JP3972498B2 - カゼインレジストパターンの形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路搭載に用いられるリードフレームに代表されるエッチングパーツやシャドウマスクの製造時にエッチングレジストを用いてパターンを形成する方法であって、金属上にエッチングレジスト層を形成するカゼインレジストパターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、シャドウマスクおよびリードフレームのエッチングレジストとして、比較的安価である水溶性レジストが広く用いられている。水溶性レジストとしては、合成物質であるポリビニルアルコールや生物より採取されるグリューおよびカゼインをベース樹脂とし、架橋剤として光反応を有する重クロム酸塩(重クロム酸カリウム、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸アンモニウム等)が添加されたものが一般的である。
【0003】
その中で、特にカゼインをベース樹脂としたカゼインレジストは比較的高解像度であり、またレジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き(フリンジと呼ぶ)の発生量が少ないため微細パターン形成に有利とされている。
【0004】
しかし、近年のシャドウマスクおよびリードフレームにおける微細加工化、高寸法精度化の要求に応えるには十分であるとはいいがたく、フリンジの完全除去による製品寸法の安定化が課題となっている。
【0005】
また、ポリビニルアルコールレジストではフリンジの除去にアルカリ性還元液を使用しある程度の効果を上げているが、パターン形成後のポストキュア前のカゼインレジストは耐アルカリ性に乏しくアルカリ性還元液を使用するとフリンジのみならず形成されたパターン自体が剥離してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる従来技術の欠点を鑑みなされたもので、フリンジの除去によりシャドウマスクおよびリードフレームにおける微細加工化、高寸法制度化に対応したカゼインレジストパターンの形成方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するものであり、請求項1の発明は、所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後に純水によるリンス洗浄工程を含み、当該リンス洗浄工程で使用される純水のカルシウムイオンおよびマグネシウム濃度が1ppm以下であることにより、レジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き部であるフリンジの除去を行った後、レジストパターンの硬膜処理を行うことを特徴とするカゼインレジストパターンの形成方法としたものである。
【0009】
本発明の請求項2の発明は、所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後のリンス洗浄工程が浸漬工程であることを特徴とする請求項1に記載のカゼインレジストパターンの形成方法としたものである。
【0010】
本発明の請求項3の発明は、所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後のリンス洗浄工程がスプレー照射工程であることを特徴とする請求項1または2に記載のカゼインレジストパターンの形成方法としたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
カゼインレジストはミセルと呼ばれるアミノ酸の高次構造の結合体を有する。ミセル内の主要結合はリン酸ナトリウムによる結合であり、その他の活性部分が光反応により6価から3価となったクロムイオンと結合(架橋)し、硬化することによりパターン形状の形成が可能となる。
【0012】
一般に、カゼインレジストの現像工程には、ある程度の硬度(カルシウムおよびマグネシウムイオン濃度)を有した水(例えば、一般水道水)が現像液として用いられる。これは、カゼインミセル中のリン酸ナトリウム結合部分の溶出による硬化パターン部の破壊を防ぐためである。
【0013】
そこで、本発明ではリン酸カルシウム結合部の溶出を利用して、硬度の低い水(例えばイオン交換水=純水)を用いて、レジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き部であるフリンジの除去を行うことを特徴とする。
【0014】
予め所定外形形状まで現像を行ったレジストパターンに対し、最終リンス洗浄として、純水洗浄を行う。純水としてはカルシウムイオンおよびマグネシウム濃度が1ppm以下であることが必要であり、それ以上の各イオン濃度含有量を有する液では十分なフリンジ除去効果を得ることが出来ない。時間はパターン部の溶出も考慮すると20秒以下が望ましい。
