JP3969264B2 - 移動局 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局との無線通信を介して通信を行う移動局に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、W−CDMA方式の移動体通信システムにおいては、移動局への電波の伝搬環境に応じて、複数の基地局のうち無線接続する基地局を切り換えるようにしたセルラー方式が採用されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
具体的には、移動局が、基地局毎に送信されてくる信号の受信レベルを計測して、これら計測された受信レベルが所定レベル以上であるとき、この受信レベルの基地局を新規に無線接続すべき基地局の候補として決定しこの決定された候補を含むリストを作成する。これに加えて、リストに含まれる基地局毎に無線接続を希望する優先順位を決定する。この優先順位は受信レベルの高いもの程、優先度が高くなるようにしてあり、基地局毎の優先順位が、リストとともに、移動体通信システム網(以下、網と略す)に報告される。
【0004】
そして、網は、リストおよび優先順位に基づいて、新規に無線接続すべき基地局を決定するとともに、この決定された基地局に新規に無線接続するように移動局に指示する。このことにより、移動局が受信レベルの最も高い基地局に対して無線接続を開始することになる。
【0005】
【特許文献1】
特許2968743号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平2001−69548号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、受信レベルによって無線接続を開始する基地局を選択するのは、本質的に妥当であるものの、例えば、橋の上の如く、見通しの良好な場所では、遠方に位置する基地局からの送信信号が、障害物に邪魔されることなく、送られてくる。したがって、遠方の基地局からの信号が、上述した所定レベル以上の受信レベルで受信される可能性がある。これに伴い、遠方の基地局を含むリストが作成されるとともに、当該リストの中でも、遠方の基地局の優先順位が高く設定される可能性がある。
【0008】
したがって、このようなリストと優先順位が基地局を介して交換局に送られ、交換局が遠方の基地局と移動局との無線接続を指示すると、遠方の基地局と移動局との無線接続が開始されるものの、移動局が、上述した見通しの良好な場所から離れると、当該遠方の基地局からの受信レベルが低下して当該遠方の基地局との無線通信が中断される可能性がある。すなわち、ハンドオーバに失敗する可能性がある。
【0009】
本発明は、上記点に鑑み、ハンドオーバの失敗を抑制することができる移動局を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、基地局毎に送信されてくる信号の受信レベルを測定し、この測定された基地局毎の受信レベルに応じて、無線接続を希望する基地局の候補のリストを作成するとともに、このリストに含まれる基地局毎に無線接続を希望する優先順位を決定する決定手段(202A、202B)を有し、作成されたリストと決定された基地局毎の優先順位とを無線通信システムの交換局(122)に送信して、この交換局にてリストと基地局毎の優先順位とに基づき無線接続すべき基地局を決定させるようにする移動局であって、無線接続による基地局との通信に不具合が生じたとき、この不具合が生じた場所の位置情報を検出し、この検出された位置情報毎に通信の不具合履歴を記録するとともに、通信に不具合が生じた失敗回数を基地局毎にカウントし、このカウントされた基地局毎の失敗回数に基づいて基地局毎の優先順位を変更するのに用いられる接続優先度を減少させる第1の学習・調整手段(S208)と、記録された不具合履歴に基づき、目的地に至る経路上にて現在地から所定距離内に不具合が生じた場所が位置することを判定したとき、決定された基地局毎の優先順位を、接続優先度に応じ接続優先度の低い基地局の優先度を下げるように変更するとともに、この変更された基地局毎の優先順位およびリストを交換局に送信する変更手段(S203)と、を有することを特徴とする。
【0011】
