JP3974392B2 - フユーエルデリバリパイプとその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子燃料噴射式自動車用エンジンの燃料加圧ポンプから送給された燃料をエンジンの各吸気通路あるいは気筒内に直接噴射する燃料インジェクタ(噴射ノズル)を介して供給するためのフユーエルデリバリパイプの改良に関し、特に燃料通路を有する連通管の断面構造と外部構造に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
フユーエルデリバリパイプは、ガソリンエンジンの電子燃料噴射システムに広く使用されており、燃料通路を有する連通管から複数個の円筒状ソケットを介して燃料インジェクタに燃料を送った後、燃料タンク側へと戻るための戻り通路を有するタイプと、戻り通路を持たないタイプ(リターンレス)とがある。最近は高温の戻り燃料による蒸散ガス低減対策やコストダウンのため戻り通路を持たないタイプが増加してきたが、それに伴い、インジェクタから噴射させるために弁を開閉させるスプールの往復運動に起因する反射波(衝撃波)や脈動圧による燃料噴射脈動によって、フユーエルデリバリパイプや関連部品が振動し耳ざわりな異音を発するという問題が発生していた。加えて、インジェクタのスプールの着座に伴う衝撃による異音も発生していた。
燃料を直接燃焼室内に噴射するいわゆる直噴型のエンジンでは、高圧のサプライポンプが設けられるため、その大きな脈動を吸収するためにパルセーションダンパが設けられており、通常の燃料噴射型(MPI)エンジンの場合においても一部で採用されているが、スペースの制約とコスト高から採用するのは容易でない。
【0003】
そこで本発明者等は、特開2000−329031号「フユーエルデリバリパイプ」に記載したように、連通管の壁面の一部を可撓性のアブゾーブ面にして振動を吸収させる方法として、連通管を円形断面の低炭素鋼もしくはステンレス鋼パイプをつぶして形成した左右対称の偏平楕円形状にすることを提案した。しかしながら、パイプをつぶして左右対称の偏平楕円形状にする折り曲げ加工や溶接加工は必ずしも容易でないことが判明した。また、連通管を偏平形状にすると、エンジンの周囲にある配管部品等に干渉したり接触したりするおそれがあり、さらに工具を挿入したり回転させたりするスペースが確保できないため、充分な偏平形状を採用しにくいという欠点があることも判明した。さらにまた、従来はフユーエルデリバリパイプの連通管を箱型に組み立てた後で、劣化ガソリン対策として内面にNiもしくはNi基合金等のめっきを施しているが、電極が挿入できないため電気めっきではなく化学めっきを使用しており、化学めっきはコスト高であり、コストの低い電気めっきの利用が要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、燃料インジェクタの開閉に伴って発生する衝撃波や脈動圧を低減させるために充分な偏平形状を採用することを可能にする新規なフユーエルデリバリパイプの構造を提供することにある。
本発明の他の目的は、フユーエルデリバリパイプと他部品との干渉を防止し、工具のスペースを確保することを可能にする新規なフユーエルデリバリパイプの構造を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、偏平形状のフユーエルデリバリパイプの製造を容易かつ低コストにするための製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はその第1の態様として、従来のフユーエルデリバリパイプにおいて、連通管が、ソケット穴を穿設した薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施しかつそのめっき面が内側になるように偏平U字形に折り曲げた可撓性のレールと、薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金(Ni/P合金)のめっき(電気Niめっき又は無電解Niめっき(化学Niめっき))を施しかつそのめっき面が内側になるようにチャンネル形(「コ」形)に折り曲げた側板との2つの部材で一体の偏平箱型に構成されている。さらに、ソケット穴内にソケットが溶接又はろう付けで固着され、連通管の外面にZnのめっきが施され、レールの平坦面が可撓性のアブゾーブ面を提供し、かつソケットがアブゾーブ面に対向して配置されており、ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面の撓みで低減させるようになっている。
【0006】
【作用】
本発明によれば、上述した構造を採用することにより、従来のように左右対称の断面形状を必要としないので、打ち抜き加工(プレス加工)や折り曲げ加工が容易になり、充分な偏平形状のフユーエルデリバリパイプの製造が容易になりかつ低コストとなる。また、左右対称の偏平楕円形状と比べて内容積が増加することになる。かくして、可撓性のアブゾーブ面の撓みによる充分な振動吸収効果が得られる。
【0007】
