JP3981390B2 - 双方向通信制御装置,端末装置及び双方向通信制御方法 - Google Patents

双方向通信制御装置,端末装置及び双方向通信制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、センター装置と端末装置との間で行われるデジタル双方向通信に用いられる双方向通信制御装置,それを備えた端末装置及び双方向制御方法に関する。
一般に、双方向CATVに代表されるデジタル双方向通信システムは、センター装置に対して複数の端末装置が接続された双方通信網によって構成されている。この個々の端末装置において、センター装置側から端末装置側への下り方向通信及び端末装置側からセンター装置側への上り方向通信の双方向制御は、MAC(Media Access Control)機能と呼ばれ、通常は、通信データ中にサブレイヤーとして埋め込まれたMAC特有の構造を持つプロトコルの解読によって、処理機能が実現される。
MAC構造の一例として、MCNS(Multimedia Cable Network Systems partners )という米国のケーブルTVオペレータやケーブルTVセットのサプライヤーからなる団体によって提唱され、現在ではデファクトスタンダードとなっているDOCSIS(Data Over Cable Service Interface Specifications)方式が存在する。その方式の詳細は、非特許文献1に開示されている。
下り方向通信においては、通常、主として映像データが送信される。そこで、下り方向通信の通信データはMPEG構造を有しているが、そのサブレイヤーとしてMAC構造が定義されている。下り方向通信は、比較的広い帯域に通信チャネル周波数が割り当てられているため、通信制御自体は比較的単純である。しかし、映像データが送信されるために、下り方向通信においては、膨大なデータ量を取り扱う必要があり、決められた手順に従って、リアルタイムに、誤りなく処理することが要求される。
一方、上り方向(アップストリーム)通信においては、通常、主として制御データが送信される。この制御データには、端末装置側からの命令要求や、端末装置各々の状態を知らせるためのステート表示データが含まれる。上り方向通信によって送信される制御データを受けて、センター装置は、各端末装置の要求命令に応えたり、端末装置を正しく制御するための各種情報を下り方向通信による制御データとして送信したりする。上り方向通信は、狭い帯域に多数の通信チャネル周波数が割り当てられるため、複数の端末装置間で衝突が生じたり、必要な通信チャネル周波数が得られない場合が生じうる。そこで、上り方向通信の際には、一般に複雑な制御が必要であり、その制御機能は双方向通信における通信性能に大きな影響を与える。
DOCSIS方式によるMAC構造は、イーサーネットによるIP通信との親和性を高めるため、基本的にイーサーネット通信と同様のデータ構造を有しているが、DOCSIS方式特有の領域としての各種ヘッダフィールドが設けられている。その中でも、「拡張ヘッダ」と呼ばれる可変長領域のフィールドによって、暗号その他の付加機能が定義されることが特徴である。
MAC機能の実現には、上記Cable Labsが提供している仕様書に示されているように、複雑な多層構造を有するデータ構造を解析した後に、各種処理を適切なタイミングで行なうことが必要となる。多数の処理を、膨大な数にのぼる組み合わせについて実現すること、そして、その組み合わせ動作の正しさを検証することは、非常に難度が高く、処理量が非常に多くなる。
次に、双方向通信における各処理の内容に着目すると、MAC機能を構成する個々の処理は、基本的に、制御系の演算処理、データのフィルタリング(振り分け)、同期処理、並び替え、フォーマット化等々の個々の処理及びその組合せである。
しかしながら、双方向通信に用いられる装置には、MAC機能の基本処理に加えて、通信システムとして不可欠なデータセキュリティ機能が含まれており、DOCSIS方式に関しては、その詳細仕様が上記非特許文献1に開示されている。
MAC機能のセキュリティ機能は、Baseline Privacyといい、BPKM(Baseline Privacy Key Management )と呼ばれるプロトコルを使用する。BPKMでは、安全な鍵交換を行うため、暗号鍵自体を暗号化してやり取りする機能や、暗号鍵交換のメッセージが正しい相手から送信されたことや、改ざんされていないことを確認するためのメッセージ認証機能を備えている。BPKMでは、マスターキーとなるAuthorization Key と、実際にデータの暗号化及び復号化に使用するDES暗号キー(Traffic Encryption Key,TEKと呼ぶ)という2段階の鍵を使用して鍵の配布を行なう。
端末装置は、RSA公開鍵方式で暗号化されたAuthorization Key を受け取り、RSA公開鍵を用いて、このAuthorization Key を復号する。次に、取得したAuthorization Key からTEKの復号化や認証を行なういくつかの処理を経てTEKデータを取得し、最終的にこのTEKデータを用いて、実際の通信データの復号化を行なう。ここで、Authorization Key の復号化を行なうRSA暗号の復号処理や、TEKデータの復号化を行なうDES暗号の復号化についても、64ビット単位のデータを複数用いた数値演算が並列にかつ繰り返し必要となることから、個々の処理も相当に負荷の大きい処理といえる。デジタル双方向通信における双方向制御を行なうMAC機能を実現するためにはこのような処理を組み合わせて処理することが必要とされている。
仕様書「Data-Over-Cable Service Interface Specifications」(「Radio Frequency Interface Specification SP-RFIv1.1-I07-010829」):Cable Labs社(Cable Television Laboratories Inc.発行
しかしながら、MAC機能を実現するための従来の双方向通信制御装置には、以下のような不具合があった。
一般に、MAC機能は、汎用プロセッサ(CPU)を用いて実現される。これは、CPUには複雑な処理に対して柔軟に対応できる利点があり、システムの信頼性を確立するための検証や機能修正も比較的容易に実現できるからである。つまり、CPUを用いて、MAC機能の複雑さや検証結果のフィードバックを比較的容易に行なえるソフトウェアによる機能の実現が図られていた。
ところが、MAC機能の膨大な処理を実現するためには、高性能なCPUを用いなければならない。また、MAC機能のために単にCPUを占有するにとどまらず、単一のCPUでは、MAC機能をすべて実現することはきわめて困難になっている。このため、MAC機能をすべて実現する装置を構成するためには、装置のハードウェア部分の規模が格段に大きくなり、非現実的なほどコストの高い装置となってしまう。また、高性能CPUを用いるために、回路の動作周波数が高くなり、消費電力が大きくなり、放熱対策が必要となる等、システム全体のコストパフォーマンスが低いという問題もあった。
本発明の課題は、デジタル双方向通信制御において、CPU処理の負荷軽減を図り、システム全体の回路規模の適正化を実現することにある。
本発明の目的は、CPU処理の負荷軽減を図るアーキテクチャを提供することにより、より安価なCPUを用いることを可能とし、システム全体の回路規模削減を行なうことを可能とすること、または、CPU性能を維持することで、あらたな処理を追加することで、より高機能処理を行うことを可能とし、システム全体としてのコストパフォーマンスを増加させる装置を提供することにある。
本発明の双方向通信制御装置は、CPU,記憶装置,CPUバス等に加え、センター装置から端末装置に送信されるダウンストリームデータのデータ処理を行なうダウンストリームデータ処理ブロックと、端末装置からセンター装置に送信されるアップストリームデータを生成するためのデータの処理を行なうアップストリームデータ処理ブロックとを備えており、ダウンストリームデータ処理ブロックとアップストリームデータ処理ブロックとが、相互にデータの送受信を直接行なうように構成されている。
これにより、CPUのみで行なっていた処理を、CPUバスやCPUをバイパスしてダウンストリームデータ処理ブロックとアップストリームデータ処理ブロックとによって行なうことが可能になり、CPUバスの混雑度を低減することもできる。よって、現実的なコストで収まる汎用CPUを用いても、データの処理効率の向上を図ることができる。また、CPU性能を維持した場合には、あらたな処理を追加することで、より高機能処理を行うことが可能となり、システム全体としてのコストパフォーマンスが向上する。
