JP3970273B2 - 射出成形円筒体、射出成形円筒体の成形型及び射出成形円筒体の製造方法 - Google Patents

射出成形円筒体、射出成形円筒体の成形型及び射出成形円筒体の製造方法 Download PDF

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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/261Moulds having tubular mould cavities

Description

本発明は、内周突起を有する射出成形円筒体、内周突起を有する射出成形円筒体を製造するための射出成形円筒体の成形型、及び、内周突起を有する射出成形円筒体の製造方法に関する。
筒孔に環状の内周突起を備えた円筒体を射出成形する技術として、円筒体の外周面に対応する形状の内周面を備えた外型と、円筒体の筒孔に対応する形状の外周面を備えた円柱形状の一対のコアピンとを用意し、この一対のコアピンの構成を、一方のコアピンと他方のコアピンとの突き合わせ面の外周縁に環状の隙間を備えた構成とし、円筒体の筒孔となる空間の両端から一対のコアピンを各々挿入し突き合わせ、外型と一対のコアピンとの間に溶融樹脂を射出し、固化後、一対のコアピンを挿入方向とは反対側に各々引き抜き離型すると共に外型を離型することにより、射出成形円筒体を得ると共に、この射出成形円筒体の内周面でコアピン同士の突き合わせ面の外周縁に対応する位置に、環状の内周突起を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−238648号公報
このように、内周突起が軸線方向に一箇所の場合にはコアピンを所謂無理抜きしなくても内周突起を成形することが可能であるが、最近にあっては、内周突起を軸線方向に複数箇所射出成形により一体で成形したいという要望がある。従って、この成形技術として、例えば、上記一対のコアピンの一方のコアピンの外周面の軸線方向途中にさらに環状溝を設け当該環状溝にさらに溶融樹脂を射出して環状の内周突起をさらに成形することが考えられるが、このようにして内周突起を成形するのでは、環状溝に対応して成形された環状の内周突起に対してはコアピンを無理に引き抜くことが必要で、内周突起の変形、破損の虞が多大である。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、変形、破損が無く所望の形状を呈する内周突起を軸線方向に複数備えた高品質の射出成形円筒体を提供すること、このような高品質の射出成形円筒体を低コストにて製造するための射出成形円筒体の成形型を提供すること、このような高品質の射出成形円筒体を低コストにて製造する射出成形円筒体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明による射出成形円筒体は、射出成形により成形され、化粧料容器を構成する円筒体であって、内周面に円周方向に延びる円弧状の突起を一個以上備え、突起は円筒体の軸線方向に複数設けられ、これらの突起は軸線方向において重ならない配置とされ、軸線方向に離間する各突起は、化粧料容器を構成する各部材に形成された円環状の溝部に対して各々係合し各部材を各々軸線方向に係合するための突起であることを特徴としている。
このような射出成形円筒体によれば、当該射出成形円筒体の内周突起が円弧状の突起とされ、この円弧状の突起が円周方向に一個以上が延びると共に軸線方向に複数設けられ且つ軸線方向に重ならない構成であるため、その射出成形に際して、例えば、その先端面に軸線方向に突出する凸部及びへこむ段部を備える一方のコアピンと、その先端面に一方のコアピンの凸部に合致するように対応する段部及び一方のコアピンの段部に合致するように対応する凸部を備える他方のコアピンとを用いて、一方のコアピンの凸部の先端部及び段部の基部における各々の円弧状外周縁部と、この円弧状外周縁部に対向する他方のコアピンの段部の基部及び凸部の先端部における各々の円弧状外周縁部との間に、隙間を設けて円弧状の突起を各々成形する方法の採用が可能とされ、これにより、一対のコアピンを各々引き抜く際の引き抜き経路に他の円弧状の突起は無く、コアピンが無理抜きとなることは無い。
また、本発明による射出成形円筒体の成形型は、化粧料容器を構成する射出成形円筒体の外周面を成形するための外型と、射出成形円筒体の筒孔を成形するための円柱形状のコアピンと、を備えた射出成形円筒体の成形型であって、コアピンは、一方のコアピンと他方のコアピンとに軸線方向途中で二分割された形状とされ、一方のコアピンは、先端面の略中央を横切るように軸線方向に凹む溝及びこの溝を形成すべく当該溝の両脇に位置して軸線方向に突出する一対の凸部を備え、他方のコアピンは、溝に嵌挿される突出部及びこの突出部を形成すべく当該突出部の両脇に位置して軸線方向に凹む一対の段部を備え、これらのコアピンは突き合わされると、軸線方向に連続する円柱体を形成すると共に、一方のコアピンの溝の基部及び一対の凸部の先端部における各々の円弧状外周縁部と、この円弧状外周縁部に対向する他方のコアピンの突出部の先端部及び一対の段部の基部における各々の円弧状外周縁部との間に、外側に面し内側に凹む隙間を各々形成し、これらの隙間が、射出成形円筒体の内周面に、円周方向に延び二個対向するように設けられると共に当該対向する二個の組が軸線方向に離間して二組、軸線方向に重ならないように設けられる円弧状の突起を射出成形するための隙間であって、化粧料容器を構成する二つの部材に各々形成された円環状の溝部に対して各々の組が係合し二つの部材を軸線方向に各々係合するための二組の円弧状の突起を射出成形するための隙間とされることを特徴としている。
