JP3981671B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、1台のポンプで複数のアクチュエータを作動させる油圧制御装置に関する。
1台のポンプで複数のアクチュエータを作動させるためには、ポンプの吐出路に複数の切換弁を接続し、これら切換弁を介して各アクチュエータに作動油を供給することが考えられる。ただし、複数のアクチュエータを同時に作動させた時に、各アクチュエータの負荷の大きさにばらつきがあると、負荷の小さいアクチュエータに多くの作動油が供給されて、負荷の大きいアクチュエータに作動油が供給されにくくなる。このような不都合を解消するために、例えば、図4に示す装置が知られている。
この装置は、1台のポンプPで複数のアクチュエータに作動油を供給するものであるが、ここでは複数のアクチュエータとして、2台のアクチュエータであるブームシリンダAおよび旋回モータBを用いている。そして、これらブームシリンダAおよび旋回モータBに作動油を供給するために、ポンプPの吐出路1を供給路2と供給路3とに分岐するとともに、供給路2には切換弁4を設け、供給路3には切換弁5を設けている。
上記切換弁4とブームシリンダA、切換弁5と旋回モータBとを接続する供給路2,3には、圧力補償弁6,7を設けている。そして、これら圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aには、ブームシリンダAの負荷圧と旋回モータBの負荷圧のうちより高い方の負荷圧を、第1パイロット通路9,10を介して導いている。
また、これら圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7a側には、バネ力を等しくしたスプリング16,17を設けている。
一方、圧力補償弁6,7の第2パイロット室6b,7bには、それぞれ第2パイロット通路12,13を介して各切換弁4,5の下流側の圧力を導いている。そのため、各圧力補償弁6,7は、その上流側の圧力、すなわち各切換弁4,5の下流側の圧力を、最高負荷圧にスプリング16,17のバネ力相当分の圧力を加算した値に維持するようにその開度を保つ。
なお、上記ブームシリンダAまたは旋回モータBの最高負荷圧は、シャトル弁8によって選択するようにしている。そして、このシャトル弁8によって選択した最高負荷圧を、パイロット通路11から上記第1パイロット通路9,10を介して各圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aに導いている。
また、上記シャトル弁8によって選択した最高負荷圧は、パイロット通路14を介してレギュレータ15にも導いている。そして、このレギュレータ15は、最高負荷圧に予め設定した圧力を加算した吐出圧を維持するように、ポンプPの吐出流量を制御する。
上記ポンプPから吐出された作動油は、吐出路1を介して供給路2,3に導かれる。供給路2に導かれた作動油は、切換弁4→圧力補償弁6を介してブームシリンダAに供給され、供給路3に導かれた作動油は、切換弁5→圧力補償弁7を介して旋回モータBに供給される。そして、このとき、各圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aには、最高負荷圧が作用しているので、各圧力補償弁6,7の上流側の圧力、すなわち各切換弁4,5の下流側の圧力は、最高負荷圧にスプリング16,17のバネ力相当分の圧力を加算した値に制御される。
一方、各切換弁4,5の上流側の圧力は、ポンプPによって最高負荷圧に予め設定した圧力を加算した値に制御されている。そのため、各切換弁4,5の上流・下流の圧力差、すなわち、各切換弁4,5前後の圧力差は等しくなる。
したがって、各切換弁4,5を同時に操作したときに、それぞれの開度に応じた割合の流量が、ブームシリンダAおよび旋回モータBに供給される。つまり、ブームシリンダAの負荷圧と旋回モータBの負荷圧とにばらつきがあったとしても、負荷の小さいアクチュエータ側に多くの作動油が供給されて、負荷の大きいアクチュエータに作動油が供給されにくくなるといった不都合は生じない。
ところで、上記装置を用いる機械として、例えばパワーショベルがあるが、このパワーショベルでは、ブームによってバケットを持ち上げながら旋回作業をするいわゆる持ち上げ旋回作業をする場合がある。そして、通常のパワーショベルでは、ブームおよび旋回用の操作レバーを操作し、上記持ち上げ旋回作業をしている。
