JP3967906B2 - 相関2重サンプリング回路およびそれを用いた増幅型固体撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、クランプ手段とサンプルホールド手段とを有する相関2重サンプリング(以下CDSとも記載する)回路およびそれを用いた増幅型固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、固体撮像装置として、各画素において発生した信号電荷そのものを読み出さずに、画素内で電圧信号(または電流信号)に変換して増幅した後、上記電圧信号(または電流信号)を読み出し回路によって読み出す増幅型固体撮像装置が知られている。
【0003】
上記増幅型固体撮像装置の一例を図9に示す。図9において、2次元画素領域1を構成している画素部2は、光電変換部,増幅部,リセット部および読み出し選択部(何れも図示せず)を含んで形成されている。画素部2の読み出し動作は、第1垂直読み出し回路3からの制御信号4によって上記読み出し選択部を制御することによって行われる。また、リセット動作は、第2垂直読み出し回路5からの制御信号6によって上記リセット部を制御することによって行われる。そして、画素部2からの出力信号は、垂直信号線7に読み出された後、各垂直信号線7毎に設けられたCDS回路8に導かれ、読み出し時に得られる受光信号とリセット後のリファレンス信号との差分がCDS回路8から出力される。ここで、上記受光信号とリファレンス信号とは、何れの信号が前になるかによって2つの場合がある。何れの場合であっても、CDS回路8によって上記差分を取ることによって、各画素部2毎の閾値のばらつきがキャンセルされ、画素部2毎の固定パターンノイズ(以下、FPNと言う)が抑制されるのである。
【0004】
上記CDS回路8から出力された差分信号はアンプ回路9によって増幅され、水平読み出し回路11からの制御信号φHによる水平選択スイッチ10の導通によって水平信号線12に出力される。そして、アンプ回路13によって増幅されて信号OSとして出力される。
【0005】
このように、図9に示す増幅型固体撮像装置においては、上記垂直信号線7毎に設けられたCDS回路8によって、画素部2毎の閾値ばらつきによるFPNが抑制されるのである。しかしながら、各垂直信号線7毎のアンプ回路9や水平選択スイッチ10には、オフセットレベル等のばらつきが伴う。そして、このばらつきは、画像の水平方向にはランダムであって垂直方向には共通である。したがって、映像としては縦縞模様の顕著なFPNとなり、画質が著しく損なわれることになる。
【0006】
上述のような縦縞模様のFPNを解決する手法として、図10に示すような増幅型固体撮像装置が提案されている(特開2000‐350106号公報)。この増幅型固体撮像装置における2次元画素領域21,画素部22,第1垂直読み出し回路23,制御信号24,第2垂直読み出し回路25,制御信号26,垂直信号線27,第1CDS回路28,アンプ回路29,水平選択スイッチ30,水平読み出し回路31,水平信号線32およびアンプ回路33は、図9に示す増幅型固体撮像装置における2次元画素領域1,画素部2,第1垂直読み出し回路3,制御信号4,第2垂直読み出し回路5,制御信号6,垂直信号線7,CDS回路8,アンプ回路9,水平選択スイッチ10,水平読み出し回路11,水平信号線12およびアンプ回路13と同じである。そして、図10に示す増幅型固体撮像装置における画素部22から水平信号線32への垂直読み出し動作は、図9に示す増幅型固体撮像装置の場合と同様である。
【0007】
本増幅型固体撮像装置における水平信号線32の出力側におけるアンプ回路33の前段には第2CDS回路34を設けている。尚、第1CDS回路28は図11に示すような構成を有しており、タイミング発生回路46からの入力切換パルスφP0,クランプパルスφC0およびサンプルホールドパルスφS0に基づいて、図12に示すタイミングチャートに従って動作する。以下、図10〜図12に従って、本増幅型固体撮像装置の動作を簡単に説明する。以下の説明においては、図11に示す入力切換スイッチ41が入力Vin側へ常時接続されている場合であっても同様であるため、入力切換スイッチ41を省略した状態で説明する。
【0008】
図10において、上記画素部22からの出力信号は、垂直信号線27を介して第1CDS回路28ヘ信号Vinとして入力される。そして、図11において、入力信号Vinはクランプ容量42における一方の端子に印加される。こうしてクランプ容量42に印加された入力信号Vinは、図12に示すように、期間1の前半では受光信号(またはリファレンス信号)S1となり、期間1の後半ではリファレンス信号(または受光信号)S2となる。
【0009】
図12に示すように、上記期間1の前半t1において、上記画素部22からの受光信号(またはリファレンス信号)S1を、クランプパルスφC0に基づくクランプスイッチ43の導通によって、クランプ容量42にクランプ電位Vcpとしてクランプする。次に、期間1の後半において、画素部22からのリファレンス信号(または受光信号)S2が、クランプ容量42よりクランプ電位Vcpからの電位の変化量として出力される。そして、時点t2において、サンプルホールドパルスφS0に基づくサンプルホールドスイッチ44の導通によって、クランプ容量42にクランプされている上記受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す信号が、サンプルホールド容量45にホールドされる。
【0010】
次に、上記期間1に続く期間2の初期t3に、上記クランプスイッチ43を導通させて、クランプ電位Vcpをクランプ容量42の出力側に読み出してクランプ容量42にクランプする。そうした後に、期間2の初期の時点t3よりも後であって、水平選択スイッチ30が導通してアンプ回路29の出力信号を水平信号線32に読み出す期間Tjの前半t4において、上記受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)が、アンプ回路29を介して水平信号線32に出力される。そうした後に、時点t5において、サンプルホールドスイッチ44を導通させて、クランプ容量42の出力側のクランプ電位Vcpがサンプルホールド容量45にホールドされる。
【0011】
そうすると、上記時点t5に続く上記水平選択スイッチ30の導通期間Tjの後半t6において、上記ホールドされているクランプ電位Vcpである第2出力信号Vout(2)が、上記アンプ回路29を介して水平信号線32に出力されるのである。
【0012】
こうして、上記水平信号線32に順次出力された第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)とは第2CDS回路34に入力され、第2CDS回路34によって第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)の差分が取られる。そして、上記差分を表わす信号がアンプ回路33によって増幅されて、信号OSとして出力されるのである。
【0013】
ここで、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)とには、共通にアンプ回路29や水平選択スイッチ30のオフセットレベルばらつきを含む。しかしながら、上述のように第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)の差分を取ることによって、アンプ回路29や水平選択スイッチ30のオフセットばらつきはキャンセルされる。その結果、縦縞模様の顕著なFPNは除去されて、高い画質の映像信号を得ることができるのである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の水平信号線にも第2CDS回路を設けた増幅型固体撮像装置においては、以下のような問題がある。すなわち、上述したように、時点t2において、サンプルホールドスイッチ44がオンされて、上記受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す信号が、サンプルホールド容量45にホールドされる。ところが、その前に、サンプルホールド容量45に残留電圧Vxが残っていると、サンプルホールド後に悪影響を及ぼすと言う問題がある。以下、定量的に述べる。
【0015】
図11において、上記サンプルホールドスイッチ44よりも上流側の電位(つまり、クランプ容量42の出力側の電位)をVmとし、サンプルホールドスイッチ44よりも下流側の電位をVoutとすると、上記各時間tにおける電位Vmおよび電位Voutは次のようになる。
t=t2直後
Vm=Vcp−ΔVcp+Vs …(1)
Vout=(1−k)Vx+k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(2)
t=t4
Vm=Vcp−ΔVcp …(3)
