JP3968574B2 - キャリッジ及び該キャリッジを備えた記録装置 - Google Patents

キャリッジ及び該キャリッジを備えた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録装置において主走査方向に延びるキャリッジガイド軸にガイドされながら主走査方向に往復動作する様に設けられるキャリッジに関する。また、本発明は、該キャリッジを備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、記録装置の一つとしてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)を例に説明する。プリンタは、インクを吐出するインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と略称する)をキャリッジの底部に備えている。キャリッジは略箱形の形状をなし、記録ヘッドへインクを供給するインク・カートリッジを収納する。また、キャリッジは、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸を挿通し、該キャリッジガイド軸によって主走査方向にガイドされながら往復動作する様になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述のキャリッジは一般に樹脂成型によって形成されるが、キャリッジは構造が複雑であり、従って成型用金型が複雑化する為金型の製作が困難となるとともに、金型のコストアップを招くことになる。加えて、キャリッジの設計変更を行う場合には新たに金型を全て作り直す必要があり、設計変更の際のコストが嵩むことになるとともに、設計変更に時間を要することになる。
【0004】
また、以下の様な問題も生じていた。近年のプリンタにおいてはインク・カートリッジが複数の色毎に独立してなり、各色毎に独立して交換可能に構成されているものがある。また、各インク・カートリッジ毎にICチップが搭載され、該ICチップに、各インク・カートリッジのインクの色、インクの残量等の情報を記憶し、ICチップとプリンタの制御部との間でデータの送受信を行い、もって適切な印刷制御を実行可能な様に構成されたものもある。この様な構成において、記録ヘッドのドット形成素子列と搬送方向との平行度を調整すべく、キャリッジに対する記録ヘッドの角度を微調整すると、これに伴って搭載されたインク・カートリッジがキャリッジ内で僅かに動き、これによってICチップと、該ICチップの電気接点との相対位置が変化し、もってICチップと前記電気接点との接点圧が変化してしまうといった問題があった。特に、インク・カートリッジの数が増えると、複数設けられたインク・カートリッジにおける両端側のカートリッジで前記電気接点とICチップとの相対位置変化が著しくなり、複数のインク・カートリッジ間で前記接点圧のばらつきが大なるものとなってしまうという問題があった。
【0005】
そこで本発明は上記問題に鑑みなされたものであり、その課題は、キャリッジを樹脂成型によって形成するに際してより簡単に且つ迅速に行うとともに、設計変更に対しても容易に且つ迅速に対応することのできるキャリッジを得ることにあり、加えて、ドット形成素子列と搬送方向との平行度を調整しても、インク・カートリッジに設けられたICチップとその電気接点との接点圧が変化しない様にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るキャリッジは、記録装置において主走査方向に延びるキャリッジガイド軸にガイドされながら主走査方向に往復動作する様に設けられるキャリッジであって、前記キャリッジガイド軸を軸通させる移動部ユニットと、前記移動部ユニットに対して取り付けられ、被記録材に記録を行う記録ヘッドを備えた記録部ユニットと、の少なくとも2つのユニットから構成されたことを特徴とする。
本態様によれば、キャリッジはキャリッジガイド軸を軸通させる移動部ユニットと、該移動部ユニットに対して取り付けられ、被記録材に記録を行う記録ヘッドを備えた記録部ユニットとの少なくとも2つのユニットから構成されるので、キャリッジ全体を一体に形成する場合に比して成型用金型の構造をより単純にすることができる。従って、成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。また、キャリッジの設計変更を行う場合には、前記移動部ユニットはそのままに、前記記録部ユニットのみを設計変更すれば良く、キャリッジの設計変更を行うに際して成型用金型のコストを低減させることができるとともに、成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。
【0007】
