JP3967406B2 - 部品検査システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンウエハー等の検査部品の欠陥(異物付着またはパターン欠陥等)の有無を検査したり、前記検査した部品を特定する情報および欠陥情報を蓄積管理して、前記蓄積した部品情報および欠陥情報を、その後で検査する部品の欠陥検出作業に利用することができる部品検査システムに関し、特に電子顕微鏡等で精密な検査を行う部品の検査システムに関する。
なお、本明細書において、単に「欠陥」と記載した場合の「欠陥」は、原則として検査部品の品質を低下させる異物付着、パターン欠陥等のあらゆる欠陥を含む意味で使用されるが、「異物」と「欠陥」を対で使用する場合の「異物」および「欠陥」は、それぞれ「異物付着による欠陥」および「異物付着以外の欠陥」の意味で使用される。また、本明細書において「パターン欠陥」は検査部品上に形成されたパターンの欠陥を意味し、異物の付着等の欠陥を含まない意味で使用される。
【0002】
【従来の技術】
この種の部品検査システムとして、従来、下記(J01)の技術が知られている。
(J01)予備検査で得た情報に基づいて詳細検査を行う部品検査システム(図72〜図76で説明する技術)
この部品検査システムは、市販の光学式の部品検査装置を用いて予備検出した部品の欠陥位置、大きさ等の予備検査情報を記憶し、前記予備検査情報を参考にして、レビュー装置によりレビュー(詳細検査)を行うシステムである。前記レビュー装置としては電子顕微鏡を用いたレビューSEM(Scan Electoron Manuscript、走査電子顕微鏡)や光学顕微鏡を用いた光学式レビュー装置等が使用される。
なお、本明細書において、「検査対象物の詳細検査を行って、欠陥(異物を含む)の具体的位置、形状、または分布状況等を知る」ことを「レビュー(Review)する」ということにする。
【0003】
前記電子顕微鏡を用いた「レビューSEM」はレビューSEM本体とこれに通信ケーブルで接続された「EWS」により構成されている。
また、レビューSEMのコントローラ(SEMControler、以下「SEMC」という)およびEWSは通信ケーブルで接続されており、同一のケースに収納されている。なお、前記SEMCに接続されたEWSを以下「SEMEWS」ということにする。
前記SEMEWSのディスプレイDEとSEMC(SEMControler)のディスプレイDとは前記同一のケースに支持されている。
【0004】
図72は前記種類の部品検査システムの従来例の概略説明図である。
図72において、光学式の異物検査装置01、光学式の欠陥検査装置02、情報蓄積用のDIFS(DefectImageFilingSystem)サーバ03、およびEWS(EnginearingWorkStation、エンジニアリングワークステーション)等はネットワーク(例えば、Ethernet)Nで接続されている。
前記光学式の異物検査装置01および光学式の欠陥検査装置02が検出するデータは、検査部品の異物および欠陥の位置および大きさに関するデータであり、データの形式はほぼ同様である。したがって、以下、前記異物検査装置01および欠陥検査装置02を総称して「予備検査装置(01,02)」とも記載することにする。
【0005】
前記光学式の異物検査装置01は、検査部品(ベアウエハーすなわち、パターンの形成されていないウエハー)を所定の検査位置にセットすると、異物の付着位置、異物の大きさ等を自動的に検出する機能を有している。このような異物検査装置としては、TENCOR社製のSurfscan6600、Surfscan7700が市販されている。前記異物検査装置01の検査結果として、異物の位置、大きさ等を記憶した異物情報ファイルが出力される。
また、前記光学式の欠陥検査装置02は、検査部品(パターンが形成されたウエハー)を所定の検査位置にセットすると、欠陥(付着異物、パターン欠陥、傷、等)の大きさおよび位置を自動的に検出する機能を有している。このような欠陥検査装置02としては、KLA社製の21XXが市販されている。前記欠陥検査装置02の検査結果として欠陥の位置大きさ等を記憶した欠陥情報ファイルが出力される。
前記異物検査装置01および欠陥検査装置02等の予備検査装置(01,02)により得られる異物情報ファイルおよび欠陥情報ファイルを以下「予備検査情報ファイル」ともいう。
【0006】
前記異物検査装置01および欠陥検査装置02によって得られた前記予備検査情報ファイル(異物情報ファイルおよび欠陥情報ファイル)は、それぞれ異物検査装置01および欠陥検査装置02の付属のコンピュータまたは前記DIFSサーバ03に記憶される。
前記予備検査情報ファイルには、製品番号、ロット、ウエハーID、工程、製造装置、日付、等の他に、異物や欠陥の個数、ウエハー上の位置、およびサイズなどが記憶される。
前記予備検査情報ファイルに記憶された予備検査情報は、例えば、図73に示すように表示可能である。
【0007】
図73は予備検査情報の表示例を示す図であり、図73Aは検査部品であるウエハーの外形および検査部品上の異物位置または欠陥位置を示す図、図73Bは異物番号または欠陥番号とその位置、大きさ等の情報を表形式で示す図である。
前記予備検査情報により、検査部品の製造工程の欠陥発生状況や傾向を把握することが可能である。このため、歩留管理システムでは、異物情報ファイルや欠陥情報ファイル等の予備検査情報ファイルが必要不可欠となっている。
すなわち、例えば1枚のベアウエハーに200〜300個の半導体を形成する半導体製造工程において、予備検査結果により精密検査の必要があると判断されるものに対しては、検査部品(ベアウエハー、半導体チップ形成過程のウエハー等)を精密に検査し、精密検査により得られた異物または欠陥が前記検査部品の品質を基準以下に低下させると考えられる場合には、その欠陥が発生した原因をつきとめ、原因を取り除く必要がある。
【0008】
前記予備検査情報により、製造工程に異常があると推測できる場合、具体的な異物・欠陥の形状や発生状況を知る(レビューする)ためにレビューSEMが使用される。前記予備検査情報に含まれる異物・欠陥の位置、大きさ等の情報を使用することによりレビューSEMで迅速にレビューすることができる。レビューSEMとしては、走査型電子顕微鏡を用いたレビューSEMや、光学式のレビューSEMを使用することが可能である。
前記レビューSEMを用いて検査部品をレビューする際、レビューSEMの試料ステージ(図示せず)に検査部品をセットし、レビューSEMの最初の観察倍率を例えば3000倍にセットする。そして、予め前記光学式の異物検査装置01または欠陥検査装置02により得られた異物または欠陥の位置情報およびサイズ情報(以下、「光学式検査情報」という)をSEMEWSに読み込む。このとき、前記SEMEWSに接続されたディスプレイDEには前記図73A、図73Bに示す画像が表示される。
オペレータは前記図73A、図73Bの画像を見て、検査部品の品質に悪影響を与えそうな異物番号、または欠陥番号をリストアップし、レビューしたい異物番号または欠陥番号を手動入力で指定する。
【0009】
レビューSEMの試料ステージを、指定された異物番号または欠陥番号の位置情報に応じて移動し、指定された異物または欠陥のSEM画像(SEMにより撮像された画像)が前記ディスプレイDの中央に表示されるように、検査部品の位置を移動させる。
そして、レビューSEMにより指定された異物または欠陥の電子顕微鏡画像を前記ディスプレイD上に表示する。その際、光学顕微鏡による予備検査で得られた検査部品上の異物または欠陥の位置情報と、レビューSEMの試料ステージにセットされた検査部品上の異物または欠陥の座標と一致していれば、前記指定された異物または欠陥はディスプレイDの中央に表示されることになる。前記予備検査で得られた検査部品上の異物または欠陥の位置情報と、レビューSEMの試料ステージにセットされた検査部品上の異物または欠陥の座標とが不一致の場合にはレビューSEMの試料ステージ上の試料のXY座標を補正する必要が生じる。
【0010】
一般には光学顕微鏡による予備検査で得られた検査部品上の異物または欠陥の位置情報と、SEMの試料ステージにセットされた検査部品上の異物または欠陥の座標とがずれている。このため、最初は、前記指定された異物または欠陥はディスプレイDの中央には表示されない。一般には、図74Aのように、ディスプレイDの中央からずれた位置に異物または欠陥が表示されることになる。この図74Aの画像は異物または欠陥の、例えば3000倍の画像であるが、この様に異物または欠陥が中央からずれた状態で、例えば10000倍、30000倍に拡大すると、異物または欠陥画像が視野の外に出て観察不可能となる。したがって、異物または欠陥を高倍率で観察するために拡大する場合は、異物または欠陥はディスプレイDの中心位置に表示しておく必要がある。
【0011】
図74はオペレータが指定した異物または欠陥のディスプレイD上のSEM画像の説明図で、図74Aはオペレータが指定した後の最初のディスプレイD上の異物または欠陥表示画像、図74Bは図74Aの異物または欠陥をディスプレイD中央に表示した画像、図74Cは図74Bの拡大画像を示している。
オペレータは、図74Aの画像が表示された場合、異物または欠陥と共に表示されている十字状のカーソルDkの中心をマウスにより異物または欠陥画像の中心点に移動させて左クリックを行う。そうすると、前記カーソルDkの移動量に応じて試料ステージ(図示せず)が移動して、図74Bに示すように、異物または欠陥はディスプレイDの中心に移動する。
前記図74Bの状態で異物または欠陥画像の拡大を行うと図74Cに示すようになる。この図74Cの状態でオペレータは、異物または欠陥の観察をすることにより、検査部品の異物または欠陥の発生原因、種類等をレビューすることができ、欠陥の原因を特定したり、それが致命的な欠陥であるか否かなどを判断することができる。
【0012】
前記図74で説明した検査部品の平面の観察だけでは検査部品の異物または欠陥の判断が正確に行えない場合には、検査部品を鉛直軸周りに回転、または水平軸周りに傾斜させて異物または欠陥の観察を行うことがある。
(回転像の観察)
図75は前記図74Cの異物または欠陥画像を鉛直軸(前記レビューSEMの電子ビームに平行な軸)周りに60°傾斜させた状態で観察する場合の説明図であり、図75Aは回転角度θ=0°の状態(前記図74Cの状態)を示す図、図75Bは前記図75Aの状態から10°回転させたθ=10°の状態を示す図、図75Cは前記図75Bの状態で検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥をディスプレイDの中心位置に移動させた状態を示す図、図75Dは前記図75Cの状態から10°回転させたθ=20°の状態を示す図、図75Eは前記図75Dの状態で検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥をディスプレイDの中心位置に移動させた状態を示す図、である。
図75Aに示す異物または欠陥画像をθ=60°回転させて観察したい場合、前記図75Aの異物または欠陥が回転中心に配置されている場合には、図75Aの状態からいきなりθ=60°回転させても、異物または欠陥は視野の外に出ることはない。しかしながら、図75Aの異物または欠陥が回転中心からずれて配置されている場合には、いきなりθ=60°回転させると、視野の外に出てしまい、観察不可能となる。
【0013】
そこで、図75に示すように、検査部品保持部材を先ず10°だけ回転させたとき図75Aに示す異物または欠陥が視野の中心からずれて図75Bの状態になった場合、前記検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥を図75Cに示すように、視野の中心位置に移動させる。
次に検査部品保持部材をさらに10°だけ回転させてθ=20°にしたとき、前記図75Cに示す異物または欠陥が視野の中心からずれて図75Dの状態になった場合、前記検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥を図75Eに示すように、視野の中心位置に移動させる。
このような操作をオペレータが繰り返し実行することにより、最終的に60°回転した画像を観察することができる。
この状態で検査部品の異物または欠陥の発生原因、種類等をレビューすることができる。
【0014】
(傾斜像の観察)
図76は前記図74Cの異物または欠陥画像を水平軸(レビューSEMの電子ビームに垂直な軸)周りに45°傾斜させた状態で観察する場合の説明図であり、図76Aは傾斜角度ψ=0°の状態(前記図74C、図75Aの状態)を示す図、図76Bは前記図76Aの状態から5°傾斜させたψ=5°の状態を示す図、図76Cは前記図76Bの状態で検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥をディスプレイDの中心位置に移動させた状態を示す図、図76Dは前記図76Cの状態から更に5°傾斜させたψ=10°の状態を示す図、図76Eは前記図76Dの状態で検査部品保持部材を平行移動させて異物または欠陥をディスプレイDの中心位置に移動させた状態を示す図、である。
前記図76Aに示す異物または欠陥画像をψ=45°傾斜させて観察したい場合、前記図75で説明した場合と同様の理由により、いきなりψ=45°傾斜させずに、傾斜角度ψを一定角度づつ、例えば前記5°づつ増加させては異物または欠陥を視野の中心に移動させる操作を繰り返し行うことにより、ψ=45°傾斜した異物または欠陥画像を観察することができる。
なお、前記図76に示すように検査部品を傾斜させる場合には、検査部品保持部材上の検査部品の異物または欠陥の位置が検査部品保持部材の傾斜軸からの距離が大きい程、一定の傾斜角度に対応する異物または欠陥の位置ずれ量が大きくなるので、前記距離に応じて、傾斜角度のψの増加量を小さくする必要がある。
【0015】
オペレータは、レビューSEMを用いて、前記図73〜図76等に示す方法により得られたレビュー結果により、異物や欠陥を様々な観点(たとえば、異物・欠陥の原因別、形状別、状態別等の観点)から分類する。この分類結果は歩留管理システムで重要な情報として利用される。
【0016】
また、従来の部品検査システムにおいて、次の技術(J02)が知られている。(J02)測長SEMにより測定された検査部品のパターンの寸法を検査する技術この(J02)の技術においては、検査部品である半導体ウエハーの製造工程のリソ工程やエッチング工程での加工状況をモニタするために、測長SEMが使用されている。測長SEMを使用し、ウエハー上の特定の測定点の線幅や穴径等をモニタすることにより、プロセスの異常を検出することが可能である。測長結果として、測長データが出力されるが、測長データは、製品番号、ロット、ウエハーID、工程、製造装置、日付等の他に、測定した点数、各測定点の位置と線幅等から構成される。
測長データにより、製造プロセスの状況や傾向を把握することができるため、生産管理システムでは、測長データが必要不可欠となっている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
(前記(J01)の問題点)
前記(J01)の技術では次の問題点がある。
(a)レビューSEMでレビューするために、オペレータが欠陥箇所を一々リストアップし、レビューする箇所を指定する必要があり、必ずオペレータの関与が必要である。
(b)観察結果に基づき異物または欠陥を特定、分類する場合、オペレータの関与が必要である。オペレータには個人差があり、分類にばらつきが生じる。
(c)観察するに当って、ステージの回転、傾斜が必要になるがこれらの操作を行うと、視野が逃げるので、オペレータがセンタリング操作をする必要がある。
(d)また、観察するに当って、適切な倍率の変更を行う必要があり、オペレータの操作が必要である。
(e)レビュー(詳細検査)の結果を分類してDIFSサーバに記憶させる場合、オペレータによる知識の差や能力差があり、また、主観的な判断によるところも多いので、分類にバラツキが生じ、結果として分類の信頼性が低くなる傾向にある。
(前記(J02)の問題点)
(f)測長SEMでは、検査部品を傾斜することができないので、真上から見た線幅や穴径等の平面的な測定に限定され、加工における段差や高さ、深さ、膜厚等が測定できない。
【0018】
本発明は前述の事情(及び検討結果)に鑑み、下記(O01)〜(O013)の記載内容を課題とする。
(O01)部品検査システムにおけるオペレータの操作量を減少させること。
