JP3978325B2 - ドレン排除装置付メカニカルシール装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、攪拌機、ロータリージョイント等に用いられるドレン排除装置付メカニカルシール装置に関する。特に、シール部から漏洩する流体が軸受けに浸入するのを防止する回転シール板を設けたドレン排除装置付メカニカルシール装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明の先行技術に関し、ロータリージョイントAに取付けたメカニカルシールが存在する。図5はこのロータリージョイント100の断面図である。
【0003】
図5に於いて、ロータリージョイント100は、内周面を設けたボディ101に配置されており、そのボディ101の内周面内に両端側が軸受116、116に回転可能に保持されたロータ102が設けられている。又、ボディ101には、多数の流体供給用通路103が設けられている。更に、ロータ102にも多数の流体用通路104が設けられている。そして、ボディ101とロータ102の間に軸方向へ複数のメカニカルシール105が配置され、その間に形成される各シール室106を介して流体供給用通路103と流体用通路104とが連通されている。
【0004】
この各シール室106は、各メカニカルシール105により流体が外方へ流出しないように密封されている。このメカニカルシール105は、回転用密封環110と固定用密封環111との摺動シール面Sが密接してシールする。回転用密封環110は、回転軸102に止めねじ115により固定された保持部112によりスプリング113を介して弾発に支持されている。又、固定用密封環111は、ボディ101を構成する各分割ボディ101Aの間で圧着されている。このために流体通路系の供給は、ボディ101の流体供給用通路103とロータ102の流体用通路104を密封に連通して供給しなければならなくなる。
更に、固定用密封環111は各分割ボディ101Aによりボルト116を介して圧着されているので、固定用密封環111の摺動シール面Sの平面度に狂いが生じ、回転時に、固定用密封環111の摺動発熱による摩耗と損傷とにより、シール能力の低下を惹起している。
【0005】
又、これらのシール室106内は、攪拌機や研磨機のロータリージョイント100として用いられるときに、作動する被密封流体の処理装置のプログラムに従って、流体用通路104内は液体・気体・真空状態或いは高温状態となる。このため、メカニカルシール105の摺動シール面Sを冷却するとか、潤滑するとかしないと、回転用密封環110や固定用密封環111が摩耗・損傷することになる。しかし、このような構造では、回転用密封環110や固定用密封環111の冷却が設計的に困難であるため、摺動シール面Sの損傷を惹起する。このため被密封流体はメカニカルシール105から外部へ漏洩して滴下し、軸受等に浸入する。又、構造的に軸受を漏洩流体から遮断することも困難である。
【0006】
そして、ロータリージョイント100は撹拌機、又は研磨機などに用いられるために、竪型に取り付けられている。このため、被密封流体はメカニカルシール105から軸受116に浸入して軸受を腐食させ、ついには、ロータ102を回転不能にさせることになる。或いは、軸受116を急速に摩耗させることになるから、メカニカルシール105の摺動シール面Sも急速に損傷することになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来例のように、メカニカルシール105は、過酷な条件で使用されると、摺動シール面Sが摩耗して被密封流体を漏洩させることになる。又、回転軸102が高速回転する場合には摺動シール面Sが微少に開いて被密封流体が漏洩することになる。このため、長期間のうちにはメカニカルシール105の下方に配置されている軸受に漏洩した被密封流体が浸入して腐食させることになる。
【0008】
軸受けの摺動面が腐食すると、ロータ102は微少な変動が生じるから、メカニカルシール105の摺動シール面Sを急速に摩耗、損傷させることになる。このため、多数のメカニカルシール105を配置するロータリージョイント100に於いては、ロータリージョイント100として機能しなくなる。
【0009】
