JP3977346B2 - 車両ホイール懸架装置。 - Google Patents

車両ホイール懸架装置。 Download PDF

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本発明は、サスペンション要素をホイールに内蔵した車両ホイール懸架装置に関する。
一般の車両ホイール懸架装置について、懸架すべきホイールが駆動輪である場合を例にとって説明する。特許文献1の図26に示すように、車両の回転駆動系にはユニバーサルジョイント等で出力シャフトが連結され、この出力シャフトの先端にホイールのディスクが固定されている。そして、この出力シャフトを回転可能に支持する軸受部材が、ホイールより車両側に配置されたサスペンション要素とサスペンションアームを介して支持されている。サスペンション要素は上下方向の衝撃や振動を吸収,緩和する。サスペンションアームはホイールを車体に対して上下方向変位可能に支持する。
本出願人は、特許文献1の図1,図2に示す車両ホイール懸架装置を開発した。この車両ホイール懸架装置では、回転部材が回転駆動系に連結され、この回転部材の外周とリムの内周との間にサスペンション要素としてバネ機構と複数の流体ダンパが配されている。このバネ機構は、上記リムの内周と上記回転部材の外周との間に配置された複数の圧縮コイルバネとを有している。上記流体ダンパは、上記リムの内周と上記回転部材の外周との間に圧縮コイルバネを通るように設けられている。
上記構成によれば、回転部材の回転トルクや制動トルクは、バネ機構を介してリムおよびリムに装着されたタイヤに伝達される。また、路面凹凸によりタイヤが上下方向,前後方向(車両の前後方向ないしは車両走行方向に沿う前後方向。以下同じ),回転方向の衝撃や振動を受けた時には、上記流体ダンパが働いて衝撃を吸収する。
上記構成では、ホイールを回転部材に対して前後方向,上下方向,回転方向に所定範囲で相対移動可能にしつつ、ホイールの軸方向の移動を禁じて、横力を負担する横力支持機構を装備する必要がある。この横力支持機構は、リムの内周に周方向に等間隔をなして鍔を設け、各鍔を挟むようにして回転部材の外周に突起を設け、これら鍔と突起との間にボールを介在させることにより、構成されている。
特開2002−370503号公報(図1,図2,図26)
上記公報の図26の懸架装置では、上下方向の衝撃,振動しか吸収,緩和することができず、前後方向の衝撃,振動を吸収,緩和できなかった。
上記公報の図1,図2の車両ホイール組立体では、車両重量によりディスクの中心はリムの中心より若干量下方に変位することを余儀なくされる。そのため、路面に凹凸が無くても、サスペンション要素の流体ダンパは車両走行中に車輪が1回転する度に収縮を繰り返すことになり、エネルギーロスが生じるばかりか、流体ダンパの短寿命化ををもたらすことになる。また、リムとディスクの支持筒部と間のサスペンション要素のストロークを長くできない欠点もあった。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は、
(イ)車体側に設けられた第1支持部材と、
(ロ)ホイールにホイールの中心軸線を中心として回転可能に連結された第2支持部材と、
(ハ)ホイールのリムの径方向内側において、上記第1支持部材と第2支持部材との間に起立状態で配置されたサスペンション要素と、
(ニ)ホイールのリムの径方向内側において、第1,第2支持部材間に設けられホイール軸方向の横力を負担する横力支持機構と、
を備え、上記横力支持機構は、第1,第2のリンクと、第1,第2,第3の連結要素とを有し、第1支持部材と第1リンクが第1連結要素を介して回動可能に連結され、第2支持部材と第2リンクが第2連結要素を介して回動可能に連結され、第1リンクと第2リンクが第3連結要素を介して回動可能に連結され、第3連結要素が第1,第2の連結要素を結ぶ線から外れて配置され、上記第1〜第3連結要素は、互いに離間した横力を負担可能な一対の軸受部を含むことを特徴とする車両ホイール懸架装置にある。
