JP3970431B2 - エンジン制御システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電用の内燃エンジンを制御するエンジン制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃エンジンのクランク軸等の回転部分やシリンダとシリンダ壁等の如き摺動部分においては、摩耗を防止すべく常に潤滑オイルが供給されている。この潤滑オイルは、潤滑オイルを蓄えているオイルパンからオイルポンプにより吸い上げられて回転部分や摺動部分に供給された後、内燃エンジンの壁面を伝いオイルパンに戻るという循環を繰り返している。上述した回転部分や摺動部分において、潤滑オイルに摩耗粉やゴミが混入していくことにより、次第に潤滑オイルの潤滑効果が低下していくが故に、内燃エンジンの性能を維持すべく定期的に潤滑オイルを交換する必要がある。また、内燃エンジンの燃焼室に吸入された混合気を燃焼させる点火プラグは、発火部表面にカーボン等の不完全燃焼生成物が蓄積されていくことにより、点火しにくくなるが故に、点火プラグも定期的に交換する必要がある。
【0003】
車載用内燃エンジンにおいては、表示パネルに表示される車輌の走行距離を内燃エンジンの稼働時間の目安として使用しており、タイヤ等の消耗部品の交換及び補修の時期を走行距離から判断することができるので、潤滑オイルや点火プラグの交換時期をも判断することができるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、発電用エンジン、例えば据置き型のエンジンやコージェネレーションシステム用のエンジンを使用するに当たっては、使用期間を目安としてエンジン部品の交換等の保守点検をすることが通常であり、操作者は使用期間が所定期間を経過したか否かに常に注意を払う必要が生じ、操作者に負担を強いるという不都合があった。
【0005】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、保守点検を促す表示を的確に示すことができる内燃エンジンの制御システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による内燃エンジンの制御システムは、発電用の内燃エンジンから得られるエンジンパラメータに基づいて前記内燃エンジンを制御すると共に前記エンジンパラメータの値を含むエンジン制御用データをデータ信号として発するエンジン制御手段と、前記データ信号に基づいて前記内燃エンジンの回転数を制御する命令信号を前記エンジン制御手段に発するシステム制御手段と、からなるエンジン制御システムであって、前記内燃エンジンは、前記内燃エンジンの潤滑媒体の存否を検出し前記潤滑媒体が存在しないときに不存在信号を前記エンジン制御手段に発する潤滑媒体検出手段を有し、前記システム制御手段は、前記不存在信号が発せられた回数を不存在回数として積算する不存在回数積算手段と、前記内燃エンジンの稼働時間を前記エンジン制御用データに基づいて積算するエンジン稼働時間積算手段と、前記稼働時間が所定時間より長くなったことを判別する稼働時間判別手段と、前記稼働時間判別手段の判別結果を表示する表示手段と、からなり、前記所定時間は、前記不存在回数に応じて変更されることを特徴としている。
【0007】
すなわち、本発明の特徴によれば、内燃エンジンの潤滑媒体の不存在回数に応じて所定時間を変更し、内燃エンジンの稼働時間が所定時間よりも大きくなったと判別したときに判別結果を表示手段に表示するので、内燃エンジンの使用状態に応じて保守点検を促す表示を的確に示すことができる。
また、本発明の他の特徴によれば、複数の内燃エンジンからなる場合においては、稼働時間が長くなった内燃エンジンの保守点検を促す表示を的確に示すことができる。
【0008】
更に、本発明の他の特徴によれば、自己復帰型のオンオフスイッチの動作状態に応じて所定時間を変更するので、操作者の判断に基づいて所定時間を設定でき、設定された所定時間に基づいて保守点検の必要な時期を判別することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明によるエンジン制御システムの概要を示す。
ガス供給源11から吸入された可燃性ガス、例えば天然ガスと空気吸入口12から吸入された空気とは混合器13において混合され、混合された混合気は、内燃エンジン10のシリンダ14の燃焼室(図示せず)に吸入され燃焼した後、熱交換部15を経て排気口16から排気ガスとして排気される。上述したシリンダ14の燃焼室に吸入された混合気の燃焼により内燃エンジン10のクランク軸(図示せず)が回転駆動され、このクランク軸の回転動作はクランク軸に連結されているジェネレータ70のロータ(図示せず)を回転せしめ、この回転動作によりジェネレータ70においては発電がなされ、ジェネレータ70から発電電圧が出力されるのである。
