JP4514156B2 - 通信システム、通信プログラム、記録媒体および通信方法 - Google Patents

通信システム、通信プログラム、記録媒体および通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の移動体通信網及びIP(Internet Protocol)網を介した移動情報端末装置とIP電話可能な情報端末装置との間の通信システム等に関する。
近年、既存の移動通信事業者(Mobile Network Operator : MNO)の移動体通信網を活用した仮想移動体通信事業者(Mobile Virtual Network Operator : MVNO)の多様なサービス提供が進められている(非特許文献1参照)。特に、MNOの複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスが注目されている。ここで、1つのMNOに閉じた場合を考えてみると、移動局の位置および基地局の位置は当該MNOが管理している。基地局の切替タイミングも当該MNOのロジックにより判断している。しかし、MVNOが複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局のサービスを提供する場合、各MNOは契約約款に基づく契約上、他社に移動局の位置情報を公開しないため、当該MVNOは移動局の位置管理を行うことができない。このため、移動局の位置情報から最適な切替先の基地局を選択することができないという問題があった。この問題を解決するために、移動局の移動経路をGPS(Global Positioning System)を利用し地図情報を参照して予測する従来からの技術(特許文献1参照)を応用して、移動局の位置、速度および移動方向を推定することが考えられる。
総務省総合通信基盤局、"MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン"、[online]、平成16年4月、[平成18年4月10日検索]、インターネット<URL: http://www.soumu.go.jp/s-news/2002/pdf/020611_2a_3.pdf> 特開2004−228881号公報
しかし、GPSを利用する場合、移動局がGPSユニットを搭載している必要がある。このため、GPSユニットを搭載していない移動局の場合、MVNOは移動局の位置、速度および移動方向を推定することができず、移動局の位置から最適な切替先の基地局を選択することができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、MVNOが複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスを提供する場合、GPSユニットを搭載していない移動局の場合であってもMNOが管理する移動局の位置情報を必要とせずに移動局の位置、速度および移動方向を推定することができ、最適な切替先の基地局を選択することができる通信システム等を提供することにある。
この発明の通信システムは、複数の移動体通信網及びIP網を介した移動情報端末装置とIP電話可能な情報端末装置との間の通信システムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、前記移動情報端末装置は、所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信手段と、選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信手段により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求手段と、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択手段と、前記基地局選択手段により選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求手段とを備え、前記センタ側サーバは、前記分析内容要求手段の要求に基づき、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を前記分析記録部から検索し、該検索された分析内容を前記移動情報端末装置側へ送信する分析内容送信手段と、前記基地局切替要求手段により切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替手段とを備えたことを特徴とする。
ここで、この発明の通信システムにおいて、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことができる。
ここで、この発明の通信システムにおいて、前記移動情報端末装置は、前記基地局切替手段により切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知手段をさらに備えることができる。
ここで、この発明の通信システムにおいて、前記基地局選択手段は、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することができる。
この発明の通信プログラムは、複数の移動体通信網及びIP網を介して移動情報端末装置がIP電話可能な情報端末装置と通信を行うための通信プログラムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、該移動情報端末装置のコンピュータを、所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信手段、選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信手段により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求手段、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択手段、前記基地局選択手段により選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求手段として機能させるための通信プログラムであって、前記サーバにより、切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信が切替えられることを特徴とする。
ここで、この発明の通信プログラムにおいて、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことができる。
ここで、この発明の通信プログラムにおいて、前記移動情報端末装置は、前記基地局切替手段により切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知手段をさらに備えることができる。
ここで、この発明の通信プログラムにおいて、前記基地局選択手段は、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することができる。
