JP5223444B2 - 通信システム及び呼制御装置 - Google Patents

通信システム及び呼制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5223444B2
JP5223444B2 JP2008119889A JP2008119889A JP5223444B2 JP 5223444 B2 JP5223444 B2 JP 5223444B2 JP 2008119889 A JP2008119889 A JP 2008119889A JP 2008119889 A JP2008119889 A JP 2008119889A JP 5223444 B2 JP5223444 B2 JP 5223444B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
network
delay
call control
jitter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008119889A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009272764A (ja
Inventor
英延 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2008119889A priority Critical patent/JP5223444B2/ja
Publication of JP2009272764A publication Critical patent/JP2009272764A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5223444B2 publication Critical patent/JP5223444B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本願は、通信システム及び呼制御装置に関し、特にIPネットワークを介してリアルタイム通信を行う通信システム及び呼制御装置に関する。
近年、IPネットワークを用いた様々な通信サービスが提供されている。そのような通信サービスの一つとして、ボイスオーバーインターネットプロトコル(VoIP)を利用したIP電話サービスがある。IP電話サービスでは、互いに通信する二つのIP電話機の一方が、音声信号を複数の音声パケットに分割して、それら音声パケットを他方のIP電話機へ送信する。その際、IPネットワークは、原理的に、それら音声パケットが受信側のIP電話機に到着する間隔を常に一定に保つことができない。したがって、受信側のIP電話機では、音声パケットの受信間隔が変動してしまう。この受信間隔の変動はジッタまたは遅延ジッタと呼ばれる。そして遅延ジッタが大きくなると、受信側のIP電話機により復号される音声信号が断続的となるので、通話品質が劣化する。
遅延ジッタにより生じる通話品質の劣化を回避するために、IP電話機は、一時的に所定量の音声データを蓄積するジッタバッファと呼ばれるメモリ領域を有する。そしてIP電話機は、ジッタバッファに蓄積された音声データをまとめて復号することにより、連続的な音声信号を得ることができる。しかし、ジッタバッファのメモリサイズが大き過ぎると、一方のIP電話機を通じて音声信号が入力されてから、他方のIP電話機にてその音声信号が復号されるまでの期間が長くなる。そのため、IP電話機を使用するユーザは、旧式の衛星電話のように、通話相手が応答する度に空白期間があるように感じるので、自然な通話を行うことができない。
上記のような問題を解決するために、IP電話機毎に適切なジッタバッファを設定する構内交換機が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−269134号公報
特許文献1に開示された構内交換機は、その構内交換機の管理下にあるIPネットワーク上に存在する第1のIP電話機と、広域ネットワーク(WAN)を介して接続される第2のIP電話機との間で通話が行われるとき、その通話中の遅延ジッタを計測する。そして構内交換機は、遅延ジッタの計測結果に基づいてジッタバッファのサイズを決定し、そのジッタバッファのサイズを第2のIP電話機のIPアドレスと関連付けて記憶する。その後、第1のIP電話機と、第2のIP電話機との間で再度通話が行われる場合、構内交換機は、第2のIP電話機のIPアドレスに関連付けられたジッタバッファのサイズだけ、第2のIP電話機から受信した音声パケットを蓄積する。そして構内交換機は、ジッタバッファのサイズに相当する量の音声パケットが蓄積されると、それら音声パケットを第1のIP電話機に送信する。このため、構内交換機は、第1のIP電話機と第2のIP電話機間の通話における遅延ジッタを取り除くことができる。
しかしながら、IP電話サービスでは、音声信号を通信するために、回線交換網のような帯域の保証されたネットワークではなく、複数のユーザが帯域を共有して使用するIPネットワークを利用する。そのため、IP電話サービスにおける遅延ジッタの大きさは、通話時におけるIPネットワークの使用状況に応じて変動する可能性がある。したがって、過去の通話時における遅延ジッタの測定結果に基づいてジッタバッファのサイズを決定しても、そのサイズは必ずしも最適とならないおそれがある。特に、通話を行うIP電話機間に、複数のIPネットワークが介在する場合、通話毎の遅延ジッタの変動も大きくなる可能性がある。
そこで、本願は、通話を行う通信端末毎に、かつ通話毎に最適なジッタバッファサイズを決定可能な通信システム及び呼制御装置を提供することを課題とする。
一つの実施形態によれば、符号化データをパケット単位で送受信する少なくとも二つの通信ネットワークを有する通信システムが提供される。係る通信システムにおいて、少なくとも二つの通信ネットワークのそれぞれは、受信した複数のパケットに含まれる符号化データを蓄積するメモリと、そのメモリに蓄積された符号化データをまとめて復号する信号処理部とを有する第1の通信端末と、第1の通信端末と少なくとも二つの通信ネットワークの何れかに接続された第2の通信端末間に通信セッションを確立する呼制御装置とを有する。そして呼制御装置は、第2の通信端末から第1の通信端末に対する通信セッションの確立要求信号を受信したときに、第2の通信端末から呼制御装置が属する自通信ネットワークまでの間に経由する少なくとも二つの通信ネットワークのうちの他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、他の通信ネットワークから取得し、他ネットワーク遅延情報と、自通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報からデータバッファサイズを求めて第1の通信端末に通知する。第1の通信端末は、メモリの記憶容量を呼制御装置から通知されたデータバッファサイズに設定し、その後通信を開始する。
また、他の実施形態によれば、符号化データをパケット単位で送受信する複数の通信ネットワークのうちの第1の通信ネットワークに接続され、その第1の通信ネットワークに接続された第1の通信端末と複数の通信ネットワークのうちの何れかの通信ネットワークに接続された第2の通信端末間の通信セッションを確立する呼制御装置が提供される。係る呼制御装置は、第2の通信端末と第1の通信端末との通信セッションの確立要求信号を受信したときに、第2の通信端末から第1の通信ネットワークまでの間に経由する他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、他の通信ネットワークから取得し、他ネットワーク遅延情報と、第1の通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報から、第1の通信端末が第2の端末から受信したパケットに含まれる符号化データを蓄積するデータバッファサイズを求めて第1の通信端末に通知する。
本願に開示された通信システム及び呼制御装置は、通話を行う通信端末毎に、かつ通話毎に最適なジッタバッファサイズを決定できるという効果を奏する。
以下、図を参照しつつ、一つの実施形態による通信システムについて説明する。
