JP3980883B2 - 軽水炉の冷却水中の陽イオン不純物の低減及びリチウムの添加方法及び装置、このような装置を有する軽水炉の冷却水系統 - Google Patents

軽水炉の冷却水中の陽イオン不純物の低減及びリチウムの添加方法及び装置、このような装置を有する軽水炉の冷却水系統 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、陽イオン溶液を含軽水炉の冷却水循環路内の陽イオンの不純物を低減する方法並びにこの方法の利用に関する。更に本発明は、陽イオン不純物を含む軽水炉の冷却水循環路中にリチウムを添加する方法とこの方法の利用に関する。また本発明は、その第一の側で水循環路と、また別の側で濃縮液循環路と接続する電気透析ユニットを有する装置に関する。最後に本発明は、軽水炉の冷却水系統に関する。
【0002】
軽水炉を有する原子力発電所では、反応冷却材(水)に中性子を吸収する目的で硼素を硼酸(H3BO3)の形で添加する。これは原子炉部品の放射線防御の役目をし、沸騰水型原子炉でも、また特に加圧水型原子炉でも実施される。硼酸は冷却水のpH値を低下させる副作用があり、これは、部品の腐食保護にとって好ましくなく、アルカリ化材の添加により少なくとも部分的に補整することが必要になる。通常アルカリ化材としては、純粋なリチウム-7(7Li)同位体が使用される。それは、7Liが原子炉内に存在する中性子と殆ど不所望な核反応を起さず、かつ効果的な硼素同位体10Bによる中性子の吸着時に進行する核反応により10B(n、α)7Liを絶えず炉内で自ら生成するからである。
【0003】
リチウムの天然組成中に存在する別の同位体6Liは、一連の生成物としてト リチウムを生成する極めて強い反応を中性子に示すことから、使用されるこのリチウム同位体は純粋でなければならない。冷却水中に存在するトリチウムの過剰な富化は望ましくない。7Liは水酸化リチウム溶液(LiOH)の形で添加され、LiOHの分離により一価の陽イオン7Li+として存在する。純粋な同位体7Liの生成は費用を要する。従って純粋な7Li同位体は極めて高価であり、またそのため節約して使うことが望ましい。
【0004】
一方では10Bの核反応による7Liの不断の新たな形成と、冷却水の漏出に伴うごく僅かな減少が、軽水炉の燃料サイクル進行中に冷却水中の7Liの濃度を 高める。これは特に軽水炉一次循環路の冷却水、特に加圧水炉一次循環路の冷却水に打撃を与える。冷却水中の7Li濃度は、特に最初に、即ち燃料サイクルの早期時間範囲で高まる。リチウム濃度が約2ppmを超えると炉の構造部材が腐食を起し、そのため冷却水から十分量の7Li+分を再除去する必要が生ずる。こうすることで、特に核燃料を封入する燃料棒の被覆管の腐食を低減する。
【0005】
しかしその他に燃料中の核分裂物質の密度が燃料サイクルの進行中に減少するため、中性子を吸収する冷却水中の硼素の濃度も、燃料サイクルの進行中に低下させねばならない。これは、通常冷却水回路から硼素を含有する冷却水を除き、かつ硼素を含まない同分量の水を供給することで達成される。この工程で、硼素を含む冷却水と共にリチウムも循環路から除去され、これは通常完全に塩分を除いた水の供給ででは補えない。従って結果として硼素濃度の低下によりリチウム濃度も低下する。燃料サイクルの終わりに硼素濃度の十分な低下を達成すべく、冷却水の交換質量を著しく増大する。従って通常必要なリチウム濃度を維持するため、LiOH溶液が冷却水回路、特に加圧水炉の一次循環路に供給される。
【0006】
即ち、軽水炉の冷却水中のリチウム含量は、軽水炉の運転サイクルに依存して調整せねばならない。調整に当っては、特に燃料サイクルの早期にリチウムを冷却水に供給し、かつ燃料サイクルの後期に冷却水からリチウムを分離する。
【0007】
原子炉内での核分裂により、また中性子照射による物質の放射化により絶えず放射性物質が生じ、これが一部は冷却水中に達し、冷却水を汚染する。これら物質は冷却水中で異なる化学構造で、また一部は溶解されず、一部は溶解されて陰又は陽イオンとして存在する可能性がある。特にこれは放射性核種、特に陽イオンとして存在するセシウム及びコバルトに作用する。冷却水からのリチウムの分離は、通常リチウムの陽イオンの正電荷を利用して行われるので、陽イオンの放射性不純物の一部も、リチウムと一緒に冷却水から分離される。分離された高価で純粋なリチウム同位体は汚染され、従って通常もはや再利用不可能である。
【0008】