この発明の通信プログラムは、複数の移動体通信網及びIP網を介して移動情報端末装置とIP電話可能な情報端末装置とが通信を行うための通信プログラムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、該センタ側サーバのコンピュータを、前記移動情報端末装置により、所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡が所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信され、選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、送信した電波強度の軌跡と相関付けられた通信状態の送信が要求され、該要求に基づき、送信された電波強度の軌跡と相関付けられた通信状態を前記分析記録部から検索し、該検索した通信状態を前記移動情報端末装置側へ送信する通信状態送信手段、前記移動情報端末装置により、前記通信状態送信手段によって該移動情報端末装置へ送信された通信状態に基づき、切替先の基地局が選択され、選択された基地局への切替が前記センタ側サーバへ要求され、切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替手段として機能させるための通信プログラムである。
この発明の記録媒体は、請求項乃至のいずれかに記載の通信プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
この発明の通信方法は、複数の移動体通信網とIP網とを介した移動情報端末装置からIP電話可能な情報端末装置への通信方法であって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、
前記移動情報端末装置が、所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信ステップと、選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信ステップで送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求ステップと、前記センタ側サーバが、前記分析内容要求ステップの要求に基づき、前記電波強度送信ステップで送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を前記分析記録部から検索し、該検索された分析内容を前記移動情報端末装置側へ送信する分析内容送信ステップと、前記移動情報端末装置が、前記分析内容送信ステップで送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択ステップと、前記基地局選択ステップで選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求ステップと、前記センタ側サーバが、前記基地局切替要求ステップで切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替ステップとを備えたことを特徴とする。
ここで、この発明の通信方法において、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことができる。

ここで、この発明の通信方法において、前記基地局切替ステップに続き、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知ステップをさらに備えることができる。
ここで、この発明の通信方法において、前記基地局選択ステップは、前記分析内容送信ステップで送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することができる。




本発明の通信システム等によれば、携帯電話器の電波強度測定部が、複数の移動体通信網の各基地局からの電波強度を所定時間測定する。基地局情報要求部は、サーバへ、各基地局に関する所定の基地局情報を要求する。移動軌跡算出部は、電波強度測定部により所定時間測定された各基地局からの電波強度と、基地局情報要求部による要求に基づきサーバにより送信された基地局情報DBに記録された所定の基地局情報とに基づき、所定時間における携帯電話器の移動軌跡を所定の方式で算出する。基地局選択部は、移動軌跡算出部により算出された移動軌跡に基づき所定の基地局選択条件を満たす基地局を選択する。所定の基地局選択条件としては、移動軌跡算出部により算出された移動軌跡の延長方向へ携帯電話器が移動すると想定した場合に、その延長方向上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件とすることが好適である。すなわち、基地局選択部は、基地局のエリアから逸脱する状態の位置において、最も電波の強い基地局ではなく、電波がこれから強くなりそうな基地局を選択する。基地局の頻繁な切替は通信品質の劣化をもたらすことになるため、電波がこれから強くなりそうな基地局を選択する方が基地局の頻繁な切替をしないで済ませることができ、通信品質を安定に保つことができる。所定の基地局選択条件としては、移動軌跡に基づいて算出された携帯電話器の移動速度に応じて、延長方向上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件としてもよい。基地局切替要求部は基地局選択部により選択された基地局への切替をサーバへ要求する。サーバの基地局情報送信部は、基地局情報要求部による要求に基づき、基地局情報DBに記録された所定の基地局情報を携帯電話器側へ送信する。基地局切替部は、基地局切替要求部により切替を要求された基地局に携帯電話器とIP電話器との間の通信を切替える。以上の結果、MVNOが複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスを提供する場合、GPSユニットを搭載していない移動局の場合であってもMNOが管理する移動局の位置情報を必要とせずに移動局の位置、速度および移動方向を推定することができ、最適な切替先の基地局を選択することができるという効果がある。
以下、各実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1における通信システム1を示す。図1において、符号50はIP(Internet Protocol)網、12aはルーティング機能を有しIP網50と接続されたルータ、10aはルータ12aを介してIP網50と接続された電話事業者Aの事業者A側サーバ、14aは事業者A側サーバ10aと接続された電話事業者Aの広域網等の移動体通信網、16aは移動体通信網14aに接続された基地局、20は携帯電話器(移動情報端末装置)であり、基地局16aのエリア内に在圏しているものとする。IP網50としては、例えばIP−VPN(Virtual Private Network)および広域イーサネット(登録商標)網等の閉域IP網、またはインターネット等が挙げられる。広域イーサネット(登録商標)網の動作レイヤはOSI(Open Systems Interconnection)の第2層であるため、IPパケット以外のパケットでも利用可能であるが、ここではIPパケットを用いた場合を考えるものとする。同様に、符号12bはルーティング機能を有しIP網50と接続されたルータ、10bはルータ12bを介してIP網50と接続された電話事業者Bの事業者B側サーバ、14bは事業者B側サーバ10bと接続された電話事業者Bの広域網等の移動体通信網、16bは移動体通信網14bに接続された基地局である。同様に、符号12cはルーティング機能を有しIP網50と接続されたルータ、10cはルータ12cを介してIP網50と接続された電話事業者Cの事業者C側サーバ、14cは事業者C側サーバ10cと接続された電話事業者Cの広域網等の移動体通信網、16cは移動体通信網14cに接続された基地局である。続いて、符号12dはルーティング機能を有しIP網50と接続されたルータ、10dはルータ12dを介してIP網50と接続された電話事業者Dの事業者D側サーバ、14dは事業者D側サーバ10dと接続された電話事業者Dの無線LAN等の移動体通信網、16dは移動体通信網14dに接続されたアクセスポイントである。符号49はルーティング機能を有しIP網50と接続されたルータ、40はルータ49を介してIP網50と接続されたサーバ、52はIP電話対応のルーティング機能を有しIP網50と接続されたIP電話ルータ、54はIP電話ルータ52を介してIP網50と接続されたIP電話器(IP電話可能な情報端末装置)である。IP電話器54は通常の電話器であるが、パーソナルコンピュータPC等であってもよい。図1に示されるように、通信システム1は、携帯電話器20と、複数の移動体通信網14a、14b、14c、14d(以下、「移動体通信網14a等」と言う。)およびIP網50を介して携帯電話器20と通信可能なサーバ40と、サーバ40とIP網50を介して接続されたIP電話器54とを備えている。図1に示されるように、携帯電話器20が在圏中の移動体通信網14aを除く3つの移動体通信網14b、14cおよび14dが携帯電話器20の近辺に存在している。しかし、後述するように移動軌跡算出部24は少なくとも3つの基地局からの距離に基づく三点測量により携帯電話器20の位置を求めるため、携帯電話器20が在圏中の移動体通信網14aを含む少なくとも3つの移動体通信網、例えば移動体通信網14cおよび14dが携帯電話器20の近辺に存在していればよい。