これにより、不具合履歴に応じて基地局毎の優先順位を変更して交換局に送信されるため、交換局が、例えば、橋の上の如く、見通しの良好な場所において、遠方の基地局と無線接続することを決定させないようにすることができる。したがって、移動局が、見通しの良好な場所において、遠方の基地局と無線接続することを未然に防ぐことが可能になる。したがって、ハンドオーバの失敗を抑制することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明では、変更された基地局毎の優先順位をリストとともに交換局に送信してから自己が不具合が生じた場所を通過したときに、基地局との無線接続を介する通信に成功した場合、通信に成功した成功回数を基地局毎にカウントし、このカウントされた基地局毎の成功回数に基づいて接続優先度を増加させる第2の学習・調整手段(S206)を有することを特徴とする。
【0014】
また、例えば、通信網側の整備により基地局が追加されて、不具合履歴に記録されている不具合の原因が無くなったときに、今後、変更手段により基地局毎の優先順位を変更することが不必要になる。この場合には、次のように、基地局毎の優先順位を変更せずに交換局に送信した場合でも無線接続による基地局との通信が実現可能であることを判定したとき、不具合履歴を消去するようにしてもよい。
【0015】
すなわち、請求項1に記載の発明では、不具合が生じた場所を自己が通過するとき、基地局毎に送信されてくる信号の受信レベルを測定し、この測定された基地局毎の受信レベルに応じて、基地局毎の優先順位を変更手段により変更せずに交換局に送信した場合でも無線接続による基地局との通信が実現可能であるか否かを判定する実現判定手段(S403)と、基地局毎の優先順位を変更手段により変更せずに交換局に送信した場合でも無線接続による基地局との通信が実現可能であることを実現判定手段が判定した判定回数を加算し、この判定回数が閾値以上になると不具合が生じた場所での記録された不具合履歴を消去する消去手段(404〜406)と、を有することを特徴とする。
【0016】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する一実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1に本発明に係るW−CDMA方式の無線通信システムの実施形態の構成を示す。
【0018】
無線通信システムは、車載通信機11、基地局121および交換局122から構成されている。車載無線装置11は、アンテナ110、移動局送信装置111、メッセージ符号化装置112、移動局受信装置113、メッセージ復号化装置114、コントローラ115、記録装置116、インターフェイス装置117、周辺環境・走行状態認識装置118、ナビゲーション装置119および車載センサ群1110を備えている。
【0019】
メッセージ符号化装置112は、制御データ、送話音声データ(図示しないマイクからA/D変換器を通して入力される)などの送信データを符号化処理する。移動局送信装置111は、メッセージ符号化装置112により符号化処理された送信データを変調して変調信号をアンテナ110から送信させる。
【0020】
移動局受信装置113は、無線通信網の基地局121からの送信された信号を復調する。メッセージ復号化装置114は、移動局受信装置113により復調された信号をを復号化処理する。このようにして、当該復号化処理された信号がD/A変換器を通してスピーカに入力され、このスピーカから受話音声を発生させることができる。
【0021】
コントローラ115は、マイクロコンピュータなどから構成されて、後述するように、基地局毎に新規に無線接続する基地局の候補のリストを作成する作成処理、およびリストに含まれる基地局毎に新規に無線接続する優先順位を決定する決定処理を行う。さらに、コントローラ115は、決定処理により決定された優先順位を変更する変更処理を行う。また、記録装置116は、コントローラ115による各処理に伴うデータを記録するとともに、コンピュータプログラムを記録する。
【0022】
インターフェイス装置117は、コントローラ115および周辺環境・走行状態認識装置118間のデータの送受信の中継を行う。周辺環境・走行状態認識装置118は、ナビゲーション装置119からの出力に基づき、車両の現在地の周辺環境、走行状態を検出する。ナビゲーション装置119は、道路地図データ等を記憶するとともに、この記憶された道路地図データ、車載センサ群1110から取得された現在地情報、操作スイッチなどにより入力された目的地などから、現在地から目的地までの経路を設定する。また、ナビゲーション装置119は、この経路を、音声、画像などを用いて乗員に案内する。車載センサ群1110は、現在地を検出するためのGPS受信機、ジャイロ、車速センサなどから構成されている。
【0023】
