JP3980264B2 - ウエブ巻き付け方法および装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、巻き替え機や裁断機に適用され、巻芯の外周面に長尺ウエブを巻き取るウエブ巻き付け方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、長尺ウエブ、例えば、長尺フイルムを巻芯に自動的に巻き取る巻き替え機や、幅広のフイルム原反を裁断して所定の幅寸法を有する長尺フイルムを得た後、この長尺フイルムを巻芯に自動的に巻き取る裁断機では、巻き取り位置で前記巻芯が回転される際に、該巻芯の外周面に前記長尺フイルムを支持するために巻き付け機構が採用されている。
【0003】
この種の巻き付け機構では、例えば、特公昭57−40052号公報(以下、従来技術1という)に開示されているように、ベルトラッパの先端にスプールを保持するホルダを備えるとともに、前記ホルダを回動自在に構成し、かつ前記ホルダに保持されたスプールの中心軸線を巻き取り胴の中心軸線に一致させるまで該ベルトラッパを往復移動させる駆動機構が設けられている。
【0004】
また、実公昭48−38149号公報(以下、従来技術2という)に開示されたストリップコイラでは、ストリップをコイル状に巻き取るマンドレルと、該マンドレルの周辺近くに複数個配置されるラッパロールおよびラッパロールプレートと、前記ラッパロールをストリップの巻き始め位置に押し付け、あるいはこの位置から後退せしめる流体圧シリンダとが備えられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の従来技術1では、ベルトラッパの開口部がフイルムの進入方向、すなわち、フイルムテンションが作用する方向に一致している。このため、巻芯(スプール)に長尺フイルムを巻き付ける際に、フイルムテンションを介して前記巻芯が大きく撓んでしまうおそれがある。巻芯が撓むと、フイルムテンションがこの巻芯の両エッジ部に集中して長尺フイルムの走行が不安定となり易く、前記長尺フイルムの巻状が乱れてしまうという問題がある。
【0006】
一方、上記の従来技術2では、巻始め部のコイル形状を良好に維持するために、巻き取るべきストリップ(長尺フイルムに対応)の厚さに応じてマンドレル(巻芯に対応)と各ラッパロール間のギャップを設定することを目的としており、ストリップテンションによるマンドレルの撓み防止に関する工夫はなされていない。すなわち、ストリップテンションとラッパロール押圧力とのバランスが考慮されておらず、このストリップテンションがマンドレルに作用して該マンドレルの撓みが発生し易いという問題が指摘されている。
【0007】
さらに、上記の従来技術2では、マンドレルとラッパロールおよびラッパロールプレート間にギャップが設けられており、このギャップを介して前記マンドレルにストリップが巻き付けられている。しかしながら、特に、この方式で巻芯に長尺フイルムを巻き付けようとすると、この巻芯の外周面に前記長尺フイルムが密着し難くなり、巻き付け後のフイルムロールの端面では、巻状が不安定になるという問題がある。
【0008】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程で、巻芯に長尺ウエブを円滑かつ高精度に巻き付けることが可能なウエブ巻き付け方法を提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、巻芯に長尺ウエブを巻き付ける際に、この巻芯に撓みが発生することを、簡単な構成で確実に阻止することが可能なウエブ巻き付け装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るウエブ巻き付け方法では、巻芯の外周面に複数のローラを介して長尺ウエブが支持されるとともに、複数のブロックを介して前記巻芯の外周面との間に前記長尺ウエブを挿通するための間隙が形成された状態で、前記巻芯を回転させる。そして、ローラおよびブロックは、長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、巻芯より退避し、前記長尺ウエブが前記巻芯の外周面に1周以上巻き付けられると、全ての前記ローラおよび全ての前記ブロックが該巻芯より退避される。
【0011】
このように、ローラおよびブロックを、長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、巻芯より退避させるため、前記長尺ウエブの初期巻き付け時に、該長尺ウエブの先端のみが保持される。従って、ウエブテンションを介して巻芯の外周面で長尺ウエブに弛みが発生することがなく、簡単な工程で、所望の巻状を確実に維持して高品質な製品を効率的に得ることができる。
【0012】
ここで、長尺ウエブを搬送するための基準ローラに設けられたエンコーダの出力信号に基づいて、ローラおよびブロックの移動タイミングが設定される。このため、長尺ウエブの巻き付け状態に対応して、ローラおよびブロックの移動が正確に遂行され、前記長尺ウエブの巻き付け不良を有効に回避することが可能になる。
【0013】
また、本発明では、巻芯が回転する際にこの巻芯の外周面に長尺ウエブを案内する巻き付け機構が、前記巻芯の外周面に前記長尺ウエブを押圧支持するとともに、少なくとも該長尺ウエブのテンションが作用する方向に対向して該巻芯に押圧される進退自在な複数のローラと、前記巻芯の外周面との間に前記長尺ウエブを挿通するための間隙を形成する進退自在な複数のブロックと、前記長尺ウエブが前記巻芯の外周面に1周以上巻き付けられると、全ての前記ローラおよび全ての前記ブロックが該巻芯より退避されるように、前記ローラおよび前記ブロックを、前記長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、前記巻芯より退避させる駆動手段とを備えている。
