JP3979905B2 - キャリアテープ切断装置及び方法、並びにキャリアテープ - Google Patents
キャリアテープ切断装置及び方法、並びにキャリアテープ Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品実装装置にて部品供給を行うキャリアテープの接続を行うため、キャリアテープに先端処理及び終端処理を施して該キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断装置、及び該キャリアテープ切断装置を用いて実行されるキャリアテープ切断方法、並びに該切断方法にて切断されたキャリアテープに関する。
【0002】
【従来の技術】
回路基板に電子部品を実装する部品実装装置に備わる部品供給装置の一形態として、延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納したいわゆるキャリアテープをリールから繰り出すことで部品供給を行うテープリール式の部品供給装置が存在する。該テープリール式の部品供給装置では、上記リールに巻回された上記キャリアテープの残量が少なくなったとき、連続して部品実装動作を行わせるため、残量の少なくなったキャリアテープの終端に、新たなキャリアテープの先端を接続する作業が行われる場合がある。
図32に示すように、キャリアテープ10は、一定間隔にて電子部品1を配置し収納する収納部2を形成したベーステープ3と、収納部2を覆ってベーステープ3に沿ってベーステープ3に貼付されるカバーテープ4とから構成される。キャリアテープ10同士の上記接続作業は、図33〜図36に示すように、終端処理された旧キャリアテープ10−1の終端と、先端処理された新キャリアテープ10−2の先端とを接続することで行われる。
【0003】
まず、残量が少なくなった旧キャリアテープ10−1の上記終端処理は、下記のように行われる。即ち、図33に示すように、収納部2への電子部品1の収納が終了した部分つまり電子部品1を収納した収納部2と空の収納部2との間の切断位置5にて、作業者は例えばハサミ等の切断具11を用いて、キャリアテープ10−1、つまりベーステープ3−1及びカバーテープ4−1を切断する。よって、旧キャリアテープ10−1の終端では、ベーステープ3−1及びカバーテープ4−1は同一の切断面となり、このように、ベーステープ3−1及びカバーテープ4−1を同一の切断面とした処理を、上記終端処理と呼ぶ。
【0004】
一方、新たなキャリアテープ10−2の先端における先端処理は、下記のように行われる。製造段階において、新キャリアテープ10−2の先端6は、ベーステープ3−2及びカバーテープ4−2の端面を同一面として処理されているが、まず図34に示すように、作業者は、先端6からカバーテープ4−2をベーステープ3−2より剥離させる。該剥離後、図35に示すように、カバーテープ4−2のみがベーステープ3−2を超えて延在するように、作業者は、先端6より収納部2寄りの接続用切断位置7にてベーステープ3−2のみを切断する。このようにして、カバーテープ4−2のみがベーステープ3−2を超えて延在した先端処理がなされる。
【0005】
そして図36に示すように、旧キャリアテープ10−1のベーステープ3−1における終端処理部分と、新キャリアテープ10−2のベーステープ3−2における先端処理部分とを突き合わせ、かつ先端処理された新キャリアテープ10−2のカバーテープ4−2を、旧キャリアテープ10−1のカバーテープ4−1上に重ねて粘着させる。部品供給動作において、このようなキャリアテープ10の接続部分では、旧キャリアテープ10−1のカバーテープ4−1から剥がされていくことから、上記カバーテープ4−2をカバーテープ4−1上に重ねて粘着することで、カバーテープ4の剥離動作が中断することなくカバーテープ4−1からカバーテープ4−2に連続して剥離が行われる。
尚、カバーテープ4−1とカバーテープ4−2との接続、及びベーステープ3−1とベーステープ3−2との接続をより確実にするため、図36に示すように、キャリアテープ10−1とキャリアテープ10−2との接続部分12には、カバーテープ4−1及びカバーテープ4−2を覆って連結用テープ13が貼付される。
上述のように、従来、人手によりキャリアテープ10の接続を行っていたため、記載すべき先行技術文献情報は存在しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来のキャリアテープ10の接続方法では、特に新キャリアテープ10−2の上記先端処理における作業者の負担が大きい。即ち、まず、新キャリアテープ10−2の先端6において、カバーテープ4−2をベーステープ3−2から剥がすのに手間がかかり、さらに、上記終端処理された旧キャリアテープ10−1の終端に対応するように、新キャリアテープ10−2における接続用切断位置7にて切断を行うのが困難である。よって、キャリアテープ10の接続処理に約数分という時間を要し、さらにキャリアテープ10の接続処理の良否が作業者によってばらつくという問題点があり、ひいては接続部分での部品実装動作への支障の有無にも関連するという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、キャリアテープの接続処理を従来に比べて短時間で行え、かつ上記接続処理の品質が一定となるキャリアテープ切断装置及び方法、並びに上記キャリアテープ切断方法にて切断されてなるキャリアテープを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は以下のように構成する。
即ち、本発明の第1態様のキャリアテープ切断装置は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断装置において、
上記ベーステープへの切目の形成、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う第1刃と、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、上記第1刃にて上記ベーステープへ上記切目を形成するときに上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行う第2刃と、
上記第1刃及び第2刃と上記キャリアテープとの相対的な移動により、上記第1刃による上記切目の形成及び上記第2刃による上記カバーテープの切断を行い、又は上記第1刃による上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う移動機構と、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープ、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープのいずれに対しても、隣接する上記収納部の間に上記第1刃及び上記第2刃を位置決めさせるキャリアテープ位置決め機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
又、上記キャリアテープの厚み方向における位置である、上記ベーステープへの上記切目の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理位置、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理位置に上記第1刃及び第2刃を配置する刃位置決め機構を、上記移動機構は有することもできる。
【0013】
本発明の第2態様のキャリアテープ切断方法は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
第1刃を上記ベーステープに切目を形成する切目形成位置に配置し、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃を、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置に配置するとともに、
上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに、上記キャリアテープを位置決めし、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープへ上記切目を形成しかつ上記カバーテープを切断する先端処理を上記キャリアテープに施す、
ことを特徴とする。
【0014】
又、本発明の第3態様のキャリアテープ切断方法は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記キャリアテープを厚み方向に貫通した貫通位置に第1刃を配置し、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃を、上記カバーテープに非接触となる非接触位置に配置するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープ及び上記カバーテープを同一端面にて切断する終端処理を上記キャリアテープへ施す、
ことを特徴とする。
【0015】
又、本発明の第4態様のキャリアテープ切断方法は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記ベーステープへの切目の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理、及び上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理を選択するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記先端処理を選択したときには、第1刃が上記ベーステープに上記切目を形成する切目形成位置に配置され、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃が、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置に配置され、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープへ上記切目を形成しかつ上記カバーテープを切断する先端処理を上記キャリアテープへ施し、