次に、携帯電話器20の機能について説明する。図1において、符号21は携帯電話器20の機能を示す機能ブロックであり、携帯電話器20は、電波強度測定部(電波強度測定手段)22と、基地局情報要求部(基地局情報要求手段)23と、移動軌跡算出部(移動軌跡算出手段)24と、基地局選択部(基地局選択手段)25と、基地局切替要求部(基地局切替要求手段)26とを備えている。
電波強度測定部22は、複数の移動体通信網14a等の各基地局16a、16b、16c、16d(以下、「基地局16a等」と言う。)からの電波強度を所定時間測定する。所定時間としては例えば6〜7秒程度が好適であるが、6〜7秒程度に限定されるものではない。図2は、携帯電話器20が基地局16a等の各エリアを移動する状態を示す。図2で図1と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図2において、符号18a、18b、18c、18dは各々基地局16a等のエリアである。図2に示されるように、携帯電話器20は矢印Pで示される方向に沿って位置p1、p2、p3、p4、p5、p6およびp7の順に1秒毎に移動していくものとする。図3は、携帯電話器20が図2に示されるように移動した場合における、電波強度測定部22が所定時間測定した基地局16a等からの電波強度の変化を示す電波強度変化表60である。図3において、符号80は所望の時点からの経過時間を示す経過時間欄、81、82、83、84は電波強度測定部22が測定した各々基地局16a等からの電波強度を示すエリア18a欄、エリア18b欄、エリア18c欄、エリア18d欄である。電波強度は相対的な電波強度指数で示されており、1が最小で10が最大となるように割り振ってある。0は電波強度がない場合である。行61における経過時間欄80の値は31秒であり、これは携帯電話器20が所望の位置から図2に示される位置p1に到着するまでの経過時間である。同様に、行62ないし67における経過時間欄80の値は32秒ないし37秒であり、これは携帯電話器20が図2に示される位置p2ないしp7に到着するまでの経過時間である。図3に示されるように、例えば、行61は携帯電話器20が位置p1に到着するまでの経過時間は31秒であり、その時、電波強度測定部22が測定した各基地局16a等からの電波強度(電波強度指数)は、エリア18a欄81ないしエリア18d欄84に示されるように、各々6、0、0、0である。これは携帯電話器20が基地局16aからのみ電波を受けており、他の基地局16b、16c、16dからは電波を受けていない状態を示す。行62に示されるように、位置p1からp2へ移動すると、エリア18b欄82の値が0から1となり、携帯電話器20は基地局16aだけではなく基地局16bからも電波を受ける状態になったことを示す。以下同様であるため他の行63等についての説明は省略する。
基地局情報要求部23は、サーバ40へ、各基地局16a等に関する所定の基地局情報を要求する。図1に示されるように、所定の基地局情報はサーバ40のディスク等の記録装置44内の基地局情報データベース(DB)(基地局情報記録部)45に記録されている。所定の基地局情報の詳細については後述する。
移動軌跡算出部24は、電波強度測定部22により所定時間測定された各基地局16a等からの電波強度と、基地局情報要求部23による要求に基づきサーバ40により送信された基地局情報DB45に記録された所定の基地局情報とに基づき、所定時間における携帯電話器20の移動軌跡を所定の方式で算出する。所定の基地局情報は、各基地局16a等の位置情報(位置座標)、および各基地局16a等から携帯電話器20までの距離(r)と電波強度(I)との間の相関情報を含む。図4は、基地局16bから携帯電話器20までの距離(r)と電波強度(I)との間の相関情報を示すグラフI(r)である。図4で横軸は距離(r)、縦軸は電波強度(I)である。図4に示されるように、携帯電話器20側で測定されたある時点における基地局16bからの電波強度(Ib)がわかると、グラフI(r)により当該時点における基地局16bから携帯電話器20までの距離(rb)を知ることができる。他の基地局16a、16cおよび16dに関しても同様の相関情報が所定の基地局情報に含まれている。従って、図3の電波強度変化表60に示されるように、携帯電話器20側で測定されたある時点(波強度変化表60のある行)における各基地局16a等からの電波強度(Ia、Ib、Ic、Id)がわかると、各グラフI(r)により当該時点における各基地局16a等から携帯電話器20までの距離(ra、rb、rc、rd)を知ることができる。移動軌跡算出部24が所定時間における携帯電話器20の移動軌跡を算出する所定の方式としては、上記相関情報I(r)から知ることができる基地局16a等から携帯電話器20までの距離を少なくとも3つの基地局について求め、これら3つの距離に基づく三点測量で求められた携帯電話器20の位置の軌跡により算出する方式とすることが好適である。
基地局選択部25は、移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡に基づき所定の基地局選択条件を満たす基地局を選択する。所定の基地局選択条件としては、移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡の延長方向へ携帯電話器20が移動すると想定した場合に、その延長方向上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件とすることが好適である。図5は、所定の基地局選択条件を説明するための図である。図5で図2と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図5に示されるように、位置p7では携帯電話器20と基地局16bとの間の距離はrb7であり、距離rb7は携帯電話器20と基地局16dとの間の距離rd7より短い。従って、基地局16aのエリア18aから逸脱する状態の位置p7において携帯電話器20で測定される電波強度は、基地局16bからの方が基地局16dからの方より大きい。このため、従来技術では基地局16aから電波状態の良い基地局16bへ切替えている。これに対して基地局選択部25は、上述のように移動軌跡算出部24が算出した携帯電話器20の位置の軌跡(移動軌跡)である矢印Pの延長方向(矢印P’で示す。)へ携帯電話器20が移動するものと想定する。その上で、例えば延長方向P’上の位置piを考えると、位置piでは携帯電話器20と基地局16bとの間の距離はrbiであり、距離rbiは携帯電話器20と基地局16dとの間の距離rdiより長い。従って、位置piでは基地局16dからの電波状態の方が基地局16bからの電波状態より良くなる。そこで基地局選択部25は、基地局16aのエリア18aから逸脱する状態の位置p7において、移動軌跡Pの延長方向P’上の位置piで電波強度が最大となる基地局16dを選択する。すなわち、位置p7において最も電波の強い基地局16bではなく、電波がこれから強くなりそうな基地局16dを選択する。図2に示されるような場合、位置p7で基地局16bへ切替えてもすぐに基地局16cまたは16dへ切替える必要が有り得る。基地局の頻繁な切替は通信品質の劣化をもたらすことになるため、上述のように、電波がこれから強くなりそうな基地局16dを選択する方が基地局の頻繁な切替をしないで済ませることができ、通信品質を安定に保つことができる。
