JP3979114B2 - 濾過膜モジュールおよび造水方法 - Google Patents

濾過膜モジュールおよび造水方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3979114B2
JP3979114B2 JP2002035234A JP2002035234A JP3979114B2 JP 3979114 B2 JP3979114 B2 JP 3979114B2 JP 2002035234 A JP2002035234 A JP 2002035234A JP 2002035234 A JP2002035234 A JP 2002035234A JP 3979114 B2 JP3979114 B2 JP 3979114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filtration membrane
housing
filtration
membrane element
membrane module
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002035234A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002326020A (ja
JP2002326020A5 (ja
Inventor
憲司 酒井
利次 尾上
宏道 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002035234A priority Critical patent/JP3979114B2/ja
Publication of JP2002326020A publication Critical patent/JP2002326020A/ja
Publication of JP2002326020A5 publication Critical patent/JP2002326020A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3979114B2 publication Critical patent/JP3979114B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/124Water desalination
    • Y02A20/131Reverse-osmosis

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に廃水処理および浄水処理に利用するのに好適な濾過膜モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
膜分離法は、省エネルギー、省スペース、省力化および製品の品質向上などの特徴を有するため、適用分野を拡大しながら普及している技術である。膜分離法には、逆浸透、限外ろ過、精密ろ過、などの方法があり、その適用分野としては、海水淡水化、浄水処理、ガス分離、血液浄化などがある。また、濾過膜の形態には、中空糸膜、平膜、管状膜などがあり、分離対象物の性質や特徴に応じて使い分けられている。
【0003】
例えば、比較的少量かつ清澄な懸濁液を分離・ろ過するためには、0.01μm程度以上の粒子を除去する精密ろ過膜を備えた、小型のディスクフィルターやプリーツ型カートリッジフィルターが使用されてきている。また、超純水の製造や食品製造および清涼飲料の製造などには、0.001μm程度以上の粒子を除去する限外ろ過膜や、原水中の溶解性物質をも除去できる逆浸透膜を備えた平膜ろ過装置や中空糸型膜モジュールが使用されている。
【0004】
そして、最近では環境保全の観点から、廃水処理にも膜分離技術を適用しようとする研究も進められている。
【0005】
廃水処理では、活性汚泥と呼ばれる微生物により、廃水中の有機物を分解した後に、フロック化した汚泥と処理水とを分離する活性汚泥処理プロセスが広く用いられている。この場合、沈殿法による固液分離を伴うため、活性汚泥を高濃度化して分解処理を進ませて処理効率を上げようとすると、後段の沈殿池において汚泥の沈降性不良を生じる場合があり、水質の悪化を防止するための管理作業が煩雑になる。そこで、この汚泥と処理水との固液分離に膜分離技術を利用することで、高濃度活性汚泥処理を行った場合にも水質の悪化を伴わず、さらに沈殿池を省略でき非常に省スペースとなる。
【0006】