(O02)レビューSEMにおいて検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから自動的に読み込めるようにすること。
(O03)レビューSEMにおいて、予備検査情報の中からレビューの必要がある欠陥を自動的に選択し、前記選択した欠陥のみをレビューすることによりレビュー時間を短縮すること。
(O05)レビューSEMにおいて、レビューする欠陥の前記予備検査情報に含まれる位置情報に基づいて、前記選択された欠陥をレビュー位置に自動的に移動させることができるようにすること。
(O06)レビューSEMにおいて、検査部品に設定された観察位置に自動的に移動させることができるようにすること。
(O07)検査部品の厚さ方向測長部分の寸法を自動的に算出できるようにすること。
(O08)レビュー位置に移動した欠陥の中心位置のずれを測定し、前記欠陥を顕微鏡画像の中心位置に自動的に移動させることができるようにすること。
(O09)顕微鏡画像から欠陥が外れることなく、顕微鏡画像を指定回転角度だけ自動的に回転させることができるようにすること。
(O010)顕微鏡画像から欠陥が外れることなく、顕微鏡画像を指定傾斜角度だけ自動的に傾斜させることができるようにすること。
(O011)顕微鏡画像上に表示される欠陥を自動的に適切な大きさで表示できるようにすること。
(O012)レビューした欠陥の分類を容易に行うことができるようにすること。
(O013)前記(O08)〜(O011)を観察点について実行し、レビューした画像の異常を検出し、異常形状の分類を容易に行うことができるようにすること。
【0019】
【課題を解決するための手段】
次に、前記課題を解決するために案出した本発明を説明するが、本発明の要素には、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。
なお、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではない。
【0020】
(第1発明)
前記課題を解決するために、本出願の第1発明の部品検査システムは、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A01)予備検査された検査部品(W)を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品(W)に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品(W)を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品(W)に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
(A02)真空検査室(6)と、前記真空検査室(6)内に配置された検査部品保持部材(65)を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材(65)に保持された検査部品(W)の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブル(56+63)と、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
(A03)前記検査部品保持部材(65)にセットされる検査部品(W)の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段(C41)と、前記部品検索情報入力手段(C41)により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品(W)の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
(A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
(A05)前記検査部品保持部材(65)に保持された検査部品(W)がXY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブル(56+63)を移動させる検査部品移動手段、
(A06)前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出するセット時座標位置ずれ量検出手段と、前記検出された位置ずれ量だけ前記検査部品(W)をXY座標上で移動および回転させて前記部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる基準点一致用移動手段とを有するアライメント補正手段、
(A012)前記検査部品(W)がパターンを有し且つ前記部品位置基準点の位置ずれ量を検出するため専用のマークを有さず、前記パターン上の特定のパターン上に前記部品位置基準点が設定されたウエハーである場合に、前記検査部品(W)の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる前記アライメント補正手段。
【0021】
(第1発明の作用)
前述の構成を備えた本出願の第1発明の部品検査システムでは、検査部品情報データベースは、予備検査された検査部品(W)の部品検索情報、検査部品(W)に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を有する予備検査情報と、前記検査部品(W)に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報とを記憶する。
前記レビュー装置の真空検査室(6)内に配置されたXYテーブル(56+63)は、検査部品保持部材(65)を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材(65)に保持された検査部品(W)の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させる。詳細検査用の顕微鏡の顕微鏡画像撮影手段は、は、顕微鏡画像倍率決定手段が決定した顕微鏡画像倍率に応じた顕微鏡画像を撮影(デジタルデータとして記憶)する。
【0022】
前記検査部品保持部材(65)にセットされる検査部品(W)部品検索情報は、前記レビュー装置の部品検索情報入力手段(C41)により入力される。前記部品検索情報入力手段(C41)は、マニュアル入力手段、または自動入力手段により構成することが可能である。前記部品検索情報入力手段(C41)は、マニュアル入力手段により構成する場合には、例えば、ディスプレイ、前記ディスプレイに部品検索情報入力画面を表示する手段、キーボード、およびキーボードからの入力を記憶する手段により構成することができる。また、前記部品検索情報入力手段(C41)は、自動入力手段により構成する場合には例えば、検査部品(W)が収納されたカセット(13)に付けられたバーコード情報を読取る手段(16)により構成することができる。
【0023】
レビュー装置の予備検査情報読込手段(C42)は、前記部品検索情報入力手段(C41)により入力された部品検索情報に対応する検査部品(W)の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む。
したがって、レビュー装置により検査部品(W)の詳細検査であるレビューを行う際、検査部品(W)の予備検査情報(例えば、検査部品(W)のサイズ、欠陥のサイズ、位置情報等)を用いることができる。
前記レビュー装置の前記予備検査情報読込手段(C42)により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥に関するレビューを行うことができる。レビュー情報登録手段(C43)は、前記レビューにより得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させる。したがって、前記検査部品情報データベースに記憶されたレビュー情報は、検査部品情報データベースに接続可能なコンピュータから利用することが可能である。
【0024】
検査部品移動手段は、前記検査部品保持部材(65)に保持された検査部品(W)がXY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブル(56+63)を移動させる。
アライメント補正手段は、セット時座標位置ずれ量検出手段および基準点一致用移動手段を有する。前記セット時座標位置ずれ量検出手段は、前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出する。前記基準点一致用移動手段は、前記検出された位置ずれ量だけ前記検査部品(W)をXY座標上で移動させて前記部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる。
したがって、検査部品(W)の所定の検査箇所(予備検査で検出された検査部品(W)上の欠陥、異物)のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記検査箇所のXY座標位置とがずれていた場合でも、前記検査箇所をレビュー位置に正確に移動させることができる。
前記アライメント補正手段の前記セット時座標位置ずれ量検出手段は前記ベアウエハーが部品保持部材にセットされたときに、前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記算出された部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出する。前記基準点一致用移動手段は、前記検出された位置ずれ量だけ前記検査部品(W)をXY座標上で移動させて前記部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる。
前記検査部品(W)がパターンを有し且つ前記部品位置基準点の位置ずれ量を検出するため専用のマークを有さず、前記パターン上の特定のパターン上に前記部品位置基準点が設定されたウエハーである場合に、前記アライメント補正手段は、前記検査部品(W)の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる。
したがって、ベアウエハー(W)の所定の検査箇所の座標(予備検査で検出された検査部品(W)上の欠陥、異物の位置の座標)と、レビュー装置にセットされた検査部品(W)上の検査箇所の座標とがずれている場合でも、前記検査箇所をレビュー位置に正確に移動させることができる。
【0025】
(第1発明の実施の形態1)
第1発明の部品検査システムの実施の形態1は、前記第1発明または後述する第2発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A07)詳細検査用の走査型電子顕微鏡により構成される前記レビュー装置、
(A08)走査画像倍率決定手段が決定した走査画像倍率に応じた走査範囲の前記検査箇所を電子ビームにより走査する電子ビーム走査装置(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6〜E8)と、前記電子ビーム走査装置で走査された前記検査部品(W)表面から放出される放出粒子を検出する放出粒子検出装置(88)と、前記電子ビームの走査位置および前記走査位置に対応した前記放出粒子の検出値により電子ビームの走査面内の走査画像を作成する走査画像撮影手段(画像をデジタル化して記憶する手段)と、を有する前記レビュー装置。
【0026】
(第1発明の実施の形態1の作用)
第1発明の部品検査システムの実施の形態1では、詳細検査用のレビュー装置は、走査型電子顕微鏡により構成される。
電子ビーム走査装置(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6〜E8)は、顕微鏡画像倍率決定手段が決定した顕微鏡画像倍率に応じた走査範囲の前記検査箇所を電子ビームにより走査する。
放出粒子検出装置(88)は、前記電子ビーム走査装置(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6〜E8)で走査された前記検査部品(W)表面から放出される放出粒子を検出する。顕微鏡画像撮影手段は、前記電子ビームの走査位置および前記走査位置に対応した前記放出粒子の検出値により電子ビームの走査面内の走査画像(電子顕微鏡画像)をデジタル化して記憶する。
【0027】
(第1発明の実施の形態2)
第1発明の部品検査システムの実施の形態2は、前記第1発明または後述する第2発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A09)詳細検査用の光学顕微鏡により構成される前記レビュー装置、
(A010)前記所定の検査箇所の光学画像を撮影する光学画像撮影手段を有する前記レビュー装置。
【0028】
(第1発明の実施の形態2の作用)
第1発明の部品検査システムの実施の形態2では、詳細検査用の前記レビュー装置は、光学顕微鏡により構成される。前記レビュー装置の光学画像撮影手段は、前記所定の検査箇所の光学画像を撮影する。
【0033】
第1発明の実施の形態1
第1発明の部品検査システムの実施の形態1は、前記第1発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A013)前記検査部品(W)が複数の同一のチップパターンを有し前記各チップパターン上の特定のパターンにそれぞれ部品位置基準点が設定されているウエハーである場合に、前記検査部品(W)の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる前記アライメント補正手段。
【0034】
第1発明の実施の形態1の作用)
第1発明の部品検査システムの実施の形態1では、前記検査部品(W)が複数の同一のチップパターンを有し前記各チップパターン上の特定のパターンにそれぞれ部品位置基準点が設定されているウエハーである場合に、前記アライメント補正手段は、前記検査部品(W)の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる。
【0035】
(第2発明)
また、本願の第2発明の部品検査システムは、前記構成要件(A 01 )〜(A 06 )および下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A014)前記部品位置基準点が前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された欠陥上に設定された前記アライメント補正手段。
【0036】
第2発明の作用)
第2発明の部品検査システムでは、前記部品位置基準点が前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された欠陥上に設定される。
前記アライメント補正手段は、前記検査部品(W)の欠陥上に設定された部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる。
したがって、前記予備検査装置で検出された欠陥のxy座標位置を用いて、前記欠陥をレビュー装置のレビュー位置に正確に移動させることができる。
【0045】
(第3発明)
また、本出願の第3発明の部品検査システムは、前記構成要件(A 01 )〜(A 05 および下記の構成要件(A 015 ),(A 019 を備えたことを特徴とする。
(A 015 )前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出するセット時座標位置ずれ量検出手段および、前記検査部品位置ずれ量に応じて前記検査部品移動時の前記部品位置基準点の移動後の目標座標位置を補正する目標座標位置補正手段、
(A019)前記部品位置基準点が前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された欠陥上に設定され、前記予備検査装置上の前記欠陥のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記欠陥のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出する前記セット時座標位置ずれ量検出手段。
【0046】
第3発明の作用)
