JP7448493B2 - ゴルフ靴アウトソール - Google Patents

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Description

関連出願
この出願は、2020年1月17日に出願された、同時係属中の同一人に譲渡された、米国特許出願第16/745,525号の部分継続出願であり、これは、2018年12月20日に出願された、同時係属中の同一人に譲渡された、部分継続出願であり、これは、2018年9月7日に出願された、同時係属中の同一人に譲渡された米国特許出願第16/226,861号の部分継続出願であり、これは、2018年9月7日に出願された、同時係属中の同一人に譲渡された、米国特許出願第29/662,673号の部分係属出願であり、その開示全体は、参照によりここに組み込まれる。
この発明は、全般的には靴に関し、より詳細には、改良されたアウトソールを有するゴルフ靴に関する。アウトソールは、コース内およびコース外のアクティビティにトラクション(牽引力)を提供する種々の領域またはゾーンのトラクション部材(牽引部材)を具備する。トラクション部材は、溝のないパターンでアウトソールに配置される。トラクション部材とアウトソール上の独自のパターンは、高いトラクションと低い芝トレンチ特性を備えた靴を提供する。アウトソールは、一定量のトラクションでパッティンググリーンへのダメージをさらに最小限に抑える。
プロおよびアマチュアのゴルファーは、今日、特別に設計されたゴルフ靴を使用している。典型的には、ゴルフ靴は、アッパー部分とアウトソール部分とを、当該アッパーをアウトソールに結合するミッドソールとともに、含む。アッパーは、ユーザーの足を挿入するための従来の形状を有しており、このため、靴の中で足を覆って保護する。アッパーは、足の輪郭に快適にフィットするように設計されている。ミッドソールは比較的軽量で、靴にクッション性を提供する。アウトソールは、ゴルファーに安定性とトラクションを提供するように設計されている。アウトソールの底面は、地面と接触してそこに入り込み地面表面と係合するように設計されたスパイクまたはクリートを含んで良い。これらの要素は、ゴルファーがコースを歩いてプレーするときに、より良い足部トラションをゴルファーに提供するのに役立つ。
多くの場合、「スパイク」および「クリート」という用語は、ゴルフ業界で互換的に使用される。一部のゴルファーは、「スパイク」という用語を好んでいる。クリートは、野球、サッカー、サッカーなどの他のスポーツに一般的に関連付けられているからでる。他のゴルファーは、「クリート」という用語を好んで使用する。スパイクは、トラックや自転車などの芝のないスポーツに一般的に関連しているためである。以下の説明では、便宜上「スパイク」という用語を使用する。ゴルフ靴のスパイクは、金属またはプラスチック材料で作ることができる。ただし、金属スパイクの問題の1つは、これら金属スパイクが、通常、パッティンググリーンの表面を突き破って穴を残し、他の損傷を引き起こす可能性のある、鋭い先端が下向きに伸びる細長い部品であることである。これらの金属スパイクは、ゴルフ場の他の地面、たとえばクラブハウスのカーペットや床にも損傷を与える可能性がある。今日、ほとんどのゴルフコースでは、ゴルファーが非金属スパイクを使用する必要がある。プラスチック製のスパイクは、通常、一方の面に中央のスタッドがある丸いベースを具備する。丸いベースのもう一方の面には、地面に接触するためのトラクション突起を持つ放射状のアームがある。以下でさらに説明するように、靴のアウトソールのネジ付きレセプタクルに挿入するために、スパイクのスタッドの周りにネジ山が間隔を空けて設けられている。これらのプラスチックスパイクは簡単に固定でき、後でアウトソールのロックレセプタクルから取り外すことができるため、グリーンやクラブハウスの床面の損傷が少ない傾向がある。
スパイクがゴルフ靴に存在する場合、それらはアウトソールのレセプタクル(ソケット)に取り外し可能に固定されることが好ましい。レセプタクルは、アウトソールに取り付けられた成形ポッドに位置付けて良い。成形されたポッドは、靴のさらなる安定性とバランスを提供する。スパイクはレセプタクルに簡単に挿入したり取り外したりできる。通常、スパイクを挿入してから時計回りにわずかにねじることにより、スパイクをレセプタクルに固定できる。スパイクを反時計回りにわずかにねじることにより、レセプタクルから取り外すことができる。
近年、「スパイクレス」または「クリートレス」の靴がより一般的になっている。これらの靴のアウトソールはゴムまたはプラスチックのトラクション部材を含むけれども、スパイクやクリートを含んでいない。これらのトラクション部材は、アウトソールの底面から突き出て地面に接触する。靴は、ゴルフコース上およびコース外用に設計されている。つまり、靴は、ティー、フェアウェイ、グリーンなど、コースでプレーするゴルファーに優れた安定性とトラクションを提供する。さらに、靴は軽量で快適で、ゴルフコース以外でも使用できる。この靴はクラブハウス、オフィス、またはその他のコース外の場所で快適に着用できる。
ゴルファーがクラブを振って体重を移すと、彼らの足部は途方もない力を吸収する。たとえば、右利きのゴルファーがクラブのスイングモーションを開始する前に最初に足を配置したとき(つまり、ボールにアドレスするとき)、体重は前足と後足の間で均等に分散される。ゴルファーがバックスイングを開始すると、体重は主に後ろ足にシフトする。ダウンスイングの開始時に、後ろ足に大きな圧力がかかる。したがって、後足は駆動足と呼ばれ、前足は安定化足と呼ばれる。ゴルファーがスイングに続けてボールを打つと、その重量は駆動足から前の(安定化)足に移る。スイング動作中に、前後の足にいくつかのピボットがあるけれども、このピボット動作は制御する必要がある。ショットを行う際に、足が大きく動いたり滑ったりしないことが重要である。良好な足のトラクションは、ゴルフショットサイクル中に重要である。したがって、従来のゴルフ靴は、アウトソール全体の種々の場所に配置されたトラクション部材とスパイクを備えている。
例えば、米国特許第8,677,657号(Bacon等)は、前方部分が比較的柔らかく柔軟な熱可塑性ポリウレタンへと成形され、ヒール部分が比較的硬質のTPUへと成形される硬質熱可塑性ポリウレタンポッドを具備するゴルフ靴アウトソールを開示している。各ポッドは、クリートを挿入したり取り外したりするためのクリートレセプタクルを含む。米国特許第7,895,773号(Robinson,Jr.等)は、中足骨に近接したアウトソールの凹部に収容された折りたたみ可能な支持可能なゲルパッドを有するゴルフ靴を開示している。靴は、交換できる比較的柔らかいプラスチック製スパイクと、交換できない比較的硬いゴム製クリートを含む。一定の期間(3か月など)で、交換用スパイクが摩耗した後、ゴルファーはそれらを交換してトラクションを回復できる。ゴルファーが希望する場合、交換スパイクの高さを選択して、摩耗したであろう交換不可能なクリートの高さに一致させることができる。
他の例では、アウトソールは、アウトソールを横切って延びる横方向および縦方向の列を備えた線形パターンに配置されたトラクション部材、スパイク、および/またはクリートを含んで良い。例えば、米国特許第4,782,604号(Wen-Shown)は、複数の取り外し可能な金属スパイク(釘)と直線パターンに配置された複数のソフトクリートを備えたゴルフ靴アウトソールを開示している。金属製のクリートは、アウトソールの母指球(ball)部分とヒール部分に配置される。ソフトクリートは、位置決め、荷重の負担、弾性の提供を目的として、ソールの周囲に配置される。
米国特許第9,332,803号(Kasprzak)は、足部前方領域およびヒール(踵)領域に沿って分布するクリートを有するゴルフ靴アウトソールを開示している。クリートは、アウトソールの縦方向の長さに沿って横列に配置されている。クリートは基本的に十字形である。足部前領域は、親指球領域とつま先領域を含む。親指球領域とヒール領域は、ソールの他の領域よりも高く幅広のクリートを有する。親指球領域とヒール領域に沿ったクリートの高さはほぼ同じである。
別のバージョンでは、トラクション部材は円形パターンに配置され、リング状に位置付けられた各トラクション要素は、リング内の他のトラクション要素と実質的に同じ半径および中心を有する。例えば、米国特許第8,011,118号(Gerber)は、円形のトレッドパターンを備えたアウトソールを有する靴を開示している。円形トレッドパターンは、第1半径を有する第1円形トレッドを含み、第1円形トレッドは、円形トレッドパターンの中心の周りの円周方向に360度未満延在する。円形トレッドパターンは、第1円形トレッドより大きい第2半径を有する第2円形トレッドも含む。そして、第2の円形トレッドも、円形トレッドの中心の周りの円周方向に360度未満延在する。’118特許によれば、円形のトレッドパターンは、あらゆる方向に十分なトラクションを提供するが、着用者がピボット部分の周りを旋回することも可能にする。
しかしながら、いくつかの従来のゴルフ靴の1つの欠点は、これらの靴がゴルフコースの芝生を損傷する可能性があることである。たとえば、トラクション部材、スパイク、およびクリートが表面に沿って引きずられ、草の葉や根に損傷を与える可能性がる。この損傷は、トレンチ効果と呼ばれる。草と根のこの裂け目は、パッティンググリーンや他のコースの表面をでこぼこにする。比較的高い表面と低い表面があり、これは芝の変色と褐変につながる。地面への食い込みと、靴のアウトソールによる芝の溝は、ゲームのすべての段階でゴルファーに問題を引き起こす。たとえば、芝生のトレンチは、ゴルファーがティーからボールを打ったり、フェアウェイでショットをしたり、グリーンでパッティングしたり、さらには、コースを歩いているときにも影響を与える可能性がある。ゴルファーが注意を払っていても、歩くときやパッティングするときにグリーンにダメージを与える可能性がある。特に、パッティンググリーンが濡れている場合、これは問題である。草と土に溝を掘ることにより、靴の全体的な柔軟性と旋回動作が遅くなる可能性がある。また、アウトソールでの芝の掘り起こしと詰まりにより、ゴルファーはショットをするためにコースを歩いたりクラブをスイングしたりするときに、気まずく不快に感じることがある。トラクション部材およびクリートがアウトソール全体に直線状に配置されている場合、以下でさらに詳しく説明するように、この芝トレンチ効果は90度と0度の両方向に発生する。他方、クリートが重複する円形パターンで配置されている場合(ダブルラジアル構成)、90度の方向には芝のトレンチがほとんどない傾向があるけれども、0度の方向には芝のトレンチがより多くある。さらに別の実施例では、クリートが同心円パターンに配置されると、以下でさらに詳細に説明するように、回転方向を含むさまざまな方向にトレンチができる可能性がある。
したがって、高レベルの安定性とトラクションを提供できる改良されたアウトソールを有するゴルフ靴が必要である。靴は、ゴルファーの足部の内側サイドと外側サイドを保持し、支える必要がある。これはゴルファーが、ゴルフショットを行うときに体重を移動させるからである。靴は滑りがなく、ゴルファーのバランスを保つことができるように、優れたトラクションを提供する必要がある。同時に、靴のアウトソールには最小限の芝トレンチ特性が必要である。靴を履いたゴルファーは、コースの芝生へのダメージを最小限に抑えて、快適に歩き、コースをプレーできなければならない。この発明は、ゴルファーに改善されたトラクションを提供するとともに、最小限の芝トレンチ特性を含む他の有益な特性、特徴、および利点を提供する、新しい、ゴルフ靴構造を提供する。
この発明は、種々のゾーンのタイルを有するアウトソールを具備するゴルフ靴を提供する。各ゾーンは、ゴルフコースとゴルフコース外の両方の表面をグリップするための種々のトラクション部材を含む。トラクション部材は、溝のないパターンでアウトソールに配置される。トラクション部材とアウトソール上のトラクション部材の独特のパターンは、高いトラクションと最小限の芝トレンチ特性とを靴に提供するのを支援する。このアウトソールは、パッティンググリーンやクラブハウスの床など他の表面への損傷をさらに最小限に抑える。この靴は、一定量のトラクションに対してゴルフコースの損傷を軽減する。
靴は、アッパー部分およびソール部分を、当該アッパーをアウトソールに結合するミッドソールとともに含む。アウトソールの底面を見ると、アウトソールは、互いに交差する複数組の螺旋状経路を含む。たとえば、1組の螺旋状経路は組Aと呼ばれ;他の組の螺旋状経路は組Bと呼ばれる。組Aの各螺旋状経路は、共通の原点を持ち、その点から放射状に広がる複数の螺旋状セグメントを含む。組Aの各螺旋状セグメントの曲率は異なる。組Aの螺旋状経路と同様に、組Bの各螺旋状経路は共通の原点を持ち、その点から放射状に広がる複数の螺旋状セグメントを含む。組Bの各螺旋状セグメントの曲率も異なる。第1組の螺旋状経路(A)は対数型(logarithmic)または標準型(normal)であり、第2組の螺旋状経路(B)は第1組(A)の反転である。したがって、これら組の螺旋状経路(A)および(B)は互いに重ね合わせることができる。組(A)および組(B)の螺旋状経路が互いに重ね合わされるとき、組Aの螺旋状セグメントの湾曲したサブセグメントと組みBの螺旋状セグメントの湾曲したサブセグメントがつなぎ合わされて、四辺タイルピースが形成される。これら組の螺旋状経路(A)および(B)の交点がこれらタイルピースの4つの角を形成する。この発明のアウトソールでは、これらのタイルピースは突出するトラクション部材を含む。
例えば、右靴のアウトソールを見ると、アウトソールの前方足部領域は、当該前方足部領域の1つの周囲に沿って延びる第1(外側、lateral)ゾーンの、突出トラクション部材を含むタイルを含む。外側ゾーンのこれらトラクション部材は、主にゴルフ特有のトラクションに使用され、すなわち、これらのトラクション部材は、前方足部の外側方向トラクションを制御するのを支援し、ゴルフショット中に足が滑るのを防ぐのを支援する。第3(内側、medial)ゾーンのタイルは、前方足部領域の反対側周囲に沿って伸びる突出トラクション部材を含む。内側ゾーンのこれらのトラクション部材は、接触面積が大きく、硬く、濡れた、滑らかな表面での滑りを防ぐ。すべてのトラクション部材は、その特定のゾーン内の所定量のトラクション部材材料(ゴムなど)を、地面と最大限に接触させる。突出トラクション部材を含む第2(中間)のゾーンのタイルは、第1ゾーンと第3ゾーンの間に配置される。中間ゾーンのこれらのトラクション部材は、隣接する外側および内側ゾーンのトラクション部材よりも比較的柔らかく、より柔軟である。これらのトラクション部材は、快適さを提供し、中間(第2の)ゾーンからソールの周辺へ、つまり外側(第1の)ゾーンおよび内側(第3の)ゾーンに向かって圧力を分散する傾向がある。したがって、中間ゾーンは、ソールの中央にかかる圧力を緩和し、それをソールの外側および内側に押す快適ゾーンとして機能する。以下でさらに説明するように、外側および内側ゾーンのトラクション部材のパターンは、硬い表面と柔らかい表面の両方で改善されたトラクションを提供する。1つの好ましい実施例において、トラクション部材はゴム材料から作られ、すべてのゾーンのトラクション部材は、使用されるゴム材料の体積当たり最大の把持力を提供する。アウトソールの中間足部と後方足部には、以下でさらに説明するように、同様のゾーンとトラクション部材が含まれる。