【0014】
これにより、ローラは、長尺ウエブのテンションが作用する方向に対向して巻芯を押圧し、この長尺ウエブのテンションと前記押圧ローラの押圧力とのバランスを取ることができる。従って、長尺ウエブを巻芯に巻き付ける際、この長尺ウエブのテンションにより前記巻芯が撓むことを有効に阻止し、簡単な構成で、安定した巻状を確実に得ることが可能になる。
【0015】
さらに、ローラは、長尺ウエブのテンションが作用する方向に平行しかつ巻芯の直径方向に延在する仮想基準線に対し、互いに対称位置に配置される第1および第2押圧ローラを備え、前記第1および第2押圧ローラが、単一のブロックに回転可能に装着されている。
【0016】
このため、第1および第2押圧ローラは、巻芯の外周面に安定した状態で強固に支持されており、この第1および第2押圧ローラが装着されるブロック自体の剛性に依存する必要がなく、前記ブロックと前記巻芯とのクリアランスを確実に維持することができる。従って、長尺ウエブの巻き付け作業が効率的かつ円滑に遂行可能になる。
【0017】
さらにまた、第1および第2押圧ローラが装着されるブロックは、押圧力調整機能付きアクチュエータを介して巻芯に対し進退可能に構成されている。これにより、長尺ウエブのテンションに応じて第1および第2押圧ローラの押圧力を調整することができ、前記長尺ウエブのテンションと前記第1および第2押圧ローラの押圧力とのバランスを有効に取ることが可能になり、巻芯に撓みが発生することを可及的に阻止し得る。
【0018】
また、巻き付け機構は、第1および第2押圧ローラに対向して巻芯に係合する受けローラを備え、前記第1および第2押圧ローラと前記受けローラとを介して巻芯を確実に保持することができる。しかも、巻き付け機構は、仮想基準線に交差する仮想線上に巻芯を挟んで配置され、それぞれ進退可能な第3押圧ローラおよび巻き付けニップローラを備えており、前記第3押圧ローラと前記巻き付けニップローラとの押圧力のバランスを取ることが可能になる。
【0019】
さらに、巻き付け機構は、巻芯の軸方向に複数台配列されるとともに、前記巻芯の軸長に応じて、所定数の該巻き付け機構のみを長尺ウエブの巻き付け位置に配置可能である。従って、巻芯の軸方向全体に均一な押圧力が付与され、前記巻芯を全長にわたって直線状に維持するとともに、種々の軸長の異なる巻芯にも容易に対応することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係るフイルム(ウエブ)巻き付け装置10が組み込まれるフイルム加工裁断機12の概略構成説明図である。
【0021】
フイルム加工裁断機12は、PETフイルム、TACフイルム、PENフイルムまたは印画紙等をベースとしたロール状感光材料(以下、フイルムロール14という)が配置され、このフイルムロール14を回転させて長尺フイルム原反(ウエブ原反)16を送り出すフイルム送出装置18と、この長尺フイルム原反16を、次段の工程に、順次、搬送する搬送装置20と、前記搬送装置20により搬送される前記長尺フイルム原反16を幅方向に裁断するとともに耳落としをして所定の幅寸法を有する長尺フイルム(長尺ウエブ)24a、24bを形成する裁断装置26と、前記長尺フイルム24a、24bを巻芯28に巻き付けた後に所定の長さ毎に切断して製品30a、30bを得るためのフイルム巻き付け装置10と、前記長尺フイルム原反16から排出された耳部32を処理するための耳部処理装置34とを備える。
【0022】
フイルム送出装置18は、一組のフイルムロール14が割り出し可能に支持される送出軸36を備えており、このフイルムロール14が図示しない繰り出しモータの作用下に繰り出される。搬送装置20は、メインフィードローラであるサクションドラム(基準ローラ)38と、複数のローラ40とを備えており、このサクションドラム38は、図示しないサーボモータを介して周速が所定のパターンになるように速度制御されるとともに、前記サクションドラム38の回転軸(図示せず)にはエンコーダ41が連結されている。
【0023】
送出軸36とサクションドラム38との間に配置されているいずれかのローラ40には、張力検出器(テンションピックアップ)42が装着されており、この間におけるフイルム張力が前記張力検出器42および前記送出軸36に装着された繰り出しモータ(図示せず)によって制御される。送出軸36側には、長尺フイルム原反16の端部位置を検出して位置調整するためのEPCセンサ44と、前記長尺フイルム原反16の終端と新たな長尺フイルム原反16の先端とを接合するための接合用サクションテーブル46とが配設される。
【0024】
裁断装置26は、左右に配置された複数組の回転カッタ48a、48bを備えており、裁断幅に対応して選択的に裁断位置に配置され、長尺フイルム原反16を所望の幅寸法に裁断する機能を有する。裁断装置26の下方には、それぞれ2本ずつ裁断された長尺フイルム24a、24bを互いに異なる方向に分離するための分離ローラ50a、50bが配置され、この分離ローラ50a、50bの下流側には、ニップローラ対52a、52bを介してフイルム巻き付け装置10が配設される。
【0025】
フイルム巻き付け装置10は、長尺フイルム24a、24bに対応して、図1中、左右一組ずつ設けられているが、以下、長尺フイルム24a側についてのみ説明し、長尺フイルム24b側については、同一の構成要素に同一の参照符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0026】