一つの実施形態による通信システムでは、複数のIPネットワークがルータを介して接続される。各IPネットワークにはIP電話機が接続される。また各IPネットワークは、IP電話機が他のIP電話機と音声通信する際に通信セッションを確立するための呼制御サーバをそれぞれ有する。呼制御サーバは、複数のIPネットワークを経由する通信経路に沿ってIP電話機間で通信セッションを確立する際に、自己の管理下にあるIPネットワークの通信の遅延に関する情報を、その通信経路上にある他のIPネットワークの呼制御サーバに通知する。また呼制御サーバは、その通信経路上にある他の呼制御サーバからその遅延に関する情報を受信する。そして呼制御サーバは、その通信経路上に存在する全てのIPネットワークの遅延に関する情報に基づいて、通信セッション毎に最適なジッタバッファサイズを決定する。そして呼制御サーバは、その通信セッションにおいて音声通信を行うIP電話機に、その最適なバッファサイズを通知する。一方IP電話機は、呼制御サーバから通知されたバッファサイズに基づいて、ジッタバッファの記憶容量を設定した後、通話を開始する。
図1は、一つの実施形態による通信システム1の概略構成図である。図1に示すように、通信システム1は、電話交換ネットワーク100と、第1のIPネットワーク200と、第2のIPネットワーク300とを有する。そして第1のIPネットワーク200及び第2のIPネットワーク300は、それぞれ呼制御サーバ10及び呼制御サーバ20を有する。また、電話交換ネットワーク100には、複数の加入者電話機が接続される。一方、第1のIPネットワーク200及び第2のIPネットワーク300には、それぞれ、複数のIP電話機が接続される。図1では、簡単化のために、電話交換ネットワークに接続される加入者電話機として電話機4のみを示した。同様に、図1では、第1のIPネットワーク200に接続されるIP電話機としてIP電話機2のみを示し、第2のIPネットワーク300に接続されるIP電話機としてIP電話機3のみを示した。電話交換ネットワーク100と第1のIPネットワーク200は、ゲートウェイ50を介して接続される。また第1のIPネットワーク200と第2のIPネットワーク300は、ルータ51を介して接続される。なお、図1では、簡単化のために、二つのIPネットワークのみを示した。しかし通信システム1は、3個以上の独立したIPネットワークを有し、各IPネットワークがルータまたはゲートウェイを介して互いに接続されていてもよい。この場合も、各IPネットワークごとに、少なくとも一台の呼制御サーバが設置される。
電話交換ネットワーク100は、交換機により、電話交換ネットワーク100に接続された加入者電話機間に専用の通信回線を確立し、それら加入者電話機間での通話を可能にするネットワークである。電話交換ネットワーク100は、例えば、固定電話を接続する既存の公衆交換電話網、または携帯電話などの移動電話を接続する既存の移動体通信網、あるいはそれらを組み合わせた通信網とすることができる。
また、電話機4は、固定電話、携帯電話、PHSなど、公衆交換電話網または移動体通信網において使用される電話機である。
ゲートウェイ50は、電話交換ネットワーク100に接続された電話機4とIPネットワークに接続されたIP電話機2またはIP電話機3との間で通信される信号を、それぞれの電話機が接続されたネットワークに適した形式の信号に変換する。そして電話機4とIP電話機2または3の間で通信が行われる場合、ゲートウェイ50は、電話交換ネットワーク100に対して、IP電話機2または3の代わりに加入者電話機として機能する。一方、ゲートウェイ50は、IPネットワーク200に対して、電話機4の代わりにIP電話機として機能する。そしてゲートウェイ50は電話機4と、IP電話機2またはIP電話機3との間で通話を可能にする。なお、ゲートウェイ50として、例えば、公知の様々なゲートウェイ装置を利用できるので、ゲートウェイ50の詳細な構成及び機能の説明は省略する。
第1のIPネットワーク200及び第2のIPネットワーク300は、インターネットプロトコル(IP)にしたがって、IPパケット単位でデータの交換を行うことにより通信端末間の通信を行う通信網である。例えば、第1のIPネットワーク200は、インターネットプロトコルに従ってデータをIPパケット単位で送受信する複数の通信端末と、IPパケットを伝送するための導線または光ファイバケーブルなどの複数の伝送線と、それら伝送線を連結し、IPパケットをそのヘッダ情報にしたがって所定の宛先へ転送する複数のルータ及びスイッチングハブなどを有する。第2のIPネットワーク300も、第1のIPネットワーク200と同様の構成を有する。
また、第1のIPネットワーク200及び第2のIPネットワーク300は、パケットを伝送する際に、それぞれ遅延及び遅延ジッタを生じる。その遅延及び遅延ジッタの値は、それらIPネットワークの構成及び想定される通信量に応じて推定または継続的に測定される。さらに、IPネットワーク200及び300が保証する通信品質に応じて、IPネットワーク200及び300の許容遅延時間がそれぞれ設定される。そして、IPネットワーク200、300において生じる遅延、遅延ジッタ及び許容遅延時間は、IPネットワーク200、300を管理する呼制御サーバ10、20にそれぞれ記憶される。
通信端末である第1のIP電話機2及び第2のIP電話機3は、VoIPなど、インターネットプロトコルを利用した音声通信技術を用いて音声通信を行う電話機である。なお、第1のIP電話機2及び第2のIP電話機3は、同様の機能及び構成を有するため、以下では第1のIP電話機2について説明する。
図2に、IP電話機2の概略構成図を示す。IP電話機2は、音声処理部21と、パケット送受信部22と、通話制御部23とを有する。これらの各部は、IP電話機2が有するCPUなどの制御回路及びその制御回路上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、上記の各部は、ファームウェアとしてIP電話機2に実装されてもよい。またIP電話機2は、RAMなどの半導体メモリを有するジッタバッファ24を有する。ジッタバッファ24は、受信したIPパケットに含まれる、符号化された音声信号を一時的に蓄積するメモリであり、その記憶容量は、物理的な最大記憶容量以下で自由に設定可能である。さらにIP電話機2は、マイクロフォン25と、スピーカ26を有する。
音声処理部21は、IP電話機2からマイクロフォン25を通じて集音された音声信号を他の電話機へ送信するために、その音声信号を様々な圧縮符号化技術の何れかを用いて圧縮し、符号化する。音声処理部21は、例えば、G711、G729a、G723.1などとして規定される圧縮符号化技術を選択して使用することができる。そして音声処理部21は、圧縮符号化された音声信号を、パケット送受信部22へ渡す。
また、音声処理部21は、他の電話機からパケット送受信部22を介して受け取った、圧縮符号化された音声信号を復号する。また音声処理部21は、その音声信号に対してエコーキャンセラ処理を行った後、その音声信号をPCM形式の音声PCMデータに変換する。そして音声処理部21は、音声PCMデータをスピーカ26へ渡し、その音声信号を再生させる。
パケット送受信部22は、音声処理部21から受け取った、圧縮符号化された音声信号を、IPパケット単位のデータに分割する。そしてパケット送受信部22は、それら分割されたデータに、通話の相手先のIPアドレスなどを含むヘッダ情報を付加して、複数のIPパケットを作成する。そしてパケット送受信部22は、それらIPパケットを、TCP/IP又はUDP/IPなどの通信プロトコルにしたがって動作する通信インターフェースを介して、IPネットワーク200へ送出する。
一方、パケット送受信部22は、他の電話機(IP電話機及び加入者電話機を含む)から発信された、音声信号を含むIPパケットを受信すると、そのIPパケットから音声信号を抽出してジッタバッファ24に記憶する。そしてパケット送受信部22は、ジッタバッファ24に蓄積された音声信号が、ジッタバッファ24の設定された記憶容量一杯になると、ジッタバッファ24に蓄積された全ての音声信号を音声処理部21に渡す。あるいは、パケット送受信部22は、音声信号を含むIPパケット自体を、ジッタバッファ24に記憶してもよい。この場合、パケット送受信部22は、ジッタバッファ24の設定された記憶容量一杯になると、ジッタバッファ24に蓄積された全てのIPパケットから音声信号を抽出して、音声処理部21に渡す。
通話制御部23は、呼制御プロトコルにしたがって、通話の相手先との通信セッションを確立したり、その通信セッションを終了させる。本実施形態では、呼制御プロトコルとして、セッション確立プロトコル(SIP)を用いた。通話制御部23は、IP電話機2から他の電話機への通信セッションを確立する場合、発信処理を実行する。例えば通話制御部23は、IP電話機2が接続されているIPネットワーク200を管理する呼制御サーバ10に対して、着信先の電話機のアドレスを指定して、Invite信号を発信する。一方、通話制御部23は、他の電話機から通信セッションの確立を求められ、呼制御サーバ10からInvite信号を受信すると着信処理を実行し、100try信号、180Ringing信号、200OK信号、300Multiple Choices信号、400Bad Request信号などの応答信号を呼制御サーバ10へ返信する。
