JP3980847B2 - 圧電スピーカ及びそれを利用した電子機器 - Google Patents

圧電スピーカ及びそれを利用した電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電スピーカ及びそれを利用した電子機器に関し、更に具体的には、圧電スピーカにおける電極構造の改良に関するものである。
【0002】
【背景技術】
圧電スピーカは、簡易な電気音響変換手段として広く利用されており、特に近年は、携帯電話や携帯情報端末などの分野で多用されている。図8に断面を示すように、バイモルフ型の圧電発音体300は、圧電素子306,312をシム板302に貼り合わせた構成となっている。圧電素子306,312は、圧電性セラミックス{ジルコン酸チタン酸鉛(略してPZT),チタン酸バリウム,ジルコン酸鉛,チタン酸鉛などを主成分とするセラミックス}などによる圧電層310,316の表面に電極層308A,308B,314A,314Bを形成した積層構造となっている。
【0003】
一方、シム板302は、金属など(例えばFe−Ni系ステンレス材料)によって構成されている。該シム板302及び前記電極308B,314Bのそれぞれには、リード線318が半田320で接合されており、これらリード線318を介して、圧電層310,316に電圧を印加することで、それらに分極が施される。このようにして分極が施された圧電素子306,312を、例えば導電性接着剤を用いて前記シム板302に貼り合わせることで、圧電スピーカを得る。なお、本例では、電極308A,314A,シム板302は共通電位となっており、必要に応じてアースされる。
【0004】
次に、以上のような圧電スピーカの作用を説明すると、リード線318を介して、電極308Bとシム板302との間,及び電極314Bとシム板302との間にそれぞれ音声信号を与えると、圧電層310,316の分極方向が逆方向となっているため、矢印FA,FCで示す伸縮が互いに逆となる。
【0005】
すなわち、圧電素子306が矢印FA方向に伸びたときは圧電素子312が矢印FC方向に縮み、逆に、圧電素子306が矢印FA方向に縮んだときは圧電素子312が矢印FC方向に伸びる。つまり、シム板302の一方の面が縮んだときは他方の面が伸びる関係となり、全体として矢印FB方向で示すように上下方向に振動し、音が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような背景技術では、半田320を利用してリード線318を電極308B,314B及びシム板302に接合するため、半田320の厚みによって、圧電スピーカ全体の厚みが増す。これは、携帯電話や携帯情報端末に使用する場合などを考えると、薄型化という観点から、非常に不都合である。
【0007】
この発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、圧電スピーカ全体を薄型化して、電子機器に対する実装の自由度の向上,電子機器自体の薄型化を図ることができる圧電スピーカ及びそれを利用した電子機器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、圧電層に積層された電極層の少なくとも一つがホール及び接続ランドによって外部に引き出されている圧電素子により圧電発音体を構成した圧電スピーカであって、前記電極層を外部に引き出すための引出手段を有する柔軟性シートによって、前記圧電発音体の全体もしくは一部を表裏両面から覆うとともに、前記引出手段が、前記接続ランドに接触する導電性パッド,この導電性パッドに先端側が接続する導体パターン,この導体パターンの引出側に設けられる絶縁性シート,を備えたことを特徴とする。
【0009】
主要な形態の一つは、前記圧電発音体が、圧電素子をシム板の少なくとも一方の面に貼り合わせた構造であることを特徴とする。他の形態は、前記圧電素子が、単層の圧電層を有することを特徴とする。更に他の形態は、前記圧電素子が、圧電層と電極層を交互に複数積層した積層構造を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の電子機器は、前記いずれかの圧電スピーカを利用したことを特徴とする。本発明の前記目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
【0011】
【発明の実施の形態】
<実施形態1>……以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。最初に、図1及び図2を参照しながら実施形態1について説明する。図1は、本実施形態の主要断面を示す図である。同図に示すように、圧電発音体10は、シム板12の表裏に圧電素子14,20をそれぞれ貼り合わせたバイモルフ構造であって、全体がディスク状に形成されている。そして、導電性物質で予め導体パターンを形成した絶縁性の柔軟なシートないしフィルム(以下単に「柔軟性シート」という)30及び40によって表裏が全体として覆われている。
