JP3973413B2 - ガラス溶解炉 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスの粉末を溶解するガラス溶解炉に関するものである。より詳細には、るつぼに直接交流電流を供給してジュール熱によりるつぼを加熱するガラス溶解炉における電流経路の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラスの粉末を溶解し、ガラス繊維を引き出すガラス溶解炉の一つに、白金(Pt)等で形成されたるつぼに直接、交流電流を通電して、加熱するガラス溶解炉がある。
【0003】
図6に示すように、このガラス溶解炉1Xは、るつぼ10Xの周囲に設けられたブスバー(大容量電源結線板)と呼ばれる電流供給線13Xを経由して、直接、交流電流をるつぼ10X本体に流して加熱し、るつぼ10Xの上部から入るガラス粉末Gaを1400℃程度で溶解し、るつぼ10X下部の周囲に設けられたノズル10nからガラス繊維Gcを引き出している。
【0004】
このブスバー13Xは、図7や図8に示すように、円形横断面炉や矩形横断面炉のるつぼ10Xの周囲に配置され、交流電源16から供給される交流電流はるつぼ10X内の電流経路Ra ,Rb を流れた後、周囲に配置されたブスバー13Xの電流経路Rc ,Rd を流れ、コントローラ17で制御される交流電源16に戻るように構成されている。
【0005】
このブスバー13Xの電流経路Rc ,Rd を、るつぼ10X内の電流経路Ra ,Rb の外側に配置することにより、るつぼ10X内の電流経路Ra ,Rb を流れる電流によって発生する交番磁界を、このブスバー13Xの電流経路Rc ,Rd を流れる電流によって発生する交番磁界で相殺して、外部への誘導磁界の影響を減少している。
【0006】
しかしながら、この図6に示すガラス溶解炉1Xにおいては、ガラスの粉末Gaの溶解温度とガラス繊維Gcの引き出し温度との制御を同時に行うことは困難であるため、図9に示すような2段式のるつぼによるガラス溶解炉10Yを使用することが提案されている。
【0007】
この2段式のガラス溶解炉1Yでは、白金等の導電性材料で形成されるるつぼ上部11Yとるつぼ下部12Yとを絶縁体(非導電体)である耐火物(モルタル)15で接合し、るつぼ上部11Yの導電周壁部11Yaに対して上部ブスバー13Yを経由して、コントローラ17で制御される第1交流電源16aから電流を供給し、また、るつぼ下部12Yの導電周壁部12Yaに対して下部ブスバー4Yを経由して、コントローラ17で制御される第2交流電源16bから電流を供給するように構成される。
【0008】
そして、この上部ブスバー13Yと、下部ブスバー14Yに流す交流電流を個別にコントローラ17で調整することにより、ガラス粉末Gaの溶解に関係するるつぼ上部11Yの温度と、ガラス繊維Gcの引き出し温度に関係するるつぼ下部12Yの温度がそれぞれ最適になるように調整する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10〜図13に示すような電流経路の構成パターンで、単純にるつぼ上部11Yの導電周壁部11Yaに流す交流電流用の上部第1電極E11と上部第2電極E21と電流の向きと、るつぼ下部12Yの導電周壁部12Yaに流す交流電流用の下部第1電極E12と下部第2電極E22と電流の向きを構成すると、るつぼ上部11Yの導電周壁部11Yaの電流経路Ra1,Rb1を流れる電流とるつぼ下部12Yの導電周壁部12Yaの電流経路Ra2,Rb2を流れる電流とが干渉し合って,相互誘導が発生するという問題が生じる。
【0010】
つまり、図10と図12の電流経路の構成パターンでは、隣接し合う電流経路Ra1とRa2、Rb1とRb2において、互いに同じ方向に電流が流れるので、るつぼ上部11Yの導電周壁部11Yaの電流経路Ra1とRb1の全体と、るつぼ下部12Yの導電周壁部12Yaの電流経路Ra2とRb2の全体において,正(プラス)の相互誘導が生じる。
【0011】
また、図11と図13の電流経路の構成パターンでは、互いに逆方向に電流が流れるので、るつぼ上部11Yの導電周壁部11Yaの電流経路Ra1とRb1の全体と、るつぼ下部12Yの導電周壁部12Yaの電流経路Ra2とRb2の全体において,負(マイナス)の相互誘導が生じる。
【0012】
これらの相互誘導が発生すると、るつぼ上部11Yとるつぼ下部12Yに流れる電流の出力が乱され、安定した電力供給ができなくなり、目標とするるつぼの加熱温度の調整ができなくなるという問題が発生する。