【0010】
また、冷却管25に封入されている冷却媒体(クーラント)は、ポンプ24により汲み上げられて熱交換部21及び22と熱交換器23とを経由して冷却管25内を循環する。上述した冷却媒体は、熱交換部21において混合気の燃焼により発生する熱を吸収し、熱交換部22において排気ガスから発せられる熱を吸収して、内燃エンジン10を冷却するものである。
【0011】
更に、タンク27に予め蓄えられている熱吸収媒体、例えば水はポンプ26により汲み上げられて熱交換器23を経由して管28を循環する。この熱吸収媒体は、熱交換器23において冷却管25に封入されている冷却媒体からの熱を吸収する。
上述した装置は、内燃エンジン10の運転により発電をなすと共に、内燃エンジン10から発せられる熱を吸収することにより、タンク27に蓄えられている熱吸収媒体を加熱することができるのである。
【0012】
内燃エンジン10に設けられているセンサ群31、例えばクランク軸基準位置センサや冷却媒体温度センサは、エンジン制御装置(以下、ECUと称する)32に接続されている。ECU32は、センサ群31からの出力信号の値をエンジンパラメータとして取込み、内燃エンジン10の制御に必要な制御値、例えば点火時期やガス供給量を算出して、この制御値に基づいて内燃エンジン10を制御するのである。また、ECU32は、後述する如き通信用インターフェースを介してシステムコントロールユニット(以下SCUと称する)40と接続されている。この通信手段により、内燃エンジン10の回転数や冷却媒体の温度等のデータ信号がECU32からSCU40へ供給される一方、エンジン回転数の設定や内燃エンジン10の起動、停止及び減速等の命令信号がSCU40からECU32へ供給される。SCU40には、後述する操作パネル50が接続されており、操作パネルの操作者の入力操作に応じた信号がSCU40に供給される一方、SCU40において内燃エンジン10の運転状態を判別した判別結果に応じた信号がSCU40から操作パネル50へ供給される。
【0013】
SCU40には、インバータコントローラ90のインバータコントロールユニット(以下、ICUと称する)92が接続されており、後述するコンタクタスイッチ(以下、CSと称する)71〜75のオンオフ動作の制御信号等のインバータコントローラ90を制御する為の信号がSCU40からICU92へ供給される。一方、後述するコンバータ(以下、CONVと称する)76〜80の出力端子(図示せず)近傍の各々には、センサ群91が設けられており、センサ群91は、CONV76〜80の各々から発せられる電圧及び電流を検出し後述するSCU40のA/D変換器44へ検出信号を供給するのである。また、インバータ81の出力端子(図示せず)近傍にはセンサ群93が設けられており、センサ群93は、インバータ81から発せられる負荷電圧及び負荷電流を検出しICU92のA/D変換器(図示せず)へ検出信号を供給する。ICU92は、所定のタイミング毎、例えば200ミリ秒毎に、検出した負荷電圧及び負荷電流の値をデータ信号としてSCU40へ供給するのである。
【0014】
また、上述したジェネレータ70は、インバータコントローラ90のCS71に接続されている。CS71はSCU40から発せられる制御信号に応じてオンオフ動作し、ジェネレータ70からの給電を制御する。また、複数、例えば4つの内燃エンジンが搭載されている場合には、内燃エンジンのジェネレータが、各々CS71〜CS74に接続される。更に、CS75には、商用電源60が接続されており、インバータコントローラ90に接続されている負荷(図示せず)の駆動に必要な電力に応じて、CS71〜CS75が選択的に接続されることによりジェネレータ及び商用電源が選択的に接続されて、負荷に給電されるのである。
【0015】
CS71〜CS75は各々CONV76〜80に接続されており、CONV76〜79はジェネレータから発せられる交流電圧、例えば3相300ボルトを直流電圧、例えば180ボルトに変換し、CONV80は商用電源60から供給される交流電圧、例えば3相200ボルトを直流電圧、例えば180ボルトに変換する。CONV76〜80は、インバータ81に接続されており、インバータ81は、供給された複数の直流電圧を交流電圧、例えば100ボルトに変換し出力する。インバータ81はフィルター82に接続されており、フィルター82はインバータ81から発せられる交流電圧に含まれるノイズ成分を除去し、インバータコントローラ90に接続されている負荷(図示せず)に給電するのである。
【0016】
図2は、図1に示したエンジン制御システムのシステムコントロールユニットを示す。
