JP3973292B2 - 蓄熱型の燃焼式ガス処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機溶剤を含むガスの浄化や脱臭などに用いる蓄熱型の燃焼式ガス処理装置に関し、詳しくは、被処理ガスを第1蓄熱体−燃焼室−第2蓄熱体の順に通過させる第1通気状態と、被処理ガスを第1通気状態とは逆向きに第2蓄熱体−燃焼室−第1蓄熱体の順に通過させる第2通気状態とに、被処理ガスの通気経路を交互切り換えする通気反転用の切換手段を設けた蓄熱型の燃焼式ガス処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この形式のガス処理装置では、第1通気状態(図1参照)において燃焼室6から送出される高温の処理済ガスG’からその保有熱を第2蓄熱体5Bに回収蓄熱し、この蓄熱した第2蓄熱体5Bにより、次の第2通気状態(図2参照)において燃焼室6へ導く被処理ガスGを予熱する。また、第2通気状態では燃焼室6から送出される高温の処理済ガスG’からその保有熱を第1蓄熱体5Aに回収蓄熱し、この蓄熱した第1蓄熱体5Aにより、次の第1通気状態において燃焼室6へ導く被処理ガスGを予熱する。
【0003】
つまり、この通気経路の交互切り換えにより第1蓄熱体5Aと第2蓄熱体5Bを予熱と蓄熱とに背反的に交互使用することで、処理済ガスG’からの熱回収とその回収熱による被処理ガスGの予熱とを並行しながらのガス処理を連続的に行う。
【0004】
しかし、この形式のガス処理装置では、第1通気状態と第2通気状態とで通気方向を反転させる為、通気状態の切り換えが行われた際、その切り換え時点で予熱側蓄熱体の通過過程やその近傍にあった被処理ガス(すなわち、先の通気状態での残存未処理ガス)が通気方向の反転で未処理のまま処理済ガスの取り出し側に送出されてしまう問題があった。
【0005】
これに対し、従来、図4に示す如き改良装置が知られている。この改良装置では、3つの蓄熱体5A〜5Cを設け、切換弁vによる通気経路の切り換えで、これら蓄熱体5A〜5Cのうち、燃焼室6へ導く被処理ガスGの予熱に用いるもの、燃焼室6からの処理済ガスG’を通過させて蓄熱に用いるもの、及び、休止状態とするものを順次切り換える。また、この切り換えにおいて、先の通気状態で予熱に用いた蓄熱体は次の通気状態において休止状態とする。
【0006】
そして、掃気用弁vsの操作により、各通気状態において、そのときの休止蓄熱体に対し、蓄熱側蓄熱体を通過した後の処理済ガスG’の一部を掃気用ガスSとして通気することで、その休止蓄熱体及びその近傍における先の通気状態での残存未処理ガスG”を燃焼室6へ送り出して被処理ガスGとともに処理し、これにより、残存未処理ガスG”が未処理のままで処理済ガスG’の取り出し側の排気路10に送出されるのを防止する。8はバーナ、2は通気用ファンである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この改良装置では、一つの蓄熱体を休止させて掃気により未処理ガスを処理するため蓄熱体の装備数が多くなり、また、それに伴い装置が大型化するとともに、通気状態の切り換えが複雑になって装置が複雑化し、この為、装置コストが嵩む問題があった。
【0008】
また、装置の大型化や複雑化で高温部の表面積が大きくなって放熱ロスが大きくなり、しかも、装置の大型化や複雑化に伴い装置内(特に燃焼室)での気流の偏りや温度ムラが大きくなって処理効率が低下する問題もあった。
【0009】
そしてまた、蓄熱体及びその近傍の残存未処理ガスを燃焼室の側へ確実に送り出すには、かなりの量の掃気用ガスの吹き込みを要し、この大量に吹き込む掃気用ガスが装置にとって大きな処理負荷になることで、被処理ガスの処理効率がさらに低下する問題もあった。
【0010】
この実情に対し、本発明の主たる課題は、通気状態の切り換え時における残存未処理の回収及び処理を合理的に行うことにより、上記の如き問題を効果的に解消する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔1〕請求項1に係る発明では、基本構成として、被処理ガスを第1蓄熱体−燃焼室−第2蓄熱体の順に通過させる第1通気状態と、被処理ガスを第1通気状態とは逆向きに第2蓄熱体−燃焼室−第1蓄熱体の順に通過させる第2通気状態とに、被処理ガスの通気経路を交互切り換えする通気反転用の切換手段を設けるのに対し、