上記構成によれば、サスペンション要素,横力支持機構がホイールのリムの径方向内側に配置されているので、これらの配置スペースをホイールの外部に設けずに済む。また、サスペンション要素は車両ホイールの回転に伴う収縮がないので、エネルギーロスが小さくまたサスペンション機構の寿命を長くすることができる。さらにこのサスペンション要素はストロークを長くすることも可能である。さらに、横力支持機構は、横力を負担可能な連結要素を用いたリンク機構により構成されるので、構成が簡単で安価に製造することができる。また、連結要素は一対の軸受部により構成されるので、車両ホイールに前後方向に延びる軸を中心として回動するモーメントが付与された時に、その荷重を十分に支持でき、耐久性が高く、またホイールを安定して支持できる。
上記軸受部をアンギュラーボールベアリングにすれば、機械的強度が高く、より一層の耐久性が得られる。
上記軸受部をラバーブッシュにすれば、シール構造を省くことができる。
好ましくは、上記サスペンション要素は、上記横力支持機構を挟んで車両走行方向に沿う前後に2本配置され、これら2本のサスペンション要素は前後にそれぞれ異なる方向に傾いており、上記サスペンション要素と第1〜第3の連結要素および第1,第2のリンクは、実質的にホイールの中心軸線と直交する垂直平面上に配置されている。これによれば、サスペンション要素は前後方向の衝撃,振動をも吸収,緩和できる。しかもサスペンション要素と横力支持機構をホイールの内部に効率良く収容できる。
好ましくは、上記第1支持部材が上記ホイールの中心軸線方向に延び車体側に支持されたシャフトと、このシャフトに設けられた第1アームとを含み、上記第2支持部材が上記ホイールのディスクにホイールの中心軸線を中心にして回転可能に連結された第2アームを含み、これら第1,第2アームはホイールの中心部を挟んで互いに上下方向に対峙する受部を有し、これら受部間に上記サスペンション要素が連結され、上記第1リンクが上記第1連結要素を介して上記第1支持部材のシャフトに連結されている。これによれば、比較的簡単な構造でサスペンション要素を支持することができる。また第1リンクがシャフトに回動可能に連結されるので、連結構造を簡略化することができる。
好ましくは、さらに、車体側に支持されて上記ホイールのリムの径方向内側に配置された回転部材と、上記リムの内周と上記回転部材の外周との間において周方向に等間隔をなして配置された複数のバネ要素を有するバネ機構とを備え、上記回転部材を上記第1支持部材のシャフトが貫通しており、上記回転部材とディスクとの間に上記サスペンション要素および上記横力支持機構が配置されている。これによれば、バネ機構によってもホイールが受ける上下方向,前後方向の衝撃,振動を緩和することができる。
本発明の車両ホイール懸架装置によれば、サスペンション要素,横力支持機構の配置スペースをホイールの外部に設けずに済むので、車両幅の増大ないしは車室の狭小化を回避できる。また、横力支持機構の構成が簡単で故障が少なく、安価に製造することができる。さらに耐久性も優れ、安定した車両走行も得られる。
以下、本発明の一実施形態をなす車両ホイール懸架装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、ホイール10と、懸架装置Aと、ブレーキ装置Bで構成されたホイール組立体を示している。本実施形態では、このホイール10は従動輪として用いられる。
ホイール10は、リム11と、このホイール10の中心軸線方向の外側(すなわち車両の反対側,図1における左側)の縁に設けられたディスク12とを有している。ディスク12の中央には支持穴12aが形成されている。リム11の外周には、タイヤ19が装着されている。
上記懸架装置Aは、バネ機構30と、横力支持機構40(スラスト荷重支持機構)と、第1支持部材50と、第2支持部材60と、2本のサスペンション要素70(図3にのみ示す)とを備えている。
上記ブレーキ装置Bは、図示しないブレーキ構造を内蔵したブレーキドラム20(回転部材)と、このブレーキドラム20を貫通しボールベアリング22を介してブレーキドラム20を回転可能に支持するブレーキ軸21とを備えている。ブレーキ軸21は、ホイール10の中心軸線とほぼ一致しており、上記第1支持部材50の構成要素であるシャフトとしての役割も果たす。ブレーキ軸21は、基端に形成されたフランジ21aを介して車体に水平に固定されている。したがって、ブレーキドラム20はブレーキ軸21を介して車体に支持されている。