図2に示すように、ニップローラ対52aは、図示しない回転駆動源が連結されるバックアップローラ54と、前記バックアップローラ54に対して進退自在なニップローラ56とを備える。このバックアップローラ54は、矢印B方向に対してサクションドラム38よりも速い送り速度になるように周速が設定されている。ニップローラ56がバックアップローラ54に長尺フイルム24aを挟んで押し付けられることにより、このニップローラ56の下流側の長尺フイルム24aにテンションが付与されていない状態でも、裁断装置26に所定のテンションを付与可能に構成されている。
【0027】
図1および図2に示すように、フイルム巻き付け装置10は、巻芯28を保持して回転可能な巻芯回転機構58と、この巻芯28に長尺フイルム24aを所定の長さまで巻き付けて巻回体30を得る複数(例えば、14台)のブロックラッパ(巻き付け機構)60と、前記巻芯28に巻き付けられた前記長尺フイルム24aの周面をテンションが付与された状態で把持するとともに、前記ブロックラッパ60から相対的に離間可能な製品受け取り機構64と、前記製品受け取り機構64により前記長尺フイルム24aにテンションが付与された状態で該長尺フイルム24aを幅方向に切断する切断機構66と、前記巻芯28を前記ブロックラッパ60に自動的に供給する巻芯供給機構68とを備える。
【0028】
図3に示すように、巻芯回転機構58は、例えば、2本の巻芯28を同軸上に配置して、各巻芯28に長尺フイルム24aを同時に巻回可能に矢印D方向(巻芯28の軸方向)に延在するガイドレール72a、72bおよびボールねじ74を介して位置調整可能に配置されている。
【0029】
図3および図4に示すように、巻芯回転機構58は、ガイドレール72a、72bおよびボールねじ74に支持されるそれぞれ2台の可動ベース76a、76bを備え、前記可動ベース76a、76bには、ボールねじ74が螺合するナット部78a、78bと、前記ナット部78a、78bをベルト・プーリ手段80a、80bを介して個別に回転可能なサーボモータ82a、82bとが設けられる。
【0030】
可動ベース76a、76bには、シリンダ84a、84bが固定されており、このシリンダ84a、84bから突出するロッド86a、86bに巻き取りアーム88a、88bが固着される。巻き取りアーム88a、88bには、巻芯チャック90a、90bが回転自在に装着されるとともに、前記巻芯チャック90aは、サーボモータ92を介して回転駆動される。
【0031】
このサーボモータ92は、可動ベース76aに固定されており、その駆動軸94にベルト・プーリ手段96を介して回転筒体98が連結される。この回転筒体98は、可動ベース76aに支持されるとともに、内周面にスプライン溝が形成されており、このスプライン溝にスプラインシャフト100が嵌合する。スプラインシャフト100は、巻き取りアーム88aに固着されたケーシング102に回転自在に支持されており、このスプラインシャフト100の端部には、ベルト・プーリ手段104を介して巻芯チャック90aが連結されている。
【0032】
図5に示すように、複数のブロックラッパ60は、ユニット本体200に対して、巻芯28の軸方向(矢印D方向)に交差する方向(矢印C方向)に個別に進退自在に配設されるとともに、このユニット本体200は、駆動手段202を介して矢印C方向に進退可能である。駆動手段202は、矢印D方向に所定の間隔だけ離間した一対の枠体204を備え、少なくとも一方の枠体204にはサーボモータ206が装着される。サーボモータ206の駆動軸208には、ベルト・プーリ手段210を介してボールねじ212が連結されており、このボールねじ212が枠体204の上部に回転自在に支持されている。ボールねじ212は、可動本体214に設けられている図示しないナット部に螺合するとともに、前記可動本体214は、前記枠体204上に設けられたガイドレール216に支持される。
【0033】
一対の可動本体214間には、ユニット本体200が取り外し可能に固定されており、各ブロックラッパ60は、前記ユニット本体200に対して巻き付け位置P1と退避位置P2とに選択的に固定可能である。
【0034】
図6に示すように、基台254上には、ブロックラッパ60を構成する上部ラッパ300が昇降手段302を介して昇降自在に設けられるとともに、側面ラッパ304が進退手段306を介して水平方向に進退自在に配設される。昇降手段302は、基台254上に設けられて鉛直上方向に延在する支持角筒308を備え、この支持角筒308の一側面部に鉛直上方向に向かって押圧力調整機能付きアクチュエータ、例えば、シリンダ310が固定される。シリンダ310から上方向に延在するロッド312には、昇降ベース314が固定されるとともに、この昇降ベース314は、支持角筒308の別の側面に固着されたガイドレール316に昇降自在に支持される。昇降ベース314の先端部底面側に、上部ラッパ300が装着される。
【0035】
上部ラッパ300は、昇降ベース314に固定されるブロック317を備え、このブロック317の巻芯28側の端部には、この巻芯28の外径よりも若干大きな曲率半径を有するガイド面318が設けられており、前記ガイド面318と巻芯28との間には、長尺フイルム24aを挿通するための間隙319が形成される。ブロック317には、ガイド面318側に位置して巻芯28の外周面に長尺フイルム24aを押圧支持するとともに、前記長尺フイルム24aのテンションが作用する方向(矢印V1方向)に対向(矢印V2方向)して前記巻芯28に押圧される進退自在な第1および第2フリーローラ(第1および第2押圧ローラ)320a、320bが回転自在に支持される。
【0036】
第1および第2フリーローラ320a、320bは、長尺フイルム24aのテンションが作用する方向に平行しかつ巻芯28の直径方向に延在する仮想基準線LVに対し、互いに対象位置に配置される。具体的には、第1および第2フリーローラ320a、320bは、巻芯28の仮想基準線LVを基準に線対称として左右に同一距離Kに設定されている。
