JP3970361B2 - 透明又は光沢のある媒体上にプリントされたイメージを形成する染料の結晶化を低減する方法 - Google Patents

透明又は光沢のある媒体上にプリントされたイメージを形成する染料の結晶化を低減する方法

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、インクジェット・プリンティングに関し、より詳細には、フィルム及び紙をベースとした透明及び光沢のある媒体(glossy media)上にイメージを形成する黄色インクジェット用インク組成物中のアニオン染料のアシッド・イエロー23(Acid Yellow 23)の結晶化の低減に関する。
【0002】
【背景技術】
インクジェット・プリンティングは、ノンインパクト(非衝撃式)プリンティング・プロセスであり、この場合、インク液滴を印刷媒体上に特定の順に被着させて、英数字文字、塗りつぶし(area fills)及びその他のパターンを媒体上に形成するものである。低価で高品質の出力は、比較的雑音のない運転と組み合わせて、インクジェット・プリンタをコンピュータとともに用いられる他のプリンタに代わる普及型代替機となっている。
【0003】
インクジェット・プリンティングのノンインパクト・プリンティング・プロセスは、マイクロプロセッサによって生成させた電気信号に応答して、紙、透明、不透明フィルム又は織物等のプリント媒体上に微細なインク液滴を噴射するものである。インク液滴噴射インクジェット・プリンティングを遂行するのに現在利用できる基本的手段には、熱的に行うものと圧電式の2通りがある。サーマルインクジェット・プリンティングでは、液滴噴射エネルギーは、電気加熱型抵抗素子によって発生されるもので、これは、マイクロプロセッサからの電気信号に応答して急速に加熱され、蒸気泡を生成し、その結果、抵抗素子に連結しているノズルを通してインクを放出するものである。圧電式インクジェット・プリンティングでは、マイクロプロセッサによって生成させた電気信号に応答する圧電性結晶の振動によってインク液滴を噴射する。
【0004】
ヒューレット・パッカード・カンパニーより提供されるDeskJet(登録商標)プリンタのような、市販のサーマル・インクジェットカラープリンタでは、カラースペクトルは、黄色、マゼンタ、シアン及び黒色のインクを種々の比率で組み合わせることによって得られる。黄色、マゼンタ、シアン及び黒色インクは、色相をそれぞれ黄色、マゼンタ、シアン及び黒色の着色剤から誘導する。
【0005】
インク用着色剤は、染料又は顔料の形で使用できる。従って、インクジェット用インクは、染料ベース及び/又は顔料ベースの組成物として使用できる。2つのうち、染料ベースのインクジェット用インク組成物がより広範囲に利用されている。染料ベースのインクジェット用インク組成物は、一般に、水溶性であり、染料をインクベヒクルに溶解させて配合する。インクジェット用インク組成物に用いられる染料分子は、しばしば、ナトリウム、リチウム又はテトラメチルアンモニウム(TMA)のような染料のアニオン及びカチオンから作られた染料の塩基の形である。限定されている顔料ベースのインクジェット用インクも使用することができ、これは一般に、分散剤で水性溶液中に分散した顔料から成る。顔料は、耐水性(waterfastness)及び耐光性(lightfastness)という極めて望ましい特性を提供するとはいえ、染料ベースのインクと比較して、それら本来の水性媒体で集塊化する傾向と均一なサイズ分布の欠如という問題のため、インクジェット用インク組成物としてそれらを採用しようとする産業上の熱意に水を差すものであった。
【0006】
インクジェット・プリンティングにおける優れたプリント品質は、いくつかの異なった測定スティックによって定量化される。例えば、インクジェット用インク組成物の3つの望ましい品質は、耐水性、耐光性及び優れたエッジ尖鋭性(edge acuity)である。これらの優れたプリント品質の尺度に加えて、フィルム及び紙ベースの透明又は光沢媒体上にプリントする際は、インクジェット用インク組成物はさらに付加的な測定スティックによっ鮮明度(clarity)について測定される。より詳細には、透明又は光沢媒体上のイメージは、非光沢紙の媒体上へプリントしたイメージに対しては本来留意しなくてよい、曇りまたは濁りをおびる(haziness)ことのないことが望まれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
透明又は光沢のある媒体上にプリントされたイメージに関する望ましくない曇りまたは濁りについての可能性のある原因の1つは、染料分子の結晶化である。本発明では、そのような結晶化は、アニオン染料分子であるアシッド・イエロー23(Acid Yellow 23)を含有している黄色染料ベースのインクジェット用インク組成物に関連するものであることを見出した。Acid Yellow 23を含むインクについては、画像を透明又は光沢媒体上にプリントした後、時間が経ってから曇り又は濁りの発生が観察されることがある。Acid Yellow 23染料分子の結晶化によって、フィルム及び紙ベースの透明及び光沢媒体上で散乱する光が増え、黄褐色の外観を呈する。さらに、この曇りは、黄色のインクを含有するインクで着色した任意の領域で観察されることがある。従って、黄、赤、及び緑領域では、それぞれ、潜在的にこの問題が出現する。
