JP3979232B2 - 故障診断装置および故障診断方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、故障診断装置および故障診断方法、特に、冷媒回路を持つ設備機器の故障診断装置および故障診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の故障診断を行う故障診断装置が知られている。この故障診断装置は、冷媒関連部品の状態を取得する。取得した状態があらかじめ設定された閾値条件を満たさない場合、あるいは取得した状態があらかじめ設定された閾値条件を満たさない時間があらかじめ設定された一定時間以上連続した場合に、この故障診断装置は、冷媒関連部品が故障状態であると判断する。例えば、空調機の冷媒回路に用いられる圧縮機の故障診断を行う場合、圧縮機内部の温度を計測する。計測された温度がある温度閾値を超えた場合、あるいは計測された温度がある温度閾値を超える時間が一定時間以上連続した場合に、この故障診断装置は、圧縮機が故障状態であると判断する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような故障診断装置では、冷媒関連部品の状態があらかじめ設定された閾値条件を満たすが定常的にその閾値に近い状態にある場合には、冷媒関連部品の受ける物理的なダメージは大きいと考えられる。しかしながら、この従来の故障診断装置では、閾値条件を満たす限り、冷媒関連部品が故障状態であるとは判断されない。また同様に、冷媒関連部品の状態があらかじめ設定された閾値条件を満たさない状態があらかじめ設定された一定時間以上連続しないが、断続的に発生する場合にも、冷媒関連部品の受けるダメージは大きいと考えられる。しかしながら、この従来の故障診断装置では、連続時間の条件を満たす限り、冷媒関連部品が故障状態であるとは判断されない。
【0004】
そこで、本発明では、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮した故障診断装置および故障診断方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる故障診断装置は、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の故障診断装置であって、記憶部と、情報取得部と、故障診断部とを備えている。記憶部は、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態をあらかじめ複数に分割した状態レベルと、状態レベルそれぞれに対して設定された重み係数とを記憶する。情報取得部は、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する。故障診断部は、情報取得部により取得された所定の時間間隔ごとの状態から判断される所定の時間間隔ごとの状態レベルのそれぞれに対して設定された重み係数を導出し、所定の時間間隔ごとの重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に冷媒関連部品故障状態にあると判断する。ここで、冷媒回路を持つ設備機器とは、例えば、空調機、冷媒給湯器、冷蔵・冷凍庫などである。冷媒関連部品とは、例えば、圧縮機、膨張弁、熱交換器あるいはその他冷媒回路に用いられる部品などである。冷媒関連部品のパラメータとは、冷媒関連部品の動作に起因して変化する設備機器の各部の温度、湿度、圧力などであり、例えば、冷媒関連部品が圧縮機の場合、圧縮機内部の温度、吸入管温度、吐出管温度、冷媒の吸入圧、冷媒の吐出圧、冷媒の湿りなどといったものである。
【0006】
情報取得部は、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する。取得された所定の時間間隔ごとの状態から記憶部の記憶する状態レベルが所定の時間間隔ごとに判断され、判断された所定の時間間隔ごとの状態レベルのそれぞれに対してあらかじめ設定された重み係数が導出され、導出された所定の時間間隔ごとの重み係数が積算される。重み係数は、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態が冷媒関連部品に与える物理的なダメージの大きさ、あるいは冷媒関連部品の特定のパラメータの状態が間接的に表現する冷媒関連部品が受ける物理的なダメージの大きさに応じて設定されている。このため、重み係数を積算した積算値は、冷媒関連部品の受けた物理的なダメージの大きさを示している。故障診断部は、この積算値が所定の値を超えた場合に、冷媒関連部品が故障状態にあると診断する。
【0007】
本発明の故障診断装置により、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。
【0008】
