JP3969358B2 - 靴底 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にゴルフ用に最適な靴でありながら、ゴルフ以外の日常一般的な用途にも使用できる靴の靴底、特に靴底のパターンの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ゴルフ用靴の靴底としては、複数の金属製又はゴム製の突起を設けた靴底がある。
このような靴底は、大別して以下の3種類がある。第1の靴底は、金属製又はゴム製の突起を芝生に突き刺して靴の滑りを止めるゴルフシューズの靴底である(特許文献1参照)。
また、第2の靴底は、多方向にランダムに突起を向けて形成した靴底である(特許文献2〜6参照)。
そして、第3の靴底は、主に前後方向に突起を配置した靴底である(特許文献7〜9参照)。
【0003】
【特許文献1】
実開平6−46502号公報(請求項1、第1図)ゴルフシューズ
【特許文献2】
実用新案登録第3006410号公報(請求項1,第1図)ノンスリップキャディシューズ
【特許文献3】
特開平11−164703号公報(請求項1,第1図)ゴルフシューズ
【特許文献4】
特許第2946215号公報(請求項1,第1図)ゴルフ用靴
【特許文献5】
特許第3134155号(請求項1,第1図)ゴルフシューズ用スパイク鋲
【特許文献6】
特許第3134156号(請求項1,第1図)ゴルフシューズ用スパイク鋲
【特許文献7】
特開2001−299406号公報(請求項1,第1図)ゴルフシューズ
【特許文献8】
特開2002−45203号公報(請求項1,第1図)ゴルフ靴
【特許文献9】
特開2002−45205号公報(請求項、第1図)ゴルフ靴
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のゴルフ用靴等は、非常に複雑な運動であるゴルフスイングには、防滑性能向上の観点から未だ改良の余地がある。
【0005】
特許文献1の金属製の突起を備えた靴底は、靴底からの突き上げ感があったり、また、ゴルフコース中に設けられた歩行用通路の路面、クラブハウス等の建物内を歩行すると路面や床を痛める等の問題があった。また、金属製の突起を備えた靴底は、コンクリート製のものが多い坂道等では滑る危険があった。さらに、パッテンググリーンを痛めるため、近年では金属製の突起を備えた靴底はゴルフシューズ用としてはあまり好まれて用いられていない。
【0006】
一方、特許文献2〜6の靴底は、突起が芝生に刺さり易いものの芝生面上での安定性が悪く、滑り易い。例えば、歩行時の体重を靴底全体に乗せた場合に、靴底が芝生面とスリップを起こし易いという問題があった。しかも、アスファルト面を歩行する場合には、突起が摩耗してしまい、損傷が激しく、耐久性及び衝撃吸収性に問題があった。これらの靴底は、スイング時と歩行時のグリップの調和が図られていないと考えられ、安定性が悪く、日常一般的な用途には向かない。
【0007】
また、特許文献7〜9の靴底は、ゴルフのスイング時に靴底にかかる力すべてに対応しきれていない。したがって、ゴルフのスイングの際に芝生面上で最適なグリップ力を得ることができず、靴底が芝生面とスリップを起こすことがある。スリップが起こると、スイングフォームが乱れて正確な打球を行えないという問題点があった。
【0008】
本発明者は、トップ位置からインパクトにかけて足にかかる力のベクトル(すなわち大きさと方向)について解析を行った結果、以下のことが判明した。つまり、ゴルフのスイング中にかかる力の主な方向として、靴の前方を12時の方向とした場合に、右足では3時から6時までの時計回りに足裏の中心から放射線状に働き、左足では2時から8時まで(又は7時程度)反時計回りに足裏の中心から放射状に働いている(図2参照)。なお、この場合はゴルフプレーヤーが右利きの場合の説明である。
【0009】
すなわち、本発明者が解析したところによると、ゴルフスイングは、軸足では、力は踵から爪先に向かう2方向のみにかかるのではなく、放射状に働き、スイングの進行に応じて、経時的に移行する。詳細には、テイクバックの際にかかる力は右利きプレーヤーの左足では2時から4時まで時計回りに放射状に働く。トップ位置では力は足の打撃方向後寄り(ゴルファーの軸足にとってのインサイド寄りの約5時の方向)に主としてかかっている。ダウンスイングからインパクトへのスイングの進行に応じて、主として力のかかる位置は足の中央へ(約3時の方向)と時系列的に放射状に移行する。そして、インパクトからフォロースルーへのスイングの進行に応じて、力の方向も完全な爪先方向(約12時の方向)へ、さらには前寄り(ゴルファーの軸足にとってのアウトサイド寄りの約11時の方向)へ、そしてやや前側向きな爪先方向から土踏まず方向(約8時の方向)へと経時的に移行する。つまり、トップからフォロースルーにかかる力は2時から8時(又は7時程度)まで反時計回りに放射状に働き、移行する。
【0010】
次に蹴足では、力は爪先から踵に向かう2方向ではなく、放射状に働き、スイングの進行に応じて、経時的に移行する。詳細には、テイクバックでは力は足の打撃方向後寄り(ゴルファーの蹴足にとってのアウトサイド寄りの約1時の方向)に主としてかかっている。テイクバックの始動からトップにかけて、主として力のかかる位置は足の中央へ(約3時の方向)、そして後寄り(ゴルファーの蹴足にとってのアウトサイド寄りの約6時の方向)へと、3時から6時までの時計回りに放射状に働き、移行する。
