JP3977652B2 - 配信サービスの品質対応符号化制御方法及びその装置並びにそのプログラム - Google Patents

配信サービスの品質対応符号化制御方法及びその装置並びにそのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配信サーバから通信網を利用して映像や音声等のメディアをパケット化してクライアント端末に配信する配信サービスの品質対応符号化制御方法及びその装置並びにそのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネットなどのネットワークに代表される通信網を用いた情報伝達技術が急速に発展し、配信サーバから通信網を介して受信端末に映像や音楽などの情報をリアルタイムに配信することが可能になってきた。この様な配信サービスを実施する場合、受信端末における配信情報の品質がユーザの満足のゆくものであることが重要である。
【0003】
従来提供されている配信サービスでは、配信情報の品質を適切に保つために、概ね次の2つの手法により配信サーバにおける符号化速度の制御が実現されている。
【0004】
第1の方法は、受信者が符号化速度を指定する方法である。この方法は、配信サーバが予め複数の符号化速度のファイルを設置しておくか、或いは受信者の指定に合わせて符号化するかによって実現される。受信者は、クライアント端末で受信したストリームの品質が適していないと判断すると、符号化速度を再指定する要求を配信サーバに送信することを繰り返す。これにより、受信者が望む品質の配信ストリームを受信できるようになる。
【0005】
第2の方法は、通信網の品質の状況により配信サーバが自律的に符号化速度を制御する方法である。この方法は、サーバ・クライアント間の品質またはクライアント端末から配信サーバに送られる品質情報に基づいて、配信サーバが符号化速度を自律的に制御することで実現される。
【0006】
例えば、図2に示すように、コンテンツ属性(A〜C)毎に品質グレード別に要求される符号化速度は大きく異なる。図3において、横軸は映像伝送速度(kbps)を表し、縦軸は5段階のサービス品質グレードを表している。
【0007】
また、コンテンツ属性により、優先メディアが品質グレードに大きな影響を与える事も、良く知られた事実である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来及び現在提供されている配信サービスで実現されている符号化速度の制御は次のような解決すべき課題がある。
【0009】
第1に、コンテンツは、絵柄の精緻さや動きの激しさなどの、符号化・パケット化して配信する際の品質上の厳しさを示すクリティカリティと言われる属性や、情報的価値やエンターテイメント的価値等の映像ジャンルに対応する属性を有している。
【0010】
一般には、クリティカリティが高いコンテンツには広帯域な符号化速度が要求され、クリティカリティが小さいコンテンツには狭帯域な符号化速度が要求される。
【0011】
しかし、クリティカリティだけでは、符号化のパラメータは一意に決められない。例えば、情報的価値が高いという属性を有するコンテンツ、例えば、ニュースやショッピング情報などのコンテンツは、映像の品質をコマ送りなどで落としても、音声情報やテキスト情報が途切れることなく、高スループットで受信されることが重要である。
【0012】
一方、エンターテイメント的価値が高い属性を有するコンテンツ、例えば、映画やスポーツ中継などのコンテンツは、多少符号化速度を落としてでも、通信網での品質劣化変動に耐えて、受信時の品質変動を小さくすることが重要である。
【0013】
従って、サーバの管理者や通信網の管理者には、最も高品質を求められるコンテンツに対応した品質管理が要求されている。しかし、現実に予測不可能なトラヒック変動に対して、符号化速度の制御のみでは、受信者の望む品質でのストリーム配信が不可能な実態がある。
【0014】
第2に、マスサービスとして配信サービスを実現する場合、受信者の多くが適度に満足してサービスを利用する程度の品質の実現が要求される。これを、受信者が品質に対して満足いくまで繰り返し符号化速度を再指定する状況では、広範な配信サービス普及の妨げになる。
【0015】
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、コンテンツや受信者の属性を反映して符号化条件を制御し、受信者の望む品質でストリーム配信を行える配信サービス品質対応符号化制御方法及びその装置並びにそのプログラムを提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、通信網を利用して配信サーバからクライアント端末に映像や音声等のメディアを含むコンテンツをパケット化した配信ストリームを送信する配信サービスの品質対応符号化制御方法であって、コンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者属性との組み合わせ毎に、符号化パラメータと符号化速度情報を組み合わせた複数の符号化条件情報が格納されているサービス品質データベースを備えたコンピュータ装置に対して、前記配信サーバは、前記受信者によって要求された配信対象となるコンテンツの属性要求元の受信者属性に対応する配信ストリームの符号化条件の決定を依頼し、前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けた前記コンピュータ装置は、前記サービス品質データベースの情報を参照して、前記依頼された受信者属性とコンテンツの属性に対応する配信ストリームの符号化条件を決定し、該決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、前記配信サーバは、前記コンピュータ装置から通知された符号化条件を用いて配信ストリームを生成する配信サービス品質対応符号化制御方法を提案する。
【0017】
本発明の配信サービス品質対応符号化制御方法によれば、配信対象となるコンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者の属性とを考慮して符号化パラメータ及び符号化速度の制御が実施され、コンテンツ属性に適した配信ストリームが生成される。これにより、クリティカリティやエンタテイメント的価値などのコンテンツ属性に応じて最適な符号化条件を容易に設定することができる。これにより、各受信者の望む品質でのストリーム配信が可能となる。
【0018】
また、本発明の配信サービス品質対応符号化制御方法は、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報を前記サービス品質データベースに備え、前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けたコンピュータ装置が、前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する前に、前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得し、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出して、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定し、前記判定の結果、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすときは前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するようにした。
【0019】
これにより、配信サーバとクライアント端末との間の通信網の品質が何らかの原因によって変動したときにもサーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を設定することができる。
【0020】