第1通気状態において第2蓄熱体を通過したガス、及び、第2通気状態において第1蓄熱体を通過したガスを、排気路へ送出する排気状態とタンクへ導入する回収状態とに、それら通過ガスの導出経路を切り換える未処理ガス回収用の切換手段を設け、
タンクに導入したガスを、第1通気状態では第1蓄熱体へ還送し、かつ、第2通気状態では前記第2蓄熱体へ還送する還送手段を設ける。
また、前記タンクについて、タンクの一端部に、前記回収状態においてタンク内に導入するガスのガス導入口、及び、前記還送手段により還送するガスのガス導出口を設け、
タンクの他端部に給排気口を設け、
タンクの内部に、タンク内における一端側と他端側との連通を保った状態でタンク内でのガス対流を抑止する対流抑止手段を設ける。
【0012】
すなわち、この構成では、第1通気状態では燃焼室から送出される高温の処理済ガスからその保有熱を第2蓄熱体に回収蓄熱し、この蓄熱した第2蓄熱体により、次の第2通気状態において燃焼室へ導く被処理ガスを燃焼による処理に先立ち予熱する。また、第2通気状態では燃焼室から送出される高温の処理済ガスからその保有熱を第1蓄熱体に回収蓄熱し、この蓄熱した第1蓄熱体により、次の第1通気状態において燃焼室へ導く被処理ガスを燃焼による処理に先立ち予熱する。
【0013】
つまり、通気反転用の切換手段をもって第1通気状態と第2通気状態との交互切り換えを行うことで、第1蓄熱体と第2蓄熱体を予熱と蓄熱とに背反的に交互使用し、これにより、処理済ガスからの熱回収とその回収熱による被処理ガスの予熱とを並行しながらのガス処理を連続的に行う。
【0014】
そして、第1通気状態と第2通気状態との切り換えの際、第1通気状態から第2通気状態への切り換えの場合では、それまで予熱に用いていた第1蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスが燃焼室での処理済ガスに先立ち第1蓄熱体の側から送出され、また、第2通気状態から第1通気状態への切り換えの場合では、それまで予熱に用いていた第2蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスが燃焼室での処理済ガスに先立ち第2蓄熱体の側から送出されるのに対し、未処理ガス回収用の切換手段を回収状態の側に切り換えることで、これら通気状態の切り換え際に送出される残存未処理ガスをタンクに導入回収する。
【0015】
また、その後、残存未処理ガスのタンクへの導入回収が終了すると、未処理ガス回収用の切換手段を回収状態の側から排気状態の側に復帰切り換えし、これにより、第2通気状態では残存未処理ガスに続き第1蓄熱体の側から送出される処理済ガスを、また、第1通気状態では残存未処理ガスに続き第2蓄熱体の側から送出される処理済ガスを、夫々、処理済ガスの取り出し側である排気路へ導く状態にする。
【0016】
回収した未処理ガスについては、還送手段による還送により、第1通気状態では被処理ガスととも第1蓄熱体−燃焼室−第2蓄熱体の順に通過させて処理し、また、第2通気状態では被処理ガスととも第2蓄熱体−燃焼室−第1蓄熱体の順に通過させて処理する。また、この還送によりタンクを次の通気状態の切り換え時における残存未処理ガスの回収導入に備えさせる。
【0017】
したがって、請求項1に係る発明によれば、通気状態の切り換え時に生じる残存未処理ガスが未処理のままで処理済ガスの取り出し側(前記排気路)に送出されてしまうことを、前記した従来の改良装置の如き蓄熱体の増設や掃気用ガスの吹き込みを不要にしながら確実に防止でき、これにより、装置を小型化するとともに装置構造を簡単にして装置コストを安価にすることができる。
【0018】
また、その小型化及び装置構造の簡単化により高温部の表面積を小さくして放熱ロスを小さくすることができ、しかも、装置の小型化及び装置構造の簡単化により装置内(特に燃焼室)での気流の偏りや温度ムラも小さくして処理効率を向上させることができる。
【0019】
そしてまた、従来の改良装置の如く、大量に吹き込む掃気用ガスが大きな処理負荷になることで被処理ガスの処理効率が低下するといったもこともなく、この点からも被処理ガスの処理効率を効果的に向上できる。
【0020】
さらに、請求項1に係る発明では、前記タンクについて、タンクの一端部に、前記回収状態においてタンク内に導入するガスのガス導入口、及び、前記還送手段により還送するガスのガス導出口を設け、タンクの他端部に給排気口を設け、タンクの内部に、タンク内における一端側と他端側との連通を保った状態でタンク内でのガス対流を抑止する対流抑止手段を設ける。