【0011】
一方、靴底の中央部は、主として靴底の装着者による荷重が靴底と直交する方向に加えられている際に、グリップ力を発揮するために重要となる部分であり、靴の周縁部における靴底の形状とは異なる配慮を必要とするものである。
【0012】
そこで、本発明は以上のような問題点に鑑み、上記知見に基づいてなされたものであり、その目的は、芝生面を歩行する際、及び靴底にかかる力の方向が時間とともに変化する非常に複雑な運動であるゴルフスイングの際に芝生面上で最適なグリップ力を発揮するとともに、ゴルフコース又はクラブハウスの床面の損傷を防止することができ、しかも、アスファルト面等を歩行しても突起の摩耗、損傷が少なく、安定性、耐久性及び衝撃吸収性に優れ、芝生面、アスファルト面を問わず日常一般的な用途の靴にも使用できる優れた利便性を有する靴底を提供することである。
さらに、本発明の目的は、ゴルフのスイング時と歩行時のグリップ力との調和を図り優れた安定性を備える靴底を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る靴底は、ゴルフスイングの際に芝生上で最適なグリップ力を有する靴底を開発するにあたり以下の点を考慮し、最適なグリップ力を追究した。
1.スイング時における最適なグリップ方向を生じる柱状突起の配置と形状
2.芝生の茎、根又は葉との噛み合いに適した柱状突起の配置と隣接する柱状突起の間隙と形状
3.歩行時における安定性と適当なグリップ力を生じる柱状突起の形状と配置
4.靴底の材質
【0014】
以下、各項目毎に説明する。
1.スイング時における最適なグリップ方向を生じる柱状突起の配置と形状
本発明に係る靴底では、複数及び複数種の柱状突起を、靴の裏面の外縁部に異なる種々の方向を向くように配置する。すなわち、第1から第3の柱状突起を、第1の柱状突起を中心として円弧又は楕円弧の外側約半分に該当する部分に、第2及び第3の柱状突起を配置し、柱状突起の側面によって構成される壁状の滑り止め面が種々の方向を向くように配置するのである。特に、第2の柱状突起を、その一側面がゴルフプレーヤーのスイング時にかかる力の方向に対して直交する向きに配置してあると、力を的確に受け止めることができ効果的である。
【0015】
さらに、第2の柱状突起を、第1の柱状突起を中心として円弧又は楕円弧の外側約半分に該当する部分であって、靴の側方、斜め前方及び前方に対向する向きに3箇所配置する。さらに、この第2の柱状突起を含む円弧又は楕円弧状に配置された柱状突起群をあたかも1ユニット突起のようにして、第2の柱状突起の一側面によって構成される壁状の滑り止め面が異なる種々の方向を向くように複数配置した場合には、ゴルフスイングの際に靴中央部から外側部に向かって連続的に靴底に発生する力と対向でき、スイング中にかかる力(反時計回りと放射状に働く力)のほとんどに対応することができるため、強いグリップ力を生み出すことが可能である。
【0016】
2.芝生の茎、根又は葉との噛み合いに適した柱状突起の配置と隣接する柱状突起の間隙と形状
柱状突起を上記のように配置するとともに、上記柱状突起間に芝生の茎、根又は葉が入り込んで強く嵌合する適度な間隙を有するように互いに適宜の間隔をなすように各柱状突起を配置するのである。このように、芝生の茎、根又は葉との噛み合いに適した柱状突起の配置と隣接する柱状突起の間隙と形状を考慮することにより、隣接する柱状突起の間に形成される隙間に芝生の茎、根又は葉が入り込んで強く嵌合するため、強いグリップ力を生み出すことが可能である。柱状突起間の隙間は、およそ1.0mm〜6.0mmの範囲内、すなわち、約1.0mm、約2.0mm、約3.0mm、約4.0mm、約5.0mm、約6.0mmなどから選択してあることが好ましい。
【0017】
3.歩行時における安定性と適当なグリップ力を生じる柱状突起の形状と配置
歩行に対しての柱状突起の形状をギザギザの形状にし、そのポイント(柱状突起)を互い違いに配置することにより、前後の歩行に対する強いグリップ力が生まれる(図8(a)参照)。
また、硬い路面の上を歩行する場合は、ギザギザ部分が撓むことで程良いクッション性が生まれ足にかかる負担を軽減する効果がある(図8(b)参照)。
さらに、雨の日の使用においては、ギザギザ部分の溝が適度に水を排出するため、濡れた路面でもグリップ力に優れている。
【0018】
4.靴底の材質
靴底の材質を、最適な配合のオイル添加剤入り耐摩ゴムとすることにより、ゴルフコース又はクラブハウスの床面の損傷を防止することができ、しかも、アスファルト面等を歩行しても突起の摩耗、損傷が少なく、耐久性及び衝撃吸収性に優れている。
【0019】
本願請求項1記載の発明に係る靴底は、図面に使用する符号を付して説明すると、「爪先側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起4と、踵側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起5と、を靴の裏面の中央部に交互に複数配置した靴底10であって、前記各滑り止め突起4,5の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝11を形成した」ところに特徴を有するものである。
