JP3970199B2 - ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法 - Google Patents

ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3970199B2
JP3970199B2 JP2003102361A JP2003102361A JP3970199B2 JP 3970199 B2 JP3970199 B2 JP 3970199B2 JP 2003102361 A JP2003102361 A JP 2003102361A JP 2003102361 A JP2003102361 A JP 2003102361A JP 3970199 B2 JP3970199 B2 JP 3970199B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
absorbance
cable
life
polyolefin
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003102361A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004309277A (ja
Inventor
正樹 畑中
雅彦 中出
敬史 廣瀬
修 杉本
幸彦 並木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Co Inc
Tokyo Densetsu Service Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Tokyo Densetsu Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc, Tokyo Densetsu Service Co Ltd filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP2003102361A priority Critical patent/JP3970199B2/ja
Publication of JP2004309277A publication Critical patent/JP2004309277A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3970199B2 publication Critical patent/JP3970199B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオレフィン絶縁ケーブル、特にポリオレフィン絶縁電力ケーブル(例えばCVケーブル)の絶縁劣化寿命診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電線ケーブルにおける絶縁体材料には、ポリエチレン、架橋ポリエチレン等のポリオレフィンが多用されている。近年は、高電圧送電線や超高圧地中送電線に、架橋ポリエチレン等の耐熱性ポリオレフィンが使用されている。図1に、CVケーブルの構成例を示す。導体1の上に内部半導電層2、架橋ポリエチレン絶縁体3、外部半導電層4、遮蔽軟鋼線5、半導電性テープ6及びシース7が順次に形成されている。特に、高負荷のCVケーブルでは、ポリオレフィンの熱劣化(酸化劣化)が問題となっている。
【0003】
しかし、CVケーブルの熱劣化による寿命は、その絶縁材料の電気特性等の低下として評価することができるが、その電気特性は熱劣化が進展しても殆ど変わらず、寿命を迎えると急激に低下する。そのため、寿命診断手法としては確立されていないが、絶縁材料の熱劣化診断が一般に行われている。
【0004】
特開平6−273334号公報には、ポリオレフィン被覆が施された電線・ケーブルの経年劣化を、ポリオレフィンのラマンスペクトルを測定することにより劣化診断する方法が開示されている(特許文献1参照)。この方法では、ラマンスペクトル中のメチレン対称伸縮振動とメチレン逆対称伸縮振動に基づくピーク比を、予め求めておいた標準試料のそれと比較して劣化の程度を診断している。
【0005】
また、特開2000−346836号公報には、ケーブルがゴム、プラスチックによって絶縁された電力ケーブル線路の接続部を解体して絶縁補強層を回収し、回収した絶縁補強層の酸化度合をフーリエ変換赤外分光計(FT−IR)で吸光度を測定して、(カルボニル基の吸光度)/(メチレン基の吸光度)が0.03以上で、(二重結合の吸光度)/(メチレン基の吸光度)が0.2以上のときを寿命とする、ケーブル接続部の診断方法が開示されている(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−273334号公報(請求項1、段落番号0013等)
【特許文献2】
