JP3978286B2 - 酸化防止方法及び酸化防止食品 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを併用することにより食品の酸化を防止する方法に関する。また、本発明は、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与した食品又は食品素材に関する。
本発明の方法によると、油脂等を含有する食品や食品素材の酸化を長期間に渡って防止することができる。また、本発明の食品や食品素材は、酸化防止効果が付与されているので、長期間の保存や蛍光灯照射等による品質の劣化が少ないという特徴を有している。
【0002】
【従来の技術】
長期間の保存やスーパーマーケット、コンビニエンスストア等の店頭での蛍光灯照射により、油脂含量の比較的少ない食品においても、また、油脂含量の多い食品においては特に、食品中の油脂が酸化して品質が劣化し、食品としての価値が著しく低下することがあり、輸送中や貯蔵中に食品が酸化しないよう工夫することが重要である。
従来、食品の酸化を防止する目的でBHA等が使用されていたが、その安全性の点で問題視され、近年では、食品の酸化防止剤として天然物のビタミンE等が使用されるようになってきた。しかしながら、ビタミンE等の食品に対する酸化防止効果は必ずしも十分とはいえず、BHA等のような安定した酸化防止効果を有しており、しかも、ビタミンE等のような安全性の高い酸化防止剤の開発が望まれている現状にある。
なお、天然物のフラボノイド類や没食子酸等の物質に、食品に対する酸化防止効果があることは既に知られているが、これらの物質を十分な酸化防止効果が得られるまで食品に添加すると、着色する等の欠点が生じるという問題があった。
一方、ラクトパーオキシダーゼは、チオシアネートと過酸化水素との共存下、大腸菌等のグラム陰性菌に対して、増殖を一時抑制する静菌作用を示すことが知られている。そして、ラクトパーオキシダーゼのこのような性質を利用して、ラクトパーオキシダーゼ、チオシアネート及び過酸化水素を食品に添加し、保存期間を延長する試みがなされている。例えば、牛乳にチオシアネート、過酸化水素及びラクトパーオキシダーゼを添加することにより、微生物的変敗を防止する方法が検討されている(IDF Bulletin, No.234, 1988)。また、発酵乳においては、乳酸菌が生成する過酸化水素を利用し、少量のチオシアネートを添加することにより、発酵乳の品質を維持できることが報告されている(J. Food Protection, vol.47, pp.724-732, 1984)。さらに、ラクトパーオキシダーゼ、チオシアネート及び/又はハロゲンイオンを添加し、10℃以下に保持することで微生物的変敗を防止するとともに変異原性物質の除去を目的とした乳酸菌発酵食品の製造法も提案されている (特開昭 62-228224号公報) 。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、安全性の高い天然物に由来する物質を使用して、長期間の保存や蛍光灯照射等による品質の劣化が少ない食品を得るべく鋭意研究を進めてきたところ、従来より酸化防止剤として使用されているレシチン、ビタミンE、ポリフェノ─ル、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等の天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを併用することにより、食品や食品素材の酸化を防止することができることを見出した。そして、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを食品や食品素材に配合することにより、食品や食品素材に酸化防止効果を付与することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを併用することにより食品や食品素材の酸化を防止する方法を提供することを課題とする。また、本発明は、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与した食品を提供することを課題とする。
なお、本発明における食品とは、食品自体及び各種食品を製造するための食品素材を意味する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明では、食品や食品素材の酸化を防止するために、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼを併用する。また、本発明では、食品に酸化防止効果を付与するために、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを食品又は食品素材に配合する。
本発明で使用する天然物由来の酸化防止剤としては、市販されているもので、レシチン、ビタミンE、ポリフェノ─ル、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等を挙げることができ、共役二重結合を有するものを使用することが好ましい。