【0020】
すなわち、第1及び第2の滑り止め突起4,5の形状を、前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝11を形成してギザギザの形状にし、その第1及び第2の滑り止め突起4,5を靴の裏面の中央部に互い違いに配置したことにより、特に靴の前後方向に強いグリップ力が生まれ、靴底全体に体重を乗せた際の安定性とグリップ力に優れるとともに靴底10を前後方向に動かしたり斜面を斜め方向に上り下りするなどの歩行の際に好適なグリップ力が得られるのである。
【0021】
また、アスファルト等の硬い路面を歩行する場合には、第1及び第2の滑り止め突起4,5の先端部であるギザギザ部分が撓むことにより、程良いクッション性が生まれ、足にかかる負担を軽減する効果がある。
【0022】
さらに、雨天の際のゴルフプレーや歩行の場合には、溝11が適度に水を排水するので、濡れた路面でもグリップ力に優れている。
【0023】
また、請求項2記載の発明に係る靴底は、「爪先側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起4と、踵側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起5と、を靴の裏面の中央部に交互に複数配置した靴底10であって、前記各滑り止め突起4,5の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝11を形成するとともに、左右方向の係止力を増大させる凹部12を当該滑り止め突起4,5の先端部に複数設けた」ところに特徴を有するものである。
【0024】
すなわち、請求項2記載の発明に係る靴底10は、請求項1記載の発明に係る靴底と同様の作用を有するとともに、第1及び第2の滑り止め突起4,5の先端部に凹部12が形成してあることにより、第1及び第2の滑り止め突起4,5の先端部の表面面積が凹部12がない場合より広いので左右方向の係止力を増大させることができ、より強いグリップ力が生まれる。さらに、凹部12が形成してあることにより、より先端部が撓み易く、衝撃吸収力及び安定性に優れる。
【0025】
また、請求項3記載の発明に係る靴底は、「爪先側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起4と、踵側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起5と、を靴の裏面に交互に配置した靴底10であって、前記各滑り止め突起4,5は、先端面に複数の溝11を備えるとともに、靴底10からの高さが高い方の辺がより低い方の辺より長く形成された略台形の底面を有する四角柱状に形成されている」ところに特徴を有するものである。
【0026】
すなわち、請求項3記載の発明に係る靴底は、先端部に溝11を備えるとともに、略台形の底面を有する四角柱状に形成し、その第1及び第2の滑り止め突起4,5を靴の裏面の中央部に互い違いに配置したことにより、スイングの際の安定性が得られるとともに、靴底10からの高さが高い方の辺が防滑壁として作用し、靴の前後方向の力に強いグリップ力が生まれるので、靴底10を前後方向に動かす歩行の際に特に好適なグリップ力が得られる。
【0027】
また、請求項4記載の発明に係る靴底は、「爪先側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起4と、踵側ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起5と、を靴の裏面に交互に配置した靴底10であって、前記各滑り止め突起4,5は、靴底10と水平方向の断面形状が略台形の底面をなす四角柱状に形成されているとともに、前記各滑り止め突起4,5の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝11を有する柱状の滑り止め突起4,5を互いに離間させて靴底10の中央部に複数配置した」ところに特徴を有するものである。
【0028】
すなわち、略台形の底面を有する四角柱状に形成するとともに、複数の溝11を有する柱状の滑り止め突起4,5を互いに離間させて靴底10の中央部に複数配置したことにより、靴の前後方向の力に強いグリップ力を得ることができるのである。
【0029】
また、請求項5記載の発明に係る靴底は、請求項1〜4の何れかに記載の靴底において、「前記第1の滑り止め突起4及び第2の滑り止め突起5は、靴の前後方向に複数の列をなすように配置されており、その左右の列で互いにその位置がずれて配置されている」ところに特徴を有するものである。
【0030】
さらに、請求項6記載の発明に係る靴底は、請求項1〜5の何れかに記載の靴底において、「滑り止め突起4,5の高さは、その最大高さが靴底10からの高さ約3.0mmから7.0mmの範囲から選択され、その最低高さが靴底からの高さ約1.0mmから5.0mmの範囲から選択される」ところに特徴を有するものである。
【0031】
請求項8記載の発明に係る靴底は、請求項1〜7の何れかに記載の靴底において、「各滑り止め突起4,5は、オイル添加剤入り耐摩ゴムからなる」ところに特徴を有するものである。