特開2000−346836号公報(請求項1、請求項2、段落番号0015〜0018等)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平6−273334号公報に記載された劣化診断方法は、非破壊劣化診断と言いながら、被覆樹脂が電線・ケーブルの表面以外にある場合は事実上解体の必要がある。また、該方法では、90℃で8日ないし41日加熱して熱老化させた試料について、ダンベル片試料で伸びを、シート試料でラマン分光測定装置を用いてラマンピーク比を求め、老化日数と伸び及びラマンピーク比とは相関関係があることを開示しているにすぎない。従って、当該方法では、熱劣化温度の影響が不明であり、しかも劣化寿命とラマンピーク比との関係、つまり寿命終点が確認されていないため、経年劣化を診断することは出来ても、寿命診断ができない課題がある。さらに、ラマン分光測定装置は装置の普及率が低い。
【0008】
一方、特開2000−346836号公報では、布設現場で絶縁破壊が発生したケーブル接続部を解体し、接続部から切り離した絶縁補強層の酸化度合をFT−IRによる赤外吸光度で判定して耐用寿命としているが、接続部の絶縁補強層を対象とした寿命判定であり、ケーブル本体の絶縁体を対象としたものではない。また、絶縁補強層の酸化度合をFT−IR全反射法で測定し、メチレン基とカルボニル基と二重結合の吸光度に基づき、メチレン基を基準としたカルボニル基の比率と二重結合の比率を求めたものであるため、試料表面の劣化診断には有効であるが、試料全体の劣化診断を行うことができず、さらに、劣化の進展度合を評価できない課題がある。
【0009】
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであり、ポリオレフィンが使用された絶縁ケーブルの劣化度合を寿命終点まで確認することが可能で、経時による劣化の進展度合を診断する劣化診断及び劣化寿命を予測した寿命診断ができ、しかも、高精度で簡便かつ容易に行うことができるケーブルの絶縁劣化寿命診断方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、ケーブルを構成するポリオレフィンの赤外線吸収スペクトルを経時で測定し、基準スペクトルの吸光度に対するカルボニル基の吸光度の比を求めることにより、絶縁ケーブルの劣化度合を寿命終点まで確認することが出来るとともに、その寿命終点が加熱温度とは無関係であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明のケーブルの絶縁劣化寿命診断方法は、ケーブルの絶縁体として使用されるポリオレフィンの赤外線吸収スペクトルを測定することによる、ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法であって、前記ポリオレフィンを所定の温度で加熱して熱劣化させ、加熱後のポリオレフィンのカルボニル基吸光度と基準スペクトル吸光度との吸光度比を求め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点を寿命終点とし、寿命終点の吸光度比とケーブルから切り出したポリオレフィンの吸光度比を比較して、劣化の程度を診断することを特徴とする。
【0012】
また、本発明のケーブルの絶縁劣化寿命診断方法は、ケーブルの絶縁体として使用されるポリオレフィンの赤外線吸収スペクトルを測定することによる、ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法であって、前記ポリオレフィンを所定の温度で加熱して熱劣化させ、加熱後のポリオレフィンのカルボニル基吸光度と基準スペクトル吸光度との吸光度比を求め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点を寿命終点とし、予め求めておいた寿命終点からケーブルの残寿命を推定することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるケーブルの絶縁劣化寿命診断方法を詳細に説明する。
【0014】
本発明においては、CVケーブル等のポリオレフィン絶縁ケーブルを構成するポリオレフィンを用いて、これの赤外線吸収スペクトルを測定する。図1には、CVケーブルの一例を断面図で示した。測定に用いるポリオレフィンは、ケーブルに使用されていたものを剥離したものであっても、別に調製されたものであってもよい。また、ポリオレフィンの種類は特に限定されるものではなく、実用上は架橋ポリエチレンが主となるが、ポリエチレンや、架橋あるいは無架橋ポリエチレンとエチレン酢酸ビニル共重合体とのブレンド品でもよい
【0015】
ここで、架橋ポリエチレンは、耐熱性絶縁材料として公知の材料であれば特に制限はなく、例えば、放射線による照射架橋法、有機過酸化物による化学架橋法、活性シラン基グラフト化後に水処理架橋してなるシラン架橋法によるもの等を挙げることができる。
【0016】
