JP2005217863A - Ip電話端末装置、その制御方法及びプログラム、ip電話システム - Google Patents

Ip電話端末装置、その制御方法及びプログラム、ip電話システム Download PDF

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Abstract

【課題】個別の通話ごとに品質の測定結果に応じ、通話品質に影響する設定内容を動的に調整することにより、簡単廉価に優れた通話品質を実現するIP電話の技術を提供する。
【解決手段】通話路制御部20は、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について通話先の端末との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する。フレームコピー部25及びエコー送信部22は、通話先から送信されたパケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する。遅延計測部15は、通話先へ送信するパケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する。調整部27は、前記計測の結果に基いて、エンコーダ12、フレーマ13、FIFO部24、デコーダ23などにおける設定内容を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信ネットワーク経由で音声通話を行うIP電話の技術の改良に関するもので、特に、個別の通話ごとに品質の測定結果に応じ、通話品質に影響する設定内容を動的に調整することにより、簡単廉価に優れた通話品質を実現するものである。
近年、インターネットを中心とするIP(インターネットプロトコル)ネットワーク技術と、デジタル情報処理技術との相乗的発達に伴い、インターネットなどの通信ネットワーク経由で音声通話を行うVoIPやIP電話(インターネット電話を含む)の技術が普及しつつある。IP電話では、音声を断続的にパケット伝送することで、従来の回線交換と比べ多数者が回線を有効利用できる統計多重効果が得られ、距離を問わず通話が低廉化される。また、経路制御による障害迂回により信頼性も向上する。
なお、IP電話はIPネットワークを主な前提とするが、通信ネットワークの種類や構成は多様であるから本出願はそれらに限定されず、ATM(非同期転送モード)やFR(フレームリレー)など各種の通信ネットワークや、それらにおけるVoATMやVoFRなどの各種音声伝達技術も対象とする。
特開2001−298479
ところで、上記のようなIP電話が伝送経路とする通信ネットワークは、動的ルーティングやトラフィックのバースト性などを背景として不規則に変動しがちな特性があり、そのような変動はジッタなどのサービス品質阻害要因となり得る懸念要素である。
しかるところ、従来のIP電話は、サービス品質を確認する手段を持たず、また、動作内容もあらかじめ画一的に固定され、サービス品質を動的に改善する技術も伴っていなかった。このため、多数の利用者に安定した品質のサービスを提供することは困難であり、例えば安定性をバックボーン等の余裕に求めればコスト高となる一方、従来のままでは品質の不安定さに見合った価格水準から脱せないなど、技術上経済上の不利益が大きく、それらの解決が潜在的に待望されていた。
サービス品質に関連する従来技術としては、ネットワークの混雑時に送信プロトコルをUDPからTCPへ切り替える提案はあるが(特許文献1参照)、プロトコル自体の切り替えは、その負担や音途切れのリスクが大きい割に、伝送データ量自体は大きく変わらず効果的な解決手段ではなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するもので、その目的は、個別の通話ごとに品質の測定結果に応じ、通話品質に影響する設定内容を動的に調整することにより、簡単廉価に優れた通話品質を実現するIP電話の技術を提供することである。
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行う処理手段により、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置において、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する手段と、通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する手段と、前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する手段と、前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整手段と、を情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1の発明を方法という見方から捉えたもので、所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行うことにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置の制御方法において、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する処理と、通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する処理と、前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する処理と、前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整処理と、を情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項1,5の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、コンピュータを制御することで、所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行わせることにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受させるIP電話端末装置の制御プログラムにおいて、そのプログラムは前記コンピュータに、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定させ、通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送させ、前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測させ、前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整させることを特徴とする。
請求項4のIP電話システムは、請求項1から3のいずれか一項に記載のIP電話端末装置を複数と、前記各IP電話端末装置間で通話の開始及び切断を制御する制御サーバと、を通信ネットワークで接続したことを特徴とする。
