JP3979326B2 - ボールペンチップの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱持するボールホルダーとからなるボールペンチップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図1に要部断面図で示したようなボールペンや塗布具に使用されるボールペンチップが知られている。即ち、ボールペンチップは、主に非筆記面にインキを直接転写する部材であるボール1とこのボール1を回転自在に抱持するボールホルダー2とから構成されており、ボールホルダー2の先端開口部からボール1が一部突出した状態となっている。ボールホルダー2の先端開口部の縁部分は、カシメと呼ばれる塑性変形加工によってボール1の直径よりも小径に縮径されており、ボール1の抜け止めがなされている。ボールホルダー2の内部は、インキの通路となっているが、ボール1の後方移動規制部となる内方突出部3に放射状溝4が形成されている。
【0003】
このような形状のボールペンチップは、主にステンレスや洋白などの合金からなるものであり、その形状は切削加工や圧延加工などにて適宜形成される。このような切削加工を伴うボールペンチップの製造工程では、必ず切削による屑である切削粉が発生するが、この切削粉を除去するために、ボールペンチップを、切削油を流す管等を通じて加工装置から洗浄容器へ排出し、洗浄容器に溜めて洗浄していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
切削油と共に管内をボールペンチップが流れていくと、切削油の中にも切削粉が混入しているため、ボールペンチップの内部に切削粉が侵入することがあった。また、洗浄容器に排出される際に他のボールペンチップなどの他部材に衝突して微小な傷や変形が発生することがあった。
切削粉のボールペンチップ内部への侵入は、ボールの回転を阻害する原因となったり、ボールとボールホルダーとのカシメ部分での密閉性を阻害して、筆記線のかすれやインキ洩れの原因となるものである。これを防止すべく、バネ等の弾撥体をチップ内部に挿入し、ボールをペン先前方へ付勢させ密閉性を向上させることもあるが、傷や変形が発生した場合は、密閉ができないため同様の問題となるものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱持するボールホルダーとからなるボールペンチップの製造方法において、少なくとも前記ボールを前記ボールホルダーに抱持させた後に、管内を前記ボールと反対側の端部を先方として通過させて排出するボールペンチップの製造方法を要旨とするものである。
【0006】
【作用】
ボールと反対側の端部を先方として排出されるために、切削油内を流れる切削粉の流れる方向にボールペンチップの後端開口部を開口しないので、内部に切削粉が比較的侵入しにくい。また、ボールペンチップの先端(ボール側)が加工装置から洗浄容器へ排出する際に、他の部材等と衝突する機会を極力少なくするので傷や変形が発生し難く、筆記品質に影響し難いものとすることができる。
【0007】
【実施例】
本発明の排出方法の簡略図を図2に示す。
かしめなどの外形や内孔、放射状溝などの切削加工等、ボールペンチップの形状を形成する作業中、ボールペンチップは寸法精度をあげるためにチャック5によって固定されており、ボールペンチップの形状が形成された段階で、前記チャック5から開放される。ついでノズル6から細管7内へ切削油やエアー等が流れ込み、ボールペンチップも共に細管内に移送される。このときボールペンチップの下側に細管7の入り口を配置し、エアーと切削油を流すノズル6をボール1側に配置することによって、ボールペンチップは後端側から細管7に移送されることになる。細管の出口にはメッシュ状の受け容器8が配置されており、切削油やエアーとボールペンチップとを分別すると共に、切削粉は切削油とともに流れボールペンチップから極力分離される。このメッシュ状の受け容器に入れた状態で洗浄工程に進めることもできる。
【0008】
排出細管7の材質は、例えば・ゴム、塩化ビニル、フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリウレタン樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂等で、特に制限は無いが、比較的に柔らかく、なおかつ細管内壁表面がペン先等の衝突による衝撃や経時などによる劣化が少ないなどの特徴を有する素材で構成される物が望ましい。
【0009】
実験サンプルとして、市販されているボールペンENERGEL BL20−A(ボール径1.0mm、ぺんてる(株)製)に使用されているボールペンチップ、を使用し、ボールペンチップの製造工程において、上述の実施例のごとく本発明によるものと、本発明によらずにボール側から排出したものとを各200本作り分けて、ボールペン(ENERGEL BL20−A)に組み立てて各種試験を行った。
なお、ボールペンチップの加工機器はMIKRON SA AGNO製のMULTISTAR LX24を使用し、排出細管は(株)トヨックス製のトヨロンホース(Aポリマー配合 軟質塩化ビニ−ル製)呼称TR−15を使用した。得られたボールペンチップを同条件にて洗浄・乾燥させた後にボールペンとして組み立て、水性インキを充填した。
【0010】
使用したインキの配合は次の通りである。
WaterBlack108L(C.I.DIRECT BLACK19の14%水溶液、オリエント化学工業(株)製) 45.00部
エチレングリコール 10.00部
グリセリン 10.00部
ベンゾトリアゾール 0.50部
オレオイルサルコシンナトリウム 3.00部
プロクセルGXL(S)(防腐剤、ICIジャパン(株)製) 0.20部
ケルザンAR(キサンタンガム、三晶(株)製) 0.40部
イオン交換水 30.90部
上記成分を混合し、2時間攪拌した。
【0011】
インキ洩れ試験
室温にてペン先にインキが付着していない状態で、螺旋筆記機(SEIKI KOGYO LAB.製 WRITING TESTER MODEL TS−4C−10)にて、筆記角度70°、筆記荷重981mN、筆記速度7cm/sの条件で、上質紙に1周10cm、の丸を螺旋状に連続して4丸筆記し、終わった後そのままチップに触れず、ペン先を下にした状態で壁に接着テープにて固定させた。そして、時間と共にボールとボールホルダーの開口部内径の隙間から浸みだしてくるインキの状態を観察し、1時間後目視にて評価を行った。評価の判断基準は次の通り。
【0012】
○:インキ洩れ量が少ない、または無い
△:インキ洩れ量がやや多い
×:インキ洩れ量が多い
なお、200本あたり数本の不良が出るということは、月産数万本以上の生産では極めて高い不良品を排出することになるものである。
【0013】
筆跡線のカスレ試験
前述のインキ洩れ試験の後、継続して壁に固定し続け、1週間後に同様に筆記したときの紙面にインキがのらなった部分の距離を測定した。
【0014】
カシメ変形の評価
従来と本発明の2つの排出方法で製造されたチップを顕微鏡((株)OLYMPUS製 MEASURING MICROSCOPE STM)にて観察し、ボールホルダーの開口部内径のゆがみを測定した。ゆがみとしたデータは、開口部内径の最大値と最小値との差の長さとした。各試験の結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
Figure 0003979326
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によればインキ洩れや、ペン先乾燥による本発明によればインキ洩れや、筆記線のカスレが改善できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ボールペンチップの要部縦面図。
【図2】 製造工程を示す模式図。
【符号の説明】
1 ボール
2 ボールホルダ
3 内方突出部
4 放射状溝
5 チャック
6 ノズル
7 細管
8 受け容器

Claims (1)

  1. 少なくとも筆記部材としてのボールと、このボールを回転自在に抱持するボールホルダーとからなるボールペンチップの製造方法において、少なくとも前記ボールを前記ボールホルダーに抱持させた後に、管内を前記ボールと反対側の端部を先方として通過させて排出するボールペンチップの製造方法。
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