上述した操作パネル50は、インタフェース回路41を介して、入出力バス42に接続されている。入出力バス42は、CPU45にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。また、インバータコントローラ90に設けられているセンサ群91はSCU40内のマルチプレクサ(以下、MPXと称する)43に供給される。MPX43は、所定のタイミングでCPU45から発せられる命令に応じて、センサ群91から発せられる出力信号のうちのいずれか1つを選択的にA/D変換器44に供給するスイッチである。A/D変換器44は、供給された信号をディジタル信号へ変換し、入出力バス42に供給する。また、入出力バス42には、通信用インターフェース回路49が接続されている。この通信用インターフェース回路49は、所定の通信規格、例えばRS−232C規格に従ったシリアル通信用のポート(図示せず)を備えており、ECU32及びICU92から供給されるデータ信号の受信、及び上述のCPU45からECU32及びICU92に対して発せられる命令信号の送信を行う。
【0017】
上述した入出力バス42には、ROM46、RAM47及び不揮発性メモリ48が接続されている。ROM46は、図4〜7において説明するフローチャートに従った内燃エンジンの稼働時間の積算処理及び稼働時間の判別処理を実行するプログラムを記憶している。また、不揮発性メモリ48、例えばEEPROMには、後述するフラグ及び内燃エンジンの稼働時間の値が記憶されている。
【0018】
図3は、エンジン制御システムの操作パネルを示す。
表示パネル51は、後述する如きSCU40において内燃エンジンの稼働時間を判別した判別結果や不揮発性メモリ48に記憶されている内容を表示するものである。非常停止スイッチ52は、操作者が本内燃エンジンの制御システムの動作を緊急に停止したい場合に使用するスイッチである。また、リセットスイッチ53は、本内燃エンジンの制御システムを再起動する際に用いるスイッチである。システム起動中表示LEDは、システムが起動していることを示す発光ダイオードであり、システム非常停止表示LEDは、システムが非常停止したときに点灯する発光ダイオードである。更に、表示ONスイッチは、表示パネル51に表示内容を表示させる為のスイッチであり、表示OFFスイッチは、表示パネル51の表示を消去するスイッチである。
【0019】
以下においては、図1に示したエンジン制御システムは、起動しており、ECU32、SCU40及びICU92内において使用される変数の初期化等や後述するタイマーの起動等の初期処理は全て終了しているものとする。また、内燃エンジンは、所定の台数、例えば4台搭載されており、各々の内燃エンジンは定常に動作しているものとする。
【0020】
図4は、エンジン毎の稼働時間を積算する為のタイマー処理を実行するサブルーチンを示す。尚、このサブルーチンは、所定時間毎、例えば100マイクロ秒毎に割り込み処理され実行される。
最初に、第1の内燃エンジンが起動しているか否かを判断する(ステップS11)。内燃エンジンが起動している否かは、ECU32からSCU40へ供給されるエンジン回転数が所定の回転数、例えば1000rpm以上であるときには起動していると判別し、エンジン回転数が所定の回転数よりも小さいときには、起動していないと判別するのである。第1の内燃エンジンが起動していないと判別したときには、第1の内燃エンジンについてのカウンターCOUNTER1の値を初期化、例えば0に設定し(ステップS12)、第2の内燃エンジンが起動しているか否かを判断する(ステップS17)。一方、第1の内燃エンジンが起動していると判別したときには、COUNTER1の値が所定値C0より大きいか否かを判断する(ステップS13)。COUNTER1の値が所定値C0以下であると判別したときには、COUNTER1の値を1だけ増加させ(ステップS14)、ステップS17へ進む。また、COUNTER1の値が所定値C0より大きいと判別したときには、COUNTER1の値を初期化し(ステップS15)、フラグF_TIMER1の値を1に設定する(ステップS16)。
【0021】
上述した如き処理をすることにより、内燃エンジンが起動しているときには、所定時間毎、例えば1分毎にフラグF_TIMER1の値を1に設定することができるのである。例えば、本サブルーチンが、100マイクロ秒毎に実行されている場合においては、1分毎にフラグF_TIMER1の値を1に設定するには、所定値C0を60×104に設定すれば良いのである。
【0022】
また、ステップS17〜S22は第2の内燃エンジンについてのフラグF_TIMER2を設定し、ステップS23〜S28は第3の内燃エンジンについてのフラグF_TIMER3を設定し、ステップS29〜S34は第4の内燃エンジンについてのフラグF_TIMER4を設定する処理である。