螺旋状経路に重ねられた中心点を有する楕円形パターン(OV1)があっても良く、楕円形パターン(OV1)の中心点および第1組の螺旋状経路(A)の原点は同一の固定点であり、各螺旋状経路の第1セグメントは近位端および遠位端を有し、楕円パターンは第1セグメントの遠位端と交差する。螺旋状経路に重ねられた中心点を有する楕円形パターン(OV2)があっても良く、楕円形パターン(OV2)の中心点および第2組の螺旋状経路(B)の原点は同一の固定点であり、各螺旋状経路の第2セグメントは近位端および遠位端を有し、当該楕円パターンは第2セグメントの遠位端と交差する。
一実施例において、タイル片はトラクション部材を含み、複数のタイル片は、第1の突出トラクション部材、対向する第2の突出トラクション部材、および第1と第2のトラクション部材の間に配置された非突出セグメントを有する。第1のトラクション部材は、第2のトラクションよりも大きい硬度を有する。好ましくは、第1および第2のトラクション部材は、それぞれ、熱可塑性ポリウレタン組成物を有する。一実施例において、第1および第2のトラクション部材は、異なる硬度値を有する。他の実施例において、第1および第2のトラクション部材は、実質的に同じ硬度を有する。また、第1および第2のトラクション部材は、異なる、または、実質的に同じ高さを有して良い。第1および第2のトラクション部材の間に配置された非突出セグメント(窓)は、好ましくは、エチレン酢酸ビニル組成物を有する。
前方足部領域において、アウトソールは、前方足部領域の前方部分に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第1のゾーンのタイルと;前方足部領域の周辺に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第2のゾーンのタイルと;前方足部領域の反対側の周辺に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第3のゾーンのタイルとを有して良く、第2および第3のゾーンは第1のゾーンに隣接し、第1、第2、および第3のゾーンのトラクション部材は異なる寸法を有する。アウトソールは、また、足部中央領域に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、タイルのゾーンを含んで良い。さらに、後方足部領域では、アウトソールは、後方足部領域の後方部分に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第1のゾーンのタイルと;後方足部領域の周辺に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第2のゾーンのタイルと;後方足部領域の反対側の周辺に沿って延びる突出したトラクション部材を含む、第3のゾーンのタイルとを有して良く、第2および第3のゾーンは第1のゾーンに隣接し、第1、第2、および第3のゾーンのトラクション部材は異なる寸法を有する。
ゾーン内のトラクション部材は、異なる構造、幾何学的形状、および寸法を有して良い。一実施例において、トラクション部材は、地面接触面を形成する三角形の凹んでいない上面を有し、ここで、総地面接触表面積は、タイルの総表面積に基づいて約10から約70%の範囲にある。
この発明の特徴である新規の特徴は、添付の特許請求の範囲に記載されている。しかし、この発明の好ましい実施例は、さらなる目的および付随する利点とともに、添付の図面と関連して以下の詳細な説明を参照することにより最もよく理解される。
アウトソールを詳細に示す、この発明のゴルフ靴の一実施例の斜視図である。 アッパーを詳細に示す、この発明のゴルフ靴の一実施例の内側側面図である。 この発明のゴルフ靴の一実施例のための第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)の平面図である。 第2組の対数型(反転)螺旋状経路の平面図であり、図2Aに示す第1組の対数型(標準)螺旋状経路の反転である。 図2Aに示される第1組の対数型(標準)螺旋状経路に重ねられる図2Bに示される第2組のセット(B)の対数型(反転)螺旋状経路の平面図である。 図2Aに示される第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)を、この経路上に横たわる楕円パターン(OV1)および楕円パターン(OV2)とともに示す平面図であり、これらの楕円パターンが説明のみを目的としており、靴のアウトソールに目に見えるマークやしるしとして表示されないことを理解されたい。 図2Cに示される第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)および第2組の対数型(反転)螺旋状経路の第2セット(B)の重ね合わせ、これら重ね合わされた螺旋状経路上に横たわる楕円パターン(OV1)および楕円パターン(OV2)とともに示す平面図であり、これらの楕円パターンは説明のみを目的としており、靴のアウトソールに目に見えるマークや印として表示されないことを理解されたい。 第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)の平面図であり、種々の螺旋状経路セグメントを含む螺旋状経路を示し、螺旋セグメントの長さは成長因子によって増加する。 図4Aに示される螺旋状経路セグメントの長さ、およびその成長因子を示す表1である。 図4Cは、図4Aに示される螺旋状経路セグメントの長さ、および幾何学的方程式におけるそれぞれの成長因子を示す表2である。 種々の螺旋状経路セグメントを含む螺旋状経路を示す第1組の対数型(標準)螺旋状経路の第2の例の平面図であり、螺旋セグメントの長さは成長因子によって増加する。 図5Aに示される螺旋状経路セグメントの長さおよびそれぞれの成長因子を示す表3である。 図5Aに示される螺旋状経路セグメントの長さ、および幾何学的方程式のそれぞれの成長因子を示す表4である。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、アウトソールのアーチ領域における螺旋状経路の起点を示す。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、アウトソールの中央の中間足部領域における螺旋状経路の原点を示す。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、アウトソールの外側の中間足部領域の外の螺旋状経路の原点を示している。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、アウトソールの中央の中間足部領域における螺旋状経路の原点を示し、螺旋状経路は図6A~図6Cにおいて示された螺旋状経路よりも小さい縮尺である。 図6Aに示すアウトソールの拡大図であり、螺旋状経路の焦点はアウトソールのアーチ領域において内側サイドにある。 種々のトラクション部材を含むタイルを示す、この発明のアウトソールの一例の底面図であり、タイルはアウトソールにおいて種々のゾーンに配置される。 図8のアウトソールに示されたトラクション部材の一例の斜視図である。 図9のトラクション部材の線A-A’に沿う断面図である。 図8のアウトソールに示されたトラクション部材の第2の例の斜視図である。 図10のトラクション部材の線A-A’に沿う断面図である。 図8のアウトソールに示されたトラクション部材の第3の例の斜視図である。 図11のトラクション部材の線A-A’に沿う断面図である。 従来技術のアウトソールの底面図であり、トラクション部材は、チャネルを備えた線形構成で配置され、芝トレンチ効果が90度および0度方向で生じることを示す。 従来技術のアウトソールの底面図であり、トラクション部材は、溝を備えた二重ラジアル構成で配置され、芝トレンチ効果が90度および0度方向で生じることを示す。 従来技術のアウトソールの底面図であり、トラクション部材は、溝を備えた円形構成に配置されており、回転方向を含むさまざまな方向で芝トレンチ効果が発生することを示す。 従来技術のアウトソールの底面図であり、トラクション部材は、溝を備えた単一の対数型螺旋構成に配置されており、90度および0度の方向で芝トレンチ効果が発生することを示す。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、トラクション部材は、溝のない種々の弧状経路に配置され、芝トレンチ効果がないことを示している。 図16のアウトソールに見られる部材とは異なるタイプのトラクション部材を含む、この発明のアウトソールの第2の例の底面図である。ただし、これらの部材は、溝および芝トレンチ効果のない同様の構成で配置されている。 この発明のアウトソールの第3の例の底面図であり、図16および図17Aのアウトソールに見られる部材とは異なるタイプのトラクション部材を含む。ただし、これらの部材は、溝および芝トレンチ効果のない同様の構成で配置されている。 この発明のゴルフシューズの別の例の底面斜視図であり、アウトソールを詳細に示している。 図18に示されるゴルフシューズの底面平面図であり、タイルが異なるゾーン(図では「ZONE」とも表記される)に配置されている、異なるトラクション部材を含むタイル片を備えたタイルアウトソールを示す。 図18において破線円「図19」で示すアウトソールの一部の拡大図である。 図18において破線円「図20」で示すアウトソールの一部の拡大図である。 図18において破線円「図21」で示すアウトソールの一部の拡大図である。 図18において破線円「図22」で示すアウトソールの一部の拡大図である。 図18において破線円「図23」で示すアウトソールの一部の拡大図である。 前方足部、中間足部、および後方足部の各領域に沿って延びるトラクション部材を示す、この発明のアウトソールの一例の底面図である。 図24において線A-A’に沿うアウトソールの断面図である。 図24において線B-B’に沿うアウトソールの断面図である。 図24において線C-C’に沿うアウトソールの断面図である。 この発明のゴルフシューズのミッドソールおよびアウトソールの一例の分解図であり、ミッドソールおよびアウトソールの種々の構成要素を示す。 この発明のアウトソール内のタイル片の一例の斜視図であり、2つのトラクション部材と、トラクション部材の間に配置された平坦なセグメントとを示している。 2つのトラクション部材、および、これらトラクション部材の間に配置された平坦なセグメント(窓)を示す、この発明のアウトソール内のタイル片の例の斜視図である。 この発明のゴルフシューズの一例の側面図であり、靴のアッパーを詳細に示す。 この発明のアウトソールの一例の底面図であり、前方足部、中間足部、および後方足部の各領域に沿って伸びるトラクション部材を示す、屈曲点が詳細に示されている。 この発明のアウトソールの一例の模式図であり、ゾーンG内の選択されたトラクション部材の水平側壁を詳細に示す。 この発明のアウトソールの一例の模式図であり、ゾーンA、C、E、およびF内の選択されたトラクション部材の垂直側壁を詳細に示す。 この発明のアウトソールの一例の模式図であり、ゾーンD内の選択されたトラクション部材の水平側壁を詳細に示す。 この発明のアウトソールの一例の模式図であり、ゾーンA、C、E、およびF内の他のトラクション部材の垂直側壁を詳細に示す。 この発明のゴルフシューズの一実施例の斜視図であり、アウトソールを詳細に示す。 この発明の図34のアウトソールの実施例の底面図である。 この発明の図34のアウトソールの実施例の内側(medial)側面図である。 この発明のゴルフシューズの一実施例の斜視図であり、スパイクレセプタクルを備えたアウトソールを詳細に示す。 スパイクレセプタクルを備えた、この発明の図37のアウトソールの実施例の底面図である。 この発明の図37の実施例の斜視図であり、この発明の37は、スパイクレセプタクルに固定されたスパイクを備えたアウトソールを詳細に示す。 この発明の図39のアウトソールの実施例の底面図である。 この発明の図39のゴルフシューズの実施例の内側側面図である。 部分図42A~42Cは、スパイクレセプタクルおよび図39~41のアウトソールの一部を通る部分断面図であり、無荷重と無荷重の両方のスパイクおよび多面トラクション部材を示す。
図面を参照すると、同様の参照番号が同様の要素を指定するために使用され、特に図1を参照すると、この発明のゴルフ靴(10)の一実施例が示されている。靴(10)は、アッパー部分(12)およびアウトソール部分(16)を、当該アッパー部分(12)を当該アウトソール部分(16)に結合するミッドソール(14)とともに含む。図に示されている面は右の靴のものであり、左の靴のコンポーネントは右の靴の鏡像になる。靴は様々なサイズで作られて良く、したがって、靴の構成要素のサイズは靴のサイズに応じて調整されて良いことに留意されたい。
アッパー(12)は、伝統的な形状を有し、例えば、天然皮革、合成皮革、不織布材料、天然布地、および合成布地などの標準的なアッパー材料から作られている。例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、およびそれらの組み合わせから作られた通気性、メッシュ製の合成繊維織物を使用することができる。アッパーの構築に使用される材料は、通気性、耐久性、柔軟性、快適性などの望ましい特性に基づいて選択される。好ましい一例において、アッパー(12)はメッシュ材料で作られている。アッパー材料は縫い合わされるか、接着されてアッパー構造を形成する。図1Aを参照すると、アッパー(12)は、全般的に、足を挿入するための開口部(20)を備えた甲(インステップ)領域(18)を含む。アッパーは、足部の前方部分を覆うためのバンプ(19)を含む。甲領域は、舌部材(22)と、アッパーのクォーターセクション(23)を覆い、ヒール領域の甲皮(foxing)(29)に取り付けられたサドルストリップ(21)とを含む。アッパー(12)は、甲領域(18)の後部領域から延びる任意のギリー(ghille)ストリップ(31)を含んで良い。通常、足の輪郭に沿って靴を締めるために、レース(24)が使用される。ただし、他の締め付けシステムを使用して良く、これは、金属ケーブル(レース)アセンブリを含み、これはダイヤル、スプール、および、ケーブルを所定の位置にロックするためのロック機構を具備する。そのようなレース締め付けアセンブリは、コロラド州80216、デンバーのBoa Technology社から入手可能である。図1および図1Aに示す上述のアッパー(12)は、この発明の靴構造に使用できるアッパーデザインの一例を示しているにすぎず、この発明の精神および範囲から逸脱することなく他のアッパーデザインを使用することができる。
ミッドソール(14)は比較的軽量であり、靴にクッション性を提供する。ミッドソール(14)は、例えば、発泡エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)またはポリウレタンなどの標準的なミッドソール材料から作ることができる。1つの製造プロセスでは、ミッドソール(14)がアウトソール上およびその周りに成形される。代替的には、ミッドソール(14)を別個の部品として成形し、次いで、当技術分野で知られている標準技術を使用して、ステッチ、接着剤、または他の適切な手段によってアウトソール(16)の上面(図示せず)に接合することができる。例えば、ミッドソール(14)を熱プレスして、アウトソール(16)の上面に接着することができる。