また、インク・カートリッジが複数の色毎に独立してなり、各色毎に独立して交換可能に構成され、更に、各インク・カートリッジ毎にICチップが搭載され、該ICチップに、各インク・カートリッジのインクの色、インクの残量等の情報を記憶し、ICチップとプリンタの制御部との間でデータの送受信を行う様に構成されたキャリッジにおいては、ICチップの電気接点と、ICチップとの相対位置を変化させることなく、記録ヘッドのドット形成素子列と搬送方向との平行度を調整することができる。つまり、前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの取付姿勢を変化させることにより、前記記録部ユニット全体として搬送方向との平行度を調節することができることから、前記電気接点とICチップとの相対位置が変化せず、もって前記電気接点とICチップとの接点圧が変化するといった問題が生じることが無い。加えて、インク・カートリッジの数が増えても、各インク・カートリッジ毎の前記接点圧のばらつきを招くことが無い。
【0008】
本発明の第2の態様に係るキャリッジは、第1の態様において、前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの姿勢を変化させる調整手段を備えたことを特徴とする。
本態様によれば、前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの姿勢を変化させる調整手段を備えているので、これによって例えば、被記録材の記録面と記録ヘッドとの距離(PG:ペーパーギャップ)を調整したり、或いは、記録ヘッドに設けられたドット形成素子列と被記録材搬送方向とのなす角度を調整したりすることが可能となり、もって適切な記録結果を得ることができる。
【0009】
本発明の第3の態様に係るキャリッジは、第2の態様において、前記調整手段が、前記記録ヘッドに設けられたドット形成素子列と被記録材の搬送方向とがなす角度を調整可能に構成されたことを特徴とする。
本態様によれば、前記調整手段が、前記記録ヘッドに設けられたドット形成素子列と被記録材の搬送方向とがなす角度を調整可能に構成されているので、これによってドット形成素子列と被記録材の搬送方向とが平行となる様に調整可能となり、もって適切な記録結果を得ることができる。
【0010】
本発明の第4の態様に係るキャリッジは、第3の態様において、前記調整手段が、前記記録部ユニットの主走査方向側面側に設けられ、被記録材の記録面に対して直交する方向に延び、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる回動軸と、該回動軸が設けられる側と反対側の主走査方向側面側に設けられ、該側面側における前記記録部ユニットと前記移動部ユニットとの距離を調節することにより、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる記録部ユニット回動手段とから構成されたことを特徴とする。
本態様によれば、前記調整手段が、前記記録部ユニットの主走査方向側面側に設けられ、被記録材の記録面に対して直交する方向に延び、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる回動軸と、該回動軸が設けられる側と反対側の主走査方向側面側に設けられ、該側面側における前記記録部ユニットと前記移動部ユニットとの距離を調節することにより、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる記録部ユニット回動手段とから構成されているので、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させるといった単純な構造によって、簡単に前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの姿勢を変化させることが可能となる。
【0011】
本発明の第5の態様に係るキャリッジは、第4の態様において、前記記録部ユニット回動手段が、前記記録部ユニットの側壁に沿って回動可能に設けられたレバー部材と、該レバー部材の回動とともに前記移動部ユニットに設けられたカム面と係合する偏心カムと、から構成されたことを特徴とする。
本態様によれば、前記記録部ユニット回動手段が、前記記録部ユニットの側壁に沿って回動可能に設けられたレバー部材と、該レバー部材の回動とともに前記移動部ユニットに設けられたカム面と係合する偏心カムとからなるので、レバー部材を回動させるといった単純な操作によって前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの姿勢を変化させることができ、操作性が良い。
【0012】
本発明の第6の態様に係る記録装置は、被記録材に記録を行う記録装置であって、第1から第5の態様のいずれかに係るキャリッジを備えていることを特徴とする。
本態様によれば、記録装置は、前述した第1から第5の態様のいずれかに係るキャリッジを備えているので、記録装置において前述した第1から第5の態様のいずれかと同様な作用効果を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。先ず、図1及び図2を参照しつつプリンタ100の構成について概説する。ここで、図1は本発明に係る「記録装置」としてのインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」と略称する)100の装置本体の外観斜視図であり、図2は図1におけるキャリッジ1の部分の拡大図である。