一方、上記終端処理を選択したときには、上記第1刃が上記キャリアテープを厚み方向に貫通した貫通位置に配置され、かつ上記第2刃が上記カバーテープに非接触となる非接触位置に配置され、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープ及び上記カバーテープを同一端面にて切断する終端処理を上記キャリアテープへ施す、ことを特徴とする。
【0017】
さらに又、本発明の第5態様のキャリアテープ切断装置は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断装置において、
上記ベーステープへの切目の形成、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う第1刃と、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行う第2刃と、
上記第1刃を支持する部材であり、かつ上記キャリアテープの厚み方向における位置である、上記ベーステープへの上記切目の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理位置、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理位置に上記第1刃を配置する刃位置決め機構を有する第1刃支持部材と、
上記第1刃支持部材に対向して配置され上記第2刃を支持する部材であり、上記キャリアテープに対して上記第2刃の移動を行う移動機構を有する第2刃案内用部材と、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープ、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープのいずれに対しても、隣接する上記収納部の間に上記第1刃及び上記第2刃を位置決めさせるキャリアテープ位置決め機構と、
を備えたことを特徴とする。
【0018】
上記第5態様において、上記第1刃支持部材と枢軸にて回動自在に連結され、かつ上記第2刃案内用部材を回動自在に取り付け、かつ上記第1刃に隣接して配置される刃保護部であって上記終端処理位置に上記第1刃が位置するとき上記第1刃の刃先が突出する刃保護部を有する保護用部材をさらに備えることもできる。
【0019】
さらに、本発明の第6態様のキャリアテープ切断方法は、帯状でありその延在方向に沿って一定間隔にて電子部品を収納する収納部を形成したベーステープ、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープを有するキャリアテープに対して、上記延在方向の直交方向に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記ベーステープに切目を形成する切目形成位置に第1刃を配置するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、かつ上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置に配置した第2刃を有する第2刃支持部材にて、上記キャリアテープを上記第1刃へ押圧して上記ベーステープに上記切目を形成し、
上記押圧状態にて、上記キャリアテープに対して上記第2刃を移動して、上記カバーテープを切断する、
ことを特徴とする。
【0020】
又、本発明の第7態様のキャリアテープは、上記第2態様から第4態様のいずれかに記載のキャリアテープ切断方法にて切断されてなることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態であるキャリアテープ切断装置及びキャリアテープ切断方法、並びに上記キャリアテープ切断方法にて切断されてなるキャリアテープについて、図を参照しながら以下に説明する。ここで、上記キャリアテープ切断方法は、上記キャリアテープ切断装置を用いて実行されるキャリアテープの切断方法である。又、各図において同じ構成部分については同じ符号を付している。又、上記キャリアテープ切断装置及び方法は、本実施形態では、電子部品を回路基板上に実装する部品実装装置にて電子部品供給に使用され、図32に示すような、帯状でありその延在方向15に沿って一定間隔にて電子部品1を収納する収納部2を形成したベーステープ3、及び上記収納部2を覆いベーステープ3に貼付されるカバーテープ4を有するキャリアテープ10に対して使用され実行される。しかしながら、上記キャリアテープ切断装置及び方法は、上記部品実装装置のキャリアテープ用に限定されるものではなく、ベーステープ3とカバーテープ4とを延在方向に異なった位置で切断したり、さらには同じ位置で切断したりする必要がある帯状体に対して適用可能である。
【0022】
図1に示すように、本実施形態のキャリアテープ切断装置100は、基本的に、第1刃101と、第2刃102と、移動機構190とを備える。上記移動機構190は、刃位置決め機構140及びキャリアテープ支持台150を有する。
刃位置決め機構140は、キャリアテープ10の厚み方向16における位置であり、図2に示すようにベーステープ3への切目143の形成及びカバーテープ4の切断を行う先端処理位置141、並びに、図3に示すようにベーステープ3及びカバーテープ4を共に切断する終端処理位置142に第1刃101及び第2刃102を配置する機構であり、第1刃支持部材111と、刃位置指定用部材131と、第2刃支持部材121とを有する。尚、図2及び図3では、キャリアテープ支持台150の図示を省略している。
キャリアテープ支持台150は、図1に示すようにカバーテープ4を当該支持台150に接触させてキャリアテープ10を載置し、固定する台であり、キャリアテープ位置決め機構160を有する。
これらの各構成部分について以下に詳しく説明する。
【0023】
上記第1刃101は、キャリアテープ10に対して上述の先端処理を施すときにはベーステープ3へ切目143を形成し、上述の終端処理を施すときにはベーステープ3及びカバーテープ4を共に切断する刃であり、上記刃位置決め機構140を構成する第1刃支持部材111の一端部111aに、例えばネジにてなる取付具112にて支持される。又、該取付具112にて第1刃101と上記一端部111aとの締結具合を調節することで、第1刃101の刃先101aとキャリアテープ10との接触角度を調整可能であり、又、上記切目143の深さを微調整することもできる。
【0024】
上記第2刃102は、図2及び図3に示すように、キャリアテープ支持台150に載置したキャリアテープ10を挟んで第1刃101とは反対側でかつ第1刃101に対して上記延在方向15に、カバーテープ重複距離148にてずれて配置され、ベーステープ10に形成された上記切目143に対してカバーテープ4のみを延在方向15へ延長させた状態にてカバーテープ15の切断を行う刃である。上記延在方向15における第1刃101と第2刃102とのずれ量である上記カバーテープ重複距離148は、本実施形態では、約1mmである。
このような第2刃102は、図4及び図5に示すように、上記刃位置決め機構140を構成する、詳細後述の第2刃支持部材121の一端部121aに、例えばネジにてなる取付具122にて支持される。
【0025】
上記第1刃支持部材111には、図4及び図5に示すように、刃位置指定用部材131が第1刃支持部材111及び後述の枠体180の移動方向203に沿って先端処理指定用位置131aと終端処理指定用位置131bとの間で移動可能に取り付けられている。該刃位置指定用部材131は、先端処理指定用位置131aに配置されたとき、第1刃101及び第2刃102を先端処理位置141に配置し、終端処理指定用位置131bに配置されたときには第1刃101及び第2刃102を終端処理位置142に配置するための部材である。
【0026】
ここで、第1刃101における上記先端処理位置141とは、ベーステープ3に切目143を形成する切目形成位置144が相当する。該切目形成位置144は、本実施形態では、図2に示すように隣接する収納部2間におけるベーステープ3の厚みの約7割を第1刃101が切断可能な位置である。このように、先端処理において、第1刃101にて完全にベーステープ3を切断しない理由は、カバーテープ4を切断してしまうのを防止するためである。尚、第1刃101にて切目143を入れることで、ベーステープ3は、切目143を境にして折り曲げることで切目143にて割れるので、切断可能である。第2刃102における上記先端処理位置141とは、図2に示すように隣接する収納部2間におけるカバーテープ4を完全に切断可能なカバーテープ切断位置145が相当する。
【0027】
又、第1刃101における上記終端処理位置142とは、図3に示すように、第1刃101がキャリアテープ10を厚み方向16に貫通した貫通位置146が相当する。第2刃102における上記終端処理位置142とは、図3に示すように、カバーテープ4に第2刃102が非接触となる非接触位置147が相当する。
【0028】
このような刃位置指定用部材131は、第1刃支持部材111の上面111cより突出し当該刃位置指定用部材131を先端処理指定用位置131a及び終端処理指定用位置131bへ移動させるために作業者にて操作される取っ手134と、詳細後述の第2刃支持部材121と係合し第2刃支持部材121つまり第2刃102の移動を調節する指定用部材側係合部132と、後述の蓋部材182と係合し第1刃支持部材111つまり第1刃101の移動を調節する移動調節部133とを有する。
【0029】