また通話制御部23は、通信セッションが確立される度に、ジッタバッファ24の記憶容量を設定する。図3に、ジッタバッファの記憶容量設定処理についての通話制御部23の動作フローチャートを示す。
通話制御部23は、セッション確立処理が開始された後、ジッタバッファの記憶容量設定処理を開始する。そして通話制御部23は、呼制御サーバ10から受信した、セッション確立のための制御信号(例えば、Invite信号、180Ringing信号、200OK信号)などに、最適なジッタバッファサイズを示すジッタサイズ情報が含まれているか否か判定する(ステップS301)。なお、ジッタサイズ情報については後述する。制御信号にジッタサイズ情報が含まれていない場合、通話制御部23は、ジッタバッファ24の記憶容量を、予め指定された初期値に設定する(ステップS302)。例えば、その初期値は、IPネットワーク200内で音声通信を行う場合に想定される遅延ジッタに対応する期間(例えば、50msec)の音声信号を記憶するのに必要な記憶容量とすることができる。
一方、ステップS301において、制御信号にジッタサイズ情報が含まれている場合、通話制御部23は、そのジッタサイズ情報に示されたジッタバッファサイズと、ジッタバッファサイズの初期値を比較する(ステップS303)。そしてそのジッタサイズ情報に示されたジッタバッファサイズと、ジッタバッファサイズの初期値が異なる場合、通話制御部23は、ジッタバッファ24の記憶容量を、そのジッタサイズ情報に示されたジッタバッファサイズの音声信号に対応する容量に設定する(ステップS304)。一方、ステップS304において、ジッタサイズ情報に示されたジッタバッファサイズと、ジッタバッファサイズの初期値が等しい場合、通話制御部23は、ジッタバッファ24の記憶容量を、その初期値に設定する(ステップS302)。ステップS302またはS304の後、通話制御部23は、ジッタバッファ24の記憶容量設定処理を終了する。
上記のように、IP電話機2は、通信セッションの確立時に呼制御サーバから通知されたジッタバッファサイズに応じてジッタバッファ24の記憶容量を設定するので、通信セッション毎にジッタバッファ24の記憶容量を最適な値とすることができる。
呼制御装置である第1の呼制御サーバ10及び第2の呼制御サーバ20は、呼制御プロトコルにしたがって、IP電話機間またはIP電話機と電話機4間の通信セッションを制御する。なお、一方の通信端末が電話機4の場合には、第1の呼制御サーバ10及び第2の呼制御サーバ20は、電話機4の代わりにゲートウェイ50を通信端末として、通信セッションの確立などの処理を行う。そしてゲートウェイ50が、IP電話機2または3の代わりとして、電話交換ネットワーク100内の通信セッションの確立などの処理を行う。本実施形態では、上記のように、呼制御プロトコルとして、SIPプロトコルを使用した。なお、第1の呼制御サーバ10及び第2の呼制御サーバ20は、同様の構成及び機能を有するので、以下では、第1の呼制御サーバ10について説明する。
図4は、呼制御サーバ10の概略構成図である。呼制御サーバ10は、接続処理部31と、推奨バッファサイズ決定部32を有する。これらの各部は、呼制御サーバ10が有するCPUなどの制御回路上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。あるいは、上記の各部は、ファームウェアとして呼制御サーバ10に実装されてもよい。また呼制御サーバ10は、IPネットワークに対する通信インターフェース及びその周辺回路を有する通信部33を有する。さらに呼制御サーバ10は、RAMなどの半導体メモリまたは磁気記録媒体及びそのアクセス装置を有する記憶部34を有する。そして記憶部34は、IPネットワークに接続されるIP電話機の位置情報を示したルーティングテーブルと、呼制御サーバ10が管理するIPネットワーク200において発生する遅延及び遅延ジッタの推定値または測定値と、許容遅延時間を記憶する。
接続処理部31は、プロキシサーバとしての機能を有する。そのため接続処理部31は、IP電話機2または他の呼制御サーバ(例えば、呼制御サーバ20)からの要求に応じて、通信セッションの確立、変更または終了などに関連する処理を実行する。例えば、接続処理部31は、IP電話機2から他のIP電話機または加入者電話機への通信セッションの確立要求(Invite信号)を通信部33を介して受信すると、記憶部34に記憶されたルーティングテーブルを参照して、信号の転送先を決定する。そして接続処理部31は、その転送先のIP電話機または他の呼制御サーバへ、通信部33を介してInvite信号を送信するとともに、IP電話機2へ100try信号を返信する。また接続処理部31は、転送先のIP電話機または他の呼制御サーバから、通信部33を介して180Ringing信号、200OK信号などの応答信号を受信すると、受信した応答信号に対応する応答信号を通信部33を介してIP電話機2へ送信する。
さらに接続処理部31は、推奨バッファサイズ決定部32により求められた遅延及び遅延ジッタに関する情報を、IP電話機または他の呼制御サーバに送信するInvite信号または180Ringing信号等の応答信号に追加する。
推奨バッファサイズ決定部32は、呼制御サーバ10が管理するIPネットワーク200で発生する遅延及び遅延ジッタと、他の呼制御サーバから受信したInvite信号などに含まれた遅延及び遅延ジッタに関する情報に基づいて、確立しようとする通信セッションにおいて経由する1以上のIPネットワーク全体に対する最適なジッタバッファサイズを計算する。そして推奨バッファサイズ決定部32は、それらの値を接続処理部31へ渡す。なお、最適なジッタバッファサイズの算出の詳細は後述する。
図5に、通信セッションを確立するためのシーケンスの一例として、IP電話機2からIP電話機3へ通話を求めた場合のシーケンスを示す。図5に示すように、まずIP電話機2は、IP電話機2が接続されたIPネットワーク200を管理する呼制御サーバ10へ、Invite信号を送信する(ステップS501)。呼制御サーバ10は、接続処理部31により、記憶部34に記憶されたルーティングテーブルを参照して、Invite信号の次の送信先を、IP電話機3が接続されたIPネットワーク300を管理する呼制御サーバ20に決定する。また呼制御サーバ10は、Invite信号が自己が管理するIPネットワーク200の遅延及び遅延ジッタを含むように、そのInvite信号を編集する(ステップS502)。そして呼制御サーバ10は、Invite信号を呼制御サーバ20へ送信する(ステップS503)。また呼制御サーバ10は、通信セッションの確立を試行中であることをIP電話機2に通知するために、IP電話機2へ100try信号を返信する。
呼制御サーバ20は、推奨バッファサイズ決定部32により、呼制御サーバ10から受信したInvite信号に含まれる遅延及び遅延ジッタと、IPネットワーク300における遅延及び遅延ジッタを参照して、IP電話機3に対する最適なジッタバッファサイズを決定する。そして呼制御サーバ20は、接続処理部31により、その最適なジッタバッファサイズを示すジッタサイズ情報をInvite信号に追加する(ステップS504)。そして呼制御サーバ20は、Invite信号をIP電話機3へ送信する(ステップS505)。また呼制御サーバ20は、呼制御サーバ10へ100try信号を返信する。
IP電話機3は、呼制御サーバ20からInvite信号を受信すると、通話制御部23により、そのInvite信号に含まれるジッタサイズ情報を参照して、ジッタバッファ24の記憶容量を設定する(ステップS506)。その後IP電話機3は、呼制御サーバ20へ100try信号を返信する。さらにIP電話機3は、所定の着信処理が完了すると、呼制御サーバ20へ呼び出し中であることを示す180Ringing信号を送信する(ステップS507)。
呼制御サーバ20は、IP電話機3から180Ringing信号を受信すると、接続処理部31により、ステップS504で求めたジッタサイズ情報を180Ringing信号に追加する(ステップS508)。また呼制御サーバ20は、この通信セッションで経由する各IPネットワークの遅延情報も、180Ringing信号に追加する。そして呼制御サーバ20は、呼制御サーバ10へ180Ringing信号を送信する(ステップS509)。呼制御サーバ10は、呼制御サーバ20から180Ringing信号を受信すると、推奨バッファサイズ決定部32により、その180Ringing信号に含まれるジッタサイズ情報を参照して、IP電話機2に対する最適なジッタバッファサイズを決定する。そして呼制御サーバ10は、接続処理部31により、その最適なジッタバッファサイズを示すジッタサイズ情報を180Ringing信号に追加する(ステップS510)。そして呼制御サーバ10は、その180Ringing信号をIP電話機2へ送信する(ステップS511)。IP電話機2は、呼制御サーバ10から180Ringing信号を受信すると、通話制御部23により、その180Ringing信号に含まれるジッタサイズ情報を参照して、ジッタバッファ24の記憶容量を設定する(ステップS512)。