【0012】
圧電素子14は、PZTなどによって形成された圧電層16の表裏両面に電極層18A,18Bを形成した積層構造となっており、金属などによって構成されたシム板12の上面略中央に、導電性接着剤で接着される。圧電素子20も同様であり、PZTなどによる圧電層22の表裏両面に、電極層24A,24Bを形成した積層構造となっており、シム板12の下面略中央に、導電性接着剤で接着される。圧電層としては例えばPZTが用いられ、電極層としては例えば、AgもしくはAg/Pd合金が用いられる。
【0013】
図2(A)には、前記圧電素子14側を覆う柔軟性シート30に、引出手段である導体パターンを形成する様子が示されており、その#1−#1線に沿って矢印方向に見た断面が、同図(B)に示されている。これらの図において、柔軟性シート30は、シム板12よりも大きい外径を有するディスク状の透明な絶縁性シートないし絶縁性フィルムを所定形状に切抜いて形成されており、左右には、引出部32A,32Bが突出形成されている。そして、該引出部32A,32Bの上に、引出手段である導体パターン及び導電性樹脂パッド,絶縁性シートを順に重ねた構造となっている。柔軟性シートとしては、例えばPETフィルム等が用いられ、導体パターンとしては、例えば銅箔等が用いられ、導電性樹脂パッドとしては例えば導電樹脂塗布フィルムあるいは導電性接着剤等が用いられる。
【0014】
詳述すると、まず、引出部32A,32B上の所定位置に、導体パターン36A,36Bが形成される。導体パターン36A,36Bとしては、所定形状の銅箔を引出部32A,32Bに接着剤で貼り付けるようにしてもよいし、カーボンペーストや導電性ペーストなどを、スクリーン印刷や蒸着などの方法で直接形成するようにしてもよい。導体パターン36Aは、前記引出部32Aの端部から、前記圧電素子14の電極層18Aの表面適宜位置に達する長さに設定されており、導体パターン36Bは、前記引出部32Bの端部から、前記シム板12の表面適宜位置に達する長さに設定されている。
【0015】
次に、前記導体パターン36A,36Bの先端ランド側には、ランドパターンと略同形状の導電性樹脂パッド34A,34Bが、導電性接着剤で貼り付けられる。一方、導体パターン36A,36Bの引出側には、それぞれ絶縁性シート38A,38Bが接着剤などで貼り付けられる。絶縁性シート38Aは、前記導体パターン36Aとシム板12との電気的な接触を防止するためのものである。なお、絶縁性シート38Bについては、導体パターン36Bとシム板12との接触を防止する必要はないので、必ずしも設ける必要はない。
【0016】
一方、圧電素子20側を覆う柔軟性シート40に対する導体パターン36C,導電性樹脂のパッド34C,絶縁性シート38Cの形成も、基本的には、前記柔軟性シート30の場合と同様に行われる。すなわち、柔軟性シート40に、導体パターン36Cを形成し、その上に、パッド34C及び絶縁性シート38Cを貼り付ける。なお、前記導体パターン36Cは、圧電素子20の電極層24A表面の適宜位置に達する長さに設定されており、前記絶縁性シート38Cによってシム板12と絶縁されている。
【0017】
次に、上述した手順で各導体パターン36A〜36Cを形成した柔軟性シート30,40を、それぞれ、図1に示すように、圧電素子14,20の両面側から圧電発音体10の全体を覆うように貼り合わせ、圧電スピーカを得る。図2(C)には、組み立てた状態が一部破断して示されている。このような圧電スピーカの電極18A,24A及びシム板12に電圧を印加するには、導電性樹脂パッド34A〜34Cを介して接触する導体パターン36A〜36Cに、例えば図示しないピンを柔軟性シート30,40上から接触させるようにする。
【0018】
次に、以上のような構成の圧電スピーカの作用を説明する。駆動電圧は、電極18Aとシム板12との間,電極24Aとシム板12との間に、前記ピン,導体パターン36A〜36C,導電性樹脂パッド34A〜34Cを介してそれぞれ印加される。仮に圧電層16,22の分極方向が逆方向であるとすると、同じ駆動信号を電極18A,24Aに与えたとしても、圧電層16,22の伸縮方向は互いに逆となる。すなわち、シム板12の一方の面で圧電層が縮んだときは他方の面で圧電層が伸びる関係となり、全体として図の上下方向に振動し、音が発生する。なお、この場合において、柔軟性シート30,40は十分柔軟性があるため、柔軟性シート30,40によって圧電発音体10の振動が妨げられることはない。
【0019】