全般的には、アウトソール(16)は、靴に安定性とトラクションを提供するように設計されている。アウトソール(16)の底面(27)は、靴とコース上と草との間にトラクションを提供するのに役立つ複数のトラクション部材(25)を含む。アウトソールの底面およびトラクション部材は、ゴムまたはプラスチックおよびそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で作ることができる。ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂を使用できる。使用できる適切なゴム材料は、これに限定されないが、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンプロピレンゴム(「EPR」)、エチレンプロピレンジエン(「EPDM」)ゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンブロック共重合体ゴム(「SI」、「SIS」、「SB」、「SBS」、「SIBS」、「SEBS」、「SEPS」など。「S」はスチレン、「I」はイソブチレン、「E」はエチレンであり、「P」はプロピレンであり、「B」はブタジエンである)、ポリアルケナマー、ブチルゴム、ニトリルゴム、およびそれらの2つ以上のブレンドを含む。この発明のアウトソール(16)の構造および機能は、以下にさらに詳細に説明される。
図2Aにおいて、第1組の螺旋状経路(A)が示されている。各螺旋状経路(30)は、共通の原点(32)を有し、その原点(32)から放射する複数の螺旋状セグメント(例えば、A1、A2、およびA3)を含む。各セグメント(A1、A2、およびA3)の曲率は異なる。図2Bを参照すると、第2組の螺旋状経路(B)が示されている。組(A)の螺旋状経路と同様に、組(B)の各螺旋状経路(34)は共通の原点(36)を持ち、その原点(36)から放射する複数の螺旋状セグメント(たとえば、B1、B2、およびB3)を含む。各セグメント(B1、B2、およびB3)の曲率は異なる。第1組の螺旋状経路(A)は対数型または標準型であり、第2組の螺旋状経路(B)は第1組(A)の反転である。したがって、これらの組の螺旋状経路(A)および(B)は、図2Cに示されるように互いに重ね合わすことができる。
組(A)および組(B)の螺旋状経路が互いに重ね合わされると、組Aからの螺旋セグメントの湾曲したサブセグメントと組Bからの螺旋セグメントの湾曲したサブセグメントがつなぎ合わされて四辺タイル片を作成する。図2Cにおいて、螺旋状のサブセグメント辺(33、35、37、および39)を有する4辺タイルが示される。重ね合わされる組の螺旋状経路(A)および(B)の間の交点は、これらのタイル片の角を形成する。この発明の靴において、これらのタイル片はアウトソール上に配置され、突出トラクション部材を含み、これらは以下にさらに詳細に説明される。
螺旋状経路の幾何学的形状は、図3Aにさらに詳細に示されている。この図において、第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)(図2A)は、種々の螺旋状経路と交差する楕円形パターン(OV1)および楕円形パターン(OV2)を含む。本明細書では、楕円形パターン(OV1およびOV2)を使用して、螺旋状経路(AおよびB)をさらに説明し、これは例示のみを目的としていることを理解されたい。楕円形パターン(OV1およびOV2)は、靴のアウトソールに目に見えるマークや印として表れない。より詳細には、楕円形パターン(OV1)は中心点(40)を有し、図3Aに示すように、楕円形パターン(OV1)の中心点(40)と螺旋状経路(A)の第1セグメント(A1)の原点(32)は同じ固定点である。各螺旋状経路(A)の第1セグメント(A1)も、近位端(42)および遠位端(44)を具備する。楕円形パターン(OV1)は、螺旋状経路(A)の第1セグメント(A1)の遠位端(44)と交差する。
図3Aにおいてさらに示されるように、同じ中心点(40)を有する楕円形パターン(OV2)も螺旋状経路(A)の上に横たわっている。楕円形パターン(OV2)の中心点と、螺旋状経路(A)の第2セグメント(A2)の原点(32)は、同じ固定点である。各螺旋状経路(B)の第2セグメント(A2)は、近位端(46)と遠位端(48)も具備する。楕円形パターン(OV2)は、螺旋状経路(A)の第2セグメント(A2)の遠位端(48)と交差する。
第1組の対数型(標準)螺旋状経路(A)および第2組の対数型(反転)螺旋状経路(B)は、図2Cに示されるように互いに重ね合わされ、覆って交差する楕円形パターン(OV1およびOV2)とともに示されるけれども、これは図2の例示を目的とするものである。これらパターン内の螺旋状経路の数や、所定の螺旋状経路内の螺旋状セグメントの数は制約がないことに留意されたい。図3Aおよび3Bにおいて、説明のために3つの螺旋状セグメント(A1、A2、およびA3)を含む螺旋状経路が示されているけれども、限定されない数のセグメントが存在して良く、これらのセグメントは以下でさらに説明するように任意の寸法に縮拡できる。
図4A~4Cを参照すると、螺旋状経路を含むいくつかの例示的な螺旋状セグメントの経路長がより詳細に示されている。図4Aにおいて、第1組の対数型(標準)の螺旋状経路(A)の一例が示され、螺旋状経路は複数の螺旋状セグメントを含む。螺旋状経路セグメントの長さは、一定の成長因子によって増加する。具体的には、この例では、螺旋状経路(50)は第1の螺旋状セグメント(A1);第2の螺旋状セグメント(A2);第3の螺旋状セグメント(A3);第4の螺旋状セグメント(A4);第5の螺旋状セグメント(A5);および第6の螺旋状セグメント(A6)を有する。これら螺旋状セグメントは、螺旋状経路の全体に沿って一定の成長因子によって増加する。たとえば、螺旋状セグメントA1の長さが0.4インチの場合、螺旋状セグメントA2の長さは0.6インチであり、螺旋状セグメントA3の長さは1インチで、成長因子は1.6である。種々のセグメントの当該成長因子は、図4Bの表1に示すように、螺旋状経路が成長し続けている間、同一である。つまり、成長因子は、螺旋状経路の全体を通して一貫したままである(たとえば、成長因子は1.6になって良い)。成長因子のこの例は、図4Cの表2に示されるような幾何学的方程式で表現することができる。図4A~4Cに示すように、複数の螺旋状セグメントが存在して良く、螺旋状経路の種々のセグメントと交差する複数の楕円パターンが存在して良い。
図5A~5Cにおいて、異なる成長因子を有する複数の螺旋状経路セグメント(A1、A2、A3、A4、A5、およびA6)を含む螺旋状経路の別の例が示されている。この例において、螺旋状セグメントA1の長さは0.29インチであり、螺旋状セグメントA2の長さは0.45インチであり、螺旋状セグメントA3の長さは0.75インチであり、成長因子は1.61である。図5Bの表3に示されるように、種々のセグメントの成長因子は、螺旋状経路が成長し、外側に伸びる際に同一である。つまり、成長因子は螺旋状経路全体で一貫したままである(この例では、成長因子は1.61である)。この成長因子は、図5Cの表4に示されるような幾何学的方程式で表現することができる。したがって、螺旋状経路の成長は、有機的で乱れがなく、図4A~4Cおよび図5A~5Cの例に示すように数学的な方程式で表現することができる。螺旋状経路は、靴のアウトソールに自然でオーガニックな外観を実現する。
螺旋状経路の原点は様々な場所にあって良いことに留意されたい。図6A~6Dを参照すると、上述のように互いに重ねられた螺旋状経路を含む右靴のアウトソール(64)が示されている。図6Aにおいて、螺旋状経路(54)の原点(52)はアウトソールのアーチ領域(56)に示されている。図6Bにおいて、螺旋状経路(54)の原点(58)はアウトソールの中央の中間足部領域に示されている。図6Cにおいて、螺旋状経路(54)の原点は、アウトソールの中間足部領域の外側(小指側)エッジ(60)の外側にある。そして、図6Dにおいて、原点(62)がアウトソールの中央の中間足部領域に示されており、螺旋状セグメントおよび螺旋状経路の長さが小型化されている(66)。図6Dに示される螺旋状セグメントおよび螺旋状経路は、図6A~6Cに示される螺旋状セグメントおよび螺旋状経路よりもはるかに小さい規模である。
図7を参照すると、図6Aのアウトソールがより詳細に示され、このアウトソールでは、螺旋状経路(54)の焦点(52)がアウトソールの内側(親指側)にあり、アーチ領域にある。ここで、種々の弧状経路(54)の間の交点(68)および四辺タイル片(70)の生成がより詳細に示されている。螺旋状セグメントの湾曲したサブセグメント(72、73、74、75)は、靴のアウトソール上に実質的に四辺タイル片(70)を作成するために一緒につなぎ合わされている。重ね合わされた組の螺旋状経路(A)および(B)の交点は、これらのタイル片の角を形成する(たとえば、角は76、77、78、79として見出せる)。これらの個々のタイル片(70)は、以下にさらに説明するように、種々のトラクション部材(図7には示されていない)を含む。
上述のように、一例において、アウトソールは、存峰足部領域の内側(親指側)に中心点を有し、全体的に長さ方向に当該前方足部領域に沿って伸びる第1組の弧状経路を有する。各弧状経路の半径は、弧が前方足部領域に沿って伸びるにつれて中心点から増加する。第2組の弧状経路は、前方足部領域の後端に中心点を有し、前方足部領域に沿ってほぼ横断方向に延びる。各弧状経路の半径は、弧が前方足部領域に沿って伸びるにつれて中心点から増加する。
第1および第2の弧状経路が互いに重ね合わされるとき、四辺タイル片が前方足部領域の表面に形成される。一実施例において、第1および第2の弧状経路は、前方足部領域に限定でき、半径を変化させ、交点を伴う。すなわち、一実施例において、前方足部領域のみが、突出するトラクション部材を備えた四辺タイル片を含むことができる。他の領域(例えば、中間足部領域および後方足部領域)は、トラクション部材を含まなくて良く、または異なる構造のトラクション部材を含んで良い。他の実施例において、さきに議論したように、アウトソール全体は、弧状経路、交点、および結果として生じる四辺タイルを含んで良い。さらに他の実施例において、前方足部領域以外のアウトソールの選択領域は、弧状経路、交点、およびタイル片を含んで良い。
例えば、アウトソールは、中心点を後方足部領域の内側(親指側)に位置付け、後方足部領域に沿ってほぼ長手方向に延びる第1組の弧状経路を有して良い。各弧状経路の半径は、弧が後方足部に沿って伸びるにつれて中心点から増加する。第2組の弧状経路は、中心点を後方足部領域の後端に位置付け、後方足部領域に沿ってほぼ横断方向に延びる。各弧状経路の半径は、弧が後方足部に沿って延びるにつれて中心点から増加する。第1および第2の弧状経路が互いに重ね合わされると、第1組および第2組の弧状経路の間に交点が形成される。交点は、後方足部領域の表面に四辺タイル片を形成する。
全般的には、足部の解剖学的構造は、3つの骨領域に分けることができる。後方足部領域は、全般的には、足首(距骨)と踵の骨(踵骨)を含む。中間足部領域は、足の縦方向アーチを形成する立方体(cuboid)、楔形(cuneiform)、および舟状(navicular)骨を含む。前方足部領域は、中足骨と足の指を含む。図1に戻って参照すると、アウトソール(16)は、トップ表面(図示せず)および底面(27)を有する。ミッドソール(14)はアウトソール(16)のトップ表面に接合される。アッパー(12)はミッドソール(14)に接合される。
図8を参照すると、アウトソール(16)は、全般的には、前方足部エリアを支持するための前方足部領域(80);アーチエリアを含む中間足部を支持するための中間足部領域(82);および、踵エリアを含む後方足部を支持するための後方足部領域(84)を含む。全般的には、前方足部領域(80)は、足指および中足骨と指骨とを接続する関節に対応するアウトソール部分を含む。中間足部領域(82)は、全般的には、足部のアーチ領域に対応するアウトソール部分を含む。後方足部領域(84)は、全般的には、踵骨を含む足部の後方部分に対応するアウトソール部分を含む。
アウトソールは、外側(小指側)(86)および内側(親指側)(88)も含む。外側(86)および内側(88)は、各足部領域(80、82、および84)を通って延び、アウトソールの反対側に対応する。アウトソールの外側または外側エッジ(86)は、着用者の足の外側領域に対応する側面である。外側エッジ(86)は、着用者の他の足から一般に最も遠い着用者の足の側面(つまり、5番目のつま先[小指]に近い側)である。アウトソールの内側または内側エッジ(88)は、着用者の足の内側領域に対応する側面である。内側エッジ(88)は、全般的には着用者のもう一方の足に最も近い着用者の足の側面(つまり、第一趾[足の親指]に近い側)である。
より具体的には、外側および内側は、アウトソールの前端(92)から後端(94)までアウトソール(16)の周囲または周辺(90)の周りに延びる。前端(92)はつま先領域に対応するアウトソールの部分であり、後端(94)は踵領域に対応する部分である。アウトソールの外側または内側のエッジからアウトソールの中心領域に向かって直線方向に測定すると、周辺領域は一般に約3~約6mmの幅を有する。周辺の幅は、アウトソールの輪郭に沿って変化し、前方足部領域から中間足部領域、さらに後方足部領域(80、82、84)へと変化する。
上述のアウトソールの領域、側面、およびエリアは、アウトソールの正確なエリアを区別することを意図したものではない。むしろ、これらの領域、側面、およびエリアは、アウトソールの一般的な領域を表すことを意図している。アッパー(12)とミッドソール(14)にもこのような領域、側面、およびエリアがある。各領域、側面、およびエリアは、前方セクションおよび後方セクションを含んでも良い。
[前方足部領域]
図8に示されるように、アウトソールの前方足部領域(80)は、前方足部領域の周辺に沿って延びる、突出トラクション部材(98)を含む第1(外側)ゾーンのタイル(96);前方足部領域の対向する周辺に沿って伸びる、突出トラクション部材(102)を含む第3(内側)ゾーンのタイル(100);および、第1ゾーンおよび第3ゾーンの間に配置された、突出トラクション部材(106)を含む第2(中間)ゾーンのタイル(104)を含む。
図8、9、および9Aを参照すると、第1(外側)ゾーンのタイル(96)のトラクション部材(98)は、リセス領域(109)および非リセス領域(110)を含む三角形状のトップ表面(108)を備えた傾斜側面を具備し、この非リセス領域(110)は地面との接触面を形成し、総接地面はタイル(70)の全表面積に基づいて約10~約35%の範囲にある。1つの好ましい実施例において、総接地面積は約17~約28%の範囲にある。これらのトラクション部材(98)は、主にゴルフ特有のトラクションに使用される。つまり、これらのトラクション部材は前方足部の横方向のトラクションを制御し、ゴルフショット中に足が滑るのを防ぐ。
たとえば、通常のゴルフプレー中、ゴルファーはさまざまなクラブでショットを行う。ゴルファーがショットを行うときにクラブを振って体重を移動させると、足が途方もない力を吸収する。多くの場合、右利きのゴルファーがボールに向かっているとき、彼らの右足および左足は中立位置にある。ゴルファーがバックスイングを行うと、右足が内側の前方足部および踵の内側領域を押し下げ、右膝が押し込まれたままの状態で、右足部が地面とトルクを発生させ、外部の足部回転に抵抗する。ショットに続いて、ゴルファーの左靴は左足部の内側(インサイド)から左足の外側(アウトサイド)に向かって転がる。その間、彼らの右の靴は前方足部に向かって同時に曲がり、踵が持ち上がると内部で回転する。上述のように、ゴルフショットサイクルのさまざまな段階で、足部の外部に大きな圧力が加えらる。この発明において、アウトソールの第1ゾーンは、足部の側面に支持と安定性を提供するように設計されている。つまり、第1のゾーンは、アウトソールの外側(小指側)のエッジの周りを支持する。この第1のゾーンは、ゴルファーがショットを行うときに体重をシフトする際に、足部の外側(小指側)を保持し、サポートするのに役立つ。靴は、優れたトラクションと横方向の動きの制御を提供する。したがって、ゴルファーは試合のすべての段階で安定性とバランスが向上する。
