JP3979876B2 - 荷重取扱装置における水平面内での旋回動作の駆動制御方法並びにその機構 - Google Patents

荷重取扱装置における水平面内での旋回動作の駆動制御方法並びにその機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アーム部材をリンク接続して伸縮自在のアーム機構を形成し、このアーム機構をモータ等の駆動源の出力によって伸縮自在に構成することにより、当該アーム機構の先端に設けた負荷部を前後方向又は昇降方向で自由に移動させることができるようにした荷重取扱装置の水平面内での旋回動作の制御方法とそのための機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図1に模式的に例示するが、4本のアームA1〜A4を平行リンクのパントグラフ状に軸やピンにより軸接合P1〜P4してアーム機構AMを形成し、このアーム機構AMの第三,第四のアームA3とA4の接合点P4を、ブラケットBなどに設けた水平ガイドHGにスライド可能に支持させると共に、第二アームA2の後端P5に、前記ブラケットBに設けた負荷部昇降用のモータMの出力を、垂直ガイドVGに支持された前記アームA2の後端P5に昇降力として伝えるためのチェーンChなどを連繋し、第一アームA1の下端P6に荷物の支持部となる負荷部Wを形成して、前記ブラケットBを支柱Pなどに水平面内で旋回自在に支持させた荷重取扱装置が知られている。また、上記装置において、第三アームA3と第四アームA4の接合点P4を、前記負荷部Wの昇降機構と同様、又は、シリンダや送りネジを利用してモータ(図示せず)等の駆動により前後動させるようにしたものも、知られている。
【0003】
上記の荷重取扱装置は、上記アーム機構AMの形態のほか、その第一アームA1がほぼ水平方向に沿った向きで、第二アームA2がほぼ垂直な向きになるような形態でブラケットBに取付けたタイプ、或は、前記のブラケットBを天井側に吊設したポールに旋回自在に設けたり、ブラケットBを台車や台座に旋回自在に設けるタイプのものもあるが、いずれも基本的には図1に例示したアーム機構AMと同じ構成のアーム機構を用い、また、第一アームA1の先端P6に形成される負荷部Wも、図1の負荷部Wと同様にアーム機構AMの伸縮動作によって昇降動作又は前後動作をする点で共通している。
【0004】
上述した荷重取扱装置は、負荷部WにモータMの出力を制御するための操作部Gを設け、該操作部Gの操作ハンドルの回転角や揺動角の大きさによって前記モータMの出力をコントロールし、負荷部Wに支持させた荷物を昇降又は前後動させることができるので、重量のある部品の組付けや組込み、或は、荷物の積み降ろしなどの荷役作業を省力的に行うための補力装置として、様々な産業分野において多用されている。
【0005】
しかし、上記装置は、荷物の昇降や前後動は、アーム機構AMのモータMなどの駆動力を受けた伸縮動作によって人力によらず動力的に行わせることができるが、負荷部Wに支持した荷物の横移動、つまり、アーム機構AMの水平面内での旋回は、人力により行うしかなく、この面での省力化が不充分であった。
【0006】
この点に鑑み、従来技術では、アーム機構AMを駆動力を利用して旋回させるため、図示しないが、支柱P又はブラケットBに、アーム機構AMを具備したブラケットBを水平面内で旋回させるためのモータ等の旋回駆動源(図示せず)を設け、この旋回用モータを、操作部Gのハンドルの操作によって駆動制御するようにしたものが提案され、実用にも供されている。しかし乍ら、荷物を支持した負荷部Wの駆動力を利用した水平旋回時の実際の動作と、その水平旋回をさせたい操作部Gを操作する者の操作感覚、或は、操作者が想像乃至は想定する負荷部Wの動作イメージにギャップがあって、様々な問題があった。
【0007】