本発明においては、現場布設されたポリオレフィン絶縁ケーブルを構成するポリオレフィンが主たる診断対象となるが、現場布設前に予めケーブルの性能を評価するために、新品のポリオレフィンを診断対象とすることもできる。
【0017】
次に、本発明によるケーブルの絶縁劣化寿命診断方法による劣化診断、寿命診断について説明する。
【0018】
現場にて高負荷で長期間運用されたケーブルは、熱劣化が相当程度進行する。本発明の劣化診断方法では、かかる状態での熱履歴を想定して、先ず恒温槽内で長時間加熱したポリオレフィンについて、赤外線吸収スペクトルを測定する。この操作を、加熱時間を変えてケーブルの寿命終点に至るまで複数回実施する。加熱温度は、現場布設状況や、ポリオレフィンの種類等によって異なるため特に限定されるものではないが、通常、50℃〜200℃の範囲とすることが好ましい。加熱温度が50℃未満では酸化劣化の進展は極めて遅く、200℃を超えると酸化劣化が急速に進展するため寿命点評価が困難となるからである。
【0019】
次に、測定した赤外吸収スペクトルより、カルボニル基(吸光帯1660cm−1〜1800cm−1)の吸光度と基準スペクトルとの吸光度の比(=吸光度比)を求める。基準スペクトルとしては、加熱劣化の開始から寿命に至るまでの吸光度が不変な吸収帯を選択することが必須である
【0020】
赤外線吸収スペクトルの測定装置としては、測定精度(得られる吸光度)が高い点より、フーリエ変換赤外分光計(FT−IR)が望ましいが、通常の赤外分光光度計を用いてもよい。
【0021】
上記の操作を実施することによって、加熱時間と吸光度比との関係を示すデータが得られる。一般に、所定の吸収帯における試料の吸光度は試料厚と比例するが、本発明の診断方法ではカルボニル基吸光度と基準スペクトル吸光度との比、すなわち吸光度比を採用しているため、試料の厚みの影響を消去することができる。
【0022】
加熱していない新品のポリオレフィン絶縁ケーブルから切り出したフィルム状のポリオレフィンは、上記の吸光度比はゼロに近い。しかし、酸化劣化の進展(加熱時間の増加)に伴い、吸光度がほぼ直線的に増加する。一方、ケーブルの寿命自体は、例えば体積抵抗率ρが低下し始める点等として把握することができる。そして、寿命を越えて加熱されたポリオレフィンは、加熱時間に対する吸光度比の傾きが急激に増加する。従って、吸光度比/加熱時間の値を経時で捕らえ、その傾きが急変する吸光度比(或いは加熱時間)を求めることによって、ケーブルの寿命終点を確認することができる。
【0023】
更に、本発明の診断方法によれば、同一ポリオレフィンで同一種類の試料を用いた場合は、加熱温度を変えて試験しても寿命終点(寿命における吸光度比)が変化しない。また、異なるポリオレフィンやメーカー、添加剤等の種類の異なる試料を用いた場合に、寿命終点における吸光度比は試料毎に異なる値を示すケースもあるが、加熱温度を変えて試験しても寿命終点(寿命における吸光度比)は変化しない。従って、予め、劣化診断を望むポリオレフィンを用いて加熱劣化試験を実施して吸光度比を求め、加熱時間と吸光度比との関係を示すグラフ、図、データ等を作成し、寿命終点を吸光度比或いは加熱時間として求めておくことにより、加熱劣化ケーブルの残寿命を推定したり、該ケーブルの劣化度合を診断することが可能となる。
【0024】
このように、本発明の劣化診断方法によれば、劣化時の温度とは無関係に寿命終点を求めることができるので、熱劣化程度を知りたいCVケーブル等からポリオレフィンを切り出し、その吸光度比を測定することにより、如何なる温度で劣化されたかに関わらず、その熱劣化進展度合を評価することができる。また、そのCVケーブル等が実際に使用されていた期間が判っていれば、同じ条件で継続使用された場合の残寿命を推定することもできる。
【0025】
【実施例】
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
【0026】
(実施例1)
CVケーブルの絶縁体であるA社の架橋ポリエチレンから、厚さ約0.5mmのシート状の試験片を複数枚切り出した。これを、架橋分解残渣除去のため、真空恒温槽内で10−2torr、90℃の条件下で24時間熱処理した。次に、140℃に設定された恒温槽内で、各試験片を所定時間加熱処理して熱劣化させた。
【0027】
熱劣化後の試験片の赤外線吸収スペクトルを、下記に示すフーリエ変換赤外分光計(FT−IR)を用いて測定し、カルボニル基の吸光度と、基準スペクトル(1897cm−1)の吸光度の比(=吸光度比)を求めた。カルボニル基の吸収帯の例としては、1712cm−1、1732cm−1、1769cm−1を採用した。
【0028】
(フーリエ変換赤外分光計(FT−IR))
装置;Nicolet社製、フーリエ変換赤外分光装置、NEXUS670
分解能;0.09cm−1
S/N比;35000:1
【0029】
別に、熱劣化後の試験片について、体積抵抗率ρ(Ω・cm)を求めた。体積抵抗率の測定は、デジタル超高抵抗/微小電流計を用いて行った。
