JP3978131B2 - 遊技機のヒンジ機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベース部材と開閉部材との間に配設されて、ベース部材と開閉部材とを相対的に揺動開閉自在に接続するヒンジ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなヒンジ機構は遊技機に多用されており、その一例として、パチンコ機における外枠と前枠との間に配設されるヒンジ機構があげられる。パチンコ機のヒンジ機構は、外郭方形状の開口を有する外枠とこの開口面域に合わせた開閉搭載用の前枠との互いの正面左側上下に配設された上下一対のヒンジ機構からなる。
【0003】
上下のヒンジ機構はそれぞれ、図18に示すように、水平に配設された第1板状部501に軸支持孔502が形成された第1ヒンジ部材500と、水平に配設された第2板状部506から上方に突出する支軸507が固設された第2ヒンジ部材505とから構成される。このような構成の上下一対のヒンジ機構において、軸支持孔502内に支軸507を嵌入させて第1および第2ヒンジ部材500,505を水平に相対回動自在に接続させることにより、外枠に対して前枠を揺動開閉および着脱可能に支持するように構成している。
【0004】
ところが、上記のような従来のヒンジ機構では、外枠に対して前枠を装着しようとするときに、上下両方のヒンジ機構の軸支持孔502と支軸507とをともに位置合わせして(軸心を一致させて)係合させなければならず、作業が容易でないという問題があった。特に、遊技施設内での装着にあっては、外枠が遊技島に固定されて移動不能であるとともに、前枠には遊技盤や裏セット盤、制御装置等が組み込まれて相当な重量(例えば、15〜20kg)を有しており、さらにヒンジ機構が重心位置と離れた側方に位置しているため、上下2カ所の位置決めを行う装着作業が極めて困難であるという問題があった。
【0005】
このような問題に鑑みて、例えば、図19に示すように、第1ヒンジ部材500′の板状部501に外側面から軸支持孔502に繋がる導入開口503を形成し、第2ヒンジ部材505′の支軸507の左右を平面状にカットして平面部507a,507aを形成し、支軸507の左右平面部507a,507aの幅が導入開口503の幅より僅かに狭くなるように構成することが知られている。
【0006】
この構成では、支軸507の左右平面部507a,507aを導入開口503を通過させることにより支軸507を側方から軸支持孔502内に挿入させることができ、この状態で第1および第2ヒンジ部材500′,505′を水平に相対回動させれば、左右平面部507a,507aが軸支持孔502内に回動自在に保持される。このように構成すれば、軸支持孔502と支軸507とを上下に位置合わせすることなく支軸507を横方向に移動させて軸支持孔502内に嵌入させることができるため、外枠に前枠を取り付ける作業が簡単となる。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−156025号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この構成の場合は、軸支持孔502の導入開口503と支軸507の左右平面部507a,507aとが対向する位置まで前枠を揺動させると支軸507が軸支持孔502から外れ出て、前枠が外れるという問題がある。さらに、軸支持孔502の導入開口503や支軸507に不正操作を行うことで、支軸507が軸支持孔502から外れ出て、前枠が容易に外されてしまうおそれもある。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みて成されたものであり、外枠等のベース部材に対して前枠等の開閉部材を容易に装着させることができるとともに、一旦装着した後は、安定したヒンジ接続を行うことができる遊技機のヒンジ機構を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的達成のため、本発明に係る遊技機のヒンジ機構(例えば、実施形態における枠上部ヒンジ機構100)は、遊技機の側部上下に配設されて開閉部材(例えば、実施形態における前枠2)をベース部材(例えば、実施形態における外枠1)に対して揺動開閉自在にヒンジ接続させる上下一対のヒンジ機構における一方のヒンジ機構であって、開閉部材に固設された上方に突出する軸部を有する第1ヒンジ部材(例えば、実施形態における枠上部揺動金具110)と、ベース部材に固設され、前方へ水平に突出する第1板状部(例えば、実施形態における第1固定側板状部125)と、第1板状部の前端部から下方へ段差状に折り曲げられて前方へ水平に突出する第2板状部(例えば、実施形態における第2固定側板状部131)とを有する第2ヒンジ部材(例えば、実施形態における枠上部固定金具120)と、一端側が第1板状部の下方に位置するとともに、他端側が一端から前方に延びて第2板状部の後端壁部に形成された通過孔を通過し第2板状部の上方に位置するように形成され、一端が第1板状部の下方に、他端と軸部とが係合可能な軸係合位置と、他端と軸部との係合を解除する非軸係合位置とに揺動可能に連結された揺動部材と、揺動部材を軸係合位置に向けて付勢する付勢手段(例えば、実施形態における部材付勢バネ170)と、揺動部材が軸係合位置に位置するときに揺動部材の揺動を規制可能なロック部材(例えば、実施形態におけるロックピン160)と、第2板状部の上方を覆うカバー部材(例えば、実施形態における飾り部材140)とを備えて構成される。
【0011】
そして、第2板状部に軸部と係合する軸孔とこの軸孔に繋がって後方に延びたガイド孔が形成されるとともに、第2板状部の後端壁部に軸部および揺動部材が通過可能な通過孔がガイド孔に繋がって形成され、揺動部材の他端に軸部と係合可能な軸係合部が形成されるとともに、揺動部材の一側部にガイド部が軸係合部に繋がって後方に延びて形成されており、軸部を第2板状部の後方に位置させると軸部がガイド部に当接し、揺動部材が軸部に押圧されて非軸係合位置に位置する状態で、軸部をガイド部に沿って前方に移動させると軸部が通過孔およびガイド孔に導かれ、軸部がガイド孔を通過して軸孔に位置すると揺動部材が付勢手段の付勢力を受けて軸係合位置に揺動し軸係合部が軸部と係合することで、揺動部材により軸部のガイド孔への移動が規制された状態で軸部が軸孔と係合するとともに、軸係合部が軸部と係合した状態でロック部材により揺動部材の揺動が規制可能に構成される。
【0012】
このような構成の遊技機のヒンジ機構によれば、軸部を第2板状部の後方に位置させると軸部がガイド部に当接し、揺動部材が軸部に押圧されて非軸係合位置に位置する状態で、軸部をガイド部に沿って前方に移動させると軸部が通過孔およびガイド孔に導かれ、軸部がガイド孔を通過して軸孔に位置すると揺動部材が付勢手段の付勢力を受けて軸係合位置に揺動し軸係合部が軸部と係合することで、揺動部材により軸部のガイド孔への移動が規制された状態で軸部が軸孔と係合するため、ベース部材に対して開閉部材を容易に装着させることができるとともに、一旦装着した後は、安定したヒンジ接続を行うことができる。
【0013】
また、軸係合部が軸部と係合した状態でロック部材により揺動部材の軸係合位置での揺動が規制されるため、揺動部材の揺動により軸係合部と軸部との係合が解除されることがなく、より安定したヒンジ接続を行うことができる。さらに、カバー部材により軸部や揺動部材が外部から見て覆われた状態となるため、パチンコ機の美感が向上するとともに、軸部や揺動部材等に対する不正行為の抑止が期待できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本発明に係るヒンジ機構を備えた遊技機の代表例としてパチンコ機PMを図1および図2に示しており、まず、これらの図面を参照しながらパチンコ機PMの全体構成について要約説明する。ここで、図1はパチンコ機PMの正面図、図2はパチンコ機PMの背面図である。
【0015】
パチンコ機PMは外郭方形枠サイズに構成されて縦向きの固定保持枠をなす外枠1の開口前面に、これに合わせた方形枠サイズに構成されて開閉搭載用の前枠2が互いの正面左側上下に配設された枠上部ヒンジ機構100および枠下部ヒンジ機構200で揺動(横開き)開閉および着脱が可能に取り付けられ、正面右側に設けられたダブル錠と称される施錠装置4を利用して常には外枠1と係合された閉鎖状態に保持される。
【0016】