アブゾーブ面による脈動吸収の理論的な根拠としては、燃料インジェクタの開閉時に発生する衝撃波が、ソケットの燃料流入口へと流入あるいは瞬間的な逆流によって流出する際に、可撓性のアブゾーブ面の撓みによって衝撃や脈動が吸収されることと、バネ定数の比較的小さい薄肉の部材が撓んで変形することにより容積が変化し燃料の圧力変動を吸収するものと理解される。
【0008】
さらに好適な態様として、連通管に円弧状凹所を形成し、この円弧状凹所で他部品との干渉を回避したり、工具や配線のためのスペースを提供することができる。
【0009】
本発明は第2の態様として、新規なフユーエルデリバリパイプの製造方法を提供する。この製造方法は、薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって、ソケット穴と、可撓性のアブゾーブ面とを有する第1平板部材を形成し、前記第1平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、前記ソケット穴が前記アブゾーブ面と対向しかつ前記めっき面が内面にくるように前記第1平板部材を折り曲げ加工して偏平U字形断面のレールを形成し、薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって所定の形状の第2平板部材を形成し、前記第2平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、前記めっき面が内面にくるように前記第2平板部材を折り曲げ加工してチャンネル形の側板を形成し、前記ソケット穴内にソケットを挿入し、前記レールと前記側板及びソケットを溶接又はろう付けにより固着させることによりフユーエルデリバリパイプを一体の偏平箱型に形成する、各工程から成っている。
ここで、第1及び第2平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施す工程は、それぞれの打ち抜き加工の前後いずれであっても良く、市販のめっき鋼板を使用することもできる。
【0010】
かかる製造方法を用いると、従来のように左右対称の断面形状を必要としないので、打ち抜き加工(プレス加工)や折り曲げ加工が容易になり、充分な偏平形状のフユーエルデリバリパイプの製造が容易になりかつ低コストとなる。鋼板素材を折り曲げる前に片面にNiもしくはNi基合金等のめっきを施すことは、従来のように箱型になった後でめっき加工するのと比べて容易であり、安価な電気めっきを利用することが可能になる。また、従来の連通管はパイプ形状にした後で穴をあけていたため、削りくずがパイプ内に残留するおそれがあったが、本製造方法では平板の段階で穴をあけるので、連通管の内部に削りくずが残留するおそれがないという利点がある。
【0011】
本発明は第3の態様として、新規なフユーエルデリバリパイプの製造方法を提供する。このフユーエルデリバリパイプの製造方法は、薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって、ソケット穴と、対向する両縁の円弧状切り欠きと、可撓性のアブゾーブ面とを有する第1平板部材を形成し、前記第1平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、前記ソケット穴が前記アブゾーブ面と対向しかつ前記めっき面が内面にくるように前記第1平板部材を折り曲げ加工して偏平U字形断面のレールを形成し、薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって所定の形状の第2平板部材を形成し、前記第2平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、前記めっき面が内面にくるように前記第2平板部材を折り曲げ加工して円弧状切り欠きを有するチャンネル形の側板を形成し、前記ソケット穴内にソケットを挿入し、前記レールと前記側板及びソケットを溶接又はろう付けにより固着させることによりフユーエルデリバリパイプを一体の偏平箱型に形成する、各工程から成る。
【0012】
本発明は第4の態様として、新規なフユーエルデリバリパイプの構造を提供する。このフユーエルデリバリパイプは、例えばステンレス鋼板のようなめっきを必要としない素材で作られるタイプであり、連通管が、ソケット穴を穿設した薄板鋼板を偏平U字形に折り曲げた可撓性のレールと、薄板鋼板をチャンネル形に折り曲げた側板との2つの部材で一体の偏平箱型に構成される。さらにソケット穴内にソケットが溶接又はろう付けで固着され、レールの平坦面が可撓性のアブゾーブ面を提供しており、ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面の撓みで低減させるようになっている。かかる構成に基づき、第1の態様の発明と同等の作用効果を奏することができる。
【0013】
本発明において、連通管の側板やアブゾーブ面の板厚・縦横の比率・ソケットの燃料流入口と対向する面との隙間などは、特にエンジンのアイドリング時において振動や脈動が最も小さい値になるように実験や解析によって定めることができる。