上述のように位置(座標)p1等は3点測量により得ることができ、移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡Pは1秒毎の位置の変化であるため、基地局選択部25はその変化率から携帯電話器20の移動速度を得ることができる。そこで、所定の基地局選択条件としては、上述と同様に移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡Pの延長方向P’へ携帯電話器20が移動すると想定した場合に、移動軌跡Pに基づいて算出された携帯電話器20の移動速度に応じて、延長方向P’上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件としてもよい。図2に示されるような場合、携帯電話器20が自動車等に搭載されているようなケースでは、移動速度が速いため位置p7で基地局16bへ切替えてもすぐに基地局16cまたは16dへ切替える必要が有り得る。従って、携帯電話器20の移動速度に応じて、電波がこれから強くなりそうな基地局を選択する方が基地局の頻繁な切替をしないで済ませることができ、通信品質を安定に保つことができる。
図1に戻り、基地局切替要求部26は基地局選択部25により選択された基地局への切替をサーバ40へ要求する。以上の携帯電話器20の各機能はソフトウェアにより実現することが好適であるが、一部または全部をハードウェアにより実現することも可能である。
次に、サーバ40の機能について説明する。図1において、符号41はサーバ40の機能を示す機能ブロックであり、サーバ40は基地局情報送信部(基地局情報送信手段)42と、基地局切替部(基地局切替手段)43とを備えている。基地局情報送信部42は、基地局情報要求部23による要求に基づき、基地局情報DB45に記録された所定の基地局情報を携帯電話器20側へ送信する。基地局切替部43は、基地局切替要求部26により切替を要求された基地局に携帯電話器20とIP電話器54との間の通信を切替える。
図6は、本発明の実施例1における通信プログラムまたは通信方法の流れをフローチャートで示す。図6で左側のフローチャートは携帯電話器20側の処理を示し、右側のフローチャートはサーバ40側の処理を示し、両者間の通信は両フローチャート間の点線で示す。図6に示されるように、携帯電話器20が、複数の移動体通信網14a等の各基地局16a等からの電波強度を所定時間測定する(電波強度測定ステップ。ステップS10)。サーバ40へ各基地局16a等に関する所定の基地局情報BINFを要求する(基地局情報要求ステップ。ステップS12)。
サーバ40が、基地局情報要求ステップ(ステップS12)の要求に基づき、基地局情報DB45に記録された所定の基地局情報BINFを携帯電話器20側へ送信する(基地局情報送信ステップ。ステップS20)。
携帯電話器20が、電波強度測定ステップ(ステップS10)で所定時間測定された各基地局16a等からの電波強度と基地局情報送信ステップ(ステップS20)で送信された所定の基地局情報BINFとに基づき、所定時間における携帯電話器20の移動軌跡を所定の方式で算出する(移動軌跡算出ステップ。ステップS14)。移動軌跡算出ステップ(ステップS14)で算出された移動軌跡に基づき、所定の基地局選択条件を満たす基地局を選択する(基地局選択ステップ。ステップS16)。基地局選択ステップ(ステップS16)で選択された基地局への切替をサーバ40へ要求する(基地局切替要求ステップ。ステップS18)。
サーバ40が、基地局切替要求ステップ(ステップS18)で切替を要求された基地局に携帯電話器20とIP電話器54との間の通信を切替える(基地局切替ステップ。ステップS22)。
以上より、本発明の実施例1によれば、携帯電話器20の電波強度測定部22が、複数の移動体通信網14a等の各基地局16a等からの電波強度を所定時間測定する。基地局情報要求部23は、サーバ40へ、各基地局16a等に関する所定の基地局情報を要求する。移動軌跡算出部24は、電波強度測定部22により所定時間測定された各基地局16a等からの電波強度と、基地局情報要求部23による要求に基づきサーバ40により送信された基地局情報DB45に記録された所定の基地局情報とに基づき、所定時間における携帯電話器20の移動軌跡を所定の方式で算出する。所定の基地局情報は、各基地局16a等の位置情報(位置座標)、および各基地局16a等から携帯電話器20までの距離(r)と電波強度(I)との間の相関情報I(r)を含む。所定の方式としては、上記相関情報I(r)から知ることができる基地局16a等から携帯電話器20までの距離を少なくとも3つの基地局について求め、これら3つの距離に基づく三点測量で求められた携帯電話器20の位置の軌跡により算出する方式とすることが好適である。基地局選択部25は、移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡に基づき所定の基地局選択条件を満たす基地局を選択する。所定の基地局選択条件としては、移動軌跡算出部24により算出された移動軌跡Pの延長方向P’へ携帯電話器20が移動すると想定した場合に、その延長方向P’上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件とすることが好適である。延長方向P’上の位置piを考えると、位置piでは基地局16dからの電波状態の方が基地局16bからの電波状態より良くなる。そこで基地局選択部25は、基地局16aのエリア18aから逸脱する状態の位置p7において、最も電波の強い基地局16bではなく、電波がこれから強くなりそうな基地局16dを選択する。基地局の頻繁な切替は通信品質の劣化をもたらすことになるため、上述のように、電波がこれから強くなりそうな基地局16dを選択する方が基地局の頻繁な切替をしないで済ませることができ、通信品質を安定に保つことができる。所定の基地局選択条件としては、移動軌跡Pに基づいて算出された携帯電話器20の移動速度に応じて、延長方向P’上で電波強度が最大となる基地局を選択する条件としてもよい。基地局切替要求部26は基地局選択部25により選択された基地局への切替をサーバ40へ要求する。サーバ40の基地局情報送信部42は、基地局情報要求部23による要求に基づき、基地局情報DB45に記録された所定の基地局情報を携帯電話器20側へ送信する。基地局切替部43は、基地局切替要求部26により切替を要求された基地局に携帯電話器20とIP電話器54との間の通信を切替える。
以上のように、電波強度測定部22により複数の基地局16a等から所定時間測定した電波強度とサーバ40から送信された各基地局16a等に関する所定の基地局情報とに基づき、移動軌跡算出部24が所定時間における携帯電話器20の移動軌跡Pを所定の方式で算出し、基地局選択部25が移動軌跡Pの延長方向P’へ携帯電話器20が移動すると想定した場合に、その延長方向P’上で電波強度が最大となる基地局を選択することにより、最も電波の強い基地局16bではなく、電波がこれから強くなりそうな基地局16dを選択することができる。このため、MVNOが複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスを提供する場合、GPSユニットを搭載していない移動局の場合であってもMNOが管理する移動局の位置情報を必要とせずに移動局の位置、速度および移動方向を推定することができ、最適な切替先の基地局を選択することができる。