前枠2の上部前面側には、前枠2の上部前面域に合わせた方形状のガラス扉5が正面左側に設けられた扉上部ヒンジ機構50および中間ヒンジ機構70を利用して揺動(横開き)開閉および着脱可能に組付けられ、正面右側の施錠装置4により前枠2の上部前面を覆う閉鎖状態に保持される。
【0017】
前枠2の下部前面側には、前枠2の下部前面域に合わせた方形状の球皿6が正面左側に設けられた中間ヒンジ機構70および球皿下部ヒンジ機構90を利用して揺動(横開き)開閉および着脱可能に組付けられ、正面右側の詳細図示省略するロック機構により前枠2の下部前面を覆う閉鎖状態に保持される。球皿6の右側下部には遊技球の発射操作を行う操作ハンドル8が取り付けられている。
【0018】
前枠2の中央部から上部にかけて方形枠状の収容枠2a(図15を参照)が凹設されており、この収容枠に設けられた複数のレバーL1,…(図15を参照)を利用して遊技盤10が着脱可能にセット保持され、常には閉鎖保持されるガラス扉5の背後に位置して正面の遊技領域PAを遊技者に臨ませている。
【0019】
前枠2の裏面側には、中央に前後連通する窓口を有して前枠2よりもやや小型の方形枠状に形成された裏セット盤30が、前枠2の裏面に設けられた複数のレバーL2,L2…を利用して着脱可能にセット保持される。裏セット盤30の各部には遊技球を貯留する球貯留タンク31、タンクレール32、整列待機通路33、賞球カセット34、賞球排出通路35などの賞球装置が装備されるとともに、裏面各部に電源基板37や主制御基板38等の各種回路基盤および電子部品等が取り付けられ、これらの各機器および遊技盤10の裏面に取り付けられた画像制御基板18が図示省略するワイヤーハーネスで接続されている。
【0020】
球皿6に前面側が覆われた前枠2の下部領域には遊技補助盤(図示せず)と称される補助機構部が形成されており、この遊技補助盤の各部に、打球発射装置(図示せず)や、裏セット盤30側の賞球排出通路35と繋がり球皿6に排出できない遊技球を一時貯留する貯留カセット(図示せず)などが設けられている。
【0021】
パチンコ機PMは、前枠2、ガラス扉5および球皿6がともに閉止され施錠された状態で遊技に供され、球皿6に遊技球を貯留させて操作ハンドル8を回動操作することにより遊技が開始される。操作ハンドル8が回動操作されると、球皿6に貯留された遊技球が打球発射装置により1球ずつ遊技盤10の遊技領域PAに打ち出され、以降パチンコゲームが展開される。
【0022】
以上のように概要構成されるパチンコ機PMにあって、前述したように、枠上部ヒンジ機構100および枠下部ヒンジ機構200により前枠2が外枠1に揺動(横開き)開閉および着脱可能に取り付けられ、また、扉上部ヒンジ機構50および中間ヒンジ機構70によりガラス扉5が前枠2に揺動(横開き)開閉および着脱可能に取り付けられている。以下、これらの各ヒンジ機構について図を追加参照しながら説明する。
【0023】
まず、図3〜図10を参照しつつ、枠上部ヒンジ機構100について説明する。ここで、図3は枠上部ヒンジ機構100の分解斜視図、図4は枠上部ヒンジ機構100の分解正面図(部分断面図)、図5は枠上部ヒンジ機構100の分解平面図(部分断面図)、図6は枠上部ヒンジ機構100を外枠側と前枠側とに分離した状態を示す平面図、図7は枠上部ヒンジ機構100の側面図(部分断面図)、図8は枠上部ヒンジ機構100に構成される枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120との連結開始状態を示す平面図(部分断面図)、図9は枠上部揺動金具110の軸部113が枠上部固定金具120のガイド孔133に導かれた状態を示す平面図(部分断面図)、そして図10は枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120との連結過程を(a)(b)の順に時系列で表す説明図(側断面図)である。
【0024】
枠上部ヒンジ機構100は、図3〜図5に示すように、前枠2の左側上部に固設された枠上部揺動金具110と、外枠1の左側上部に固設されて枠上部揺動金具110とヒンジ接続される枠上部固定金具120と、枠上部固定金具120に取り付けられた飾り部材140と、枠上部固定金具120に揺動(旋回)可能に取り付けられた揺動部材150と、揺動部材150の揺動を規制可能なロックピン160と、揺動部材160を反時計回りに向けて付勢する部材付勢バネ170と、部材付勢バネ170の一端が係止するバネ係止ピン175とを主体に構成される。
【0025】
枠上部揺動金具110は、前枠2の裏面側に固定される揺動側基部111と、この揺動側基部111から直角に折り曲げられて前方に水平に突出する揺動側板状部112とを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。揺動側基部111には複数の固定孔111a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔111a,…に通過させて前枠2へ締結固定させることで、揺動側基部111すなわち枠上部揺動金具110が前枠2の左側上部裏面側に固設される。
【0026】
揺動側板状部112の前端部近傍には、上方に突出する軸部113がカシメ締結により固着されており、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とがヒンジ接続された状態で、軸部113を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動するように構成される。軸部113の上端部には、面取り113aが形成されている。
【0027】
揺動側板状部112の中央部には、枠側取付軸孔114が孔開け形成されており、図7に示すように、扉上部ヒンジ機構50の取付軸61が嵌合するようになっている。揺動側板状部112の下面側には、図5および図7に示すように、軸ガイド溝115が揺動側板状部112の前端部から枠側取付軸孔114まで繋がって形成されており、取付軸61の一端が枠側取付軸孔114へ導かれるようになっている。これにより、扉上部ヒンジ機構50の取付軸61を容易に枠側取付軸孔114と嵌合させることができる。なお、扉上部ヒンジ機構50および取付軸61については後述する。
【0028】
揺動側板状部112の右方には、規制ピン取付孔116がネジ溝を有して形成されており、この規制ピン取付孔116に開放角度規制ピン119が取り付けられるようになっている。なお、開放角度規制ピン119については後述する。
【0029】
枠上部固定金具120は、外枠1の左上面および左側面に固定される固定側基部121と、この固定側基部121から前方へ水平に突出する第1固定側板状部125と、第1固定側板状部125の前端部から下方へ段差状に折り曲げられて前方へ水平に突出する第2固定側板状部131を主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。固定側基部121には複数の固定孔122,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔122,…に通過させて外枠1へ締結固定させることで、固定側基部121すなわち枠上部固定金具120が外枠1の左上面および左側面に固設される。
【0030】
第1固定側板状部125の中央部後方には、揺動部材取付孔126が孔あけ形成されており、揺動部材150が揺動可能に取り付けられるようになっている。第1固定側板状部125の左端部前方には、ロックピン取付孔127がネジ溝(図示せず)を有して孔あけ形成されており、ロックピン160が取り付けられるようになっている。第1固定側板状部125の左端部後方には、係止ピン取付孔128が孔あけ形成されており、バネ係止ピン175が取り付けられるようになっている。
【0031】
第2固定側板状部131の前端部近傍には、枠上部揺動金具110の軸部113より僅かに大きい径を有する軸孔132が孔開け形成されており、軸部113と係合するように構成されている。これにより、枠上部揺動金具110の軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132に位置して係合することで、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とがヒンジ接続され、軸部113を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動可能になる。
【0032】
第2固定側板状部131の後部には、軸孔132に繋がるガイド孔133が後方へ延びて形成されている。ガイド孔133は、軸孔132から後方に向かうにつれて幅が広がるとともに、第2固定側板状部133の後端部まで延びて形成され、ガイド孔133に達した枠上部揺動金具110の軸部113が軸孔132へ導かれるようになっている。