【0014】
プリンタ100は、センタフレーム2及びサイドフレーム3、4によってその基体が構成されている。センタフレーム2は主走査方向(図1の矢印方向)に平行に立設され、サイドフレーム3、4はセンタフレーム2の両端部においてセンタフレーム2と直交する様に立設されている。
【0015】
プリンタ100は装置後方(図1の右上)から装置前方(図1の左下)へ印刷用紙を給送し、そして排出する構成となっていて、センタフレーム2の後方側には、図示しない給紙装置が取り付けられる様になっている。センタフレーム2の前方側には主走査方向に平行に延びる搬送駆動ローラ8が回動駆動される様設けられていて、該搬送駆動ローラ8に上から圧接して従動回動する搬送従動ローラ(図示せず)との間で印刷用紙を挟圧しながら、搬送駆動ローラ8が回動駆動されることにより、キャリッジ1の下部へと印刷用紙を一定ピッチで搬送する。
【0016】
次に、センタフレーム2の前方側には、キャリッジ1が配置される。キャリッジ1は略箱形の形状をなし、図2に示す様に、その内部が図2では図示しないインク・カートリッジ17(図7参照)を収納する収納部31となっている。キャリッジ1の下部にはインクジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)9が設けられ(図6参照)、インク・カートリッジ17から記録ヘッド9へとインクが供給され、そして記録ヘッド9が備えるドット形成素子列10(図6参照)からインク滴が吐出されることによって印刷が実行される。尚、キャリッジ1の詳細な構成については後に説明する。
【0017】
図1に戻って印刷動作に際してキャリッジ9は、主走査方向に往復駆動される。キャリッジ9は、サイドフレーム3、4の間に架設された、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸5を挿通する様に設けられ、該キャリッジガイド軸5によってガイドされながら主走査方向に往復動作する。また、センタフレーム2の背面側においてサイドフレーム3の側にはキャリッジモータ7が取り付けられ、該キャリッジモータ7の回転軸(図示せず)に取り付けられた駆動プーリ(図示せず)と、サイドフレーム4の側に設けられた従動プーリ(図示せず)との間には、駆動ベルト6が巻回されている。キャリッジ9は駆動ベルト6の一部に固定され、これにより、キャリッジモータ7の回転動作がキャリッジ9の主走査方向への往復動作へと変換される。
【0018】
以上がプリンタ100の概要であり、以下、キャリッジ1の構成について図3乃至図12及び、適宜図2をも参照しつつ説明する。ここで、図3はキャリッジ1の分解斜視図、図4及び図5はキャリッジ1の外観斜視図、図6はキャリッジ1底部の外観斜視図、図7はキャリッジ1の内部を示す斜視図、図8はインク・カートリッジ17の外観斜視図である。また、図9は記録ヘッド9(ドット形成素子列10)と印刷用紙Sの印刷面とのなす角度関係を示す説明図であり、更に図10はキャリッジ1の平面図、図11はキャリッジ1の調整手段を示すキャリッジ1の要部側面図、図12は図11の部分拡大図である。
【0019】
先ず、キャリッジ1は、大略的には図3に示す様に移動部ユニット20と記録部ユニット30との2つのユニットから構成されている。本実施形態において、移動部ユニット20及び記録部ユニット30は、それぞれ樹脂成型によって形成されている。
【0020】
次に、移動部ユニット20の構成について説明する。移動部ユニット20は図3乃至図5に示す様にキャリッジガイド軸5(図2参照)を軸通する軸受部21を有している。軸受部21は、滑り軸受(図示せず)が移動部ユニット20の樹脂成型時にインサート成型によって移動部ユニット20に一体的に設けられ、グリス等の潤滑材等によってキャリッジガイド軸5により主走査方向に円滑に案内される様になっている。また、移動部ユニット20は、背面側に駆動ベルト6の一部を固定する為のベルト固定部(図示せず)を有していて、駆動ベルト6の動力が、移動部ユニット20に伝達される様になっている。従って移動部ユニット20は、キャリッジ1を主走査方向に移動させる移動部ユニットとしての機能を果たすことになる。
【0021】
次に、記録部ユニット30の構成について説明する。図2を参照しつつ説明した様に、記録部ユニット30の内側にはインク・カートリッジ17を収納するための収納部31が形成され、該収納部31は、図7に示す様に複数のインク・カートリッジ17a〜17gを主走査方向に並列に収納可能な様に区画されている。より詳しくは、図8に示す様にインク・カートリッジ17は各色毎(例えば、ダークイエロー、ブラック、濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、イエロー)に独立した複数のインク・カートリッジ17a〜17gによって構成され、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれが独立して交換可能となっている。そして、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれが、収納部31において所定の位置に収納され、且つ、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれが備えるスナップ嵌め部18の作用により、収納部31内にスナップ嵌め式に押し込んで固定できるようになっている。尚、以下では、説明の簡単の為、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれを適宜必要に応じて「カートリッジ17」と略称することとする。
