JP3968254B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子写真方式の画像形成装置では、トナー、キャリアなどの帯電微粒子及び帯電している感光体を用いて作像するので、装置内部の空気の組成、特に湿度、アンモニアガスなどのイオン性物質の影響によって帯電状態の変化による画像品質が不安定となってしまう。
【0003】
より詳細に説明すると、例えば、湿度の高い気候の地域では装置内部が高湿となり、画像品質が不安定になったり、感光体の異常磨耗が発生し作像部の耐久性が著しく低下したり、「画像流れ」と呼ばれるぼやけた異常画像が発生したりすることが知られている。これらの原因については様々な研究が行われ、おおよそ次のようなメカニズムで問題が発生することが分かっている。
【0004】
電子写真装置に使用するトナー及びキャリアなどの帯電微粒子は高分子樹脂に帯電制御剤を添加することで静電的な帯電状態を安定化するように設計されている。しかし、高分子樹脂の電気的な特性は疎水化処理などを尽くしても気中の水分を取り込み電気抵抗、粉体同士の摩擦係数或いは流動性変化などを引き起こし、現像工程におけるトナー帯電量を低下させてしまい濃度上昇などの画質変動を招いてしまう場合がある。また、放電現象を利用している帯電手段では、放電に伴って硝酸化合物が生成され、これが気中の水分と結合することにより硝酸及び硝酸塩などのイオン化物質が感光体表面に付着し、感光体表面の劣化が加速され感光体の異常磨耗を招いたり、イオン化物質によって表面が導電化することによる静電潜像のぼやけ、いわゆる画像流れが発生してしまう。何れも高絶対湿度環境で大きな問題となり、除湿する装置を備えることで改善が可能な課題である。更にイオン性物質の付着はトナー、キャリア、感光体の劣化を招き寿命を縮めてしまうという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題を考慮した場合、基本的には空調手段を設ければよいが、装置全体を空調しようとすると制御対象となる容量が大きくなり、制御能力に見合ったコスト、大きさ、騒音、電力消費増大を招いてしまう。
【0006】
特に、電子写真方式のフルカラー画像形成装置では、単色では問題にならない湿度などの影響による画像濃度の変化が色味の変化として現れてしまうので、極めて高い水準の画像安定性を求められ、装置全体を空調設備のある安定環境で使用したり、装置内部に装置全体を空調する空調手段を設けるなどの対応が取られることとなるが、タンデム方式のフルカラー画像形成装置では4色分の作像部を備えているので装置全体を空調しようとすると制御対象となる容量が単色に比べ極めて大きくなり、制御能力に見合った大幅なコスト、大きさ、騒音、電力消費増大を招いてしまう。
【0007】
また、ユーザによるメンテナンス・交換作業を可能とする画像形成装置として、従来から、感光体や現像装置を一体に構成し、装置本体から着脱自在としたプロセスカートリッジ(或いは、プロセスユニット)形態が知られている。プロセスカートリッジは感光体や現像装置等の作像手段が一体であるために、カートリッジの寿命が来た場合にユーザによる交換作業が簡易であるというメリットを有するが、その反面、複数の作像手段が一体に構成されているためにプロセスカートリッジ中の一部の作像手段の寿命が尽きた場合にもカートリッジ全体を交換する必要があり、コスト高であるとともに環境への負荷も大きいというデメリットを有する。
【0008】
このようなことから、感光体や、現像ユニットなどの感光体に隣接する作像ユニットなどは、各寿命に応じて各構成要素単位で交換する、いわゆる一体型使い捨てから長寿命分解型への移行が時代の流れとなりつつある。
【0009】
しかしながら、このような長寿命分解型の構成を考えた場合、特にタンデム型のフルカラー画像形成装置では、駆動時の振動が各感光体へ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こして、画質を損ねてしまう懸念がある。
【0010】
本発明は、タンデム方式のカラー画像形成装置のように複数の像担持体を備える画像形成装置に関して、ごみ、埃、湿気窒素を含む外気などの耐環境因子性能を確保できるとともに、長寿命分解型構造にしてバンディングの影響が少なく高画質な画像形成を可能にすることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、複数の像担持体と、これらの複数の像担持体をまとめて保持する像担持体保持部材と、前記像担持体の各々に対して少なくとも現像処理を含む作像処理を施す複数の作像ユニットと、これらの複数の作像ユニットをまとめて保持する作像ユニット保持部材と、前記各像担持体に対して共通に設けられて前記各像担持体に担持された像が転写される第2像担持体と、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との間をシールする弾性部材と、を備え、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材とを押圧させた状態でこれらの像担持体保持部材、作像ユニット保持部材及び前記第2像担持体により空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成した。
【0012】
従って、複数の像担持体を保持した像担持体保持部材に対して作像ユニット保持部材を弾性部材によりシールさせて外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成することで、湿気等を含んだ空気が像担持体周りに淀むことを防止することができ、かつ、空調手段等に接続する上でも、空調領域の容量が必要最小限に減少しその空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができる。また、像担持体周りの構成に関して像担持体と作像ユニットとを分解・交換可能な構造としており、駆動時の振動が各像担持体へ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こしてしまう懸念があるが、画像形成時には少なくとも弾性部材を利用して作像モジュールを構成しているので、この弾性部材による振動伝播防止効果によりバンディングの少ない高画質の画像を形成することが可能となる。
【0013】
請求項2記載の発明は、複数の像担持体と、これらの複数の像担持体をまとめて保持する像担持体保持部材と、前記像担持体の各々に対して少なくとも現像処理を含む作像処理を施す複数の作像ユニットと、これらの複数の作像ユニットをまとめて保持する作像ユニット保持部材と、前記各像担持体に対して共通に設けられて前記各像担持体に担持された像が転写される第2像担持体と、この第2像担持体を保持する第2像担持体保持部材と、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との間、及び、前記像担持体保持部材と前記第2像担持体保持部材との間を各々シールする弾性部材と、を備え、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とを押圧させた状態でこれらの像担持体保持部材、作像ユニット保持部材及び前記第2像担持体保持部材とにより空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成した。
【0014】