また、本発明の配信サービス品質対応符号化制御方法は、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報を前記サービス品質データベースに備え、前記配信サーバからストリームの配信を受けているクライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得すると共に、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出し、前記クライアント端末に配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定し、前記判定の結果、前記配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するようにした。
【0021】
これにより、ストリームを配信している最中に、配信サーバとクライアント端末との間の通信網の品質が何らかの原因によって変動したときにもサーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を容易に再設定することができる。
【0022】
また、本発明の配信サービス品質対応符号化制御方法は、前記配信サーバからストリームの配信を受けている受信者からの品質変更指示を受けた際、クライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得すると共に、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出し、受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件があればその符号化条件を前記配信サーバに通知し、受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件がなければその旨を前記配信サーバに通知するようにした。
【0023】
これにより、ストリームを配信している最中に受信者からの品質変更指示を受けたときにもサーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を容易に再設定することができる。
【0024】
前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得するには、前記コンピュータ装置が、前記クライアント端末に対して試験パケットを送信し、該試験パケットを受信したクライアント端末からの応答を受信することによって前記配信サーバとクライアント端末との間の品質を計測しても良いし、或いは前記コンピュータ装置が、前記配信サーバにおいて計測されている配信サーバとクライアント端末との間の品質情報を前記配信サーバから取得しても良い。
【0025】
さらに、本発明は、上記配信サービス品質対応符号化制御方法を実現する装置として、コンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者属性との組み合わせ毎に、符号化パラメータと符号化速度情報を組み合わせた複数の符号化条件情報が格納されているサービス品質データベースと、前記受信者によって要求された配信対象となるコンテンツの属性と要求元受信者属性に対応する配信ストリームの符号化条件の決定依頼を前記配信サーバから受信する依頼受信手段と、前記配信サーバからの依頼に基づいて、前記サービス品質データベースの情報を参照して、前記要求元の受信者属性と配信対象となるコンテンツの属性に対応する配信ストリームの符号化条件を決定し、該決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する符号化方法決定手段とを備えている配信サービス品質対応符号化制御装置を提案する。
【0026】
さらに、本発明は、上記サーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を容易に設定できるようにするために、上記の配信サービス品質対応符号化制御装置において、前記サービス品質データベースに、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報とを備え、前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けたときに、前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する前に、前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得する品質取得手段と、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出して、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすときに前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する手段とを設けた。
【0027】
さらに、本発明は、ストリーム配信中にも、上記サーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を容易に再設定できるようにするために、上記の配信サービス品質対応符号化制御装置において、前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報とを備え、前記配信サーバからストリームの配信を受けているクライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得する手段と、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出して、前記クライアント端末に配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときに、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する手段とを設けた。
【0028】
また、本発明は、ストリームを配信している最中に受信者からの品質変更指示を受けたときにもサーバ・クライアント間品質に対応した符号化条件を容易に再設定することができるようにするために、前記配信サーバからストリームの配信を受けている受信者からの品質変更指示を受ける手段と、クライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得する手段と、前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出する手段と、受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件があればその符号化条件を前記配信サーバに通知する手段と、受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件がなければその旨を前記配信サーバに通知する手段とを設けた。
【0029】
また、本発明は、前記品質取得手段を、前記クライアント端末に対して試験パケットを送信する手段と、前記試験パケットを受信したクライアント端末からの応答を受信する手段と、前記応答によって前記配信サーバとクライアント端末との間の品質を判定する手段とを含む構成とすることによってサーバ・クライアント間品質を取得できるようにした。
【0030】
さらに、本発明は、前記配信サーバにおいて計測されている配信サーバとクライアント端末との間の品質情報を前記配信サーバから取得する手段を設けることにより、サーバ・クライアント間品質を取得できるようにした。
【0031】