化粧料容器を構成する射出成形円筒体の外周面を外型で、射出成形円筒体の筒孔を円柱形状のコアピンで成形する射出成形円筒体の製造方法であって、コアピンを、軸線方向途中で二分割された形状として、先端面の略中央を横切るように軸線方向に凹む溝及びこの溝を形成すべく当該溝の両脇に位置して軸線方向に突出する一対の凸部を備える一方のコアピンと、溝に嵌挿される突出部及びこの突出部を形成すべく当該突出部の両脇に位置して軸線方向に凹む一対の段部を備える他方のコアピンとし、これらのコアピンを突き合わせると、軸線方向に連続する円柱体を形成すると共に、一方のコアピンの溝の基部及び一対の凸部の先端部における各々の円弧状外周縁部と、この円弧状外周縁部に対向する他方のコアピンの突出部の先端部及び一対の段部の基部における各々の円弧状外周縁部との間に、外側に面し内側に凹む隙間を各々形成する一対のコアピンとして用意し、円筒体の筒孔となる空間の両端から一対のコアピンを各々挿入し突き合わせて隙間を各々形成し、外型と一対のコアピンとの間に溶融樹脂を射出し、固化後、離型することにより、射出成形円筒体を得ると共に、この射出成形円筒体の内周面で各隙間に対応する位置に、円周方向に延び二個対向するように設けられると共に当該対向する二個の組が軸線方向に離間して二組、軸線方向に重ならないように設けられる円弧状の突起であって、化粧料容器を構成する二つの部材に各々形成された円環状の溝部に対して各々の組が係合し二つの部材を軸線方向に各々係合するための二組の円弧状の突起を一体成形することを特徴としている。
このような射出成形円筒体の成形型、射出成形円筒体の製造方法によれば、一対のコアピンを各々引き抜く際の引き抜き経路に他の円弧状の突起が無いため、コアピンが無理抜きとなることは無い。また、射出成形円筒体の成形型にあっては、その成形型の構成が簡易である。また、射出成形円筒体の製造方法にあっては、その製造が容易である。
このように本発明によれば、コアピンの無理抜きが無いことから変形、破損が無く所望の形状を呈する円弧状の内周突起を軸線方向に複数備えた高品質の射出成形円筒体を提供することが可能となる。また、本発明によれば、このような高品質の射出成形円筒体を低コストにて製造するための射出成形円筒体の成形型を提供することが可能となる。また、本発明によれば、このような高品質の射出成形円筒体を低コストにて製造する射出成形円筒体の製造方法を提供することが可能となる。
以下、本発明による射出成形円筒体、その製造方法、その成形型及びそれを備えた棒状化粧料繰出容器の好適な実施形態について図1〜図37を参照しながら説明する。なお、各図において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1〜図25は、本発明の第一実施形態を示す各図であって、図1〜図3は、射出成形円筒体を示す各図、図4〜図8は、射出成形円筒体を製造する際に用いられるコアピンを示す各図、図9〜図12は、射出成形円筒体の製造方法を示す各図、図13〜図18は、射出成形円筒体を備えた棒状化粧料繰出容器に関する各図、図19〜図25は、射出成形円筒体を製造する際に用いられる他のコアピンを示す各図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の射出成形円筒体1は、その内周面の軸線方向中央付近に、円周方向に円弧状を成して延びる一対の円弧状突起20,20及び一対の円弧状突起21,21を備えている。一方の円弧状突起20,20は、同一円周上に軸線を挟み二個が対向して配置され、他方の円弧状突起21,21は、一方の円弧状突起20,20から軸線方向に離間した位置の同一円周上に、軸線を挟み二個が対向して配置されている。そして、一方の円弧状突起20と他方の円弧状突起21は、軸線方向に重ならないように設けられている。
また、射出成形円筒体1は、さらにその内周面の両端部に、軸線方向に所定長延び円周方向に沿って多数が並設される凹凸部をローレット30,31として各々備えている。これらのローレット30,31は、射出成形円筒体1の内周面より半径方向内側に突出しない構成とされている。
次に、このような構成を有する射出成形円筒体1の製造方法及びこれに用いる金型としての成形型について説明する。
ここで用いられる成形型は、図9に示すように、射出成形円筒体1の外周面を成形するための外型である割型10a,10bと、射出成形円筒体1の筒孔を成形するための円柱形状のコアピン50と、を備えている。そして、この成形型を使用する成型装置は、割型10a,10b及びコアピン50の他に、固定板11、一対のアンギュラピン12,12を有するロッキングブロック13、ストリッパープレート14、移動板15等を用いて射出成形円筒体1を射出成形する。
固定板11及び移動板15は、ロッキングブロック13、割型10a,10b、ストリッパープレート14を間に挟むように対向配置されている。固定板11は、コアピン50を構成する一方(図示上側)のコアピン50aを垂設するように装着する。移動板15は、コアピン50を構成する他方(図示下側)のコアピン50bを一方のコアピン50aと同軸に立設するように装着する。この移動板15は、下方への移動が可能とされている。
一対のアンギュラピン12,12は、下方に開くように傾斜して延びる構成とされ、これを備えるロッキングブロック13は、割型10a,10bを上から覆う形状とされている。このロッキングブロック13は、下方への移動が可能とされている。
割型10a,10bは、アンギュラピン12,12の挿脱を可能とする孔10c,10dを各々備えている。
ストリッパープレート14は、割型10a,10bを水平方向に移動可能に載置する。このストリッパープレート14は、他方のコアピン50bの挿脱を可能とする孔14aを備えると共に下方への移動が可能とされている。
次に、本実施形態の特徴を成すコアピン50について詳説する。図4〜図8に示すように、コアピン50は、略円柱体を成し、軸線方向途中で二分割された形状とされて、一方のコアピン50aと他方のコアピン50bとに分けられている。