本発明は基本的に連通管の断面構造と外部構造に係るものであるから、ブラケットの取り付け寸法を維持することにより、従来のフユーエルデリバリパイプに対して互換性を維持することができる。本発明の他の特徴及び利点は、添付図面の実施例を参照した以下の記載により明らかとなろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の態様によるフユーエルデリバリパイプ10を表しており、図1Aは全体の斜視図、図1Bはソケット部分の縦断面図を表している。クランク軸方向に沿って延伸する連通管11の底面には、噴射ノズルの先端を受け入れるためのソケット3が、例えば3気筒エンジンであれば3個が所定の間隔と角度で取り付けられている。連通管11には、さらにフユーエルデリバリパイプ10をエンジン本体に取り付けるための厚肉で堅固なブラケット4が2個横方向に架け渡されている。
【0015】
連通管11の側端部にはコネクタ(図示せず)を介して燃料導入管2がろう付けや溶接で固定されている。連通管11のいずれかの端部には燃料タンクに戻るための戻り管を設けることができるが、リターンレスタイプのフユーエルデリバリパイプでは、戻り管は設けられていない。燃料は矢印の方向へと流れ、ソケット3から燃料インジェクタ(図示せず)を介して各吸気通路あるいは気筒内へ直接噴射される。
【0016】
本発明の特徴に従い、連通管11はU字形に折り曲げられた可撓性のレール12とチャンネル形の側板14とが溶接又はろう付けにより一体に構成されている。レール12は後述するように、ソケット穴を穿設した薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金等のめっきを施した後、そのめっき面が内側になるようにU字形に折り曲げて作られている。側板14は後述するように、薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金等のめっきを施した後、そのめっき面が内側になるようにチャンネル形に折り曲げて作られている。
レール12の下側のソケット穴16内には、ソケット3が溶接又はろう付けで固着されている。連通管11の外面にはZn等のめっきが施されている。
【0017】
U字形断面のレール12の平坦面12aは可撓性のアブゾーブ面を提供しており、平坦面12aの下面がソケット3の燃料流入口13(図1B)に対向している。
連通管11の断面寸法は、例えば板厚1.2mmの平板で、高さHを6.4mm、幅Wを32mmに設定することができ、この平板のバネ定数は約65kgf/cm2 /mmである。本発明に従い、閉鎖U字形断面の連通管11の外壁部の上下の面がアブゾーブ面を提供し、特に燃料流入口13に対向する平坦部分12aはそのスパンの長さから主アブゾーブ面として作用し、ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面の撓みで低減させるようになっている。
【0018】
図2は図1に示したタイプと類似のフユーエルデリバリパイプ50を製造する工程を表している。レールを形成する工程では最初に、片面又は両面にNiめっき(又はPめっき等)が施された薄板ロール鋼板21から打ち抜き加工(プレス加工)によって所定の形状に素材取りを行う。素材22にソケット穴16を穿設し、第1平板部材23を形成する。他の方法として、めっき無しの薄板ロール鋼板26から打ち抜き加工(プレス加工)によって所定の形状に素材取りを行い、素材27の片面又は両面にNiめっき(又はPめっき)28を施し、ソケット穴16を穿設し、第1平板部材23を形成する。
【0019】
次に、めっき面が内側にくるように第1平板部材23を折り曲げ加工してU字形断面のレール24を形成する。
【0020】
一方の側板を形成する工程では、片面又は両面にNiめっき(又はNi/P合金めっき等)が施された薄板鋼板から打ち抜き加工(プレス加工)によって所定の形状に素材取りを行い、素材に必要な穴等を形成して第2平板部材31を形成し、めっき面が内側にくるような折り曲げ加工によってチャンネル形の側板32を形成する。他の方法として、めっき無しの薄板鋼板から打ち抜き加工(プレス加工)によって所定の形状に素材取りを行い、素材に必要な穴等を形成して第2平板部材36を形成し、第2平板部材36の片面又は両面にNiめっき(又はPめっき)37を施し、めっき面が内側にくるような折り曲げ加工によってチャンネル形の側板32を形成する。
【0021】
さらに、フユーエルデリバリパイプを構成するソケット41を機械加工した後にNiめっき(又はPめっき等)を施す。同様に、機械加工や溶接加工によって、ブラケット42や燃料導入パイプ43を形成する。
かくして、完成したパーツであるレール24、側板32、ソケット41、ブラケット42、燃料導入パイプ43を、所定の位置に配置しあるいは所定の穴に挿入するように治具にセットして組み立て、仮付けをした後で、溶接加工やろう付け加工によって全体を固着させ一体化する。
【0022】