Vout(1)=(1−k)Vx+k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(4)
t=t6
Vm=Vcp−ΔVcp …(5)
Vout(2)=(1−k)2Vx+(1−k)k(Vcp−ΔVcp+Vs)
+k(Vcp−ΔVcp)−ΔVsh …(6)
したがって、最終的に、上記第2CDS回路34によって求められる第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)の差分信号は、
Vout(1)−Vout(2)=
k(1−k)Vx−(1−k)k(Vcp−ΔVcp)+kVs …(7)
となる。
【0016】
但し、ΔVcp,ΔVshは、クランプパルスφC0,サンプルホールドパルスφS0のフィードスルーレベルである。また、クランプ容量42の容量値をCcとし、サンプルホールド容量45の容量値をCsとすると、kは次式(8)で表される。
k=Cc/(Cc+Cs) …(8)
【0017】
したがって、上記式(7)から明らかなように、上記サンプルホールド容量45の出力側には画素部22からの画素信号(受光信号又はリファレンス信号)をホールドする前の情報Vxが残留し、正しい映像信号を得ることができないという問題が生じる。特に、上記画素信号をホールドする前の情報Vxにノイズがある場合には、映像信号のS/Nを大幅に劣化させることになるのである。
【0018】
そこで、この発明の目的は、必要とする画像信号の前の情報を完全に除去して正しい画像信号の読み出しを可能にする相関2重サンプリング回路、および、それを用いて高品位の画像を得ることができる増幅型固体撮像装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明は、
クランプ電位を読み出してクランプすると共に入力される信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として出力するクランプ手段と、上記クランプ手段より出力された上記信号電位を表わす電位および上記クランプ電位をサンプルホールドするサンプルホールド手段とを有して、第1期間の前半において上記クランプ手段によって上記クランプ電位を読み出してクランプした後、上記第1期間の後半において上記信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として上記クランプ手段より出力すると共に、上記クランプ手段より出力された上記信号電位を表わす電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドし、上記第1期間に続く第2期間の初期に上記クランプ手段によって上記クランプ電位を読み出してクランプし、第2期間の初期よりも後に上記クランプされたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドする相関2重サンプリング回路において、
上記第1期間の前半に、上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせる制御信号を生成する制御信号生成手段を備えたことを特徴とする相関2重サンプリング回路において、
上記制御信号生成手段によって生成される制御信号は、上記第2期間の初期よりも後に上記クランプ電位が上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる前に、上 記クランプ手段によってクランプ電位を読み出させると共に、この読み出されたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせるような制御信号である
ことを特徴としている。
【0020】
上記構成によれば、第1期間の前半において、クランプ手段によってクランプ電位が読み出されてクランプされると同時に、制御信号生成手段によって生成された制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位が上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされてホールド電位がリセットされる。したがって、以後、上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる信号電位を表わす電位に対する残留電圧の影響が除去される。
【0021】
さらに、上記第2期間の初期よりも後に、上記サンプルホールド手段によって上記クランプ電位がサンプルホールドされる前に、上記制御信号生成手段によって生成された制御信号に従って、上記サンプルホールド手段のホールド電位が上記クランプ電位にリセットされる。したがって、後に、上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる上記クランプ電位に対する残留電圧の影響が除去される。
【0022】
その結果、上記サンプルホールド手段によって1回目にサンプルホールドされた上記信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として表わす第1の信号と、2回目にサンプルホールドされた上記クランプ電位である第2の信号との差分を取ることによって、正味の上記信号電位成分のみが得られる。
【0023】
また、1実施例では、
上記第1の発明の相関2重サンプリング回路において、
上記クランプ手段は、信号線に一方の電極が接続されたクランプ容量と、このクランプ容量の他方の電極と上記クランプ電位を供給する電源との間に介設されたクランプスイッチとを含んで構成され、
上記サンプルホールド手段は、上記クランプ容量の他方の電極に接続されたサンプルホールド容量と、上記クランプ容量とサンプルホールド容量との間に介設されたサンプルホールドスイッチとを含んで構成され、
上記制御信号生成手段によって生成される制御信号は、上記クランプスイッチのオンオフを制御するクランプパルス信号および上記サンプルホールドスイッチのオンオフを制御するサンプルホールドパルス信号である。
【0024】
この実施例によれば、上記クランプ手段のクランプスイッチと上記サンプルホールド手段のサンプルホールドスイッチとのオンオフのタイミングを制御するだけで、上記サンプルホールド手段におけるサンプルホールド容量のホールド電位が簡単にリセットされる。
【0025】
また、第2の発明は、
光電変換して得られた受光信号および基準信号としてのリファレンス信号を増幅して画素信号を出力する増幅型の画素部と、上記画素部からの画素信号を伝送する第1信号線と、上記第1信号線で伝送された画素信号を増幅する増幅部とで成る画素信号読み出し系列を複数有すると共に、上記複数の増幅部からの画素信号を伝送する第2信号線と、上記各増幅部と第2信号線との間に介設された選択スイッチと、上記選択スイッチのオンオフを制御して上記複数の画素信号読み出し系列からの画素信号を順次上記第2信号線に出力させる読み出し制御手段を備えた増幅型固体撮像装置において、
上記各画素信号読み出し系列における上記第1信号線と増幅手段との間に、上記第1の発明の相関2重サンプリング回路を介設したことを特徴としている。
【0026】
上記構成によれば、上記相関2重サンプリング回路から第2信号線に出力される受光信号とリファレンス信号との差分を上記クランプ電位からの電位の変化量として表わす第1出力信号と、上記クランプ電位である第2出力信号との差分を取ることによって、各画素部毎の閾値のばらつき等がキャンセルされた映像信号が得られる。
【0027】
その際に、少なくとも、上記第1出力信号が上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる直前にホールド電位が上記クランプ電位にリセットされる。したがって、上記サンプルホールドされる第1出力信号に対する上記サンプルホールド手段の残留電圧の影響が除去される。
【0028】
また、第3の発明は、光電変換して得られた受光信号および基準信号としてのリファレンス信号を増幅して画素信号を出力する増幅型の画素部と、上記画素部からの画素信号を伝送する第1信号線と、上記第1信号線で伝送された画素信号を増幅する増幅部とで成る画素信号読み出し系列を複数有すると共に、上記複数の増幅部からの画素信号を伝送する第2信号線と、上記各増幅部と第2信号線との間に介設された選択スイッチと、上記選択スイッチのオンオフを制御して上記複数の画素信号読み出し系列からの画素信号を順次上記第2信号線に出力させる読み出し制御手段を備えた増幅型固体撮像装置において、
上記各画素信号読み出し系列における上記第1信号線と増幅手段との間に、上記第1の発明の相関2重サンプリング回路を介設し、
上記画素部は、第1期間の前半に上記受光信号とリファレンス信号との何れか一方を出力し、上記第1期間の後半に上記受光信号とリファレンス信号との何れか他方を出力するようになっており、
上記読み出し制御手段は、