第3発明の部品検査システムでは、前記部品位置基準点が前記検査部品(W)の予備検査装置で検出された欠陥上に設定される。前記セット時座標位置ずれ量検出手段は、前記予備検査装置上の前記欠陥のxy座標位置と、前記検査部品保持部材(65)にセットされたときの前記欠陥のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出する。
目標座標位置補正手段は、前記検査部品位置ずれ量に応じて前記検査部品移動時の前記欠陥(部品位置基準点)の移動後の目標座標位置を補正する。
前記検査部品移動手段は、前記検査部品(W)をXY平面上で移動させる際、前記部品位置基準点に設定された欠陥が、XY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブル(56+63)を移動させる。
したがって、検査部品(W)の所定の検査箇所の座標(予備検査で検出された検査部品(W)上の欠陥、異物の位置の座標)と、レビュー装置にセットされたときの検査部品(W)上の検査箇所の座標とがずれていた場合でも、前記検査箇所をレビュー位置に正確に移動させることができる。
【0067】
第4発明
本出願の第4発明の部品検査システムは、前記構成要件(A01)〜(A04)および下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A041)前記レビュー位置に移動した欠陥の顕微鏡画像上で、顕微鏡画像の中心位置に対する前記欠陥の中心位置の位置ずれ量を測定する欠陥中心位置ずれ量測定手段と、前記欠陥を前記測定した欠陥中心位置ずれ量だけ顕微鏡画像の中心位置に移動させる欠陥中心位置移動手段とを有する自動センタリング手段(C11)
(A020)前記X軸およびY軸に垂直な回転軸周りの前記検査部品保持部材(65)の回転位置を調節可能な回転テーブル(64)、
(A021)前記回転テーブル(64)の回転角度を指定する回転角度指定手段、
(A042)前記回転角度指定手段により指定された回転角度である指定回転角度だけ前記回転テーブル(64)を回転させる際、単位回転角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記回転台を前記指定回転角度だけ回転させる回転制御手段と、前記単位回転角度を決定する単位回転角度決定手段と、前記回転テーブル(64)が前記単位回転角度回転する度に前記自動センタリング手段(C11)を作動させる回転時センタリング作動手段とから構成される回転像追尾手段(C13)。
【0068】
第4発明の作用)
本出願の第4発明の部品検査システムでは、自動センタリング手段(C11)は欠陥中心位置ずれ量測定手段および欠陥中心位置移動手段を有する。前記欠陥中心位置ずれ量測定手段は、レビュー位置に移動した欠陥の顕微鏡画像上で、顕微鏡画像の中心位置に対する前記欠陥の中心位置のずれを測定する。前記欠陥中心位置移動手段は、前記欠陥を前記測定した欠陥中心位置ずれ量だけ顕微鏡画像の中心位置に移動させる。
したがって、前記自動センタリング手段により欠陥画像は常に顕微鏡画像の中心位置に表示されることになるので、欠陥の観察を行い易い。
【0070】
また、本出願の第4発明の部品検査システムでは、回転テーブル(64)は、前記X軸およびY軸に垂直な回転軸周りの前記検査部品保持部材(65)の回転位置を調節可能である。回転角度指定手段は、前記回転テーブル(64)の回転角度を指定する。前記回転角度指定手段により指定された回転角度である指定回転角度だけ前記回転テーブル(64)を回転させる際、回転制御手段は、単位回転角度決定手段が決定する単位回転角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記回転台を前記指定回転角度だけ回転させる。
回転像追尾手段(C13)を構成する回転時センタリング作動手段(C11)は、前記回転テーブル(64)が前記単位回転角度回転する度に前記自動センタリング手段(C11)を作動させる。したがって、回転像追尾手段(C13)により、顕微鏡画像から欠陥が外れることなく、回転テーブル(64)を前記指定回転角度だけ回転させることができる。
【0071】
第5発明
本出願の第5発明の部品検査システムは、前記構成要件(A01)〜(A04),(A041)および下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A035)前記顕微鏡の光軸に垂直な傾斜用軸線周りの前記検査部品保持部材(65)の傾斜位置を調節可能な傾斜台(37)、
(A036)前記傾斜台(37)の傾斜角度を指定する傾斜角度指定手段、
(A043)前記傾斜角度指定手段により指定された傾斜角度である指定傾斜角度だけ前記傾斜台(37)を傾斜させる際、単位傾斜角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記傾斜台(37)を前記指定傾斜角度だけ傾斜させる傾斜制御手段と、前記単位傾斜角度を決定する単位傾斜角度決定手段と、前記傾斜台(37)が前記単位傾斜角度傾斜する度に前記自動センタリング手段(C11)を作動させる傾斜時センタリング作動手段とから構成される傾斜像追尾手段(C12)。
【0072】
第5発明の作用)
本出願の第5発明の部品検査システムでは、傾斜台(37)は、前記顕微鏡の光軸に垂直な傾斜用軸線周りの前記検査部品保持部材(65)の傾斜位置を調節可能である。傾斜角度指定手段は、前記傾斜台(37)の傾斜角度を指定する。前記傾斜角度指定手段により指定された傾斜角度である指定傾斜角度だけ前記傾斜台(37)を傾斜させる際、傾斜制御手段は、単位傾斜角度決定手段が決定する単位傾斜角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記傾斜台(37)を前記指定傾斜角度だけ傾斜させる。
傾斜像追尾手段(C12)を構成する傾斜時センタリング作動手段は、前記傾斜台(37)が前記単位傾斜角度傾斜する度に前記自動センタリング手段(C11)を作動させる。したがって、傾斜像追尾手段(C12)は、顕微鏡画像から欠陥が外れることなく、傾斜台(37)を前記指定傾斜角度だけ回転させることができる。
【0089】
第6発明
本出願の第6発明の部品検査システムは、前記構成要件(A01)〜(A04)および下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A054)前記真空検査室(6)に隣接して設けられたカセット載置部と、前記カセット載置部に載置されたカセット(13)内の検査部品(W)を取出して前記検査部品保持部材(65)に搬送するとともに検査が終了した検査部品(W)を前記検査部品保持部材(65)から前記カセット(13)に搬送する検査部品搬送装置(19〜28+D3〜D6+M3〜M6)と、を有する前記レビュー装置、
(A055)前記カセット(13)内の検査部品(W)に関する予備検査情報を検索可能な検索情報が検出可能に設けられたカセット(13)が前記カセット載置部に載置された場合に、前記検索情報を検出する検索情報検出装置(16)を有する前記検査部品(W)の前記部品検索情報入力手段(C41)。
【0090】
前記検索情報検出装置としては、前記カセット(13)に貼られたバーコードを読み取る光学式のバーコードリーダや、磁気カード読取装置、ICメモリカード読取装置、等の従来公知の種々のり情報読取装置を使用することができる。
【0091】
第6発明の作用)
本出願の第6発明の部品検査システムでは、前記レビュー装置の前記真空検査室(6)に隣接して設けられたカセット載置部に検査部品(W)を収納したカセット(13)が載置される。検査部品搬送装置(19〜28+D3〜D6+M3〜M6)は、前記カセット載置部に載置されたカセット(13)内の検査部品(W)を取出して前記検査部品保持部材(65)に搬送するとともに検査が終了した検査部品(W)を前記検査部品保持部材(65)から前記カセット(13)に搬送する。
前記カセット(13)内の検査部品(W)に関する予備検査情報を検索可能な検索情報が検出可能に設けられたカセット(13)が前記カセット載置部に載置された場合、検索情報検出装置(16)を有する前記検査部品(W)の部品検索情報入力手段(C41)は、前記検索情報を検出する。
レビュー装置の予備検査情報読込手段(C42)は、前記部品検索情報入力手段(C41)により検出された検索情報により、前記検査部品情報データベースから検査部品(W)の予備検査情報を読み込む。
【0092】
第6発明の実施の形態1)
本出願の第6発明の部品検査システムの実施の形態1は、前記第6発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A056)前記カセット(13)外面に貼られたラベルに印刷された前記検索情報を表すバーコードを読取るバーコードリーダにより構成された前記検索情報検出装置(16)。
【0093】
第6発明の実施の形態1の作用)
第6発明の実施の形態1の部品検査システムでは、バーコードリーダにより構成された前記検索情報検出装置(16)を有する部品検索情報入力手段(C41)は、前記カセット(13)外面に貼られたラベルに印刷された前記検索情報を表すバーコードを読取る。
【0094】
第7発明
本出願の第7発明の部品検査システムは、前記構成要件(A01)〜(A04)および下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A057)前記レビュー位置の検査部品に対するX線分析を行うX線分析装置を有する前記レビュー装置、
(A058)X線分析の実行が指定されているか否かを判断するX線分析実行判別手段、
(A059)X線分析の実行が指定されている場合にX線分析を自動的に実行するX線分析自動実行手段。
【0095】
第7発明の作用)
本出願の第7発明の部品検査システムでは、前記レビュー装置は、前記レビュー位置の検査部品に対するX線分析を行うX線分析装置を有する。X線分析実行判別手段は、X線分析の実行が指定されているか否かを判断する。X線分析自動実行手段は、X線分析の実行が指定されている場合にX線分析を自動的に実行する。
【0096】
【実施の形態】
次に、前記「課題を解決するための手段」の欄で説明した前記第1〜第13発明の実施の形態以外の、本発明の実施の形態について説明する。
(本発明の実施の形態1)
本発明の部品検査システムの実施の形態1は、前記第1〜第13発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A001)前記検査部品情報データベースを有し、前記レビュー装置にネットワークを介して接続されたDIFSサーバ、
(A002)前記レビュー情報をDIFSサーバに送信するレビュー情報送信手段を備えた前記レビュー装置。
【0097】
(本発明の実施の形態1の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態1では、前記レビュー装置にネットワークを介して接続されたDIFSサーバが前記検査部品情報データベースを有している。レビュー情報送信手段を備えた前記レビュー装置は、前記レビュー情報をDIFSサーバに送信する。
【0098】
(本発明の実施の形態2)
本発明の部品検査システムの実施の形態2は、前記第1〜第12発明において下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A003)検査部品(W)の部品検索情報を検出する部品検索情報検出手段と、前記検査部品(W)を予備検査して前記検査部品(W)に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報等の予備検査情報を出力する予備検査情報出力手段と、前記部品検索情報および予備検査情報を検査部品情報データベースに送信する送信手段とを有する予備検査装置(1,2)、
(A004)前記予備検査装置(1,2)から送信された予備検査情報を記憶する前記検査部品情報データベース。
【0099】
(本発明の実施の形態2の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態で2は、予備検査装置(1,2)の部品検索情報検出手段は、検査部品(W)の部品検索情報を検出する。予備検査情報出力手段は、前記検査部品(W)を予備検査して前記検査部品(W)に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報等の予備検査情報を出力する。送信手段を有する予備検査装置(1,2)は、前記部品検索情報および予備検査情報を検査部品情報データベースに送信する。
前記検査部品情報データベースは、前記予備検査装置(1,2)から送信された予備検査情報を記憶する。
【0100】
(本発明の実施の形態3)
本発明の部品検査システムの実施の形態3は、前記本発明の実施の形態2において、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A005)光学顕微鏡により構成された前記予備検査装置(1,2)。
【0101】
(本発明の実施の形態3の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態3では、前記予備検査装置(1,2)が光学顕微鏡により構成されているので、電子顕微鏡を用いたレビュー装置を使用する場合に比較して拡大倍率は低くなるが、予備検査の作業時間が短縮される。
【0102】
(本発明の実施の形態4)
本発明の部品検査システムの実施の形態4は、前記本発明の実施の形態2ないし4のいずれかの部品検査システムにおいて、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A006)前記レビューSEMにより構成された前記予備検査装置(1,2)。
【0103】
(本発明の実施の形態4の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態4では、前記予備検査装置(1,2)が前記レビューSEMにより構成されているので、レビューSEM以外に別途予備検査装置(1,2)をそろえる必要がない。
【0104】
(本発明の実施の形態5)
本発明の部品検査システムの実施の形態5は、前記本発明の実施の形態2ないし4のいずれかの部品検査システムにおいて、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A007)予備検査を行う前記検査部品(W)を複数の検査部品(W)が収納された検査部品収納カセット(13)から順次取り出して検査位置にセットする検査部品取出手段、前記検査部品収納カセット(13)から取り出す検査部品(W)が収納されていた位置を検出する取出位置検出手段、および前記検査部品収納カセット(13)に表示された前記検査部品収納カセット(13)内の検査部品(W)の部品検索情報を読み取る光学式読取手段により構成された前記部品検索情報検出手段。
【0105】
(本発明の実施の形態5の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態5では、検査部品取出手段は、予備検査を行う前記検査部品(W)を複数の検査部品(W)が収納された検査部品収納カセット(13)から順次取り出して検査位置にセットする。取出位置検出手段は、前記検査部品収納カセット(13)から取り出す検査部品(W)が収納されていた位置を検出する。光学式読取手段により構成された前記部品検索情報検出手段は、前記検査部品収納カセット(13)に表示された前記検査部品収納カセット(13)内の検査部品(W)の部品検索情報を読み取る。
【0106】
(本発明の実施の形態6)
本発明の部品検査システムの実施の形態6は、前記本発明の実施の形態5記載の部品検査システムにおいて、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A008)前記カセットIDに対応する検査部品収納カセット(13)内に収納され検査部品(W)の部品検索情報を有する前記検査部品情報データベース、
(A009)前記取出位置検出手段の検出位置に応じた部品検索情報を前記検査部品情報データベースから読出すカセット内検査部品情報読出手段により構成された前記部品検索情報検出手段。
【0107】
(本発明の実施の形態6の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態6では、前記検査部品情報データベースは、前記カセットIDに対応する検査部品収納カセット(13)内に収納され検査部品(W)の部品検索情報を有する。カセット内検査部品情報読出手段により構成された前記部品検索情報検出手段は、前記取出位置検出手段の検出位置に応じた部品検索情報を前記検査部品情報データベースから読出す。
