JP3968468B2 - 録音再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、録音再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD(Compact Disc/コンパクトディスク)等を再生して得られる楽曲データ(音声信号)を、MD(Mini Disc/ミニディスク)等に録音することのできる録音再生装置が知られている。
また、MDには、ディスクタイトル及び楽曲データ毎のトラックタイトル等からなるタイトル情報を記録するための領域として、U−TOC(User's Table Of Contents)が設けられている。
そして、録音再生装置は、楽曲データをMDに録音した後に、利用者から入力されるディスクタイトル及びトラックタイトル等(タイトル情報)を、MDの有するU−TOCに登録することができるようになっている。
【0003】
一方、インターネット経由でアクセスしてくる要求元機器に対し、市販の音楽CDに関する情報を提供するサービスが一般化しつつある。こうしたサービスを提供するディスク情報データベースは、市販されている各種の音楽CDに関する詳細な情報(テキスト情報等の属性情報)を、予めデータベースのシステムに蓄積しておき、要求に応じて、この属性情報を提供する。
このため要求元機器は、音楽関連サイトを介してディスク情報データベースをアクセスすることにより、音楽CDのアルバムタイトル、曲タイトル、アーティスト等に関する情報(テキスト情報等の属性情報)を容易に取得できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、要求元機器が音楽関連サイトにアクセスするためには、何らかの通信装置を使用して、インターネットに接続する必要がある。この通信装置が携帯電話等の無線による通信装置(移動体無線通信装置)である場合には、通信時に生じてしまう強電界により、要求元機器やその動作に何らかの影響を与えてしまうことがある。
例えば、要求元機器が録音装置(録音再生装置)である場合に、強電界による影響を受けて、録音音質に劣化が生じてしまう。つまり、録音装置(録音再生装置)が、楽曲データを録音している途中で、携帯電話等を使用して音楽関連サイト等と通信してしまうと、雑音・雑信号が混入してしまうことがある。
【0005】
このような強電界の影響を避けるために、録音装置(録音再生装置)を電磁シールド材等により保護することも考えられるが、コストの上昇が伴うため、余り現実的でない。
【0006】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、通信装置による通信の影響を考慮して、楽曲データ等を適切に録音することのできる録音再生装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る録音再生装置は、
再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
再生・録音動作の開始に同期して、情報通信の抑止を指示するための通信抑止情報を前記通信装置に送信すると共に、再生・録音動作の終了に同期して、抑止された情報通信の解除を指示するための抑止解除情報を前記通信装置に送信する制御指示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る録音再生装置は、
再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
前記識別情報送信手段が識別情報を送信した後に、情報通信の抑止を指示するための通信抑止情報を前記通信装置に送信する通信抑止指示手段と、
前記通信抑止指示手段による通信抑止情報の送信に連動して、再生・録音動作を開始する動作制御手段と、
前記動作制御手段により開始された再生・録音動作の終了に連動して、抑止された情報通信の解除を指示するための抑止解除情報を前記通信装置に送信する抑止解除指示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る録音再生装置は、
再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
前記通信装置における情報通信の開始及び終了を検出する通信状態検出手段と、
再生・録音動作の途中で、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されると、再生・録音動作を中断すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されると、再生・録音動作を再開する動作制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
前記動作制御手段は、所定容量のメモリに楽曲データを蓄積しながら行う再生・録音動作を制御し、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されて再生・録音動作を中断した際に、メモリに蓄積していた楽曲データを破棄すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されて再生・録音動作を再開した際に、破棄した楽曲データに対応する楽曲データを始めからメモリに蓄積してもよい。
【0014】
前記動作制御手段は、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されて再生・録音動作を中断した際に、記録用媒体に録音途中の楽曲データを記録用媒体から削除すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されて再生・録音動作を再開した際に、削除した楽曲データに対応する楽曲データから記録用媒体に録音してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかるタイトル情報転送システムについて、以下図面を参照して説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、このタイトル情報転送システムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、タイトル情報転送システムは、録音再生装置100と、携帯電話装置200と、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報データベース600(DB)とを備えている。そして、携帯電話装置200と通信交換装置400とが、無線公衆通信ネットワークWNETを介して接続されている。さらに、通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とタイトル情報DB600とが、インターネットINETを介して接続されている。また、録音再生装置100と携帯電話装置200は、信号ケーブルCAを介して接続されている。
【0017】
録音再生装置100は、CD(コンパクトディスク)を再生し、得られた楽曲データをMD(ミニディスク)に録音する機器であって、図2に示すように、処理制御部110と、信号処理部120と、インタフェース130と、キー入力部140と、表示部150と、メモリ160と、再生・記録部170と、DAC(デジタル/アナログコンバータ)180とから構成される。
【0018】
処理制御部110は、CPU(Central Processing Unit)及び周辺LSI(Large Scale Integration)を含んだ1チップマイコン等から構成され、録音再生装置100全体を制御する。
【0019】
具体的に説明すると、処理制御部110は、信号処理部120を制御して再生用媒体、例えば再生対象である再生用CDを再生し、得られた楽曲データを、再生・記録部170等を介して記録用媒体、例えば記録対象である記録用MDに録音する。
【0020】
また、処理制御部110は、信号処理部120を制御して、再生対象のCD中のTOC(Table Of Contents)からTOC情報を読み出し、このTOC情報をインタフェース130等を介して携帯電話装置200へ送る。
このTOC情報は、トータルトラック数及びトータル演奏時間(分:秒:フレーム)等からなる情報であり、タイトル情報DB600にて再生用CDを識別し、この再生用CDのディスクタイトル及び再生用CD中の各トラックに記録された楽曲のタイトル、アーティスト、作曲者、楽譜、歌詞等についてのタイトル情報を得るための識別情報として使用される。
【0021】
また、処理制御部110は、携帯電話装置200から送られるタイトル情報をインタフェース130を介して受信し、信号処理部120及び再生・記録部170を介して、受信したタイトル情報を記録用MDに記録する。
【0022】
信号処理部120は、処理制御部110による制御に従って再生用CDを再生して楽曲データを読み出し、記録用MDに楽曲データを記録する。
【0023】
インタフェース130は、信号ケーブルCAが着脱可能に接続されるコネクタを備え、通信ケーブルCAを介して携帯電話装置200との間でデータを送受信する。
【0024】