その後、IP電話機3は、IP電話機2からの通信セッションの確立要求に成功した場合、呼制御サーバ20へ200OK信号を送信する。そして呼制御サーバ20は、呼制御サーバ10へ200OK信号を送信し、呼制御サーバ10は、IP電話機2へ200OK信号を送信する。IP電話機2は、200OK信号を受信すると、通信セッションの確立に成功したことを確認するために、Ack信号をIP電話機3へ送信する。その後、IP電話機2とIP電話機3の間で音声パケットの送受信が開始される。
図6に示した動作フローチャートを参照しつつ、Invite信号を編集するときの接続処理部31及び推奨バッファサイズ決定部32の動作(すなわち、上記のステップS502及びS504における処理)を説明する。
先ず、呼制御サーバが、Invite信号を受信すると、そのInvite信号に示された発信元のIP電話機が、呼制御サーバが管理しているIPネットワークに接続されているか否かを判定する(ステップS601)。発信元のIP電話機が、管理下のIPネットワークに接続されていない場合、推奨バッファサイズ決定部32は、呼び出し先、すなわち、通信セッションの開始を求められたIP電話機が、呼制御サーバが管理しているIPネットワークに接続されているか否かを判定する(ステップS602)。そして呼び出し先のIP電話機が管理下のネットワークに接続されている場合、推奨バッファサイズ決定部32は、確立しようとする通信セッションにおいて経由される複数のIPネットワークで生じる最大遅延時間を推定する。そして推奨バッファサイズ決定部32は、その最大遅延時間が、管理下のIPネットワークの許容遅延時間内か否か判定する(ステップS603)。なお、推奨バッファサイズ決定部32は、最大遅延時間を求めるために、記憶部34から管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを読み出す。また推奨バッファサイズ決定部32は、受信したInvite信号から、そのInvite信号が発信元のIP電話機から呼制御サーバに到達するまでに経由された他の各IPネットワークの遅延及び遅延ジッタを読み出す。そして推奨バッファサイズ決定部32は、管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタと、他の各IPネットワークの遅延及び遅延ジッタを加算して、ネットワーク遅延時間を算出する。さらに推奨バッファサイズ決定部32は、ネットワーク遅延時間に、音声信号を圧縮符号化するために要するコーデック時間と、圧縮符号化された音声信号をパケット化するために要する時間を加え、最大遅延時間を求める。
最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間内である場合、推奨バッファサイズ決定部32は、Invite信号が発信元のIP電話機から呼制御サーバに到達するまでに経由された他の各IPネットワークの遅延ジッタと管理下のIPネットワークの遅延ジッタを加算して全遅延ジッタを計算する。そして、推奨バッファサイズ決定部32は、その通信セッションにおける呼び出し先のIP電話機の最適なジッタバッファサイズを、全遅延ジッタに設定する。推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。そして接続処理部31は、その最適なジッタバッファサイズを、ジッタサイズ情報として、呼び出し先のIP電話機へ送信されるInvite信号に書き込む(ステップS604)。
一方、ステップS603において、最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間を超える場合、推奨バッファサイズ決定部32は、最適なジッタバッファサイズを、管理下のIPネットワークにおいて許容される遅延ジッタの最大値に設定する。なお、遅延ジッタの最大値は、管理下のIPネットワークが補償する通話品質に基づいて予め設定され、記憶部34に記憶される。推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。そして接続処理部31は、その最適なジッタバッファサイズを、ジッタサイズ情報として、呼び出し先のIP電話機へ送信されるInvite信号に書き込む(ステップS605)。
また、ステップS602において、呼び出し先のIP電話機が管理下のIPネットワークに接続されていない場合、すなわち、他のIPネットワークに接続されている場合、推奨バッファサイズ決定部32は、記憶部34から管理下のネットワークの遅延及び遅延ジッタを読み出す。そして推奨バッファサイズ決定部32は、その遅延及び遅延ジッタを接続処理部31に通知する。接続処理部31は、次の転送先の呼制御サーバへのInvite信号を編集し、管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを追加する(ステップS606)。
また、ステップS601において、発信元のIP電話機が管理下のIPネットワークに接続されている場合、推奨バッファサイズ決定部32は、呼び出し先のIP電話機が、同じ管理下のIPネットワークに接続されているか否かを判定する(ステップS607)。呼び出し先のIP電話機が管理下のIPネットワークに接続されている場合、通信セッションは、呼制御サーバが管理するIPネットワークのみを経由する。そこで、推奨バッファサイズ決定部32は、記憶部34から管理下のIPネットワークの遅延ジッタを読み出し、その遅延ジッタを最適なジッタバッファサイズとする。そして推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。接続処理部31は、そのジッタバッファサイズを呼び出し先のIP電話機へ送信されるInvite信号のジッタサイズ情報に書き込む(ステップS608)。
一方、ステップS607において、呼び出し先のIP電話機が管理下のIPネットワークに接続されていない場合、推奨バッファサイズ決定部32は、記憶部34から管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを読み出す。そして推奨バッファサイズ決定部32は、その遅延及び遅延ジッタを接続処理部31に通知する。接続処理部31は、次の転送先の呼制御サーバへのInvite信号を編集し、管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを追加する(ステップS609)。
そしてステップS604〜S606、S608またはS609の後、接続処理部31はInvite信号の編集を終了し、IP電話機または他の呼制御サーバへそのInvite信号を送信する。
図7に示した動作フローチャートを参照しつつ、発信元のIP電話機へ送信する180Ringing信号を編集するときの接続処理部31及び推奨バッファサイズ決定部32の動作(すなわち、上記のステップS510における処理)を説明する。なお、他の呼制御サーバへ送信する180Ringing信号に関しては、接続処理部31は、受信した180Ringing信号に含まれるジッタサイズ情報及びこの通信セッションで経由する各IPネットワークの遅延情報を、180Ringing信号に追加する。
先ず、呼制御サーバが、180Ringing信号を受信すると、その180Ringing信号から、呼び出し先のIP電話機が、呼制御サーバが管理しているIPネットワークに接続されているか否かを判定する(ステップS701)。呼び出し先のIP電話機が、管理下のIPネットワークに接続されている場合、発信元のIP電話機も管理下のIPネットワークに接続されているので、通信セッションは、呼制御サーバが管理するIPネットワークのみを経由する。そこで、推奨バッファサイズ決定部32は、記憶部34から管理下のIPネットワークの遅延ジッタを読み出し、その遅延ジッタを最適なジッタバッファサイズとする。そして推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。接続処理部31は、そのジッタバッファサイズを呼び出し先のIP電話機へ送信される180Ringing信号のジッタサイズ情報に書き込む(ステップS702)。
一方、ステップS701において、呼び出し先のIP電話機が管理下のIPネットワークでなく、他のIPネットワークに接続されている場合、推奨バッファサイズ決定部32は、受信した180Ringing信号にジッタサイズ情報が含まれているか否か判定する(ステップS703)。受信した180Ringing信号にジッタサイズ情報が含まれていない場合、接続処理部31は、ジッタサイズ情報を含めずに、発信元のIP電話機へ送信する180Ringing信号を作成する(ステップS704)。