バスデータ調停処理をバイパスして、CPUバス,アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続され、レジスタを有するデータプロセッサを別途設けたり、バスデータ調停処理をバイパスしてCPUバス(又は第1の記憶装置),アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続される第2の記憶装置を別途設けることにより、さらにCPUバスの混雑度を低減することができる。
また、アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第2の記憶装置に接続され、データを一時的に記憶する機能を有する第3の記憶装置や、アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック,第2の記憶装置,第3の記憶装置及びデータプロセッサに接続され、第2の記憶装置及び第3の記憶装置に対するデータの出し入れを制御する制御用ブロックなどをさらに設けることにより、極めて迅速な処理が可能になる。
特に、アップストリームデータ処理ブロックにおいて、ダウンストリームデータ処理ブロックと直接送受信を行ないながら、連結フレームヘッダの付加やフレームデータ自体の連結処理を行なったり、あるいは、分割フレームヘッダ付加やフレームデータ自体の分割処理を行なう回路を設けることにより、CPUをバイパスして、ダウンストリームデータ中に含まれる処理内容やダウンストリーム処理自体のステータスを参照することで、センター装置からの要求を的確かつ迅速に知る事ができ、アップストリーム処理へのフィードバックも早くなるため、高速な処理を行なうことが可能になる。
特に、ダウンストリームデータ処理ブロックにおいて、アップストリームデータ処理ブロックと直接送受信を行ないながら、構文解析,ヘッダ解析,データフォーマット変換などの基本処理を行なうことにより、CPUをバイパスして、アップストリームデータ中に含まれる処理内容やアップストリーム処理自体のステータスを参照しながら的確な処理を迅速に行なうことが可能になる。
また、チューナ,ダウンストリームPHYブロック,アップストリームPHYブロック,バックエンド部などをさらに設けることができる。
本発明の双方向通信制御方法は、ダウンストリームデータ処理とアップストリームデータ処理とを、各データの内容を相互に送受信しながら行なう処理を含んでいる。
この方法により、CPUバスを介さずにダウンストリームデータ処理とアップストリームデータ処理とを行なうことが可能になるので、CPUバスの混雑度を低減することができる。
本発明によれば、CPU処理の負荷軽減を図るのみでなく、CPUバスの混雑度を著しく軽減することができるので、MAC部とも呼ばれる双方向通信制御装置の転送レートを著しく高めることが可能になる。また、高性能CPUを用いる必要がなくなるため、双方向通信システム全体の回路規模削減ができるだけでなく、回路の動作周波数の低減や、低消費電力化が実現でき、放熱対策も不要となる。
一方、CPU性能が維持あるいは、さらに高性能化された場合にも、本発明により、CPUに依存することなく転送レートを高めることが出来る等の効果があるため、CPUの機能の一部を他の処理用途に用いることができ、双方向通信制御装置への付加機能の追加やその周辺機能の取り込みが可能となり、さらなる高性能化への相乗効果が期待できる。
(第1の実施形態)
−全体構成−
図1は、第1の実施形態に係るデジタル双方向通信に用いられる通信システムの構成を示すブロック回路図である。同図に示すように、通信システムは、センター装置2との間でデジタル双方向通信を行なう端末装置1を備えている。端末装置1には、MAC(Media Access Control)機能を有するMAC部3(デジタル双方向通信装置)と、端末装置1からセンター装置2へと送信される映像,音声,制御データなどのアップストリームデータに誤り訂正符号の符号化処理を施した後、変調することによってRF信号を送信するPHY部4と、センター装置2から送信される映像,音声,伝送制御データなどを含むRF信号を受信して、IF信号に変換するチューナ5と、画像処理7aや各種インターフェース部7bを備えたバックエンド部7とが設けられている。PHY部4は、ダウンストリームPHYブロック4aとアップストリームPHYブロック4bとを有している。MAC部3は、PHY部4において復調されるダウンストリームデータや変調されるアップストリームデータを適宜処理して、各種画像データや音声データを作成したり、画像データや、音声データ、あるいはセンター装置2からの通信制御データを転送したり、あるいは、双方向通信の制御を行なう。なお、MAC部3,PHY部4及びチューナ5は、バックエンド部7に対して、フロントエンド部6として機能する。
MAC部3は、CPU15の処理の一部を代替する機能を有するダウンストリームデータ処理ブロック11と、CPU15の処理の一部を代替する機能を有するアップストリームデータ処理ブロック12と、バスデータ調停処理ブロック13と、CPUバス14と、CPU15と、記憶装置16とを備えている。
ダウンストリームデータ処理ブロック11及びアップストリームデータ処理ブロック12の具体的な処理及び機能については、後に詳しく説明する。
バスデータ調停処理ブロック13は、CPUバス14に送り込まれる各種データのバス使用優先度などを定める処理を行なう。ダウンストリームデータ処理ブロック11で処理されたデータや、アップストリームデータ処理ブロック12に送信するためにCPU15で処理されたデータや、記憶装置16に保存されたデータは、すべてCPUバス14を介して送受信されるので、バスデータ調停処理ブロック13では、これらのデータが効率よく送受信できるように適切な調停を行なうのである。
記憶装置16では、基本的に、大容量データであるダウンストリームデータ処理されたデータを保存する。その他、CPU15によるソフトウェア処理を行なうための一時的にデータを保持するデータレジスタとして使用したり、暗号化あるいは復号化処理時に鍵データの確認のために、予め参照データとして、鍵データのテーブルを保持したり、PHSの伸張処理あるいは圧縮処理時における、バイト処理数の最大値設定であるPHSインデックステーブルを保持する機能も有する。
CPU15の処理は、多岐にわたるが、典型的な処理としては、次のようなものがある。ひとつのセンター装置2に対して、複数の端末装置1が接続されていることから、センター装置が、各端末装置を正しいタイミングで制御できるように、各端末装置間の同期処理に相当するレンジング(Ranging)と呼ばれるデータ通信制御の初期設定を行なう。この最も基本的な処理の他に、後述するアップストリームデータ処理及びダウンストリームデータ処理において、ダウンストリームデータ処理ブロック11中の各機能ブロックや、アップストリームデータ処理ブロック12中の各機能ブロックの動作制御を行なう。
ここで、本実施形態の双方向通信制御装置であるMAC部3は、図1に示すように、各々CPU15の処理の一部を代替する機能を有するダウンストリームデータ処理ブロック11とアップストリームデータ処理ブロック12とを備えていること、ダウンストリームデータ処理ブロック11とアップストリームデータ処理ブロック12とがCPUバス14をバイパスして、直接にデータの送受信を行なうように構成されていることが本実施形態に係る双方向通信制御装置の特徴である。
−ダウンストリームデータ処理−
図2は、ダウンストリームデータ処理ブロック11内に配置される各機能ブロック(回路)の例を示すブロック回路図である。同図に示すように、ダウンストリームデータ処理ブロック11は、ダウンストリームデータ基本処理機能ブロック21と、HCS検証処理機能ブロック22と、イーサーネットアドレスフィルタ処理機能ブロック23と、BPI復号化処理機能ブロック24と、CRC検証処理機能ブロック25と、PHSデコード処理機能ブロック26とを有している。
ダウンストリームデータ基本処理機能ブロック21は、通信データの構文解析,ヘッダ解析及びフォーマット変換を行なう。具体例を述べると、映像データにおけるMPEG構造と、MPEG構造に埋め込まれているネットワーク処理用のサブレイヤーであるMAC構造の構造解析処理が行なわれる。まず、MPEG構造データ中のヘッダ部分が解析され、MAC構造データを抜き出すための情報が抽出された後、実際に、MAC構造データが抜き出される。次に、MAC構造データ中のヘッダ部分が解析され、通常のヘッダのみでなく拡張ヘッダと呼ばれる拡張されたフィールドが存在する場合は、その拡張ヘッダを解析する。この拡張ヘッダ中に、暗号化の有無、その他、暗号化及び復号化のための暗号処理に必要となる情報や、Payload Header Suppression(PHS)と呼ばれる、各フレームのヘッダを圧縮して送信するための処理に必要となる情報が存在する。