また、本発明は、汎用のコンピュータ装置によって前記配信サービス品質対応符号化制御装置を構成できるようにするために、配信サービス品質対応符号化制御方法をコンピュータプログラムとなし、このプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体を構成した。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施形態における配信サービス品質対応符号化制御装置の接続例を示す図、図3は本発明の一実施形態における配信サービス品質対応符号化制御装置を示す構成図である。
【0034】
図1において、1は配信サーバで、映像および音声等のメディアをパケット化してインターネットなどの通信網2を介して各クライアント端末3に配信する。クライアント端末3は、配信サーバ1から配信されたパケットを受信して、映像や音声に変換して出力する。
【0035】
4は配信サーバ1と通信網2を接続する接続回線、5は配信サーバ1とクライアント端末3との間のパケットの流れである配信ストリームである。
【0036】
また、6はサービス品質対応符号化制御装置(以下、単に符号化制御装置と称する)で、周知のCPUを主体として構成されたコンピュータ装置からなり、モニタ用回線7を介して回線収容装置8に接続されていると共に、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1に接続され、予めインストールされているサービス品質対応符号化制御プログラムによって動作している。
【0037】
回線収容装置8は、配信サーバ1と接続回線4とモニタ用回線7を収容する。
【0038】
サーバ通信回線9は、受信者が要求したコンテンツやサービス品質グレード、配信サーバ1で観測されたサーバ・クライアント間品質に関するデータを配信サーバ1から符号化制御装置6に送信するために用いられると共に、符号化制御装置6で決定した符号化条件を符号化制御装置6から配信サーバ1に通知するために用いられる。
【0039】
即ち、配信サーバ1は、受信者から要求されたコンテンツを配信するとき或いは受信者から要求品質の指定を受けたときに、符号化制御装置6に対して配信ストリームの符号化条件の決定を依頼し、符号化制御装置6によって決定された符号化条件を用いてコンテンツのストリーム配信を行う。
【0040】
符号化制御装置6は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1から入力した符号化条件設定依頼を受けたときに、符号化パラメータや符号化速度などの符号化条件を決定して配信サーバ1に通知する。
【0041】
さらに、符号化制御装置6は、モニタ用回線7を介して接続回線4及び通信網2における配信サーバ1とクライアント端末3との間の品質を計測する或いは配信サーバ1から配信サーバ1が取得している配信サーバ1とクライアント端末3との間の品質情報を取得し、このサーバ・クライアント間品質に基づいて符号化条件を決定して配信サーバ1に通知する。
【0042】
符号化制御装置6は、図3に示すように、サービス品質データベース装置61と、受信者品質取得装置62、サーバ・クライアント品質計測装置63、符号化方法決定装置64、出力装置65から構成されている。ここで、符号化制御装置6内部の各装置61〜65の大部分はコンピュータプログラムによって構成されている。
【0043】
サービス品質データベース装置61は、サービス品質データベース611と、品質データ入力装置612とから構成されている。
【0044】
サービス品質データベース(以下、単にデータベースと称する)611には、受信者やコンテンツの属性及び通信網2の品質状況から符号化条件を決定するための情報が、事前の品質評価実験により求められて、品質データ入力装置612を介して格納されている。
【0045】
本実施形態では、コンテンツ(C)別の属性(データα)と、コンテンツ属性(α)別品質グレード(Q)別符号化方法条件(データβ)、受信者属性(L)別コンテンツ属性(α)別符号化方法条件デフォルト(データγ)、サーバ・クライアント間品質(N)別符号化条件(β)別実現可能品質グレード(データδ)の情報が、データベース611に格納されている。
【0046】
上記コンテンツ(C)別属性(データα)は、絵柄精緻性、動き量などのクリティカリティや、エンターテイメント性、情報的価値性、映像ジャンル等の属性情報を各コンテンツに対応づけた情報である。
【0047】
上記コンテンツ属性(α)別品質グレード(Q)別符号化方法条件(データβ)は、各コンテンツ属性(α)に対してサービス品質グレード(Q)を対応づけると共に、さらに各サービス品質グレード(Q)に対して符号化方法条件を対応づけた情報である。ここで、符号化方法条件は、優先メディア(M:音声/映像/テキスト)、符号化速度(V)、配信プロトコル(P)などから構成される。また、品質グレード(Q)(サービス品質の値)は、例えば1〜5の自然数を用いた数値で5段階表現される。ここで、サービス品質とは、映像や音声を視聴する被験者(受信者)の主観品質である。
【0048】
上記受信者属性(L)別コンテンツ属性(α)別符号化方法条件デフォルト(データγ)は、各受信者属性(L)に対してコンテンツ属性(α)を対応づけると共に、さらに各コンテンツ属性(α)に対して符号化方法条件デフォルトを対応づけた情報である。ここで、受信者属性とは、受信者に関する情報であり、例えば受信者の年齢、性別、インターネット経験者であるか否かなどの情報である。
【0049】
上記サーバ・クライアント間品質(N)別符号化条件別(β)実現可能品質グレード(データδ)は、各サーバ・クライアント間品質(N)に対して符号化条件(β)を対応づけると共に、さらに各符号化条件(β)に対して実現可能品質グレードを対応づけた情報である。
【0050】
尚、上記符号化条件(β)は、符号化パラメータと符号化速度とを組み合わせた条件であり、上記符号化パラメータは、コンテンツ情報をエンコードする際のパラメータである、Audio/Videoの符号化形式、画素数、フレームレート、画質の品質(動き優先/画質優先)を含んでいる。また、符号化パラメータの制御は、要求される品質レベルに合わせて制御する。例えば、回線が要求帯域を出せるか否かを判定して、出せない場合は、符号化速度を落としたり、フレームレートを落として画素数を維持したり、或いはフレームレートを維持して画素数を落とすなどの制御を行う。符号化速度に関しては、コンテンツの分野や属性によって速度を変える制御を行う。例えば、アニメやニュースなどの場合は低速度として、映画やバラエティーなどの場合は高速度とする。
【0051】
受信者品質取得装置62は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1に接続されていると共に、サーバ・クライアント品質計測装置63及び符号化方法決定装置64に接続されている。また、受信者品質取得装置62は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1から受信者が指定した要求品質の情報を取得してこれを保持すると共にこの情報を符号化方法決定装置64に送出する。
【0052】
サーバ・クライアント品質計測装置63は、試験パケット送信装置631と、試験パケット応答受信装置632、サーバ側品質取得部633、サーバ・クライアント品質判定装置634とから構成されている。
【0053】
試験パケット送信装置631は、モニタ用回線7とサーバ・クライアント品質判定装置634に接続され、サーバ・クライアント品質判定装置634の指示に基づいてモニタ用回線7を介して指示されたクライアント端末3に対して試験パケットを送信する。このときの試験パケットとして、例えば映像パケットフローを模擬するパケットが、パケット長や送信間隔も考慮して送信される。試験パケットの一例として、周知の「ping」や「udp」を用いることができる。
【0054】
試験パケット応答受信装置632は、モニタ用回線7とサーバ・クライアント品質判定装置634に接続され、上記試験パケットが送信された後にクライアント端末3から送信される応答を受信して、この受信した応答情報をサーバ・クライアント品質判定装置634に送出する。
【0055】