これらの態様では、送話分のエコーバックに基き遅延を計測することで、通信ネットワーク内の負荷変動に伴う伝送品質を随時確認し、それに基いて符号化、復号化、パケット処理の設定内容をサービス品質の維持に最適な状態に調整するので、簡単廉価に優れた通話品質が実現される。
請求項2の発明は、請求項1記載のIP電話端末装置において、前記調整手段は、通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整するように構成されたことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項2の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項5記載のIP電話端末装置の制御方法において、前記調整処理は、通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項2,6の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、請求項8記載のIP電話端末装置の制御プログラムにおいて、前記プログラムは前記コンピュータに、通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整させることを特徴とする。
これらの態様では、エコーバックや受話分のパケットに関し到着間隔のばらつきも判断や調整に用いることで、ジッタなどの音声通話品質に影響する重要要素についても対処可能となる。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載のIP電話端末装置において、前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る手段と、前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する手段と、を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項3の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項5又は6記載のIP電話端末装置の制御方法において、前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る処理と、前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する処理と、を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項3,7の発明をコンピュータのプログラムという見方から捉えたもので、請求項8又は9記載のIP電話端末装置の制御プログラムにおいて、前記プログラムは前記コンピュータに、前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得させ、前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算させることを特徴とする。
これらの態様では、エコーバックされたパケットから自分の送話分音声を再現し減衰させることで人為的にエコー成分を得て、通話先からの受話分から減ずることで、通話先からの受話分に回り込んだ自分の声が遅れて響いてくる遠端エコー(送話者側エコー)が効果的かつ確実に消去(キャンセル)される。
以上のように、本発明によれば、個別の通話ごとに品質の測定結果に応じ、通話品質に影響する設定内容を動的に調整することにより、簡単廉価に優れた通話品質を実現するIP電話の技術を提供することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」と呼ぶ)について添付の図を参照して説明する。
〔1.構成〕
本実施形態は、図1の構成図に示すように、IP電話端末装置(「IP電話端末」や単に「端末」とも呼ぶ)A,Bに代表される複数の各端末と、各端末間で通話の開始及び切断を制御するSIPサーバ、VoIPサーバなどの制御サーバであるソフトスイッチ1とを、インターネット2で接続したIP電話システムであり、端末A,B間にインターネット2経由で電話サービスを提供するものである。
端末の構成については、図1では端末Aについて全体を示し、端末Bの構成は上下左右反転の配置で一部を示すが、各端末は共通の構成でよく、端末Aと端末Bは対称的に構成され作用する。すなわち、各端末A,Bは、各端末所定の設定内容に基いて、符号化(エンコーダ12)、復号化(デコーダ23)及びパケットの処理(フレーマ13、FIFO部24)を行う各処理手段により、音声を通信ネットワーク経由でパケット(本出願ではフレームやセルを含む広義の概念である)として通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置である。
具体的には、各端末A,Bは、送話用マイク11、受話用スピーカ21の他、図1に示す各部分を備え、各部分は、ワイヤードロジックやASICなどの情報処理回路、コンピュータプログラムや、FPGAのようなプログラマブルコントローラなどにより、下記のように作用する手段として実現される。例えば、通話路制御部20は、通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について通話先の端末との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する手段である。また、フレームコピー部25及びエコー送信部22は、通話先から送信されたパケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する手段を構成している。また、遅延計測部15は、通話先へ送信するパケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する手段であり、調整部27は、前記計測の結果に基いて、エンコーダ12、フレーマ13、FIFO部24、デコーダ23などにおける前記設定内容を調整する調整手段である。
〔2.作用〕
上記のように構成された本実施形態は以下のように作用する。
〔2−1.基本動作〕
まず、通話時の基本動作としては、例えば送話側端末Aで、マイク11が拾ったアナログ波形をエンコーダ12が、事前に指定されたCODEC(符号化復号化)規則にしたがいデジタル連続情報へ符号化(コード化)する。その連続情報をもとにフレーマ13が、やはり事前に指定された内容にそって(例えば20ミリ秒分のデータが蓄積されるごとに)インターネット送出用のIPパケットへの分割すなわちフレーム化を行い、それらのIPパケットを送信制御部14が通話先の端末Bへ宛ててインターネット2に送出する。
端末Bなどの受信側では、インターネット2経由で分割された状態で順次到着するIPパケット群をもとにFIFO部24が連続情報を組み立て、そのデジタルの連続情報からデコーダ23が波形のアナログ信号を再現し、そのアナログ信号をスピーカ21が受話音として再生する。