なお、ダウストリームデータ基本処理機能ブロック21による解析の結果、拡張ヘッダが存在しない場合、ダウンストリームデータが暗号化はされておらず、かつPHSによる圧縮は行なわれていないと判断され、ダウンストリームデータから抜き出されたMAC構造を持つ、データがそのまま出力される。一方、拡張ヘッダが存在する場合、暗号化の有無が存在するフィールド及びPHS処理に関する情報が存在するフィールドが解析され、暗号化あるいはPHS処理がなしであることが確認された場合は、拡張ヘッダが存在しない場合と同様な処理を行なわれる。暗号化あるいはPHS処理がされていることが確認された場合には、後述するBPI復号化処理やPHSデコード処理が行われる。
また、ダウストリームデータ基本処理機能ブロック21は、双方向通信を行なうために非常に重要となる送受信タイミングを図るために、データに関するタイムスタンプ処理を行ないながら、アップストリームデータ処理ブロック12と相互に処理をも行なう。
HCS検証処理機能ブロック22は、拡張ヘッダに対して付加される拡張ヘッダ用のCRC誤り検出符号であるHCS(Header Check Sequence)の検証を行なう。
イーサーネットアドレスフィルタ処理機能ブロック23は、MAC構造のデータからイーサーネット構造のデータを抽出し、各種イーサーネットアドレスの分類を行なう。
BPI復号化処理機能ブロック24は、暗号の復号化を行なう。暗号の復号を行なうためには、たとえば、TEK(Traffic Encryption Key)と呼ばれる暗号処理に必要となる鍵データを復元する必要があり、正しいTEKを得るために、SID(Service ID)及びKey Sequence Number を拡張ヘッダから抽出して、これら2つのデータを手がかりとして、TEKの確認を行なった後、確認されたTEK自体を用いて、DES暗号の復号化処理を経て、もとのデータの復元処理を完了する。
CRC検証処理機能ブロック25は、拡張ヘッダ以外の通常データに対して付加されるCRC誤り検出符号の検証を行なう。
PHSデコード処理機能ブロック26は、ヘッダデータ圧縮処理に必要な情報処理する。拡張ヘッダには、「PHSフィールド」と呼ばれるヘッダデータ圧縮処理を行なうべきすべてのデータが含む範囲を示すパラメータと、「PHSインデックス」と呼ばれる,個々のフレーム単位においてPHSを行うための規則に対応した番号が割り振られる。ここでPHSインデックスに対応するPHSの規則は、予め、センター装置からアプリケーション層のソフトウェア処理を通じて知らされている。例えば、全バイトのヘッダを圧縮するとか、1バイト、あるいは、2バイトごとにヘッダを圧縮すると言うような規則が予め定義されているのである。PHSデコード処理では、これら2つのパラメータにより、圧縮されたデータの復元を行なうのである。PHSフィールドにより、PHS処理を行なわれているデータ範囲が抽出でき(最大256バイト)、PHSインデックスにより、特PHSフィールドで示される範囲のデータに対して、どのように予め定義された規則かを抽出することができる。これらをもとに、PHSデコード処理機能ブロック26はセンター側から送信されてきたPHS処理されたデータをデコードする。
このようにして処理されたダウンストリームデータは、バスデータ調停処理ブロック13を経る際に、適切なタイミング制御を受けることによって、CPUバス14上に送出され、その後、記憶装置16に保存される。適切な期間保存されたデータは、ネットワーク通信プロトコルにおけるMAC層からさらに上位レイヤーの処理、例えば、QoS(Quality of Service)等の処理を行なうために、CPU15に転送されてソフトウェア処理が施される。あるいは、再度、CPUバス14上に送出された後、アップストリームデータ処理が施される。
図3は、第1の実施形態の端末装置1におけるダウンストリームデータ処理の手順を示すフローチャートである。
ステップST11において、センター装置2から通信データが転送されると、まず、ステップST12において、チューナ5により、この通信データに対応するチャンネル周波数が選局される。
次に、ステップST13において、ダウンストリームPHYブロック4aにおいて、デジタル復調及び誤り訂正処理を施し、デジタルデータを復元する。
次に、ステップST14において、CPU15により、MAC部3による各種の双方向データ制御を行なうか否かを判別する。そして、判別結果が双方向データ制御を行なうYesである場合には、ステップST15以下のMAC部3による処理を行なう一方、判別結果が双方向データを行なわないNoである場合には、MAC部3による処理を行なわずに、ステップST27にジャンプする。
次に、ステップST15において、ダウンストリームデータ基本処理機能ブロック21により、構文解析,ヘッダ解析及びデータフォーマット変換を行なう。また、ダウンストリームデータ基本処理機能ブロック21により、ステップST16における,アップストリームデータ処理側へ各種データのステータス及び制御信号を送る処理と、ステップST17における,アップストリームデータ処理側から各種データのステータス及び制御信号を受信する処理とを行なう。
次に、ステップST18において、HCS検証処理機能ブロック22により、上述のHCS検証処理を行なう。その後、ステップST19において、通信データの誤りがあるか否かを判別する。判別の結果、通信データに誤りがある場合には、ステップST20に移行して通信データを破棄する。一方、通信データに誤りがない場合には、ステップST21以下の処理を行なう。
次に、ステップST21において、イーサーネットアドレスフィルタ処理機能ブロック23により、上述のようなイーサーネットアドレスフィルタリング処理を行なう。
次に、ステップST22において、BPI復号化処理機能ブロック24により、上述のようなBPI復号化処理を行なった後、ステップST23において、CRC検証処理機能ブロック25により、上述のようなCRC検証処理を行なう。
次に、ステップST24において、CPU15により、通信データの誤りがあるか否かを判別する。判別の結果、通信データに誤りがある場合には、ステップST25に移行して通信データを破棄する。一方、通信データに誤りがない場合には、ステップST26の処理を行なう。
ステップST26においては、PHSデコード処理機能ブロック26により、上述のようなPHSデコード処理を行なう。その後、ステップST27に進んで、バックエンド部7に通信データを送信し、バックエンド部7において画像等の各種データの処理を行なう。
−アップストリームデータ処理−
次に、アップストリームデータ処理ブロック12の機能ブロックについて説明する。端末装置1からセンター装置2へと送信される映像及び伝送制御データであるアップストリームデータは、CPU15でソフトウェア処理を受けたデータあるいは記憶装置16に保存されたデータをもとに生成されるものである。すなわち、バスデータ調停処理ブロック13の制御により、CPU15でソフトウェア処理を受けたデータあるいは記憶装置16に保存されたデータ適切なタイミングでCPUバス14を介してアップストリームデータ処理ブロック12に送信されたデータを、アップストリームデータ処理ブロック12において、加工,処理することにより、アップストリームデータが生成される。
アップストリームデータ処理における基本的処理として、CRC等の誤り検出用の符号の付加、MAC構造を示すための各種ヘッダ及び拡張ヘッダの付加、PHS処理によるデータ圧縮、及びデータの暗号化などが行なわれる。さらに、アップストリーム特有の処理として、フラグメント処理及びコンカテネーション処理が行なわれる。これは、ダウンストリームとは異なり、アップストリームは狭い帯域において、複数の端末装置が同時に通信を行なうために、十分な転送レートを確保できないことも多く、これを克服するために、サイズの大きなデータを適切な大きさに分割する機構、及び、サイズの小さなデータを適切な大きさにまとめて送信するという機構が組み込まれている。フラグメント処理とは、センター装置2とのやり取りに応じて、端末装置1において、通信データを適切な大きさに分割する処理を行うことを意味し、コンカテネーション処理(連結フレーム処理)とは、適切な大きさにデータをまとめる処理を行なうことを意味する。