【0013】
つまり、相互誘導環境では、互いの電流位相、波高値、波形歪みが相手に相互誘導電圧として干渉し、相手の電流値を変化させる。互いに、この影響を与え合うと、電流整定がハンチングして精密な温度設定が不可能になる。
【0014】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、絶縁体を介して積層された複数の導電周壁部を有する多段式のガラス溶解炉において、隣接し合う上側の導電周壁部と下側の導電周壁部に供給する電流の出入口となる電極を工夫して配置することによって、各導電周壁部を流れる電流によって発生する相互誘導を相殺して、効率よく各導電周壁部を加熱でき、しかも、各各導電周壁部の温度調整を個別に行うことができる多段式のガラス溶解炉を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
そして、本発明のガラス溶解炉は、次のように構成される。
【0016】
1)るつぼの導電部分に直接電流を流してジュール熱により、該るつぼを加熱するガラス溶解炉において、前記るつぼの周壁部が絶縁体を介して積層された複数の導電周壁部を有するように形成すると共に、隣接して配置された上側の前記導電周壁部と下側の前記導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、それぞれの前記導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように、それぞれの前記導電周壁部への電流供給を行うように構成される。
【0017】
この構成によれば、上側の導電周壁部と下側の導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、各導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように構成されるので、相互誘導による電流出力及び温度調整の不安定化を回避できる。
【0018】
2)そして、2段の場合には、るつぼの導電部分に直接電流を流してジュール熱により、該るつぼを加熱するガラス溶解炉において、導電性のるつぼ上部とるつぼ下部を絶縁体を介して積層すると共に、前記るつぼ上部の導電周壁部と前記るつぼ下部の導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、それぞれの前記導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように、前記るつぼ上部の前記導電周壁部と前記るつぼ下部の前記導電周壁部への電流供給を行うように構成される。
【0019】
この構成によれば、るつぼ上部の導電周壁部とるつぼ下部の導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、各導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように構成されるので、相互誘導による電流出力及び温度調整の不安定化を回避できる。
【0020】
3)そして、上記のガラス溶解炉において、前記るつぼ上部の前記導電周壁部を流れる電流方向と、前記るつぼ下部の前記導電周壁部を流れる電流方向とが、それぞれの前記導電周壁部の電流経路の略半分で互いに同じ方向に、残りの電流経路で互いに逆方向になるように、電流供給を行うように構成される。
【0021】
この構成によれば、るつぼ上部の導電周壁部に流れる電流とるつぼ下部の導電周壁部に流れる電流とが互いに同じ方向になる部分と互いに逆方向になる部分が半々になるので、各るつぼの電流経路を一周して見ると、全体として相互誘導が相殺されることになる。
【0022】
4)また、より具体的には、上記のガラス溶解炉において、第1交流電源の第1電極に連通する上部第1電極を、前記るつぼ上部の前記導電周壁部の第1面側に、前記第1交流電源の第2電極に連通する上部第2電極を、前記るつぼ上部の前記導電周壁部の前記第1面側の背面に位置する第3面側に、それぞれ設けると共に、第2交流電源の第1電極に連通する下部第1電極を、前記るつぼ下部の前記導電周壁部の前記第1面の側方に位置する第2面側に、前記第2交流電源の第2電極に連通する下部第2電極を、前記るつぼ下部の前記導電周壁部の前記第2面の背面に位置する第4面側に、それぞれ設けて構成する。
【0023】
この構成によれば、第1面と第2面と第3面と第4面、及び第1面とが連続して並び、この第1面〜第4面がガラス溶解炉を囲む4面となる。