【0008】
従って、Acid Yellow 23アニオン染料分子の結晶化の問題を解決するための、即ち、そのような染料分子を使って(フィルム及び紙ベースの)透明及び光沢媒体上に作られるイメージが曇ったりまたは濁りをおびたりせず、鮮明にする必要性は存在する。Acid Yellow 23アニオン染料分子の結晶化の問題に対する解決策は、効果的で、容易に実施でき且つ安価でなければならない。最終的に、総合プリント品質を犠牲にしてはいけない。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明により、透明及び光沢媒体(フィルム又は紙ベースのどちらでも)の上にイメージとしてプリントされた黄色のインクジェット用インク組成物に含まれるAcid Yellow 23アニオン染料の結晶化を低減させる方法が、黄色のインクジェット用インク組成物の生成方法と共に提供される。該方法は、次の3つの条件の少なくとも1つに従い、黄色のインクジェット用インク組成物を配合することから成る。
(a)第一条件として、黄色のインクジェット用インク組成物のベヒクルは、約6〜9 wt%のエチルヒドロキシプロパンジオールと約3〜9 wt%の2-ピロリドンと約3〜9 wt%のジエチレングリコールとを含み、
(b)第二条件として、そのベヒクルは、黄色のインクジェット用インク組成物のpHを約5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝液を含み、
(c)第三条件として、黄色のインクジェット用インク組成物の無機塩成分は、カチオンとアニオンから成り、カチオンは実質上マグネシウムイオンを除いたカルシウムイオンから成る。
【0010】
前述の条件の何れか又は全てを実行して黄色のインクジェット用インクの結晶化を低減してよいが、3つの組合せが特に有効である。より限定された具体例でも、上の3つの条件の何れか又は全てを使って結晶化を低減するための2つの付加的方法が組み込まれる。より詳細には、その方法はまた、好ましくは、黄色のインクジェット用インクの染料容量(dye load)を約3.5 wt%を越えないところまで減ずることと、透明又は光沢媒体の表面コーティングの厚さをその典型値10μmから少なくとも約12μmまで増やすことを包含する。
【0011】
本発明の方法とインクジェット用インク組成物によってAcid Yellow 23アニオン染料の結晶化の低減が達成される。インクベヒクルが、ここに開示且つ推奨した溶媒系、pH及び無機塩カチオンに再配合され、そして染料容量を適切に減らされ且つ透明又は光沢媒体のコーティングがわずかに厚くなり、黄色染料の結晶化が完全に排除される。それ故、本方法は、極めて有効である。さらに、この方法で提供される解決策は、容易且つ安価に実行され、且つ総合的プリント品質を犠牲にはしない。
【0012】
【発明の実施例】
ここに記述する発明は、ヒューレット・パッカード・カンパニーから市販されているDeskJet(登録商標)プリンタ等のインクジェット・プリンタによって(フィルム及び紙ベースの)透明及び光沢媒体上にプリントされるインクジェット用インク組成物に含まれるアニオン染料分子Acid Yellow 23の結晶化の低減を志向するものである。結晶化の低減を達成すべくここに開示された方法には、いくつかの異なったオプションが含まれ、それらは、結晶化を低減するために単独でもしくは組合せで用いてよい。また、低い結晶化を呈するAcid Yellow 23から成るインクジェット用インク組成物も開示される。
【0013】
本発明の方法は、次の3つの条件の少なくとも1つに従い、黄色のインクジェット用インク組成を配合することから成る。
(a)第一条件として、黄色のインクジェット用インク組成物のベヒクルは、約6〜9 wt%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜9 wt%の2-ピロリドンと、約3〜9 wt%のジエチレングリコールとを含み、
(b)第二条件として、そのベヒクルは、黄色のインクジェット用インク組成物のpHを約5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝液を含み、
(c)第三条件として、黄色のインクジェット用インク組成物の無機塩成分は、カチオンアニオンから成り、カチオンはマグクネシウムイオンを実質上除いたカルシウムイオンから成る。
【0014】
全ての成分の純度は、インクジェット用インク組成物として通常の商業的実践に用いられる。重量パーセントは、別に表示しない限り、全インク成分のパーセントを表す。
【0015】