又、メカニカルシール105を冷却するために、軸受116とメカニカルシール105との間に冷却通路を設けなければならない。しかし、ボディ101と回転軸102との冷却通路連結され周囲の摺動間隙をメカニカルシールでシールしたのでは、構造的に大きくなりすぎるのでパッキン等をロータとボディ101との間に配置してシールする。しかし、パッキンは、メカニカルシール105に比較して摩耗が早いので、摩耗した面間から微少ずつ漏洩した冷却水は軸受に浸入することになり、軸受116を腐食させ摺動時に摺動面を摩耗させ、更には、ロータ102の回転を悪化させることになる。
【0010】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、回転軸を回動自在に支持する軸受をシール部から漏洩した液体により腐食するのを防止することにある。
【0011】
又、シール部を取付構造上、狭い場所でも取り付けられるようにして、軸受を液体からることにある。
更に、軸受をカバーしてシールする回転シール板を容易に取り付けられるようにすることにある。
更には、メカニカルシールを冷却する冷却水通路を軸受側に配設してメカニカルシールを効果的に冷却可能とし、且つ軸受を冷却水から遮断することにある。
そして、回転シール板の取り付け場所を小さくできるようにしてメカニカルシール全体の小型化を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した技術的課題を解決するために成されたものであって、その技術的手段は以下のように構成されている。
請求項1に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置は、竪型に配置される相対回転部品とハウジングとの間に設けられて前記相対回転部品を回転可能に保持する軸受に被密封流体の浸入を防止したドレン排除装置付メカニカルシール装置であって、前記ハウジングに設けられて作動用被密封流体が流れる流入通路と前記相対回転部品に設けられた第1流体通路とを連通させる第2流体通路を有するとともに両側面に第1シール面と第2シール面とを有する前記相対回転部品に嵌着した回転用密封環と、前記第1シール面と密接する第1相対シール面を有して前記流入通路と前記第2流体通路とを連通させる流路の一方面を形成する前記ハウジングに保持された第1静止用密封環と、前記第2シール面と密接する第2相対シール面を有して前記流入通路と前記第2流体通路とを連通させる流路の他方面を形成する前記ハウジングに保持された第2静止用密封環と、前記第1シール面と前記第1相対シール面との相対摺動面の内周側供給通路と前記第2シール面と前記第2相対シール面との相対摺動面の内周側供給通路とに連通して冷却用被密封流体を供給する供給通路と、記ハウジングと前記相対回転部品との間に配置されて冷却用被密封流体が前記軸受側の外部に漏洩するのをシールするシール部と、前記シール部と前記軸受との間の前記相対回転部品に密封に嵌着して円盤状に形成されたゴム状弾性材製又は可撓手段を有する弾性材製の回転シール板と、前記回転シール板の外周部と対向して開口する環状溝に形成するとともに、前記シール部から漏洩した流体が前記回転シール板を介して排出されるドレン通路を有する空室と、を具備するものである。
【0013】
この請求項1に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、回転用密封環の第1シール面に密接する第1相対シール面を設けた第1静止用密封環と、第2シール面に密接する第2相対シール面を設けた第2静止用密封環面との各シール面を摺動時に冷却用被密封流体によって冷却して各シール面の発熱に伴う摩耗を防止できる。同時に、相対する各シール面の内周側に介在する冷却用被密封流体によって作動用被密封流体が各シール面の内周側へ漏洩して浸入するのを防止するとともに、軸受側へ作動用被密封流体が漏洩するのを効果的に防止できる。さらに、冷却用被密封流体が摺動するシール部を冷却するとともに、洗浄してシール部のシール能力を発揮させ、且つ漏洩流体が軸受けに浸入するのを回転シール板により排除できる効果を奏する。
、回転シール板と、回転シール板と対向する空室とは回転シール板が円盤状であるために、軸受とシール部との間の取り付け場所を小型にすることが可能になる。その結果、ドレン排除装置付メカニカルシール装置全体を小型にすることが可能になる。
【0014】
請求項2に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置は、前記供給通路が前記第2静止用密封環の内周側供給通路に冷却用被密封流体を供給する第2供給通路と前記第1静止用密封環の内周側供給通路に冷却用被密封流体を供給する第1供給通路とに構成されているものである。
