JP3983093B2 - 分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法 - Google Patents

分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分光エリプソメータを用いて得たデータから基板上に形成された多結晶化合物半導体の組成決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
分光エリプソメータを用いて入射光と反射光の偏光変化量を測定し、その結果から膜厚(d)、複素屈折率N(N=n−ik)を算出することができる。
偏光変化量(ρ)はρ=tanψexp(iΔ)で表され、波長(λ)、入射角度(φ)、膜厚、複素屈折率等のパラメータに依存するので、その関係は次のようになる。
(d,n,k)=f(Ψ,Δ,λ,φ)
【0003】
入射角度を固定した場合、単一波長エリプソメータでは、(d,n,k)の3つの未知数に対し、2つの独立変数しか測定できないので、d,n,kの内のいずれか一つを既知として固定する必要がある。単一波長でも入射角度を変えると測定変数は増加する。しかしながら、入射角度(φ)の違いによる(Ψ(φ 1 ),Δ(φ 1 対の中に強い相関関係があるため、d,n,kを精度良く求めることは難しい。
【0004】
偏光変化量は、光が通る体積、(位相角(β)×ビーム径の面積)で表すことができる。ビーム径が一定とすると偏光変化量は次のようになる。
偏光変化量∝膜厚(d)×(複素屈折率N)×φ
ここにおいて、φは入射角である。膜厚(d)が薄く、Nが低ければ、位相角(β)の変化が小さくなり、dとNの間に相関関係が強くなる。
【0005】
前述した問題は、極薄膜2層構造の場合、上記にさらに各層の間に相関関係が発生する可能性があり、偏光変化量を表している測定結果(ΨE ( λi ) ,ΔE ( λi ) )から、各層のn,k,dを求めることが困難となる。
【0006】
前述したように、測定された多層薄膜の偏光変化を表している測定スペクトル(ΨE ( λi ) ,ΔE ( λi ) )は、前記基板のn,k情報、各層のn,k,dの情報のすべてを含んでいるが、これから、前記基板のn,k情報、各層のn,k,dの情報の唯一の組み合わせを算出することはできない(基板のみの場合を除く)。この前記唯一の組み合わせを探す方法は、分光エリプソメータデータの解析と呼ばれる。解析を行うときは、前記基板のn,k情報、各層のn,k,dの情報を利用してモデルをたてる。この中の基板や各層のn,k情報には、リファレンス(既知のテーブルデータ)や分散式、または似たような材質の単層薄膜の光学定数を使用する。
分散式とは、物質の誘電率の波長依存性を示す式であり、近赤外から紫外線領域では、この誘電率ε(λ)は材料の構成原子の結合様式から決定される。
分散式として、調和振動子をもとにした計算式、量子力学をもとにした計算式、経験式等が知られており、通常2つ以上のパラメータを含んでいる。
前述したモデルに含まれているすべての未知数(各層の厚さや、分散式パラメータ、混合比など)を変化させながら、測定データにあわせていく。
これをフィッティングといい、このフィッティングの結果、各層の膜厚や混合比などが求まり、分散式パラメータからは、材料の誘電率ε(λ)を計算することができる。材料の誘電率と屈折率は下記の関係にある。
ε=N2
【0007】
なおここで、本発明方法で頻繁に使用するフィッティングについて簡単に説明しておく。
(フィッティングの結果のχ2 の意味)
N個の測定データ対Exp(i=1,2...,N)と前記モデルの対応するN個のモデルの計算データ対Mod(i=1,2...,N)とし、測定誤差は正規分布をするとし、標準偏差をσi とすると、平均二乗誤差(χ2 )は、次のようにして与えられる。
N
χ2 =〔1/(2N−P)〕Σ(Exp−Mod)2 /σi 2
i=1
ここで、Pはパラメータの数である。χ2 が小さいということは測定結果とモデルの一致度が大きいということに他ならないから、複数のモデルについて比較するときに、χ2 の最も低いものがベストモデルということになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
最近、多結晶化合物半導体などで、その中の特定の層の原子(注目原子)の濃度等について測定したいという強い要請がある。
本発明では、様々な理由により、1つの分散式では膜の誘電率の波長依存性を特定できないかまたは困難な場合についても問題にして、有効媒質論(Effective Medium Theory)を利用して、有効誘電率(Effective Dielectric Function) を計算する。
