JP2005217863A - Ip電話端末装置、その制御方法及びプログラム、ip電話システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】通話路制御部20は、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について通話先の端末との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する。フレームコピー部25及びエコー送信部22は、通話先から送信されたパケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する。遅延計測部15は、通話先へ送信するパケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する。調整部27は、前記計測の結果に基いて、エンコーダ12、フレーマ13、FIFO部24、デコーダ23などにおける設定内容を調整する。
【選択図】図1
Description
〔1.構成〕
本実施形態は、図1の構成図に示すように、IP電話端末装置(「IP電話端末」や単に「端末」とも呼ぶ)A,Bに代表される複数の各端末と、各端末間で通話の開始及び切断を制御するSIPサーバ、VoIPサーバなどの制御サーバであるソフトスイッチ1とを、インターネット2で接続したIP電話システムであり、端末A,B間にインターネット2経由で電話サービスを提供するものである。
上記のように構成された本実施形態は以下のように作用する。
〔2−1.基本動作〕
まず、通話時の基本動作としては、例えば送話側端末Aで、マイク11が拾ったアナログ波形をエンコーダ12が、事前に指定されたCODEC(符号化復号化)規則にしたがいデジタル連続情報へ符号化(コード化)する。その連続情報をもとにフレーマ13が、やはり事前に指定された内容にそって(例えば20ミリ秒分のデータが蓄積されるごとに)インターネット送出用のIPパケットへの分割すなわちフレーム化を行い、それらのIPパケットを送信制御部14が通話先の端末Bへ宛ててインターネット2に送出する。
上記のような通話の開始のときは、発呼元の例えば端末Aから希望通話先の例えば端末Bを指定して、インターネット2経由でソフトスイッチ1へサービス開始の要求を行う。サービス開始の要求は例えば、端末AのユーザID、ログインパスワード、希望通話先の「050〜」で始まる電話番号などであり、これに対し例えば、ソフトスイッチ1は希望通話先の端末がすでに通話中でないことを確認のうえ、希望通話先の端末Bについて例えば現在割当中のIPアドレスなどの識別情報を発呼元の端末Aに返信する。
すなわち、通信を開始すると、双方からの通話路に加え(ステップ1)、一方又は双方の送話IPパケットをエコーループバック処理(折り返し)するための返送路すなわちエコーバック経路も設定される(ステップ2,3)。例えば、発呼側端末Aの通話路制御部20と、着呼側端末Bの通話路制御部20との間で、所定のリンク制御ポート間の論理的ネゴシエーションにより、それぞれの空きポート間に、端末Aからみた場合の送話路と受話路、それぞれのエコー路の計4つの伝送路が設定される。図1に対応したその一例を下に示す。
伝送路 用 途 A側ポート 方向 B側ポート プロトコル
R0 リンク制御 35786 ⇔ 35786 TCP
R1 A→B送話 1105 → 1146 UDP
R2 A←Bエコー 1108 ← 1147 UDP
R3 A←B受話 1112 ← 1149 UDP
R4 A→Bエコー 1113 → 1151 UDP
以上のような伝送路を使った通話時の処理は、次のようになる。例えば、端末AからBへの送話分のパケットについて、端末Aの送信制御部14は、IPパケットの全て又は適当な間隔でサンプリングした一部について、その識別情報と送信時刻とを遅延制御部15に通知し、所定のメモリ領域に記憶させる。
端末Aでは、端末BからエコーバックされてくるIPパケットをエコー受信部18が受信すると、遅延制御部15がそのIPパケットの到着時刻を記録された前記送信時刻と比較することにより、伝送路上における往復遅延時間を計測する(ステップ4)。この遅延時間すなわち通話路品質情報に基づき、調整部27がエンコーダ12又はフレーマ13の少なくとも一方について処理条件を調整する。調整は、対応するデコーダ23又はFIFO部24にも反映される。例えば、遅延時間から判断して、その時点で使用しているエンコーダ12のビットレートや、フレーマ13のパケット化サイクルタイムの設定値が、規定の通話品質に対し不適当な場合(ステップ5)、それら通話路設定内容の設定値を適正値に修正し通話サービスの品質を向上させる(ステップ6)。
以上のような本実施形態では、送話分のエコーバックに基き遅延を計測することで、通信ネットワーク内の負荷変動に伴う伝送品質を随時確認し、それに基いて符号化、復号化、パケット処理の設定内容をサービス品質の維持に最適な状態に調整するので、簡単廉価に優れた通話品質が実現される。
また、図1の端末A中、破線で囲んで示す構成部分は、遠端エコーキャンセルのための省略可能なオプション構成であり、次のような構成、作用、効果を有する。すなわち、第二FIFO部17と、第二デコーダ16と、減衰器19とは、エコーバック経路から返送されたパケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る。
2…インターネット
A,B…IP電話端末
11…マイク
12…エンコーダ
13…フレーマ
14…送信制御部
15…遅延計測部
16…第二デコーダ
17…第二FIFO部
18…エコー受信部
19…減衰部
20…通話路制御部
21…スピーカ
22…エコー送信部
23…デコーダ
24…FIFO部
25…フレームコピー部
27…調整部
Claims (10)
- 所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行う処理手段により、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置において、
通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する手段と、
通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する手段と、
前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する手段と、
前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整手段と、
を情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とするIP電話端末装置。 - 前記調整手段は、
通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のIP電話端末装置。 - 前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る手段と、
前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する手段と、
を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とする請求項1又は2記載のIP電話端末装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載のIP電話端末装置を複数と、
前記各IP電話端末装置間で通話の開始及び切断を制御する制御サーバと、
を通信ネットワークで接続したことを特徴とするIP電話システム。 - 所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行うことにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置の制御方法において、
通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する処理と、
通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する処理と、
前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する処理と、
前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整処理と、
を情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とするIP電話端末装置の制御方法。 - 前記調整処理は、
通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整することを特徴とする請求項5記載のIP電話端末装置の制御方法。 - 前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る処理と、
前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する処理と、
を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とする請求項5又は6記載のIP電話端末装置の制御方法。 - コンピュータを制御することで、所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行わせることにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受させるIP電話端末装置の制御プログラムにおいて、
そのプログラムは前記コンピュータに、
通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定させ、
通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送させ、
前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測させ、
前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整させることを特徴とするIP電話端末装置の制御プログラム。 - 前記プログラムは前記コンピュータに、
通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整させることを特徴とする請求項8記載のIP電話端末装置の制御プログラム。 - 前記プログラムは前記コンピュータに、
前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得させ、
前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算させることを特徴とする請求項8又は9記載のIP電話端末装置の制御プログラム。
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JP2004023184A JP2005217863A (ja) | 2004-01-30 | 2004-01-30 | Ip電話端末装置、その制御方法及びプログラム、ip電話システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8467444B2 (en) | 2008-06-16 | 2013-06-18 | Canon Kabushiki Kaisha | Information processing system, information processing apparatus, information processing method, and program |
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2004
- 2004-01-30 JP JP2004023184A patent/JP2005217863A/ja active Pending
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