【0037】
進退手段306は、基台254上に水平方向に装着される押圧力調整機能付きアクチュエータ、例えば、シリンダ322を備え、このシリンダ322から水平方向に延在するロッド324には、進退ベース326が固着される。進退ベース326は、基台254上に設けられたレール328に支持されて矢印C方向に進退可能であり、この進退ベース326上に側面ラッパ304が装着される。
【0038】
側面ラッパ304は、ブロック329を備え、このブロック329の巻芯28側にこの巻芯28の外径よりも若干大きな曲率半径を有するガイド面330を設けており、前記ガイド面330と前記巻芯28との間には、長尺フイルム24aを挿通するための間隙331が形成される。ブロック329には、ガイド面330側に位置して第3および第4フリーローラ332、334が回転自在に支持される。
【0039】
第3押圧ローラである第3フリーローラ332は、仮想基準線LVに交差する巻芯28の仮想線LH上に対応して配置されている。受けローラである第4フリーローラ334は、第1および第2フリーローラ320a、320bに対向して巻芯28に係合するように配置されている。第4フリーローラ334は、側面ラッパ304に対して揺動ブロック336を介し回動可能に支持されるとともに、この揺動ブロック336にはエアシリンダ338がエアばねとして当接する。巻芯28の外径寸法が多少変動しても、対応可能にするためである。
【0040】
図2に示すように、ブロックラッパ60に対向して巻き付け機構を構成する巻き付けニップローラユニット400が組み込まれる。この巻き付けニップローラユニット400は、図2および図7に示すように、第3フリーローラ332に対向して配置され、巻芯28の外周面に長尺フイルム24aを押圧支持する巻き付けニップローラ(押圧ローラ)402と、切断された前記長尺フイルム24aの端部を前記巻芯28の周面に倣わせる下部巻き付けローラ(押圧ローラ)404とを備える。巻き付けニップローラ402および下部巻き付けローラ404は、ブロックラッパ60に対応して矢印C方向に複数、例えば、14個配列されている。
【0041】
巻き付けニップローラユニット400を構成するユニット本体406には、上部プレート408が固定されており、この上部プレート408の先端側に巻き付けニップローラ402がそれぞれ個別に回転自在に装着される。上部プレート408の底面側には、下部プレート410がリニアガイド412を介して矢印C方向に進退自在に装着される。上部プレート408に一対のシリンダ414が固定されており、このシリンダ414から延在するロッド416が下部プレート410に固定されている。
【0042】
下部プレート410の先端には、スプリング418を介して揺動アーム420が揺動自在に支持されるとともに、前記揺動アーム420の先端側に下部巻き付けローラ404が回転自在に装着される。下部プレート410には、一対のラック422が固定される一方、上部プレート408にこのラック422に対応して開口部424が形成され、前記開口部424を介して前記ラック422にピニオン426が噛合する。一対のピニオン426は、ロッド428を介して一体的に支持されている。
【0043】
ユニット本体406には、切断機構66が組み込まれる。図2および図8に示すように、ユニット本体406には、切断機構66を構成するロッドレスシリンダ430が巻芯28の軸方向(矢印D方向)に延在するロッド432を介して装着される。このロッドレスシリンダ430には、ベース部材434が固定されており、このベース部材434は、リニアガイド436を介して矢印D方向に案内される。リニアガイド436に平行してラック部材438が設けられており、このラック部材438に第1ピニオン440が噛合し、この第1ピニオン440に第2ピニオン442が噛合する。
【0044】
第2ピニオン442には、円盤状クロスカッタ刃446が固着されるとともに、このクロスカッタ刃446の先端側には、長尺フイルム24aを案内するための振り分けガイド448が配設されている。長尺フイルム24aの切断は、クロスカッタ刃446単独で行ってもよく、またこのクロスカッタ刃446を上刃とし、この上刃に対向して下刃を配設することにより、該上刃と該下刃とで前記長尺フイルム24aを切断するようにしてもよい。さらに、ロッドレスシリンダ430に代替して、モータとタイミングベルトおよびプーリとを用いてベース部材434を進退させることもできる。
【0045】
この切断機構66の下方には、ユニット本体406に支持されてフリーローラ450が配設されている(図2参照)。
【0046】
図2に示すように、製品受け取り機構64は昇降フレーム500を備え、この昇降フレーム500は、サーボモータ502の作用下に上端位置、中間待機位置、フイルム切断位置および下端位置の4位置に停止可能である。サーボモータ502の駆動軸504には、鉛直方向に向かって配置されるボールねじ506が連結されるとともに、このボールねじ506には、昇降フレーム500に設けられたナット部508が螺合する。
【0047】
昇降フレーム500には、シリンダ510が固定され、このシリンダ510から上方に延在するロッド512に本体部514が連結される。本体部514から上方に延在する第1アーム部516の先端に払い出しローラ518が設けられるとともに、この払い出しローラ518には、テンション付与用のサーボモータ520がベルト・プーリ手段522を介して連結される。本体部514を構成する第2アーム部524の先端には、フリーローラ526が回転自在に支持される。
【0048】
第1および第2アーム部516、524の間には、製品30aを払い出すためのコンベア528が配設されている。昇降フレーム500には、シリンダ530が固定され、このシリンダ530から上方に延在するロッド532には、揺動アーム536を介してライダローラ538が配設されている。
