JP3979268B2 - 不揮発性半導体メモリの内部電源回路及び不揮発性半導体メモリ装置 - Google Patents

不揮発性半導体メモリの内部電源回路及び不揮発性半導体メモリ装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気的にデータの書込み、消去が可能なメモリであるフラッシュメモリ(Flash Memory)やEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性半導体メモリへのデータの書込みや消去の際に必要な高電圧を、外部から供給される低電圧をチップ内で昇圧して生成する内部電源回路、及びそれを採用した不揮発性半導体メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電気的にデータの書込み、消去可能な不揮発性半導体メモリであるフラッシュメモリやEEPROMなどでは、書込み、消去時に読出し時より高い電圧をメモリトランジスタに印加する必要があり、2種類の電圧を準備する必要がある。これらメモリを内蔵する半導体集積回路では、近年の半導体チップ単一電源化の趨勢に伴い、2種類の内の高電圧を外部から供給される低い電圧をチップ内で昇圧して生成する内部電源回路が用いられる。
【0003】
図4は、このような従来の内部電源回路の基本的構成を示したものである。出力の高電圧Vppは、抵抗器R1、R2により分圧されて帰還電圧Vfを生成する。生成された帰還電圧Vfは、基準電圧生成回路1で生成された基準電圧VrefとコンパレータCP1にて比較される。帰還電圧Vfが基準電圧Vrefより低い場合には、コンパレータCP1の出力信号である昇圧活性化信号ENAが“ High"レベルとなって2入力AND回路Q1の第1の入力端子に供給される。これによりクロックパルス生成回路2で生成されたクロックパルスCLKがAND回路Q1を通過し、昇圧パルスCLK1として昇圧回路3に供給される。昇圧回路3は、例えばチャージポンプ式の回路で、昇圧パルスCLK1を受けて外部電源電圧Vddから電荷を取得して出力ノードNppに接続された図示しない出力コンデンサに供給する。これにより出力電圧Vppの値が上昇する。出力電圧Vppが上昇し、帰還電圧Vfの値が基準電圧Vrefを上回ると、昇圧活性化信号ENAが“ Low "レベルに落ち、昇圧回路3への昇圧パルスCLK1の供給が止まり、昇圧動作が停止する。このような電圧フィードバック動作により、出力の高電圧Vppは、基準電圧Vrefの値と、分圧抵抗器R1、R2の値により決まる一定値に制御される。
【0004】
こうして生成された高電圧Vppは、データの書込みあるいは消去時にメモリトランジスタの制御ゲートやソースあるいはドレインに印加される。それ故、この高電圧Vppのばらつき(変動)は、メモリトランジスタの特性や信頼性に大きく影響する。例えば、電圧が低くなると書込みや消去ができなくなり、逆に電圧が高過ぎると高電圧ストレスにより信頼性が著しく悪くなるという問題を生ずる。
【0005】
これを防ぐため、従来の内部電源回路では、出力高電圧Vppを極力一定に保とうとして、基準電圧Vrefとして温度特性が殆どないような、即ち出力高電圧Vppの温度係数(V/℃)ができる限り小さくなるような設計をした基準電圧生成回路1が採用されてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、高電圧Vppの値を一定に維持しようとする理由は、先に説明したように、高電圧Vppのばらつき(変動)が、メモリトランジスタの特性や信頼性に大きく影響するという点にある。しかしながら、実際にメモリトランジスタの制御ゲートやソースを駆動する駆動回路の出力段は、例えば図5に示すような回路構成となっており、高電圧Vppが直接、メモリトランジスタの制御ゲートやソースに印加される訳ではない。
【0007】
図5は、不揮発性半導体メモリがフラッシュメモリである場合について、その1行分のメモリトランジスタ4と、その各制御ゲートに接続された行線(ワード線)WL1、各ソースに接続されたソース線SL1を駆動する駆動回路の出力段の基本構成を示したものである。データの書込み時には、ソース線S1にはトランジスタQ6をONして0V、各列線(ビット線)BL1、BL2、BL3には0V又は高電圧(例えば6V)、行線WL1にはトランジスタQ2をONして高電圧Vpp(例えば12V)が印加される。これにより選択されたメモリトランジスタの浮遊ゲートに電子が注入されてデータの書き込みが行なわれる。他方、データ消去時には、トランジスタQ4をONして行線WL1に接続された各制御ゲートに0V、トランジスタQ5をONしてソース線S1に高電圧Vppが供給される。これにより各メモリトランジスタM1〜M3の浮遊ゲートに蓄積された電子が各ソースに引き抜かれてデータの消去が行なわれる。