【0015】
この請求項2に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、第1供給通路と第2供給通路とから直接に冷却用被密封流体を各々の内周側供給通路側へ供給して第1静止用密封環と第2静止用密封環との全体が摺動時に発熱するのを防止する。同時に、冷却用被密封流体を相対摺動する第1シール面と第1相対シール面の内周側および第2シール面と第2相対シール面の内周側に流入した冷却用被密封流体によって、摺動時に各相対シール面を効果的に冷却する。
【0016】
請求項3に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置は、前記第2供給通路が前記相対回転部品を構成する回転軸とスリーブとの間に設けた環状溝と連通し、且つ前記スリーブの前記第2シール面と前記第2相対シール面とに対向する側の位置に設けた前記環状溝と連通可能な貫通孔から前記内周側供給通路へ前記冷却用被密封流体を供給するものである。
【0017】
この請求項3に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、回転軸とスリーブとの間に設けた環状溝と連通するスリーブに設けたに貫通孔から、第2シール面と第2相対シール面との摺動面間に冷却用被密封流体を噴射できるので、摺動するスリーブの外周面側は通らないようにできる。したがって、冷却用被密封流体の軸受け側外部への漏洩が効果的に防止できる。また、直接に冷却用被密封流体を第2シール面と第2相対シール面との摺動面間に貫通孔から噴射できるので、冷却効果が発揮される。
【0018】
請求項4に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置は、前記回転シール板はほぼ同一厚さの円板状を成しているとともに、前記空室は断面が方形状溝に形成され、且つ前記回転シール板の外周部が前記空室内に配置されているものである。
【0019】
この請求項4に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、円板状の回転シール板は、板材を打ち抜き加工により低コストで製作することができる。そして、軸受をカバーした回転シール板の外周部を環状溝状の空室内に配置できるので、漏洩した流体を軸受側へ流すことなく空室からドレン通路へ効果的に排出することが可能になる。
【0020】
請求項5に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置は、前記回転シール板が前記外周部に複数のスリットを有するものである。
【0021】
この請求項5に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、回転シール板は、外周部にスリットが設けられているから、幅の狭い空室に簡単に嵌着することが可能になる。そして、シール部から漏洩した流体を回転シール板のスリット間の板部分による回転時の振り切り効果により、外方へ効果的に排出することが可能になる
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るドレン排除装置付メカニカルシール装置の好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る第1実施の形態のドレン排除装置付メカニカルシール装置1の断面図である。又、図2は、本発明に係る第2実施の形態のドレン排除装置付メカニカルシール装置に取り付ける回転シール板21Aの断面図である。図3は、本発明に係る第3実施の形態のドレン排除装置付メカニカルシール装置に取り付ける回転シール板21Bの断面図である。図4は、本発明に係る第4実施の形態のドレン排除装置付メカニカルシール装置に取り付ける回転シール板21Cの断面図である。
【0023】
図1に於いて、20はドレン排除装置である。このドレン排除装置20は、竪型にされたロータリージョイントAなどで回転部にドレンが流入するのを排除するために用いられる。そして、ドレン排除装置20は、回転軸50とハウジング60との嵌合間の軸受30とシール部35との間に回転シール板21が設けられて、漏洩した被密封流体が軸受30などに流入しないようにする。
【0024】
以下に、ドレン排除装置付メカニカルシール装置1に関連するロータリージョイントAの全体構成を説明しながらドレン排除装置20についても説明する。
【0025】