サーバ側品質取得部633は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1から受信したサーバ・クライアント間品質情報を取得してこれを保持すると共に、受信したサーバ・クライアント間品質情報をサーバ・クライアント品質判定装置634に送出する。
【0056】
サーバ・クライアント品質判定装置634は、符号化方法決定装置64の指示に基づいて試験パケット送信装置631に試験パケットの送信を指示すると共に、送信した試験パケットに対してクライアント端末3から受信した応答情報を試験パケット応答受信装置632から取得し、これらから配信サーバ1とクライアント端末3との間の通信網2及び接続回線4の品質を判定し、判定結果を符号化方法決定装置64に送出する。ここで、サーバ・クライアント間品質は、パケット損失率と、スループット、遅延時間、遅延時間の変動などの状態に基づいて判定される。
【0057】
ここで、上記「ping」の場合は、クライアント端末3からのエコーバックによって、パケット損失率を(未受信パケット数/送信パケット数)で求めることができ、遅延速度を往復遅延時間(RTT)によって求め、また、遅延速度の変動を往復遅延時間(RTT)の標準偏差によって求めることができる。また、「udp」の場合は、クライアント端末3にアプリケーションソフトをインストールしておき、パケット損失率を(未受信パケット数/送信パケット数)で求めることができ、遅延速度を(受信時刻−送信時刻)の計算によって求めることができ、遅延速度の変動を(受信時刻−送信時刻)の標準偏差によって求めることができる。
【0058】
符号化方法決定装置64は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1に接続されていると共に、サービス品質データベースと、受信者品質取得装置62、サーバ・クライアント品質判定装置634、出力装置65に接続されている。また、符号化方法決定装置64は、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1から受信した符号化条件の決定依頼を受信し、この依頼に基づいて符号化条件を決定し、決定した符号化条件を配信サーバ1に通知する。
【0059】
出力装置65は、オペレータの操作に基づいてサービス品質データベース611に蓄積されているデータの内容或いは符号化方法決定装置64が決定した符号化条件及び受信者品質取得装置に保持されている受信者から指示された要求品質などの情報を表示或いは印字したり、又は他の記録媒体に書き込むことができるようになっている。
【0060】
次に、前述の構成よりなる符号化制御装置6の動作を、図4乃至図9に示すフローチャートについて説明する。
【0061】
本実施形態では、クライアント端末3を操作する受信者は従来と同様にコンテンツ名のみを指定して配信サーバ1にコンテンツの配信を要求することができると共に、配信サーバ1に対してコンテンツ配信時の要求品質を指定することもできる。即ち、受信者は、コンテンツの受信に先立ってサービス品質グレードを指定することができると共に、コンテンツ受信中にもサービス品質グレードの変更指定を行うことができる。
【0062】
このとき受信者が指定できる項目には、受信者属性(L)と、コンテンツ名(C)、品質を優先するメディア(音声、映像、テキスト)(M)、指定品質グレード(Q)、指定符号化速度(V)が含まれる。これらの項目の情報は配信サーバ1からサーバ通信回線9を介して受信者品質取得装置62に格納される。
【0063】
また、受信者が指定するコンテンツ名(C)と、品質を優先するメディア(M)、指定品質グレード(Q)、指定符号化速度(V)は、サービス品質グレードとして受信者品質取得装置62に格納される。
【0064】
配信サーバ1から符号化条件決定依頼を受けた符号化方法決定装置64は、サーバ・クライアント間品質の計測を行う場合と行わない場合、さらに上記の要求品質の指定項目の内容に応じて符号化条件の決定方法を変えている。これらの各場合における一実施例を以下に説明する。
【0065】
【第1実施例】
受信者が指定品質グレード(Q)と指定符号化速度(V)とを指定せず、かつ、サーバ・クライアント間品質の計測を行わない場合は、図4に示すように、コンテンツ名(C)を指定し、受信者属性(L)または品質優先メディア(M)のみを指定した場合には、符号化制御装置6は、配信サーバ1から受信者のリクエスト(品質要求情報)を受信し(SA1)、符号化方法決定装置64によって、非指定項目に対して、デフォルト値を設定する(SA2)。
【0066】
このデフォルト値を設定するときに、符号化制御装置6は、受信者属性(L)と品質優先メディア(M)を受信者が指定したものに設定する。受信者属性(L)が指定されていないときは、受信者属性デフォルト値(L)(「一般」)を受信者属性として設定する。この受信者属性デフォルト値(L)はプログラム上に予め設定されている。
【0067】
また、品質優先メディア(M)が指定されていないときは、符号化制御装置6は、品質優先メディアデフォルト値(M)(例えば「音声」)を品質優先メディア(M)として設定する。この品質優先メディアデフォルト値(M)はプログラム上若しくは符号化方法決定装置64の装置外部から書き換え可能なメモリに予め設定されている。
【0068】
さらに、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サーバ・クライアント間品質(NW品質)(N)を品質デフォルト値Ndに設定する。この品質デフォルト値Ndはプログラム上に予め設定されている。
【0069】
次いで、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サービス品質データベース611を参照して、要求されたコンテンツ名(C)に対応したコンテンツ属性(α)を求め、データγ(受信者属性(L)別コンテンツ属性(α)別符号化方法条件デフォルト)から上記SA2で求めたデフォルト値を満たすようなデフォルトの符号化条件βを求め(SA3)、この符号化条件βをサーバ通信回線9を介して配信サーバ1に通知する(SA4)。
【0070】
【第2実施例】
サーバ・クライアント間品質の計測を行わない場合は、図5及び図6に示すように、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、配信サーバ1から受信者のリクエスト(品質要求情報)を受信し(SB1)、符号化方法決定装置64によって、非指定項目に対して、デフォルト値を設定する(SB2)。
【0071】
このデフォルト値を設定するときに、符号化制御装置6は、受信者属性(L)と品質優先メディア(M)、指定品質グレード(Q)、指定符号化速度(V)のうち受信者が指定したものは指定値に設定する。また、受信者属性(L)が指定されていないときは、受信者属性デフォルト値(L)(「一般」)を受信者属性として設定する。この受信者属性デフォルト値(L)は、前述のようにプログラム上に予め設定されている。
【0072】
また、品質優先メディア(M)が指定されていないときは、符号化制御装置6は、品質優先メディアデフォルト値(M)(例えば「音声」)を品質優先メディア(M)として設定する。この品質優先メディアデフォルト値(M)は、前述のようにプログラム上若しくは符号化方法決定装置64の装置外部から書き換え可能なメモリに予め設定されている。
【0073】
さらに、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サーバ・クライアント間品質(NW品質)(N)を品質デフォルト値Ndに設定する。この品質デフォルト値Ndは、前述のようにプログラム上若しくは符号化方法決定装置64の装置外部から書き換え可能なメモリに予め設定されている。
【0074】
次いで、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、前記受信者のリクエスト(品質要求情報)に指定品質グレード(Q)と指定符号化速度(V)が指定されているか否かを判定する(SB3)。
【0075】