【0024】
そして、互いに背面部分となる、第1面から第2面の電流経路と第3面から第4面の電流経路とが、正(又は負)の相互誘導となり、これらに隣接する第2面から第3面の電流経路と第4面から第1面の電流経路とが、負(又は正)の相互誘導となる。
【0025】
つまり、第1面から第2面の電流経路と第3面から第4面の電流経路において、るつぼ上部の導電周壁部に流れる電流とるつぼ下部の導電周壁部に流れる電流とが同じ方向(又は逆方向)になり、第2面から第3面の電流経路と第4面から第1面の電流経路において、るつぼ上部の導電周壁部に流れる電流とるつぼ下部の導電周壁部に流れる電流とが逆方向(又は同じ方向)になる。
【0026】
従って、るつぼ上部の導電周壁部に流れる電流とるつぼ下部の導電周壁部に流れる電流とが同じ方向になる部分と逆方向になる部分が略半々になり、各導電周壁部の電流経路全体として、相互誘導が相殺されることになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明に係る実施の形態のガラス溶解炉について説明する。図1は、ガラス溶解炉の構成図であり、図2と図3は円形横断面の炉における電流経路の構成パターンを示す模式図で、図4と図5は矩形横断面の炉における電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【0028】
なお、図中において、電線の極性を第1電極側をプラスで、第2電極側をマイナスで示すが、このプラスとマイナスの表示は、あくまでも、電流方向を明示するために便宜的に用いたものであり、実際には、電源が交流電源であるため、時々刻々、プラスとマイナスが入れ替わる。
【0029】
図1に示すように、このガラス溶解炉1は、導電性のるつぼ上部11とるつぼ下部12を絶縁体(非導電性)である耐火物(モルタル)15で接合して形成される。
【0030】
このるつぼ上部11とるつぼ下部12は、白金(Pt)等の導電性材料で形成され、直接、それぞれ第1交流電源16aと第2交流電源16bより供給される交流電流によりジュール熱を発生し高温になる。つまり、溶融ガラスGbを取り囲むるつぼ10の導電周壁部11a、12aにおける抵抗加熱を利用した抵抗炉として形成される。
【0031】
このるつぼ上部11の導電周壁部11aには、第1交流電源16aから交流電流を供給するために、上部ブスバー13が周囲に配置され、図2〜図5に例示するいずれかのパターンで、上部第1電極E11と上部第2電極E21において、この導電周壁部11aは上部ブスバー13に接続される。即ち、導電周壁部11aの上部第1電極E11と上部第2電極E21は、上部ブスバー13を介して第1交流電源16aの第1電極と第2電極にそれぞれ電気的に接続される。
【0032】
また、るつぼ12下部の導電周壁部12aには、第2交流電源16bから交流電流を供給するために、下部ブスバー14が周囲に配置され、図2〜図5に例示するいずれかのパターンで、下部第1電極E12と下部第2電極E22において、この導電周壁部12aは下部ブスバー14に接続される。即ち、導電周壁部12aの下部第1電極E12と下部第2電極E22は、下部ブスバー14を介して第2交流電源16aの第1電極と第2電極にそれぞれ電気的に接続される。
【0033】
この本発明のガラス溶解炉1では、るつぼ上部11において上部第1電極E11と上部第2電極E21を、導電周壁部11aの、るつぼ10の正面側(第1面側)Fと背面側(第3面側)Bにそれぞれ設けると共に、下部るつぼ12において、下部第1電極E12と下部第2電極E22を、導電周壁部12aの、それぞれ異なる側面側、即ち右側面側(第2面側)Rと、左側面側(第4面側)Lに設ける。
【0034】
この構成により、るつぼ上部11の導電周壁部11aを流れる電流方向と、るつぼ下部12の導電周壁部12aを流れる電流方向とが、るつぼ上部11の導電周壁部11aの電流経路Ra1,Rb1の略半分Z1 ,Z3 で、また、るつぼ12下部の導電周壁部12aの電流経路Ra2,Rb2の略半分Z1 ,Z3 で、互いに同じ方向になり、残りの電流経路Z2 ,Z4 で互いに逆方向になる。
【0035】
つまり、図2及び図4のパターンでは、正面右側(F〜R)Z1 と背面左側(B〜L)Z3 の部分において、るつぼ上部11の導電周壁部11aに流れる電流と、るつぼ下部12の導電周壁部12aに流れる電流とが、同じ方向(プラス符号部分)になり、背面右側(R〜B)Z2 と正面左側(L〜F)Z4 の部分において、るつぼ上部11の導電周壁部11aに流れる電流と、るつぼ下部12の導電周壁部12aに流れる電流とが、逆方向(マイナス符号部分)になる。