【0008】
以上の動作から明らかなように、メモリトランジスタM1〜M3の制御ゲートやソースに実際に加わる高電圧は、内部電源回路で生成された高電圧Vppそのものではない。高電圧Vppを供給する電源線と制御ゲート、ソースとの間には、高電圧Vppの印加をON/OFF制御するスイッチングトランジスタQ2、Q5が存在し、これらトランジスタQ2、Q5を通して高電圧Vppが制御ゲートやソースに供給される。従って、トランジスタQ2、Q5がONした時にメモリトランジスタM1〜M3の制御ゲートやソースに実際に印加される電圧は、高電圧VppよりスイッチングトランジスタQ2、Q5のしきい値電圧Vthだけ低い電圧(Vpp−Vth)である。
【0009】
ところで、しきい値電圧Vthの値は温度により変化する。従って、従来の内部電源回路のように、高電圧Vppをその温度係数(V/℃)がゼロになるように制御した場合には、メモリトランジスタに実際に加わる電圧(Vpp−Vth)は、しきい値電圧Vthが温度変化により変動する分だけ変動する。その結果、前述したように書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題を生ずる。
【0010】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、その目的は、温度変化にかかわらず、メモリトランジスタに印加される実際の電圧が一定値に保たれるような高電圧を供給できる内部電源回路、及びそれを採用した不揮発性半導体メモリ装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、不揮発性半導体メモリへのデータの書込みあるいは消去時に必要な高電圧を、外部電源電圧を昇圧して生成し、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介して前記不揮発性半導体メモリへ供給する内部電源回路であって、該内部電源回路が生成する高電圧の温度係数(V/℃)の値が、前記不揮発性半導体メモリへの前記高電圧の印加をON/OFF制御する前記MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧の温度係数(V/℃)に等しくなるようにしたことを特徴とするものである。
【0012】
このようにすれば、データの書込み、消去時にメモリトランジスタに実際に印加される高電圧の値が、温度変化の影響を受けない一定値となる。従って、印加高電圧のばらつき(変動)に起因する書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題を防ぐことができる。
【0013】
また、請求項2に記載の発明は、同じく不揮発性半導体メモリへのデータの書込みあるいは消去時に必要な高電圧を、外部電源電圧を昇圧して生成し、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介して前記不揮発性半導体メモリへ供給する内部電源回路であって、該内部電源回路は、その出力高電圧を抵抗分割した帰還電圧を基準電圧生成回路で生成した基準電圧と比較し、その結果により外部電源電圧を昇圧して高電圧を生成する昇圧回路の動作をON/OFF制御することにより出力高電圧の値を制御するように構成したものである。その上で、前記基準電圧生成回路で生成する基準電圧に一定の温度係数(V/℃)を持たせ、基準電圧がその温度係数(V/℃)を持つことにより、出力高電圧の温度係数(V/℃)の値が前記MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧の温度係数(V/℃)に等しくなるようにしたことを特徴とするものである。
【0014】