即ち、駆動力によって負荷部Wに荷物を支持させた状態でアーム機構AMを水平面内で旋回させると、操作部Gにおける操作ハンドルの操作角や操作速度にもよるが、思わぬ旋回スピードになって操作者が驚いたり、旋回する負荷部Wやその荷物が周囲の物品等と衝突するような事態が生じていた。また、駆動力による水平旋回では、負荷部Wに慣性モーメントが生じて所望位置でその負荷部Wを静止させるために、負荷部Wの制動用に人手を要するといった問題もある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような荷重取扱装置におけるアーム機構AMの水平面内での旋回動作に伴う問題点に鑑み、操作者が負荷部Wを水平旋回させたいイメージ通り、或は、操作者の手の感性通りの旋回動作をさせて、余計な慣性が生じたり異常な旋回速度になるなどの問題が生じないアーム機構の水平面内での旋回動作の駆動制御方法とそのための機構を提供することをその課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決することを目的としてなされた本発明方法の構成は、モータ又はシリンダの駆動力をアーム機構に伝達して当該アーム機構の先端に形成した負荷部を昇降又は進退、若しくは、昇降及び進退させる荷重取扱装置であって、前記アーム機構の後端部を支柱又は座の支持部に旋回可能に装着し、前記支持部とアーム機構の後端部の間に、モータや歯車列を備えた旋回駆動機構を、その出力がアーム機構に水平面内での旋回力として伝動されるようにして設けた荷重取扱装置において、前記アーム機構の支持部を、水平面内で時計回り又は反時計回りに所定の回転角度の範囲で人力により自由に旋回できるように円弧状長穴と該穴に遊び代を保持して挿入されるピンにより形成される結合部を介在させて形成しておき、そのアーム機構に人力により水平旋回力を付与したとき、そのアーム機構の支持部に生じる人力による自由旋回の方向のデータを機械-電気的な検出手段により検出し、検出した回転方向のデータに基づいて前記アーム機構の支持部を前記の人力による旋回方向と同方向に旋回させるように、前記旋回駆動機構を制御することを特徴とするものである。この構成において、アーム機構を支持する旋回軸と該軸に回転力を伝える伝動部材に連繋させて設けた検出手段を設けてもよい。また、アーム機構の支持部が自由回転できる範囲の中間位置では、旋回駆動機構が駆動されないか、又は、旋回駆動機構のモータがサーボロックされるニュートラル点を当該駆動旋回機構の制御部に設定するようにしてもよい。
【0010】
また、上記方法を実施するための本発明駆動制御機構の構成は、モータ又はシリンダの駆動力をアーム機構に伝達して当該アーム機構の先端に形成した負荷部を昇降又は進退、若しくは、昇降及び進退させる荷重取扱装置であって、前記アーム機構の後端部を支柱又は座の支持部に旋回可能に装着し、前記支持部とアーム機構の後端部の間に、モータや歯車列を備えた旋回駆動機構を、その出力がアーム機構に水平面内での旋回力として伝動されるように設けた荷重取扱装置において、前記旋回駆動機構に連繋されるアーム機構が人力により水平面内で自由に旋回できる自由旋回部を、アーム機構の旋回を支持する旋回軸に設けたピンと、該軸に回転駆動力を伝える伝動部材の入力歯車に設けられた前記ピンを遊び代を保って挿入する円弧状長穴による結合部により設け、かつ、該結合部を前記旋回駆動機構に連繋させ旋回支持部に装着すると共に、そのアーム機構を人力によって前記自由旋回部を旋回させるとき、当該アーム機構の自由旋回部における回転方向とその回転角を検出する機械-電気的な検出手段を前記旋回駆動機構に関連させて設けて成り、前記旋回駆動機構は、前記検出手段が検出する自由旋回によるデータが、当該旋回駆動機構の出力によってキャンセルされる側にアーム機構の支持部を旋回させるように、この旋回駆動機構の出力が制御されるように形成したことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態例について図を参照しつつ説明する。図1は本発明を適用する公知の荷重取扱装置の構成を説明するための側面図、図2は図1の荷重取扱装置において、支柱PとブラケットBの間に設けたアーム機構AMの水平面内での旋回支持部で、本発明により設定した旋回駆動機構と自由旋回部、並びに、自由旋回角の検出手段の例を説明するための斜視図、図3は図2の旋回支持部の平面図、図4は自由旋回部に設けた検出手段の電気的特性と自由旋回部の関係を説明するための線図である。
【0012】