〔2−2.通話の開始〕
上記のような通話の開始のときは、発呼元の例えば端末Aから希望通話先の例えば端末Bを指定して、インターネット2経由でソフトスイッチ1へサービス開始の要求を行う。サービス開始の要求は例えば、端末AのユーザID、ログインパスワード、希望通話先の「050〜」で始まる電話番号などであり、これに対し例えば、ソフトスイッチ1は希望通話先の端末がすでに通話中でないことを確認のうえ、希望通話先の端末Bについて例えば現在割当中のIPアドレスなどの識別情報を発呼元の端末Aに返信する。
ここで、通話路制御部20は、相手側端末の通話路制御部20との間で、所定のデータ授受シーケンスに従い、通話路やそのエコーバック(ループバック)経路(返送路)などの伝送路を設定管理する部分である。すなわち、通話開始時、発呼側の端末Aの通話路制御部20は、ソフトスイッチ1からの識別情報をもとに、端末Bと所定の呼制御シーケンスにより所定ポート間でUDP等の伝送路を確立し通話を開始する。ここで、本実施形態における端末の動作手順を図2のフローチャートに示す。
〔2−3.伝送路の設定〕
すなわち、通信を開始すると、双方からの通話路に加え(ステップ1)、一方又は双方の送話IPパケットをエコーループバック処理(折り返し)するための返送路すなわちエコーバック経路も設定される(ステップ2,3)。例えば、発呼側端末Aの通話路制御部20と、着呼側端末Bの通話路制御部20との間で、所定のリンク制御ポート間の論理的ネゴシエーションにより、それぞれの空きポート間に、端末Aからみた場合の送話路と受話路、それぞれのエコー路の計4つの伝送路が設定される。図1に対応したその一例を下に示す。

伝送路 用 途 A側ポート 方向 B側ポート プロトコル
R0 リンク制御 35786 ⇔ 35786 TCP
R1 A→B送話 1105 → 1146 UDP
R2 A←Bエコー 1108 ← 1147 UDP
R3 A←B受話 1112 ← 1149 UDP
R4 A→Bエコー 1113 → 1151 UDP
例えば、A→B送話用の伝送路R1では、例えば端末Aの送信制御部14には、端末のIPアドレスのポート番号#1105が、端末Bのフレームコピー部25には、端末BのIPアドレスのポート番号#1146が対応付けられ、それぞれの処理部には送信や受信の相手方のポート番号が通知設定される。また、発呼側の端末Aの通話路制御部20は、通話先の端末Bの通話路制御部20を通じ、端末Bのエコー送信部22を起動させ、パケット返送を開始させる(ステップ3)。
〔2−4.送話とエコーバック〕
以上のような伝送路を使った通話時の処理は、次のようになる。例えば、端末AからBへの送話分のパケットについて、端末Aの送信制御部14は、IPパケットの全て又は適当な間隔でサンプリングした一部について、その識別情報と送信時刻とを遅延制御部15に通知し、所定のメモリ領域に記憶させる。
端末Aから受話側の端末Bへ到達したIPパケットを、端末Bのフレームコピー部25が逐次複製し、その複製されたIPパケットに対しエコー送信部22が、ヘッダ情報を付け替えたうえで端末Aへ返送(エコーバック、ループバック)する(ステップ3)。ヘッダ情報の付替えでは、IPアドレス内のソース(送信元)アドレスとディスティネーション(宛先)アドレスを入れ替える。
〔2−5.遅延計測と設定値の調整〕
端末Aでは、端末BからエコーバックされてくるIPパケットをエコー受信部18が受信すると、遅延制御部15がそのIPパケットの到着時刻を記録された前記送信時刻と比較することにより、伝送路上における往復遅延時間を計測する(ステップ4)。この遅延時間すなわち通話路品質情報に基づき、調整部27がエンコーダ12又はフレーマ13の少なくとも一方について処理条件を調整する。調整は、対応するデコーダ23又はFIFO部24にも反映される。例えば、遅延時間から判断して、その時点で使用しているエンコーダ12のビットレートや、フレーマ13のパケット化サイクルタイムの設定値が、規定の通話品質に対し不適当な場合(ステップ5)、それら通話路設定内容の設定値を適正値に修正し通話サービスの品質を向上させる(ステップ6)。
調整の根拠には、パケット到着間隔のばらつきを含めてもよい。この場合、調整部27は、通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量だけでなく、その到着間隔のばらつきや、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつきも基準として、それらの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、符号化及び復号化(CODEC)の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整する。
以上と逆に、端末Bから端末Aへの送話分についても、以上と同様の処理を対称的に行ってもよい。このような処理は、フックボタン操作などにより通信終了と判定され、呼の切断・終了となるまで(ステップ7,8)繰り返される。
〔3.効果〕
以上のような本実施形態では、送話分のエコーバックに基き遅延を計測することで、通信ネットワーク内の負荷変動に伴う伝送品質を随時確認し、それに基いて符号化、復号化、パケット処理の設定内容をサービス品質の維持に最適な状態に調整するので、簡単廉価に優れた通話品質が実現される。
特に、本実施形態では、エコーバックや受話分のパケットに関し到着間隔のばらつきも判断や調整に用いることで、ジッタなどの音声通話品質に影響する重要要素についても対処可能となる。
〔4.エコーキャンセル〕
また、図1の端末A中、破線で囲んで示す構成部分は、遠端エコーキャンセルのための省略可能なオプション構成であり、次のような構成、作用、効果を有する。すなわち、第二FIFO部17と、第二デコーダ16と、減衰器19とは、エコーバック経路から返送されたパケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る。
具体的には、ループバックされエコー受信部18が受信したIPパケット群をもとに、第二FIFO部17がバッファリングするとともに連続デジタル情報を再組立し、そのデジタル情報から第二デコーダ16がアナログ信号情報を再現(デコード)する。これらのバッファリング、再組立やアナログ信号の再現は、その時点で設定利用されている設定内容、すなわち符号化、復号化の種類、FIFO部24に与えられている格納時間等に基く。そして、そのように得られたアナログ信号情報の信号レベルを減衰器19が調整することにより、平均的な遠端エコーすなわち送話者側エコー成分を人為的に得る。そして、この送話者側エコー成分を、減算器26が、通話先からの受話分のパケットから得たアナログ音声信号情報から減算して除去する。
以上のように、エコーバックされたパケットから自分の送話分音声を再現し減衰させることで人為的にエコー成分を得て、通話先からの受話分から減ずることで、端末Aの話者が通話先の端末Bからの受話分に遅れて回り込んで響く自分の声を聞くいわゆる遠端エコー(送話者側エコー)が、ネットワーク内の負荷変動に追従して効果的かつ確実にキャンセルされ、通話品質が一層改善される。