一般的に、例えばホスト材料中に様々な誘電率を持つN個の物質(ゲスト)が混ざり合っている場合、有効誘電率(ε)は、下記の様に表される。
N
(ε−εh )/(ε+kεh )=Σ fj (εj −εh )/(εj +kεh
j=1
この時εh はホストの誘電率を、εj はj個目の誘電率を、kはスクリーニングファクターを示している。ここで、ホストの材料と、中に入っている材料がほぼ同じ量で混ざり合っているか、またはどちらがホストかゲストか分からない場合、ホストの材料自身が有効媒質材料と同じε=εh になる。この条件の有効媒質論をブラッグマンの有効媒質近似(Bruggeman Effective Medium Approximation以下本願において単にEMA)と呼ばれている。3つの球状物質A,B,Cが対照的に混在しているときの誘電率εは次の式で与えられる。
a (εa −ε)/(εa +2ε)+fb (εb −ε)/(εb +2ε)+fc (εc −ε)/(εc +2ε)=0
ここで、
ε : 求めようとする有効誘電率
εa , εb , εc : 球状物質A,B,Cの誘電率
a , fb , fc : 各物質の混合比(Volume Fraction 以下Vf)で、
a +fb +fc =1
基板上の膜が不均一または不連続や、いくつかの材料が混ざり合っている場合、波長オーダーより十分小さく、物理的に混合している複数の物質から成る媒質については、有効媒質近似(EMA)を利用してモデルをたてる。
物質Aと物質Bと物質Cが混合している場合について説明する。このときの有効媒質近似(EMA)は、物質Aの混合比、物質Bの混合比、物質Cの混合比、AとBとCの混合層の膜厚、誘電率には分散式やリファレンスデータなどを推定してフィッティングを行い、評価する。
【0009】
結晶材料とは、実際は単結晶であり、1つの無限大のグレイン(グレインバウンダリーなし)からなっている。それに対し実際の多結晶材料は「たくさんの小さな単結晶(グレイン)」または「たくさんのグレインとアモルファス成分」からなっている(作り方によっては空間が入る可能性あり)。見方を容易にすると一般的に、多結晶材料は「結晶の成分とアモルファス成分」または「結晶の成分とアモルファス成分、空間(Void)」の混ぜ合わせとして見ることができる。ここから、前述した有効媒質近似(EMA)を利用して、多結晶の誘電率を計算することができる。
様々な結晶の物質の誘電率は良く知られており、既知のデータ(リファレンス)を利用することが一般的である。それに対し、アモルファス物質の誘電率は作製方法によって非常に変化するため、既知のデータは限られている材料および作製方法にしか存在していない。
多結晶材料のグレインの大きさやグレインバウンダリー(Grain boundary)の大きさ、アモルファス成分の有無、結晶化率によって、多結晶材料の誘電率は非常に変わる。そのため、リファレンスは限られている材料および作製方法にしか存在しない。
シリコンなど半導体業界で一番よく使われている材料では、結晶シリコン(c-Si)のみでなく、アモルファスシリコン(a-Si)やポリシリコン(p-Si)にも、リファレンスが存在する。
【0010】
最近、非常に需要が多くなった結晶SiGe( c-Si1-XGeX )の様々なGe濃度(x)の誘電率リファレンスは存在している。
結晶SiGe( c-Si1-XGeX )の誘電率はGe濃度に依存しているため、分光エリプソメータのデータからc-SiGeの誘電率を求めることで、Ge濃度を計算することが可能となる。
それに対し、多結晶SiGe( p-Si1-XGeX )では、前述した通り、Ge濃度だけでなく、結晶化率も変わるため、各結晶化率の各Ge濃度によって誘電率が変化する。よって、これにあわせたリファレンスを作製することは困難である。
前述した通り、p-SiGeの場合、前記したSiGeのように、リファレンスを用いて、分光エリプソメータのデータの誘電率から、Ge濃度を計算することができない。
【0011】
本発明の目的は、エリプソメータを用いて得たデータから、新しい近似計算方法を用いることで、最終的に多結晶化合物半導体中の注目原子の濃度を算出する測定方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明による分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法は、
計測対象の基板上に形成された多結晶化合物半導体層を含む複数の層へ分光エリプソメータを用いて照射する入射光の波長を変えて各波長λi ごとの入射光と反射光の偏光の変化である測定スペクトルΨE i )とΔE i )を得るΨE ,ΔE スペクトル測定段階と、