従って、複数の像担持体を保持した像担持体保持部材に対して作像ユニット保持部材や第2像担持体保持部材を弾性部材によりシールさせて外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成することで、湿気等を含んだ空気が像担持体周りに淀むことを防止することができ、かつ、空調手段等に接続する上でも、空調領域の容量が必要最小限に減少しその空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができる。また、像担持体周りの構成に関して像担持体と作像ユニットと第2像担持体とを分解・交換可能な構造としており、駆動時の振動が各像担持体へ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こしてしまう懸念があるが、画像形成時には少なくとも弾性部材を利用して作像モジュールを構成しているので、この弾性部材による振動伝播防止効果によりバンディングの少ない高画質の画像を形成することが可能となる。
【0015】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、装置本体内において前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材とを離間させる接離機構を備える。
【0016】
従って、請求項1記載の発明に加え、複数の像担持体を保持した像担持体保持部材と複数の作像ユニットを保持した作像ユニット保持部材とを装置本体内において接離機構により離間可能とすることで、個々の像担持体・作像ユニットに対して接離機構等を設けることなく保持部材間についての一つの接離機構で離間させることができ、接離機構を大幅に簡略化することができ、簡易・安価な構成にて、像担持体・作像ユニット間が常に接触していることによる当接跡の残存等の悪影響を簡単に回避することができる。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の画像形成装置において、装置本体内において前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とを離間させる接離機構を備える。
【0018】
従って、請求項2記載の発明に加え、複数の像担持体と複数の作像ユニットと第2像担持体とを各々像担持体保持部材、作像ユニット保持部材、第2像担持体保持部材にまとめて保持させ、これらの像担持体保持部材と作像ユニット保持部材、像担持体保持部材と第2像担持体保持部材とを各々装置本体内において接離機構により離間可能とすることで、個々の像担持体・作像ユニット、像担持体・第2像担持体に対して接離機構等を設けることなくこれらの保持部材間についての接離機構だけで済ませることが可能となり、接離機構を大幅に簡略化することができ、簡易・安価な構成にて、像担持体・作像ユニット間、像担持体・第2像担持体間が常に接触していることによる当接跡の残存等の悪影響を簡単に回避することができる。
【0019】
請求項5記載の発明は、請求項1又は3記載の画像形成装置において、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との少なくとも一方が前記装置本体に対して引出し自在である。
【0020】
従って、請求項1又は3記載の発明に加え、像担持体同士、作像ユニット同士の如く、同じ機能を有して寿命がほぼ同一であると見倣せる像担持体がまとめて像担持体保持部材に保持され、作像ユニットがまとめて作像ユニット保持部材に保持されて、各々保持部材単位で装置本体に対して単独で引出し自在であるので、長寿命分解型の構成を採りつつ、そのメンテナンス・交換作業等を像担持体保持部材単位或いは作像ユニット保持部材単位で各々一つにまとめて行うことが可能となり、メンテナンス・交換作業等の作業性を大幅に向上させることもできる。
【0021】
請求項6記載の発明は、請求項2又は4記載の画像形成装置において、前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とのうちの少なくとも一つが前記装置本体に対して引出し自在である。
【0022】
従って、請求項2又は4記載の発明に加え、像担持体同士、作像ユニット同士の如く、同じ機能を有して寿命がほぼ同一であると見倣せる像担持体がまとめて像担持体保持部材に保持され、作像ユニットがまとめて作像ユニット保持部材に保持され、さらに、第2像担持体が第2像担持体保持部材に保持されて、各々保持部材単位で装置本体に対して単独で引出し自在であるので、長寿命分解型の構成を採りつつ、そのメンテナンス・交換作業等を像担持体保持部材単位或いは作像ユニット保持部材単位或いは第2像担持体保持部材で各々一つにまとめて行うことが可能となり、メンテナンス・交換作業等の作業性を大幅に向上させることもできる。
【0023】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6の何れか一記載の画像形成装置において、前記作像モジュールの前記略密閉空間に接続される空調手段を備える。
【0024】
従って、請求項1ないし6の何れか一記載の発明に加えて、空調手段により除湿された清浄な空気等を取り込む上で、空調領域の容量を必要最小限に減少し空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態の画像形成装置は、いわゆるタンデム方式で両面にほぼ同時に印刷可能なフルカラープリンタへの適用例を示す。図1はこのフルカラープリンタ1の概略を示す外観斜視図、図2はその内部の概略構造を示す正面図である。
【0026】
まず、このフルカラープリンタ1の内部構成について図2等を参照して説明する。このフルカラープリンタ1の装置本体2内の略中央部には像担持体である4つのドラム状の感光体3Y,3M,3C,3Bkが水平状態で図中左右方向に等間隔で離間させて並列に配設されている。なお、添え字Y,M,C,Bkは各々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを示している。イエロー画像用の感光体3Yに着目すると、この感光体3Yは例えば直径30〜100mm程度のアルミニウム円筒表面に光導電性物質である有機半導体層を設けた構造よりなり、時計方向に回転駆動されるもので、その周囲には静電写真プロセスに従い帯電ローラ4Y、現像ローラ5Yを有する現像装置6Y、クリーニング部材7Y等の作像部材が順に配設されている。マゼンタ、シアン、ブラック用の感光体3M,3C,3Bk側についても同様である。即ち、用いるトナーの色が異なるだけである。なお、感光体としてはベルト状のものを用いることも可能である。
【0027】
これらの感光体3Y,3M,3C,3Bkの下方には各色毎の画像データ対応のレーザ光を一様帯電済みの感光体3Y,3M,3C,3Bkに対してスキャニング照射し静電潜像を形成するための露光装置8が設けられており、各帯電ローラ4と各現像ローラ5との間にはこの露光装置8により照射するレーザ光が感光体3Y,3M,3C,3Bkに向けて入り込むように細長いスペース(スリット)が確保されている。図示例は、レーザ光源、ポリゴンミラー等を用いたレーザスキャン方式として示したが、LEDアレイと結像手段とを組合せた露光装置であってもよい。
【0028】
また、これらの感光体3Y,3M,3C,3Bkの上部には、複数のローラ9,10,11により支持されて反時計方向に回転駆動される第2像担持体としての中間転写ベルト12が設けられている。この中間転写ベルト12は各感光体3Y,3M,3C,3Bkに対して共通なものであり、各感光体3Y,3M,3C,3Bkの現像工程後の一部が接触するようにほぼ水平状態で扁平に配置されており、ベルト内周部には各感光体3Y,3M,3C,3Bkに対向させて転写ローラ13Y,13M,13C,13Bkが設けられている。中間転写ベルト12の外周部に対しては、例えば、ローラ11に対向する位置にクリーニング装置14が設けられている。このクリーニング装置14はベルト表面に残留する不要なトナーを拭い去る。なお、この中間転写ベルト12としては、例えば、基体の厚さが50〜600μmの樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトであって、感光体3Y,3M,3C,3Bkからのトナー像を転写可能とする抵抗値を有する。
【0029】