【0032】
請求項9記載の発明に係る靴底は、請求項1〜8の何れかに記載の靴底において、「各滑り止め突起4,5の隙間が芝がからみ合うのに適した寸法、すなわち、約1.0mm〜6.0mmの範囲となるように形成されている」ところに特徴を有する。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例に基づき図を参照して説明する。図1は、本発明に係る靴底の外観を示す斜視図である。靴底10は、図1に示すように、靴の裏面に合成ゴムからなる柱状突起1,2,3,4,5,6,7が複数形成してある。
【0034】
靴底10は、ゴルフスイングの際の適切なグリップ力と歩行の際の適切なグリップ力との調和を図り最適なグリップ力を得るために、以下のように柱状突起1,2,3,4,5,6,7が配置してある。まず、柱状突起1,2,3,6,7は、靴底10を傾けた姿勢でグリップするゴルフスイングの際の最適なグリップ力を得るために、互いに適宜の間隔をなすように靴底10の左右両側部に複数配置してある。一方、柱状突起4,5は、体重を靴底10全体に乗せる場合や斜面を上り下りする際グリップする歩行の際の最適なグリップ力を得るために、互いに離間させて靴底10の中央部に複数配置してある。
【0035】
そして、柱状突起1,2,3は、図2及び3に示すように、芝生面に刺さり易い細長い柱状突起1,2と、柱状突起1,2より太く短く形成され、芝生を押圧し易くした柱状突起3と、を互いに適宜の間隔をなすように裏面に配置するとともに、各柱状突起1,2,3の側面によって構成される壁状の滑り止め面が右利きのゴルフプレーヤーのスイング時の左足にかかる約2時〜約8時の反時計回りの力F11〜F18の経時方向に対応するように、各柱状突起1,2,3を左足の爪先から土踏まずに対応する靴の裏面の外縁部に異なる種々の方向を向くように配置してある。勿論、柱状突起1,2,3の配置は、上記スイング時の左足にかかる約2時〜7時の反時計回りの力F11〜F19の経時方向に対応する配置であっても良い。
【0036】
また、同様にして、各柱状突起1,2,3の側面によって構成される壁状の滑り止め面が右利きのゴルフプレーヤーのスイング開始後の右足にかかる約3時〜約6時の時計回りの力F21〜F25の経時方向に対応するように、各柱状突起1,2,3を左足の爪先から土踏まずに対応する靴の裏面の外縁部に異なる種々の方向を向くように配置してある。
【0037】
さらに、左足の土踏まずから踵に対応する靴の裏面の左右両外縁部においては、各柱状突起1,2,3の側面によって構成される壁状の滑り止め面が右利きのゴルフプレーヤーのスイング時の左足にかかる約2時〜約8時の反時計回りの力の経時方向、及び同プレーヤーのスイング開始後の右足にかかる約3時〜約6時の時計回りの力の経時方向に対応するように、各柱状突起1,2,3が配置してある。
【0038】
また、柱状突起1,2,3は、図4(a)に示すように、柱状突起3を、芝生面に刺さり易い柱状突起1,2より0.5mm〜3.0mm短く形成し、芝生を押圧し易くするとともに、靴の外縁部側に弧をなす半円上又は半楕円上に互いに適宜の間隔をなすように配置し、かつ、その柱状突起間に形成される隙間が異なる種々の方向を向くようにしてある。これにより、ゴルフの際の靴底10と芝生面との関係は、図4(b)に示すように、隣接する柱状突起の間に形成される隙間に芝生の茎、根又は葉が入り込んで強く嵌合し、異なる種々の力の方向に対応でき、強いグリップ力を生み出すことができる。
【0039】
すなわち、柱状突起1,2,3は、互いに適宜の間隔をなすように裏面に配置し、第1の柱状突起1を中心として円弧又は楕円弧の外側約半分に該当する部分に、第2及び第3の柱状突起2,3を配置してあるのである。
【0040】
複数の柱状突起1,2,3は、図5に示すように、複数の柱状突起2の側面が互いに異なる方向を向くようにその配置角度が変更して形成してある。このように複数の柱状突起2が異なる種々の方向に向くように配置してあると、ゴルフスイングの際の経時的に変化する靴中央部から外側部に向けて放射状に変化する靴底10にかかる種々異なる方向の力F11〜F19の向きに対応でき、最適なグリップ力を得ることができる。
【0041】
さらに換言すれば、これら柱状突起1,2,3は、図6に示すように、柱状突起2を柱状突起1を中心として放射状に3方向に配設し、柱状突起3を柱状突起2の間に配設して、柱状突起1,2,3を略半円弧状に並べて配置するとともに、半円弧状に配置される複数の柱状突起2の外側面がスイング時に靴の側方F、斜め前方Fo及び前方Ffに向かって連続的に発生する力と対向する向きに形成してあるのである。
【0042】
柱状突起1は、特に細長い略円柱状に形成してあり、芝の根本まで刺さり易くなっており、柱状突起1の先端部の面積が、柱状突起1の基端部の面積より狭くなるように形成してある。つまり、縦断面が略台形となるような先細りの円柱状に形成してあるのである。また、柱状突起1の硬度は、JIS−A硬度65〜90度の範囲内から選択してある。
【0043】
柱状突起2は、略三角柱状に形成してあり、柱状突起2の先端部の面積が、柱状突起2の基端部の面積より狭くなるように形成してある。つまり、縦断面が略台形となるような先細りの角柱状に形成してあるのである。また、柱状突起2の硬度は、柱状突起1と同様の硬度範囲内から選択してある。