基板の複素屈折率(N0 (0 ,k0 ))および各層の考えられる複素屈折率(N1 (1 ,k1 )、N2 (2 ,k2 )・・・)、各層の膜厚を設定し、
多結晶化合物半導体層の複素屈折率には、注目原子が入っている結晶化合物半導体リファレンスと注目原子が入っているアモルファス化合物半導体とを混ぜ合わせて使用し、いくつかのモデルをたてる第1ステップ、
前記各モデルについて、膜厚や混合比を変数として、未知のアモルファス化合物半導体の分散式をフィッティングする第2ステップ、
前記フィッティングの結果から得られる平均二乗誤差(χ 2 が最も低く、さらにアモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果をモデルごとに選択する第3ステップ、
前記第3ステップでモデルごとに選択された結果の中から、平均二乗誤差(χ 2 が最も低く、さらにアモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果を選択する第4ステップ
からなる解析段を含んで構成されている。
【0013】
本発明による方法は、上述した分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
前記解析段階は
記ステップ4で選択された平均二乗誤差(χ 2 )が最も低く、アモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果を有するモデルから、さらに多結晶化合物半導体層の膜厚、混合比、または多結晶化合物半導体層以外の層の膜厚混合比についてフィッティングを行う段階を備え
前記フィッティングの結果のうち、多結晶化合物半導体の混合比と前記多結晶化合物半導体中の注目原子の組成比に基づいて注目原子の組成を算出する計算段階を含むものである。
【0014】
本発明による方法は、上述した分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、多結晶化合物半導体層は、原子P及び注目原子Qを有し、注目原子Qの組成比率(X )の異なる結晶化合物半導体2種類(A1,A2)と、
注目原子を有するアモルファス化合物半導体Bとを含むものであり、
前記解析段階で選択された結果は、以下の組成比率(X)と混合比(Vf)を持つものであり、
A1: P(1-x1)x1 混合比がVf1
A2: P(1-x2)x2 混合比がVf2
B : R 混合比がVf3
前記計算段階は、多結晶化合物半導体注目原子濃度を下記式
多結晶化合物半導体注目原子濃度=(X1・Vf1 +X2・Vf2 )・100/(Vf1 +Vf2 )
atom%
で算出するように構成されている。
【0015】
本発明による方法は、上述した分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
多結晶化合物半導体の組成比はアモルファス部分の組成比と結晶部分の有効な組成比が同じであると仮定して計算を行う近似方法を用いる。
【0016】
本発明による方法は、上述した分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
A1は結晶SiGeであり、Ge濃度がx1(Si(1-x1)Gex1)、混合比Vf1 で表され、
A2は結晶SiGeであり、Ge濃度がx2(Si(1-x2)Gex2)、混合比Vf2 で表され、
BはアモルファスSiGeであり、混合比Vf3 で表される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下図面等を参照して本発明による分光エリプソメータを用いた多結晶SiGeのGe濃度を求める解析方法の実施の形態を説明する。
図1は、本発明方法で使用するエリプソメータの構成を示す略図である。
図2は、測定対象の構成を説明するための略図である。
図3は本発明方法の流れ図である。図4に解析第1段階、図5に解析第2段階、と計算段階を示している。
【0020】
本発明方法では、図1に示す装置で測定を行う、計測対象の前記多結晶化合物半導体層を、入射光の波長を変えて各波長λi ごとの入射光と反射光の偏光の変化である測定スペクトルΨE ( λi ) とΔE ( λi ) を得るΨE ,ΔE スペクトル測定段階10と、解析第1段階20と解析第2段階30を含む解析段階と、解析の結果からGeの濃度を演算する計算段階40を含んでいる。
【0021】
〔測定段階〕
測定段階で使用される分光エリプソメータを簡単に説明する。Xeランプ1は、多数の波長成分を含む、いわゆる白色光源である。このXeランプ1の発光は光ファイバ2を介して偏光子3に導かれる。偏光子3により偏光された光は、測定対象であるサンプル4の表面に特定の入射角(例えばφ=75.00°)で入射させられる。