図2,図3において、1は、図1のアーム機構AMの後部を装着したブラケットBの底壁と一体に設けて当該ブラケットBと一緒に回転するアーム機構の旋回軸、2はこの軸1に装着したベアリングで、このベアリングの外周には旋回駆動力の入力歯車3が装着されている。この結果、旋回軸1と入力歯車3とは、この説明の段階ではベアリング2が介在することにより機械的には結合されていない。
【0013】
本発明では、上記軸1と入力歯車3とを機械的に結合するための結合部を、歯車3に形成した適宜長の円弧状長穴4aと、この長穴4aにその穴4aの長さ分の遊び代を保って挿入されるキーピン4bとにより形成し、該ピン4bは前記旋回軸1と一体に動作とするものして設けている。この長穴4aとピン4bによる結合部は、長穴4aとピン4bの間で自由旋回部5として機能する。つまり、アーム機構AMと一体の旋回軸1は、人力によって長穴4aの長さに見合う微小な角度を自由旋回角として自由な角回転が許容される。本発明ではこの自由旋回部5における歯車3の長穴4aと軸1と一体のピン4bとの相対的挙動を第一のポテンシオメータ6により検出すると共に、旋回軸1の駆動力による回転を第二のポテンシオメータ61により検出するようにした。
【0014】
前記自由旋回部5を形成する歯車3の長穴4aと軸1と一体に動くピン4bとの間で両部材4aと4bに相対的に連繋されて作動する第一ポテンシオメータ6は、自由旋回角の検出手段の一例として、設けられている。従って、第一のポテンシオメータ6は、人手によりアーム機構AMが水平面内で自由旋回角の範囲(ピン4bが長穴4a内を移動できる範囲)を旋回されるとき、前記自由旋回部5においてその旋回の方向(時計回り又は反時計回り)と旋回角(長穴4a内での中立点からの位置)に対応した信号を検出する。第二ポテンシオメータ61は、長穴4aを設けた歯車3が動力によって回転させられてアーム機構AMの旋回軸1を回転させるとき、その軸1の回転角(量)に対応した信号を検出するため、軸1と不動の支柱Pとに連繋させて設けられている。
【0015】
上記2つのポテンシオメータ6と61には、説明の便宜上、図4に例示する出力特性が付与されているものとする。まず、第一ポテンシオメータ6は、長穴4aにおけるピン4bが中間点Cnにあるときを出力中立点Nとし、ピン4bが図3の反時計方向に変位させられると波形Aの信号を形成し、ピン4bが図3の時計方向に変位させられると波形Bの信号を形成するように設定されている。
【0016】
一方、第二ポテンシオメータ61は、歯車3の長穴4aがモータ7の駆動力をピニオン7aを介して伝動され、ピン4bに対し例えば反時計回り方向に回転させられて当該ピン4bを後方から長穴4aの後端42aで押すことにより軸1が反時計方法に回転されるとき、その軸1の回転角(量)に応じた信号を形成し、これとは逆に歯車3の長穴4aの前端41aがモータ7の出力によって図3のピン4bを右方に押して時計回り方向に回転させられるとき、その軸1の時計回り方向の回転角(量)に応じた信号を形成する。ここでは説明の便宜上、第二ポテンシオメータ61に生じる軸1の反時計回り、又は、時計回りにおける信号は、図4に例示する波形A′とB′とを形成するものとしている。
【0017】
いま、ピン4bが図3の実線に示すように長穴4aの中間点Cnにあるとき、第一ポテンシオメータ6の出力は、中立点N点のゼロレベルに設定されている。また、第二ポテンシオメータ61は、第一ポテンシオメータ6から出力されたことを条件に作動するように設定され、かつ、第一ポテンシオメータ6の出力波形A,Bの間は不感帯として設定されている。従って、第二ポテンシオメータ61は、アーム機構AMが人力で回転され軸1が微小角度回転することにより、ピン4bが長穴4aのいずれか一方の端部41a又は42aに位置させられたとき、即ち、ポテンシオメータ6からの出力が得られた後から作動を開始する設定である。
【0018】
上記の状態において、人力によって軸1が微小角旋回されてピン4bが長穴4aの一端41aに達して図3の4b′の位置に変位すると、第一のポテンシオメータ6には波形Aの信号が形成される。モータ7は、波形Aの信号に基づき歯車3を反時計回り方向に回転させるべく、駆動される。このモータ7の駆動によって歯車3が反時計方向に回転すると、図3の4b′の位置のピン4bに対して歯車3はその長穴4aの終端42aが4b′の位置にあるピン4bに当接するまで反時計回り方向に微小角空転する。