図1に於いて、図示省略されているが、ロータリージョイントAに流体を供給する流体供給装置として研磨液供給装置と、純水供給装置と、真空装置とが配置されている。これらの研磨液供給装置、純水供給装置及び真空装置から流体を供給できるように、第1の配管がロータリージョイントAの流入通路41に連通している。
そして、これらの装置から供給された流体(作動被密封流体とも言う)は、ロータリージョイントAの流入通路41に流入して回転軸50の第1流体通路59に至り、この第1流体通路59から図示省略の研磨装置へ供給される。又、純水供給装置からは、第2の配管を介してロータリージョイントAの第2供給通路42Bと連通し、純水供給装置から流入する純水(冷却用被密封流体又は単に流体とも言う)により第2メカニカルシール1Bの摺動するシール面3B、11Bが冷却される。更に、第1メカニカルシール1Aも第1供給通路42Aから供給される純水により同様にして冷却される
【0026】
このロータリージョイントAは、ハウジング60の内周面に流体室62を設けている。このハウジング60の内周面内に回転可能且つ軸方向の相対移動が阻止された状態に配置されて外周面56を設けた回転軸50が嵌合している。
このハウジング60の内周面と回転軸50の外周面56との間の流体室62に軸方向(鉛直方向)一対のメカニカルシール1A、1Bが配置されてメカニカルシール装置1を構成している。
【0027】
この回転軸50には第1流体通路59が軸方向と径方向に断面L型に形成されている。又、回転軸50にはスリーブ52が嵌合している。なお、この回転軸50とスリーブ52を相対回転部品と称する。このスリーブ52の内周面には環状溝が2個形成されており、その環状溝の両側にはそれぞれOリングが設けられて環状溝を流れる流体をシールする。
スリーブ52の外周面には回転用密封環2が嵌着して固定されている。この回転用密封環2には、両側面に第1シール面3Aと第2シール面3Bが設けられている。又、回転用密封環2の径方向に第2流体通路7と第2係合孔4がそれぞれ貫通状態に設けられている。そして、回転用密封環2がスリーブ52に嵌合した間の第2流体通路7と第2係合孔4の軸方向両側にはOリングが取り付けられて第2流体通路7と第1係合孔53からの流体が回転用密封環2とスリーブ52の嵌合間から漏洩するのをシールする。なお、回転用密封環2の材質は、カーボン、炭化珪素、超鋼合金、セラミックなどが用いられる。
【0028】
この回転用密封環2は、ドライブピン6によりスリーブ52と一体に連結されている。ドライブピン6の頭部6Aは回転軸50とスリーブ52の環状溝の底面との間で保持されて、ドライブピン6が抜け出すのを防止している。又、ドライブピン6のピン部6Bはスリーブ52の第1係合孔53と回転用密封環2の第2係合孔4に貫通状態に嵌着している。そして、回転用密封環2は回転軸50と一体に回動する。
このドライブピン6は、頭部6Aと、ピン部6Bとにより構成されている。又、ピン部6Bのみにより構成されているものもある。このドライブピン6は回転用密封環2の径の大きさに応じて周方向に複数設けられて回転用密封環2を周方向に対して強く保持する。同時に、回転用密封環2を変形させないように第2係合孔4に嵌合して保持している。又、ドライブピン6は、強度を向上させるために、熱処理してある。このために、ドライブピン6は小径に形成できるとともに、回転用密封環2も軸方向幅が小さく形成されて小形に構成できることになる。
【0029】
回転用密封環2の第1シール面3A側には第1シール面3Aと密接する第1相対シール面11Aを設けた第1静止用密封環10Aが配置されている。又、第2シール面3B側には、第2シール面3Bと密接する第2相対シール面11Bを設けた第2静止用密封環10Bが配置されている。
この第1静止用密封環10Aと第2静止用密封環10Bは、外周面が各Oリング15A,15Bに圧接されるテーパ面16,16に形成されているとともに、内周面17,17がスリーブ52に対して間隙Kが形成されている。この間隙Kには、水が流入できるように構成されて第2シール面3Bの摺動面を冷却する。そして、第1静止用密封環10Aと第2静止用密封環10Bとは、ほぼ同一形状に形成されているので、対称に配置することができる。このために、これらの密封環10A,10Bは加工が容易にできるとともに、部品点数を低減できる。更に、組み立てが容易になる。そして、全体がコンパクトになるので、ロータリージョイントAも小型に形成することができる。その結果、全体のコストを低減することができる。
【0030】