例えば、通常リチウム濃度の低下のため、冷却水を、イオン交換樹脂を含むイオン交換体を介して通す。この陽イオン交換樹脂は、貫流する水中に含まれるリチウムイオンをほぼ完全にこの樹脂に結合し、同時に等量の水素イオンを水に引き渡す。しかしそれらはまた陽イオンの不純物も結合し、即ち放射性核種を濃縮する。それらが飽和し、最終的にリチウム除去の効力を失うと、新しい樹脂と取り替えられる。高価な7Liを回収し、必要に応じ再び冷却水回路に供給できる この交換樹脂の再生は、その際濃縮された不純物も7Liと一緒に分解すると云う障害にぶつかる。従って使用済みの交換樹脂は、高放射性の特殊廃棄物として処理せねばならない。
【0009】
本発明は、2つの溶液の循環路間で電気透析を行う場合、2つの溶液中でイオン濃度を調整できるという前提から出発する。その際電気透析とは、イオンを搬送する方向及び装入量を電圧の印加により制御でき、循環路を分離する少なくとも1つの膜を有する膜装置のことである。このような電気透析法の例は、例えば欧州特許出願第19747077.7号及び同第19747076.9号明細書に記載されている。しかし特に第一に挙げた出願明細書に記載の方法は、リチウム濃度の低下と同時に硼素濃度の低下も伴うという欠点を有する。
【0010】
本発明の課題は、このような電気透析により操作する方法及び装置を改善することにある。
【0011】
この課題を解決するため、本発明は、従来技術による軽水炉の冷却水循環路内にある陽イオン不純物を含む冷却水中にリチウムを添加する方法から出発する。その際冷却水を電気透析ユニットの第一の側に通し、濃縮液循環路内の媒質を電気透析ユニットの第二の側に通す。この媒質中には高められた陽イオン濃度が存在する。その際電気透析ユニットに電圧を印加することで、冷却水循環路内の冷却水と濃縮液循環路内の媒質との間のリチウム陽イオンの交換を制御する。
【0012】
上記方法におけるこの課題は、本発明により陽イオン不純物の選択性イオン交換体による濾別により解決される。それには、特に陽イオン交換体が適する。この選択性イオン交換体は、濃縮液循環路内に配置され、即ち浄化は冷却水を通さず、濃縮した陽イオン含有媒質を通す選択性イオン交換体内で行われる。
【0013】
この場合本発明は、選択性イオン交換体の除染係数が、イオン交換体を通る溶液の濃度に依存すると云う新たな知見から出発する。除染係数は、イオン交換体手前の濃度の、イオン交換体後方の濃度に対する比を与える。この係数は、イオン濃度の低い溶液中において、高濃度の場合よりも著しく低い。更にこの係数は溶液のpH値及び導電率に関係する。従って、陽イオンを選択的に交換する膜装置又は選択性イオン交換体は、例えばリチウム濃度を2つの循環路内で調整する電気透析ユニットの膜としてだけ限定的に有効である。もっともイオン交換体のこの選択度は、交換体が適切な循環路内で選択すべきイオンのフィルタとしてのみ使用される場合は、極めて有効に利用できる。
【0014】
陽イオン不純物を含む冷却水中へのリチウムの添加に電気透析ユニットを使用する場合、透析膜として陽イオン交換体を使用するとよい。この透析膜は交換を必要としないか、長い時間間隔をあけて交換すれば足りる。それどころか、濃縮液循環路内に配置したイオン交換体だけを使い果たし、交換体を水循環路内に比較的低濃度で配置する場合よりも、著しく大量の陽イオン不純物をH+イオンと交換する。従って上記の系統、即ち水循環路と濃縮液循環路内で、陽イオン不純物の濃度を効果的に低下させるには、比較的少量の選択性イオン交換体で十分である。更に使い尽した交換体中の水循環路に必要な陽イオンの不純物に対する割合は、著しく不純物に有利に変えられる。従って結局、例えば原子炉内に、7Liのごく僅かな損失と廃棄を要とする僅少のイオン交換体を生じるに過ぎない。
【0015】
本発明の一形態によれば、濃縮液循環路内を通した媒質を貯蔵し、必要に応じ冷却水に供給する。これは、燃料サイクル後の時点で、付加的に新たに操作すべき純粋なリチウム同位体を冷却水に添加する必要がない利点がある。それは、上記の方法により先立つ時点で除去した純粋なリチウム同位体は、不純物を有効に除去されていることから、後に再び冷却水循環路内で使用できるからである。
【0016】
更に濃縮液循環路内の媒質を、陽イオンを濃縮するため貯蔵部を有する部分循環路に通し、また同様にこの貯蔵部につながり、陽イオン不純物を濾過する選択性イオン交換体を有する別の部分循環路を通して流すと有利である。
【0017】