上記バネ機構30は、上記ホイール10のリム11の内周とブレーキドラム20の外周との間に設けられている。このバネ機構30はリム11において最も車両寄り(図1における右端)に配置されている。図2に示すように、バネ機構30は、リム11の内周に固定された外側バネ受リング31と、ブレーキドラム20の外周に固定された内側バネ受リング32と、同一規格の10個(複数個)の圧縮コイルバネ35(バネ要素)とを有している。外側バネ受リング31には、周方向に等間隔で配置され径方向,内方向に突出する5つ(複数)のバネ受部33が設けられている。また、内側バネ受リング32には周方向に等間隔で配置され径方向,外方向に突出する5つ(複数)のバネ受部34が設けられている。バネ受部34は隣接する2つのバネ受部33の中間に配置されており、これらバネ受部33,34間に上記圧縮コイルバネ35が掛け渡されている。
図1に示すように、上記第1支持部材50は、上記ブレーキ軸21とアーム51(第1アーム)とを有している。上記ブレーキ軸21の先端部はリム11の径方向内側に入り込んでいる。図1,図4に示すように、上記アーム51は、上記ブレーキ軸21の先端部に挿入される筒部51aと、この筒部51aから垂直に上方に延びるT字形の起立部51cと、筒部51aから下方に延びる一対のストッパ51c(制限手段)とを有している。起立部51bの上端部には、前後方向に離れた受部51dが形成されている。この受部51dは、後述するサスペンション要素70を支持するためのものである。
他方、第2支持部材60は、1つのアーム61(第2アーム)からなる。このアーム61は、上記ブレーキ軸21とほぼ同軸(平行)をなしてホイール10のディスク12の支持穴12aにアンギュラーベアリング69を介して回転可能に支持された軸部61aと、この軸部61aから下方に延びてリム11の径方向内側に配置された垂下部61bとを有している。垂下部61bは、逆T字形をなし、その下端部には前後方向に離れた受部(図示しない)を有している。この受部は、後述するサスペンション要素70を支持するためのものである。
上記第1アーム51の受部51dと第2アーム61の受部との間には、前後2本の起立状態のサスペンション要素70が連結されている。第1アーム51の一対の受部51dの間隔に比べて、第2アーム61の一対の受部の間隔が大きいので、2本のサスペンション要素70は、上方に向かって互いの距離を狭めるように傾斜している。すなわち垂直線に対して前後異なる方向に傾斜している。サスペンション要素70は、ブレーキドラム20とディスク12との間においてリム11の径方向内側に配置されている。
各サスペンション要素70は、流体ダンパ71(ダンパ,ショックアブソーバ)と、復帰バネとしての圧縮コイルバネ76とからなる。上記流体ダンパ71は、オイル等の流体を収容したシリンダ72と、シリンダ72内に軸方向移動可能に収容されオリフィスを有するピストン73と、基端がピストンに固定され先端がシリンダ72から突出して上方に延びるロッド74とを有している。サスペンション要素70のシリンダ72の下端が、上記アーム61の受部(図示しない)に、ラバーブッシュ77を介して回動可能に連結されている。また、サスペンション要素70のロッド74の先端が、上記アーム51の受部51d(図4にのみ示す)に、ラバーブッシュ78を介して回動可能に連結されている。
上記圧縮コイルバネ76は、ロッド74の先端部に固定されたバネ受け部74aと、シリンダ72の下端に設けられたバネ受け部72aの間に介在されている。圧縮コイルバネ76は、第1支持部材50の受部51dと第2支持部材60の受部と互いに遠ざける方向に付勢する。
次に、横力支持機構40について図1,図4を参照しながら説明する。横力支持機構40は、上記ブレーキドラム20とディスク12との間においてリム11の径方向内側に配置され、第1〜第3の連結要素41〜43と、第1,第2のリンク45,46とを有している。連結要素41〜43の軸線は、上記ホイール10の中心軸線と平行をなしている。連結要素41〜43とリンク45,46は、上記サスペンション要素70に挟まれるようにして配置され、サスペンション要素70とともにホイール10の中心軸線と直交する垂直平面上に配置されている。
上記ブレーキ軸21と第1リンク45が第1連結要素41を介して回動可能に連結され、第2アーム61と第2リンク46が第2連結要素42を介して回動可能に連結され、第1リンク45と第2リンク46が第3連結要素43を介して回動可能に連結されている。第3連結要素43は第1,第2の連結要素41,42を結ぶ線から外れて配置されている。本実施形態では、第1リンク45がほぼ垂直に配置され、第2リンク46がほぼ水平に配置されている。