【0021】
すなわち、この構成では、未処理ガスの回収の際、タンク一端部のガス導入口から未処理ガスをタンク内に導入するのに対し、タンク他端部の給排気口からタンク内気体を排出させながら、タンク内でのガス対流を対流抑止手段により抑止することで、タンク内における未処理ガスの流動をタンクの他端部側へ向けてのピストン流的なものにし、これにより、タンク内における未処理ガスの占有領域をタンクの一端部側から逐次拡大させる形態で、未処理ガスをタンク内に受け入れ回収する。
【0022】
また、回収した未処理ガスの還送の際、タンク一端部のガス導出口からタンク内の回収未処理ガスを取り出すのに対し、タンク他端部の給排気口からタンク外気体をタンク内に流入させながら、タンク内でのガス対流を対流抑止手段により抑止することで、タンク内における未処理ガスの流動をタンクの一端部側へ向けてのピストン流的なものにし、これにより、タンク内における未処理ガスの占有領域をタンクの他端部側から逐次縮小させる形態で、未処理ガスをタンク外に取り出す。
【0023】
したがって、請求項1に係る発明によれば、通気状態の切り換え際に送出される残存未処理ガスをその処理に先立ち一旦受け入れ貯留するアキュムレータ機能を備えさせるのに、タンク他端部に給排気口を設ける開放型タンクを用いるだけの簡単な装置構成としながらも、上記の如きタンク内における未処理ガスのピストン流的な流動により回収未処理ガスとタンク外気体との混合を効果的に防止することができ、これにより、回収未処理ガスとタンク外気体との混合による処理負荷の増大を防止して処理効率の向上を効果的に達成しながら、装置構造の簡略化による装置コストの低減を一層効果的に達成できる。
【0024】
〔2〕請求項2に係る発明では、前記還送手段として、被処理ガスを第1通気状態において第1蓄熱体に送り込み、かつ、第2通気状態において第2蓄熱体に送り込む被処理ガス供給用ファンの吸入側に、前記タンクのガス導出口を風路接続する。
【0025】
すなわち、この構成では、第1通気状態及び第2通気状態の夫々において、被処理ガス供給用ファンにより被処理ガスを送り込むのに伴い、その被処理ガス供給用ファンの吸引機能により、吸入側に接続の風路を介してタンクにおける回収未処理ガスをタンクから取り出し、そして、その取り出し未処理ガスを被処理ガス供給用ファンの送風機能により、第1通気状態では被処理ガスとともに第1蓄熱体−燃焼室−第2蓄熱体の順に通過させ、第2通気状態では被処理ガスとともに第2蓄熱体−燃焼室−第1蓄熱体の順に通過させる。
【0026】
また、通気状態の切り換え時には、未処理ガス回収用の切換手段を回収状態の側に切り換えるのに対し、第2通気状態では、この被処理ガス供給用ファンの送風機能により、被処理ガスの第2蓄熱体への送り込みに伴い、第1蓄熱体の側から残存未処理ガスを送出させて、その残存未処理ガスをタンクに送り込み、また、第1通気状態では、この被処理ガス供給用ファンの送風機能により、被処理ガスの第1蓄熱体への送り込みに伴い、第2蓄熱体の側から残存未処理ガスを送出させて、その残存未処理ガスをタンクに送り込む。
【0027】
したがって、請求項2に係る発明によれば、回収未処理ガスのタンクからの還送、及び、通気状態の切り換え時における残存未処理ガスのタンクへの回収を、被処理ガス供給用のファンだけで行うことができ、これにより、装置構造の簡略化による装置コストの低減を一層効果的に達成できる。
【0028】
〔3〕請求項3に係る発明では、第1通気状態と第2通気状態との切り換えに伴い、未処理ガス回収用の切換手段を排気状態の側から回収状態の側へ自動的に切り換え、
かつ、その後、第2通気状態では第1蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスのタンクへの回収導入が終了したとき、また、第1通気状態では第2蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスのタンクへの回収導入が終了したとき、未処理ガス回収用の切換手段を回収状態の側から排気状態の側へ自動的に復帰切り換えする制御手段を設ける。
【0029】
すなわち、この構成では、第1通気状態から第2通気状態への切り換えの際に処理済ガスに先立ち第1蓄熱体の側から送出される第1蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガス、並びに、第2通気状態から第1通気状態への切り換えの際に処理済ガスに先立ち第2蓄熱体の側から送出される第2蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスの夫々を、上記制御手段による未処理ガス回収用切換手段の回収状態の側への自動切り換えにより自動的かつ確実にタンクに回収し、残存未処理ガスが不用意に処理済ガスの取り出し側である排気路に送出されるのを防止する。