選択されたステップによっていったん配合が達成されると、得られたインクジェット用インク組成物は、インクジェット・プリンタによって(フィルム及び紙ベースの)透明及び光沢媒体上にプリントしてよく、その結果、創り出されるイメージでは、Acid Yellow 23アニオン染料の結晶化の低減が立証される。とりわけ、ここに引用したインクジェット用インク組成物は、その配合に当たり、前述の3条件のうちの少なくとも1つを織り込んだものである。前述の条件の何れか又は全てを実行して黄色のインクジェット用インクの結晶化を低減してよいが、3つの組合せが特に有効である。
【0016】
結晶化を低減させるための上述の手段に代わるものとして、ある与えられた領域に印加される黄色インクの濃度を単純に減らすか又は黄色インクの染料容量を減らすかして、結晶化の低減を遂行してもよいことに注意する。しかし、これらの両方の行為によって、得られたカラーの強度(即ち、彩度)が減少する。そのように、黄色領域は、「色はげした(washed-out)」ように見えるか又は望ましくない光を呈する。さらに、赤と緑の領域に対して適当な色相角(hue angle)を維持するために、黄色インクと混ぜられるマゼンタ色のインク又はシアン色インクも相応して減らさなければならず、結果的に、これらの領域も外見は「色はげ」することになる。
【0017】
透明及び光沢媒体上にプリントされるインクジェット用インク組成物の結晶化を減ずるのに用いてよい別の代替方法は、前述のプリント媒体上の溶媒吸収層の厚さを増やすことである。これは、コーティングの単位容積当りのモルに換算したプリント媒体上の染料分子の濃度を減ずるという効果がある。溶媒吸収層の厚さを増やすことにより、染料分子の濃度がその環境に対するそれの溶解度限界以下に減少し、よって、染料の結晶化を低減することが推定される。しかし、溶媒吸収層の厚さを増やせば、プリント媒体のコストも増大する。
【0018】
本発明の最も好ましい実施例には、上記の3つの条件の何れか又は全てによって結晶化を低減するための2つの代替方法が適度に組み込まれている。従って、本発明の最も好ましい方法には、インク組成物のベヒクルに向けられた3条件全てを組み込むことと同様に黄色インクの染料容量を約3.5 wt%を越えないところまで減ずることと、さらに透明又は光沢媒体の表面コーティングの厚さを増やすことが含まれる。
【0019】
本願発明の実施において特に利益を得る染料成分は、黄色のアニオン染料、即ち、Acid Yellow 23アニオン染料である。この染料は、精製後、インクベヒクルと結合させて、インクジェット・プリンティングに用いられる水溶性の、染料ベースのインクジェット用インク組成物を形成する。Acid Yellow 23の染料分子のアニオンは、典型的に、商業的に利用できるようなナトリウムのカチオンと結合するが、イオン交換のような技術を使って、その染料を処理してナトリウムのカチオンをテトラメチルアンモニウム(TMA)と置換するのが一般的である。
【0020】
黄色インク組成物と共に、典型的に、マゼンタ、シアン及び黒色インク組成物が生成され、DeskJet(登録商標)プリンタのような4色カラーインクジェットプリンタ用の完全なセットを構成する。本発明の実施に当たりこれらの4つのインクを調合するのに用いてよい特定の染料の組み合わせの例として、Direct Blue 199とAcid Blue 9(シアン)、Reactive Red 180とAcid Red 52(マゼンタ)及びAcid Yellow 23(黄色)などが挙げられる。連結する黒色インクは、通常、染料ベースのインク又は顔料ベースのインクのどちらかで表される。
【0021】
Acid Yellow 23アニオン染料−TMAは、いったんプリント媒体上にプリントされると結晶化することが確認されており、これは、もし透明又は光沢媒体が使われる場合に問題となる。Acid Yellow 23アニオン染料の結晶化によって、フィルム及び紙ベースの、透明及び光沢媒体上で光の散乱が増大し、よって、外観が曇ることになる。この効果は、黄色インクを含んでいる透明又は光沢媒体上のインク着色領域のどこにも見られ、その結果、そのイメージの赤と緑の領域は、黄色領域とともに悪影響を受ける。そのような結晶化問題を経験する典型的なインクジェット用インク組成物は、Acid Yellow 23−TMA、1,5-ペンタンジオール、エチルヒドロキシプロパンジオール(EHPD)及び2-ピロリドンを含有する溶媒系と、硝酸マグネシウムのような無機塩と、界面活性剤、緩衝液及び殺生物剤のようなその他の成分と、水とから成る。より詳細には、本発明の実施により利益を得るであろう例示の黄色インクジェット用インクの配合物には次のものを含んでいてよい。(a)約3.8 wt%のAcid Yellow 23-TMA、(b)約7.5 wt%のEHPD、(c)約7.5 wt%の2-ピロリドン、(d)約8.0 wt%の1,5-ペンタンジオール、(e)約4.5 wt%の硝酸マグネシウム、(f)約2.5 wt%の界面活性剤、(g)それぞれ約0.2 wt%の緩衝液と殺生物剤及び(h)バランスをとった量の水である。