一方、中間転写ベルト12の右側には、複数のローラ15,16により支持されて時計方向に回転駆動される第3像担持体としての転写ベルト17が設けられている。この転写ベルト17はローラ9部分で中間転写ベルト12に予め定められた転写ニップを形成するように接するもので、ほぼ垂直状態で扁平に配置されている。この転写ベルト17も中間転写ベルト12と同様に、例えば、基体の厚さが50〜600μmの樹脂フィルム或いはゴムを基体とするベルトであって、中間転写ベルト12からのトナー像を転写可能とする抵抗値を有する。このため、この転写ベルト17は少なくとも最大紙サイズ分のトナー像を担持し得る周長を有するように構成されている。
【0030】
この転写ベルト17に対して、そのベルト内周部には、ローラ9に対向させて中間転写ベルト12上のトナー像を転写させるための転写ローラ18やガイドローラ19が配設され、ベルト外周部には、転写ベルト17上のトナー像を転写紙Sに転写させるための転写チャージャ20やベルト表面に残留する不要なトナーを拭い去るクリーニング装置21が配設されている。22は転写ローラ18を介して転写ベルト17を中間転写ベルト12に押し付けるばねである。
【0031】
一方、装置本体2内において露光装置8の下方には複数段、例えば2段の給紙カセット23,24が引出し自在に配設されている。これらの給紙カセット23,24内に収納された転写紙Sは対応する給紙ローラ25,26により選択的に給紙されるもので、中間転写ベルト12と転写ベルト17とによる転写位置に向けて給紙搬送経路27がほぼ垂直に形成されている。この給紙搬送経路27において転写位置直前には転写位置への給紙タイミングをとる一対のレジストローラ28が設けられている。さらに、転写位置上方には給紙搬送経路27に連続し、転写ベルト17・転写チャージャ20間を通って装置本体2の上部の排紙スタック部29につながる搬送排紙経路30が形成されている。この搬送排紙経路30中には一対の定着ローラを有する定着装置31や、一対の排紙ローラ32等が配設されている。
【0032】
なお、装置本体2内において排紙スタック部29下部の空間は各感光体3Y,3M,3C,3Bkで用いる各色のトナーを収納し、対応する現像装置にポンプ等により搬送供給可能なトナー容器収納部33が設けられている。
【0033】
このような構成において、転写紙Sの両面に画像を形成する両面印刷時の動作について説明する。まず、露光装置8の作動により半導体レーザから出射されたイエロー用の画像データ対応のレーザ光が帯電ローラ4Yにより一様帯電済みの感光体3Yの表面に照射されることにより静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ5Yによる現像処理を受けてイエロートナーで現像され、可視像となり、感光体3Yと同期して移動する中間転写ベルト12上に転写ローラ13Yによる転写作用を受けて転写される。このような潜像形成、現像、転写動作は感光体3M,3C,3Bk側でもタイミングをとって順次同様に行われる。この結果、中間転写ベルト12上には、イエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックBkの各色トナー画像が順次重なり合ったフルカラートナー画像として維持・搬送される。
【0034】
中間転写ベルト12上のこのフルカラートナー画像は、中間転写ベルト12と同期して移動する転写ベルト17上に転写ローラ18による転写作用を受けて転写される。この結果、転写ベルト17上には転写紙Sに対する一面用のフルカラートナー画像として維持・搬送される。そして、中間転写ベルト12側ではその表面がクリーニング装置14によりクリーニングされ、次の作像・転写に備える。
【0035】
その後、中間転写ベルト12が所定のところまで移動すると、転写紙Sに対する他面用の作像工程を開始する。この場合の作像工程は前述の一面用のフルカラートナー画像形成時と同様であり、このフルカラートナー画像を中間転写ベルト12上に維持させる。
【0036】
この作像工程終了後、レジストローラ28によりタイミングをとって転写紙Sを転写ローラ18による転写位置に向けて搬送させることにより、中間転写ベルト12上のフルカラートナー画像が順次転写紙Sの他面側に転写され、引き続き、転写チャージャ20用により転写ベルト17上のフルカラートナー画像が順次転写紙Sの一面側に転写される。つまり、1枚の転写紙Sにこれらの転写位置でほぼ同時に両面印刷されることになる。
【0037】
ちなみに、本実施の形態においては、感光体3上のトナー像の極性はマイナスであり、転写ローラ13にプラスの電荷を与えることで感光体3上のトナー像は中間転写ベルト12上に転写される。また、転写ローラ18にプラスの電荷を与えることで中間転写ベルト12上のトナー像は転写ベルト17上(一面用時)や転写紙Sの他面上(他面用時)に転写される。さらに、転写チャージャ20によりプラス極性の電荷を与えることにより転写ベルト17上のマイナス極性のトナー像は吸引されて転写紙Sの一面側に転写される。
【0038】
このようにして両面にフルカラートナー像がほぼ同時に転写された転写紙Sは定着装置31による定着処理を経て排紙ローラ32により排紙スタック部29上に排紙される。
【0039】
なお、図2に示すような構成の場合、両面画像のうち、後から転写紙Sに転写される面(頁)、即ち、中間転写ベルト12上から直接転写される面側が下向きとなって排紙スタック部29に排紙されるので、頁揃えを考慮した場合には、2頁目の画像を先に作成して転写ベルト17上に維持させておき、1頁目の画像を中間転写ベルト12上から転写紙Sに直接転写させるようにすればよい。また、中間転写ベルト12から転写紙Sに転写される画像は感光体3上で正像とし、転写ベルト17から転写紙Sに転写される画像は感光体3上で鏡像となるように露光させる。このような頁揃えのための作像順制御は画像データをメモリに保存しておく公知技術、正像・鏡像(逆像)の切換え露光制御も公知の画像処理技術により容易に実現できる。
【0040】
また、転写紙Sの片面のみに画像を形成する場合の動作について説明する。この場合、中間転写ベルト12からトナー像を転写紙Sに転写させる方式と、転写ベルト17も利用しこの転写ベルト17からトナー像を転写紙Sに転写させる方式とがあるが、ここでは、転写ベルト17に転写する工程を省ける前者の方式で説明する。
【0041】
まず、露光装置8の作動により半導体レーザから出射されたイエロー用の画像データ対応のレーザ光が帯電ローラ4Yにより一様帯電済みの感光体3Yの表面に照射されることにより静電潜像が形成される。この静電潜像は現像ローラ5Yによる現像処理を受けてイエロートナーで現像され、可視像となり、感光体3Yと同期して移動する中間転写ベルト12上に転写ローラ13Yによる転写作用を受けて転写される。このような潜像形成、現像、転写動作は感光体3M,3C,3Bk側でもタイミングをとって順次同様に行われる。この結果、中間転写ベルト12上には、イエローY、マゼンタM、シアンC及びブラックBkの各色トナー画像が順次重なり合ったフルカラートナー画像として維持・搬送される。
【0042】
中間転写ベルト12上のこのフルカラートナー画像は、中間転写ベルト12と同期して搬送される転写紙S上に転写ローラ18による転写作用を受けて転写される。そして、中間転写ベルト12側ではその表面がクリーニング装置14によりクリーニングされ、次の作像・転写に備える。転写済みの転写紙Sは搬送排紙経路30中の定着装置31による定着作用を受け排紙ローラ32により排紙スタック部29に画像面下向きに排紙される。この過程において、転写チャージャ20は作動しない。
【0043】
なお、これらの両面印刷、片面印刷動作に関して、フルカラー印刷時で説明したが、特定色或いはブラックによるモノクロ印刷時であっても、使用されない感光体が存在するだけで、動作的には同様である。
【0044】