連結要素41〜43は互いに所定距離離れた一対のアンギュラーベアリング41a,42a,43a(アンギュラーボールベアリング,径方向のみでなく横力も負担できる軸受部)を有している。対をなすアンギュラーベアリング41a同士は互いに逆向きの接触角を有している。対をなすアンギュラーベアリング42a同士,対をなすアンギュラーベアリング43a同士も同様である。なお、これらアンギュラーベアリング41a,42a,43aは市販のものを用いることができる。
より詳細に説明すると、上記第1連結要素41の一対のアンギュラーベアリング41aの内周には、上記ブレーキ軸21が嵌められている。各アンギュラーベアリング41aの外周には外筒41bが嵌められている。前述した第1アーム51の筒部51aは、一対のアンギュラーベアリング41a間に挟まれている。ブレーキ軸21の先端ねじ部に螺合されたナット25を締め付けることにより、ブレーキ軸21の段差部とナット25との間で、上記筒部21aおよび一対のアンギュラーベアリング41aが固定されている。
上記第2,第3の連結要素42,43は同様の構造をしており、上記アンギュラーベアリング42a,43aと、その外周側に位置する外筒42b,43bと、その内周側に位置する短シャフト42c,43cとをそれぞれ有している。一対のアンギュラーベアリング43a間には筒形状のスペーサ43dが配置されている。同様に一対のアンギュラーベアリング42a間にも筒形状のスペーサ(図示しない)が配置されている。
図4に示すように、上記第1,第3連結要素41,43の外筒41b,43bに第1リンク45の両端が固定されている。この第1リンク45は、前述した第1アーム51の一対のストッパ51c間に配置されている。
第2,第3連結要素42,43の短シャフト42c,43cに、第2リンク46の両端が固定されている。第2,第3連結要素42,43の外筒42b,43bには、上記第2リンク46を所定角度範囲の遊びをもって通す窓42x,43xが形成されている。
上記第2連結要素42の外筒43bは、第2アーム61の下端部に固定されている。これにより、第1支持部材50のブレーキ軸21と、第2支持部材60の第2アーム61とは、連結要素41〜43とリンク45,46からなるリンク機構としての横力支持機構40により連結されている。
次に、上記構成をなすホイール組立体の作用について説明する。上記車両ホイール組立体では、サスペンション要素70,横力支持機構40をリム11の内部空間に内蔵しており、これら構成要素のためのスペースを必要としない。そのため、車両幅を狭めたり、車室空間を広げることができる。
車両の重量は第1支持部材50,サスペンション要素70の圧縮コイルバネ76,第2支持部材60,ホイール10を介して、タイヤ19で支持される。
車両走行の際には、ホイール10が回転する。第1支持部材50,第2支持部材60、サスペンション要素70は回転せず、サスペンション要素70の姿勢は変わらない。ホイール10と第2支持部材60との間のベアリング69により、ホイール10の回転が許容される。
車両が凹凸のある路面を走行する際には、タイヤ19を介してホイール10に上下方向,前後方向の衝撃荷重が加わる。この衝撃荷重は第2支持部材60を介してサスペンション機構70の圧縮コイルバネ76及び流体ダンパ72で吸収されるので、第1支持部材50を経て車体に伝達される衝撃,振動を大幅に緩和することができる。また、ブレーキドラム20とホイール10との間に介在されたバネ機構30は、周方向に配置された圧縮コイルバネ35を含んでいるので、上下方向,前後方向,回転方向の衝撃,振動を緩和する。
次に、横力支持機構40の作用を詳述する。前述したように、連結要素41〜43がアンギュラーベアリング41a〜43aを含んでいるため、ホイール10は車体に対してホイール10の中心軸線方向の相対移動を禁じられる。その結果、安定した走行を行なうことができる。また、支持部材50,60の軸方向相対移動を禁じることにより、これら支持部材50,60間に配置されたサスペンション要素70を保護することもできる。