【0019】
上記空転によって、長穴4aとピン4bの相対変位を検出するポテンシオメータ6には、図4の波形Aに加え、波形A1と波形Bが形成される。第一ポテンシオメータ6に前記出力が得られると、第二ポテンシオメータ61には、上記長穴と一体の歯車3がモータ7により回転されることにより、ここでは図4の波形A′が形成される。ここで、前記モータ7は、第一ポテンシオメータ6の上記波形Aと波形A1の合計値の信号に基づく指令信号により駆動されると共に、波形Bによる逆転指令信号は制御部に留保される。
【0020】
一方、第二ポテンシオメータ61の波形A′の信号は、上記波形AとA1に基づく信号によって歯車3を反時計回り方向に回転させているモータ7の停止などの制御指令信号を形成するために使用される。例えば、モータ7が第一ポテンシオメータ6の出力波形AとA1の合計面積に比例した回転指令の回転数により歯車3を反時計回り方向に回転させているとき、そのモータ7の停止等のための制御指令信号が、第二ポテンシオメータ61による波形A′の面積に比例した内容の制御指令として形成される。
【0021】
つまり、第一ポテンシオメータ6の波形A,A1の面積に比例した信号に基づきモータ7を回転させている指令信号が、軸1が駆動回転されることにより第二ポテンシオメータ61に生じる出力波形A′の面積に比例した信号に基づく制御信号により相殺されてしまうと、前記モータ7は停止するように設定されている。こうしてモータ7が停止すると、その時点ではピン4bは長穴4aの終端42aの位置にあるが、この後すぐにピン4bは長穴4aの中間点Cnに位置付けられる。これは、第一ポテンシオメータ6に先に形成された波形Bに基づく信号を用いてモータ7を少しだけ逆転させることにより、ピン4bを長穴4aの中間点に位置付けるからである。上記のように、ピン4bは、ポテンシオメータ6の波形AとA1に基づくモータ7の回転指令がなくなると、自動的にポテンシオメータ6の中立位置N(長穴4aの中間点Cn)に復帰するのである。
【0022】
上記とは逆に、自由旋回部5において旋回軸1が人力によって中立点Nから時計回り方向に角回転されると、図3の実線で示すピン4bが長穴4aの中間点Cn(中立点N)から時計回り方向に変位してポテンシオメータ6に図4の波形Bを形成させると共に、歯車3がモータ7により回転されることによって波形B1と波形Aの信号をこのポテンシオメータ6に形成させる。第一ポテンシオメータ6の波形Bに基づく指令によりモータ7が回転し始め、長穴4aの始端41aがピン4bを押して軸1を回転させ始めると、これと同時に、第二のポテンシオメータ61には、上記軸1の時計回り方向の回転によって波形B′の信号が形成される。このようにポテンシオメータ6の前記の各波形B,B1に基づく信号によりモータ7が歯車3を時計回り方向に回転させるための制御指令信号が生成されるのである。
【0023】
アーム機構AMの旋回を同じ方向に継続するには、人手によりそのアーム機構AMをこれまでの旋回と同じ方向に少し押すことにより、ピン4bを長穴4aの中間点Cnの右又は左に偏在させれば、これによってポテンシオメータ6に形成される信号に基づいてモータ7が上記と同じ方向に回転するので、アーム機構AMを同じ方向に駆動力旋回させることができる。このように、本発明では人力によりアーム機構AMを旋回させる動作が先行し、この動作をモータ7の出力によって追従することにより、人力によるアーム機構の旋回を動力によって連続的に補完する形態での駆動力補完タイプの旋回を実現するので、アーム機構が水平面内での旋回において暴走することはなくなる。
【0024】
以上に説明したように、本発明では、人力でアーム機構AMを、時計方向又は反時計方向に少しの角度人力によって旋回してやると、歯車3がそのアーム機構AMの手動による回転を追従するようにモータ7の出力によって回転させられるので、アーム機構AMは作業者の人力によりアーム機構を旋回させる感触と殆んど変わることがない態様で、モータ7によって水平面内で駆動力旋回させられるのである。そして、駆動力旋回が終る、つまり人がアーム機構AMを人力で旋回させようとする態勢を止めると、モータ7はポテンシオメータ6に生成された波形B又はAの信号に基づいて駆動力回転における終端に微小な逆回転をしてピン4bを必らず長穴4aの中間点に戻す。つまり、ポテンシオメータ6は、常にその中立点Nに戻されて停止する。
