JP3968578B2 - ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置 - Google Patents

ワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、結線時等にワイヤ電極を容易にワークの加工領域へ送り出し供給できるようにしたワイヤ電極の供給装置に関するものである。
【0002】
【技術的背景】
通常、ワイヤ放電加工においては、ワイヤ供給リールから送り出されたワイヤ電極は、テンション装置案内パイプ、上部ガイドを経て、被加工物(ワーク)との間で放電加工を行った後、下部ガイド、搬送装置、排出ローラ名とを経てワイヤ回収箱に至って、回収される。このようなワイヤ電極は、通常直径が0.05mm〜0.3mm 程度の細いものである。このワイヤ電極と被加工物(ワーク)との間に加工用放電パルスを印加して被加工物に複雑な断面形状の孔あけ加工をする場合、一つの被加工物の加工が完了した後、次の被加工物を加工する前に、一旦ワイヤ電極を強制的に切断し、再度新線部分を前記上部ガイドに供給するワイヤリング作業が必要となる。
【0003】
また、ワイヤ放電加工中、ワイヤ電極と被加工物との小さい間隙のうち、限られた範囲で放電が集中する等の異常事態により、ワイヤ電極が断線することがある。その場合にも、ワイヤ電極の新線部分を前記上部ガイドに供給しなければならない。
【0004】
【従来の技術】
このワイヤリング作業を迅速に行うためのワイヤ電極供給装置として、例えば、特許文献1では、ワイヤ電極の案内パイプが、パイプ本体と、その下端に取付けられた連結パイプとからなり、パイプ本体が、その上端中心部に設けられたV字形の第1案内と、これに続いて設けられた空洞部と、この空洞部の下方に設けられた圧縮空気の噴出部と、この噴出部の下方に設けられたV字形の第2案内と、これに続いて設けられた圧力水を噴出するジェットノズルと、この下方に設けられた連結パイプとからなり、前記第1案内、第2案内、ジェットノズル、連結パイプが、パイプ本体から電気的に絶縁されている構成が開示されている。
【0005】
この構成によれば、放電加工中は、圧力水流入口から常時案内パイプ方向に圧力水が供給され、その圧力水は連結パイプからその下方の上部ガイドに流れるので、ワーク中で断線しても、ワイヤ電極は常に圧力水の噴流の推力で上部ガイドから抜けでないという効果を奏する。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−92321号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の従来構成によれば、圧力水がジェットノズルから逆流して、第2案内→空洞部→第1案内を経てパイプ本体の上端から吹き出して、その上方の電動アクチュエータ等の部品が使用不能となるのを防止するために、第2案内と空洞部との間から圧縮空気を供給する構成を採用している。
【0008】
従って、エネルギー源として圧縮空気を発生させる装置や供給パイプ等の設備が別途必要になるから、放電加工機の構造が複雑になると共にコストも高くなり、さらに、ランニングコストも高くなるという問題があった。
【0009】
本発明は、前記の従来の問題を解決し、構成が簡単で、ランニングコストも高くならないようにしたワイヤ電極の供給装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極供給装置は、ワイヤ電極をワークの加工領域へ案内するワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、第1オリフィスと第2オリフィスとを上下に適宜隔てて備えた案内ブロックを有し、前記案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、前記外パイプと内パイプとの間に、少なくとも外パイプとの間に排水路となる隙間を有するように中間パイプを昇降可能に配置し、前記案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたものである。