【0108】
(本発明の実施の形態7)
本発明の部品検査システムの実施の形態7は、前記第1〜第12発明または本発明の実施の形態2〜6記載の部品検査システムにおいて、下記の構成要件を備えたことを特徴とする。
(A0010)前記検査部品情報データベースに接続可能なクライアント、
(A0011)前記クライアントからの情報要求信号に応じてデータベースに記憶した情報を前記クライアントに送信する前記検査部品情報データベース。
【0109】
(本発明の実施の形態7の作用)
本発明の部品検査システムの実施の形態7では、クライアントは、前記検査部品情報データベースに接続可能である。前記検査部品情報データベースは、前記クライアントからの情報要求信号に応じてデータベースに記憶した情報を前記クライアントに送信する。
したがって、クライアントは、検査部品情報データベースに蓄積された情報を利用することが可能である。
【0110】
(実施例)
図1は本発明の部品検査システムの実施例1の全体説明図である。
図1において、光学式の異物検査装置1、光学式の欠陥検査装置2、情報蓄積用のDIFS(DefectImageFilingSystem)サーバ3、およびEWS(Enginearing WorkStation)等はネットワーク(例えば、Ethernet)Nで接続されている。
前記光学式の異物検査装置1、光学式の欠陥検査装置2は、前記図72で説明した従来のものと同じ市販の装置であり、本実施例では予備検査装置(1,2)として使用されている。予備検査装置(1,2)は、詳細な検査を行う前に、あらかじめ、検査部品の異物、欠陥等の位置、サイズを検出するのに使用する装置である。本実施例では前記予備検査装置(1,2)の検査結果得られた情報を「予備検査情報」ということにする。
前記各装置の機能は次のとおりである。
(1)異物検査装置1:
異物検査装置1は、ウエハー上の異物(塵など)を自動的に検出し、異物の位置およびサイズをファイルする機能(整理して記憶する機能)および前記ファイルされた結果、すなわち予備検査情報をDIFSサーバ3に送信する機能を有している。
(2)欠陥検査装置2:
欠陥検査装置2は、ウエハー上の異物あるいはパターン欠陥を自動的に検出し、欠陥の立置およびサイズをファイルする機能および前記ファイルされた結果、すなわち予備検査情報をDIFSサーバ3に送信する機能を有している。
【0111】
(3)DIFSサーバ3:
DIFSサーバ3は、前記予備検査装置(1,2)から送信された予備検査情報を分類して記憶する機能、およびレビューSEMから送信される、欠陥画像、欠陥に関する種々の情報、欠陥の分類情報等のレビュー情報(詳細検査結果、レビューSEMに装着されたEDSによるX線分析結果等を含む)を記憶する。また、DIFSサーバ3は、他の装置から送信されたデータ(テスタによるテスト結果、すなわち、抵抗値等)や、CVD装置やエッチング装置などの製造設備から得られるプロセス情報(反応炉温度、製造プロセスで使用したガスの種類、ガス流量等)を分類した状態で記憶する機能を有している。
また、DIFSサーバ3は、他の装置からのデータ要求信号に応じて要求されたデータを送信する機能を有する。
DIFSサーバで予備検査情報を管理することにより、各検査装置毎に予備検査情報を保存する必要がなくなり、予備検査情報管理(バックアップや整理、削除など)が容易になり、レビューSEMで必要とする予備検査情報を個別の検査装置ごとに探さなくても、DIFSデータベース(検査部品情報データベース)の検索により容易に取り出すことができる。
【0112】
(4)レビューSEM:
本実施例の詳細検査装置であるレビュー装置はSEM(Scan Electoron Manuscript、走査電子顕微鏡)を使用したレビューSEMにより構成されている。本実施例のレビューSEMはレビューSEM本体、SEMC(SEM Controler、レビューSEMのコントローラ)およびEWSにより構成されている。
前記EWSは、レビューSEMおよびネットワークNに接続されており、前記レビューSEM、および前記ネットワークNに接続された異物検査装置1、欠陥検査装置2、DIFSサーバ3、その他の端末(クライアント)との間で情報の送受信を行う機能を有しいてる。
前記SEMCは、通信ケーブルでEWSに接続されており、同一のケースに収納されている。EWSのディスプレイDEとSEMCのディスプレイDとは前記同一のケースに支持されている。
前記レビューSEMにはEDS(EnergyDispersiveX-raySpectrometer、エネルギー分散X線分光装置)が装着されている。EDSは、試料から発生する特性X線を検出し、微小領域中に含まれている元素の定性、定量分析を行う装置である。また、前記SEMC(SEMControler)にはVIP(VideoImageProcessor)が内部に組み込まれている。
SEMCのVIPでは、様々な装置から出力される画像を入力する他、自動欠陥分類に必要な画像処理を行う機能および各装置との通信を行う機能を有している。
【0113】
前記レビューSEMは、ウエハー等の検査部品の詳細な欠陥検査を行う際には、検査するウエハーの予備検査情報(前記異物検査装置1および欠陥検査装置2で検査して得られた情報)を前記EWSを介して前記DIFSサーバ3から読み込んで、各異物や欠陥を選択し、ステージを予備検査情報に記載されている位置へ移動し、観察する。
この時、本システムでは、オペレータが介在するマニュァルモードとオペレータが介在しない自動モードがある。各モードで、画像の撮影と欠陥の分類を行うことができる。
前記DIFSサーバ3で予備検査情報を管理することにより、予備検査情報が作成された検査部品をレビューSEMでレビューする(詳細検査する)際、レビューに必要な予備検査情報を、DIFSサーバから読み込むことができる。したがって、たとえば予めセットしたウエハーカセットのデバイス名称、ロット番号、またはカセットIDを入力するだけで、自動的にレビューSEMに必要な予備検査情報を読み込むことができる。このため、セットしたウエハーカセットのデバイス名称、ロット番号をカセットに貼り付けたラベルのバーコードから自動的に読み取る読み取り装置を設けることにより無人でのレビュー、自動欠陥分類等を行うことが可能になる。
レビューSEMのVIPにより、自動欠陥分類が行われたら、取り込んだ画像(欠陥画像)、欠陥情報と共に分類情報をDIFS(DefectlmageFilingSystem)サーバ3へ、ネットワークNを通じて転送する。転送された情報はDIFSサーバ3で記憶され、管理される。
【0114】
(6)VIP:
前記ネットワークNには複数のVIP(VideoImageProcessor)が接続されている。VIPは、様々な装置から出力される画像を入力する他、自動欠陥分類に必要な画像処理を行う機能および各装置との通信を行う機能を有している。前記各VIPには、光学レビュー装置4や、FIB(Focused Ion Beam)装置5が接続されている。なお、ネットワークNに接続されたVIPには、測長SEM、SEM、TEMなど画像を出力する装置など様々な装置が接続できる。
【0115】
(7)光学レビュー装置4:
前記VIPを介してネットワークNに接続された光学レビュー装置4は、レビューSEMでレビューする前に使用されることが多い。光学レビュー装置4では、予備検査情報を読み込み、各欠陥個所を予め観察し、レビューSEMでレビューする必要があるか否かを判断する。判断結果は、たとえば「SEMによる再レビューが必要」というフラグ情報として予備検査情報に記録することができる。その場合、レビューSEMでは、予備検査情報を読み込んだ後、フラグ情報のある欠陥個所のみを観察する。一般に、光学レビュー装置の方が、レビューSEM(JWS75XX、日本電子(株)社製)より高速にレビューできるため、光学レビュー装置を使用することにより、分類のスループットを改善できる。
【0116】
(8)FIB:
前記VIPを介してネットワークNに接続されたFIB(Focused Ion Beam、フォーカストイオンビーム)装置5は、ウエハーの断面の観察の必要のある箇所をFIBにより加工する際に使用される装置である。前記DIFSサーバに格納されているデータは、必要に応じて、ネットワークNに接続している様々な装置に出力することができる。たとえばFIB装置5に、欠陥分類情報が記録された予備検査情報を出力することにより、FIB装置5で断面を観察する必要のある個所を迅速に検索し、ウエハーを保持するステージを位置付け、ウエハーを加工することが可能となる。
【0117】
(9)前記ネットワークNに接続された端末コンピュータであるDIFSクライアントでは、予備検査情報、欠陥画像、欠陥情報、X線分析情報、テスト情報その他の検査装置から得られるデータ、プロセス情報に対し、様々な検索を行い、その内容および集計結果を表、グラフ、画像、ウエハーマップなどで表示することができる。また、各情報間の相関や統計処理、画像処理などを行うことができ、その結果も表、グラフ、画像、ウエハーマップなどで表示することができる。
前記DIFSクライアントの出力結果は、コメントの入力、大きさの変更など適切な処理を施した後、プリンタに印刷することができる。図1では、ネットワークNに接続されたプリンタを使用しているが、DIFSサーバに直接接続したり、クライアントに直接接続しても構わない。ネットワークNのようなネットワークN上に接続することにより、多くのクライアントから出力できるばかりでなく、別のシステムからも出力できるようになり、プリンタへの投資効率、利用効率、省エネルギーなどに貢献できる。
なお、図1に示すように、DIFSサーバ、クライアント、プリンタなどは、ネットワークNで接続することにより、クリーンルーム外へ設置できる。クリーンルーム内に設置する装置を削減できるため、高価なスペースの節約と塵の搬入を押さえることができる。また、クリーンルーム内のウエハー搬送を自動化することにより、工場の無人化が可能となる。
【0118】
(レビューSEMの構成)
次に前記図1に示したレビューSEMの構成を図2〜図12により説明する。
図2は前記図1に示すレビューSEMの構成の説明図で、図2AはレビューSEM本体の試料交換室に対してウエハーを出入するためウエハー搬送装置およびレビューSEM本体の斜視図、図2Bはカセット位置決め装置の説明図である。図3は前記図2に示すレビューSEMの平断面図である。図4は前記図2に示すウエハーカセットとレビューSEM本体の試料交換室との間でウエハーを搬送するウエハー搬送装置の説明図である。
図5は前記図1に示すレビューSEMの要部の正断面図である。図6は前記図5に示す冷却板の電子ビーム通過孔の説明図で、図6Aは前記図5のVIA−VIA線から見た端面図、図6Bは前記図6AのVIB−VIB線断面が水平な場合と傾斜した場合と電子ビーム通過孔の有効径が変化することを示す図である。図7は前記図1のレビューSEMの側断面図である。図8は前記図5のVIII−VIII線断面図である。図9は同実施例の試料ステージの載置テーブルへのウエハーWの受渡し方法の説明図である。
図10はSEMCと、このSEMCに接続された構成要素のブロック線図である。図11、図12はSEMCと、このSEMCに接続された構成要素のブロック線図である。
【0119】
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面において互いに直交する座標軸X軸、Y軸、Z軸を定義し、矢印X方向を前方、矢印Y方向を左方、矢印Z方向を上方とする。この場合、X方向と逆向き(−X方向)は後方、Y方向と逆向き(−Y方向)は右方、Z方向と逆向き(−Z方向)は下方となる。
また、X方向及び−X方向を含めて前後方向又はX軸方向といい、Y方向及び−Y方向を含めて左右方向又はY軸方向といい、Z方向及び−Z方向を含めて上下方向又はZ軸方向ということにする。
さらに図中、「○」の中に「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0120】
図2、図3において、レビューSEMは、ウエハー(シリコンウエハー)等の試料に対する観察、検査、測長等または描画等の作業を真空中で行う真空検査室(真空作業室)6の後左側面(−X側の側面)に隣接して試料交換室(予備排気室)7が設けられている。
前記試料交換室7の上面には、カセット載置凹部7aが形成されており、また、カセットセンサ8が設けられている。前記カセット載置凹部7aの上方には、カセット搬送装置9の搬送用レール10が設置されている。搬送用レール10により支持される自走式車輪(図示せず)によって移動するカセット支持部材11は、ロッド支持部材11aによって昇降可能に支持された昇降ロッド11bを有している。
昇降ロッド11bにはピニオン(図示せず)と噛み合うラックが形成されており、前記ピニオンが昇降ロッド駆動モータMa(図11参照)により回転されたときに前記昇降ロッド11bは昇降するように構成されいてる。図11において、昇降ロッド駆動モータMaは、SEMCにより制御される昇降モータ駆動回路Daにより作動する。
【0121】
昇降ロッド11bの下端にはチャック12が設けられている。
前記チャック12は、カセット13の上面に設けた被把持部13a(図4参照)を着脱自在に把持する機能を備えている。このような機能を備えたチャック12としては、従来公知の機械式チャック、真空吸着式チャック、または磁力吸着式チャックを使用することができる。
図11において、チャック12は、機械式チャックであり、チャック作動モータMbにより作動するように構成されている。チャク作動モータMbは、SEMCにより制御されるチャック作動モータ駆動回路Dbにより作動する。
前記符号10〜12、Ma,Mbで示された要素から前記カセット搬送装置9が構成されている。
SEMCは前記カセット搬送装置9を制御して所定位置からカセット13をセット位置(図1に示すカセット載置凹部7a)に搬送し、レビューの終了したウエハーを収納したカセット13を別の所定位置に搬送する。
前記カセットセンサ8は、前記カセット載置部7aに載置されているか否かのカセット有無信号をSEMCに入力している。
【0122】
前記カセット13は、複数のウエハーWを多段式に収納し、ウエハー出入用開口13aを有している。このカセット13は、前記カセット搬送装置9により搬送されて、前記カセット載置凹部7aに載置される。
図2Bに示すように、前記試料交換室7上面には、X軸方向位置決め用シリンダ14およびY軸方向位置決め用シリンダ15が支持されている。
前記各位置決め用シリンダ14,15は、前記カセット載置凹部7aに載置されたカセット13を、X、Y方向に押圧してカセット載置凹部7aの前端7x且つ左端7yに位置決めする機能を有している。
図11において、前記位置決め用シリンダ14,15は、X軸方向エア供給回路Dc、Y軸方向エア供給回路Ddにより作動する。そして、前記X軸方向エア供給回路Dc、Y軸方向エア供給回路Ddは、SEMCにより制御される。
【0123】
カセット13の側面にはカセットIDがバーコードBCによりを印字したラベルが付けられている。そして、前記カセットIDに対向する位置には、バーコードリーダまたはCCD等のカセットID読取装置16が配置されている。カセットID読取装置16は、SEMCの制御信号により作動し、読み取った信号は図10、図12に示すように、SEMC(レビューSEMコントローラ)に入力されている。
図10において、カセットIDに収容されたウエハーの情報がDIFSサーバ3に記憶されている場合には、カセットID読取装置16が読み取ったバーコードBCが示す前記カセットIDのカセットに収容されたウエハーの情報EWSにより読出して、SEMCで利用することが可能である。したがって、例えばあるカセットIDのカセット内のウエハーを前記図1に示す異物検査装置1または欠陥検査装置2により検査して、そのファイル結果に前記カセットID、カセットが有する複数段の棚番号、各棚に収容されたウエハーの欠陥検査情報が記憶されている場合には、レビューSEMは、DIFSサーバ3から読出した前記予備検査情報をもとにして、レビューを行うことができる。
【0124】
前記真空検査室6および試料交換室7の間には内部仕切弁17(図2、図3参照)が設けられている。前記内部仕切弁17により真空検査室6および試料交換室7は連通したり、または気密に遮断されるように構成されている。
図10において、内部仕切弁17は、内部仕切弁開閉モータM1により開閉される。内部仕切弁開閉モータM1は、SEMC(レビューSEMコントローラ)が制御する外部仕切弁開閉モータ駆動回路D1により作動される。