また、1回の通紙での両面ほぼ同時印刷が必要とされない場合には、転写ベルト17及び転写チャージャ20に代えて、図3に示すように単なる搬送ベルト35を設け、かつ、搬送排紙経路30側に片面印刷済みの転写紙Sを再び転写ローラ18による転写位置まで反転させて再給紙させる反転経路36付きの両面用搬送経路37を設ける構成としてもよい。38,39は転写紙Sの経路を切換える切換爪である。
【0045】
このような構成の下、本実施の形態の特徴的部分について順次説明する。
【0046】
まず、本実施の形態では、感光体3Y,3M,3C,3Bkを着脱自在に保持する像担持体保持部材41が設けられている。また、本実施の形態では、帯電ローラ4と現像ローラ5を含む現像装置6とクリーニング部材7とを作像ユニット42とするもので、各作像ユニット42Y,42M,42C,42Bkを着脱自在に保持する作像ユニット保持部材43も設けられている。さらに、中間転写ベルト12を着脱自在に保持する転写部材保持部材44も第2像担持体保持部材として設けられている。
【0047】
このような保持部材41,43,44を用いた構成において、本実施の形態では、少なくとも画像形成時には図4(a)に略図的に示すように像担持体保持部材41を基準に保持部材43,44を近接又は押圧状態として画像形成動作が可能な状態とするが、非画像形成時には図4(b)に略図的に示すように像担持体保持部材41に対して保持部材43,44を接離機構により離反可能としている。
【0048】
非画像形成時において、像担持体保持部材41に対して保持部材43,44を離反動作させるタイミングとしては、画像形成動作終了後直ちに離反させるタイミングや、画像形成動作が終了して一定時間経過したタイミングなどを採り得るが、本実施の形態では、画像形成動作が終了し一定時間経過することで省エネモードに突入した時点で自動的に離間動作が行われる態様に設定されているものとする。併せて、ユーザ又はサービスマンがメンテナンス・交換等のために外装カバー45(より実際的には、図5及び図6に示すような内部カバー46)を開放させた場合、及び、電源スイッチをオフさせた場合にも、この開放操作や電源スイッチオフ操作に連動して像担持体保持部材41に対して保持部材43,44を自動的に離間動作させる態様も含まれている。即ち、省エネモード突入と外装カバー45の開放と電源スイッチのオフとの論理和(OR)をとる形で離間動作が実行されるように設定されており、例えば、画像形成動作終了直後で省エネモードに突入していない状態であっても、外装カバー45を開放させた場合には像担持体保持部材41に対して保持部材43,44の離間動作が実行されることとなる。もっとも、外装カバー45を有しないタイプの機種の場合には、操作パネル等に設けられた離間スイッチ等の操作に基づき離間動作が行われる態様を含ませるようにしてもよい。
【0049】
何れにしても、像担持体保持部材41に対して保持部材43,44が離間することにより、各感光体3Y,3M,3C,3Bkに対して接していた各作像ユニット42Y,42M,42C,42Bk中の各部材及び中間転写ベルト12も離間する。
【0050】
ここに、像担持体保持部材41は概略的には図7及び図8に示すように平面的に見て矩形枠状に形成され、各感光体3Y,3M,3C,3Bkを並列状態で上方から単に載せるように着脱自在に保持するものである。なお、本実施の形態では、感光体3Y,3M,3C,3Bkのうち、カラー用の感光体3Y,3M,3Cとブラック用の感光体3Bkとではその使用頻度が異なる点(モノクロ印刷等を考えると、一般に、ブラック用の感光体3Bkの使用頻度が高い)を考慮し、カラー用の感光体3Y,3M,3Cは感光体ユニット47として一体化されており、この感光体ユニット47の単位で像担持体保持部材41に対して着脱自在に保持されている。このような像担持体保持部材41は左右両側に設けられたレール機構48により装置本体2に対して前後方向に引出し自在とされている。49は像担持体保持部材41側のレール機構48の構成部材であるアキュライドである。
【0051】
また、作像ユニット保持部材43は概略的には図9及び図10に示すように平面的に見て矩形トレイ状に形成され、各作像ユニット42Y,42M,42C,42Bkを並列状態で上方から単に載せるように着脱自在に保持するものである。なお、本実施の形態では、感光体3Y,3M,3C,3Bk側に対応させて、作像ユニット42Y,42M,42Cはブラック用の単独の作像ユニット42Bkとは別にカラー用作像ユニット51として一体化されており、このカラー用作像ユニット51の単位で作像ユニット保持部材43に対して着脱自在に保持されている。このような作像ユニット保持部材43は左右両側に設けられたレール機構52により装置本体2に対して前後方向に引出し自在とされている。53は作像ユニット保持部材43側のレール機構52の構成部材であるアキュライドである。また、特に図示しないが、作像ユニット保持部材43や各作像ユニット42Y,42M,42C,42Bkには露光用の光が透過するスリット状の開口(又は、透明な透光部)が形成されている。
【0052】
さらに、転写部材保持部材44は概略的には図11及び図12に示すように平面的に見て矩形枠状に形成され、中間転写ベルト12を、この中間転写ベルト12を覆いローラ9〜11等を保持した保護カバー56とともに上方から単に載せるように着脱自在に保持するものである。保護カバー56の左右両側には把手57が設けられている。このような転写部材保持部材44は左右両側に設けられたレール機構58により装置本体2に対して前後方向に引出し自在とされている。59は転写部材保持部材44側のレール機構58の構成部材であるアキュライドである。
【0053】
なお、図2の構成を採る本実施の形態では、転写ベルト17も第3像担持体保持部材としてのベルト保持部材61により着脱自在に保持されている。このベルト保持部材61は装置本体2に対して支点62を中心に回動開閉自在に設けられた側板カバーを兼用するもので、転写ベルト17を、この転写ベルト17を覆いローラ15,16等を保持した保護カバー63とともに単に載せるように着脱自在に保持するものである。
【0054】
ここで、保持部材41,43,44の接離動作を行わせるための接離機構70の原理構成の一例を図15及び図16を参照して説明する。まず、装置本体2内には前述したような各保持部材41,43,44の左右両側のアキュライド49,53,59と各々対をなしレール機構48,52,58を構成するアキュライド71,72,73が装置本体2に固定して設けられた左右2枚の本体ステー74により支持されている。この際、像担持体保持部材41を基準として保持部材43,44を上下方向に離間動作させるため、像担持体保持部材41用のアキュライド71は本体ステー74に位置固定的に設けられているが、保持部材43,44用のアキュライド72,73は上下方向の長穴74a,74bに嵌合させたピン72a,73aにより上下方向にガイドされて変位可能に保持されている。また、これらの保持部材43,44の離間動作を同時に行わせるための連動機構75も付加されている。この連動機構75は例えば本体ステー74のほぼ中央に立設したピン76により回動可能な2枚の移動ステー77,78を中央でX字状リンクを構成するように組合せ、これらの移動ステー77,78の両端の長孔77a,77b,78a,78bを各々アキュライド72,73の手前側と奥側とにおいて左右両側に立設させたピン72a,72b,73a,73bに嵌合させることにより構成されている。さらに、下側に位置する作像ユニット保持部材43の下面にその4隅付近で当接する位置には4つの偏心カム79が支持片80により回転自在に支持された回転軸81に固定的に設けられている。これらの偏心カム79は、作像ユニット保持部材43を像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態に押し上げる突出位置と、作像ユニット保持部材43をその自重等により像担持体保持部材41から離間する状態に下降させる後退位置とを有する偏心形状とされており、装置本体2に設けられたモータ82、モータギヤ83、回転軸81上に固定されてこのモータギヤ83に噛み合う伝達ギヤ84、前後2本の回転軸81のプーリ85間に架け渡したベルト86等の伝達駆動機構を介して所定のカム位置を取るように駆動制御される。