【0044】
また、柱状突起2は、柱状突起2の一側面がゴルフプレーヤーのスイング時にかかる力の方向に対して直交する向きに配置してあり、ゴルフスイングの際に靴底10にかかる力に対して適切にグリップ力を発揮することができるようにしてある。
【0045】
さらに、柱状突起2の側面に、先端部から基端部にかけて鉛直方向に互いに適宜の間隔をなすように形成された2つの細長い溝2aを設けると、さらに滑り止め効果を発揮することができる。また、側面の溝2aにより、優れた排水効果を発揮し、例えば芝生面が濡れている場合であっても優れたグリップ力を発揮できる。
【0046】
また、柱状突起3は、略六角柱状に形成してあり、柱状突起1,2と同様に柱状突起3の縦断面が略台形となるように、先細りの略六角柱状に形成してある。柱状突起3の高さは、柱状突起1,2の高さより低く形成してある。柱状突起3の先端部の芝当接面には、細長いスリット状の凹部3aを形成してある。これにより、排水効果を有するとともに、先端部が撓み易く、芝を押圧し易い。
【0047】
また、柱状突起3は、図7に示すように、柱状突起1,2より太く短く形成され、芝生を押圧し易くした柱状の突起である。また、柱状突起3の硬度は、JIS−A硬度55度〜80の範囲内であって、柱状突起1,2より低い硬度に設定してある。よって、柱状突起1,2の硬度は、柱状突起3の硬度より高い。このように、柱状突起1,2の硬度を、柱状突起3の硬度より高くしてあると、柱状突起1,2が、より芝生面に刺さり易く、かつ、芝への食い込みが良くなるとともに、ゴルフスイングの際の力に負けない。また、このようにしてあると、柱状突起3の硬度が、柱状突起1,2の硬度より低く柔らかいことにより、安定性を良くし、歩行時の突き上げを吸収することができる。
【0048】
さらに、柱状突起3は、硬度が高い柱状突起1,2の先端部の面積と、硬度が低い柱状突起3の先端部の面積とが、面積比1対1〜1対3の範囲内から選択してあると、柱状突起1,2が芝に食い込む面積と柱状突起3が芝に食い込む面積の比率が同等乃至前者より後者の面積比率が大きくなり、バランス良くグリップさせることができる。
【0049】
一方、靴底10には、図8に示すような、前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝11を有する柱状突起4,5を互いに離間させて靴裏の中央部に複数配置してある。靴底10の前部には、3列で約24個、中央部には、2列で約12個、後部には、3列で約17個設けられており、何れも靴底10の面積における約25%〜50%程度を占めるように設けてある。本実施例では、前部が靴底の約40%、中央部が約25%、後部が約60%程度に設定してある。
【0050】
柱状突起4,5は、主として靴の装着者による荷重が靴底と直交する方向に加えられる際に、グリップ力を発揮するために重要となる部分であり、ゴルフスイングの際、及び歩行の際の靴の前後方向にかかる力などに対応する滑り止め突起として作用するものであり、前方ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された柱状突起4と、後方ほど靴底10からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された柱状突起5とを交互に配置したものである。
【0051】
また、柱状突起4、5は、最も高い先端部のみを平らに形成してある。一方、これ以外の複数のノコ歯状の柱状突起4,5の先端部には、前後方向の一歯飛びに左右方向の係止力を増大させる凹部12を柱状突起4,5の先端中央部に形成してある。また、柱状突起4,5は、靴底10からの高さが高い方の辺がより低い方の辺より長く形成された略台形の底面を有する四角柱状に形成してある。
【0052】
さらに、柱状突起4,5は、靴の前後方向に複数の列をなすように配置してあり、その左右の列で互いにその位置がずれて配置してある。その柱状突起4,5の高さは、その最大高さが靴底10からの高さ約3.0mmから7.0mmの範囲から選択され、その最低高さが靴底からの高さ約1.0mmから5.0mmの範囲から選択してある。
【0053】
柱状突起6は、略四角柱状に形成してあり、靴底10の周縁部に略全周に適宜の間隔をあけて形成してある。柱状突起6の高さは、柱状突起3の高さより低くしてある。柱状突起6の硬度は、柱状突起3の硬度と同等であり、芝生を押圧し易くしてある。これにより、柱状突起1,2,3を補うとともに、靴底10の安定性を補強し、突き上げ感をなくすように作用している。
【0054】
柱状突起7は、先端部が略Z字柱状で、この略Z字状の一辺によって構成される壁状の滑り止め面が靴底の横滑り方向に対応するように、足の土踏まずに対応する靴底10のアウトサイド側の外側に配置してある。さらに、靴底10のインサイド方向ほど靴底10からの高さがアウトサイド方向へ徐々に低くなるような略三角柱状とが組合わされたような形状に形成してある。柱状突起7の高さは、略Z字柱状の両側の最先端部の高さが、柱状突起1,2の高さと同等であり、略Z字柱状の中央部である一辺の高さが、柱状突起3の高さと同等にしてある。また、柱状突起7の硬度は、柱状突起1,2の硬度と同等であり柱状突起3の硬度より高い。したがって、柱状突起7は、芝生面に刺さり易く、芝生を押圧することができ、横滑りの原因となる靴底10にかかる横方向の力を極めて強力に捉えることができ、横滑りに効果的である。