しかし、上記持ち上げ旋回作業時には、機体の旋回速度に対してバケットの上昇が追いつかず、場合によっては、バケットが他の機器などにぶつかってしまうようなことがあった。
そのため、ブームおよび旋回用の操作レバーを操作する持ち上げ旋回作業では、バケットが他の機器にぶつかってしまうような場合には、ブームシリンダAの作動速度を優先させるために、切換弁4の開度が切換弁5の開度より多少大きくなるようにブームおよび旋回用の操作レバーを操作しなければならない。しかし、このような操作は非常に難しく、熟練を要するという問題があった。
また、例えば、持ち上げ旋回作業開始時には、慣性体である旋回モータBに非常に大きな負荷圧が発生する。この大きな負荷圧は、レギュレータ15に導かれるため、ポンプPは、その吐出圧を上記負荷圧よりも一定の圧力分だけ高く維持しようとする。ところが、ポンプPには、その最高出力を一定に制御する機能が付いているために、最高負荷圧が非常に高くなると、消費出力を制限するために、吐出量が減少する場合がある。
そして、上記のようにポンプPの吐出量が減少すると、切換弁4の開口面積を最大に保っていたとしても、そこを通過する流量が減少するため、ブームシリンダAの作動速度が遅くなる。その結果、オペレータのイメージする作動速度と実際の作動速度との間にずれが生じて、バケットをよりぶつけやすくなるといった不都合もあった。
上記の不都合を解消するために、持ち上げ旋回作業時にブームシリンダAに供給する流量と旋回モータBに供給する流量との分流比を自動的に変更することが考えられる。この分流比を変更する装置として、例えば特許文献1に示したものが従来から知られている。
この従来の装置は、圧力補償弁7に設けたスプリング17のバネ力を、圧力補償弁6に設けたスプリング16のバネ力よりも強くすることで、両圧力補償弁6,7のスプリング16,17のバネ力に差を持たせている。このようにスプリング16,17のバネ力に差を持たせると、圧力補償弁7の上流側の圧力が、圧力補償弁6の上流側の圧力よりもバネ力に相当する圧力の差分だけ高くなるので、切換弁5の前後に生じる圧力差が、切換弁4の前後に生じる圧力差よりも小さくなる。
切換弁5の前後の圧力差が小さくなれば、この切換弁5を通過する流量が減少するので、切換弁4を介してブームシリンダAに供給される流量が相対的に増加する。したがって、ブームシリンダAを優先的に動かすために、わざわざ切換弁4,5の開度を微妙に操作する必要がなくなり、オペレータの操作感覚のずれも少なくなる。
米国特許第5609089号(図3)
ところが、上記従来の装置では、圧力補償弁7のスプリング17のバネ力を強く設定しているために、この圧力補償弁7を介してブームシリンダBに作動油を供給するためには、スプリング17に打ち勝つだけの力が必要になる。その結果、圧力補償弁7において圧力損失が増加し、この圧力損失によって切換弁前後の圧力差が小さくなる。ある直径を有するスプールタイプの切換弁では、その最大開口面積に物理的な制約があるために、上記のように前後の圧力差が小さくなると、この切換弁で設定可能な制御流量の最大値が小さくなってしまうという問題があった。
この発明の目的は、1台のポンプで複数のアクチュエータを同時に作動させるときに、特定のアクチュエータの作動速度を優先させながら、かつ、切換弁の前後の圧力差を低下させずに、切換弁の制御流量の最大値を維持することができる油圧制御装置を提供することである。
この発明は、複数のアクチュエータと、これらアクチュエータに圧油を供給するポンプと、各アクチュエータに供給する流量をそれぞれ制御する切換弁と、各切換弁と各アクチュエータとの間に設けた圧力補償弁と、複数のアクチュエータの負荷圧のうち、最高負荷圧を選択する最高負荷圧選択手段と、この最高負荷圧選択手段によって選択した最高負荷圧を各圧力補償弁の第1パイロット室に導く第1パイロット通路と、各圧力補償弁の第2パイロット室に各切換弁の下流側の圧力を導く第2パイロット通路と、一以上の圧力補償弁の第2パイロット室側に設けた付勢手段とを備えている。
そして、上記付勢手段は、圧力補償弁の開度を大きくする方向の付勢力を有する一方、上記ポンプは、上記最高負荷圧に応じた吐出圧を出力する構成にしたことを特徴とする。
