電極の配置を示す図である。
【図15】図13に示すセンサセルの回路の概略構成図である。
【図16】図13に示すセンサセルの回路図の一例である。
【符号の説明】
1 センサシート
10、110、210、310 センサセル(センサ)
30 変位電極(第2の電極)
50 コア(コア部材)
D0 基準電極(第3の電極)
D1〜D5 容量素子用電極(第1の電極)
D11〜D15 導電ランド(第1の電極)
D21〜D25 導電ランド(第2の電極)
R11〜R15、R21〜R25 感圧抵抗インク(感圧抵抗体)
C1〜C4 容量素子
Claims (6)
- マトリックス状に配置された複数のセンサと、
前記複数のセンサを覆うように配置され、外部から加えられる力を受ける面が実質的に凹凸がないように構成されたカバー層とを備え、
前記センサが、
前記複数方向にそれぞれ対応する複数種類の第1の電極と、
前記第1の電極と対向するように配置されており前記第1の電極との間でそれぞれ容量素子を構成すると共に、前記カバー層に対して外部から加えられる力に伴って前記第1の電極と近接する方向に変位可能な第2の電極と、
前記カバー層と前記第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、前記カバー層に対して外部から加えられる力によって前記第2の電極を変位させるための前記カバー層より硬質の材料で形成されたコア部材とを備えており、
前記センサは、前記第1の電極と前記第2の電極との間隔の変化に起因する前記容量素子の静電容量値の変化がそれぞれ検出されることに基づいて前記カバー層に対して外部から加えられた力の互いに異なる複数方向に対応する成分をそれぞれ認識可能であり、
前記複数のセンサのうちの少なくとも2つのセンサでの認識結果に基づいて前記カバー層に対して外部から加えられる力の分布を検知可能であることを特徴とするセンサシート。 - 前記センサが、
前記第1の電極に隣接するように配置された第3の電極をさらに備えており、
前記第2の電極が絶縁状態に維持されていると共に、前記第3の電極は接地されており、
外部から力が加えられた場合に、前記第2の電極と前記第3の電極とが接触可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のセンサシート。 - 前記第2の電極は、前記第3の電極に向かって突出する突起部を有していることを特徴とする請求項2に記載のセンサシート。
- 前記センサは前記第1の電極を覆う絶縁膜を有していることを特徴とする請求項2または3に記載のセンサシート。
- 前記センサは、前記第2の電極が前記第3の電極に接触した場合に、前記第1の電極に対して入力される信号を利用して前記容量素子の静電容量値の変化を検出することを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のセンサシート。
- マトリックス状に配置された複数のセンサと、
前記複数のセンサを覆うように配置され、外部から加えられる力を受ける面が実質的に凹凸がないように構成されたカバー層とを備え、
前記センサが、
前記複数方向にそれぞれ対応する複数種類の第1の電極と、
前記第1の電極と対向するように配置されており、前記カバー層に対して外部から加えられる力に伴って前記第1の電極と近接する方向に変位可能な第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置された感圧抵抗体と、
前記カバー層と前記第2の電極の間においてセンサ毎に配置されており、外部から前記カバー層に加えられる力によって前記第2の電極を変位させるための前記カバー層より硬質の材料で形成されたコア部材とを備えており、
前記センサは、前記第1の電極と前記第2の電極との間の抵抗値の変化が検出されることに基づいて前記カバー層に対して外部から加えられた力の互いに異なる複数方向に対応する成分をそれぞれ認識可能であり、
前記複数のセンサのうちの少なくとも2つのセンサでの認識結果に基づいて前記カバー層に対して外部から加えられる力の分布を検知可能であることを特徴とするセンサシート。
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