【0022】
カートリッジ17の下面にはインクを記録ヘッド9に供給するためのインク供給部19が形成されており、またカートリッジ17装着時に手前(図8の左側)となる側の下部には、各色のカートリッジ17毎に異なった形状をなす収納用係合部14が形成されている。この収納用係合部14は、各色カートリッジ17の、収納部31内での収納位置を規定する為のものであるが、これについては後に説明する。
【0023】
カートリッジ17装着時に奥側(図8の右側)となる面には、ICチップ11が、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれに取り付けられている。ICチップ11にはインク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれに関する情報、即ち、それぞれのインクの色などの固定情報の他、インク残量などの変動情報を記憶する記憶装置が内蔵されている。インク残量は、例えば印字ドット信号を計数し、この計数を積算して記憶し、この積算値から計算する方法などで求めることができる様になっている。
【0024】
次に、図7に戻って収納部31の底部には記録ヘッド9が設けられている。記録ヘッド9において、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれにおけるインク供給部19に対応する位置には、インク受入部33が形成されており、インク受入部33には記録ヘッド9へ連絡するインク供給針34が設けられている。インク供給針34は、カートリッジ17のインク供給部19に刺さることでインクを記録ヘッド9のドット形成素子列10へ導くことができる様になっている。
【0025】
また、収納部31の奥側(図7では右下)の面には、図2及び図10に示す様にICチップ11と電気的に接触する電気接点39が設けられている。電気接点39は、インク・カートリッジ17a〜17gのそれぞれに対応する位置に設けられていて、これにより、プリンタ100の制御部(図示せず)がそれぞれのカートリッジ17に取り付けられたICチップ11との間で電気信号の送受信を行うことができる様になっている。
【0026】
続いて、図7に戻って収納部31の底部において収納用係合部14(図8参照)に対応する位置には、各カートリッジ17用の受入凹部35が複数形成され、該受入凹部35には、突出リブ36が形成されている。突出リブ36は、各カートリッジ17毎に異なった形状(幅、高さ、厚み等)を有し、これが、各カートリッジ17毎に異なった形状をなす収納用係合部14と、いわば錠と鍵の関係の如く一対一の関係で嵌合する様になっている。従ってこれにより、例えば図7におけるインク・カートリッジ17cを、図7に示した収納位置以外の場所へセットしようと試みても、インク・カートリッジ17c用に形成された受入凹部35以外には嵌合しない為、この様な収納構造により、カートリッジ17を誤って所定の位置以外の場所へセットすることを確実に防止することができる様になっている。
【0027】
次に、移動部ユニット20と記録部ユニット30との共通の構成、より具体的には、移動部ユニット20に対する記録部ユニット20の姿勢を変化させる「調整手段」の構成について説明する。先ず、図9を参照しながら、印刷用紙Sとキャリッジ1(記録ヘッド9及びドット形成素子列10)との位置関係について説明する。印刷用紙Sの印刷面とキャリッジ1(記録ヘッド9及びドット形成素子列10)との間の平行度は、図9に示す3つの角度がある。すなわち、キャリッジ1の往復動方向(主走査方向:Y軸)とのなす角度(符号βで示す角度)と、印刷用紙Sの搬送方向(副走査方向:X軸)とのなす角度(符号γで示す角度)と、搬送方向に平行に設けられるべきドット形成素子列10(図6参照)と、搬送方向(X軸)とのなす角度(符号αで示す角度)がある。また、符号PGは記録ヘッドと印刷面との距離を示している。
【0028】
本発明に係るプリンタ100は、前記PGを図示しない切り替えレバーによって段階的に切り替え可能に構成され、キャリッジ1が備える前記調整手段は、前述した図9において符号αで示す角度を調整する。尚、図5、6、10におけるX、Y座標軸は、図9において示すX、Y座標軸を示している。
【0029】