このような構成とすることで、請求項1に記載の発明の効果と同様に、メモリトランジスタに実際に印加される高電圧の温度変化によるばらつき(変動)がなくなり、書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題を防ぐことができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記基準電圧生成回路を、演算増幅器と、該演算増幅器の出力端子と非反転入力端子との間に接続された第1の抵抗器と、前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された第2の抵抗器と、アノードが前記非反転入力端子に接続されカソードが接地されたダイオードと、該ダイオードと同一仕様のダイオードであってカソードが接地されアノードが共通に接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードのアノードと前記反転入力端子との間に接続された第3の抵抗器とにより構成したバンドギャップ基準電圧回路としたものである。その上で、該基準電圧生成回路の出力基準電圧の温度係数(V/℃)が、前記しきい値電圧の温度係数(V/℃)に前記抵抗分割による分圧比を掛けた値に等しくなるように、前記第1、第2、第3の抵抗器の値及び前記複数のダイオードの個数を調整したことを特徴とするものである。
【0016】
このような構成としたことにより、請求項1に記載の発明の効果と同様に、メモリトランジスタに実際に印加される高電圧の温度変化によるばらつき(変動)がなくなり、書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題を防ぐことができる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載の内部電源回路にて生成した高電圧を、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介し、選択されたメモリトランジスタに対して動作モードに従い、その制御ゲート、ドレイン、ソースに供給するように構成したことを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置である。
【0018】
このように構成した不揮発性半導体メモリ装置は、メモリトランジスタに実際に印加される高電圧の温度変化によるばらつき(変動)がなくなり、書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題を防ぐことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態にかかる内部電源回路について図1〜図3を参照して説明する。なお、図中、図1と同一又は相当部分には同一符号が付してある。
図1は本実施形態の内部電源回路の電気的構成図である。全体の構成と動作は次の通りである。本内部電源回路の出力端子である出力ノードNppと接地ノードVssとの間には、分圧用の抵抗器R1とR2が直列に接続されている。出力ノードNppに現れる出力の高電圧Vppは、抵抗器R1とR2により分圧され帰還電圧Vfが生成される。生成された帰還電圧Vfは、コンパレータCP1の反転入力端子に入力され、基準電圧生成回路1で生成されコンパレータCP1の非反転入力端子に入力された基準電圧Vrefと比較される。コンパレータCP1の出力信号は、昇圧活性化信号ENAとして2入力AND回路Q1の第1の入力端子に入力される。AND回路Q1の第2の入力端子には、クロックパルス生成回路2で生成された高速のクロックパルスCLKが入力される。
【0020】
帰還電圧Vfが基準電圧Vrefより低い場合には、昇圧活性化信号ENAが“ High"レベルとなる。この場合、クロックパルスCLKはAND回路Q1を通過し、昇圧パルスCLK1として昇圧回路3に供給される。昇圧回路3は、例えばチャージポンプ式の回路で構成され、昇圧パルスCLK1を受けて外部電源電圧Vddから電荷を取得し、出力ノードNppに接続された図示しない出力コンデンサに供給する。これにより、出力の高電圧Vppが上昇する。高電圧Vppの値が上昇して帰還電圧Vfの値が基準電圧Vrefを上回ると、昇圧活性化信号ENAが“ Low "レベルに落ち、昇圧回路3への昇圧パルスCLK1の供給が止まり昇圧回路3の昇圧動作が停止する。このような電圧フィードバック動作により、出力の高電圧Vppは、基準電圧Vrefの値と、分圧抵抗器R1、R2の値より次式で計算される一定値に制御される。
Vpp=Vref・(R1+R2)/R2 (1)式
【0021】