【0011】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記案内ブロックは、第1オリフィスを備えた第1案内ブロックと、第2オリフィスを備えた第2案内ブロックとを上下に連設して構成され、前記第2案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、前記第2案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたものである。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記排水路は外パイプの下端にて開放されているものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記内パイプを通過する圧力水を前記中間パイプを介して、ワークの上方に配置される上部ガイドに導入するように構成したものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記内パイプの下端と上部ガイドとの間に前記圧力水を分岐して吸引する吸引通路を設けたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に本発明を具体化した実施形態について図1〜図3を参照して説明する。ワイヤ放電加工機における基台1上には、加工槽2が載置されており、該加工槽2内には加工槽2に固定されたワークテーブル3上に載置固定された被加工物(ワーク)Wが絶縁性の加工液(清水あるいは清水と油の混合液)5に浸漬されている。その加工液5は加工液供給装置4から供給され、加工により汚濁した加工液5を加工液供給装置4に回収され、フイルタ等を介して濾過したのち再度循環させて供給される。また、基台1と加工槽2との間には、図1に示すように被加工物WをXY平面上を移動させるXYテーブル6が配置されており、図示しない駆動機構により駆動制御される。
【0016】
コラム7の上部には、ワイヤ電極8を巻回したワイヤボビン9が設けられており、そのコラム7の上部に昇降可能に支持された上部アーム10には上部ガイド11が形成されている。またコラム7の下部に支持された下部アーム12には下部ガイド13が配置されている。
【0017】
前記上部ガイド11及び下部ガイド13の両方またはいずれか一方から加工液5を放電加工部に向かって噴出させ、放電加工の金属くずの除去と放電加工部の冷却とを実行する。前記ワイヤ電極8の走行速度(走行速度)は、放電加工条件、被加工物Wの板厚等により種々あるが、板厚50mm程度で100 〜300mm 2 /秒である。
【0018】
ワイヤボビン9から引き出されたワイヤ電極8は、送りローラ14、15、16を介して、コラム7の上部のケース17内に設けられている自動結線機構18及び本発明のワイヤ案内装置20に送られた後、上部ガイド11に至る。このワイヤ電極8は上部ガイド11から被加工物Wを介して下部ガイド13に略鉛直状に張架される。ワイヤ自動結線機構18は、ワイヤ電極8を新たに供給するときや、ワイヤ切断時等において、ワイヤ電極8の新線部を案内装置20及び上部ガイド11方向に送り出すための装置であり、前記自動結線機構18には、図示しないが、ワイヤ電極検出用のセンサ、放電加工時にワイヤ電極8に張力を与えるためのパウダーブレーキ、ピンチローラにて挟持されたワイヤ電極8を加工時及び断線時に正逆回転して所定の方向に送るための駆動モータ、断線時にその断線箇所を含むワイヤ不良部分を切断するための切断機構、放電加工時にワイヤ電極8にパルス電流を通電するための通電子等が備えられている。
【0019】
上部ガイド11から被加工物Wの加工領域を鉛直状にて下向きに通過するとき、ワイヤ電極8と被加工物Wとの微小間隙部(放電加工部)で放電加工が行われる。
【0020】
前記下部ガイド13を支持する下部アーム12内に配置された方向変換プーリ14にて横方向に走行方向を変換された使用済みのワイヤ電極8は、ワイヤ回収部21における強制的に挟持搬送するための一対のローラ22とロータリカッタ23と固定刃24との間に送られ、ロータリカッタ22の回転駆動にて使用済のワイヤ電極8を所定の短い長さ(50〜100mm)に分断されたのち、回収箱25に排出される。
【0021】
次に、ワイヤ案内装置20の構成について、図2及び図3を参照して詳細に説明する。ワイヤ案内装置20は、ワイヤ電極8が上方から通る第1オリフィス31と第2オリフィス32とを上下に適宜隔てて備えた案内ブロック30を有する。この案内ブロック30は、第1オリフィス31を有する第1案内ブロック30a及び第2オリフィス32を有する第2案内ブロック30bと、外パイプ33、内パイプ34、中間パイプ35等からなる。略円筒状の第1案内ブロック30aにはその上端に漏斗状のワイヤ導入部38が形成され、該ワイヤ導入部38の下部には下端側に細径孔(ワイヤ電極8が通過し得る程度の孔)を有する第1オリフィス31が固定されている。そして、第1案内ブロック30aは球面内輪とその外周球面と同一の内球面を有する外輪とからなる球面軸受36にて首振り自在に軸支され、球面軸受36は電気絶縁性材料からなる支持台37を介して前記ケース17の下部に取付けられている。