【0049】
巻芯供給機構68はプッシャ550を備え、このプッシャ550は、櫛歯状に構成されており、ブロックラッパ60間の隙間に前記櫛歯の位相を合わせることによって、巻芯28を巻芯受け渡し位置P3に円滑に供給可能に構成されている。
【0050】
このように構成されるフイルム加工裁断機12の動作について、本実施形態に係るフイルム巻き付け装置10との関連で、以下に説明する。
【0051】
図1に示すように、フイルム送出装置18に装着されたフイルムロール14は、図示しない繰り出しモータの回転作用下に巻き戻され、長尺フイルム原反16が搬送装置20を構成するサクションドラム38に導かれる。このサクションドラム38は、例えば、図示しないACサーボモータの作用下に所定の速度パターンで速度制御されるとともに、エンコーダ41を介して長尺フイルム原反16の搬送長さが検出されている。
【0052】
サクションドラム38によって速度調整がなされた長尺フイルム原反16は、裁断装置26に送られて回転カッタ48a、48bの作用下に両方の耳部32が裁断されるとともに、所定の幅寸法を有する2本ずつの長尺フイルム24a、24bとなってフイルム巻き付け装置10に搬送される。一方、耳部32は、耳部処理装置34により所定のテンションパターンで巻き取られる。長尺フイルム24a、24bでは、同様の処理が施されるため、以下、長尺フイルム24a側の処理についてのみ説明する。
【0053】
フイルム巻き付け装置10では、巻芯28に長尺フイルム24aを巻き付ける際には、図9に示すように、この巻芯28がブロックラッパ60に周面を把持されて巻き取り処理位置に配置されるとともに、前記巻芯28の両端が巻芯チャック90a、90bに支持される。
【0054】
一方、巻き付けニップローラユニット400では、ユニット本体406の移動作用下に、巻き付けニップローラ402が巻芯28側に移動し、この巻芯28の外周面に長尺フイルム24aを支持する。さらに、図7に示すように、シリンダ414の作用下に、下部プレート410が上部プレート408に対して前方(矢印C1方向)に移動し、前記下部プレート410に装着されている下部巻き付けローラ404が前記長尺フイルム24aの先端部を前記巻芯28の周面に約90゜の範囲にわたって巻き付ける。
【0055】
この状態で、サクションドラム38が回転するとともに、図3および図4に示すように、サーボモータ92の駆動トルクによりベルト・プーリ手段104を介して巻芯チャック90aが回転を開始する。このため、巻芯28が回転し、この巻芯28の外周面に長尺フイルム24aが下部巻き付けローラ404に保持された位置から約180゜だけ(巻芯28の外周面には、実際上、長尺フイルム24aが約270゜だけ)巻き付けられた後、巻き付けニップローラユニット400を構成する巻き付けニップローラ402および前記下部巻き付けローラ404が前記巻芯28から離間する(図10参照)。
【0056】
サーボモータ92の作用下に、巻芯28の外周面に長尺フイルム24aがさらに約90゜(合計約360゜)だけ巻き付けられた後、図11に示すように、各ブロックラッパ60を構成する側面ラッパ304が、シリンダ322の作用下に前記巻芯28から離間する方向に移動する。その後、巻芯28の外周面に長尺フイルム24aが1周以上巻き付けられると、図12に示すように、各ブロックラッパ60を構成する上部ラッパ300が、シリンダ310を介して上方に退避するとともに、ニップローラ56がバックアップローラ54から離間する。
【0057】
このように、本実施形態では、巻芯28の外周面に長尺フイルム24aの巻き付けを開始する際には、図9に示すように、この巻芯28の外周面に対応して巻き付け機構を構成する上部ラッパ300、側面ラッパ304、巻き付けニップローラ402および下部巻き付けローラ404が配置される。次いで、巻芯回転機構58の作用下に、巻芯28が、図10中、矢印E方向に回転し、この巻芯28の外周面に長尺フイルム24aを巻き付けるとともに、上部ラッパ300、側面ラッパ304、巻き付けニップローラ402および下部巻き付けローラ404が、順次、前記巻芯28から退避される。
【0058】
具体的には、長尺フイルム24aが、巻芯28の外周面に対して下部巻き付けローラ404に保持された位置から180゜だけ巻き付けられた後、巻き付けニップローラ402および前記下部巻き付けローラ404が前記巻芯28から離間する。そして、長尺フイルム24aが、巻芯28の外周部に対してさらに90゜だけ巻き付けられた後、側面ラッパ304が前記巻芯28から離間し、さらに、前記長尺フイルム24aが、前記巻芯28の外周面に対して、1周以上(例えば、約540゜だけ)巻き付けられると、上部ラッパ300が該巻芯28から離間する。
【0059】
このため、長尺フイルム24aの初期巻き付け時に、この長尺フイルム24aの先端部がブロックラッパ60を構成する第1乃至第4フリーローラ320a、320b、332および334に押圧支持されて、ブロック317、329と巻芯28との間隙319、331で弛みが生ずることがない。すなわち、長尺フイルム24aは、先端部のみを保持されながら巻芯28に巻き付けられるため、この長尺フイルム24aのテンションによって弛みが発生することを阻止し、簡単な工程で、所望の巻状を確実に維持して高品質な製品30aを効率的に得ることができるという効果がある。
【0060】
さらに、上部ラッパ300、側面ラッパ304,巻き付けニップローラ402および下部巻き付けローラ404の移動タイミングは、基準ローラであるサクションドラム38に連結されているエンコーダ41の出力信号に基づいて設定されている。これにより、巻芯28への長尺フイルム24aの巻き付け状態を正確に検出し、この長尺フイルム24aの巻き付け状態に対応した最適な退避動作が確実に行われ、該長尺フイルム24aの巻き付け不良を有効に回避することが可能になるという利点がある。従って、巻芯28には、安定した巻状を有して長尺フイルム24aが円滑に巻き取られ、高品質な巻回体30が得られる。