図5は、エンジン毎の稼働時間を積算するサブルーチンを示す。このサブルーチンは、所定の時間毎に割り込み処理により実行されるものである。
【0023】
最初に、後述する図6に示すフローチャートに従って冷却媒体の交換時間を判別する処理を実行する(ステップS41)。次いで、上述した図4において説明したフラグF_TIMER1の値が1であるか否かを判断する(ステップS42)。フラグF_TIMER1の値が1でないと判別した場合には、ステップS46に進み第2の内燃エンジンの稼働時間積算処理を実行する。一方、フラグF_TIMER1の値が1であると判別した場合には、第1の内燃エンジンの稼動時間TIME_SUM1の値を所定値T0、例えば1だけ増加させる(ステップS43)。このTIME_SUM1の値は、不揮発性メモリ、例えばEEPROMに記憶されており、電源が供給されていない場合においても、値が消滅することはない。次に、フラグF_TIMER1の値を初期化、例えば0に設定し(ステップS44)、後述する内燃エンジンの稼働時間判別処理を実行する(ステップS45)。上述したステップS42〜S45の処理が第1の内燃エンジンについての稼働時間積算処理であり、これらのステップS42〜S45以降のステップS46〜S49が第2の内燃エンジンについての稼働時間積算処理であり、ステップS50〜S53が第3の内燃エンジンについての稼働時間積算処理であり、ステップS54〜S57が第4の内燃エンジンについての稼働時間積算処理である。
【0024】
図4において説明した如く、フラグF_TIMER1〜F_TIMER4の値は、例えば1分毎に1に設定されるものであるが故に、ステップS43、S47、S51及びS55において所定値T0ずつ、例えば1ずつ加算することにより内燃エンジンの稼動時間を、所定値T0ずつ、例えば1分ずつ積算することができるのである。
図6は、冷却媒体の交換時間を判別するサブルーチンを示す。
【0025】
図4において定めたフラグF_TIMER1〜F_TIMER4の値が1であるか否かを判断する(ステップS61〜S64)。フラグF_TIMER1〜F_TIMER4のうちの少なくとも1つの値が1である場合には、上述した図5のステップS43、S47、S51又はS55と同様に冷却媒体交換時間TIME_CLNTの値を所定値T0、例えば1だけ増加させる(ステップS65)。次いで、冷却媒体交換時間TIME_CLNTの値を冷却媒体交換時間TCLNT、例えば6000時間で割ったときの剰余が0であるか否かを判断する(ステップS67)。TIME_CLNTの値をTCLNTで割ったときの剰余が0であると判別した場合、即ち冷却媒体交換時間TIME_CLNTの値が冷却媒体交換時間TCLNTの整数倍の値である場合には、操作パネル50に冷却媒体の交換を促す表示、例えば「ERR COOLANT」の如き表示をし(ステップS67)、本サブルーチンを終了する。一方、ステップS66において冷却媒体交換時間TIME_CLNTの値を冷却媒体交換時間TCLNTで割ったときの剰余が0でないと判別した場合には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0026】
図7は、内燃エンジンの稼働時間を判別するサブルーチンを示す。
最初に、フラグF_OILCHG#の値が0であるか否かを判断する(ステップS71)。このフラグF_OILCHG#の#は、内燃エンジンの番号を示すものであり、内燃エンジンが4台搭載されている場合においては、#は1〜4となる。即ち、上述した図5のステップS45において本サブルーチンが実行される場合のフラグは、F_OILCHG1であり、ステップS49において本サブルーチンが実行される場合のフラグは、F_OILCHG2であり、ステップS53において本サブルーチンが実行される場合のフラグは、F_OILCHG3であり、ステップS57において本サブルーチンが実行される場合のフラグは、F_OILCHG4となるのである。また、このフラグF_OILCHG#は、後述する如く内燃エンジンの回転部分や摺動部分に供給される潤滑媒体、例えば潤滑オイルの交換が過去にあったか否かを示すフラグであり、潤滑オイルの交換が未だなされていない場合には0となり、1度以上交換されている場合には1と設定されるフラグである。
【0027】