【0055】
図9は、硬度の高い柱状突起1,2,7と硬度の低い柱状突起3,4,5,6との配置を示す靴底10全体の底面図である。靴底10は、図9に示すように、硬度が高い柱状突起1,2,7の先端部の面積は右上がり斜線で表され、硬度が低い柱状突起3,4,5,6の先端部の面積は左上がり斜線で表されている。硬度が高い柱状突起1,2,7の先端部の面積と、硬度が低い柱状突起3,4,5,6の先端部の面積とが、面積比約1対1〜1対3の範囲内、すなわち、5:4,1:1,2:3,1:2,1:3などから選択してあると、柱状突起1,2,7が芝に食い込む面積と柱状突起3,4,5,6が芝に食い込む面積の比率が同等乃至前者より後者の面積比率が大きくなり、バランス良くグリップさせることができる。
【0056】
各柱状突起1〜7は、表1に示すように、ゴム、オイル及び安定剤を所定の比率で配合したオイル添加剤入り耐摩ゴムからなるものである。
【0057】
図10は、本発明に係る靴底10とスイング前半のその靴底10にかかる力の方向とを示す靴底10全体の底面図であり、図11は、本発明に係る靴底10とスイング中半のその靴底10にかかる力の方向とを示す靴底10全体の底面図であり、図12は、本発明に係る靴底10とスイング後半のその靴底10にかかる力の方向とを示す靴底10全体の底面図である。図11〜13に示したように、ゴルフスイングの際の経時的に変化する異なる種々の方向に的確に捉える配置となっており、優れたグリップ力を有している。
【0058】
このようにして、複数の柱状突起1,2,3が、靴の裏面の左右両側部に所望の異なる種々の方向に向けて配置してあるので、ゴルファーの足のグリップして欲しい最適な位置で、最適なグリップ力を得られる。また、複数の柱状突起1,2,3の配置位置が左右両側部であり、柱状突起1,2,3の硬度の違い、高さの違い、及び先端部の面積比をバランス良くしたことにより、靴底10全体に荷重をかけている場合や歩行の際のグリップ力を阻害することがない。
【0059】
また、クラブハウス等の床面の損傷を防止することができ、しかも、アスファルト面等を歩行しても突起の摩耗、損傷が少なく、耐久性及び衝撃吸収性に優れ、日常一般的な用途の靴にも使用でき、優れた利便性を有する。
【0060】
さらに、靴底10の中央部に柱状突起4,5を上述のように配置したことにより、ゴルフのスイング時と歩行時のグリップ力との調和を図れることにより、優れた安定性を備えることができる。すなわち、柱状突起4,5の接地面の形状(靴底と水平方向の断面形状)を台形状とし、かつ、左右に隣接する突起4,5の方向を前後逆方向とするとともに、柱状突起4,5を靴の裏面の中央部に互い違いに配置し(すなわち、左右の柱状突起4,5の前後位置を若干ズラして柱状突起4,5の間に形成される隙間を迷路状(ジグザグ状)としたこと。)、柱状突起4,5の間の隙間に芝が複雑にからみ合うようにしたことにより、靴の前後方向及び左右方向・斜め方向に強いグリップ力が生まれ、ゴルフコースのように複雑な起伏のある場所(斜面)を様々な方向に歩行する際及びそのような斜面上においてボールを打つ際などに好適なグリップ力が得られる。また、アスファルト等の硬い路面を歩行する場合には、柱状突起4,5の先端部であるギザギザ部分が撓むことにより、程良いクッション性が生まれ、足にかかる負担を軽減する効果がある。
【0061】
さらに、雨天の際のゴルフプレーや歩行の場合には、柱状突起4,5に有する溝11が適度に水を排水するので、濡れた路面でもグリップ力に優れている。
【0062】
(実施例)
オイル添加剤入り耐摩ゴムを柱状突起1,2,7にのみ対応する金型に仕込んで加熱・加圧し、先に柱状突起1,2,7を成形し、その後、オイル添加剤入り耐摩ゴムを金型全面に仕込んで加熱・加圧し、柱状突起3,4,5,6を成形して、靴底10を成形した。そして、加えられる圧力の相違からゴムの密度が相違し、柱状突起1,2,7の硬度はJIS−A硬度75度を得、柱状突起3,4,5,6の硬度はJIS−A硬度65度を得る。この靴底10にアッパー部、インソール等を取り付けて、実施例のゴルフ靴を得た。このゴルフ靴の柱状突起1〜7の形状と配置は、図1,4,6,7,8に示される通りである。
【0063】
柱状突起1は、柱状突起1の先端部の直径の長さが約4.0mmであり、柱状突起1の基端部の直径の長さが約5.0mmである。柱状突起1の高さは、約6.0mmである。また、柱状突起1の硬度は、JIS−A硬度75度とした。
【0064】
柱状突起2は、柱状突起2の先端部の一辺の長さはそれぞれ約4.0mm,約5.0mm,約7.0mmである。また、第2の柱状突起2の基端部の一辺の長さはそれぞれ約6.0mm,約8.0mm,9.0mmである。柱状突起2の高さは、約6.0mmである。また、柱状突起2の硬度は、柱状突起1の硬度と同じにした。
【0065】
柱状突起3は、柱状突起3の高さを約5.0mmにした。また、柱状突起3の硬度は、JIS−A硬度65度にした。
【0066】
柱状突起4は、柱状突起4の高さを、最高約6.0mm、最低5.0mmにした。また、柱状突起4の硬度は、柱状突起3の硬度と同じにした。
【0067】
