JP3978384B2 - ガスセンサ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサ、NOXセンサ等、被測定ガスに曝した状態で用いられ、内部に収納しているガス検出素子を被測定ガスに含まれている水分などから保護するプロテクタを備えたガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車のエンジンなどの内燃機関に取り付けられ、排気ガス(被測定ガス)中の特定ガス成分を検出するガスセンサが開発されている。そして、その中の一つとして、例えばジルコニアなどの固体電解質からなるガス検出素子を用い、酸素濃度を検出するガスセンサ(酸素センサ)や酸化窒素ガス濃度を検出するNOXセンサなどが知られている。
【0003】
一般的に、この形態のガスセンサは、ガス検出素子に形成されたガス接触部を排気ガスに曝した構造をしており、ヒータを用いてガス検出素子を高温(約300℃)に加熱して活性化し、排気ガス中の酸素濃度を検出している。
ところで、ガス検出素子は熱衝撃に対して脆いので、高温に加熱された状態のガス検出素子に排気ガス中の水分が付着すると、クラックが発生するなどして破損する虞がある。
【0004】
このため、ガスセンサにはガス検出素子のガス接触部を覆うプロテクタが装着され、ガス検出素子に水滴が付着しないように保護されている。
そして、このプロテクタは、側面や底面に被測定ガスの導入口と排出口を備え、被測定ガスをプロテクタの導入口から導入してガス検出素子部に導き、ガス検出素子部においてガス成分が測定された後は、排出口より排出するというような被測定ガスの導入と排出を行う。
【0005】
ところで、前記ガスセンサは、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサの中心軸が必ずしも一定の向きに設置されるものではなく、排気管の形状や排気管周辺の構造に制約を受けてガスセンサの中心軸を傾斜して取り付けることがある。
【0006】
そのため、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサのセンサ中心軸を傾斜して取り付けても、ガス検出素子を水分の付着から保護でき、且つ、プロテクタ内への被測定ガスの導入と排出口からの被測定ガスの排出を損なうことが無く、被測定ガスのガス成分を検出する応答性と検出精度が優れたガスセンサが求められている。
【0007】
ガス検出素子を保護、被測定ガス中に含有される水分の除去、被測定ガスの導入と排出等を効果的に行うために、プロテクタを内側筒状部と外側筒状部とからなる二重構造にしたガスセンサがある。
従来のプロテクタが二重構造を有するガスセンサは、内側筒状部の側壁と外側筒状部の側壁が空隙を介し同軸状に配置され、これらの側壁には、被測定ガスの導入口(第一側ガス入口と第二側ガス入口)が形成されている。また、外側筒状部の導入口に、内側筒状部の側壁外面を取り囲む旋回流を発生させるためのガイド体を配置している。これによって、外側筒状部の導入口から導入した被測定ガスは、ガイド体の旋回流を生じさせる機能により、相対的に重い水滴と相対的に軽いガス成分とに分離されることになり、そして、水分が除去された被測定ガスを内側筒状部の導入口から内側筒状部内に流入させてガス検出素子に接触させることにより、被測定ガス中の特定ガス成分を検出する。その後、被測定ガスを内側筒状部の底壁に設けた排出口(第一側ガス出口)を通過させ、外側筒状部の底壁に設けた排出口(第二側ガス出口)から排出させている。(例えば、特許文献1参照)
また、プロテクタが二重構造を有するガスセンサとして、内側筒状部の側壁と外側筒状部の側壁が空隙を介し同軸状に配置され、内側筒状部の先端が外側筒状部より軸方向に突き出して構成されているものもある。そして、内側筒状部の側壁、外側筒状部の側壁、内側筒状部の底壁等には、被測定ガスの流入兼排出開口が複数形成されている。これによって、被測定ガスを流入兼排出開口からプロテクタ内に導入し、プロテクタ内でガス成分を検出した被測定ガスを流入兼排出開口からプロテクタ外へ排出させている。(例えば、特許文献2参照)