請求項2にかかる故障診断装置は、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の故障診断装置であって、記憶部と、情報取得部と、故障診断部とを備えている。記憶部は、冷媒関連部品の異なるパラメータの状態の組み合わせをあらかじめ複数に分割した状態レベルと、状態レベルそれぞれに対して設定された重み係数とを記憶する。情報取得部は、冷媒関連部品の異なるパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する。故障診断部は、情報取得部により取得された所定の時間間隔ごとの状態の組み合わせから判断される所定の時間間隔ごとの状態レベルのそれぞれに対して設定された重み係数を導出し、所定の時間間隔ごとの重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に冷媒関連部品故障状態にあると判断する。ここで、冷媒回路を持つ設備機器とは、例えば、空調機、冷媒給湯器、冷蔵・冷凍庫などである。冷媒関連部品とは、例えば、圧縮機、膨張弁、熱交換器あるいはその他冷媒回路に用いられる部品などである。冷媒関連部品のパラメータとは、冷媒関連部品の動作に起因して変化する設備機器の各部の温度、湿度、圧力などであり、例えば、冷媒関連部品が圧縮機の場合、圧縮機内部の温度、吸入管温度、吐出管温度、冷媒の吸入圧、冷媒の吐出圧、冷媒の湿りなどといったものである。
【0009】
情報取得部は、冷媒関連部品の異なるパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する。取得された所定の時間間隔ごとの状態の組み合わせから記憶部の記憶する状態レベルが所定の時間間隔ごとに判断され、判断された所定の時間間隔ごとの状態レベルのそれぞれに対してあらかじめ設定された重み係数が導出され、導出された所定の時間間隔ごとの重み係数が積算される。重み係数は、冷媒関連部品の異なるパラメータの状態の組み合わせが冷媒関連部品に与える物理的なダメージの大きさ、あるいは冷媒関連部品の異なるパラメータの状態の組み合わせが間接的に表現する冷媒関連部品が受ける物理的なダメージの大きさに応じて設定されている。このため、重み係数を積算した積算値は、冷媒関連部品の受けた物理的なダメージの大きさを示している。故障診断部は、この積算値が所定の値を超えた場合に、冷媒関連部品が故障状態にあると診断する。
【0010】
本発明の故障診断装置により、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。また、異なるパラメータの状態の組み合わせにより複合的に故障診断を行うことができるので、より的確な故障診断を行うことが可能となる。
【0011】
請求項3にかかる故障診断装置は、第1発明または第2発明にかかる故障診断装置であって、故障診断部は、情報取得部により取得された状態または状態の組合せが所定の範囲を超える場合には、冷媒関連部品が故障状態であると診断する。
【0012】
請求項4にかかる故障診断方法は、3つのステップを備えている。第1ステップでは、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の特定のパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する。第2ステップでは、第1ステップにより取得された所定の時間間隔ごとの状態から所定の時間間隔ごとの状態レベルを判断し、所定の時間間隔ごとの状態レベルのそれぞれに対してあらかじめ設定された重み係数を導出する。第3ステップでは、第2ステップで導出された所定の時間間隔ごとの重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に冷媒関連部品故障状態にあると判断する。ここで、状態レベルとは、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態をあらかじめ複数に分割したものである。冷媒回路を持つ設備機器とは、例えば、空調機、冷媒給湯器、冷蔵・冷凍庫などである。冷媒関連部品とは、例えば、圧縮機、膨張弁、熱交換器あるいはその他冷媒回路に用いられる部品などである。冷媒関連部品のパラメータとは、冷媒関連部品の動作に起因して変化する設備機器の各部の温度、湿度、圧力などであり、例えば、冷媒関連部品が圧縮機の場合、圧縮機内部の温度、吸入管温度、吐出管温度、冷媒の吸入圧、冷媒の吐出圧、冷媒の湿りなどといったものである。
【0013】
ここで、重み係数は、冷媒関連部品の特定のパラメータの状態が冷媒関連部品に与える物理的なダメージの大きさ、あるいは冷媒関連部品の特定のパラメータの状態が間接的に表現する冷媒関連部品が受ける物理的なダメージの大きさに応じて設定されている。このため、重み係数を積算した積算値は、冷媒関連部品の受けた物理的なダメージの大きさを示している。第3ステップでは、この積算値が所定の値を超えた場合に、冷媒関連部品が故障状態にあると診断する。
【0014】
本発明の故障診断方法により、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
〈システムの概要〉
本発明の第1実施形態にかかる空調管理システムを図1に示す。この空調管理システムは、情報端末1と、ステーション2と、空調設備3とがネットワークを介して接続されているものである。この空調管理システムは、ステーション2により、空調設備3の備える空調機31,32,・・・の状態監視、発停制御、動作設定などを行う。また、この空調管理システムは、空調機31,32,・・・の故障診断を行う。本実施形態においては、この故障診断について説明する。