またステップS703において、受信した180Ringing信号にジッタサイズ情報が含まれている場合、推奨バッファサイズ決定部32は、そのジッタサイズ情報に示された遅延ジッタのバッファサイズに、この通信セッションで経由する各IPネットワークの遅延を加算して、ネットワーク遅延時間を算出する。さらに推奨バッファサイズ決定部32は、ネットワーク遅延時間に、音声信号を圧縮符号化するために要するコーデック時間と、圧縮符号化された音声信号をパケット化するために要する時間を加え、最大遅延時間を求める。そして推奨バッファサイズ決定部32は、最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間内か否か判定する(ステップS705)。
最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間内である場合、推奨バッファサイズ決定部32は、その通信セッションにおける発信元のIP電話機の最適なジッタバッファサイズを、受信した180Ringing信号に含まれたジッタサイズ情報に示された値に設定する。推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。そして接続処理部31は、その最適なジッタバッファサイズを、ジッタサイズ情報として、発信元のIP電話機へ送信される180Ringing信号に書き込む(ステップS706)。
一方、ステップS705において、最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間を超える場合、推奨バッファサイズ決定部32は、最適なジッタバッファサイズを、管理下のIPネットワークにおいて許容される遅延ジッタの最大値に設定する。推奨バッファサイズ決定部32は、その最適なジッタバッファサイズを接続処理部31に通知する。そして接続処理部31は、その最適なジッタバッファサイズを、ジッタサイズ情報として、発信元のIP電話機へ送信される180Ringing信号に書き込む(ステップS707)。
そしてステップS702、S706またはS707の後、接続処理部31は180Ringing信号の編集を終了し、発信元のIP電話機へその180Ringing信号を送信する。
なお、図6及び図7に示したフローチャートにおいて、推奨バッファサイズ決定部32は、発信元及び呼び出し先のIP電話機が呼制御サーバの管理下のIPネットワークに接続されているか否かを、次のように判断する。すなわち、推奨バッファサイズ決定部32は、Invite信号または180Ringing信号に含まれる発信元及び呼び出し先のIP電話機のアドレスを求める。そして推奨バッファサイズ決定部32は、求めたIP電話機のアドレスに基づいて、IP電話機の位置情報を格納したルーティングテーブルを参照することにより、そのIP電話機が管理下のIPネットワークに接続されているか、他のIPネットワークに接続されているかを判断できる。
図8に、他のIPネットワークを管理する呼制御サーバへ送信されるInvite信号(上記のステップS606またはS609にて編集されるInvite信号)の一例を示す。なお、本実施形態では、呼制御プロトコルとしてSIPを使用しているため、Invite信号、180Ringing信号等の制御信号は、全てテキストベースの信号である。
図8に示すように、Invite信号800は、その信号がInvite信号であることを示す情報、発信元のIP電話機のアドレスを示す情報、呼び出し先のIP電話機のアドレスを示す情報など、SIPにしたがったInvite信号として標準的な情報810を含む。さらにInvite信号800は、呼制御サーバ10が管理するIPネットワーク200で発生する遅延情報811及び遅延ジッタ情報812を含む。本実施形態では、遅延情報811は、“Network-Delay:”というヘッダ表記とそれに続いて記載される遅延(msec単位)を含む。同様に、遅延ジッタ情報812は、“Network-Jitter:”というヘッダ表記とそれに続いて記載される遅延ジッタ(msec単位)を含む。なお、確立しようとする通信セッションが複数のIPネットワークを経由する場合、遅延情報811及び遅延ジッタ情報812には、各IPネットワークの遅延及び遅延ジッタ情報が記載される。例えば、呼制御サーバ10が、他の呼制御サーバからInvite信号を受信したとき、そのInvite信号に含まれる遅延情報811及び遅延ジッタ情報812が、それぞれ“Network-Delay: 80”、“Network-Jitter: 50”であったとする。そして呼制御サーバ10が管理するIPネットワーク200で発生する遅延が50msec、遅延ジッタが30msecであるとする。この場合、接続処理部31は、遅延情報811及び遅延ジッタ情報812を、それぞれ“Network-Delay: 80; 50”、“Network-Jitter: 50; 30”と修正する。なお、接続処理部31は、遅延情報811及び遅延ジッタ情報812として、各IPネットワークで生じる遅延の合計値及び遅延ジッタの合計を記載してもよい。例えば、上記の例の場合、遅延情報811及び遅延ジッタ情報812は、それぞれ“Network-Delay: 130”(80msec+50msec=130msec)、“Network-Jitter: 80”(50msec+30msec=80msec)と記載される。
図9に、呼制御サーバが管理するIPネットワークに接続されたIP電話機へ送信されるInvite信号(上記のステップS604、605またはS608にて編集されるInvite信号)の一例を示す。図9に示すように、Invite信号900は、その信号がInvite信号であることを示す情報、発信元のIP電話機のアドレスを示す情報、呼び出し先のIP電話機のアドレスを示す情報など、SIPにしたがったInvite信号として標準的な情報910を含む。さらにInvite信号900は、通信セッションの確立を要求されたIP電話機(すなわち、呼び出し先のIP電話機)において設定されるべき最適なジッタバッファサイズを示すジッタサイズ情報911を含む。本実施形態では、ジッタサイズ情報911は、“Jitter-Recommended-value:”というヘッダ表記とそれに続いて記載されるジッタバッファサイズ(msec単位)を含む。
図10に、IP電話機に送信される、本実施形態における180Ringing信号の一例を示す。図10に示すように、180Ringing信号1000は、その信号が180Ringing信号であることを示す情報、発信元のIP電話機のアドレスを示す情報、呼び出し先のIP電話機のアドレスを示す情報など、SIPにしたがった180Ringing信号として標準的な情報1010を含む。さらに180Ringing信号1000は、通信セッションの確立を要求したIP電話機(すなわち、発信元のIP電話機)において設定されるべき最適なジッタバッファサイズを示すジッタサイズ情報1011を含む。本実施形態では、ジッタサイズ情報911と同様に、ジッタサイズ情報1011は、“Jitter-Recommended-value:”というヘッダ表記とそれに続いて記載されるジッタバッファサイズ(msec単位)を含む。また、呼制御サーバに送信される180Ringing信号は、Invite信号に関して説明した遅延情報(例えば、“Network-Delay: 80; 50”)をさらに含む。
なお、呼制御サーバ10は、さらに、登録要求されたIP電話機のアドレス(すなわち、SIP URI)を決定し、そのIP電話機の現在位置を、ルーティングテーブルに登録する登録処理部を有していてもよい。さらに呼制御サーバ10は、SIPリダイレクトサーバとしての機能を持つ(すなわち、要求を受信したときに、着信先のIP電話機のアドレスをその要求の発信元のIP電話機に通知する)リダイレクト部を有していてもよい。これらの登録処理部及びリダイレクト部は、呼制御サーバ10が有するCPUなどの制御回路及びその制御回路上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールあるいはファームウェアとすることができる。
以上説明してきたように、一つの実施形態に係る通信システムは、異なるIPネットワークを管理するそれぞれの呼制御サーバが、IP電話機間の通信セッションを確立するときに、自己の管理下のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを、他の呼制御サーバに通知する。そのため、発信元または呼び出し先のIP電話機が接続されたIPネットワークを管理する呼制御サーバは、通信セッションを確立する毎に、他のIPネットワークの遅延及び遅延ジッタを考慮して、最適なジッタバッファサイズを決定することができる。また、係る通信システムに含まれるIP電話機は、そのIP電話機が接続するIPネットワークを管理する呼制御サーバから、最適なジッタバッファサイズを得ることができるので、通信セッション毎に、最適なジッタバッファサイズを設定することができる。
さらに、呼制御サーバは、遅延情報、遅延ジッタ情報あるいはジッタサイズ情報を、通信セッションの確立時、すなわち通話が開始される前において通信セッションの確立に使用される制御信号を利用して、IP電話機または他の呼制御サーバに通知する。そして、IP電話機がジッタバッファサイズを設定するために要する時間は殆ど無視できる程度であるので、係る通信システムは、IP電話機を使用するユーザに不快感を与えずに最適なジッタバッファサイズを設定することができる。
以上、一つの実施形態に係る通信システムについて説明してきたが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、呼び出し先のIP電話機(すなわち、図5に示したシーケンスにおけるIP電話機3)の通話制御部23は、ジッタバッファ24の記憶容量設定を、Invite信号を受信した後からAck信号を受信するまでの何れのタイミングで実行してもよい。また呼制御サーバは、図8−図10に示した遅延情報、遅延ジッタ情報及びジッタサイズ情報を、呼制御プロトコルで規定された制御信号とは別個の制御信号により、他の呼制御サーバまたはIP電話機に通知してもよい。さらに、各呼制御サーバは、上記の遅延情報に、自己の管理するIPネットワークの遅延を追加する代わりに、自己の管理するIPネットワークの品質クラス情報(クラスA、BまたはC)を追加してもよい。この場合、呼制御サーバの推奨バッファサイズ決定部32は、品質クラス情報において保証されたエンドトゥエンド遅延の最大値(例えば、クラスAの場合、100msec)を、他のIPネットワークの遅延として、最適なジッタバッファサイズの決定に使用する。さらに、呼制御サーバの接続処理部31は、ジッタサイズ情報を180Ringing信号を追加する代わりに、200OK信号など、他の応答信号に追加してもよい。
さらに、呼制御サーバは、上記の図7に示した発信元のIP電話機へ送信する180Ringing信号の編集処理のステップS706において、改めてその通信セッションにおいて経由する全てのIPネットワークの遅延ジッタを加算して全遅延ジッタを計算してもよい。そして呼制御サーバは、その全遅延ジッタを最適なジッタバッファサイズとして、180Ringing信号のジッタサイズ情報に追加してもよい。この場合、全遅延ジッタを計算するために、呼び出し先のIP電話機側の呼制御サーバから、発信元のIP電話機側の呼制御サーバに伝送される180Ringing信号に、各IPネットワークの遅延ジッタ情報が追加される。
さらに、呼制御サーバは、IP電話機に最適なジッタバッファサイズを通知する代わりに、あるいは、その最適なジッタバッファサイズの通知とともに、推奨される圧縮符号化技術を通知してもよい。この場合、呼制御サーバは、上記の最適なジッタバッファサイズを決定する処理のステップS603及びS705において、最初に、最も音質の良い(すなわち、圧縮符号化に要する時間が最も長い)圧縮符号化技術に対応するコーデック時間を用いて、最大遅延時間を算出する。そして、呼制御サーバは、その最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間を超えるか否か判定する。最大遅延時間がその許容遅延時間以内である場合、呼制御サーバは、最も音質の良い圧縮符号化技術を、推奨する圧縮符号化技術としてIP電話機に通知する。一方、最大遅延時間がその許容遅延時間を超える場合、呼制御サーバは、次に音質の良い圧縮符号化技術に対応するコーデック時間を用いて再度最大遅延時間を算出し、許容遅延時間を超えるか否か判定する。最大遅延時間がその許容遅延時間以内である場合、呼制御サーバは、次に音質の良い圧縮符号化技術を、推奨する圧縮符号化技術としてIP電話機に通知する。一方、最大遅延時間がその許容遅延時間を超える場合、呼制御サーバは、3番目に音質の良い圧縮符号化技術に対応するコーデック時間を用いて再度最大遅延時間を算出し、許容遅延時間を超えるか否か判定する。以後、呼制御サーバは、最大遅延時間が管理下のIPネットワークの許容遅延時間以内となるか、IP電話機が使用可能な全ての圧縮符号化技術について上記の処理を終えるまで、同様の処理を繰り返す。なお、使用可能な圧縮符号化技術のうち、最もコーデック時間の短い圧縮符号化技術を用いて求めた最大遅延時間が、許容遅延時間を超える場合、呼制御サーバは、その最もコーデック時間の短い圧縮符号化技術を、推奨する圧縮符号化技術としてIP電話機に通知する。さらに、最適なジッタバッファサイズもIP電話機に通知する場合、呼制御サーバは、その最適なジッタバッファサイズを、管理下のIPネットワークにおいて許容される遅延ジッタの最大値に設定する。そして、IP電話機は、呼制御サーバより、推奨される圧縮符号化技術を通知されると、その通知に基づいて、使用する圧縮符号化技術を選択して使用することができる。
このように、呼制御サーバは、通信セッション毎に、その通信セッションで経由する各IPネットワークの遅延及び遅延ジッタを評価して、適切な圧縮符号化技術を推奨することができる。またIP電話機が、その推奨された圧縮符号化技術を使用することにより、係る通信システムは、通信セッション毎に最適な圧縮符号化技術を使用できる。そのため、ユーザは、IPネットワークに通信量の余裕がある場合は、良好な音質で通話することができる。またユーザは、IPネットワークに通信量の余裕がない場合でも、音声が断続的になったり、空白期間を感じることなく通話することができる。
さらに係る通信システムは、音声通話だけでなく、リアルタイム性が要求される他のタイプの通信、例えば、ライブ映像を伝送するサービスにも利用することができる。
以上のように、当業者は、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
以上説明した実施形態及びその変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
符号化データをパケット単位で送受信する少なくとも二つの通信ネットワークを有する通信システムであって、
前記少なくとも二つの通信ネットワークのそれぞれは、
受信した複数のパケットに含まれる符号化データを蓄積するメモリと、該メモリに蓄積された符号化データをまとめて復号する信号処理部とを有する第1の通信端末と、
前記第1の通信端末と前記少なくとも二つの通信ネットワークの何れかに接続された第2の通信端末間に通信セッションを確立する呼制御装置とを有し、
前記呼制御装置は、前記第2の通信端末から前記第1の通信端末に対する通信セッションの確立要求信号を受信したときに、前記第2の通信端末から前記呼制御装置が属する自通信ネットワークまでの間に経由する前記少なくとも二つの通信ネットワークのうちの他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、前記他の通信ネットワークから取得し、前記他ネットワーク遅延情報と、前記自通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報からデータバッファサイズを求めて前記第1の通信端末に通知し、
前記第1の通信端末は、前記メモリの記憶容量を前記呼制御装置から通知された前記データバッファサイズに設定し、その後通信を開始する、
通信システム。(1)(図1)
(付記2)
前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延ジッタを含み、前記自ネットワーク遅延情報は、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延ジッタを含み、
前記呼制御装置は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延ジッタと前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延ジッタを合計して全遅延ジッタを算出し、該全遅延ジッタを前記データバッファサイズとする、付記1に記載の通信システム。(2)(図6、図8)
(付記3)
前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延をさらに含み、かつ、前記自ネットワーク遅延情報は、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延をさらに含み、