また、前記真空検査室6および試料交換室7はそれぞれ真空ポンプ(図示せず)により真空にされるようになっている。
【0125】
前記試料交換室7の左側面(Y側面)には外部仕切弁18(図2,図3参照)が設けられている。前記外部仕切弁18は、前記試料交換室7のウエハー搬入、搬出用のウエハー搬入、搬出用開口を気密に閉塞可能な弁である。
図10において、外部仕切弁18は、外部仕切弁開閉モータM2により開閉される。外部仕切弁開閉モータM2は、SEMC(レビューSEMコントローラ)が制御する外部仕切弁開閉モータ駆動回路D2により作動される。
【0126】
図2において前記試料交換室7の外部仕切弁18に対向する位置には、鉛直な中空の角筒19が配置されている。前記角筒19は、その下端部がモータケース20に支持されている。
前記角筒19内部には正逆回転可能なスクリューシャフト21、およびこのスクリューシャフト21の回転により上下動するナット22が配置されている。前記角筒19の右側面には前記上下動ナット22に連動して上下動するエレベータ23が設けられている。なお、前記上下動ナット22の一部は角筒19の右側壁に形成された上下に延びるスリット19aを貫通して前記エレベータ23に連結されている。
図10において、前記エレベータ23および上下動ナット22は、昇降モータM3により昇降する。昇降モータM3は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御される昇降モータ駆動回路D3により作動される。
【0127】
前記エレベータ23上面には、ガイド溝24が図3で左右方向(Y軸方向)に延びて形成されており、このガイド溝24に沿ってスライド自在に支持されたスライダ25の上面には外部移動アーム26が支持されている。
図10において、前記外部移動アーム26およびスライダ25はスライダ作動モータM4により移動する。スライダ作動モータM4は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御されるスライダ駆動回路D4により作動される。
外部移動アーム26はその先端部に、ウエハーWを載置して搬送する部材であり、その先端には二股状試料載置部26a,26aが設けられている。
なお、前記外部移動アーム26を移動させる装置は、従来周知の種々の構造のものを採用することが可能である。
【0128】
図4において、前記カセット13に収容された試料Wの位置は、図4ではW1で示されている。この収容位置W1の試料Wは前記外部移動アーム26によりカセット13から取り出されて、外部移動アーム26の収縮により、図4の左方(Y方向)に移動する。次にエレベータ23とともにウエハーWが下降して前記外部仕切り弁17に対向する位置に移動する。
次に外部移動アーム26を前進させると試料Wは前記外部仕切弁18から試料交換室7内に移動する。試料交換室7内部には上下動可能な昇降ロッド27および内部移動アーム28が配置されている。内部移動アーム28はその先端部に、ウエハーWを載置して、試料交換室7と真空検査室6との間で搬送する部材であり、その先端には二股状試料載置部28a,28aが設けられている。また、前記昇降ロッド27は、前記二股状試料載置部28a,28aの間を通って昇降可能な部材であり、また、前記外部移動アーム26の二股状試料載置部26a,26aの間も上下に通過可能である。
図10において、前記昇降ロッド27は、ロッド昇降モータM5により昇降する。ロッド昇降モータM5は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御される昇降ロッド駆動回路D5により作動される。
図10において、前記内部移動アーム28は内部移動アーム作動モータM6により、図3においてX軸方向に移動する。内部移動アーム作動モータM6は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御される内部移動アーム駆動回路D6により作動される。
前記符号19〜28,D3〜D6,M3〜M6で示された要素により、前記カセット13と後述の検査部品保持部材との間で検査部品(ウエハー)を搬送する検査部品搬送装置(19〜28+D3〜D6+M3〜M6)が構成されている。
【0129】
前記外部移動アーム26により試料交換室7内に搬入された試料WはW2の位置において前記昇降ロッド27に持ち上げられる。この状態で外部移動アーム26は外部に後退する。次に昇降ロッド27が下降すると試料Wも下降し、前記内部移動アーム28上に載置されることになる。このときの試料Wの位置W3は前記W2の下方位置である。
【0130】
次に前記外部仕切弁18が閉塞されて試料交換室7内部は真空にされる。
次に前記内部仕切弁17を開にして図3に示す前記内部移動アーム28を前方(X方向)に前進させて真空検査室(真空作業室)1内に試料Wを搬入する。このときの試料Wの位置(真空室内試料交換位置)はW4で示されている。この位置W4において真空検査室6内の試料テーブルの試料支持部材(後述)に試料Wを渡した後、内部移動アーム28は前記試料交換室7に戻る。
試料Wは真空検査室6内の位置W5に移動してレビューSEMによるレビュー作業(詳細な欠陥検査作業)が行われる。レビュー作業が終了すると、前記位置W5から位置W4に移動した検査済の試料は前記内部移動アーム28に渡される。内部移動アーム28は渡された検査済試料Wを、前記位置W4から前記位置W3に移動させる。次に昇降ロッド27により試料Wを持ち上げて、位置W2を経て、位置W2の上方に移動させるとともに、内部仕切弁17を閉塞する。次に試料交換室7をリークして大気にし、外部仕切弁18を開いて、前記外部移動アーム26を試料交換室7内に進入させる。そして、前記昇降ロッド27を下降させて位置W2において試料Wを外部移動アーム26上に載置させる。
次に前記外部移動アーム26を移動させて、試料Wを、位置W2から前記カセット13に戻す。
次に、カセット13の未検査ウエハーWを、前述と同様にして真空検査室6内に搬入し測長を行い、前述と同様にしてカセット13に戻す。
【0131】
図5において、レビューSEMの前記真空検査室6は、床(図示せず)上に支持された底壁部材31を有している。底壁部材31上には枠状の側壁部材32が支持されており、側壁部材32上端にはベースプレート33が支持されている。すなわち、前記真空検査室6は、前記底壁部材31、側壁部材32、およびベースプレート33により形成されている。
前記ベースプレート33には、電子線照射装置としてのSEM(ScaningElectronMicroscope、走査型電子顕微鏡)本体34が支持されている。
前記SEM本体34は鏡筒36およびその内部に設けられた電子銃および電子レンズ等(これらについては、図10により後述する)により構成されている。
【0132】
前記鏡筒36下端部は前記真空検査室6内に配置されており、下方に行くに従って先細りの形状を有している。
前記真空検査室6を形成する側壁部材32には、前記鏡筒36の最下端の電子線出射部の下方位置に、ウエハーW(図5参照)を保持するための傾斜台37が傾斜可能に支持されている。
図5において、傾斜台37は、左右に配置されたL字型の左側傾斜部材38および右側傾斜部材39とそれらの下端部を連結する底部材40とにより構成されている。
【0133】
傾斜台37の左側傾斜部材38は筒状の内側軸部材41に連結されており、内側軸部材41の外端部は外側軸部材42に連結されている。前記内側軸部材41は、軸受43により左側の側壁部材32に回転自在に支持されている。前記軸受43は側壁部材32に固定された内側リング状プレート44により、所定位置に保持されている。また、前記内側軸部材41の外端は外側リング状プレート45により位置決めされている。
前記外側軸部材42にはギヤ42aが設けられており、このギヤ42aは傾斜モータM7の出力軸に装着されたウォーム47によって回転駆動されるように構成されている。
【0134】
傾斜台37の前記右側傾斜部材39は筒状の内側軸部材51に連結されており、内側軸部材51の外端部は外側軸部材52に連結されている。前記内側軸部材51は、軸受53により右側の側壁部材32に回転自在に支持されている。前記軸受53は側壁部材32に固定されたリング状プレート54により、所定位置に保持されている。また、前記内側軸部材51の外端は前記リング状プレート54により位置決めされている。
前述のように、前記左側の外側軸部材42、内側軸部材41、傾斜台37、右側の内側軸部材51および外側軸部材52等は、一体的に連結されており、それらは軸受43,53により回転自在(傾斜可能)に支持されている。したがって、前記傾斜モータM7により前記左側の外側軸部材42を回転させると、前記軸受43,53の中心線(すなわち、傾斜用軸線)T周りに傾斜台37が傾斜するように構成されている。
図11において、前記傾斜台37を傾斜させる傾斜モータM7は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御される傾斜モータ駆動回路D7により作動される。
【0135】
前述傾斜台37の底部材40上面には左右(Y軸方向)に移動するY軸移動テーブル56が支持されている。Y軸移動テーブル56は下面に突出するナット部分57を有しており、そのナット部分57は傾斜台37の左右の傾斜部材38および39により回転自在に支持されたスクリューシャフト58に螺合している。前記スクリューシャフト58の右端部にはギヤ59が装着されている。ギヤ59はY軸移動モータM8により駆動されるギヤ62に噛み合っている。したがって、Y軸移動モータM8によりギヤ62および59を介してスクリューシャフト58を回転させると、Y軸移動テーブル56は左右(Y軸方向)に移動するように構成されている。
【0136】
図11において、前記Y軸移動テーブル56を駆動するY軸移動モータM8は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御されるY軸移動モータ駆動回路D8により作動される。
前記Y軸移動テーブル56上には前後方向(X軸方向)に移動可能なX軸移動テーブル63が支持されている。
図11において、前記X軸移動テーブル63はX軸移動モータM9により駆動される。X軸移動モータM9は、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御されるX軸移動モータ駆動回路D9により作動される。
前記Y軸移動テーブル56およびX軸移動テーブル63によりXYテーブル(56+63)が構成されている。
【0137】
前記X軸移動テーブル63上には、円筒上の回転テーブル64がY軸移動テーブル56およびX軸移動テーブル63の各移動方向に垂直な軸周りに回転可能に支持されている。前記回転テーブル64の上端にはリング状の検査部品保持部材65が固定されている。
図11において、回転テーブル64は回転テーブル駆動モータM10により回転される。回転テーブル駆動モータM10は、SEMCにより制御される回転テーブル駆動回路D10により作動される。
【0138】
また、前記X軸移動テーブル63上には、前記円筒状の回転テーブル64およびリング状の検査部品保持部材65を貫通する昇降テーブル66が上昇位置と下降位置との間で昇降可能に支持されている。昇降テーブル66上面は下降位置においては検査部品保持部材65の上面と面一となる。
図11において、昇降テーブル66は昇降テーブル駆動モータM11により昇降される。昇降テーブル駆動モータM11は、SEMCにより制御される昇降テーブル駆動回路D11により作動される。
【0139】
前記検査部品保持部材65上には、図8(平面図)に示すように外周部に位置決め用固定部材67および半径方向に移動可能な2個の位置決め用可動ピン68が配置されている。前記検査部品保持部材65上に載置されるウエハーWは、円周の一部を削って被位置決め用の直線部分を有する略円形の平板部材である。そして、前記位置決め用固定部材67は検査部品保持部材65上に載置されるウエハーW外周の前記被位置決め用の直線部分が当接される位置決め用の直線部分67aを有している。
【0140】
前記位置決め用可動ピン68は図示しないばねにより常時半径方向内方に付勢されているが、位置決め用ソレノイドSL(図11参照)がONのときには半径方向外方位置に保持されるように構成されている。
図11において前記位置決め用可動ピン68を作動させる位置決め用ソレノイドSLは、SEMC(レビューSEMコントローラ)により制御されるソレノイド駆動回路D12により作動される。
前記位置決め用ソレノイドSL(図11参照)をONにして位置決め用可動ピン68を外方位置に保持した状態で、検査部品保持部材65上にウエハーWを載置し、その後、位置決め用ソレノイドSLをOFFにして位置決め用可動ピン68を内方に移動させることにより、ウエハーWを検査部品保持部材65上の所定位置に位置決め保持できるようになっている。
前記符号37〜68で示された要素により、ウエハー支持用のステージS(図5、図7、図8参照)が構成されている。
【0141】
次に図9により前記検査部品保持部材65上にウエハーWを載置する方法について説明する。前記Y軸移動テーブル56およびX軸移動テーブル63を移動させて、検査部品保持部材65を図8の2点鎖線で示す位置(試料受渡し位置)に移動させる。その状態では、昇降テーブル66は下降位置に保持しておく。前記試料受渡し位置の昇降テーブル66の上方に、内部移動アーム28(図3参照)の二股状試料載置部28a,28a(図3、図9参照)に載置したウエハーWを搬送する。前記二股状試料載置部28a,28aの間隔は、前記昇降テーブル66が前記間隔を通って昇降可能な大きさに形成されている。
【0142】
前記内部移動アーム28上に載置されたウエハーWが前記試料受渡し位置に搬送された状態(図9A参照)で、前記昇降テーブル66を上昇させてウエハーを持ち上げ(図9B参照)、その後、前記内部移動アーム28を退避させる(図9C参照)。次に前記位置決め用ソレノイドSL(図11参照)をONにして位置決め用可動ピン68を外方位置に保持した状態で昇降テーブル66を下降させると、昇降テーブル66上面に支持されたウエハーWは検査部品保持部材65上に載置される(図9D参照)。次に位置決め用ソレノイドSLをOFFにして位置決め用可動ピン68を内方に移動させるとウエハーWは検査部品保持部材65上に位置決め保持される(図9E参照)。
検査部品保持部材65は、その上にウエハーWが位置決め保持されたとき、ウエハーWが前記傾斜用軸線Tを含む面内に配置されるように構成されている。
【0143】
前記傾斜台37の左側傾斜部材38および右側傾斜部材39の側面図での形状は図7から分かるように、略5角形をしており、それらの上端の水平部分には、冷却板サポート部材71の左右方向両端の固定部72,72が固定されている。冷却板サポート部材71は前記左右両端の固定部72,72とこの固定部72,72から下方に延びる垂直部73,73とこれらの垂直部73,73の下端を接続する冷却板支持部74とを有している。
前記冷却板サポート部材71の冷却板支持部74は、その中央部に円弧状切除部74a(図8参照)が形成されている。前記円弧状切除部74a外周部の下面には断熱材76を介して冷却板77が固着されている。この冷却板77は、前記検査部品保持部材65上に保持されたウエハーWの上面に近接して配置されている。すなわち、図5においては、前記傾斜用軸線T(傾斜台37の傾斜時の回転軸線)を含む面よりわずかに上方に配置されている。真空検査室6内のガス等の不純物は低温の冷却板77に吸着されるので、ウエハーWに不純物が付着するのを防止している。
【0144】
図8において、冷却板77は略円形の高伝熱率の金属板(例えば、銅板)により構成されている。冷却板77の外周部には円弧状の切除部78(図8参照)が形成されている。この切除部78が形成されている理由を次に説明する。
すなわち、検査部品保持部材65が図8に示す試料受渡し位置において、検査部品保持部材65上方に搬送されたウエハーWを昇降テーブル66の上昇により持ち上げた後、降下によりウエハーWを検査部品保持部材65上に載置する際、前記ウエハーWは、前記冷却板77の上方から下方に移動する。
【0145】
図8に示す試料受渡し位置の検査部品保持部材65上のウエハーWと冷却板77とは、冷却板77が円形の場合には平面図で一部重なるように構成されている。したがって、前記冷却板77に切除部78が形成されていない場合には、ウエハーWは冷却板77の上方位置と下方位置との間で上下移動できなくなる。