このような観点から、近年、水槽内に濾過膜モジュールを浸漬してモジュールの透過側をポンプで吸引あるいはサイホンなどのように水位差を利用して処理水を得る、浸漬タイプの濾過膜モジュールの研究が行われている。活性汚泥処理では、通常、好気性の微生物を飼育するための曝気が行われているので、水槽内に濾過膜モジュールを浸漬させて使用すると、曝気により水槽内に形成される旋回流によって膜面の汚れをかきとりながら固液分離を行うことができ、非常に低コストでの運転が可能である。
【0007】
浸漬タイプの濾過膜モジュールとしては、図7に示すように、濾過膜エレメント32の側部に凸部35設け、この凸部35により隣接する濾過膜との間隙36を一定に保ちながら、ハウジング内31に装填するものが知られている。しかしながら、この濾過膜モジュールにおいては、濾過膜エレメント32をハウジング31に一方向から順々に隙間なく装填していかなければ所定枚数全数の濾過膜エレメント32をハウジング31内に装填できず、また、所定枚数の濾過膜エレメント32を装填しない場合には各濾過膜エレメント32を十分に固定できず、濾過運転を行った場合に曝気による振動で濾過膜エレメント32が損傷したり、濾過膜エレメント32間の原水流路が不規則となるため旋回流が均一に発生しないという問題がある。
【0008】
また、実開平6−60427号公報や特開平4−281828号公報には、図8に示すように、ハウジング31に凹部37を設けることにより作業者の技術に依らず隣接する濾過膜の間隙36を一定に保つことができる濾過膜モジュールが開示されている。しかしながら、このような濾過膜モジュールにおいて、曝気時の濾過膜エレメント32の振動を低減するためには、凹部と濾過膜エレメントの幅の差をできる限り小さくする必要があるが、その幅の差を小さくすると濾過膜エレメントの装填および抜出が困難となるという問題があり、バランスが非常に難しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ハウジングへの濾過膜エレメントの装填および抜出を容易とするとともに、濾過膜エレメントの損傷を低減できる濾過膜モジュールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明は、支持板およびこの支持板の両面に配した濾過膜を有する濾過膜エレメントと、その濾過膜エレメントの複数枚を互いに並行するように収納したハウジングとを有し、濾過膜エレメントの左右の外側端に突部が設けられ、該突部同士が当接することにより隣接する濾過膜エレメント同士が位置規制され、突部の少なくとも一方の先端に凹部が設けられ、ハウジングの内側部には濾過膜エレメントの凹部と緩嵌できる凸部が設けられ、かつ、ハウジングの内側部の凸部が濾過膜エレメントの凹部と嵌合している濾過膜モジュールを特徴とするものである。
【0011】
ここで、ハウジングの内側部に設けられた凸部の数が、濾過膜エレメントの外側端の突部に設けられた凹部の数よりも少ないことや、並行する複数枚の濾過膜エレメントに対し濾過膜エレメントの厚み方向に向かう力が加えられていて、それら複数枚の濾過膜エレメントが互いに押圧されていることが好ましい。また、濾過膜エレメントの厚み方向に向かう力を加える手段として、濾過膜エレメントの外側端の突部に隣接するように挿入される押圧部材が用いられていることが好ましい。さらに、凸部における凸幅と凹部における凹幅の差が大きくても20mmであることが好ましい。
【0012】
そして、上記いずれかの濾過膜モジュールを被処理液中に浸漬し、濾過膜エレメントの内側から透過水を得ることも好ましい態様であり、特に、MLSS濃度が1,000mg/リットル以上である被処理液から透過水を得る場合に好適である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の濾過膜モジュールは、例えば図1に示すように、支持板の両面に液体中の不純物を除去する濾過膜を配してなる濾過膜エレメント2と、内部に複数枚の濾過膜エレメント2が装填、固定されるハウジング1などから構成され、複数枚の濾過膜エレメント2が互いに並行し膜面間に空間ができるようにハウジング1内に収納されてなる。
【0014】
濾過膜エレメント2は、図2に示すように、支持板20の両表面に、濾過水が流動する領域を確保するための流路材21と、液体中の不純物を除去する濾過膜22とがこの順序で配されてなり、また、側部に、ハウジングの凸部と緩嵌できる凹部4を有する突部5が設けられている。
【0015】