この判定の結果、指定品質グレード(Q)と指定符号化速度(V)が指定されていないときは、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サービス品質データベース611を参照して、要求されたコンテンツ名(C)に対応したコンテンツ属性(α)を求め、データγ(受信者属性(L)別コンテンツ属性(α)別符号化方法条件デフォルト)から上記SB2で求めたデフォルト値を満たすようなデフォルトの符号化条件βを求め(SB4)、この符号化条件βをサーバ通信回線9を介して配信サーバ1に通知する(SB6)。
【0076】
また、前記SB3の判定の結果、指定品質グレード(Q)と指定符号化速度(V)が指定されているときは、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サービス品質データベース611を参照し、上記サーバ・クライアント間品質Nと指定された品質グレード(Q)を満たす符号化条件βを選定する(SB5)。
【0077】
この選定において、符号化方法決定装置64は、サービス品質データベース611を参照して、要求されたコンテンツ名(C)に対応したコンテンツ属性(α)を求め、サーバ・クライアント間品質Nと指定された品質グレード(Q)に基づいて、サービス品質データベース611に格納されているサーバ・クライアント間品質(N)別符号化条件別(β)実現可能品質グレード(Q)(データδ)とコンテンツ属性(α)別品質グレード(Q)別符号化方法条件(データβ)を参照して、上記サーバ・クライアント間品質Nと受信者によって指定された指定品質グレード(Q)とを満たす候補となる符号化条件(β)を選定する。ここで、符号化条件(β)は、符号化速度(V)と優先メディア(M)の条件を含んだものである。
【0078】
また、上記サーバ・クライアント間品質Nと受信者によって指定された品質グレード(Q)を満たす符号化条件(β)の候補が存在しない場合には、符号化方法決定装置64は、条件を緩和して、これを満たす符号化条件(β)の候補を選定する。
【0079】
条件を緩和するときの順序としては多様な実現方法が考えられるが、本実施形態では、例えば、次の(1)〜(3)の方法を用いている。
【0080】
(1)優先メディア(M)と符号化速度(V)を固定して、品質グレード(Q)を順次落とす方法。
【0081】
(2)優先メディア(M)、品質グレード(Q)を固定し、符号化速度(V)を順次落とす方法。
【0082】
(3)品質グレード(Q)、符号化速度(V)を固定し、優先メディア(M)を順次変更する方法。
【0083】
次いで、符号化方法決定装置64は、上記選定した符号化条件(β)をサーバ通信回線9を介して配信サーバ1に通知する(SB6)。
【0084】
尚、サーバ・クライアント間品質の計測を行わない装置構成とする場合は、サーバ・クライアント間品質計測装置63を設けなくてもよいことは言うまでもない。
【0085】
【第3実施例】
サーバ・クライアント間品質の計測を行う場合、図7及び図8に示すように、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、配信サーバ1から受信者のリクエスト(品質要求情報)を受信し(SC1)、符号化方法決定装置64によって、非指定項目に対して、デフォルト値を設定する(SC2)。
【0086】
このデフォルト値を設定するときに、符号化制御装置6は、受信者属性(L)と品質優先メディア(M)、指定品質グレード(Q)、指定符号化速度(V)のうち受信者が指定したものは指定値に設定する。また、受信者属性(L)が指定されていないときは、受信者属性デフォルト値(L)(「一般」)を受信者属性として設定する。この受信者属性デフォルト値(L)は、前述のようにプログラム上に予め設定されている。
【0087】
また、品質優先メディア(M)が指定されていないときは、符号化制御装置6は、品質優先メディアデフォルト値(M)(例えば「音声」)を品質優先メディア(M)として設定する。この品質優先メディアデフォルト値(M)は、前述のようにプログラム上若しくは符号化方法決定装置64の装置外部から書き換え可能なメモリに予め設定されている。
【0088】
さらに、符号化方法決定装置64は、サーバ・クライアント品質計測装置63からサーバ・クライアント間品質(NW品質)(N)を取得し、取得したサーバ・クライアント間品質値をNとして設定する。
【0089】
このとき、サーバ・クライアント品質計測装置63のサーバ・クライアント品質判定装置634は、図9に示すように、符号化方法決定装置64からサーバ・クライアント間品質(NW品質)測定指示を受信する(SD1)。このときのサーバ・クライアント間品質(NW品質)測定指示には、品質を優先するメディア(M)(音声、映像、テキスト)と、指定品質グレード(Q)、指定符号化速度(V)、符号化条件(β)の情報が含まれる。
【0090】
次いで、サーバ・クライアント品質判定装置634は、試験パケットを送出することでサーバ・クライアント間品質を計測する方法、或いはサーバ側品質取得部633を介して配信サーバ1からサーバ・クライアント間品質情報を取得する方法の何れかを用いて、サーバ・クライアント間品質を計測する。
【0091】
上記試験パケットを送出する方法を用いる場合、サーバ・クライアント品質判定装置634は、品質優先メディア(M)と指定符号化速度(V)及び指定品質グレード(Q)に基づいて試験パケット送出仕様を決定し、試験パケット送信装置631に指示してクライアント端末3に向かって上記決定した仕様の試験パケットを送出する。さらに、サーバ・クライアント品質判定装置634は、試験パケット応答受信装置632によって受信した試験パケットの応答を取得することでサーバ・クライアント間品質を計測し、その結果をサーバ・クライアント品質判定装置634に送信する(SD2)。
【0092】
この後、サーバ・クライアント品質判定装置634は、受信した結果からサーバ・クライアント間品質(NW品質)の統計化処理を行うことによってサーバ・クライアント間品質(N)を求める。このサーバ・クライアント間品質Nには、パケット損失率、スループット、遅延時間及び遅延時間の変動などが含まれる。
【0093】
さらに、サーバ・クライアント品質判定装置634は、サービス品質データベース611を参照し、上記求めたサーバ・クライアント間品質(N)に対応するサーバ・クライアント間品質(N)別符号化条件別(β)実現可能品質グレード(Q)(データδ)を抽出して、これが上記測定指示の条件を満たすか否かを判定し、この判定結果を符号化方法決定装置64に送信する(SD4)。
【0094】
次に、符号化制御装置6は、符号化方法決定装置64によって、サービス品質データベース611を参照し、上記サーバ・クライアント間品質Nと指定された品質グレード(Q)を満たす符号化条件βを選定する(SC3)。
【0095】
この選定において、符号化方法決定装置64は、サービス品質データベース611を参照して、要求されたコンテンツ名(C)に対応したコンテンツ属性(α)を求め、サーバ・クライアント間品質Nと指定された品質グレード(Q)に基づいて、サービス品質データベース611に格納されているサーバ・クライアント間品質(N)別符号化条件別(β)実現可能品質グレード(Q)(データδ)とコンテンツ属性(α)別品質グレード(Q)別符号化方法条件(データβ)を参照して、上記サーバ・クライアント間品質Nと受信者によって指定された指定品質グレード(Q)とを満たす候補となる符号化条件(β)を選定する。
【0096】
ここで、符号化条件(β)は、符号化速度(V)と優先メディア(M)の条件を含んだものである。
【0097】
また、上記サーバ・クライアント間品質Nと受信者によって指定された品質グレード(Q)を満たす符号化条件(β)の候補が存在しない場合には、符号化方法決定装置64は、条件を緩和して、これを満たす符号化条件(β1)の候補を選定すると共に、サーバ・クライアント品質計測装置63に指示して符号化条件(β1)に対応してサーバ・クライアント間品質(NW品質)(N)を再び計測し、符号化条件(β)を選定する。