つぎに、図8、10、および10Aを参照すると、第2(中間)ゾーンのタイル(104)のトラクション部材(106)は、3つの傾斜面(113、115、117)を備えた三辺のピラミッド状の形状を有し、当該傾斜面はピラミッド状の基部および頂点(118)から延び、総接地面積は、タイル(70)の総表面積に基づいて約5から約40%の範囲である。1つの好ましい実施例において、総接地面積は約12から約33%の範囲にある。トラクション部材(106)の一方のエッジ(118)のみが地面と接触しているため、タイル(70)の体積当たりの把持力は最大化される。これらのトラクション部材(106)は、快適さを提供し、中間(第2)ゾーンから靴底の周辺、すなわち外側(第1)および内側(第3)ゾーンへ圧力を分散する傾向がある。中間ゾーンのこれらのトラクション部材(106)は、隣接する外側および内側ゾーンのトラクション部材よりも比較的柔らかく、より柔軟である。したがって、中間ゾーンは、アウトソールの中央にかかる圧力を緩和し、それをアウトソールの外側と内側に押し付ける快適ゾーンとして機能する。また、十分な靴の圧力が加えられ、中間ゾーンのトラクション部材(106)がある程度圧縮され、平らにされると、地面と比較的良好に接触し、ある程度のグリップを提供する。
最後に、図8、11、および11Aを参照すると、第3(内側)ゾーンのタイル(100)のトラクション部材(102)は、2つの傾斜表面(111、112)を具備し、三角形状の非リセストップ表面(114)を伴い、これが、地面接触表面を形成し、総地面接触表面積は、タイル(70)の総表面積に基づいて約20~約60%の範囲にある。1つの好ましい実施例において、総接地面積は約27から約53%の範囲である。これらのトラクション部材(102)は、接触面積が大きく、硬くて濡れた滑らかな表面での滑りを防ぐ。トラクション部材(102)による最大の接触は、この第3のゾーン(100)で維持される。トラクション部材(102)は、以下でさらに詳細に説明するように、人が通常の歩行サイクルに従うときに、靴から水を押し出すのにも役立つ。
典型的には、人が自然に歩き始めるとき、足部がわずかに仰向けになった状態で、踵の外側部分が最初に地面に当たる。人が前方足部に体重を移すと、足部のアーチが平らになり、足部が下に押される。足部も回内位置にわずかに内側に回転し始める。場合によっては、足部が過度に内側に回転することがあり、これはタイプの歩行は、過剰回内運動と呼ばれる。他の例において、足部は十分に内向きに回転せず、これは回内不足と呼ばれる。通常の足部の圧力が下向きに加えられ、足部が通常の回内位置に動き始め、これが衝撃吸収に役立つ。足部がこのニュートラル(中間スタンス)位置に達した後、人は自分の足部の母指球を押して歩き続ける。この時点で、足は再びわずかに外側に回転する。第3(内側)ゾーンのタイルにある上述のトラクション部材は、地面との最大の接触を提供して、歩行時に人が滑ってバランスを失うのを防ぐのに特に効果的である。
[中間足部領域]
図8にも示されるように、アウトソールの中間足部領域(82)は、中間足部領域に沿って延びる突出トラクション部材(106)を含む1ゾーンのタイル(116)をさらに含み、トラクション部材は三辺ピラミッド状の形状を有し、これはピラミッド状の基部および頂点(118)から伸びる3つの傾斜面(113、115、117)を持ち(図10および10Aを参照)、総接地面積はタイル(70)の総表面積に基づいて約5~約40%の範囲である。したがって、中間足部領域のゾーンのタイル(116)のトラクション部材(106)は、前方足部領域(80)に位置付けられる第2(中間)ゾーン(104)のタイルに見出せるトラクション部材(106)に類似している。1つの好ましい実施例において、総接地面積は約12から約33%の範囲にある。上述のように、これらのトラクション部材(106)は快適さを提供し、中間足部領域の中央領域からアウトソールの周辺エッジに向かって圧力を分散させる傾向がある。
[後方足部領域]
後方足部領域(84)および図8に移ると、この領域(84)に見られるトラクション部材は、前方足部領域(80)に見られるトラクション部材に類似している。ただし、後方足部領域(84)のゾーンは、前方足部領域(80)のゾーンに対し反転している。したがって、図8に示すように、そこには、後方足部領域(84)の周囲に沿って延びる突出トラクション部材(102)を含む第1(外側)ゾーンのタイル(120);後方足部領域(84)の反対側の周辺(内側)に沿って伸びる突出トラクション部材(98)を含む第3(内側)ゾーンのタイル(122);および、後方足部の第1ゾーンおよび第3ゾーンのタイル(120、122)の間に配置される突出トラクション部材(106)を含む第2(中間)ゾーンのタイル(124)がある。
第1に、後方足部の第1(外側)ゾーンのタイル(120)のトラクション部材(102)は、傾斜側面(111、112)を有し、地面接触表面を形成する三角形状の形状の非リセス表面(114)を伴い(図11および図11Aを参照)、総地面接触表面積は、タイル(70)の総表面積に基づいて約20~約60%の範囲にある。したがって、後方足部の第1(外側)ゾーンのタイル(120)のトラクション部材(102)は、前方足部領域(80)に居続けられる第3(内側)ゾーンのタイル(100)に見出せるトラクション部材(102)に類似している。先に検討したように、これらのトラクション部材(102)は、高い接触表面積を提供して、硬くて濡れた滑らかな表面での滑りを防ぐ。さらに、トラクション部材の水平に面する側壁は、ゴルファーがゴルフコースの斜面を下向きに歩いているときに滑るのを防ぐのに役立つ。トラクション部材(102)による最大の接触は、この後方足部の第1(外側)のゾーンのタイル(120)、および、前方足部の第3(内側)のゾーンのタイル(100)において維持される。
他方、図8にも示されるように、タイル(124)の後方足部の第2(中間)ゾーンのタイル(124)のトラクション部材(106)は、ピラミッド状の基部から延びる3つの傾斜面(113、115、117)および頂点(118)を伴う、三辺ポリミッド状の形状を具備し(図10および図10Aを参照)、総接地面積は、タイル(70)の総表面積に基づいて約5~約40%の範囲にある。したがって、後方足部の第2(中間)ゾーンのタイル(124)のトラクション部材(106)は、前方足部領域(80)に位置付けられる第2(中間)ゾーンのタイル(104)に見られるトラクション部材(106)に類似している。先に検討したように、これらのトラクション部材(106)は快適さを提供し、後方足部領域の中央ゾーンからソールの周辺へ圧力を分散する傾向がある。
最後に、図8において、後方足部の第3(内側)ゾーンのタイル(122)のトラクション部材(98)は、リセス領域(109)および非リセス領域(110)を含む三角形のトップ表面(108)を具備し、この非リセス領域は地面との接触面を形成し(図9および9Aを参照)、地面の総接触面積は、タイル(70)の総表面積に基づいて約10~約35%の範囲である。先に検討したように、これらのトラクション部材(98)は主にゴルフ特有のトラクションに使用される。つまり、これらのトラクション部材は前方足部および後方足部の横方向のトラクションを制御し、プレー中の足の滑りを防ぐ。
この発明のアウトソールの上述のトラクションゾーンは、すべての表面において改善されたトラクションを提供するのに役立つ。さらに、これらの靴は、提供されるトラクションの量ごとに芝トレンチが減るため、ゴルフコースでの使用に最適である。この発明の靴は、コースの芝、特にパッティンググリーンの損傷を防ぐのに役立つ。対照的に、多くの先行技術のゴルフ靴は、線形または二重ラジアル構成に配置されたトラクション部材を含む。これらの従来の溝付きアウトソール構造は、トラクション部材の総貫通面積あたりのトラクションが低くなる。そして、これはトラクションの量ごとにより多くの芝の損傷をもたらす可能性がある。さらに、これらの従来の靴のアウトソールは、すべての表面で良好なトラクションを持たない場合がある。そのような溝付きアウトソールは、コース上に生じる損傷に対して最適なトラクションを提供できない。図12に示すように、トラクション部材(130)および溝(132)を直線構成(アウトソールの長手方向長さに沿った横列)に含む従来技術のアウトソールのこの芝トレンチ効果は、90度(矢印C-90°)および0度(矢印C-0°)の方向の両方で顕著に生じる。つぎに、図13に示すように、先行技術のアウトソール上に重なり合う円形パターン(136、138)(二重ラジアル構成)に配置されたトラクション部材(134)を用いると、90度方向に低い芝トレンチがあり得るが(矢印D-90°)、0度の方向への顕著な芝トレンチがある(矢印D-0°)。図14を参照すると、同心円パターンに配置されたトラクション部材(140)を用いる場合、この幾何学的構成には依然として溝があり、様々な方向にトレンチがあり得る。たとえば、直線方向にトレンチが生じ得(矢印D-x°)、また回転方向にトレンチが生じ得る(矢印D-y°)。したがって、図14に示されるように、トレンチは、線形パターンと弧状パターンの両方で起こり得る。図15に示すように、先行技術のアウトソールのさらに別の例では、トラクション部材(140)は、単一の対数型螺旋状に配置することができ、溝が依然として形成される。この幾何学的構成では、90度(矢印D-90°)方向と0度(矢印D-0°)方向の両方で顕著にトレンチが発生する。
より具体的には、図12に示すように、トラクション部材(130)が同一線上パターンに配置され、部材間に近接がある場合、これは芝トレンチを生じさせる傾向がある。第二に、図12のアウトソール構造は、トラクション部材が配置されていない線形溝(132)を含み、これらのチャネル領域はトラクションを提供しない。芝トレンチは芝への集中的な損傷を引き起こすけれども、トラクションが悪いと芝への損傷はない。しかし、芝トレンチと都連区ションの特性は関連している。靴が滑り、あるトラクション部材が隣接するトラクション部材の位置に達すると、トラクション部材が弱体化または損傷した芝を突き抜けるため、トラクションが低下する。同じ芝を通る複数のトラクション部材のこの滑りは、芝トレンチを引き起こす。その間、線形チャネルはトラクションを提供しない。これらの線形チャネルにはトラクション部材が含まれていないため、アウトソール(ゴム素材など)は地面に直接接触し、グリップ力はない。
この発明において、図16に示し、また先に検討したように、アウトソールのトラクション部材(140)は偏心構成で配置され、各隣接トラクション部材は所定の回転中心から異なる半径位置に配置される。これにより、すべての表面で靴のトラクションが向上する。チャネリングが発生せず、提供されるトラクションの量に対して芝トレンチがほとんど、または、まったく生じない。この発明のアウトソールは、芝トレンチを生じさせる可能性のある密接した間隔を置いたトラクション部材を備えた線形チャネル構成を有していない。むしろ、この発明の靴のアウトソールは、アウトソール内のトラクション部材の数を考慮して最適なトラクションを提供するトラクション部材を有する。つまり、これらのアウトソールは、一定量のトラクションでゴルフコースに与えるダメージが少なくなる。
この発明の靴の別の利点は、ゴルフコース以外の活動に従事するときに着用できることである。たとえば、靴は、クラブハウス、オフィス、自宅、その他の普通の場所で、カジュアルな「コース外」の靴として着用できる。すべてのフローリングおよびその他の表面で、アウトソール構造は、提供されるトラクションの量に対して、トラクション部材の体積あたり高いトラクションを有している。さらに、靴は軽量で快適であるため、歩行中や他のアクティビティで簡単に着用できる。たとえば、テニス、スカッシュ、ラケットボール、ストリートホッケー、ソフトボール、サッカー、サッカー、ラグビー、セーリングなどのレクリエーションスポーツをしているときに靴を履くことがでる。したがって、多くの種々の表面で多くの種々の活動に従事するときにこの靴を着用することができる。この靴は、硬い表面と柔らかい表面の両方で独自のトラクションとグリップ力を提供する。
全般的に、上述のアウトソールは、(a)トラクション部材を具備する第1、第2(中間)および第3ゾーンのタイルを含む前方足部領域;(b)トラクション部材を具備する1つのゾーンのタイルを含む中間足部領域;おより(c)トラクション部材を具備する第1、第2(中間)、および第3ゾーンのタイルを含む後方足部領域を含み、このアウトソールは、この発明の靴構造に利用できるアウトソールの一例のみを示すことに留意されたい。先に検討したように、外側、内側、および中央ゾーンのトラクション部材の独自のパターンは、硬い表面と柔らかい表面の両方で改善されたトラクションを提供する。トラクション部材のこの幾何学的構成は、トラクション部材の体積当たりの高いトラクションと、提供されたトラクション量に対する最小限の芝トレンチ特性を靴に提供するのに役立つ。しかしながら、この発明の精神および範囲から逸脱することなく、トラクション部材の他のパターンを使用できることに留意されたい。
さらに、アウトソールに配置されたトラクション部材は、上述の形状とは異なる形状を有して、トラクション部材の数に応じて最適なトラクションを実現することができる。すなわち、アウトソールは多種多様なトラクション部材を含むことができるため、特定の表面のグリップ力が最大化され、実現されるトラクション量に対してその表面の損傷が少なくなる。トラクション部材は、これに限定されないが、例えば、環状、長方形、三角形、正方形、球形、楕円形、星形、ダイアモンド、ピラミッド、矢印、円錐形、ブレード状、および棒形状を含む多くの種々の形状を有することができる。また、アウトソール上の所定のタイルあたりのトラクション部材の高さと面積、およびトラクション部材の体積は、必要に応じて調整できる。先に検討したように、これらの種々の形状のトラクション部材は、溝のないパターンでアウトソールに配置される。種々のトラクション部材と、溝のないアウトソール上の独特のパターンは、高いトラクションと低い芝トレンチ特性を持つ靴を実現するのに役立つ。
例えば、図17aおよび17bを参照すると、種々の組のトラクション部材を有する2つのアウトソール構造(142a、142b)が示されている。図17aにおいて、アウトソール構造(142a)は、サッカーピッチ、ラクロス、ラグビー、サッカー場などの柔らかい表面上で良好なトラクションを提供するために特別に設計された1組のトラクション部材(144)を具備する。これらのトラクション部材(144)は、コース上で高レベルの安定性とトラクションを提供するための特定の形状と寸法を具備している。このアウトソール構造は、ゴルファーがゴルフショットを行うときに体重をシフトする際に、ゴルファーの足の内側と外側を保持および支持を行うのに役立つ。この靴のアウトソール(142a)は優れたトラクションを提供するため、滑りがなく、ゴルファーはバランスを保つことができる。