【0033】
第2固定側板状部131の左右には、飾り部材140を取り付けるための飾り部材取付孔134,134が孔開け形成されおり、図4に示すように、飾り部材140を第2固定側板状部131に取り付けるための皿ネジ149の頭部に合わせた形状となっている。
【0034】
第2固定側板状部131の後端部には、第1固定側板状部125の前端部に繋がる壁部135が形成されている。壁部135の中央部には、ガイド孔133に繋がる通過孔136が上方および左方へ延びて形成されており、揺動部材150が揺動可能に通過するとともに、枠上部揺動金具110の軸部113を、壁部135と、壁部135(第2固定側板状部131)の後方に位置する外枠1との間に位置させて通過孔136に通過させると、軸部113がガイド孔133および軸孔132に達するようになっている。なお、加工容易化のため、通過孔136は第1固定側板状部125の前端部まで延びて形成されている。
【0035】
なお、図6および図7に示すように、枠上部固定金具120が固設される外枠1の左上部下面側には切り欠き部139が形成されており、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とをヒンジ接続させるときに、枠上部揺動金具110が外枠1と干渉しないようになっている。
【0036】
飾り部材140は、ポリカーボネート(PC)やポリアセタール(POM)等の硬質樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段により箱状に一体的に形成され、図7に示すように、枠上部固定金具120における第2固定側板状部131の上方を覆うように構成される。これにより、枠上部揺動金具110の軸部113や、枠上部固定金具120の軸孔132およびガイド孔133、そして揺動部材150が外部から見て飾り部材140に覆われた状態となり、パチンコ機PMの美感が向上するとともに、軸部113や揺動部材150等に対する不正行為の抑止が期待できる。
【0037】
なお、図3および図5の二点鎖線で示すように、飾り部材140の上部が第1固定側板状部125の上面を覆うように後方へ延びて形成されてもよい。このようにすれば、第1固定側板状部125の前端部まで延びて形成された壁部135の通過孔136を塞ぐことが可能になるため、パチンコ機PMの美感がより向上するとともに、軸部113や揺動部材150等に対する不正行為の抑止が期待できる。
【0038】
飾り部材140の左右には、飾り部材取付部141,141が取付孔141a,141aを有して形成されており、皿ネジ149を第2固定側板状部131の下方から第2固定側板状部131の飾り部材取付孔134に通過させて、飾り部材取付部141,141にそれぞれネジ固定することで、飾り部材140が第2固定側板状部131に取り付けられるようになっている。
【0039】
飾り部材140の後側部には、逃げ孔部142が壁部135における通過孔136の形状に合わせて形成されており、揺動部材150が揺動可能に通過するとともに、枠上部揺動金具110の軸部113が通過するように構成されている。
【0040】
飾り部材140の前端部近傍には、枠上部揺動金具110の軸部113と当接する軸受け部143が形成されている。軸受け部143は、枠上部固定金具120における軸孔132の形状に合わせた半円弧状に形成され、軸受け部143の最大内幅である軸受け幅W1(図5を参照)は、軸部113の径より僅かに大きくなっている。そして、図10(b)に示すように、軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132と係合すると軸部113の前側部と当接し、軸部113の側前方にかかる荷重を受け止めるようになっている。これにより、軸部113の前側部をより安定した状態で保持することができる。
【0041】
飾り部材140の内側上部には、棒状の上動防止部144が下方へ突出して形成されており、図10(b)に示すように、枠上部揺動金具110の軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132と係合すると軸部113の上部に位置し、軸部113の外枠1に対する上動を規制するように構成されている。これにより、軸部113が軸孔132と係合した状態で、軸部113、すなわち前枠2の外枠1に対する上動が規制されるため、前枠2を無理に上動させて枠下部ヒンジ機構200に構成される枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とを不正に分離し、前枠2が外枠1から不正に外されることを防止することができる。
【0042】
揺動部材150は、金属材料を用いて図示する形状に切り出し形成され、枠上部揺動金具110の軸部113と係合可能な軸係合位置(図12を参照)と、軸部113との係合を解除する非軸係合位置(図9を参照)とに揺動(旋回)可能に構成される。なお、本実施形態における揺動部材150は、図8に示すように、先端が飾り部材140の軸受け部143に当接する位置まで、軸係合位置よりもさらに反時計回りに揺動(旋回)可能になっている。
【0043】
揺動部材150の一端には、揺動部材軸部151が上方へ突出して形成されている。揺動部材軸部151の基端側は、部材付勢バネ170の内径より僅かに小さい径を有しており、部材付勢バネ170が取り付けられるようになっている。揺動部材軸部151の先端側は、第1固定側板状部125の揺動部材取付孔126より僅かに小さい径を有しており、揺動部材軸部151の先端側を揺動部材取付孔126に通過させてカシメ加工を施すことにより、一端側が第1固定側板状部125の下方に位置するとともに、他端側が壁部135の通過孔136を通過して第2固定側板状部131の上方に位置する状態で、揺動部材150が揺動部材軸部151を揺動軸として第1固定側板状部125に揺動可能に取り付けられる。
【0044】
揺動部材150の他端には、枠上部揺動金具110の軸部113と係合可能な軸係合部152が形成されている。軸係合部152は、軸部113の形状に合わせた円弧状に形成され、図12に示すように、軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132に位置するときに軸部113と係合し、軸部113の側後方にかかる荷重を受け止めるとともに、軸部113の後方への移動、すなわち、軸部113の枠上部固定金具120におけるガイド孔133への移動を規制するように構成される。
【0045】
これにより、枠上部揺動金具110の軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132と係合した状態で、軸部113と係合した軸係合部152により軸部113のガイド孔133への移動が規制されるため、枠上部揺動金具110の軸部113を枠上部固定金具120の軸孔132と係合させて、一旦前枠2を外枠1に揺動開閉自在に装着した後は、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とによる不正操作され難く安定したヒンジ接続を行うことができる。さらに、軸係合部152が軸部113の形状に合わせた円弧状に形成されているため、軸部113を中心軸とした前枠2の揺動を円滑に行うことができる。
【0046】
揺動部材150の右側部には、軸係合部152と繋がるガイド部153が形成されている。ガイド部153は、軸係合部152から繋がって後方へ延びて形成されており、揺動部材150が非軸係合位置に位置する状態で、壁部135における通加孔136の右端部とガイド部153との間を枠上部揺動金具110の軸部113が通過可能に構成される。
【0047】
そして、軸部113を第2固定側板状部131の後方に位置させると軸部113がガイド部153に当接し、揺動部材150が軸部113に押圧されて非軸係合位置に位置する状態で、軸部113をガイド部153に沿って前方に移動させると軸部113が枠上部固定金具120の通過孔135を通過してガイド孔133に導かれるようになっている。これにより、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とを容易にヒンジ接続させることができる。
【0048】
なお、揺動部材150が非軸係合位置に位置する状態で、壁部135における通加孔136の右端部とガイド部153との間の幅である軸導入幅W2(図9を参照)は、枠上部揺動金具110の軸部113の径より若干大きくなっている。