上記指定用部材側係合部132は、図6に示すように、第1係合部132aと、第2係合部132bとを有する。本実施形態では、図示するように指定用部材側係合部132は、刃位置指定用部材131の本体部135から突出した突起部として形成され、第2係合部132bは、第1係合部132aに比べて突出量が大きい。尚、第2刃102を移動させるという機能を果たす限り、指定用部材側係合部132は上記突起部の形態に限定されるものではない。
第1係合部132aは、刃位置指定用部材131が先端処理指定用位置131aに配置されているとき、第2刃支持部材121と接触する部分であり、第2刃支持部材121つまり第2刃102を先端処理位置141に配置する。第2係合部132bは、刃位置指定用部材131が終端処理指定用位置131bに配置されているとき、第2刃支持部材121と接触する部分であり、第2刃支持部材121つまり第2刃102を終端処理位置142に配置する。
【0030】
上記移動調節部133は、図7に示すように第1調節部133aと第2調節部133bとを有し、本実施形態では、図示するように第2調節部133bが上記本体部135に対して凹状に形成されている。しかしながら、第1刃101の移動量を調節するという機能を果たす限り、移動調節部133は、図示の形態に限定されるものではない。
第1調節部133aは、刃位置指定用部材131が先端処理指定用位置131aに配置されているとき、蓋部材182と接触する部分であり、該接触により第1刃支持部材111つまり第1刃101を先端処理位置141に配置する。又、上記接触により、先端処理位置141を超えて第2刃102側へ第1刃101が移動することが禁止される。第2調節部133bは、刃位置指定用部材131が終端処理指定用位置131bに配置されているとき、蓋部材182と接触する部分であり、該接触により第1刃支持部材111つまり第1刃101を終端処理位置142に配置する。又、第2調節部133bと蓋部材182との接触により、終端処理位置142を超えて第2刃102側へ第1刃101が移動することが禁止される。
【0031】
又、第1刃支持部材111の他端部111bには枢軸113が設けられ、該枢軸113にて第1刃支持部材111に枠体180が連結される。図8に示すように、枢軸113を回転軸として、枠体180に対して第1刃支持部材111が閉位置201と開位置202との間で回転可能である。第1刃支持部材111を開位置202に配置して、キャリアテープ10をキャリアテープ支持台150に載置して固定する。又、詳細後述するように、第1刃支持部材111が閉位置201に配置された状態にて、キャリアテープ10に対する先端処理及び終端処理が行われる。又、第1刃支持部材111が上記閉位置201に配置されたとき、枠体180に対して第1刃支持部材111は対向しかつ第1刃支持部材111と平行に延在する。
【0032】
枠体180は、内部に第2刃支持部材121を収納する。さらに枠体180には、枠体180の移動方向203に直交する方向である、キャリアテープ10の延在方向15に沿って上記キャリアテープ支持台150が滑動用部材170を介して取り付けられている。よって本実施形態では、キャリアテープ支持台150に対して、枠体180及び該枠体180に連結されている第1刃支持部材111が滑動用部材170を介して移動方向203に移動可能である。尚、移動方向203は、キャリアテープ支持台150に載置されたキャリアテープ10の延在方向15及び厚み方向16に直交する直交方向17に平行な方向である。
【0033】
第2刃支持部材121は、図4及び図5に示すように、枠体180内であって上記移動方向203に沿って形成された支持部材収納部181内に、第2刃支持部材121の他端部121bに設けた支持軸123によって枠体180に回転可能にて、かつ上記刃位置指定用部材131に対向して取り付けられる。尚、支持部材収納部181の一部は、蓋部材182にて閉口される。該蓋部材182は、キャリアテープ支持台150と同一平面を形成する。又、第2刃支持部材121には、刃位置指定用部材131における上記指定用部材側係合部132に係合するように、支持部材側係合部125が形成されている。尚、本実施形態では、支持部材側係合部125は突起状の形態にてなるが、これに限定されるものではない。さらに、支持部材収納部181内に収納した第2刃支持部材121を、支持部材収納部181の蓋部材182へ押圧するため、第2刃支持部材121は、第2刃支持部材121と支持部材収納部181の底面181aとの間に一又は複数の付勢部材124を第2刃支持部材121の延在方向に沿って設けている。よって、通常状態では、図4に示すように、付勢部材124の付勢力により、第2刃支持部材121は蓋部材182に押圧されている。尚、付勢部材124の機能を果たす一例として、本実施形態ではスプリングを使用するが、付勢力を発する物であればよく、スプリングに限定されない。又、複数の付勢部材124を用いるとき、異なる付勢力にてなる付勢部材124を使用可能である。
【0034】
又、本実施形態では、第2刃支持部材121が蓋部材182に接触した状態において、第2刃102が上記カバーテープ切断位置145に配置され、換言すると、第2刃102は先端処理位置141に配置される。即ち、本実施形態では、第2刃支持部材121が蓋部材182に接触した状態において、上記先端処理指定用位置131aに配置された刃位置指定用部材131における指定用部材側係合部132の上記第1係合部132aと、第2刃支持部材121の支持部材側係合部125とが接触している。
【0035】
又、上記カバーテープ切断位置145に配置された第2刃102の刃先が蓋部材182より突出可能なように、蓋部材182には、第2刃用開口182aが形成されている。ここで、第2刃用開口182aからの第2刃102の刃先の突出量は、第2刃102にてカバーテープ4を切断可能な寸法であり、本実施形態では、カバーテープ4の厚み寸法に相当する。
【0036】
上述のように刃位置指定用部材131における指定用部材側係合部132と、第2刃支持部材121の支持部材側係合部125とが係合していることから、刃位置指定用部材131を先端処理指定用位置131aから上記終端処理指定用位置131bへスライドすることで、指定用部材側係合部132の第2係合部132bが支持部材側係合部125に接触する。上述のように第2係合部132bの方が第1係合部132aよりも突出量が大きいことから、該接触により、図5に示すように、刃位置指定用部材131にて、第2刃支持部材121は、付勢部材124の付勢力に逆らって支持軸123を中心として押し下げられ、第2刃102は、終端処理位置142における上記非接触位置147に配置される。又、終端処理指定用位置131bへの刃位置指定用部材131のスライドにより、刃位置指定用部材131の上記移動調節部133の上記第2調節部133bと、蓋部材182とが接触することになるので、第1刃支持部材111に支持されている第1刃101も終端処理位置142の上記貫通位置146に配置される。
【0037】
尚、刃位置指定用部材131を終端処理指定用位置131bから先端処理指定用位置131aへ戻すことで、図4に示すように、第1係合部132aと支持部材側係合部125とが係合し、かつ第1調節部133aと蓋部材182とが係合し、第2刃支持部材121は、付勢部材124の付勢力にて蓋部材182に当接する。よって、第1刃101及び第2刃102は、ともに先端処理位置141に配置される。
【0038】
上記キャリアテープ位置決め機構160は、上記延在方向15に沿ってキャリアテープ支持台150に取り付けられ、上記先端処理及び終端処理において、第1刃101に対する延在方向15におけるキャリアテープ10の位置決めを行う機構である。このようなキャリアテープ位置決め機構160は、図9及び図10に示すように、キャリアテープ支持台150に載置され上記延在方向15に沿ってキャリアテープ支持台150上で摺動可能な可動板161と、可動板161に立設されキャリアテープ支持台150に載置されたキャリアテープ10のテープ搬送用穴8のピッチにて配列されテープ搬送用穴8に嵌合する複数のテープ固定用ピン162と、上記可動板161を摺動可能にキャリアテープ支持台150に支持しかつ延在方向15への移動を案内する支持案内部163と、可動板161を、図9に示す第1タイプ位置164及び図10に示す第2タイプ位置165に位置決めする位置決め用部材166とを有する。上記支持案内部163は、可動板161の両側に設けた長穴163aと、キャリアテープ支持台150に立設され長穴163aを貫通して可動板161の脱落を防止する支持ピン163bとからなる。又、上記位置決め用部材166は、いわゆるボールプランジャーを備えて構成され、例えばキャリアテープ支持台150に設けたボールプランジャー166aと、可動板161に設けられボールプランジャー166aのボールが係合する穴で上記第1タイプ位置164及び第2タイプ位置165に対応して設けられた2つの係合穴166bとを有する。
【0039】
可動板161を上記第1タイプ位置164及び上記第2タイプ位置165に位置決めしなければならない理由を以下に説明する。即ち、キャリアテープ10には、テープ搬送用穴8が延在方向15に沿って一定間隔にて形成されているが、図11に示すように、隣接する収納部2の間にテープ搬送用穴8が形成されている第1タイプキャリアテープ10−3と、図12に示すように、それぞれの収納部2に対応した位置にテープ搬送用穴8が形成されている第2タイプキャリアテープ10−4と、が存在する。よって、テープ固定用ピン162にテープ搬送用穴8を嵌合させてキャリアテープ10をキャリアテープ支持台150に載置したとき、キャリアテープ10に対する上記第1刃101による切断位置5が収納部2の中心になってしまう場合がある。よって、キャリアテープ10が第1タイプキャリアテープ10−3及び第2タイプキャリアテープ10−4のいずれのタイプであっても、隣接する収納部2の間にてキャリアテープ10の切断が可能なように、可動板161を上記第1タイプ位置164及び上記第2タイプ位置165に位置決めしなければならない。例えばキャリアテープ10が第1タイプキャリアテープ10−3であるときには、可動板161を第1タイプ位置164へ移動させることで、位置決め用部材166にて可動板161は第1タイプ位置164に位置決めされ、第2タイプキャリアテープ10−4のときには、第2タイプ位置165へ移動することで可動板161は位置決め用部材166にて第2タイプ位置165に位置決めされる。