【0061】
一方、巻芯回転機構58を介して巻芯28に長尺フイルム24aを巻き付けている間、各ブロックラッパ60が装着されたユニット本体200は、サーボモータ206の作用下にベルト・プーリ手段210を介して回転駆動されるボールねじ212により巻芯28から離間する方向(図5中、矢印C1方向)に一旦移動する。そこで、図13に示すように、巻芯供給機構68を構成するプッシャ550が新たな巻芯28を保持して上方に移動して、この巻芯28を巻芯受け渡し位置P3に配置する。
【0062】
新たな巻芯28が巻芯受け渡し位置P3に配置されると、この巻芯28の軸長に対応して配置されている所定数のブロックラッパ60は、ユニット本体200を介してこの巻芯受け渡し位置P3に一体的に移動された後、まず、図6に示すように、昇降手段302を構成するシリンダ310の作用下に、上部ラッパ300が下降して前記巻芯28の上部側を支持する。次いで、巻芯供給機構68による巻芯28の把持が解除されるとともに、進退手段306を構成するシリンダ322が駆動され、側面ラッパ304が前進して前記巻芯28の側部および下部側を支持する(図14参照)。さらに、プッシャ550が下降することにより、新たな巻芯28をブロックラッパ60に受け渡す作業が終了する。
【0063】
巻芯回転機構58を介して巻芯28に長尺フイルム24aが規定の長さまで巻き取られると、図14に示すように、ニップローラ56がバックアップローラ54側に移動してフイルムパス上流側のテンション変動を抑える一方、製品受け取り機構64が上昇する。この製品受け取り機構64では、ライダローラ538、払い出しローラ518およびフリーローラ526により巻回体30が保持される。製品受け取り機構64では、サーボモータ502の駆動作用下に、ボールねじ506が回転され、本体部514が巻回体30を切断高さ位置まで下降する。その際、巻回体30は、長尺フイルム24aを巻き解しながら下降することにより、前記長尺フイルム24aのテンションを維持している。
【0064】
次に、駆動手段202の作用下にユニット本体200が前進(矢印C2方向)し、新たな巻芯28が巻芯回転機構58に保持されるとともに、ユニット本体406が前進して巻き付けニップローラ402により長尺フイルム24aが前記巻芯28の外周部に押し付けられる。
【0065】
この状態で、図8に示すように、切断機構66を構成するロッドレスシリンダ430が駆動され、このロッドレスシリンダ430と一体的にベース部材434がフイルム幅方向(矢印D方向)に移動する。このため、矢印D方向に延在するラック部材438に噛合する第1ピニオン440およびこの第1ピニオン440に噛合する第2ピニオン442を介し、クロスカッタ刃446が回転しながら矢印D方向に移動し、振り分けガイド448の案内作用下に長尺フイルム24aを幅方向に切断(クロスカット)する。
【0066】
長尺フイルム24aが切断された後、図7に示すように、シリンダ414が駆動されて下部プレート410と一体的に下部巻き付けローラ404が前進(矢印C1方向)する。このため、図15に示すように、長尺フイルム24aの切断された先端部は、巻芯28の周面に約90゜の範囲にわたって巻き付けられる。
【0067】
次いで、図16に示すように、巻芯28の外周部に長尺フイルム24aの巻き取り作業が遂行されるとともに、製品受け取り機構64側では、サーボモータ520が駆動されることにより、製品30aが巻き取り方向に回転し、切断された長尺フイルム24aの後端が適当な長さまで巻き取られる。この製品30aは、製品受け取り機構64からコンベア528に受け渡され、このコンベア528を介して次段の工程に供給される。
【0068】
この場合、本実施形態では、図6に示すように、巻芯28の外周面に第1および第2フリーローラ320a、320bが押圧されるとともに、この第1および第2フリーローラ320a、320bの押圧方向(矢印V2方向)は、前記巻芯28に巻き付けられる長尺フイルム24aのテンションが作用する方向(矢印V1方向)に対向している。
【0069】
このため、第1および第2フリーローラ320a、320bは、長尺フイルム24aの巻き取り時に巻芯28に作用するテンションとバランスするようにしてこの巻芯28に押圧力を付与することが可能になり、該巻芯28が撓むことを確実に阻止することができる。従って、長尺フイルム24aの走行が不安定になることがなく、前記長尺フイルム24aを巻芯28の外周面に円滑かつ確実に巻き付けて安定した巻状を確実に得ることが可能になる。
【0070】
さらに、第1および第2フリーローラ320a、320bは、仮想基準線LVに対し左右に同一距離Kだけ離間して配置されている。このため、第1および第2フリーローラ320a、320bは、巻芯28の外周面に安定した状態で強固に支持されており、前記第1および第2フリーローラ320a、320bが装着されるブロック317は、それ自体の剛性に依存する必要がなく、前記ブロック317と前記巻芯28との間隙319を確実に維持することができる。
【0071】
これにより、長尺フイルム24aは、間隙319に沿って円滑に巻き付けられ、前記長尺フイルム24aの巻き付け作業が効率的かつ高精度に遂行可能になる。その際、第1および第2フリーローラ320a、320bに対向して第4フリーローラ334が配置されており、巻芯28を確実に支持することができる。
【0072】
一方、仮想線LH上には、巻芯28を挟んで第3フリーローラ332と、巻き付けニップローラ402とが対向して配置されている。従って、第3フリーローラ332と巻き付けニップローラ402との押圧力のバランスを取ることができ、巻芯28が仮想線LH方向に撓むことがない。