この発明によれば、付勢手段は圧力補償弁の開度を大きくする方向の付勢力を有しているので、複数のアクチュエータを同時に作動させるときに、特定のアクチュエータの作動速度を優先させながらも、付勢手段を設けた圧力補償弁に圧力損失が発生しない。したがって、切換弁の前後の圧力差が低下せず、切換弁で設定可能な制御流量の最大値を維持することができる。
図1に示すこの発明の第1実施形態は、圧力補償弁6の第2パイロット室6b側に、その開度を大きくする方向の付勢力を付与するこの発明の付勢手段であるスプリング16を設ける一方、圧力補償弁7にはスプリングを設けていない点に特徴を有している。
なお、上記圧力補償弁6,7以外の構成については、上述の従来例と同じなので、以下では、圧力補償弁6,7を中心に説明し、従来と同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記したように、スプリング16を圧力補償弁6の第2パイロット室6bに設ける一方、圧力補償弁7にはスプリングを設けていない。そして、上記スプリング16は、圧力補償弁6の開度を大きくする方向のバネ力F1を有している。
上記構成にした油圧制御装置において、例えば、上述の持ち上げ旋回作業をする場合には、従来と同じ理由から、ブームシリンダAの作動速度を旋回モータBの作動速度よりも優先させたい。このような状況で、切換弁4,5を同時に同じ量だけ操作して持ち上げ旋回作業をする場合、上述したように、持ち上げ旋回作業開始時に旋回モータBに発生する負荷圧は非常に大きいので、ブームシリンダAに発生する負荷圧よりも高くなる。
そのため、上記旋回モータBに発生した大きな負荷圧が、シャトル弁8によって最高負荷圧(pb1)として選択され、圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aに導かれる。そして、圧力補償弁6は、その上流側の圧力すなわち切換弁4の下流側の圧力を、最高負荷圧(pb1)からスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)を引いた圧力(pa1−pf1)に維持する。
また、圧力補償弁7は、スプリングが設けられていないので、その上流側の圧力すなわち切換弁5の下流側の圧力を、第1パイロット室7aに導かれた最高負荷圧(pb1)に維持する。
一方、両切換弁4,5の上流側の圧力は、ポンプPによって、最高負荷圧(pb1)に、予め設定した圧力(p2)を加えた圧力(pb1+p2)に維持されている。そのため、切換弁4の前後の圧力差は、上流側の圧力(pb1+p2)から下流側の圧力(pb1−pf1)を引いた値(p2+pf1)となる。また、切換弁5の前後の圧力差は、上流側の圧力(pb1+p2)から下流側の圧力(pb1)を引いた値(p2)となる。したがって、切換弁4の前後差圧(p2+pf1)の方が、切換弁5の前後差圧(p2)よりもスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)だけ大きくなる。
上記のように、切換弁4の前後差圧(p2+pf1)の方が、切換弁5の前後差圧(p2)よりも、上記圧力(pf1)だけ大きくなるので、両切換弁4,5の開口面積が等しい場合であっても、圧力差の大きい切換弁4と接続したブームシリンダAに多くの流量が供給されることになる。したがって、ブームシリンダAの作動速度を優先させることができる。
反対に、ブームシリンダAに発生する負荷圧が旋回モータBに発生する負荷圧よりも高い場合、ブームシリンダAに発生する負荷圧が、シャトル弁8によって最高負荷圧(pa1)として選択され、圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aに導かれる。そして、圧力補償弁6は、その上流側の圧力すなわち切換弁4の下流側の圧力を、最高負荷圧(pa1)からスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)を引いた圧力(pa1−pf1)に維持しようとする。
しかし、圧力補償弁6の下流側の圧力がブームシリンダAの負荷圧(pa1)になっているので、切換弁4の下流側の圧力は、実際にはブームシリンダAの負荷圧(pa1)となる。
また、圧力補償弁7は、スプリングが設けられていないので、その上流側の圧力すなわち切換弁5の下流側の圧力を、第1パイロット室7aに導かれた最高負荷圧(pa1)に維持する。