【0022】
前記球面軸受36から下向きに突出する第1案内ブロック30aの外周下端部の雄ねじ部に第2案内ブロック30bの上部開口孔39に形成された雌ねじ部が螺着連結されている。第2案内ブロック30bには、前記第1オリフィス31の細径孔と同軸鉛直線状に開口する案内通路41と、その下端に固定された第2オリフィス32とを有する取付けブロック40が前記上部開口孔39を介して内装されている。第2案内ブロック30bの下部空洞43には、上下に細長い内パイプ34の上部がスラスト止めリング42を介して脱落不能に装着されている。従って、内パイプ34と外パイプ33とは、第2案内ブロック30aに下向きに吊支されていることになる。
【0023】
第2案内ブロック30bの外周には、外パイプ33の上部が螺着されており、この外パイプ33と前記内パイプ34との間には、少なくとも外パイプ33の内径との間に上下に連通し、下端に開口する排水路44となる隙間を有するように、中間パイプ35が昇降可能に配置される。即ち、この中間パイプ35の上端部に螺着された合成樹脂製等のスライダブロック45が前記内パイプ34の外周に摺動可能に被嵌している。なお、中間パイプ35の内径と内パイプ34の外径との間にも隙間を有している。
【0024】
前記第2案内オリフィス32の下端と内パイプ34の上端との間の下部空洞43は、第2案内ブロック30bの側面に設けた圧力水の導入口金46に連通しており、この下部空洞43は、前記内パイプ34の内径部、つまりワイヤ電極8が挿通するワイヤ通路47に圧力水を導く第1案内路となる。さらに、前記第2案内ブロック30bの内部には、前記第1オリフィス31の下面と取付けブロック40の上面と、前記排水路44に連通するように大きい通路断面の第2流路49を、取付けブロック40の外周側に形成する。これにより、前記下部空洞43に導かれた圧力水が第2オリフィス32及び案内通路41を介して第1オリフィス31の方向に向かったとき、当該第1オリフィス31のオリフィス部つまり細径孔の流路抵抗よりも低い流路抵抗の第2流路49に圧力水が流れ、排水路44を介して外パイプ33の下端の開口44aから圧力水が漏れ出すのを許容するように構成するものである。
【0025】
案内ブロックを第1案内ブロック30aと、第2案内ブロック30bと取付けブロック40とに分解可能に別体にて構成すると、第1流路としての下部空洞43や第2流路49の形成作業や第1及び第2オリフィス31、32や内パイプ34の取付け作業等が容易にできるという効果を奏する。
【0026】
なお、前記中間パイプ35の下端に螺着等して取付けられた吸引ブロック50の下部体50aを下部球面軸受51に接続し、この下部球面軸受51の外周支持体52に前記上部ガイド11を配置する。この吸引ブロック50(下部体50a)には、前記内パイプ34の下端に連通し、且つ上部ガイド11における案内オリフィス11aに鉛直方向一直線で連通する通路53、53aが形成されると共に、通路53から分岐して、吸引口金54に連通する吸引通路55を設ける。
【0027】
前記案内ブロック30の導入口金46には、前記加工液5に圧力を付与して導入する加圧装置56からのパイプを接続し、吸引口金54は、加圧装置56の液吸引側もしくは別途液吸引装置57のパイプを接続する等し、加工液5を瞬間供給することが望ましい。
【0028】
前記第1オリフィス31、第2オリフィス32、案内オリフィス11a等はセラミックス等の絶縁材料である。
【0029】
上記の構成による作用について説明すると、このように構成されたワイヤ放電加工機において、新線供給時や結線時にワイヤ電極8を第1案内ブロック30aの上端のワイヤ導入部38から挿入する。ワイヤ電極8の先端が第2オリフィス32を通過して、内パイプ34のワイヤ通路47の上端に達すると、前記導入口金46から圧力水である加工液5を導入すれば、第2オリフィス32側の細径孔の部分はワイヤ電極8が嵌まっているからその隙間が極微小であり、流路抵抗が大きいので、圧力水の大部分は内パイプ34のワイヤ通路47側に流れる。この圧力水の噴流の推力によりワイヤ電極8は内パイプ34の下端側に送り出され、吸引ブロック50内を介して上部ガイド11に到達でき、被加工物Wへのワイヤリングを迅速に行うことができる。
【0030】