【0049】
揺動部材150の中央部にはバネ係止孔154が孔あけ形成されており、部材付勢バネ170の他端が係止するように構成されている。揺動部材150の左側部にはロック片当接部155が形成されており、ロックピン160のロック片部163が当接するようになっている。また、ロック片当接部155の他端(前端)は、揺動部材150が非軸係合位置に揺動すると左側の飾り部材取付部141に当接し、揺動部材150の時計回りへの揺動を規制するようになっている。
【0050】
ロックピン160は、金属材料を用いて上端側部にネジ溝161を有する棒状に切り出し形成され、第1固定側板状部125の下方からネジ溝161をロックピン取付孔127にネジ固定することにより、図10に示すように、第1固定側板状部125の左端部前方に下方へ突出するように取り付けられる。
【0051】
ロックピン160の周部には、揺動部材150が軸係合位置に位置するときに揺動部材150の揺動を規制するロック片部163が形成されている。ロック片部163は、ロックピン160の周部から垂直に突出して形成され、図12に示すように、揺動部材150が軸係合位置に位置するときに、ロックピン160をネジ回転させてロック片部163を右方へ揺動させると揺動部材150のロック片当接部155に当接し、揺動部材150の非軸係合位置へのスライド移動を規制するように構成される。
【0052】
これにより、揺動部材150の軸係合位置での揺動が規制されるため、揺動部材150が容易に揺動操作されて揺動部材150の軸係合部152と枠上部揺動金具110の軸部113との係合が解除されることを防止することができる。なお、揺動部材150を揺動させるときには、図8および図9に示すように、ロック片部163を左方へ揺動させて揺動部材150のロック片当接部155から離脱させればよい。
【0053】
ロックピン160の上部には、ドライバ等の工具と係合可能な十字溝162が形成されており、ドライバ等の工具を十字溝162に係合させて回転させることで、ロックピン160をネジ回転させることができるようになっている。これにより、ロックピン160をドライバ等の工具のみを用いてネジ回転させることが可能となるため、揺動部材150が容易に揺動操作されることをより確実に防止することができる。なお、十字溝162に限らず、六角穴等の各種工具と係合可能な溝(穴)であればよい。
【0054】
バネ係止ピン175は、金属材料を用いて棒状に切り出し形成され、第1固定側板状部125の下方から係止ピン取付孔128に圧入することにより、第1固定側板状部125の左端部後方に下方へ突出するように取り付けられる。そして、バネ係止ピン175の周部に、部材付勢バネ170の一端が係止するようになっている。
【0055】
部材付勢バネ170は、金属線材から切断および曲げ加工により形成されたねじりコイルバネであり、揺動部材150における揺動部材軸部151の基端部に取り付けられる。そして、部材付勢バネ170の一端がバネ係止ピン175の周部に係止するとともに、部材付勢バネ170の他端が揺動部材150のバネ係止孔154に係止することで、部材付勢バネ170により揺動部材150が反時計回り、すなわち、非軸係合位置から軸係合位置に向けて付勢されるようになっている。
【0056】
次に、枠下部ヒンジ機構200について図13を参照して説明する。ここで、図13は、枠下部ヒンジ機構200の分解斜視図である。枠下部ヒンジ機構200は、外枠1の左側下部に固設された枠下部固定金具210と、前枠2の左側下部に固設されて枠下部固定金具210とヒンジ接続される枠下部揺動金具220とを主体に構成される。
【0057】
枠下部固定金具210は、外枠1の左側下部に固定される固定側基部211と、この固定側基部211が直角に折り曲げられて前方に水平に突出する固定側板状部212とを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して図示する形状に形成される。固定側基部211には複数の固定孔211a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔211a,…に通過させて外枠1へ締結固定させることで、固定側基部211すなわち枠下部固定金具210が外枠1の左側下部内側に固設される。
【0058】
固定側板状部212の前端部近傍には、上方に突出する支軸215が固着されており、枠下部固定金具210と枠下部揺動金具220とがヒンジ接続された状態で、支軸215を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動するように構成される。支軸215の上端部は円錐状に形成されており、後述する軸支持孔225との嵌合を容易化している。なお、支軸215の長さは、枠上部ヒンジ機構100における軸部113の長さより長いことが好ましい。このようにすれば、枠上部ヒンジ機構100における軸部113と軸孔123との係合時に支軸215が軸支持孔225から抜けにくくなるため、枠上部ヒンジ機構100の軸部113と軸孔123とを容易に係合させることができる。
【0059】
枠下部揺動金具220は、前枠2の裏面側に固定される揺動側基部221と、この揺動側基部221から直角に折り曲げられて前方に水平に突出する揺動側板状部222とを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して図示する形状に形成される。揺動側基部221には複数の固定孔221a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔221a,…に通過させて前枠2へ締結固定させることで、揺動側基部221すなわち枠下部揺動金具220が前枠2の裏面側に固設される。
【0060】
揺動側板状部222の前端部近傍には、枠下部固定金具210の支軸215より僅かに大きい径を有する軸支持孔225が孔開け形成されており、支軸215と嵌合するように構成されている。これにより、枠下部揺動金具220の軸支持孔225が枠下部固定金具210の支軸215と嵌合することで、枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とがヒンジ接続され、支軸215を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動可能になる。
【0061】
以上のように構成される枠上部ヒンジ機構100および枠下部ヒンジ機構200のヒンジ接続について、さらに図8〜図10および図12〜図13を参照して説明する。ここで、図12は枠上部ヒンジ機構100および扉上部ヒンジ機構50の平面拡大図(部分断面図)である。
【0062】
外枠1と前枠2とが分離した状態から、枠上部ヒンジ機構100および枠下部ヒンジ機構200により前枠2を外枠1に揺動(横開き)開閉および着脱可能に取り付けるには、まず、枠下部ヒンジ機構200において、枠下部ヒンジ機構200に構成される枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とをヒンジ接続させる。
【0063】
枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とをヒンジ接続させるには、まず、枠下部揺動金具220を接続枠下部固定金具210の上方に位置させて、枠下部固定金具210の支軸215に対し枠下部揺動金具220の軸支持孔225を同軸上に位置決めする。
【0064】
そして、前枠2を下動させ、支軸215と軸支持孔225とを嵌合させることにより、固定側板状部212で揺動側板状部222が支持された状態(すなわち、前枠2が支持された状態)で枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とがヒンジ接続され、支軸215を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動可能になる。なお、枠下部ヒンジ構造200における前枠2の外枠1に対する揺動軸は、枠上部ヒンジ機構100における前枠2の外枠1に対する揺動軸と共通になっている。
【0065】
次に、枠上部ヒンジ機構100において、枠上部ヒンジ機構100に構成される枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とをヒンジ接続させる。枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とをヒンジ接続させるには、まず、前枠2を傾動させて枠上部揺動金具110を枠上部固定金具120の右側方から接近させ、図8に示すように、枠上部揺動金具110の軸部113を枠上部固定金具120の壁部135と外枠1との間に位置させる。このとき、軸部113は揺動部材150のガイド部153に当接する。