一方のコアピン50aは、その先端面(他方のコアピン50bとの対向面)に、軸線方向に突出する凸部及びへこむ段部を備えている。この段部は、図7及び図8に示すように、先端面の略中央を横切るように設けられた溝50cとされていると共に、凸部は、図4〜図8に示すように、溝50cを形成すべく当該溝50cの両脇に位置して軸線方向に突出する一対の凸部50d,50dとされている。そして、溝50cの基部の円弧状外周縁部50eには、内側にへこむ円弧状段部50fが設けられている。
また、他方のコアピン50bは、その先端面(一方のコアピン50aとの対向面)に、軸線方向にへこみ一方のコアピン50aの凸部に合致するように対応する段部及び軸線方向に突出し一方のコアピン50aの段部に合致するように対応する凸部を備えている。この凸部は、溝50cに嵌挿される突出部50gとされていると共に、段部は、図7及び図8に示すように、突出部50gを形成すべく当該突出部50gの両脇に位置して軸線方向にへこむ一対の段部50h,50hとされている。そして、図4〜図8に示すように、一対の段部50h,50hの基部の円弧状外周縁部50i,50iには、内側にへこむ円弧状段部50j,50jが各々設けられている。
これらのコアピン50a,50bは、突き合わされると、図4〜図6に示すように、軸線方向に連続する円柱体を形成すると共に、一方のコアピン50aの凸部50dの先端部の円弧状外周縁部50k及び段部である溝50cの基部の円弧状外周縁部50eと、この円弧状外周縁部50k,50eに対向する他方のコアピン50bの段部50hの基部の円弧状外周縁部50i及び凸部である突出部50gの先端部の円弧状外周縁部50mとの間に、具体的には、円弧状段部50j,50fに対応する位置に、外側に面し内側にへこむ隙間50n,50pを有するように構成されている。そして、これらの隙間50p,50nが、射出成形円筒体1の円弧状突起20,21に各々対応する。
また、これらのコアピン50a,50bの後端側の外周面には、図4〜図8に示すように、射出成形円筒体1のローレット30,31に対応するローレット50x,50yが設けられている。これらのローレット50x,50yは、その凹部の底面がコアピン外周面と面一又はコアピン外周面より半径方向外側に位置するように構成されている。
次に、このような構成を有する成型装置による射出成形円筒体1の製造方法について、図9〜図12を参照しながら説明する。なお、図9〜図12に示す成型装置にあっては、説明理解の容易性を考慮して簡略化して図示している。
先ず、図9に示すように、コアピン50a,50bを射出成形円筒体1の筒孔となる空間の両端から各々挿入し突き合わせて円柱体のコアピン50を構成すると共に当該コアピン50を割型10a,10bが所定に囲繞するように、アンギュラピン12,12を有するロッキングブロック13、ストリッパープレート14及び移動板15を所定位置にセットする。この時、コアピン50a,50b同士の間には、上記隙間50n,50pが確保されている。
次いで、溶融樹脂を割型10a,10bの内周面とコアピン50の外周面との間に射出する。これにより、溶融樹脂は、コアピン50a,50b同士の間の隙間50n,50pにも流れ込む。そして、溶融樹脂が固化することで、割型10a,10bの内周面とコアピン50の外周面との間に射出成形円筒体1を成形する。
この時、射出成形円筒体1の内周面で、コアピン50a,50b同士の間の隙間50p,50nに対応する位置に、円弧状突起20,21が各々成形される。これらの円弧状突起20,21は、軸線方向に重ならない。また、射出成形円筒体1の内周面で、ローレット50x,50yに対応する位置には、ローレット30,31が各々成形される。
次いで、離型を行う。具体的には、図10に示すように、割型10a,10bを載置したストリッパープレート14及び他方のコアピン50bを装着した移動板15を下方に所定量移動すると共に、この移動量より少ない移動量でロッキングブロック13を下方に移動する。これにより、割型10a,10bが各々水平方向に離間するように移動し型開きが開始されると共に、一方のコアピン50aが射出成形円筒体1の内周面から引き抜かれるが、前述したように、一方の円弧状突起20,20と他方の円弧状突起21,21とは軸線方向に重ならない、すなわち一方のコアピン50aの引き抜き経路には他の円弧状突起が無いため、一方のコアピン50aは無理抜きとはならず、円滑に引き抜かれる。
次いで、ストリッパープレート14及び移動板15を下方にさらに所定量移動し、割型10a,10bの型開きを進め、図11に示すように、割型10a,10bの孔10c,10dからアンギュラピン12,12を抜脱する。この状態で、割型10a,10bは開ききる。
次いで、図12に示すように、移動板15を下方にさらに所定量移動する。これにより、他方のコアピン50bが射出成形円筒体1の内周面から引き抜かれるが、前述したように、一方の円弧状突起20,20と他方の円弧状突起21,21とは軸線方向に重ならない、すなわち他方のコアピン50bの引き抜き経路には他の円弧状突起が無いため、他方のコアピン50bは無理抜きとはならず、円滑に引き抜かれる。
そして、射出成形円筒体1は、ストリッパープレート14により取り出され、ロッキングブロック13と割型10a,10bとの間を通して成型装置外に払い出される。このようにして、図1〜図3に示す射出成形円筒体1が得られる。
このように、本実施形態においては、射出成形円筒体1の内周突起が円弧状突起20,21とされ、これらの円弧状突起20,21が軸線方向に離間して設けられると共に軸線方向に重ならない構成であるため、コアピン50a,50bを各々引き抜く際の引き抜き経路に他の円弧状突起が無く、コアピン50a,50bが無理抜きになることは無い。このため、変形、破損が無く所望の形状を呈する円弧状突起を軸線方向に複数備えた高品質の射出成形円筒体1を提供できる。
また、その製造が容易であるため、高品質の射出成形円筒体1を低コストにて製造する射出成形円筒体の製造方法を提供できる。
また、その成形型の構成が簡易であるため、高品質の射出成形円筒体1を低コストにて製造するための射出成形円筒体の成形型を提供することができる。