【0022】
本発明により、Acid Yellow 23アニオン染料と結合されるインク・ベヒクルは、再配合されて染料の結晶化傾向を低減することもできる。3つのアプローチ、即ち、(1)溶媒系を再調合することと、(2)黄色インクのpHを特定の範囲内に維持することと、さらに(3)インクの無機成分と結合される特定のカチオンを使うことは、単独でもしくは組合せて用いてよい。
【0023】
第一のアプローチでは、黄色インクの溶媒系は、再調合してAcid Yellow 23染料分子の結晶化の低減を達成してよい。発明の実施において、結晶化の低減は、Acid Yellow 23アニオン染料が約6〜9 wt%EHPD、約3〜9 wt%の2-ピロリドン及び約3〜9 wt%のジエチレングリコール(DEG)から成る溶媒系と共に用いられる時に達成される。より好ましくは、溶媒系は、約7.5〜8.5 wt%EHPD、約3〜5 wt%の2-ピロリドン及び約3〜5 wt%のジエチレングリコールから成る。最も好ましくは、溶媒系は、約7.5〜8.5 wt%EHPD、約3.5〜4.5 wt%の2-ピロリドン及び約3.5〜4.5 wt%のジエチレングリコールから成る。以下の実施例に説明するように、8 wt%EHPD、4 wt%の2-ピロリドン及び4 wt%のジエチレングリコールから成る溶媒系Aを用いれば、8 wt% 1,5-ペンタンジオール、7.5 wt%EHPD及び7.5 wt% 2-ピロリドンから成る溶媒系Bに比較して染料の結晶化が低減される。
【0024】
第二のアプローチでは、黄色のインクジェット用インク組成物のpHは、インクベヒクルに緩衝剤を含有させることによって、約5〜7の範囲内に維持される。以下の実施例で立証されるように、約7というpHを有する黄色のインクジェット用インクは、イメージ領域における結晶化が約pH 8で調合したインクより低い。本発明の実施に当たりpHを緩和するために使われる緩衝剤は、無機緩衝剤では予想されるインク組成中に比較的大量の無機塩が存在すると多分沈殿するであろうから、有機系の生物緩衝剤でなければならない。好んで使われる緩衝剤の例には、例えばAldrich Chemical社(Milwaukee, WI)から市販されているトリズマ・ベース(Trizma Base)及び4-モリホリンエタンスルホン酸(MES)がある。典型的には、本願の黄色インクジェット用インクは、約0.1〜1 wt%の緩衝剤を含有する。
【0025】
第三のアプローチでは、無機塩成分と結合されるカチオンは、マグネシウムよりむしろカルシウムである。本願のインクベヒクルの無機塩成分は、インク・セットの黒インクとカラーインク間のにじみを防ぐ働きがあり、用いられた濃度のインクで必ず溶解する1以上の無機塩から成る。無機塩に通常用いられるカチオンには、周期律表の2A族のアルカリ土類金属(例えば、マグネシウムとカルシウム)、周期律表の3B族の遷移金属(例えば、ランタン)、周期律表の3A族由来のカチオン(例えば、アルミニウム)及びランタニド(例えば、ネオジム)が含まれ、そのカルシウムとマグネシウムが最も一般的に選択されるものである。それら2つのうち、カルシウムは、マグネシウムと対比してカルシウムの存在ではAcid Yellow 23染料分子の結晶化が低いという理由で、マグネシウムより望ましい。適切に使われるカルシウム結合アニオンには、硝酸塩、塩化物、酢酸塩、安息香酸塩、ギ酸塩及びチオシアン酸塩があり、カルシウムの硝酸塩、塩化物及び酢酸塩が最も好ましい。本願の黄色インクジェット用インク組成物は、好ましくは、結合しているカルシウムカチオンを有する約3〜6 wt%の無機塩を使い、最も好ましくは、約4〜5 wt%の硝酸カルシウムを使う。
【0026】
Acid Yellow 23の結晶化を減ずるための上述の3つのアプローチの中、最も有効なのは、インクの無機塩成分にマグネシウムよりむしろカルシウムを使い、続いて溶媒系を選択することである。最終的に、Acid Yellow 23の結晶化を減ずるための最小限有効なアプローチは、pHを約5〜7の範囲内に維持することである。
【0027】
上述の3つのアプローチの何れか又は全部と結晶化を低減する2つの代替方法を併合することにより、Acid Yellow 23の結晶化の量がさらに減らすことが可能である。結晶化を減ずるための1つの代替方法は、黄色インク組成物の染料容量を減らすことである。より詳細には、黄色インクジェット用インクの染料容量は、通常、約4 wt%までの範囲にある。最大染料容量を約3.5 wt%未満、好ましくは、約3.0〜3.5 wt%の範囲内に減らすことにより、染料分子の結晶化の低減が進むことが観察される。染料容量を減らすことは、得られるカラー強度を減らすという効果があり、従って、本発明の実施に当たっては、染料容量をほんの少し減らし、且つ、溶媒系の再調合のような、他のアプローチを同時に実施して結晶化の低減を遂行することを意図している。
【0028】