一方、両切換弁4,5の上流側の圧力は、ポンプPによって、最高負荷圧(p1)に、予め設定した圧力(p2)を加えた圧力(p1+p2)に維持されている。そのため、切換弁4の前後の圧力差は、上流側の圧力(p1+p2)から下流側の圧力(p1)を引いた値(p2)となる。また、切換弁5の前後の圧力差は、上流側の圧力(p1+p2)から下流側の圧力(p1)を引いた値(p2)となる。つまり、切換弁4の前後差圧(p2)と切換弁5の前後差圧(p2)とは等しくなる。したがって、各切換弁4,5を同時に操作したときには、それぞれの開度に応じた割合の流量が、ブームシリンダAおよび旋回モータBに供給されることになる。
上記第1実施形態によれば、作動速度を優先させたいブームシリンダAと接続する圧力補償弁6の第1パイロット室6a側にスプリング16を設けたので、ブームシリンダAの負荷圧が旋回モータBの負荷圧よりも低くなったときに、ブームシリンダAの作動速度を優先させることができる。
また、スプリング16のバネ力F1を、圧力補償弁6の開度を大きくする方向に作用させているので、当該圧力補償弁6を作動油が通過するとき、圧力損失が生じることがない。したがって、切換弁4の前後の圧力差が低下せず、切換弁4で設定可能な制御流量の最大値を維持することができる。
つまり、この第1実施形態によれば、1台のポンプで複数のアクチュエータを同時に作動させたときに、特定のアクチュエータと接続する切換弁で設定可能な制御流量の最大値を維持することができるとともに、特定のアクチュエータの負荷圧が他のアクチュエータの負荷圧よりも低いときだけ、その特定のアクチュエータにスプリングのバネ力に相当する分だけ流量を多く供給することができる。
図2に示す第2実施形態は、圧力補償弁6,7の第2パイロット室6b,7b側に、その開度を大きくする方向の付勢力を付与するこの発明の付勢手段であるスプリング16,17を設けている点に特徴を有している。
なお、上記圧力補償弁6,7以外の構成については、上記第1実施形態と同じなので、以下では、圧力補償弁6,7を中心に説明し、第1実施形態と同じ構成要素については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記したように、スプリング16,17を、圧力補償弁6,7の第2パイロット室6b,7b側に設けている。
これらスプリング16,17は、いずれも圧力補償弁6,7の開度を大きくする方向のバネ力F1,F2を有している。
上記構成にした油圧制御装置において、例えば、切換弁4,5を同時に同じ量だけ操作したときに、ブームシリンダAに発生する負荷圧が旋回モータBに発生する負荷圧よりも高い場合、ブームシリンダAの負荷圧が圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aに導かれる。そのため、圧力補償弁6は、その上流側の圧力すなわち切換弁4の下流側の圧力を、最高負荷圧(pa1)からスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)を引いた圧力(pa1−pf1)に維持しようとする。
しかし、圧力補償弁6の下流側の圧力がブームシリンダAの負荷圧(pa1)になっているので、切換弁4の下流側の圧力は、実際にはブームシリンダAの負荷圧(pa1)となる。
また、圧力補償弁7は、その上流側の圧力すなわち切換弁5の下流側の圧力を、最高負荷圧(pa1)からスプリング17のバネ力F2相当分の圧力(pf2)を引いた圧力(pa1−pf2)に維持する。
一方、両切換弁4,5の上流側の圧力は、ポンプPによって、最高負荷圧(pa1)に予め設定された圧力(p2)を加えた圧力(pa1+p2)に維持されている。そのため、切換弁4の前後の圧力差は、上流側の圧力(pa1+p2)から下流側の圧力(pa1)を引いた値(p2)となる。また、切換弁5の前後の圧力差は、上流側の圧力(pa1+p2)から下流側の圧力(pa1−pf2)を引いた値(p2+pf2)となる。したがって、切換弁5の前後差圧(p2+pf2)の方が、切換弁4の前後差圧(p2)よりもスプリング17のバネ力F2相当分の圧力(pf2)だけ大きくなる。
上記のように、切換弁4の前後差圧(p2+pf2)の方が、切換弁5の前後差圧(p2)よりも、上記圧力(pf2)だけ大きくなるので、両切換弁4,5の開口面積が等しい場合であっても、圧力差の大きい切換弁5と接続した旋回モータBに、スプリング17のバネ力に相当する分だけ、多くの流量が供給されることになる。したがって、旋回モータBの作動速度を優先させることができる。