但し、図1で破線で囲んで示す構成部分は省略可能であり、その場合、デコーダ23からの出力はスピーカ21へ直接送られる。
本発明の実施形態におけるIP電話システムの構成を示す機能ブロック図。 本発明の実施形態におけるIP電話用端末装置における処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
1…ソフトスイッチ
2…インターネット
A,B…IP電話端末
11…マイク
12…エンコーダ
13…フレーマ
14…送信制御部
15…遅延計測部
16…第二デコーダ
17…第二FIFO部
18…エコー受信部
19…減衰部
20…通話路制御部
21…スピーカ
22…エコー送信部
23…デコーダ
24…FIFO部
25…フレームコピー部
27…調整部

Claims (10)

  1. 所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行う処理手段により、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置において、
    通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する手段と、
    通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する手段と、
    前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する手段と、
    前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整手段と、
    を情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とするIP電話端末装置。
  2. 前記調整手段は、
    通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
    符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整するように構成されたことを特徴とする請求項1記載のIP電話端末装置。
  3. 前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る手段と、
    前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する手段と、
    を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが実現することを特徴とする請求項1又は2記載のIP電話端末装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のIP電話端末装置を複数と、
    前記各IP電話端末装置間で通話の開始及び切断を制御する制御サーバと、
    を通信ネットワークで接続したことを特徴とするIP電話システム。
  5. 所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行うことにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受するIP電話端末装置の制御方法において、
    通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定する処理と、
    通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送する処理と、
    前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測する処理と、
    前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整する調整処理と、
    を情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とするIP電話端末装置の制御方法。
  6. 前記調整処理は、
    通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
    符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整することを特徴とする請求項5記載のIP電話端末装置の制御方法。
  7. 前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得る処理と、
    前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算する処理と、
    を前記情報処理回路又はコンピュータプログラムが行うことを特徴とする請求項5又は6記載のIP電話端末装置の制御方法。
  8. コンピュータを制御することで、所定の設定内容に基いて、符号化、復号化及びパケットの処理を行わせることにより、音声を通信ネットワーク経由でパケットとして通話先のIP電話端末装置と授受させるIP電話端末装置の制御プログラムにおいて、
    そのプログラムは前記コンピュータに、
    通話開始時に、送話分及び受話分の少なくとも一方について前記通話先との間で、その伝送路に加え、返送用のエコーバック経路を設定させ、
    通話先から送信された前記パケットの全部又は一部の複製を、前記エコーバック経路でその通話先へ返送させ、
    前記通話先へ送信する前記パケットの全部又は一部について、識別情報及び送信時刻を記録し、該当するパケットが前記エコーバック経路から返送された到着時刻と、記録された前記送信時刻から遅延を計測させ、
    前記計測の結果に基いて、前記設定内容を調整させることを特徴とするIP電話端末装置の制御プログラム。
  9. 前記プログラムは前記コンピュータに、
    通話先への送話分に基き前記エコーバック経路で返送された前記パケットに関し計測した前記遅延の量、到着間隔のばらつき、通話先からの受話分の前記パケットに関する到着間隔のばらつき、の少なくともいずれかの値の範囲又は値の範囲の組合せに応じて予め決められた調整パターンに基いて、
    符号化及び復号化の種類、符号化した前記パケットの送出間隔、通話先からの受話分のパケットのための受信バッファ容量、の少なくとも一以上を調整させることを特徴とする請求項8記載のIP電話端末装置の制御プログラム。
  10. 前記プログラムは前記コンピュータに、
    前記エコーバック経路から返送された前記パケットからもとのアナログ音声信号を得て所定の信号レベルに減衰させることによりエコー成分を得させ、
    前記通話先からの受話分の前記パケットから得たアナログ音声信号から、前記エコー成分を減算させることを特徴とする請求項8又は9記載のIP電話端末装置の制御プログラム。
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