なお、ステンレス鋼板のようなめっきを必要としない素材で連通管を形成する場合は、連通管の外部及び内部のめっき工程は不要になる。
【0023】
図3は本発明の他の実施態様によるフユーエルデリバリパイプ60を表しており、連通管61のレール62及び側板64にそれぞれ円弧状部分66,68を加工し、フユーエルデリバリパイプ60の外周に形成される円弧状凹所空間65で他部品との干渉を回避するようにしたものである。
これにより、ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面62aの撓みで低減させると共に、円弧状凹所空間で他部品との干渉を回避し、かつ工具のスペースを確保するようになっている。このように円弧状凹所空間とすることにより、アブゾーブ面の撓みに影響を及ぼすことが最小限となり、本発明により振動低減効果と干渉防止効果の両面を達成することができる。
【0024】
図4は図3に示したフユーエルデリバリパイプを製造する工程を表しており、第1平板部材71を形成するプレス加工の際にソケット穴72と円弧状切り欠き73を同時に形成し、めっき部分が内側にくるように折り曲げてレール74を形成する。一方、第2平板部材76をめっき部分が内側にくるように折り曲げて側板77を形成する際に、円弧状凹所75を形成するようにする。
【0025】
図5は図3に示した例と類似のフユーエルデリバリパイプ90を製造する工程を表しており、第1平板部材81を形成するプレス加工の際にソケット穴82と円弧状切り欠き83を同時に形成し、めっき部分が内側にくるように折り曲げてレール84を形成する。一方、第2平板部材86をめっき部分が内側にくるように折り曲げて側板87に加工する際に、円弧状凹所85を形成するようにする。かくして、フユーエルデリバリパイプ90は、レール84と側板87を仮付けした後で、溶接加工やろう付け加工によって全体を固着させ一体化された際に、円弧状凹所85が残って、他部品との干渉を回避し、かつ工具や配線のスペースを確保するようになっている。
【0026】
図6A,Bは連通管に深絞り加工による凹所を形成してソケット機能を持たせた実施例を表している。連通管91はレール92と側板94とで一体に形成され、レール92の下面に深絞り加工でソケット凹所93が形成され、ソケット凹所93の底面に燃料流入口96が穿設されている。レール92の表面92aが可撓性のアブゾーブ面を提供する。この実施例によれば、ソケットを別部品として製造する必要がなくなり、溶接やろう付けの加工工程が省略されて大幅なコストダウンが可能となる。
【0027】
【発明の効果】
以上詳細に説明した如く、本発明によれば、左右対称の断面形状を必要としないので、折り曲げ加工が容易になり、充分な偏平形状のフユーエルデリバリパイプの製造が容易になりかつ低コストとなる。特に、鋼板素材を折り曲げる前に片面にNiもしくはNi基合金等のめっきを施すことは、従来のように箱型になった後でめっき加工するのと比べて容易であり、安価な電気めっきを利用することが可能になる。また、連通管に充分な幅のアブゾーブ面が設けられることにより、燃料インジェクタの開閉時に発生するスプールの着座に伴う衝撃波・ソケットの燃料流入口へと流入あるいは瞬間的な逆流によって流出する際に発生する脈動圧などが、アブゾーブ面の撓みによって低減させられる。さらに円弧状凹所の存在で他部品との干渉を回避することができ、工具のスペースが確保される等、その技術的効果には極めて顕著なものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるフユーエルデリバリパイプ全体の斜視図とソケット部分の断面図である。
【図2】 フユーエルデリバリパイプの製造工程を表す概略図である。
【図3】 本発明の他の実施態様によるフユーエルデリバリパイプの一部破断斜視図である。
【図4】 図3のフユーエルデリバリパイプを製造する工程を表す概略図である。
【図5】 図3に類似のユーエルデリバリパイプを製造する工程を表す概略図である。
【図6】 本発明の他の実施態様によるフユーエルデリバリパイプのソケット部分の断面図と一部破断斜視図である。
【符号の説明】
2 燃料導入管
3 ソケット
4 固定用ブラケット
10,50,60,90 フユーエルデリバリパイプ
11,61,91 連通管
12,24,62,74,84,92 レール
12a,62a,92a アブゾーブ面
13,96 燃料流入口
14,32,64,77,87,94 側板
16,72,82 ソケット穴
23,71,81 第1平板部材
31,36,76,86 第2平板部材
65,75,85 円弧状凹所
93 ソケット凹所

Claims (5)

  1. 直線状に延びる燃料通路を内部に有する連通管と、この連通管の端部又は側部に固定された燃料導入管と、前記連通管に交差して設けられ一部が前記燃料通路に連通し開放端部が燃料噴射ノズル先端を受け入れる複数のソケットとを備えて成るフユーエルデリバリパイプにおいて、