【0040】
以上説明したように構成されるキャリアテープ切断装置100の動作、即ちキャリアテープ切断方法について、以下に説明する。
まず図1に示すように、作業者は、カバーテープ4がキャリアテープ支持台150に接触するようにキャリアテープ10を配向する。一方、第1刃支持部材111について枢軸113を中心に開位置202まで開き、そしてキャリアテープ位置決め機構160のテープ固定用ピン162にテープ搬送用穴8を嵌合させてキャリアテープ10をキャリアテープ支持台150に載置し固定する。このとき、収納部2を切断することになるときには、隣接する収納部2間に切断位置5が位置するように、キャリアテープ位置決め機構160の可動板161を延在方向15に移動して、第1タイプ位置164又は第2タイプ位置165に、位置決め用部材166にて可動板161を位置決めする。勿論、第1タイプキャリアテープ10−3及び第2タイプキャリアテープ10−4の種類に応じて、予め可動板161を第1タイプ位置164又は第2タイプ位置165に位置決めした上で、キャリアテープ10を固定してもよい。そして、第1刃支持部材111を閉位置201にセットする。
【0041】
又、作業者は、先端処理を行うときには、刃位置指定用部材131の取っ手134を先端処理指定用位置131aに配置する。該操作により、上述したように刃位置指定用部材131の指定用部材側係合部132の第1係合部132aと、第2刃支持部材121の支持部材側係合部125とが係合し、かつ刃位置指定用部材131の移動調節部133の第1調節部133aと、蓋部材182とが係合することから、第1刃101は、先端処理位置141における切目形成位置144に位置決めされ、第2刃102は先端処理位置141におけるカバーテープ切断位置145に位置決めされる。一方、終端処理を行うときには、取っ手134を終端処理指定用位置131bに配置する。該操作により、上述したように刃位置指定用部材131の指定用部材側係合部132の第2係合部132bと、第2刃支持部材121の支持部材側係合部125とが係合し、かつ刃位置指定用部材131の移動調節部133の第2調節部133bと、蓋部材182とが係合することから、第1刃101は、終端処理位置142における貫通位置146に位置決めされ、第2刃102は終端処理位置142における非接触位置147に位置決めされる。尚、この先端処理指定、及び終端処理指定は、キャリアテープ10をセットする前に、予め行っておいても良い。
【0042】
キャリアテープ10をキャリアテープ支持台150にセットして、上述の先端処理指定及び終端処理指定を行い、図13に示すように第1刃支持部材111を閉位置201にセットした後、作業者は、第1刃支持部材111及び枠体180を把持しながら、図14に示すように、第1刃支持部材111及び枠体180を移動方向203に沿って、一方向のみ、又は往復方向へ移動させる。このとき、キャリアテープ10を載置し固定しているキャリアテープ支持台150は、滑動用部材170を介して枠体180に係合していることから、キャリアテープ支持台150及びキャリアテープ10は移動方向203へ移動しない。よって、キャリアテープ10に対して第1刃支持部材111及び枠体180が移動方向203に移動する。尚、本実施形態では、第1刃支持部材111及び枠体180をキャリアテープ10に対して移動させたが、該形態に限定されるものではなく、キャリアテープ10と、第1刃支持部材111及び枠体180とを相対的に移動方向203へ移動させればよい。
【0043】
先端処理を指定しているときには、上記移動により、キャリアテープ10に対して先端処理が施される。つまり、上記移動という一つの作業にて、キャリアテープ10のベーステープ3に対して第1刃101により切目143がキャリアテープ10の延在方向15に直交する直交方向17に沿って形成され、かつ切目143に対してカバーテープ4が延在方向15に突出した形態で直交方向17に沿って第2刃102によりカバーテープ4が切断される。そして上記切目143にてベーステープ3を折ることで、図15に示すように、キャリアテープ10に先端処理を施すことができる。
又、終端処理を指定しているときには、上記移動により、キャリアテープ10に対して終端処理が施される。つまり、上記移動という一つの作業にて、キャリアテープ10のベーステープ3及びカバーテープ4が第1刃101によって一つの切断面にて切断され、図16に示すように、キャリアテープ10に終端処理を施すことができる。
【0044】
このようにして先端処理及び終端処理が施された各キャリアテープ10は、従来と同様で図36に示すように、それぞれのベーステープ3同士が突き合わされ、かつ先端処理されたカバーテープ4が終端処理されたカバーテープ4上に重ね合わされて貼着され、さらに、重ね合わせた部分を中心にして、図36に示すように連結用テープ13が貼付されて、接続される。
【0045】
以上説明したように、本実施形態のキャリアテープ切断装置100によれば、キャリアテープ10をキャリアテープ支持台150に固定した状態で、第1刃支持部材111及び枠体180を移動方向203へ移動させるという簡単な一つの操作にて、例えば先端処理を選択しているときにはキャリアテープ10に対して先端処理が施され、終端処理を選択しているときにはキャリアテープ10に対して終端処理を施すことができる。よって、キャリアテープの接続処理を従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることから、上記接続処理の品質を一定にすることができる。上記接続処理に要する時間として、従来数分を要したが、本実施形態によれば数十秒にて行うことができる。
【0046】
尚、上述したようにキャリアテープ切断装置100では、先端処理及び終端処理の両方が実行可能な構造となっているが、該構造に限定されるものではなく、先端処理のみが可能な構造とすることもできる。即ち、第1刃101及び第2刃102が上記先端処理位置141に固定された構造を採ることもできる。
【0047】
次に、上述のキャリアテープ切断装置100の変形例である第2キャリアテープ切断装置300について説明する。
該第2キャリアテープ切断装置300は、図17に示すように、上述のキャリアテープ切断装置100に比べて小型で簡易型であり、キャリアテープ10を厚み方向16にて挟むことでベーステープ3を切断し、カバーテープ4のみについて刃を移動させて切断する構造を有する。尚、第2キャリアテープ切断装置300は、構造及び機能的にキャリアテープ切断装置100に類似するので、以下では、相違部分について詳しく説明し類似部分については簡単に説明する。
【0048】
第2キャリアテープ切断装置300は、基本的に、第1刃301と、第2刃302と、移動機構390とを備える。上記移動機構390は、刃位置決め機構340及びキャリアテープ支持台350を有する。ここで、第1刃301、第2刃302、移動機構390、刃位置決め機構340、及びキャリアテープ支持台350は、上述した、第1刃101、第2刃102、移動機構190、刃位置決め機構140、及びキャリアテープ支持台150にそれぞれ相当する。
刃位置決め機構340は、キャリアテープ10の厚み方向16における位置であり、図21に示すようにベーステープ3への切目143の形成及びカバーテープ4の切断を行う先端処理位置141に第1刃301及び第2刃302を配置し、並びに、図22に示すようにベーステープ3及びカバーテープ4の切断を行う終端処理位置142に第1刃301を配置する機構であり、第1刃支持部材311と、刃位置指定用部材331とを有する。ここで、第1刃支持部材311及び刃位置指定用部材331は、上述した、第1刃支持部材111及び刃位置指定用部材131にそれぞれ相当する。
キャリアテープ支持台350は、上述したキャリアテープ位置決め機構160に相当するキャリアテープ位置決め機構360を有する。
尚、第2キャリアテープ切断装置300を示す図17〜図22において、上述したキャリアテープ切断装置100における構成部分に対応、又は同機能を果たす構成部分については三百番代の符号を付し、十及び一の位の数字は同数字を付している。
【0049】
上記第1刃支持部材311には、移動方向203に沿って延在し移動方向203に移動しない第1刃301が、先端処理位置141及び終端処理位置142に配置されるように、キャリアテープ10の厚み方向16に移動可能に取り付けられる。又、第1刃支持部材311には、先端処理指定用位置331aと、終端処理指定用位置331bとの間で移動方向203に沿って移動可能に、刃位置指定用部材331が取り付けられている。尚、刃位置指定用部材331を先端処理指定用位置331a及び終端処理指定用位置331bに位置決め可能なように、例えば第1刃支持部材311はボールプランジャー311aを有し、刃位置指定用部材331には、上記ボールプランジャーのボールが先端処理指定用位置331a及び終端処理指定用位置331bに対応する位置にて係合する2つの凹部331cを有する。
【0050】
又、刃位置指定用部材331は、第1刃301を支持する支持部材315の係合部315aと係合する指定用部材側係合部332を有する。よって、先端処理指定用位置331aに刃位置指定用部材331を配置したとき、図19に示すように、第1刃301は、図21に示す先端処理位置141における切目形成位置144に配置される。又、終端処理指定用位置331bに刃位置指定用部材331を配置したとき、図20に示すように、第1刃301は、図22に示す終端処理位置142における貫通位置146に配置される。
さらに、第1刃支持部材311には、キャリアテープ位置決め機構360を有するキャリアテープ支持台350が取り付けられ、さらに、枢軸313にて第2刃案内用部材380が回転可能に支持される。
【0051】