支持板20としては、種々のものを選択して使用することができ、たとえば中実の板や中空板、さらには表面に凹凸を有する凹凸板などを用いることができる。中実の板は機械的な強度が非常に高いため、強力な曝気環境下のもとで特に好ましく使用することができ、中空板や凹凸板の場合は、これらの中空部や凹部を透過水の流路とすることができるため、高い透水性を必要とする場合に特に好ましく使用することができる。また、その材質は、ASTM試験法のD638におけるヤング率が500MPa程度以上の剛性を持つ材質であれば特に限定されるものではないが、ステンレスなどの金属類、アクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABS樹脂)、塩化ビニルなどの樹脂、繊維強化樹脂(FRP)などの複合材料、その他の材質などを適宜選択、使用することができる。
【0016】
そして、この支持板20の側部には、ハウジングの凸部と緩嵌できる凹部4を有する突部5を設けることが好ましい。
【0017】
濾過膜22としては、特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリビニルアルコール、セルロースアセテート、ポリアクリロニトリル、塩素化ポリエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリビニルフルオライド、その他の材質を適宜選択して使用することができる。連続で曝気するような環境下で使用する場合には、耐久性の高いポリオレフィン系やフッ素系の材質を特に好ましく使用することができ、MLSS(Mixed Liquor and Suspended Solid)濃度が1000mg/リットル以下の比較的清澄な原水の場合には、ポリアクリロニトリルやセルロースアセテート、ポリスルホンなどを特に好ましく使用することができる。そして、濾過膜の孔径についても、多孔質であれば特に限定するものではないが、特に活性汚泥水の固液分離を行う場合にはその膜の濾過性能を決定する細孔の孔径が0.01〜20μm程度の範囲内にあるものが好ましい。
【0018】
また、流路材21としては、ネットや不織布など比較的空隙率の高い素材をを使用することが好ましく、空隙率が40%〜96%程度のものを特に好ましく使用できる。
【0019】
一方、濾過膜エレメント2が収容されるハウジング1は、内側部に凸部3を有し、凸部における凸幅と凹部における凹との関係は、濾過膜エレメント2の凹部4がこの凸部3に緩嵌できるようになっている。
【0020】
凸部3、凹部4の形状は、凸部3における凸幅よりも凹部4における凹幅が幅広で凸部3との間に間隙を有するような形状であれば特に限定されるものではなく、凸部、凹部の断面が矩形、半円形、三角形、台形、その他の形状になるように便宜選択すればよいが、濾過膜エレメントの装填をし易くするとともに膜面積充填率および原液流速を維持するためには、凸部3における凸幅と、凹部4における凹幅との差が大きくても20mmであることが好ましい。より好ましくは、0.3〜20mmの範囲内であること、さらには0.5〜6mmの範囲内であることが好ましい。
【0021】
また、凸部3は、側面全長に亘って設けても、側面一部に設けてもよい。
【0022】
さらに、ハウジングそのものの形状は、円形や矩形など種々の形状を選択することができるが、板状の濾過膜エレメント2を充填密度が高くするためには直方体にするのが好ましい。また、本濾過膜モジュールを曝気槽内に設けて使用する場合には、曝気による旋回流がハウジング1内を通過するように上下端部を開放することが好ましい。
【0023】
そして、濾過膜エレメントを鉛直方向に配置する場合には、濾過膜エレメントが下方にずり落ちないようにストッパー23を設けることが好ましい。このストッパー23の形状は特に限定されず、直方体や円筒形、三角柱、その他の形状を適宜選択して使用することができる。また、このストッパー23はハウジング1に接着または溶接などの方法で直接固定してもよく、またボルトなどで取り外し可能に固定してもよい。
【0024】
ハウジング1の材質については、濾過膜モジュールの形状を保持することができる剛性を有するものであれば特に限定されず、ステンレスなどの金属類、アクリロニトリルブタジエンスチレンゴム(ABS樹脂)、塩化ビニルなどの樹脂、繊維強化樹脂(FRP)などの複合材料、その他の材質を便宜選択することができる。
【0025】
本発明においては、ハウジング1の内側部にある凸部3と濾過膜エレメント2の外側端の突部にある凹部4とが緩嵌できるような構成にすることにより、濾過膜エレメント2のハウジング1への装填、抜き出しを容易にできる。また、凹部4における凹幅と凸部3における凸幅にはハウジングに装填するときに緩嵌されるよう差を設けているものの、所定の数枚の濾過膜エレメント2がハウジング1内に収容されたときには、それら濾過膜エレメント2は隣接する濾過膜エレメント2の外側端の、凹部を有する突部5同士が当接することによって互いに位置規制され、使用時の振動さらには損傷を低減できる。
【0026】