【0030】
加熱時間毎の各波数での吸光度比及び体積抵抗率ρを表1に、また、加熱時間と吸光度比及び体積抵抗率ρとの関係を図2に示した。
【0031】
【表1】
Figure 0003970199
【0032】
図2から明らかなように、架橋ポリエチレンの吸光度比は寿命に至るまで直線的に上昇したが、寿命終点以降は吸光度比/加熱時間の傾きが変化した。図中、体積抵抗率ρが低下し始め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点を寿命終点とした。寿命終点に至った状態での吸光度比は、採用したカルボニル基の吸収帯に拠って異なっており、1712cm−1では0.7、1732cm−1では1.1、1769cm−1では0.2であった。但し、寿命終点(加熱時間)は吸収帯に拠らずに一定であり、140℃加熱試験による寿命終点は840時間であった。
【0033】
(実施例2)
CVケーブルの絶縁体であるB社の架橋ポリエチレンから、厚さ約0.5mmのシート状の試験片を複数枚切り出した。これを、架橋分解残渣除去のため、真空恒温槽内で10−2torr、90℃の条件下で24時間熱処理した。次に、それぞれ140℃、160℃、180℃に設定された恒温槽内で、各試験片を所定時間加熱処理して熱劣化させた。
【0034】
熱劣化後の試験片の赤外線吸収スペクトルを、実施例1と同様にして、フーリエ変換赤外分光計(FT−IR)を用いて測定し、カルボニル基(1732cm−1)の吸光度と、基準スペクトル(1897cm−1)の吸光度の比(=吸光度比)を求めた。更に、実施例1と同様にして、熱劣化後の試験片について、体積抵抗率ρ(Ω・cm)を求めた。
【0035】
加熱時間毎の各加熱温度での吸光度比及び体積抵抗率ρを表2〜表4に、また、加熱時間と吸光度比及び体積抵抗率ρとの関係を図3(加熱温度:140℃、160℃)及び図4(加熱温度:180℃)に示した。
【0036】
【表2】
(加熱温度:140℃)
Figure 0003970199
【0037】
【表3】
(加熱温度:160℃)
Figure 0003970199
【0038】
【表4】
(加熱温度:180℃)
Figure 0003970199
【0039】
図3及び図4から明らかなように、架橋ポリエチレンの吸光度比は寿命に至るまで直線的に上昇したが、寿命終点を越えると吸光度比/加熱時間の傾きが変化した。図中、体積抵抗率ρが低下し始め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点(図3及び図4では、吸光度比=2.2)を寿命終点とした。寿命終点に至った状態の吸光度比は、加熱温度に拠らずに一定であった。
【0040】
以上説明した通り、本発明によれば、予め寿命終点の吸光度比を求めてお、熱劣化程度を知りたいポリオレフィン絶縁ケーブルからポリオレフィンを切り出し、その吸光度比を求めることにより、如何なる温度で劣化されたかに関わらず、その熱劣化進展度合を評価することができる。また、そのケーブルが実際に使用されていた期間が判っていれば、同一条件で継続使用された場合の残寿命を推定することもできる。
【0041】
また、本発明によれば、高精度、良操作性で汎用性、普及率の高い赤外分光計を用いており、比較的容易に劣化診断が可能であるとともに、透過法で吸光度を測定するため、試料全体の平均的な劣化程度を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 CVケーブルの構成例を示す断面図である。
【図2】 本発明の一実施例における加熱時間と吸光度比、体積抵抗率との関係を示すグラフである。
【図3】 本発明の一実施例における加熱時間と吸光度比、体積抵抗率との関係を示すグラフである。
【図4】 本発明の一実施例における加熱時間と吸光度比、体積抵抗率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 導体
2 内部半導電層
3 架橋ポリエチレン
4 外部半導電層
5 遮蔽軟鋼線
6 半導電性テープ
7 シース

Claims (6)

  1. ケーブルの絶縁体として使用されるポリオレフィンの赤外線吸収スペクトルを測定することによる、ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法であって、前記ポリオレフィンを所定の温度で加熱して熱劣化させ、加熱後のポリオレフィンのカルボニル基吸光度と基準スペクトル吸光度との吸光度比を求め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点を寿命終点とし、寿命終点の吸光度比とケーブルから切り出したポリオレフィンの吸光度比を比較して、劣化の程度を診断することを特徴とする絶縁劣化寿命診断方法。