そこで、冷却板77に前記円弧状の切除部78を形成することによりウエハーWの冷却板77上方位置から下方への移動を可能にしているのである。このように、冷却板77に円弧状の切除部78を形成することにより、装置全体を小型に構成することが可能となる。
【0146】
前記冷却板77には、その中央部に電子線通過孔79が形成されており、その電子線通過孔79は、前記ウエハーW上の傾斜用軸線Tと電子線とが交差する位置(交点)のわずかに上方位置に配置されている。図6において、前記電子線通過孔79は、前記傾斜用軸線T(傾斜台37の回転軸線)に垂直な方向に延びる長径L=6mm、それに垂直な方向の短径D=3mmの長孔に形成されている。前記傾斜台37が傾斜したとき、電子線通過孔79がその長手方向に垂直な傾斜用軸線T周りに傾斜する。図3に示すように、冷却板77を角度θ傾斜させた状態で電子線の進行方向からみた場合には、冷却板77の厚さを無視すれば、Lcosθ(図3C参照)となり短くなる。θ=60°傾斜した状態で電子線の進行方向から見た電子線通過孔79が必要な内径を有するように、L=6mmに設定している。すなわち、θ=60°のときのLcosθ=6×(1/2)=3mmとなるように構成されている。
【0147】
図7において、ベースプレート33には、液体窒素が収容された冷媒容器81が支持されている。冷媒容器81と前記冷却板77との間は高伝熱率の熱伝導部材により連結されて、冷却板77は低温に保持されるようになっている。
図5において、ベースプレート33には、ベースプレート33を貫通するセンサ保持部材86が支持されている。センサ保持部材86の先端部には、2次電子検出87が保持されている。前記センサ保持部材86、2次電子検出87、図示しない2次電子増幅回路等から2次電子検出装置(すなわち、放出粒子検出装置)88(図5、図10等参照)が構成されている。
また図5において、前記鏡筒36の左方には前記EDS(Energy Dispersive X-ray Spectrometer、エネルギー分散X線分光装置、図10参照))が装着されている。EDSは、図10、図12に示すように、SEMCに接続されており、SEMCの制御信号により作動し、その検出信号は、SEMCに入力されている。
【0148】
SEMC(レビューSEMコントローラ)および、前記SEMCに接続されたSEM本体34(図5、図7参照)を構成する要素を示す図10において、SEM本体34は、鏡筒36、電子銃カソードF1、電子銃引出電極F2、収束レンズF3、ブランキングコイルF4、照明用の光源F5、電子ビームをX軸、Y軸方向にそれぞれ走査させるためのX偏向コイルF6、Y偏向コイルF7、および電子ビームをウエハーW上に収束させる対物レンズF8等を有している。
前記符号F1〜F8で示された要素はそれぞれ、カソード用電源回路E1、電子線引出用電源回路E2、収束レンズ駆動回路E3、ブランキングコイル駆動回路E4、照明用電源回路E5、X偏向コイル駆動回路E6、Y偏向コイル駆動回路E7、対物レンズ駆動回路E8により作動する。
前記符号E1〜E8で示された回路は前記SEMCが出力する制御信号により作動する。
前記符号F1〜F4,F6〜F8,E1〜E4,E6〜E8で示された要素かにより電子ビーム走査装置(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6〜E8)が構成されている。
【0149】
図10において、前記Y偏向コイルF7の下方にはカセグレン鏡91が配置され、その上方にはミラー92が配置されている。前記光源F5から出射してレンズ系93でコリメートされた照明光は、ハーフミラー94で反射し、前記ミラー92およびカセグレン鏡91を通ってウエハーWを照射する。ウエハーWの反射光は、前記カセグレン鏡91、ミラー92、ハーフミラー94を通ってCCD等を有する光学像撮影装置95で撮影される。撮影光学像は、ディスプレイ96に表示されるとともに、デジタルデータに変換されてSEMCに入力される。
【0150】
(図1の部品検査装置の回路説明図)
図13は前記図1の制御部分のブロック図である。図13において、前記SEMCは、CPU、ROM、RAM、I/O等を有するコンピュータにより構成され、SEMCにはディスプレイD、メモリMe、キーボードK等が接続されている。また、SEMCには前記図11、図12に示す要素により構成されるカセット13、ウエハー等の搬送装置、およびレビューセム本体を構成する要素等が接続されている。
前記SEMCおよびSEMCに接続されたEWSは、入力される信号に応じて、メモリに記憶されたプログラムにより種々の処理を行うことにより、前記図11、図12に示す各手段が有する機能を実現している。
また、前記図13において、EWS、異物検査装置1、欠陥検査装置2、およびDIFSサーバ3等も、ディスプレイD、メモリMe、キーボードK等が接続されたコンピュータにより構成され、コンピュータのメモリに記憶されたプログラムにより種々の処理を行うように構成されている。
【0151】
(A)予備検査装置(1,2)の機能:
前記予備検査装置(1,2)は市販の装置を使用しているが、前記レビューSEMと同様のカセット搬送装置(図示せず)、カセット載置部(図示せず)、カセット13側面のラベルにBC(バーコード)により印字したカセットIDを読み取るカセットID読取装置(図示せず)、およびカセット13と予備検査装置(1,2)との間でウエハーを搬送する(ウエハー交換装置)等が付加されている。
そして、前記図示しないカセット搬送装置、カセットID読取装置、ウエハー交換装置等は、予備検査装置(1,2)のコントローラ(図13参照)の制御信号により作動し、カセットID読取装置で読み取った信号は前記予備検査装置(1,2)のコントローラに入力されている。
【0152】
また、前記予備検査装置(1,2)には下記の各手段A1〜A4(図示せず)が付加されており、各手段A1〜A4の機能は、そのコントローラ(図13参照)のROMまたはコントローラに接続された記憶手段Meに記憶されたプログラムにより実現されている。
(A1)ウエハー情報入力モード選択画面表示手段A1:
この手段A1は、検査するウエハーのウエハー情報を全自動入力モードで入力するかそうでないかを選択する画面を表示する機能を有する。
予備検査装置(1,2)は、選択されたウエハー情報入力モードに応じて作動し、全自動入力モードが選択されなかった場合には、ウエハー情報のマニュアル入力画面が表示される。
(A2)ウエハー情報自動入力手段A2:
この手段A2は、ウエハー情報全自動入力モードが選択された場合に、カセットID読取装置により読み取ったカセットIDをCIM(Conputer Integrated Manufacturing、製造装置制御用のホストコンピュータ)に送信して処理依頼票を読み込み、処理依頼票からウエハー情報を読み込む機能を有している。
(A3)自動検査手段A3:
この手段A3は、前記カセット載置部(図示せず)に載置されたカセット13と予備検査装置(1,2)の検査位置との間でウエハーの交換を自動的に行い、前記処理依頼票のウエハー情報、またはマニュアル入力されたウエハー情報に基づいて、検査位置に搬送されたウエハーを順次自動的に検査する機能を有している。
(A4)検査結果自動送信手段A4:
この手段A4は、前記自動検査手段A3の検査結果を自動的にDIFSサーバ3に送信する機能を有している。
【0153】
(B)DIFSクライアント、CIM(ホストコンピュータ)の等の機能:
ネットワークNに接続されたDIFSクライアント、その他のホストコンピュータは、処理依頼票作成手段B1(図示せず)を有している。処理依頼票作成手段B1の機能は次のとおりである。
(B1)処理依頼票作成手段B1:
この処理依頼票作成手段B1は、カセットID、前記カセットIDのカセット13に収容されたウエハーの情報、検査内容を定めるレシピ、その他の情報を入力する画面を表示する機能、および表示され画面で入力されたデータを登録(デジタルデータとして記憶)する機能を有する。
【0154】
(C)レビューSEMおよびEWSの機能:
SEMCは、前記図11、図12に示す各手段C1〜C25の機能を備え、EWSは、前記図11、図12に示す各手段C3〜C82の機能を備えている。前記各手段C1〜C25の機能はSEMCに接続されたメモリに記憶されたプログラムにより実現され、前記各手段C3〜C62の機能はEWSに接続されたメモリに記憶されたプログラムにより実現されている。なお、前記各手段C1〜C82の機能を実現するプログラムは、EWSまたはSEMCに接続されたメモリのどちらかに記憶しておけば良い。また、前記各手段C1〜C82の機能を実現するプログラムは、全てSEMCに接続されたメモリに記憶させることも可能であり、その場合、EWSを省略することも可能である。
【0155】
レビューSEMで欠陥に対するレビューを行う場合、予備検査装置(1,2)で検出した欠陥の予備検査装置上のxy座標位置を用いて、前記欠陥をレビュー位置に移動させる必要がある。
予備検査装置で検出された欠陥をレビューSEM上のレビュー位置に移動させるには、例えば、次の2つの方法のいずれかを採用することができる。
(a)検査部品WのレビューSEM上のXY座標位置が予備検査装置(1,2)上のxy座標位置に一致するように、予め検査部品の位置を補正(アライメント補正)してから、移動させる方法。
(b)xy座標位置をXY座標位置に変換しながら移動させる方法
この(b)方法は次の順序で処理される。
(1)予備検査装置(1,2)上のxy座標位置が既知の検査部品上の2以上の部品位置検出箇所P1,P2,…のXY座標位置を検出して、前記xy座標位置および検出したXY座標位置から、XY座標の原点位置に対するxy座標の原点の位置(X0,Y0)と、XY座標位置に対するxy座標位置の回転角度θとを算出する。
(2)予備検査装置で検出された欠陥をレビューSEMのレビュー位置に移動させる際には、前記欠陥の予備検査装置上のxy座標位置から、前記X0,Y0,およびθの値を用いて前記欠陥のレビューSEM上のXY座標を算出する。
(3)前記欠陥がレビュー位置に移動するように、検査部品を移動させる。
前記(a),(b)の方法を実行する際、前記xy座標とXY座標との座標変換を行う必要がある。
次に座標変換を行う際に必要な座標変換パラメータの算出方法について説明する。
【0156】
(座標変換パラメータ算出方法1)
図14は検査部品の予備検査装置上のxy座標とレビューSEM(詳細検査装置)上のXY座標とが異なる場合、予備検査で検出された欠陥のxy座標位置を、XY座標位置に変換する方法および座標変換パラメータの算出方法の1例の説明図である。
図14において、予備検査装置のxy座標上で測定された検査部品上に設定された部品位置検出箇所P1,P2,P3のxy座標位置は、P1(x1,y1)、P2(x2,y2)、P3(x3,y3)で示されている。また、前記部品位置検出箇所P1,P2のXY座標位置は、P1(X1,Y1)、P2(X2,Y2)、P3(X3,Y3)で示されている。
XY座標の原点Oは、xy座標の原点に対してX0,Y0だけずれており、且つXY座標は、xy座標に対して角度θだけ回転しているものとする。
仮に、X0,Y0およびθが全て0であるならば、予備検査装置上で測定された検査部品上に設定された部品位置検出箇所P1,P2,P3のxy座標とXY座標とは同一となる。
この場合、(xi,yi)=(Xi,Yi)であるので、予備検査装置上で測定された座標位置(xi,yi)の欠陥をレビューSEM上でレビュー位置に移動させる際、前記座標位置(xi,yi)の数値を、検査部品の欠陥の移動後の目標座標位置としてそのまま使用することが可能である。
【0157】
しかしながら、前記X0,Y0、およびθは一般的には0ではない。このため、予備検査装置で測定された検査部品上の欠陥点のXY座標位置(xi,yi)を、レビューSEMの座標位置(Xi,Yi)に変換する必要がある。
前記P1,P2のXY座標位置(X1,Y1)、(X2,Y2)を実際に検出して測定値を得た場合、前記図14に示すように、式(1),(2),(3)が成り立つ。
前記図14の式(1),(2),(3)において、X1,Y1,X2,Y2,x1,y1,x2,y2,およびα1,α2は既知であるので、未知数はX0,Y0,およびθである。未知数3に対して、前記式(1),(2),(3)が3であるので、前記式(1),(2),(3)から前記X0,Y0,およびθが求まる。
前記X0,Y0,およびθが求まれば、前記式(1),(2),(3)より、点P3のXY座標位置(X3,Y3)は測定せずに求めることができる。すなわち、X3,Y3は、図14の式(4),(5)で求めることができる。そして、前記X0,Y0,およびθが求まった場合、xy座標位置(xi,yi)を有する点PiのレビューSEM上のXY座標位置(Xi,Yi)は、図14の式(6),(7)で求まる。
また、前記XY座標上で検査部品Wを前記X0,Y0だけ移動させて、角度θだけ回転させることにより、XY座標位置とxy座標位置とを一致させることができる。その場合、予備検査装置上で測定された座標位置(xi,yi)の欠陥をレビューSEM上でレビュー位置に移動させる際、前記座標位置(xi,yi)の数値を、検査部品の欠陥の移動後の目標座標位置としてそのまま使用することが可能となる。
【0158】
(座標変換パラメータ算出方法2)
図15は検査部品の予備検査装置上のxy座標座標とレビューSEM(詳細検査装置)上のXY座標とが異なる場合、予備検査で検出された欠陥のxy座標位置を、XY座標位置に変換する方法の第2の例の説明図である。
図15において、予備検査装置のxy座標上で測定された検査部品上に設定された部品位置検出箇所P1のxy座標位置は、P1(x1,y1)で示されている。また、前記部品位置検出箇所P1のXY座標位置は、P1(X1,Y1)で示されている。
XY座標の原点Oは、xy座標の原点に対してX0,Y0だけずれており、且つXY座標は、xy座標に対して角度θだけ回転しているものとする。
前記図14で説明したように、前記X0,Y0,およびθが求まった場合、xy座標位置(xi,yi)を有する点PiのレビューSEM上のXY座標位置(Xi,Yi)は、図14の式(6),(7)で求まる。
【0159】
次に前記X0,Y0,およびθ(すなわち、座標変換パラメータ)の算出方法であって、前記図14とは異なる方法を説明する。
図15において、式(1),(2)が成り立つ。
図15において、検査部品をレビューSEMのXY座標上で角度γ回転させたとき、xy座標軸の原点P0がP0′に回転移動し、点P1(X1,Y1)が点P2(X2,Y2)に回転移動したとする。
この場合図15の式(3)が成り立つ。ここで、前記(X1,Y1),(X2,Y2)はレビューSEMで測定することにより既知となる。
前記図15の3個の式(1),(2),(3)により前記3つの未知数X0,Y0,およびθが定まる。
そして、前記X0,Y0,およびθが求まった場合、xy座標位置(xi,yi)を有する点PiのレビューSEM上のXY座標位置(Xi,Yi)は、図14の式(6),(7)で求まる。
したがって、前記図14で説明したように、レビューSEMのXY座標上で、検査部品を移動させて、前記xy座標位置(xi,yi)を有する点Pi(すなわち、欠陥)をレビュー位置に移動させることができる。
前記図14の部品位置検出箇所(P1),(P2)、および図15の部品位置検出箇所(P1)としては、予備検査装置で検出された欠陥または異物の位置を採用することが可能である。
【0160】
次にレビューSEMの各手段C1〜C25が有する機能を説明する。
(C1)共通使用機能実現手段C1:
共通使用機能実現手段C1は、下記の手段C11〜C15を有しており、マニュアル操作モードで作動中(マニュアル欠陥像レビュー実行手段の作動中)においては、ユーザが各手段C11〜C15の機能を選択するボタンを押すかまたは機能選択画面に表示されたアイコンを選択すると、前記各手段C11〜C15の機能が作動し、自動モードで作動中(自動アライメント補正手段、自動形状モニタ手段、自動欠陥像レビュー実行手段、等の作動中)は、プログラムに従って自動的に作動するようになっている。
【0161】
(C11)自動センタリング手段C11:(図16、図65参照)
この自動センタリング手段C11は、指定した欠陥位置を検査位置(電子ビーム走査位置)に移動させる機能を有する。マニュアル操作においては、ユーザが複数の欠陥の中からレビューする欠陥を選択するだけで、自動的に欠陥画像へセンタリングし、適切な観察像を表示する機能を有している。
前記欠陥点の自動センタリングは、微調整は電子ビームの偏向コイルF6,F7への駆動電圧を調整することにより行い、微調整では調整できない場合には前記XYテーブルを用いて行う。