【0055】
即ち、図15(a)及び図16(a)に示すように、偏心カム79の突出位置が上向きとなる状態にすると、作像ユニット保持部材43が像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態まで押し上げられる。この時、作像ユニット保持部材43の上昇動作に伴い、移動ステー77,78がピン72a,72bによりその交叉角が狭くなるように回動変位する。これにより、移動ステー77,78の長孔77b,78bに嵌合しているピン73a,73bを介してアキュライド73を下降させ、転写部材保持部材44を像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態まで下降させる。
【0056】
作像ユニット保持部材43が像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態になると、作像ユニット保持部材43に保持されている各作像ユニット42の各部材も対応する感光体3に対して接触して作像処理動作が可能な状態となる。同様に、転写部材保持部材44が像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態になると、転写部材保持部材44に保持されている中間転写ベルト12も各感光体3に対して接触して動作可能な状態となる。
【0057】
一方、図15(b)及び図16(b)に示すように、偏心カム79の後退位置が上向きとなる状態にすると、作像ユニット保持部材43がその自重等により像担持体保持部材41から離間する状態に下降する。この時、作像ユニット保持部材43の下降動作に伴い、移動ステー77,78がピン72a,72bによりその交叉角が広くなるように回動変位する。これにより、移動ステー77,78の長孔77b,78bに嵌合しているピン73a,73bを介してアキュライド73を上昇させ、転写部材保持部材44を像担持体保持部材41から離間する状態まで上昇させる。
【0058】
作像ユニット保持部材43が像担持体保持部材41から離間した状態になると、作像ユニット保持部材43に保持されている各作像ユニット42の各部材も対応する感光体3から離間し、作像ユニット保持部材43は引出し可能な状態となる。同様に、転写部材保持部材44が像担持体保持部材41から離間した状態になると、転写部材保持部材44に保持されている中間転写ベルト12も各感光体3から離間し、転写部材保持部材44は引出し可能な状態となる。
【0059】
このようにして、作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とは像担持体保持部材41に対して連動して離間動作及び接近動作を行う。
【0060】
このような構成において、画像形成動作が終了して一定時間経過することにより省エネモードに突入し、或いは、電源スイッチがオフされると、上述の接離機構70により作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とが像担持体保持部材41に対して連動して離間動作を行い、作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とが像担持体保持部材41に対して離間することにより、各感光体3に対して各作像ユニット42の各部材や中間転写ベルト12も離間した状態に維持される。このように、複数の感光体3と複数の作像ユニット3と中間転写ベルト12とを各々像担持体保持部材41、作像ユニット保持部材43、転写部材保持部材44に保持させ、これらの像担持体保持部材41と作像ユニット保持部材43、像担持体保持部材41と転写部材保持部材44とを装置本体2内において離間可能としたので、個々の感光体3・作像ユニット42や個々の感光体3・中間転写ベルト12に対して接離機構等を設けることなく保持部材41,43,44間についての一つの接離機構70で済ませることが可能となり、接離機構を大幅に簡略化することができる。よって、簡易・安価な構成にて、感光体3に対して作像ユニット42の各部材や中間転写ベルト12が常に接触していることによる当接跡の残存等の悪影響を簡単に回避することができる。特に、像担持体保持部材41に対する作像ユニット保持部材43の離間動作と、像担持体保持部材41に対する転写部材保持部材44の離間動作とを連動機構75により同時に行わせるようにしているので、その駆動源82等を共通化させ得る等、接離機構70をより簡略化させることができ、かつ、その制御系も別個に設ける必要がなく、簡略化させることができる。
【0061】
一方、ユーザ又はサービスマンにおいて、メンテナンスや部品交換等の必要性が生じた場合には、図5に示すように正面手前の外装カバー45を開放し、さらに、図6に示すように内部カバー46を開放すると、上述の省エネモードに突入していない場合であっても、このようなカバー開放操作に連動して、上述の接離機構70により作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とが像担持体保持部材41に対して連動して離間動作を行う。これにより、作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とが像担持体保持部材41に対して離間することにより、各感光体3に対して各作像ユニット42の各部材や中間転写ベルト12も離間した状態に維持される。よって、各々の保持部材41,43,44は各々単独で引出し可能となる。
【0062】
そこで、例えば感光体3に関してメンテナンスや交換等を要する場合であれば、図7に示すように像担持体保持部材41を手前側に引出すことにより、図8に示すように感光体3(感光体ユニット47や感光体3Bk)を像担持体保持部材41から取り外して交換したりすることが可能となる。この際、これらの感光体ユニット47や感光体3Bkは像担持体保持部材41上に単に載せられて保持されているだけであるので、長寿命分解型の構成を採りつつ、簡単に交換できる。また、カラー用の感光体3Y,3M,3Cは同じ機能を有して寿命がほぼ同一と見倣せるが、これらの感光体3Y,3M,3Cが感光体ユニット47として一つのユニットにまとめられて着脱自在とされているので、交換作業等の作業性が一層向上する。逆にいえば、ブラック用の感光体3Bkはカラー用よりも使用頻度が高く寿命に達するのが早いと考えられるが、このようなブラック用の感光体3Bkは単体とされているので、ブラック用の感光体3Bkの交換タイミングでカラー用の感光体3Y,3M,3Cを交換してしまうことを避けることもできる。
【0063】
また、作像ユニット42に関してメンテナンスや交換等を要する場合であれば、図9に示すように作像ユニット保持部材43を手前側に引出すことにより、図10に示すように作像ユニット42(カラー用作像ユニット51や作像ユニット42Bk)を作像ユニット保持部材43から取り外して交換したりすることが可能となる。この際、これらのカラー用作像ユニット51や作像ユニット42Bkは作像ユニット保持部材43上に単に載せられて保持されているだけであるので、簡単に交換できる。また、カラー用の作像ユニット42Y,42M,42Cは同じ機能を有して寿命がほぼ同一と見倣せるが、これらの作像ユニット42Y,42M,42Cがカラー用作像ユニット51として一つのユニットにまとめられて着脱自在とされているので、交換作業等の作業性が一層向上する。逆にいえば、ブラック用の作像ユニット42Bkはカラー用よりも使用頻度が高く寿命に達するのが早いと考えられるが、このようなブラック用の作像ユニット42Bkは単体とされているので、ブラック用の作像ユニット42Bkの交換タイミングでカラー用の作像ユニット42Y,42M,42Cを交換してしまうことを避けることもできる。
【0064】
