JP3972287B2 - スリーブ型管継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂管または薄肉金属管を接続するための管継手であり、詳しくは管継手の構成部品であるスリーブを管軸方向に圧入させて管を接続する継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガス管、水道管等の流体輸送管としてポリエチレン、ポリブテン、ポリプロピレン等の樹脂管の接合方法には種々の方法があるが、この中で広く用いられている接合方法には継手本体にナットを螺合し、継手本体とナット内に装着したパッキンや食い込みリングを圧縮することで接続するメカニカル方式の管継手がある。
この継手の接続方法は、管端部外面に食い込みリングを組み付けて継手本体にナットをレンチで締め付けるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のメカニカル管継手は、管の挿入が確実に行われたかどうかの管挿入確認が施工完了後に出来ないという欠点があり、さらにナットの締め付け程度についても確認が困難であり、管接続部の性能にバラツキが生じ易かった。
この場合、施工後に施工の良否を確認する手段は漏れテストだけであり、不完全な施工をした場合施工直後の短期の漏れテストで合格しても、長期間の使用時に管の抜けや、漏れを発生することがある。上記の課題を解消するために、簡単な作業で接合強度のバラツキを生ずることなく、施工後の確認も容易で、かつ比較的小型の工具で容易に配管施工が出来、長期間にわたって漏れや破壊を生じない管継手が望まれていた。
【0004】
上記の要求に合致する新しい接続方法としてスリーブ型の管継手があるが、この管継手では施工後、配管に振動が加わる場合にはスリーブが外れる不具合が発生するため、これを防止する必要があった。
本発明の目的は上記の課題を解消して、簡単な作業で接合強度のバラツキを生ずることなく、長期間にわたって漏れや破壊を生じない管継手としてスリーブ型の新しい構造を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、上記の目的を達成するために、継手本体の端部に、接続しようとする管の内周にはまり合う円筒部を設け、前記管の外径にはまり合う内径を有する略円筒状の樹脂製のスリーブを前記円筒部の外周に位置させ、前記スリーブの一端を内外径とも大径とし、もう一端を内外径とも小径とし、中央部の段違い部分の断面積を小さくし、前記スリーブを軸方向に圧縮することにより、スリーブの中央部の段違い部分で切断(せん断)し、大径部が小径部の外周に乗り上げることにより小径部を縮径させることで、前記管を継手本体円筒部とスリーブとの間で挟着して接続する継手であって、前記スリーブの小径部の外周に大径部の係止機能が付加され、前記係止機能は、前記段違い部分に向かって勾配を有するように形成された円錐部に対して逆の勾配を有するように前記小径部の外周に形成された勾配部に、大径部の内周のテーパ部が合致することにより発揮されることを特徴とするものである。
また、本発明において、前記スリーブはその端部内周に凸条が設けられ、前記スリーブは前記凸条を前記継手本体の外周部に形成された溝部に係止させて継手本体に予め装着されていることが好ましい。
【0006】
【作用】
本発明は上記の構成であって、スリーブは大径部と小径部を一体に成形してなり、管の接続の際、スリーブを軸方向に圧縮することにより、中央部の段違い部分にてせん断し、大径部が小径部に乗り上げることにより内周側になったスリーブの小径部を縮径させ、管を継手本体とスリーブの間で挟着して接続するものである。
また、スリーブの材質を樹脂製とし、段違い部分に向かって勾配を有するように形成された円錐部に対して逆の勾配を有するように小径部の外周に形成された勾配部に、大径部の内周のテーパ部が合致することにより小径部と大径部の係止機能が発揮されるので、管接続後スリーブの大径部がスリーブの小径部からずれて外れる不具合を防止出来るため、配管に振動が加わる場合でも、耐久性の良い接続部を得ることが出来る。
【0007】
また、小径部の円周上に一カ所以上の切り欠け部を設けて剛性を小さくして縮径し易くしたことにより、管を接続する際、工具でスリーブを軸方向に圧縮する力を小さく出来る。従って工具は小型軽量に出来、施工が容易となる。
また、スリーブの弾性変形を利用して継手本体の溝部にスリーブの端部内周の凸条を装着する構造としたもので、構造が簡単で装着も容易であり、あらかじめ継手本体にスリーブを装着しておくことにより、管の接続作業は、継手に管を挿入し、工具を使用してスリーブを圧縮するだけで完了するため、施工現場での部品装着ミスが無く、施工ミスの可能性も少ない。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例の管継手に接続しようとする管を挿入した状態で、リングの移動を開始する直前の状態を示す部分断面図である。
10は管継手であり、継手本体11と樹脂製のスリーブ20とから構成されている。30は接続しようとする管である。継手本体11の端部は管30の内径にはまり合う円筒部12となっており、その外周面には複数の断面鋸刃状の凸条13を設けてある。また、円筒部12の奥に管端当接面14を設けてある。
【0009】
スリーブ20は図2の外観図に示すように全体が略円筒状であり、一端には薄肉部21と鍔部22を設けてあり、薄肉部21の先端内周には凸条23を設けてある。また反対側の端部には外径大の厚肉部24となっている。スリーブ20の中央部分には段違い部25を設けてあり、外径小側には円錐部26を有する。