また、本発明で使用するラクトパーオキシダーゼは、乳中に含まれる酵素であり、工業的に製造され市販されているので、それを使用すればよく、場合によっては、乳中に含まれているラクトパーオキシダーゼをそのまま使用しても構わない。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、食品や食品素材の酸化を防止するために、レシチン、ビタミンE、ポリフェノ─ル、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等の天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを併用する。即ち、本発明では、食品や食品素材に酸化防止効果を付与するために、レシチン、ビタミンE、ポリフェノ─ル、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等の天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを配合する。
本発明の技術を利用することができる食品は、特に限定はされず、乳製品や油脂類、その他多くの食品や食品素材に広く利用することができる。
本発明においては、レシチン、ビタミンE、ポリフェノール、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等の天然物由来の酸化防止剤を食品や食品素材の重量に対して約 0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜1重量%となるよう添加し、あるいは配合するとともに、ラクトパーオキシダーゼを食品や食品素材の重量に対して約0.05〜5,000ppm、好ましくは 0.1〜1,000ppmとなるよう添加し、あるいは配合すればよいが、場合によっては、食品や食品素材中に含まれる天然物由来の酸化防止剤やラクトパーオキシダーゼをそのまま使用することもできる。
【0006】
本発明では、天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを別々に食品や食品素材に添加し、配合してもよく、例えば粉末状の没食子酸、ポリフェノール、アントシアン、フラボノイド、カテキン等の酸化防止剤と粉末状のラクトパーオキシダーゼとを併用する場合には、両者を粉体混合した後、食品や食品素材に添加し、配合してもよいし、また、液状のレシチン等の酸化防止剤と粉末状のラクトパーオキシダーゼとを併用する場合には、ラクトパーオキシダーゼをレシチン等に添加混合するか、あるいはラクトパーオキシダーゼを溶解してレシチン等と混合した後、食品や食品素材に添加し、配合してもよい。さらに、ビタミンEのような油溶性の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを併用する場合には、油溶性の抗酸化剤を食品や食品素材の油脂部分に混合するとともに、ラクトパーオキシダーゼを食品や食品素材の水溶性部分に混合した後、両者を混合すればよい。
【0007】
次に、実施例を示し、本発明をさらに詳しく説明する。
【実施例1】
リノール酸に各成分を添加し、次の各試料を調製した。
試料1:無添加(対照)
試料2:ラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
試料3:没食子酸1mM添加
試料4:エピガロカテキン5mM添加
試料5:ナスニン5mM添加
試料6:没食子酸1mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
試料7:エピガロカテキン5mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
試料8:ナスニン5mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
これらの各試料について、ロダン鉄法(Agric. Biol. Chem., vol.51, pp.2727-2731, 1987)に従い、37℃で保存したときの酸化防止効果を調べた。
結果を表1に示す。
【0008】
【表1】
Figure 0003978286
【0009】
これによると、没食子酸、エピガロカテキン又はナスニンを添加することにより、リノール酸の自動酸化を抑制することができるが、これらの物質とともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。
【0010】
【実施例2】
市販の純製ラードに各成分を添加し、次の各試料を調製した。
試料1:無添加(対照)
試料2:ビタミンE0.02%添加
試料3:ビタミンE0.02%及びラクトパーオキシダーゼ2ppm添加
これらの各試料について、基準油脂分析法に従い、AOM時間を測定した。その結果を表2に示す。
なお、AOM時間は、油脂の熱安定性を表わす数値であり、AOM時間が長い程、酸化防止効果が高い。
【0011】
【表2】
─────────────
試料1 8 (時間)
試料2 40
試料3 92
─────────────