サンプル4からの反射は、光弾性変調器(PEM)5を介して検光子6に導かれる。光弾性変調器(PEM)5により50kHzの周波数に位相変調されて、直線から楕円偏光までが作られる。そのため、数m秒の分解能でΨ,Δを決定することができる。検光子6の出力は光ファイバ7を介して分光器8に接続される。分光器8の出力データがデータ取込部9に取り込まれ、分光測定データの獲得ステップを終了する。なお、PEM5の位置は偏光子3の後か検光子6の前どちらでも可能とする。
【0022】
[解析第1段階]
この実施例の測定の対象となる層は、第1物質(A1)第2物質(A2)および第3物質(それぞれ異なる光学定数をもつ)を含んでいる。そして、それらが混合比Vf1 :Vf2 :Vf3 (Vf1 +Vf2 +Vf3 = 100%)で混合されているとする。
A1 c-SiGeの組成がSi(1-x1)Gex1 で混合比がVf1
A2 c-SiGeの組成がSi(1-x2)Gex2 で混合比がVf2
B a-SiGeアモルファスSiGe で混合比がVf3
【0023】
(ステップ1)この実施例の測定の対象である試料は、Ge濃度が10〜30%と予想されるものであるからこの点を考慮してモデル(1)(2)をたてる。なお、モデル (1)(2) における Si 98 Ge 02 Si 85 Ge 15 Si 65 Ge 35 はリファレンス名であり、実際にはそれぞれ X=0.02 X=0.15 X=0.35 を示す。
モデル(1)
第3層 自然酸化層(Native Oxide) d31
第2層 Si98Ge02(Vf11) +Si85Ge15(Vf21)+ a-SiGe(Vf31) d21
第1層 SiO2 d11
基板(Sub) Si バルク
モデル(2)
第3層 自然酸化層(Native Oxide) d32
第2層 Si85Ge15(Vf12) +Si65Ge35(Vf22)+ a-SiGe(Vf32) d22
第1層 SiO2 d12
基板(Sub) Si バルク
【0024】
(ステップ2)図4
1層目と3層目についてはリファレンスが存在するが、2層目に付いては
A1のc-SiGeのSi(1-x1)Gex1の組成比率が既知で、
A2のc-SiGeのSi(1-x2)Gex2の組成比率が既知で、それぞれリファレンスが存在するが、a-SiGeについては、リファレンスが存在しないので、2層目の混合比(Vf)をそれぞれ変えながら下記をフィッティングする。
モデル(1)について
2層目の混合比(Vf)をそれぞれ変えながら下記をフィッティングする。
2層目の膜厚(d21
3層目の膜厚(d31
2層目のa-SiGeの分散式パラメータ(DSP1 )
モデル(2)について
2層目の混合比(Vf)をそれぞれ変えながら下記をフィッティングする。
2層目の膜厚(d22
3層目の膜厚(d32
2層目のa-SiGeの分散式パラメータ(DSP2 )
【0025】
(ステップ3)図4
モデル(1)について
各混合比の結果の中から以下にあてはまる結果を選択する。
平均二乗誤差(χ 2 が最小
a-SiGe の混合比が最小
21(best), d31(best), Vf11(best), Vf21(best), DSP1(best), χ2 1(best)
モデル(2)について
各混合比の結果の中から以下にあてはまる結果を選択する。
平均二乗誤差(χ 2 が最小
a-SiGe の混合比が最小
22(best), d32(best), Vf12(best), Vf22(best), DSP2(best), χ2 2(best)
この例では、p-SiGe層に既知のc-SiGeリファレンスと未知のa-SiGeを混ぜ合わせて設定している。既知のc-SiGeリファレンスは、Geの濃度が分かっているのに対し、未知a-SiGe中の正確なGe濃度が分からない。そのため、このa-SiGeの混合比が少ないほど、c-SiGeリファレンスからより正確にp-SiGeのGe濃度を計算することが可能となる。よって、a-SiGeの混合比が最小の結果を選択するように説明している。
【0026】
(ステップ4)図4
モデルごとの最良な結果の中から、さらに平均二乗誤差(χ 2 が最小でa-SiGeの混合比が最小のモデルおよび結果を選択する。
【0027】
〔解析第2段階〕
解析第2段階では、先の段階で選択した最良のモデルについて最終フィッティングをする。
第3層(d3 ) 自然酸化層
第2層(d2 ) Si85Ge15(Vf1 ) +Si65Ge35(Vf2 )+ a-SiGe(Vf3 )
第1層(d1 ) SiO2
基板(Sub) Si