キー入力部140は、ボタンスイッチやロータリスイッチ等からなり、利用者の操作に従った指示情報等を入力し、入力した情報を処理制御部110に供給する。例えば、キー入力部140は、利用者により特定のキーが押下された際に、CDからMDへの楽曲データの録音(再生録音)を指示する情報を処理制御部110に供給する。
【0025】
表示部150は、LCD(Liquid Crystal Display)パネル等からなり、処理制御部110に制御され、文字列等を表示する。例えば、表示部150は、録音中の楽曲データのトラック番号や、録音が完了するまでの残時間等を表示する。
【0026】
メモリ160は、RAM(Random Access Memory)等からなり、処理制御部110のワークエリア等として使用され、様々な情報を記憶する。
【0027】
再生・記録部170は、光学ヘッド・磁気ヘッド等を備え、この録音再生装置100に装填されたCDに記録されているデータを読み取り、また、MDに任意のデータを書き込み、また、MDに記録されたデータを読み出す。
【0028】
DAC(デジタル/アナログコンバータ)180は、信号処理部120から供給されたデジタルの楽曲データをアナログの楽曲信号に変換し、変換した楽曲信号をアンプ及びスピーカ等を介して音声(楽曲音)として出力する。
【0029】
図1に示す携帯電話装置200は、いわゆる携帯電話機、PHS(Personal Handy-phone System)等から構成され、図3に示すように、通信処理部210と、電源部220と、インタフェース230と、処理制御部240と、表示部250と、音声入力部260と、音声出力部270と、メモリ280とを備えている。
【0030】
通信処理部210は、RF(Radio Frequency)信号処理回路(高周波回路)等から構成され、例えば移動体通信ネットワークを構成する基地局との間で無線信号を送受信することにより、通話や電子メールの送受信等を可能とする。
通信処理部210は、電源部220から供給される電力により動作する。
【0031】
電源部220は、例えばリチウムイオン二次電池等から構成される電池221を含み、この携帯電話装置200の各部位に供給する電力を生成する。
【0032】
インタフェース230は、信号ケーブルCAが着脱可能に接続されるコネクタを備え、信号ケーブルCAを介して接続されている録音再生装置100との間でデータを送受信する。
【0033】
処理制御部240は、例えばMPU(Micro Processing Unit)やDSP(Digital Signal Processor)等から構成され、この携帯電話装置200全体の動作を制御するためのものであり、電源制御部241と、データ処理部243と、音声処理部245とを備えている。
【0034】
電源制御部241は、電源部220から供給された電源の各部位への配送状態を制御するためのものである。電源制御部241は、メモリ280に記憶されている電源供給フラグ情報に応じて、各部位への電源の配送状態を切り替える。例えば、電源供給フラグ情報が「送受信抑止」を示す内容であった場合、電源制御部241は、通信処理部210を除くこの携帯電話装置200の各部位に電源部220から供給された電力を配送する。一方、電源制御部241は、電源供給フラグ情報が「送受信OK」を示す内容であった場合、通信処理部210を含めたこの携帯電話装置200の各部位に電力を配送する。
【0035】
データ処理部243は、電子メールの作成や送受信、電話帳データの編集といったデータ処理等を実行する。
【0036】
音声処理部245は、例えばCODEC(COder/DECoder)を備えた音声信号処理回路であり、音声入力部260から送られた音声信号を符号化して通信処理部210に送る。また、音声処理部245は、通信処理部210から送られた信号から音声信号を復元して音声出力部270に供給する。
【0037】
表示部250は、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成され、処理制御部240が各種の処理内容や処理結果に応じた画像を表示する。また、後述するように、表示部250は、メモリ280に記憶された画像情報を表示する。
【0038】
音声入力部260は、マイクロフォン等から構成され、外部から音声を取り込んで音声信号を生成し、生成した音声信号を音声処理部245に送る。
【0039】
音声出力部270は、スピーカ等から構成され、音声処理部245から受けた音声信号に応じた音声を出力する。
【0040】
メモリ280は、上述した電源供給フラグ情報や後述するジャケット絵図等を、処理制御部240の制御に従って記憶する。
【0041】
図1に示す通信交換装置400は、無線公衆通信ネットワークWNETとインターネットINETとの間で、通信交換を実行するゲートウエイである。
具体的に、通信交換装置400は、携帯電話装置200から送信先の情報を含むメッセージ等が送信された場合、このメッセージ等を電子メールの形式に変換し、指定された送信先へインターネットINETを介して送信する。また、インターネットINETを介して携帯電話装置200宛ての電子メールを受信した場合、この電子メールの内容を、携帯電話装置200との間の通信方式に応じた形式に変換し、無線公衆通信ネットワークWNETを介して携帯電話装置200へ送信する。
【0042】
タイトル情報提供サーバ500は、インターネットINETに接続されたサーバである。
タイトル情報提供サーバ500は、通信交換装置400から電子メールにより送信されるTOC情報を、HTTP( HyperText Transfer Protocol)によってタイトル情報DB600へ送信する。
また、タイトル情報提供サーバ500は、タイトル情報DB600からHTTPによって返信されるタイトル情報を、このタイトル情報を要求したユーザ宛てに電子メールにより送信する。
【0043】
タイトル情報提供サーバ500は、図4に示すように、通信処理部510と、処理制御部530と、メモリ550とを備えている。
【0044】
通信処理部510は、ルータ(router)等からなり、処理制御部530に制御され、インターネットINETを介して通信交換装置400及びタイトル情報DB600に通信接続し、接続先との間でデータを送受信する。
【0045】
処理制御部530は、録音再生装置100から送信されたTOC情報を受信し、このTOC情報をタイトル情報DB600に送信して、このタイトル情報に応じて送信されるタイトル情報を受信し、これを録音再生装置100に送信するための制御全般を行うためのものである。処理制御部530は、電子メール受信処理部531と、ユーザ認証部534と、ユーザ課金部537と、問合せコード送信処理部540と、応答コード受信処理部543と、応答メール送信処理部546とを備える。
【0046】
電子メール受信処理部531は、通信交換装置400を介して送信されてくる電子メールを受信し、タイトル情報を問い合わせる問合せ電子メールであれば、その電子メール中に含まれるTOC情報と発信元情報を取得する。そして、電子メール受信処理部531は、取得したTOC情報を問合せコード送信処理部540に渡す。また、電子メール受信処理部531は、取得した発信元情報を、TOC情報とともにユーザ認証部534に渡す。
ユーザ認証部534は、電子メール受信処理部531から渡された新たな発信元情報に基づき、電子メールを発信したユーザを認証する。そして、ユーザ認証部534は、発信元が正規のユーザと認証された場合、渡された発信元情報を、TOC情報とともに後述の発信元情報テーブル551に記憶させる。
ユーザ課金部537は、ユーザ認証部534により認証された正規のユーザについて、タイトル情報の問合せに伴って発生する課金額を算定する。
【0047】
問合せコード送信処理部540は、電子メール受信処理部531から渡されたTOC情報に基づいて問合せコードを生成する。そして、問合せコード送信処理部540は、生成した問合せコードを、タイトル情報DB600へHTTPにより送信する。
応答コード受信処理部543は、上述した問合せコード送信処理部540から送信された問合せコードに応じて、HTTPでタイトル情報DB600から送信される応答コードを受信する。そして、応答コード受信処理部543は、受信した応答コードを後述のタイトル情報テーブル566に記録する。
応答メール送信処理部546は、タイトル情報テーブル566に記録された応答コードと発信元情報テーブル551に基づいて応答の電子メールを生成する。そして、応答メール送信処理部546は、生成した応答の電子メールを発信元のユーザ宛に送信する。
【0048】
メモリ550は、処理制御部530による参照及び更新の対象となるテーブルとして、発信元情報テーブル551と、ユーザ認証情報テーブル554と、タイトル情報テーブル566と、課金算定基準テーブル557と、課金額記録テーブル560と、ジャケット絵図テーブル569とを記憶する。
【0049】
発信元情報テーブル551は、上述した電子メール受信処理部531によって取得され、ユーザ認証部534によって正規のユーザであると認証された発信元について、発信元情報と問合せ対象である再生用CDのTOC情報とを、問合せへの応答が完了するまで格納しておくテーブルである。
ユーザ認証情報テーブル554は、ユーザの認証に必要な情報を予め格納しておくテーブルであり、ユーザ認証部534によって参照される。