電気透析ユニットの2つの側、即ち冷却水循環路と濃縮液循環路の側を、実質的に陽イオンは透過するが、陰イオンの漏出を十分阻止する膜装置(陽イオン交換膜)で分離するとよい。その結果リチウム(陽イオン)の移送時、硼素の陰イオンの移送が冷却水と媒質の間で生じない。即ち、陰イオン、特に硼素を含む陰イオンの移送を、電気透析ユニットにより実質的に阻止すると有利である。それによりリチウムを含む冷却水の添加や浄化を、硼素濃度を変えずに行える。つまり硼素とリチウムは、各々必要に応じ互いに無関係に添加可能である。
【0018】
本発明の別の一形態によれば、この方法の場合、選択的に水循環路の冷却水を電気透析ユニットの第一の側に通し、対応して濃縮液循環路の媒質を電気透析ユニットの第二の側に通す。また選択的に冷却水を電気透析ユニットの第二の側に通し、媒質を第一の側に通してもよい。従ってこの方法では、電気透析ユニットに印加する電圧の極性反転も可能である。これは、水と媒質の循環路の交換と、これと同時の電圧極性の反転とにより電気透析ユニットの電極への沈積物の浄化が行える利点がある。
【0019】
更に冷却水循環路から冷却水を取り出し、貯蔵するとよい。更に貯蔵部に通気し、特にH22ガス混合物を排除すると有利である。特に濃縮液循環路及び/又は冷却水循環路に通気すると、その際も特にH22ガス混合物を除去できる。
【0020】
本発明の別の一形態に従い、冷却水循環路を、H22再結合器を介して通すこともまた有利である。
【0021】
本発明の別の一形態によれば、本方法は、冷却液循環路からの陽イオンを陽イオン交換膜に通し、濃縮液循環路に運ぶようにして行われる。その際冷却液循環路内の電気透析ユニットの陽極側、即ちこの場合電気透析ユニットの第一の側に酸素が生じる。従って、少なくとも冷却水の一部を冷却水部分導管に通し、少なくともこの冷却水の一部にH2を加え、少なくともこの冷却水の一部を、H22再結合器を介して通すのが有利である。これは冷却水から酸素を遊離し、それにより原子炉部品の腐食による損害を削減できる利点がある。
【0022】
本発明の別の一形態では、本方法は陽イオンを濃縮液循環路から陽イオン交換膜に通し、冷却水循環路に進めることで実行される。陽イオンは、好適にはリチウム陽イオンである。即ち本発明方法は、この形態の場合、実際にリチウムを冷却水循環路内に戻すようにして行われる。特にそのため冷却水を、H22再結合器を迂回するバイパス管に通す。即ち本発明のこの形態では、冷却水循環路内の電気透析ユニットの第一側(陽極側)で、バイパス管で先に挙げたH22再結合器を迂回するため、この電気透析工程により酸素が追加生成することはない。
【0023】
上述の方法は、特にリチウムの添加に使用されるばかりでなく、特に冷却材中の陽イオン不純物の削減にも使用される。
【0024】
上記の課題は本発明により、軽水炉の陽イオン溶液を含む冷却水循環路内の陽イオン不純物を削減する方法によって解決される。その際冷却水循環路の冷却水を電気透析ユニットの第一の側に通し、濃縮液循環路の媒質を電気透析ユニットの第二の側に通す。本発明方法では、媒質中の陽イオン濃度を高め、濃縮液循環路内の選択性イオン交換体で、陽イオンの不純物を媒質から濾過して除く。
【0025】
本発明の別の一形態によれば、この方法は冷却材中にリチウムを添加するのにも用いられる。特に前記の形態中で最後に挙げた方法を行うと有利である。
【0026】
更にこの課題は、特に上記方法の一変法又はこの変法の一形態を実施するのに適した装置により解決される。この種の装置の1つは、従来技術に相応してその第1の側で冷却水循環路に、また別の、即ち第二の側で濃縮液循環路に接続している電気透析ユニットを有する。本発明によれば、この装置では、濃縮液循環路内に選択性イオン交換体が接続される。電気透析ユニットのこれら二つの側は、少なくとも1つの陽イオン交換膜を有し、陽イオンだけを交換する膜装置により分離される。この膜装置がリチウムの陽イオンを実質的に透過すると有利である。また他方、この膜装置が硼素の陰イオンを実質的に透過しないと有利である。
【0027】
このイオン交換体は、特に陽イオンのセシウム及び/又はコバルト核種に選択的に作用する。そのため、このイオン交換体を陽イオン交換体として形成すると有利である。特にこの交換体は、フェノール及び/又はフォルムアルデヒドをベースとする樹脂、特にデュオライト(Duolite)及び/又はアンバーライトの市販名で公知の樹脂を含む。これらは、特に陽イオンのセシウム及び/又はコバルト核種に選択的に作用する利点を持つ。
【0028】