図4は、アップストリームデータ処理ブロック12内に配置される各機能ブロック(回路)の例を示すブロック回路図である。同図に示すように、アップストリームデータ処理ブロック12は、データを圧縮して送信するための処理に必要となる情報であるPHSをエンコードするPHSエンコード処理機能ブロック31と、ヘッダ以外の通常データに対してCRC誤り検出符号を付加するCRC付加処理機能ブロック32と、拡張ヘッダに対して拡張ヘッダ用のCRC誤り検出符号であるHCSを付加するHCS付加処理機能ブロック33と、連結フレームヘッダ(コンカテネーションヘッダ)を付加する連結フレームヘッダ付加処理機能ブロック34と、連結フレームヘッダ用のHCSを付加する連結フレームHCS付加処理機能ブロック35と、通常フレームヘッダを付加する通常フレームヘッダ付加処理機能ブロック36と、通常フレームHCSを再付加する通常フレームHCS再付加処理機能ブロック37と、アップストリームデータの送信や,スケジューリングや,送信パラメータの生成を行なう送信・スケジューリング・送信パラメータ生成機能ブロック38と、分割フレームHCS(フラグメンテーションヘッダ)を付加する分割フレームヘッダ付加処理機能ブロック39と、分割フレームヘッダを付加する分割フレームHCS付加処理機能ブロック40と、BPI暗号化処理機能ブロック41とを備えている。
図5は、アップストリームデータ処理の手順を示すフローチャートである。図12(a),(b)は、連結フレーム処理を行なう前の通常フレームの構造、及び連結フレーム処理を行なった後の連結フレームの構造を示す図である。図13(a),(b)は、分割フレーム処理を行なう前の通常フレームの構造、及び分割フレーム処理を行なった後の分割フレームの構造を示す図である。ただし、図12(a),(b)は、2つの通常フレームを連結した例を、図13(a),(b)は、通常フレームを2つに分割した例をそれぞれ示しているが、いずれも、3つ以上の連結又は分割がありうる。
以下、図12(a),(b)及び図13(a),(b)を参照しながら、図5のフローチャートに沿って、アップストリームデータ処理について説明する。ここでは、ダウンストリームデータ処理と比較して、アップストリームデータ処理が取り扱うデータ量が小さいこと、及び、リアルタイム処理する処理速度が遅いことに着目し、一般的にCPUの負荷が、特に大きくする要因となる誤り検出符号の付加及び暗号化処理以外は、CPU15にて処理を施されたデータが入力される例について述べる。
ステップST31において、バックエンド部7からMAC部3に画像等の各種データが入力されると、ステップST32において、PHSエンコード処理機能ブロック31により、入力されたデータの構造を解析することで、入力データ中のヘッダ,拡張ヘッダ,及び通常データを判別して、PHSを行なう範囲を規定するPHSフィールド、どのような圧縮を行なうかの処理を規定した処理内容に対応する、PHSインデックスを決定したあと、実際のPHSエンコード処理を行なう。
その後、ステップST33において、ヘッダ以外の通常データに対しては、CRC付加処理機能ブロック32によりCRC誤り検出符号を付加し、ステップST34において、拡張ヘッダに対しては、HCS付加処理機能ブロック33により拡張ヘッダ用のCRC誤り検出符号であるHCS符号を付加する。端末装置においては、一般に、複数のSIDを同時に取り扱う。即ち、複数のデータを同時に取り扱うので、ステップST33におけるCRC符号の付加処理と、ST34におけるHCS符号の付加処理とは、並列に処理される。
次に、ステップST35において、CPU15により、センター装置2が連結フレーム処理(コンカテネーション処理)を要求しているか否かのチェックを行なう。そして、コンカテネーションが要求されるYesの場合には、処理するデータサイズのチェックを行なう。このとき、データサイズが、センター装置2が要求しているデータサイズより小さい場合には、連結フレーム処理を実行する。すなわち、センター装置2が要求しているデータサイズを超えない近似値まで、データを束ねる処理を実行する。すなわち、図12(a)に示す例えば2つの通常フレームを、図12(b)に示す1つの連結フレームに連結する連結フレーム処理を行なう。
そして、データが適切なサイズとなったところで、コンカテネーションの処理を終えて、ステップST36において、実行した内容を示す,連結フレームヘッダ(コンカテネーションヘッダ)を付加する(図12(b)参照)。このとき、ステップST37において、送信・スケジューリング・送信パラメータ生成機能ブロック38により、ダウンストリームデータ処理ブロック11とのデータの送受信を行なうとともに、バスデータ調停処理ブロック13及びCPUバス14を介して記憶装置16とのデータの送受信を行なう。そして、ステップST37におけるアップストリームデータの、送信スケジューリング,送信パラメータの生成などの処理内容に応じて、ステップST36の処理が行なわれる。
次に、ステップST39において、連結フレームHCS付加処理機能ブロック35により、図12(b)に示すように、連結フレームヘッダ用HCSを計算して付加した上、連結フレーム処理した後の連結フレームデータ用CRC(誤り検出符号)を付加する。
次に、ステップST36,ST37の処理を終了した後、あるいは、ステップST35における判別が連結フレーム処理を行なわないNoの場合には、ステップST40において、通常フレームヘッダ付加処理機能ブロック36により、ステップST37における処理に応じて、通常フレームヘッダ付加処理を行なう。一方、連結フレーム処理が不要な場合は、処理しないデータをそのまま、次の処理に使用する。
また、ステップST41において、通常フレームHCS再付加処理機能ブロック37により、通常フレームHCSの再付加処理を行なう。
次に、ステップST42において、CPU15により、センター装置2が分割フレーム処理(フラグメンテーション)を要求しているか否かを判別する。分割フレーム処理が必要であるYesの場合には、ステップST43に進んで、処理データサイズのチェックを行ない、センター装置が要求しているサイズにデータを分割する。すなわち、図13(a)に示す1つの通常フレームを、図13(b)に示す例えば2つの通常フレーム分割部分に分割する分割フレーム処理を行なう。そして、分割フレームヘッダ付加処理機能ブロック39により、分割された各通常フレーム分割部分に対して、図13(b)に示すような分割フレームヘッダを付加する。このとき、ステップST37におけるアップストリームデータの送信,スケジューリング,送信パラメータの生成などの処理内容に応じて、ステップST43の処理が行なわれる。また、ステップST44において、分割フレームヘッダ(フラグメントヘッダ)用HCSを付加すると同時に、分割フレームデータ用CRCを付加する。一方、分割フレーム処理が不要な場合は、処理しないそのままのデータを使用する。
また、ステップST36,ST40及びST43の処理が終了した後は、それぞれ、ステップST38において、各種ステータス及び制御信号をダウンストリームデータ処理ブロック11に送信する。
最後に、ステップST45において、以上のように誤り検出符号が付加されたデータを暗号化する。暗号化処理では、ダウンストリームデータ処理と同様に、まず、暗号化を行なう鍵データが正しいかを確認するために、SID及びKey Sequence Numberを確認した後、その鍵データにより、DES暗号の暗号化処理を行なう。こうして、暗号化されたデータを、ダウンストリームデータ処理時に行なうタイムスタンプ処理を参照しながら、データ送信のタイミングを図り、最終的に適切なタイミングでセンター装置へとデータを送信する。
本実施形態の双方向通信制御装置によると、端末装置1のMAC部3内に、ダウンストリームデータ処理ブロック11及びアップストリームデータ処理ブロック12を設けているので、従来の双方向通信装置ではCPUが行なっていた処理をCPU15が行わなくてもよくなり、CPU15の負担が大幅に軽減される。また、従来の双方向通信装置(MAC部)においては、CPUと記憶装置との間でCPUバスを介して頻繁なデータのやりとりが必要であったが、本実施形態により、CPUバス14を通過することなく、ダウンストリームデータ処理ブロック11とアップストリームデータ処理ブロック12とにおいて通信データが処理される。したがって、現実的なコストで収まる汎用CPUを用いても、データの処理効率の向上を図ることができる。
また、高性能CPUを用いる必要がなくなるため、通信システム全体の回路規模削減ができるだけでなく、回路の動作周波数の低減や、低消費電力化が実現でき、放熱対策も不要となる。
一方、CPU性能が維持あるいは、さらに高性能化された場合にも、本実施形態の双方向通信制御装置(MAC部)により、CPUに依存することなく転送レートを高めることが出来る等の効果があるため、CPUの機能の一部を他の処理用途に用いることができ、双方向通信制御装置への付加機能の追加やその周辺機能の取り込みが可能となり、さらなる高性能化への相乗効果が期待できる。