【0016】
〈システムの構成〉
図1に示す空調管理システムは、情報端末1と、ステーション2と、空調設備3とから構成される。情報端末1は、CPUを搭載すると共に、このCPUが制御する記憶装置としてRAM、ROMあるいはハードディスクなどを備えるコンピュータ、携帯型コンピュータあるいはパネルコンピュータなどである。情報端末1は、ステーション2により実行された空調機31,32,・・・の故障診断の結果などを表示画面などを介して表示する。ステーション2は、例えば、CPUを搭載するコンピュータであり、情報取得部21と、故障診断部22と、記憶部23とを備えている。記憶部23は、例えば、CPUにより制御されるRAM、ROMなどである。空調設備3は、空調機31,32,・・・を備えている。空調機31は、冷媒関連部品31aを備えている。ここで、冷媒関連部品31aとは、例えば、圧縮機、膨張弁、熱交換器あるいはその他冷媒回路に用いられる部品などである。その他の空調機32,・・・は、空調機31と同様の構成である。以下では、空調機31,32,・・・について、空調機31を例にとり説明を行う。
【0017】
〈システムの作用〉
ステーション2の情報取得部21は、空調機31の冷媒回路に用いられる冷媒関連部品31aのパラメータの状態を取得する。冷媒関連部品31aのパラメータとは、冷媒関連部品31aの動作に起因して変化する空調機31の各部の温度、湿度、圧力などである。例えば、圧縮機のパラメータとは、圧縮機内部の温度、吸入管温度、吐出管温度、冷媒の吸入圧、冷媒の吐出圧、冷媒の湿りなどといったパラメータである。情報取得部21は、所定の間隔、例えば、10秒毎あるいは1分毎といった間隔で、これらの温度、湿度、圧力などを取得し、記憶部23に情報を記憶させる。記憶部23は、冷媒関連部品31aのパラメータの状態をあらかじめ複数に分割した状態レベルと、状態レベルそれぞれに対して設定された重み係数とを係数データ23aとして記憶している。以下、冷媒関連部品31aの故障診断のうち、圧縮機の故障診断、特に、圧縮機の内部温度による圧縮機の故障診断を例にして、本発明の空調管理システムの作用を説明する。
【0018】
〈圧縮機の内部温度による圧縮機の故障診断〉
図2に、記憶部23が記憶する圧縮機の内部温度についての係数データ23aの概念説明図の一例を示す。係数データ23aでは、圧縮機の内部温度について、T4を限界値として、4つの状態レベル101〜104が設定されている。圧縮機の内部温度がT1未満である状態レベル101に対して、重み係数0.0が設定されている。圧縮機の内部温度がT1以上T2未満である状態レベル102に対して、重み係数0.5が設定されている。圧縮機の内部温度がT2以上T3未満である状態レベル103に対して、重み係数0.7が設定されている。圧縮機の内部温度がT3以上T4未満である状態レベル104に対して、重み係数1.0が設定されている。それぞれの状態レベル101〜104に対して設定された重み係数は、圧縮機の内部の温度が限界値T4に近づくにつれて大きくなるように設定されている。これは、圧縮機の内部温度の上昇は、冷媒の潤滑油の粘性不足などを原因として起こり、圧縮機の内部温度は、圧縮機が受ける物理的なダメージの大きさを間接的に表現しているからである。故障診断部22は、情報取得部21が圧縮機の内部温度を取得するたびに、圧縮機の内部温度が状態レベル101〜104のいずれにあるかを判断し、重み係数を積算する。さらに、故障診断部22は、積算値に対してあらかじめ設けられた上限積算値などにより、圧縮機の故障が予知される状態にある、あるいは圧縮機が故障状態にあると診断する。また、情報取得部21が取得する圧縮機内部の温度が限界値T4を超えている場合には、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する。
【0019】
〈故障診断処理〉
図3は、ステーション2で行われる空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断の流れを示すフローチャートである。この処理では、情報取得部21により取得された空調機31の冷媒関連部品31aのパラメータの状態と、記憶部23の有する係数データ23aとに基づいて、故障診断部22が空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断を行う。以下では、圧縮機の内部温度による圧縮機の故障診断を取り上げて説明する。
【0020】
ステップS111では、情報取得部21により、圧縮機の内部温度の状態が取得される。
【0021】
ステップS112では、ステップS111により取得された状態と、圧縮機の内部温度についての係数データ23aとに基づいて、故障診断部22が重み係数を導出する。なお、ステップS111により取得された圧縮機の内部温度が図2に示す限界値T4を超える場合には、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する。
【0022】