タイトル情報テーブル566は、録音再生装置100から送信されたTOC情報と、このTOC情報に応じてタイトル情報DB600から返信されてきたタイトル情報とを、対応付けて記憶する一種のキャッシュである。タイトル情報テーブル566は、TOC情報の発信元である録音再生装置100すべてへタイトル情報の返信が完了するまで、TOC情報及びタイトル情報を記憶する。このタイトル情報テーブル566は、応答メール送信処理部546によって参照される。
【0050】
課金算定基準テーブル557は、ユーザに対する課金額の算定に必要な情報を格納しておくテーブルである。具体的に、課金算定基準テーブル557は、タイトル情報DB600からのタイトル情報と、このタイトル情報の取得についての課金額とを予め対応づけて記憶する。また、課金算定基準テーブル557は、予め記憶されていないタイトル情報が送信されてきた場合の標準的な課金額も予め記憶する。この課金算定基準テーブル557は、ユーザ課金部537によって参照される。
課金額記録テーブル560は、課金算定基準テーブル557により算定されたユーザに対する課金額を、一定期間毎に累加して格納するテーブルである。
【0051】
ジャケット絵図テーブル569は、タイトル情報を問い合わせる問合せ電子メールの送信が予想される代表的な再生用CDについて、その再生用CDのTOC情報と店頭販売中の再生用CDの外観を表す画像であるジャケット絵図とを、予め対応づけて記憶させたテーブルである。このジャケット絵図テーブル569は、応答メール送信処理部546によって参照される。
【0052】
図1に示すタイトル情報DB600は、HTTPによって受信したTOC情報を検索キーとして、タイトル情報が集積された源泉情報データベースを検索し、検索キーに該当するタイトル情報を取得する。そして、TOC情報を発信したコンピュータに割り当てられたIPアドレス(Internet Protocol Address)宛てに、取得したタイトル情報を送信する。
【0053】
次に、上記構成のタイトル情報転送システムの動作について、図5乃至図9を用いて説明する。
【0054】
ユーザは、再生用CDに記録されている楽曲データを記録用MDに複写し、さらに、記録用MDのU−TOCエリアにタイトル情報などを登録したい場合、この録音再生装置100に再生用CDと記録用MDを装填すると共にキー入力部140上の所定の指示ボタンを操作する。
この操作に応答して、録音再生装置100の処理制御部110は、図5(a)のフローチャートに示す処理を開始し、まず、信号処理部120を制御することによって装填されている再生用CDにアクセスし、この再生用CDからタイトル情報を取得するための識別情報となるTOC情報を取得する(ステップS1010)。そして処理制御部110は、取得したTOC情報を、インタフェース130を介して携帯電話装置200へ送信する(ステップS1020)。
【0055】
携帯電話装置200は、図5(b)のフローチャートに示す処理を実行しており、処理制御部240が、録音再生装置100から送信されたTOC情報を、インタフェース230を介して受信する(ステップS1110)。また、処理制御部240は、メモリ280にアクセスして、自己の電話番号を取得する(ステップS1120)。処理制御部240は、上記ステップS1110及びS1120で取得したTOC情報及び自己の電話番号から、図6に示すような電子メールを生成し、通信処理部210を介してタイトル情報提供サーバ500へ送信する(ステップS1130)。
【0056】
通信交換装置400は、図7(a)に示す処理により、上述したステップS1130で送信されたTOC情報を含む電子メールを無線公衆通信ネットワークWNETを介して受信する(ステップS1210)。通信交換装置400は、公衆回線系のプロトコルとTCP/IPプロトコルとを交換して、受信した電子メールを、インターネットINET経由でタイトル情報提供サーバ500へ送信する(ステップS1220)。
【0057】
タイトル情報提供サーバ500は、図7(b)のフローチャートに示す処理を行っており、処理制御部530内の電子メール受信処理部531が、通信処理部510を介して、インターネットINET経由で送信されてくる電子メールを受信する(ステップS1310)。そして、電子メール受信処理部531は、受信した電子メールの内容を解析する。電子メール受信処理部531は、受信した電子メールが、タイトル情報の問い合わせ以外の内容であれば、その内容に応じた処理を行う。一方、電子メール受信処理部531は、受信した電子メールが上述したTOC情報を含み、タイトル情報の提供を要求する内容であれば、ユーザ認証部534に制御を渡す(ステップS1320)。
【0058】
ユーザ認証部534は、図8のフローチャートに示すように、電子メール受信処理部531から制御を渡された電子メールに含まれる発信元の電話番号をキーに、メモリ550内のユーザ認証情報テーブル554を検索する(ステップS2110)。そして、発信元の電話番号に該当するユーザがユーザ認証情報テーブル554に登録されているか否かを判定する(ステップS2120)。この判定の結果、発信元電話番号に該当するユーザ登録があった場合には、タイトル情報の取得に関する以降の処理を続行する(ステップS2130)。一方、発信元電話番号に該当するユーザ登録がなかった場合には、この発信元電話番号に関わる以後の処理をキャンセルする(ステップS2140)。
【0059】
ユーザ認証部534による処理により、タイトル情報の取得に関する以降の処理が続行となった場合、電子メール受信処理部531は、このタイトル情報提供サーバ500が有するIPアドレスのうちの現在未使用のものを1つ選択して、受信した電子メールに含まれていたTOC情報及び発信元の電話番号と共に、メモリ550内の発信元情報テーブル551に記憶する(図7(b):ステップS1330)。問合せコード送信処理部540は、発信元情報テーブル551に記憶されたTOC情報を読み出して、このTOC情報に相当する問合せコードを生成し、この問合せコードを、選択したIPアドレスが割り当てられているポートからタイトル情報DB600へ、HTTPによりインターネットINET経由で送信する(ステップS1340)。
【0060】
タイトル情報DB600は、図7(c)のフローチャートに示すように、インターネットINETを介して送信されてきた問合せコードを受信する(ステップS1410)。タイトル情報DB600は、受信した問合せコードに含まれるTOC情報をキーにタイトル情報が格納されたデータベースを検索し、TOC情報に対応するタイトル情報を取得する(ステップS1420)。そして、取得したタイトル情報を含む応答コードを、HTTPにより、インターネットINET経由で、要求元のIPアドレス宛に送信する(ステップS1430)。
【0061】
タイトル情報提供サーバ500は、図7(b)に示すように、応答コード受信処理部543が通信処理部510を介して、タイトル情報DB600から、応答コードの形式で送信されてくるタイトル情報を受信し、メモリ550内のタイトル情報テーブル566に一時記憶させる(ステップS1350)。そして、応答コード受信処理部543は、タイトル情報を受信したポートに割り当てられているIPアドレスをキーに、メモリ550内の発信元情報テーブル551から発信元の電話番号を検索する(ステップS1360)。応答コード受信処理部543は、ユーザ課金部537に、検索された発信元の電話番号を通知する(ステップS1370)。
【0062】
ユーザ課金部537は、図9のフローチャートに示すように、発信元の電話番号をキーとして、メモリ550内の課金額記録テーブル560を検索し(ステップS2210)、発信元の電話番号すなわち携帯電話装置200により特定されるユーザ(タイトル情報を要求したユーザ)の課金額を、課金額記録テーブル560から取得する(ステップS2220)。
【0063】
次に、ユーザ課金部537は、タイトル情報をキーとして、メモリ550内の課金算定基準テーブル557を検索し(ステップS2230)、このタイトル情報に該当する課金額が課金算定基準テーブル557中にあったか否かに応じて処理を振り分ける(ステップS2240)。
【0064】
タイトル情報に該当する課金額が課金算定基準テーブル557中にあった場合、ユーザ課金部537は、検索されたタイトル情報に該当する課金額を取得して(ステップS2250)、この課金額を、先にステップS2220で取得していた発信元ユーザの課金額に加算する(ステップS2260)。一方、タイトル情報に該当する課金額が課金算定基準テーブル557中になかった場合、ユーザ課金部537は、予め決められた標準的な課金額を課金算定基準テーブル557から取得し、発信元ユーザの課金額に加算する(ステップS2270)。
【0065】
いずれの場合でも、ユーザ課金部537は、加算した後の発信元ユーザの課金額を課金額記録テーブル560に記録する(ステップS2290)。
【0066】
ユーザ課金部537による処理の終了後又は並行して、応答メール送信処理部546は、タイトル情報テーブル566に一時記憶したタイトル情報を読み出すとともに、メモリ550内のジャケット絵図テーブル569を参照し、読み出したタイトル情報に対応するジャケット絵図を取得する(ステップS1380)。そして、応答メール送信処理部546は、発信元情報テーブル551の検索により特定されたユーザ宛に、タイトル情報及びジャケット絵図を内容とする電子メールを生成し、この電子メールを送信する(ステップS1390)。