続いて、図3に示す様に、移動部ユニット20において主走査方向の一方側の側面には、被係合部23及び24が上下に形成されている。一方で、記録部ユニット30の側には図5に示す様に係合部37及び38が形成されていて、係合部37が移動部ユニット20の被係合部23に、係合部38が移動部ユニット20の被係合部24にそれぞれ掛止する様に係合して、これにより、印刷用紙Sの印刷面に垂直になる回転中心Aを中心にして、記録部ユニット30が移動部ユニット20に対して回動可能となる様に構成されている(図5及び図10参照)。即ち、回転中心Aは、図9に示したZ軸とほぼ平行であり、従って回転中心Aを中心にして移動部ユニット20が回動すると、図9に示したα角が、図5及び図10に示す様に変化することになる。
【0030】
次に、図4に示す様に記録部ユニット30において係合部37及び38が形成された側(主走査方向の一方側の側面)と逆側の側面には、回転中心Aを中心にして記録部ユニット30を回動させる記録部ユニット回動手段40が設けられている。
【0031】
より詳しくは、記録部ユニット回動手段40は、記録部ユニット30の側面に沿って回動可能に設けられる回動レバー41を有している。回動レバー41は、図11に示す様に回動軸41aを中心に記録部ユニット30の側面に沿って回動可能となる様に設けられ、且つ、記録部ユニット30の側面に所定の角度刻みで形成された嵌合凹部42に、回動レバー41の上部に設けられた嵌合凸部41bが嵌合する様になっている。従ってこれにより、回動レバー41が、嵌合凹部42が形成された角度毎に段階的に回動し、且つ、嵌合凸部41bと嵌合凹部42との嵌合によってその角度を保持できる様になっている。
【0032】
回動軸41aの近傍には、回動軸41aから偏倚した位置に中心を持つ、円弧形状をなす回転カム43が形成されている。回転カム43は回動レバー41に一体的に設けられていて、回動レバー41が回動すると、図12(a)から(b)への変化に示す様に回動軸41aを中心に回動する。
【0033】
ここで、回転カム43の回転中心(回動軸41a)は、回転カム43の円弧形状の中心(符号43aで示す)から偏倚した位置にあるので、従って回転カム43がカム面27に圧接した状態で回動レバー41が回動すると、図12(a)から(b)への変化に示す様に、回動レバー41の回動軸41aがカム面27に対して離間及び接近することになる。すると、記録部ユニット30の一方の側面側(回動レバー41が設けられた側)が、移動部ユニット20に対して離間及び接近することになる。そしてこれにより、記録部ユニット30が図5、10に示す回転中心Aを中心に回動し、もって角度αを調節することが可能となる。
【0034】
尚、図12において符号Cは図12(a)の状態における回動軸41aの位置を示し、また、符号Cは図12(b)の状態における回動軸41aの位置を示していて、図示する様に、回動レバー41を最大角度回動させると、記録部ユニット30の一方の側面側が、移動部ユニット20から距離dだけ離間及び接近することになる。また、この様にして移動部ユニット20に対する記録部ユニット30の姿勢、即ち角度αが調整されるが、所定の角度に調整された後は、図4に示す固定ねじ29によって記録部ユニット30が移動部ユニット20に対して固定される。
【0035】
次に、以上の様に構成されたキャリッジ1の作用効果について説明する。先ず、キャリッジ1は、キャリッジガイド軸5を軸通させる移動部ユニット20と、移動部ユニット20に対して着脱自在に設けられ、印刷用紙Sに印刷を行う記録部ユニット30との2つのユニットから構成されているので、キャリッジ1全体を一体に形成する場合に比して構造が単純となり、もってそれぞれを樹脂成型する際の成型用金型を単純化できる。従って、前記成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。また、キャリッジ1の設計変更を行う場合には、移動部ユニット20はそのままに、記録部ユニット30のみを設計変更すれば良く、キャリッジ1の設計変更を行うに際して成型用金型のコストを低減させることができるとともに、成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。
【0036】
加えて、キャリッジ1は、移動部ユニット20に対する記録部ユニット30の姿勢(図9に示す角度α)を変化させる調整手段を備えているので、これによって適切な印刷結果を得ることができる。
【0037】
更に加えて、搬送方向とドット形成素子列10とのなす角度αが、記録部ユニット30全体として調整されるので、角度αを調整しても、図8及び図10を参照しつつ説明したICチップ11と電気接点39との接点圧が変化するといった問題を招くことが無い。より詳しくは、図10を参照しつつ説明すると、従来のキャリッジはキャリッジ本体に対する記録ヘッド9の取り付け角度を調整することにより、角度αを調整していたが、この方法であると、収納されたカートリッジ17までもが収納部31内で僅かに動き、これによってICチップ11と電気接点39との接点圧が変化してしまうという問題があった。特に、複数設けられたカートリッジ17のうち両側のものについてはキャリッジ1に対して動く量が大なるものとなり、従って前記接点圧の変化(各カートリッジ毎のばらつき)が顕著になってしまう。従って、カートリッジ17の数が増えると、この様な不具合も顕著なものとなる。
【0038】