【0036】
また、図3及び図5のパターンでは、逆に、正面右側(F〜R)Z1 と背面左側(B〜L)Z3 の部分において、るつぼ上部11の導電周壁部11aに流れる電流と、るつぼ下部12の導電周壁部12aに流れる電流とが、逆方向(マイナス符号部分)になり、背面右側(R〜B)Z2 と正面左側(L〜F)Z4 において、るつぼ上部11の導電周壁部11aに流れる電流と、るつぼ下部12の導電周壁部12aに流れる電流とが、同じ方向(プラス符号部分)になる。
【0037】
従って、いずれの場合も、上側の導電周壁部11aに流れる電流と下側の導電周壁部12aに流れる電流とが同じ方向になる部分(プラス符号部分)と逆方向になる部分(マイナス符号部分)が略半々になり、上側の導電周壁部11aにおける電流経路Ra1,Rb1の全体として、また、下側の導電周壁部12aにおける電流経路Ra2,Rb2の全体として、相互誘導が相殺されることになる。
【0038】
つまり、上側の導電周壁部11aにおいても、また、下側の導電周壁部12aにおいても、正面右側(F〜R)Z1 ,背面右側(R〜B)Z2 ,背面左側(B〜L)Z3 ,正面左側(L〜F)Z4 と電流経路Ra1とRb1、Ra2とRb2を一周すると、(プラス符号部分)と(マイナス符号部分)が同じ長さとなり、全体として、相互誘導が相殺される。
【0039】
そして、るつぼ上部11においては、上側の導電周壁部11aに流す電流を供給する第1交流電源16aがコントローラ17によって制御されて、その温度がガラスの粉末Gaを溶解するのに最適な温度になるように制御される。
【0040】
また、るつぼ下部12においては、下側の導電周壁部12aに流す電流を供給する第2交流電源16bがコントローラ17によって制御されて、その温度がノズル10nから引き出されるガラス繊維Gcに最適な温度になるように制御される。
【0041】
なお、この上部ブスバー13と下部ブスバー14は、るつぼ上部11の下側部分とるつぼ下部12の上側部分との間よりも距離を離して設けることができるので、上部ブスバー13と下部ブスバー14との間の相互誘導の影響は、るつぼ上部11とるつぼ下部12の間の相互誘導の影響よりも少なくなるが、このブスバー13,14間の相互誘導に関しても、この上部ブスバー13に流れる電流と下部ブスバー14に流れる電流が同じ方向になる部分(プラス符号部分)と逆方向になる部分(マイナス符号部分)が半々になるので、同様に、相互誘導が相殺される。
【0042】
以上の構成のガラス溶解炉1によれば、るつぼ上部11とるつぼ下部12に流れる電流の相互作用によって発生する相互誘導が、電流経路全体として相殺されるので、相互誘導による電流出力の不安定化を回避できる。
【0043】
従って、この電流出力の不安定化に起因する温度調整の不安定化を回避できて効率よく加熱できる。また、るつぼ上部11とるつぼ下部12の温度をそれぞれ最適な温度に調整できるので、高品質のガラス繊維Gcを製造することができる。
【0044】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るガラス溶解炉によれば、次のような効果を奏することができる。
【0045】
るつぼの周壁部が絶縁体を介して積層された複数の導電周壁部を有し、この導電周壁部に直接電流を流してジュール熱により、るつぼを加熱するガラス溶解炉において、隣接して配置された上側の導電周壁部と下側の導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、それぞれの導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように、それぞれの前記導電周壁部への電流供給を行うので、相互誘導による電流出力、及び、これに起因する温度調整の不安定化を回避できる。
【0046】
また、上側の導電周壁部に流れる電流とと下側の導電周壁部に流れる電流とが互いに同じ方向になる部分と互いに逆方向になる部分が半々になるように構成することで、それぞれの導電周壁部の電流経路を一周で見ると、即ち全体としてみると、相互誘導が相殺されるように構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態のガラス溶解炉の構成を示す側面図である。