第1静止用密封環10Aと第2静止用密封環10Bには、外周面に各テーパ面16,16が形成されているとともに、このテーパ面16,16に対向するハウジング60にもテーパ面18,18が形成されている。
この各々の対向するテーパ面16、18間は、第1静止用密封環10Aと第2静止用密封環10B間の中央に向かって間隔を狭めるように構成されており、第1Oリング15Aにより第1静止用密封環10Aの第1相対シール面11Aが弾発に第1シール面3Aへ圧接されている。又、第2Oリング15Bにより第2静止用密封環10Bの第2相対シール面11Bが弾発に第2シール面3Bへ圧接されている。そして、各Oリング15A,15Bにより静止用密封環10A,15Bとハウジング60との各対向するテーパ面16、18間をシールするとともに、各静止用密封環10A、10Bを互いに対向する方向へ弾性的に押圧する。このために、静止用密封環10A,10Bを押圧するコイルばねは必要としないので部品点数を低減することができる。又、スラリーを含む流体を問題なくシールすることが可能になる。
【0031】
このように構成されたロータリージョイントAは、第2メカニカルシール1Bの摺動による発熱又は被密封流体の高温度からの第2メカニカルシール1Bの伝熱を冷却するために、冷却する第2供給通路42Bがハウジング60に設けられている。この第2供給通路42Bにおけるハウジング60の内周面の両側にはパッキン35A、35Bが設けられて、この2つのパッキン35A,35Bによりシール部35を構成している。
このシール部35は、第2供給通路42Bがハウジング60とスリーブ52との回転摺動面を貫通する両側間隙をシールしている。この第2供給通路42Bから流入した流体(純水)は、図1に示す流れ線のように、スリーブ52の内周面側の環状溝を通過してからスリーブに設けられた貫通孔を外径方向へ通過し、第2シール面3Bと第2相対シール面11Bとの内周側の間隙(内周側供給通路とも言う)Kへ流入する。さらに、第2メカニカルシール1B側に流入した流体は、第2静止用密封環と回転用密封環11Bと第2Oリング15Bとを冷却する。
【0032】
このように構成された第2メカニカルシール1Bは、第1メカニカルシール装置1Aと協働して流入通路41から供給された研磨剤等を含む液体、更に、断続して流れる気体、或いは真空状態が外部に対してシールする。このため、液体、気体等の過酷な条件における第2静止用密封環10Bの相対シール面11Bと回転用密封環2の第2シール面3Bから作動流体が漏洩することがある。この作動流体がシール部35に介在すると、シール部35が急速に摩耗して流体を漏洩させることになる。
又、作動流体が漏洩しない場合でも、取付構造的にシール部35はゴム製であるから、摩耗すると流体を漏洩させることになる。
【0033】
回転軸50の上部と下部には、ハウジング60に支持された一対の軸受30、30が配置されて回転軸50を回動自在に支持している(なお、上部の軸受け30は、図面では省略してある)。この下部の軸受30はシール部35の下に取り付けられている。この軸受30とシール部35の間のスリーブ52の外周面には環状の取付溝29が設けられている。
又、ハウジング60に於ける取付溝29と対向する側には、環状溝の空室66が形成されている。
そして、スリーブ52の取付溝29には回転シール板21の嵌着部22が嵌合して密封に取り付けられていると共に、他方の外周部26は、空室66を軸方向に仕切るように延在している。
この空室66には回転シール板21から排出される流体が流出する位置に外方へ貫通するドレン通路43が形成されている。このドレン通路43は必要に応じて複数個設けられる。
尚、この回転シール板21は、ゴム材で円板に形成されている。このゴムはニトリルゴム、シリコンゴム、ウレタンゴム、樹脂等が使用される。
【0034】
回転シール板21の外径は軸受30の外径より大きく形成されて軸受30を覆うように配設されている。
この回転シール板21はゴム材製であるために、回転シール板21の嵌着部22をスリーブ52の一端へ圧入すれば嵌着部22の内径が伸びてスリーブ52に挿入されるから取付溝29に嵌着できる。又、外周部26は弾性変形させて空室66内に挿入することができる。このために軸受取付孔27から簡単に回転シール板21を挿入してスリーブ52に嵌着することが可能になる。その結果、回転シール板21の取り付け構造を小径に構成することが可能になる。
尚、ドレン通路43には慣用ねじ38が形成されており、この慣用ねじ38に配管が接続できるように成されている。そして、この配管からドレンを回収することができる。
【0035】