特に、MAC部3において、連結フレームヘッダ付加処理回路34や、分割フレームヘッダ付加処理回路39を設けているので、CPU15をバイパスすることで、逐次CPUとのやりとりを行なわないでも迅速にデータ処理を行なうことができるため、CPUからの命令を待って、データ転送フォーマットを整備する時間が圧倒的に短縮できる。結果として、データの転送レートも向上する。また、ダウンストリームデータ処理ブロック11における処理内容やセンター装置からの要求に応じた内容をダウンストリームデータの中から抽出し、この結果に応じた処理を行なう際も、CPUとのやりとりの待ち時間なしに、リアルタイムに処理できる事で、単に転送レートを上げるのみでなく、リアルタイム性を保つことによる処理の精度、正確さを向上させることも可能となる。
また、MAC部3において、構文解析,ヘッダ解析,データフォーマット変換などを行なうダウンストリームデータ基本処理回路21を設けているので、上記の処理とは逆に、CPU15をバイパスして、アップストリームデータ処理ブロック12における処理内容に応じた内容をダウンストリーム処理に的確にリアルタイム性を確保ししつつ反映させることができるため、処理を迅速かつ正確に行うことが可能になる。
−第1の実施形態と従来の双方向通信制御装置との比較−
本発明においては、ダウンストリームおよびアップストリーム処理において、バス調停が必要となる処理が非常に少なくなり、転送速度が速くなる。その一例を、図3のダウンストリームデータ処理に関するフローチャートを用いて説明する。
図14は、本実施形態の図3に示すフローチャートにおいて、CPUによるバス調停が必要な処理ステップをシャドウィングによって示すフローチャートである。図15は、従来の双方向通信制御装置の図3に示すフローチャート相当の制御において、CPUによるバス調停が必要な処理ステップをシャドウィングによって示すフローチャートである。
図14に示すように、本発明においては、アップストリームデータ処理ブロック12およびダウンストリームデータ処理ブロック11を専用に備えていることにより、それぞれの処理は基本的にすべて専用のデータ処理ブロックにより行なうことができる。そのため、CPUを用いて各処理を行なう必要がないため、CPUと記憶装置とを如何に効率よく転送するかのバス調停処理が基本的にはほとんど必要でない。すなわち、図14に示すように、ダウンストリームデータ処理における各処理はすべて専用の処理ブロックにより順次リアルタイムに処理されるため、バス調停が必要となるシャドウィングが施されたステップはほとんどない。ただし、図1に示すアップストリームデータ処理ブロック12との間におけるデータのやりとりの制御処理(ステップST16,ST17)については、各々専用のデータ処理ブロック単独では行なえないため、CPU15によるコントロールが必要となる。この際は、CPU,記憶装置,およびアップストリームデータ処理ブロック12およびダウンストリームデータ処理ブロック11間でのバス調停が必要となる。
一方、図15に示すように、従来の双方向通信制御装置を用いた場合には、専用のデータ処理ブロックを有していないため、基本的にCPUがすべての処理をおこなうことになる。そのため、リアルタイム処理が必要となるダウンストリームデータ処理において、構文解析(ステップST15’)、HCS処理(ステップST18’)にはじまり、BPI復号化処理(ステップST22’),CRC処理(ステップST23’),PHSデコード処理(ステップST26’)等の非常に処理量の多い処理についてCPUによるバス調停が必要となる。これらの処理はCPUに負荷のかかる処理であるが、適切なタイミングで記憶装置との読み書きを行なったうえで演算処理を行なうため、CPUによるバス調停が必要となる。もちろん、従来の双方向通信制御装置を用いた場合には、各種データのステータス及び制御信号をアップストリームデータとして送る処理(ステップST16’)や、アップストリームデータの各種データのステータス及び制御信号をダウンストリームデータとして取り込む処理(ステップST17’)においても、CPUによるバス調停が必要である。また、従来の双方向通信制御装置を用いた場合には、イーサーネットアドレスフィルタリング処理(ステップST21’)や、バックエンド部への送信処理(ステップST27’ )においても、CPUによるバス調停が必要である。
このように、本発明においては、専用のデータ処理ブロックを設けたことにより、CPUにおいてはほんの一部の命令だけを処理すればよいことになり、処理の高速化をはかることができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図6に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、一時的にデータを保持するレジスタを内部に配置したデータプロセッサ17を備えている。
本実施形態においては、MAC部にデータプロセッサ17を備えていることによって、以下のような処理及び利点を実現することができる。
バスデータ調停処理ブロック13がいかに効率よく通信データを転送した場合でも、データの転送速度は、CPUバス14で必ず律速される。そこで、データプロセッサ17は、CPUバス14の混雑度を低減するために、CPU15の処理、ダウンストリームデータ処理ブロック11、あるいは、アップストリームデータ処理ブロック12の機能の一部を代用するなど、データの転送処理を補助する機能を有している。
ダウンストリームデータ処理を行なう場合、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ダウンストリームデータ処理ブロック11は、ダウンストリームデータの構文解析を行ない、MAC構造データを抜き出した後、暗号の復号、PHS圧縮の解除を経て、必要となる情報を復元する。
さらに、その際、本実施形態においては、データプロセッサ17により、アップストリームデータ処理ブロック12及びダウンストリームデータ処理ブロック11の相互の処理に関連する制御が行なわれる。たとえば、アップストリームデータ処理ブロック12及びダウンストリームデータ処理ブロック11の相互のタイミングを調整するためのタイムスタンプ処理、あるいは、他の端末装置との同期/レンジングをとるための処理等については、複雑な制御が必要であり、データの送受信を連続的にモニタしながら、スケジューリングを実施したり、送信パラメータを生成したりといったリアルタイム処理を必要する。そこで、本実施形態においては、これらの処理を、CPUバス14を介したCPU15への転送を経ずに、レジスタ機能を備えたデータプロセッサ17によって行わせることにより、CPUバス14の混雑度を低減することができる。
また、純粋なアップストリームデータ処理を行なう場合、CPU15とアップストリームデータ処理ブロック12との間で高い頻度で転送を行なうリアルタイム処理は、図5に示すステップST33,ST39,ST41,ST44等におけるCRCの付加処理である。そこで、本実施形態のデータプロセッサ17では、通常のヘッダ付加に伴うHCS付加処理及びデータCRC付加処理(ステップST33,34)以外の、誤り検出符号用のCRC計算を行なう。すなわち、図5に示すコンカテネーション(連結フレーム処理)に伴う連結フレームヘッダ用HCSと連結フレームデータ用CRCの付加処理(ステップST39)、及び、分割フレーム処理(フラグメンテーション)に伴う、分割フレームヘッダ用HCSと分割フレームデータ用CRCの付加処理(ステップST44)は、本実施形態においては、データプロセッサ17によって行なわれる。これらの処理は、データプロセッサ17により行なわれる処理の一例であり、データプロセッサ17により、その他の補助的な処理を行なうことができる。
本実施形態のデジタル双方向通信装置によると、第1の実施形態と同じ効果を発揮することができるとともに、ダウンストリームデータ処理ブロック11,アップストリームデータ処理ブロック12及びCPU15の機能の各一部をデータプロセッサによって代替することが可能になる。例えば、ダウンストリームデータ処理ブロック11とアップストリームデータ処理ブロック12との相互のタイミング調整や、CRC符号,HCSの付加処理をデータプロセッサ17が行なうことが可能になり、よって、CPU15の負荷軽減及びCPUバス14の混雑度の軽減をいっそう図ることができ、転送レートのさらなる向上が可能となる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図7に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、サブ記憶装置18を備えている。