さらに、中間転写ベルト12に関してメンテナンスや交換等を要する場合であれば、図11に示すように転写部材保持部材44を手前側に引出すことにより、図12に示すように中間転写ベルト12を転写部材保持部材44から取り外して交換したりすることが可能となる。この際、中間転写ベルト12は転写部材保持部材44上に単に載せられて保持されているだけであるので、簡単に交換できる。
【0065】
また、図8、図10及び図12からも分かるように、感光体3や作像ユニット42や中間転写ベルト12の保持部材41,43,44に対する着脱方向が何れも上向き方向に統一されているので、極めて作業性のよいものとなる。また、メンテナンスや部品交換等のために外装カバー45を開放させた場合には、少なくとも保持部材41,43間、41,44間の離間動作を行わせることにより、そのまま保持部材41,43,44の引出し操作等に移行することができ、別途離間動作を行わせるための操作等を要せず、ユーザやサービスマン等にとって取り扱いやすく操作性のよいものとなる。
【0066】
なお、接離機構90の変形例を図17に示す。この接離機構90では、各保持部材41,43,44対応のアキュライド71,72,73を支持する左右2枚ずつの本体ステー91,92が装置本体2に固定されている。この際、像担持体保持部材41を基準として保持部材43,44を上下方向に離間動作させるため、像担持体保持部材41用のアキュライド71は本体ステー91,92に位置固定的に設けられているが、保持部材43,44用のアキュライド72,73は上下方向の長穴91a,92a(アキュライド72側のみ図示する)に嵌合させたピン72a,73aにより上下方向に変位可能に保持されている。また、これらの保持部材43,44の離間動作を同時に行わせるための連動機構93も付加されている。この連動機構93は、例えば、作像ユニット保持部材43用のアキュライド72にピン94により連結されて上下動する主動ステー95と、前述の本体ステー91,92に対してピン96a,96bにより回動自在に支持され、かつ、一端側が主動ステー95に対してピン97により連結され他端側が転写部材保持部材44用のアキュライド73のピン73aに連結された前後2枚の従動ステー98a,98bを備えることにより構成されている。なお、像担持体保持部材41用のアキュライド71にはピン99が設けられ、このピン99に嵌合する長穴95aにより主動ステー95の上下方向の動きがガイドされる。また、偏心カム79、モータ82等の構成は図15及び図16の場合と同様である。
【0067】
これにより、図17(a)に示すように、偏心カム79の突出位置が上向きとなる状態にすると、作像ユニット保持部材43が像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態まで押し上げられる。この時、作像ユニット保持部材43の上昇動作に伴い、主動ステー95も上方に変位する。これにより、主動ステー95に対してピン97により連結されている従動ステー98a,98bがピン96a,96bを中心に回動変位し、他端に嵌合しているピン72a,73aを介してアキュライド73を下降させ、転写部材保持部材44を像担持体保持部材41に近接又は押圧する状態まで下降させる。
【0068】
一方、図17(b)に示すように、偏心カム79の後退位置が上向きとなる状態にすると、作像ユニット保持部材43がその自重等により像担持体保持部材41から離間する状態に下降する。この時、作像ユニット保持部材43の下降動作に伴い、主動ステー95も下方に変位する。これにより、主動ステー95に対してピン97により連結されている従動ステー98a,98bがピン96a,96bを中心に回動変位し、他端に嵌合しているピン72a,73aを介してアキュライド73を上昇させ、転写部材保持部材44を像担持体保持部材41から離間する状態まで上昇させる。
【0069】
このようにして、作像ユニット保持部材43と転写部材保持部材44とは像担持体保持部材41に対して連動して離間動作及び接近動作を行う。
【0070】
なお、転写ベルト17に関してメンテナンスや交換等を要する場合であれば、図13に示すように支点62を中心にベルト保持部材61を回動開放させることにより、図14に示すように転写ベルト17をベルト保持部材61から取り外して交換したりすることが可能となる。この際、転写ベルト17はベルト保持部材61上に単に載せられて保持されているだけであるので、簡単に交換できる。
【0071】
次に、各保持部材41,43,44間の位置決めについて説明する。本実施の形態では、上下方向の位置が固定的な像担持体保持部材41を基準として位置決めさせるものであり、この像担持体保持部材41の上面には複数、例えば、3個の位置決めピン101が位置決め部として予め設定された所定位置に離間させて設けられている。特に図示しないが、像担持体保持部材41の下面にも複数、例えば、3個の位置決めピンが位置決め部として予め設定された所定位置に離間させて設けられている。作像ユニット保持部材43の上面にはこのような位置決めピンが入り込む位置決め穴102が位置決め部として位置決めピンに対応する位置に形成されている(図9等参照)。同様に、転写部材保持部材44の下面には位置決めピン101が入り込む位置決め穴(図示せず)が位置決め部として位置決めピン101に対応する位置に形成されている。従って、前述したように保持部材41,43,44同士を図4(a)や図15(a)の如く、近接又は押圧状態とさせる際に、これらの位置決めピン・位置決め穴同士を各々係合させることにより、保持部材41,43,44同士の相互の位置決めがなされる。
【0072】
従って、位置決めに関しても各保持部材41,43,44単位で各々位置決め部を備え、相互の係合により位置決めさせるので、個々の感光体3、作像ユニット5、中間転写ベルト12に関しては各々の対応する保持部材41,43,44に対する位置決めを行えばよく、個々に複雑な位置決め機構を不要にすることができる。
【0073】
ところで、像担持体保持部材41自身の装置本体2に対する位置決めは、この像担持体保持部材41がレール機構48により基本的な位置が決められた状態で、図18に示すように、この像担持体保持部材41の手前辺にねじ101により固定された金属板102の左右両端の基準穴102a、穴102bを、装置本体2の前側板103の所定位置に設けられた位置決めピン104に係合させることによりなされる。
【0074】
また、このような像担持体保持部材41上に単に載せられている感光体3Y,3M,3C,3Bkの位置決めは、装置本体2内の奥部側で位置決めされて各々モータ等の駆動伝達機構に連結されつつ回転自在に片持ち保持された各々の感光体用軸(図示せず)を、像担持体保持部材41の内部への押込み操作に伴い、像担持体保持部材41の奥側辺の各貫通穴、各感光体3Y,3M,3C,3Bk内、像担持体保持部材41の手前辺の各貫通穴105を通して、金属板102の所定位置に形成されている軸受穴106により支持させることによりなされる。逆にいえば、像担持体保持部材41を装置本体2から引出すことにより、各感光体3Y,3M,3C,3Bkから感光体用軸が抜け(装置本体2内に残り)、遊びを持った単なる載置状態となり、各感光体3Y,3M,3C,3Bkをそのまま上方へ取り外せることとなる。
【0075】
次に、このように装置本体2内に像担持体保持部材41が装着された状態で位置決めされた各感光体3Y,3M,3C,3Bkに対する作像ユニット42や中間転写ベルト12の位置決めの一例について図19を参照して説明する。例えば、本実施の形態の作像ユニット42では、図19に示すように、画像形成に関与する領域外に位置させて感光体3と同径で同軸上に設けたホイール111に接離自在かつ回転自在に当接する複数、例えば2個の位置決め用コロ112,113が所定位置に設けられている。前述したように、像担持体保持部材41に対して作像ユニット保持部材43は接離自在であり、離間した状態も取り得るが、画像形成動作等に伴い像担持体保持部材41に対して作像ユニット保持部材43が接近又は押圧状態に押し上げられると、既に位置決めされている感光体3に対して現像ローラ5や帯電ローラ4等も接近するが、位置決め用コロ112,113がホイール111に当接してこれ以上変位できない状態になる。このような当接位置で現像ローラ5や帯電ローラ4は感光体3に対して正規の動作位置となり、作像ユニット42が感光体3に対して位置決めされたことになる。特に図示しないが、感光体3に対する中間転写ベルト12側の位置決めも同様である。