次に、このような射出成形円筒体1を備える棒状化粧料繰出容器について、図13〜図18を参照しながら説明する。図13に示すように、棒状化粧料繰出容器100は、全体形状が筆記具の如き細長い丸棒状(スティック状)を成し良好な外観を呈するもので、上記射出成形円筒体1がカートリッジ収容容器とされている。このカートリッジ収容容器1は、その一方端側(図示左側)に、棒状化粧料Mを収容する棒状化粧料カートリッジ(化粧料を保持するための部材)110を装着して備えると共に、その他方端側(図示右側)に、スクリューブラシホルダ150を装着して備えている。
棒状化粧料カートリッジ110は概略、図13〜図15に示すように、本体筒111と、これの先端側に回転自在に装着される先筒120と、本体筒111内に収容され螺合機構を構成する螺旋筒130と、本体筒111及び先筒120内に収容されて軸線方向に延在し先端に棒状化粧料Mを支持する棒状化粧料支持体140とを備え、本体筒111と先筒120を相対回転すると、棒状化粧料支持体140が進退し棒状化粧料Mが先筒120の先端から出没するものである。
本体筒111は、有底円筒状を成し、カートリッジ収容容器1から突出する先端部と、図14及び図15に示すように、この先端部に外周段差面111aを介し外周面が小径とされて連続しカートリッジ収容容器1に収容される収容部とを備える段付円筒形状とされている。
この本体筒111には、外周段差面111aより後端側(図示右側)の外周面に、カートリッジ収容容器1のローレット30に回転方向に係合するための突条112が、軸線方向に所定長延びるようにして円周方向に沿って複数設けられていると共に、その後端部の外周面に、カートリッジ収容容器1の円弧状突起20に軸線方向に係合するための円環状の溝部115及び円環状の突部116が先端側からこの順に各々設けられている。また、本体筒111には、その底部側の内周面に、螺旋筒130を回転方向に係合するためのローレット113が、軸線方向に所定長延びるようにして円周方向に沿って複数設けられていると共に、その先端部の内周面に、先筒120を軸線方向に係合するための円環状の溝部114が設けられている。
螺旋筒130は、円筒形状を成し、図15に示すように、その内周面に、螺合機構を構成する螺旋溝131を軸線方向に沿って備えると共に、その軸線方向中程から後端面に亘る外周面に、本体筒111のローレット113に回転方向に係合するための突条132を、軸線方向に所定長延びるようにして円周方向に沿って複数備えている。
この螺旋筒130は、その後端部から本体筒111に内挿され、その後端面が本体筒111の底部に当接し、その突条132が、本体筒111のローレット113に係合することで、回転不能且つ軸線方向移動可能に収容されている。
先筒120は、図14及び図15に示すように、本体筒111の先端から突出する先端側の摘み部としての大径部と、この大径部の後端に外周段差面を介し外周面が小径とされて連続する小径部と、を備える段付円筒形状とされている。大径部は、先端に向けて次第に外径が細くなる先細り形状とされ、小径部は、本体筒111の内径より小とされて挿入可能とされていると共に、図15に示すように、外周段差面寄りの外周面に、本体筒111の円環状の溝部114に軸線方向に係合するための円環状の突部121を備えている。
この先筒120は、小径部から本体筒111に内挿され、外周段差面が本体筒111の先端面に突き当てられ、円環状の突部121が、本体筒111の円環状の溝部114に係合することで、本体筒111に相対回転自在且つ軸線方向移動不能に装着されている。
先筒120には、先端から後端迄貫通し棒状化粧料Mの摺動を可能とする貫通孔120aが設けられていると共に、この貫通孔120aの周囲の複数箇所に、先端近傍から後端に亘って、後述の支持片140dの摺動を可能とする溝120bが連設され、これらの貫通孔120a及び120bにより進退孔120cが構成されている。
棒状化粧料支持体140は、先筒120に収容される支持部140aと、主に本体筒111及び螺旋筒130に収容される軸体部140bと、を備えている。支持部140aは、棒状化粧料Mの後端部を支持して進退孔120cを進退するもので、棒状化粧料Mの後端面が突き当てられる短尺円柱形状の基部140cと、基部140cの外周面の円周方向の複数位置に先端側に向かって突出するように設けられ、棒状化粧料Mの後端部の外周面をその内周面で挟み込んで支持する支持片140dと、を備える構成とされている。軸体部140bは、基部140cの後端面に連設されて後方へ向かって延在し、その後端部に、螺合機構を構成する一対の螺合突起140eを、対向するようにして備えている。
この棒状化粧料支持体140は、その基部140cが貫通孔120aに摺動可能に内挿されると共にその支持片140dが溝120bに摺動可能に内挿され、さらに、その後端側の螺合突起140eが螺旋筒130に内挿されて螺旋溝131に螺合する係合状態とされている。
また、先筒120の後端面と螺旋筒130の先端面の間には、圧縮バネ145が、棒状化粧料支持体140の軸体部140bを囲繞するようにして設けられている。この圧縮バネ145の付勢力により、螺旋筒130は、本体筒111の底部に押し当てられた状態とされている。
このように構成された棒状化粧料カートリッジ110は、図13に示すように、その後部からカートリッジ収容容器1の一方端側の開口に内挿され、その本体筒111の外周段差面111aがカートリッジ収容容器1の一方端側の端面に当接し、その本体筒111の突条112が、カートリッジ収容容器1のローレット30に係合することで、カートリッジ収容容器1に対して回転不能に連結されると共に、その本体筒111の円環状の溝部115及び円環状の突部116が、カートリッジ収容容器1の円弧状突起20,20に係合することで、カートリッジ収容容器1に対して軸線方向移動不能に連結されて装着されている。
すなわち、棒状化粧料繰出容器100にあっては、本体筒111と先筒120とは相対回転自在且つ軸線方向移動不能に連結され、本体筒111とカートリッジ収容容器1とは回転不能且つ軸線方向移動不能に連結されて一体化されている。