上記第1期間の前半および上記第1期間に続く第2期間の初期において、総ての相関2重サンプリング回路に関して、上記クランプ手段に上記クランプ電位を読み出してクランプさせ、
上記第2期間の初期よりも後に、順次オンとなる選択スイッチに対応する相関2重サンプリング回路のクランプ手段に、当該選択スイッチのオン期間中に上記クランプ電位を読み出させる
クランプ制御信号を生成すると共に、
上記第1期間の前半に、上記総ての相関2重サンプリング回路に関して,上記クランプ制御信号に基づく上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせ、
上記第1期間の後半に、上記総ての相関2重サンプリング回路に関して、上記クランプ手段より出力された上記信号電位としての上記受光信号とリファレンス信号との差分を、上記クランプ電位からの電位の変化量として上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせ、
上記第2期間の初期よりも後に、上記クランプ制御信号に基づく上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせると共に、その後各クランプ手段にクランプされたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせる
サンプルホールド制御信号を生成して、
上記選択スイッチのオン期間内における上記クランプ電位が上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる前には、上記受光信号とリファレンス信号の差分を上記クランプ電位からの電位の変化量で表す第1出力信号を上記第2信号線に出力し、上記選択スイッチのオン期間内における上記クランプ電位がサンプルホールドされた後には、上記クランプ電位である第2出力信号を上記第2信号線に出力するようになっている
ことを特徴としている。
【0029】
上記構成によれば、読み出し制御手段によって生成されたクランプ制御信号に従って、第1期間の前半において、総ての相関2重サンプリング回路のクランプ手段にクランプ電位が読み出されてクランプされる。それと同時に、上記読み出し制御手段によって生成されたサンプルホールド制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位が各サンプルホールド手段にサンプルホールドされてホールド電位がリセットされる。したがって、上記第1期間の後半に、上記各サンプルホールド手段に、受光信号とリファレンス信号との差分が上記クランプ電位からの電位の変化量としてサンプルホールドされる際における残留電圧の影響が除去される。
【0030】
さらに、上記第1期間に続く第2期間において、順次オンとなる選択スイッチに対応する相関2重サンプリング回路のサンプルホールド手段によってクランプ電位がサンプルホールドされる前に、上記読み出し制御手段によって生成されたクランプ制御信号に従って、当該相関2重サンプリング回路のクランプ手段によってクランプ電位が読み出される。それと同時に、上記読み出し制御手段によって生成されたサンプルホールド制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位が各サンプルホールド手段にサンプルホールドされてホールド電位がリセットされる。したがって、その後、上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる際における上記クランプ電位に対する残留電圧の影響が除去される。
【0031】
その結果、上記サンプルホールド手段によって1回目にサンプルホールドされた上記受光信号とリファレンス信号との差分を上記クランプ電位からの電位の変化量として表わす第1の信号と、2回目にサンプルホールドされた上記クランプ電位である第2の信号との差分を取ることによって、正味の映像信号成分のみが得られる。
【0032】
すなわち、本発明においては、上記請求項1における制御信号生成手段を、上記読み出し制御手段によって構成しているのである。
【0033】
また、1実施例では、上記第2の発明あるいは第3の発明の何れか一つの増幅型固体撮像装置において、上記各相関2重サンプリング回路から上記第2信号線に順次出力される上記第1出力信号と第2出力信号との差分を得る差分手段を設けている。
【0034】
この実施例によれば、上記第2信号線に順次出力される各相関2重サンプリング回路毎の上記第1出力信号と第2出力信号との差分が、差分手段によって求められる。したがって、各画素信号読み出し系列における増幅部や選択スイッチのオフセットばらつき等がキャンセルされてコラム毎のFPNが除去され、高品位の画像が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0036】
<第1実施の形態>
図1は、本実施の形態の相関2重サンプリング回路における回路図である。また、図2は、図1に示す相関2重サンプリング回路の動作を示すタイミングチャートである。
【0037】
図1において、クランプ容量51の一方の端子には信号線52が接続されて入力信号Vinが入力される。また、クランプ容量51の他方の端子には、クランプスイッチ53の出力端子とサンプルホールドスイッチ54の入力端子とが接続されている。そして、クランプスイッチ53の入力端子は、クランプ電位Vcpを供給する電源に接続されている。また、サンプルホールドスイッチ54の出力端子にはサンプルホールド容量55の一方の端子が接続され、このサンプルホールド容量55の他方の端子は接地されている。そして、サンプルホールドスイッチ54の出力端子とサンプルホールド容量55の上記一方の端子との接続点から、本相関2重サンプリング回路の出力信号Voutが出力される。
【0038】
ここで、上記クランプスイッチ53のオンオフを制御するクランプパルスφC0およびサンプルホールドスイッチ54のオンオフを制御するサンプルホールドパルスφS0は、タイミング発生回路56によって図2に示すタイミングで生成される。そして、クランプパルスφC0およびサンプルホールドパルスφS0のタイミングに応じて、信号線52からの入力信号Vinが、クランプ容量51およびサンプルホールドスイッチ54を介してサンプルホールド容量55に保持され、出力信号Voutとして出力される。また、その際における基準電位がクランプスイッチ53を介して設定される。
【0039】
すなわち、本実施の形態においては、クランプ容量51およびクランプスイッチ53によって上記クランプ手段を構成する。また、サンプルホールドスイッチ54およびサンプルホールド容量55によって上記サンプルホールド手段を構成する。また、タイミング発生回路56によって上記制御信号生成手段を構成するのである。
【0040】
上記構成を有する相関2重サンプリング回路は、上記タイミング発生回路56によって生成されるクランプパルスφC0およびサンプルホールドパルスφS0に従って以下のように動作する。尚、以下においては、入力信号Vinが画素信号(受光信号およびリファレンス信号)である場合を例に、動作を説明する。
【0041】
先ず、図2に示すように、上記入力信号Vinは、上記第1期間としての期間1の前半では受光信号(またはリファレンス信号)S1となり、時点t1において、クランプパルスφC0のレベルが「H」となって、クランプ電位Vcpが読み出されてクランプ容量51に画素信号S1としてクランプされる。
【0042】
その際に、上記クランプパルスφC0と同期してサンプルホールドパルスφS0のレベルが「H」となって、サンプルホールド容量55の上記一方の端子がクランプ電位Vcpを供給する電源に直結される。こうして、サンプルホールド容量55の電位がクランプ電位Vcpにリセットされるのである。
【0043】
次いで、上記入力信号Vinは、上記期間1の後半ではリファレンス信号(または受光信号)S2となり、画素信号S2がクランプ容量51よりクランプ電位Vcpからの電位の変化として出力される。その結果、上記クランプ容量51の出力側の電位Vmが、両画素信号S1,S2の差分電位Vsだけ上昇される。そして、時点t2において、サンプルホールドパルスφS0のレベルが「H」となって、二つの画素信号S1,S2の差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す信号が、サンプルホールド容量55にホールドされる。こうして、入力信号Vinの受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)が、サンプルホールドされるのである。
【0044】
その後、上記第2期間としての期間2の初期に相当する時点t3において、クランプパルスφC0のレベルが「H」となって、クランプ容量51に再度クランプ電位Vcpがクランプされる。これによって、クランプ容量51の出力側の電位がクランプ電位Vcpとなる。
【0045】
