JP3968859B2 - 巻取機のリボン巻防止装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スパン糸やフィラメント糸を対象とした合糸機や巻き返しワインダー等の巻取機に係り、特にその巻取中に発生するリボン巻を防止するための巻取機のリボン巻防止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
合糸機等の巻取機を図3により説明する。
【0003】
図3において、10は、パッケージの回転駆動装置としてのフリクションローラ等の巻取パッケージPを回転する駆動ローラ、11は、トラバース装置である給糸をトラバースするためのトラバースカム、12は、巻取中のトラバース範囲を変化させて端面綾落ちを防止するクリーピングシャフトである。
【0004】
駆動ローラ10は動力伝達装置により駆動されると共にトラバースカム11は、駆動ローラ10より変速装置を介して駆動される。すなわち、駆動ローラ10の軸13の一端に従動プーリ14が設けられ、その従動プーリ14が、ベルト15を介して駆動モータ16の駆動プーリ17に連結されて回転され、駆動ローラ10の軸13の他端に駆動プーリ18が設けられ、トラバースカム11の軸19にトラバースカムプーリ20が設けられ、これらプーリ18,20にベルト21が巻掛けられて駆動ローラ10の回転と共にトラバースカム11が回転されるようになっている。
【0005】
トラバースカム11には、トラバースガイド22が、そのカム溝11aに係合すると共にロッド23に往復動自在に設けられ、トラバースカム11の回転で給糸を所定の幅でトラバースするようになっている。
【0006】
このトラバースガイド22は、そのスライダ24が、同時にカムプレート26に設けた傾動溝25に係合してラーバース時の旋回角度が決められる。
【0007】
このカムプレート26は、軸26aを中心に揺動可能に設けられ、クリーピングシャフト12に設けたカム27にて揺動されて巻取中にトラバース幅を変えて端面綾落ちを防止するクリーピング動作を行うようになっている。
【0008】
また、詳細は省略するがパッケージPの径の増大に応じて、すなわちパッケージPを回転支持するクレードルアームの回動で、カムプレート26の傾動角を変えて、漸次トラバースガイド22のトラバース幅を小さくして図示のようなパッケージ端面をテーパ形状とするようトラバースガイド22がテーパエンド制御される。
【0009】
尚、28は、クリーピングシャフト12を回転するモータ、29はスプロケットとチェーン等からなる伝導装置である。
【0010】
この巻取機においては、例えばフィラメントとスパンデックッスなどを合糸し、その合糸した給糸が、トラバースガイド22でトラバースされながら駆動ローラ10上で回転するパッケージPに巻取られるが、巻取中にトラバースされて巻取られた糸がパッケージに対して同じ経路を取るときにリボン巻が発生する。
【0011】
従来、巻取機のリボン巻防止として、自動ワインダ等では、トラバースモータのON・OFF制御によりパッケージとドラムに滑りを起こさせてリボン巻を防止することがなされている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
トラバース装置とパッケージの回転駆動装置とを動力伝達装置を介して同期させたランダムワインダにおいて、リボン巻きを防止する装置が特開平1−203176号公報に記載されている。この装置は、前記動力伝達装置に変速装置を介在させ、変速装置の変速比を周期的に変更することによりリボン巻きを防止したものである。
【0013】
この装置は、パッケージと駆動ドラムとの間で滑りを発生させてリボン崩しを行う自動ワインダー等の方法と異なって、前記滑りに起因するフィラメントの単糸切れや融着あるいはスパン糸の毛羽立ちを防止できる利点がある。
【0014】
しかし、前記周期的な変速操作の駆動力を得るために、前記動力伝達装置から駆動力の一部を分岐させて減速する変速制御装置を各巻取装置毎に設けていた。そのために機構が複雑となり、リボン崩し装置を含むトラバース装置全体が大型になる問題があった。
【0015】
本発明の上記の問題を解消しようとするものであり、簡単な装置でしかも複雑な制御なしにリボン巻きを防止できる巻取機のリボン巻防止装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、給糸のトラバース装置とパッケージの回転駆動装置とを動力伝達装置を介して同期させた巻取機において、前記動力伝達装置に変速装置を介在させ、給糸をトラバースするためのトラバースカムプーリとパッケージを回転する駆動プーリとのいずれか一方を、テンション力に応じて有効径が変化する可変プーリとし、そのトラバースカムプーリと駆動プーリとの間にアイドラーを設けて、これらにベルトを掛け渡して前記変速装置を構成し、他方クリーピングシャフトに偏心カムを設け、その偏心カムの回転でアイドラーの位置を周期的に変更して上記可変プーリの有効径を可変して、前記変速装置の変速比を周期的に変更するように構成した巻取機のリボン巻防止装置である。
【0018】
請求項2の発明は、偏心カムが交換自在にされる請求項1記載の巻取機のリボン巻防止装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0020】
図1,図2は本発明の巻取機の要部を示したものであり、図1は右側面図を示し、図2は図1の各軸の周りを展開して示した図である。
【0021】
この図1,図2の巻取機の基本構成は、図3で説明した巻取機と同じであり、図3で説明したものと機能が同じものは同一符号を付して説明する。
【0022】
図1において、巻取機フレーム30には、パッケージを回転する駆動ローラ10の軸13が支承されると共にトラバースカム11の軸19が支承される。
【0023】
この駆動ローラ10の軸13には、駆動プーリ31が設けられ、トラバースカム11の軸19には、トラバースカムプーリ32が設けられる。