一方、スクリューブラシホルダ150は、図16及び図17に示すように、円筒形状を成す保持体151の先端部にスクリューブラシ152を備えたものである。保持体151は、軸線方向途中の外周面に円環状の鍔部153を備え、この鍔部153の後端側(図示左側)の外周面に、カートリッジ収容容器1のローレット31に回転方向に係合するための突条154を、軸線方向に所定長延びるようにして円周方向に沿って複数有している。また、この保持体151は、その後端部の外周面に、カートリッジ収容容器1の円弧状突起21,21に軸線方向に係合するための円環状の溝部155及び円環状の突部156をブラシ152側からこの順に各々備えている。
このスクリューブラシホルダ150は、図13に示すように、その後部からカートリッジ収容容器1の他方端側の開口に内挿され、その鍔部153の後端面がカートリッジ収容容器1の他方端側の端面に当接し、その突条154が、カートリッジ収容容器1のローレット31に係合することで、カートリッジ収容容器1に対して回転不能に連結されると共に、その円環状の溝部155及び円環状の突部156が、カートリッジ収容容器1の円弧状突起21,21に係合することで、カートリッジ収容容器1に対して軸線方向移動不能に連結されて装着されている。
このように構成された棒状化粧料繰出容器100にあっては、カートリッジ収容容器1と先筒120を持って相対回転すると、螺旋筒130の螺旋溝131及び棒状化粧料支持体140の螺合突起140eにより構成される螺合機構及び棒状化粧料支持体140の支持片140d及び先筒120の溝120bにより構成される回り止め機構に従って、棒状化粧料Mが進退し先筒120の先端から突出することで塗布が可能とされる。
また、このような棒状化粧料繰出容器100にあっては、例えば、当該棒状化粧料繰出容器100を落として衝撃が作用しても、螺旋筒130及び棒状化粧料支持体140が圧縮バネ145を圧縮しつつ前進し、この前進及び圧縮バネ145の圧縮作用により、落下時の衝撃が吸収され、棒状化粧料Mが支持片140dから抜け出したり、折損することが防止されている。そして、衝撃が無くなると、圧縮バネ145が螺旋筒130を弾発し、螺旋筒130及び棒状化粧料支持体140は当初の位置に戻される。
斯くの如く射出成形円筒体1は、カートリッジ収容容器として棒状化粧料繰出容器100に対して適用することが可能であり、従って、高品質の射出成形円筒体1を備えた棒状化粧料繰出容器100を提供することができる。
ここで、上記カートリッジ収容容器1は、円弧状突起20,21の円周方向位置が円弧状突起20と円弧状突起21とで異なるが、軸線方向中央を挟んだ両側の他の構成は同一である。従って、図18に示す棒状化粧料繰出容器101のように、スクリューブラシホルダ150に代えて、上記棒状化粧料カートリッジ110を装着することも可能である。
なお、棒状化粧料カートリッジ110、スクリューブラシホルダ150は、カートリッジ収容容器1に対して着脱可能としても良い。また、棒状化粧料カートリッジは、上記構成のものに限定されるものではなく、種々の棒状化粧料カートリッジを射出成形円筒体1に装着することが可能である。
因みに、カートリッジ収容容器1に対して装着するのは、棒状化粧料カートリッジ110や、スクリューブラシホルダ150等の塗布具に限定されるものではなく、例えば液状化粧料を押し出す液状化粧料カートリッジ等であっても良く、要は、化粧料を保持するための部材であれば良い。
図19は、図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられる他のコアピンの分解斜視図、図20は、図19に示すコアピンを軸線方向反対側から見た分解斜視図、図21は、図19及び図20に示すコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。
この図19〜図21に示すコアピン51が前述したコアピン50と違う点は、他方のコアピン51bの凸部である突出部50gの中央に、軸体部51gを設けると共に、一方の51aの段部である溝50cの中央に、軸体部51gを嵌挿する嵌挿部51cを設けた点である。
この他方のコアピン51bの軸体部51gは、その大きさが、突出部50gの厚み(溝50cに直交する方向の半径方向の厚み)より大きくされていると共に、突出部50gよりさらに先方(相手側のコアピン側)に突き出す形状とされている。また、この軸体部51gを嵌挿する一方のコアピン51aの嵌挿部51cは、溝50cの幅より大きくされていると共に溝50cより深くされている。
なお、一方のコアピン51aにあっては、その溝50cの後側近傍の位置の外周面に、射出成形円筒体のローレットに対応するローレット51xを備えている。このローレット51xは、当該コアピン51aを引き抜く際に射出成形円筒体のローレットと干渉しないように、その凹部の底面がコアピン外周面と面一又はコアピン外周面より半径方向外側に位置するように構成されている。
このように構成されたコアピン51によれば、射出成形の際に、軸体部51gと嵌挿部51cとの嵌挿により、コアピン51a,51b同士の位置決めが精度良く成されるため、一層高品質の射出成形円筒体を提供できる。
なお、他方のコアピン51bの軸体部を、突出部50gより相手側に突出しない構成として、一方のコアピン51aの嵌挿部51cに嵌挿するようにしても良く、また、他方のコアピン51bの軸体部を、その径を突出部50gの厚みと同径又は小さくして突出部50gの先端に設けるようにし、これと実質的に同径とされた一方のコアピン51aの嵌挿部に嵌挿するようにしても良い。
図22は、図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるさらに他のコアピンの分解斜視図、図23は、図22に示すコアピンを軸線方向反対側から見た分解斜視図、図24は、図22及び図23に示すコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。