本発明の別の一形態では、水循環路にH22再結合器を接続する。この再結合器は、特に電気透析ユニット内で生じる酸素の再生に用いられる。そのため有利には、H22再結合器は陰イオン交換体で満たされた触媒床を含む。この陰イオン交換体は、パラジウムをドープした樹脂でできている。それには、例えばバイエル社(Bayer AG)の社誌に所載の、Lewatitの市販名で入手可能な、特にパラジウムをドープされた樹脂が好適である。
【0029】
本発明の別の一形態によれば、この電気透析ユニットは弁切換器を介して水循環路及び濃縮液循環路に接続している。この弁切換器を介して、水循環路は選択的に電気透析ユニットの第一又は第二の側に接続可能である。従って濃縮液循環路の接続は、電気透析ユニットに切換え可能である。即ち水循環路をこの電気透析ユニットの第一の側に、また濃縮液循環路を第二の側に接続でき、しかも水循環路を第二の側に、また濃縮液循環路を第一の側に接続できる。即ちこれら循環路の接続は、弁切換器を介し切換え可能である。水循環路の切換えに相応して、電気透析ユニットに加える電圧を切換えることができる。これは、電気透析ユニットの電極を、選択的に陰極又は陽極としても使用できる利点を有し、その結果電気透析の方向を逆転させられる。従って電気透析ユニットの電極から、かつて選択した切換えの向きに伴い溜まった堆積物を除くことができる。
【0030】
本発明の別の一形態では、濃縮液循環路に水循環路内で閉鎖可能な供給開口を有する貯蔵部が接続される。該貯蔵部は、濃縮液循環路内に水酸化リチウム溶液を貯蔵するのに用いられ、その供給開口は必要に応じ水酸化リチウム溶液の返送のため開けることができ、こうして純粋な7Li同位体は水循環路に戻される。
【0031】
本発明の別の一形態によれば、軽水炉の冷却水系統は冷却材浄化装置、冷却材貯蔵部、冷却材蒸発装置及び本発明の前記形態の1つに基づく装置から成る。その際本発明による装置の水循環路は冷却材浄化装置又は冷却材貯蔵部又は冷却材蒸発装置に接続している。
【0032】
本発明の有利な実施形態を、図面に基づき以下に詳述する。図は一部を概略的な作図で示す。
【0033】
図1は、本方法を実施するための電気透析ユニットの概略図である。半透膜Mとして示されているこの膜装置は、リチウムを除くための陽イオン交換膜として形成された、ただ1種類の電極と膜とが交互する積層体(スタック)に形成されている。これら電極は、交互に陰極Kと陽極Aの形を取る。電極K、Aと膜Mとの中間スペース内に冷却水WVか、濃縮液循環路の媒質KOが通される。図1では、これを電気透析ユニットMEDの第一の側S1に冷却水循環路の冷却水WVを通すことで概略的に示している。この冷却水の一部は、脱イオン化冷却水WD(Dilnat)として再び透析ユニットMEDを出ていく。この電気透析ユニットMEDの第二の側S2に、濃縮液循環路内の媒質(濃縮液)KOを通す。図1に示すように電圧を印加すると、冷却水WVと濃縮液KOとの間でリチウム陽イオンが交換される。図1に示した例では、リチウム陽イオンは冷却水から奪われ、濃縮液に移行する。この置換は陽イオン交換膜Mにより行われる。その際冷却水WV中に酸素O2が生じる。濃縮液KO中で水H2Oが水酸化イオンOH-に分解することにより荷電の均等化が行われる。
【0034】
正しい化学的条件付けの目的で、リチウム7Li+を完全に又は一部除くために用いるこの反応冷却材(例えば水WV、WD)は、意図的に添加される物質の硼素及びリチウム7Li+の他に、核分裂によるか、中性子放射による放射化により生じる放射性不純物をも含む。この不純物は不可避の種々のメカニズムにより冷却材中に達し、そのため原子力発電所設備内の浄化系統から完全には除去できない。従って最近の加圧水炉の反応冷却材(水WV、WD)中に、この関連で、特に関係深い、陽イオンとして生じる134Cs、137Cs、58Co、60Co核種の特徴的な放射能濃度が測定される。その際その大きさの程度は、ほぼ106〜107Bq/Mgである。図1の電極K、Aと膜Mの配置を持つ装置をこの種の冷却材の1つで運転する際、例えば出発濃度1.4ppmのリチウムを、同時に硼素濃度を変えることなく、約0.22ppmの残留濃度に低下させられる。その際、濃縮液KO中のリチウム濃度は約1250ppmに調整される。
【0035】
陽イオンの放射性不純物、特に2つのセシウム同位体134Csと137Csも、この方法で90%以上迄濃縮液KO中、即ち濃縮液循環路に移される。これはある程度60Co核種にも関係する。
【0036】