ここで、凸部3は、図5、図6に示すように、収容する濾過膜エレメント2の全ての凹部4に対応する数を設けることで、複数枚の濾過膜エレメント2をハウジング1内に装填する際に収容順序を気にする必要がなく、所望の濾過膜エレメント2からハウジングへ収容することができるので作業性を向上でき、また、濾過膜エレメントの装填数が少ないときでも濾過膜エレメント2が倒れることがないので好ましい。なお、濾過膜エレメント2を取り出す際にも、順番を気にする必要はなく、所望の濾過膜エレメントから取り出すことができる。
【0027】
一方、ハウジング1の内側部に設ける凸部3が、図9に示すように、濾過膜エレメント2に設けた凹部4の数よりも少なくなるように構成してもよい。ハウジング1に装填する濾過膜エレメント2の全ての凹部4に対応する数の凸部3を設けずとも、適切な枚数の濾過膜エレメント毎に1つの割合で凸部を設けるなどして、凸部3の数を凹部4の数よりも少なくすることで、位置規制や倒れ防止ができるうえ、ハウジング1に設ける凸部3の数が少なくてすむことから凸部製作の手間が省略でき好ましい。また、濾過膜エレメント2の装填が容易である。この場合、2つの凸部がハウジング内で対向するように濾過膜エレメントの両側の凹部に対応するように設けることが好ましい。また、隣接する凸部の間隔は、凸部間に収容される濾過膜エレメントが一定数となるように設けても良く、凸部間に収容される濾過膜エレメントの数が変わるように設けても良い。たとえば、エレメントやハウジングの寸法にもよるが、2〜20個の濾過膜エレメントごとに、濾過膜エレメントの凹部が遊嵌する凸部を1組設け、位置規制や倒れ防止をしつつ製作の手間を省略し作業性を向上する。
【0028】
そして、複数枚の濾過膜エレメント2をハウジングに収容した後に、図1や図6に示すように押圧部材8を濾過膜エレメントの外側端の突部に隣接するように挿入することで、並行する複数枚の濾過膜エレメント2に濾過膜エレメントの厚み方向に向かう力が加えられ、それら複数枚の濾過膜エレメント2を互いに押圧することができる。その結果、上記効果がより高く、また、濾過膜エレメント2をハウジング1のある一方向から順々に装填しなければならないという制約もなくなる。押圧部材8としては、すべての原水流路6が均一となるように、突部5の幅と等しい程度の厚みを有するものであるものが好ましい。そして、この押圧部材8の設置位置や個数については、特に限定されるものではなく、ハウジング1の角部や中央部、さらに、角部と中央部などというように複数個設置してもよい。
【0029】
次に、上記の本発明の濾過膜モジュールを用いた造水方法について説明する。
【0030】
本発明の濾過膜モジュールは、図3に示すように、被処理水槽24に貯えた有機性廃水などの被処理水に浸漬するように設ける。濾過膜エレメント2の下方には、ブロア26から気体を濾過膜エレメント2に供給する散気装置25を設け、また、濾過膜モジュールよりも下流側には濾過水を吸引するポンプ27を設けている。
【0031】
このように構成された濾過装置において、被処理水は、ポンプ27による吸引力により濾過膜22を通過する。この際、被処理水中に含まれる微生物粒子、無機物粒子などの懸濁物質が濾過される。そして、濾過膜22を通過した水は、流路材21によって形成されている濾過水流路、支持板20に設けられた濾過水取出口9を通って被処理水槽24の外部に取り出される。一方、濾過と平行して散気装置25が気泡を発生し、その気泡のエアリフト作用によって生じる濾過膜エレメント2の膜面に平行な上昇流が、膜面に堆積した濾過物を離脱させる。
【0032】
このとき、本発明の濾過膜モジュールによると、濾過膜エレメント2が強固にハウジング1に固定されているため、曝気および濾過を行っても濾過膜エレメント2の振動による損傷を低減することができ、長期間安定した運転を可能とすることができる。
【0033】
そして、本発明の濾過膜モジュールは、振動を防ぐことができるので、被処理水の濃度が高い被処理水中に浸漬した場合でも、被処理液をエアーなどで乱流状態にすることにより濾過膜の膜面での濁質の付着を少なくすることができる。よって、被処理液中のSS濃度を示すMLSS(Mixed Liquor and Suspended Solid)濃度が1,000mg/リットル以上の被処理水を濾過する際に特に好適に用いることができる。
【0034】
【実施例】
<実施例1>
高さ998mm×幅498mm×厚み6mmのABS板材(支持板)の両面に空隙率90%のポリエチレン製ネットを流路材21として貼り付けるとともに、その上に表面平均細孔径が0.1μmの濾過膜を貼り付け、さらに、ABS板材の両側部には凹部を有する突部5を設けて濾過膜エレメント2を構成した。突部5はABS板材からなり、濾過膜エレメント両側部全域にわたって設けた。また、突部5の形状は、図4においてa=4mm、b=14mm、c=5mm、d=12mmであった。凹部4の断面形状は幅6mm(図4におけるb−2aの寸法)で奥行5mm(図4におけるcの寸法)であった。