これによると、ビタミンEを添加することにより純製ラードの酸化を抑制することができるが、ビタミンEとともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。
【0012】
【実施例3】
市販の精製パーム油に各成分を添加し、次の各試料を調製した。
試料1:無添加(対照)
試料2:ビタミンE0.02%添加
試料3:ビタミンE0.02%及びラクトパーオキシダーゼ2ppm添加
これらの各試料について、基準油脂分析法に従い、AOM時間を測定した。その結果を表3に示す。
【0013】
【表3】
─────────────
試料1 66 (時間)
試料2 75
試料3 120
─────────────
【0014】
これによると、ビタミンEを添加することにより精製パーム油の酸化を抑制することができるが、ビタミンEとともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。
【0015】
【実施例4】
表4に示す配合の原料を使用し、常法に従って、予備乳化、均質化、冷却、エージング、フリージング及び硬化の工程を経て、アイスクリームを製造した。
【0016】
【表4】
──────────────────
無塩バター 9.7 (重量%)
脱脂粉乳 12.0
グラニュー糖 11.0
粉末水飴 3.1
乳化剤 0.35
安定剤 0.15
水 63.7
──────────────────
【0017】
本実施例では、次の3種類の試作品を製造した。
試作品1:無添加(対照)
試作品2:没食子酸1mM添加
試作品3:没食子酸1mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
なお、試作品2及び3を製造する際には、原料の水に各添加物質を溶解して添加した。
これらのアイスクリームをカップに充填した後、ラップをした状態で蛍光灯照射(700Lux)しながら、冷凍庫(−15〜−20℃)中で3ケ月の保存試験を行った。
そして、1ケ月経過毎に官能評価を行うとともに、抽出した油分のPOV及びTBAを測定した。
官能評価の結果を表5に、POVの測定値を表6に、TBAの測定値を表7にそれぞれ示す。
【0018】
【表5】
Figure 0003978286
【0019】
【表6】
Figure 0003978286
【0020】
【表7】
Figure 0003978286
【0021】
これによると、アイスクリームの蛍光灯照射による品質の劣化は、没食子酸を添加することにより抑制することができるが、没食子酸とともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。これにより、没食子酸とラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与したアイスクリームを得ることができた。
【0022】
【実施例5】
表8に示す配合の原料を使用し、常法に従って、予備乳化、均質化、冷却、エージング、フリージング及び硬化の工程を経て、アイスミルクを製造した。
【0023】
【表8】
──────────────────
無塩バター 3.6 (重量%)
ヤシ油 5.0
脱脂粉乳 12.0
グラニュー糖 11.0
粉末水飴 3.1
乳化剤 0.35
安定剤 0.15
水 64.8
──────────────────
【0024】
本実施例では、次の3種類の試作品を製造した。
試作品1:無添加(対照)
試作品2:没食子酸1mM添加
試作品3:没食子酸1mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
なお、試作品2及び3を製造する際には、原料の水に各添加物質を溶解して添加した。
これらのアイスミルクをカップに充填した後、ラップをした状態で蛍光灯照射(700Lux)しながら、冷凍庫(−15〜−20℃)中で3ケ月の保存試験を行った。そして、1ケ月経過毎に官能評価を行うとともに、抽出した油分のPOV及びTBAを測定した。
官能評価の結果を表9に、POVの測定値を表10に、TBAの測定値を表11にそれぞれ示す。
【0025】
【表9】
Figure 0003978286
【0026】
【表10】
Figure 0003978286
【0027】
【表11】
Figure 0003978286
【0028】
これによると、アイスミルクの蛍光灯照射による品質の劣化は、没食子酸を添加することにより1ケ月保存までは抑制することができるが、2ケ月保存以降は酸化臭及び酸化味が発生した。これに対し、没食子酸とともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより2ケ月保存までは酸化臭及び酸化味が発生することはなく、品質劣化の抑制効果が増大することが判った。これにより、没食子酸とラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与したアイスミルクを得ることができた。
【0029】
【実施例6】
表12に示す配合でヨーグルトミックスを調製し、殺菌した後、乳酸菌スターターを3%接種し、容器に充填してヨーグルトを製造した。
【0030】
【表12】
─────────────────
生乳 50.0 (重量%)