結晶化を減ずる別の代替方法は、透明又は光沢媒体の表面コーティングの厚さを増やすことである。透明フィルムの例は、ヒューレット・パッカード・カンパニーから市販されている Premium Transparency Filmという製品名がある。光沢紙の例は、これもヒューレット・パッカード・カンパニーから市販されているPremium Glossy Paperという製品名である。
【0029】
典型的には、前述の透明及び光沢媒体は、溶媒吸収層でコーティングされている。溶媒吸収層の厚さを増やすことで、コーティングの単位容積当りのモル換算でフィルム又は紙の基板上の染料分子の濃度が効果的に減らされる。層厚を増やしてその溶解度限界以下に染料分子の濃度を減らすことにより結晶化が避けられるものと推定される。溶媒吸収層の厚さを大幅に増やすことは、媒体のコストに顕著な影響を及ぼす故、染料分子の結晶化を減ずる別のアプローチと組み合わせながら溶媒吸収層の厚さの適度な増加を計るのは、経済的に賢明である。従って、前述の層は、典型的に、約10μmであるので、発明の実施に際しては、厚さを少なくとも約12μmに適度に増やすことが考えられる。溶媒吸収層の厚さは、フィルム又は紙の基板のウェブ上に余剰のコーティングを施し、次いで、そのコーティングしたウェブをある種のロッド又はブレード(刃)の下を通過させて余剰コーティングを掻き取ることにより制御する。コーティングの厚さは、移動するウェブとロッド又はブレードの間のギャップを拡げたり又は狭めたりして調節することができる。
【0030】
実際問題として、黄色インクの染料容量を多少減らすことと並びに透明又は光沢媒体上のコーティングを多少厚くすることと組み合わせて、望ましい溶媒系、カチオン及びpHを用いることにより、Acid Yellow 23染料分子の結晶化が完全に排除されることが観察される。
【0031】
上述の溶媒系、緩衝剤及び無機塩とは別に、黄色インクジェット用インク組成物に存在してよい他の成分には、界面活性剤、殺虫剤及びその類がある。該成分は、インクジェット用インク組成物に通常用いられる添加剤である。
【0032】
界面活性剤成分に特に関連して、界面活性剤の1つのよく知られた目的は、プリント媒体中へのインクの浸透を高めてカラー間のにじみを防ぐことである。界面活性剤は、インクに実質上均一な表面エネルギーを生成させ、それによって、ノズル板上のインクのパドリング(溜まり)などによって、誤った滴下の発生を軽減させるのに用いてもよい。本願のインク組成物に用いて望ましい界面活性剤の種類の例としては、アニオン界面活性剤と非イオン性界面活性剤がある。
【0033】
インクジェット用インクに通常用いられる殺虫剤はどれも本願発明のインク、例えば、Huls America社 (Piscataway,N.J.)から販売されているNUOSEPT 95、ICIAmerica社(Wilmington, Del.)からのPROXEL GXL及び商品名UCARCIDE 250を付してUnion Carbide Company社 (Bound Brook, N.J.)から市販されているグルタルアルデヒドに用いてもよい。PROXEL GXLは、好ましい殺虫剤である。本願の黄色インクジェット用インクは、約0.3 wt%未満の殺虫剤を含有する。
【0034】
最後に、本願発明の実施において用いてよい別のオプション成分は、硝酸アンモニウムであり、これはカルシウム含有無機塩と共に用いてよい。硝酸アンモニウムは、インク中の前述のカルシウム含有無機塩が大気中の二酸化炭素に晒されると沈殿するという現象を防ぐ働きがある。
【0035】
最も好ましくは、黄色インクは、次の配合によって作成され、且つ約6.5のpHに緩和される。
(a)約3.0〜3.5 wt%のAcid Yellow 23−TMA、
(b)約7.5〜8.5 wt% EHPD、
(c)約3.5〜4.5 wt% 2-ピロリドン、
(d)約3.5〜4.5 wt% ジエチレングリコール、
(e)約4〜5 wt%硝酸カルシウム、
(f)約4 wt%未満の少なくとも1つの界面活性剤、好ましくは、アニオン界面活性剤もしくは非イオン性界面活性剤、
(g)約0.1〜1 wt%の緩衝剤、好ましくは、トリズマ・ベース又はMES、
(h)約0.3 wt%未満の殺虫剤、好ましくは、PROXEL GXL及び
(i)残りバランスをとる量の水。
【0036】
上記の黄色インクを配合し且つその同一物を10μmから少なくとも12μmまで増加させたコーティング厚を有する透明又は光沢媒体上にプリントすることで、Acid Yellow 23染料分子の結晶化は完全に根絶されるであろう。
【0037】
Acid Yellow 23染料分子の結晶化を低減するのに単一でもしくは組み合わせて用いるこれらの様々なアプローチにおいて実現できる諸利点は、以下の実施例で説明する。
【0038】
【実施例】