【0098】
条件を緩和するときの順序としては多様な実現方法が考えられるが、本実施形態では、例えば、次の(1)〜(3)の方法を用いている。
【0099】
(1)優先メディア(M)と符号化速度(V)を固定して、品質グレード(Q)を順次落とす方法。
【0100】
(2)優先メディア(M)、品質グレード(Q)を固定し、符号化速度(V)を順次落とす方法。
【0101】
(3)品質グレード(Q)、符号化速度(V)を固定し、優先メディア(M)を順次変更する方法。
【0102】
次いで、符号化方法決定装置64は、上記選定した符号化条件(β)をサーバ通信回線9を介して配信サーバ1に通知する(SC4)。
【0103】
この通知を受信した配信サーバ1は、通知された符号化条件(β)によって、配信ストリームを生成する。
【0104】
このように、ストリームの配信前に、符号化条件を決定するためにサーバ・クライアント間品質を計測し、さらにサービス品質データベース611の蓄積情報に基づいて符号化条件を決定しているので、通信網2や接続回線4のサーバ・クライアント間品質の状況とその変動に即した適切な符号化条件を決定し、豊富なコンテンツに対して自動的に良好な品質グレードで配信サービスを提供することができる。
【0105】
また、符号化制御装置6は、配信サーバ1からクライアント端末3にストリームが配信されている最中に、その配信ストリームの品質を最適に保つように符号化条件を再設定するための機能(SC5)も有している。
【0106】
即ち、配信中のストリームに対して、現在設定されている優先メディア(M)および符号化速度(V)の符号化条件下で受信者が指定する品質グレード(Q)が実現可能か否かを判定するために、試験パケット送出によるサーバ・クライアント間品質(N1)または配信サーバ1側で計測されているサーバ側品質(S1)を取得する。試験パケットによる計測は、前述と同様である。サーバ側品質(S1)は、配信サーバ1からサーバ通信回線9を介してサーバ・クライアント品質計測装置63が取得する。
【0107】
サーバ・クライアント品質計測装置63による計測の結果を受け、符号化方法決定装置64は、品質グレード(Q)か満たされない場合、計測されたサーバ・クライアント間品質(N1)又はサーバ側品質(S1)から、優先メディア(M)、符号化速度(V)、または品質グレード(Q)を変更した符号化条件(β)を求め、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1に送信する。
【0108】
これを受けた配信サーバ1は、受信した符号化条件を再設定してストリームを配信する。
【0109】
これにより、配信中のストリームに対しても最適な品質を保つように符号化条件を再設定することができる。
【0110】
また、符号化制御装置6は、ストリーム配信中の受信者からの品質変更指定に応じて符号化条件を決定する機能(SC6)を有している。これにより、受信者は、ストリーム配信中に品質変更を指定することが可能である。
【0111】
即ち、受信者からの品質変更指定は、配信サーバ1を経由し、サーバ通信回線9を介して受信者品質取得装置62に格納されると共に、配信サーバ1から符号化方法決定装置64に対して符号化条件の決定依頼が送信される。
【0112】
この依頼を受けた符号化方法決定装置64は、既に得られているサーバ・クライアント間品質の計測結果から、指定された要求品質が実現可能であると判定される場合は、優先メディア(M)、符号化速度(V)、または品質グレード(Q)を変更した符号化条件(β)を求めて、サーバ通信回線9を介して配信サーバ1に送信する。また、既に得られているサーバ・クライアント間品質の計測結果から実現不可能であると判定された場合、符号化方法決定装置64は、サーバ通信回線9及び配信サーバ1を介してクライアント端末3に変更が不可能である旨を通知する。
【0113】
前述したように、本実施形態では、コンテンツ属性を反映した符号化パラメータの制御を行うことができると共に、受信者属性や受信者の要求品質に基づく符号化パラメータの制御を行うことができる。
【0114】
また、本実施形態では、サーバ・クライアント間品質を計測し、このサービス品質評価結果に基づき、多くの受信者にとって適切なサービス品質を事前に把握して、これに合った適切な符号化条件を設定してストリーム配信することが可能になる。
【0115】
さらに、本実施形態では、受信者が希望する要求サービス品質グレードを指定し、また計測されたサーバ・クライアント間品質をもとにして符号化パラメータまで含めた符号化条件の制御を実施できるので、最適な配信サービスの享受が可能となる。
【0116】
また、上記サービス品質対応符号化制御プログラムを記録したフレキシブルディスクや光ディスク、光磁気ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体を作成して配布することにより、一般のコンピュータ装置を用いて上記サービス品質対応符号化制御装置6を容易に構成することができる。
【0117】
尚、前述した実施形態は本発明の一具体例であって、本発明が上記実施形態のみに限定されることはない。例えば、前述した第1乃至第3実施例の処理動作は一具体例であって、これらの処理の組み合わせ或いは部分的変更を行った処理においてもほぼ同様の効果を奏することができる。
【0118】
また、上記実施形態では配信サーバ1とは別にサービス品質対応符号化制御装置6を設けたが、配信サーバ1内にサービス品質対応符号化制御装置6を備えても良い。この場合、サービス品質対応符号化制御処理を全てソフトウェアーによって実施することも可能である。
【0119】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、受信者の指定又は受信者属性またはそれが無い場合は、予め求めてある適切な品質グレードが格納されているデータベースから、通信網やサーバの品質状況とその変動に即した適切な符号化方法を決定し、配信サーバに送信するもので、豊富なコンテンツに対して自動的に良好な品質グレードで配信サービスを提供できる事から、配信サービスの普及に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における配信サービス品質対応符号化制御装置の接続例を示す図
【図2】 従来の映像伝送速度とサービス品質の関係を示す図
【図3】 本発明の一実施形態における配信サービス品質対応符号化制御装置を示す構成図
【図4】 本発明の一実施形態における第1実施例の動作を説明するフローチャート
【図5】 本発明の一実施形態における第2実施例の動作を説明するフローチャート
【図6】 本発明の一実施形態における第2実施例の動作を説明するフローチャート
【図7】 本発明の一実施形態における第3実施例の動作を説明するフローチャート
【図8】 本発明の一実施形態における第3実施例の動作を説明するフローチャート
【図9】 本発明の一実施形態における第3実施例の動作を説明するフローチャート
【符号の説明】
1…配信サーバ、2…通信網、3…クライアント端末、4…接続回線、5…配信ストリーム、6…サービス品質対応符号化制御装置、7…モニタ用回線、8…回線収容装置、9…サーバ通信回線、61…サービス品質データベース装置、611…サービス品質データベース、612…品質データ入力装置、62…受信者品質取得装置、63…サーバ・クライアント品質計測装置、631…試験パケット送信装置、632…試験パケット応答受信装置、633…サーバ側品質取得部、634…サーバ・クライアント品質判定装置、64…符号化方法決定装置、65…出力装置。

Claims (17)

  1. 通信網を利用して配信サーバからクライアント端末に映像や音声等のメディアを含むコンテンツをパケット化した配信ストリームを送信する配信サービスの品質対応符号化制御方法であって、
    コンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者属性との組み合わせ毎に、符号化パラメータと符号化速度情報を組み合わせた複数の符号化条件情報が格納されているサービス品質データベースを備えたコンピュータ装置に対して、前記配信サーバは、前記受信者によって要求された配信対象となるコンテンツの属性要求元の受信者属性に対応する配信ストリームの符号化条件の決定を依頼し、
    前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けた前記コンピュータ装置は、前記サービス品質データベースの情報を参照して、前記依頼された受信者属性とコンテンツの属性に対応する配信ストリームの符号化条件を決定し、該決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、
    前記配信サーバは、前記コンピュータ装置から通知された符号化条件を用いて配信ストリームを生成する
    ことを特徴とする配信サービス品質対応符号化制御方法。
  2. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報を有し、
    前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けたコンピュータ装置は、前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する前に、前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得すると共に、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出し、
    前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定し、
    前記判定の結果、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすときは前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、
    前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する
    ことを特徴とする請求項1に記載の配信サービス品質対応符号化制御方法。
  3. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報を有し、
    前記配信サーバからストリームの配信を受けているクライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得すると共に、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出し、
    前記クライアント端末に配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定し、
    前記判定の結果、前記配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配信サービス品質対応符号化制御方法。
  4. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた、複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報を有し、
    前記配信サーバからストリームの配信を受けている受信者からの品質変更指示を受けた際に、
    クライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得すると共に、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出し、
    受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件があればその符号化条件を前記配信サーバに通知し、
    受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件がなければその旨を前記配信サーバに通知する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の配信サービス品質対応符号化制御方法。
  5. 前記の配信サービス品質対応符号化制御方法を実現するコンピュータ装置は、前記クライアント端末に対して試験パケットを送信し、該試験パケットを受信したクライアント端末からの応答を受信する方法、或いは前記配信サーバにおいて計測されている配信サーバとクライアント端末との間の品質情報を前記配信サーバから取得する方法のうちの少なくとも何れか一方を用いて前記配信サーバとクライアント端末との間の品質を計測する
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れかに記載の配信サービス品質対応符号化制御方法。
  6. 通信網を利用して配信サーバからクライアント端末に映像や音声等のメディアを含むコンテンツをパケット化した配信ストリームを送信する配信サービスの品質対応符号化制御装置であって、
    コンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者属性との組み合わせ毎に、符号化パラメータと符号化速度情報を組み合わせた複数の符号化条件情報が格納されているサービス品質データベースと、
    前記受信者によって要求された配信対象となるコンテンツの属性と要求元受信者属性に対応する配信ストリームの符号化条件の決定依頼を前記配信サーバから受信する依頼受信手段と、
    前記配信サーバからの依頼に基づいて、前記サービス品質データベースの情報を参照して、前記要求元の受信者属性と配信対象となるコンテンツの属性に対応する配信ストリームの符号化条件を決定し、該決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する符号化方法決定手段とを備えている
    ことを特徴とする配信サービス品質対応符号化制御装置。
  7. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報とを備え、
    前記配信サーバから符号化条件の決定依頼を受けたときに、前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する前に、前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得する品質取得手段と、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出して、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすときに前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知し、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する手段とを設けた
    ことを特徴とする請求項6に記載の配信サービス品質対応符号化制御装置。
  8. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報とを備え、
    前記配信サーバからストリームの配信を受けているクライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得する手段と、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出して、前記クライアント端末に配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときに、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する手段とを設けた