本実施形態においては、MAC部に、記憶装置16(第1の記憶装置)に加えてサブ記憶装置18(第2の記憶装置)を備えていることによって、以下のような処理及び利点を実現することができる。
バスデータ調停処理13がいかに効率よく通信データを転送した場合でも、データの転送速度は、CPUバス14で必ず律速される。本実施形態のサブ記憶装置18は、第2の実施形態とは異なり、データプロセッサのような複雑な機能を実現するブロックを用意することなしに、CPUバス14の混雑度を低減するものである。
ダウンストリームデータ処理を行なう場合、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ダウンストリームデータ処理ブロック11は、ダウンストリームデータの構文解析を行ない、MAC構造データを抜き出した後、暗号の復号,PHS圧縮の解除を経て、必要となる情報を復元する。
さらに、本実施形態においては、暗号の復号を行なう際に、鍵データが正しいかどうかを判断確認するために、予め保持しておく必要のあるデータである,SIDやKey Sequence Number がサブ記憶装置18に保存される。上述のように、通常、端末装置においては、複数のSIDを同時に取り扱う必要があり、暗号の復号化を行なうデータの種類も複数種類存在していて、SID及びKey Sequence Number を確認する処理も頻繁に必要となる。しかしながら、データの内容自体は、あまり頻繁に書き換える必要がない。そこで、本実施形態においては、サブ記憶装置18に、CPUバス14を介して、記憶装置16あるいはCPU15からデータを受信して保存することが可能であるとともに、直接、サブ記憶装置18とアップストリームデータ処理ブロック12あるいはダウンストリームデータ11との間でデータの送受信を行なうことも可能である。たとえば、ダウンストリームデータ処理においては、SIDやKey Sequence Number の他、PHS時のフィールドを規定するPHSF、及び、PHSを行なう最大バイト数を規定するPHSIに関するデータも、サブ記憶装置18に保存する。
また、アップストリームデータ処理を行なう場合、サブ記憶装置18に、ダウンストリームデータ処理の際と同様に、データの暗号化を行なう際に参照する,SID及びKey Sequence Number を保存したり、あるいは、さまざまな処理の種類を判断するための指標となるIUC(Interval Usage Code )や各種MACアドレスを保存しておくことができる。したがって、CPU15及び記憶装置16と、アップストリームデータ処理ブロック12の送受信の頻度が低減される。
すなわち、本実施形態のサブ記憶装置18(第2の記憶装置)により、CPU15による制御を必要としない処理については、CPUバス14をバイパスして、ダウンストリームデータ処理ブロック11又はアップストリームデータ処理ブロック12とサブ記憶装置18との間データの送受信を行なうことができるので、第1の実施形態と同じ効果に加えて、CPUバス14の混雑度をいっそう低減することができ、よって、データの転送レートのさらなる向上が可能となる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図8に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、サブ記憶装置18とを備えている。
本実施形態のデジタル双方向通信装置(MAC部)は、第3の実施形態と同様に、サブ記憶装置18を備えているが、第3の実施形態においては、サブ記憶装置18がCPUバス14を介してCPU15とデータの送受信を行なっているのに対し、本実施形態においては、記憶装置16(第1の記憶装置)とサブ記憶装置18(第2の記憶装置)とがCPUバス14を介さずに、直接データを送受信することが可能になっているので、第3の実施形態よりも、CPUバス14の混雑度をさらに低減することができる。
ダウンストリームデータ処理を行なう場合、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ダウンストリームデータ処理ブロック11は、ダウンストリームデータの構文解析を行ない、MAC構造データを抜き出した後、暗号の復号,PHS圧縮の解除を経て、必要となる情報を復元する。
さらに、本実施形態においては、暗号の復号を行なう際に、鍵データが正しいかどうかを判断確認するために、予め保持しておく必要のあるデータである,SIDやKey Sequence Number がサブ記憶装置18に保存される。上述のように、通常、端末装置においては、複数のSIDを同時に取り扱う必要があり、暗号の復号化を行なうデータの種類も複数種類存在していて、SID及びKey Sequence Number を確認する処理も頻繁に必要となる。しかしながら、データの内容自体は、あまり頻繁に書き換える必要がない。そこで、本実施形態においては、サブ記憶装置18は、CPUバス14を介さずに、記憶装置16に保存されたデータを直接受信し、アップストリームデータ処理ブロック12あるいはダウンストリームデータ処理ブロック11とのデータの送受信を行なう。SIDやKey Sequence Number の他、PHS時のフィールドを規定するPHSF、及び、PHSを行なう最大バイト数を規定するPHSIに関するデータもサブ記憶装置18に保存されるが、このデータを入手する際に、直接の転送経路を利用することにより、CPUバス14の混雑度を第3の実施形態よりもさらに低減することができる。
また、アップストリームデータ処理を行なう場合、サブ記憶装置18に、ダウンストリームデータ処理の際と同様に、データの暗号化を行なう際に参照する,SID及びKey Sequence Number を保存したり、あるいは、さまざまな処理の種類を判断するための指標となるIUC(Interval Usage Code )や各種MACアドレスを、直接の転送経路を利用して保存しておくことができる。したがって、CPU15及び記憶装置16と、アップストリームデータ処理ブロック12の送受信の頻度がよりいっそう低減され、転送レートのさらなる向上が可能となる。
(第5の実施形態)
図9は、第5の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図9に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、データプロセッサ17と、サブ記憶装置18とを備えている。
本実施形態のデジタル双方向通信装置(MAC部)は、第2の実施形態と同様にデータプロセッサ17を備え、かつ、第3の実施形態と同様にサブ記憶装置18(第2の記憶装置)を備えていることにより、以下の効果を発揮することができる。
すなわち、記憶装置16とダウンストリームデータ処理ブロック11及びアップストリームデータ処理ブロック12とが、バスデータ調停処理ブロック13及びCPU15を介さずに、直接データを送受信することができるので、アップストリームデータ処理ブロック12及びダウンストリームデータ処理ブロック11とのデータの送受信の頻度を軽減することができる。
また、本実施形態のサブ記憶装置18(第2の記憶装置)により、CPU15による制御を必要としない処理については、CPUバス14をバイパスして、ダウンストリームデータ処理ブロック11又はアップストリームデータ処理ブロック12とサブ記憶装置18との間データの送受信を行なうことができる。
したがって、本実施形態により、CPUバス14の混雑度をいっそう軽減することができ、よって、データの転送レートのさらなる向上が可能となる。
(第6の実施形態)
図10は、第6の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図10に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、サブ記憶装置18と、キャッシュ記憶装置19とを備えている。
本実施形態においては、MAC部に、記憶装置16(第1の記憶装置)に加えてサブ記憶装置18(第2の記憶装置)と、キャッシュ記憶装置19とを備えていることによって、以下のような処理及び利点を実現することができる。
本実施の形態においては、第3の実施形態,第4の実施形態,あるいは第5の実施形態におけるサブ記憶装置18(第2の記憶装置)の機能の一部をキャッシュ記憶装置19(第3の記憶装置)が担う。