【0076】
このように、本実施の形態によれば、像担持体保持部材41や作像ユニット保持部材43に対して感光体3Y,3M,3C,3Bkや作像ユニット42Y,42M,42C,42Bkが遊びを持って着脱自在であり、各々の保持部材41,43が装置本体2内に装着された状態で各感光体3Y,3M,3C,3Bkが位置決めされ、このように位置決めされた各感光体3Y,3M,3C,3Bkに対して各作像ユニット42Y,42M,42C,42Bkの各部材が位置決めされるので、各々の保持部材41,43に対する取付け精度が要求されないこととなり、ユーザレベルの作業でも、着脱操作に際してその取付け位置等に気を使う必要もなく極めて容易となる。この点は、中間転写ベルト12側についても同様である。
【0077】
また、転写部材保持部材44側に対するベルト保持部材61側の位置決めについて図20を参照して説明する。本実施の形態では、転写部材保持部材44側において中間転写ベルト12を支持するローラ9の軸上の両端部には位置決め部としての位置決めプーリ121が設けられ、ベルト保持部材61側においてはこれらの位置決めプーリ121に対応する位置に位置決めプーリ121に係脱自在で位置決め部としての位置決め凹部122が形成されている。
【0078】
これにより、ベルト保持部材61を装置本体2に対して閉じた状態では、図20(a)に示すように位置決め凹部122が位置決めプーリ121に係合し、中間転写ベルト12に対して転写ベルト17が接触状態となるように、ベルト保持部材61が転写部材保持部材44に対して位置決めされる。一方、ベルト保持部材61の開放操作に伴い、位置決め凹部122は位置決めプーリ121から外れ、図20(b)に示すように転写ベルト17側は自由状態となる。
【0079】
ところで、本実施の形態では、像担持体保持部材41と作像ユニット保持部材43との間、像担持体保持部材41と転写部材保持部材44との間を各々シールする弾性部材131,132が設けられている。本実施の形態の場合、これらの弾性部材131,132は例えば略図的に示す図4のように像担持体保持部材41側に設けられているが、その態様としては、図7,図8等に示す如く像担持体保持部材41の周辺部分に取り付けられている。特に、転写部材保持部材44側に対しては中間転写ベルト12との接触を避けるため右辺側部分を有しない略コ字状に配設されている。これらの弾性部材131,132は像担持体保持部材41に対して保持部材43,44を近接又は押圧状態とした時、押圧されて変形し、これらの保持部材41,43,44により感光体3周りに略密閉空間を形成する作像モジュール133を構成するものである。
【0080】
このような作像モジュール133により形成される感光体3周りの略密閉空間は完全な密閉空間ではなく外気に連通するが、本実施の形態では、図21に略図的に示すように、例えば装置本体2内で露光装置8よりも奥部に配設された空調手段134が分岐された排気管135を通じて各感光体3Y,3M,3C,3Bk単位で連結されている。136は空調手段134における外気取り込み用の吸気管である。これにより、空調手段134は例えば温度30℃、湿度90%の大気を吸気管136より取り込み、温度30℃、湿度50%の除湿された空気として排気管135を通じて略密閉空間内の各感光体3Y,3M,3C,3Bk周りに向けて排出する。なお、空調手段134は必要に応じて冷却用の熱交換器であるペルチェ素子等を内蔵したものであってもよい。
【0081】
よって、本実施の形態によれば、上述のように、感光体3Y,3M,3C,3Bkを保持した像担持体保持部材41に対して保持部材43,44を弾性部材131,132によりシールさせて略密閉空間を形成する作像モジュール133を構成し、この作像モジュール133に対して空調手段134を連結し感光体3Y,3M,3C,3Bk周りに除湿された空気を排出させているので、空調領域の容量が必要最小限に減少し空調手段134による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができる。
【0082】
また、本実施の形態のようないわゆるタンデム型のフルカラープリンタにおいて、感光体周りの構成に関して上述したように感光体3と作像ユニット42とを分解・交換可能な構造とした場合、駆動時の振動が各感光体3Y,3M,3C,3Bkへ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こしてしまう懸念があるが、画像形成時には少なくとも弾性部材131,132を利用して作像モジュール133を構成しているので、この弾性部材131,132による振動伝播防止効果によりバンディングの少ない高画質の画像を形成することが可能となる。
【0083】
なお、本実施の形態では、保持部材41,44間も弾性部材132によりシールして作像モジュール133を構成するようにしたが、転写部材保持部材44に保持されている中間転写ベルト12が全面ベルトであり、かつ、保護カバー56により覆われており、感光体3Y,3M,3C,3Bk周り(上部)に略密閉空間を形成するのに役立つので、弾性部材132を省略し、保持部材41,43及び弾性部材131を主体に略密閉空間を形成する作像モジュールとして構成してもよい。
【0084】
なお、本実施の形態では、各保持部材41,43,44間を装置本体2内において離間可能にしているが、装置本体2内において非画像形成時に必ずしも離間可能な構成でなくても適用可能である。
【0085】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、複数の像担持体をまとめて保持した像担持体保持部材に対して複数の作像ユニットをまとめて保持した作像ユニット保持部材を弾性部材によりシールさせて空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成することで、湿気等を含んだ空気が像担持体周りに淀むことを防止することができ、かつ、空調手段等に接続する上でも、空調領域の容量が必要最小限に減少しその空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができ、また、像担持体周りの構成に関して像担持体と作像ユニットとを分解・交換可能な構造としており、駆動時の振動が各像担持体へ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こしてしまう懸念があるが、画像形成時には少なくとも弾性部材を利用して作像モジュールを構成しているので、この弾性部材による振動伝播防止効果によりバンディングの少ない高画質の画像を形成することができる。
【0086】
請求項2記載の発明によれば、複数の像担持体をまとめて保持した像担持体保持部材に対して作像ユニット保持部材や第2像担持体保持部材を弾性部材によりシールさせて空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成することで、湿気等を含んだ空気が像担持体周りに淀むことを防止することができ、かつ、空調手段等に接続する上でも、空調領域の容量が必要最小限に減少しその空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができ、また、像担持体周りの構成に関して像担持体と作像ユニットと第2像担持体とを分解・交換可能な構造としており、駆動時の振動が各像担持体へ伝播し、いわゆるバンディングなどの画像を起こしてしまう懸念があるが、画像形成時には少なくとも弾性部材を利用して作像モジュールを構成しているので、この弾性部材による振動伝播防止効果によりバンディングの少ない高画質の画像を形成することができる。