このように、本実施形態によれば、柔軟性シート30,40に、予め金属箔あるいは導電性ペーストなどによる導体パターン36A〜36Cを形成し、これら柔軟性シート30,40によって圧電発音体10を挟むように貼り合わせる。そして、導電性樹脂パッド34A〜34C,導体パターン36A〜36Cを介して電極の引出しを行うので、圧電スピーカの全体を薄型化することができる。また、従来の半田付けと比較して、圧電発音体を柔軟性シートで挟むだけでよく、作業の簡略化を図ることも可能である。
【0020】
<実施形態2>……次に、図3及び図4を参照して本発明の実施形態2について説明する。図3(A)は、本実施形態の圧電スピーカの構成を示す斜視図であり、その#2−#2線に沿って矢印方向に見た断面が、同図(B)に示されている。図4は、本形態の他の例を示す図である。上述した実施形態1では、シム板12の外径が、その両面に設けられた圧電素子14,20よりも大きい場合について説明したが、本実施形態では、シム板とその両面に設けられた圧電素子の外径が同一もしくは、シム板が圧電素子間に介在しない例である。なお、上述した実施形態と同一または対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施形態についても同様)。
【0021】
本実施形態の圧電発音体50は、図3(B)に示すように、シム板52の両面に圧電素子54,60を貼り合わせたバイモルフ構造であって、全体がディスク状に形成されている。シム板52,圧電素子54,60の外径は同一に設定されている。そして、金属箔や導電性薄膜による導体パターンを予め形成した柔軟性シート30,40で、全体が覆われている。
【0022】
圧電素子54は、圧電層56の表裏両面に電極層58A,58Bをそれぞれ形成した積層構造となっている。圧電素子60は、圧電層62の表裏両面に電極層64A,64Bをそれぞれ形成した積層構造となっている。電極層58A,64Aと同一平面上には、接続ランド58C,64Cがそれぞれ形成されている。一方、圧電層56,62には、スルーホールないしビアホール66,68が設けられており、前記接続ランド58C,64Cにそれぞれ接続されている。スルーホール66,68には、内側の電極層58B,64Bも接続されている。すなわち、スルーホール66,68によって、内側の電極層58B,64Bが接続ランド58C,64Cにそれぞれ接続されて、外部に引き出し可能となっている。
【0023】
以上のように、本実施形態では、シム板52が、圧電層54,60と同一の外径を有するため、該シム板52と接する電極層58B,64Bと外部との接続が、前記接続ランド58C,64Cを介して行われる構成となっている。
【0024】
前記圧電素子54側を覆う柔軟性シート30の引出部32Aには、上述した実施形態1と同様の方法で、導体パターン36A,導電性樹脂パッド34A,絶縁性シート38Aがそれぞれ所定の位置に設けられる。また、引出部32B側も同様に、導体パターン36B,導電性樹脂パッド34B,絶縁性シート38Bが所定の位置に設けられる。
【0025】
また、圧電素子60側を覆う柔軟性シート40の引出部42Aには、導体パターン34C,導電性樹脂パッド36C,絶縁性シート38Cが所定位置に設けられる。引出部42Bにも、同様に、導体パターン34D,導電性樹脂パッド36D,絶縁性シート38Dが所定位置に設けられる。
【0026】
前記柔軟性シート30,40は、導電性樹脂パッド34A,34Cが電極層58A,64Aの任意位置に接触し、かつ、導電性樹脂パッド34B,34Dが接続ランド58C,64Cと接触するように、圧電発音体50を表裏から挟んで貼り合わせられる。電極層58Aについては、導電性樹脂パッド34A及び導体パターン36Aを介して引き出され、外部と接続される。電極層64Aについては、導電性樹脂パッド34C及び導体パターン36Cを介して引き出され、外部と接続される。一方,電極層58Bについては、スルーホール66,接続ランド58C,導電性樹脂パッド34B,導体パターン36Bを介して、外部と接続される。電極層64Bについては、スルーホール導体68,接続ランド64C,導電性樹脂パッド34D,導体パターン36Dを介して、外部と接続される。なお、電極層58B,64Bは、シム板52によって電気的に接続されているため、どちらか一方から外部に引き出すようにしてよい。
【0027】
このように、本実施形態では、シム板52と圧電素子54,60の外径を同一にし、シム板52と積層された電極層58B,64Bと外部との電気的接続を、圧電素子54,60に形成したスルーホール66,68及び接続ランド58C,64Cを介して行うこととしたので、圧電スピーカ全体の小型化を図ることができる。
【0028】