実施例2では、所定の基地局情報BINFのような各基地局16a等の位置情報が与えられない場合における、最適な切替先の基地局を選択する例について説明する。図7は、本発明の実施例2における通信システム2を示す。図7で図1と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。実施例1の通信システム1と同様に、通信システム2は、携帯電話器30と、複数の移動体通信網14a等およびIP網50を介して携帯電話器30と通信可能なセンタ側サーバ90と、センタ側サーバ90とIP網50を介して接続されたIP電話器54とを備えている。図7では図1と同様に携帯電話器30は移動体通信網14aに在圏中であるものとする。但し、通信システム2では各基地局16a等の位置情報が与えられないため三点測量は使用できない。従って、実施例1と同様に移動体通信網14aを除く3つの移動体通信網14b、14cおよび14d(このうち、移動体通信網14bと14cとは電話事業者が同じ)が携帯電話器20の近辺に存在しているが、これはあくまでも便宜上の設定にすぎないものである。
次に、携帯電話器30の機能について説明する。図7において、符号31は携帯電話器30の機能を示す機能ブロックであり、携帯電話器30は、電波強度送信部(電波強度送信手段)32と、分析内容要求部(分析内容要求手段)33と、基地局選択部(基地局選択手段)34と、基地局切替要求部(基地局切替要求手段)35と、通知部(通知手段)36とを備えている。
電波強度送信部32は、所定時間測定された複数の移動体通信網14a等の各基地局16a等からの電波強度の軌跡を図7に示される携帯電話器30の記録装置37中の電波軌跡ログ(ファイル)38に記録しておき、所定のタイミングでセンタ側サーバ90へ送信(アップロード)する。所定のタイミングとしては、定期的なタイミングであることが好適である。図8は、図2と同様に携帯電話器30が基地局16a等の各エリアを移動する状態を示す。図8で図7および図2と同じ符号を付した箇所は同じ要素を示すため説明は省略する。図8は図2に示される矢印Pの方向と同様に位置p1からp7へ移動した後、矢印Qで示される方向である位置P8からp13へ1秒毎に移動していくものとする。符号Rは、矢印Pの延長方向への進行を妨げる川等の障害物を示す。図9は図3と同様に、携帯電話器30が図8に示されるように移動した場合に、電波強度送信部32が所定のタイミングでセンタ側サーバ90へアップロードするために電波軌跡ログ38に記録した基地局16a等からの電波強度の変化を示す電波強度変化表70を示す。図9で図3と同じ符号を付した欄および行は同じ意味を有するため説明は省略する。電波強度は図3の場合と同様に相対的な電波強度指数で示す。
ここで、センタ側サーバ90が有する分析データベース(DB)(分析記録部)95について先に説明する。予め複数の携帯電話器30により所定時間測定された移動体通信網14a等の基地局16a等からの電波強度の軌跡(例えば、図9に示されるような電波強度変化表70)がセンタ側サーバ90へ送信される。さらに、当該送信後に携帯電話器30により選択されセンタ側サーバ90により切替えられた基地局と携帯電話器30との間の通信状態(切替えた結果、良い通信状態か否か等を示す値)もセンタ側サーバ90へ通知される。上記電波強度の軌跡、切替元および切替先の基地局および上記通信状態はセンタ側サーバ90の分析部(不図示)により相関が分析されて分析DB95に記録される。すなわち、複数の携帯電話器からアップロードされた種々の電波強度の軌跡に対し、その後選択された基地局との間の電波状態が良好であったのか悪かったのか等の通信状態がセンタ側サーバ90へ通知され、電波強度の軌跡、切替元および切替先の基地局および通信状態と対応させて分析DB95に記録される。後に、携帯電話器30(または他の携帯電話器)において分析DB95に記録されたものと同様の電波強度軌跡が測定された場合、センタ側サーバ90へ当該電波強度軌跡の照合の問合せを行い、対応する切替元および切替先の基地局および通信状態(分析記録部の分析内容)を得ることにより、最適な電波状態を得られる基地局を選択することができる。
図10は、分析DBに対応付けて記録された電波強度の軌跡、切替元および切替先の基地局および通信状態の内、切替元および切替先の基地局および通信状態(分析記録部の分析内容)の一例である分析表100を示す。分析表100に対応する電波強度の軌跡は、例えば図9に示される電波強度変化表70である。図10において、符号104は切替元および切替先の基地局を示す基地局欄、105は切替えられた後の通信状態を示す通信状態欄である。通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された携帯電話器30の移動速度に応じて、電車ないし自動車相当の速度を示す高速度欄105a、自転車ないし歩行相当の速度を示す中速度欄105および歩行ないし静止相当の速度を示す低速度欄105cのように記録しておくことができる。センタ側サーバ90の分析部は、移動速度を電波強度の変化率により求めることができる。分析表100中の値は切替後の安定通信指数を示し、分析部は不安定である1から安定である10まで割り振る。安定通信指数は、過去どの程度の速度である基地局から他の基地局へ切替えた場合、その後の通信がどの位安定していたか(例えば、切替後1分間のエラー率等)を分析部が集計し分析したものである。
過去において電波強度変化表60から70までに示されるような電波強度軌跡が測定されていたものとすると、例えば図8に示される位置p7で基地局16aから16bへ切替えた場合、分析表100の行101は、携帯電話器30の移動速度が高速度欄105aに示されるような速度の時は1(不安定)であり、携帯電話器30の移動速度が中速度欄105bに示されるような速度の時は5(比較的安定)であり、携帯電話器30の移動速度が低速度欄105cに示されるような速度の時は8(かなり安定)であることを示している。これは図8に示されるように、位置p7で携帯電話器30の移動速度が高速度である場合、基地局16bへ切替えた後、すぐに基地局16cへ切替える必要があるため、通信状態は不安定であると分析部により分析されたものである。一方、位置p7で携帯電話器30の移動速度が低速度である場合、基地局16bへ切替えた後、すぐに他の基地局16c等へ切替える必要はないため、通信状態はかなり安定であると分析されている。分析表100の行102は、位置p7で基地局16aから16cへ切替えた場合、携帯電話器30の移動速度による安定通信指数はあまり変化が無いことを示す。これは図8に示されるように、位置p7で基地局16cに切替えた場合、携帯電話器30の移動局速度によらず基地局16cに近いためであると分析部により分析されたものである。分析表100の行103は、位置p7で基地局16aから16dへ切替えた場合、携帯電話器30の移動速度によらず安定通信指数は不安定であることを示す。これは図8に示されるように、位置p7で基地局16dに切替えた場合、携帯電話器30の移動局速度によらず基地局16dから遠いためであると分析部により分析されたものである。
分析内容要求部33は、在圏中の基地局16aからの電波強度が弱くなってきた場合、センタ側サーバ90に、電波強度送信部32により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析DB95の分析内容(分析表100等)の送信を要求する。