【0067】
通信交換装置400は、タイトル情報提供サーバ500からインターネットINET経由で送信された電子メールを受信し(ステップS1230)、TCP/IPプロトコルと公衆回線系のプロトコルとを交換して、受信した電子メールを、無線公衆通信ネットワークWNETを介して発信元の携帯電話装置200へ送信する(ステップS1240)。
【0068】
携帯電話装置200では、図5(b)のフローチャートに示すように、処理制御部240が、通信交換装置400から送信された電子メールを、通信処理部210を介して受信する(ステップS1150)。そして処理制御部240は、受信した電子メールに含まれるタイトル情報を、インタフェース230及びケーブルCAを介して録音再生装置100へ送信する(ステップS1160)。一方、処理制御部240は、受信した電子メールに含まれるジャケット絵図を、メモリ280内のジャケット絵図テーブルに記録するとともに、表示部250を制御して、ジャケット絵図に応じた画像を表示する(ステップS1170)。
【0069】
録音再生装置100では、図5(a)のフローチャートに示すように、処理制御部110が、インタフェース130を介して携帯電話装置200から送信されるタイトル情報を受信する(ステップS1030)。そして、処理制御部110は、再生・記録部170及びDAC180を制御することにより、受信したタイトル情報を装填されている記録用MDのU−TOCエリアに登録する(ステップS1040)。
【0070】
上述した構成及び動作により、パーソナルコンピュータ等を使用しなくても、録音再生装置100と携帯電話装置200とを組み合わせることにより、簡単に、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。しかも、取得したタイトル情報を、装填された記録用MDに楽曲データとともに自動的に記録できる。
【0071】
また、タイトル情報の取得に際して、既存の携帯電話装置200を活用できるとともに、無線の通信装置であることから、録音再生装置100の設置場所に関する自由度を高められる。さらに、録音再生装置100及びタイトル情報DB600の通信方式が異なっても、携帯電話装置200と通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とによって通信方式が変換されるので、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。
【0072】
また、タイトル情報とともにこのタイトル情報に対応する固有のジャケット絵図を取得し、このジャケット絵図を携帯電話装置200の表示部250に表示することができる。さらに、再生用CD中の楽曲データに応じたタイトル情報の提供について、相応の対価を算定して記録することができる。
【0073】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態のタイトル情報転送システムでは、記録用MDへ記録する録音再生装置100と、高周波無線によって通信する携帯電話装置200とが、かなり間近に接続された状態で使用される。しかし、磁気による記録中に近距離から強い高周波無線が発信された場合、磁気による記録中に雑音・雑信号が混入してしまうことが予想される。以下、この点に配慮したタイトル情報転送システムの例について説明する。
【0074】
まず最初に、録音再生装置100に装填されている記録媒体への録音を優先するタイトル情報転送システムについて説明する。
【0075】
この実施形態におけるタイトル情報転送システムは、録音再生装置100と、携帯電話装置200と、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えており、この他の構成も上述した第1の実施形態と同様である。
【0076】
タイトル情報転送システムの各構成部分のうち、情報提供側の通信交換装置400、タイトル情報提供サーバ500、タイトル情報DB600の動作は、第1の実施形態と同様である。
そこで、録音再生装置100及び携帯電話装置200の動作について、主に図10を用いて説明する。
【0077】
録音再生装置100の処理制御部110は、記録用MDへの録音に先立ち、インタフェース130を介して録音開始情報を携帯電話装置200へ送信する(ステップS1510)。携帯電話装置200の処理制御部240は、インタフェース230を介して録音再生装置100から録音開始情報を受信し(ステップS1610)、受信の直後、外部との通信を抑止する(ステップS1620)。
具体的には、録音開始情報の受信に応じて、携帯電話装置200の電源制御部241が電源部220から供給された電力の配送をすべて遮断することにより、自己の機能を全面的に抑止する。あるいは、録音開始情報の受信に応じて、携帯電話装置200の電源制御部241がメモリ280中の電源供給フラグ情報を「送受信抑止」にセットし、通信処理部210への電力の配送を遮断することにより、通信を伴わない処理の実行を可能としつつ、通信を抑止する。
【0078】
録音再生装置100の処理制御部110は、上述した録音開始情報の送信後、CD等の再生用CDから楽曲データを順次再生し、再生した楽曲データを記録用MDに録音していく(ステップS1520)。この録音中、携帯電話装置200は外部との通信を抑止しているため、記録用MDに録音される楽曲データに、携帯電話装置200の高周波無線による雑音が混入する可能性はない。
【0079】
やがて、再生した楽曲データの記録用MDへの録音が終了すると、録音再生装置100の処理制御部110は、インタフェース130を介して録音終了情報を携帯電話装置200へ送信する(ステップS1530)。携帯電話装置200の処理制御部240は、インタフェース230を介して録音再生装置100から録音終了情報を受信し(ステップS1630)、受信の直後、外部との通信抑止を解除する(ステップS1640)。
具体的には、録音終了情報の受信に応じて、携帯電話装置200の電源制御部241が電源部220から供給された電力のすべての部分への配送を再開することにより、自己の機能を全面的に回復する。
【0080】
ステップS1640の後、録音再生装置100及び携帯電話装置200は、先に図5に示した処理と同様の処理を進める。すなわち、録音再生装置100は、装填されているCDなどの再生用CDにアクセスし、この再生用CDからTOC情報などの識別情報を取得する(ステップS1540)。そして録音再生装置100は、取得したTOC情報を、携帯電話装置200へ送信する(ステップS1550)。
【0081】
携帯電話装置200は、録音再生装置100から送信されたTOC情報を受信する(ステップS1650)。また、携帯電話装置200は、自己の電話番号を取得する(ステップS1655)。そして、携帯電話装置200は、TOC情報及び電話番号を、無線公衆通信ネットワークWNET経由でタイトル情報提供サーバ500へ送信する(ステップS1660)。
【0082】
やがて携帯電話装置200は、タイトル情報提供サーバ500からタイトル情報及びジャケット絵図を受信する(ステップS1670)。そして携帯電話装置200は、このうちのタイトル情報を、録音再生装置100へ送信する(ステップS1680)。一方、携帯電話装置200は、ジャケット絵図を記録及び表示する(ステップS1690)。
【0083】
録音再生装置100は、携帯電話装置200から送信されるタイトル情報を受信する(ステップS1560)。そして、録音再生装置100は、受信したタイトル情報を装填されている記録用MDに記録する(ステップS1570)。
【0084】
上述した構成及び動作により、先に説明した第1の実施の形態の効果に加え、携帯電話装置200の無線通信に伴って発生する磁気に起因する録音へのノイズ混入を未然に防止できる。
【0085】
(第3の実施の形態)
次に、携帯電話装置200による無線通信を優先するタイトル情報転送システムについて説明する。
【0086】
この実施形態におけるタイトル情報転送システムは、録音再生装置100と、携帯電話装置200と、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えており、この他の構成も上述した第1及び第2の実施形態と同様である。
【0087】
タイトル情報転送システムの各構成部分のうち、情報提供側の通信交換装置400、タイトル情報提供サーバ500、タイトル情報DB600の動作は、第1の実施形態と同様である。
そこで、録音再生装置100及び携帯電話装置200の動作について、主に図11及び図12を用いて説明する。
【0088】
録音再生装置100は、装填されているCDなどの再生用CDにアクセスし、この再生用CDからTOC情報を取得する(ステップS1710)。そして録音再生装置100は、取得したTOC情報を、携帯電話装置200へ送信する(ステップS1720)。
【0089】
携帯電話装置200は、録音再生装置100から送信されたTOC情報を受信する(ステップS1810)。また、携帯電話装置200は、自己の電話番号を取得する(ステップS1815)。そして、携帯電話装置200は、TOC情報及び電話番号を、無線公衆通信ネットワークWNET経由でタイトル情報提供サーバ500へ送信する(ステップS1820)。