ステップS113では、故障診断部22がステップS112により導出された重み係数を積算する。さらに、故障診断部22は、積算値と、積算値に対してあらかじめ設けられた上限積算値などとの比較を行い、圧縮機の故障診断を行う。
【0023】
〈システムの効果〉
本発明の空調管理システムにより、空調機31の冷媒関連部品31aが受ける物理的なダメージを考慮して、空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断を行うことができる。これにより、冷媒関連部品31aが受ける物理的なダメージが大きく、故障状態である可能性が高いにもかかわらず、従来の故障診断では故障状態であると診断できなかった場合にも適切な診断を行うことが可能となる。また、以上の効果は、その他の空調機32,・・・に対しても同様である。
【0024】
[第2実施形態]
〈システムの概要と構成〉
図1に示す空調管理システムにおいて、記憶部23が、冷媒関連部品31aの異なるパラメータの状態の組み合わせをあらかじめ複数に分割した状態レベルと、それぞれの状態レベルに対して設定された重み係数とから構成される係数データ23bを有する場合がある。本発明の第2実施形態にかかる空調管理システムを図4に示す。記憶部23が係数データ23bを有するほかは、図1に示す空調管理システムと同様であるので、ここでは説明を省略する。以下、冷媒関連部品31aの故障診断のうち、圧縮機の故障診断、特に、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧との2つの異なるパラメータの状態からの圧縮機の故障診断を例にして、システムの作用を説明する。
【0025】
〈圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧による圧縮機の故障診断〉
図5に、記憶部23が記憶する圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧とについての係数データ23bの概念説明図の一例を示す。圧縮機における冷媒の吸入圧がa1以上a4未満である状態と、冷媒の吐出圧がb1以上b4未満である状態との組み合わせをあらかじめ複数に分割した状態レベルが設定されている。図5において5角形OPQRS内部の線分にて区切られた領域のそれぞれが状態レベルを示している。また、それぞれの領域内部に記載された数字が、それぞれの状態レベルに対して設定された重み係数を示している。例えば、冷媒の吸入圧がa2以上a3未満である状態gと、冷媒の吐出圧がb2以上b3未満である状態hとの組み合わせからなる状態レベル201に対しては、重み係数0.5が設定されている。また、図5の重み係数は、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧との状態の組み合わせにより間接的に表現される圧縮機が受ける物理的なダメージの大きさに応じて設定されている。
【0026】
故障診断部22は、情報取得部21が圧縮機における冷媒の吸入圧と、冷媒の吐出圧とを取得するたびに、これらのパラメータの状態の組み合わせから状態レベルを判断し、重み係数を積算する。さらに、故障診断部22は、積算値に対してあらかじめ設けられた上限積算値などにより、圧縮機の故障が予知される状態である、あるいは圧縮機が故障状態である、などと診断する。また、例えば、情報取得部21が取得する圧縮機における冷媒の吸入圧と、冷媒の吐出圧とのパラメータの状態の組み合わせが、五角形OPQRSの外部にある場合、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する。
【0027】
〈故障診断処理〉
図6は、ステーション2で行われる空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断の流れを示すフローチャートである。この処理では、情報取得部21により取得された空調機31の冷媒関連部品31aのパラメータの状態と、記憶部23の有する係数データ23bとに基づいて、故障診断部22が空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断を行う。以下では、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧による圧縮機の故障診断を取り上げて説明する。
【0028】
ステップS211では、情報取得部21により、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧との異なるパラメータの状態が取得される。
【0029】
ステップS212では、ステップS211により取得された状態と、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧とについての係数データ23bとに基づいて、故障診断部22が重み係数を導出する。なお、ステップS211により取得された圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧とのパラメータの状態の組み合わせが、図5に示す五角形OPQRSの外部にある場合、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する。