ところで、前記ガスセンサは、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサの中心軸が必ずしも一定の向きに設置されるものではなく、排気管の形状や排気管周辺の構造に制約を受けてガスセンサの中心軸を傾斜して取り付けることがある。
【0008】
そのため、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサのセンサ中心軸を傾斜して取り付けても、ガス検出素子を水分の付着から保護でき、プロテクタ内への被測定ガスの導入と排出口からの被測定ガスの排出を損なうことが無く、被測定ガスのガス成分を検出する応答性と検出精度が優れたガスセンサが求められている。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−099807号公報(第4−9頁、第1図、第3図)
【特許文献2】
特表2000−511645号公報(第5−6頁、第1図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示されたガスセンサによれば、内側筒状部に形成された被測定ガスの排出口が外側筒状部の内部に構成され、内側筒状部の底面に設けた排出口から被測定ガスの導入口まで空隙があるので、プロテクタ内の被測定ガスの置換が不十分となり、被測定ガスのガス成分を検出する応答性を損なう場合があるという問題があった。
【0011】
つまり、外側筒状部の導入口から導入した被測定ガスの一部が、内側筒状部の導入口に入らず外側筒状部の側壁と内側筒状部の側壁との空隙を経由して外側筒状部の排出口から排出されたり、ガス成分が検出され内部筒状部の排出口から排出された被測定ガスが、内側筒状部の側壁と外側筒状部の側壁との空隙を還流して再び内側筒状部の導入口から内側筒状部の内部に流入されたりすることにより、プロテクタ内の被測定ガスの置換が不十分となることがある。
【0012】
また、特許文献2に開示されているガスセンサによれば、プロテクタの底面に被測定ガスの流入兼排出口を備え、このプロテクタ底面を介したプロテクタの内方にガス検出素子を配設しているので、プロテクタ底面の流入兼排出口から水滴や水分を含有した被測定ガスが流入し易く、ガス検出素子に水滴や水分が付着し、クラックが発生するなどして破損する虞があるという問題があった。
【0013】
さらに、プロテクタの流入兼排出口を付設した底面が被測定ガス流れ方向に対向するようにセンサ中心軸が傾斜すると、流入兼排出口から水滴や水分を含有したガスが流入し易いという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサのセンサ中心軸を傾斜して取り付けても、水分や水滴を含んだ被測定ガスがプロテクタ内部に流入することが無く、ガス検出素子を水分の付着から保護でき、プロテクタ内の被測定ガスの導入と排出を損なうことが無く、被測定ガスの置換を良好に行うことができ、被測定ガスのガス成分を検出する応答性と検出精度が優れたガスセンサを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、軸方向に延びると共に、先端部に被測定ガスに接触させるガス接触部を有するガス検出素子と、
前記ガス接触部を先端から突き出させた状態で前記ガス検出素子の径方向周囲を取り囲むケースと、前記ガス検出素子の前記ガス接触部を覆うように、前記ケースに固定させた有底筒状のプロテクタとを備えたガスセンサであって、前記プロテクタに、内側筒状部と、この内側筒状部の側壁に空隙を介し同軸状に配置した外側筒状部と、前記内側筒状部及び前記外側筒状部から軸方向の先端側に配置した底側筒状部とを備え、前記内側筒状部は、筒状の内側側壁と、当該内側側壁に連結した内側底壁を備え、前記外側筒状部は、筒状の外側側壁と、この外側側壁から前記内側側壁に向かって折曲し内側底壁又は内側壁に近接した外側底壁を備え、前記