【0030】
また、切り換え後の第2通気状態において残存未処理ガスに続き第1蓄熱体の側から送出される処理済ガス、並びに、切り換え後の第1通気状態において残存未処理ガスに続き第2蓄熱体の側から送出される処理済ガスの夫々を、上記制御手段による未処理ガス回収用切換手段の排気状態の側への自動復帰切り換えにより自動的かつ確実に排気路へ導き、これら処理済ガスが不必要にタンクに回収されるのを防止する。
【0031】
したがって、請求項3に係る発明によれば、未処理ガス回収用切換手段の自動切り換えにより装置操作を容易にし得るとともに、未処理ガスが処理済ガスの取り出し側である排気路に送出されてしまうことを一層確実に防止できる。また、処理済ガスが不必要にタンクに回収されて回収未処理ガスに混入することで処理負荷が増大するのを確実に防止し、これにより、被処理ガスの処理効率を一層向上できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は本発明によるガス処理装置の構成例を示し、ガス供給路1により導かれる被処理ガスGは被処理ガス供給用ファン2により処理塔3に導入する。
【0033】
v1〜v4は通気反転用切換手段としての第1〜第4の弁であり、第1及び第3弁v1,v3を閉じて第2及び第4弁v2,v4を開くことにより、第1通気状態として、同図1及び図3に示す如く被処理ガスGを下部環状室4−第1蓄熱体5A−燃焼室6−第2蓄熱体5B−下部中央室7の順に通過させる。
【0034】
また、第1及び第3弁v1,v3を開き第2及び第4弁v2,v4を閉じることにより、第2通気状態として、図2及び図3に示す如く被処理ガスGを第1通気状態とは逆に、下部環状室4−第2蓄熱体5B−燃焼室6−第1蓄熱体5A−下部中央室7の順に通過させる。
【0035】
第1通気状態及び第2通気状態の夫々において、被処理ガスGは燃焼室6の通過過程でバーナ8による燃焼をもって処理し、被処理ガスGに含まれる汚染物質(例えば溶剤蒸気や粉塵など)を焼却することで浄化や脱臭を行う。
【0036】
第1通気状態では燃焼室6から送出される高温処理済ガスG’の保有熱を第2蓄熱体5Bに回収蓄熱し、この蓄熱した第2蓄熱体5Bを次の第2通気状態において燃焼室6へ導く被処理ガスGの予熱に用いる。また、第2通気状態では燃焼室6から送出される高温処理済ガスG’の保有熱を第1蓄熱体5Aに回収蓄熱し、この蓄熱した第1蓄熱体5Aを次の第1通気状態において燃焼室6へ導く被処理ガスGの予熱に用いる。
【0037】
すなわち、第1通気状態と第2通気状態との交互切り換えを行うことにより、第1蓄熱体5Aと第2蓄熱体5Bを予熱と蓄熱とに背反的に交互使用し、これにより、処理済ガスG’からの熱回収とその回収熱による被処理ガスGの予熱とを並行しながらガス処理を連続的に行う。
【0038】
9は未処理ガス回収用切換手段としての三方弁であり、この三方弁9の切り換え操作により、第1及び第2通気状態の夫々において下部中央室7から送出されるガスを排気路10へ排出する排気状態とタンク11に導入する回収状態とに、処理塔3からのガス導出経路を切り換える。
【0039】
つまり、第1通気状態と第2通気状態との切り換えの際、第1通気状態から第2通気状態への切り換えでは、それまで予熱に用いていた第1蓄熱体5A及びその近傍における残存未処理ガスG”が燃焼室6での処理済ガスG’に先立ち下部中央室7から送出され、また、第2通気状態から第1通気状態への切り換えでは、それまで予熱に用いていた第2蓄熱体5B及びその近傍における残存未処理ガスG”が燃焼室6での処理済ガスG’に先立ち下部中央室7から送出されるが、これに対し、この三方弁9を排気状態の側から回収状態の側に切り換えることで、これら通気状態の切り換え際に送出される残存未処理ガスG”をタンク11に導入回収する。
【0040】
また、残存未処理ガスG”のタンクへの導入回収が終了すると、三方弁9を回収状態の側から排気状態の側に復帰切り換えし、これにより、切り換え後の第1及び第2通気状態の夫々において、残存未処理ガスG”に続き下部中央室7から送出される処理済ガスG’を排気路10へ導く状態にする。
【0041】