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の配信サービス品質対応符号化制御装置。
  9. 前記サービス品質データベースは、サーバ・クライアント間品質毎に、符号化パラメータと符号化速度情報とを組み合わせた、複数の符号化条件情報と各符号化条件での実現可能サービス品質グレード情報とを備え、
    前記配信サーバからストリームの配信を受けている受信者からの品質変更指示を受ける手段と、
    クライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得する手段と、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出する手段と、
    受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件があればその符号化条件を前記配信サーバに通知する手段と、
    受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件がなければその旨を前記配信サーバに通知する手段とを設けた
    ことを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れかに記載の配信サービス品質対応符号化制御装置。
  10. 前記品質取得手段は、前記クライアント端末に対して試験パケットを送信する手段と、前記試験パケットを受信したクライアント端末からの応答を受信する手段と、前記応答によって前記配信サーバとクライアント端末との間の品質を判定する手段とを含む
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の配信サービス品質対応符号化制御装置。
  11. 前記品質取得手段は、前記配信サーバにおいて計測されている配信サーバとクライアント端末との間の品質情報を前記配信サーバから取得する手段を含む
    ことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の配信サービス品質対応符号化制御装置。
  12. 通信網を利用してクライアント端末に映像や音声等のメディアを含むコンテンツをパケット化した配信ストリームを送信する配信サーバに接続されると共に、コンテンツの属性と前記クライアント端末を操作する受信者の年齢及び性別及びインターネット経験者であるか否かの情報である受信者属性との組み合わせ毎に符号化パラメータと符号化速度情報を組み合わせた複数の符号化条件情報が格納されているサービス品質データベースを備えたコンピュータ装置を、前記配信サーバから配信対象となるコンテンツの名に対応する配信ストリームの符号化条件の決定依頼を受けて、決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するサービス品質対応符号化制御装置として動作させる配信サービス品質対応符号化制御プログラムであって、
    前記配信対象となるコンテンツを含むと共に前記受信者属性とコンテンツを構成するメディアのうち品質を優先するメディアと指定品質グレードと指定符号化速度を指定可能な前記クライアント端末を操作する受信者のリクエストに対応する配信ストリームの符号化条件の決定依頼を前記配信サーバから受信するステップと、
    前記受信した受信者のリクエストに基づいて、前記サービス品質データベースの情報を参照し、前記受信者のリクエストに対応する配信ストリームの符号化条件を決定するステップと、
    前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するステップとを含む
    ことを特徴とする配信サービス品質対応符号化制御プログラム。
  13. 前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知する前に、前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得するステップと、
    前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を前記サービス品質データベースから1つ以上抽出するステップと、
    前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定するステップと、
    前記判定の結果、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすときは前記決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するステップと、
    前記判定の結果、前記決定した符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するステップとを含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の配信サービス品質対応符号化制御プログラム。
  14. 前記配信サーバからストリームの配信を受けているクライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得するステップと、
    前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を前記サービス品質データベースから1つ以上抽出するステップと、
    前記クライアント端末に配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たすか否かを判定するステップと、
    前記判定の結果、前記配信されているストリームの符号化条件が前記抽出した符号化条件を満たさないときは、前記抽出した1つ以上の符号化条件に基づいて決定した符号化条件を前記配信サーバに通知するステップとを含む
    ことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の配信サービス品質対応符号化制御プログラム。
  15. 前記配信サーバからストリームの配信を受けている受信者からの品質変更指示を受けるステップと、
    前記品質変更指示を受けた後、クライアント端末と配信サーバとの間の品質を取得するステップと、
    前記サービス品質データベースから前記取得したサーバ・クライアント間品質に対応する前記配信ストリームの符号化条件を1つ以上抽出するステップと、
    前記受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件があればその符号化条件を前記配信サーバに通知するステップと、
    受信者からの品質変更指示に含まれるサービス品質グレードを満たす符号化条件がなければその旨を前記配信サーバに通知するステップとを含む
    ことを特徴とする請求項12乃至請求項14の何れかに記載の配信サービス品質対応符号化制御プログラム。
  16. 前記配信サーバと前記クライアント端末との間の品質を取得するステップは、前記クライアント端末に対して試験パケットを送信し、該試験パケットを受信したクライアント端末からの応答を受信することによって前記配信サーバとクライアント端末との間の品質を計測するステップか或いは前記配信サーバにおいて計測されている配信サーバとクライアント端末との間の品質情報を前記配信サーバから取得するステップのうちの少なくとも何れか一方のステップを含む
    ことを特徴とする請求項13又は請求項15に記載の配信サービス品質対応符号化制御プログラム。
  17. 前記請求項12乃至請求項16の何れかに記載の配信サービス品質対応符号化制御プログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体。
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