脱脂粉乳 4.0
砂糖 10.0
無塩バター 1.0
フレーバー 0.1
水 34.9
─────────────────
【0031】
本実施例では、次の3種類の試作品を製造した。
試作品1:無添加(対照)
試作品2:アントシアン 5mM添加
試作品3:アントシアン 5mM及びラクトパーオキシダーゼ 10ppm添加
これらのヨーグルトについて、蛍光灯照射(700Lux)しながら、冷蔵庫(10℃)中で2週間の保存試験を行った。そして、経時的に官能評価を行うとともに、抽出した油分のPOV及びTBAを測定した。
官能評価の結果を表13に、POVの測定値を表14に、TBAの測定値を表15にそれぞれ示す。
【0032】
【表13】
Figure 0003978286
【0033】
【表14】
Figure 0003978286
【0034】
【表15】
Figure 0003978286
【0035】
これによると、ヨーグルトの蛍光灯照射による品質の劣化は、アントシアンを添加することにより若干抑制することができるが、アントシアンとともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、抑制効果が増大することが判った。これにより、アントシアンとラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与したヨーグルトを得ることができた。
【0036】
【実施例7】
米ぬか油及び硬化ヤシ油からなる原料油脂に、コーンシロップ、脱脂粉乳、二リン酸ナトリウム、二リン酸カリウム及び水を配合し、常法に従って、飲料用クリームを製造した。
本実施例では、次の5種類の試作品を製造した。
試作品1:無添加(対照)
試作品2:ポリフェノール (リンゴ抽出物) 500ppm添加
試作品3:ポリフェノール500ppm及びラクトパーオキシダーゼ5ppm 添加
試作品4:レシチン1%添加
試作品5:レシチン1%及びラクトパーオキシダーゼ5ppm添加
なお、試作品2〜5を製造する際には、原料の水に各添加物質を溶解して添加した。
これらの飲料用クリームについて、冷蔵庫(10℃)中で3ケ月の保存試験を行った。そして、経時的に官能評価を行うとともに、抽出した油分のPOV及びTBAを測定した。
官能評価の結果を表16に、POVの測定値を表17に、TBAの測定値を表18にそれぞれ示す。
【0037】
【表16】
Figure 0003978286
【0038】
【表17】
Figure 0003978286
【0039】
【表18】
Figure 0003978286
【0040】
これによると、クリームの保存中における品質の劣化は、ポリフェノールやレシチンを添加することにより抑制することができるが、ポリフェノールやレシチンとともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。これにより、ポリフェノールとラクトパーオキシダーゼとを配合して、あるいはレシチンとラクトパーオキシダーゼとを配合して、酸化防止効果を付与した飲料用クリームを得ることができた。
【0041】
【実施例8】
牛乳、卵黄、砂糖及び小麦粉からなるカスタードクリームの基本組成で、常法に従って、カスタードクリームを製造した。
本実施例では、次の3種類の試作品を製造した。
試作品1:無添加(対照)
試作品2:レシチン 0.5%添加
試作品3:レシチン 0.5%及びラクトパーオキシダーゼ3ppm添加
これらのカスタードクリームを20℃に保持して10日間の保存試験を行った。そして、経時的に官能評価を行った。
結果を表19に示す。
1
【0042】
【表19】
Figure 0003978286
【0043】
これによると、カスタードクリームの保存中における品質の劣化は、レシチンを添加することにより抑制することができるが、レシチンとともにラクトパーオキシダーゼを併用することにより、その抑制効果が増大することが判った。これにより、レシチンとラクトパーオキシダーゼとを配合して酸化防止効果を付与したカスタードクリームを得ることができた。
【0044】
【発明の効果】
本発明の方法によると、従来より天然物由来の酸化防止剤として使用されている、特に共役二重結合を有する化合物、すなわち、レシチン、ビタミンE、ポリフェノール、アントシアン、フラボノイド、カテキン、没食子酸等のポリフェノール類、あるいはアントシアン類、フラボノイド類、カテキン類、没食子酸等とラクトパーオキシダーゼとを併用することにより、食品や食品素材の自動酸化や光酸化を抑制することができる。そして、これらの天然物由来の酸化防止剤とラクトパーオキシダーゼとを配合することにより、食品や食品素材に酸化防止効果を付与することができるので、その結果として、食品や食品素材の品質の劣化を防止することができ、賞味期間を延長することもできる。

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  1. 天然物由来の酸化防止剤0.01〜1重量%とラクトパーオキシダーゼとを併用することを特徴とする食品酸化防止方法。
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