ここで、上記出力信号Voutが、その後段の装置によって期間2内に読み出されるのであるが、その読み出し期間をTjとする。そして、読み出し期間Tjの中程の時点t5において、サンプルホールドパルスφS0のレベルが「H」となって、クランプ容量51の出力側のクランプ電位Vcpが、サンプルホールド容量55にホールドされる。こうして、クランプ電位Vcpであるクランプ容量51の出力側の第2出力信号Vout(2)がサンプルホールドされるのである。
【0046】
以上の結果、上記出力信号Voutとしては、上記期間Tjにおける時点t5よりも前の時点t4においては第1出力信号Vout(1)が読み出される一方、時点t5よりも後の時点t6においては第2出力信号Vout(2)が読み出されるのである。
【0047】
以上の動作において、上記時点t2においてサンプルホールド容量55に画素信号をサンプルホールドする前に、サンプルホールド容量55に残留電圧Vxが残っているとして、各時間tにおけるクランプ容量51の出力側の電位Vmおよび出力信号Voutの電位は次のようになる。
t=t2直後
Vm=Vcp−ΔVcp+Vs …(9)
Vout=k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(10)
t=t4
Vm=Vcp−ΔVcp …(11)
Vout(1)=k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(12)
t=t6
Vm=Vcp−ΔVcp …(13)
Vout(2)= (1−k)k(Vcp−ΔVcp+Vs)
+k(Vcp−ΔVcp)−ΔVsh …(14)
したがって、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)の差分は、
Vout(1)−Vout(2)=−(1−k)k(Vcp−ΔVcp)+kVs …(15)
となる。
【0048】
但し、ΔVcp,ΔVshは、クランプパルスφC0,サンプルホールドパルスφS0のフィードスルーレベルである。また、kは上記式(8)で与えられる。
【0049】
すなわち、上記式(15)から明らかなように、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分を表わす式に、残留電圧Vxの項は存在しない。つまり、1回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量55に情報Vxが残留していたとしても、時点t1においてサンプルホールド容量55の電位をクランプ電位Vcpにリセットするために、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号には影響を与えないのである。
【0050】
上述のように、本実施の形態においては、相関2重サンプリング回路におけるクランプスイッチ53のオンオフを制御するクランプパルスφC0とサンプルホールドスイッチ54のオンオフを制御するサンプルホールドパルスφS0とを生成するタイミング発生回路56は、図2に示すように、期間1の前半での時点t1において、クランプパルスφC0とサンプルホールドパルスφS0とを同期してレベル「H」にするようにしている。したがって、サンプルホールド容量55に画素信号S2として第1出力信号Vout(1)をクランプする前に、サンプルホールド容量55の電位をクランプ電位Vcpにリセットすることができる。
【0051】
その結果、上記受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)と、クランプ電位Vcpである第2出力信号Vout(2)との差分に対して、サンプルホールド容量55の残留電圧Vxが影響しないようにできる。したがって、この実施の形態によれば、正しい映像信号を得ることができる。特に、画素信号をサンプルホールドする前の情報Vxにノイズがある場合には、画像のS/Nを大幅に改善することができるのである。
【0052】
<第2実施の形態>
本実施の形態は、上記第1実施の形態の相関2重サンプリング回路の改良に関するものである。本相関2重サンプリング回路の回路図は、図1と基本的には同じである。但し、本相関2重サンプリング回路におけるタイミング発生回路は、図3に示すようなタイミングでクランプパルスφC0およびサンプルホールドパルスφS0を生成するのである。尚、以下の説明においては、図1に示す回路図を用いることにする。
【0053】
上述したように、上記第1実施の形態においては、1回目に上記画素信号をサンプルホールド容量55にサンプルホールドする際における残留電位Vxの影響を、除去することはできる。ところが、2回目にクランプ電位Vcpをサンプルホールドする際に、サンプルホールド容量55には1回目にサンプルホールドされた第1出力信号Vout(1)が残留している。したがって、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分には、上記式(15)に示すように、電圧(Vcp−ΔVcp)に関する項が残ることになる。したがって、上記両出力信号Vout(1),Vout(2)の差分から、最終的に受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsを得る際には、電圧(Vcp−ΔVcp)に関する項を除去する必要が生ずる。
【0054】
そこで、本実施の形態では、上記第1実施の形態において出力信号Vout(1),Vout(2)の差分に対する電圧(Vcp−ΔVcp)の影響を無くして、受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsをより簡単に得るのである。
【0055】
先ず、図3に示すように、上記入力信号Vinは、上記期間1の前半では受光信号(またはリファレンス信号)S1となり、時点t1において、クランプパルスφC0のレベルが「H」となって、クランプ電位Vcpが読み出されてクランプ容量51に画素信号S1としてクランプされる。
【0056】
その際に、上記クランプパルスφC0と同期してサンプルホールドパルスφS0のレベルが「H」となり、時点t2までレベル「H」を維持する。こうして、サンプルホールド容量55の上記一方の端子がクランプ電位Vcpを供給する電源に直結される。こうして、サンプルホールド容量55の電位がクランプ電位Vcpにリセットされるのである。
【0057】
次いで、上記入力信号Vinは、上記期間1の後半ではリファレンス信号(または受光信号)S2となり、画素信号S2がクランプ容量51よりクランプ電位Vcpからの電位の変化として出力される。その結果、上記クランプ容量51の出力側の電位Vmおよび出力信号Voutが、両画素信号S1,S2の差分電位Vsだけ上昇される。そして、時点t2において、サンプルホールドパルスφS0のレベルが「L」となって、二つの画素信号S1,S2の差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す信号が、サンプルホールド容量55にホールドされる。こうして、入力信号Vinの受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)が、サンプルホールドされるのである。
【0058】
その後、上記期間2の初期に相当する時点t3において、クランプパルスφC0のレベルが「H」となって、クランプ容量51に再度クランプ電位Vcpがクランプされる。これによって、クランプ容量51の出力側の電位がクランプ電位Vcpとなる。
【0059】
次に、上記出力信号Voutが、後段の装置によって期間2内に読み出される読み出し期間Tjの中程の時点t7において、クランプパルスφC0およびサンプルホールドパルスφS0のレベルが同時に「H」となって、サンプルホールド容量55の上記一方の端子がクランプ電位Vcpを供給する電源に直結される。こうして、サンプルホールド容量55の電位がクランプ電位Vcpに再度リセットされるのである。そして、サンプルホールドパルスφS0のレベルが時点t5まで「H」を維持する(クランプパルスφC0は時点t7間のみ「H」)ことによって、時点t3において設定された上記クランプ容量51の出力側のクランプ電位Vcpが、サンプルホールド容量55にホールドされる。こうして、クランプ電位Vcpであるクランプ容量51の出力側の第2出力信号Vout(2)がサンプルホールドされるのである。
【0060】
以上の結果、上記出力信号Voutとしては、上記期間Tjにおける時点t7よりも前の時点t4においては第1出力信号Vout(1)が読み出される一方、時点t5よりも後の時点t6においては第2出力信号Vout(2)が読み出されるのである。
【0061】
以上の動作において、上記時点t2においてサンプルホールド容量55に画素信号をサンプルホールドする前に、サンプルホールド容量55に残留電圧Vxが残っているとして、各時間tにおけるクランプ容量51の出力側の電位Vmおよび出力信号Voutの電位は次のようになる。
t=t2直後