フラグF_OILCHG#の値が0であると判別した場合には、潤滑オイル交換時間TOILの値をTOIL1、例えば20時間に設定し(ステップS72)、フラグF_OILCHG#の値が0でないと判別した場合には、潤滑オイル交換時間TOILの値をTOIL2、例えば100時間に設定する(ステップS73)。上述の如く、オイル交換の有無の履歴に応じて潤滑オイル交換時間の値を変更することにより、最初の潤滑オイル交換時間を例えば20時間と短く設定し、その後の潤滑オイル交換時間を例えば100時間毎と長く設定することができるのである。最初の潤滑オイル交換時間を短く設定することにより、内燃エンジンのならし運転が十分となった時期、例えば20時間経たときに最初の潤滑オイルの交換を促す表示をすることができるのである。次いで、図5で積算した稼動時間TIME_SUM#の値をTOILで割ったときの剰余が0であるか否かを判断する(ステップS74)。このTIME_SUM#の#も上述した如く内燃エンジンの番号を示すものであり、図5においては、TIME_SUM1〜TIME_SUM4として示したものである。TIME_SUM#の値をTOILで割ったときの剰余が0であると判別した場合、即ち、内燃エンジンの稼働時間が所定時間TOILの整数倍だけ稼動したと判別した場合には、操作パネル50に潤滑オイルの交換を促す表示をする(ステップS75)。例えば、第2の内燃エンジンの稼働時間が潤滑オイルを交換すべき時期に達した場合においては、「ERR 2 OIL」の如き表示をするのである。次いで、後述するフラグF_OILERRの値を1に設定し(ステップS76)、ステップS77に進む。一方、ステップS74でTIME_SUM#の値をTOILで割ったときの剰余が0でないと判別した場合には、次に説明するステップS77に進む。
【0028】
次に、稼動時間TIME_SUM#の値を点火プラグ交換時間TPLG、例えば1000時間で割ったときの剰余が0であるか否かを判断する(ステップS77)。TIME_SUM#の値をTPLGで割ったときの剰余が0であると判別した場合には、上述したステップS75と同様に内燃エンジンの稼働時間が点火プラグを交換すべき時期に達したことを操作パネル50に表示する(ステップS78)。一方、ステップS77において、TIME_SUM#の値をTPLGで割ったときの剰余が0でないと判別した場合には、ステップS79に進む。
【0029】
次に、稼動時間TIME_SUM#の値を触媒交換時間TCAT、例えば40000時間で割ったときの剰余が0であるか否かを判断する(ステップS79)。TIME_SUM#の値をTCATで割ったときの剰余が0であると判別した場合には、内燃エンジンの稼働時間が触媒を交換すべき時期に達したことを操作パネル50に表示し(ステップS80)、本サブルーチンを終了する。一方、TIME_SUM#の値をTCATで割ったときの剰余が0であると判別した場合には、直ちに本サブルーチンを終了する。
【0030】
また、上述したF_OILCHG#の値も不揮発性メモリ、例えばEEPROMに記憶されており、電源が供給されていない場合においても、消滅することはない。
図8は、内燃エンジンの潤滑オイルの交換時間を設定するサブルーチンを示す。
最初に、内燃エンジンの潤滑オイルを蓄えているオイルパン(図示せず)に設けられている潤滑オイルの液面の位置を検出する液面センサ(図示せず)から発せられる液面位置信号を検出し、潤滑オイルがオイルパンに存在しないときの液面位置信号を不存在信号として検出することにより、潤滑オイルの交換が行われたか否かを判断する(ステップS81)。また、この潤滑オイルの交換が行われたか否かの判断は、例えば、操作パネル50のリセットスイッチを操作者が操作することにより操作パネルから発せられる信号に基づいて判断する構成としても良い。即ち、潤滑オイルの交換作業の後、本エンジン制御システムを再起動する際に操作者がリセットスイッチを操作することにより発せられる信号に基づいて、潤滑オイルの交換が行われたことを判別するのである。潤滑オイルが交換されていないと判別したときには、直ちに本サブルーチンを終了する。一方、潤滑オイルが交換されたと判別したときには、フラグF_OILERRの値が1であるか否かを判断する(ステップS82)。フラグF_OILERRの値が1でないと判別したときには、本サブルーチンを終了する。フラグF_OILERRの値が1であると判別したときには、フラグF_OILCHG#の値を1に設定し(ステップS83)、フラグF_OILERR#の値を0に設定し(ステップS84)、本サブルーチンを終了する。
【0031】
図7のステップS76に示す如く、フラグF_OILERRは、内燃エンジンの稼動時間を潤滑オイル交換時間TOILで割ったときの剰余が0となったときに1に設定されるものである。従って、図8に示したサブルーチンにおいては、内燃エンジンの稼動時間が潤滑オイル交換時間TOILに達していないときに、不用意にリセットスイッチ53を押してしまった場合等の如く、潤滑オイルの交換が行われたことを示す信号が誤って発せられた場合においても、ステップS82においてフラグF_OILERRの値が1であると判別しない限り、即ち内燃エンジンの稼動時間を潤滑オイル交換時間TOILで割ったときの剰余が0となったと判別しない限り、フラグF_OILCHG#の値を1に設定することはないのである。