【0025】
上述した本発明の例は、図5,図6に示すように、軸1に固定されたこの軸1と一体の回転板11に長穴4Aを設ける一方、歯車3にピン4Bを設けた構成のものでも、図2〜図4により上記に説明した例と同じ形態での動作をする。図5,図6において、図2〜図4と同一符号は、同一部材、同一部位を示すものとする。また、図5,図6の例は、天井側から支柱Pを介在してアーム機構AMを吊り下げて設置したものである。
【0026】
また、本発明は、アーム機構AMが人力によって微小角度旋回されるのを、その方向と角度を1個のポテンシオメータ6で検出し、この検出信号に基づいてモータ7の回転方向と回転角(数)を、これらについて予め設定した回転方向と変更可能な回転数(角)の数値により制御するようにしてもよい。この例の制御フローを図7により説明する。
【0027】
図7において、図3のピン4bが長穴4aの始端41aか又は終端42aのいずれか一方に当接すると、いづれの端に当接したかをポテンシオメータ6の出力波形により検出する(ステップS1)。いま、一例として、ポテンシオメータ6が、ピン4bが長穴4aの始端41aに当接したことを、その出力波形Aで検出したとすると、モータ7の正回転がスタートされる(ステップS2)。これとは逆に、ピン4bが長穴4aの終端42aの場合にはポテンシオメータ6が出力波形Bを出力するので、モータ7は逆回転スタートをする(ステップS2′)。モータ7の正回転がスタートすると、その正回転の回転数(角)が予め設定された値と一致するかどうかが演算され(ステップS3)、その間、モータ7の回転は継続されて、一致すると停止する(ステップS5)。この点は、モータ7の逆回転の場合も同様である(ステップS3′、ステップS5′)。
【0028】
モータ7の正回転中、予め設定した旋回角に対応した回転数の設定値が残っているかどうかがチェックされる(ステップS4)。設定値が未だ残っているときには、ポテンシオメータ6の出力がステップS1のときとは逆位相(つまり、ピン4bが長穴4aの右端42aにある)になっているか否かを判別する(ステップS6)。この判別が逆位相であるときはステップS3に戻って正回転を続けさせ、正位相のときはモータ7の正回転を止める(ステップS5)。モータ7が正回転を停止すると、そのモータ7は少し逆回転してピン4bを長穴4aの中間点に戻す。
【0029】
一方、ピン4bが長穴4aの右端42aにあると逆回転スタート指令がモータ7指令(ステップS2′)を出し、モータ7を逆回転させ、正回転の場合と同様のフローでモータ7に逆回転動作をさせる。モータ7のいずれの方向(正,逆回転)の回転も、その回転数(角)が設定値に達したら、モータ7を停止(ステップS5,S5′)させて、ピン4bを中間点Cnに戻すために、モータ7を少し逆転(ステップS7,S7′)させて、ステップS1に戻る。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、荷重取扱装置のアーム機構の支持部を人力により水平面内で時計回り又は反時計回りに適宜の微小角度自由に旋回できるように形成しておき、そのアーム機構に人力により旋回力を付与したとき、そのアーム機構の支持部に生じる人力による自由旋回の方向のデータを機械-電気的な検出手段により検出し、検出した回転方向のデータに基づいて前記アーム機構の支持部を前記の人力による方向と同方向に旋回させるように、前記旋回駆動機構を制御するようにしたので、旋回駆動源のモータは常時人手によるアーム機構の角旋回を受けてその範囲内でしかアーム機構の旋回を駆動せず、従って、アーム機構が旋回暴走したり、異常な旋回速度で回転するといった不足の事態は全く生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する公知の荷重取扱装置の構成を説明するための側面図。