Vm=Vcp−ΔVcp+Vs …(16)
Vout=k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(17)
t=t4
Vm=Vcp−ΔVcp …(18)
Vout(1)=k(Vcp−ΔVcp+Vs)−ΔVsh …(19)
t=t6
Vm=Vcp−ΔVcp …(20)
Vout(2)=k(Vcp−ΔVcp)−ΔVsh …(21)
したがって、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)の差分は、
Vout(1)−Vout(2)=kVs …(22)
となる。
【0062】
但し、ΔVcp,ΔVshは、クランプパルスφC0,サンプルホールドパルスφS0のフィードスルーレベルである。また、kは上記式(8)で与えられる。
【0063】
すなわち、上記式(22)から明らかなように、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分を表わす式に、残留電圧である電圧Vxと電圧(Vcp−ΔVcp)とに関する項は存在しない。つまり、1回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量55に情報Vxが残留していたとしても、時点t1においてサンプルホールド容量55の電位をクランプ電位Vcpにリセットするために、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に影響を与えることはない。更に、2回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量55に第1電圧信号Vout(1)が残留していたとしても、時点t7においてサンプルホールド容量55の電位をクランプ電位Vcpにリセットするため、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に影響を与えることはないのである。
【0064】
したがって、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号には、正味の受光信号とリファレンス信号との差成分kVsのみが残り、理想的な映像信号を得ることができる。特に、クランプパルスフィードスルーレベルΔVcp にばらつきのある場合には、上記第1実施の形態の場合よりも更に高画質の画像を得ることができるのである。
【0065】
上述のように、本実施の形態における相関2重サンプリング回路のタイミング発生回路56は、図3に示すように、期間1の前半での時点t1と期間2における読み出し期間Tjの時点t7において、クランプパルスφC0とサンプルホールドパルスφS0とを同期してレベル「H」にするようにしている。したがって、2回のサンプルホールド時において、サンプルホールド容量55の電位をクランプ電位Vcpにリセットすることができる。
【0066】
その結果、上記受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)と、クランプ電位Vcpである第2出力信号Vout(2)との差分に対して、サンプルホールド容量55に残留している電圧Vxおよび電圧(Vcp−ΔVcp)が影響しないようにできる。したがって、この実施の形態によれば、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に正味の差成分kVsだけを残して、理想的な映像信号を得ることができるのである。
【0067】
<第3実施の形態>
図4は、本実施の形態における増幅型固体撮像装置の回路図を示す。また、図5は、図4に示す増幅型固体撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。
【0068】
図4において、2次元画素領域61は、画素部62,第1垂直読み出し回路63および第2垂直読み出し回路64によって構成されている。ここで、画素部62は、光電変換部,増幅部,リセット部及び読み出し選択部を含んで形成されている。図5は、画素部62の詳細な回路図である。図5において、光電変換部65で発生した信号電荷は、ノード66における容量によって電圧信号に変換されてトランジスタ67のゲートに印加される。そして、トランジスタ67によってインピーダンス変換(電流増幅)され、制御信号φXによってオンオフ制御される画素選択トランジスタ68を介して画素信号Vpとして読み出される。また、トランジスタ67のゲートに蓄積された信号電荷は、制御信号φRによって画素信号Vpの読み出し直後にオンされるリセットトランジスタ69によって電源電圧VD側に排出される。こうして、リセット動作が行われる。すなわち、トランジスタ67によって上記増幅部が構成され、リセットトランジスタ69によって上記リセット部が構成され、画素選択トランジスタ68によって上記読み出し選択部が構成されるのである。
【0069】
尚、上記画素部62に対する読み出し動作は、2次元画素領域61の第1垂直読み出し回路63からの制御信号φXによって画素選択トランジスタ68をオンすることによって行われる。また、リセット動作は、2次元画素領域61の第2垂直読み出し回路64からの制御信号φRによってリセットトランジスタ69をオンすることによって行われる。
【0070】
そして、上記画素部62からの画素信号Vpは、上記第1信号線としての垂直信号線70に読み出されて、各垂直信号線70毎に設けられた第1相関2重サンプリング回路71に入力される。この第1CDS回路71は、図1に示すCDS回路と同じ構成を有しており、クランプ容量72およびクランプスイッチ73で成るクランプ手段と、サンプルホールドスイッチ74およびサンプルホールド容量75で成るサンプルホールド手段とで構成されている。但し、クランプスイッチ73のオンオフ制御を行うクランプパルスφCAは、上記クランプ制御信号生成手段としてのクランプパルス生成回路76によって生成される。また、サンプルホールドスイッチ74のオンオフ制御を行うサンプルホールドパルスφS(j)は、上記読み出し制御手段としての水平読み出し回路77から出力されるようになっている。尚、サンプルホールドパルスφS(j)における「j」は、複数の第1CDS回路71に付加された番号である。
【0071】
そして、上記第1CDS回路71は、図1に示すCDS回路の場合と同様に動作して、画素信号Vpの受光信号とリセット後のリファレンス信号との差分電位をクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)と、クランプ電位Vcpである第2出力信号Vout(2)とを出力する。したがって、両出力信号Vout(1),Vout(2)の差分を取ることによって、各アンプ回路78毎の閾値のばらつきをキャンセルして、アンプ回路78毎のFPNを抑制できるのである。
【0072】
上記第1CDS回路71から出力された第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)とは、上記増幅部としてのアンプ回路78によって増幅される。そして、水平読み出し回路77から出力される制御パルスφH(j)によって開閉が制御される水平選択スイッチ79によって、上記第2信号線としての水平信号線80に信号Vsrとして読み出される。尚、制御パルスφH(j)における「j」は、複数の第1CDS回路71に付加された番号である。
【0073】
こうして上記水平信号線80に読み出された信号Vsrは、上記差分手段としての第2CDS回路81に入力される。そして、第2CDS回路81によって、クランプパルスφCBおよびサンプルホールドパルスφSBにしたがって、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分が求められ、アンブ回路82によって増幅されて出力信号OSとして出力されるのである。
【0074】
上記構成の増幅型固体撮像装置は、以下のように動作する。すなわち、図6において、第1期間としての水平ブランキング期間で、受光信号(またはリファレンス信号)S1の読み出し期間内における時点t1で、クランプパルス生成回路76からのクランプパルスφCAのレベルが「H」となって、総ての第1CDS回路71におけるクランプ容量72に画素信号S1としてクランプ電位Vcpがクランプされる。
【0075】
その際に、上記クランプパルスφCAと同期して、上記水平読み出し回路77からのサンプルホールドパルスφS(j),φS(j+1),…のレベルが「H」となって、総ての第1CDS回路71におけるサンプルホールド容量75がクランプ電位Vcpを供給する電源に同時に直結される。こうして、全サンプルホールド容量75の電位がクランプ電位Vcpにリセットされるのである。
【0076】