【0032】
尚、本明細書において、内燃エンジンとはハイブリッドエンジン等を含む内燃エンジンをいう。
【0033】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明による内燃エンジンの制御システムによれば、内燃エンジンの潤滑媒体の不存在回数に応じて所定時間を変更し、内燃エンジンの稼働時間が所定時間よりも大きくなったと判別したときに判別結果を表示手段に表示するので、内燃エンジンの使用状態に応じて保守点検を促す表示を的確に示すことができる。
【0034】
また、本発明の他の特徴によれば、複数の内燃エンジンからなる場合においては、稼働時間が長くなった内燃エンジンの保守点検を促す表示を的確に示すことができる。
更に、本発明の他の特徴によれば、自己復帰型のオンオフスイッチの動作状態に応じて所定時間を変更するので、操作者の判断に基づいて所定時間を設定でき、設定された所定時間に基づいて保守点検の必要な時期を判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエンジン制御システムの概要を示すブロック図である。
【図2】図1に示したエンジン制御システムのシステムコントロールユニットを示すブロック図である。
【図3】図1に示したエンジン制御システムの操作パネルを示す正面図である。
【図4】エンジン毎の稼働時間を積算する為のタイマー処理を実行するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図5】エンジン毎の稼働時間を積算するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図6】冷却媒体の交換時間を判別するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】内燃エンジンの稼働時間を判別するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】内燃エンジンのオイルの交換時間を設定するサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 内燃エンジン
32 エンジン制御ユニット(エンジン制御手段)
40 システム制御ユニット(システム制御手段、エンジン稼働時間積算手段、稼働時間判別手段、不存在回数積算手段)
50 操作パネル(表示手段)
53 リセットスイッチ(オンオフスイッチ)
Claims (4)
- 発電用の内燃エンジンから得られるエンジンパラメータに基づいて前記内燃エンジンを制御すると共に前記エンジンパラメータの値を含むエンジン制御用データをデータ信号として発するエンジン制御手段と、前記データ信号に基づいて前記内燃エンジンの回転数を制御する命令信号を前記エンジン制御手段に発するシステム制御手段と、からなるエンジン制御システムであって、
前記内燃エンジンは、前記内燃エンジンの潤滑媒体の存否を検出し前記潤滑媒体が存在しないときに不存在信号を前記エンジン制御手段に発する潤滑媒体検出手段を有し、
前記システム制御手段は、前記内燃エンジンの稼働時間を前記エンジン制御用データに基づいて積算するエンジン稼働時間積算手段と、前記稼働時間が所定時間より長くなったことを判別する稼働時間判別手段と、前記稼働時間判別手段の判別結果を表示する表示手段と、からなり、
前記稼働時間判別手段は、前記不存在信号に応じて前記所定時間を長くすることを特徴とするエンジン制御システム。 - 前記内燃エンジンは、複数の内燃エンジンからなることを特徴とする請求項1記載のエンジン制御システム。
- 発電用の内燃エンジンから得られるエンジンパラメータに基づいて前記内燃エンジンを制御すると共に前記エンジンパラメータの値を含むエンジン制御用データをデータ信号として発するエンジン制御手段と、前記データ信号に基づいて前記内燃エンジンの回転数を制御する命令信号を前記エンジン制御手段に発するシステム制御手段と、からなるエンジン制御システムであって、
前記システム制御手段は、自己復帰型のオンオフスイッチと、前記内燃エンジンの稼働時間を前記エンジン制御用データに基づいて積算するエンジン稼働時間積算手段と、前記稼働時間が所定時間より長くなったことを判別する稼働時間判別手段と、前記稼働時間判別手段の判別結果を表示する表示手段と、からなり、
前記稼働時間判別手段は、前記自己復帰型のオンオフスイッチの動作状態に応じて前記所定時間を長くすることを特徴とするエンジン制御システム。 - 前記内燃エンジンは、複数の内燃エンジンからなることを特徴とする請求項3記載のエンジン制御システム。
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