柱状突起5は、柱状突起5の高さ及び硬度を、柱状突起4と同様にした。
【0068】
柱状突起6は、柱状突起6の高さを、約4.0mmにした。また、柱状突起6の硬度は、柱状突起3の硬度と同じにした。
【0069】
柱状突起7は、柱状突起7の高さを、最高約6.0mm、最低5.0mmにした。また、柱状突起7の硬度は、柱状突起1,2と同じく、JIS−A硬度75度にした。
【0070】
[比較例]
比較例のゴルフ靴の突起の形状と配置は、例えば図13,14に示される通りである。すなわち、靴底80は、図13に示すように、爪先方向に凸な線に沿って形成されている爪先側防滑突起と、踵方向に凸な線に沿って形成されている踵側防滑突起を備えている。また、靴底90は、図14に示すように、主に前後方向に突起が配置してある。
【0071】
[グリップ性能の評価]
実施例及び比較例のゴルフ靴に重りを挿入した状態で人工芝の上に置き、バネ計りでシューズを縦方向、横方向に押して何kgで動き出すかを測定した(静摩擦力測定)。この結果が、下記の表2乃至7に示されている。また、表8には、表2から5におけるTOE方向に押した場合の実験結果を集計し、靴内の加重と摩擦抵抗値との関係としてまとめたものである。ここで、靴内の加重が35kgの摩擦抵抗値の記載は、それぞれの靴底の摩擦抵抗値の実験結果4点を散布から直線近似し、算出したものである。
【0072】
表8において、何れの加重においても、本実施例のゴルフ靴の摩擦抵抗値が最も高く、比較例1乃至6の何れのゴルフ靴よりも、グリップ力があり、滑りにくいことが解る。この評価より、本発明の優位性が明らかにされた。なお、表2乃至7に示すように、靴内の加重と摩擦抵抗との関係は、何れの方向、芝の種類の長短の如何によらず、本発明の優位性が明らかである。
【0073】
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能である。例えば、柱状突起の材質、寸法、形状、靴底の柱状突起の個数、配列、柱状突起の製法は、上記及び図示したものに何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能である。
【0074】
靴底10は、左右共通の靴底パターンで形成されており、右利き、左利き関係なく、両方の靴底10に適用でき、ゴルフスイングの際の力の向きに対応できることはいうまでもない。
【0075】
また、柱状突起1,2,3は、1つの柱状突起1と3つの柱状突起2と2つの柱状突起3とを組合せた1つのユニット突起群と捉えることができ、これらユニット突起群を異なる種々の方向に向けて複数配置してあっても良い。
【0076】
特に、柱状突起4,5は、本実施例では、靴底10からの高さが高い方の辺がより低い方の辺より長く形成された略台形の底面を有する四角柱状に形成してあるが、これとは逆に靴底10からの高さが高い方の辺がより低い方の辺より短く形成された略台形の底面を有する四角柱状に形成してあっても良い。
【表1】
Figure 0003969358
靴底の材質である耐摩ラバーの配合の明細を示す表である。
【表2】
Figure 0003969358
重量700g、芝の種類が短い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表3】
Figure 0003969358
重量2kg、芝の種類が短い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表4】
Figure 0003969358
重量5kg、芝の種類が短い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表5】
Figure 0003969358
重量10kg、芝の種類が短い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表6】
Figure 0003969358
重量2kg、芝の種類が長い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表7】
Figure 0003969358
重量5kg、芝の種類が長い場合の、実施例の靴底と比較例の靴底のグリップテストの比較実施結果を示す表である。
【表8】
Figure 0003969358
靴内の加重と摩擦抵抗値との関係を示す表である。
【0077】
【発明の効果】
請求項1〜9の何れかに記載の靴底によれば、ゴルフスイングの際に芝生面上で最適なグリップ力を有するとともに、クラブハウス等の床面の損傷を防止することができ、しかも、アスファルト面等を歩行しても突起の摩耗、損傷が少なく、安定性、耐久性及び衝撃吸収性に優れ、日常一般的な用途の靴にも使用できる優れた利便性を有するという効果を奏する。さらに、ゴルフのスイング時と歩行時のグリップ力との調和が図られていることにより優れた安定性を備えるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る靴底の外観を示す底面図である。
【図2】 ゴルフスイングの際に両足の靴底にかかる力の方向を示す概念図である。
【図3】 本発明に係る靴底とスイング時にその靴底にかかる力の方向とを示す靴底全体の底面図である。