(ステップ1)上記の最良のモデルについて下記のフィッティングを行う。
第1層目の膜厚(d1
第2層目の膜厚(d2
第3層目の膜厚(d3
第2層目のそれぞれの混合比(Vf)
(ステップ2)前記フィッティングの結果を確認する。
(ステップ3)確認されたものを保存する。
【0028】
〔計算段階〕
前記解析段階で第2層目に含まれる各物質の組成比率と混合比率が下記のとおり特定されたとすると、計算段階では以下のアルゴリズムでGe濃度を計算する。Si(1-x1)Gex1(Vf1)
Si(1-x2)Gex2(Vf2)
a-SiGe(Vf3)
に実例をあてはめると、
Si85Ge15 (72.2 %)
Si65Ge35 ( 9.23%)
a-SiGe (18.57%)
になるので、これを下記式にあてはめる。
Figure 0003983093
【0029】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明によれば、基板上に形成された多結晶SiGeのGe濃度を、分光エリプソメータを用いて得たデータを新しい近似計算方法を用いることにより、求めることができる。
前述したように、この手順は多結晶のSiGeだけでなく、様々な多結晶の材料の組成をほぼ決定することができる。
【0030】
本発明方法によれば、
1.各結晶化率、各Ge濃度の正確な多結晶SiGeリファレンスがなくても、簡単に早く多結晶SiGeのGe濃度を計算することができる。
2.アモルファス部分の混合比が小さければ、この方法の精度は良い。事実上、アモルファス部分が約20%程度であっても、正確に近いGe濃度を求めることが可能である。
【0031】
以上詳しく説明した実施例について、本発明の範囲内で種々の変形を施すことができる。理解を容易にするために、データの取得、モデルの設定に関連して、一貫してΨ,Δを用いて説明した。当業者には良く知られている以下のデータ対を用いても同様な、測定およびフィッティングが可能であり、本発明の技術的範囲に含まれるものである。
(n,k) (εr ,εi ) ( tan Ψ,cos Δ) 、 (Is,c
【0032】
例では、基板上にSiO2と多結晶SiGeとして説明したが、この構造、この材料だけでなく、様々な厚さや構造、材料など、幅広いアプリケーションにも使用することができる。また、実施例として光弾性変調器(PEM)の例を示したが、PEM以外のエリプソメータを使用することもできる。
【0033】
基板もSiの他、ガラスや石英、化合物半導体なども同様に利用できる。また、基板の種類によらず、どんな平坦な基板でも、あれている基板でも使用することができる。
【0034】
分散式には、クラシカル(古典力学)、アモルファス(量子力学)、経験式の他、様々な式・パラメータも使用可能であり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0035】
例ではあらゆる全てのパラメータを同時にフィッティングすると説明したが、別々にフィッティングする場合もあり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0036】
例ではEMAを使用すると説明したが、他の有効媒質近似論の使用も可能であり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0037】
多結晶化合物半導体層には、注目原子が入っている結晶化合物半導体リファレンスと注目原子が入っているアモルファス化合物半導体を混ぜ合わせると説明したが、注目原子を含まない結晶化合物半導体リファレンスを使用する場合もあり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0038】
組成を求める層を1層として説明したが、2層以上になる場合もあり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【0039】
組成を求める層には結晶化合物半導体2つとアモルファス化合物半導体1つの混ぜ合わせで説明したが、結晶化合物半導体を1つまたは3つ以上混ぜ合わせる場合もあり、これも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の測定段階で使用するエリプソメータの構成を示す略図である。
【図2】測定の対象となる層の構造の概念を示す略図である。
【図3】本発明方法の基本的な流れ図である。
【図4】解析第1段階を詳細に示す流れ図である。
【図5】解析第2段階と計算段階を詳細に示す流れ図である。
【符号の説明】
1 Xeランプ
2 光ファイバ
3 偏光子
4 サンプル(測定の対象)
5 光弾性変調器(PEM)
6 検光子