図17bを参照すると、アウトソール構造(142b)は、ボートデッキ、歩道の磨き上げられたコンクリートおよび大理石の床、歩道の塗装面などの堅く、特に滑らかで、さらに特に硬く、湿った、滑らかな表面に高いトラクションを提供するために特別に設計された1組のトラクション部材(146)を具備する。これらのトラクション部材(146)は、種々の表面で良好な把持力とトラクションを提供するための特定の形状と寸法を具備している。例えば、靴は、歩きながら、また、クラブハウス、オフィス、自宅で、または上述のような種々のレクリエーション活動で着用できる。トラクション部材(146)は、表面との高い接触を維持し、安定性を実現する。トラクション部材(146)は、硬くて濡れた滑らかな表面での滑りを防ぐ。
アウトソール(142a、142b)は、図17aおよび図17bに示すように、異なるトラクション部材(144、146)を具備して、アウトソールをコース内またはコース外の摩耗、すなわち、硬い表面および柔らかい表面の双方の摩耗において最適化することができることに留意されたい。ただし、両方のアウトソール構造(142a、142b)の双方において、アウトソールは全般的に上述のトレッドパターンを具備し、これは、(a)第1、第2(中間)、および第3のゾーンの、トラクション部材付きタイルを含む前方足部領域;(b)1つのゾーンのトラクション付きタイルを含む中間足部領域;および(c)第1、第2(中間)、および第3のゾーンの、トラクション部材付きタイルを含む後方足部領域を具備する。すなわち、アウトソールにおけるトラクション部材(144、146)のタイプは異なるけれども、トラクション部材の幾何学的構成は、上述の非溝付きパターンに似ている。このパターンは、トラクション部材の体積あたりの高いトラクションと、提供されるトラクションの最小の芝トレンチ特性を靴に提供するのに役立つ。
上述のように、ボートデッキ、磨かれたコンクリートおよび大理石の床、歩道の塗装面などの堅く、特に硬く、湿った、滑らかな表面で高いトラクションを達成できるアウトソール構造を提供する必要がある。これらの表面は、「コース外」表面と呼ばれることがある。同時に、さまざまな天然芝の表面、特にゴルフコースで高いトラクションを提供するアウトソール構造が必要である。これらの靴は「コース上」の表面と呼ぶことができる。この発明は、そのようなマルチサーフェストラクション(MST)アウトソール構造を提供する。
より具体的には、マルチサーフェストラクション(MST)靴の場合、アウトソール構造の水平接触面積比(HCAR)および垂直接触面積比(VCAR)を考慮すべきである。これらの比率は、ネットアウトソール面積の任意の部分に適用できる。この説明では、「ネット」面積とは、基層の表面に鉛直に投影されるアウトソールの特定の部分の面積を指す。HCARは、アウトソール面積の任意の指定された部分に関してトラクション部材と、硬く、平坦な表面との間の合計水平表面接触面積を、アウトソール面積の同一の指定部分の総合ネット面積で割った、比率を指す。VCARは、地面と、基層に突き刺さり、水平方向の地面反力の方向に垂直な、各トラクション部材領域の部分との間の合計垂直表面接触面積を、アウトソール面積の同一の指定部分の総合ネット面積で割った比率を指す。アウトソールのトラクション部材が地面(例えば、自然の柔らかくて固い草、土、砂、粘土など)に突き刺さると、トラクション部材の側面と地面との間に垂直接触領域が生成される。
[HCAR]
場合によっては、靴のHCARを最大化することが望ましい。たとえば、「コース外」の靴は大きなHCARを有して良い。これらのアウトソール構造は、通常、より滑らかでより硬い表面との接触を最大化しようとし、したがって、より大きな表面積を実現しアウトソールと表面との間の大きな摩擦を提供する。これにより、アウトソールの滑り止め特性が向上する。例えば、ブロック状のトラクション部材を含むアウトソールは当技術分野で知られている。通常、これらのブロック状のトラクション部材は、比較的広い幅と比較的低い高さを持っているため、硬い表面をよりよくつかむことができる。それらは、隣接するトラクション部材からのスペースの分離がほとんどない状態で密集している。このようなアウトソール構造およびトラクション部材は、通常、ゴム材料で構成されている。これらのブロック状のトラクション部材は、容易に圧縮されず、一般に良好な曲げ抵抗を有するため、履物と基層との間に水平方向の力が発生したときに折りたたまれない。ある意味で、これらのブロック状のトラクション部材は、硬い表面に接触して「乗る」ことで、靴と表面との間に把持力を提供する。
[VCAR]
場合によっては、靴のVCARを最大化することが望ましい。これらのアウトソール構造は、地面への浸透を最大化しようとするため、より大きなトラクションを実現する。例えば、細いペグのようなクリートを含むアウトソールは、当技術分野で知られている。通常、これらのペグ状のトラクション部材は、比較的大きな高さおよび比較的小さな断面積を有するため、地面をよりよく貫通することができる。そのようなアウトソール構造およびトラクション部材は、しばしば熱可塑性ポリウレタン材料で構成されている。
説明の便宜上、任意の所与のトラクション部材のVCARは、長方形と見なすことができる。第一に、トラクション部材が比較的長い長さ(高さ)を有する場合、それは、比較的短い長さ(高さ)を有するトラクション部材よりも深く地面に浸透し、より多くのトラクションを提供する。長方形の長さが増加したため、VCARが増加した。一般に、長くて薄いペグのようなトラクション部材は、短くて幅の広いブレードのようなトラクション部材よりも簡単に地面に浸透する。これは、長くて薄いペグのようなトラクション部材の小さな断面積に作用するより大きな圧力によるものである。
高HCARアウトソールトレッドパターンは、通常、高VCARアウトソールトレッドパターンではなく、逆もまた同様である。多くの従来のゴルフシューズは、コース上のプレー実現性を強調し、コース外の滑り止めを犠牲にするか、コース外のトラクションへのより良い適合性を強調するが、コース上のパフォーマンスを犠牲にする。従来のゴルフシューズは、コース上でのプレー性とコース外でのグリップの両方の能力が高くないことは周知の事実である。
特定の特性を他の特性とトレードオフするそのような従来のコース上およびコース外の靴とは対照的に、本発明者らは、高い滑り抵抗表面および高い地中浸透/トラクション特性を最適に組み合わせるバランスのとれた靴を構築した。この発明の靴は、望ましいコース上およびコース外の両方の特性を有する。さらに、この発明の靴は、ゴルフコースの芝草に深刻な損傷を与えることはなく、特に、以下でさらに説明するようにグリーンを荒らすことはない。
[アウトソールの幾何学的パターン]
この発明のアウトソールは、機能的な足の解剖学的構造およびゴルフクラブを振る要件、ならびに滑らかで硬い湿った表面上を歩く要件に一致する局所的なアウトソールトレッドパターンを提供することによって、マルチサーフェストラクション用に最適化される。アウトソールは一般に、次のようなトレッドパターンを持っている。すなわち、a)トラクション部材を備えたタイルの第1、第2(中央)、および第3ゾーンを含む前方足部領域、b)トラクション部材を備えたタイルのゾーンを含む中間足部領域、c)トラクション部材を備えた第1、第2(中央)、および第3のゾーンのタイルを含む後方足部領域である。
トラクション部材は、偏心弧状構成で配置され、隣接する各トラクション部材は、所与の回転中心から異なる半径に配置される。これにより、すべての表面(MST)での靴のトラクションが向上する。上述のように、トラクションの量に対して、チャネリングがなく、芝の溝がほとんどまたはまったくない。異なるタイプのトラクション部材を使用することができ、例えば、トラクション部材は、比較的短く、幅の広い、ブレードのような構造を有することができる。しかしながら、トラクション部材の幾何学的パターンは、上記の非チャネリングパターンに類似している。この発明の靴のアウトソールは、芝のトレンチングを引き起こす可能性のある、間隔の狭いトラクション部材を備えた線形チャネル構成を持たない。このチャネリングされていないパターンは、トラクション部材の体積あたりの高いトラクションと、提供されるトラクションの量に対する最小限の芝トレンチング特性を靴に提供するのに役立つ。
[トラクション部材の材料特性および幾何形状]
図30を参照すると、この発明のトラクション部材の一実施例が示されている。この実施例において、アウトソール(16)上に配置されたタイル構造(154)は、第1の突出したトラクション部材(162b);反対側の第2の突出トラクション部材(162a);および、第1および第2のトラクション部材(162b、162a)の間に配置された、突出していないベースセグメント(窓)(163)を有する。
この発明のトラクション部材は、様々なサイズ、形状、および/または材料特性を有することができる。例えば、異なるトラクション部材は、別個の相違する材料特性を有することができるので、いくつかのトラクション部材は、比較的硬く、剛性である。その他のトラクション部材は比較的柔らかく、柔軟性がある。トラクション部材は、また、異なる寸法を有することができる(例えば、トラクション部材の長さまたは高さは変化し得る)。トラクション部材は、さまざまな形状や形状を持つことができる。
例えば、第1のトラクション部材(162b)は、80ショアAを超える硬度を有する比較的硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第2のトラクション部材(162a)は、80ショアA以下の硬度を有する比較的柔らかい第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。このような第1および第2のトラクション部材(162b、162a)は、例えば、Lubrizol Corporationから入手可能なEstane(登録商標)TRX熱可塑性ポリウレタンなどの市販のポリウレタン組成物から作製することができる。
異なるトラクション部材の硬度を変化させることにより、各トラクション部材は、地面に接触したときに異なる反応をするように調整することができる。トラクション部材は、地面に押し付けられたときに異なる変形をするように構成されている。例えば、1つのトラクション部材は、硬くて湿った表面でトラクションを最大化するのに最適である比較的低い硬度を有して良い。また、第2のトラクションメンバーは比較的高い硬度を持っているため、柔らかい天然の草でトラクションを最大化するのに最適である。第2のトラクション部材の硬度は、好ましくは、第1のトラクション部材の硬度よりも大きい。例えば、第2のトラクション部材の硬度は、第1のトラクション部材の硬度より少なくとも5%大きくすることができる。いくつかの実施例において、第2のトラクション部材の硬度は、少なくとも10%または15%大きくなって良く、他の実施例において、少なくとも20%または25%大きくて良い。
トラクション部材は、また、様々な寸法を有することができる。例えば、図29および30に示されるような一実施例において、比較的硬いトラクション部材(162b)の長さ(高さ)および比較的柔らかいトラクション部材(162a)の長さ(高さ)は実質的に同じである。例えば、比較的硬い、および、柔らかいトラクション部材の高さは、約2mmから約6mmの範囲であって良い。好ましくは、比較的硬い、および、柔らかいトラクション部材の高さは、約2.5mmから約4.5mmの範囲である。
第2の実施例において、比較的硬いトラクション部材の高さは、比較的柔らかいトラクション部材の高さよりも大きい。例えば、比較的硬いトラクション部材の高さは、約2mmから約6mmの範囲であって良い。そして、比較的柔らかいトラクション部材の高さは、約1.75mmから約5.75mmの範囲であって良い。好ましくは、トラクション部材の高さの差は、約0mmから約6mmの範囲である。このようにして、しっかりしたトラクション部材が地面に接触し、草や土壌に浸透しやすくなる。一方、比較的柔らかいトラクション部材は地面に接触し、より簡単に圧縮し、靴にある程度の柔軟性を提供するのに役立つ。このアウトソール構造は、コースでの使用に特に効果的である。
さらに別の実施例において、比較的硬いトラクション部材の高さは、比較的柔らかいトラクション部材の高さよりも低い。例えば、比較的柔らかいトラクション部材の高さは、約2mmから約6mmの範囲であって良い。そして、比較的硬いトラクション部材の高さは、約1.75mmから約5.75mmの範囲であって良い。好ましくは、トラクション部材の高さの差は、約0mmから約6mmの範囲である。
異なるトラクション部材の長さ(高さ)を変えることにより、各トラクション部材は、地面と接触したときに異なる深さまで貫通するように調整することができる。例えば、一実施例において、第1のトラクション部材は、地面を深く貫通するように最適化された比較的高い高さを有して良い。他方、第2のトラクション部材は、表面に乗ったり、地面を浅く貫通するために最適化された比較的低い高さを有して良い。
トラクション部材は、様々なサイズおよび形状を有することができる。この発明のアウトソール構造(16)は、特定の表面の把持力が最大化され、提供されるトラクションの量に対してその表面に加えられる損傷が少なくなるように、多種多様なトラクション部材を含むことができる。トラクション部材は、例えば、環状、長方形、三角形、正方形、球形、楕円形、星形、ひし形、ピラミッド形、矢印形、円錐形、刃状、および棒形を含むが、これらに限定されない多くの異なる形状を有することができる。また、必要に応じて、アウトソール上の所定のタイル構造ごとのトラクション部材の高さおよび面積、ならびにトラクション部材の体積を調整することができる。例えば、図29および30に示される一実施例において、第1のトラクション部材(162b)は、傾斜面を備えた3つの側壁と、接地面を形成する三角形の非凹型上面とを有することができる。第2のトラクション部材(162a)は、また、傾斜面を有する3つの側壁と、第1のトラクション部材よりも大きいサイズの三角形の、凹んでいない上面とを有することができる。トラクションタイル構造(154)は、第1および第2のトラクション部材(162b、162a)の間に配置された可撓性窓(163)、および、周囲の硬質ベース材料(220)をさらに含み、これについては、以下でさらに説明する。
総接地表面積は、好ましくは、トラクションタイル構造の総表面積に基づいて、約5から約80%の範囲である。すなわち、第1および第2のトラクション部材は、総接地表面積が、好ましくは、タイルの総表面積に基づいて約5から約80%の範囲にあるように、地面に接触する。1つの好ましい実施例において、総接地表面積は、約10から約70%の範囲であり、他の好ましい実施例においては、総接地表面積は、約20から約60%の範囲である。他の好ましい実施例において、総接地表面積は、約15から約55%の範囲にある。第1および第2のトラクション部材(162b、162a)の間に位置するトラクションタイル構造の平らなベースセグメント(窓)(163)は、タイルの約1%から約70%を構成する。場合によっては、窓(163)は、図18に示されるように、トラクションタイル構造の約70から約100%を構成することができ、ここで、タイル構造(156)にはトラクション部材がない。
[トラクションゾーン]
図18を参照すると、アウトソール(16)は、一般に、前足領域を支持するための前方足部領域(80);アーチ領域を含む中間足部を支持するための中間足部領域(82);および、踵部分を含む後方足部を支えるための後方足部領域後方領域(84)を含む。一般に、前方足部領域(80)は、つま先に対応するアウトソールの部分と、中足骨と指骨を接続する関節を含む。中間足部領域(82)は、一般に、足のアーチ領域に対応するアウトソールの部分を含む。後方足部領域(84)は、一般に、踵骨を含む、足の後方部分に対応するアウトソールの部分を含む。