そして、放電加工中も圧力水を供給し続けることにより、その大部分は、第1流路としての下部空洞43から内パイプ34のワイヤ通路47を介して吸引ブロック50の吸引通路55に流れ、その圧力水の一部は、上部ガイド11の案内オリフィス10aに導かれる。
【0031】
そして、加工中に断線しても、内パイプ34下端方向へのワイヤ通路47内の圧力水の噴流の推力が常時作用していることにより、切断されたワイヤ電極8の先端が跳ね上がって上部ガイド11から抜けるのを防止できる。
【0032】
また、前記加工時や断線時に、前記導入口金46から導入された圧力水が、第1流路としての下部空洞43から第2オリフィス32を介して上方に噴出し、さらに案内通路41を介してその上方の第1オリフィス31に当たると、その圧力水は、流路抵抗の少ない第2流路49側に流れ、外パイプと中間パイプ35との間の排水路44を介して外パイプ33の下端の開口44aから漏れ出ることができる。従って、前記第1オリフィス31を通過して上方に圧力水が上向きに勢い良く噴出することを防止できるので、その上方の近傍に電動モータや電磁ソレノイド、センサなど電気部品を配置しても漏電等の不都合が発生しないという効果を奏する。
【0033】
なお、本発明においては、取付けブロック40を省略し、第2案内ブロック30b内に第2オリフィス32を直接取付けしても良い。また、上部ガイド10に前記中間パイプ35の下端を直接接続して、前記内パイプ34の下端からの加工液(圧力水)を全て上部ガイド10側に流すように構成しても良い。さらに、外パイプ33の上下中途部から、前記圧力水を外に排出または吸引するように構成しても良い。
【0034】
【発明の作用・効果】
前述のように請求項1の発明は、のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極供給装置は、ワイヤ電極をワークの加工領域へ案内するワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、第1オリフィスと第2オリフィスとを上下に適宜隔てて備えた案内ブロックを有し、前記案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、前記外パイプと内パイプとの間に、少なくとも外パイプとの間に排水路となる隙間を有するように中間パイプを昇降可能に配置し、前記案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたものである。
【0035】
従って、案内ブロックから圧力水である加工液を導入すれば、第2オリフィス側の細径孔の部分はワイヤ電極が嵌まっているからその隙間が極微小であり、流路抵抗が大きいので、圧力水の大部分は内パイプの内径側に流れる。この圧力水の噴流の推力によりワイヤ電極は内パイプの下端側に送り出され、上部ガイドに到達でき、被加工物へのワイヤリングを迅速に行うことができる。
【0036】
そして、加工中に断線しても、内パイプ下端方向への圧力水の噴流の推力が常時作用していることにより、切断されたワイヤ電極の先端が跳ね上がって上部ガイドから抜けるのを防止できる。
【0037】
さらに、前記加工時や断線時に、案内ブロックに導入された圧力水が、第1流路から第2オリフィスを介して上方に噴出し、さらに案内通路を介してその上方の第1オリフィスに当たると、その圧力水は、流路抵抗の少ない第2流路側に流れ、外パイプと中間パイプとの間の排水路を介して外パイプの下端の開口から漏れ出ることができる。従って、前記第1オリフィスを通過して上方に圧力水が上向きに勢い良く噴出することを防止できるので、その上方の近傍に電動モータや電磁ソレノイド、センサなど電気部品を配置しても漏電等の不都合が発生しないという効果を奏する。
【0038】
しかも、前記作用効果を奏するための構成として、外パイプ及び中間パイプとの間に排水路を形成することと、第1オリフィスと第2オリフィスとの間に前記排水路に圧力水を導く第2流路を設けるだけの簡単な構成であるから、製造コストも少なく、且つコンパクトにできると共に、従来のように圧縮空気を必要としないから、エネルギー源も少なくなりランニングコストも少なくて済む。
【0039】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記案内ブロックは、第1オリフィスを備えた第1案内ブロックと、第2オリフィスを備えた第2案内ブロックとを上下に連設して構成され、前記第2案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、前記第2案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたものである。