【図2】図1の荷重取扱装置において、支柱PとブラケットBの間に設けたアーム機構AMの水平面内での旋回支持部で、本発明により設定した旋回駆動機構と自由旋回部、並びに、自由旋回角の検出手段の例を説明するための斜視図。
【図3】図2の旋回支持部の動作形態を説明するための平面図。
【図4】自由旋回部に設けた検出手段の電気的特性を説明するための線図。
【図5】旋回支持部の別例の構造を説明するための斜視図。
【図6】図5の旋回支持部の縦断面図。
【図7】本発明の駆動制御法の他の例における制御フロー図。
【符号の説明】
1 アーム機構の旋回軸
2 ベアリング
3 旋回駆動力の入力歯車
4a 円弧状長穴
4b キーピン
5 自由旋回部
6,61 ポテンシオメータ
7 駆動モータ
7a ピニオン
AM アーム機構

Claims (5)

  1. モータ又はシリンダの駆動力をアーム機構に伝達して当該アーム機構の先端に形成した負荷部を昇降又は進退、若しくは、昇降及び進退させる荷重取扱装置であって、前記アーム機構の後端部を支柱又は座の支持部に旋回可能に装着し、前記支持部とアーム機構の後端部の間に、モータや歯車列を備えた旋回駆動機構を、その出力がアーム機構に水平面内での旋回力として伝動されるようにして設けた荷重取扱装置において、前記アーム機構の支持部を、水平面内で時計回り又は反時計回りに所定の回転角度の範囲で人力により自由に旋回できるように円弧状長穴と該穴に遊び代を保持して挿入されるピンにより形成される結合部を介在させて形成しておき、そのアーム機構に人力により水平旋回力を付与したとき、そのアーム機構の支持部に生じる人力による自由旋回の方向のデータを機械-電気的な検出手段により検出し、検出した回転方向のデータに基づいて前記アーム機構の支持部を前記の人力による旋回方向と同方向に旋回させるように、前記旋回駆動機構を制御することを特徴とする荷重取扱装置の水平面内での旋回駆動制御方法。
  2. 人力により自由旋回ができる部分は、アーム機構の旋回を支持する旋回軸に設けたピンと、該軸に回転駆動力を伝える伝動部材の入力歯車に設けられた前記ピンを遊び代を保って挿入する円弧状長穴により形成させる結合部との間に形成した請求項1の荷重取扱装置の水平面内での旋回駆動制御方法。
  3. アーム機構の支持部が人力によって水平面内で回転する方向を検出する機械-電気的な検出手段は、アーム機構を支持する旋回軸と該軸に回転力を伝える伝動部材に連繋させて設けた請求項2の荷重取扱装置の水平面内での旋回駆動制御方法。
  4. アーム機構の支持部が自由回転できる範囲の中間位置では、旋回駆動機構が停止されるニュートラル点を当該駆動旋回機構の制御部に設定した請求項2の荷重取扱装置の水平面内での旋回駆動制御方法。
  5. モータ又はシリンダの駆動力をアーム機構に伝達して当該アーム機構の先端に形成した負荷部を昇降又は進退、若しくは、昇降及び進退させる荷重取扱装置であって、前記アーム機構の後端部を支柱又は座の支持部に旋回可能に装着し、前記支持部とアーム機構の後端部の間に、モータや歯車列を備えた旋回駆動機構を、その出力がアーム機構に水平面内での旋回力として伝動されるように設けた荷重取扱装置において、前記旋回駆動機構に連繋されるアーム機構が人力により水平面内で自由に旋回できる自由旋回部を、アーム機構の旋回を支持する旋回軸に設けたピンと、該軸に回転駆動力を伝える伝動部材の入力歯車に設けられた前記ピンを遊び代を保って挿入する円弧状長穴による結合部により設け、かつ、該結合部を前記旋回駆動機構に連繋させ旋回支持部に装着すると共に、そのアーム機構を人力によって前記自由旋回部を旋回させるとき、当該アーム機構の自由旋回部における回転方向とその回転角を検出する機械-電気的な検出手段を前記旋回駆動機構に関連させて設けて成り、前記旋回駆動機構は、前記検出手段が検出する自由旋回によるデータが、当該旋回駆動機構の出力によってキャンセルされる側にアーム機構の支持部を旋回させるように、この旋回駆動機構の出力が制御されるように形成したことを特徴とする荷重取扱装置の水平面内での旋回動作の駆動制御機構。
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