この図22〜図24に示すコアピン52が前述したコアピン50と違う点は、一方のコアピン52aの一対の凸部50d,50dの端面の内側に、軸線方向に突出する一方のコアピン側係止部52c,52cを各々設けると共に、他方のコアピン52bの一対の段部50h,50hの端面の内側に、軸線方向にへこみ一方のコアピン側係止部52c,52cが嵌挿する他方のコアピン側係止部52d,52dを各々設け、図24に示すように、他方のコアピン側係止部52d,52dの外周面が、一方のコアピン側係止部52c,52cの外周面に、外側から当接する構成とした点である。
このように構成されたコアピン52によれば、射出成形の際に、他方のコアピン側係止部52d,52dが、一方のコアピン52aの凸部50d,50dが外側へ開くことを防止するように一方のコアピン側係止部52c,52cに嵌挿されるため、コアピン52a,52b同士の位置決めが精度良く成されると共に、一方のコアピン52aの凸部50d,50dが特に薄肉の場合の当該凸部50d,50dの外側への倒れが防止され、その結果、一層高品質の射出成形円筒体を提供できる。
図25は、図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるさらに他のコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。
この図25に示すコアピン53が前述したコアピン52と違う点は、係止部の構成を概ね逆とし、一方のコアピン53aの一対の凸部50d,50dの端面に、軸線方向にへこむ円弧状の一方のコアピン側係止部53c,53cを各々設けると共に、他方のコアピン53bの一対の段部50h,50hの端面に、軸線方向に突出し一方のコアピン側係止部53c,53cに嵌挿する他方のコアピン側係止部53d,53dを各々設け、他方のコアピン側係止部53d,53dの内周面が、一方のコアピン側係止部53c,53cの内周面に、外側から当接する構成とした点である。
このように構成しても上記コアピン52と同様な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
図26は、本発明の第二実施形態に係る射出成形円筒体の縦断斜視図である。この第二実施形態の射出成形円筒体2が第一実施形態の射出成形円筒体1と違う点は、円周方向に円弧状を成して延びる一対の円弧状突起22,22及び一対の円弧状突起23,23並びに四個の円弧状突起24〜24を備えた点である。なお、図26にあっては、射出成形円筒体2が半分に破断され、円弧状突起22は一個、円弧状突起24は二個しかて描かれていないが、これらと同じ円弧状突起が、図示の筒体2の他の半分側にも設けられている。
円弧状突起22,22は、同一円周上に軸線を挟み二個が対向して配置され、円弧状突起23,23は、円弧状突起22,22から軸線方向に離間した位置の同一円周上に、軸線を挟み二個が対向して配置され、四個の円弧状突起24は、円弧状突起22と円弧状突起23の軸線方向間の位置で同一円周上に、軸線を挟み対向する二個の組が二組配置されている、そして、円弧状突起22,23,24は、軸線方向に重ならないように設けられている。
この射出成形円筒体2は、図27〜図29に示すコアピンを用いて製造される。このコアピン54が、先のコアピン50と違う点は、一方のコアピン54aの一対の凸部54d,54dの軸線方向途中に、へこむ段部54c,54cを設けると共に、この段部54cの基部の円弧状外周縁部54e,54eに、内側にへこむ円弧状段部54f,54fを設ける一方で、他方のコアピン54bの突出部54gの軸線方向途中に、段部54c,54cに合致するように対応する凸部54s,54sを設けた点である。
そして、これらのコアピン54a,54bが、突き合わされると、一方のコアピン54aの段部54cの基部の円弧状外周縁部54eと、この円弧状外周縁部54eに対向する他方のコアピン54bの凸部54sの先端部の円弧状外周縁部54mとの間に、具体的には、円弧状段部54fに対応する位置に、外側に面し内側にへこむ、円弧状突起24を成形するための隙間54nが、新たに形成される。
このような第二実施形態にあっても、第一実施形態と同様な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。なお、第一実施形態で説明した図19〜図21の軸体部51g及び嵌挿部51cの構成、図22〜図25の係止部52c,52d、53c,53dの構成を適用しても良い。因みに、必要に応じて射出成形円筒体2の円弧状突起を軸線方向に四個以上としても良い。この場合には、一方のコアピン54aの段部及びこれに合致するように対応する他方のコアピン54bの凸部の数を、第二実施形態と同様にして増やせば良い。
図30は、本発明の第三実施形態に係る射出成形円筒体の縦断斜視図、図31は、図30に示す射出成形円筒体の横断面図である。
この第三実施形態の射出成形円筒体3が第一実施形態の射出成形円筒体1と違う点は、円周方向に円弧状を成して延びる一個の円弧状突起25、及び、これと軸線方向に離間し軸線方向に重ならない構成の一個の円弧状突起26を備えた点である。ここで、本実施形態では、図31に示すように、円弧状突起25,26は各々、半円弧状の突起とされている。
この射出成形円筒体3は、図32に示すコアピンを用いて製造される。このコアピン55を構成する一方のコアピン55aは、その先端面に設けられた凸部55dが、半円柱形状を成すように突出している。そして、この半円柱形状の凸部55dを形成する段部55cは、その基部の円弧状外周縁部55eに、内側にへこむ円弧状段部55fを備えている。
また、コアピン55を構成する他方のコアピン55bのその先端面に設けられ、一方のコアピン55aの段部55cに合致するように対応する凸部55gは、半円柱形状を成すように突出している。そして、この半円柱形状の凸部55gを形成する段部55hは、その基部の円弧状外周縁部55iに、内側にへこむ円弧状段部55jを備えている。