図2は、本発明の第2実施の形態に係わる回転シール板21の断面図である。
この図2に示す回転シール板21Aは、樹脂材製又はアルミニウムの薄板、ステンレス鋼の薄板などが用いられる。
この回転シール板21はゴムに比較して硬質に属するので、薄板にすることが可能になる。そして、スリーブ52の取付溝29に嵌着部22を嵌合できるように2個又は3個・・の等配のスリット25が設けられている。このスリット25が複数設けられて可撓手段28を構成する。又、外周部26にも複数のスリット25が設けられて可撓手段28を構成する。
【0036】
図3は、本発明の第3実施の形態に係わるゴム又は樹脂材製の回転シール板21の断面図である。
この回転シール板21は、図示上面である径方向面に4等配の流出溝23が形成されている。この流出溝23は、ドレンを外方へ流出しやすくするため設けられる。特に、回転時に流出溝に沿ってドレンが効果的にドレン通路43へ押し出される。
【0037】
図4は、本発明の第4実施の形態に係わるゴム又は樹脂材製の回転シール板21の断面図である。
この回転シール板21は、外周部26の端部に傘部24が設けられている。このように外周部26の端部に軸受30を覆うように下方へ曲げられて傘形を成す傘部24を設けることにより、軸受30にドレンが浸入するのを効果的に防止することが可能になる。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係わるドレン排除装置によれば、以下のような優れた効果を奏する。
【0039】
請求項1の発明に係るドレン排除装置付メカニカルシール装置によれば、回転用密封環の第1シール面に密接する第1静止用密封環と、第2シール面に密接する第2静止用密封環面との各シール面を摺動時に冷却用被密封流体により冷却して各シール面の発熱に伴う摩耗を防止する。そして、各シール面のシール能力と耐久能力を発揮させて軸受側へ作動用被密封流体が漏洩するのを防止する。同時に、冷却用被密封流体がシール部から長期には漏洩して軸受に浸入するのを回転シール板により排除する効果を奏する。
そして、回転シール板の径方向面の上面でシール部から漏洩した被密封流体が外周部に流されるから、被密封流体を軸受に滴下させて軸受の内部に浸入させることなくドレン通路へ排出させることができる。このため、軸受を腐食させることなく軸受の耐久性を発揮させる効果を奏する
【0040】
請求項2の発明に係るドレン排出装置付メカニカルシール装置によれば、第1供給通路と第2供給通路から各々冷却用被密封流体を第1静止用密封環側と第2静止用密封環側へ流入できるので、第1静止用密封環と第2静止用密封環とを冷却してシール効果を発揮させることができる。そして、軸受へ作動用被密封流体が漏洩するのを効果的に防止することができる。また、回転用密封環に対して第2静止用密封環と、第1静止用密封環との相対摺動する各シール面に内周側から冷却用被密封流体を供給できるので、冷却用被密封流体は回転するシール面の遠心力による作用により各シール面の冷却効果が発揮できる。
【0041】
請求項3の発明に係るドレン排出装置付メカニカルシール装置によれば、第2静止用密封環の内周側供給通路とは別の通路である環状溝と連通するスリーブに設けた貫通孔から第2シール面と第2相対シール面との摺動面間に冷却用被密封流体が流入するので、スリーブの外周面側通らないようにできる。このため、冷却用被密封流体の外部への漏洩が効果的に防止できる。また、冷却用被密封流体が環状溝を通ことにより、第2静止用密封環の内周面内の内周側供給通路環状溝とはスリーブにより分離されるから、第2静止用密封環の内周側供給通路の冷却用被密封流体の周方向の循環の流れを良くして両パッキンと両シール面の摺動面の発熱を効果的に冷却することができる効果を奏する。
【0042】
請求項4に係わる本発明のドレン排除装置付メカニカルシール装置では、回転シール板は、円板状であるから、低コストで製作することができる。このため、回転シール板の外周部を方形状溝の空室内に配置されているから、被密封流体をドレン通路へ効果的に排出することが可能になる。
【0043】
請求項5の発明に係るドレン排出装置によれば、回転シール板は、外周部にスリットが設けられているから、空室内に簡単に嵌着することが可能になる。そして、シール部から漏洩した流体を回転シール板により効果的に外方へ排出させ、軸受を水分の浸入から防止することができる効果を奏する
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1実施の形態のドレン排除装置を設けたロータリージョイント