【0066】
次に、前枠2を左方へ動かなくなるまで傾動させると、図9および図10(a)に示すように、揺動部材150が軸部113に押圧されて非軸係合位置に揺動(旋回)するとともに、軸部113が壁部135における通過孔136の後方に位置する。続いて、前枠2を直立方向に傾動させて、軸部113をガイド部153に沿って前方に移動させると、図9の二点鎖線で示すように、軸部113が通過孔135および飾り部材140の逃げ孔部142を通過して第2固定側板状部131のガイド孔133に導かれる。
【0067】
そして、さらに前枠2を直立方向に傾動させると、軸部113はガイド孔133を通過して第2固定側板状部131の軸孔132に位置し、軸部113は軸孔132と係合する。このとき、図10(b)および図12に示すように、揺動部材150が部材付勢バネ170の付勢力を受けて軸係合位置に揺動(旋回)し、揺動部材150の軸係合部152が軸部113と係合する。このようにして、揺動部材150の軸係合部152により軸部113のガイド孔132への移動が規制された状態で113軸部が軸孔132と係合するため、外枠1に対して前枠2を容易に装着させることができるとともに、一旦装着した後は、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とによる安定したヒンジ接続を行うことができる。
【0068】
さらに、図12に示すように、ロックピン160を時計回りにネジ回転させてロックピン160のロック片部163を揺動部材150のロック片当接部155に当接させ、揺動部材150の非軸係合位置への揺動(旋回)を規制すれば、軸部113と軸係合部152との係合がより確実となる。これにより、揺動部材150の軸係合位置での揺動(旋回)が規制されるため、揺動部材150の揺動(旋回)により軸係合部152と軸部113との係合が解除されることがなく、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とによるより安定したヒンジ接続を行うことができる。また、揺動部材150が容易に揺動操作されて軸係合部152と軸部113との係合が解除されることを防止することができる。
【0069】
この結果、枠上部揺動金具110の軸部113が枠上部固定金具120の軸孔132および揺動部材150の軸係合部152と係合して軸部113の側部が保持された状態で、枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とがヒンジ接続され、軸部113を揺動軸として前枠2が外枠1に対して揺動可能になる。なお、前述したように、枠上部ヒンジ機構100における前枠2の外枠1に対する揺動軸は、枠下部ヒンジ構造200における前枠2の外枠1に対する揺動軸と共通になっている。
【0070】
なお、前枠2を外枠1から取り外すには、まず、枠上部ヒンジ機構100において枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とを分離し、次に、枠下部ヒンジ機構200において枠下部ヒンジ機構200に構成される枠下部揺動金具220と枠下部固定金具210とを分離すればよい。
【0071】
枠上部揺動金具110と枠上部固定金具120とを分離するには、まず、ロックピン160を反時計回りにネジ回転させてロックピン160のロック片部163を揺動部材150のロック片当接部155から離脱させ、揺動部材150の非軸係合位置への揺動を可能にする。そして、揺動部材150を非軸係合位置へ揺動させ、前枠2を後方に傾動させればよい。
【0072】
次に、扉上部ヒンジ機構50について図11および図12を参照して説明する。ここで、図11は扉上部ヒンジ機構50の正面図(部分断面図)、図12は枠上部ヒンジ機構100および扉上部ヒンジ機構50の平面拡大図(部分断面図)である。
【0073】
扉上部ヒンジ機構50は、図3にも示すように、前枠2の左側上部に固設された固定金具としての枠上部揺動金具110と、ガラス扉5の左側上部に固設されて枠上部揺動金具110とヒンジ接続される扉側揺動金具51と、枠上部揺動金具110と扉側揺動金具51とをヒンジ接続するための取付軸61と、取付軸61を上方に向けて付勢する軸付勢バネ62とを主体に構成される。
【0074】
扉側揺動金具51は、前枠2の裏面側に固定される扉側基部52と、この扉側基部52の上下で直角に折り曲げられて前方に水平に突出する扉側板状部53a,53bとを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。なお、詳細図示しないが、扉側揺動金具51は、ガラス扉5の左端部裏面側に固設された補強板金59(図15を参照)の上端部に繋がって形成されている。
【0075】
扉側基部52には複数の固定孔52a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔52a,…に通過させてガラス扉5へ締結固定させることで、扉側基部52すなわち扉側揺動金具51がガラス扉5の左側上部裏面側に固設される。なお、扉側揺動金具51は、補強板金59と別体にガラス扉5の左側上部裏面側に固設されてもよい。
【0076】
また、扉側基部52の側部には、ピン当接部55が扉側基部52の側部から直角に折り曲げられて形成されており、枠上部揺動金具110に設けられた開放角度規制ピン119に当接するようになっている。なお、ピン当接部55は、補強板金59と一体にガラス扉5の裏面側に形成されてもよく、また、扉側揺動金具51や補強板金59と別体にガラス扉5の裏面側に設けられてもよい。ピン当接部55を扉側基部52や補強板金59と一体に形成することにより、部品点数の削減が可能となり、パチンコ機PMのコストを削減することができる。
【0077】
扉側板状部53a,53bには、取付軸61より僅かに大きい径を有する扉側軸孔54a,54bが孔開け形成されており、取付軸61と嵌合可能に構成されている。
【0078】
取付軸61は、金属製の丸棒から切り出しおよび曲げ加工によりL字状に成形され、扉側板状部53a,53bの扉側軸孔54a,54bおよび枠上部揺動金具110の枠側取付軸孔114と嵌合して扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とがヒンジ接続された状態で、取付軸61を揺動軸としてガラス扉5が前枠2に対して揺動するように構成される。取付軸61の一端には、面取り61aが形成されており、取付軸61を扉側軸孔54a,54bおよび枠側取付軸孔114と嵌合させやすいようになっている。取付軸61の他端には、操作部61bが取付軸61の他端で直角に折り曲げられて形成されており、作業者が取付軸61を操作しやすいようになっている。
【0079】
取付軸61の中央部一端側には、リング状のバネ受け部材63が固着されており、図11に示すように、軸付勢バネ62の付勢力を受け止めるとともに、上側の扉側板状部53aに当接して取付軸61の上方への移動を規制するようになっている。さらに、バネ受け部材63が上側の扉側板状部53aに当接すると、図11に示すように、取付軸61の一端が上側の扉側板状部53aから上方へ突出するようになっている。
【0080】
軸付勢バネ62は、金属線材から切断および曲げ加工により形成された圧縮コイルバネであり、図11に示すように取付軸61に取り付けられる。そして、軸付勢バネ62の一端が取付軸61に固着されたバネ受け部材63に当接するとともに、軸付勢バネ62の他端が下側の扉側板状部53bに当接することで、軸付勢バネ62により取付軸61が上方に向けて付勢されるようになっている。
【0081】
そして取付軸61を、下側の扉側軸孔54b、軸付勢バネ62、そして上側の扉側軸孔54aの順で通過嵌合させ、この状態で取付軸61の中央部一端側にバネ受け部材63を固着させることで、図11に示すように、軸付勢バネ62により取付軸61が上方に向けて付勢され、常には取付軸61の一端が上側の扉側板状部53aから上方へ突出した状態で、取付軸61が扉側基部52の扉側板状部53a,53bに上下にスライド移動可能に取り付けられる。
【0082】
さて、枠上部ヒンジ機構100の枠上部揺動金具110は、扉上部ヒンジ機構50において、扉側揺動金具51とヒンジ接続される固定金具としても機能している。そして、前述したように、枠上部揺動金具110の揺動側板状部112には、枠側取付軸孔114が孔開け形成されており、取付軸61が嵌合するようになっている。