前記呼制御装置は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延及び遅延ジッタと、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延及び遅延ジッタと、前記第2の通信端末または前記第1の通信端末において生じる遅延とを合計して全遅延時間を算出し、該全遅延時間が前記自通信ネットワークの許容遅延時間内である場合、前記全遅延ジッタを前記データバッファサイズとし、該全遅延時間が前記自通信ネットワークの許容遅延時間を超える場合、前記自通信ネットワークの最大許容遅延ジッタを前記データバッファサイズとする、付記2に記載の通信システム。(3)(図6、図8)
(付記4)
前記呼制御装置は、前記第1の通信端末から前記第2の通信端末に対する第2の通信セッション確立要求信号を受信すると、前記他の通信ネットワークが有する呼制御装置へ、前記自ネットワーク遅延情報を通知する、付記1〜3の何れか一項に記載の通信システム。(4)(図5、図6)
(付記5)
前記他ネットワーク遅延情報は、前記通信セッション確立要求信号に含まれる、付記1〜4の何れか一項に記載の通信システム。(図6)
(付記6)
前記呼制御装置は、セッション確立プロトコルにしたがって前記通信セッションを確立し、かつ前記通信セッション確立要求信号はInvite信号である、付記5に記載の通信システム。(図6)
(付記7)
符号化データをパケット単位で送受信する複数の通信ネットワークのうちの第1の通信ネットワークに接続され、該第1の通信ネットワークに接続された第1の通信端末と前記複数の通信ネットワークのうちの何れかの通信ネットワークに接続された第2の通信端末間の通信セッションを確立する呼制御装置であって、
前記第2の通信端末と前記第1の通信端末との通信セッションの確立要求信号を受信したときに、前記第2の通信端末から前記第1の通信ネットワークまでの間に経由する他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、前記他の通信ネットワークから取得し、前記他ネットワーク遅延情報と、前記第1の通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報から、前記第1の通信端末が前記第2の通信端末から受信したパケットに含まれる符号化データを蓄積するデータバッファサイズを求めて前記第1の通信端末に通知する、
呼制御装置。(5)(図4)
(付記8)
符号化データをパケット単位で送受信する通信ネットワークに接続される通信端末であって、
受信した複数のパケットに含まれる符号化データを蓄積するメモリと、
前記メモリの記憶容量を、他の通信端末との通信セッションを確立する呼制御装置から通知された前記データバッファサイズに設定し、前記メモリに蓄積された符号化データの容量が設定された記憶容量に達すると、該蓄積された符号化データをまとめて復号する信号処理部と、
を有する通信端末。(図2)
(付記9)
符号化データをパケット単位で送受信する少なくとも二つの通信ネットワークの何れかに接続され、受信した複数のパケットに含まれる符号化データを所定の記憶容量だけ蓄積するメモリと、該メモリに蓄積された符号化データをまとめて復号する信号処理部とを有する通信端末の該所定の記憶容量を設定する方法であって、
前記少なくとも二つの通信ネットワークのうちの前記通信端末が接続された第1の通信ネットワークに接続され、前記通信端末と前記少なくとも二つの通信ネットワークの何れかに接続された他の通信端末間に通信セッションを確立する呼制御装置が、前記他の通信端末から前記通信端末に対する通信セッションの確立要求信号を受信したときに、前記他の通信端末から前記第1の通信ネットワークまでの間に経由する、前記少なくとも二つの通信ネットワークのうちの他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、前記他の通信ネットワークから取得するステップと、
前記呼制御装置により、前記他ネットワーク遅延情報と、前記自通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報からデータバッファサイズを求めるステップと、
前記呼制御装置により、前記データバッファサイズを前記通信端末に通知するステップと、
前記通信端末が前記メモリの記憶容量を前記呼制御装置から通知された前記データバッファサイズに設定するステップと、
を有する通信端末の記憶容量設定方法。(図5)
一実施形態による通信システムの概略構成図である。 一実施形態で使用されるIP電話機の概略構成図である。 ジッタバッファの記憶容量設定処理のフローチャートである。 一実施形態で使用される呼制御サーバの概略構成図である。 一実施形態による通信システムにおいて通信セッションを確立するためのシーケンスの一例である。 Invite信号の編集処理のフローチャートである。 発信元のIP電話機へ送信する180Ringing信号の編集処理のフローチャートである。 他のIPネットワークを管理する呼制御サーバへ送信されるInvite信号の一例を示す図である。 呼制御サーバが管理するIPネットワークに接続されたIP電話機へ送信されるInvite信号の一例を示す図である。 IP電話機に送信される180Ringing信号の一例を示す図である。
符号の説明
1 通信システム
2、3 IP電話機
4 電話機
10、20 呼制御サーバ
50 ゲートウェイ
51 ルータ
100 電話交換ネットワーク
200、300 IPネットワーク
21 音声処理部
22 パケット送受信部
23 通話制御部
24 ジッタバッファ
31 接続処理部
32 推奨バッファサイズ決定部

Claims (5)

  1. 符号化データをパケット単位で送受信する少なくとも二つの通信ネットワークを有する通信システムであって、
    前記少なくとも二つの通信ネットワークのそれぞれは、
    受信した複数のパケットに含まれる符号化データを蓄積するメモリと、該メモリに蓄積された符号化データをまとめて復号する信号処理部とを有する第1の通信端末と、
    前記第1の通信端末と前記少なくとも二つの通信ネットワークの何れかに接続された第2の通信端末間に通信セッションを確立する呼制御装置とを有し、
    前記呼制御装置は、前記第2の通信端末から前記第1の通信端末に対する通信セッションの確立要求信号を受信したときに、前記第2の通信端末から前記呼制御装置が属する自通信ネットワークまでの間に経由する前記少なくとも二つの通信ネットワークのうちの他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、前記他の通信ネットワークから取得し、前記他ネットワーク遅延情報と、前記自通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報からデータバッファサイズを求めて前記第1の通信端末に通知し、
    前記第1の通信端末は、前記メモリの記憶容量を前記呼制御装置から通知された前記データバッファサイズに設定し、その後通信を開始し、
    前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークから受信した前記第1の通信端末と前記第2の通信端末間の通信セッションを確立するための制御信号に含まれる、
    通信システム。
  2. 前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延ジッタを含み、前記自ネットワーク遅延情報は、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延ジッタを含み、
    前記呼制御装置は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延ジッタと前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延ジッタを合計して全遅延ジッタを算出し、該全遅延ジッタを前記データバッファサイズとする、請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延をさらに含み、かつ、前記自ネットワーク遅延情報は、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延をさらに含み、