分析内容要求部33による要求に基づき、後述するようにセンタ側サーバ90が、電波強度送信部32により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を分析DB95から検索する。この検索された分析内容は携帯電話器30側へ送信され、基地局選択部34は、この送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する。例えば、携帯電話器30が図8に示される位置p7にいる場合、分析表100に基づき、移動速度が低いかほとんど静止している場合は基地局16bを選択し、移動速度が高速である場合は基地局16cを選択する。
基地局切替要求部35は、基地局選択部34により選択された基地局への切替をセンタ側サーバ90へ要求する。通知部36は、基地局切替部35により切替えられた基地局と携帯電話器30との間の通信状態をセンタ側サーバ90へ通知する。この通知が通信状態として、先に電波強度送信部32により送信した電波強度の軌跡と、切替元の基地局および切替先の基地局とに対応付けられて分析部による新たな分析の対象となり、分析DB95に適宜記録されていくことが繰返されていく。以上の携帯電話器30の各機能はソフトウェアにより実現することが好適であるが、一部または全部をハードウェアにより実現することも可能である。
次に、センタ側サーバ90の機能について説明する。図7において、符号91はセンタ側サーバ90の機能を示す機能ブロックであり、センタ側サーバ90は、分析内容送信部(分析内容送信手段)92と、基地局切替部(基地局切替求手段)93とを備えている。
分析内容送信部92は、分析内容要求部33の要求に基づき、電波強度送信部32により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を分析DB95から検索し、この検索された分析内容を携帯電話器30側へ送信する。
基地局切替部93は、基地局切替要求部35により切替を要求された基地局に携帯電話器30とIP電話器54との間の通信を切替える。上述の説明では、1つのセンタ側サーバ90が通信状態送信部92の機能と基地局切替部93の機能とを備えているものとして説明したが、別々のサーバ、例えば、分析内容送信部92の機能を電波強度分析サーバが備え、基地局切替部93の機能を最適回線切替サーバが備えているものとしてもよい。
図11は、本発明の実施例2における通信プログラムまたは通信方法の流れをフローチャートで示す。図11で左側のフローチャートは携帯電話器30側の処理を示し、右側のフローチャートはセンタ側サーバ90の処理を示し、両者間の通信は両フローチャート間の点線で示す。図11に示されるように、携帯電話器30が、所定時間測定された複数の移動体通信網14a等の各基地局16a等からの電波強度の軌跡を所定のタイミングでセンタ側サーバ90へ送信する(電波強度送信ステップ。ステップS30)。在圏中の基地局16aからの電波強度が弱くなってきた場合、センタ側サーバ90に、電波強度送信ステップ(ステップS30)で送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析DB95の分析内容を要求する(分析内容要求ステップ。ステップS32)。
センタ側サーバ90が、分析内容要求ステップ(ステップS32)の要求に基づき、電波強度送信ステップ(ステップS30)で送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を分析DB95から検索し、検索された分析内容を携帯電話器30側へ送信する(分析内容送信ステップ。ステップS40)。
携帯電話器30が、分析内容送信ステップ(ステップS40)で送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する(基地局選択ステップ。ステップS34)。基地局選択ステップ(ステップS34)で選択された基地局への切替をセンタ側サーバ90へ要求する(基地局切替要求ステップ。ステップS36)。
センタ側サーバ90が、基地局切替要求ステップ(ステップS36)で切替を要求された基地局に携帯電話器30とIP電話器54との間の通信を切替える(基地局切替ステップ。ステップS42)。
携帯電話器30が、切替えられた基地局と携帯電話器30との間の通信状態を通知する(通知ステップ。ステップS38)。
以上より、本発明の実施例2によれば、所定の基地局情報のような各基地局16a等の位置情報が与えられない場合、予め複数の携帯電話器30により所定時間測定された移動体通信網14a等の基地局16a等からの電波強度の軌跡をセンタ側サーバ90へ送信しておく。当該送信後に携帯電話器30により選択されセンタ側サーバ90により切替えられた基地局と携帯電話器30との間の通信状態もセンタ側サーバ90へ通知する。上記電波強度の軌跡、切替元および切替先の基地局および上記通信状態は相関が分析されて分析DB95に記録されている。後に、携帯電話器30(または他の携帯電話器)において分析DB95に記録されたものと同様の電波強度軌跡が測定された場合、センタ側サーバ90へ当該電波強度軌跡の照合の問合せを行い、対応する切替元および切替先の基地局および通信状態(分析記録部の分析内容)を得ることにより、最適な電波状態を得ることができる基地局を選択する際の参考として用いることができる。
携帯電話器30の電波強度送信部32は、所定時間測定された複数の移動体通信網14a等の各基地局16a等からの電波強度の軌跡を図7に示される携帯電話器30の記録装置37中の電波軌跡ログ38に記録しておき、所定のタイミングでセンタ側サーバ90へアップロードする。分析内容要求部33は、在圏中の基地局16aからの電波強度が弱くなってきた場合、センタ側サーバ90に、電波強度送信部32により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析DB95の分析内容(分析表100等)の送信を要求する。分析内容要求部33による要求に基づき、センタ側サーバ90が、電波強度送信部32により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を分析DB95から検索する。この検索された分析内容は携帯電話器30側へ送信され、基地局選択部34は、この送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する。基地局切替要求部35は、基地局選択部34により選択された基地局への切替をセンタ側サーバ90へ要求する。センタ側サーバ90の基地局切替部93は、基地局切替要求部35により切替を要求された基地局に携帯電話器30とIP電話器54との間の通信を切替える。通知部36は、基地局切替部35により切替えられた基地局と携帯電話器30との間の通信状態をセンタ側サーバ90へ通知する。以上のように、電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を分析DB95に記録しておき、後に、携帯電話器30で分析DB95に記録されたものと同様の電波強度軌跡が測定された場合、センタ側サーバ90から対応する分析内容を得ることにより、各基地局16a等の位置情報が与えられない場合であっても、最適な電波状態を得ることができる基地局を選択することができる。このため、MVNOが複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスを提供する場合、GPSユニットを搭載していない移動局の場合であってもMNOが管理する移動局の位置情報を必要とせずに移動局の位置、速度および移動方向を推定することができ、最適な切替先の基地局を選択することができる。