反対に、旋回モータBに発生する負荷圧が旋回モータAに発生する負荷圧よりも高い場合、旋回モータBの負荷圧が圧力補償弁6,7の第1パイロット室6a,7aに導かれる。そのため、圧力補償弁6は、その上流側の圧力すなわち切換弁4の下流側の圧力を、最高負荷圧(pb1)からスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)を引いた圧力(pb1−pf1)に維持する。
また、圧力補償弁7は、その上流側の圧力すなわち切換弁5の下流側の圧力を、最高負荷圧(pb1)からスプリング17のバネ力F2相当分の圧力(pf2)を引いた圧力(pb1−pf2)に維持しようとする。しかし、上記圧力補償弁7の下流側の圧力が旋回モータBの負荷圧(pb1)になっているので、切換弁5の下流側の圧力は、実際には負荷圧(pb1)となる。
一方、両切換弁4,5の上流側の圧力は、ポンプPによって、最高負荷圧(pb1)に予め設定された圧力p2を加えた圧力(pb1+p2)に維持されている。そのため、切換弁4の前後の圧力差は、上流側の圧力(pb1+p2)から下流側の圧力(pb1−pf1)を引いた値(p2+pf1)となる。また、切換弁5の前後の圧力差は、上流側の圧力(pb1+p2)から下流側の圧力(pb1)を引いた値(p2)となる。したがって、切換弁4の前後差圧(p2+pf1)の方が、切換弁5の前後差圧(p2)よりもスプリング16のバネ力F1相当分の圧力(pf1)だけ大きくなる。
上記のように、切換弁4の前後差圧(p2+pf1)の方が、切換弁5の前後差圧(p2)よりも、上記圧力(pf1)だけ大きくなるので、両切換弁4,5の開口面積が等しい場合であっても、圧力差の大きい切換弁4と接続したブームシリンダAに、スプリング16のバネ力に相当する分だけ、多くの流量が供給されることになる。したがって、ブームシリンダAの作動速度を優先させることができる。
上記第2実施形態によれば、ブームシリンダAと旋回モータBとを同時に作動させたとき、負荷圧が低いほうのアクチュエータには、そのアクチュエータと接続する圧力補償弁に設けたスプリングのバネ力に相当する分だけ、流量を多く供給することができる。したがって、負荷圧が低いほうのアクチュエータの作動速度を優先させることができる。
また、スプリング16,17のバネ力F1,F2を、圧力補償弁6,7の開度を大きくする方向に作用させているので、これら圧力補償弁6,7を作動油が通過するとき、圧力損失が生じることがない。したがって、切換弁4,5の前後の圧力差を低下せず、切換弁4,5で設定可能な制御流量の最大値を維持することができる。
つまり、この第2実施形態によれば、1台のポンプで複数のアクチュエータを同時に作動させたときに、切換弁で設定可能な制御流量の最大値を維持することができるとともに、負荷圧が低いアクチュエータには、そのアクチュエータと接続する圧力補償弁に設けたスプリングのバネ力に相当する分だけ、流量を多く供給することができる。
なお、上記第1、第2実施形態におけるこの発明の付勢手段であるスプリングは、他のアクチュエータよりも負荷圧が低くなったときだけ作動速度を優先させたいアクチュエータと接続する圧力補償弁にのみ設ければよい。そのため、優先させる必要のないアクチュエータと接続する圧力補償弁にはスプリングを設ける必要がないので、従来と比べて部品点数を削減することができる。
また、他のアクチュエータよりも負荷圧が低くなったときだけ作動速度を優先させたいアクチュエータが複数ある場合には、それぞれのアクチュエータと接続する圧力補償弁に設けたスプリングのバネ力の大きさをいろいろ変えることによって、さまざまな複合作動状態に適した分流比に設定することもできる。
さらに、圧力補償弁に設けるスプリングは、それぞれ独立して設定することができるので、それぞれのスプリング間でバランスを取る必要がなくなり、チューニングがやりやすくなる。
ところで、上記第1、第2実施形態において、上述のように、旋回モータBに非常に大きな負荷が発生すると、この大きな負荷が最高負荷圧(pb1)としてポンプPに導かれることになる。