しかし、上述した様に本発明に係るキャリッジ1は、記録部ユニット30全体で角度αを調整するので、電気接点39とICチップ11との相対位置を変化させることがなく、もって前記した様な接点圧の変化といった問題を解消することができる。
【0039】
尚、本実施形態では、移動部ユニット20に対する記録部ユニット30の姿勢を調整する調整手段は図9に示した角度αを調整する様に構成されているが、その他の角度(角度β、γ)、或いは、PGを調節できる様に構成することもできる。
【0040】
また、本実施形態では移動部ユニット20と記録部ユニット30との2つのユニットによりキャリッジ1を構成するが、少なくとも2以上のユニットによって構成すれば本発明の作用効果を得ることができ、従ってキャリッジ1の構成が本実施形態に限定されないことは言うまでも無い。
【0041】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、キャリッジはキャリッジガイド軸を軸通させる移動部ユニットと、該移動部ユニットに対して着脱自在に設けられ、被記録材に記録を行う記録ヘッドを備えた記録部ユニットとの2つのユニットから構成されているので、キャリッジ全体を一体に形成する場合に比して構造が単純となり、もって成型用金型を単純化できる。従って、成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。また、キャリッジの設計変更を行う場合には、前記移動部ユニットはそのままに、前記記録部ユニットのみを設計変更すれば良く、キャリッジの設計変更を行うに際して成型用金型のコストを低減させることができるとともに、成型用金型を容易且つ短期間で製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本体の外観斜視図である。
【図2】図1におけるキャリッジ部分の拡大図である。
【図3】本発明に係るキャリッジの分解斜視図である。
【図4】本発明に係るキャリッジの外観斜視図である。
【図5】本発明に係るキャリッジの外観斜視図である。
【図6】本発明に係るキャリッジ(記録部ユニット)底部の外観斜視図である。
【図7】本発明に係るキャリッジの内部を示す斜視図である。
【図8】インク・カートリッジの外観斜視図である。
【図9】キャリッジ(記録ヘッド)と印刷用紙の印刷面とのなす角度関係を示す説明図である。
【図10】本発明に係るキャリッジの内部を示す平面図である。
【図11】本発明に係るキャリッジの調整手段を示す要部側面図である。
【図12】図10の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
2 センタフレーム
3、4 サイドフレーム
5 キャリッジガイド軸
6 駆動ベルト
7 キャリッジモータ
8 搬送駆動ローラ
9 インクジェット記録ヘッド
10 ドット形成素子列
11 ICチップ
14 収納用係合部
17 インク・カートリッジ
20 移動部ユニット
21 軸受部
23、24 被係合部
27 カム面
30 記録部ユニット
31 収納部
33 インク受入部
34 インク供給針
35 受入凹部
36 突出リブ
37、38 係合部
39 電気接点
40 記録部ユニット回動手段
41 回動レバー
42 嵌合凹部
43 回転カム
100 インクジェットプリンタ

Claims (3)

  1. 記録装置において主走査方向に延びるキャリッジガイド軸にガイドされながら主走査方向に往復動作する様に設けられるキャリッジであって、
    前記キャリッジガイド軸を軸通させる移動部ユニットと、
    前記移動部ユニットに対して取り付けられるとともに、複数のインク・カートリッジを収納する収納部及び、当該収納部の底部に設けられ、被記録材に記録を行う記録ヘッドを備えた記録部ユニットと、
    前記移動部ユニットに対する前記記録部ユニットの姿勢を変化させる調整手段と、を備え、
    前記調整手段が、前記記録ヘッドに設けられたドット形成素子列と被記録材の搬送方向とがなす角度を調整可能に構成され、
    前記複数のインク・カートリッジの各々にはICチップが設けられ、
    前記記録部ユニットにおいて前記収納部には、前記ICチップと電気的に接触する接点が、複数の前記ICチップの各々に対応する位置に設けられている、
    ことを特徴とするキャリッジ。
  2. 請求項1に記載のキャリッジにおいて、前記調整手段が、前記記録部ユニットの主走査方向側面側に設けられ、被記録材の記録面に対して直交する方向に延び、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる回動軸と、
    該回動軸が設けられる側と反対側の主走査方向側面側に設けられ、該側面側における前記記録部ユニットと前記移動部ユニットとの距離を調節することにより、前記記録部ユニットを前記移動部ユニットに対して回動させる記録部ユニット回動手段と、から構成されたことを特徴とするキャリッジ。
  3. 被記録材に記録を行う記録装置であって、請求項1または2に記載のキャリッジを備えていることを特徴とする記録装置。
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