【0090】
やがて携帯電話装置200は、タイトル情報提供サーバ500からタイトル情報及びジャケット絵図を受信する(ステップS1825)。そして携帯電話装置200は、このうちのタイトル情報を、録音再生装置100へ送信する(ステップS1830)。一方、携帯電話装置200は、ジャケット絵図を記録及び表示する(ステップS1835)。
【0091】
録音再生装置100は、携帯電話装置200から送信されるタイトル情報を受信する(ステップS1730)。そして、録音再生装置100は、受信したタイトル情報を装填されている記録用MDに記録する(ステップS1740)。
【0092】
ここまでの処理によりタイトル情報の入手が完了した後、録音再生装置100は、携帯電話装置200の着信による中断があり得る楽曲データの録音処理を実行する(ステップS1750)。これに対し、携帯電話装置200は、外部からの着信を監視し、着信した場合には録音再生装置100による録音処理を中断させる処理を実行する(ステップS1840〜S1860)。
【0093】
すなわち、携帯電話装置200の処理制御部240は、インタフェース230経由で録音再生装置100から録音終了情報を受信するまで、外部から着信があった場合に録音再生装置100による録音を一時中断させる処理を続ける(ステップS1840)。そして、外部からの着信があった場合(ステップS1845:Yes)、処理制御部240は、インタフェース230経由で着信通知情報を録音再生装置100へ送信する(ステップS1850)。
【0094】
録音再生装置100の処理制御部110は、図12に示すように、装填されている再生用CDから再生した楽曲データを記録用MDへ録音している(ステップS2010)。そして、すべての楽曲データの録音が終了するまで(ステップS2020)、インタフェース130経由で携帯電話装置200から送信される着信通知情報あるいは通信終了情報を監視し続ける。
携帯電話装置200からインタフェース130経由で着信通知情報を受信した場合(ステップS2030:Yes)、処理制御部110は、楽曲データの記録用MDへの録音を一時抑止する(ステップS2040)。そして、携帯電話装置200からの通信終了情報の受信を監視し続ける(ステップS2050)。
【0095】
携帯電話装置200の処理制御部240は、ステップS1845で検出した着信に対応する外部との通信が終了したか否かを監視し続ける(ステップS1855)。そして、外部との通信が終了した場合、処理制御部240は、インタフェース230経由で通信終了情報を録音再生装置100へ送信する(ステップS1860)。
【0096】
録音再生装置100の処理制御部110は、携帯電話装置200からインタフェース130経由で通信終了情報を受信した場合(ステップS2050:Yes)、楽曲データの記録用MDへの録音を再開する(ステップS2060)。
以上の処理を続けて、ステップS1750の楽曲データの録音処理が終了した後、録音再生装置100の処理制御部110は、録音終了情報を携帯電話装置200へ送信する(ステップS1760)。携帯電話装置200の処理制御部240は、録音再生装置100から録音終了情報を受信した場合(ステップS1840:Yes)、外部から着信があった場合に録音再生装置100による録音を一時中断させる処理を終了する。
【0097】
上述した構成及び動作により、先に説明した第1及び第2の実施形態の効果に加え、外部からかかってくる電話を必ず着信することができる。
【0098】
(第4の実施の形態)
上述した3種類の形態のタイトル情報転送システムでは、いずれも録音再生装置100に携帯電話装置200を信号ケーブルCAによって接続し、この携帯電話装置200と無線公衆通信ネットワークWNETとを介して、録音再生装置100を通信交換装置400に接続していた。しかし、録音再生装置100を通信交換装置400に接続する場合の接続形態はこれのみに限られない。以下、接続形態が異なるタイトル情報転送システムについて、説明する。
【0099】
まず最初に、録音再生装置100から通信交換装置400までをすべて有線接続したタイトル情報転送システムについて説明する。
【0100】
この実施の形態のタイトル情報転送システムは、図13に示すように、録音再生装置100と、有線電話装置200aと、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えている。そして、有線電話装置200aと通信交換装置400とが、有線公衆通信ネットワークLNETを介して接続されている。さらに、通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とタイトル情報DB600とが、インターネットINETを介して接続されている。また、録音再生装置100と有線電話装置200aは、信号ケーブルCAを介して接続されている。
【0101】
有線電話装置200aは、広く普及している有線の加入者電話等から構成され、その内部構成は、図14に示すように、無線公衆通信ネットワークに対応した通信処理部210に代えて、有線公衆通信ネットワークLNETに対応した通信処理部210aが設けられている点を除き、上述した実施形態と同様である。
【0102】
したがって、この実施形態のタイトル情報転送システムの動作は、上述した実施形態と同様である。
【0103】
上述した構成及び動作により、パーソナルコンピュータ等を使用しなくても、録音再生装置100と有線電話装置200aとを組み合わせることにより、簡単に、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。しかも、取得したタイトル情報を、装填された記録用MDに楽曲データとともに自動的に記録できる。
【0104】
また、タイトル情報の取得に際して、既存の有線電話装置200aを活用できる。さらに、録音再生装置100及びタイトル情報DB600の通信方式が異なっても、有線電話装置200aと通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とによって通信方式が変換されるので、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。
【0105】
また、タイトル情報とともにこのタイトル情報に対応する固有のジャケット絵図を取得し、このジャケット絵図を有線電話装置200aの表示部250に表示することができる。さらに、再生用CD中の楽曲データに応じたタイトル情報の提供について、相応の対価を算定して記録することができる。
【0106】
(第5の実施の形態)
次に、上述した第4の実施形態のタイトル情報転送システムのうち、録音再生装置100と有線電話装置200aとの間の接続形態を無線による接続形態に変えたタイトル情報転送システムについて説明する。
【0107】
本実施の形態のタイトル情報転送システムは、図15に示すように、録音再生装置100aと、有線電話装置200bと、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えている。そして、有線電話装置200bと通信交換装置400とが、有線公衆通信ネットワークLNETを介して接続されている。さらに、通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とタイトル情報DB600とが、インターネットINETを介して接続されている。また、録音再生装置100aと有線電話装置200bとは、ブルートゥース( Bluetooth)、IrDA( Infrared Data Association)、IEEE802.11(Institute of Electronic and Electronics Engineers 802.11)、HomeRF( Home Radio Frequency )等の無線インタフェースを介して接続されている。
【0108】
録音再生装置100aは、図16に示すように、信号ケーブルCAに対応したインタフェース130に代えて、無線インタフェース130aが設けられている点を除き、上述した実施形態と同様である。
【0109】
有線電話装置200bは、図17に示すように、信号ケーブルCAに対応したインタフェース230に代えて、無線インタフェース230aが設けられている点を除き、上述した第4の実施形態と同様である。
【0110】
したがって、この実施形態のタイトル情報転送システムの動作は、上述した実施形態と同様である。
【0111】
上述した構成及び動作により、パーソナルコンピュータ等を使用しなくても、録音再生装置100と有線電話装置200bとを組み合わせることにより、簡単に、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。しかも、取得したタイトル情報を、装填された記録用MDに楽曲データとともに自動的に記録できる。
【0112】
また、タイトル情報の取得に際して、既存の有線電話装置200bを活用できる。そして、録音再生装置100aと有線電話装置200bとが無線インタフェースにより接続されていることから、録音再生装置100aの設置場所に関する自由度を高められる。さらに、録音再生装置100a及びタイトル情報DB600の通信方式が異なっても、有線電話装置200bと通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とによって通信方式が変換されるので、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。