そして、ポンプPは上記最高負荷圧(pb1)に圧力(p2)を加えた圧力(pb1+p2)を吐出しようとするが、最高負荷圧(pb1)は非常に大きいので、ポンプPの定格吐出圧力を越えてしまう。したがって、ポンプPは、吐出圧(pb1+p2)を確保できなくなる、いわゆるサチュレーション状態になってしまう。
上記のようにサチュレーション状態になると、ポンプPからの吐出圧である各切換弁4,5の上流側の圧力もまた、当然圧力(pb1+p2)を確保することができなくなる。このときの不足分の圧力を(p3)とすると、各切換弁4,5の上流側の圧力は、(pb1+p2−p3)となる。
一方、切換弁4の下流側の圧力は、(pb1−pf1)となり、切換弁5の下流側の圧力は(pb1)となる。したがって、切換弁4の前後の圧力差は(p2−p3+pf1)となり、切換弁5の前後の圧力差は(p2−p3)となる。
ここで、各切換弁4,5を通過する流量というのは、(流量係数×開口面積×圧力差の平方根)の式で表されるので、両切換弁4,5の開口面積が等しい場合、切換弁4,5を通過する作動油の分流比は、(p2−p3+pf1)を(p2−p3)で割った値の平方根となる。このように分流比を決める要素が平方根の値であるために、サチュレーションによって生じるポンプPの吐出圧の不足分(p3)が大きくなればなるほど分流比が大きくなる。すなわち、サチュレーションが生じた場合には、分流比が変動する。
したがって、パワーショベルにおける持ち上げ旋回作業の起動時に生じる旋回モータBの非常に大きい負荷によってサチュレーション状態におちいった場合には、分流比の変動により旋回モータBへの供給流量がより減少し、ブームシリンダAへの供給流量がより増加することになる。つまり、サチュレーション状態になると、見かけ上、ブームの作動速度をより速くすることができる。
また、従来例において、ポンプPによって最高負荷圧に加算される圧力を(p2)、圧力補償弁6,7に設けたスプリング16,17のバネ力F1,F2相当の圧力を、それぞれ(pf1)、(pf2)としたとき、旋回モータBに発生した負荷圧(pb1)が最高負荷圧としてポンプPに導かれることによってサチュレーション状態になったとする。このとき、サチュレーションによってポンプPの吐出圧の不足分が(p3)になったとすると、ポンプPの吐出圧は(pb1+p2−p3)となる。
上記ポンプPの吐出圧が(pb1+p2−p3)となると、切換弁5の上流側の圧力も同様に(pb1+p2−p3)となる。また、切換弁5の下流側の圧力は、圧力補償弁7によって、最高負荷圧(pb1)にスプリング17のバネ力F2相当分の圧力(pf2)を加算した圧力(pb1+pf2)に維持される。すると、切換弁5の前後差圧は(p2−p3−pf2)となる。
上記状態で、ポンプPの吐出圧の不足分(p3)が、最高負荷圧に加算される圧力(p2)とスプリング17のバネ力F2相当分の圧力(pf2)との差と等しい、すなわち(p3)=(p2−pf2)となった場合には、作動油の流れが発生しない状態になってしまう。
つまり、ポンプPの吐出圧の不足分が、ポンプPによって最高負荷圧に加算される圧力とスプリングのバネ力との差以上になると、旋回モータBすなわち負荷の大きいアクチュエータに作動油が供給されないという問題が発生してしまう。
これに対して、上記第1、第2実施形態において、上記負荷圧(pb1)が最高負荷圧としてポンプPに導かれることによってサチュレーション状態になったとする。このとき、サチュレーションによってポンプPの吐出圧の不足分が(p3)になったとすると、ポンプPの吐出圧は(pb1+p2−p3)となる。
上記ポンプPの吐出圧が(pb1+p2−p3)となると、切換弁5の上流側の圧力も同様に(pb1+p2−p3)となるが、第1、第2実施形態における切換弁5の下流側の圧力は、上述のように、最高負荷圧(pb1)に維持される。すると、切換弁5の前後差圧は(p2−p3)となる。
上記状態で、ポンプPの吐出圧の不足分(p3)が、最高負荷圧に加算される圧力(p2)よりも低い、すなわち(p3)<(p2)であれば、作動油が流れることになる。
つまり、上記第2実施形態によれば、ポンプPの吐出圧の不足分(p3)が、最高負荷圧に加算される圧力(p2)を越えなければ、作動油を旋回モータBに供給することができる。したがって、圧力補償弁に設けるスプリングのバネ力の設定値を、従来よりも広くすることができる。