本発明の実施において得られる諸利点を説明するため、一組7つのインクを調製した。これらのインクの組成を表1に挙げる。各インクは、DeskJet(登録商標)850サーマルインクジェットプリンタを使って、ヒューレット・パッカード・カンパニーのPremium Transparency Film(製品名)上にプリントした。約3〜20日の時間経過後、各インクでプリントしたイメージを調べて、インクの相対的結晶化の測定を実施できるようにした。これらの結果も表1に挙げる。より詳細には、インクは、結晶化の程度の順に、即ち、最高位の結晶化を呈するインクを第1のカラー (Col. 1)にそして最低位の結晶化を呈するインクを第7のカラー (Col. 7)に示した。
【0039】
【表1】
Figure 0003970361
【0040】
それ故、表1の結果に基づけば、溶媒系、染料容量、pH、カチオン及びコーティングの厚さのそれぞれ単独変量の変更によって、第1カラーの劣位のインク組成に比べ結晶化が前進的に低減すると結論される。しかし、第7カラーにおけるように、単一のインクにその変更の全てが組み入れられた時は、結晶化は完全に排除されることがはっきりした。
【0041】
このように、Acid Yellow 23染料分子の結晶化は、容易に実施できるインク組成及び媒体コーティング厚の変更によって低減できることが立証された。さらに、結晶化の完全な根絶は、提案された5つの変更、即ち、(1)溶媒系の再配合、(2)無機塩成分にマグネシウムよりむしろカルシウムを使用すること、(3)インクのpHを約7を越えないところに維持すること、(4)インク中の染料容量を多少減らすこと及び(5)透明又は光沢媒体上に多少厚いコーティングを採用すことを、それぞれ、組み入れることによって達成できることも立証された。
【0042】
フィルムベース及び紙ベースの透明及び光沢媒体上へのインクジェット・プリンティングにおいてAcid Yellow 23アニオン染料分子の低結晶化を実現するために本願明細書に開示された本願の方法とインク組成物は、サーマルインクジェットカラー・プリンティングにおいて商業上の用途を見出すことが期待される。
【0043】
このように、ここでは、Acid Yellow 23を含有するインクジェット用インク組成物がフィルムベース及び紙ベースの透明及び光沢媒体上へインクジェットプリントされる時に、そうでなければ経験したAcid Yellow 23アニオン染料分子の結晶化を低減する方法とインクジェット用インク組成物が開示された。明白な性質の種々の変更並びに修正は、本発明の精神から逸脱することなく実施してよいこと、且つ前述の変更並びに修正の全ては、特許の請求範囲によって規定された発明の範囲内に帰属するものと考えられることは熟練した当業者には明らかな事項である。
【0044】
以上、本発明の実施例について詳述したが、以下、本発明の各実施態様の例を示す。
(実施態様1)
測定可能な厚さの透明なポリマーの表面コーティングをその上に有するプリント媒体上にプリントされた黄色インクの結晶化を低減する方法において、前記黄色インクは、アシッド・イエロー23のアニオン染料とベヒクルから成り、前記ベヒクルはカチオンとアニオンから成る無機塩を含有し、さらに前記黄色インクは測定可能なpHを有するものであり、前記ベヒクルを、前記黄色インクが、約6〜9 重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜9 重量%の2-ピロリドンと、そして約3〜9重量%のジエチレングリコールとを含むように調製する第1のステップと、前記ベヒクルを、前記黄色インクのpHを約5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝剤を含むように調製する第2のステップと、前記ベヒクルを、前記無機塩のカチオンが、実質上、マグネシウムイオンを除外してカルシウムイオンを包含するように調製する第3のステップの少なくとも1つに従って前記の黄色インク組成物を調製することから成ることを特徴とする方法。
(実施態様2)
さらに約3.5 重量%を越えない前記アシッド・イエロ−23のアニオン染料を含有するように前記黄色インクを調製するステップと、前記媒体の前記透明なポリマーの表面コーティングの厚さを少なくとも約12μmまで増やすステップを含む実施態様1の方法。
(実施態様3)
前記第1のステップの前記ベヒクルは、約7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜5 重量%の2-ピロリドンと、そして約3〜5 重量%のジエチレングリコールとを含むことを特徴とする実施態様1記載の方法。
(実施態様4)
前記第2のステップの前記緩衝剤は、前記黄色インクの前記pHを約6.5に維持するのに十分な量で存在することを特徴とする実施態様1記載の方法。
(実施態様5)
前記第3のステップの前記無機塩は、本質的に硝酸カルシウムから成ることを特徴とする実施態様1記載の方法。
(実施態様6)
前記ベヒクルは、約6〜9 重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜9重量%の2-ピロリドンと、約3〜9重量%のジエチレングリコールと、前記pHを約5〜7の範囲内に維持する約0.1〜1重量%の緩衝剤と、約3〜6重量%の前記無機塩と(前記無機塩の前記カチオン成分は、実質上マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含有)と、約4 重量%未満の界面活性剤と、約0.3重量%未満の殺生物剤と、(h)バランスをとる量の水を含むよう調製されることを特徴とする実施態様1記載の方法。