【0087】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加え、複数の像担持体を保持した像担持体保持部材と複数の作像ユニットを保持した作像ユニット保持部材とを装置本体内において接離機構により離間可能とすることで、個々の像担持体・作像ユニットに対して接離機構等を設けることなく保持部材間についての一つの接離機構で離間させることができ、接離機構を大幅に簡略化することができ、簡易・安価な構成にて、像担持体・作像ユニット間が常に接触していることによる当接跡の残存等の悪影響を簡単に回避することができる。
【0088】
請求項4記載の発明によれば、請求項2記載の発明に加え、複数の像担持体と複数の作像ユニットと第2像担持体とを各々像担持体保持部材、作像ユニット保持部材、第2像担持体保持部材にまとめて保持させ、これらの像担持体保持部材と作像ユニット保持部材、像担持体保持部材と第2像担持体保持部材とを各々装置本体内において接離機構により離間可能とすることで、個々の像担持体・作像ユニット、像担持体・第2像担持体に対して接離機構等を設けることなくこれらの保持部材間についての接離機構だけで済ませることが可能となり、接離機構を大幅に簡略化することができ、簡易・安価な構成にて、像担持体・作像ユニット間、像担持体・第2像担持体間が常に接触していることによる当接跡の残存等の悪影響を簡単に回避することができる。
【0089】
請求項5記載の発明よれば、請求項1又は3記載の発明に加え、像担持体同士、作像ユニット同士の如く、同じ機能を有して寿命がほぼ同一であると見倣せる像担持体がまとめて像担持体保持部材に保持され、作像ユニットがまとめて作像ユニット保持部材に保持されて、各々保持部材単位で装置本体に対して単独で引出し自在であるので、長寿命分解型の構成を採りつつ、そのメンテナンス・交換作業等を像担持体保持部材単位或いは作像ユニット保持部材単位で各々一つにまとめて行うことが可能となり、メンテナンス・交換作業等の作業性を大幅に向上させることもできる。
【0090】
請求項6記載の発明によれば、請求項2又は4記載の発明の効果に加え、像担持体同士、作像ユニット同士の如く、同じ機能を有して寿命がほぼ同一であると見倣せる像担持体がまとめて像担持体保持部材に保持され、作像ユニットがまとめて作像ユニット保持部材に保持され、さらに、第2像担持体が第2像担持体保持部材に保持されて、各々保持部材単位で装置本体に対して単独で引出し自在であるので、長寿命分解型の構成を採りつつ、そのメンテナンス・交換作業等を像担持体保持部材単位或いは作像ユニット保持部材単位或いは第2像担持体保持部材で各々一つにまとめて行うことが可能となり、メンテナンス・交換作業等の作業性を大幅に向上させることもできる。
【0091】
請求項7記載の発明によれば、請求項1ないし6の何れか一記載の発明に加えて、空調手段により除湿された清浄な空気等を取り込む上で、空調領域の容量を必要最小限に減少し空調手段による制御能力を低く抑え、或いは、その能力を無駄なく最大限有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示すフルカラープリンタの外観斜視図である。
【図2】その内部構成を示す概略正面図である。
【図3】変形例の内部構成を示す概略正面図である。
【図4】略図的に示すブロック構成図である。
【図5】外装カバー開放状態を示す概略斜視図である。
【図6】内部カバー開放状態を示す概略斜視図である。
【図7】像担持体保持部材の引出し状態を示す概略斜視図である。
【図8】感光体取り外し状態を示す概略斜視図である。
【図9】作像ユニット保持部材の引出し状態を示す概略斜視図である。
【図10】作像ユニット取り外し状態を示す概略斜視図である。
【図11】転写部材保持部材の引出し状態を示す概略斜視図である。
【図12】中間転写ベルト取り外し状態を示す概略斜視図である。
【図13】ベルト保持部材開放状態を示す概略斜視図である。
【図14】転写ベルト取り外し状態を示す概略斜視図である。
【図15】接離機構の一例を示す縦断正面図である。
【図16】その側面図である。
【図17】接離機構の変形例を示す側面図である。
【図18】像担持体保持部材の位置決め構造を示す分解斜視図である。
【図19】作像ユニットの位置決め構造の一例を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図20】ベルト保持部材の位置決め構造を示す概略正面図である。
【図21】空調手段との連結関係を示す背面から見た分解斜視図である。
【符号の説明】
2 装置本体
3 像担持体
12 第2像担持体
41 像担持体保持部材
43 作像ユニット保持部材
44 第2像担持体保持部材
131,132 弾性部材
133 作像モジュール
134 空調手段
Claims (7)
- 複数の像担持体と、
これらの複数の像担持体をまとめて保持する像担持体保持部材と、
前記像担持体の各々に対して少なくとも現像処理を含む作像処理を施す複数の作像ユニットと、
これらの複数の作像ユニットをまとめて保持する作像ユニット保持部材と、
前記各像担持体に対して共通に設けられて前記各像担持体に担持された像が転写される第2像担持体と、
前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との間をシールする弾性部材と、
を備え、
前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材とを押圧させた状態でこれらの像担持体保持部材、作像ユニット保持部材及び前記第2像担持体により空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成した画像形成装置。 - 複数の像担持体と、
これらの複数の像担持体をまとめて保持する像担持体保持部材と、
前記像担持体の各々に対して少なくとも現像処理を含む作像処理を施す複数の作像ユニットと、
これらの複数の作像ユニットをまとめて保持する作像ユニット保持部材と、
前記各像担持体に対して共通に設けられて前記各像担持体に担持された像が転写される第2像担持体と、
この第2像担持体を保持する第2像担持体保持部材と、
前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との間、及び、前記像担持体保持部材と前記第2像担持体保持部材との間を各々シールする弾性部材と、
を備え、
前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とを押圧させた状態でこれらの像担持体保持部材、作像ユニット保持部材及び前記第2像担持体保持部材とにより空調された外気に連通する略密閉空間を形成する作像モジュールを構成した画像形成装置。 - 装置本体内において前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材とを離間させる接離機構を備える請求項1記載の画像形成装置。
- 装置本体内において前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とを離間させる接離機構を備える請求項2記載の画像形成装置。
- 前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材との少なくとも一方が前記装置本体に対して引出し自在である請求項1又は3記載の画像形成装置。
- 前記像担持体保持部材と前記作像ユニット保持部材と前記第2像担持体保持部材とのうちの少なくとも一つが前記装置本体に対して引出し自在である請求項2又は4記載の画像形成装置。
- 前記作像モジュールの前記略密閉空間に接続される空調手段を備える請求項1ないし6の何れか一記載の画像形成装置。
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