  2. ケーブルの絶縁体として使用されるポリオレフィンの赤外線吸収スペクトルを測定することによる、ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法であって、前記ポリオレフィンを所定の温度で加熱して熱劣化させ、加熱後のポリオレフィンのカルボニル基吸光度と基準スペクトル吸光度との吸光度比を求め、吸光度比/加熱時間の傾きが変化する点を寿命終点とし、予め求めておいた寿命終点からケーブルの残寿命を推定することを特徴とする絶縁劣化寿命診断方法。
  3. ポリオレフィンが、ポリエチレン又は架橋ポリエチレンである、請求項1又は2に記載の絶縁劣化寿命診断方法。
  4. 加熱温度が50〜200℃の範囲である、請求項1〜3のいずれかに記載の絶縁劣化寿命診断方法。
  5. 吸光度比が、カルボニル基吸光度と加熱劣化の開始から寿命に至るまでの吸光度が不変である吸収帯の吸光度との比である、請求項1〜4のいずれかに記載の絶縁劣化寿命診断方法。
  6. ケーブルがCVケーブルである、請求項1〜5のいずれかに記載の絶縁劣化寿命診断方法。
JP2003102361A 2003-04-07 2003-04-07 ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法 Expired - Lifetime JP3970199B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003102361A JP3970199B2 (ja) 2003-04-07 2003-04-07 ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003102361A JP3970199B2 (ja) 2003-04-07 2003-04-07 ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004309277A JP2004309277A (ja) 2004-11-04
JP3970199B2 true JP3970199B2 (ja) 2007-09-05

Family

ID=33465809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003102361A Expired - Lifetime JP3970199B2 (ja) 2003-04-07 2003-04-07 ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3970199B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102841050A (zh) * 2012-08-31 2012-12-26 华南理工大学 一种材料耐蚀性快速检测方法
CN103308831A (zh) * 2013-05-31 2013-09-18 国家电网公司 一种基于工频耐压法的交联聚乙烯电缆抗水树性能快速检测方法

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225326A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Kansai Electric Power Co Inc:The 電力ケーブル用高分子絶縁材料の劣化診断方法
JP4821461B2 (ja) * 2006-06-29 2011-11-24 オムロン株式会社 検査方法、検査装置、プログラム、コンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4956322B2 (ja) * 2007-08-10 2012-06-20 東京電力株式会社 水トリー中のイオン分析方法
JP5412896B2 (ja) * 2009-03-13 2014-02-12 株式会社明電舎 化学種定量方法及び化学種定量装置
JP2012173183A (ja) 2011-02-23 2012-09-10 Hitachi Cable Ltd ケーブル被覆材料の寿命検査方法
JP6163882B2 (ja) * 2013-05-30 2017-07-19 株式会社安川電機 予測システム
JP6191643B2 (ja) * 2015-03-26 2017-09-06 日新電機株式会社 電線被覆劣化検出装置及び電線被覆劣化検出方法
JP6811699B2 (ja) * 2017-11-22 2021-01-13 三菱電機株式会社 絶縁劣化診断方法および絶縁劣化診断装置
CN108693195B (zh) * 2018-05-18 2020-11-27 云南电网有限责任公司电力科学研究院 绝缘子表面污秽程度测量方法、装置及系统
CN112798519B (zh) * 2020-12-21 2023-07-07 西北工业大学 防腐涂层剩余寿命的评估方法