底側筒状部は、前記内側底壁又は前記外側底壁から前記プロテクタの先端に向かう軸方向に突き出した筒状の底側側壁と、この底側側壁の先端部に連結した底側底壁とを備え、前記外側側壁に、被測定ガスを前記外側筒状部に導入するために、複数の外壁ガス導入口を形成し、前記内側側壁に、被測定ガスを前記内側筒状部に導入するために、複数の内壁ガス導入口を形成し、前記内側底壁に、被測定ガスを前記内側筒状部から前記底側筒状部へ排出するために第1の排出口を形成し、前記底側底壁に、被測定ガスを前記底側筒状からプロテクタ外方へ排出するために第2の排出口を形成し、前記プロテクタは、前記外側底壁に前記内側側壁が挿通する挿通孔を形成し、この挿通孔より先端側に前記内側側壁を突き出し、この突き出し部を前記底側側壁とし、前記内側底壁を前記底側底壁と空隙を介して対向するように内側側壁内に仕切り板を係合して形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項1に記載のガスセンサによれば、被測定ガスの流れる方向に対してガスセンサ中心軸を傾斜して取り付けても、ガス検出素子を水分の付着から保護でき、プロテクタ内の被測定ガスの置換を良好に行うことができ、被測定ガスのガス成分を検出する応答性と検出精度が優れたガスセンサを得ることができる。
【0016】
つまり、本ガスセンサは、被測定ガスの第1の排出口を備えた内側底壁と、被測定ガスの第2の排出口を備えた底側底壁とを形成し、第2の排出口から流入する被測定ガスが直接ガス検出素子に接触することがないように、内側底壁によって仕切る構成としたので、被測定ガスが第2の排出口から底側筒状部内に流入することがあっても、内側筒状部内への流入を低減できる。また、第2の排出口から流入したガスを内側底壁に当接させることにより、被測定ガス中に含有されている水分を凝縮して分離させ、この被測定ガスが第1排出口から内側筒状部に流入することがあっても、ガス検出素子への水分の付着を低減できる。また、外側底壁の挿通孔に内側側壁を挿通させて突き出し、この突き出し部を底側側壁としたので、底側側壁を形成するための新たな部品や接合加工工程が不要となり、生産性を向上できる。また、内側底壁を、底側底壁と空隙を介して対向するように内側側壁内に仕切り板を係合して形成したので、被測定ガスが第2の排出口から底側筒状部内に流入することがあっても、このガスを仕切り板に当接させ、内側筒状部内への流入を低減できる。また、第2の排出口から流入した被測定ガスを仕切り板に当接させることにより、ガス中に含有されている水分を凝縮して分離させ、この被測定ガスが第1排出口から内側筒状室に流入することがあっても、ガス検出素子への水分の付着を低減できる。
【0020】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1記載のガスセンサにおいて、前記プロテクタは、前記第1排出口と前記第2排出口を、ガスセンサの軸方向で重なり合うことのない位置に配設したことを特徴とする。
請求項2に記載のガスセンサによれば、前記第1の排出口と前記第2の排出口を、軸方向で重なり合うことのない位置にずらして形成したので、第2の排出口から流入した被測定ガスが内側底壁に当接し易く、この被測定ガスの内側筒状部へ流入を防止する効果をより向上できる。また、第2の排出口から流入した被測定ガスが内側底壁に当接し易くなるので、この被測定ガス中に含有している水分を凝縮して分離させる効果が向上し、僅かに被測定ガスが第1排出口から内側筒状部内に流入することがあっても、ガス検出素子に水分が付着することなく、ガス検出素子をより確実に保護できる。
【0021】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2記載のガスセンサにおいて、前記底側筒状部は、前記底側側壁を前記底側底壁に向かって縮径するようにテーパを付けて形成したことを特徴とする。