すなわち、ダウンストリームデータ処理を行なう場合、暗号の復号を行なう際に、予め保持しておく必要のある、SIDやKey Sequence Number は、キャッシュ記憶装置19に保存する。また、PHS時のフィールドを規定するPHSF、及び、PHSを行なう最大バイト数を規定するPHSIに関するデータもキャッシュ記憶装置19に保存される。
また、アップストリームデータ処理を行なう場合、キャッシュ記憶装置19に、ダウンストリームデータ処理の際と同様に、データの暗号化を行なう際に参照する,SID及びKey Sequence Number を保存したり、あるいは、さまざまな処理の種類を判断するための指標となるIUC(Interval Usage Code )や各種MACアドレスを保存しておくことにより、CPU15,記憶装置16及びサブ記憶装置18と、アップストリームデータ処理ブロック12の間のデータの送受信の頻度が軽減され、CPUバス14の混雑度がいっそう軽減され、転送レートのさらなる向上が可能となる。
ただし、本実施形態においては、キャッシュ記憶装置19は、CPUバス14あるいはバスデータ調停処理ブロック13を介して、ダウンストリームデータ処理ブロック11あるいはアップストリームデータ処理ブロック12とデータの送受信を行なうことはなく、必ず、サブ記憶装置18との間で、各種データの送受信を行なう構成となっている。つまり、各種処理の制御や動作命令に関するデータを一時的に保存する命令キャッシュ的な役割を果たす。
一方、サブ記憶装置18は、CPUバス14及びバスデータ調停処理ブロック13を介して、ダウンストリームデータ処理ブロック11あるいはアップストリームデータ処理ブロック12とデータの送受信を行なうが、他方、第1〜第5の実施形態と同様に、ダウンストリームデータ処理ブロック11あるいはアップストリームデータ処理ブロック12との間で、直接、データの送受信を行なうことができる。
すなわち、本実施形態においては、CPUバス14の混雑度が非常に増大した場合は、予め、バスデータ調停処理ブロック13からの制御により、必要なデータをサブ記憶装置18に一時的に保存することとし、サブ記憶装置18と、ダウンストリームデータ処理ブロック11あるいはアップストリームデータ処理ブロック12の間でデータを送受信することにより、CPUバス14の混雑度を軽減することができ、転送レートを高めることができる。すなわち、サブ記憶装置18は、データキャッシュ的な役割を果たす。
(第7の実施形態)
図11は、第7の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。本実施形態においても、通信システムのうちMAC部以外の部分の構成は、第1の実施形態と同じであるので、MAC部以外の部分に付いての図示及び説明を省略する。図11に示すように、本実施形態のMAC部は、図1に示すMAC部3中の各要素に加えて、サブ記憶装置18と、キャッシュ記憶装置19と、データプロセッサ17と、最適制御用ブロック20とを備えている。
本実施形態においては、MAC部に、記憶装置16(第1の記憶装置)に加えてサブ記憶装置18(第2の記憶装置)と、キャッシュ記憶装置19とを備え、かつ、データプロセッサ17及び最適制御用ブロック20を備えていることによって、以下のような処理及び利点を実現することができる。
本実施形態のデジタル双方向通信装置により、基本的には、図1に示す第1の実施形態と同じ処理を行なうが、第2の実施形態においてデータプロセッサ17を有することによって得られる利点と、第の実施形態においてサブ記憶装置18及びキャッシュ記憶装置19を有することによって得られる利点とを併せて発揮することができる。すなわち、データプロセッサ17によってCPU15の処理を一部負担すること、サブ記憶装置18によってデータキャッシュ的な処理を行なうこと、キャッシュ記憶装置19によって命令キャッシュ的な処理を行なうことにより、CPU15及び記憶装置16から、CPUバス14及びバスデータ調停処理ブロック13を介して、アップストリームデータ処理ブロック12及びダウンストリームデータ処理ブロック11へのデータの送受信を行なう頻度を大きく軽減することができる。また、サブ記憶装置18,キャッシュ記憶装置19への各種データの保存や、アップストリームデータ処理ブロック12、ダウンストリームデータ処理ブロック11、さらには、データプロセッサ17の処理タイミングを、全体的に最適な制御を行なうために、最適制御用ブロック20を設けることで、各ブロック間での個別のハンドシェーク型の制御による転送ロスを軽減したり、あるいは、各ブロックに制御回路を設ける必要が無くなるため、適切な制御により転送レートを大きくすると同時に回路規模の縮小を実現することができる。
なお、チューナ5を端末装置1内でMAC部と1チップに組み込むことにより、ボード上で外付けアナログ部品を全く必要としないシステムLSIとすることが可能であり、この構成により、通常のモデム機能を実現するPCはもとより、テレビ、電話等あらゆる通信機器に対して組み込むことにより、非常に容易に双方向通信機能を持たせることを可能とする。
本発明の双方向通信制御装置,端末装置及び双方向通信制御方法は、携帯電話やインターネット機能を有するパーソナルコンピュータなどに利用することができる。
第1の実施形態に係るデジタル双方向通信に用いられる通信システムの構成を示すブロック回路図である。 第1の実施形態のダウンストリームデータ処理ブロック内に配置される各機能ブロックの例を示すブロック回路図である。 第1の実施形態におけるダウンストリームデータ処理の手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態のアップストリームデータ処理ブロック内に配置される各機能ブロックの例を示すブロック回路図である。 第1の実施形態におけるアップストリームデータ処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第3の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第4の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第5の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第6の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第7の実施形態に係るデジタル双方向通信装置であるMAC部の構成を示すブロック回路図である。 第1の実施形態における連結フレーム処理を行なう前の通常フレームの構造、及び連結フレーム処理を行なった後の連結フレームの構造を示す図である。 第1の実施形態における分割フレーム処理を行なう前の通常フレームの構造、及び分割フレーム処理を行なった後の分割フレームの構造を示す図である。 本実施形態の図3に示すフローチャートにおいて、CPUによるバス調停が必要な処理ステップをシャドウィングによって示すフローチャートである。 従来の双方向通信制御装置の図3に示すフローチャート相当の制御において、CPUによるバス調停が必要な処理ステップをシャドウィングによって示すフローチャートである。

Claims (16)

  1. センター装置との間で双方向のデータの送受信を行なう端末装置に配置される双方向通信制御装置であって、
    CPUと、
    第1の記憶装置と、
    上記CPU及び第1の記憶装置との間を接続するCPUバスと、
    上記センター装置から上記端末装置に送信されるダウンストリームデータを受けて、データ処理を行なうダウンストリームデータ処理ブロックと、
    上記端末装置から上記センター装置に送信されるアップストリームデータを生成するために、データの処理を行なうアップストリームデータ処理ブロックと、
    上記CPUバス,ダウンストリームデータ処理ブロック及びアップストリームデータ処理ブロックに接続されて、上記CPUバスにおけるデータの流れを調整するためのバスデータ調停処理ブロックとを備え、
    上記ダウンストリームデータ処理ブロックと上記アップストリームデータ処理ブロックとは、相互にデータの送受信を直接行なう,双方向通信制御装置。
  2. 請求項1の双方向通信制御装置において、
    上記バスデータ調停処理ブロックをバイパスして、上記CPUバス,アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続され、一時的にデータを保持するレジスタを有するデータプロセッサをさらに備えている,双方向通信制御装置。
  3. 請求項1又は2の双方向通信制御装置において、