【0040】
案内ブロックを第1案内ブロックと、第2案内ブロックとに分解可能に別体にて構成すると、第1流路や第2流路の形成作業、第1及び第2オリフィスや内パイプの取付け作業等が容易にできるという効果を奏する。
【0041】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記排水路は外パイプの下端にて開放されているものであるから、圧力水を外パイプの下端から垂れ流しても、その部分が加工槽内であるので、放電加工機の外を濡らしてしまうことがない。
【0042】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記内パイプを通過する圧力水を前記中間パイプを介して、ワークの上方に配置される上部ガイドに導入するように構成したものである。
【0043】
従って、放電加工中も圧力水を供給し続けることにより、その大部分は、第1流路から内パイプの内径部を介してワイヤ電極と共に上部ガイドの案内オリフィスに導かれ、加工領域を冷却することができるという効果を奏する。
【0044】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、前記内パイプの下端と上部ガイドとの間に前記圧力水を分岐して吸引する吸引通路を設けたものであるから、圧力水の適量を必要に応じて上部ガイドに導くことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワイヤ放電加工機の概略側面図である。
【図2】 ワイヤ電極の案内装置の一部切欠き断面図である。
【図3】 ワイヤ電極の案内装置の上部側要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
W 被加工物
2 加工槽
3 ワークテーブル
8 ワイヤ電極
10 上部アーム
11 上部ガイド
20 ワイヤ案内装置
30 案内ブロック
30a 第1案内ブロック
30b 第2案内ブロック
31 第1オリフィス
32 第2オリフィス
33 外パイプ
34 内パイプ
35 中間パイプ
38 ワイヤ導入部
40 取付けブロック
41 案内通路
43 第1流路としての下部空洞
44 排水路
47 ワイヤ通路
49 第2流路
50 吸引ブロック

Claims (5)

  1. ワイヤ電極をワークの加工領域へ案内するワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置において、
    第1オリフィスと第2オリフィスとを上下に適宜隔てて備えた案内ブロックを有し、
    前記案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、
    前記外パイプと内パイプとの間に、少なくとも外パイプとの間に排水路となる隙間を有するように中間パイプを昇降可能に配置し、
    前記案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置。
  2. 前記案内ブロックは、第1オリフィスを備えた第1案内ブロックと、第2オリフィスを備えた第2案内ブロックとを上下に連設して構成され、前記第2案内ブロックには、下向きに延びる外パイプと、ワイヤ電極が上方から前記第1及び第2オリフィスを通って案内される内パイプとを吊支し、
    前記第2案内ブロックには、前記第2オリフィスよりも、ワイヤ搬送方向下流側に導入された圧力水が前記内パイプの内径部に導かれる第1流路と、前記第2オリフィスから前記第1オリフィスに向かう圧力水が前記排水路に導かれる第2流路とを備えたことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置。
  3. 前記排水路は外パイプの下端にて開放されていることを特徴とする請求項1または2に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置。
  4. 前記内パイプを通過する圧力水を前記中間パイプを介して、ワークの上方に配置される上部ガイドに導入するように構成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置。
  5. 前記内パイプの下端と上部ガイドとの間に前記圧力水を分岐して吸引する吸引通路を設けたことを特徴とする請求項4に記載のワイヤ放電加工機におけるワイヤ電極の案内装置。
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