実施例1で説明した通信システム1と実施例2で説明した通信システム2とは併用することが可能である。例えば、基地局16a等の位置情報が与えられた場合、通信システム1で説明したように切替先の基地局を選択し、続いて、通信システム2で説明したように分析内容(分析表100等)を得る。ここで、安定通信指数が極めて高い切替先の基地局がある場合は、通信システム2で説明した方法で当該基地局を選択する。一方、安定通信指数がいずれも同じような値の場合は、通信システム1で説明した方法で基地局を選択することができる。
図12は、上述した各実施例を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行する携帯電話器20または30、サーバ40または90等のコンピュータの内部回路110を示すブロック図である。図12に示されるように、CPU111、ROM112、RAM113、画像制御部116、コントローラ117、入力制御部119および外部インタフェース(I/F)部121はバス122に接続されている。図12において、上述の本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM112、ディスク118a(または44)またはCD−ROM118n等の記録媒体(脱着可能な記録媒体を含む)に記録されている。携帯電話20または30の場合、ディスク118aには基地局情報DB45または分析DB95を記録しておくことができる。本発明のコンピュータ・プログラムは、ROM112からバス122を介し、またはディスク118a若しくはCD−ROM118n等の記録媒体からコントローラ117を経由してバス122を介しRAM113へロードされる。入力制御部119は、サーバ40または90の場合はマウス、テンキー等の入力操作部120と、携帯電話20または30の場合は各種のキー等の入力操作部120と接続され入力制御等を行う。画像メモリであるVRAM115は携帯電話20または30あるいはサーバ40または90の表示部114の少なくとも一画面分のデータ容量に相当する容量を有しており、画像制御部116はVRAM115のデータを画像データへ変換して表示部114へ送出する機能を有している。外部I/F部121は、移動体通信網14a等、IP網50等との間の入出力インタフェース機能を有する。
上述のようにCPU111が上述の本発明のコンピュータ・プログラムを実行することにより、本発明の目的を達成することができる。当該コンピュータ・プログラムは上述のようにCD−ROM118n等の記録媒体の形態でコンピュータCPU111に供給することができ、当該コンピュータ・プログラムを記録したCD−ROM118n等の記録媒体も同様に本発明を構成することになる。当該コンピュータ・プログラムを記録した記録媒体としては上述された記録媒体の他に、例えばメモリ・カード、メモリ・スティック、DVD、光ディスク、FD等を用いることができる。
本発明の活用例として、MVNOによるMNOの複数の移動体通信網を1移動局で横断利用するという基地局の切替サービスへの応用が挙げられる。
本発明の実施例1における通信システム1を示す図である。 携帯電話器20が基地局16a等の各エリアを移動する状態を示す図である。 携帯電話器20が図2に示されるように移動した場合における、電波強度測定部22が所定時間測定した基地局16a等からの電波強度の変化を示す電波強度変化表60である。 基地局16bから携帯電話器20までの距離(r)と電波強度(I)との間の相関情報を示すグラフI(r)である。 所定の基地局選択条件を説明するための図である。 本発明の実施例1における通信プログラムまたは通信方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例2における通信システム2を示す図である。 図2と同様に携帯電話器30が基地局16a等の各エリアを移動する状態を示す図である。 図3と同様に、携帯電話器30が図8に示されるように移動した場合に、電波強度送信部32が所定のタイミングでセンタ側サーバ90へアップロードするために、電波軌跡ログ38に記録した基地局16a等からの電波強度の変化を示す電波強度変化表70を示す図である。 分析DBに対応付けて記録された電波強度の軌跡、切替元および切替先の基地局および通信状態の内、切替元および切替先の基地局および通信状態の一例である分析表100を示す図である。 本発明の実施例2における通信プログラムまたは通信方法の流れを示すフローチャートである。 上述した各実施例を実現するための本発明のコンピュータ・プログラムを実行する携帯電話器20または30、サーバ40または90等のコンピュータの内部回路110を示すブロック図である。
符号の説明
1、2 通信システム、 10a 事業者A側サーバ、10b 事業者B側サーバ、 10c 事業者C側サーバ、 10d 事業者D側サーバ、 12a、12b、12c、12d、49 ルータ、 14a、14b、14c、14d 移動体通信網、 16a、16b、16c 基地局、 16d アクセスポイント、 18a、18b、18c、18d エリア、 20、30 携帯電話器、 21、31、41、91 機能ブロック、 22 電波強度測定部、 23 基地局情報要求部、 24 移動軌跡算出部、 25、34 基地局選択部、 26、35 基地局切替要求部、 32 電波強度送信部、 33 分析内容要求部、 36 通知部、 37、44、94 記録装置、 38 電波軌跡ログ、 40 サーバ、 42 基地局情報送信部、 43、93 基地局切替部、 45 基地局情報DB、 50 IP網、 52 IP電話ルータ、 54 IP電話器、 60、70 電波強度変化表、 61、62、63、64、65、67、68、69、70、71、72、73、101、102、103 行、 80 経過時間欄、 81 エリア18a欄、 82 エリア18b欄、 83 エリア18c欄、 84 エリア18d欄、 90 センタ側サーバ、 92 分析内容送信部、 100 分析表、 105a 高速度欄、 105b 中速度欄、 105c 低速度欄、 110 内部回路、 111 CPU、 112 ROM、 113 RAM、 114 表示部、 115 VRAM、 116 画像制御部、 117 コントローラ、 118a ディスク、 118n CD−ROM、 119 入力制御部、 120 入力操作部、 121 外部I/F部、 122 バス。

Claims (14)

  1. 複数の移動体通信網及びIP網を介した移動情報端末装置とIP電話可能な情報端末装置との間の通信システムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、
    前記移動情報端末装置は、
    所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信手段と、
    選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信手段により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求手段と、
    前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択手段と、
    前記基地局選択手段により選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求手段とを備え、
    前記センタ側サーバは、
    前記分析内容要求手段の要求に基づき、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を前記分析記録部から検索し、該検索された分析内容を前記移動情報端末装置側へ送信する分析内容送信手段と、
    前記基地局切替要求手段により切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替手段とを備えたことを特徴とする通信システム。
  2. 請求項1記載の通信システムにおいて、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことを特徴とする通信システム。