アウトソールは、また、外(lateral)側(86)および内(medial)側(88)を含む。外側(86)および内側(88)は、各足領域(80、82、および84)を通って延在し、アウトソールの反対側に対応する。アウトソールの外側または縁(86)は、着用者の足の外側領域に対応する側である。外側縁(86)は、着用者の足の、着用者の他の足から一般に最も遠い側である(すなわち、それは、第5趾[小足指]に近い側である。)内側側または縁(88)は、着用者の足の内側の領域に対応する側である。アウトソールの内側の縁(88)は、着用者の足の側面であり、一般に、着用者のもう一方の足に最も近い(すなわち、母趾[足の親指]に近い側)。
より具体的には、外側および内側は、アウトソール(16)の周囲または周囲(90)の周りに、アウトソールの前端(92)から後端(94)まで延びる。前端(92)は、つま先領域に対応するアウトソールの部分であり、後端(94)は、踵領域に対応する部分である。
上述したアウトソールの領域、エリア、およびゾーンは、アウトソールの正確な領域を区別することを意図したものではない。むしろ、これらの領域、エリア、およびゾーンは、アウトソールの一般的な領域を表すことを目的とする。アッパー(12)とミッドソール(14)にも、そのような領域、エリア、およびゾーンがある。各領域、エリア、およびゾーンには、前部および後部も含まれる場合がある。
[後方足部領域]
図18および18Aにおいて、後方足部領域(84)に目を向けると、このゾーン「G」(ZONE”G”、図では「ゾーン」を「ZONE」と表記することもある)のトラクションタイル構造は、第1の突出したトラクション部材、反対側の第2の突出トラクション部材、および、第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置され突出しない柔軟な窓を有する。より具体的には、ゾーンGの2つのトラクションタイル構造が、図19の拡大図に示されている。この例では、第1のトラクション部材(152b)は比較的硬く、たとえば、硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作ることができる。一実施例において、硬質の熱可塑性ポリウレタン組成物は、70ショアAを超える硬度を有する。第2のトラクション部材(152a)は、比較的柔らかく、例えば、軟質の第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。一実施例において、軟質の第2の熱可塑性組成物は、70ショアA以下の硬度を有する。第1および第2のトラクション部材(152b、152a)の間に可撓性窓(153)が配置されている。
第1および第2のトラクション部材(152b、152a)は、接地面を形成する三角形の、くぼみのない上面(114)を備えた傾斜した側面(112)を有する。好ましくは、総接地表面積は、タイルの総表面積に基づいて、約10から約70%の範囲にある。ゾーンG(クラッシュパッド)のこれらのトラクションメンバーは、高い接触表面積を提供し、硬く、濡れた、滑らかな表面での滑りを防ぐ。言い換えれば、これらのトラクション部材はアウトソールに「クラッシュパッド」を提供する。それらは比較的広い地面接触面を持ち、比較的高い水平接触面積比(HCAR)を持っている。トラクション部材による最大の接触は、この後方足部ゾーンのタイルで維持される。また、ゾーンGでは、トラクション部材の水平側壁は、ゴルファーがゴルフスロープを下向きに歩いているとき、または単にゴルファーが任意の表面を歩いているときに滑るのを防ぐのに役立つ。
図18Aにも示されるように、ゾーンAおよびFは、後方足部領域(84)に位置し、これらのゾーンのトラクションタイル構造は、また、第1の突出したトラクション部材と;反対側の第2の突出トラクション部材と;第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置された突出しない柔軟な窓とを有する。例えば、第1のトラクション部材(162b)は、比較的硬くすることができ、例えば、硬い、第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第2のトラクション部材(162a)は比較的柔らかく、例えば、柔らかい第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。一実施例において、軟質の熱可塑性ポリウレタン組成物は、70ショアA以下の硬度を有する。第1および第2のトラクション部材の間に可撓性の窓(163)が配置されている。これらのトラクション部材(162a、162b)は、傾斜した側面(112)および接地面を形成する三角形の凹んでいない上面(114)を備えたピラミッド状の形状を有する。一実施例において、総接地表面積は、トラクションタイル構造の総表面積に基づいて、約1から約70%の範囲にある。
ゴルファーがクラブを振り、体重移動するとき、足は途方もない力を吸収する。たとえば、右利きのゴルファーがクラブのスイング動作を開始する前に最初に足を配置するとき(つまり、ボールをアドレス指定するとき)、体重はリード(前)とトレイル(後)の足に均等に分散される。ゴルファーがバックスイング(アップスイング)を開始すると、体重は主に後ろ足に移動する。ダウンスイングの開始時に、後足にかなりの圧力がかかる。したがって、後足は駆動足と呼ばれ、前足は安定化足と呼ばれることがありる。ゴルファーがスイング(ダウンスイング)を続けてボールをドライブすると、その重量が駆動足から前足(安定化足)に移動する。動作中は、前後の足にある程度の回転があるけれども、この回転動作を制御する必要がある。ショットを行うときに、足が実質的に動いたり滑ったりしないことが重要である。ゴルフのアップスイングとダウンスイングの間は、良好な足のトラクションが重要である。
上述のゾーンAおよびFのトラクション部材は、ゴルフスイング中にアウトソールに対して加えられる強い水平力を管理するのに役立つ垂直側壁を有し、特にゴルフの上昇スイング中に、より多くの抵抗/トラクションをもたらす。前方足部領域に位置し、以下で詳細に説明するゾーンCおよびEのトラクション部材も、この圧力に対して足を安定させるのに役立ち、ゴルフスイング中により多くの抵抗/トラクションを提供する。
[中間足部領域]
図18および18Aにも示されるように、アウトソール(16)の中間足部領域(82)は、この領域に沿って延びるトラクションタイル構造をさらに含み、これは、ゾーン「B」と呼ばれて良い。より具体的には、ゾーンBの2つのトラクションタイル構造が図20に拡大して示されている。この例では、第1のトラクション部材(165b)は比較的硬く、例えば、硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。一実施例において、硬質の熱可塑性ポリウレタン組成物は、70ショアAを超える硬度を有する。第2のトラクション部材(165a)は、比較的柔らかく、例えば、軟質の第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第1および第2のトラクション部材の間に可撓性の窓(163)が配置されている。場合によっては、窓(163)は、トラクションタイル構造の約70から約100%を構成することができ、タイル構造(156、156)にはトラクション部材がない。また、中間足部領域(82)には、様々な材料、好ましくは熱可塑性ポリウレタンから作製することができる視覚可能なロゴ(158)があって良い。また、シャンク(踏まず芯;フットブリッジ)(159)をアウトソール(16)に含めることができる。つぎに、このアウトソール(16)は、その高い機械的強度特性により、ゴルファーがコースを出入りする際の安定性とバランスを向上させる。
これらのトラクション部材、また、傾斜した側面(112)および接地面を形成する三角形の非凹型上面(114)を有するピラミッド状の形状を有する。一実施例において、総接地表面積は、トラクションタイル構造の総表面積に基づいて、約1から約60%の範囲にある。1つの好ましい実施例において、総接地表面積は、約5から約50%の範囲にある。中間足部領域(82)のこれらのトラクション部材は、快適さを提供し、中間足部領域の中央領域からアウトソール(16)の周縁に向かって圧力を分散させる傾向がある。
[前方足部領域]
さらに図18および18Aに示されるように、アウトソール(16)の前方足部領域(80)は、前方足部領域の周辺に沿って延びるトラクションタイル構造を含む第1の(内側)ゾーン(ゾーン「C」)のタイルと;前方足部領域の前部に配置されたトラクションタイル構造を含む第2のゾーン(ゾーン「D」)のタイルと;前方足部領域の反対側の周辺に沿って延びる突出したトラクションタイル構造を含む第3の(側面/ラテラル)ゾーン(ゾーン「E」)とを含む。
図21を参照すると、この内側ゾーンCのトラクションタイル構造は、傾斜した側面(112)および三角形の凹んでいない上面(114)を備えた第1および第2のトラクション部材(172b、172a)を有することが示され、これは、地面に接触する表面を形成する。可撓性の窓(173)は、第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置されている。この例では、第1のトラクション部材(172b)は比較的硬く、例えば、硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。一実施例において、硬質の熱可塑性ポリウレタン組成物は、70ショアAを超える硬度を有する。第2のトラクション部材(172a)は、比較的柔らかく、例えば、軟質の第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。一実施例において、軟質の熱可塑性ポリウレタン組成物は、70ショアA以下の硬度を有する。好ましくは、総接地表面積は、トラクションタイル構造の総表面積に基づいて、約10から約70%の範囲にある。これらのトラクション部材は、高圧領域である母指球の下に配置されている。
図22を参照すると、前方ゾーンDのトラクションタイル部材の拡大図が示されている。これらの第1および第2のトラクション部材(182b、182a)は、また、傾斜した側面(112)および接地接触面を形成する三角形の非凹型上面(114)を有する。可撓性の窓(183)は、第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置されている。この例では、第1のトラクション部材(182b)は比較的硬く、例えば、上記のような硬度を有する硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第2のトラクション部材(182a)は比較的柔らかく、例えば、上記のような硬度を有する柔らかい第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。好ましくは、総接地表面積は、トラクションタイル構造の総表面積に基づいて、約10から約70%の範囲にある。これらのトラクションメンバーは足のつま先の下に配置されており、優れたトラクションとつま先の押し出しを提供する。
図23を参照すると、横方向(ラテラル)ゾーンEのトラクションタイル部材の拡大図が示されている。これらの第1および第2のトラクション部材(192b、192a)は、また、傾斜した側面(111、112)および接地接触面を形成する三角形の非凹型上面(114)を有する。可撓性の窓(193)は、第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置されている。この例では、第1のトラクション部材(192b)は比較的硬く、例えば、上記のような硬度を有する硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第2のトラクション部材(192a)は比較的柔らかく、例えば、上記のような硬度を有する軟らかい第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。好ましくは、総接地表面積は、タイルの総表面積に基づいて、約10から約70%の範囲である。
ゾーンC(内側/ラテラル)およびゾーンE(外側/メディアル)のトラクションタイル構造は、主にゴルフ特有のトラクションに使用され、すなわち、これらのトラクション部材は、前足の外側および内側のトラクションを制御し、ゴルフの間にショット足が滑るのを防ぐのに役立つ。先に検討したように、ゴルフショットスイングの様々な段階で足の外側にかなりの圧力が加えられる。この発明では、アウトソール(16)のゾーンCおよびEは、足の側面に支持および安定性を提供するように設計されている。とくに、ゴルファーがスイング(ダウンスイング)を続けてボールをドライブすると、その重量は後ろ(駆動)の足から前(安定化)の足に移動する。スイング動作中は、前後の足にある程度の回転がありけれども、この回転動作を制御する必要がある。ゾーンCとEは、ゴルファーがショットを行う際、体重を移動させるときに、ゴルファーの足の外側(ラテラル)と内側(メディアル)を保持してサポートするのに役立つ。したがって、ゴルファーはゲームのすべての段階でより良い安定性とバランスを保持する。ゾーンCおよびEのトラクション部材には垂直の側壁があり、ゴルフスイング中にアウトソールに加えられる強い水平方向の力を管理するのに役立ち、とくに、ゴルフのダウンスイング中に抵抗/トラクションが増加する。後方足部領域に位置し、先に詳細に説明したゾーンAおよびFのトラクション部材も、足を安定させ、この圧力に対して足を安定させるのに役立ち、ゴルフスイング中の抵抗/トラクションを高める。
同時に、前方足部領域のゾーンD、E、およびCは、良好なアクティブ位相推力生成を有するので、ゴルファーは、足をよりよく押し出すことができる。これらの機能は、ゴルファーがパフォーマンスをしたり、コースを歩いたりするのに役立つ。ゴルファーは、ゴルフ特有の活動を快適かつ自然に行うことができる。アウトソール内のこれらの異なるトラクション部材はすべて、この発明のゴルフシューズに高レベルの安定性およびトラクションならびに高い柔軟性を与えるのに役立つ。トラクション部材を含むアッパー(12)、ミッドソール(14)、およびアウトソール(16)の独特の形状および構造は、ゴルファーに多くの有益な特性を有する靴を提供する。