【0113】
また、タイトル情報とともにこのタイトル情報に対応する固有のジャケット絵図を取得し、このジャケット絵図を有線電話装置200bの表示部250に表示することができる。さらに、再生用CD中の楽曲データに応じたタイトル情報の提供について、相応の対価を算定して記録することができる。
【0114】
(第6の実施の形態)
上述した5種類の実施の形態のタイトル情報転送システムでは、いずれも録音再生装置と公衆通信ネットワークとの間に、携帯電話装置や有線電話装置などの既存の通信装置を介する構成としていた。しかし、既存の通信装置を介さずに、通信装置の機能を備えた録音再生装置を公衆通信ネットワークに直結させる構成としてもよい。以下、通信装置の機能を備えた録音再生装置を利用したタイトル情報転送システムについて、説明する。
【0115】
本実施の形態のタイトル情報転送システムは、図18に示すように、通信装置の機能を備えた録音再生装置100bと、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えている。そして、録音再生装置100bと通信交換装置400とが、有線公衆通信ネットワークLNETを介して接続されている。さらに、通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とタイトル情報DB600とが、インターネットINETを介して接続されている。
【0116】
この実施形態のタイトル情報転送システムの動作も、上述した実施形態と同様である。
【0117】
上述した構成及び動作により、パーソナルコンピュータ等を使用しなくても、通信装置の機能を備えた録音再生装置100bにより、簡単に、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。しかも、取得したタイトル情報を、装填された記録用MDに楽曲データとともに自動的に記録できる。
また、録音再生装置100b及びタイトル情報DB600の通信方式が異なっても、通信交換装置400とタイトル情報提供サーバ500とによって通信方式が変換されるので、タイトル情報DB600からタイトル情報を取得することができる。
さらに、再生用CD中の楽曲データに応じたタイトル情報の提供について、相応の対価を算定して記録することができる。
【0118】
(第7の実施の形態)
上述した6種類の実施の形態のタイトル情報転送システムでは、携帯電話装置200や有線電話装置200a,200b等のメモリ280に、タイトル情報提供サーバ500等から取得したジャケット絵図を記憶する場合について説明した。しかし、ジャケット絵図を記憶するのは、通信装置側(携帯電話装置200等)に限られず、録音再生装置側にもジャケット絵図を記憶できるようにしてもよい。
また、その際に、携帯電話装置等の強電界を考慮して、楽曲データの録音を行ってもよい。以下、ジャケット絵図を録音再生装置側でも記憶可能なタイトル情報転送システムについて、説明する。
【0119】
この実施形態に係るタイトル情報転送システムは、図19に示すように、録音再生装置100cと、携帯電話装置200と、通信交換装置400と、タイトル情報提供サーバ500と、タイトル情報DB600とを備えている。
なお、携帯電話装置200〜タイトル情報DB600は、図1に示す第1〜第3の実施形態と同様の構成である。
【0120】
録音再生装置100cは、図20に示すように、処理制御部110と、信号処理部120と、インタフェース130と、キー入力部140と、表示部150と、メモリ160と、再生・記録部170と、DAC180と、フラッシュメモリ185と、画像出力部195とから構成される。
ここで、処理制御部110〜DAC180は、図2に示す第1〜第4の実施形態と同様の構成である。
【0121】
なお、処理制御部110は、携帯電話装置200から送られるタイトル情報及びジャケット絵図を受信すると、TOC情報と対応付けてフラッシュメモリ185に記憶する。そして、処理制御部110は、再生用CDを再生する際に、フラッシュメモリ185から対応するタイトル情報及びジャケット絵図を読み出し、楽曲データの再生に合わせて表示部150に表示する。
【0122】
フラッシュメモリ185は、所定容量の不揮発性メモリであり、携帯電話装置200から送られるタイトル情報やジャケット絵図等を、TOC情報と対応付けて記憶する。
画像出力部195は、外部の表示装置(例えば、テレビ等)に表示可能な画像信号(映像信号)を生成する。具体的に画像出力部195は、処理制御部110によってフラッシュメモリ185から読み出されたジャケット絵図等を、映像信号に変換して外部の表示装置に向けて出力する。
【0123】
以下、このような構成の録音再生装置100cを含むタイトル情報転送システムの動作について説明する。なお、タイトル情報転送システムの各構成部分のうち、情報提供側の通信交換装置400,タイトル情報提供サーバ500及び,タイトル情報DB600の動作は、上述の第1〜第3の実施形態と同様である。
そこで、録音再生装置100c及び携帯電話装置200の動作について、図21を参照して説明する。
なお、携帯電話装置200のメモリ280には、タイトル情報提供サーバ500からジャケット絵図を取得した際に、このジャケット絵図を録音再生装置100cに転送するか否かを規定する転送有無情報が記憶されているものとする。この転送有無情報の内容(転送の要否等)は、利用者により任意に設定可能となっている。
【0124】
まず、録音再生装置100cは、再生用CDが装填されると、この再生用CDからTOC情報を取得する(ステップS11)。そして録音再生装置100cは、取得したTOC情報を、携帯電話装置200へ送信する(ステップS12)。録音再生装置100cは、録音開始が指示されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS13)。例えば、ユーザによりキー入力部140を介して、録音動作の開始を指示する情報が入力されるまで待機する。
【0125】
携帯電話装置200は、録音再生装置100cから送信されたTOC情報を受信すると(ステップS31)、自己の電話番号をメモリ280から取得する(ステップS32)。そして、携帯電話装置200は、これらTOC情報及び電話番号を、無線公衆通信ネットワークWNET経由でタイトル情報提供サーバ500へ送信する(ステップS33)。
【0126】
録音再生装置100cは、録音開始が指示されたと判別すると、通信の抑止を指示するための通信抑止情報を携帯電話装置200に送信する(ステップS14)。
そして、携帯電話装置200は、録音再生装置100cから送られるこの通信抑止情報を受信し、外部との通信を抑止する(ステップS34)。例えば、電源制御部241が電源部220から供給される電力の配送をすべて遮断することや、電源制御部241が通信処理部210への電力の配送を遮断すること等により、通信機能を全面的に停止させる。
携帯電話装置200は、録音再生装置100cから通信抑止の解除を指示する抑止解除情報を受信するまで、後続処理の実行を待機する(ステップS35)。
【0127】
一方、録音再生装置100cは、再生・記録部170を制御して、再生用CDを再生し、楽曲データを記録用MDに録音する(ステップS15)。この録音中、携帯電話装置200が外部との通信を抑止しているため、記録用MDに録音される楽曲データに、携帯電話装置200の高周波無線による雑音が混入する可能性はない。
録音再生装置100cは、録音が完了するまで、録音動作を続ける(ステップS16)。
そして、録音再生装置100cは、録音が完了したと判別すると、抑止解除情報を携帯電話装置200に送信する(ステップS17)。
【0128】
携帯電話装置200は、録音再生装置100cから送られた抑止解除情報を受信すると、外部との通信抑止を解除する(ステップS36)。例えば、電源制御部241が電源部220から供給される電力の配送を再開することや、電源制御部241が通信処理部210への電力の配送を再開すること等により、通信機能を全面的に回復させる。
そして、携帯電話装置200は、タイトル情報提供サーバ500からタイトル情報及びジャケット絵図を受信する(ステップS37)。そして携帯電話装置200は、このうちのタイトル情報を録音再生装置100cへ送信する(ステップS38)。
一方、録音再生装置100cは、携帯電話装置200から送られるタイトル情報を受信し、フラッシュメモリ185に記憶する(ステップS18)。この際、録音再生装置100cは、タイトル情報をTOC情報に対応付けて記憶する。
【0129】
携帯電話装置200は、ジャケット絵図の録音再生装置100cへの転送が必要であるか否かを判別する(ステップS39)。すなわち、携帯電話装置200は、メモリ280内に記憶される転送有無情報に従って、ジャケット絵図の転送が必要であるか否かを判別する。
なお、転送有無情報に転送が必要ないと設定されている場合であっても、携帯電話装置200にジャケット絵図を記録する十分な容量が残っていない場合には、携帯電話装置200は、録音再生装置100cへの転送が必要であると判別する。
【0130】