上記第1リンク45は、第1連結要素41を介してブレーキ軸21に対して相対回転可能である。また、第2リンク46は第2連結要素42および第3連結要素43を介して第2支持アーム61,第1リンク45に対して相対回転可能である。その結果、横力支持機構40は、車体に対するホイール10の上下方向および前後方向の変動,ホイール1の中心軸線まわりの回動を許容し、サスペンション機構70,バネ機構30の作動の支障にならない。
図3,図4に示すように、第1アーム51の一対のストッパ51cが第1リンク45のブレーキ軸21に対する相対回動を角度範囲Θa(例えば約30°)に制限しており、連結要素42,43の外筒42b,43bの窓42x,43xの周方向両端が第2リンク46に当たることにより、第2リンク46の第1リンク45に対する相対回動を、角度範囲Θb(例えば約90°)に制限しているため、第2連結要素42の第1連結要素41に対する相対移動領域,換言すればホイール10の車体に対する相対移動領域は図4において符号A1の領域に制限される。また、図2に示すバネ機構30において、バネ受部34が外側バネ受けリング31に当たることにより、ホイール10のブレーキドラム20に対する相対移動領域は、符号A2で示す領域R2に制限される。その結果、実際のホイール10の相対移動領域は符号A3で示す領域に制限される。この制限領域A3は、車両設計上要求される制限領域A4にほぼ対応させることができる。
上記ホイール10から横力支持機構40には、ホイール10の中心軸線と直交して前後方向に延びる軸(図1において紙面と直交する軸)を中心とした回動モーメントが付与される。しかし、上記連結要素41〜43が互いに離間した一対のアンギュラーベアリング41a,42a,43aをそれぞれ有しているので、この回動モーメントに起因したねじれ方向の荷重を高い強度をもって受け止めることができる。その結果、横力支持機構40の耐久性が高く、またホイール10を安定して支持することができ、ひいては車両走行を安定させることができる。
図1に示すように、連結要素41〜43には、水や塵埃の侵入を防止するシール構造を容易に付設することができる。第3連結要素43では、外筒41bの両端にOリング等を介してキャップ81,82をねじ止めしている。このシール構造では、Oリングに回転に伴う摩擦が働かず、耐久性が高い。また、外筒43bの内側に配された中間筒の内周には、上記一対のアンギュラーベアリング41aから見てキャップ81,82の反対側にシールリング80が取り付けられており、これらシールリング80はスペーサ43dの外周に接しており、窓43xからの水等の侵入を防止している。このシールリング80には、ホイール40の高速回転に伴う摩擦が働かず、耐久性が高い。図示しないが、第2連結要素42も同様である。また、第1連結要素41の一方のアンギュラーベアリング41aは、外筒43bの一端に取り付けられたOリング付きキャップ83と、外筒41bの他端に取り付けられて第1アーム51の筒部51aに接するシールリング84によりシールされている。第1連結要素41の他方のアンギュラーベアリング41aは外筒41bの一端に取り付けられて第1アーム51の筒部51aに接するシールリング85と、外筒41bの他端に取り付けられてブレーキ軸21に固定の受板86に接するシールリング87によりシールされている。これら第1連結要素41のシール構造でもキャップのOリングには回転に伴う摩擦が働かず、シールリング84,85,87もホイール40の高速回転に伴う摩擦が働かない。
なお、第2アーム61を支持する一対のアンギュラーベアリング69もディスク12に取付けられたOリング付きのキャップ88と、支持穴12aの内周に取り付けられて第2アーム61の軸部61aに接するシールリング89によりシールされている。
次に、本発明の他の実施形態について図5〜図8を参照しながら説明する。この実施形態において最初に述べた実施形態に対応する構成部には同番号を付してその詳細な説明を省略する。連結要素41〜43は、ラジアルベアリングの代わりにラバーブッシュ141〜143を備えている。ラバーブッシュ141〜143は、短筒形状の内筒141a〜143aと外筒141b〜143b間にゴム層141c〜143cを積層一体化させてなる。