タンク11に回収した未処理ガスG”は、回収の後、徐々にタンク11から取り出して還送路12を通じガス供給路1の被処理ガスGに合流させ、これにより、ガス供給路1から処理塔3へ供給する後続の被処理ガスGとともに燃焼室6で処理する。また、このように回収未処理ガスGをタンク11から還送することで、タンク11を次の通気状態の切り換え時における残存未処理ガスG”の回収に備えさせる。
【0042】
タンク11の一端部にはガス導入口13及びガス導出口14を形成し、タンク11の他端部には給排気口15を形成し、また、タンク11の内部には、タンク内における一端側と他端側の連通は保った状態でタンク内でのガス対流を抑止する対流抑止手段として、タンク内を横断面視で多数の細分領域に仕切るハニカム状の仕切材16を設けてあり、未処理ガスG”の回収の際、タンク一端部のガス導入口13から未処理ガスG”をタンク内に導入するのに対し、タンク他端部の給排気口15からタンク内気体を排出させながら、タンク内でのガス対流を仕切材16により抑止することで、タンク内における未処理ガスG”の流動をタンク11の他端部側へ向けてのピストン流的なものにし、これにより、タンク内における未処理ガスG”の占有領域をタンク11の一端部側から逐次拡大させる形態で、未処理ガスG”をタンク内に受け入れ回収する。
【0043】
また、回収未処理ガスG”を還送路12を通じて還送する際、タンク一端部のガス導出口14からタンク内の回収未処理ガスG”を還送路12へ取り出すのに対し、タンク他端部の給排気口15からタンク外気体をタンク内に流入させながら、タンク内でのガス対流を仕切材16により抑止することで、タンク内における未処理ガスG”の流動をタンク11の一端部側へ向けてのピストン流的なものにし、これにより、タンク内における未処理ガスG”の占有領域をタンク11の他端部側から逐次縮小させる形態で、未処理ガスG”をタンク外に取り出す。
【0044】
つまり、通気状態の切り換え際に送出される残存未処理ガスG”をその処理に先立ち一旦受け入れ貯留するアキュムレータ機能を備えさせるのに、タンク他端部に給排気口15を設ける開放型タンク11を用いるだけの簡単な装置構成としながらも、上記の如きタンク内における未処理ガスG”のピストン流的な流動により回収未処理ガスG”とタンク外気体との混合を防止する。
【0045】
なお、本例では、タンク他端部の給排気口15を排気路10に接続し、回収未処理ガスG”をタンク11から取り出す際には、排気路10における処理済ガスG’の一部を給排気口15からタンク内に導入するようにしてある。
【0046】
回収未処理ガスG”をタンク11から取り出してガス供給路1の被処理ガスGに合流させる還送手段については、前記還送路12を被処理ガス供給用ファン2の吸入側に接続する構造にしてあり、これにより、第1通気状態及び第2通気状態の夫々において、被処理ガス供給用ファン2による被処理ガスGの送り込みに伴い、その被処理ガス供給用ファン2の吸引機能によりタンク11における回収未処理ガスG”をタンク11から徐々に取り出し、そして、その取り出し未処理ガスG”を被処理ガス供給用ファン2の送風機能により被処理ガスGとともに処理塔3に送り込む。
【0047】
また、通気状態の切り換え時には、三方弁9を回収状態の側に切り換えるのに対し、この被処理ガス供給用ファン2の送風機能により、被処理ガスGの処理塔3への送り込みに伴い下部中央室7から残存未処理ガスG”を送出させて、その残存未処理ガスG”をタンク11に送り込む。
【0048】
つまり、この還送構造により、回収未処理ガスG”のタンク11からの還送、及び、通気状態の切り換え時における残存未処理ガスG”のタンク11への回収を被処理ガス供給用のファン2だけで行えるようにしてある。
【0049】
17は制御器であり、この制御器17は、第1〜第4弁v1〜v4を自動操作して設定時間毎に第1通気状態と第2通気状態との切り換えを自動的に行い、また、その第1通気状態と第2通気状態との切り換えの際、三方弁9を排気状態の側から回収状態の側へ自動的に切り換えて、残存未処理ガスG”のタンク11への回収を自動的に開始する。
【0050】
また、その後、設定回収時間が経過すると、三方弁9を回収状態の側から排気状態の側へ自動的に復帰切り換えし、残存未処理ガスG”のタンク11への回収を自動的に終了する。なお、設定回収時間には、予熱に用いた蓄熱体5A,5B及びその近傍における残存未処理ガスG”をタンク11へ回収導入のに要する時間を設定してある。
【0051】
〔別の実施形態〕