また、本実施形態では、シム板52と圧電素子54,60が同一の外径に設定されているため、シム板52と導体パターン36A,36Cが接触しない。従って、導体パターン36Aと36Cが、柔軟性シート30の引出部32A(又は42A)で重ならないように、例えば、図4(A)に示すように、各部がずれた位置となるように柔軟性シート30,40にそれぞれ形成することにより、上述した絶縁性シート38A,38Cは不要となる。更に、同図(B)に示すように、圧電素子54,60を直接貼り合わせた構造,すなわちシム板を省いた構造とすることも可能である。この場合も、電極引出構造は、前記図3に示す圧電発音体50と基本的に同様である。
【0029】
<実施形態3>……次に、図5を参照しながら、本発明の実施形態3について説明する。上述した実施形態では、柔軟性シートに予め電極引出パターンを形成することとしたが、本実施形態では、直接圧電発音体に対して、電極引出パターンを形成する。
【0030】
同図に示すように、本実施形態の圧電発音体80は、シム板82の一方の面に圧電素子84が接着されたユニモルフ型の構造となっている。まず、同図(A)に示すように、柔軟性シート86に、シム板82側を貼り合わせ、その上から、柔軟性シート90を重ね、これら柔軟性シート86,90の左右に設けられた引出部88A,88Bと92A,92Bが、それぞれ重なるように貼り合わせる。すなわち、柔軟性シート86,90で圧電発音体80を挟む。
【0031】
次に、同図(B)に示すように、柔軟性シート90の所定位置を削り、電極引出用の孔94A,94Bを形成する。図示の例では、孔94Aは、圧電素子84の表面電極上の適宜位置に、また、孔94Bは、シム板82の表面上の適宜位置となるように形成されている。これら孔94A,94Bには、略同一外径に形成された導電性樹脂パッド96A,96Bが埋め込まれる。そして、それらの上に、導体パターン98A,98Bを設ける。具体的には、金属箔を貼り付ける,所定パターンで印刷や蒸着を行うなど,公知の各種の方法を適用してよい。最後に、同図(C)に示すように、柔軟性シート90の上に、同一形状の柔軟性シート100を、それらの引出部92A,92Bと、102A,102Bが重なるように貼り合わせる。
【0032】
このように、本実施形態によれば、圧電発音体80に対して、電極引出パターンを形成する各部を順に形成することによって、電極引出構造が形成される。なお、本実施形態では、圧電素子80をユニモルフ型の構造としたが、上述した実施形態と同様に、バイモルフ型の構造としてもよい。
【0033】
<実施形態4>……次に、図6を参照しながら、本発明の実施形態4について説明する。同図は、実施形態4の主要断面を示す図である。上述した実施形態1〜3では、圧電素子は、一つの圧電層のみを有する単層構造としたが、本実施形態のように、複数の圧電層を有する積層構造とすることも可能である。
【0034】
同図に示すように、圧電発音体200は、シム板202の両面に圧電素子204,210を貼り合わせたバイモルフ構造となっており、各圧電素子204,210は積層構造となっている。まず、圧電素子204について説明すると、圧電素子204は、PZTなどによる圧電層208A,208Bと、電極層206A〜206Cを交互に積層した構造となっている。圧電層208A,208Bには、該当個所にスルーホール206E,206Fが形成されている。スルーホール206Eによって、内部に位置する電極層206Bが上面側に引き出され、接続ランド206Dに接続されている。また、スルーホール206Fによって、交互に位置する電極層206A,206Cが接続されている。
【0035】
圧電素子210も同様であり,電極層212A〜212Cと、圧電層214A,214Bを積層した構造となっている。圧電層214A,214Bには、該当個所にスルーホール212E,212Fが形成されている。スルーホール212Eによって、内部に位置する電極層212Bが下面側に引き出され、接続ランド212Dに接続される。また、スルーホール212Fによって、交互に位置する電極層212A,212Cが接続される。
【0036】
このような構成の圧電発音体200は、所定位置に導体パターンを予め形成した柔軟性シート30,40で、全体がそれぞれ覆われる。電極層206A,206C,212A,212Cは、スルーホール206F,212F及びシム板202を介して全て同電位となっており、柔軟性シート30に設けられた導電性樹脂パッド34B及び導体パターン36Bを介して一個所から引き出される。
【0037】
また、電極層206Bについては、接続ランド206Dから、導電性樹脂パッド34A,導体パターン36Aを介して外部に引き出され、電極層212Bについては、接続ランド212Dから、導電性パッド34C,導体パターン36Cを介して外部に引き出される。このように、電極層と圧電層が複数回積層した積層構造の圧電素子に対しても、本発明を適用することができる。
【0038】
<他の実施形態>……本発明には数多くの実施形態があり、以上の開示に基づいて多様に改変することが可能である。例えば、次のようなものも含まれる。
(1)前記実施形態に示した材料,形状,寸法は一例であり、同様の作用を奏するように適宜変更可能である。