携帯電話装置200は、転送が必要であると判別した場合(ステップS39:Yes)、受信したジャケット絵図を録音再生装置100cへ送信する(ステップS40)。また、ジャケット絵図の転送が必要でないと判別した場合(ステップS39:No)、携帯電話装置200は、受信したジャケット絵図をメモリ280に記録し、そして、ジャケット絵図を自己の表示部250に表示する(ステップS41)。この際、携帯電話装置200は、ジャケット絵図をTOC情報に対応付けて記憶する。
一方、録音再生装置100cは、携帯電話装置200からジャケット絵図の送信があるか否かを判別する(ステップS19)。録音再生装置100cは、ジャケット絵図の送信があったと判別した場合(ステップS19:Yes)、送られるジャケット絵図を受信し、フラッシュメモリ185に記憶する(ステップS20)。この際、録音再生装置100cは、ジャケット絵図をTOC情報に対応付けて記憶する。
【0131】
録音再生装置100cは、タイトル情報等を記録用MDに記録する(ステップS21)。なお、録音再生装置100cは、ジャケット絵図が記録用MDに記録可能であれば、タイトル情報だけでなくジャケット絵図も記録用MDに記録してもよい。
【0132】
上述した構成及び動作により、ジャケット絵図も録音再生装置100c側に記憶できる。また、楽曲データの録音中に、携帯電話装置200の通信機能を停止させているため、記録用MDに録音される楽曲データに、強電界の影響による雑音等の混入を防止できる。
【0133】
なお、この発明は上記実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。
【0134】
上述した実施の形態では、録音装置側の通信装置と情報提供側の通信交換装置との通信が無線又は有線の公衆通信ネットワーク経由で実行される場合について説明した。しかし、通信装置と通信交換装置との通信は、私的な通信ネットワークや直結ケーブル等を介したものであっても構わない。
また、上述した実施の形態では、通信交換装置とタイトル情報提供サーバとタイトル情報データベースとがインターネット経由で相互に通信する場合について説明した。しかし、これらの間の通信も、私的な通信ネットワークや直結ケーブル等を介したものであって構わない。
【0135】
上述した実施形態に代えて、最初に外部との無線通信を抑止して楽曲データの記録用MDへの録音を開始し、楽曲データの録音がすべて終了した後に、無線通信の抑止を解除した上、タイトル情報やジャケット絵図を取得するための無線通信を実行するようにしても良い。また、無線通信の抑止及び抑止解除を上記と異なるタイミングで実行することも可能である。
【0136】
例えば、次のようなタイミングで無線通信の抑止及び抑止解除を実行できる。最初に録音再生装置からタイトル情報提供サーバへ、無線通信でTOC情報を送信し、この送信に応じてタイトル情報提供サーバから返信されるタイトル情報を、録音再生装置にて受信する。そして、タイトル情報の受信が完了した後に、録音再生装置から通信装置へ、受信の完了を伝える完了情報を送信する。この完了情報を受信した通信装置は、無線通信を抑止する。そこで、録音再生装置は、楽曲データの記録用MDへの録音を開始する。録音再生装置は、楽曲データの録音がすべて終了した後に、録音の終了を伝える録音終了情報を通信装置へ送信する。この録音終了情報を受信した通信装置は、無線通信の抑止を解除する。
【0137】
あるいは、例えば次のようなタイミングでも、無線通信の抑止及び抑止解除を実行できる。最初に録音再生装置からタイトル情報提供サーバへ、無線通信でTOC情報を送信する。そして、タイトル情報提供サーバからの返信を待たずに、録音再生装置から通信装置へ、録音の開始を表す録音開始情報を送信する。この録音開始情報を受信した通信装置は、無線通信を抑止する。そこで、録音再生装置は、楽曲データの記録用MDへの録音を開始する。録音再生装置は、楽曲データの録音がすべて終了した後に、録音の終了を伝える録音終了情報を通信装置へ送信する。この録音終了情報を受信した通信装置は、無線通信の抑止を解除する。続いて通信装置は、無線通信を抑止する前に送信したTOC情報に応じて、情報提供サーバから返信されてきたタイトル情報やジャケット絵図を受信する。そして通信装置は、受信したタイトル情報を録音再生装置へ送信する。
【0138】
上述した実施の形態では、店頭販売中の再生用CDの外観を表す画像であるジャケット絵図を、タイトル情報提供サーバ内のジャケット絵図テーブル中に予め記憶させておく場合について説明した。しかし、ジャケット絵図の記憶場所は、タイトル情報提供サーバに限られない。例えば、ジャケット絵図をタイトル情報データベース等に予め記憶させ、TOC情報に対応するジャケット絵図をタイトル情報とともにタイトル情報データベース等から提供するようにしてもよい。さらに、提供する画像は再生用CDの外観を表すジャケット絵図のみに限られず、例えば、再生用CDに関連するアーティストの任意の写真等を提供するようにしてもよい。
【0139】
上述した実施の形態では、録音及びタイトル情報の記録対象である記録媒体として、記録用MDを使用する場合について説明した。しかし、記録用媒体は記録用MDに限られるものではなく、例えば、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW等を記録媒体として使用してもよい。
【0140】
上述した実施の形態のタイトル情報提供サーバは、受信した電話番号をキーとしてユーザを認証し、課金の処理を実行していた。しかし、電話番号ではなくユーザの電子メールアドレスを録音再生装置からタイトル情報提供サーバへ送信し、電子メールアドレスをキーとして、ユーザ認証や課金の処理を実行してもよい。
【0141】
上述した実施の形態のタイトル情報提供サーバは、録音再生装置から送信されたTOC情報に対応するジャケット絵図を、電子メールの本文に含めて返信していた。しかし、ジャケット絵図の提供形態は任意であり、電子メール本文に含めた送信のみに限られない。例えば、電子メールにジャケット絵図の画像データを添付して送信したり、HTML形式の文書等をHTTP等の通信プロトコルに従って送信するようにしてもよい。
【0142】
上述した第3の実施の形態では、楽曲データの録音中に外部から着信があった場合に録音を一時中断する例について説明した。このように録音を一時中断する理由は、上述したように、高周波無線に起因する磁気記録への雑音・雑信号の混入を防止するためであった。
このような場合に、録音を中断した楽曲データを、自動的にかつ適切に録音を再開することが望ましい。中断した楽曲の録音を自動的に再開するためには、例えば、以下のような手法を採用することができる。
【0143】
まず、録音再生装置は、携帯電話装置に外部から着信したその瞬間に記録用MDへ録音していた楽曲データが含まれる再生用CD中のトラックと記録用MDの記録位置を検出し、そのトラック番号及び記録位置を保存しておく。次に、携帯電話装置による外部との通信が終了した後、記録用MD中の、保存しておいたトラック番号に相当する記録位置に記録されている記録情報を消去する。続いて、保存しておいたトラック番号に相当するトラックの先頭から再生用CDを再生し、再生した楽曲データを記録用MDに録音する。
このようにすることで、録音中の着信に起因するノイズを含まない高品質な楽曲データの録音が可能になる。
【0144】
また、以下のような手法によって処理することも可能である。
まず、録音再生装置は、記録用MDへの楽曲データの記録中に、携帯電話装置から着信通知情報を受信すると、楽曲データの録音を中断し、着信の瞬間に記録中の部分(及びその直前(0.5〜2秒)の部分)を記録用MDから消去する。次に、携帯電話装置から、通信が終了した旨の通知を受信した後、楽曲データの消去した部分の先頭位置から再生用CDを再生し、記録用MDへの録音を再開する。このようにすることによっても、録音中の着信に起因するノイズを含まない高品質な楽曲データの録音が可能になる。さらに、トラックの先頭から再生用CDを再生するより、録音時間を短縮することができ、演奏時間の長い楽曲を録音する上で有効である。
【0145】
また、再生用CDから再生された楽曲データを一時的にメモリに蓄積した後、このメモリに蓄積された楽曲データを読み出して記録用MDへ録音している場合、以下のように処理することも可能である。
まず、録音再生装置は、携帯電話装置から着信通知情報を受信すると、メモリに蓄積されていた楽曲データを、記録用MDへ録音することなくメモリから消去すると共に楽曲データの記録用MDへの録音を中断する。次に、携帯電話装置による外部との通信が終了した後、着信の時点でメモリから消去した楽曲データの部分(又はその直前(0.5〜2秒)の部分)から、再生用CDから再生してメモリに蓄積する。続いて、メモリに蓄積した楽曲データを記録用MDへ、録音を中断した位置(又はその直前(0.5〜2秒)の位置)から録音する。このようにすることによっても、録音中の着信に起因するノイズを含まない高品質な楽曲データの録音が可能である。さらに、トラックの先頭から再生用CDを再生するより、録音時間を短縮できる。
【0146】
上述のように記録用MDへの録音を中断及び再開することにより、無線通信を着信した時点又は録音を抑止した時点で録音していた楽曲データの部分を消去し、楽曲データの消去された部分から記録用MDへの録音を再開するので、記録用MD中の記録への雑音・雑信号の混入を防止することができる。