図5,図6に示すように、上記第1連結要素41の一対のラバーブッシュ141の内筒141aには、上記ブレーキ軸21が嵌められている。第1アーム51の筒部51aは、一対のラバーブッシュ141間に挟まれている。一対のラバーブッシュ141の軸方向外側には、係止板91,92が配置されている。ブレーキ軸21の先端ねじ部に螺合されたナット25を締め付けることにより、ブレーキ軸21の段差部とナット25との間で、上記係止板91,92,筒部21aおよび一対のラバーブッシュ141の内筒141aが固定されている。
図7に示すように、上記第2連結要素42において、一対のラバーブッシュ142の内筒142aには短シャフト93が嵌められている。短シャフト93の中央部は大径をなし、この大径部が一対のラバーブッシュ142の間隔を維持するスペーサとなっている。短シャフト93の両端にはねじ94がねじ込まれており、このねじ94により、一対のラバーブッシュ142の内筒142aとその軸方向外側に位置する一対の係止板95が短シャフト93に固定されている。第3連結要素43も同様の構成を有している。
図5に示すように、第1リンク45の一端(上端)は第1連結要素41の一対のラバーブッシュ141の外筒141bに固定されており、他端(下端)は、第3連結要素43の一対の係止板95に固定され、ひいては短シャフト93の離間した2箇所に固定されている。
図7に示すように、第2リンク46の一端は、第2連結要素42の一対のラバーブッシュ142の外筒142bに固定され、他端は第3連結要素43の一対のラバーブッシュ143の外筒143bに固定されている。
図6に示すように、第2連結要素43の短シャフト93は、第2アーム61の下端部に固定されている。なお、図6では、第2アーム61がナット94と係止板95で挟まれた状態を正確に示しているが、図7では第2アーム61を省略している。
本実施形態も最初の実施形態と同様の作用をなすが、第1リンク45のブレーキ軸21に対する相対回動,第2リンク46の第1リンク45,第2ブラケット61に対する相対回動はラバーブッシュ141,142,143のゴム層141c,142c,143cの弾性変形により可能となる。ホイール10からの横力は、ゴム層141c,142c,143cの端が係止板91,92,95に当たることにより支持される。
ラバーブッシュ141,142,143のゴム層141c,142c,143cは、そ内筒141a,142a,143aと外筒141b,142b,143bの相対回動を所定角度範囲に制限するので、特別な制限手段はなくてもよい。図8に示すように、第3連結要素43の第1連結要素41に対する相対移動領域,換言すればホイール10の車体に対する相対移動領域はゴム層141c,142c,143cの抵抗により、符号A1の領域に制限される。また、図2に示すバネ機構30において、バネ受部34が外側バネ受けリング31に当たることにより、ホイール10のブレーキドラム20に対する相対移動領域は、符号A2で示す領域に制限される。その結果、実際のホイール10の相対移動領域は符号A3で示す領域に制限される。この制限領域A3は、車両設計上要求される制限領域にほぼ対応させることができる。
上記ホイール10から横力支持機構40には、ホイール10の中心軸線と直交して前後方向に延びる軸(図5において紙面と直交する軸)を中心とした回動モーメントが付与される。しかし、上記連結要素41〜43が互いに離間した一対のラバーブッシュ141,142,143をそれぞれ有しているので、この回動モーメントに起因したねじれ方向の荷重を高い強度をもって受け止めることができる。その結果、横力支持機構40の耐久性が高く、またホイール10を安定して支持することができ、ひいては車両走行を安定させることができる。
上記ラバーブッシュ141,142,143は、水や塵埃の侵入がないのでシール構造が不要であり、構造を簡単にすることができる。
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、ホイールが駆動輪である場合にも本発明を適用できる。この場合、ブレーキドラムと置換される回転部材は、モータやエンジンを駆動源とする車両の回転駆動系の末端部材(図示しない)に固定され、車両の駆動源からの回転トルクは、車両内の回転駆動系を経て回転部材に伝達される。そして、回転部材の回転トルクがバネ機構30の圧縮コイルバネ35を経てホイール10に伝達される。第1支持部材のシャフトはこの回転部材に間隙をもって挿通される。
アンギュラーボールベアリングの代わりに、径方向力のみでなく横力も受けられるベアリングとして、テーパーローラベアリングを用いてもよい。