また、薄肉部21の中央部分には円錐部26の勾配とは逆の勾配部27を設けてある。
又、厚肉部24の内周29は端面241に向かって大径となるテーパー(中空円錐)形状である。
【0010】
スリーブ20は端部内周に設けた凸条23を本体11の溝部15に弾性変形を利用して係止させて装着するものであり、薄肉部21から段違い部25に向かって切り欠け部28を設けるとともに材質は弾性変形量の大きい樹脂製とするのが望ましい。
図3はスリーブ20を軸方向に圧縮して、管30の接続を完了した状態を示す。スリーブ20の鍔22の端面221と厚肉部24の端面241を工具を使って挟み付けることにより、スリーブ20は段違い部25でせん断され厚肉部24の内周に円錐部26が縮径されながら挿入される。それに伴って管30が縮径され本体円筒部12に押し付けられて挟着するものであり管30の内面には円筒部の凸条13の刃先が食い込む。
【0011】
接続完了は、鍔22が段違い部25に突き当たるまで押し付けたことで確認するものであり、本発明の特徴は薄肉部21の勾配部27に厚肉部24の内周29のテーパー形状が合致して係止機能を発揮する点にある。これにより、管接続後に流体の圧力変動などによる振動によってスリーブ20の厚肉部24が薄肉部21から外れることを防止できる。また、別の特徴はスリーブ20の厚肉部24に比べて薄肉部21の剛性を小さくする点にあり、たとえば図2のようにスリーブ20に切り欠け部28を設けることにより、剛性を小さくし容易に縮径するようにした点である。
【0012】
また、継手本体11にスリーブ20があらかじめ組み付けてある点であり、これによって管を接続する際の作業は管を継手に挿入してスリーブ20を軸方向に圧縮するだけで良い。従って配管施工者が部品を組み付ける作業をやる必要が無いため、施工ミスの可能性も少なくなる。また、継手に対する管の挿入が確実に行われたかどうかはスリーブ20の切り欠け部28によって外部から目視で管端当接面14に管30の端部31が突き当たっていることで確認出来るため、管の挿入不足を防ぐことが出来る。また、スリーブ20の圧縮作業完了の確認はスリーブ20の鍔部22と段違い部25が突き当たることで出来、施工後の確認も容易である。
【0013】
図4は工具40の全体外観図であり、手動タイプの一例を示す。スリーブ押し込み用の工具は手動タイプに限らず電動タイプあるいは油圧タイプであっても良い。
図5は本発明の別の実施例を示すものであり、スリーブ200は薄肉側201の外周に溝202を設けてあり、厚肉部203の内周に設けた突起204が管接続時に係止するようになっている。なお段違い部205での切断および円錐部206に厚肉部203が乗り上げて薄肉側201を縮径する点は図1の例と同様である。
【0014】
尚、スリーブの材質は比較的弾性変形の大きい樹脂製とするのが望ましく、薄肉部の切り欠けの大きさ、数はスリーブの材質の弾性係数に応じて適当な剛性になるよう設定するものである。
本発明の特徴は接続の際、工具による圧縮によってスリーブ20が中央部でせん断し、二つの部品として機能する継手であって施工後、配管の振動などでスリーブの大径部が外れないように係止機能を付加してある点である。
【0015】
【発明の効果】
継手本体にスリーブをあらかじめ組み付けたことにより、配管施工現場における、管の接続作業は継手に管を挿入し、工具を使ってスリーブを圧縮するだけとなり、作業が容易で施工ミスの可能性も少なくなる。
またスリーブに係止機能を付加したことにより、ゆるみによるスリーブの外れを防止出来、配管に振動が有る場合でも、長期にわたって管の抜けや漏れのない接続部を得られる。
また、スリーブの小径側の剛性を大幅に小さくしたことにより、圧縮に要する推力を小さく出来る。従って工具を小型化出来、操作力も小さく出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す接続直前の部分断面図である。
【図2】 図1のスリーブを示す斜視図である。
【図3】 図1の管と接続完了後の部分断面図である。
【図4】 本発明に関する工具の使用状態を示す外観図である。
【図5】 本発明の別の実施例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 管継手
11 継手本体
12 円筒部
20、200、210 スリーブ
30 管
40 工具
Claims (2)
- 継手本体の端部に、接続しようとする管の内周にはまり合う円筒部を設け、
前記管の外径にはまり合う内径を有する略円筒状の樹脂製のスリーブを前記円筒部の外周に位置させ、
前記スリーブの一端を内外径とも大径とし、もう一端を内外径とも小径とし、中央部の段違い部分の断面積を小さくし、前記スリーブを軸方向に圧縮することにより、スリーブの中央部の段違い部分で切断し、大径部が小径部の外周に乗り上げることにより小径部を縮径させることで、前記管を継手本体円筒部とスリーブとの間で挟着して接続する継手であって、前記スリーブの小径部の外周に大径部の係止機能が付加され、
前記係止機能は、前記段違い部分に向かって勾配を有するように形成された円錐部に対して逆の勾配を有するように前記小径部の外周に形成された勾配部に、大径部の内周のテーパ部が合致することにより発揮されることを特徴とするスリーブ型管継手。 - 前記スリーブはその端部内周に凸条が設けられ、前記スリーブは前記凸条を前記継手本体の外周部に形成された溝部に係止させて継手本体に予め装着されていることを特徴とする請求項1に記載のスリーブ型管継手。
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