【図4】 図4は柱状突起を示す図であり、図4(a)は柱状突起の高さの違いを示す図であり、図4(b)は柱状突起と芝生面との関係を示す図である。
【図5】 本発明に係る靴底とスイング開始時からスイング後までにその靴底にかかる力の方向とを示す底面図である。
【図6】 柱状突起を示す斜視図である。
【図7】 柱状突起の高さの違いと表面面積との関係を示す図であり、図7(a)は柱状突起の高さが同じ場合を示す図であり、図7(b)は柱状突起の高さを変えた状態を示す図である。
【図8】 図8は滑り止め突起として作用する柱状突起を示す斜視図であり、図8(a)はその柱状突起の形状と配置を示す斜視図であり、図8(b)は歩行の際の柱状突起の作用を示す概念図である。
【図9】 硬度の高い柱状突起と硬度の低い柱状突起との配置を示す靴底全体の底面図である。
【図10】 本発明に係る靴底とスイング前半のその靴底にかかる力の方向とを示す靴底全体の底面図である。
【図11】 本発明に係る靴底とスイング中半のその靴底にかかる力の方向とを示す靴底全体の底面図である。
【図12】 本発明に係る靴底とスイング後半のその靴底にかかる力の方向とを示す靴底全体の底面図である。
【図13】 従来の靴底の1例を示す底面図である。
【図14】 その他の従来の靴底の例を示す底面図である。
【符号の説明】
1,2,3 柱状突起(柱状突起)
2a 溝
3a 凹部
4,5 柱状突起(滑り止め突起)
6,7 柱状突起
10 靴底
80 従来の靴底1
90 従来の靴底2

Claims (9)

  1. 爪先側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起と、踵側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起と、を靴の裏面の中央部に交互に複数配置した靴底であって、
    前記各滑り止め突起の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝を形成したことを特徴とする靴底。
  2. 爪先側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起と、踵側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起と、を靴の裏面の中央部に交互に複数配置した靴底であって、
    前記各滑り止め突起の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝を形成するとともに、
    左右方向の係止力を増大させる凹部を当該滑り止め突起の先端部に複数設けたことを特徴とする靴底。
  3. 爪先側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起と、踵側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起と、を靴の裏面に交互に配置した靴底であって、
    前記各滑り止め突起は、先端面に複数の溝を備えるとともに、靴底からの高さが高い方の辺がより低い方の辺より長く形成された略台形の底面を有する四角柱状に形成されていることを特徴とする靴底。
  4. 爪先側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第1の滑り止め突起と、踵側ほど靴底からの高さが大きくなるように先端面が斜面状に形成された第2の滑り止め突起と、を靴の裏面に交互に配置した靴底であって、
    前記各滑り止め突起は、靴底と水平方向の断面形状が略台形の底面をなす四角柱状に形成されているとともに、
    前記各滑り止め突起の前後方向の鉛直断面がノコ歯状となるように先端部に左右方向を向いた複数の溝を有する柱状の滑り止め突起を互いに離間させて靴底の中央部に複数配置したことを特徴とする靴底。
  5. 前記第1の滑り止め突起及び第2の滑り止め突起は、靴の前後方向に複数の列をなすように配置されており、その左右の列で互いにその位置がずれて配置されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の靴底。
  6. 滑り止め突起の高さは、その最大高さが靴底からの高さ約3.0mmから7.0mmの範囲から選択され、その最低高さが靴底からの高さ約1.0mmから5.0mmの範囲から選択されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の靴底。
  7. 滑り止め突起は、JIS−A硬度55度〜80度の範囲内から選択されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の靴底。
  8. 各滑り止め突起は、オイル添加剤入り耐摩ゴムからなることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の靴底。
  9. 各滑り止め突起の隙間が芝がからみ合うのに適した寸法、すなわち、約1.0mm〜6.0mmの範囲となるように形成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の靴底。
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