  3. 請求項又は記載の通信システムにおいて、前記移動情報端末装置は、前記基地局切替手段により切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする通信システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の通信システムにおいて、前記基地局選択手段は、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することを特徴とする通信システム。
  5. 複数の移動体通信網及びIP網を介して移動情報端末装置がIP電話可能な情報端末装置と通信を行うための通信プログラムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、
    該移動情報端末装置のコンピュータを、
    所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信手段、
    選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信手段により送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求手段、
    前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択手段、
    前記基地局選択手段により選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求手段として機能させるための通信プログラムであって、前記サーバにより、切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信が切替えられることを特徴とする通信プログラム。
  6. 請求項5記載の通信プログラムにおいて、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことを特徴とする通信プログラム。
  7. 請求項又は記載の通信プログラムにおいて、前記移動情報端末装置は、前記基地局切替手段により切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知手段をさらに備えたことを特徴とする通信プログラム。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の通信プログラムにおいて、前記基地局選択手段は、前記分析内容要求手段による要求に基づき、前記センタ側サーバにより、前記電波強度送信手段により送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容が前記分析記録部から検索され、該検索された分析内容が前記移動情報端末装置側へ送信され、該送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することを特徴とする通信プログラム。
  9. 複数の移動体通信網及びIP網を介して移動情報端末装置とIP電話可能な情報端末装置とが通信を行うための通信プログラムであって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、該センタ側サーバのコンピュータを、
    前記移動情報端末装置により、所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡が所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信され、選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、送信した電波強度の軌跡と相関付けられた通信状態の送信が要求され、該要求に基づき、送信された電波強度の軌跡と相関付けられた通信状態を前記分析記録部から検索し、該検索した通信状態を前記移動情報端末装置側へ送信する通信状態送信手段、
    前記移動情報端末装置により、前記通信状態送信手段によって該移動情報端末装置へ送信された通信状態に基づき、切替先の基地局が選択され、選択された基地局への切替が前記センタ側サーバへ要求され、切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替手段として機能させるための通信プログラム。
  10. 請求項乃至のいずれかに記載の通信プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  11. 複数の移動体通信網とIP網とを介した移動情報端末装置からIP電話可能な情報端末装置への通信方法であって、該情報端末装置はIP網を介してセンタ側サーバと接続され、該移動情報端末装置は移動体通信網及びIP網を介して該センタ側サーバと通信可能であり、該センタ側サーバは、予め複数の移動情報端末装置により所定時間測定され該センタ側サーバへ送信された移動体通信網の基地局からの電波強度の軌跡を記録し、該基地局及び送信後に該移動情報端末装置により選択され該センタ側サーバにより切替えられた基地局と、該切替えられた基地局と該移動情報端末装置との間の通信状態であって該移動情報端末装置から該センタ側サーバへ通知されたものとを相関付けた分析内容を記録した分析記録部を有しており、該分析内容における通信状態は、電波強度の軌跡に基づき算出された移動情報端末装置の移動速度に応じて、基地局切替後の通信の安定さを集計し分析した所定の指数により表されたものであり、
    前記移動情報端末装置が、
    所定時間測定された複数の前記移動体通信網の各基地局からの電波強度の軌跡を所定のタイミングで前記センタ側サーバへ送信する電波強度送信ステップと、
    選択中の基地局からの電波強度が弱くなってきた場合、前記センタ側サーバに、前記電波強度送信ステップで送信した電波強度の軌跡と相関付けられた分析記録部の分析内容を要求する分析内容要求ステップと、
    前記センタ側サーバが、前記分析内容要求ステップの要求に基づき、前記電波強度送信ステップで送信された電波強度の軌跡と相関付けられた分析内容を前記分析記録部から検索し、該検索された分析内容を前記移動情報端末装置側へ送信する分析内容送信ステップと、
    前記移動情報端末装置が、
    前記分析内容送信ステップで送信された分析内容に基づき、切替先の基地局を選択する基地局選択ステップと、
    前記基地局選択ステップで選択された基地局への切替を前記センタ側サーバへ要求する基地局切替要求ステップと、
    前記センタ側サーバが、前記基地局切替要求ステップで切替を要求された基地局に前記移動情報端末装置と前記情報端末装置との間の通信を切替える基地局切替ステップとを備えたことを特徴とする通信方法。
  12. 請求項11記載の通信方法において、前記分析内容における通信の安定さは、基地局切替後所定時間のエラー率に基づくことを特徴とする通信方法。
  13. 請求項11又は12記載の通信方法において、前記基地局切替ステップに続き、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態を前記センタ側サーバへ通知する通知ステップをさらに備えたことを特徴とする通信方法。
  14. 請求項11乃至13のいずれかに記載の通信方法において、前記基地局選択ステップは、前記分析内容送信ステップで送信された分析内容から、切替えられた基地局と前記移動情報端末装置との間の通信状態が最適な電波状態の基地局を切替先の基地局として選択することを特徴とする通信方法。
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