【0083】
また、揺動側板状部112の右側には、所定開放規制角度においてガラス扉5の前枠2に対する開放揺動を規制する開放角度規制ピン119が取り付けられている。開放角度規制ピン119は、金属材料を用いて一端にネジ溝119aを有する棒状に切り出し形成され、揺動側板状部112の下方からネジ溝119aを規制ピン取付孔116にネジ固定することにより、図11に示すように、揺動側板状部112の右側に下方に突出するように取り付けられる。
【0084】
そして、図11および図12に示すように、ガラス扉5を前枠2に対して所定開放規制角度まで開放揺動させると、扉側基部52のピン当接部55が開放角度規制ピン119に当接するようになっている。これにより、前枠2に固設された枠上部揺動金具110にガラス扉5の前枠2に対する開放揺動を規制する開放角度規制ピン119が設けられるとともに、ガラス扉5に固設された扉側揺動金具51に開放角度規制ピン119と当接するピン当接部55が設けられているため、パチンコ機PMに別途開放揺動規制装置を設ける必要がなく、ガラス扉5の前枠2に対する開放揺動規制を簡潔低廉に行うことができる。
【0085】
次に、中間ヒンジ機構70について図14を参照して説明する。ここで、図14は、中間ヒンジ機構70の分解斜視図である。中間ヒンジ機構70は、ガラス扉5の左側下部に固設された中間揺動金具71と、前枠2の左側中央部に固設されて中間揺動金具71とヒンジ接続される中間固定金具81とを主体に構成される。
【0086】
中間揺動金具71は、前枠2の左側下部に固定される揺動側基部72と、この揺動側基部72が直角に折り曲げられて前方に水平に突出する揺動側板状部73とを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して図示する形状に形成される。揺動側基部72には複数の固定孔(図示せず)が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔(図示せず)に通過させて前枠2の裏面側に固設される補強板金79とともに前枠2へ締結固定させることで、揺動側基部72すなわち中間揺動金具71が前枠2の左側下部裏面側に固設される。
【0087】
揺動側板状部73の左端部(図14における右端部)には、中間固定金具81の両頭ピン84より僅かに大きい径を有するピン孔74が孔開け形成されており、両頭ピン84の上側と嵌合するように構成されている。また、揺動側板状部73の揺動側基部72を挟んだ反対側には、侵入防止部75が板状に形成されており、針金やセル板等の異物が遊技盤10の表面側に入り込みにくくなっている。これにより、パチンコ機PMにおける遊技盤10等への不正行為を防止することができる。
【0088】
中間固定金具81は、前枠2の左側中央部に固定される固定側基部82と、この固定側基部82から直角に折り曲げられて前方に水平に突出する固定側板状部83とを主体に構成され、所定板厚の鋼板を打ち抜きおよび曲げ成形して図示する形状に形成される。固定側基部82には複数の固定孔82a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔82a,…に通過させて前枠2へ締結固定させることで、固定側基部82すなわち中間固定金具81が前枠2の左側中央部に固設される。
【0089】
固定側板状部82の前端部近傍には、上下方向に突出する両頭ピン84が固着されており、中間揺動金具71と中間固定金具81とがヒンジ接続された状態で、両頭ピン84を揺動軸としてガラス扉5が前枠2に対して揺動するように構成される。両頭ピン84の両端部は円錐状に形成されており、ピン孔74との嵌合を容易化している。また、上側の両頭ピン84の基端部にはヒンジ部材受け部85が形成されており、中間揺動金具71を支持するようになっている。
【0090】
以上のように構成される扉上部ヒンジ機構50および中間ヒンジ機構70のヒンジ接続について説明する。前枠2とガラス扉5とが分離した状態から、扉上部ヒンジ機構50および中間ヒンジ機構70によりガラス扉5を前枠2に揺動(横開き)開閉および着脱可能に取り付けるには、まず、中間ヒンジ機構70において、中間ヒンジ機構70に構成される中間揺動金具70と中間固定金具81とをヒンジ接続させる。
【0091】
中間揺動金具71と中間固定金具81とをヒンジ接続させるには、まず、中間揺動金具71を中間固定金具81の上方に位置させて、中間固定金具81の両頭ピン84に対し中間揺動金具71のピン孔74を同軸上に位置決めする。
【0092】
そして、ガラス扉5を下動させ、ピン孔74と両頭ピン84の上側とを嵌合させることにより、中間固定金具81のヒンジ部材受け部85で中間揺動金具71が支持された状態(すなわち、ガラス扉5が支持された状態)で中間揺動金具71と中間固定金具81とがヒンジ接続され、両頭ピン84を揺動軸としてガラス扉5が前枠2に対して揺動可能になる。なお、中間ヒンジ機構70におけるガラス扉5の前枠2に対する揺動軸は、扉上部ヒンジ機構50におけるガラス扉5の前枠2に対する揺動軸と共通になっている。
【0093】
次に、扉上部ヒンジ機構50において、扉上部ヒンジ機構50に構成される扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とをヒンジ接続させる。扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とをヒンジ接続させるには、まず、取付軸61を下方にスライド移動させて取付軸61の一端を上側の扉側板状部53aから僅かに上方へ突出させた状態で、扉側揺動金具51を枠上部揺動金具110の下方に位置させる。
【0094】
そして、軸付勢バネ62の付勢力により取付軸61を上方にスライド移動させて取付軸61の一端を枠上部揺動金具110の軸ガイド溝115に当接させ、この状態で前枠2を直立方向に傾動させると、取付軸61の一端が軸ガイド溝115に導かれて枠上部揺動金具110の枠側取付軸孔114に位置し、取付軸61が上方にスライド移動して枠側取付軸孔114と係合する。
【0095】
このようにして、扉側基部52に取り付けられた取付軸61が枠上部揺動金具110の枠側取付軸孔114と嵌合して取付軸61の側部が保持された状態で、扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とがヒンジ接続され、取付軸61を揺動軸としてガラス扉5が前枠2に対して揺動可能になる。なお、前述したように、扉上部ヒンジ機構50におけるガラス扉5の前枠2に対する揺動軸は、中間ヒンジ機構70におけるガラス扉5の前枠2に対する揺動軸と共通になっている。
【0096】
なお、ガラス扉5を前枠2から取り外すには、まず、扉上部ヒンジ機構50において扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とを分離し、次に、中間ヒンジ機構70において中間ヒンジ機構70に構成される中間揺動金具70と中間固定金具81とを分離すればよい。扉側揺動金具51と枠上部揺動金具110とを分離するには、取付軸61を下方へスライド移動させて枠上部揺動金具110の枠側取付軸孔114との嵌合を解除し、この状態で前枠2を前方に傾動させればよい。
【0097】
以上に説明した本実施形態によるパチンコ機PMの枠上部ヒンジ機構100によれば、軸部113を第2固定側板状部131の後方に位置させると軸部113がガイド部153に当接し、揺動部材150が軸部113に押圧されて非軸係合位置に位置する状態で、軸部113をガイド部153に沿って前方に移動させると軸部113が通過孔136およびガイド孔133に導かれ、軸部113がガイド孔133を通過して軸孔132に位置すると揺動部材150が部材付勢バネ170の付勢力を受けて軸係合位置に揺動し軸係合部152が軸部113と係合することで、揺動部材150により軸部113のガイド孔133への移動が規制された状態で軸部113が軸孔132と係合するため、外枠1に対して前枠2を容易に装着させることができるとともに、一旦装着した後は、安定したヒンジ接続を行うことができる。
【0098】