この方法によれば、例えば前記装置により濃縮液はイオン交換体に通される。このイオン交換体は、特にセシウムに選択的に反応する陽イオン交換樹脂で満たされている。図2から読み取れるように、この方法により相応の装置内で使用される陽イオン交換体の場合、リチウムに対する吸収能は、床容積の約10倍の量の通過で既に使い尽くされ、それ以上リチウムを濃縮液KOから吸収できない。これはフィルタの手前のリチウム濃度を示す曲線VF(7Li)と、フィルタの後方のリチウム濃度の経過を示す曲線NF(7Li)を比較する図2から読み取ることができる。しかしそれと対照的に、セシウムに対する吸収能は床容積の約140倍の量の通過後も、なお使い尽くされず、上記の樹脂はなお約40の除染係数をセシウムの同位体134Cs及び137Csに示している。これは1つには曲線VF(134Cs)とNF(134Cs)並びにVF(137Cs)とNF(137Cs)を対比する図2から読み取ることができる。
【0037】
即ちこの方法の場合、セシウムCsとコバルトCoをリチウムLiから極めて効果的に分離できる。これは特に、使用する樹脂の選択度、高いリチウムとセシウム濃度、高いpH値と濃縮液循環路の媒質KO(濃縮液)の高い伝導度により実現される。それに対し、この種樹脂の1つは通常冷却材循環路中で冷却水WV、WDを処理すると、Liに対する吸収能は既に僅かな床容積により使い尽くされ、しかも上記の放射性核種に対し低い除染係数を示すに過ぎない。
【0038】
しかし本方法及び装置では、結局再利用のために用意したリチウムは水溶液中に残留し、一方セシウム又は他の不純物は樹脂に結合される。この樹脂は、その使用後に通常法で廃棄物として処理可能である。
【0039】
この濃縮液循環路は、1.3GWの加圧水炉に約1m3程度の僅かな容積と、約1 .5m3/時程度の僅かな通過量を示すに過ぎない。このような容積の濃縮液KOの場合、運転サイクルの進行中に実際に冷却材から除かねばならない全てのリチウムを実際に中間貯蔵することができる。
【0040】
これは、セシウム、コバルト又は他の不純物を濾過して除くイオン交換体を比較的小さく設置できる利点を有する。例えば約80リットルの床容積で十分である。そのため、この樹脂中に保留される放射能は極めてコンパクトで、処理し易い形で廃棄できる。もし同じ放射能量を、装置の冷却材浄化系統内に存在し、通常使用されている混床フィルタに保持するなら、それにより惹起される放射性廃棄物はその何倍もの容積を占め、廃棄の際に相応して高い費用を要する。
【0041】
図3に本方法を実施する装置を示す。加圧水炉の一次循環路3に由来する冷却材WV、即ちそこに存在する硼素Bとリチウム7Li+の濃度のため不可避の汚染放射性物質(Cs、Co)濃度を持つ冷却材WVが冷却材導管1内を流れる。この冷却材WVは、通常約50℃に冷却され、配管、外装及び装置内の流動抵抗の阻止に必要な僅かな圧力を持つ。冷却材供給導管5により冷却材WV(水)は、電気透析ユニットの全体又は一部に、即ち膜式電気透析ユニットMEDに通される。この電気透析ユニットMEDは、電流供給器7を介して調整可能な直流電圧を供給される。膜式電気透析ユニットMED内で冷却材WVから陽イオン、特にリチウムとセシウムの陽イオンを除去し、濃縮液KO内に移行させる。この濃縮液KOを、濃縮液排出管9を介して電気透析ユニットMEDから除去する。陽イオン著しく低減した冷却材WD(Dilnat)は、冷却材排出導管11を介して冷却材収集タンクBWに流れる。冷却材収集タンクBWは原子力発電所内に存在する排ガス又は排気系統13に接続しており、従ってこのタンクは常圧である。戻り供給ポンプ15により冷却材を冷却材収集タンクBWから吸引する。戻り供給ポンプ15の圧力側の配管17に接続端子19があり、この接続端子で冷却材WDにガス状水素H2が添加可能である。
【0042】
その際この冷却材WDを、まず添加したH2を完全に溶液に混入させるスタティックミキサ21を介して、次いでH22再結合器Rを介して通す。この再結合器R内で膜電気透析プロセスによりこの水に加えられた酸素O2を完全に水素H2と反応させて除去する。同様に冷却材収容タンクBWの廃ガス系統13も冷却材循環路を特にH22ガスを排気する役目をする。 2 2 再結合器の下流で冷却材WDを、冷却材復帰管23を介して再び冷却材導管25内に供給する。記載した部分19、21及びRはもう1つの実施形態によれば、直接冷却材導管25に接続可能である。本発明の図3の実施形態では、それらは冷却水部分管27に接続しており、この部分導管はバイパス管29により迂回可能である。冷却材部分導管27もバイパス管29も、最後に再び冷却材導管25に通じている。冷却材部分導管25から一次循環路内の冷却材を接続箇所31に供給できるか、さもなければ部位33の冷却材供給導管1内に復帰させることができる。