【0073】
さらにまた、巻芯28の軸方向に、その軸長に対応した所定数のブロックラッパ60を配列し、前記ブロックラッパ60を介して前記巻芯28の全長にわたって押圧力を付与している。このため、巻芯28の軸方向全体に均一な押圧力を付与することができ、前記巻芯28を全長にわたって直線状に維持することが可能になる。具体的には、図17に示すように、巻芯28が巻芯チャック90a、90bにのみ保持された状態で、巻芯回転機構58の作用下に回転されて長尺フイルム24aを巻き取る際、この巻芯28の中央側が大きく撓むおそれがある。一方、図18に示すように、巻芯28の全長にわたって複数のブロックラッパ60により押圧力が付与された状態で、前記巻芯28が回転されると、前記巻芯28を全長にわたって直線状に維持することができ、長尺フイルム24aの巻状が乱れることがない。
【0074】
また、ブロック317、329と巻芯28との間に設けられる間隙319、331の寸法を設定することにより、前記巻芯28に長尺フイルム24aを良好に巻き付けることが可能となる。具体的には、長尺フイルム24aの基材がPET、厚さが0.1mmで、巻芯28の外径が50mm〜90mmである際に、間隙319、331が0.1mm〜0.8mm、すなわち、前記長尺フイルム24aの厚さ以上でかつ0.8mm以下の範囲内である際に、安定した巻き付け状態が得られた。間隙319、331が0.8mm〜1.2mmの範囲内では、長尺フイルム24aと巻芯28との間に浮きが生じ易く、さらに、1.2mm以上であると、巻き付け状態が不安定となって巻き付け不良が惹起していた。従って、間隙319、331は、長尺フイルム24aの厚さ以上でかつ0.8mm以下の範囲内に設定されることが好ましい。
【0075】
さらにまた、本実施形態では、第1および第2フリーローラ320a、320bが装着されるブロック317を、押圧力調整機能付アクチュエータ、例えば、シリンダ310の作用下に、巻芯28に対して進退可能に構成している。ここで、フイルム巻き付け時の長尺フイルム24aのテンションは、フイルム幅100mm当たり9.8N(ニュートン)〜29.4N(ニュートン)であり、巻芯回転機構58を構成するサーボモータ92によりトルク制御されている。なお、サーボモータ92に代替して、インダクションモータとパウダーブレーキの組み合わせ、インダクションモータとヒステリシスクラッチの組み合わせ、あるいは速度制御されたモータとダンサとの組み合わせでも対応可能である。
【0076】
上部ラッパ300の押圧力は、上記のテンション値と同値になるようにレギュレータで設定されている。例えば、ブロックラッパ60の幅寸法が100mmであり、シリンダ310のボア径が10mmであり、上部ラッパ300の重量が4.9N(ニュートン)である場合に、フイルムテンション値が100mm当たり19.6N(ニュートン)であれば、前記上部ラッパ300の押圧力は18.6×104Pa(パスカル)となる。
【0077】
その際、巻芯28の軸方向に対して部分的に撓み易い部位が存在し易く、例えば、この巻芯28の中央部分に配置されるブロックラッパ60の押圧力を他のブロックラッパ60に比べて高く設定すれば、該巻芯28の撓み矯正が精密に遂行可能となる。
【0078】
さらに、巻き取り時の長尺フイルム24aのテンション設定値と連動して、自動的に圧力を制御可能な機構を備えることにより、フイルム幅サイズ別にテンションを変更する際にも、サイズ切り替えが自動的に遂行される。さらにまた、各ブロックラッパ60を構成するシリンダ310を個別に駆動制御することにより、巻芯28をテンションによる撓みとは逆方向に若干撓ませるように押圧することができる。これによって、長尺フイルム24aの走行安定性が一層向上し、より良好な巻状を確実に得ることが可能になる。
【0079】
なお、本実施形態では、巻き付けニップローラユニット400を用いているが、これに代替して、例えば、図19に示す巻き付けニップローラユニット400aを採用してもよい。この巻き付けニップローラユニット400aでは、巻き付けニップローラ402を矢印C方向に進退させるために、シリンダ570を備えている。このシリンダ570から延在するロッド572に可動型上部プレート408aが連結されており、前記シリンダ570の作用下に前記上部プレート408aと一体的に巻き付けニップローラ402が進退可能である。
【0080】
また、長尺ウエブとして長尺フイルム24a、24bを用いて説明したが、これに限定されるものではなく、樹脂シートや紙類等、種々の長尺ウエブが使用可能である。
【0081】
【発明の効果】
本発明に係るウエブ巻き付け方法では、巻芯の外周面に複数のローラおよびブロックが配置された状態で、前記巻芯が回転されるとともに、このローラおよびこのブロックが、長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、前記巻芯より退避される。このため、長尺ウエブの先端のみが巻芯の外周面に維持され、ウエブテンションの作用下に前記長尺ウエブに弛みが発生することがなく、簡単な工程で、所望の巻状を確実に維持して高品質な製品を効率的に得ることができる。
【0082】
また、本発明に係るウエブ巻き付け装置では、少なくとも長尺ウエブのテンションが作用する方向に対向して巻芯に押圧される進退自在な押圧ローラを備え、前記長尺ウエブのテンションと前記押圧ローラの押圧力とのバランスを取ることができる。従って、長尺ウエブを巻芯に巻き付ける際、この長尺ウエブのテンションにより前記巻芯が撓むことがなく、簡単な構成で、安定した巻状を確実に得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフイルム巻き付け装置が組み込まれるフイルム加工裁断機の概略構成説明図である。