次いで、上記水平ブランキング期間のリファレンス信号(または受光信号)S2の読み出し期間内における時点t2で、サンプルホールドパルスφS(j),φS(j+1),…のレベルが「H」となって、入力信号Vpの受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsをクランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)が、総てのサンプルホールド容量75にサンプルホールドされる。
【0077】
その後、上記第2期間としての水平有効期間の初期に相当する時点t3において、クランプパルスφCAのレベルが「H」となって、全クランプ容量72に再度クランプ電位Vcpがクランプされる。これによって、全クランプ容量72の出力側の電位がクランプ電位Vcpとなる。
【0078】
ここで、j番目の第1CDS回路71からの出力信号Voutが、水平選択スイッチ79のオンによって水平信号線80に読み出される読み出し期間をT(j)とする。そして、読み出し期間T(j)の中程の時点t5において、サンプルホールドパルスφS(j)のレベルが「H」となって、時点t3において設定されたクランプ容量72の出力側におけるクランプ電位Vcpが、サンプルホールド容量75にホールドされる。こうして、クランプ電位Vcpであるクランプ容量72の出力側の第2出力信号Vout(2)がサンプルホールドされるのである。
【0079】
以上の結果、上記出力信号Voutとしては、上記読み出し期間T(j)における時点t5よりも前の時点t4においては第1出力信号Vout(1)が出力される一方、時点t5よりも後の時点t6においては第2出力信号Vout(2)が出力されるのである。
【0080】
次に、(j+1)番目の第1CDS回路71からの出力信号Voutを読み出す読み出し期間T(j+1)において、読み出し期間T(j)の場合と同様に、サンプルホールドパルスφS(j+1)のレベルが「H」となって、(j+1)番目の第1CDS回路71におけるクランプ容量72の出力側のクランプ電位Vcpが、サンプルホールド容量75にホールドされる。こうして、読み出し期間T(j+1)の前半には(j+1)番目の第1CDS回路71からの第1出力信号Vout(1)が出力され、後半には(j+1)番目の第1CDS回路71からの第2出力信号Vout(2)が出力される。以下、同様にして、上記水平読み出し回路77からのパルスφH(j+2),φS(j+2);φH(j+3),φS(j+3);…のレベルが順次「H」となって、図6の信号Vsrに示すように、(j+2)番目以降の各第1CDS回路71からの第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)とが順次読み出されるのである。
【0081】
そして、上記第2CDS回路81へのクランプパルスφCBおよびサンプルホールドパルスφSBのレベルが交互に「H」となって、総ての第1CDS回路71からの第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分が求められるのである。
【0082】
以上の動作において、上記時点t2において各サンプルホールド容量75に画素信号をサンプルホールドする前に、夫々のサンプルホールド容量75に残留電圧Vxが残っているとして、各時間tにおける第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分は上記式(15)のようになる。
【0083】
すなわち、上記式(15)から明らかなように、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分を表わす式に、残留電圧Vxの項は存在しない。つまり、1回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量75に情報Vxが残留してたとしても、時点t1においてサンプルホールド容量75の電位をクランプ電位Vcpにリセットするために、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に影響を与えることはない。
【0084】
したがって、この実施の形態によれば、正しい映像信号を得ることができる。特に、画素信号をサンプルホールドする前の情報Vxにノイズがある場合には、画像のS/Nを大幅に改善することができるのである。
【0085】
<第4実施の形態>
図7は、本実施の形態における増幅型固体撮像装置の回路図を示す。また、図8は、図7に示す増幅型固体撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。本実施の形態は、第1CDS回路の動作制御に上記第2実施の形態におけるCDS回路の動作制御方法を適用して、出力信号Vout(1),Vout(2)の差分に対するサンプルホールド容量75に残留する電圧Vxおよび電圧(Vcp−ΔVcp)の影響を無くして、受光信号とリファレンス信号との差分電位Vsをより簡単に得るものである。
【0086】
図7において、2次元画素領域91,垂直信号線92,第1CDS回路93,アンプ回路94,水平選択スイッチ95,水平信号線97,第2CDS回路98およびアンブ回路99は、上記第3実施の形態において図4に示す2次元画素領域61,垂直信号線70,第1CDS回路71,アンプ回路78,水平選択スイッチ79,水平信号線80,第2CDS回路81およびアンブ回路82と同じである。
【0087】
但し、本実施の形態における第1CDS回路93のクランプスイッチ100のオンオフ制御を行うクランプパルスφC(j)は、水平読み出し回路96から出力されるようになっている。尚、クランプパルスφC(j)における「j」は、複数の第1CDS回路93に付加された番号である。
【0088】
すなわち、本実施の形態においては、上記第1信号線を垂直信号線92で構成し、上記増幅部をアンプ回路94で構成し、上記読み出し制御手段を水平読み出し回路96で構成し、上記第2信号線を水平信号線97で構成し、上記差分手段を第2CDS回路98で構成するのである。
【0089】
上記構成の増幅型固体撮像装置は、以下のように動作する。すなわち、図8において、第1期間としての水平ブランキング期間で、受光信号(またはリファレンス信号)S1の読み出し期間内における時点t1で、水平読み出し回路96からのクランプパルスφC(j),φC(j+1),…のレベルが「H」となって、総ての第1CDS回路93のクランプ容量101にクランプ電位Vcpがクランプされる。
【0090】
その際に、上記クランプパルスφC(j),φC(j+1),…と同期してサンプルホールドパルスφS(j),φS(j+1),…のレベルが「H」となり、時点t2までレベル「H」の状態を維持する。こうして、サンプルホールド容量102がクランプ電位Vcpを供給する電源に直結されて、サンプルホールド容量102の電位がクランプ電位Vcpにリセットされる。
【0091】
次いで、上記水平ブランキング期間のリファレンス信号(または受光信号)S2の読み出し期間内における時点t2で、サンプルホールドパルスφS(j),φS(j+1),…のレベルが「L」となって、入力信号Vpの受光信号S1とリファレンス信号S2との差分電位Vsを上記クランプ電位Vcpからの電位変化量によって表す第1出力信号Vout(1)が、総てのサンプルホールド容量102にサンプルホールドされる。
【0092】
その後、上記第2期間としての水平有効期間の初期に相当する時点t3において、クランプパルスφC(j),φC(j+1),…のレベルが「H」となって、全クランプ容量101に再度クランプ電位Vcpがクランプされる。これによって、全クランプ容量101の出力側の電位がクランプ電位Vcpとなる。
【0093】
ここで、j番目の第1CDS回路93からの出力信号Voutを水平信号線97に読み出す読み出し期間T(j)の中程の時点t7で、クランプパルスφC(j)及びサンプルホールドパルスφS(j)のレベルが同時に「H」となって、サンプルホールド容量102がクランプ電位Vcpを供給する電源に直結される。こうして、j番目のサンプルホールド容量102の電位がクランプ電位Vcpに再度リセットされるのである。そして、サンプルホールドパルスφS(j)のレベルが時点t5まで「H」に維持される(クランプパルスφC(j)は時点t7間のみ「H」)ことによって、時点t3において設定されたクランプ容量101の出力側のクランプ電位Vcpが、サンプルホールド容量102にホールドされる。こうして、クランプ電位Vcpであるクランプ容量101の出力側の第2出力信号Vout(2)がサンプルホールドされるのである。
【0094】
以下、同様にして、水平読み出し回路96からの各パルスφH(j+1),φC(j+1),φS(j+1);φH(j+2),φC(j+2),φS(j+2);…のレベルが順次「H」となって、図8の信号Vsrに示すように、(j+1)番目以降における総ての第1CDS回路93からの第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)とが順次読み出されるのである。
【0095】