なお、上記第1、第2実施形態では、スプリング16,17をこの発明の付勢手段として用いているが、ソレノイドやエアシリンダなどの付勢手段を用いてもよい。つまり、圧力補償弁を開く方向に付勢できるものであれば、その手段はスプリングに限定されない。さらに、この付勢手段の付勢力を可変に制御できるようにしてもよい。
また、上記第1、第2実施形態では、シャトル弁8によって、この発明の最高負荷圧選択手段を構成しているが、チェック弁などによって最高負荷圧選択手段を構成してもよい。
また、ポンプPは、負荷圧に所定の圧力を加算して吐出する回路構成であれば、可変型でも固定型でもよい。
図3は、図1、図2に示した切換弁4と圧力補償弁6の具体的な構造を示したものである。ボディ20には、スプール孔21を形成するとともに、このスプール孔21にスプール22を摺動自在に組み込んでいる。
また、ボディ20には、ポンプに接続するポンプポート23a,23bを形成するとともに、これらポンプポート23a,23b間に供給ポート24を形成している。そして、この供給ポート24に連通する組み付け孔25を形成し、この組み付け孔25に弁部材26を摺動自在に組み込んでいる。
上記弁部材26は、組み付け孔25に組み込んだスプリング16によってその一端を閉塞部材27に押し付けた状態において、この弁部材26に形成した通路28を介して供給ポート24とブリッジ通路29とを連通させている。
また、上記弁部材26と閉塞部材27との間を第1パイロット室6aとするとともに、この第1パイロット室6aに最高負荷圧を導くようにしている。そして、スプリング16を組み込んだスペースを、第2パイロット室6bとしている。
なお、図中符号30はタンクポートであり、符号31,32はそれぞれアクチュエータポートである。また、図中符号33、34はノッチであり、符号35,36は環状溝である。
図示する状態からスプール22を例えば右方向に移動させると、ポンプポート23aがスプール22に形成したノッチ33を介して供給ポート24に連通するとともに、環状溝35を介してアクチュエータポート31とブリッジ通路29とが連通し、環状溝36を介してアクチュエータポート32とタンクポート30とが連通する。したがって、ポンプ吐出油が、ポンプポート23a→ノッチ33→供給ポート24→組み付け孔25→通路28→ブリッジ通路29→環状溝35を介してアクチュエータポート31に導かれる。また、アクチュエータポート32からの戻り油は、環状溝36を介してタンクポート30に導かれる。
さらに、このとき、第2パイロット室6b内のポンプ吐出圧が弁部材26の図中下側の受圧面に作用し、第1パイロット室6aに導いた最高負荷圧が弁部材26の図中上側受圧面に作用する。そのため、弁部材26は、第1パイロット室6a側の作用力と、第2パイロット室6b側の作用力とがバランスする位置を保ちながら通路28の開口面積を調節する。このように弁部材26がその通路28の開口面積を調節することによって、供給ポート24内の圧力、すなわち切換弁4の下流側の圧力が一定に保たれることになる。
本発明の第1実施形態を示す回路図である。 第2実施形態を示す回路図である。 図1、図2における切換弁と圧力補償弁の具体的な構造図である。 従来例の回路図である。
符号の説明
A ブームシリンダ
B 旋回モータ
P ポンプ
4 切換弁
5 切換弁
6 圧力補償弁
7 圧力補償弁
6a,7a 第1パイロット室
6b、7b 第2パイロット室
8 この発明の最高負荷圧選択手段を構成するシャトル弁
9,10 第1パイロット通路
12,13 第2パイロット通路
16,17 この発明の付勢手段に相当するスプリング

Claims (1)

  1. 複数のアクチュエータと、これらアクチュエータに圧油を供給するポンプと、各アクチュエータに供給する流量をそれぞれ制御する切換弁と、各切換弁と各アクチュエータとの間に設けた圧力補償弁と、複数のアクチュエータの負荷圧のうち、最高負荷圧を選択する最高負荷圧選択手段と、この最高負荷圧選択手段によって選択した最高負荷圧を各圧力補償弁の第1パイロット室に導く第1パイロット通路と、各圧力補償弁の第2パイロット室に各切換弁の下流側の圧力を導く第2パイロット通路と、一以上の圧力補償弁の第2パイロット室側に設けた付勢手段とを備え、上記付勢手段は、圧力補償弁の開度を大きくする方向の付勢力を有する一方、上記ポンプは、上記最高負荷圧に応じた吐出圧を出力する構成にした油圧制御装置。
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