【図2】前記フイルム巻き付け装置の構成説明図である。
【図3】前記フイルム巻き付け装置を構成する巻芯回転機構の斜視図である。
【図4】前記巻芯回転機構の平面図である。
【図5】フイルム巻き取り機構を構成するブロックラッパおよびユニット本体の斜視図である。
【図6】前記ブロックラッパの構成を示す正面図である。
【図7】前記フイルム巻き付け装置を構成する巻き付けニップローラの斜視図である。
【図8】前記フイルム巻き付け装置を構成する切断機構の斜視図である。
【図9】前記巻芯に長尺フイルムを巻き付け開始する際の動作説明図である。
【図10】前記巻芯から巻き付けニップローラユニットを離脱する際の動作説明図である。
【図11】前記巻芯から側面ラッパを離脱する際の動作説明図である。
【図12】前記巻芯から上部ラッパを離脱する際の動作説明図である。
【図13】前記巻芯に前記長尺フイルムを巻き付ける際の動作説明図である。
【図14】巻き付け後の巻回体を払い出す際の動作説明図である。
【図15】前記巻回体から前記長尺フイルムを切断する際の動作説明図である。
【図16】前記移動機構を構成する駆動ロッドにより作動ピンを押圧する際の斜視図である。
【図17】前記ブロックラッパを使用せずに前記巻芯に前記長尺フイルムを巻き取る際の動作説明図である。
【図18】前記ブロックラッパを使用して前記巻芯に前記長尺フイルムを巻き取る際の動作説明図である。
【図19】別の巻き付けニップローラユニットの説明図である。
【符号の説明】
10…フイルム巻き付け装置 12…フイルム加工裁断機
14…フイルムロール 18…フイルム送出装置
20…搬送装置 24a、24b…長尺フイルム
26…裁断装置 38…サクションドラム
41…エンコーダ 48a、48b…回転カッタ
52a、52b…ニップローラ対 58…巻芯回転機構
60…ブロックラッパ 64…製品受け取り機構
66…切断機構 68…巻芯供給機構
82a、82b、92、206、502、520…サーボモータ
84a、84b、310、322、414、510、530、570…シリンダ
90a、90b…巻芯チャック 200、406…ユニット本体
202…駆動手段 300…上部ラッパ
302…昇降手段 304…側面ラッパ
306…進退手段 317、329…ブロック
318、330…ガイド面 319、331…間隙
320a、320b、332、334…フリーローラ
400、400a…巻き付けニップローラユニット
402…巻き付けニップローラ 404…下部巻き付けローラ

Claims (7)

  1. 巻芯の外周面に複数のローラを介して長尺ウエブが支持されるとともに、複数のブロックを介して前記巻芯の外周面との間に前記長尺ウエブを挿通するための間隙が形成された状態で、前記巻芯を回転させる工程と、
    前記ローラおよび前記ブロックを、前記長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、前記巻芯より退避させ前記長尺ウエブが前記巻芯の外周面に1周以上巻き付けられると、全ての前記ローラおよび全ての前記ブロック該巻芯より退避さる工程と、
    を有することを特徴とするウエブ巻き付け方法。
  2. 請求項1記載の方法において、前記長尺ウエブを搬送するための基準ローラに設けられたエンコーダの出力信号に基づいて、前記ローラおよび前記ブロックの移動タイミングが設定されることを特徴とするウエブ巻き付け方法。
  3. 巻芯を回転させる巻芯回転機構と、
    前記巻芯が回転する際に、該巻芯の外周面に長尺ウエブを案内する巻き付け機構と、
    を備え、
    前記巻き付け機構は、前記巻芯の外周面に前記長尺ウエブを押圧支持するとともに、少なくとも該長尺ウエブのテンションが作用する方向に対向して該巻芯に押圧される進退自在な複数のローラと、
    前記巻芯の外周面との間に前記長尺ウエブを挿通するための間隙を形成する進退自在な複数のブロックと、
    前記長尺ウエブが前記巻芯の外周面に1周以上巻き付けられると、全ての前記ローラおよび全ての前記ブロックが該巻芯より退避されるように、前記ローラおよび前記ブロックを、前記長尺ウエブの先端が通過した部位から、順次、前記巻芯より退避させる駆動手段と、
    を備えることを特徴とするウエブ巻き付け装置。
  4. 請求項3記載の装置において、前記ローラは、前記長尺ウエブのテンションが作用する方向に平行しかつ前記巻芯の直径方向に延在する仮想基準線に対し、互いに対象位置に配置される第1および第2押圧ローラを備え、
    前記第1および第2押圧ローラは、単一の前記ブロックに回転可能に装着されることを特徴とするウエブ巻き付け装置。
  5. 請求項4記載の装置において、前記第1および第2押圧ローラが装着される前記ブロックは、前記駆動手段である押圧力調整機能付きアクチュエータを介して前記巻芯に対し進退可能に構成されることを特徴とするウエブ巻き付け装置。
  6. 請求項4または5記載の装置において、前記巻き付け機構は、前記第1および第2押圧ローラに対向して前記巻芯に係合する受けローラと、
    前記仮想基準線に交差しかつ巻芯の直径方向に延在する仮想線上に前記巻芯を挟んで配置され、それぞれ進退可能な第3押圧ローラおよび巻き付けニップローラと、
    を備えることを特徴とするウエブ巻き付け装置。
  7. 請求項3乃至6のいずれか1項に記載の装置において、前記巻き付け機構は、前記巻芯の軸方向に複数台配列されるとともに、
    前記巻芯の軸長に応じて、所定数の該巻き付け機構のみが前記長尺ウエブの巻き付け位置に配置されることを特徴とするウエブ巻き付け装置。
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