また、軸係合部152が軸部113と係合した状態でロックピン160により揺動部材150の軸係合位置での揺動が規制されるため、揺動部材150の揺動により軸係合部152と軸部113との係合が解除されることがなく、より安定したヒンジ接続を行うことができる。さらに、揺動部材150が容易に揺動操作されて軸係合部152と軸部113との係合が解除されることを防止することができる。また、ロックピン160の十字溝162によりロックピン160をドライバ等の工具のみを用いてネジ回転させることが可能となるため、揺動部材150が容易に揺動操作されることをより確実に防止することができる。さらに、飾り部材140により軸部113や揺動部材150が外部から見て覆われた状態となるため、パチンコ機PMの美感が向上するとともに、軸部113や揺動部材150等に対する不正行為の抑止が期待できる。
【0099】
なお、上述の実施形態において、前枠2およびガラス扉5の上部には、所定開放保持角度(例えば、110度)においてガラス扉5を前枠2に対して開放保持する開放保持機構400が設けられている。そこで、開放保持機構400について図15〜図17を参照して説明する。ここで、図15は開放保持機構400の側面図、図16は開放保持機構400の分解斜視図、そして図17は開放保持機構400の平面図である。
【0100】
開放保持機構400は、図16に示すように、ガラス扉5を前枠2に対して開放支持する開放支持部材410と、開放支持部材410が収容可能に接続される収容部材420と、開放支持部材410と収容部材420とを接続させる接続部材430と、開放支持部材410が係止する係止部材440とを主体に構成される。
【0101】
開放支持部材410は、所定板厚の金属板材を用い、切断、折り曲げ、孔あけ等の成形手段により各図に示す形状に形成され、所定開放保持角度においてガラス扉5を前枠2に対して開放支持可能に構成される。開放支持部材410の一端には、収容部材係合軸部411が下方へ突出して固着されており、収容部材420のスライド係合孔423とスライド移動可能に係合するように構成されている。
【0102】
開放支持部材410の他端には、ピン係止孔412が形成されており、収容部材420の収容係止ピン425および係止部材440の開放保持係止ピン443に係止可能に構成されている。開放支持部材410の側部には、把持部413が直角に折り曲げられて形成されており、把持部413を把持して開放支持部材410をスライド移動させやすいようになっている。
【0103】
収容部材420は、ガラス扉5の上部裏面側に固定される収容部材基部421と、この収容部材基部421から直角に折り曲げられて後方に水平に突出する収容部材板状部422とを主体に構成され、所定板厚の金属板材を切断、孔開けおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。収容部材基部421は、リベットやネジ等の締結手段によりガラス扉5の裏面側上部に固定され、これにより収容部材420ガラス扉5の上部裏面側に固設される。
【0104】
なお、収容部材420は、後方に水平に突出する収容部材板状部422を備えてガラス扉5の裏面側上部に固設されることで、針金やセル板等の異物が遊技盤10の表面側に入り込みにくくなり、パチンコ機PMにおける遊技盤10への不正行為を防止する機能を有している。また、本実施形態における収容部材420は、ガラス扉5の上側補強板金としての機能を有している。
【0105】
収容部材板状部422の右方(図16における左方)には、スライド係合孔423が左方へ延びて形成されており、開放支持部材410の収容部材係合軸部411がスライド移動可能に係合するようになっている。スライド係合孔423の左端(図16における右端)には、開放保持係止孔424が形成されており、収容部材係合軸部411が係止可能に構成されている。
【0106】
収容部材板状部422の左端(図16における右端)には、開放支持部材410のピン係止孔412が係止可能な収容係止ピン425が固着されている。そして、開放支持部材410の収容部材係合軸部411をスライド係合孔423の右端(図16における左端)までスライド移動させた状態で、開放支持部材410をガラス扉5の方に揺動させてピン係止孔412を収容係止ピン425に係止させると、開放支持部材410が収容部材板状部422の上部に平行に位置し、これにより開放支持部材410が収容部材420に収容されるようになっている。
【0107】
接続部材430は、樹脂材料を用いて射出成形等の成形手段により円筒状に一体的に形成される。接続部材430の中央部には嵌合孔431が形成されており、開放支持部材410の収容部材係合軸部411と嵌合するようになっている。
【0108】
そして、開放支持部材410の収容部材係合軸部411を収容部材板状部422のスライド係合孔423に上方から通過させた状態で、接続部材430の嵌合孔431に収容部材係合軸部411を圧入して嵌合させることで、接続部材430に開放支持部材410の上方への移動が規制されて、収容部材係合軸部411がスライド係合孔423とスライド移動可能に係合する。これにより、収容部材係合軸部411を揺動軸として開放支持部材410が収容部材420に揺動自在に且つスライド移動自在に連結される。
【0109】
係止部材440は、前枠2の上部裏面側に固定される係止部材基部441と、この係止部材基部441から直角に折り曲げられて前方に水平に突出する係止部材板状部442とを主体に構成され、所定板厚の金属板材を切断、孔開けおよび曲げ形成して図示する形状に形成される。係止部材基部441には複数の固定孔441a,…が孔開け形成されており、リベットやネジ等の締結手段をこれら複数の固定孔441a,…に通過させて前枠2へ締結固定させることで、係止部材基部441すなわち係止部材440が前枠2の上部裏面側に固設される。なお、係止部材440は、遊技盤10の着脱の妨げにならないように、前枠2における収容枠2aの上方に設けられるのが好ましい。
【0110】
係止部材板状部442の前端部近傍には、下方に突出する開放保持係止ピン443が固着されており、開放支持部材410のピン係止孔412が係止可能に構成されている。そして、ガラス扉5が前枠2に対して所定開放保持角度まで揺動させた状態で、開放支持部材410のピン係止孔412を開放保持係止ピン443に係止させるとともに、開放支持部材410の収容部材係合軸部411をスライド移動させて収容部材板状部422の開放保持係止孔424に係止させると、図15および図17に示すように、開放支持部材410によりガラス扉5が所定開放保持角度において前枠2に対して開放支持されるようになっている。
【0111】
このように構成される開放保持機構400において、開放支持部材410を収容部材420に収容するには、開放支持部材410の収容部材係合軸部411をスライド係合孔423の右端(図16における左端)までスライド移動させ、この状態で開放支持部材410をガラス扉5の方に揺動させてピン係止孔412を収容部材420の収容係止ピン425に係止させる。これにより、開放支持部材410が収容部材板状部422の上部に平行に位置して収容部材420に収容され、常にはこの状態でパチンコ機PMが使用に供される。
【0112】
一方、所定開放保持角度(例えば、110度)においてガラス扉5を前枠2に対して開放保持するには、まず、図17の二点鎖線で示すように、ガラス扉5を前枠2に対して少しだけ(所定開放保持角度より少ない角度だけ)開放揺動させる。次に、収容部材420に収容された開放支持部材410を前枠2の方に揺動させてピン係止孔412と収容係止ピン425との係止状態を解除するとともに、ピン係止孔412を係止部材440の開放保持係止ピン443に係止させる。
【0113】
そして、ガラス扉5を前枠2に対して所定開放保持角度まで開放揺動させるとともに、収容部材係合軸部411をスライド係合孔423の左端(図15および図16における右端)までスライド移動させて開放保持係止孔424に係止させる。そうすると、図15および図17に示すように、開放支持部材410によりガラス扉5が前枠2に対して開放支持され、この結果、所定開放保持角度においてガラス扉5が前枠2に対して開放保持される。
【0114】
これにより、前枠2の収容枠2aに複数のレバーL1,…を利用してセット保持された遊技盤10の着脱作業をスムーズに行うことができ、さらに、遊技盤10の前面側におけるメンテナンス作業をスムーズに行うことができる。なお、ガラス扉5が前枠2に対して開放保持された状態から、開放支持部材410を収容部材420に収容するには、前述と逆の作業を行えばよい。
【0115】
このため、以上のような構成の開放保持機構400によれば、開放支持部材410により、所定開放保持角度においてガラス扉5が前枠2に対して開放保持されるため、遊技盤10の着脱作業や、遊技盤10の前面側におけるメンテナンス作業をスムーズに行うことができる。
【0116】