【0147】
上述した第5の実施の形態では、録音再生装置と有線電話装置とを無線インタフェースを介して接続し、有線電話装置と通信交換装置とを有線公衆通信ネットワークを介して接続する構成について説明した。が、この構成のうち、有線電話装置を携帯電話装置に、有線公衆通信ネットワークを無線公衆通信ネットワークに、それぞれ代えた構成としてもよい。
また、上述した第6の実施の形態では、有線電話装置としての通信装置の機能を備えた録音再生装置を含む構成について説明したが、無線通信が可能な携帯電話装置としての通信装置の機能を備えた録音再生装置を含む構成とすることも、可能である。
【0148】
また、上述した実施の形態では、発信元の電話番号すなわち携帯電話装置200により特定されるユーザごとに、課金額を算定及び記録する例について説明した。しかし、携帯電話装置ではなく、例えば録音再生装置に固有の装置番号等をタイトル情報提供サーバへ送信し、この装置番号ごとに課金額を算定及び記録するようにしてもよい。
【0149】
上述した実施の形態では、タイトル情報転送システムの動作を処理するプログラムは、それぞれメモリにあらかじめ記憶されているものとして説明した。しかしながら、これらのプログラムは、FD、CD−ROM、DVDなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布するものとしてもよい。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置などに格納しておき、コンピュータに、例えば、搬送波に重畳して、ダウンロードなどするものとしてもよい。
【0150】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通信装置による通信の影響を考慮して、楽曲データ等を適切に録音することのできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るタイトル情報転送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1における録音再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】図1における携帯電話装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るタイトル情報提供サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る録音再生装置及び携帯電話装置による処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1における録音再生装置からタイトル情報提供サーバへ送信される電子メールの内容の一例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る通信交換装置とタイトル情報提供サーバとタイトル情報データベースによる処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】図7におけるユーザ認証処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図7におけるユーザ課金処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る録音再生装置及び携帯電話装置による処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施の形態に係る録音再生装置及び携帯電話装置による処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】図11における着信による中断を伴う録音処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明の第4の実施の形態に係るタイトル情報転送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図14】図13における携帯電話装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態に係るタイトル情報転送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図16】図15における録音再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図17】図15における携帯電話装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態に係るタイトル情報転送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図19】本発明の第7の実施の形態に係るタイトル情報転送システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図20】図19における録音再生装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図21】本発明の第7の実施の形態に係る録音再生装置及び携帯電話装置による処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
100,100a,100b,100c 録音再生装置
200 携帯電話装置
200a,200b 有線電話装置
400 通信交換装置
500 タイトル情報提供サーバ
600 タイトル情報データベース
INET インターネット
WNET 無線公衆通信ネットワーク
LNET 有線公衆通信ネットワーク
Claims (5)
- 再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
再生・録音動作の開始に同期して、情報通信の抑止を指示するための通信抑止情報を前記通信装置に送信すると共に、再生・録音動作の終了に同期して、抑止された情報通信の解除を指示するための抑止解除情報を前記通信装置に送信する制御指示手段と、
を備えることを特徴とする録音再生装置。 - 再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
前記識別情報送信手段が識別情報を送信した後に、情報通信の抑止を指示するための通信抑止情報を前記通信装置に送信する通信抑止指示手段と、
前記通信抑止指示手段による通信抑止情報の送信に連動して、再生・録音動作を開始する動作制御手段と、
前記動作制御手段により開始された再生・録音動作の終了に連動して、抑止された情報通信の解除を指示するための抑止解除情報を前記通信装置に送信する抑止解除指示手段と、
を備えることを特徴とする録音再生装置。 - 再生用媒体に関する属性情報を要求に応じて提供する属性情報提供サーバとの間で通信を行う通信装置と接続され、再生用媒体から再生した楽曲データを記録用媒体に録音する再生・録音動作を行う録音再生装置であって、
再生用媒体を識別する識別情報を、再生対象の再生用媒体から取得する識別情報取得手段と、
所定のデータ形式にて属性情報の提供を求めるために、前記属性情報提供サーバに向けて、前記識別情報取得手段が取得した識別情報を前記通信装置に送信する識別情報送信手段と、
前記識別情報送信手段による識別情報の送信に応じて前記通信装置から返信される属性情報を受信する属性情報受信手段と、
前記属性情報受信手段が受信した属性情報を、録音される楽曲データと共に記録用媒体に記録する記録手段と、
前記通信装置における情報通信の開始及び終了を検出する通信状態検出手段と、
再生・録音動作の途中で、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されると、再生・録音動作を中断すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されると、再生・録音動作を再開する動作制御手段と、
を備えることを特徴とする録音再生装置。 - 前記動作制御手段は、所定容量のメモリに楽曲データを蓄積しながら行う再生・録音動作を制御し、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されて再生・録音動作を中断した際に、メモリに蓄積していた楽曲データを破棄すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されて再生・録音動作を再開した際に、破棄した楽曲データに対応する楽曲データを始めからメモリに蓄積する、
ことを特徴とする請求項3に記載の録音再生装置。 - 前記動作制御手段は、前記通信状態検出手段により情報通信の開始が検出されて再生・録音動作を中断した際に、記録用媒体に録音途中の楽曲データを記録用媒体から削除すると共に、前記通信状態検出手段により情報通信の終了が検出されて再生・録音動作を再開した際に、削除した楽曲データに対応する楽曲データから記録用媒体に録音する、
ことを特徴とする請求項3に記載の録音再生装置。
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