【0030】
ステップS213では、故障診断部22がステップS212により導出された重み係数を積算する。さらに、故障診断部22は、積算値と、積算値に対してあらかじめ設けられた上限積算値などとの比較を行い、圧縮機の故障診断を行う。
【0031】
〈システムの効果〉
本発明の空調管理システムにより、空調機31の冷媒関連部品31aが受ける物理的なダメージを考慮して、空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断を行うことができる。これにより、冷媒関連部品31aが受ける物理的なダメージが大きく、故障状態である可能性が高いにもかかわらず、従来の故障診断では故障状態であると診断できなかった場合にも適切な診断を行うことが可能となる。また、以上の効果は、その他の空調機32,・・・に対しても同様である。
【0032】
また、異なるパラメータの状態の組み合わせにより複合的に故障診断を行うことができるので、より的確な故障診断を行うことが可能となる。
【0033】
[その他の実施形態]
(1)
第1実施形態では、情報取得部21が取得する圧縮機の内部温度が限界値T4を超えている場合には、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する、と記載した。
【0034】
一方、情報取得部21が取得する圧縮機の内部温度が限界値T4を超える場合にも、より大きい重み係数、例えば、1.5、を設定しておくことも可能である。このとき、情報取得部21が取得した圧縮機の内部温度がT4を超えていれば、故障診断部22は、圧縮機の内部温度がT4を超える場合に設定された重み係数を積算する。さらに、故障診断部22は、積算値に対してあらかじめ設けられた上限積算値などにより、圧縮機の故障が予知される状態にある、あるいは圧縮機が故障状態にあると診断する。
【0035】
これにより、例えば、パラメータの過渡状態が許容される場合にも、実情にそぐわない故障診断の結果を出力することが防ぐことが可能である。
【0036】
また、このことは、第2実施形態に対しても同様に適用できる。第2実施形態では、情報取得部21が取得する圧縮機における冷媒の吸入圧と、冷媒の吐出圧とのパラメータの状態の組み合わせが、五角形OPQRSの外部にある場合、故障診断部22は、圧縮機が故障状態であると即座に診断する、と記載した。
【0037】
一方、取得したパラメータの状態の組み合わせが五角形OPQRSの外部にある場合にも、より大きい重み係数、例えば、1.5を設定し、重み係数の積算により故障診断を行うことが可能である。
【0038】
(2)
第1実施形態および第2実施形態における空調管理システムにおいて、情報端末1とステーション2とを一体に構成することも可能である。
【0039】
これにより、情報端末1とステーション2とが備えるCPUなどを共用し、システムを簡略に構成することが可能となる。
【0040】
(3)
第1実施形態および第2実施形態では、空調設備3の備える空調機31,32,・・・の状態監視、発停制御、動作設定などを行うステーション2が故障診断機能を持つ場合について説明した。しかし、ステーション2とは別に情報取得部と故障診断部と記憶部とを備える故障診断装置を設置することも可能である。さらに、空調機31,32,・・・がその故障診断装置を備えることも可能である。
【0041】
(4)
図2において、圧縮機の内部温度についての係数データ23aの概念説明図の一例を示した。図2においては、圧縮機の内部温度について、4つの状態レベル101〜104を設定した。ここで、状態レベルの設定については、任意に設定することができる。状態レベルの設定数を増やせば、故障診断をより詳細に実行することが可能となる。また、状態レベルの設定数を減じれば、状態レベルおよび重み係数の記憶に必要な記憶部23の容量を削減することが可能となる。
【0042】
このことは、図4に示す係数データ23bについても同様である。図4に示す5角形OPQRS内部をより小さな領域に分割することで、故障診断をより詳細に実行することが可能となる。また、5角形OPQRS内部をより大きな領域に分割することで、状態レベルおよび重み係数の記憶に必要な記憶部23の容量を削減することが可能となる。
【0043】
(5)
第1実施形態および第2実施形態においては、空調機31の冷媒関連部品31aの故障診断について説明した。しかし、この故障診断は、その他の冷媒回路を持つ設備機器、例えば、冷媒給湯器、冷蔵・冷凍庫などの冷媒関連部品の故障診断にも適用可能である。
【0044】
(6)
ステーション2の記憶部23が、係数データ23aと、係数データ23bとを同時に備えることも可能である。
【0045】
これにより、特定の冷媒関連部品31aの故障診断を行う場合に、複数の故障診断を行い複合的に特定の冷媒関連部品31aの故障診断を行うことができる。例えば、空調機31の圧縮機の故障診断を行う場合、圧縮機の内部温度および冷媒の湿りというパラメータの状態と、それぞれのパラメータについての係数データ23aとから圧縮機の故障診断を行う。さらに、圧縮機における冷媒の吸入圧と冷媒の吐出圧とのパラメータの状態の組み合わせと、そのパラメータの状態の組み合わせについての係数データ23bとから圧縮機の故障診断を行う。実行された3つの故障診断を複合的に判断して、圧縮機の故障を診断する。