    上記バスデータ調停処理ブロックをバイパスして、上記CPUバス,アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続され、上記第1の記憶装置の記憶内容の一部を代替して記憶する第2の記憶装置をさらに備えている,双方向通信制御装置。
  4. 請求項1又は2の双方向通信制御装置において、
    上記バスデータ調停処理ブロック及び上記CPUバスをバイパスして、上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第1の記憶装置に接続され、上記第1の記憶装置の記憶内容の一部を代替して記憶する第2の記憶装置をさらに備えている,双方向通信制御装置。
  5. 請求項4の双方向通信制御装置において、
    上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第2の記憶装置に接続され、データを一時的に記憶する機能を有する第3の記憶装置をさらに備えている,双方向通信制御装置。
  6. 請求項1又は2の双方向通信制御装置において、
    上記バスデータ調停処理ブロックをバイパスして、上記CPUバス,アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続され、一時的にデータを保持するレジスタを有するデータプロセッサと、
    上記バスデータ調停処理ブロックをバイパスして、上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及びCPUバスに接続され、上記第1の記憶装置の記憶内容の一部を代替して記憶する第2の記憶装置と、
    上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第2の記憶装置に接続され、データを一時的に記憶する機能を有する第3の記憶装置と、
    上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック,第2の記憶装置,第3の記憶装置及びデータプロセッサに接続され、上記第2の記憶装置及び第3の記憶装置に対するデータの出し入れを制御する制御用ブロックと
    をさらに備えている,双方向通信制御装置。
  7. 請求項1又は2の双方向通信制御装置において、
    上記バスデータ調停処理ブロックをバイパスして、上記CPUバス,アップストリームデータ処理ブロック及びダウンストリームデータ処理ブロックに接続され、一時的にデータを保持するレジスタを有するデータプロセッサと、
    上記バスデータ調停処理ブロック及び上記CPUバスをバイパスして、上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第1の記憶装置に接続され、上記第1の記憶装置の記憶内容の一部を代替して記憶する第2の記憶装置と、
    上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック及び第2の記憶装置に接続され、データを一時的に記憶する機能を有する第3の記憶装置と、
    上記アップストリームデータ処理ブロック,ダウンストリームデータ処理ブロック,第2の記憶装置,第3の記憶装置及びデータプロセッサに接続され、上記第2の記憶装置及び第3の記憶装置に対するデータの出し入れを制御する制御用ブロックと
    をさらに備えている,双方向通信制御装置。
  8. 請求項1又は2の双方向通信制御装置において、
    上記ダウンストリームデータ処理ブロックは、
    上記ダウンストリームデータの構文解析,ヘッダ解析及びデータフォーマット変換を行なう基本処理回路を有しており、
    上記基本処理回路が、上記アップストリームデータ処理ブロックとデータの送受信を直接行なう,双方向通信制御装置。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1つ双方向通信制御装置において、
    上記アップストリームデータ処理ブロックは、
    複数のアップストリームデータを1つのデータに連結して、連結された1つのデータに連結フレームヘッダを付加する処理を行なう連結フレームヘッダ付加処理回路を有しており、
    上記連結フレームヘッダ付加処理回路が、上記ダウンストリームデータ処理ブロックとデータの送受信を直接行なう,双方向通信制御装置。
  10. 請求項1〜8のうちいずれか1つ双方向通信制御装置において、
    上記アップストリームデータ処理ブロックは、
    1つのアップストリームデータを複数の部分に分割して、分割された複数の部分にそれぞれ分割フレームヘッダを付加する処理を行なう分割フレームヘッダ付加処理回路を有しており、
    上記分割フレームヘッダ付加処理回路が、上記ダウンストリームデータ処理ブロックとデータの送受信を直接行なう,双方向通信制御装置。
  11. センター装置との間で双方向のデータの送受信を行なう端末装置であって、
    上記センター装置から送信されるRF信号を受信して、IF信号に変換するチューナと、
    上記IF信号を受信して、上記ダウンストリームデータを抽出するダウンストリームPHYブロックと、
    上記アップストリームデータ処理ブロックから出力される上記アップストリームデータを変調してRF信号として上記センター装置に送信するアップストリームPHYブロックと、
    上記センター装置と端末装置との間で送受信されるデータの送受信を制御するための双方向通信制御装置とを備え、
    上記双方向通信制御装置は、
    CPUと、
    第1の記憶装置と、
    上記CPU及び第1の記憶装置との間を接続するCPUバスと、
    上記センター装置から上記端末装置に送信されるダウンストリームデータを受けて、データ処理を行なうダウンストリームデータ処理ブロックと、
    上記端末装置から上記センター装置に送信されるアップストリームデータを生成するために、データの処理を行なうアップストリームデータ処理ブロックと、
    上記CPUバス,ダウンストリームデータ処理ブロック及びアップストリームデータ処理ブロックに接続されて、上記CPUバスにおけるデータの流れを調整するためのバスデータ調停処理ブロックとを備え、
    上記ダウンストリームデータ処理ブロックと上記アップストリームデータ処理ブロックとは、相互にデータの送受信を直接行なう,端末装置。
  12. 請求項11の端末装置において、
    上記CPUバスに接続され,少なくとも画像処理を行なう機能を有するバックエンド部をさらに備えている,端末装置。
  13. センター装置との間で双方向のデータの送受信を行なう端末装置における双方向通信制御方法であって、
    上記センター装置から上記端末装置に送信されるダウンストリームデータを受けて、ダウンストリームデータ処理を行なうステップ(a)と、
    上記端末装置から上記センター装置に送信されるアップストリームデータを生成するためのアップストリームデータ処理を行なうステップ(b)と、
    上記ステップ(a),(b)における処理内容の少なくとも一部を記憶装置に記憶しておくステップ(c)とを含み、
    上記ステップ(a)及びステップ(b)は、上記ダウンストリームデータ処理とアップストリームデータ処理とを、上記記憶装置に記憶されている相互の処理内容を参照しながら行なう処理を含んでいる,双方向通信制御方法。
  14. 請求項13の双方向通信制御方法において、
    上記ステップ(a)は、上記ダウンストリームデータの構文解析,ヘッダ解析及びデータフォーマット変換を行なう基本処理を含んでおり、
    上記基本処理を、上記アップストリームデータ処理の処理内容を参照しながら行なう,双方向通信制御方法。
  15. 請求項13又は14の双方向通信制御方法において、
    上記ステップ(b)は、複数のアップストリームデータを1つのデータに連結して、連結された1つのデータに連結フレームヘッダを付加する連結フレームヘッダ付加処理を含んでおり、
    上記連結フレームヘッダ付加処理を、上記アップストリームデータ処理の処理内容を参照しながら行なう,双方向通信制御方法。
  16. 請求項13〜15のうちいずれか1つの双方向通信制御方法において、
    上記ステップ(b)は、1つのアップストリームデータを複数の部分に分割して、分割された複数の部分にそれぞれ分割フレームヘッダを付加する処理を行なう分割フレームヘッダ付加処理を含んでおり、
    上記分割フレームヘッダ付加処理を、上記ダウンストリームデータ処理の処理内容を参照しながら行なう,双方向通信制御方法。
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