(実施態様7)
前記方法は、約0.1〜3.5重量%のアシッド・イエロー23−TMAからなる染料と、約6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜9重量%の2-ピロリドンと、約3〜9 重量%のジエチレングリコールと、前記pHを〜7の範囲内に維持する約0.1〜1 重量%の緩衝剤と、約3〜6 重量%の無機塩と(この場合、前記無機塩の前記カチオン成分は、実質上マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含有)と、約4 重量%未満の界面活性剤と、約0.3重量%未満の殺生物剤と、バランスをとる量の水とを含有するように前記黄色インクを調製するステップと、前記媒体の前記の透明なポリマーの表面コーティングの厚さを少なくとも約12μmまで増やすステップとを含む実施態様2記載の方法。
(実施態様8)
前記方法は、約0.1〜3.5 重量%のアシッド・イエロー23−TMAと、約7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜5 重量%の2-ピロリドンと、約3〜5 重量%のジエチレングリコールと、前記pHを約5から7の範囲内に維持する約0.1〜1重量%の緩衝剤と、約4〜5重量%の無機塩と(前記無機塩のカチオン成分は、実質上マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む)と、約4 重量%未満の界面活性剤と、約0.3 重量%未満の殺生物剤と、バランスをとる量の水とを含有するように前記黄色インクを調製するステップと、前記媒体の前記透明なポリマーの表面コーティングの厚さを少なくとも約12μmまで増やすステップとを含む実施態様7記載の方法。
(実施態様9)
実施態様1の方法に従って調製される黄色インク組成物であって、アシッド・イエロー23のアニオン染料とベヒクルから成り、前記ベヒクルは前記カチオンと前記アニオンから成る前記無機塩を含有し、前記黄色インクは測定可能なpHを有し、前記黄色インク組成物は、さらに、前記ベヒクルは、前記黄色インク組成物の重量パーセントで、約6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜9 重量%の2-ピロリドンと、約3〜9 重量%のジエチレングリコールを含む第1の条件と、前記ベヒクルは、前記黄色インク組成物のpHを約5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝剤を含む第2の条件と、前記無機塩のカチオンが、実質上マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む第3の条件の少なくとも1条件を満足する黄色インク組成物。
(実施態様10)
約0.1〜3.5 重量%のアシッド・イエロー23−TMAと、約7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと、約3〜5 重量%の2-ピロリドンと、約3〜5重量%のジエチレングリコールと、 前記pHを約5から7の範囲内に維持する約0.1〜1 重量%の緩衝剤と、約4〜5 重量%の無機塩と(カチオン成分は、実質上マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む)、約4 重量%未満の界面活性剤と、約0.3重量%未満の殺虫剤と、バランスをとる量の水とを含む実施態様9記載の黄色インク組成物。
【0045】
【発明の効果】
以上、説明したように、本願発明によって、種々のプリント特性の品質を劣化することなく、光沢のあるプリント媒体もしくはスライドなどの透明媒体上に形成されたイメージ中の黄色が濁りやくもっていない、鮮明な色となる。

Claims (10)

  1. 明なポリマーの表面コーティングをその上に有するプリント媒体上にプリントされた黄色インクの結晶化を低減する印刷方法であって、
    シッド・イエロー23のアニオン染料と、カチオンとアニオンから成る無機塩を含有するベヒクルとを含み且つ測定可能なpHを有する黄色インクであって
    (1)前記黄色インクの重量を基準として、 6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと 3〜9重量%の2-ピロリドンと、そし 3〜9重量%のジエチレングリコールとを含むように前記ベヒクルを調製する第1の条件
    (2)前記黄色インクのpH 5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝剤を含むように前記ベヒクルを調製する第2の条件