(2)圧電層と電極層の積層数,内部電極の接続パターンなども必要に応じて適宜変更可能である。また、前記実施形態を組み合わせるようにしてもよい。
)本発明の好適な応用例としては、携帯電話,携帯情報端末(PDA),ボイスレコーダ,PC(パソコン)などの各種電子機器のスピーカがある。他にアクチュエータなど、各種の用途に適用してよい。図7には、一例として、携帯電話やデジタルカメラ等の筐体に、上述した圧電スピーカを取り付けたときの主要断面が示されている。同図に示すように、筐体260のスピーカ取り付け部位には、圧電発音体250によって生成された音声を、筐体260の外部に放音するための放音孔262が複数設けられている。また、これら放音孔262の周囲には、圧電発音体250を支持するための支持部264が設けられている。圧電発音体250は、それを覆う柔軟性シート252の端部が前記支持部264に接着剤266などで固定支持されている。このように、本発明によれば、柔軟性シート252を利用して簡便に圧電スピーカを対象機器に取り付けることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、圧電層に積層された電極層の引出手段を形成した柔軟性シートによって圧電発音体の表面を覆うようにしたので、圧電スピーカ全体の薄型化を図ることができ、電子機器に対する実装の自由度が向上するとともに、電子機器自体の薄型化にも貢献できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の主要断面を示す図である。
【図2】前記形態の電極引出構造の形成手順を示す図である。
【図3】本発明の実施形態2を主要構成を示す図である。
【図4】前記形態の他の例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態3の電極引出構造の形成手順を示す図である。
【図6】本発明の実施形態4の主要断面を示す図である。
【図7】本発明の圧電スピーカの取り付け例を示す主要端面図である。
【図8】従来の圧電発音体の電極引出構造を示す図である。
【符号の説明】
10…圧電発音体
12…シム板
14,20…圧電素子
16,22…圧電層
18A,18B,24A,24B…電極層
30,40…柔軟性シート
32A,32B…引出部
34A〜34C…パッド
36A〜36C…導体パターン
38A〜38C…絶縁性シート
50…圧電発音体
52…シム板
54,60…圧電素子
56,62…圧電層
58A,58B,64A,64B…電極層
58C,64C…接続ランド
66,68…スルーホール
80…圧電発音体
82…シム板
84…圧電素子
86,90,100…柔軟性シート
88A,88B,92A,92B,102A,102B…引出部
94A,94B…孔
96A,96B…パッド
98A,98B…導体パターン
200…圧電発音体
202…シム板
204,210…圧電素子
206A〜206C,212A〜212C…電極層
206D,212D…接続ランド
206E,206F,212E,212F…スルーホール
208A,208B,214A,214B…圧電層
250…圧電発音体
252…柔軟性シート
260…筐体
262…放音孔
264…支持部
266…接着剤
300…圧電発音体
302…シム板
306,312…圧電素子
308A,308B,314A,314B…電極層
310,316…圧電層
318…リード線
320…半田

Claims (5)

  1. 圧電層に積層された電極層の少なくとも一つがホール及び接続ランドによって外部に引き出されている圧電素子により圧電発音体を構成した圧電スピーカであって、
    前記電極層を外部に引き出すための引出手段を有する柔軟性シートによって、前記圧電発音体の全体もしくは一部を表裏両面から覆うとともに、
    前記引出手段が、
    前記接続ランドに接触する導電性パッド,
    この導電性パッドに先端側が接続する導体パターン,
    この導体パターンの引出側に設けられる絶縁性シート,
    を備えたことを特徴とする圧電スピーカ。
  2. 前記圧電発音体が、圧電素子をシム板の少なくとも一方の面に貼り合わせた構造であることを特徴とする請求項1記載の圧電スピーカ。
  3. 前記圧電素子が、単層の圧電層を有することを特徴とする請求項1又は2記載の圧電スピーカ。
  4. 前記圧電素子が、圧電層と電極層を交互に複数積層した積層構造を有することを特徴とする請求項1又は2記載の圧電スピーカ。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の圧電スピーカを利用したことを特徴とする電子機器。
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