対流抑止手段は、前記の如きハニカム状の仕切材に限定されるものではなく、例えば、繊維材の充填層を対流抑止手段としてタンクに内蔵するなど、種々の構造を採用できる。
【0052】
被処理ガスは、溶剤蒸気を含むガスや粉塵を含むガスなど、燃焼による処理が可能なものであれば、どのようなガスであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1通気状態を示す装置構成図
【図2】第2通気状態を示す装置構成図
【図3】処理塔構造を示す平面視断面図
【図4】従来例を示す装置構成図
【符号の説明】
2 被処理ガス供給用ファン
5A 第1蓄熱体
5B 第2蓄熱体
6 燃焼室
9 未処理ガス回収用切換手段
11 タンク
2,12 還送手段
13 ガス導入口
14 ガス導出口
15 給排気口
16 対流抑止手段
17 制御手段
G 被処理ガス
v1〜v4 通気反転用切換手段
Claims (3)
- 被処理ガスを第1蓄熱体−燃焼室−第2蓄熱体の順に通過させる第1通気状態と、被処理ガスを前記第1通気状態とは逆向きに前記第2蓄熱体−前記燃焼室−前記第1蓄熱体の順に通過させる第2通気状態とに、被処理ガスの通気経路を交互切り換えする通気反転用の切換手段を設けた蓄熱型の燃焼式ガス処理装置であって、
前記第1通気状態において前記第2蓄熱体を通過したガス、及び、前記第2通気状態において前記第1蓄熱体を通過したガスを、排気路へ送出する排気状態とタンクへ導入する回収状態とに、それら通過ガスの導出経路を切り換える未処理ガス回収用の切換手段を設け、
前記タンクに導入したガスを、前記第1通気状態では前記第1蓄熱体へ還送し、かつ、前記第2通気状態では前記第2蓄熱体へ還送する還送手段を設け、
前記タンクの一端部に、前記回収状態においてタンク内に導入するガスのガス導入口、及び、前記還送手段により還送するガスのガス導出口を設け、
前記タンクの他端部に給排気口を設け、
前記タンクの内部に、タンク内における一端側と他端側との連通を保った状態でタンク内でのガス対流を抑止する対流抑止手段を設けてある蓄熱型の燃焼式ガス処理装置。 - 前記還送手段として、被処理ガスを前記第1通気状態において前記第1蓄熱体に送り込み、かつ、前記第2通気状態において前記第2蓄熱体に送り込む被処理ガス供給用ファンの吸入側に、前記タンクのガス導出口を風路接続してある請求項1記載の蓄熱型の燃焼式ガス処理装置。
- 前記第1通気状態と前記第2通気状態との切り換えに伴い、前記未処理ガス回収用の切換手段を前記排気状態の側から前記回収状態の側へ自動的に切り換え、
かつ、その後、前記第2通気状態では前記第1蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスの前記タンクへの回収導入が終了したとき、また、前記第1通気状態では前記第2蓄熱体及びその近傍における残存未処理ガスの前記タンクへの回収導入が終了したとき、前記未処理ガス回収用の切換手段を前記回収状態の側から前記排気状態の側へ自動的に復帰切り換えする制御手段を設けてある請求項1又は2記載の蓄熱型の燃焼式ガス処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16667798A JP3973292B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 蓄熱型の燃焼式ガス処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16667798A JP3973292B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | 蓄熱型の燃焼式ガス処理装置 |
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JPH11351540A JPH11351540A (ja) | 1999-12-24 |
JP3973292B2 true JP3973292B2 (ja) | 2007-09-12 |
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1998
- 1998-06-15 JP JP16667798A patent/JP3973292B2/ja not_active Expired - Lifetime
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