本発明の一実施形態に係わる懸架装置を含む車両ホイール組立体の縦断面図である。 同懸架装置におけるバネ機構の断面図である。 同懸架装置におけるサスペンション要素の縦断面構造、および第1連結要素に対する第3連結要素の移動領域を示す図である。 同懸架装置における横力支持機構の縦断面図である。 本発明の他の実施形態に係わる懸架装置を含む車両ホイール組立体の縦断面図である。 同懸架装置の横力支持機構の第1,第3連結要素を示す縦断面図である。 同懸架装置の横力支持機構の第2,第3連結要素を示す横断面図である。 同懸架装置におけるサスペンション要素の配置および第1連結要素に対する第3連結要素の移動領域を示す図である。
符号の説明
10 ホイール
11 リム
12 ディスク
20 ブレーキドラム(回転部材)
21 ブレーキ軸(シャフト)
30 バネ機構
35 圧縮コイルバネ(バネ要素)
40 横力支持機構
41〜43 第1〜第3連結要素
41a〜43a アンギュラーベアリング(軸受部)
45,46 第1,第2リンク
50 第1支持部材
51 第1アーム
60 第2支持部材
61 第2アーム
70 サスペンション要素
141〜143 ラバーブッシュ(軸受部)

Claims (6)

  1. (イ)車体側に設けられた第1支持部材と、
    (ロ)ホイールにホイールの中心軸線を中心として回転可能に連結された第2支持部材と、
    (ハ)ホイールのリムの径方向内側において、上記第1支持部材と第2支持部材との間に起立状態で配置されたサスペンション要素と、
    (ニ)ホイールのリムの径方向内側において、第1,第2支持部材間に設けられホイール軸方向の横力を負担する横力支持機構と、
    を備え、上記横力支持機構は、第1,第2のリンクと、第1,第2,第3の連結要素とを有し、第1支持部材と第1リンクが第1連結要素を介して回動可能に連結され、第2支持部材と第2リンクが第2連結要素を介して回動可能に連結され、第1リンクと第2リンクが第3連結要素を介して回動可能に連結され、第3連結要素が第1,第2の連結要素を結ぶ線から外れて配置され、
    上記第1〜第3連結要素は、互いに離間した横力を負担可能な一対の軸受部を含むことを特徴とする車両ホイール懸架装置。
  2. 上記軸受部がアンギュラーボールベアリングからなることを特徴とする請求項1に記載の車両ホイール懸架装置。
  3. 上記軸受部がラバーブッシュからなることを特徴とする請求項1に記載の車両ホイール懸架装置。
  4. 上記サスペンション要素は、上記横力支持機構を挟んで車両走行方向に沿う前後に2本配置され、これら2本のサスペンション要素は前後にそれぞれ異なる方向に傾いており、
    上記サスペンション要素と第1〜第3の連結要素および第1,第2のリンクは、実質的にホイールの中心軸線と直交する垂直平面上に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両ホイール懸架装置。
  5. 上記第1支持部材が上記ホイールの中心軸線方向に延び車体側に支持されたシャフトと、このシャフトに設けられた第1アームとを含み、上記第2支持部材が上記ホイールのディスクにホイールの中心軸線を中心にして回転可能に連結された第2アームを含み、これら第1,第2アームはホイールの中心部を挟んで互いに上下方向に対峙する受部を有し、これら受部間に上記サスペンション要素が連結され、上記第1リンクが上記第1連結要素を介して上記第1支持部材のシャフトに連結されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両ホイール懸架装置。
  6. さらに、車体側に支持されて上記ホイールのリムの径方向内側に配置された回転部材と、上記リムの内周と上記回転部材の外周との間において周方向に等間隔をなして配置された複数のバネ要素を有するバネ機構とを備え、上記回転部材を上記第1支持部材のシャフトが貫通しており、上記回転部材とディスクとの間に上記サスペンション要素および上記横力支持機構が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車両ホイール懸架装置。
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