そして、第2CDS回路98へのクランプパルスφCBのレベルが読み出し期間T(j),T(j+1),…の前半t4に「H」となる一方、サンプルホールドパルスφSBのレベルが後半t6に「H」となって、上記各第1CDS回路93からの第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分が求められるのである。
【0096】
以上の動作において、上記時点t2において各サンプルホールド容量102に画素信号をサンプルホールドする前に、夫々のサンプルホールド容量102に残留電圧Vxが残っているとして、各時間tにおける第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分は上記式(22)のようになる。
【0097】
すなわち、上記式(22)から明らかなように、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分を表わす式に、残留電圧としての電圧Vxおよび電圧(Vcp−ΔVcp)に関する項は存在しない。つまり、1回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量102に情報Vxが残留してたとしても、時点t1においてサンプルホールド容量102の電位をクランプ電位Vcpにリセットするために、第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に影響を与えることはない。更に、2回目のサンプルホールド動作の前にサンプルホールド容量102に第1電圧信号Vout(1)が残留していたとしても、時点t7においてサンプルホールド容量102の電位をクランプ電位Vcpにリセットするため、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号に影響を与えることはないのである。
【0098】
したがって、上記第1出力信号Vout(1)と第2出力信号Vout(2)との差分信号には、正味の受光信号とリファレンス信号との差成分kVsのみが残り、理想的な映像信号を得ることができる。特に、クランプパルスフィードスルーレベルΔVcp にばらつきのある場合には、上記第3実施の形態の場合よりも更に高画質の画像を得ることができるのである。
【0099】
尚、上記第1,第2実施の形態におけるCDS回路および上記第3,第4実施の形態における第1CDS回路71,93の構成は、図1に示すような回路に限定されるものではない。例えば、図11に示すような回路構成であっても差し支えない。
【0100】
また、上記第1,第3実施の形態においては、図2,図6に示すように、サンプルホールドパルスφS0,φS(j)のレベルが時点t1で「H」となった後に、時点t2で「H」になるまで一旦「L」になるようになっている。しかしながら、時点t1から時点t2までレベル「H」を維持するようにしても構わない。また、上記第2,第4実施の形態においては、図3,図8に示すように、上記サンプルホールドパルスφS0,φS(j)は時点t1から時点t2までレベル「H」を維持するようになっている。しかしながら、時点t1で「H」となった後一旦「L」にし、時点t2で再度「H」にしても構わない。
【0101】
【発明の効果】
以上より明らかなように、第1の発明の相関2重サンプリング回路は、第1期間の前半において、クランプ手段によってクランプ電位を読み出してクランプすると同時に、制御信号生成手段によって生成された制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドしてホールド電位をリセットするので、以後、上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる信号電位を表わす電位に対する残留電圧の影響を、除去することが可能になる。
【0102】
さらに、上記制御信号生成手段によって生成される制御信号を、上記第1期間に続く第2期間の初期において上記クランプ手段によってクランプ電位を読み出してクランプした後であって、このクランプされたクランプ電位が上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる前に、上記クランプ手段によってクランプ電位を読み出させると共に、この読み出されたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせるような制御信号にしたので、後に、上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる上記クランプ電位に対する残留電圧の影響を、除去することが可能になる。
【0103】
その結果、上記サンプルホールド手段によって1回目にサンプルホールドされた上記信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として表わす第1の信号と、2回目にサンプルホールドされた上記クランプ電位である第2の信号との差分を取ることによって、正味の上記信号電位成分のみを得ることができる。
【0104】
また、1実施例の相関2重サンプリング回路は、上記クランプ手段をクランプ容量と上記クランプ電位を供給するクランプスイッチとを含んで構成し、上記サンプルホールド手段をサンプルホールド容量とサンプルホールドスイッチとを含んで構成し、上記制御信号を上記クランプスイッチを制御するクランプパルス信号および上記サンプルホールドスイッチを制御するサンプルホールドパルス信号としたので、上記両スイッチにおけるオンオフのタイミングを制御するだけで、上記サンプルホールド容量のホールド電位を簡単にリセットすることができる。
【0105】
すなわち、上記第1の発明の相関2重サンプリング回路を増幅型固体撮像装置に適用すれば、正しい映像信号を得ることができるのである。特に上記画素信号をサンプルホールドする前の残留電圧にノイズがある場合には、画像のS/Nを大幅に改善することができる。
【0106】
また、第2の発明の増幅型固体撮像装置は、画素部と第1信号線と増幅部とで成る画素信号読み出し系列を複数有し、上記各画素信号読み出し系列における上記第1信号線と増幅手段との間に上記第1の発明の相関2重サンプリング回路を介設したので、上記相関2重サンプリング回路において、少なくとも1回目に受光信号とリファレンス信号との差分が上記クランプ電位からの電位の変化量として上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる前に、ホールド電位を上記クランプ電位にリセットすることができる。したがって、上記サンプルホールドされる上記受光信号とリファレンス信号との差分を表わす信号に対する上記サンプルホールド手段の残留電圧の影響を除去することができる。
【0107】
また、第3の発明の増幅型固体撮像装置は、読み出し制御手段によって生成されたクランプ制御信号に従って、第1期間の前半において、総ての相関2重サンプリング回路のクランプ手段にクランプ電位が読み出されてクランプされる。それと同時に、サンプルホールド制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位で各サンプルホールド手段のホールド電位がリセットされる。したがって、上記第1期間の後半に、上記各サンプルホールド手段に、受光信号とリファレンス信号との差分を上記クランプ電位からの電位の変化量としてサンプルホールドされる際における残留電圧の影響を除去することができる。
【0108】
さらに、上記第1期間に続く第2期間において、順次オンとなる選択スイッチに対応する相関2重サンプリング回路のサンプルホールド手段にクランプ電位がサンプルホールドされる前に、上記クランプ制御信号に従って、当該相関2重サンプリング回路のクランプ手段によってクランプ電位が読み出される。それと同時に、上記サンプルホールド制御信号に従って、上記読み出されたクランプ電位で各サンプルホールド手段のホールド電位がリセットされる。したがって、その後、上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる際における上記クランプ電位に対する残留電圧の影響を除去することができる。
【0109】
その結果、上記サンプルホールド手段によって1回目にサンプルホールドされた上記受光信号とリファレンス信号との差分を上記クランプ電位からの電位の変化量として表わす第1の信号と、2回目にサンプルホールドされた上記クランプ電位である第2の信号との差分を取ることによって、必要とする画像信号の前の情報を完全に除去して、正しい画像信号を読み出すことが可能になる。
【0110】
また、1実施例の増幅型固体撮像装置は、上記各相関2重サンプリング回路から上記第2信号線に順次出力される上記第1出力信号と第2出力信号との差分を得る差分手段を設けたので、上記各画素信号読み出し系列における増幅部や選択スイッチのオフセットばらつき等をキャンセルして、コラム毎のFPNが除去された高品位の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の相関2重サンプリング回路における回路図である。