請求項3に記載のガスセンサによれば、底側側壁を底側底壁に向かって縮径するテーパを付けて形成したので、底側側壁の外周囲を流れる被測定ガスがこのテーパに当接することにより、テーパに沿って底側底壁に向かって流れる。そして、このテーパに沿って被測定ガスの流れが発生することにより、底側底壁に対向するように流れている被測定ガスの向きを回避できるので、被測定ガスが第2の排出口から流入することを抑制できる。また、テーパに沿って流れる被測定ガスによって底側底壁の近傍に負圧が生じるので、この底側側壁に形成した第2の排出口から被測定ガスを速やかに排出でき、プロテクタ内における被測定ガスの置換をより良好にし、被測定ガス中の特定ガス成分を検出する応答速度と検出精度をより向上できる。
【0022】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか記載のガスセンサにおいて、前記底側筒状部は、前記外壁ガス導入口に内側に向けて延出するガイド体を付設したことを特徴とする。
請求項4に記載のガスセンサによれば、外壁ガス導入口に、内側に向けて延出するガイド体を付設したので、外壁ガス導入口から導入した被測定ガス中の水分を凝縮して除去し、比重が軽くなった被測定ガスを内壁ガス導入口に向かって流して、速やかに、内側筒状部内に導入できる。
【0023】
つまり、このガイド体は、被測定ガスを内側筒状部の外周面を取り囲む状態で旋回流を生じさせる機能を有し、この旋回流に伴い発生する慣性力により、相対的に重い水滴は相対的に軽いガス成分と分離されて、分離された水滴は外側筒状部の内周面に押し付けられる。これにより、被測定ガス中に水滴が含まれる場合にも、その水滴は内側筒状部の内側に侵入しにくく、ガス検出素子を保護する機能が向上する。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
図1は本発明が適用された本発明が適用されたガスセンサの構成を表す断面図、図2は本実施形態のプロテクタの形状を表す断面図と図中のB−B断面図である。
【0025】
図1、図2において、1はガスセンサであり、このガスセンサ1には、被測定ガスに接触させるガス接触部を有するガス検出素子2と、ガス検出素子2を突き出させた状態で把持するケース3と、ガス検出素子2の周囲を覆うように、ケース2に固定された有底筒状のプロテクタ4とが備えられている。
【0026】
そして、ガス検出素子2は、ケース3の先端側より配置されるセラミックホルダー62、タルク粉末63、セラミックスリーブ64を介してケース3に固定されている。また、ケース3の後端側外周には、外筒65が溶接等により固定されている。また、外筒65の後端側の内側には、ガス検出素子2との電気的接続を、リードフレーム61を介して外部と行うためのリード線66が挿通されるセラミックセパレータ67とグロメット69とが配置されている。なお、セラミックセパレータ67は、軸線方向の略中央の外周面に外向きに突出するフランジ部68が形成され、このフランジ部68が外筒65において内向きに突出する形態で形成された外側支持部70により支持されている。また、グロメット69は、外筒65の内側に弾性的に嵌入されている。
【0027】
プロテクタ4は、内側筒状部101と、内側筒状部101の側壁に空隙を介し同軸状に配置した外側筒状部102と、内側筒状部101及び外側筒状部102から軸方向の先端側に配置した底側筒状部103とを備えている。
外側筒状部102は、筒状の外側側壁6と、この外側側壁6から後述の内側側壁5に向かって折曲し内側壁5及び後述の内側底壁10に連結した外側底壁11を備えている。そして、この連結部から外側底壁11を軸方向の先端に向かって折曲して突き出し、この突き出し部を後述の底側側壁12として一体に形成している。
【0028】