【0035】
この濾過膜エレメント2を7枚、図1および図5に示すように、上下端部を開放した矩形のハウジング1(SUS304製)に収納した。このとき、ハウジング1の内側部には、濾過膜エレメントの凹部4との幅の差が1mmとなるように、幅5mm、奥行5mmの凸部3を設けており、各濾過膜エレメント2の凹部4とハウジング1の凸部3とを緩嵌させるように濾過膜エレメント2を1枚づつハウジング1内に装填し、最後の1枚を装填することで隣合う濾過膜エレメント同士の突部5を密着させた。なお、本実施例では押圧部材を設けなかった。
【0036】
続いて、この濾過膜モジュールを、純水を貯えた幅1,000mm×奥行1,000mm×高さ2,000mmの水槽内に浸漬し、濾過膜モジュール下部の散気装置25から210リットル/分のエアーを排出することで各濾過膜エレメント2間の原水流路6にエアーを分配し、濾過線速度0.4m/dで60日間濾過運転(造水)を行った。
【0037】
濾過運転終了後、濾過膜エレメント2を取りだし損傷を確認したところ、目視では損傷箇所を確認できなかった。また、濾過膜エレメントの装填時には、凸部3および凹部4を緩嵌させるように装填すればよく、作業性が大幅に改善できた。さらに、濾過膜エレメント2抜出時も1枚目の取りだし以降の作業が非常に容易になる。
<実施例2>
濾過膜エレメント2をハウジング1に収納した後に押圧部材8を設け、上面図が図6のようになるようにした以外は実施例1と同様にして、濾過(造水)を行った。
【0038】
押圧部材8は、ハウジングへの掛止部材と、横断面が長さ12mm(図4におけるdと同じ方向の寸法)×幅4mm(図4におけるaと同じ方向の寸法)でかつ高さが50mmの直方体部を有するステンレス板状体で、図1に示すように、直方体部がハウジング1内部に設けられるように、ハウジング1の角部に引っ掛けた。このとき、押圧部材8を、各濾過膜エレメント2を装填した後に嵌めこむことで、各エレメント2の突部5同士をより強固に密着させ、上面図が図6に示すような濾過膜モジュールとした。
【0039】
濾過運転終了後、濾過膜エレメント2を取りだし損傷を確認したところ、目視では損傷箇所を確認できなかった。また、濾過膜エレメント2の装填時には、凸部および凹部を緩嵌させるように装填すればよく作業性が大幅に改善でき、また、押圧部材8を設けたため運転時の振動を実施例1よりもさらに低減できた。そして、濾過膜エレメント2抜出時も、押圧部材を始めに抜き出し1枚目の濾過膜エレメント2を取り出した後の作業が非常に容易であった。
<比較例1>
図7に示すように、両側部に突部35(凹部なし)を有する7枚の濾過膜エレメント32を、上下端部を開放した矩形のハウジング31(SUS304製)に互いに隣り合う突部35が密着するように収納し、濾過膜モジュールを構成し、実施例1と同様に濾過を行った。なお、濾過膜モジュールの構成部材について、ハウジングおよび突部の形状が異なる以外は実施例1と同じであった。
【0040】
濾過運転終了後、濾過膜エレメント32を取りだし損傷を確認したところ、目視では損傷箇所を確認できなかったが、濾過膜エレメント32のハウジング31への嵌めこみ時の作業性について、各濾過膜エレメント32の位置決めが難しく、最後の1枚をハウジング31内へ装填するのが非常に困難であった。
<比較例2>
図8に示すように、幅が6.5mm、奥行が5mmの凹部37を有するハウジング31に板状の濾過膜エレメント32(凹部を有する突部がない濾過膜エレメント)を凹部37に嵌合させるように挿入して濾過膜モジュールとした以外は、実施例1と同様の濾過運転を実施した。なお、凹部37の幅と濾過膜エレメントの厚みの差は1mmであった。
【0041】
濾過運転終了後、濾過膜エレメント32を取りだし損傷を確認したところ、濾過膜エレメント32のハウジング1の凹部37と接触する部分に擦り傷を確認した。
【0042】
【発明の効果】
本発明の濾過膜モジュールは、濾過膜エレメントの左右の外側端の突部の先端に設けた凹部と、ハウジングの内側部に設けた凸部とが緩嵌できるようになっているので、濾過膜エレメントのハウジングへの装填、抜き出しを容易に行うことができる。さらに、ハウジング内に濾過膜エレメントを容易に装填し、所定の数枚の濾過膜エレメントがハウジング内に収容されたときには、それら濾過膜エレメントは、隣接する濾過膜エレメントの左右の外側端の突部同士が当接することにより互いに位置規制されるので、曝気環境下での振動、さらには損傷を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す濾過膜モジュールの概略斜視図である。