【0043】
濃縮液循環路の媒質KOを濃縮液排出管を介して濃縮液タンクBKに通す。このタンクは主に水溶液中の水酸化リチウムを含有する。濃縮液タンクBKは同様に排ガス又は排気系統13に接続されており、即ちやはり常圧である。特に、濃縮液KO中で(冷却水からリチウムを除いて)生じた水素を、場合によっては(冷却水へのリチウムの添加により)生じる酸素も、爆発の危険のあるH22ガスに混和するのを回避できる。この濃縮液KOは、濃縮液(環境)ポンプで吸引可能であり、膜式電気透析装置MEDの濃縮液のセルに通すことができる。最後にこの濃縮液を、再度濃縮液排出管9を介して濃縮液タンクBKに供給する。
【0044】
濃縮液タンクBKに接続する第2の部分循環路37内に濃縮液を濃縮液ポンプ39で吸引し、イオン交換体ITを介して通すことができ、該イオン交換体は、特にセシウム選択性陽イオン交換樹脂を含む陽イオン交換体として形成される。最後にこの部分循環路37の別の導管を介し、再度この濃縮液を濃縮液タンクBKにもたらす。
【0045】
濃縮液循環路から除去した液体を補充するため、濃縮液タンクBKに脱イオン化液43用の接続端子41を設ける。
【0046】
この濃縮液の一次循環路への供給、従って純粋なリチウム同位体の一次循環路への復帰供給は、同様に濃縮液タンクBKにつながる管45を介して行う。
【0047】
濃縮液循環路(47)の側又は冷却材循環路(49)の側の弁切換器47、49は、各々の媒質を膜式電気透析ユニットの二つの側間で交換するために用いられる。その際同時に膜式電気透析ユニットの電極を交互に接続し、それによりイオンの搬送方向も逆転する。この工程により、膜M及び電極K、Aから、場合により生じる堆積物が除去される。
【0048】
しかし弁切換器の位置を変えずに、電極電位の極性の変更を行うと、膜式電気透析ユニットMEDが陽イオンを濃縮液KOから冷却材中に添加する役目する。これは、この方法の場合濃縮液循環路内のリチウム水溶液をイオン交換体IT中で、この方法による不純物を上述した方法により浄化できるために可能である。
【0049】
最後に挙げた方法を使用する場合、進行中の冷却材からの酸素の除去を、冷却材の部分循環路27を介して行う必要はもはやない。その際再結合器Rはバイパス管29を介して迂回できる。しかしこの場合、元来存在する水素に、その時点で酸素が供給されるので、濃縮液タンクBK内のタンク雰囲気を十分洗浄するように配慮されている。洗浄(即ちH22ガスの排気)は供給・排出管を介して排ガス系統13内で行われる。
【0050】
軽水炉の冷却水系統51において、図4から判るように、先に挙げた実施形態とは異なり、膜式電気透析ユニットを、例えば冷却水系統51の冷却材浄化装置53の背後で操作する。但しこの装置はまた、一次冷却材を貯蔵する設備、即ち冷却材貯蔵部55内に接続してもよい。或いはまた膜式電気透析ユニットMEDを、硼酸を濃縮し、脱イオン化液を生成する装置、即ち冷却材蒸発装置57の背後に接続してもよい。しかも場合によってはこれらの変更を互いに組合せることも有利である。冷却材浄化装置53、冷却材貯蔵部55及び冷却材蒸発装置57は、図4には詳細には記載せず、象徴的に要素の集積として示している。
【0051】
膜式電気透析ユニットMEDを冷却材浄化装置53の背後に接続することは、容量調整システムから除去した冷却材の部分流を膜式電気透析により処理し、リチウム及び汚れている陽イオンを十分に直に高圧供給ポンプにより除去し、再度一次循環路内に供給することを可能にする。特に一次循環路内の集積構造にリチウム・セシウムの除去による影響は起こらない。硼素/脱イオン化液を供給する冷却材貯蔵部及びその系統を使って冷却材を交換する必要もない。特に酸素を除去するためのH2の供給は、除去した冷却材中に存在する水素濃度が十分であるため不要である。冷却材を、膜式電気透析ユニットの容量に相応しくない大きな比率で交換すると、冷却材はもはや処理不能となる。
【0052】
従って、場合によっては膜式電気透析ユニットMEDを冷却材貯蔵部55内に接続するとよい。この場合、冷却材の交換によりリチウム濃度の低下が起こる。硼素とリチウムを含む一次循環路から、冷却材を容量調整システムにより除き、冷却材貯蔵部55からの同じ硼素濃度を持つ冷却材(但しリチウム不含)と交換する。これは、膜式電気透析ユニット内で、この方法が完全に冷却材の除去と再供給とは無関係に、時間的かつ系統的に容量調整システムで進行する利点を有する。一次循環路から大きな貫流率で取り出した冷却材もこの方法で処理できる。中間貯蔵により水素ガスが発生する可能性があるので、この方法により処理した冷却材(水)から酸素を除去するため水素を外部から供給する必要がある。