そして、外側筒状部102の外側側壁6には、被測定ガスを外側筒状部102内に導入するために、内側に向けて延出するガイド体9を付設した外壁ガス導入口8が、円周における45°間隔で複数形成されている(図2(b)参照)。このガイド体9は、図2に示すごとく、外側側壁を、コ字状に切り欠いて、その切り欠け片を外側側壁6の外周の接線に対し、内側に向けて略45度曲げ加工することにより形成されている。そして、このガイド体9は、被測定ガスを内側側壁の外周面を取り囲む状態で旋回流を生じさせる機能を有し、この旋回流に伴い発生する慣性力により、相対的に重い水滴と相対的に軽いガス成分とが分離されることになる。そして、外側筒状部102の外側底壁11には、外側筒状102に溜まった水滴を排出するために水抜き孔16が複数形成されている。
【0029】
内側筒状部101には、被測定ガスをガス検出素子2の周囲に導入するために、内側側壁5に内壁ガス導入口7が、外壁ガス導入口8よりもケース3に近傍する位置に、ガス検出素子2に対向するように形成されている。この内壁ガス導入口7は、外壁ガス導入口8に対して、円周方向において22.5°ずらして配置され、円周における45°間隔で複数形成されている。外壁ガス導入口8に対向する位置における内側側壁5の外周面は、外側側壁6の外周面と平行に形成されている。
【0030】
また、内側筒状部101の内側底壁10に、被測定ガスを内側筒状部101から底側筒状部103へ排出するために第1の排出口14が複数形成されている。この第1の排出口14は、後述の底側底壁13に形成した第2の排出口15とガスセンサ1の軸方向で重なり合うことのないように、第2の排出口15の外側に形成されている。この内側底壁10を、内側筒状部101と底側筒状部103とを仕切るように構成することで、後述の第2排出口15から浸入した被測定ガスが、内側筒状部101内に浸入することのないように抑制できる。
【0031】
底側筒状部102は、前述したように外側底壁11と一体に形成された底側側壁12と、底側側壁12の先端部に連結された底側底壁13とから形成されている。
底側側壁12は、底側底壁13に向かって縮径するようにテーパを付けて形成し、底側側壁12には、被測定ガスをプロテクタ4の外方に排出するための第2排出口15が、第1排出口14とガスセンサ1の軸方向で重なり合うことのないように形成されている。
【0032】
以下に、前記の構成を有する実施形態のガスセンサの作用効果を記載する。
本実施の形態のガスセンサは、内側筒状部101及び外側筒状部102から軸方向の先端側に配置した底側筒状部103とを備え、内側筒状部101の内側底壁10に第1の排出口14を形成し、底側筒状部103の底側底壁13に第2の排出口15を形成したので、被測定ガスが第2の排出口15から底側筒状部103内に流入することがあっても、内側筒状部101への流入を低減でき、内側筒状部101内に収納されているガス検出素子に水分が接触しないようにより確実に保護できる。
【0033】
また、第2の排出口15から流入した被測定ガスが内側底壁10に当接すると被測定ガス中に含有されている水分が凝縮して分離するので、この被測定ガスが第1排出口14から内側筒状101内に流入することがあっても、ガス検出素子2に水分が付着することなく、ガス検出素子を保護できる。
【0034】
また、外側筒状部102の外側底壁11に少なくとも一つ以上の水抜き孔16を形成したので、被測定ガスが外側筒状部102内の周壁に接触して発生した凝縮水を、水抜き孔16を経由してプロテクタ4の外部に除去でき、外側筒状部102内に水滴が溜まることなく、内側筒状101内への水滴の浸入を防止できる。
【0035】
また、底側筒状部103の底側側壁12を底側底壁13に向かって縮径するようにテーパを付けて形成したので、水滴を含んだ被測定ガスが第2の排出口15から流入することが無いように防止でき、被測定ガスを底側底壁13に形成した第2の排出口15から速やかに排出でき、プロテクタ4内における被測定ガスの置換を良好にし、被測定ガス中のガス成分を検出する応答速度と検出精度を向上できる。
【0036】
また、外壁ガス導入口8には、内側に向けて延出するガイド体9を付設したので、外壁ガス導入口8から導入した被測定ガスを確実に内側筒状部101の内側側壁5の外周面に接触させ、被測定ガス中の水分を凝縮して除去することができる。そして、この被測定ガスは、水分を除去して比重が軽くなっているので、速やかに、内側筒状101内に導入できる。