図16は、自動センタリング手段C11の機能の説明図で、図16Aは欠陥点を検査位置(電子ビームの走査位置)に移動した画像、図16Bは電子ビームの走査位置中心からの欠陥点の中心位置のずれを示す図、図16Cは欠陥点が中心位置となるように図10に示すX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7を調整した状態を示す図である。
【0162】
予備検査装置(1,2)での検出精度やステージ精度、および、レビューSEMのステージ精度等のために、予備検査装置(1,2)上での欠陥のXY座標位置とレビューSEM上でのXY座標位置とがずれている場合には、欠陥個所が画面の中心になるように移動できるとは限らない。例えば、図16において、欠陥像が視野の中心からずれている場合、この自動センタリング手段C11は、欠陥個所を画面の中心になるように移動させる機能を有する。
【0163】
その場合の処理フロー例を以下に説明する。
(a) 自動輝度調整/自動コントラスト調整/自動フォーカス調整を行い、欠陥点画像を取り込む。
前記自動輝度調整は、レビューSEMの2次電子検出器の出力電圧のオフセットを変更することにより、撮像画像の平均輝度(明度)を一定の範囲にする調整である。
また前記自動フォーカス調整は、対物レンズの印加電流(電圧)を変更することにより、対物レンズの焦点距離を変更し、対象とする物体の表面に焦点を結ぶようにする調整である。
また前記自動コントラスト調整は、2次電子検出器の感度およびアンプの増幅率を変更することにより、撮影画像のダイナミックレンジ(白レベルと黒レベル)がA/D変換器によりオーバフローまたはアンダーフローしないように忠実に再現できるようにする調整である。
(b) 取り込んだ欠陥点画像に対し画像処理を行い欠陥点を認識し、欠陥点の中心座標を求める。
(c) ステージ移動またはビーム移動により前記求めた欠陥点の中心座標が視野の中心となるように移動(以下、これをセンタリングと呼ぶ)する。
(d) 再度自動輝度調整/自動フォーカス調整を行い欠陥点画像を取り込む。
【0164】
(C12)傾斜像追尾手段C12:(図17、図18、図69参照)
この傾斜像追尾手段C12は、検査部品保持部材65を傾斜させて欠陥像を観察する場合、傾斜するにつれて像が移動するので、指定された傾斜角度になるまで、一定角度傾斜するごとに画像処理による欠陥像認識を行い自動センタリングを行う機能を有している。
図17は検査部品保持部材65を傾斜用軸線T(図5、図8参照)回りに傾斜させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図17Aは傾斜角度が0°のときに電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態を示す図、図17Bは欠陥点が傾斜用軸線Tからずれている状態で検査部品保持部材65を単純に傾斜させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動することを示す図、図17Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7、および収束レンズF3、対物レンズF8の駆動回路E3、E8を調整した状態を示す図である。
【0165】
図18は検査部品保持部材65を傾斜用軸線T(図5、図8参照)回りに傾斜させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図18Aは傾斜角度が0°のときに電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態の画像、図18Bは欠陥点が傾斜用軸線Tからずれている状態で検査部品保持部材65を単純に傾斜させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動した状態の画像、図18Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7、および収束レンズF3、対物レンズF8の駆動回路E3、E8を調整した状態の画像である。
また、前記傾斜像追尾手段C12は、自動輝度調整/自動フォーカス調整がONの場合、自動センタリング終了時に自動輝度調整/自動フォーカス調整を行う機能を有している。
検査部品保持部材65を傾斜させる場合に、傾斜像追尾手段C12を作動させた場合の欠陥像は次のように変化する。
(a) 傾斜用軸線T(図5、図8参照)周りの検査部品保持部材65の傾斜0°の場合の欠陥点画像は、図17A、図18Aに示されている。図18Aら分かるように、欠陥点画像は画面の中心にある。
(b) 前記図17A、図18Aの状態から、検査部品保持部材65をα°傾斜させると、欠陥点画像は画面の中心からズレる。この場合の状態は図17B(実線参照)、図18Bに示されている。
(c) 図17Cに示すように、電子ビームの走査中心を移動させると、図18Cに示すように、欠陥点画像が画面の中心に移動する。
(d) 最終傾斜角度になるまで、(b),(c)を繰り返す。
【0166】
一般的には、検査部品保持部材65を傾斜しても像が逃げないように計算して制御することが行われる。しかし、現実的には、ウエハーWの厚さが計算上の値と違っていたり、ウエハーにたわみがあり、計算と違ってしまい、結果として像が逃げてしまうことになる。
傾斜像追尾手段C12は、α°の傾斜による像の移動量から逆算してウエハー表面の高さ(厚さ)を求め、計算による誤差が最小になるように、補正している。このように補正することにより、それ以降α°傾斜しても像が大きく逃げないように制御することが可能となる。なお、そのような補正を行っても、ステージの精度や計算精度およびウエハーのたわみの違いにより、実際は欠陥像が移動するので、上記センタリングを行う。
また、前記図17から分かるように、ステージS(図5、図7、図8参照)を傾斜すると高さ方向の位置もズレるため、焦点が合わなくなってしまう。本機能により、高さを補正できるため、焦点が外れないように制御することが可能となる。
【0167】
(C13)回転像追尾手段C13:(図19、図68参照)
この手段C13は、欠陥個所を回転して観察したい場合、ステージが回転するに連れて像が移動するので、指定された回転角度になるまで、一定角度づつ回転するごとに画像処理による欠陥像認識を行い自動センタリングを行う機能を有している。自動輝度調整/自動フォーカス調整がONの場合には、自動センタリング終了時に自動輝度調整/自動フォーカス調整を行う機能を有している。
図19は検査部品保持部材65を回転テーブル64(図5、図8参照)とともに回転させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図19Aは検査部品保持部材65の回転前に電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態の画像、図19Bは欠陥点が回転中心からずれている状態で検査部品保持部材65をβ°回転させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動した状態の画像、図17Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7を調整した状態の画像である。
【0168】
ステージSを回転させる場合に、回転像追尾手段C13を作動させた場合の欠陥像は次のように変化する。
(a) 図19Aにおいて、ステージSを回転する前の欠陥点画像は画面の中心にある。
(b) 図19Aの状態から、ステージをβ°回転すると、図19Bに示すように、欠陥点画像は画面の中心からズレる。
(c) 図19Cにおいて、自動センタリングを行い、欠陥点画像を画面の中心へ移動する。
(d) 最終回転角度になるまで、(b),(c)を繰り返す。
【0169】
(C14)自動視野調整手段C14(図67参照):
この手段C14は、取り込んだ画像を画像処理して、得られた欠陥の大きさから視野に入る適切な倍率へ変更し、自動輝度調整、自動コントラスト調整、自動フォーカス調整、自動センタリングを行う機能を有している。この自動視野調整手段C14の機能により一々画面を見ながら倍率を変更したり、輝度やフォーカスを調整する必要がなくなる。
この自動視野調整手段C14は、マニアルレビューモードでは、オペレータが「自動視野調整」ボタンを押すと作動し、自動レビューモードでは自動的に実行される。
例えば、前記倍率の決定は顕微鏡画像の表示画面の縦の寸法V、横の寸法Hとした場合、欠陥画像の縦の寸法v、横の寸法hのうちのいずれかが一方がv=V/2またはh=H/2の大きさで表示され且つ、他方がv≦V/2またはh≦H/2の大きさで表示される倍率に決定することが可能である。
【0170】
(C15)欠陥像撮影手段C15(図64参照):
この手段C15は、レビューSEMのディスプレイDに表示されている欠陥画像を撮影する機能(デジタルデータとして記憶する機能)を有している。
欠陥像撮影手段C15は、マニアルレビューモードでは、オペレータが「撮影」ボタンを押すと作動し、自動レビューモードではプログラムに従って自動的に実行される。
撮影した画像は、自動的に前述の「欠陥分類手段」により分類して、分類結果と共にDIFSサーバ3へ送信される。
DIFSサーバ3は、受信したデータをDIFSデータベースへ登録する。
【0171】
(C16)欠陥像部測定手段C16:
この手段C16は、レビューSEMのディスプレイDに表示されている欠陥画像(レビュー画像)の各種サイズ(X方向の長さ、Y方向の長さ、面積、欠陥部の高さ、等)を測定する機能である。
マニュアルモードでは、レビュー画像の表示画面上でマウスによりXY座標面内の測定箇所を指定して、測定ボタンを押すことにより自動的に測定箇所のX方向の長さ、Y方向の長さ、面積等の測定が行われる。また、段差のある部分の低い面および高い面を指定して高さ測定ボタンを押すと、前記両面間の高さ測定が自動的に行われる。
前記高さ測定は、ステージをわずかに傾斜させて前記観察点の自動測長手段C54の処理と同様の処理により行われる。但し、測定に当たって、指定する面の大きさは、小さくすることも、複数指定することも可能であり、それらの指定した面の最大高さもあわせて求めることができる。また、欠陥部周辺の高さ(基板の高さ)も求めることができ、欠陥部の高さから基板の高さを差し引くことで、欠陥部の基板からの凹凸を測定することもできる。
【0172】
(C2)自動アライメン補正手段C2:
この自動アライメント補正手段C2は下記の手段C21〜C25を有しており、自動でウエハーをロード/アンロードし、アライメントの補正を行う機能を有する。以下に各手段C21〜C25の機能を説明する。
【0173】
(C21)自動ウエハーロード/アンロード手段C21(後述のフローチャートのステップST114,ST127,ST147等参照):
この自動ウエハーロード/アンロード手段C21は、所定位置(カセット載置凹部7a)にセットされたカセット13から検査部品保持部材65にウエハーを搬送(ロード)したり、逆方向に搬送(アンロード)したりする機能を有している。また、自動ウエハーロード/アンロード手段C21は、カセット13に付けられたラベルに印刷されたバーコードをカセットID読取装置16で読み取って、読み取ったカセットIDをDIFSサーバ3に送信し、DIFSデータベースからカセット13内のウエハーに関する欠陥情報を取り出す機能を有している。
すなわち、自動ウエハーロード/アンロード手段C21は次の処理を順次実行する。
(1)ウエハーカセット13をセットすると、バーコードリーダによりデバイス番号、ロット番号を読み出す。
(2)データベースから、デバイス番号、ロット番号によって検索し、カセット13内のウエハーWに関する欠陥情報を取り出す。
(3)ウエハーのロードが完了(検査位置にセット)すると、そのウエハーに該当する欠陥情報を確定する。なお、ウエハーのロードに当たっては、アライナー装置により、ウエハーのオリフラもしくはノッチが検出されて、それが一定の方向になり、ウエハーの原点とシステムの原点とが、ある一定の精度で合致するように調整される。
【0174】
(C22)パターン付きウエハーのアライメント補正手段C22(図20、図49参照、後述のフローチャートのステップST168参照):
このアライメント補正手段C22は、前記(C21)の自動ウエハーロード/アンロード手段C21により所定位置にセットされたウエハーの位置を精度良く補正する手段である。すなわち、ウエハーをロードしたら、ウエハーの原点位置および回転を正確に決定するために、ステージSを複数(2点以上)のアライメントのレファレンス点位置へ移動し、正確にレファレンス点のオフセット(設定位置からの偏位量)を求める機能を有する。
前記レファレンス点のオフセットは、前記観察点の自動撮影手段C52と同じ要領でアライメント画像を撮影し、レファレンスとして保存しているアライメント画像(これをアライメントマークと呼ぶことにする)とパターン比較し、そのアライメント画像のずれから計算して求められる。このオフセットを「アライメント補正値1」ということにする。
図20は、前記パターン付きウエハーのアライメント補正手段C22が算出するアライメント補正値1の説明図であり、図20Aは+で示す位置にアライメント位置が設定されたパターン付きウエハーWの平面図、図20Bはアライメント位置の画像WaおよびDIFSサーバ3のDIFSデータベースに記憶されたアライメント参照画像Wa′を示す図、図20Cはアライメント画像の中心位置の設定位置ao′と検出されたアライメント画像の中心位置aoとのずれを示す図である。
前記aoとao′のずれからそのときの画像の拡大倍率を考慮してオフセット(アライメント補正値1)を計算して求めることができる。
【0175】
(C23)パターンなしウエハー(ベアウエハー)のアライメント補正手段C23(図21、図49参照、後述のフローチャートのステップST163参照):
このアライメント補正手段C23は、ベアウエハーでパターンが無い場合に、ウエハーのエッジを観察し、ウエハーエッジの円弧上の点が、ある円上の点に最も合致するように円の半径と中心座標を求める機能を有する。
この計算に、例えば最小二乗法を使用する。また、前記アライメント補正手段C23は、前述のようにして求めた円の中心座標が、観察上のウエハー中心あるいは原点(ウエハー中心を原点とする)となるように補正する機能を有する。また、ウエハーのオリフラ、ノッチを観察し、ウエハーの回転位置を補正する。
図21は前記パターン無しウエハーのアライメント補正手段C23が算出するアライメント補正方法の説明図である。次に図21により、アライメント補正方法を説明する。
(a)ウエハーWの撮影したいWa〜Wcの箇所の画像を処理し、ウエハーWのエッジを検出し、それぞれの円弧上の点を抽出する。
(b)最少二乗法によりWa〜Wcの円弧上の点が円を構成するように、半径Rと中心の座標を求める。
なお、撮影する箇所は、ウエハーのエッジが精度よく検出できれば、1箇所でもよい。撮影場所もその数も任意でよい。
【0176】
(C24)欠陥点による高精度アライメント補正手段C24(図22、図49参照、ステップST164〜ST017参照):
ベアウエハーのアライメント補正機能は、ウエハーのエッジからウエハーの中心座標(原点座標)を精度よく求めることができる。しかし、同機能のみでは、実際には欠陥情報における欠陥部の座標の誤差、およびレビューSEMのステージ誤差のために正確に欠陥部へ位置づけることができないことがある。
前記高精度アライメント補正手段C24は、前記問題を解決するため、欠陥情報の中の欠陥点の座標と観察した欠陥点の座標がー致するように補正する機能を有する。
【0177】
すなわち、前記高精度アライメント補正手段C24は、以下の処理を自動的に実行する機能を有する。なお、図22は前記高精度アライメント補正手段C24の機能の説明図で、図22AはX方向のサイズが10.0〜25.0で検索し、大きい順に並べた欠陥の図表、図22Bは前記図22Aの欠陥をウエハーW上にマップした図である。
(a) ウエハーWに対応する欠陥情報(図22A参照)から、指定されたサイズ範囲内の欠陥点を検索する。その中から、最も距離が離れている数点Wa,Wb(図22B参照)を抽出し、それらの点Wa,Wbへ移動し、認識した欠陥のセンターを求め、そのズレの平均値を補正量に反映する。[アライメント補正値2](b) 但し、欠陥点が指定されたサイズ範囲内で検索できなかった場合は、サイズ範囲を大きくして再度試行する。
【0178】