の断面図である。
【図2】 本発明に係る第2実施の形態に関する回転シール板の断面図である。
【図3】 本発明に係る第3実施の形態に関する回転シール板の断面図である。
【図4】 本発明に係る第4実施の形態のメカニカルシール装置の断面図である。
【図5】 従来例のロータリージョイントの断面図である。
【符号の説明】
ドレン排出装置付メカニカルシール装置
1A 第1メカニカルシール
1B 第2メカニカルシール
2 回転用密封
A 第1シール面
3B 第2シール面
4 第2係合孔
6 ドライブピン
7 第2流体通
0A 第1静止用密封環
10B 第2静止用密封
1A 第1相対シール面
11B 第2相対シール
5A 第1Oリング
15B 第2Oリング
16 テーパ面
17 内周面
18 テーパ面
20 ドレン排出装置
21 回転シール板
22 嵌着部
23 流出溝
24 傘部
25 スリット
26 外周部
28 可撓手段
29 取付溝
30 軸受
35 シール部
35A パッキン
35B パッキン
41 流入通路
42A 第1供給通路
42B 第2供給通路
43 ドレン通路
50 回転軸
51 キー
52 スリーブ
53 第1係合孔
53A ざぐり穴
56 外周面
59 第1流体通路
60 ハウジング
62 流体室
66 空室
K 間隙

Claims (5)

  1. 竪型に配置される相対回転部品とハウジングとの間に設けられて前記相対回転部品を回転可能に保持する軸受に被密封流体の浸入を防止したドレン排除装置付メカニカルシール装置であって、
    前記ハウジングに設けられて作動用被密封流体が流れる流入通路と前記相対回転部品に設けられた第1流体通路とを連通させる第2流体通路を有するとともに両側面に第1シール面と第2シール面とを有する前記相対回転部品に嵌着した回転用密封環と、
    前記第1シール面と密接する第1相対シール面を有して前記流入通路と前記第2流体通路とを連通させる流路の一方面を形成する前記ハウジングに保持された第1静止用密封環と、
    前記第2シール面と密接する第2相対シール面を有して前記流入通路と前記第2流体通路とを連通させる流路の他方面を形成する前記ハウジングに保持された第2静止用密封環と、
    前記第1シール面と前記第1相対シール面との相対摺動面の内周側供給通路と前記第2シール面と前記第2相対シール面との相対摺動面の内周側供給通路とに連通して冷却用被密封流体を供給する供給通路と、
    記ハウジングと前記相対回転部品との間に配置されて冷却用被密封流体が前記軸受側の外部に漏洩するのをシールするシール部と、
    前記シール部と前記軸受との間の前記相対回転部品に密封に嵌着して円盤状に形成されたゴム状弾性材製又は可撓手段を有する弾性材製の回転シール板と、
    前記回転シール板の外周部と対向して開口する環状溝に形成するとともに、前記シール部から漏洩した流体が前記回転シール板を介して排出されるドレン通路を有する空室と、を具備することを特徴とするドレン排除装置付メカニカルシール装置。
  2. 前記供給通路が前記第2静止用密封環の内周側供給通路に冷却用被密封流体を供給する第2供給通路と前記第1静止用密封環の内周側供給通路に冷却用被密封流体を供給する第1供給通路とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載のドレン排除装置付メカニカルシール装置。
  3. 前記第2供給通路が前記相対回転部品を構成する回転軸とスリーブとの間に設けた環状溝と連通し、且つ前記スリーブの前記第2シール面と前記第2相対シール面とに対向する側の位置に設けた前記環状溝と連通する貫通孔から前記内周側供給通路へ前記冷却用被密封流体を供給することを特徴とする請求項1に記載のドレン排除装置付メカニカルシール装置。
  4. 前記回転シール板はほぼ同一厚さの円板状を成しているとともに、前記空室は断面が方形状溝に形成され、且つ前記回転シール板の外周部が前記空室内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のドレン排除装置付メカニカルシール装置。
  5. 前記回転シール板が外周部に複数のスリットを有することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載のドレン排除装置付メカニカルシール装置。
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