【0015】
また、リンス洗浄工程としては浸漬法やスプレー照射法が考えられるが、そのフリンジ除去効果からスプレー照射法の方が好ましい。液温度は常温で十分であり、また、スプレー照射圧力は1kg/cm2以下が好ましい。また、イオン交換水程度の純水の使用が可能であるため安価に処理することができる。
【0016】
本発明のカゼインレジストパターンの形成方法により、レジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き部であるフリンジの除去を行うことが可能となり、微細で高精度のエッチング加工が可能となる。更に大がかりな設備を必要としないため、現行の製造工程への展開が容易である。
【0017】
【実施例】
次に、本発明の具体的実施例を以下に詳細に説明する。
【0018】
カゼインレジストとして市販のカゼイン(F−17:富士薬品工業製)100gに20重量%重クロム酸アンモニウム水溶液を6g添加し、十分撹拌し建浴した。
【0019】
上記カゼインレジストを板厚130μmの鉄系合金基板(YET36:日立金属製)上にスピンコート法により塗布した。スピンコート条件は回転数300rpm、30秒であった。塗布後、形成されたカゼインレジスト膜を60℃で30分間乾燥した。
【0020】
乾燥後、基板のカゼインレジスト層を、パターンを描いたネガ型のフォトマスクを通して、3kWの超高圧水銀灯で、積算光量で1500mJ/cm2だけ露光した。フォトマスク上の描画パターンとして、ライン&スペース形状を有し、遮光部分が3mmから5μmまで段階的に変化するものを用いた。
【0021】
露光後、30℃の一般水道水を現像液として100秒間スプレー噴霧し、カゼインレジスト層の未露光部分の除去(現像)を行った。得られたレジスト画像はフォトレジスト層未露光部分の除去部分(スリット)が最小25μmの解像度を有していた。また、その段階でのフリンジ量は約2μmであった。これを図2で示した。図は、実施例を断面で表した説明図で、金属基材2である合金基板上のレジストパターン1の端部にフリンジ3が発生した。
【0022】
現像後に、カルシウムイオンおよびマグネシウム濃度がそれぞれ1ppmである純水を15秒間スプレー噴射によるリンス洗浄をおこなった。スプレー噴射圧力は1kg/cm2であった。この時、フリンジは観察されなかった。これを図1で示した。図は、実施例を断面で表した説明図で、金属基材2上のレジストパターン1の端部のフリンジはなくなっている。
【0023】
リンス洗浄後、5重量%クロム酸水溶液に30秒間浸漬し、水滴を除去した後200℃のクリーンオーブンで5分間ポストベークを行った。
【0024】
次に、上記基板の金属露出部を比重1.45、温度60℃の塩化第二鉄溶液をエッチング液としてスプレー圧3kg/cm2で1分間噴霧するエッチング工程により除去後水洗した。
【0025】
エッチング後の基板を80℃のアルカリ系剥膜液中に3分間浸漬し、レジスト画像の除去を行った後水洗および乾燥を行った。
【0026】
乾燥後の金属基板形状は良好なものであり、寸法精度もプラスマイナス1μm以内となった。
【0027】
【発明の効果】
本発明のカゼインレジストパターンの形成方法により、レジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き部であるフリンジの除去を行うことが可能となり、微細で高精度のエッチング加工を行うことが出来る。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す、カゼインレジストパターンの断面形状を表した説明図である。
【図2】本発明の一実施例を示す、カゼインレジストパターンのフリンジ部分の断面形状を表した説明図である。
【符号の説明】
1・・・レジストパターン
2・・・金属基材
3・・・フリンジ
Claims (3)
- 所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後に純水によるリンス洗浄工程を含み、
当該リンス洗浄工程で使用される純水のカルシウムイオンおよびマグネシウム濃度が1ppm以下であることにより、レジスト除去部分の金属表面にレジストパターン部分よりの裾引き部であるフリンジの除去を行った後、
レジストパターンの硬膜処理を行うことを特徴とするカゼインレジストパターンの形成方法。 - 所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後のリンス洗浄工程が浸漬工程であることを特徴とする請求項1記載のカゼインレジストパターンの形成方法。
- 所望のパターンの焼き付け工程とレジスト不要部の除去を行う現像工程を含むカゼインレジストパターンの形成方法において、現像工程後のリンス洗浄工程がスプレー照射工程であることを特徴とする請求項1または2に記載のカゼインレジストパターンの形成方法。
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