【図2】濾過膜モジュールに収納した濾過膜エレメントの一実施態様を示す概略分解図である。
【図3】本発明の造水方法の概略フロー図である。
【図4】図1の濾過膜モジュールにおける凹部4と凸部3との緩嵌部分の拡大断面図である。
【図5】本発明の一実施態様を示す濾過膜モジュールの概略上面図である。
【図6】本発明の一実施態様を示す濾過膜モジュールの概略上面図である。
【図7】従来の濾過膜モジュールの概略上面図である。
【図8】従来の濾過膜モジュールの概略上面図である。
【図9】本発明の一実施態様を示す濾過膜モジュールの概略上面図である。
【符号の説明】
1 …… ハウジング 2 …… 濾過膜エレメント
3 …… 凸部 4 …… 凹部
5 …… 突部 6 …… 原水流路
8 …… 押圧部材 9 …… 濾過水取出口
20…… 支持板 21…… 流路材
22…… 濾過膜 23…… ストッパー
24…… 被処理水槽 25…… 散気手段
26…… ブロア 27…… ポンプ
31…… ハウジング 32…… 濾過膜エレメント
35…… 突部 36…… 間隙
37…… 凹部 39…… 濾過水取出口

Claims (7)

  1. 支持板およびこの支持板の両面に配した濾過膜を有する濾過膜エレメントと、その濾過膜エレメントの複数枚を互いに並行するように収納したハウジングとを有し、濾過膜エレメントの左右の外側端に突部が設けられ、該突部同士が当接することにより隣接する濾過膜エレメント同士が位置規制され、突部の少なくとも一方の先端に凹部が設けられ、ハウジングの内側部には濾過膜エレメントの凹部と緩嵌できる凸部が設けられ、かつ、ハウジングの内側部の凸部が濾過膜エレメントの凹部と嵌合していることを特徴とする濾過膜モジュール。
  2. ハウジングの内側部に設けられた凸部の数が、濾過膜エレメントの外側端の突部に設けられた凹部の数よりも少ない、請求項1に記載の濾過膜モジュール。
  3. 並行する複数枚の濾過膜エレメントに対し濾過膜エレメントの厚み方向に向かう力が加えられていて、それら複数枚の濾過膜エレメントが互いに押圧されている、請求項1または2に記載の濾過膜モジュール。
  4. 過膜エレメントの厚み方向に向かう力を加える手段として、濾過膜エレメントの外側端の突部に隣接するように挿入される押圧部材が用いられていることを特徴とする請求項3に記載の濾過膜モジュール。
  5. 凸部における凸幅と凹部における凹幅の差が大きくても20mmである、請求項1〜のいずれかに記載の濾過膜モジュール。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の濾過膜モジュールを被処理液中に浸漬し、濾過膜エレメントの内側から透過水を得ることを特徴とする造水方法。
  7. MLSS濃度が1,000mg/リットル以上である被処理液から透過水を得る、請求項に記載の造水方法。
JP2002035234A 2001-02-28 2002-02-13 濾過膜モジュールおよび造水方法 Expired - Lifetime JP3979114B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002035234A JP3979114B2 (ja) 2001-02-28 2002-02-13 濾過膜モジュールおよび造水方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-54052 2001-02-28
JP2001054052 2001-02-28
JP2002035234A JP3979114B2 (ja) 2001-02-28 2002-02-13 濾過膜モジュールおよび造水方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002326020A JP2002326020A (ja) 2002-11-12
JP2002326020A5 JP2002326020A5 (ja) 2005-08-04
JP3979114B2 true JP3979114B2 (ja) 2007-09-19

Family