CN114113850B (zh) * 2021-11-24 2023-03-31 西安交通大学 一种基于消耗动力学模型的交联聚乙烯电缆绝缘寿命预测方法及系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102841050A (zh) * 2012-08-31 2012-12-26 华南理工大学 一种材料耐蚀性快速检测方法
CN102841050B (zh) * 2012-08-31 2014-12-31 华南理工大学 一种材料耐蚀性快速检测方法
CN103308831A (zh) * 2013-05-31 2013-09-18 国家电网公司 一种基于工频耐压法的交联聚乙烯电缆抗水树性能快速检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004309277A (ja) 2004-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3970199B2 (ja) ケーブルの絶縁劣化寿命診断方法
Kim et al. Investigation of dielectric behavior of thermally aged XLPE cable in the high-frequency range
CN108508337B (zh) 用于评估xlpe电缆绝缘老化状态的介电分析方法
CN110672644B (zh) 电缆缓冲层状态评价方法及系统
Kemari et al. Experimental investigation and signal processing techniques for degradation assessment of XLPE and PVC/B materials under thermal aging
JP4001439B2 (ja) ケーブル接続部の診断方法
CN111693826A (zh) 一种核级电力电缆老化程度诊断方法
Mecheri et al. Characterization of laboratory aged MV XLPE cables using dielectric losses factor measurements
JP2007225326A (ja) 電力ケーブル用高分子絶縁材料の劣化診断方法
Das et al. Estimation of moisture content in XLPE cable insulation using electric modulus
JP3341986B2 (ja) 被覆ケーブルの余寿命推定方法
JP2000241351A (ja) 蛍光分析装置を用いた架橋ポリエチレンの劣化診断方法
CN113138325B (zh) 交联聚乙烯电缆绝缘低频介质损耗解耦的快速诊断方法
Montanari et al. Application of oxidation induction time and compensation effect to the diagnosis of HV polymeric cable insulation
Sarma et al. Accelerated ageing tests on polymeric cables using water-filled tanks-a critical review
JP3387825B2 (ja) 被覆ケーブルの余寿命推定方法
JP3286596B2 (ja) 被覆ケーブルの劣化診断方法および余寿命推定方法
JP6911875B2 (ja) 電力ケーブルの製造方法および電力ケーブルの検査方法
JPH04204253A (ja) 電線・ケーブルの劣化診断法
JP6872148B2 (ja) 電力ケーブル
Moreno et al. Accelerated corona discharge performance of polymer compounds used in high voltage outdoor insulators
Kosuke et al. Proposal of a Diagnostic Method on Insulating Materials for Cables using a Partial Heating Technique in Current-Integral Charge Method
JPH11118773A (ja) トリー劣化診断方法
JPH062518U (ja) トリー検出体を有する電力ケーブル
JP4553421B2 (ja) 回転電機の残存絶縁破壊電圧値の推定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070206

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070605

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3970199

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term