また、上述の実施形態において、枠上部ヒンジ機構100がパチンコ機PMに設けられているが、これに限られるものではなく、例えば、スロットマシン等、ベース部材と、ベース部材に揺動開閉自在にヒンジ接続される開閉部材とを備えた遊技機に設けられていればよい。
【0117】
さらに、上述の実施形態において、枠上部ヒンジ機構100がパチンコ機PMの左上部に設けられるともに、枠下部ヒンジ機構200がパチンコ機PMの左下部に設けられているが、枠下部ヒンジ機構200がパチンコ機PMの左上部に設けられるともに、枠上部ヒンジ機構100がパチンコ機PMの左下部に設けられてもよい。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による遊技機のヒンジ機構によれば、軸部を第2板状部の後方に位置させると軸部がガイド部に当接し、揺動部材が軸部に押圧されて非軸係合位置に位置する状態で、軸部をガイド部に沿って前方に移動させると軸部が通過孔およびガイド孔に導かれ、軸部がガイド孔を通過して軸孔に位置すると揺動部材が付勢手段の付勢力を受けて軸係合位置に揺動し軸係合部が軸部と係合することで、揺動部材により軸部のガイド孔への移動が規制された状態で軸部が軸孔と係合するため、ベース部材に対して開閉部材を容易に装着させることができるとともに、一旦装着した後は、安定したヒンジ接続を行うことができる。
【0119】
また、軸係合部が軸部と係合した状態でロック部材により揺動部材の軸係合位置での揺動が規制されるため、揺動部材の揺動により軸係合部と軸部との係合が解除されることがなく、より安定したヒンジ接続を行うことができる。さらに、カバー部材により軸部や揺動部材が外部から見て覆われた状態となるため、パチンコ機の美感が向上するとともに、軸部や揺動部材等に対する不正行為の抑止が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るヒンジ機構を備えた遊技機の一例として示すパチンコ機の正面図である。
【図2】上記パチンコ機の裏面側を示す背面図である。
【図3】枠上部ヒンジ機構の分解斜視図である。
【図4】枠上部ヒンジ機構の分解正面図(部分断面図)である。
【図5】枠上部ヒンジ機構の分解平面図(部分断面図)である。
【図6】枠上部ヒンジ機構を外枠側と前枠側とに分離した状態を示す平面図である。
【図7】枠上部ヒンジ機構の側面図(部分断面図)である。
【図8】枠上部ヒンジ機構に構成される枠上部揺動金具と枠上部固定金具との連結開始状態を示す平面図(部分断面図)である。
【図9】枠上部揺動金具の軸部が枠上部固定金具のガイド孔に導かれた状態を示す平面図(部分断面図)である。
【図10】枠上部揺動金具と枠上部固定金具との連結過程を(a)(b)の順に時系列で表す説明図(側断面図)である。
【図11】扉上部ヒンジ機構の正面図(部分断面図)である。
【図12】枠上部ヒンジ機構および扉上部ヒンジ機構の平面拡大図(部分断面図)である。
【図13】枠下部ヒンジ機構の分解斜視図である。
【図14】中間ヒンジ機構の分解斜視図である。
【図15】開放保持機構の側面図である。
【図16】開放保持機構の分解斜視図である。
【図17】開放保持機構の平面図である。
【図18】従来のヒンジ機構の一例を示す斜視図である。
【図19】従来のヒンジ機構における別の例を示す斜視図である。
【符号の説明】
L1 レバー
L2 レバー
PA 遊技領域
PM パチンコ機
W1 軸受け幅
W2 軸導入幅
1 外枠
2 前枠(2a 収容枠)
4 施錠装置
5 ガラス扉
6 球皿
8 操作ハンドル
10 遊技盤
18 画像制御基板
30 裏セット盤
31 球貯留タンク
32 タンクレール
33 整列待機通路
34 賞球カセット
35 賞球排出通路
37 電源基板
38 主制御基板
50 扉上部ヒンジ機構
51 扉側揺動金具
52 扉側基部(52a 固定孔)
53a,53b 扉側板状部
54a,54b 扉側軸孔
55 ピン当接部
59 補強板金
61 取付軸(61a 面取り、61b 操作部)
62 軸付勢バネ
63 バネ受け部材
70 中間ヒンジ機構
71 中間揺動金具
72 揺動側基部
73 揺動側板状部
74 ピン孔
75 侵入防止部
79 補強板金
81 中間固定金具
82 固定側基部(82a 固定孔)
83 固定側板状部
84 両頭ピン
85 ヒンジ部材受け部
100 枠上部ヒンジ機構
110 枠上部揺動金具
111 揺動側基部(111a 固定孔)
112 揺動側板状部
113 軸部(113a 面取り)
114 枠側取付軸孔
115 軸ガイド溝
116 規制ピン取付孔
119 開放角度規制ピン(119a ネジ溝)
120 枠上部固定金具
121 固定側基部
122 固定孔
125 第1固定側板状部
126 揺動部材取付孔
127 ロックピン取付孔
128 係止ピン取付孔
131 第2固定側板状部
132 軸孔
133 ガイド孔
134 飾り部材取付孔
135 壁部
136 通過孔
139 切り欠き部
140 飾り部材
141 飾り部材取付部(141a 取付孔)
142 逃げ孔部
143 軸受け部
144 上動防止部
149 皿ネジ
150 揺動部材
151 揺動部材軸部
152 軸係合部
153 ガイド部
154 バネ係止孔
155 ロック片当接部
160 ロックピン
161 ネジ溝
162 十字溝
163 ロック片部
170 部材付勢バネ
175 バネ係止ピン
200 枠下部ヒンジ構造
210 枠下部固定金具
211 固定側基部
212 固定側板状部
215 支軸
220 枠下部揺動金具
221 揺動側基部
222 揺動側板状部
225 軸支持孔
400 開放保持機構
410 開放支持部材
411 収容部材係合軸部
412 ピン係止孔
413 把持部
420 収容部材
421 収容部材基部
422 収容部材板状部
423 スライド係合孔
424 開放保持係止孔
425 収容係止ピン
430 接続部材
431 嵌合孔
440 係止部材
441 係止部材基部(441a 固定孔)
442 係止部材板状部
443 開放保持係止ピン
500 第1ヒンジ部材(500′ 第1ヒンジ部材)
501 第1板状部
502 軸支持孔
503 導入開口
505 第2ヒンジ部材(505′ 第2ヒンジ部材)
506 第2板状部
507 支軸(507a 平面部)

Claims (1)

  1. 遊技機の側部上下に配設されて開閉部材をベース部材に対して揺動開閉自在にヒンジ接続させる上下一対のヒンジ機構における一方のヒンジ機構であって、
    前記開閉部材に固設された上方に突出する軸部を有する第1ヒンジ部材と、
    前記ベース部材に固設され、前方へ水平に突出する第1板状部と、前記第1板状部の前端部から下方へ段差状に折り曲げられて前方へ水平に突出する第2板状部とを有する第2ヒンジ部材と、
    一端側が前記第1板状部の下方に位置するとともに、他端側が前記一端から前方に延びて前記第2板状部の後端壁部に形成された通過孔を通過し前記第2板状部の上方に位置するように形成され、前記一端が前記第1板状部の下方に、前記他端と前記軸部とが係合可能な軸係合位置と、前記他端と前記軸部との係合を解除する非軸係合位置とに揺動可能に連結された揺動部材と、
    前記揺動部材を前記軸係合位置に向けて付勢する付勢手段と、
    前記揺動部材が前記軸係合位置に位置するときに前記揺動部材の揺動を規制可能なロック部材と、
    前記第2板状部の上方を覆うカバー部材とを備え、
    前記第2板状部に前記軸部と係合する軸孔とこの軸孔に繋がって後方に延びたガイド孔が形成されるとともに、前記第2板状部の後端壁部に前記軸部および前記揺動部材が通過可能な前記通過孔が前記ガイド孔に繋がって形成され、
    前記揺動部材の前記他端に前記軸部と係合可能な軸係合部が形成されるとともに、前記揺動部材の一側部にガイド部が前記軸係合部に繋がって後方に延びて形成されており、
    前記軸部を前記第2板状部の後方に位置させると前記軸部が前記ガイド部に当接し、前記揺動部材が前記軸部に押圧されて前記非軸係合位置に位置する状態で、前記軸部を前記ガイド部に沿って前方に移動させると前記軸部が前記通過孔および前記ガイド孔に導かれ、前記軸部が前記ガイド孔を通過して前記軸孔に位置すると前記揺動部材が前記付勢手段の付勢力を受けて前記軸係合位置に揺動し前記軸係合部が前記軸部と係合することで、前記揺動部材により前記軸部の前記ガイド孔への移動が規制された状態で前記軸部が前記軸孔と係合するとともに、
    前記軸係合部が前記軸部と係合した状態で前記ロック部材により前記揺動部材の揺動が規制可能に構成されることを特徴とする遊技機のヒンジ機構。
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