基地局121は、基地局無線装置を備えており、基地局無線装置は、車載無線装置11との間で無線通信する。また、基地局は、それぞれ、交換局122と通信を行うとともに、公衆回線を通して他の電話器等との間で通信処理を行う。交換局122は、後述するように新規に無線接続するべき基地局を決定する処理を行うとともに、メーカ13のサーバ装置132とメッセージ符号化・復号装置131を介して通信する。
【0024】
また、メッセージ符号化・復号装置131は、交換局122から送られてくる送信データを復号化して、サーバ装置132に出力するとともに、サーバ装置132からの出力を符号化して交換局122に出力する。また、サーバ装置132は、車載無線装置11の製造メーカにより管理されたもので、基地局121および交換局122を介して車載通信機11から、各種のデータ(後述する不具合履歴)を回収して、このデータに応じて車載通信機11の制御プログラム、制御パラメータを変更してこの変更した制御プログラム、制御パラメータを車載通信機11に送る。
【0025】
次に、本実施形態の作動について図2〜図5説明する。図2は、コントローラ115の処理を示すフローチャートである。先ず、コントローラ115は、基地局との無線通信を介して他の電話器との通話処理を行っているとき、次の処理を一定期間毎に行う。
【0026】
すなわち、インターフェイス装置117および周辺環境・走行状態認識装置118を介してナビゲーション装置119から現在地の位置情報を取得する(S201)。これに加えて、この取得された現在地情報と、記録装置116に記録された不具合履歴と、ナビゲーション装置119により設定された経路とに基づき、現在地に対応する通信不具合履歴が記録されているか否かを判定する。
【0027】
具体的には、経路上にて現在地から所定距離内に、過去に通信の不具合を生じた特定場所(例えば、橋)が存在するか否かを判定する(S202)。経路上にて現在地から所定距離内に、過去に通信の不具合を生じた特定場所が存在するとき、現在地に対応する通信不具合履歴が記録されているとして、YES(有)と判定する。
【0028】
この場合、アンテナ110および移動局受信装置113を介して、パイロット信号を送信してくる基地局(無線接続中の基地局を含む)毎にパイロット信号の受信レベルを測定するとともに、この基地局毎の受信レベルに応じて、無線接続する基地局の候補のリストを作成する。
【0029】
例えば、受信レベル(例えば、SIR、あるいは、受信電力)を測定した全ての基地局のうち、所定レベル以上の受信レベルで受信されたパイロット信号を送ってくる基地局だけを含むようにリストを作成するとともに、このリストに含まれる基地局毎に無線接続する優先順位を決定する(S202A)。この基地局毎の優先順位は、受信レベルが高い程、優先的に無線接続されるように設定される。これに加えて、リストに含まれる基地局毎の優先順位を、後述するように、基地局毎の接続優先度に応じて変更する(S203)。
【0030】
また、S202の判定処理にて、経路上にて現在地から所定距離内に、過去に通信の不具合を生じた特定場所が存在しないとき、現在地に対応する通信不具合履歴が記録されていないとしてNOと判定する。この場合、S202Aと同様、無線接続する基地局の候補のリストを作成するとともに、このリストに含まれる基地局毎に無線接続する優先順位を個々の受信レベルに応じて決定する(202B)。
【0031】
このように作成或いは変更されたリストおよび基地局毎の優先順位を示すリスト信号をメッセージ符号化置112を介して移動局送信装置111に送るとともに、この移動局送信装置111がリスト信号を変調してアンテナ110から送信されることになる。
【0032】
このようなリスト信号が、基地局121を通して交換局122に送られると、この交換局122が、リスト信号に基づいて、新規に無線接続すべき基地局を決定する。例えば、新規に無線接続する基地局としては、リスト信号に含まれる優先順位の1位である基地局を決定する。
【0033】
これに加えて、優先順位の2位以降の基地局であっても、この基地局の受信レベルが、優先順位の1位である基地局の受信レベルのA%(Aは予め決められた数値)以上であるならば、当該2位以降の受信する基地局を、新規に無線接続すべき基地局として決定する。
【0034】
このように新規に無線接続する基地局が決定されると、この決定された基地局を示す接続信号が基地局121を通して車載無線装置11に送られる。すると、車載無線装置11のコントローラ115が、アンテナ110および移動局受信装置113を介して接続信号を受信すると、コントローラ115が、移動局受信装置113に対して、上述した新規に無線接続すべき各基地局との無線接続を開始するように指令する。
【0035】