【0053】
膜透析ユニットMEDを冷却材蒸発装置57の背後に接続すると、濃縮液流KOが冷却材流RV、WWに比べて小さいことから、この方法を実施するシステムを特にサイズを小さくできる利点がある。リチウム濃度の低下は冷却材の交換により行われる。即ち硼素及びリチウムを含有する一次循環路から冷却材を、容量調整システムを用いて除去し、冷却材貯蔵部からの同じ硼素濃度で、但しリチウムを含まない冷却材と交換する。この方法もやはり冷却材の排除と再供給と関係なく時間的かつ系統的に進行する。特に大きな貫流率で一次循環路から取り出した冷却材も処理する。勿論この場合も酸素の除去は必要である。更に硼酸の濃縮液は膜式電気透析ユニットで処理する前に冷却せねばならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電気透析ユニット内での陽イオンの交換方法を示す図。
【図2】 濃縮液循環路内に配置した選択性イオン交換体中で陽イオンの不純物を濾過除去した際の測定グラフ図。
【図3】 本発明方法を実施する装置及びその工程を示す図。
【図4】 軽水炉冷却水系統内の装置の配置について別の可能性を示す図。
【符号の説明】
M 半透膜
K 陰極
A 陽極
KO 媒質(濃縮液)、濃縮液流
MED (膜式)電気透析ユニット
S1 透析ユニットの第一の側
S2 透析ユニットの第二の側
WV 冷却水、脱イオン化水
BW 冷却材収容タンク
WD 脱イオン化冷却材(Dilnat
再結合器(触媒)
BK 濃縮液タンク
IT イオン交換体
RV、WW 冷却材流
1 冷却材導管
3 一次循環路
5 冷却材供給管
7 電流供給器
9 濃縮液排出管
11 冷却材排出管
13 排ガス又は排気系統
15 戻り供給ポンプ
17 配管
19、41 接続端子
21 スタティックミキサ
23 冷却材復帰導管
25 冷却材導管
27 冷却材部分導管
29 バイパス管
31 接続箇所
33 部位
37 部分循環路
39 濃縮液ポンプ
43 脱イオン化液
45 導管
47、49 弁切換器
51 冷却水系統
53 冷却材浄化装置
55 冷却材貯蔵部

Claims (27)

  1. 陽イオン溶液を含む軽水炉の冷却水循環路内の陽イオン不純物を低減する方法であって、
    冷却水循環路の冷却水を電気透析ユニットの第一の側に、濃縮液循環路内の媒質を電気透析ユニットの第二の側に通し、濃縮液循環路内の選択性イオン交換体中で陽イオンの不純物を前記媒質から濾過して除く方法において、
    イオン交換体への前記媒質の供給前に、陽イオンの濃度を増大させる工程を含む
    ことを特徴とする方法。
  2. 冷却水を電気透析ユニットの第一の側に、濃縮液循環路の媒質を電気透析ユニットの第二の側に供給し、電圧の印加により、電気透析ユニット内で冷却水循環路内の冷却水と濃縮液循環路内の前記媒質との間のリチウム陽イオンの交換を調整することによって、軽水炉の冷却水循環路内の陽イオン不純物を含む冷却水中にリチウムを添加する方法であって、陽イオン不純物を濃縮液循環路内に配置した選択性イオン交換体により前記媒質から濾過して除く方法において、
    イオン交換体への前記媒質の供給前に、リチウムの陽イオン並びに不純物の陽イオンの濃度を増大させる工程を含むことを特徴とする方法。
  3. 濃縮液循環路内に通された媒質を貯蔵し、所要時冷却水循環路内に供給することを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 電気透析ユニットの第一の側の冷却水と、電気透析ユニットの第二の側の媒質とを、実質上陽イオンのみを交換する膜装置により分離することを特徴とする請求項1乃至3の1つに記載の方法。
  5. 冷却水から媒質中への陰イオン、特に硼素を含む陰イオンの移送を実質的に阻止することを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
  6. 濃縮液循環路内の媒質を、濃縮した陽イオンを貯蔵するための濃縮液タンクを有する部分循環路に通し、かつ同様に陽イオンの不純物を濾過する選択性イオン交換体を有し、濃縮液タンクに接続されたもう1つの部分循環路にも通すことを特徴とする請求項1乃至5の1つに記載の方法。