ID=26610285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002035234A Expired - Lifetime JP3979114B2 (ja) 2001-02-28 2002-02-13 濾過膜モジュールおよび造水方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3979114B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131538A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Toray Ind Inc 浸漬型膜分離モジュールおよび平膜エレメントの交換方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102408152B (zh) * 2010-09-21 2014-08-27 广东海川科技有限公司 一种膜净化装置的箱体
KR101515788B1 (ko) * 2013-12-30 2015-05-04 주식회사 필터레인 정수시설의 여과장치
CN113477091A (zh) * 2021-07-08 2021-10-08 哈尔滨乐普实业有限公司 膜外壳组堆装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010131538A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Toray Ind Inc 浸漬型膜分離モジュールおよび平膜エレメントの交換方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002326020A (ja) 2002-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7501060B2 (en) Wastewater treating system
JPH04265128A (ja) 膜分離装置
JP2009178696A (ja) 膜分離方法および膜分離装置
KR20210044772A (ko) 밀착 이격되는 평탄 시트 침지식 멤브레인들 및 미세 거품 폭기
JPWO2009028435A1 (ja) 浸漬型膜分離装置、水浄化処理装置、およびそれを用いた水浄化処理方法
US20110263009A1 (en) Method for the filtration of a bioreactor liquid from a bioreactor; cross-flow membrane module, and bioreactor membrane system
JP2007061787A (ja) 分離膜モジュール、水処理装置、およびそれを用いた水処理方法
JP6613323B2 (ja) 水処理装置及び水処理方法
JP3979114B2 (ja) 濾過膜モジュールおよび造水方法
JP2009247936A (ja) 浸漬型膜分離装置のインライン洗浄方法
JP2010089079A (ja) 浸漬型膜分離装置の運転方法、および浸漬型膜分離装置
JP2003112017A (ja) 濾過膜モジュールおよび造水方法
JP2001321645A (ja) ろ過膜エレメントおよび透過水の製造方法
JP3694536B2 (ja) 膜モジュール
JPH11342321A (ja) 中空糸膜処理装置
JPH08215548A (ja) 膜モジュール
JPH07116423A (ja) 膜式沈殿分離槽
JP4853454B2 (ja) ろ過膜エレメントの取り出し方法
JP2005138103A (ja) 分離膜モジュールおよび膜分離装置
JP2000176255A (ja) 膜分離装置および水の分離方法
AU2019298254B2 (en) Tightly spaced flat sheet immersed membranes and fine bubble aeration
JP2001321766A (ja) ろ過膜エレメントおよび透過水の製造方法
JP2003175319A (ja) 膜エレメント、膜モジュール、造水装置および造水方法
JP4853453B2 (ja) ろ過膜エレメントの取り出し方法
JP2002273177A (ja) ろ過膜エレメントおよび造水方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050105

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070327

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070618

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100706

Year of fee payment: 3