これに伴い、移動局受信装置113が当該各基地局からの信号を受信するとともに、移動局送信装置111は、送信信号を各接続基地局のそれぞれに送信することになる(S204)。このようにして、当該車両が特定場所を通過するとき、車載無線装置11が各接続基地局との無線通信を介して、他の電話器との通信(例えば、通話)を行うことができる。
【0036】
次に、各接続基地局との無線通信に不具合が発生したか否かを判定する(S205)。無線通信に不具合が発生しないとしてNOと判定したとき、後述する学習・調整▲2▼の処理(S206)、不具合履歴更新処理(S207)を行う。その後、S201に戻る。
【0037】
また、無線通信に不具合が発生したとしてYESと判定したとき、後述する学習・調整▲1▼の処理(S208)を行う。そして、S209に移行して、S209の処理による調整内容、不具合原因などを記録装置116に記録すると、S201に移行する。
【0038】
次に、学習・調整▲1▼の処理(S208)について図3を用いて説明する。
【0039】
学習・調整▲1▼の処理(S208)は、各基地局との無線接続を介する通信に不具合が生じたとしてYESと判定した場合にのみ、行われる。
【0040】
先ず、インターフェイス装置117および周辺環境・走行状態認識装置118を介してナビゲーション装置119から現在地の位置情報を取得する(S601)。
【0041】
これに加えて、通信に不具合が生じた基地局の基地局番号(通信ログ)と、受信レベルの時間履歴(時間の経過に伴い受信レベルが変化したことを示す履歴)とを、アンテナ110および移動局受信装置113を介して測定し、記録装置116に記録する(S603)。このことにより、この位置情報毎の通信不具合履歴が記録装置116に記録されることになる。
【0042】
次に、当該現在地において、各不具合基地局との通信に不具合を生じた失敗回数を基地局毎にて加算してこの失敗回数を記録装置116の通信不具合履歴に追加する(S604)。
【0043】
次に、当該失敗回数が閾値(Th−4)以上であるか否かを基地局毎に判定し(S605)、当該失敗回数が閾値(Th−4)以上であるときには、不具合基地局毎の接続優先度を、例えば「5ポイントずつ」下げて記録装置116の通信不具合履歴に記録する(S606)。なお、この接続優先度は、基地局と無線接続の信頼性を示すデータであって、後述するように、受信レベルから求めたリストに載せられた基地局について、基地局毎の優先順位を変更するのに用いられる。
【0044】
次に、学習・調整▲2▼の処理(S206)について図4を参照して説明する。
【0045】
学習・調整▲2▼の処理(S206)は、現在地に対応する通信不具合履歴が記録されるとともに、S202でYESと判定されて基地局毎の優先順位の変更処理(S203)を行われ(S205B:YES)、かつ、各基地局との無線接続を介する通信に成功したとしてNOと判定した場合にのみ、行われる。すなわち、学習・調整▲2▼の処理としては、記録装置116に通信不具合履歴にて不具合基地局として記録された基地局と無線接続を介して通信を行ってこの通信に成功した場合のみ、行われることになる。
【0046】
先ず、インターフェイス装置117および周辺環境・走行状態認識装置118を介してナビゲーション装置119から現在地の位置情報を取得する(S302)。
【0047】
次に、アンテナ110および移動局受信装置113を介して受信された信号に基づいて、無線接続している基地局(以下、接続基地局という)のそれぞれの基地局番号(通信ログ)を取得する(S303)。これに加えて、接続基地局毎の基地局番号を、現在地の位置情報とともに記録装置116に記録する(S304)。
【0048】
次に、この現在地において、学習・調整▲2▼の処理(S206)を行った回数を接続基地局毎に加算して記録装置116に記録する。当該回数は、接続基地局の無線接続を介する通信に成功した成功回数を表す。これに加えて、当該成功回数が閾値(Th−1)以上であるか否かを判定する(S306)。
【0049】
ここで、当該成功回数が閾値(Th−1)以上であるときには、該当する接続基地局との接続優先度を、例えば「5ポイントずつ」上げて記録装置116に記録する(S307)。この接続優先度は、接続基地局との無線接続の信頼性を示すデータであって、後述するように、受信レベルに応じて基地局毎の優先順位を変更するのに用いられる。
【0050】
次に、不具合履歴更新処理(S207)について図5を用いて説明する。
【0051】
不具合履歴更新処理(S207)は、学習・調整▲2▼の処理(S206)の処理後に行われる。
【0052】