  7. 選択的に水循環路の冷却水を電気透析ユニットの第一の側に供給し、それに対応して濃縮液循環路の媒質を電気透析ユニットの第二の側に供給するか、或いは選択的に冷却水を電気透析ユニットの第二の側に供給し、媒質を第一の側に供給するかを切換可能としたことを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の方法。
  8. 冷却水循環路から冷却水を取り出し、貯蔵することを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の方法。
  9. 濃縮液循環路及び/又は冷却水循環路に通気することを特徴とする請求項1乃至8の1つに記載の方法。
  10. 冷却水循環路を、H22再結合器を介する形で形成することを特徴とする請求項1乃至9の1つに記載の方法。
  11. 冷却水循環路に由来する陽イオンを陽イオン交換体膜に通し、濃縮液循環路内に搬送することを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
  12. 少なくとも冷却水の一部を冷却水の部分導管に運び、少なくともこの冷却水の一部にH2を混和し、少なくともこの冷却水の一部をH22再結合器を介して通すことを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 陽イオン不純物を除去する工程の後、残留する陽イオンを濃縮液循環路から陽イオン交換膜を貫通して冷却水循環路に取り込むことを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
  14. 冷却水を、H22再結合器を迂回するバイパス管に供給することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 冷却水中の陽イオン不純物の低減のために、請求項2乃至14の1つに記載の方法を使用することを特徴とする方法。
  16. 陽イオン不純物を有する冷却水を含む冷却水循環路と、高められた陽イオン濃度を有する媒体を含む濃縮液循環路とを有する軽水炉において、冷却水循環路に接続される第一の側と濃縮液循環路に接続される第二の側とを有する電気透析ユニットと、少なくとも1つの陽イオン不純物を削減しリチウムを冷却水に添加するために、前記第一の側と第二の側との間に配設された選択性イオン交換体とを備えてなる請求項2ないし14の1つに記載の方法。
  17. 請求項1乃至14の1つに記載の方法を実施するための、第1の側で冷却水循環路に、また第2の側で濃縮液循環路に接続している電気透析ユニットを有する装置において
    濃縮液循環路内の電気透析ユニットに選択性イオン交換体が接続されたことを特徴とする電気透析ユニットを有する装置。
  18. 電気透析ユニットの側面に、少なくとも1つの陽イオン交換膜を有し、陽イオンのみを交換する膜装置により前記第1の側と前記第2の側が分離されたことを特徴とする請求項17記載の装置。
  19. 選択性イオン交換体が、セシウムCs及び/又はコバルトCo核種と選択的に反応することを特徴とする請求項17又は18記載の装置。
  20. 膜装置がリチウムの陽イオンを実質的に透過することを特徴とする請求項18又は19に記載の装置。
  21. イオン交換体が陽イオン交換体として形成されており、フェノール及び/又はフォルムアルデヒドをベースとする樹脂を含むことを特徴とする請求項17乃至20の1つに記載の装置。
  22. 冷却水循環路にH 2 2 再結合器が接続されたことを特徴とする請求項17乃至21の1つに記載の装置。
  23. 前記22再結合器が、陰イオン交換体で満たされた触媒床から成ることを特徴とする請求項22記載の装置。
  24. 陰イオン交換体が、パラジウムをドープされた樹脂から成ることを特徴とする請求項23記載の装置。
  25. 電気透析ユニットが弁切換器を介して冷却水循環路と濃縮液循環路に接続されており、冷却水循環路が電気透析ユニットの第一又は第二の側に選択的に接続可能であり、従って濃縮液循環路の電気透析ユニットとの接続部も切換え可能であることを特徴とする請求項17乃至24の1つに記載の装置。
  26. 濃縮液循環路内の濃縮液タンクが、冷却水循環路内への閉鎖可能な供給開口を有することを特徴とする請求項17乃至25の1つに記載の装置。
  27. 冷却水循環路が冷却水浄化装置又は冷却水貯蔵部又は冷却水蒸発装置に接続している、請求項17乃至26の1つに記載の装置から成ることを特徴とする軽水炉の冷却水系統。
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