【図2】本発明に係る円形横断面のガラス溶解炉における、第1の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図3】本発明に係る円形横断面のガラス溶解炉における、第2の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図4】本発明に係る矩形横断面のガラス溶解炉における、第1の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図5】本発明に係る矩形横断面のガラス溶解炉における、第2の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図6】従来技術におけるガラス溶解炉の構成を示す側面図である。
【図7】従来技術における円形横断面のガラス溶解炉における、電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図8】従来技術における矩形横断面のガラス溶解炉における、電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図9】改良技術における2段式のガラス溶解炉の構成を示す側面図である。
【図10】改良技術における円形横断面のガラス溶解炉の第1の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図11】改良技術における円形横断面のガラス溶解炉の第2の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図12】改良技術における矩形横断面のガラス溶解炉の第1の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【図13】改良技術における矩形横断面のガラス溶解炉の第2の電流経路の構成パターンを示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス溶解炉
10 るつぼ
11 るつぼ上部
11a 導電周壁部(上側)
12 るつぼ下部
12a 導電周壁部(下側)
15 耐火物(絶縁体:非導電体)
16a 第1交流電源
16b 第2交流電源
17 コントローラ
E11 上部第1電極
E21 上部第2電極
E12 下部第1電極
E22 下部第2電極
Ra1,Rb1 上側の導電周壁部の電流経路
Ra2,Rb2 下側の導電周壁部の電流経路
F 第1面側
R 第2面側
B 第3面側
L 第4面側
Claims (4)
- るつぼの導電部分に直接電流を流してジュール熱により、該るつぼを加熱するガラス溶解炉において、前記るつぼの周壁部が絶縁体を介して積層された複数の導電周壁部を有するように形成すると共に、隣接して配置された上側の前記導電周壁部と下側の前記導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、それぞれの前記導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように、それぞれの前記導電周壁部への電流供給を行うことを特徴とするガラス溶解炉。
- るつぼの導電部分に直接電流を流してジュール熱により、該るつぼを加熱するガラス溶解炉において、導電性のるつぼ上部とるつぼ下部を絶縁体を介して積層すると共に、前記るつぼ上部の導電周壁部と前記るつぼ下部の導電周壁部を流れる電流の相互作用により発生する相互誘導が、それぞれの前記導電周壁部における電流経路全体として相殺されるように、前記るつぼ上部の前記導電周壁部と前記るつぼ下部の前記導電周壁部への電流供給を行うことを特徴とするガラス溶解炉。
- 前記るつぼ上部の前記導電周壁部を流れる電流方向と、前記るつぼ下部の前記導電周壁部を流れる電流方向とが、それぞれの前記導電周壁部の電流経路の略半分で互いに同じ方向に、残りの電流経路で互いに逆方向になるように、電流供給を行うことを特徴とする請求項2記載のガラス溶解炉。
- 第1交流電源の第1電極に連通する上部第1電極を、前記るつぼ上部の前記導電周壁部の第1面側に、前記第1交流電源の第2電極に連通する上部第2電極を、前記るつぼ上部の前記導電周壁部の前記第1面側の背面に位置する第3面側に、それぞれ設けると共に、
第2交流電源の第1電極に連通する下部第1電極を、前記るつぼ下部の前記導電周壁部の前記第1面の側方に位置する第2面側に、前記第2交流電源の第2電極に連通する下部第2電極を、前記るつぼ下部の前記導電周壁部の前記第2面の背面に位置する第4面側に、それぞれ設けたことを特徴とする請求項3に記載のガラス溶解炉。
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