すなわち、不具合履歴に記録された特定場所を車両が通過するときアンテナ110および移動局受信装置113を介して測定された基地局毎の受信レベルに基づき、次のような判定処理(S403)を行う。
【0053】
すなわち、S203の処理で優先順位の変更を行わずに、特定場所を通過したときの受信レベル時間変動記録(受信レベルが時間の変動に伴い変動したことを示す記録)に基づき、通常処理(すなわち、単に受信レベルの高い順位に優先順位を設定)をして、この通常処理による優先順位を交換局122に送信し、不具合履歴に記録された特定場所を車両が通過しても、基地局との無線接続を介する通信に成功したか否かを予想する。
【0054】
このことにより、基地局毎の優先順位を変更することが、今後、不必要であるか否かを判定することになる。すなわち、一旦、通信に不具合が生じても、通信網側の基地局の追加などの整備が行われた場合に、基地局毎の優先順位を変更することが、不必要であることを判定することができる。
【0055】
例えば、不具合履歴に記録された特定場所を車両が通過するとき、常に、所定レベル以上の受信レベルで基地局からのパイロット信号が受信されているとき、優先順位の変更を行わずに基地局毎の優先順位を交換局122に送信しても、基地局との無線接続を介する通信が実現可能であると推定して、S403でYESと判定する。
【0056】
ここで、YESと判定した判定回数を加算してこの判定回数を記録装置116の不具合履歴に追加する。さらに、判定回数が閾値(TH−2)以上であるか否かを判定する(S405)。判定回数が閾値(TH−2)以上であるとしてYESと判定したとき、当該特定場所での不具合履歴を記録装置116から消去する(S406)。
【0057】
次に、図2中の順位変更処理(S203)について説明する。すなわち、上述した学習・調整▲1▼▲2▼の処理(S206、S209)を複数回行うことにより、特定場所において基地局毎に成功回数、失敗回数がカウントされる。これに伴って、特定場所において基地局毎にて接続優先度(ポイント)が更新されることになる。
【0058】
そして、この更新された接続優先度に基づき、次のように、リストに含まれる基地局毎の優先順位を、基地局毎の接続優先度に応じて変更する。すなわち、リストに含まれる、第1の基地局のポイントが、例えば、所定ポイント数以上であるときには、受信レベルに関わりなく、第1の基地局の優先順位を最上位に設定する。
【0059】
また、リストに含まれる、第2の基地局のポイントが、例えば、所定ポイント数未満であるときには、受信レベルに関わりなく、第2の基地局の優先順位を最下位に設定する。さらに、リストに含まれる各基地局のうち第1および第2の基地局以外の基地局で、最上位および最下位以外の優先順位を基地局毎に決定することになる。この最上位および最下位以外の優先順位は、受信レベルが高いほど優先度が高くなるように設定される。
【0060】
以上説明したように本実施形態によれば、記録装置116の不具合履歴に応じて、基地局毎の受信レベルに応じて決められた基地局毎の優先順位を変更して交換局122に送信される。このため、交換局122が、例えば、橋の上のように、見通しの良好な場所において、遠方の基地局と車載無線装置11との間で無線接続を行われないようにすることができる。したがって、車載無線装置11が、例えば、橋の上のように、見通しの良好な場所において、遠方の基地局との間で無線接続を開始することを未然に防ぐことが可能になり、ハンドオーバの失敗を抑制することができる。
【0061】
また、車載無線装置11の製造メーカは、サーバ装置132を用いて、車載通信機11から、不具合履歴を回収してこの不具合履歴に応じて車載通信機11の制御プログラム、制御パラメータ(例えば、受信レベルを計測する時間)を変更してこの変更した制御プログラム、制御パラメータを車載通信機11に送ることができる。これにより、車載通信機11は、自己の不具合履歴に応じて性能を向上させることができる。また、車載無線装置11の製造メーカは、他の車載通信機に対しても、上述のごとく変更した制御プログラム、制御パラメータを送れば、他の車載通信機の性能を向上させることができる。
【0062】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態では、移動局としては、W−CDMA方式の無線通信システムの車載通信機11を適用したものを示したが、PDC、PHS、DSRC、無線LAN等の各種のシステムの車載通信機11を適用してもよい。また、複数の無線通信システムを切り換えて無線通信する車載通信機11の場合には、基地局毎の優先順位を変更する処理を無線通信毎や無線通信システム間での切り替えを行うようにしてもよい。さらに、移動局としては、車載通信機に限らず、使用者に携帯される携帯端末を用いてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、失敗回数(或いは、成功回数)の積算回数が閾値以上になったとき、優先度を調整するものを示したが、失敗回数(或いは、成功回数)が連続的にカウントされてこの連続的なカウント数が閾値以上となったとき、優先度(ポイント)を調整するものを用いてもよい。