第2刃案内用部材380は、第2刃302を取り付けた第2刃支持部材321と、該第2刃支持部材321が取り付けられ当該第2刃案内用部材380の延在方向383に沿って第2刃支持部材321を案内する移動機構390とを有する。又、第2刃案内用部材380は、上記終端処理位置142における貫通位置146に第1刃301が配置されたとき、図22に示すように、第1刃301の刃先を収納する凹部384を有する。
【0052】
以上のように構成された第2キャリアテープ切断装置300を使用したキャリアテープ10の切断方法について、以下に説明する。
まず図17に示すように、作業者は、ベーステープ3がキャリアテープ支持台350に接触するようにキャリアテープ10を配向し、又、第2刃案内用部材380を枢軸313を中心にして回転させ、キャリアテープ位置決め機構360のテープ固定用ピン362にテープ搬送用穴8を嵌合させてキャリアテープ10をキャリアテープ支持台350に載置し固定する。このとき、収納部2を切断することになるときには、隣接する収納部2間に切断位置5が位置するように、キャリアテープ位置決め機構360の可動板361を延在方向15に移動して上記第1タイプ位置164又は上記第2タイプ位置165に位置決め用部材366にて位置決めする。勿論、上記第1タイプキャリアテープ10−3及び上記第2タイプキャリアテープ10−4の種類に応じて、予め可動板361を第1タイプ位置164又は第2タイプ位置165に位置決めしておき、キャリアテープ10を固定してもよい。
【0053】
又、作業者は、先端処理を行うときには、刃位置指定用部材331を先端処理指定用位置331aに配置する。該操作により、上述したように刃位置指定用部材331の指定用部材側係合部332と、第1刃301の支持部材315の係合部315aとが係合することから、第1刃301は、先端処理位置141における切目形成位置144に位置決めされる。一方、終端処理を行うときには、刃位置指定用部材331を終端処理指定用位置331bに配置する。該操作により、上記指定用部材側係合部332と係合部315aとの係合状態により、第1刃301は、終端処理位置142における貫通位置146に位置決めされる。
尚、上述の先端処理指定、及び終端処理指定のいずれの場合においても、第2刃302の配置位置は、図21に示すカバーテープ切断位置145に位置決めされる。
又、上述の先端処理指定、及び終端処理指定は、キャリアテープ10をセットする前に、予め行っていても良い。
【0054】
キャリアテープ10をキャリアテープ支持台350にセットして、上述の先端処理指定及び終端処理指定を行った後、作業者は、図17に示すように第2刃案内用部材380を閉位置201にセットし、第2刃案内用部材380の取っ手385及び第1刃支持部材311の取っ手314が互いに近接する、矢印204の方向へ両取っ手385、314を握り締める。尚、第2刃案内用部材380の先端部分に設けたストッパ部386がキャリアテープ支持台350に接触することから、第1刃301と第2刃案内用部材380とが接触することはない。
先端処理を行うときには、第1刃301が切目形成位置144に配置されているので、上記握り締め動作により、第2刃支持部材321及び第2刃案内用部材380にてキャリアテープ10は第1刃301へ押圧されることから、ベーステープ3には切目143が形成される。この状態で、さらに作業者は、移動機構390を第2刃案内用部材380の延在方向383に沿って移動させる。上述のように第2刃302は、カバーテープ切断位置145に位置決めされていることから、上記移動動作により、カバーテープ4が切断される。尚、第1刃301と第2刃302とは、上述の第1刃101と第2刃102との場合と同様に、カバーテープ重複距離148分、ずれて配置されている。又、上記移動動作は、複数回行うこともできる。
カバーテープ4の切断後、作業者は、キャリアテープ10をキャリアテープ支持台350から取り外し、上記切目143にてベーステープ3を折り、先端処理を終える。
【0055】
一方、終端処理を行うときには、第1刃301は、貫通位置146に配置されているので、上記握り締め動作により、ベーステープ3及びカバーテープ4の両方を同一端面にて切断する。この場合、移動機構390を上記延在方向383へ移動させる必要はない。これにて終端処理が終わる。
【0056】
このようにして先端処理及び終端処理が施された各キャリアテープ10は、従来と同様で図36に示すように、それぞれのベーステープ3同士が突き合わされ、かつ先端処理されたカバーテープ4が終端処理されたカバーテープ4上に重ね合わされて貼着され、さらに、重ね合わせた部分を中心にして、図36に示すように連結用テープ13が貼付されて、接続される。
【0057】
以上説明したように、本実施形態の第2キャリアテープ切断装置300においても、上述したキャリアテープ切断装置100と同様に、キャリアテープの接続処理を従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることから、上記接続処理の品質を一定にすることができる。又、第2キャリアテープ切断装置300では、キャリアテープ切断装置100に比べて構造が簡単であることから、コスト面及び携帯性に優れるという効果もある。
【0058】
次に、上述の第2キャリアテープ切断装置300の変形例である第3キャリアテープ切断装置400について、図23〜図31を参照して説明する。
該第3キャリアテープ切断装置400は、図23に示すように、上記第2キャリアテープ切断装置300と同様に、小型で簡易型であり、キャリアテープ10をその厚み方向16に挟むことでベーステープ3を切断し、カバーテープ4のみについて刃を移動させることで切断を行う構造を有する。さらに、当該第3キャリアテープ切断装置400は、上記第1刃301に相当する第1刃401を保護する刃保護部472を有する。尚、第3キャリアテープ切断装置400は、構造及び機能的に第2キャリアテープ切断装置300に類似するので、以下では、相違部分について詳しく説明し類似部分については略説する。
【0059】
第3キャリアテープ切断装置400についても、上述の第1キャリアテープ切断装置100と同様に、基本的に、第1刃401と、第2刃402と、移動機構490とを備える。このような第3キャリアテープ切断装置400は、図24に示す各部材から構成される。尚、図24は、主たる部材のみを図示し、全ての部材を図示していない。第3キャリアテープ切断装置400は、大きく分けて、それぞれ大略細長い板状の部材からなる、第1刃支持部材411と、保護用部材471と、第2刃案内用部材480と、上記キャリアテープ支持台450との部材を有する。又、上記第2キャリアテープ切断装置300と同様に、第3キャリアテープ切断装置400は、第1刃401と、第2刃402と、刃位置決め機構440と、移動機構490とを備える。ここで、第1刃401、第2刃402、移動機構490、刃位置決め機構440、及びキャリアテープ支持台450は、第2キャリアテープ切断装置300における第1刃301、第2刃302、移動機構390、刃位置決め機構340、及びキャリアテープ支持台350にそれぞれ相当する。
【0060】
第1刃支持部材411と保護用部材471とは、それぞれの一端部において枢軸413にて連結され、該枢軸413を中心に回動可能である。尚、枢軸413にて連結された第1刃支持部材411及び保護用部材471は、例えばスプリング等の付勢部材にて、通常、図23に示すように両者が開いた状態の非把持位置に配置されるように構成するのが好ましい。上記第1刃支持部材411には、支持ピン404が植設されている。該支持ピン404には、上記直交方向17に沿って第1刃401を取り付けた第1刃固定板403に形成された長穴403aが係合する。又、上記支持ピン404に係合した第1刃固定板403を支持するため、第1刃固定板403の直交方向17における両端部は、上記保護用部材471に取り付けられた支持板473−1,473−2にて、支持板473−1,473−2に対して滑動可能に係合される。よって、第1刃固定板403は、支持板473−1,473−2にて、その両端を滑動可能に支持されながら、支持ピン404と長穴403aとの係合により、第1刃支持部材411の上記回動動作に伴い第1刃支持部材411とともに移動する。
【0061】
さらに第1刃支持部材411には、刃位置決め機構440の構成部材である刃位置指定用部材431が、直交方向17に沿って移動可能に取り付けられる。該刃位置指定用部材431には、保護用部材471に形成されている係合部475と係合する指定用部材側係合部432が形成されている。尚、第3キャリアテープ切断装置400において、刃位置決め機構440には、上記第1刃支持部材411、上記刃位置指定用部材431、及び係合部475が備わる。このような刃位置決め機構440は、キャリアテープ10の厚み方向16における位置であり、図26に示すようにベーステープ3への切目143の形成及びカバーテープ4の切断を行う先端処理位置141に第1刃401及び第2刃402を配置し、並びに、図27に示すようにベーステープ3及びカバーテープ4の切断を行う終端処理位置142に第1刃401を配置する機構である。詳細後述するように、係合部475と指定用部材側係合部432とが係合するように、図28に示す先端処理指定用位置431aに刃位置指定用部材431を配置することで、先端処理位置141に第1刃401及び第2刃402が配置され、キャリアテープ10に対して上記先端処理が施される。一方、係合部475と非係合となるように、図29に示す後端処理指定用位置431bに刃位置指定用部材431を配置することで、終端処理位置142に第1刃401が配置され、キャリアテープ10に対して上記終端処理が施される。
【0062】
上述のように、第1刃403を固定した上記第1刃固定板403が支持ピン404との係合にて上記第1刃支持部材411に取り付けられた状態において、保護用部材471は、第1刃403に隣接して配置される刃保護部472を有する。又、保護用部材471には、上記第2刃案内用部材480の後端部480bに設けた枢軸481にて上記第2刃案内用部材480が回動可能に取り付けられる。よって、上記枢軸413を中心とした保護用部材471の回動と伴に第2刃案内用部材480も移動する。