そして、これらのコアピン55a,55bが、突き合わされると、一方のコアピン55aの凸部55dの先端部の円弧状外周縁部55k及び段部55cの基部の円弧状外周縁部55eと、この円弧状外周縁部55k,55eに対向する他方のコアピン55bの段部55hの基部の円弧状外周縁部55i及び凸部55gの先端部の円弧状外周縁部55mとの間に、具体的には、円弧状段部55j,55fに対応する位置に、外側に面し内側にへこむ、円弧状突起25,26を成形するための隙間55n,55pが形成される。
このような第三実施形態にあっても、第一実施形態と同様な作用・効果を期待できる。なお、第一実施形態で説明した図19〜図21の軸体部51g及び嵌挿部51cの構成、図22〜図25の係止部52c,52d、53c,53dの構成を適用しても良い。因みに、段部及び凸部により構成される一段の階段状の構成を、段部及び凸部の数を増やすことで二段以上の階段状の構成とし、射出成形円筒体3の円弧状突起を軸線方向に三個以上としても良い。
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記実施形態においては、隙間を形成するための円弧状段部を、コアピンの段部の基部の円弧状外周縁部に設けるようにしているが、これに代えて、相手側のコアピンの凸部の先端部の円弧状外周縁部に設けるようにしても良い。具体的には、第一実施形態に対応して示す図33及び図34のように、コアピン56を構成する一方のコアピン56aのその凸部50dの先端部の円弧状外周縁部50kに円弧状段部56fを設けると共に、コアピン56を構成する他方のコアピン56bのその凸部50gの先端部の円弧状外周縁部50mに、円弧状段部56jを設け、円弧状段部56fにより隙間56pを、円弧状段部56jにより隙間56nを各々形成するようにしても良い。また、第三実施形態に対応して示す図35〜図37のように、コアピン57を構成する一方のコアピン57aのその凸部55dの先端部の円弧状外周縁部55kに円弧状段部57fを設けると共に、コアピン57を構成する他方のコアピン57bのその凸部55gの先端部の円弧状外周縁部55mに、円弧状段部57jを設け、円弧状段部57fにより隙間57pを、円弧状段部57jにより隙間57nを各々形成するようにしても良い。このような構成は、第二実施形態に対しても勿論適用可能である。また、円弧状段部を、コアピンの段部の基部の円弧状外周縁部と相手側のコアピンの凸部の先端部の円弧状外周縁部の両方に設けるようにしても良い。
また、図35〜図37に示すように、一方のコアピン57aの凸部55dの端面に軸線方向に突出する一方のコアピン側係止部57cを設けると共に、一方のコアピン57aの段部55cの端面に軸線方向にへこむ一方のコアピン側係止部57rを設け、他方のコアピン57bの段部55hの端面に軸線方向にへこみ一方のコアピン側係止部57cが合致するように対応する他方のコアピン側係止部57dを設けると共に、他方のコアピン57bの凸部55gの端面に軸線方向に突出し一方のコアピン側係止部57rに合致するように対応する他方のコアピン側係止部57sを設け、これらの係止部により、コアピン57a,57b同士の半径方向の移動を拘束しつつ、コアピン57a,57b同士の位置決めを精度良く成すことも可能である。このような構成は、第一及び第二実施形態に対しても勿論適用可能である。なお、係止部の具体的な構成は、図35〜図37に示すものに限定されるものではなく、要は、一方のコアピンは、その凸部の端面及びその段部の端面の少なくとも一方に軸線方向に突出又はへこむ一方のコアピン側係止部を有し、他方のコアピンは、その段部の端面及びその凸部の端面の少なくとも一方に軸線方向にへこみ又は突出し一方のコアピン側係止部が合致するように対応する他方のコアピン側係止部を有していれば良い。
本発明の第一実施形態に係る射出成形円筒体の縦断斜視図である。 図1に示す射出成形円筒体の縦断面図である。 図2に示す射出成形円筒体の直交縦断面図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるコアピンの斜視図である。 図4に示すコアピンの側面図である。 図5に示すコアピンの上面図である。 図4に示すコアピンの分解斜視図である。 図7に示すコアピンを軸線方向反対側から見た分解斜視図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を図4〜図8に示すコアピンを用いて製造する方法の説明図である。 図9に続く説明図である。 図10に続く説明図である。 図11に続く説明図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を備えた棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。 図13中の棒状化粧料カートリッジの斜視図である。 図14に示す棒状化粧料カートリッジの縦断面図である。 図13中のスクリューブラシホルダの斜視図である。 図16に示すスクリューブラシホルダの縦断面図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を備えた他の棒状化粧料繰出容器の縦断面図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられる他のコアピンの分解斜視図である。 図19に示すコアピンを軸線方向反対側から見た分解斜視図である。 図19及び図20に示すコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるさらに他のコアピンの分解斜視図である。 図22に示すコアピンを軸線方向反対側から見た分解斜視図である。 図22及び図23に示すコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。 図1〜図3に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるさらに他のコアピンの突き合わせ部の一部断面拡大図である。 本発明の第二実施形態に係る射出成形円筒体の縦断斜視図である。 図26に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるコアピンの斜視図である。 図27に示すコアピンの側面図である。 図28に示すコアピンの上面図である。 本発明の第三実施形態に係る射出成形円筒体の縦断斜視図である。 図30に示す射出成形円筒体の横断面図である。 図30及び図31に示す射出成形円筒体を製造する際に用いられるコアピンの分解斜視図である。 さらに他のコアピンを示す分解斜視図である。 図33に示すコアピンの突き合わせ部の拡大斜視図である。 さらに他のコアピンを示す分解斜視図である。 図35に示すコアピンの突き合わせ部の拡大斜視図である。 図35に示すコアピンの一部断面側面図である。
符号の説明
1〜3…射出成形円筒体(カートリッジ収容容器)、10a,10b…外型、20〜26…円弧状突起、50〜57…コアピン、50a〜57a…一方のコアピン、50b〜57b…他方のコアピン、50c,54c,55c…一方のコアピンの段部(溝)、50d,54d,55d…一方のコアピンの凸部、50e,54e,55e…一方のコアピンの段部の基部の円弧状外周縁部、50g,54s,55g…他方のコアピンの凸部(突出部)、50h,55h…他方のコアピンの段部、50i,55i…他方のコアピンの段部の基部の円弧状外周縁部、50k,55k…一方のコアピンの凸部の先端部の円弧状外周縁部、50m,54m,55m…他方のコアピンの凸部の先端部の円弧状外周縁部、50n,50p,54n,55n,55p,56n,56p,57n,57p…隙間、51c…一方のコアピンの嵌挿部、51g…他方のコアピンの軸体部、52c,53c,57c,57r…一方のコアピン側係止部、52d,53d,57d,57s…他方のコアピン側係止部、100,101…棒状化粧料繰出容器、110…棒状化粧料カートリッジ(化粧料を保持するための部材)、M…棒状化粧料。

Claims (3)

  1. 射出成形により成形され、化粧料容器を構成する円筒体であって、
    内周面に円周方向に延びる円弧状の突起を一個以上備え、
    前記突起は円筒体の軸線方向に複数設けられ、
    これらの突起は軸線方向において重ならない配置とされ、
    軸線方向に離間する各突起は、前記化粧料容器を構成する各部材に形成された円環状の溝部に対して各々係合し前記各部材を各々軸線方向に係合するための突起であることを特徴とする射出成形円筒体。
  2. 化粧料容器を構成する射出成形円筒体の外周面を成形するための外型と、前記射出成形円筒体の筒孔を成形するための円柱形状のコアピンと、を備えた射出成形円筒体の成形型であって、
    前記コアピンは、一方のコアピンと他方のコアピンとに軸線方向途中で二分割された形状とされ、
    前記一方のコアピンは、先端面の略中央を横切るように軸線方向に凹む溝及びこの溝を形成すべく当該溝の両脇に位置して軸線方向に突出する一対の凸部を備え、
    前記他方のコアピンは、前記溝に嵌挿される突出部及びこの突出部を形成すべく当該突出部の両脇に位置して軸線方向に凹む一対の段部を備え、
    これらのコアピンは突き合わされると、軸線方向に連続する円柱体を形成すると共に、前記一方のコアピンの前記溝の基部及び前記一対の凸部の先端部における各々の円弧状外周縁部と、この円弧状外周縁部に対向する前記他方のコアピンの前記突出部の先端部及び前記一対の段部の基部における各々の円弧状外周縁部との間に、外側に面し内側に凹む隙間を各々形成し、
    これらの隙間が、
    射出成形円筒体の内周面に、円周方向に延び二個対向するように設けられると共に当該対向する二個の組が軸線方向に離間して二組、軸線方向に重ならないように設けられる円弧状の突起を射出成形するための隙間であって、前記化粧料容器を構成する二つの部材に各々形成された円環状の溝部に対して各々の組が係合し前記二つの部材を軸線方向に各々係合するための二組の円弧状の突起を射出成形するための隙間とされることを特徴とする射出成形円筒体の成形型。
  3. 化粧料容器を構成する射出成形円筒体の外周面を外型で、前記射出成形円筒体の筒孔を円柱形状のコアピンで成形する射出成形円筒体の製造方法であって、
    前記コアピンを、軸線方向途中で二分割された形状として、先端面の略中央を横切るように軸線方向に凹む溝及びこの溝を形成すべく当該溝の両脇に位置して軸線方向に突出する一対の凸部を備える一方のコアピンと、前記溝に嵌挿される突出部及びこの突出部を形成すべく当該突出部の両脇に位置して軸線方向に凹む一対の段部を備える他方のコアピンとし、これらのコアピンを突き合わせると、軸線方向に連続する円柱体を形成すると共に、前記一方のコアピンの前記溝の基部及び前記一対の凸部の先端部における各々の円弧状外周縁部と、この円弧状外周縁部に対向する前記他方のコアピンの前記突出部の先端部及び前記一対の段部の基部における各々の円弧状外周縁部との間に、外側に面し内側に凹む隙間を各々形成する一対のコアピンとして用意し、
    前記円筒体の筒孔となる空間の両端から前記一対のコアピンを各々挿入し突き合わせて前記隙間を各々形成し、
    前記外型と前記一対のコアピンとの間に溶融樹脂を射出し、固化後、離型することにより、射出成形円筒体を得ると共に、この射出成形円筒体の内周面で前記各隙間に対応する位置に、円周方向に延び二個対向するように設けられると共に当該対向する二個の組が軸線方向に離間して二組、軸線方向に重ならないように設けられる円弧状の突起であって、前記化粧料容器を構成する二つの部材に各々形成された円環状の溝部に対して各々の組が係合し前記二つの部材を軸線方向に各々係合するための二組の円弧状の突起を一体成形することを特徴とする射出成形円筒体の製造方法。
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