図24~27を参照すると、アウトソール(16)およびミッドソール(14)の構造がより詳細に示されている。先に説明したように、アウトソール(16)は、靴に安定性とトラクションを提供するように設計されている。アウトソール(16)の底面は、複数のトラクション部材を含み、一般に、図25~27において(200)で示され、コース上の靴と草の間のトラクションを提供するのに役立つ。アウトソール(16)およびトラクション部材(200)の底面は、上述のように、ゴムまたはプラスチック、ならびにそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で作ることができる。ミッドソール(14)は比較的軽量で、靴にクッション性を提供する。ミッドソール(14)は、例えば、発泡エチレン酢酸ビニルコポリマー(EVA)または発泡ポリウレタン組成物などのミッドソール材料から作製することができる。1つの好ましい実施例において、ミッドソール(14)は、以下でさらに説明するように、エチレン酢酸ビニル(EVA)とポリオレフィンのフォームブレンド組成物を使用して構築される。ダウケミカル社から入手可能な、例えば、Engage(登録商標)PO-EVAなどの市販のフォームブレンド組成物を使用することができる。EVAフォームの製造には、さまざまな発泡添加剤と触媒が使用される。EVAブレンドフォーム組成物は、優れたクッション性や衝撃吸収性;高い耐水性と耐湿性;そして長期的な耐久性など、種々の特性を備えているため、ミッドソールの構築にとくに適している。図25~27において、下部領域(205)および上部領域(210)を有するミッドソール(14)が示されている。これらの下部および上部領域(205、210)は、同じまたは異なる材料で作ることができる。たとえば、1つの領域は比較的硬い発泡EVA組成物で作ることができる。他の領域は、比較的柔らかい発泡EVA組成物で作ることができる。下部領域(205)はミッドソールの側壁を形成し、これらのしっかりした強力な側壁は、ゴルフショットを行う際に体重を移動するときに、ゴルファーの足の内側(メディアル)と外側(ラテラル)を保持および支持するのに役立つ。この発明のこの実施例において、アウトソール構造(16)は、以下でさらに説明するように、比較的硬いトラクション部材および比較的柔らかいトラクション部材を含むデュアルグリッド構造である。
より具体的には、図28を参照すると、硬質の熱可塑性ポリウレタントラクション部材(220)を含むアウトソールセクション;軟質熱可塑性ポリウレタントラクション部材(215)を含むアウトソールセクション;およびミッドソールセクション(205)が分解図で示されている。1つの製造プロセスにおいて、ミッドソール(14)は、別個の部品として成形され、次いで、当技術分野で知られている標準的な技術を使用して、ステッチ、接着剤、または他の適切な手段によってアウトソールの上面に接合されて良いる。例えば、ミッドソール(14)は、熱プレスされ、アウトソール(16)の上面に接着されて良い。アウトソールは、「ツーショット」金型を使用して成形できる。ここでは、硬い熱可塑性ポリウレタントラクション部材を含むアウトソールセクションを作成するために使用される硬い熱可塑性ポリウレタン(TPU)が最初に金型に注入される。次に、ソフトトラクション部材を含むアウトソールセクションを作成するために使用されるソフト熱可塑性ポリウレタン(TPU)が金型に注入される。一実施例において、より硬い熱可塑性ポリウレタンがより柔らかい熱可塑性ポリウレタンの上に成形されて、高い構造容量を有するU字形のビーム状構造を提供する。より硬い熱可塑性ポリウレタンは、より柔らかい熱可塑性ポリウレタンの周りに保護シェルを提供する。アウトソールのこのデュアルグリッド構造は、高い構造的サポートと機械的強度を提供するのに役立つ。デュアルグリッド構造は高い構造剛性を備えているけれども、以下でさらに説明するように、柔軟性を犠牲にすることはない。
図29および30を参照すると、トラクションタイルセグメント(220)は、第1の突出したトラクション部材;反対側の第2の突出トラクション部材;そして、第1のトラクション部材と第2のトラクション部材との間に配置された、突出していない水平なベースセグメント(窓)を有する。第1のトラクション部材(162b)は比較的硬く、第2のトラクション部材(162a)は比較的柔らかい。開いた窓(163)は、2つのトラクション部材の間に屈曲点を提供する。図32に示されるように、これらの屈曲点(195)は、デュアルグリッド構造を横切って様々な方向に向けられている。屈曲点(195)には異なる軸があり、これにより、デュアルグリッド構造に360度(360°)の屈曲感覚が実現される。屈曲点(195)は、アウトソール全体に個別の屈曲ゾーンを形成する。その結果、アウトソール(16)は、一方向にのみ曲がる多くの従来の靴とは対照的に、複数の方向にわずかに曲がることができる。この発明のアウトソール(16)はヒンジポイントを有さず、アウトソールの主要部分が屈曲する。むしろ、アウトソールには、多くの異なる角度に向けられた多くのマイナーな屈曲点があるす。したがって、アウトソール(16)は、靴を履いている人に360度(360°)の屈曲感を提供する。この発明のアウトソールは、構造的剛性および柔軟性の最適な組み合わせを提供する。
図29および30に示されるように、第1のトラクション部材(162b)は、傾斜面を備えた側壁と、接地面を形成する三角形の非凹型上面とを有する。第2のトラクション部材(162a)は、また、傾斜面を備えた側壁と、第1のものよりも大きいサイズの三角形の、くぼみのない上面とを有することができる。平らな表面は、比較的高い水平接触面積比(HCAR)を提供するのに役立ち、側壁は、比較的高い垂直接触面積比(VCAR)を提供するのに役立つ。
図33A、33B、33C、および33Dを参照すると、アウトソール(16)のトラクション部材の水平および垂直側壁は、また、異なる領域のトラクション部材に他の利点を提供する。例えば、図33Aに示すように、ヒール領域のゾーンG(クラッシュパッド)において、トラクション部材の水平側壁は、ゴルファーがゴルフスロープを下向きに歩いているとき、または単にコース上またはコース外を歩いているときに、ゴルファーが滑るのを防ぐのに役立つ。図33Bにおいて、ゾーンA、C、E、およびFの垂直側壁は、また、特にゴルフのバックスイング(アップスイング)中に(図33Bの方向矢印によって示される)足に加えられる有意な水平圧力および力に対して足を安定させるのに役立つ。図33Cにおいて、ゾーンDの水平側壁は、特にゴルファーがゴルフスロープを上向きに歩いているとき、または単にコース上またはコース外を歩いているときに、良好なトラクションを提供し、滑りを防ぐのに役立つ。靴を履いたゴルファーは、快適に歩き、コースをプレーすることができる。靴(10)は前方足部の柔軟性が高く、安定性、トラクション、その他の重要な特性を犠牲にすることはない。最後に、図33Dを参照すると、ゾーンA、C、E、およびFの対向する垂直側壁は、特にゴルフのダウンスイング中に、足に対して加えられる有意な水平方向の圧力および力(図33Dの方向矢印によって示される)に対して足を安定させるのに役立つ。ゾーンA、C、E、およびFは、ゴルフ固有のゾーンであり、ゴルフスイング中にゴルファーが滑らないように、足の側面にサポートと安定性を提供する。ゴルファーは、スイングアクションを実行するときにバランスを維持できるように、安定したプラットフォームが必要である。同時に、靴を履いたゴルファーは快適に歩き、コースをプレーすることができる。軽量で履き心地が良いので、ウォーキングなどで履きやすいシューズである。利用者はゴルフコースから離れた場所で簡単かつ快適に靴を履くことができる。柔軟性の高いシューズでありながら、安定性やトラクションなどの重要な特性を損なうことはない。先に説明したように、水平接触面積比(HCAR)は、硬くて平らな表面、とくにボートデッキ、磨かれたコンクリートや大理石の床、歩道の塗装面などの「コース外」の表面を歩くための特定のアウトソールトラクションゾーンで最適化されている。残りのアウトソールトラクションゾーンでは、HCARが管理および調整され、特定のHCARで最大VCAR(垂直接触面積比)に到達できるようになっている。
この発明の靴は、構造的剛性および柔軟性の最適な組み合わせを有する。トラクション部材を含むアッパー(12)、ミッドソール(14)、およびアウトソール(16)の独自の形状、材料、および構造は、ゴルファーにマルチサーフェス(MST)シューズを提供する。この発明の靴は、堅く、特に硬く、湿った、そして滑らかな「オフコース」表面で高いトラクションを達成する。この靴は、また、種々の自然の芝の表面、とくにゴルフコースまたは「コース上の」表面で高いトラクションを提供する。
[ヒールアウトソール]
ここで、図34~36を参照すると、上述のとおり、アウトソール(16)は、一般に、前方足部領域を支持するための前方足部領域(80);アーチ領域を含む中間足部を支持するための中間足部領域(82);および、踵部分を含む後方足部を支えるための後方領域(84)を含む。一般に、前方足部領域(80)には、つま先に対応するアウトソールの部分と、中足骨と指骨を接続する関節が含まれる。中間足部領域(82)は、一般に、足のアーチ領域に対応するアウトソールの部分を含む。後方足部領域(84)は、一般に、踵骨を含む、足の後部に対応するアウトソールの部分を含む。前方足部領域(80)および後方足部領域(84)は、上述のようにタイル構造(154)を含み、一方、中間足部領域は、ヒールステップ領域(300)を組み込んでいる。図34~36に示されるタイル構造(154)は、図34~36は、図18~33Dに関して説明したように提供される。代替的には、トラクション部材は、また、図1~17において上述し示されるように提供されて良いことに留意されたい。図34~36に示される実施例において、ヒールステップ領域(300)が、前方足部領域(80)から中間足部領域(82)を通って上向きに傾斜し、タイル構造(154)の最も外側の部分から離れる後方領域(84)まで延びるように設けられており、ここは、地面に接触する場所である。当技術分野で知られているように、ヒールステップ領域(300)は、一般に、約5mmから約20mm、好ましくは8~17mmの最大高さ(302)まで傾斜している。ヒールステップ領域(300)は地面と接触せず、タイル構造(154)を有することが理解されよう。通常、このヒールステップ領域(300)は、アッパーに従来のクラシックなドレスデザインを採用するゴルフシューズで提供される。
図34~37の実施例において、アウトソール(16)に配置されたタイル構造(154)は、第1の突出したトラクション部材(302b);反対側の第2の突出トラクション部材(302a);および、第1および第2のトラクション部材(302b、302a)の間に配置された、突出していないベースセグメント(窓)(303)を有する。上述のように、この実施例のトラクション部材は、様々なサイズ、形状、および/または材料特性を有して良い。この実施例において、好ましくは、第1のトラクション部材(302b)は、80ショアAを超える硬度を有する比較的硬い第1の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。第2のトラクション部材(302a)は、80ショアA以下の硬度を有する比較的柔らかい第2の熱可塑性ポリウレタン組成物から作製することができる。このような第1および第2のトラクション部材(302b、302a)は、例えば、Lubrizol Corporationから入手可能なEstane(登録商標)TRX熱可塑性ポリウレタンなどの市販のポリウレタン組成物から作製することができる。さらに、前述のように、トラクション部材(302b、302a)も、また、様々な寸法を有することができる。この実施例において、比較的硬いトラクション部材(302b)の長さ(高さ)および比較的柔らかいトラクション部材(302a)の長さ(高さ)は実質的に同じである。例えば、比較的硬いおよび柔らかいトラクション部材の高さは、約2mmから約6mmの範囲であって良い。好ましくは、比較的硬いおよび柔らかいトラクション部材の高さは、約2.5mmから約4.5mmの範囲である。
「スパイク付きのヒールアウトソール」
ここで、図37~42Cを参照すると、図34~36に示される実施例は、スパイク(308)を受け入れるためのスパイクレセプタクル(306)を組み込んだアウトソール(16)を具備する。図37および38は、アウトソール(16)上のスパイクレセプタクル(306)の配置を示している。一般に、5つのスパイクレセプタクル(306)は前方足部領域(80)に配置され、4つのスパイクレセプタクル(306)は後方足部領域(84)に配置される。しかしながら、スパイクレセプタクル(306)の任意の数または配置を採用することができることが理解されよう。スパイクレセプタクル(306)は成形され、アウトソール(16)に取り付けられている。スパイク(308)は、アウトソール(16)に簡単に固定したり取り外したりできる。当技術分野で知られているように、スパイク(308)は、時計回り方向に挿入およびわずかにねじることによってスパイクレセプタクル(306)に固定され、反時計回り方向にわずかにねじられて除去され得る。ここで、図39~41を参照すると、図示のとおり、スパイク(308)が、アウトソール(16)に設けられたスパイクレセプタクル(306)に固定されている。ゴルフでの使用に適している可能性のある任意のスパイクをスパイクレセプタクルに取り付けることができることが理解されよう。典型的には、スパイク(308)は、地面に接触するトラクション突起(314)を有するラジアルアーム(312)を備えた丸いベース(310)を有するであろう。
ここで、図42A~42C参照すると、タイル構造(154)、具体的にはハードトラクション部材(302b)およびソフトトラクション部材(302a)ならびにベースセグメント(303)に対するスパイク(308)の配置が示されている。図42Aは、ゴルファーによってそれらに負荷がかけられていない、タイル構造(154)およびスパイク(308)を備えたミッドソール(14)およびアウトソール(16)を示している。図示のとおり、比較的硬いトラクション部材(302b)の高さは、オフセット(316)だけ、比較的柔らかいトラクション部材(302a)の高さよりも大きい。例えば、比較的硬いトラクション部材(302b)の高さは、約2mmから約6mmの範囲であって良い。そして、比較的柔らかいトラクション部材(302a)の高さは、約1.75mmから約5.75mmの範囲であって良い。好ましくは、トラクション部材の高さの間のオフセット(316)は、約0mmから約6mmの範囲である。より好ましくは、ハードトラクション部材とソフトトラクション部材の高さの間のオフセット(316)は、約0.25mmから1mmである。図。図42Bは、それらに負荷または圧力がかけられていない、地面(g)に対するタイル構造(154)およびスパイク(308)を備えたアウトソール(16)を示している。図42Cは、ゴルファーがアウトソール(16)に体重をかけるときなど、アウトソールに負荷がかけられた状態(g)に対するタイル構造(154)およびスパイク(308)を備えたアウトソール(16)を示す。アウトソール(16)に荷重がかかると、スパイク(308)が外側に曲がって拡張し、ラジアルアーム(312)が外側および上方に移動できるようになる。同時に、より硬いトラクション部材(302b)は、より柔らかいトラクション部材(302a)またはスパイク(308)よりもさらに地面(g)を貫通する。このようにして、固いトラクション部材(302b)は地面に接触し、草や土壌により容易に突き刺さる。その間、比較的柔らかいトラクション部材(302a)は地面に接触し、より容易に圧縮し、そして靴にいくらかの柔軟性を提供するのを支援する。したがって、タイル構造(154)とスパイク(308)の両方を組み合わせたこのアウトソール構造は、コースでの使用に特に効果的である。
[ゴルフコース芝草]
従来のゴルフシューズの1つの問題は、ゴルフコースの芝生、特にパッティンググリーンに損傷を与える可能性があることである。ティーボックス、フェアウェイ、ラフ、パッティンググリーンなど、コースエリアに応じてゴルフコース上で使用されるさまざまな芝草がある。また、地理的地域、気候、水と灌漑システムの利用可能性、土壌の種類などの要因に基づいて、さまざまな草が使用される。たとえば、多くの北部のゴルフコースはベントグラスを使用し、多くの南部のゴルフコースはグリーンのパッティングにバミューダグラスを使用していた。一部の古いコースでは、グリーンにライグラスまたはポアアンナ(スズメノカタビラ)を使用している。すべての芝草は一般的に丈夫で、ある程度の足での通行に耐えることができる。ただし、一部の従来のゴルフシューズは、ゴルフコースの芝草を損傷する可能性が高くなる。パッティンググリーンの損傷は特に問題である。