【0064】
さらに、上記実施形態では、不具合履歴に記録されている特定場所を車両が通過するとき、過去に不具合を生じた基地局毎に接続優先度(ポイント)の増減を行うようにしたものを示したが、不具合履歴に記録されている特定場所を車両が通過するとき、過去に不具合を生じた基地局に関わらず、受信できる全ての基地局からの受信レベルを計測してこの基地局毎の受信レベルに応じて基地局毎に接続優先度(ポイント)の増減を行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のW−CDMA方式の無線通信システムの実施形態を示す図である。
【図2】図1に示すコントローラの概略処理を示すフローチャートである。
【図3】図2に示す処理の一部の詳細を示すフローチャートである。
【図4】図2に示す処理の一部の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図2に示す処理の一部の詳細を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11…車載通信機、121…基地局、122…交換局、
110…アンテナ、111…移動局送信装置、
112…メッセージ符号化装置、113…移動局受信装置、
114…メッセージ復号化装置、115…コントローラ、
116…記録装置、117…インターフェイス装置、
118…周辺環境・走行状態認識装置、119…ナビゲーション装置、
1110…車載センサ群1110。
Claims (2)
- 基地局毎に送信されてくる信号の受信レベルを測定し、この測定された基地局毎の受信レベルに応じて、無線接続を希望する基地局の候補のリストを作成するとともに、このリストに含まれる基地局毎に前記無線接続を希望する優先順位を決定する決定手段(202A、202B)を有し、
前記作成されたリストと前記決定された基地局毎の優先順位とを無線通信システムの交換局(122)に送信して、この交換局にて前記リストと前記基地局毎の優先順位とに基づき無線接続すべき基地局を決定させるようにする移動局であって、
前記無線接続による基地局との通信に不具合が生じたとき、この不具合が生じた場所の位置情報を検出し、この検出された位置情報毎に前記通信の不具合履歴を記録するとともに、前記通信に不具合が生じた失敗回数を前記基地局毎にカウントし、このカウントされた前記基地局毎の失敗回数に基づいて前記基地局毎の優先順位を変更するのに用いられる接続優先度を減少させる第1の学習・調整手段(S208)と、
前記記録された不具合履歴に基づき、目的地に至る経路上にて現在地から所定距離内に前記不具合が生じた場所が位置することを判定したとき、前記決定された基地局毎の優先順位を、前記接続優先度に応じ接続優先度の低い基地局の優先度を下げるように変更するとともに、この変更された前記基地局毎の優先順位および前記リストを前記交換局に送信する変更手段(S203)と、
前記不具合が生じた場所を自己が通過するとき、前記基地局毎に送信されてくる信号の受信レベルを測定し、この測定された基地局毎の受信レベルに応じて、前記基地局毎の優先順位を前記変更手段により変更せずに前記交換局に送信した場合でも前記無線接続による基地局との通信が実現可能であるか否かを判定する実現判定手段(S403)と、
前記基地局毎の優先順位を前記変更手段により変更せずに前記交換局に送信した場合でも前記無線接続による基地局との通信が実現可能であることを前記実現判定手段が判定した判定回数を加算し、この判定回数が閾値以上になると前記不具合が生じた場所での前記記録された前記不具合履歴を消去する消去手段(404〜406)と、を有することを特徴とする移動局。 - 前記変更された前記基地局毎の優先順位を前記リストとともに前記交換局に送信してから自己が前記不具合が生じた場所を通過したときに、前記基地局との無線接続を介する通信に成功した場合、前記通信に成功した成功回数を前記基地局毎にカウントし、このカウントされた前記基地局毎の成功回数に基づいて前記接続優先度を増加させる第2の学習・調整手段(S206)を有することを特徴とする請求項1に記載の移動局。
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