【図2】 図1に示す相関2重サンプリング回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】 図1とは異なる相関2重サンプリング回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図4】 この発明の増幅型固体撮像装置における回路図である。
【図5】 図4における画素部の詳細な回路図である。
【図6】 図4に示す増幅型固体撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】 図4とは異なる増幅型固体撮像装置における回路図である。
【図8】 図7に示す増幅型固体撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】 従来の増幅型固体撮像装置の一例を示す回路図である。
【図10】 図9とは異なる従来の増幅型固体撮像装置における回路図である。
【図11】 図10における第1CDS回路の構成を示す図である。
【図12】 図10に示す増幅型固体撮像装置の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
51,72,101…クランプ容量、
52…信号線、
53,73,100…クランプスイッチ、
54,74…サンプルホールドスイッチ、
55,75,102…サンプルホールド容量、
56…タイミング発生回路、
61,91…2次元画素領域、
62…画素部、
63…第1垂直読み出し回路、
64…第2垂直読み出し回路、
65…光電変換部、
67…トランジスタ、
68…画素選択トランジスタ、
69…リセットトランジスタ、
70,92…垂直信号線、
71,93…第1CDS回路、
76…クランプパルス生成回路、
77,96…水平読み出し回路、
78,82,94,99…アンプ回路、
79,95…水平選択スイッチ、
80,97…水平信号線、
81,98…第2CDS回路。
Claims (5)
- クランプ電位を読み出してクランプすると共に入力される信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として出力するクランプ手段と、上記クランプ手段により出力された上記信号電位を表わす電位および上記クランプ電位をサンプルホールドするサンプルホールド手段とを有して、第1期間の前半において上記クランプ手段によって上記クランプ電位を読み出してクランプした後、上記第1期間の後半において上記信号電位を上記クランプ電位からの電位の変化量として上記クランプ手段より出力すると共に、上記クランプ手段より出力された上記信号電位を表わす電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドし、上記第1期間に続く第2期間の初期に上記クランプ手段によって上記クランプ電位を読み出してクランプし、第2期間の初期よりも後に上記クランプされたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドする相関2重サンプリング回路において、
上記第1期間の前半に、上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせる制御信号を生成する制御信号生成手段を備えたことを特徴とする相関2重サンプリング回路において、
上記制御信号生成手段によって生成される制御信号は、上記第2期間の初期よりも後に上記クランプ電位が上記サンプルホールド手段によってサンプルホールドされる前に、上記クランプ手段によって上記クランプ電位を読み出させると共に、この読み出されたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせるような制御信号である
ことを特徴とする相関2重サンプリング回路。 - 請求項1に記載の相関2重サンプリング回路において、
上記クランプ手段は、信号線に一方の電極が接続されたクランプ容量と、このクランプ容量の他方の電極と上記クランプ電位を供給する電源との間に介設されたクランプスイッチとを含んで構成され、
上記サンプルホールド手段は、上記クランプ容量の他方の電極に接続されたサンプルホールド容量と、上記クランプ容量とサンプルホールド容量との間に介設されたサンプルホールドスイッチとを含んで構成され、
上記制御信号生成手段によって生成される制御信号は、上記クランプスイッチのオンオフを制御するクランプパルス信号および上記サンプルホールドスイッチのオンオフを制御するサンプルホールドパルス信号である
ことを特徴とする相関2重サンプリング回路。 - 光電変換して得られた受光信号および基準信号としてのリファレンス信号を増幅して画素信号を出力する増幅型の画素部と、上記画素部からの画素信号を伝送する第1信号線と、上記第1信号線で伝送された画素信号を増幅する増幅部とで成る画素信号読み出し系列を複数有すると共に、上記複数の増幅部からの画素信号を伝送する第2信号線と、上記各増幅部と第2信号線との間に介設された選択スイッチと、上記選択スイッチのオンオフを制御して上記複数の画素信号読み出し系列からの画素信号を順次上記第2信号線に出力させる読み出し制御手段を備えた増幅型固体撮像装置において、
上記各画素信号読み出し系列における上記第1信号線と増幅手段との間に、請求項1あるいは請求項2に記載の相関2重サンプリング回路を介設したことを特徴とする増幅型固体撮像装置。 - 光電変換して得られた受光信号および基準信号としてのリファレンス信号を増幅して画素信号を出力する増幅型の画素部と、上記画素部からの画素信号を伝送する第1信号線と、上記第1信号線で伝送された画素信号を増幅する増幅部とで成る画素信号読み出し系列を複数有すると共に、上記複数の増幅部からの画素信号を伝送する第2信号線と、上記各増幅部と第2信号線との間に介設された選択スイッチと、上記選択スイッチのオンオフを制御して上記複数の画素信号読み出し系列からの画素信号を順次上記第2信号線に出力させる読み出し制御手段を備えた増幅型固体撮像装置において、
上記各画素信号読み出し系列における上記第1信号線と増幅手段との間に、請求項1あるいは請求項2に記載の相関2重サンプリング回路を介設し、
上記画素部は、第1期間の前半に上記受光信号とリファレンス信号との何れか一方を出力し、上記第1期間の後半に上記受光信号とリファレンス信号との何れか他方を出力するようになっており、
上記読み出し制御手段は、
上記第1期間の前半および上記第1期間に続く第2期間の初期において、総ての相関2重サンプリング回路に関して、上記クランプ手段に上記クランプ電位を読み出してクランプさせ、
上記第2期間の初期よりも後に、順次オンとなる選択スイッチに対応する相関2重サンプリング回路のクランプ手段に、当該選択スイッチのオン期間中に上記クランプ電位を読み出させる
クランプ制御信号を生成すると共に、
上記第1期間の前半に、上記総ての相関2重サンプリング回路に関して、上記クランプ制御信号に基づく上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせ、
上記第1期間の後半に、上記総ての相関2重サンプリング回路に関して、上記クランプ手段より出力された上記信号電位としての上記受光信号とリファレンス信号との差分を、上記クランプ電位からの電位の変化量として上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせ、
上記第2期間の初期よりも後に、上記クランプ制御信号に基づく上記クランプ手段による上記クランプ電位の読み出しと同時に、この読み出された上記クランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせてホールド電位をリセットさせると共に、その後各クランプ手段にクランプされたクランプ電位を上記サンプルホールド手段にサンプルホールドさせる
サンプルホールド制御信号を生成して、
上記選択スイッチのオン期間内における上記クランプ電位が上記サンプルホールド手段にサンプルホールドされる前には、上記受光信号とリファレンス信号との差分を上記クランプ電位からの電位の変化量で表す第1出力信号を上記第2信号線に出力し、上記選択スイッチのオン期間内における上記クランプ電位がサンプルホールドされた後には、上記クランプ電位である第2出力信号を上記第2信号線に出力するようになっている
ことを特徴とする増幅型固体撮像装置。 - 請求項3あるいは請求項4に記載の増幅型固体撮像装置において、
上記各相関2重サンプリング回路から上記第2信号線に順次出力される上記第1出力信号と第2出力信号との差分を得る差分手段を設けたことを特徴とする増幅型固体撮像装置。
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