図1に示した本実施形態の内部電源回路の特徴は、基準電圧生成回路1の回路構成にある。この基準電圧生成回路1は、バンドギャップ基準電圧回路と呼ばれるものであり、演算増幅器OP1、第1の抵抗器R3、第2の抵抗器R4、第3の抵抗器R5、ダイオードD1、複数のダイオードD21〜D2nとから構成される。演算増幅器OP1の出力端子と非反転入力端子との間には第1の抵抗器R3が、出力端子と反転入力端子との間には第2の抵抗器R4が接続される。非反転入力端子と接地ノードVssとの間には、アノードを非反転入力端子側にしてダイオードD1が接続される。ダイオードD1と同一仕様のダイオードを複数個(n個)並列接続したダイオード群D21〜D2nが、カソードを接地ノードVss側にして接地され、そのアノード端子群と演算増幅器OP1の反転入力端子間には第3の抵抗器R5が接続されている。
【0022】
ここで第1の抵抗器R3、第2の抵抗器R4を通って接地ノードVssに向かって流れる電流をそれぞれI1、I2とするとそれらの値は次式で近似される。
I1=IS1・exp(q・VF1/kT) (2)式
I2=IS2・exp(q・VF2/kT) (3)式
ここにIS1はダイオードD1の逆方向飽和電流、IS2はダイオードD21〜D2nの逆方向飽和電流の和、VF1はダイオードD1の順方向電圧、VF2はダイオードD21〜D2nの順方向電圧、qは電子の電荷、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。
【0023】
ダイオードD1、D21〜D2nは同一仕様のダイオードであるので、IS1とIS2との間には次の関係がある。
IS2=n・IS1 (4)式
これら(2)〜(4)式を使って基準電圧生成回路1の出力基準電圧Vrefを計算すると次のようになる。
Vref=VF1+(R4/R5)・(kT/q)・Ln(n・R4/R3)(5)式
この場合における内部電源回路の出力高電圧Vppの値は、(5)式で求めた基準電圧Vrefの値を(1)式に代入した値となる。
【0024】
「発明が解決しようとする課題」の項で説明したように、メモリトランジスタの制御ゲートやソースに実際に印加される高電圧は、高電圧Vppの値から、この高電圧の印加をON/OFF制御するMOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧Vthを差し引いた電圧(Vpp−Vth)である。この値が温度変化により変動するのを防ぐには、(Vpp−Vth)の値の温度係数(V/℃)がゼロ、即ち、高電圧Vppの温度係数(V/℃)がしきい値電圧Vthの温度係数(V/℃)に等しくなるように、基準電圧生成回路1の回路定数を決めてやればよい。
【0025】
(1)、(5)式より高電圧Vppの温度係数(V/℃)は、次式のようになる。
【式1】
Figure 0003979268
【0026】
ここで、電圧(Vpp−Vth)の温度係数(V/℃)がゼロとなるような、基準電圧生成回路1の回路定数の数値例を示す。MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧Vthの温度係数は −2mV/℃ とする。シリコンダイオードD1の順方向電圧VF1の温度係数は一般的に −2mV/℃ である。基準電圧生成回路1の回路定数及び抵抗器R1、R2による分圧比を次のように仮定してみる。
R3=13kΩ 、R4=100kΩ 、R5=20kΩ 、n=10
分圧比=R2/(R1+R2)=1/15
これらの数値を(6)式に代入して高電圧Vppの温度係数を計算すると、その値は −1.93mV/℃ となり、しきい値電圧Vthの温度係数 −2mV/℃ と殆ど一致し、電圧(Vpp−Vth)の温度係数を殆どゼロとすることができる。
【0027】
なお、前記説明及び数値例の計算では、高電圧Vppの温度係数(V/℃)がスイッチングトランジスタのしきい値電圧Vthの温度係数(V/℃)と等しくなるように、基準電圧Vrefの温度係数(V/℃)を決めた。即ち、基準電圧Vrefの温度係数(V/℃)がそのような結果をもたらすように基準電圧生成回路1の回路定数を定めた。このことは、見方を変えれば、基準電圧Vrefの温度係数(V/℃)が、しきい値電圧Vthの温度係数(V/℃)に前記分圧比を掛けた値に等しくなるように基準電圧生成回路1の回路定数を選定したと言い換えることができる。請求項3にはそのような表現が用いてある。
【0028】
次に、前記図1の内部電源回路の説明の中で詳細を省略したクロックパルス生成回路2及び昇圧回路3の回路例について説明する。
図2は、図1中のクロックパルス生成回路2として適用できる回路の一例である。このクロックパルス生成回路2は、リングオシレータ式のパルス生成回路である。この回路は2入力AND回路Q21と、その出力に接続された偶数個のインバータ22により構成される。最後尾のインバータの出力信号は、AND回路Q21の第1の入力端子に入力される。AND回路Q21の第2の入力端子には、発振開始信号STAが入力される。発振開始信号STAを“ High "レベルにすると、出力には偶数個のインバータ22とAND回路Q21の信号遅延時間で決まる極めて短い周期のクロックパルスCLKが現れる。発生したクロックパルスCLKは、図1中のAND回路Q1を介して次段の昇圧回路3に送られる。
【0029】
また、図3は、図1中の昇圧回路3として適用できる回路の一例である。この昇圧回路3は、チャージポンプ型の昇圧回路であり、外部電源電圧Vddを昇圧して出力ノードNppに出力する。昇圧回路3は、ダイオードD31〜D35、コンデンサC31〜C35、インバータIN31、IN32とで構成される。ダイオードD31のアノードには外部電源電圧Vddが供給される。ダイオードD31ないしD34のカソードは、それぞれダイオードD32ないしD35のアノードに接続される。ダイオードD32ないしD35のアノードは、それぞれコンデンサC31ないしC34の第1の端子にも接続される。コンデンサC31、C33の他の端子は、インバータIN31の出力端子に接続される。インバータIN31の入力端子は、この昇圧回路3の入力端子であり、昇圧パルスCLK1が入力される。コンデンサC32、C34の他の端子は、インバータIN31の出力信号を反転するインバータIN32の出力端子に接続される。ダイオードD35のカソードは出力ノードNppに接続され、出力ノードNppと接地ノードVssとの間には平滑コンデンサC35が接続されている。
【0030】
昇圧回路3では、外部電源電圧VddからダイオードD31を通して供給された電荷が、昇圧パルスCLK1に同期してコンデンサC31、C32、C33と順次、後段側に移送される。この電荷の移送に伴い各コンデンサの充電電圧は、後段コンデンサにいく程高くなっていき、出力ノードNppに外部電源電圧Vddより高い昇圧された高電圧Vppが生成される。
【0031】
以上のように構成された内部電源回路で生成された高電圧Vppは、例えば図5に示したような不揮発性半導体メモリ回路に供給され、全体としての不揮発性半導体メモリ装置が構成される。高電圧Vppは、MOSスイッチングトランジスタQ2、Q5を介し、選択されたメモリトランジスタに対して動作モードに従い、その制御ゲート、ソースに供給される。
【0032】
図5は、メモリトランジスタがフラッシュメモリの場合の回路例であり、メモリトランジスタがEEPROMの場合には、その書込み、消去方法の違いから高電圧Vppがドレインに印加される場合もある。また、行線、ソース線、ドレイン線(ビット線)への高電圧印加をON/OFF制御する駆動回路の出力段回路構成には種々の構成がある。通常、高電圧Vppは、1個のMOSスイッチングトランジスタを介して印加されるため、高電圧Vppの温度係数(V/℃)は、その1個のトランジスタのしきい値電圧Vthの温度係数(V/℃)に等しくなるように基準電圧生成回路1の回路定数を決めればよい。しかし、種々の回路の中には、高電圧Vppを供給する電源線(出力ノードNpp)とメモリトランジスタの制御ゲート等との間に、2個以上のMOSスイッチングトランジスタが介在することもある。そのような場合で、且つそれらのMOSスイッチングトランジスタでしきい値電圧分の電圧低下が発生し得る場合には、それらの各しきい値電圧Vthを合計した値の温度係数(V/℃)に、高電圧Vppの温度係数(V/℃)が等しくなるように、基準電圧生成回路1の回路定数を決めてやる必要がある。
【0033】
以上説明したように、本発明の一実施形態にかかる前記回路構成を用い、バンドギャップ型基準電圧生成回路1の回路定数を、例えば前記数値例に示したような数値に設定する。そうすることで内部電源回路の出力高電圧Vppの温度係数(V/℃)を、メモリトランジスタへの高電圧Vppの印加を制御する出力段MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧の温度係数(V/℃)に等しくすることができる。その結果、データの書込み、消去時にメモリトランジスタに実際に印加される電圧(Vpp−Vth)の値が、温度変化の影響を受けない一定値となる。即ち、印加高電圧の温度によるばらつき(変動)が無くなり、ばらつき(変動)に起因する書込み不良、消去不良、高電圧ストレスによる信頼性低下といった問題が解消する効果が得られる。
【0034】
また、以上の説明ででてきたMOSスイッチングトランジスタのソースには、高電圧が印加されるので、そのしきい値電圧Vthは、基板バイアス効果を含めたしきい値電圧を意味することになる。基板バイアス効果とは、例えばNチャネルMOSトランジスタの場合、ソース電位よりも基板電位が低い場合(言い換えれば、基板電位よりもソース電位が高い場合)、そのバイアス電位の絶対値が増大するに従って、トランジスタのしきい値電圧が増大する効果である。しかしながら、基板バイアス効果を考慮しないしきい値電圧で本発明を実施しても、その効果は十分見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の内部電源回路の電気的構成図である。
【図2】クロックパルス生成回路の一例である。
【図3】昇圧回路の一例である。
【図4】従来技術を示す図1相当図である。
【図5】不揮発性半導体メモリ回路の構成例である。
【符号の説明】
図面中、1は基準電圧生成回路(バンドギャップ基準電圧回路)、2はクロックパルス生成回路、3は昇圧回路、4はメモリトランジスタ(1行分)、CP1はコンパレータ、D1、D21〜D2nはダイオード、M1〜M3はメモリトランジスタ、OP1は演算増幅器、Q2〜Q6はMOSスイッチングトランジスタ、R1、R2は分圧抵抗器、R3は第1の抵抗器、R4は第2の抵抗器、R5は第3の抵抗器、Vddは外部電源電圧、Vfは帰還電圧、Vppは高電圧、Vrefは基準電圧を示す。

Claims (4)

  1. 不揮発性半導体メモリへのデータの書込みあるいは消去時に必要な高電圧を、外部電源電圧を昇圧して生成し、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介して前記不揮発性半導体メモリへ供給する内部電源回路であって、該内部電源回路が生成する高電圧の温度係数(V/℃)の値が、前記不揮発性半導体メモリへの前記高電圧の印加をON/OFF制御する前記MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧の温度係数(V/℃)に等しくなるようにしたことを特徴とする内部電源回路。
  2. 不揮発性半導体メモリへのデータの書込みあるいは消去時に必要な高電圧を、外部電源電圧を昇圧して生成し、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介して前記不揮発性半導体メモリへ供給する内部電源回路であって、該内部電源回路は、その出力高電圧を抵抗分割した帰還電圧を基準電圧生成回路で生成した基準電圧と比較し、その結果により外部電源電圧を昇圧して高電圧を生成する昇圧回路の動作をON/OFF制御することにより出力高電圧の値を制御するように構成されたものであり、前記基準電圧生成回路で生成する基準電圧に温度係数(V/℃)を持たせることにより前記出力高電圧の温度係数(V/℃)の値が前記MOSスイッチングトランジスタのしきい値電圧の温度係数(V/℃)に等しくなるようにしたことを特徴とする内部電源回路。
  3. 前記基準電圧生成回路は、演算増幅器と、該演算増幅器の出力端子と非反転入力端子との間に接続された第1の抵抗器と、前記演算増幅器の出力端子と反転入力端子との間に接続された第2の抵抗器と、アノードが前記非反転入力端子に接続されカソードが接地されたダイオードと、該ダイオードと同一仕様のダイオードであってカソードが接地されアノードが共通に接続された複数のダイオードと、該複数のダイオードのアノードと前記反転入力端子との間に接続された第3の抵抗器とにより構成されたバンドギャップ基準電圧回路からなり、前記基準電圧生成回路の出力基準電圧の温度係数(V/℃)が、前記しきい値電圧の温度係数(V/℃)に前記抵抗分割による分圧比を掛けた値に等しくなるように、前記第1、第2、第3の抵抗器の値及び前記複数のダイオードの個数が調整されたものであることを特徴とする請求項2に記載の内部電源回路。
  4. 請求項1ないし3の何れかに記載の内部電源回路にて生成した高電圧を、その高電圧がドレインとゲートに印加された状態でON状態となるMOSスイッチングトランジスタを介し、選択されたメモリトランジスタに対して動作モードに従い、その制御ゲート、ドレイン、ソースに供給するように構成されたことを特徴とする不揮発性半導体メモリ装置。
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