【0024】
図3で説明したように、駆動ローラ10は動力伝達装置により駆動されると共にトラバースカム11は、駆動ローラ10より変速装置を介して駆動される。
【0025】
さて、本発明においては、駆動プーリ31とトラバースカムプーリ32の内いずれか一方、本実施の形態では、トラバースカムプーリ32側が可変プーリとされる。
【0026】
このトラバースカムプーリ32は、図2に示すように、軸19に固定して設けた固定ディスク筒33とその固定ディスク筒33の軸方向に移動自在に、かつ固定ディスク筒33と一体に回転するように嵌合された可動ディスク筒34とからなり、その両ディスク筒33,34で有効径が可変の可変プーリ部35が形成される。
【0027】
軸19の端部には、ストッパ盤36がボルト37で固定され、可動ディスク筒34の外周にスプリング38が設けられ、そのスプリング38の一方がストッパ盤36に着座すると共に他方が可動ディスク筒34の可変プーリ部35に当接し、そのスプリング38で、常時は可変プーリ部35の有効径が最大となるように付勢している。
【0028】
駆動プーリ31とトラバースカムプーリ32間にはアイドラー40が設けられ、これらにベルト41が掛け渡される。
【0029】
アイドラー40は、巻取機フレーム30に設けたブラケット42に回転自在に設けたL字状のレバー部材43に回転自在に取り付けられ、そのレバー部材43の他方に倣いローラー44が設けられる。このレバー部材43は、コイルバネ45で反時計方向に回動するように常時付勢されている。
【0030】
クリーピングシャフト12には、倣いローラー44に当接して、レバー部材43を上述したコイルバネ45に抗して時計方向に回動する偏心カム46が設けられる。
【0031】
なお、47は、図3で説明したクリーピングシャフト12を回転する伝導装置29のスプロケットである。
【0032】
次に本発明の作用を述べる。
【0033】
給糸の巻き取りは、図3で説明した通りであり、フィラメントとスパンデックス等を合糸して巻き取るが、合糸機の代わりに、ワインダのように単糸を巻き取るようにしてもよい。
【0034】
さてパッケージの巻取中、クリーピングシャフト12は、巻取糸の端面落ちを防止すべく回転され、そのクリーピングシャフト12に設けた偏心カム46も常時回転する。この偏心カム46の回転に追従し倣いローラ44が揺動されてレバー部材43が、図示の2点鎖線と実線の位置間を回動し、そのレバー部材43に設けたアイドラー40を揺動する。
【0035】
このアイドラー40の揺動で、ベルト41のテンションが変化し、可変プーリであるトラバースカムプーリ32の有効径が変化する。すなわち2点鎖線で示したように、テンションが大きくなると可動ディスク筒34が固定ディスクから離れて有効径が小さくなるように、実線で示したようにテンションが小さくなると可動ディスク筒34が固定ディスクに近づいて有効径が大きくなるように変化する。
【0036】
この結果、トラバースカム11の回転は、そのトラバースカムプーリ32の有効径の変化で変化するため、図3で説明したトラバースガイド22のトラバース速度が変化するためリボン巻きが防止されることとなる。
【0037】
また可変プーリを駆動プーリ31に設ければ、駆動ローラ10の回転が変わり、パッケージの回転に対するトラバース速度が変わるため、同様にリボン巻きが防止できる。
【0038】
このように巻取中のクリーピングシャフト12の回転で、図3で説明したように、トラバースガイド22のトラバース範囲を制御してクリーピングとパッケージのテーパーエンドを行い、同時にリボン巻き防止を行う。
【0039】
この際、偏心カム46は、巻取条件に応じて、カム形状を替えることでトラバースカムの変速比を変えることが可能である。
【0040】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、トラバース装置やパッケージの回転駆動装置に比べて十分に低速な既存のクリーピングシャフトの回転に着目し、この駆動力をリボン崩しのための周期的な変速操作のための駆動力として利用するように構成したので、従来に比べてトラバース装置の大型化を回避できる。より具体的にはクリーピングシャフトを利用し、そのシャフトに偏心カムを取り付け、その偏心カムで、アイドラーを揺動させてトラバースカムプーリ又は駆動プーリの有効径を変えてそのトラバース速度を変えることでリボン巻きを防止することができ、しかも糸に悪影響を与えることがないものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を説明する図である。
【図2】図1の軸周りを展開した平面図である。
【図3】本発明が用いられる合糸機の概略を示す図である。
【符号の説明】
12 クリーピングシャフト
31 駆動プーリ
32 トラバースカムプーリ
40 アイドラー
41 ベルト
46 偏心カム
Claims (2)
- 給糸のトラバース装置とパッケージの回転駆動装置とを動力伝達装置を介して同期させた巻取機において、前記動力伝達装置に変速装置を介在させ、給糸をトラバースするためのトラバースカムプーリとパッケージを回転する駆動プーリとのいずれか一方を、テンション力に応じて有効径が変化する可変プーリとし、そのトラバースカムプーリと駆動プーリとの間にアイドラーを設けて、これらにベルトを掛け渡して前記変速装置を構成し、他方クリーピングシャフトに偏心カムを設け、その偏心カムの回転でアイドラーの位置を周期的に変更して上記可変プーリの有効径を可変して、前記変速装置の変速比を周期的に変更するように構成したことを特徴とする巻取機のリボン巻防止装置。
- 偏心カムが交換自在にされる請求項1記載の巻取機のリボン巻防止装置。
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1998
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