【0037】
次に、図3を用いて本発明のガスセンサの、種々の態様を説明する。図3は、プロテクタの詳細形状を断面図で表している。
尚、図3に表した種々の態様のガスセンサは、基本的に上記実施の形態で表したガスセンサ1と同じ構成なので共通と成る構成部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0038】
図3の(a)に表したプロテクタ30は、筒状の外側側壁36と、この外側側壁36から内側側壁35に向かって折曲し内側側壁35が挿通する挿通孔を形成した外側底壁11を備え、この挿通孔より先端側に内側側壁35を突き出し、この突き出し部を底側側壁32とし、底側側壁32の先端部に第2の排出口を付設した底側底壁33を連結し、内側筒状部側壁35内に第1の排出口34を形成した仕切り板17を係合し、この仕切り板17を内側筒状部101の内側底壁とした構成を有する。
【0039】
(a)に表したプロテクタ30によれば、外側底壁11の挿通孔より先端側に突き出した内側側壁35を底側側壁32としたので、底側側壁32を形成するために新たな部品や接合加工工程が不要となり、生産性を向上できる。そして、内側筒状部101内に水分が浸入しないように、仕切り板17によって、防止することができる。
【0040】
次に、図3の(b)に表したプロテクタ40は、内側筒状部101に筒状の内側側壁45と、第1の排出口14を付設した内側底壁10とを備え、外側筒状部102に、筒状の外側側壁46と、この外側側壁46から内側側壁36に向かって折曲した外側底壁11を備え、外側底壁11の端部を折曲して底側筒状部103底壁43に向かう軸方向に突き出し、この突き出し部を底側筒状部103の底側側壁42とした構成を有する。また、内側底壁10と外側底壁11との間に第1の排出口14と重なる貫通孔21を形成した連結板48を重ねた構成を有する。
【0041】
(b)に表したプロテクタ40によれば、外側筒状部102の外側底壁11の端部を折曲して底側筒状部103の底側側壁42を形成したので、底側側壁42を形成するために新たな部品や接合加工工程が不要となり、生産性を向上できる。また、底側底壁43と内側底壁10との間に連結板48を重ねたので、第2排出口から水分を含んだ非測定ガスが流入しても、内側筒状部101に浸入することがないようにより確実に防止できる。
【0042】
次に図3の(c)に表したプロテクタ50は、内側筒状部101に筒状の内側側壁55と、第1の排出口14を付設した内側底壁10とを備え、外側筒状部102に、筒状の外側側壁56と、この外側側壁56から内側に向かって折曲し貫通孔21を付設した外側底壁54とを備え、貫通孔21が内側筒状部101の内側底壁10に形成した第1の排出口14と重なるように、内側底壁10と外側底壁54とを重ねた構成を有する。また、側筒状部103は、底側側壁52と第2の排出口51を付設した底側底壁53とを連結して形成し、底側側壁52の縁端部を外側底壁54に沿って折曲して密着した構成を有する。
【0043】
(c)に表したプロテクタ50によれば、内側底壁10と外側底壁54とを重ねたので、第2排出口51から水分を含んだ非測定ガスが流入しても、内側筒状部101に浸入することがないようにより確実にできる。
尚、本発明の実施の形態によれば、不要なガスが第2の排出口15から内側筒状部101内へ流入することがないように、プロテクタ4に底側筒状部103を設け、底側底壁53と内側底壁10とからなる二重構造としたが、さらに、内側側壁5内に仕切り板を嵌合させて、三重構造等の多重構造にしてもよい。
【0044】
また、本発明の実施の形態によれば、外側筒状部102の外側側壁6に、外壁ガス導入口8を45度間隔で均等に形成し、ガイド体9を外壁ガス導入口8の端部から外側側壁6の外周接線方向に対して45°に曲げて付設したが、このガイド体9の曲げ角度は45°に限定されるものではなく、ガスセンサの用途や形状、取り付け構造等に応じて曲げ角度を求めても良い。
【0045】