    (3)前記無機塩のカチオンが、マグネシウムイオンを除外してカルシウムイオンを包含するように前記ベヒクルを調製する第3の条件
    の少なくとも1つの条件に従って調製された黄色インクを、前記透明なポリマーの表面コーティングをその上に有するプリント媒体上に印刷する方法。
  2. 前記黄色インクが、前記アシッド・イエロー23のアニオン染料を 3.5重量%を越えない量にて含有し、前記媒体の前記透明なポリマーの表面コーティングの厚さ少なくと 12μmである、請求項1の方法。
  3. 前記第1の条件の前記ベヒクルが 7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと 3〜5重量%の2-ピロリドンと 3〜5重量%のジエチレングリコールとを含有する請求項1に記載の方法。
  4. 前記第2の条件の前記緩衝剤が、前記黄色インクの前記pH 6.5に維持するのに十分な量で存在する請求項1に記載の方法。
  5. 前記第3の条件の前記無機塩が、硝酸カルシウムから成る請求項1記載の方法。
  6. 前記ベヒクルが、(a)6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオール、(b)3〜9重量%の2-ピロリドン、(c)3〜9重量%のジエチレングリコール、(d)前記pH 5〜7の範囲内に維持す 0.1〜1重量%の緩衝剤、(e)3〜6重量%の前記無機塩(前記無機塩の前記カチオン成分は、マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含有)、(f)4重量%未満の界面活性剤、(g)0.3重量%未満の殺生物剤、(h)バランスをとる量の水、から成るように調製される請求項1記載の方法。
  7. 前記黄色インクが、(1 0.1〜3.5重量%のアシッド・イエロー23−TMA、(2 6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオール、(3 3〜9重量%の2-ピロリドン、(4 3〜9重量%のジエチレングリコール、(5)前記pHを5〜7の範囲内に維持す 0.1〜1 重量%の緩衝剤、(6 3〜6重量%の無機塩(この場合、前記無機塩の前記カチオン成分は、マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含有)、(7 4重量%未満の界面活性剤、(8 0.3重量%未満の殺生物剤、(9)バランスをとる量の水、から成るように調製され
    前記媒体の前記透明なポリマーの表面コーティングの厚さ少なくと 12μmである、請求項2記載の方法。
  8. 前記黄色インクが、(1 0.1〜3.5重量%のアシッド・イエロー23−TMA、(2 7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオール、(3 3〜5重量%の2-ピロリドン、(4 3〜5重量%のジエチレングリコール、(5)前記pH 5〜7の範囲内に維持す 0.1〜1重量%の緩衝剤、(6 4〜5重量%の無機塩(前記無機塩のカチオン成分は、マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む)、(7 4重量%未満の界面活性剤、(8 0.3重量%未満の殺生物剤、(9)バランスをとる量の水、から成るように調製され
    前記媒体の前記透明なポリマーの表面コーティングの厚さ少なくと 12μmである、請求項7記載の方法。
  9. 請求項1の方法において用いるための黄色インクであって、
    アシッド・イエロー23アニオン染料と、アニオンとカチオンから成る無機塩を含有するベヒクルとを含み且つ測定可能なpHを有しており、
    (a)前記ベヒクルが、前記黄色インク組成物の重量パーセントで 6〜9重量%のエチルヒドロキシプロパンジオールと 3〜9重量%の2-ピロリドンと 3〜9重量%のジエチレングリコールとをさらに含む第1の条件、
    (b)前記ベヒクルが、前記黄色インク組成物のpH 5〜7の範囲内に維持するのに十分な量の緩衝剤を含む第2の条件、
    (c)前記無機塩のカチオンが、マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む第3の条件、
    の少なくとも1つの条件を満足する黄色インク組成物。
  10. (a)0.1〜3.5重量%のアシッド・イエロー23−TMA、(b)7.5〜8.5重量%のエチルヒドロキシプロパンジオール、(c)3〜5重量%の2-ピロリドン、(d)3〜5重量%のジエチレングリコール、(e)前記pH 5から7の範囲内に維持す 0.1〜1重量%の緩衝剤、(f)4〜5重量%の無機塩(カチオン成分は、マグネシウムイオンを除外して、カルシウムイオンを含む)、(g)4重量%未満の界面活性剤、(h)0.3重量%未満の殺虫剤、(i)バランスをとる量の水、から成る請求項9記載の黄色インク組成物。
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