さらに、保護用部材471には、その先端部分にキャリアテープ支持台450が取り付けられている。該キャリアテープ支持台450は、上記キャリアテープ支持台350に対応した構成部分であり、上述したキャリアテープ位置決め機構160に相当するキャリアテープ位置決め機構460を有する。尚、該キャリアテープ位置決め機構460には、上述の位置決め用部材166に相当する位置決め用部材が設けられている。
又、キャリアテープ支持台450は、該キャリアテープ支持台450に備わる可動板461におけるベーステープ3との接触面461aと、保護用部材471に存在する刃保護部472における支持面472aとが同レベルに配置されるように、保護用部材471に取り付けられる。よって、後述するように、キャリアテープ支持台450の可動板461にキャリアテープ10を載置して切断動作を行うときには、キャリアテープ10は、接触面461aと支持面472aとで支持されることになる。
【0063】
さらに第2刃案内用部材480の前端部480aに対応して、保護用部材471には、キャリアテープ10の切断又はカバーテープ4のみを切断するときの閉位置487bに第2刃案内用部材480が位置するとき、第2刃案内用部材480と保護用部材471とを連結し、第2刃案内用部材480が枢軸481を中心に回動するのを防止する連結部材476が支軸476−1を中心に回動自在に取り付けられる。
【0064】
第2刃案内用部材480は、第2刃402を取り付けた第2刃支持部材421と、該第2刃支持部材421が取り付けられ当該第2刃案内用部材480の延在方向483に沿って第2刃支持部材421を案内する移動機構490とを有する。又、第2刃案内用部材480の後端部480bには、ストッパ部486が形成されている。該ストッパ部486は、枢軸481を中心として、保護用部材471に対して第2刃案内用部材480を開位置487aへ回転させるとき、保護用部材471に植設される回動停止ピン477と当接して、第2刃案内用部材480を上記開位置487aに停止させ、又、第2刃案内用部材480が開位置487aに位置するとき、第1刃支持部材411に植設した切断動作停止用ピン416に当接して第1刃支持部材411及び保護用部材471が枢軸413を中心として互いに回動しないようにする。尚、ストッパ部486及び切断動作停止用ピン416は、切断動作停止部の一例に相当する。又、該切断動作停止部の構造は、図示する構成に限定するものではなく、当業者が容易想到な構造を採用することができる。
又、第2刃案内用部材480は、図27に示すように、上記終端処理位置142における貫通位置146に第1刃401が配置されたとき、第1刃401の刃先を収納する凹部484を有する。
【0065】
上記移動機構490は、延在方向483に沿って第2刃案内用部材480に形成した、案内部の一例に相当する案内溝491に係合すると伴に上記第2刃支持部材421を第2刃案内用部材480に取り付ける取付ピン492と、第2刃収納機構493とを有する。
第2刃収納機構493は、図25に示すように、仮想線にて示す収納位置493aと実線にて示す切断位置493bとの間で第2刃402を第2刃支持部材421に回転可能に取り付ける取付ピン493−1と、取り付けられた第2刃402を収納位置493a側へ付勢する付勢部材の一例に相当するスプリング493−2とを有する。図示するように、第2刃402が収納位置493aに位置するときには、刃先は第2刃案内部材480の下側面480cから僅かに突出し収納状態となる。一方、第2刃402が切断位置493bに位置するときには、トップテープ4を切断する状態まで刃先は上記下側面480cから突出し、先端処理位置141におけるカバーテープ切断位置145に位置決めされ、切断状態となる。
【0066】
上述のように構成された第3キャリアテープ切断装置400を使用したキャリアテープ10の切断方法について、以下に説明する。
まず図17に示すように、作業者は、ベーステープ3がキャリアテープ支持台450に接触するようにキャリアテープ10を配向し、又、第2刃案内用部材480について枢軸481を中心にして回転させて開位置487aに位置させる。上述のように、第2刃案内用部材480を開位置487aまで回転させることで、図23に示すように、第2刃案内用部材480のストッパ部486と、第1刃支持部材411の切断動作停止用ピン416とが係合し、第1刃支持部材411と保護用部材471との相対的な回転動作は禁止され、それにより切断動作は禁止される。
【0067】
キャリアテープ位置決め機構460のテープ固定用ピン462にテープ搬送用穴8を嵌合させてキャリアテープ10をキャリアテープ支持台450に載置し固定する。このとき、収納部2を切断することになるときには、隣接する収納部2間に切断位置5が位置するように、キャリアテープ位置決め機構460の可動板461を延在方向15に移動して上記第1タイプ位置164又は上記第2タイプ位置165に上記位置決め用部材にて位置決めする。勿論、上記第1タイプキャリアテープ10−3及び上記第2タイプキャリアテープ10−4の種類に応じて、予め可動板461を第1タイプ位置164又は第2タイプ位置165に位置決めしておき、キャリアテープ10を固定してもよい。
【0068】
又、作業者は、先端処理を行うときには、図28に示すように刃位置指定用部材431を先端処理指定用位置431aに配置する。一方、終端処理を行うときには、図29に示すように刃位置指定用部材431を終端処理指定用位置431bに配置する。尚、先端処理指定及び終端処理指定は、キャリアテープ10をセットする前に、予め行っていても良い。
【0069】
キャリアテープ10をキャリアテープ支持台450にセットして、上述の先端処理指定及び終端処理指定を行った後、作業者は、図30に示すように第2刃案内用部材480を閉位置487bまで枢軸481を中心に回転させる。尚、図30は、刃位置指定用部材431を先端処理指定用位置431aに配置し先端処理を行う場合を図示している。上記回転動作により、第2刃案内用部材480のストッパ部486と、第1刃支持部材411の切断動作停止用ピン416との係合が外れ、第1刃支持部材411と保護用部材471との相対的な回転動作が可能となる。又、第2刃案内用部材480を閉位置487bに固定するため、支軸476−1を中心に連結部材476を回転させて、第2刃案内用部材480の前端部480aに連結部材476を係合させる。
【0070】
次に作業者は、第2刃案内用部材480の取っ手485及び第1刃支持部材411の取っ手414が互いに近接する、矢印204の方向へ両取っ手485、414を握り締める。該握り締め動作により、第2刃案内用部材480及び第1刃支持部材411は、枢軸413を中心として回転し、刃位置指定用部材431が先端処理指定用位置431aに位置しているときには、第2刃案内用部材480の係合部475と刃位置指定用部材431の指定用部材側係合部432とが当接した時点で停止し、刃位置指定用部材431が後端処理指定用位置431bに位置しているときには、上記係合部475と刃位置指定用部材431における指定用部材側係合部432以外の非係合部分433とが当接した時点で停止する。
【0071】
まず先端処理の場合について説明する。
上述のように刃位置指定用部材431を先端処理指定用位置431aに配置して、上記係合部475と上記指定用部材側係合部432とが当接した状態では、キャリアテープ支持台450の接触面461aと同レベルに位置する、保護用部材471の刃保護部472の支持面472aに対して、図26に示すように第1刃401は、先端処理位置141における切目形成位置144に位置決めされる。又、図26及び図27に示すように、第1刃401及び刃保護部472に対向して第2刃案内用部材480を配置している。したがって、上記握り締め動作により、刃保護部472の支持面472a及び上記接触面461a、並びに第2刃案内用部材480にて挟持されたキャリアテープ10に対して、切目形成位置144に位置決めされた第1刃401にてベーステープ3には切目143が形成される。
【0072】
この状態で、さらに作業者は、第2刃支持部材421を案内溝491に沿って第2刃案内用部材480の延在方向483へ移動させる。図25を参照して説明したように、第2刃402は、スプリング493−2の付勢力により、通常、第2刃案内用部材480の下側面480cより僅かに刃先を突出させた状態の収納位置493aに配置されている。しかしながら、上記移動に伴い、第2刃402は、刃先がキャリアテープ10に引っかかり、その後の移動に伴い上記切断位置493bまで回転する。以後、切断位置493bに配置された状態、つまりカバーテープ切断位置145に位置決めされた状態にて、第2刃402は、延在方向483へ移動される。よって、該移動動作により、カバーテープ4が切断される。又、上記移動がさらに行われ第2刃案内用部材480の後端部480b側へ進み、第2刃402がキャリアテープ10から外れたとき、第2刃402は、スプリング493−2の付勢力により収納位置493aへ戻る。よって、第2刃支持部材421を再び第2刃案内用部材480の前端部480a側へ戻すとき、第2刃402の刃先とキャリアテープ10との引っかかりを防止又は低減することができる。よって、第2刃402を往復動させることも可能である。
尚、第1刃401と第2刃402とは、上述の第1刃101と第2刃102との場合と同様に、カバーテープ重複距離148分、ずれて配置されている。
【0073】
カバーテープ4の切断後、作業者は、第2刃案内用部材480の前端部480aから連結部材476を外し、第2刃案内用部材480を開位置487aまで回転させる。そして、キャリアテープ10をキャリアテープ支持台150から取り外し、上記切目143にてベーステープ3を折り、先端処理を終える。
【0074】