また、本発明の実施の形態によれば、第1の排出口14や第2の排出口15の形状は、内側底壁10、底側底壁13の厚み分の孔形状としたが、さらにこの孔をバーリング加工などして外側に突き出すようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された実施の形態1の、ガスセンサの構成を表す断面図である。
【図2】 同実施形態のプロテクタの、詳細形状を表す断面図である。
【図3】 本発明が適用された変形例の、プロテクタの形状を表す断面図である。
【符号の説明】
1…ガスセンサ、2…ガス検出素子、3…ケース、4,30,40,50…プロテクタ、5,35,45,55…内側側壁、6,36,46,56…外側側壁、7…内壁ガス導入口、8…外壁ガス導入口、9…ガイド体、10…内側底壁、11,54…外側底壁、12,32,42,52…底側側壁、13,33,43,53…底側底壁、14,34……第1の排出口、15,51…第2の排出口、16…水抜き孔、17…仕切り板(内側底壁)、21…貫通孔、47…連結板、61…リードフレーム、62…セラミックホルダー、63…タルク粉末、64…セラミックスリーブ、65…外筒、66…リード線、67…セラミックセパレータ、68…フランジ部、69…グロメット、70…外側支持部101…内側筒状部、102…外側筒状部、103…底側筒状部。

Claims (4)

  1. 軸方向に延びると共に、先端部に被測定ガスに接触させるガス接触部を有するガス検出素子と、
    前記ガス接触部を先端から突き出させた状態で前記ガス検出素子の径方向周囲を取り囲むケースと、
    前記ガス検出素子の前記ガス接触部を覆うように、前記ケースに固定させた有底筒状のプロテクタと、
    を備えたガスセンサであって、
    前記プロテクタに、内側筒状部と、この内側筒状部の側壁に空隙を介し同軸状に配置した外側筒状部と、前記内側筒状部及び前記外側筒状部から軸方向の先端側に配置した底側筒状部とを備え、
    前記内側筒状部は、筒状の内側側壁と、当該内側側壁に連結した内側底壁を備え、
    前記外側筒状部は、筒状の外側側壁と、この外側側壁から前記内側側壁に向かって折曲し内側底壁又は内側壁に近接した外側底壁を備え、
    前記底側筒状部は、前記内側底壁又は前記外側底壁から前記プロテクタの先端に向かう軸方向に突き出した筒状の底側側壁と、この底側側壁の先端部に連結した底側底壁とを備え、
    前記外側側壁に、被測定ガスを前記外側筒状部に導入するために、複数の外壁ガス導入口を形成し、
    前記内側側壁に、被測定ガスを前記内側筒状部に導入するために、複数の内壁ガス導入口を形成し、
    前記内側底壁に、被測定ガスを前記内側筒状部から前記底側筒状部へ排出するために第1の排出口を形成し、
    前記底側底壁に、被測定ガスを前記底側筒状からプロテクタ外方へ排出するために第2の排出口を形成し、
    前記プロテクタは、前記外側底壁に前記内側側壁が挿通する挿通孔を形成し、この挿通孔より先端側に前記内側側壁を突き出し、この突き出し部を前記底側側壁とし、前記内側底壁を前記底側底壁と空隙を介して対向するように内側側壁内に仕切り板を係合して形成した、
    ことを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記プロテクタは、前記第1排出口と前記第2排出口を、ガスセンサの軸方向で重なり合うことのない位置に配設したことを特徴とする請求項1記載のガスセンサ。
  3. 前記底側筒状部は、前記底側側壁を前記底側底壁に向かって縮径するようにテーパを付けて形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載のガスセンサ。
  4. 前記底側筒状部は、前記外壁ガス導入口に内側に向けて延出するガイド体を付設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか記載のガスセンサ。
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