一般に、ゴルフシューズのスパイクは、金属またはプラスチック材料で作ることができる。しかし、金属スパイクの問題の1つは、通常、鋭い先端が下向きに伸びている細長い部分であり、地面を鋭く突き破って芝草を引き裂く可能性があることである。これらの金属スパイクは、パッティンググリーンにスパイクホールやその他のマークを残す可能性があるす。これらの金属スパイクは、ゴルフコースの他の地面、たとえばクラブハウスのカーペットやフローリングにも損傷を与える可能性がある。今日、ほとんどのゴルフコースでは、ゴルファーが非金属スパイクを使用する必要がある。プラスチック製のスパイクは、通常、片面に丸いベースと中央のスタッドがある。丸みを帯びたベースのもう一方の面には、地面に接触するためのトラクション突起を備えたラジアルアームがある。ネジ山は、靴のアウトソールのネジ山付きレセプタクルに挿入するために、スパイクのスタッドの周りに配置されている。これらのプラスチック製のスパイクは、簡単に固定でき、後でアウトソールのロックレセプタクルから取り外すことができるため、芝草やパッティンググリーンやクラブハウスの床面へのダメージが少なくなる。それでも、これらの交換可能なプラスチッククリートを備えた多くの従来の靴は非常に攻撃的なデザインを持っている。これらのクリートには長く突き出た腕と歯があり、地面に突き刺さり、芝草の冠と根のネットワークに損傷を与える可能性がある。
一般に、草の成長は、草の冠から生じる。樹冠は、草の芽と根が出会う地面の高さで成長する。枯れていく草のブレードに代わる新しい草のブレードが継続的に生じており、この成長は樹冠から始まる。根は冠を養い、草を固定する。根のネットワークは複雑になる可能性があり、多くの根は水平方向に伸びる傾向がある。一部の従来のゴルフシューズのクリートが最初に土壌に突き刺さると、冠部分が損傷する。クリートが土壌に深く突き刺さるにつれて、クリートは根を引き裂く。このチョッピングまたはせん断作用は、根の構造に損傷を与える。根はさまざまな方向に引き離される。冠と根の損傷が十分に深刻な場合、草は死滅する。
この発明のアウトソール構造は、ゴルフコースの様々な芝草に良好なトラクションを提供するトラクション部材を含む。同時に、この発明のトラクション部材は、比較的浅い程度まで地面を貫通する傾向がある。この発明のトラクション部材は、植物の構造を完全に破壊することができる点まで草を噛まない。この発明のアウトソール構造およびトラクション部材は、それらの非パッティンググリーン損傷性のために「グリーンフレンドリー」であると見なすことができる。
[アッパーおよびミッドソール構造]
図31に戻って参照すると、この実施例の靴は、アッパーをアウトソールに接続するミッドソールとともに、アッパー部分およびアウトソール部分を含む。ミッドソールは、以下で詳しく説明するように、アッパーソールとアウトソールに結合されている。
アッパー(235)は、伝統的な形状を有し、例えば、天然皮革、合成皮革、不織布材料、天然繊維、および合成繊維などの標準的なアッパー材料から作られている。例えば、通気性のあるメッシュ、およびナイロン、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、およびそれらの組み合わせから作られた合成繊維布を使用することができる。アッパーの構成に使用される素材は、通気性、耐久性、柔軟性、快適さなどの望ましい特性に基づいて選択される。一例では、アッパーは、防水性を有する柔らかく通気性のある革材料でできている。アッパーの素材は、従来の製造方法を使用して、縫い合わされるか結合されてアッパー構造を形成する。
図31に示すように、アッパー(225)は、一般に、足を挿入するための開口部(228)を備えた甲部領域(226)を含む。アッパーは、快適性とフィット感を高めるために、柔らかく成形されたフォームヒールカラー(230)を含むことが好ましい。オプションのギリーストリップ(図示せず)をヒールカラーに巻き付けることができる。アッパーには、足の前部を覆うためのヴァンプ(232)が含まれている。甲領域は、アッパーのクォーターセクションを覆うタング部材(233)を含む。舌皮(233)の上部は、オプションのギルストリップ(234)を含むことができる。通常、靴ひも(235)は、足の輪郭の周りで靴を締めるために使用される。ただし、ダイヤル、スプール、ハウジングを含む金属ケーブル(レース)締め付けアセンブリ、およびケーブルを所定の位置にロックするためのロック機構など、他の締め付けシステムを使用することもできる。そのようなレース締め付けアセンブリは、コロラド州デンバーのボアテクノロジー社から入手可能である。図31に示される上述のアッパーは、この発明の靴構造に使用できるアッパー設計の一例に過ぎず、他のアッパー設計が、この発明の精神および範囲から逸脱することなく使用することができることに留意されたい。
本明細書に数値の下限および数値の上限が記載される場合、これらの値の任意の組み合わせが使用されて良いことが意図されている。動作例以外、または明示的に指定されていない限り、「約」という用語が、値、量、または範囲とともに明示的に表示されなくとも、数値の範囲、量、値、および材料の量などの明細書のパーセントなどはすべて、「約」という言葉で始まるように解釈されて良い。したがって、そうでないことが示されない限り、本明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、この発明によって得られることが求められる所望の特性に応じて変わり得る近似値である。
用語「第1」、「第2」、「第3」、「トップ」、「ボトム」、「上側」、「下側」、「下方」、「上方」、「右」、「左」、「中間」、「近位」、「遠位」、「外側」(ラテラル)、「内側」(メディアル)、「前方」、「後方」などは、1つの視点に基づいて要素の1つの位置を指すために使用される任意の用語であり、この発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではないことに留意されたい。
ここで説明および図示される靴の材料、設計、および構造は、この発明のいくつかの実施例のみを表すことが理解される。この発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、材料、設計、および構造に様々な変更および追加を加えることができることを当業者は理解する。そのような実施例はすべて、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。
[符号の説明]
10 ゴルフ靴
12 アッパー
14 ミッドソール
16 アウトソール
25 トラクション部材
27 アウトソール16の底面
30 組(A)の螺旋状経路
32 原点
34 組(B)の螺旋状経路
36 原点
40 中心点
50 螺旋状経路
52 原点
70 タイル片
80 前方足部領域
82 中間足部領域
84 後方足部領域
152a 第2のトラクション部材
152b 第1のトラクション部材
153 可撓性窓
154 トラクションタイル構造
159 フットブリッジ
162a 第2のトラクション部材
162b 第1のトラクション部材
163 可撓性窓
172a 第2のトラクション部材
172b 第1のトラクション部材
173 可撓性窓
182a 第2のトラクション部材
182b 第1のトラクション部材
183 可撓性窓
192a 第2のトラクション部材
192b 第1のトラクション部材
193 可撓性窓
195 屈曲点
300 ヒールステップ領域

Claims (19)

  1. アッパーと、
    アウトソールと、
    上記アッパーおよび上記アウトソールに結合されるミッドソールとを有し、
    上記アッパー、上記ミッドソール、および上記アウトソールの各々は、前方足部領域、中間足部領域、および後方足部領域、ならびに、外側サイドおよび内側サイドを有し、
    上記アウトソールは、
    第1組の螺旋状経路(A)であって、各々の螺旋状経路は、1つの原点から複数の螺旋状セグメントを放射させ、当該螺旋状セグメントの各々が異なる曲率度を有し、サブセグメントを含む、上記第1組の螺旋状経路(A)と、
    第2組の螺旋状経路(B)であって、各々の螺旋状経路は、1つの原点から複数の螺旋状セグメントを放射させ、当該螺旋状セグメントの各々が異なる曲率度を有し、サブセグメントを含む、上記第2組の螺旋状経路(B)とを有し、
    記第2組の螺旋状経路(B)は上記第1組の螺旋状経路(A)が形成する図形に対して反転した図形を形成し、これによって、上記第1組の螺旋状経路(A)および上記第2組の螺旋状経路(B)が相互に重ね合わされたときに、上記第1組の螺旋状経路(A)からの上記螺旋状セグメントのサブセグメントと上記第2組の螺旋状経路(B)(B)からの上記螺旋状セグメントのサブセグメントとが四辺タイル片を上記アウトソールの表面に形成し、上記四辺タイル片はトラクション部材を含み、複数の四辺タイル片が、第1の突出するトラクション部材、反対の第2の突出するトラクション部材、および上記第1の突出するトラクション部材および上記第2の突出するトラクション部材の間に配される非突出領域を有することを特徴とするゴルフ靴。
  2. 上記第1の突出するトラクション部材は上記第2の突出するトラクション部材より硬度が大きい請求項1記載のゴルフ靴。
  3. 上記第1の突出するトラクション部材および上記第2の突出するトラクション部材は各々熱可塑性ポリウレタン組成物を有する請求項1記載のゴルフ靴。
  4. 上記第1の突出するトラクション部材および上記第2の突出するトラクション部材の間に配される上記非突出領域はエチレンビニルアセテート組成物を有する請求項1記載のゴルフ靴。
  5. 上記第1の突出するトラクション部材および上記第2の突出するトラクション部材は同一の硬度を有する請求1記載のゴルフ靴。
  6. 上記第1の突出するトラクション部材および上記第2の突出するトラクション部材は同一の高さを有する請求1記載のゴルフ靴。
  7. 上記ゴルフ靴は、第1ゾーンの複数のタイルであって、上記前方足部領域の前方部分に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第1ゾーンの複数のタイルと、第2ゾーンの複数のタイルであって、上記前方足部領域の周囲に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第2ゾーンの複数のタイルと、第3ゾーンの複数のタイルであって、上記前方足部領域の他方の周囲に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第3ゾーンの複数のタイルとを有し、上記第2ゾーンおよび第3ゾーンは上記第1ゾーンに隣接し、上記第1ゾーン、第2ゾーンおよび第3ゾーンのトラクション部材は異なる寸法を有する請求項1記載のゴルフ靴。
  8. 上記ゾーンの各々のトラクション部材は、接地表面を形成する、三角形の窪んでいない頂部表面を有し、総接地表面面積はタイルの総表面面積を基準にして約10~約70%の範囲である請求項7記載のゴルフ靴。
  9. 上記ゴルフ靴は、1ゾーンの複数のタイルを有し、上記タイルは、上記中間足部領域に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む請求項1記載のゴルフ靴。
  10. 上記中間足部領域の上記ゾーンの複数のタイルの上記トラクション部材は、三角形の窪んでいない頂部表面を有し、総接地表面面積はタイルの総表面面積を基準にして約5~約50%の範囲である請求項7記載のゴルフ靴。
  11. 上記ゴルフ靴は、第1ゾーンの複数のタイルであって、上記後方足部領域の後方部分に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第1ゾーンの複数のタイルと、第2ゾーンの複数のタイルであって、上記後方足部領域の周囲に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第2ゾーンの複数のタイルと、第3ゾーンの複数のタイルであって、上記後方足部領域の他方の周囲に沿って伸びる突出したトラクション部材を含む、上記第3ゾーンの複数のタイルとを有し、上記第2ゾーンおよび第3ゾーンは上記第1ゾーンに隣接し、上記第1ゾーン、第2ゾーンおよび第3ゾーンのトラクション部材は異なる寸法を有する請求項1記載のゴルフ靴。
  12. 上記ゾーンの各々のトラクション部材は、接地表面を形成する、三角形の窪んでいない頂部表面を有し、総接地表面面積はタイルの総表面面積を基準にして約10~約70%の範囲である請求項11記載のゴルフ靴。
  13. 上記アウトソールは、さらに、上記中間足部領域に設けられたヒールステップ領域を有し、上記ヒールステップ領域はタイル片を有しない請求項1記載のゴルフ靴。
  14. さらに、上記アウトソールに設けられた、少なくとも3つのスパイクレセプタクルを有する請求項1記載のゴルフ靴。
  15. 少なくとも4つのスパイクレセプタクルが前方足部領域に設けられ、少なくとも3つのスパイクレセプタクルがヒール領域に設けられる請求項14記載のゴルフ靴。
  16. アッパーと、
    アウトソールと、
    上記アッパーおよび上記アウトソールに結合されるミッドソールとを有し、
    上記アッパー、上記ミッドソール、および上記アウトソールの各々は、前方足部領域、中間足部領域、および後方足部領域、ならびに、外側サイドおよび内側サイドを有し、
    上記アウトソールは、
    第1組の螺旋状経路(A)であって、各々の螺旋状経路は、1つの原点から複数の螺旋状セグメントを放射させ、当該螺旋状セグメントの各々が異なる曲率度を有し、サブセグメントを含む、上記第1組の螺旋状経路(A)と、
    第2組の螺旋状経路(B)であって、各々の螺旋状経路は、1つの原点から複数の螺旋状セグメントを放射させ、当該螺旋状セグメントの各々が異なる曲率度を有し、サブセグメントを含む、上記第2組の螺旋状経路(B)とを有し、
    記第2組の螺旋状経路(B)は上記第1組の螺旋状経路(A)が形成する図形に対して反転した図形を形成し、これによって、上記第1組の螺旋状経路(A)および上記第2組の螺旋状経路(B)が相互に重ね合わされたときに、上記第1組の螺旋状経路(A)からの上記螺旋状セグメントのサブセグメントと上記第2組の螺旋状経路(B)からの上記螺旋状セグメントのサブセグメントとが四辺タイル片を上記アウトソールの表面に形成し、上記四辺タイル片はトラクション部材を含み、上記アウトソールは、上記中間足部領域に設けられたヒールステップ領域を有し、上記ヒールステップ領域は四辺タイル片を有しないことを特徴とするゴルフ靴。
  17. 上記トラクション部材は、接地面表面を形成する3つの斜面および頂点を伴う三辺ピラミッド状の形状を有し、総接地表面面積はタイルの総表面面積を基準にして約50~約40%の範囲である請求項16記載のゴルフ靴。
  18. さらに、上記アウトソールに設けられた少なくとも3つのスパイクレセプタクルを有する請求項17記載のゴルフ靴。
  19. 少なくとも4つのスパイクレセプタクルが前方足部領域に設けられ、少なくとも3つのスパイクレセプタクルがヒール領域に設けられる請求項18記載のゴルフ靴。
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