一方、終端処理を行うときには、上述のように刃位置指定用部材431を終端処理指定用位置431bに配置する。よって上記係合部475と上記非係合部分433とが当接した状態では、保護用部材471の刃保護部472の支持面472aに対して、図27に示すように第1刃401は、終端処理位置142における貫通位置146に位置決めされる。よって、上記握り締め動作により、ベーステープ3及びカバーテープ4の両方を同一端面にて切断する。よって、この場合、第2刃支持部材421を上記延在方向483へ移動させる必要はない。これにて終端処理が終わる。
尚、終端処理の場合、第2刃支持部材421の上記移動は行う必要がないことから、第2刃402の配置位置は、上記収納位置493aに位置した状態である。
【0075】
このようにして先端処理及び終端処理が施された各キャリアテープ10は、従来と同様で図36に示すように、それぞれのベーステープ3同士が突き合わされ、かつ先端処理されたカバーテープ4が終端処理されたカバーテープ4上に重ね合わされて貼着され、さらに、重ね合わせた部分を中心にして、図36に示すように連結用テープ13が貼付されて、接続される。
【0076】
以上説明したように、本実施形態の第3キャリアテープ切断装置400においても、上述したキャリアテープ切断装置100と同様に、キャリアテープの接続処理を従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることから、上記接続処理の品質を一定にすることができる。又、第3キャリアテープ切断装置400では、キャリアテープ切断装置100に比べて構造が簡単であることから、コスト面及び携帯性に優れるという効果もある。
【0077】
さらに、刃保護部472を設け、第2刃案内用部材480が開位置487aに配置される通常状態では、第1刃401は、刃保護部472の支持面472aから突出していないので、作業者の手が直接に刃先に触れるのを防止できる。又、第2刃案内用部材480を開位置487aに配置することで、第2刃案内用部材480のストッパ部486と第1刃支持部材411の切断動作停止用ピン416とが係合し、枢軸413を中心とした第1刃支持部材411と保護用部材471との相対的な回動が禁止される。よって、支持面472aからの第1刃401の突出を確実に防止することができる。尚、第2刃案内用部材480が閉位置487bに位置するときには、第2刃案内用部材480にて、作業者の手が直接に第1刃401の刃先に触れるのを防止できる。
【0078】
さらに、第2刃402についても、上記収納位置493aに配置可能な構造を採り、収納位置493aでは、第2刃402の刃先は、第2刃案内用部材480の下側面480cからわずかに突出する状態であり、作業者の手が刃先に触れる可能性を低減できる。
【0079】
又、上述のように、第1刃401は、第1刃支持部材411と伴に移動し、切目形成位置144及び貫通位置146に配置される。特に終端処理を行うときには、第3キャリアテープ切断装置400では、ハサミのように両刃の交差部分にて被切断物を徐々に切っていくのではなく、第1刃401においてベーステープ3と接触する部分の全長に渡って一度にキャリアテープ10を剪断することになることから、相当の切断力が要る。このため、当該第3キャリアテープ切断装置400では、第1刃支持部材411及び保護用部材471の先端部分に設けた枢軸413にて第1刃支持部材411及び保護用部材471を連結し、第1刃支持部材411及び保護用部材471の後端部分に取っ手414,485を設けた。よって、上記第2キャリアテープ切断装置300に比べて、枢軸413と取っ手414,485との間の距離を長く採り、小さい力にてキャリアテープ10の切断を行うことができる。
又、上述のようにキャリアテープ10の剪断には相当の力が要ることから、切断するキャリアテープ10を固定しておく必要がある。よって、当該第3キャリアテープ切断装置400では、上述のように閉位置487bに配置した第2刃案内用部材480に連結部材476を係合させる構造を採ることで、保護用部材471に第2刃案内用部材480を固定してキャリアテープ10の固定を図ることができる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明の第1態様のキャリアテープ切断装置、及び第2態様から第4態様のキャリアテープ切断方法によれば、第1刃、第2刃、及び移動機構を備え、キャリアテープの厚み方向における第1刃及び第2刃の配置位置を調整し、上記移動機構にてキャリアテープと第1刃及び第2刃とを直交方向に沿って相対的に移動するようにしたことから、キャリアテープに対する先端処理及び終端処理を従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることから、上記接続処理の品質を一定にすることができる。
【0081】
又、第2刃は第1刃に対してキャリアテープの延在方向にずれて配置しており刃位置決め機構をさらに有することで、第1刃及び第2刃を先端処理位置に配置して上記移動を行うことで、キャリアテープに先端処理を施すことができ、第1刃及び第2刃を終端処理位置に配置して上記移動を行うことで、キャリアテープに終端処理を施すことができる。
さらに、刃位置指定用部材を備えることで、上記先端処理及び終端処置を選択することができる。
【0082】
又、本発明の第5態様のキャリアテープ切断装置、及び第6態様のキャリアテープ切断方法によれば、第1刃、第2刃、第1刃支持部材、及び第2刃案内用部材を備え、第1刃支持部材と第2刃案内用部材との間にキャリアテープを挟み第1刃へ押圧してキャリアテープへの先端処理及び終端処理を行うようにした。よって、キャリアテープに対する先端処理及び終端処理を従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることから、上記接続処理の品質を一定にすることができる。
【0083】
又、本発明の第7態様のキャリアテープによれば、上記第2態様から第4態様のいずれかの上記キャリアテープ切断方法にて切断されることから、先端処理及び終端処理が従来に比べて短時間で行え、かつ作業者間における作業のバラツキが無くなることで上記接続処理の品質が一定であるキャリアテープを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態におけるキャリアテープ切断装置の斜視図である。
【図2】 図1のキャリアテープ切断装置において第1刃及び第2刃を先端処理位置に配置したときの図である。
【図3】 図1のキャリアテープ切断装置において第1刃及び第2刃を終端処理位置に配置したときの図である。
【図4】 図1のキャリアテープ切断装置における刃位置決め機構の動作を説明するための図である。
【図5】 図1のキャリアテープ切断装置における刃位置決め機構の動作を説明するための図である。
【図6】 図4及び図5に示す刃位置指定用部材と第2刃支持部材との係合状態を示す拡大図である。
【図7】 図4及び図5に示す刃位置指定用部材と蓋部材との係合状態を示す拡大図である。
【図8】 図1のキャリアテープ切断装置における開閉状態を示す図である。
【図9】 図1のキャリアテープ切断装置におけるキャリアテープ位置決め機構を説明するための図である。
【図10】 図1のキャリアテープ切断装置におけるキャリアテープ位置決め機構を説明するための図である。
【図11】 図1のキャリアテープ切断装置に適用される第1タイプのキャリアテープの平面図である。
【図12】 図1のキャリアテープ切断装置に適用される第2タイプのキャリアテープの平面図である。
【図13】 図1のキャリアテープ切断装置の使用方法を説明するための図である。
【図14】 図1のキャリアテープ切断装置の使用方法を説明するための図である。
【図15】 図1のキャリアテープ切断装置にて先端処理されたキャリアテープの斜視図である。
【図16】 図1のキャリアテープ切断装置にて終端処理されたキャリアテープの斜視図である。
【図17】 図1のキャリアテープ切断装置の変形例である第2キャリアテープ切断装置の斜視図である。
【図18】 図17の第2キャリアテープ切断装置の斜視図であり、移動機構を移動させたときの図である。
【図19】 図17の第2キャリアテープ切断装置において、刃位置指定用部材の動作を説明するための図である。
【図20】 図17の第2キャリアテープ切断装置において、刃位置指定用部材の動作を説明するための図である。
【図21】 図17の第2キャリアテープ切断装置において、第1刃及び第2刃を先端処理位置に配置したときの図である。
【図22】 図17の第2キャリアテープ切断装置において、第1刃を終端処理位置に配置したときの図である。
【図23】 図1のキャリアテープ切断装置の他の変形例である第3キャリアテープ切断装置の斜視図である。
【図24】 図23に示す第3キャリアテープ切断装置の分解図である。
【図25】 図23に示す第3キャリアテープ切断装置における第2刃収納機構を説明するための図である。
【図26】 図23の第3キャリアテープ切断装置において、第1刃及び第2刃を先端処理位置に配置したときの図である。
【図27】 図23の第3キャリアテープ切断装置において、第1刃及び第2刃を終端処理位置に配置したときの図である。
【図28】 図23の第3キャリアテープ切断装置において、刃位置指定用部材の動作を説明するための図である。
【図29】 図23の第3キャリアテープ切断装置において、刃位置指定用部材の動作を説明するための図である。
【図30】 図23の第3キャリアテープ切断装置にてキャリアテープを切断するときの状態を示す斜視図である。
【図31】 図23の第3キャリアテープ切断装置の斜視図であり、移動機構を移動させたときの図である。
【図32】 キャリアテープの斜視図である。
【図33】 キャリアテープの従来の接続方法を説明するための図である。
【図34】 キャリアテープの従来の接続方法を説明するための図である。
【図35】 キャリアテープの従来の接続方法を説明するための図である。
【図36】 接続されたキャリアテープを示す図である。
【符号の説明】
1…電子部品、2…収納部、3…ベーステープ、4…カバーテープ、
10…キャリアテープ、15…延在方向、16…厚み方向、17…直交方向、
100…キャリアテープ切断装置、101…第1刃、102…第2刃、
111…第1刃支持部材、121…第2刃支持部材、
131…刃位置指定用部材、140…刃位置決め機構、
141…先端処理位置、142…終端処理位置、143…切目、
144…切目形成位置、145…カバーテープ切断位置、
146…貫通位置、147…非接触位置、150…キャリアテープ支持台、
160…キャリアテープ位置決め機構、190…移動機構、
300…第2キャリアテープ切断装置、301…第1刃、302…第2刃、
311…第1刃支持部材、321…第2刃支持部材、
340…刃位置決め機構、
400…第3キャリアテープ切断装置、401…第1刃、402…第2刃、
411…第1刃支持部材、413…枢軸、471…保護用部材、
472…刃保護部、480…第2刃案内用部材。
Claims (9)
- 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断装置において、
上記ベーステープへの切目(143)の形成、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う第1刃(101)と、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、上記第1刃にて上記ベーステープへ上記切目を形成するときに上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行う第2刃(102)と、
上記第1刃及び第2刃と上記キャリアテープとの相対的な移動により、上記第1刃による上記切目の形成及び上記第2刃による上記カバーテープの切断を行い、又は上記第1刃による上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う移動機構(190)と、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープ(10−3)、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープ(10−4)のいずれに対しても、隣接する上記収納部の間に上記第1刃及び上記第2刃を位置決めさせるキャリアテープ位置決め機構(160)と、
を備えたことを特徴とするキャリアテープ切断装置。 - 上記キャリアテープの厚み方向(16)における位置である、上記ベーステープへの上記切目の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理位置(141)、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理位置(142)に上記第1刃及び第2刃を配置する刃位置決め機構(140)を、上記移動機構は有する、請求項1記載のキャリアテープ切断装置。
- 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
第1刃(101)を上記ベーステープに切目(143)を形成する切目形成位置(144)に配置し、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃(102)を、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置(145)に配置するとともに、
上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに、上記キャリアテープを位置決めし、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープへ上記切目を形成しかつ上記カバーテープを切断する先端処理を上記キャリアテープに施す、
ことを特徴とするキャリアテープ切断方法。 - 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記キャリアテープを厚み方向(16)に貫通した貫通位置(146)に第1刃(10 1)を配置し、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃(102)を、上記カバーテープに非接触となる非接触位置(147)に配置するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープ及び上記カバーテープを同一端面にて切断する終端処理を上記キャリアテープへ施す、
ことを特徴とするキャリアテープ切断方法。 - 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記ベーステープへの切目(143)の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理、及び上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理を選択するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記先端処理を選択したときには、第1刃(101)が上記ベーステープに上記切目を形成する切目形成位置(144)に配置され、かつ上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置される第2刃(102)が、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置(145)に配置され、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープへ上記切目を形成しかつ上記カバーテープを切断する先端処理を上記キャリアテープへ施し、
一方、上記終端処理を選択したときには、上記第1刃が上記キャリアテープを厚み方向(16)に貫通した貫通位置(146)に配置され、かつ上記第2刃が上記カバーテープに非接触となる非接触位置(147)に配置され、
上記第1刃及び上記第2刃と上記キャリアテープとを相対的に移動して、上記ベーステープ及び上記カバーテープを同一端面にて切断する終端処理を上記キャリアテープへ施す、
ことを特徴とするキャリアテープ切断方法。 - 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断装置において、
上記ベーステープへの切目(143)の形成、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う第1刃(301、401)と、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行う第2刃(302、402)と、
上記第1刃を支持する部材であり、かつ上記キャリアテープの厚み方向(16)におけ る位置である、上記ベーステープへの上記切目の形成及び上記カバーテープの切断を行う先端処理位置(141)、並びに上記ベーステープ及びカバーテープの切断を行う終端処理位置(142)に上記第1刃を配置する刃位置決め機構(340、440)を有する第1刃支持部材(311、411)と、
上記第1刃支持部材に対向して配置され上記第2刃を支持する部材であり、上記キャリアテープに対して上記第2刃の移動を行う移動機構(390、490)を有する第2刃案内用部材(380、480)と、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープ(10−3)、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープ(10−4)のいずれに対しても、隣接する上記収納部の間に上記第1刃及び上記第2刃を位置決めさせるキャリアテープ位置決め機構(360、460)と、
を備えたことを特徴とするキャリアテープ切断装置。 - 上記第1刃支持部材(411)と枢軸(413)にて回動自在に連結され、かつ上記第2刃案内用部材(480)を回動自在に取り付け、かつ上記第1刃に隣接して配置される刃保護部であって上記終端処理位置に上記第1刃が位置するとき上記第1刃の刃先が突出する刃保護部(472)を有する保護用部材(471)をさらに備えた、請求項6記載のキャリアテープ切断装置。
- 帯状でありその延在方向(15)に沿って一定間隔にて電子部品(1)を収納する収納部(2)を形成したベーステープ(3)、及び上記収納部を覆い上記ベーステープに貼付されるカバーテープ(4)を有するキャリアテープ(10)に対して、上記延在方向の直交方向(17)に沿って、隣接する上記収納部間にて上記キャリアテープの切断を行うキャリアテープ切断方法において、
上記ベーステープに切目(143)を形成する切目形成位置(144)に第1刃(301)を配置するとともに、
隣接する上記収納部の間にテープ搬送用穴が形成されている第1タイプキャリアテープに対応する第1タイプ位置、及びそれぞれの上記収納部に対応した位置にテープ搬送用穴が形成されている第2タイプキャリアテープに対応する第2タイプ位置のどちらかに上記キャリアテープを位置決めし、
上記キャリアテープを挟んで上記第1刃とは反対側でかつ上記第1刃に対して上記延在方向にずれて配置され、かつ上記ベーステープの上記切目に対して上記カバーテープのみを上記延在方向へ延長させた状態にて上記カバーテープの切断を行うカバーテープ切断位置(145)に配置した第2刃(302)を有する第2刃支持部材(321)にて、上記キャリアテープを上記第1刃へ押圧して上記ベーステープに上記切目を形成し、
上記押圧状態にて、上記キャリアテープに対して上記第2刃を移動して、上記カバーテープを切断する、
ことを特徴とするキャリアテープ切断方法。 - 請求項3から5のいずれかに記載のキャリアテープ切断方法にて切断されてなることを特徴とするキャリアテープ。
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