    前記呼制御装置は、前記他の通信ネットワークのそれぞれにおいて生じる遅延及び遅延ジッタと、前記自通信ネットワークにおいて生じる遅延及び遅延ジッタと、前記第2の通信端末または前記第1の通信端末において生じる遅延とを合計して全遅延時間を算出し、該全遅延時間が前記自通信ネットワークの許容遅延時間内である場合、前記全遅延ジッタを前記データバッファサイズとし、該全遅延時間が前記自通信ネットワークの許容遅延時間を超える場合、前記自通信ネットワークの最大許容遅延ジッタを前記データバッファサイズとする、請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記呼制御装置は、前記第1の通信端末から前記第2の通信端末に対する第2の通信セッション確立要求信号を受信すると、前記他の通信ネットワークが有する呼制御装置へ、前記自ネットワーク遅延情報を通知する、請求項1〜3の何れか一項に記載の通信システム。
  5. 符号化データをパケット単位で送受信する複数の通信ネットワークのうちの第1の通信ネットワークに接続され、該第1の通信ネットワークに接続された第1の通信端末と前記複数の通信ネットワークのうちの何れかの通信ネットワークに接続された第2の通信端末間の通信セッションを確立する呼制御装置であって、
    前記第2の通信端末と前記第1の通信端末との通信セッションの確立要求信号を受信したときに、前記第2の通信端末から前記第1の通信ネットワークまでの間に経由する他の通信ネットワークで生じる遅延に関する他ネットワーク遅延情報を、前記他の通信ネットワークから取得し、前記他ネットワーク遅延情報と、前記第1の通信ネットワークで生じる遅延に関する自ネットワーク遅延情報から、前記第1の通信端末が前記第2の通信端末から受信したパケットに含まれる符号化データを蓄積するデータバッファサイズを求めて前記第1の通信端末に通知し、
    前記他ネットワーク遅延情報は、前記他の通信ネットワークから受信した前記第1の通信端末と前記第2の通信端末間の通信セッションを確立するための制御信号に含まれる、
    呼制御装置。
JP2008119889A 2008-05-01 2008-05-01 通信システム及び呼制御装置 Expired - Fee Related JP5223444B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008119889A JP5223444B2 (ja) 2008-05-01 2008-05-01 通信システム及び呼制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008119889A JP5223444B2 (ja) 2008-05-01 2008-05-01 通信システム及び呼制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009272764A JP2009272764A (ja) 2009-11-19
JP5223444B2 true JP5223444B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=41438953

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008119889A Expired - Fee Related JP5223444B2 (ja) 2008-05-01 2008-05-01 通信システム及び呼制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5223444B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8953622B2 (en) 2011-11-18 2015-02-10 Motorola Solutions, Inc. Method and apparatus for jitter buffering within a communication system
US11360758B2 (en) 2017-02-28 2022-06-14 Nippon Telegraph And Telephone Corporation Communication processing device, information processing device, and communication processing device control method

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002271392A (ja) * 2001-03-06 2002-09-20 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> Ip網における呼毎の音声品質管理方法
JP4028453B2 (ja) * 2003-08-28 2007-12-26 Kddi株式会社 通信端末装置
JP2005167684A (ja) * 2003-12-03 2005-06-23 Toyota Motor Corp 伝送制御装置
US20060092918A1 (en) * 2004-11-04 2006-05-04 Alexander Talalai Audio receiver having adaptive buffer delay
JP4627290B2 (ja) * 2006-09-29 2011-02-09 Kddi株式会社 Tcpを用いたレート制御方法、サーバ及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009272764A (ja) 2009-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100552519B1 (ko) 브이오아이피를 이용한 유엠에스 서비스 제공 시스템 및그 방법
KR100878391B1 (ko) 무선 ip 전화기
EP2467998B1 (en) Midcall fallback for voice over internet protocol (voip) calls
US6567399B1 (en) Hi-fidelity line card
CN100461849C (zh) 通信终端及用于控制通信终端的方法
US7733850B1 (en) Method and apparatus for enabling dynamic codec selection on a per application basis
JP3873048B2 (ja) リングバックトーン伝送方法、端末機、リングバックトーン生成方法、およびリングバックトーンを生成するためのシステム
KR20010084869A (ko) 인터넷 전화기
US20070064677A1 (en) Packet media gateway with a secondary PSTN connection and method for time slot switching
JP5392821B2 (ja) VoIP通信装置、VoIP通信装置の通信方法ならびに通信システム
JP4795027B2 (ja) 通信装置及び通信システム
JP5223444B2 (ja) 通信システム及び呼制御装置
KR100552521B1 (ko) 브이 오 아이피 시스템에서의 음성 메시징 서비스 방법 및그 장치
EP2088759A1 (en) A method, telephone system and telephone terminal for calling session
WO2014142295A1 (ja) メディア通信システム、ビットレート制御方法及びコンピュータ読み取り可能な情報記録媒体
JP2005157045A (ja) 音声伝送方法
US7881294B1 (en) Method and apparatus for enabling network based media manipulation
US8737575B1 (en) Method and apparatus for transparently recording media communications between endpoint devices
Ali et al. Reliability analysis of VoIP system
JP2003069652A (ja) 音声通信システム
KR100666956B1 (ko) 네트워크에서의 미디어 전송 장치 및 방법
JP4087371B2 (ja) Ip対応構内電話交換装置
JP2005167684A (ja) 伝送制御装置
Pourghasem et al. A Survey of Voice Over Internet Protocol (VOIP) Technology
JP2001345804A (ja) 電話システム、ターミナルアダプタ装置、及び電話機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees