JP3970230B2 - サッシ窓 - Google Patents

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Description

本発明は、サッシ窓に関する。詳しくは、引違い窓や片引き窓等のサッシ窓であって、障子と縦枠との衝突を防止する戸当りを備えたサッシ窓に関する。
住宅等のテラスやバルコニー等に面した外壁位置には、居住者が室内からテラス等に出入りするための掃出し窓が設けられている。このような掃出し窓としては、外壁に固定された窓枠と、この窓枠内にスライド自在に支持された可動障子とを備えた、引違い窓や片引き窓等が一般的である。
一方、近年、居住者の高齢化や、車いす利用者の利便性等に配慮したバリアフリータイプの掃出し窓が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された掃出し窓の下枠は、下枠本体と、障子を案内するガイドレールとしての機能を有する目板材(上面フラット部材)とを備えて構成され、この目板材の上面が略水平に形成されている。従って、目地板の上面がほぼフラットになるように形成されていて段差が無いため、居住者や車いすは下枠上をスムーズに通過することができる。
そして、目板材は下枠本体に脱着可能に取り付けられており、片側に寄せた障子の反対側の目板材を外せば、下枠本体の内部を掃除することができるようになっている。
また、特許文献1の掃出し窓では、目板材の縦枠側の端部に目板材着脱用のツマミ部材が取り付けられており、このツマミ部材が障子開放時の移動範囲を規制して、障子と縦枠との衝突を防止する戸当り(ストッパ)を兼用している。
特許第3332914号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の掃出し窓では、目板材の端部に戸当りがビス止め固定され、かつ戸当りの縦枠側に弾性片が設けられ、この弾性片を縦枠側面に当接させているため、障子開放時に障子が戸当りに衝突した際に戸当りに加わる力は、弾性片を介して縦枠に伝達されることになり、この力が大きいと弾性片が破損してしまう可能性がある。
また、日常の障子の開閉操作により弾性片に繰り返し力が加わることで、弾性片が変形してその弾性力を失ってしまうことで、戸当りおよび目板材を付勢できず、これらと下枠との間にがたつきが発生するという問題もある。しかも、この戸当りに加わる力の方向は、弾性片により戸当りが付勢される方向とは正反対な方向のため、弾性片への負荷は大きくなってしまう。
本発明の目的は、戸当りのがたつきを防止して良好な取付状態を維持することができるサッシ窓を提供することにある。
本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠には、前記室内外の各障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部が当該下枠の長手方向略全長に渡って設けられるとともに、これら室内外の各レール部間、またはレール部と当該下枠において当該レール部と略平行に設けられた側壁部との間には、前記下枠の長手方向に沿って延びる隙間用部材が着脱自在に取り付けられており、前記隙間用部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたは隙間用部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、前記隙間用部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記隙間用部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢されることを特徴とする。
ここで、隙間用部材は、下枠の長手方向全長に渡って一本の部材で構成されてもよく、また、二本以上の部材に分割されていてもよい。隙間用部材が二本に分割される場合には、戸当りが取り付けられていない方の端縁は、下枠に係止されていてもよく、また、下枠に取り付けられた部材(例えば、風止板等)に当接されていてもよく、さらに、他の隙間用部材の端縁に当接されていてもよい。
このような構成によれば、下枠のレール部間に隙間用部材を取り付けることで、レール部間の溝を小さくして、バリアフリー対応の引違い窓を構成することができる。
また、戸当りおよび隙間用部材の取付時に、戸当りまたはレール部材の一方側に設けられた弾性部が他方側を押圧することで、戸当り本体部が縦枠側に付勢されるとともに、レール部材が戸当りと離間する方向に付勢されるので、戸当りをがたつきなく下枠に取り付けることができ、不用意に外れることがなく、取付状態を良好に維持することができる。さらに、戸当り本体部が縦枠の側面に当接しているので、障子開放時における障子の衝突力を戸当り本体部から縦枠に直接伝達することができ、戸当りを障子ストッパとして確実に機能させることができる。この際、戸当りは、従来の戸当りのように弾性片を介して衝突力を伝達する構造ではないため、破損の心配がなく、また変形による付勢力の低下に起因するがたつきを防止することができる。
この際、本発明のサッシ窓では、前記隙間用部材には、前記障子に当接する横気密材が設けられ、前記左右の縦枠には、前記障子の戸先框に当接する縦気密材が設けられており、前記戸当りは、前記横気密材と縦気密材とを連結する気密材連結部を有していることが好ましい。
このような構成によれば、障子に当接する縦気密材と横気密材とが、戸当りの気密材連結部を介して接続されるので、縦、横の気密材の交差位置において気密ラインを連続させることができる。従って、縦、横の気密材の交差位置から室内側への雨水等のしぶきや外気の流入を防止して、サッシ窓の水密性、気密性を向上させることができる。
さらに、本発明のサッシ窓では、前記下枠は、前記レール部を支持する支持面部を有し、この支持面部には、当該支持面部上の水を排水するための排水孔が設けられており、前記隙間用部材の端部に取り付けられる戸当りのうち、前記室内側の障子と前記縦枠との衝突を防止する室内側の戸当りは、前記排水孔の上方に設置されるとともに、排水孔の上方から当該戸当りの室外側側面までを連通させる通気部を有していることが好ましい。
このような構成によれば、下枠の支持面部に設けられた排水孔の上方に室内側の戸当りを配置することで、排水孔から支持面部上側に外気が吹き込んだとしても、排水孔が戸当りで覆われているとともに、排水孔の上方が通気部によって戸当りの室外側側面に連通しているため、支持面部上の水が室内側にしぶくことがなく、水密性を確保することができる。
また、本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠には、当該下枠の長手方向略全長に渡って設けられ、前記障子の戸車を案内するレール部と、このレール部の室内側および室外側の少なくとも一方に当該レール部と略平行に設けられた側壁部とが設けられ、これらのレール部と側壁部との間には、前記下枠の長手方向に沿って延びる隙間用部材が着脱自在に取り付けられており、前記隙間用部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたは隙間用部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、前記隙間用部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記隙間用部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢される構成としてもよい。
このような構成によれば、前述の引違い窓の場合と同様に、バリアフリー対応の片引き窓を構成することができる。そして、がたつきを防止して戸当りの取付状態を良好に維持することができるとともに、戸当りを障子ストッパとして確実に機能させることができる。
また、本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠には、前記室内外の各障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部材が当該下枠の長手方向に沿って、下枠に対して着脱自在に取り付けられており、前記レール部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたはレール部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、前記レール部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記レール部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢される構成としてもよい。
このような構成によれば、前述の引違い窓の場合と同様に、がたつきを防止して戸当りの取付状態を良好に維持することができるとともに、戸当りを障子ストッパとして確実に機能させることができる。
さらに、本発明のサッシ窓は、上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、前記下枠には、前記障子の戸車を案内するレール部材が当該下枠の長手方向に沿って、下枠に対して着脱自在に取り付けられており、前記レール部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたはレール部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、前記レール部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記レール部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢される構成としてもよい。
このような構成によれば、前述の片引き窓の場合と同様に、がたつきを防止して戸当りの取付状態を良好に維持することができるとともに、戸当りを障子ストッパとして確実に機能させることができる。
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、第2実施形態以降において、次の第1実施形態で説明する構成部材と同じ構成部材、および同様な機能を有する構成部材には、第1実施形態の構成部材と同じ符号を付し、それらの説明を省略または簡略化する。また、各図においては、主要構成部品の断面を示すハッチングが省略されている。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るサッシ窓としての引違い窓について、図1ないし図17に基づいて説明する。
図1、図2は、本実施形態の引違い窓10を示す縦断面図、および横断面図である。図3は、引違い窓10が設けられた建物の一部を示す斜視図である。
図1ないし図3において、建物の外壁に設けられた引違い窓10は、建物の室内空間と室外空間とを仕切るもので、気密性や水密性、遮音性等について所定の性能を有している。建物は、例えば戸建て住宅であって、引違い窓10の室外にはテラス1が設けられており、このテラス1には、木質材料等からなるデッキ材2が敷かれている。そして、このデッキ材2と引違い窓10との間には、雨水等を図示しない排水溝に導くグレーチング3が設けられており、これらのデッキ材2およびグレーチング3の上面は、室内床面4と略同一の高さ位置となっている。そして、引違い窓10では、後述する下枠12の上面も室内床面4と略同一の高さ位置でフラットに形成されている。従って、居住者が引違い窓10を通って室内外間を往来する際に、室内外床レベルの段差がないので上り下りする必要がなく、楽に出入りできるとともに、車いすを利用する居住者であっても容易に出入りできるようになっている。すなわち、引違い窓10は、室内外の床段差を小さくした、バリアフリータイプの掃出し窓である。
引違い窓10は、それぞれアルミ押出形材製の上枠11、下枠12、および左右の縦枠13を四周枠組みした窓枠14と、この窓枠14の内側に開閉自在に支持された1組の障子15とを備えて構成されている。窓枠14は、建物の外壁や柱等の躯体に固定されている。障子15は、それぞれアルミ押出形材製の上框16、下框17、左右の縦框18、および縦框18同士を連結する中桟19を略日字形に框組みした内部に、ガラスパネル20を嵌め込んで構成されている。2つの障子15は、室内側の障子15Aと、室外側の障子15Bとが、窓枠14の見付け方向(図2中、左右方向)略中央位置の召合せ部分21で重なって、閉じるようになっている。
召合せ部分21の縦框18A,18Bには、引戸錠であるクレセント22が設けられている。クレセント22は、室内側の縦框18Aに取り付けられた回動フック22Aを回動し、室外側の縦框18Bに取り付けられた受けフック22Bに係合することで、引違い窓10を施錠できるようになっている。
また、召合せ部分21の縦框18A,18B同士の間には、室内空間の気密性を確保する気密材としてのAT材23、および水切りとしての水切材24が設けられている。これらのAT材23、水切材24は、それぞれ室外側の縦框18Bに形成された凹溝状の取付部23A,24Aに係合され、先端部を室内側の縦框18A側面に当接するようになっている。
窓枠14の縦枠13は、断面略コ字形の開口側を窓枠14内側に向けて設けられ、見込み方向に沿った側壁部分の内面に、窓枠14内方に延びるガイド片131を備えている。ガイド片131は、障子15の縦框18の見込み方向略中央に対応した位置に、上下方向に連続して形成されている。また、縦枠13のガイド片131に対向して室内側には、障子15の縦框18の室内側面に当接する縦気密材としてのAT材132が突片133に支持されて、取り付けられている。これにより、障子15を閉じれば、縦框18の室内側面がAT材132に密接されて、気密性を確保できるようになっている。
下枠12は、中空状の長尺部材で、支持面部としての下枠水平面部121と、室外側に略鉛直に設けられた下枠外側面部122と、室内側から室外側に向かって下方に傾斜した下枠底面部123とを備え、これらの各面で略三角形状の下枠中空部124が形成されている。下枠水平面部121は、上面が略水平に形成されており、この下枠水平面部121上面には、一対の障子15に対応した2本のレール部125が、下枠12の見付け方向略全長に渡って一体に形成されている。これら2本のレール部125は、その上面である戸車案内部126(図4、5)で障子15の下框17に取り付けられた戸車171を転動可能に支持している。また、下框17には、その室内外両側面がレール部125の戸車案内部126より下側まで延びた垂下片172が形成されている。
次に、引違い窓10の下枠12の構造について、図4および図5に基づいて詳しく説明する。図4は、下枠12の一部を拡大して示す斜視図であり、図5は、下枠12を示す縦断面図である。
図4、5において、下枠12のレール部125は、室内側レール部125Aと、室外側レール部125Bとで構成され、これらの各レール部125は、下枠水平面部121上面に立設され、上方に延びる立上部127と、この立上部127の上端に連続し、略水平方向に延出する戸車案内部126とを備えている。室内側レール部125Aは、戸車案内部126が立上部127上端から室外方向のみに延出して、断面略逆L字形に形成されている。また、室外側レール部125Bは、戸車案内部126が立上部127上端から室内外両方向に延出して、断面略T字形に形成されている。そして、戸車案内部126には、障子15の戸車171を案内する、断面略円弧状の凹溝126Aが形成されている。
なお、戸車案内部126の上面において、戸車171を案内する部分は、凹溝126Aに限らず、平坦面でもよく、また、上方に突出した凸状のガイドレールでもよい。その際、凸状のガイドレールと係合する凹溝を戸車外周に形成すればよい。
室内側レール部125Aの室内側で、下枠12の最も室内側位置には、室内側側壁部128が形成され、室外側レール部125Bの室外側で、下枠12の最も室外側位置には、室外側側壁部129が形成されている。これらの室内側側壁部128、および室外側側壁部129の上端は、各レール部125の戸車案内部126と略同一高さ位置に設けられている。室内側側壁部128の下部は、下枠水平面部121よりも下側まで垂下されており、この垂下された部分が躯体等に固定されるようになっている。また、室外側側壁部129は、下枠外側面部122や縦枠13の側面よりも室外側に飛び出した位置に設けられており、この室外側側壁部129で図示しない網戸の下端を案内する網戸レールが構成されている。
室内側レール部125Aと室外側レール部125Bとの間、室内側レール部125Aと室内側側壁部128との間、および室外側レール部125Bと室外側側壁部129との間には、それぞれ隙間用部材30(31,32,33)が下枠12に対して着脱自在に取り付けられている。これらの各隙間用部材30は、下枠12の長手方向略全長に渡って設けられている。
ここで、室内側レール部125Aと室外側レール部125Bとの間に取り付けられた隙間用部材30を中央隙間用部材31とし、室内側レール部125Aと室内側側壁部128との間に取り付けられた隙間用部材30を室内側隙間用部材32とし、室外側レール部125Bと室外側側壁部129との間に取り付けられた隙間用部材30を室外側隙間用部材33として、以下の説明を行う。
中央隙間用部材31は、その上面を構成する上面部311と、この上面部311の見込み方向略中央位置から下方に延出するとともに室外側に鉤形に折れ曲がった第1溝状部312と、上面部311の室内側縁近傍から下方に延出するとともに室内側に鉤形に折れ曲がった第2溝状部313とを備えている。そして、中央隙間用部材31は、下枠水平面部121に立設された立上片121Aと、室外側レール部125Bの立上部127に突設された突片127Aとの間に、第1溝状部312が挟持されて下枠12に支持されるので、上方からレール部125間に挿通して、立上片121Aと突片127Aとの間に圧入することで下枠12に取り付けられ、逆に上方に引き抜くことで取り外すことができるようになっている。
中央隙間用部材31の上面部311は、各レール部125の戸車案内部126と略同一高さ位置に、略水平に設けられ、かつ各戸車案内部126の端縁との間に所定の隙間30Aを介して設けられている。これらの隙間30Aのうち、室内側の隙間30Aには、室内側の障子15Aの下框17に設けられた室外側の垂下片172が挿入されている。また、室外側の隙間30Aには、室外側の障子15Aの下框17に設けられた室内側の垂下片172が挿入されている。
室内側隙間用部材32は、その上面を構成する上面部321と、この上面部321の室外側縁近傍から下方に延出するとともに室内側に鉤形に折れ曲がった溝状部322とを備えている。そして、室内側隙間用部材32は、上方から溝状部322を室内側レール部125Aと室内側側壁部128との間に圧入することで下枠12に取り付けられ、逆に上方に引き抜くことで取り外すことができるようになっている。
室内側隙間用部材32の上面部321は、室内側レール部125Aの戸車案内部126に接して略同一高さ位置に、略水平に設けられている。そして、上面部321は、室内側側壁部128との間に所定の隙間30Aを介して設けられている。この隙間30Aには、室内側の障子15Aの下框17に設けられた室内側の垂下片172が挿入されている。
室外側隙間用部材33は、その上面を構成する上面部331と、この上面部331の見込み方向略中央位置から下方に延出するとともに室外側に鉤形に折れ曲がった第1溝状部332と、上面部331の室外側縁から下方に延出するとともに室外側に折れ曲がり第1溝状部332上端と連結された第2溝状部333と、第1溝状部332の室内側面から室内方向に延出するとともに上方に折れ曲がった第3溝状部334とを備えている。そして、室外側隙間用部材33は、上方から第1溝状部332を下枠水平面部121に立設された立上片121Bと室外側側壁部129との間に圧入することで下枠12に取り付けられ、逆に上方に引き抜くことで取り外すことができるようになっている。
室外側隙間用部材33の上面部331は、室外側レール部125Bの戸車案内部126と略同一高さ位置に、略水平に設けられ、かつ戸車案内部126の端縁との間に所定の隙間30Aを介して設けられている。この隙間30Aには、室外側の障子15Bの下框17に設けられた室外側の垂下片172が挿入されている。また、上面部331と室外側側壁部129との間にも、網戸を案内するための隙間が設けられている。
一方、図5に示すように、下枠12の室内側側壁部128の室外側側面には、室内側の障子15Aの下框17に設けられた室内側の垂下片172側面に当接して、室内空間の気密性を確保するAT材40が、凹溝状の取付部に嵌合して取り付けられている。また、中央隙間用部材31の第1溝状部312の室外側側面には、室外側の障子15Bの下框17に設けられた室内側の垂下片172側面に当接して、室内空間の気密性を確保する横気密材としてのAT材40が、凹溝状の取付部に嵌合して取り付けられている。これらのAT材40は、下枠12の長手方向略全長に渡って設けられており、端部側において、前記した縦枠13のAT材132と連続し、気密ラインを形成するようになっている。
なお、AT材40は、室内側側壁部128および中央隙間用部材31の第1溝状部312に限らず、下框17の垂下片172に設けられ、室内側側壁部128および中央隙間用部材31に当接するように構成されてもよい。
次に、隙間用部材30としての中央隙間用部材31、室内側隙間用部材32、および室外側隙間用部材33について、図6ないし図8に基づいて詳しく説明する。図6は、下枠12を示す平面図である。図7および図8は、それぞれ隙間用部材30を室内側から見た斜視図である。
図6ないし図8において、隙間用部材30は、下枠12の長手方向略中央位置で二分割されており、図6中左側には、中央隙間用部材31A、室内側隙間用部材32A、および室外側隙間用部材33Aが配置され、図6中右側には、中央隙間用部材31B、室内側隙間用部材32B、および室外側隙間用部材33Bが配置されている。また、左右の中央隙間用部材31A,31Bの間、および室内側隙間用部材32A,32Bの間には、風止板41(中央風止板41A、室内側風止板41B)が設けられている。この風止板41は、下枠12にビス止め固定されており、中央隙間用部材31Aおよび室内側隙間用部材32Aの下枠12中央側端面が風止板41に当接して、位置決めされている。中央隙間用部材31Bおよび室内側隙間用部材32Bの下枠12中央側端面は、下枠12に固定された係止部に当接して、位置決めされている。また、室外側隙間用部材33の下枠12中央側端面同士は、互いに当接して位置決めされるようになっている。
中央隙間用部材31A,31Bの間に設けられた中央風止板41A、および室内側隙間用部材32A,32Bの間に設けられた室内側風止板41Bは、ともに室外側の障子15Bの室内側で、障子15を閉じた際に室内側の障子15Aの召合せ部分21側端部が位置する箇所の下方に設けられている。中央風止板41Aは、室内側の障子15Aの底面、および室外側の障子15Bの室内側側面に当接して設けられ、下枠水平面部121に設けられた連通孔121Dに隣接配置されている。そして、中央風止板41Aには、中央隙間用部材31Aに取り付けられたAT材40の端縁が当接している。また、室内側風止板41Bは、室内側の障子15Aの下框17底面に当接可能で、下枠水平面部121に設けられた連通孔121Eに隣接配置されている。そして、この室内側風止板41Bには、下枠12の室内側側壁部128に取り付けられたAT材40が当接している。
また、各中央隙間用部材31A,31Bの縦枠13側の端部には、戸当り42,43が設けられている。図6中、左側の戸当り(室内側の戸当り)42は、室内側の障子15Aを開放した際に、召合せ部分21の縦框18Aに設けられたクレセント22が縦枠13に衝突することを防止する、いわゆるクレセントストッパである。図6中、右側の戸当り(室外側の戸当り)43は、室外側の障子15Bを開放した際に、召合せ部分21の縦框18Bが縦枠13に衝突することを防止する、いわゆる障子ストッパである。これらの戸当り42,43は、中央隙間用部材31を下枠12から取り外す際に、手で掴むための取手としても機能するようになっている。
さらに、室内側隙間用部材32、および室外側隙間用部材33の縦枠13側端部には、戸当り42または縦枠13に当接する端部部材34が取り付けられている。この端部部材34は、室内側隙間用部材32および室外側隙間用部材33を下枠12から取り外す際の取手としての機能を有している。端部部材34の縦枠13側先端部には、弾性部材341が設けられ、この弾性部材341が戸当り42または縦枠13の側面に当接することで、隙間用部材32,33が下枠12の長手方向中央側に向かって付勢されるようになっている。
次に、室内側の戸当り42について、図9ないし図15に基づいて詳しく説明する。図9および図10は、それぞれ下枠12の端部位置を室外側上方から見た斜視図である。図11および図12は、それぞれ戸当り42を上方から見た斜視図、および下方から見た斜視図である。図13は、戸当り42の一部を断面して示す下方から見た斜視図である。図14(A)〜(C)は、戸当り42の側面図、底面図、および縦断面図である。図15(A),(B)は、戸当り42および中央隙間用部材31Aの取付方法を示す側面図である。
図9および図10において、戸当り42は、その室内側側面を室内側側壁部128のAT材40に当接し、縦枠13側側面を縦枠13の内部側面に当接して、下枠12の端部に設置されている。そして、縦枠13と反対側(内方側)の戸当り42の側面には、室内側レール部125Aの端縁、および室内側隙間用部材32の端部部材34が当接している。さらに、戸当り42の室外側側面は、中央隙間用部材31Aの上面部311室外側端縁と見込み方向略同一位置に設けられている。また、戸当り42は、下枠水平面部121に設けられた排水孔121Hの上側を覆う位置に設置されている。
戸当り42の縦枠13側および室外側の角部には、縦枠13の突片133に対応した、平面視で略L字形の切り欠き421が形成されている。この切り欠き421は、突片133の室内側側面および先端面の二面に沿って設けられ、突片133に支持されたAT材132に接触している。
また、戸当り42の室外側側面には、室内側にへこんだ凹部422が形成されており、この凹部422の上側に把持部423が形成されている。この把持部423は、戸当り42および中央隙間用部材31Aを下枠12に対して着脱する際に掴んで操作しやすい形状になっている。
戸当り42は、図11、12に示すように、戸当り本体部42Aと、この戸当り本体部42Aに嵌合固定された戸当り気密部42Bとを備えて構成されている。戸当り本体部42Aは、合成樹脂製の中空状部材であって、下方および室外側に向かって開口されており、この室外側の開口部分に戸当り気密部42Bが取り付けられている。戸当り気密部42Bは、弾性を有したゴム等から形成され、縦枠13の突片133およびAT材132と、中央隙間用部材31Aに取り付けられたAT材40とに接触して設けられている。さらに、戸当り気密部42Bの室外側側面は、戸当り本体部42Aよりも室外側に若干突出して設けられており、この室外側側面が、室外側の障子15を閉じた状態における下框17の垂下片172室内側側面に当接するようになっている。以上の戸当り気密部42Bによって、本発明の気密材連結部が構成されている。
戸当り本体部42Aは、図13、14に示すように、中央隙間用部材31A側に突出した係合突片424を備え、この係合突片424を中央隙間用部材31Aの第1および第2の溝状部312,313の間に圧入することで、中央隙間用部材31Aに対して摺動可能に取り付けられる。また、係合突片424の内部側には、上端が戸当り本体部42Aに固定され、片持ち状に下方に延出する弾性部としての弾性突片425が設けられている。この弾性突片425は、中央隙間用部材31Aの第2溝状部313の端縁に当接して設けられ、中央隙間用部材31Aの長手方向に弾性変形できるようになっている。
また、戸当り42の室外側には、戸当り本体部42Aと戸当り気密部42B上面とで形成された開口部426が設けられている。この開口部426の内側には、図13に示すように、室内側に延びるとともに、折れ曲がって下方に延びる中空状の通気部427が設けられている。この通気部427の下端は、下枠水平面部121の排水孔121Hの上方位置に開口しており、排水孔121H上側の下枠12の内部空間と、戸当り42の室外側の空間とが通気部427を介して連通されている。すなわち、室外空間から下枠中空部124に吹き込んだ外気が、排水孔121Hから上方に吹き出した際に、この吹き出した空気が通気部427を通って、開口部426から戸当り42の室外側の空間に導かれることとなる。これにより、万一、下枠水平面部121上に雨水等が溜まった状態で外気が排水孔121Hから吹き出し、溜まった水がしぶいたとしても、このしぶきを戸当り42の内部で受け止めて、室内側への水の浸入を防止できるようになっている。
以上の戸当り42および中央隙間用部材31Aを下枠12に取り付ける取付方法について、図15に基づいて説明する。
先ず、戸当り42の係合突片424を中央隙間用部材31Aの第1溝状部312と第2溝状部313との間に圧入して、戸当り42を中央隙間用部材31Aに取り付ける。そして、中央隙間用部材31Aの戸当り42が設けられていない方の端縁を前記中央風止板41Aに係止させるとともに、室内外のレール部125間に上方から挿入して、下枠12の長手方向中央側から縦枠13側に向かって順に中央隙間用部材31Aを下枠12に圧入させて取り付けていく。
縦枠13側において、図15(A)に示すように、戸当り42の縦枠13側下角部が縦枠13の側面に当接した状態から、図15(B)に示すように、戸当り42を下方に押し込むと、戸当り42の弾性突片425が中央隙間用部材31Aの端縁に押圧されて、縦枠13側に弾性変形する。この変形により生じる弾性突片425の弾性力により、戸当り42が縦枠13の側面に向かって付勢され、かつ中央隙間用部材31Aが下枠12の中央側である中央風止板41Aに向かって付勢される。すなわち、戸当り42および中央隙間用部材31Aは、縦枠13の側面と中央風止板41Aとの間に、弾性突片425の弾性力に応じた押圧力で挟持されて、取り付けられることになる。
次に、室外側の戸当り43について、図16および図17に基づいて詳しく説明する。
図16(A)〜(C)は、戸当り43の室外側から見た側面図、下枠12の長手方向内方側から見た側面図、および底面図である。図17(A),(B)は、戸当り43および中央隙間用部材31Bの取付方法を示す側面図である。
戸当り43は、中央隙間用部材31Bの縦枠13側(図6中、右側)端縁に取り付けられ、縦枠13側側面を縦枠13の内部側面に当接して設置されている。また、戸当り43は、室外側レール部125Bおよび中央隙間用部材31Bの上側に位置し、合成樹脂製の全体略直方体中空状で下方に開口した戸当り本体部43Aを備えている。この戸当り本体部43Aの室内外両側面には、溝状にへこんだ凹部432が形成されており、この凹部432の上側に把持部433が形成されている。この把持部433は、戸当り43および中央隙間用部材31Bを下枠12に対して着脱する際に掴んで操作しやすい形状になっている。
戸当り本体部43Aの底面には、室内側で中央隙間用部材31Bの側に突出した係合突片434と、この係合突片434の室外側で片持ち状に下方に延出した弾性部としての弾性突片435とが設けられている。そして、係合突片434を中央隙間用部材31Bの第1および第2の溝状部312,313の間に圧入し、弾性突片435先端に設けられた突部435Aを中央隙間用部材31Bの第1溝状部312に挿入することで、戸当り43は中央隙間用部材31Bに対して摺動可能に取り付けられる。また、弾性突片435は、中央隙間用部材31Bの端縁に当接して設けられ、中央隙間用部材31Bの長手方向に弾性変形できるようになっている。
以上の戸当り43および中央隙間用部材31Bを下枠12に取り付ける取付方法について、図17に基づいて説明する。
先ず、戸当り43の係合突片434を中央隙間用部材31Bの第1溝状部312と第2溝状部313との間に圧入し、弾性突片435先端の突部435Aを中央隙間用部材31Bの第1溝状部312に挿入して、戸当り43を中央隙間用部材31Bに取り付ける。そして、中央隙間用部材31Bの戸当り43が取り付けられていない方の端縁を前記連通孔121D(図6)近傍の下枠水平面部121に設けられた係止部に係止させるとともに、室内外のレール部125間に上方から挿入して、下枠12の長手方向中央側から縦枠13側に向かって順に中央隙間用部材31Bを下枠12に圧入させて取り付けていく。
縦枠13側において、図17(A)に示すように、戸当り43の縦枠13側下角部が縦枠13の側面に当接した状態から、図17(B)に示すように、戸当り43を下方に押し込むと、戸当り43の弾性突片435が中央隙間用部材31Bの端縁に押圧されて、縦枠13側に弾性変形する。この変形により生じる弾性突片435の弾性力により、戸当り43が縦枠13の側面に向かって付勢され、かつ中央隙間用部材31Bが下枠12の長手方向中央側に向かって付勢される。すなわち、戸当り43および中央隙間用部材31Bは、縦枠13の側面と下枠12中央の係止部との間に、弾性突片435の弾性力に応じた押圧力で挟持されて、取り付けられることになる。
なお、以上の説明では弾性突片425,435を戸当り42,43に設けたが、戸当り42,43側に設けずに中央隙間用部材31A,31B側に弾性部が設けてあってもよく、また、戸当り42,43と中央隙間用部材31A,31Bの両方に弾性部が設けてあってもよい。
また、弾性部は、戸当り42,43や中央隙間用部材31A,31Bに一体的に設けた弾性突片に限らず、ばね等の別体の弾性部であってもよい。
つまり、戸当り42,43および中央隙間用部材31A,31Bを下枠12に取り付けた際に、戸当り42,43と中央隙間用部材31A,31Bとを離間させるような弾性力が働く弾性部(弾性突片425,435)を、戸当り42,43および中央隙間用部材31A,31Bの少なくとも一方側に一体、別体を問わずに設けてあればよい。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)下枠12に形成したレール部125の戸車案内部126と、下枠12に取り付けられる隙間用部材30の上面部311,321,331とが略同一高さ位置に設けられるので、レール部125間の溝が小さく、かつ下枠12の上面がフラットに形成された、バリアフリー対応可能な引違い窓10を構成することができる。
(2)また、中央隙間用部材31に取り付けられた戸当り42,43の弾性突片425,435が中央隙間用部材31を押圧することで、戸当り本体部42A,43Aが縦枠13側に付勢されるので、がたつきなく下枠12に取り付けることができ、不用意に外れることがなく、取付状態を良好に維持することができる。
(3)さらに、戸当り本体部42A,43Aが縦枠13の側面に当接しているので、障子15開放時における障子15の衝突力を戸当り本体部42A,43Aから縦枠13に直接伝達することができ、クレセントストッパ、または障子ストッパとしての機能を確保することができる。この際、従来の戸当りのように弾性片を介して衝突力を伝達する構造ではないため、戸当り本体部42A,43Aや弾性突片425,435が破損する心配がなく、また変形による付勢力の低下に起因するがたつきを防止することができる。
(4)また、室内側の戸当り42において、室外側の障子15Bの室内側側面に当接する縦枠13のAT材132と中央隙間用部材31のAT材40とが、戸当り気密部42Bを介して接続されるので、縦、横のAT材132,40の交差位置において気密ラインを連続させることができる。従って、縦、横のAT材132,40の交差位置から室内側への雨水等のしぶきや外気の流入を防止して、引違い窓10の水密性、気密性を向上させることができる。
(5)さらに、室内側の戸当り42を下枠水平面部121の排水孔121Hの上方に配置することで、外気圧が高く排水孔121Hから下枠水平面部121上側に外気が吹き込んだとしても、排水孔121Hが戸当り42で覆われているとともに、排水孔121Hの上方が通気部427によって戸当り42の室外側側面に連通しているため、下枠水平面部121上の水が室内側にしぶくことがなく、水密性を確保することができる。
(6)また、戸当り42,43に把持部423,433を設けたので、この把持部423,433を把持して戸当り42,43および中央隙間用部材31を着脱することで、これらの下枠12への取り付け、または取り外しが容易に実行できる。
(7)また、隙間用部材30を取り外して、戸車案内部126同士の間の隙間を大きくすることで、レール部125を取り外すことなくレール部125間の清掃ができるので、清掃時に障子15が脱落する不安もなく、清掃作業を安心して実行することができる。
(8)また、下枠12のレール部125や立上片121A,121B、レール部125の突片127A、室内側および室外側の側壁部128,129の間に隙間用部材30を圧入して取り付けることで、ビス等を用いなくても簡単かつ確実に隙間用部材30を下枠12に取り付けることができるので、通常使用時においては、不用意に外れることがなく、清掃時には、居住者が簡単に隙間用部材30を脱着することができる。
(9)また、隙間用部材30を下枠12の長手方向略中間位置で二分割したので、障子15を窓枠14の見付け方向一方側に移動させた状態で、分割された他方側の隙間用部材30(31A,32A,33A)を脱着でき、また、障子15を他方側に寄せれば、一方側の隙間用部材30(31B,32B,33B)を脱着できるので、窓枠14から障子15を外さなくても隙間用部材30を容易に脱着することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係るサッシ窓としての片引き窓について、図18ないし図23に基づいて説明する。
図18、図19は、本実施形態の片引き窓50を示す縦断面図、および横断面図である。図20は、片引き窓50を構成する下枠52の縦断面図である。図21は、下枠52を示す平面図である。
本実施形態の片引き窓50は、開閉可能な障子が1枚で構成された点が前述の第1実施形態と相違し、それ以外の構成は略同様である。以下、相違点について詳しく説明する。
図18および図19において、片引き窓50は、それぞれアルミ押出形材製の上枠51、下枠52、および左右の縦枠53を四周枠組みした窓枠54と、この窓枠54の内側に開閉自在に支持された1つの障子55と、窓枠54の内側に固定された固定面材としての固定障子61とを備えて構成されている。障子55は、それぞれアルミ押出形材製の上框56、下框57、左右の縦框58、および縦框58同士を連結する中桟59を略日字形に框組みした内部に、ガラスパネル60を嵌め込んで構成されている。固定障子61は、左右の縦框としての縦骨62およびガラス支持材63と、縦骨62およびガラス支持材63を連結する中桟64と、上枠51、下枠52、縦骨62、ガラス支持材63、および中桟64で囲まれた内部に嵌め込まれたガラスパネル60とで構成されている。なお、固定障子61のガラス支持材63は、室外側のアタッチメントと、室内側の押縁とから構成されている。
障子55は、固定障子61の室外側面に沿って開閉移動できるようになっており、窓枠54の見付け方向略中央位置の召合せ部分65で固定障子61の縦骨62と重なって、閉じるようになっている。召合せ部分65の縦框58および縦骨62には、引戸錠であるクレセント22が設けられている。
また、召合せ部分65の縦框58と縦骨62の間には、室内空間の気密性を確保するAT材23、および水切りとしての水切材24が設けられている。これらのAT材23および水切材24は、それぞれ室外側の縦框58の取付部23A,24Aに係合され、先端部を固定障子61の縦骨62側面に当接するようになっている。縦骨62は、上枠51および下枠52間に架設され、上下端部が上枠51および下枠52に固定されている。ガラス支持材63は、縦枠13に沿って設置され、縦枠13にビス止め固定されている
縦枠53のうち、障子55を閉じたときに縦框58が当接する側(図19中、左側、固定障子61の反対側)の縦枠53は、見込み方向に沿った側壁部分の内面に、ガイド片531と、縦框58の室内側面に当接するAT材532と、このAT材532を保持する突片533とを備えている。これにより、障子55を閉じれば、縦框58の室内側面にAT材532が当接して、片引き窓50の気密性を確保できるようになっている。
下枠52は、図20に示すように、支持面部としての下枠水平面部521と、下枠外側面部522と、下枠底面部523とを備え、これらの各面で下枠中空部524が形成されている。下枠水平面部521は、上面が略水平に形成されており、この下枠水平面部521上面には、障子55に対応した1本のレール部525が、下枠52の見付け方向略全長に渡って一体に形成されている。レール部525は、その上面である戸車案内部526で障子55の下框57に取り付けられた戸車571を転動可能に支持している。また、下框57には、その室内外両側面がレール部525の戸車案内部526より下側まで延びた垂下片572が形成されている。
レール部525は、下枠水平面部521上面に立設され、上方に延びる立上部527と、この立上部527の上端に連続し、略水平方向に延出する戸車案内部526とを備えている。戸車案内部526は、立上部527上端から室外方向のみに延出しており、レール部525は、断面略逆L字形に形成されている。そして、戸車案内部526には、障子55の戸車571を案内する、断面略円弧状の凹溝526Aが形成されている。
また、レール部525の室内側には、固定障子61に対応したパネル保持部528が形成され、このパネル保持部528にシール材を介してガラスパネル60が保持されている。パネル保持部528は、上方に開口した断面略コ字形に形成されており、固定障子61が固定されていない側のパネル保持部528には、カバー部材66が取り付けられている。また、パネル保持部528のレール部525に対向した側面は、室内側側壁部528Aとなっており、下框57の室内側の垂下片572に当接するAT材40が下枠52長手方向に連続して取り付けられている。そして、レール部525と室内側側壁部528Aとの間には、隙間用部材30が介挿されている。この隙間用部材30は、前記した室内側隙間用部材32と同様の構成となっている。すなわち、室内側隙間用部材32は、図21中、左側の室内側隙間用部材32Aと、図21中、右側の室内側隙間用部材32Bとで構成されている。図21中、右側の室内側隙間用部材32Bにおける縦枠53側端部には、戸当り44が取り付けられている。
レール部525の室外側で、下枠52の最も室外側位置には、室外側側壁部529が形成されている。この室外側側壁部529の上端は、レール部525の戸車案内部526と略同一高さ位置に設けられている。レール部525と室外側側壁部529との間には、隙間用部材30が介挿されている。この隙間用部材30は、前記した室外側隙間用部材33と同様の構成となっている。すなわち、室外側隙間用部材33は、図21中、左側の室外側隙間用部材33Aと、図21中、右側の室外側隙間用部材33Bとで構成されている。
次に、戸当り44について、図22および図23に基づいて詳しく説明する。
図22(A)〜(C)は、戸当り44の側面図、縦断面図、および底面図である。図23(A),(B)は、戸当り44および室内側隙間用部材32Bの取付方法を示す側面図である。
戸当り44は、障子55を開放した際に、召合せ部分65の縦框58が縦枠53に衝突することを防止する、いわゆる障子ストッパである。この戸当り44は、室内側隙間用部材32Bを下枠12から取り外す際に、手で掴むための取手としても機能するようになっている。
戸当り44は、室内側隙間用部材32Bの縦枠53側(図21中、右側)端縁に取り付けられ、縦枠53側側面を縦枠53の内部側面に当接して設置されている。また、戸当り44は、レール部525および室内側側壁部528Aの上側に位置し、合成樹脂製の全体略直方体中空状で下方に開口した戸当り本体部44Aを備えている。この戸当り本体部44Aの室外側面には、室内側に向かってへこんだ凹部442が形成されており、この凹部442の上側に把持部443が形成されている。この把持部443は、戸当り44および室内側隙間用部材32Bを下枠52に対して着脱する際に掴んで操作しやすい形状になっている。
戸当り本体部44Aの底面には、室内側隙間用部材32B側およびその反対側の両側に突出した係合突片444と、片持ち状に下方に延出した弾性部としての2本の弾性突片445とが設けられている。2本の弾性突片445は、戸当り本体部44Aの室内側隙間用部材32B側およびその反対側の両側に左右対称に設けられている。そして、室内側隙間用部材32B側の係合突片444を室内側隙間用部材32Bの上面部321と溝状部322との間に圧入することで、戸当り44は室内側隙間用部材32Bに対して摺動可能に取り付けられる。また、室内側隙間用部材32B側の弾性突片445は、室内側隙間用部材32Bの端縁に当接して設けられ、室内側隙間用部材32Bの長手方向に弾性変形できるようになっている。
以上の戸当り44および室内側隙間用部材32Bを下枠52に取り付ける取付方法について、図23に基づいて説明する。
先ず、戸当り44の係合突片444を室内側隙間用部材32Bの上面部321と溝状部322との間に圧入して、戸当り44を室内側隙間用部材32Bに取り付ける。そして、室内側隙間用部材32Bの戸当り44が取り付けられていない方の端縁を下枠水平面部521に設けられた係止部に係止させるとともに、レール部525と室内側側壁部528Aとの間に上方から挿入して、下枠52の長手方向中央側から縦枠53側に向かって順に室内側隙間用部材32Bを下枠52に圧入させて取り付けていく。
縦枠53側において、図23(A)に示すように、戸当り44の縦枠53側下角部が縦枠53の側面に当接した状態から、図23(B)に示すように、戸当り44を下方に押し込むと、戸当り44の弾性突片445が室内側隙間用部材32Bの端縁に押圧されて、縦枠53側に弾性変形する。この変形により生じる弾性突片445の弾性力により、戸当り44が縦枠53の側面に向かって付勢され、かつ室内側隙間用部材32Bが下枠52の長手方向中央側に向かって付勢される。すなわち、戸当り44および室内側隙間用部材32Bは、縦枠53の側面と下枠52中央の係止部との間に、弾性突片445の弾性力に応じた押圧力で挟持されて、取り付けられることになる。
なお、以上の説明では弾性突片445を戸当り44に設けたが、戸当り44側に設けずに室内側隙間用部材32B側に弾性部が設けてあってもよく、また、戸当り44と室内側隙間用部材32Bの両方に弾性部が設けてあってもよい。
また、弾性部は、戸当り44や室内側隙間用部材32Bに一体的に設けた弾性突片に限らず、ばね等の別体の弾性部であってもよい。
つまり、戸当り44および室内側隙間用部材32Bを下枠52に取り付けた際に、戸当り44と室内側隙間用部材32Bとを離間させるような弾性力が働く弾性部(弾性突片445)を、戸当り44および室内側隙間用部材32Bの少なくとも一方側に一体、別体を問わずに設けてあればよい。
また、以上の本実施形態において、片引き窓50は、固定障子61が室内側から見て右側(図19中、右側)に設けられ、障子55が固定障子61の室外側面に沿って開閉移動可能に構成されていたが、これに限らず、固定障子61が室内側から見て左側に設けられてもよく、また、可動障子が固定障子の室内側に設けられていてもよい。固定障子61を室内側から見て左側に設けた片引き窓では、戸当り44の設置位置も左右反転することになるが、この場合でも、上記戸当り44と同一の部材を設置できるようになっている。すなわち、戸当り44は、左右いずれの側においても隙間用部材に取り付け可能であり、2本の弾性突片445のうち他方の弾性突片445に室内側隙間用部材32Bを取り付けることで、片引き窓の開き勝手が変わっても、同一の戸当り44で対応可能になっている。
このような本実施形態によれば、前述の効果と略同様の効果を奏する片引き窓50を構成することができる他、以下の効果を得ることができる。
(10)戸当り44が左右いずれの側においても隙間用部材に取り付け可能で、片引き窓50の開き勝手が変わっても、同一の戸当り44で対応可能なので、部品の共通化を図り、部品点数を削減することができる。
なお、本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記第1実施形態の引違い窓10では、下枠12に2本のレール部125が形成されており、これら2本のレール部125間に中央隙間用部材31を取り付け、レール部125および室内外の側壁部128,129間に、室内側および室外側の隙間用部材32,33を取り付けた。しかし、室内側および室外側の隙間用部材32,33を省略してもよく、この際、レール部125の戸車案内部126を室内側あるいは室外側に向かって延長する、または室内外の側壁部128,129にレール部125に向かって延びる水平面を形成してもよい。このようにすることで、下枠12の上面をフラットに形成することができる。
さらに、戸当り42,43は、中央隙間用部材31の端部に限らず、室内側隙間用部材32や室外側隙間用部材33の端部に取り付けてもよい。
また、前記第2実施形態の片引き窓50では、下枠52に形成した1本のレール部525と室内側および室外側の側壁部528A,529との間に、室内側および室外側の隙間用部材32,33を取り付けた。しかし、室外側の隙間用部材33を省略してもよく、この際、レール部525の戸車案内部526を室外側に向かって延長する、または室外側側壁部529にレール部525に向かって延びる水平面を形成してもよい。このようにすることで、下枠52の上面をフラットに形成することができる。
さらに、戸当り44は、室内側隙間用部材32の端部に限らず、室外側隙間用部材33の端部に取り付けてもよい。
また、前記実施形態では、戸当り42,43,44を隙間用部材30の端部に取り付けたが、これに限らず、下枠に対して着脱可能に構成したレール部に戸当りを取り付けてもよい。このような構成の下枠について、図24、25に基づいて説明する。図24、25は、本発明の変形例に係る下枠72を示す平面図、および縦断面図である。
図24、25において、下枠72は、前記第1実施形態の引違い窓10の下枠12と略同様な構成を備えており、下枠水平面部721と、この下枠水平面部721上に設けられた2本のレール部725と、室内側および室外側の側壁部728,729とを備えている。そして、室内側および室外側のレール部725A,725B間には、中央隙間用部材31が設けられ、室外側のレール部725Bと室外側側壁部729との間には、室外側隙間用部材33が設けられている。
このような下枠72において、室内側および室外側のレール部725A,725Bが下枠72に対して着脱自在に構成され、これらのレール部725A,725Bに戸当り42,43が取り付けられている点が、前記第1実施形態の下枠12との相違点である。すなわち、室内側および室外側のレール部725A,725Bは、室内外の障子15A,15Bの戸車171を案内する戸車案内部726と、戸車案内部726の下面から下方に延びる立上部727と、この立上部727の下端に連続する底面部727Aとを備えて形成されている。そして、底面部727Aが下枠水平面部721に立設された立上り片や室内側側壁部728の間に挟持されて、レール部725A,725Bは、下枠水平面部721上に着脱自在に支持されている。
また、図24に示すように、室内側および室外側のレール部725A,725Bは、それぞれ下枠72の長手方向に関して三分割されている。図24中、左側の室内側レール部725Aの縦枠13側には、前記第1実施形態と略同様な戸当り42が取り付けられ、この戸当り42で下枠72中央側の係止部に向かって室内側レール部725Aが付勢されている。図24中、右側の室内側レール部725Aの縦枠13側には、端部部材34が取り付けられ、この端部部材34で下枠72中央側の係止部に向かって室内側レール部725Aが付勢されている。図24中、左側の室外側レール部725Bの縦枠13側には、端部部材34が取り付けられ、この端部部材34で下枠72中央側に向かって室外側レール部725Bが付勢され、下枠72中央部分に位置する室外側レール部725Bに当接されている。図24中、右側の室外側レール部725Bの縦枠13側には、前記第1実施形態と略同様な戸当り43が取り付けられ、この戸当り43で下枠72中央側に向かって室外側レール部725Bが付勢され、下枠72中央部分に位置する室外側レール部725Bに当接されている。また、下枠72中央部分に位置する室内外のレール部725A,725Bは、下枠水平面部721に適宜な固着手段(例えば、ビス止め等)で固定される、または下枠水平面部721に一体に立設されている。
図24中、左側の室内側レール部725Aと戸当り42との取り付け方法、および図24中、右側の室外側レール部725Bと戸当り43との取り付け方法は、前記実施形態における隙間用部材30と戸当り42,43との取り付け方法と略同一である。すなわち、戸当り42,43に弾性部としての弾性突片を設け、この弾性突片の弾性力によりレール部725を下枠72中央側に向かって付勢するとともに、戸当り42,43を縦枠13側に付勢するように構成すればよい。なお、弾性部を戸当り42,43側に設けずに、レール部725側に設けてもよく、また、戸当り42,43とレール部725の両方に設けてもよい。また、弾性部として、戸当り42,43やレール部725とは別体とされたばね等を用いてもよい。
そして、戸当り42,43が取り付けられたレール部725の下枠72への取り付けは、下枠72中央部分に室内外のレール部725を固定しておき、この固定したレール部725に、図24中、左右側の室内外のレール部725の端縁を当接させるとともに、その縦枠13側の戸当り42,43または端部部材34を縦枠13側面に当接させて、左右側の室内外のレール部725を下枠72に取り付ける。
なお、図24、25では、引違い窓のレール部725を下枠72に対して着脱自在とした構成について説明したが、前記第2実施形態の片引き窓50の下枠52においても同様に、レール部525を下枠52に対して着脱自在に構成し、レール部525の縦枠53側に戸当り44を取り付け、この戸当り44でレール部525を下枠52中央側に向かって付勢するという構成を採用してもよい。
また、前記各実施形態では、下枠12,52の支持面部としての下枠水平面部121,521を略水平に形成したが、これに限らず、例えば、支持面部が室外方向に下がる傾斜を有していてもよく、また、室内外方向について段差を有していてもよい。この際、前記第1実施形態の引違い窓10のように、支持面部に複数本のレール部が形成されていれば、各々のレール部の立上部の高さ寸法を適宜調整することで、戸車案内部の高さ位置を揃えることが可能なので、下枠上面をフラットに形成することができる。
また、前記第1実施形態では、室内側のレール部125Aを断面略逆L字形に形成し、室外側のレール部125Bを断面略T字形に形成し、また前記第2実施形態では、レール部525を断面略逆L字形に形成したが、レール部の断面形状はこれらに限定されない。すなわち、レール部を断面略コ字形や、戸車案内部が水平面を備えないI字形等に形成してもよく、その際、レール部の形状に応じて隙間用部材の大きさや形状等を適宜設定することが可能である。
また、前記各実施形態では、隙間用部材30を下枠12,52に圧入して取り付けたが、これに限らず、例えば、フック付きの係止片等で隙間用部材を下枠に係止してもよく、また、ビス止め固定や固定具を用いた固定により隙間用部材を下枠に固定してもよい。
また、前記各実施形態では、隙間用部材30を下枠12,52の長手方向略中間位置で二分割したが、これに限らず、分割しなくてもよく、また、三分割以上に分割してもよい。隙間用部材を分割しない場合、隙間用部材の脱着に際して、障子15,55を窓枠14,54から外すように構成してもよいが、隙間用部材を可撓性を有した材料から形成し、脱着に際して隙間用部材を撓ませながら下枠から引き抜くように構成することもできる。さらに、隙間用部材を三分割以上に分割した場合には、障子を窓枠見付け方向に関して片寄せしなくても、着脱できるようになるので、隙間用部材の着脱をさらに容易に実施することができるようになる。
また、前記各実施形態では、障子15の下框17の室内外両側面に垂下片172が形成され、これらの垂下片172,572がレール部125,525や室内側側壁部128,528Aと隙間用部材30との隙間30Aに挿通されるものとしたが、これに限らず、垂下片が下框17の室内側のみに形成されてもよく、また、室外側のみに形成されてもよい。下框の垂下片を室内外の片側のみに形成した場合には、下枠のレール部と隙間用部材との間の隙間を設けなくてもよく、すなわち、レール部と隙間用部材とが密接して設けられていてもよい。さらに、垂下片を室内外の片側のみに形成した場合には、垂下片が形成されない側の隙間部材や側壁部を省略することが可能である。
また、下枠12,52に設けられた風止板41は、本発明の必須要件ではなく、省略可能であり、また、前記各実施形態で説明した形態以外であっても、同様の機能を有する部材であれば代用することができる。ここで、風止板41を省略した場合には、中央隙間用部材31Aや室内側隙間用部材32Aの下枠長手方向中央側端部を、下枠12に係止部材等を介して係止させてもよく、また、中央隙間用部材31、または室内側隙間用部材32の下枠長手方向中央側端部同士を当接させてもよい。このようにすることで、弾性部で付勢された中央隙間用部材31や室内側隙間用部材32が所定の取付状態を維持できるようになる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、引違い窓や片引き窓等のサッシ窓に利用可能であって、特に、下枠の上面が略フラットに形成され、室内外の床材上面との段差を小さくしたバリアフリータイプの掃出し窓に利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る引違い窓を示す縦断面図である。 前記引違い窓を示す横断面図である。 前記引違い窓が設けられた建物の一部を示す斜視図である。 前記引違い窓を構成する下枠の一部を拡大して示す斜視図である。 前記下枠を示す縦断面図である。 前記下枠を示す平面図である。 前記下枠に設けられる隙間用部材を室内側から見た斜視図である。 図7とは異なる隙間用部材を室内側から見た斜視図である。 前記下枠の端部位置を室外側上方から見た斜視図である。 前記下枠の端部位置を室外側上方から見た斜視図である。 前記下枠の端部位置に設けられる戸当りを上方から見た斜視図である。 前記戸当りを下方から見た斜視図である。 前記戸当りの一部を断面して示す下方から見た斜視図である。 (A)〜(C)は、前記戸当りの側面図、底面図、および縦断面図である。 (A),(B)は、前記戸当りおよび隙間用部材の取付方法を示す側面図である。 (A)〜(C)は、図11〜図15とは異なる戸当りの側面図、および底面図である。 (A),(B)は、前記戸当りおよび隙間用部材の取付方法を示す側面図である。 本発明の第2実施形態に係る片引き窓を示す縦断面図である。 前記片引き窓を示す横断面図である。 前記片引き窓を構成する下枠の縦断面図である。 前記下枠を示す平面図である。 (A)〜(C)は、前記戸当りの側面図、縦断面図、および底面図である。 (A),(B)は、前記戸当りおよび隙間用部材の取付方法を示す側面図である。 本発明の変形例に係る下枠を示す平面図である。 前記変形例の下枠を示す縦断面図である。
符号の説明
10…サッシ窓である引違い窓、11,51…上枠、12,52,72…下枠、13,53…縦枠、14,54…窓枠、15,55…障子、30(31,32,33)…隙間用部材、40…横気密材であるAT材、42,43,44…戸当り、42A,43A,44A…戸当り本体部、42B…戸当り気密部(気密材連結部)、50…サッシ窓である片引き窓、61…固定面材である固定障子、121,521,721…支持面部である下枠水平面部、121H…排水孔、125,525,725…レール部、128,528A,728…室内側側壁部、129,529,729…室外側側壁部、132…縦気密材であるAT材、171,571…戸車、423,433,443…把持部、425,435,445…弾性突片(弾性部)、427…通気部。

Claims (6)

  1. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠には、前記室内外の各障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部が当該下枠の長手方向略全長に渡って設けられるとともに、これら室内外の各レール部間、またはレール部と当該下枠において当該レール部と略平行に設けられた側壁部との間には、前記下枠の長手方向に沿って延びる隙間用部材が着脱自在に取り付けられており、
    前記隙間用部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたは隙間用部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、
    前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、
    前記隙間用部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記隙間用部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢されるサッシ窓。
  2. 前記隙間用部材には、前記障子に当接する横気密材が設けられ、前記左右の縦枠には、前記障子の戸先框に当接する縦気密材が設けられており、
    前記戸当りは、前記横気密材と縦気密材とを連結する気密材連結部を有している請求項1に記載のサッシ窓。
  3. 前記下枠は、前記レール部を支持する支持面部を有し、この支持面部には、当該支持面部上の水を排水するための排水孔が設けられており、
    前記隙間用部材の端部に取り付けられる戸当りのうち、前記室内側の障子と前記縦枠との衝突を防止する室内側の戸当りは、前記排水孔の上方に設置されるとともに、排水孔の上方から当該戸当りの室外側側面までを連通させる通気部を有している請求項1または請求項2に記載のサッシ窓。
  4. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠には、当該下枠の長手方向略全長に渡って設けられ、前記障子の戸車を案内するレール部と、このレール部の室内側および室外側の少なくとも一方に当該レール部と略平行に設けられた側壁部とが設けられ、これらのレール部と側壁部との間には、前記下枠の長手方向に沿って延びる隙間用部材が着脱自在に取り付けられており、
    前記隙間用部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたは隙間用部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、
    前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、
    前記隙間用部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記隙間用部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢されるサッシ窓。
  5. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠内側に開閉自在に支持された室内側および室外側の引違い形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠には、前記室内外の各障子の戸車を案内する室内側および室外側のレール部材が当該下枠の長手方向に沿って、下枠に対して着脱自在に取り付けられており、
    前記レール部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたはレール部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、
    前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、
    前記レール部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記レール部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢されるサッシ窓。
  6. 上枠、下枠、および左右の縦枠を有する窓枠と、この窓枠に固定された固定面材と、この固定面材の室外側または室内側で開閉自在に前記窓枠内側に支持された片引き形式の障子とを備えたサッシ窓であって、
    前記下枠には、前記障子の戸車を案内するレール部材が当該下枠の長手方向に沿って、下枠に対して着脱自在に取り付けられており、
    前記レール部材における前記縦枠側の端部には、前記障子を開放した際に当該障子が前記縦枠に衝突することを防止する戸当りが、当該戸当りまたはレール部材の少なくとも一方側に設けた弾性部を介して設けられ、
    前記戸当りには、前記縦枠の側面に当接する戸当り本体部が設けられ、
    前記レール部材および戸当りの前記下枠への取り付けの際に、前記弾性部が変形して弾性力が生じ、この弾性力により前記レール部材が前記戸当りと離間する方向に付勢されるとともに、前記戸当り本体部が前記縦枠に向かって付勢されるサッシ窓。
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