7 光ファイバ
8 分光器
9 データ取込部
10 スペクトル測定段階
20 解析第1段階
30 解析第2段階
40 計算段階

Claims (5)

  1. 分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法であって、
    計測対象の基板上に形成された多結晶化合物半導体層を含む複数の層へ分光エリプソメータを用いて照射する入射光の波長を変えて各波長λi ごとの入射光と反射光の偏光の変化である測定スペクトルΨE i )とΔE i )を得るΨE ,ΔE スペクトル測定段階と、
    基板の複素屈折率(N0 (0 ,k0 ))および各層の考えられる複素屈折率(N1 (1 ,k1 )、N2 (2 ,k2 )・・・)、各層の膜厚を設定し、
    多結晶化合物半導体層の複素屈折率には、注目原子が入っている結晶化合物半導体リファレンスと注目原子が入っているアモルファス化合物半導体とを混ぜ合わせて使用し、いくつかのモデルをたてる第1ステップ、
    前記各モデルについて、膜厚や混合比を変数として、未知のアモルファス化合物半導体の分散式をフィッティングする第2ステップ、
    前記フィッティングの結果から得られる平均二乗誤差(χ 2 が最も低く、さらにアモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果をモデルごとに選択する第3ステップ、
    前記第3ステップでモデルごとに選択された結果の中から、平均二乗誤差(χ 2 が最も低く、さらにアモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果を選択する第4ステップからなる解析段を含む、
    分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法。
  2. 請求項1記載の分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
    前記解析段階は
    記ステップ4で選択された平均二乗誤差(χ 2 )が最も低く、アモルファス化合物半導体の混合比が最小の結果を有するモデルから、さらに多結晶化合物半導体層の膜厚、混合比、または多結晶化合物半導体層以外の層の膜厚混合比についてフィッティングを行う段階を備え
    前記フィッティングの結果のうち、多結晶化合物半導体の混合比と前記多結晶化合物半導体中の注目原子の組成比に基づいて注目原子の組成を算出する計算段階を含む、
    分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法。
  3. 請求項2記載の分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
    多結晶化合物半導体層は、
    原子P及び注目原子Qを有し、注目原子Qの組成比率(X )の異なる結晶化合物半導体2種類(A1,A2)と、
    注目原子を有するアモルファス化合物半導体Bとを含むものであり、
    前記解析段階で選択された結果は、以下の組成比率(X)と混合比(Vf)を持つものであり、
    A1: P(1-x1)x1 混合比がVf1
    A2: P(1-x2)x2 混合比がVf2
    B : R 混合比がVf3
    前記計算段階は、多結晶化合物半導体注目原子濃度を下記式
    多結晶化合物半導体注目原子濃度=(X1・Vf1 +X2・Vf2 )・100/(Vf1 +Vf2 )
    atom%
    で算出するように構成されている分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
    多結晶化合物半導体の組成比はアモルファス部分の組成比と結晶部分の有効な組成比が同じであると仮定して計算を行う近似方法を用いる分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法。
  5. 請求項記載の分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法において、
    A1は結晶SiGeであり、Ge濃度がx1(Si(1-x1)Gex1)、混合比Vf1 で表され、
    A2は結晶SiGeであり、Ge濃度がx2(Si(1-x2)Gex2)、混合比Vf2 で表され、
    BはアモルファスSiGeであり、混合比Vf3 で表される分光エリプソメータを用いた多結晶化合物半導体の組成決定方法。
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