    前記連通管が、ソケット穴を穿設した薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施しかつそのめっき面が内側になるように偏平U字形に折り曲げた可撓性のレールと、薄板鋼板の片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施しかつそのめっき面が内側になるようにチャンネル形に折り曲げた側板との2つの部材で一体の偏平箱型に構成され、
    前記ソケット穴内にソケットが溶接又はろう付けで固着され、
    前記連通管の外面にZnのめっきが施され、
    前記レールの平坦面が可撓性のアブゾーブ面を提供し、かつ前記ソケットは前記アブゾーブ面に対向して配置されており、
    ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面の撓みで低減させるようになっていることを特徴とするフユーエルデリバリパイプ。
  2. 前記連通管に円弧状凹所空間が形成され、この円弧状凹所空間で他部品との干渉を回避するようになっている請求項1記載のフユーエルデリバリパイプ。
  3. 直線状に延びる燃料通路を内部に有する連通管と、この連通管の端部又は側部に固定された燃料導入管と、前記連通管に交差して設けられ一部が前記燃料通路に連通し開放端部が燃料噴射ノズル先端を受け入れる複数のソケットとを備えて成るフユーエルデリバリパイプの製造方法であって、
    薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって、ソケット穴と、可撓性のアブゾーブ面とを有する第1平板部材を形成し、
    前記第1平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、
    前記ソケット穴が前記アブゾーブ面と対向しかつ前記めっき面が内面にくるように前記第1平板部材を折り曲げ加工して偏平U字形断面のレールを形成し、
    薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって所定の形状の第2平板部材を形成し、
    前記第2平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、
    前記めっき面が内面にくるように前記第2平板部材を折り曲げ加工してチャンネル形の側板を形成し、
    前記ソケット穴内にソケットを挿入し、
    前記レールと前記側板及びソケットを溶接又はろう付けにより固着させることによりフユーエルデリバリパイプを一体の偏平箱型に形成する、
    各工程から成ることを特徴とするフユーエルデリバリパイプの製造方法。
  4. 直線状に延びる燃料通路を内部に有する連通管と、この連通管の端部又は側部に固定された燃料導入管と、前記連通管に交差して設けられ一部が前記燃料通路に連通し開放端部が燃料噴射ノズル先端を受け入れる複数のソケットとを備えて成るフユーエルデリバリパイプの製造方法であって、
    薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって、ソケット穴と、対向する両縁の円弧状切り欠きと、可撓性のアブゾーブ面とを有する第1平板部材を形成し、
    前記第1平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、
    前記ソケット穴が前記アブゾーブ面と対向しかつ前記めっき面が内面にくるように前記第1平板部材を折り曲げ加工して偏平U字形断面のレールを形成し、
    薄板の鋼板素材から打ち抜き加工によって所定の形状の第2平板部材を形成し、
    前記第2平板部材の少なくとも片面にNiもしくはNi基合金のめっきを施し、
    前記めっき面が内面にくるように前記第2平板部材を折り曲げ加工して円弧状切り欠きを有するチャンネル形の側板を形成し、
    前記ソケット穴内にソケットを挿入し、
    前記レールと前記側板及びソケットを溶接又はろう付けにより固着させることによりフユーエルデリバリパイプを一体の偏平箱型に形成する、
    各工程から成ることを特徴とするフユーエルデリバリパイプの製造方法。
  5. 直線状に延びる燃料通路を内部に有する連通管と、この連通管の端部又は側部に固定された燃料導入管と、前記連通管に交差して設けられ一部が前記燃料通路に連通し開放端部が燃料噴射ノズル先端を受け入れる複数のソケットとを備えて成るフユーエルデリバリパイプにおいて、
    前記連通管が、ソケット穴を穿設した薄板鋼板を偏平U字形に折り曲げた可撓性のレールと、薄板鋼板をチャンネル形に折り曲げた側板との2つの部材で一体の偏平箱型に構成され、
    前記ソケット穴内にソケットが溶接又はろう付けで固着され、
    前記レールの平坦面が可撓性のアブゾーブ面を提供し、かつ前記ソケットは前記アブゾーブ面に対向して配置されており、
    ソケットに流入する燃料の脈動圧と衝撃波をアブゾーブ面の撓みで低減させるようになっていることを特徴とするフユーエルデリバリパイプ。
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