【0046】
複数の故障診断を行い複合的に特定の冷媒関連部品31aの故障診断を行うことにより、より正確な故障診断を行うことが可能となる。
【0047】
【発明の効果】
請求項1にかかる発明では、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。
【0048】
請求項2にかかる発明では、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。また、異なるパラメータの状態の組み合わせにより複合的に故障診断を行うことができるので、より的確な故障診断を行うことが可能となる。
【0049】
請求項4にかかる発明では、冷媒回路を持つ設備機器の冷媒関連部品の受ける物理的なダメージを考慮して故障診断を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る空調管理システムの構成図。
【図2】 係数データ23aの概念説明図。
【図3】 本発明の第1実施形態の故障診断処理を示すフローチャート。
【図4】 本発明の第2実施形態に係る空調管理システムの構成図。
【図5】 係数データ23bの概念説明図。
【図6】 本発明の第2実施形態の故障診断処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
2 ステーション
21 情報取得部
22 故障診断部
23 記憶部
31,32,・・・ 空調機
31a 冷媒関連部品
101,102,103,104 状態レベル
201 状態レベル

Claims (4)

  1. 冷媒回路を持つ設備機器(31,32,・・・)の冷媒関連部品(31a)の故障診断装置であって、
    前記冷媒関連部品(31a)の特定のパラメータの状態をあらかじめ複数に分割した状態レベル(101,102,103,104)と前記状態レベル(101,102,103,104)それぞれに対して設定された重み係数とを関連付けて記憶する記憶部(23)と、
    前記冷媒関連部品(31a)の前記特定のパラメータの前記状態を所定の時間間隔で取得する情報取得部(21)と、
    前記情報取得部(21)により取得された前記所定の時間間隔ごとの前記状態から判断される前記所定の時間間隔ごとの前記状態レベル(101,102,103,104)のそれぞれに対して設定された前記重み係数を導出し、前記所定の時間間隔ごとの前記重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に前記冷媒関連部品(31a)故障状態にあると判断する故障診断部(22)と、
    を備える故障診断装置(2)。
  2. 冷媒回路を持つ設備機器(31,32,・・・)の冷媒関連部品(31a)の故障診断装置であって、
    前記冷媒関連部品(31a)の異なるパラメータの状態の組み合わせをあらかじめ複数に分割した状態レベル(201)と前記状態レベル(201)それぞれに対して設定された重み係数とを関連付けて記憶する記憶部(23)と、
    前記冷媒関連部品(31a)の前記異なるパラメータの前記状態を所定の時間間隔で取得する情報取得部(21)と、
    前記情報取得部(21)により取得された前記所定の時間間隔ごとの前記状態の組み合わせから判断される前記所定の時間間隔ごとの前記状態レベル(201)のそれぞれに対して設定された前記重み係数を導出し、前記所定の時間間隔ごとの前記重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に前記冷媒関連部品(31a)故障状態にあると判断する故障診断部(22)と、
    を備える故障診断装置(2)。
  3. 前記故障診断部(22)は、前記情報取得部(21)により取得された前記状態または前記状態の組合せが所定の範囲を超える場合には、前記冷媒関連部品(31a)が故障状態であると診断する、
    請求項1または2に記載の故障診断装置(2)。
  4. 冷媒回路を持つ設備機器(31,32,・・・)の冷媒関連部品(31a)の特定のパラメータの状態を所定の時間間隔で取得する第1ステップと、
    前記第1ステップにより取得された前記所定の時間間隔ごとの前記状態から前記所定の時間間隔ごとの状態レベル(101,102,103,104)を判断し、前記所定の時間間隔ごとの前記状態レベル(101,102,103,104)のそれぞれに対してあらかじめ設定された重み係数を導出する第2ステップと、
    前記第2ステップで導出された前記所定の時間間隔ごとの前記重み係数を積算し、積算値が所定の値を超えた場合に前記冷媒関連部品故障状態にあると判断する第3ステップと、
    を備え、
    前記状態レベル(101,102,103,104)とは、前記冷媒関連部品(31a)の前記特定のパラメータの前記状態をあらかじめ複数に分割したものである、
    故障診断方法。
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