(c) また、欠陥部を撮影するため「自動センタリング」を行う際、欠陥点のセンターを求めているので、そのズレを使用してウエハー上の補正量の地図を作成していく。地図の上で補正値が未知な座標は補完して求めることにより、ウエハー全面の補正を行うことができる。[アライメント補正値3]
(d) 欠陥点が検出できなかった場合、アライメント補正値3からアライメント補正値2、アライメント補正値1へ切り替えて試行する。
なお、前記高精度アライメント補正手段C24は、パターン付きウエハーにも適用できる。また、次の「チップアライメント補正」を行った後にも、チップ単位での欠陥点に対して同様のことを行うことにより、高精度アライメントを行うことができる。
【0179】
(C25)パターン付きウエハーのチップアライメント補正手段C25(、図49のテップST170参照):
前記チップアライメント補正手段C25は、パターン付きウエハーのアライメント機能で位置精度が十分でない場合、観察するチップ毎に自動的にアライメントを行い、位置精度を高める機能を有する。その機能の詳細を以下に説明する。
(a)予め、チップ内部あるいは外部でアライメントを行うための特定のパターン(これをアライメントマークと呼ぶことにする)とチップ原点からの相対座標を記憶しておく。
(b)チップを観察する前に、アライメントマーク位置へ視野を移動し、アライメントマーク画像を撮影し、記憶しておいたアライメントマークとパターン比較させる。
(c)比較して求めた座標のズレを補正する。
以上の操作により、チップ内の座標の位置精度を高めることができる。
【0180】
次にEWSの各手段C3〜C81が有する機能を説明する。
(C3)作動モード設定手段C3(図44のST101、ST102、図45のST111、図47のST125等参照):
この作動モード設定手段C3は、SEMCの作動モードを設定する機能を有している。
【0181】
(C31)ウエハー情報入力モード選択画面表示手段C31(図44のST101参照):
この手段C31は、レビューするウエハーのウエハー情報を全自動入力モードで入力するかそうでないかを選択する画面を表示する機能を有する。
SEMCは、選択されたウエハー情報入力モードに応じて作動し、全自動入力モードが選択されなかった場合には、ウエハー情報マニュアル入力画面を表示する機能を有する。
(C32)モード選択画面表示手段C32(図44のST101参照):
この手段C32は、ウエハー情報自動読込モードか手動入力モードかの選択、異物・欠陥観察モードか形状モニタモードかの選択、および、自動レビューモードかマニュアルモードかの選択を行うモード選択画面を表示する機能を有する。
【0182】
(C4)入出力実行手段C4(図44のST103、図45のST112等参照):
この入出力実行手段C4は、レビューSEMとネットワークNを介して接続された予備検査装置(1,2)およびDIFSサーバ3との入出力を実行する機能を有している。
(C41)部品検索情報入力手段C41(図44のST103参照):
この部品検索情報入力手段C41は、レビューSEMが検査部品の予備検査情報をDIFSサーバから検索して読み込むために必要な部品検索情報を入力する機能を有している。
この部品検索情報入力手段C41は、マニュアル入力手段、または自動入力手段により構成することが可能である。前記部品検索情報入力手段C41は、マニュアル入力手段により構成する場合には、例えば、ディスプレイD、前記ディスプレイDに部品検索情報入力画面を表示する手段、キーボード、およびキーボードからの入力を記憶する手段等により構成することができる。また、前記部品検索情報入力手段は、自動入力手段により構成する場合には例えば、検査部品(W)が収納されたカセット13に付けられたバーコード情報を読取る手段16により構成することができる。
【0183】
(C42)予備検査情報読込手段C42(図45のST112、図47のST124、ST126等参照):
この予備検査情報読込手段C42は、前記部品検索情報入力手段C41により入力された部品検索情報に対応する検査部品Wの予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む機能を有している。
したがって、レビューSEMにより検査部品(W)の詳細検査であるレビューを行う際、検査部品(W)の予備検査情報(例えば、検査部品(W)のサイズ、欠陥のサイズ、位置情報等)を用いることができる。
前記レビューSEMの前記予備検査情報読込手段C42により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥に関するレビューを行うことができる。
【0184】
(C43)レビュー情報登録手段C43(図51のST206、ST208等参照):
レビュー情報登録手段C43は、前記レビューにより得られたレビュー情報を前記DIFSデータベース(すなわち、検査部品情報データベース)に記憶させる。したがって、前記DIFSデータベースに記憶されたレビュー情報は、検査部品情報データベースに接続可能なコンピュータから利用することが可能である。
【0185】
(C5)自動形状モニタ手段C5(図23、図50参照):
自動形状モニタ手段C5は、基本的にパターンのあるウエハーの形状モニタを行うが、パターンが無いウエハーの形状モニタを行うこともできる。
図23は自動形状モニタ手段C5の主な機能の説明図であり、図23AはウエハーWの予め決められた形状モニタを行う箇所Wa〜Wdを示す図、図23Bは前記Waの正常なパターン画像(参照画像として記憶されている画像)、図23Cは穴が異常な場合の前記Waのパターン画像の例である。
自動形状モニタ手段C5の主な機能は、図23に示すように、正常なウエハーWの画像を参照画像として記憶しておき、別ウエハーWの形状モニタの際には同じ箇所の画像の特徴量を比較し、特徴量が設定値以上異なる場合は異常と判定する機能である。
前記自動形状モニタ手段C5は、図23に示すように、ウエハーW上に加工されたパターンの特定の場所に異常があるかないかを検出する機能の他に、下記の手段C51〜C54を有することにより、他の機能も有している。
以下に前記各手段C51〜C52の機能を説明する。
【0186】
(C51)観察点情報登録管理手段C51(図24、図56、図58参照):
観察点情報登録管理手段C51は、DIFSデータベースに、観察した点の位置情報と観察した点の撮影情報(電子ビームの加速電圧、倍率、試料の傾斜、試料の回転、輝度、コントラスト、等)および画像情報を検索、登録する機能(図50のST182,ST183,図58のST252参照)を有している。観察したい点の位置情報と観察した点の撮影情報および画像情報を、それぞれ観察点位置情報、撮影情報、観察点参照画像情報とよび、合わせて観察点情報と呼ぶことにする。図24は観察点情報登録管理手段C51の機能の説明図で、図24Aは3000倍での追尾画像、図24Bは10000倍での追尾画像、図24Cは30000倍での追尾画像であり、図24Dは傾斜した形状モニタ画像、図24Eは回転した形状モニタ画像、図24Fは回転傾斜した形状モニタ画像である。
前記観察点情報をDIFSデータベースに登録するためには、レビューSEMで観察像登録画面を呼び出し、撮影する(図56、図58参照)。観察像登録画面では、1点ごとに倍率や傾斜/回転の異なる画像を登録でき、同一点に対し視点を変えた(即ち、傾斜角/回転/倍率/位置を変えた)複数の観察点情報を登録できる(図24D、図24E、図24F参照)。
なお、DIFSサーバ3の代わりに、CIM、クライアント等のローカルのデータベースに登録された観察点情報(レシピ等)を使用して形状をモニタし、得られた観察像をDIFSサーバ3に登録することが可能である。
【0187】
また、観察点情報を登録するに当っては、形状をモニタする個所のみでなく、追尾に必要な観察点情報も登録することができる。即ち、例えば、いきなり30,000倍で観察しようとしても、ステージ精度などの理由から視野内に観察点をロケーションできないので、まず3000倍程度の傾斜や回転の無い画像、次に10,000倍程度の傾斜や回転の無い画像、そして30,000倍の傾斜や回転の無い画像を登録し、必要に応じて回転や傾斜がある観察像を撮影する。これらの観察点情報は、形状モニタする個所を見つけ出すための追尾情報として使用する(図24A、図24B、図24C参照)。
観察点情報は、製品番号、ロット、ウエハーID、工程、観察点情報名称で検索することができ、観察点の自動撮影を行う前にデータベースから取り出される。自動形状モニタ機能を実行するに先立ち、レビューSEM側のレシピを作成する際に、ウエハー毎に観察点情報を確定しておく。
【0188】
(C52)観察点の自動撮影手段C52(図50参照):
観察点の自動撮影手段C52は、次の機能を有している。
(a)ウエハー毎に確定している観察点情報をデータベースから取り出し、観察点の位置情報を用いて、ステージSを移動する。
(b)観察点情報に記録されている、前記図24A、図24B、図24Cのような追尾画像の観察条件(加速電圧、倍率/傾斜/回転/輝度/コントラスト、等)をSEMへ設定し、画像を取り込み、追尾画像とパターン比較を行い追尾画像と中心が合致するようにセンタリングを行う。前記図24A、図24B、図24Cというような順で、倍率の異なる追尾情報を元に順次形状をモニタする画像に近い画像が得られるまで追尾する。
(c)最後に図24D、図24E、図24Fそれぞれの観察点の参照画像とパターン比較を行い、センタリングして撮影する。センタリングする毎に、自動輝度調整、自動フォーカス調整、を行う。撮影した画像データは、自動的にデータベースへ登録する。
以上を、観察点情報に登録されているすべての観察点に対して繰り返す。
【0189】
(C53)観察像の比較分類手段C53(図55参照):
観察像比較分類手段は、「観察点の自動撮影手段C52」によって画像の撮影が行われた際、後述の「形状モニタ画像分類手段C82」によって、撮影画像と予め登録しておいた参照画像との間で比較し、最も類似性の高い参照画像と同じ分類を付ける機能を有する。
参照画像には比較するための矩形領域を設定できる。設定した比較領域でのみ、両画像を比較する。参照画像として、正常な形状や異常な形状を登録しておくことにより、撮影した画像に対し、正常な形状か異常な形状かを判断することができる。また撮影した画像が分類できない場合も異常形状とすることができる。形状分類結果および分類に必要な情報もデータベースへ登録する。本機能によって、穴の形状や、パターンの形状などの異常を検出することができる。
なお、この観察像の比較分類手段C53の分類方法は、後述の欠陥分類手段C8の分類方法と同様であるので、ここでの説明は省略し、後述の欠陥分類手段C8の説明の欄において詳述する。
【0190】
(C54)観察点の自動測長手段C54(図25、図52参照):
図25は観察点の自動測長手段C54の機能の説明図で、図25Aは傾斜角0°における測定画面、図25Bは傾斜角度α°における測定画面、図25Cは膜厚および穴の深さの測定方法の説明図である。
観察点の自動測長手段C54は、次の機能を有している。
(a)「観察点の自動撮影手段C52」によって画像の撮影が行われた際、X−Y方向の距離(例えば、図25Aのような線幅やホール径)の測定を行う機能。
なお、1画像に対して側長する個所は前記観察点情報登録管理手段C51の観察像登録画面で、複数設定できる。
(b)Z方向の距離(例えば、図25Bのような線の厚さ、ホールの深さ)を測定する機能。
(c)上記で得られた測長データを、DIFSデータベースへ登録する機能。
登録した測長データは、品質管理や検査結果などとの相関に利用することができる。
【0191】
前記Z方向の距離測定に対しては、図25Cのように、パターン(例えば、線状パターン)の上面(面Z1,面Z3)と基盤の上面(面Z2,面Z4)など2面の矩形平面を高さ測定領域として指定する。なお指定する平面の高さ測定領域の形状は矩形の代わりに円、楕円等を採用することが可能である。膜厚や深さは、指定した夫々の面の平均Z座標(夫々z1,z2,z3,z4)を求め、差し引く事によって求める。即ち、膜厚=z1−z2,深さ=z3−z4である。
また、面の平均Z座標を求めるには、画像処理により、撮影した画像の面Z内の小さな加工ムラや傷、ごみ等の特徴ある点を際立たせる。次にステージを傾斜させて画像を撮影する。この撮影画像も同一画像処理を行い、面Zと最も相関度の高い面Z′を検出する。面Zが面Z′へ傾斜方向に移動した量により、平均Z軸座標z1を求める。
【0192】
図26は観察点の自動測長手段C54の機能の説明図で、膜厚および穴の深さの測定で実行する計算例の説明図である。
図26において例えば、
So:Y軸回りの傾斜角0°のステージSに支持されたウエハーW表面上の平面、K:平面So上の指定した高さ測定領域または欠陥、
z1:平面SoのZ軸上の座標、
So′:Y軸回りの傾斜角が0°からα°になったときの前記平面Soの位置、
K′:平面Soがα°傾斜したときの前記平面So上の指定した高さ測定領域または欠陥Kの位置、
r:指定した高さ測定領域または欠陥KのY軸からの距離、
φ:図26に示す線分YKとX軸とのなす角度、
α:ステージSのY軸回りの傾斜角度
δ:ステージSがY軸回りに傾斜角度0°からα°傾斜した場合の指定した高さ測定領域または欠陥KのX軸方向の移動距離、
とする。この場合、次の式が成立する。
【0193】
z1=rsinφ
δ=rcosφ−rcos(φ+α)
=2rsin(φ+α/2)sin(α/2)
したがって、
z1=rsinφ
=δsinφ/{2sin(φ+α/2)sin(α/2)}
ここで、ほぼφ=π/2である場合には、z1は、次式で近似される。
z1=δ/sinα
したがって、測定したい平面(指定した高さ測定領域または欠陥Kの表面)のZ座標であるz1は、傾斜角度を0°からα°に変化させたときの前記指定した高さ測定領域または欠陥Kの移動量δから求めることができる。
【0194】
(C6)マニュアル欠陥像レビュー実行手段C6(図60参照):
この手段C6は、マニュアル操作により、ユーザが複数の欠陥の中からレビューする欠陥を選択するだけで、自動的に前記共通使用機能実現手段C1の自動センタリング手段C11(図16参照)の機能が作動し、欠陥画像へセンタリングし、適切な観察像を表示する機能を有している。
このマニュアル欠陥像レビュー実行手段C6が作動中は、ユーザは、後述の共通使用機能実現手段C1の各手段C11〜C15の機能を選択しながらマニュアル欠陥像レビューを行うことができる。
【0195】
(C7)自動欠陥像レビュー実行手段C7(図62参照):
自動欠陥像レビュー実行手段C7は下記の手段C71〜C76を有しており、自動的にウエハーをロード/アンロードし、自動的に重要な欠陥点へ移動し、適切な倍率/輝度/フォーカス(/傾斜/回転)で撮影し、データベースへ登録する機能を有している。
【0196】
(C71)欠陥情報インテリジェント処理手段C71(図27、図62参照):
この欠陥情報インテリジェント処理手段C71は、DIFSサーバ3から読み込んだ異物情報や欠陥情報に基づき、異物や欠陥の分布を認識する機能を有する。
異物や欠陥の分布状態(位置、形状、密度)により、その原因(引っ掻き傷やごみの落下など)を推定できる。その推定した原因によって、優先度をつけることが可能となり・重要な点のみ後述の(11)以降の処理をするように制御できる。
図27は異物や欠陥の分布の例を示す図である。図27の例では、欠陥がウエハーのエツジから直線的に分布しているがこのような場合は、引っ掻き傷が多く、この分布に属する欠陥をすべてレビューしてもあまり有益な情報は得られないことが多い。したがって、通常はこの分布の内の1点程度をレビューし、引っ掻き傷であるか否かを判断する。このような分布の密度や形状による判断を行うことにより、レビューすべき点の数を大幅に削減することが可能である。
【0197】
このようなインテリジェント処理を行うために、ルールベース推論が行われる。ルールベース推論では、ルールに記述した内容に条件が合致した場合に、適切な処理を行えるようにすることが可能である。例えば、この例の場合、以下のようなルールを作成することができる。
【0198】
(ルールの例1)
ウエハーWの表面が何かにこすられて引っ掻き傷が形成される場合がある。このような場合の欠陥(引っ掻き傷)は、ウエハーWの周縁に接し細長い形状の領域内に分布することが多い。このような場合の欠陥点のレビュー処理のルールは例えば以下のように記述することができる。
ルール:
「もし
(大きさがXX以上の欠陥、かつ、 平均密度がYYで分布、かつ、分布形状の長径と短径の比が10より大きく、かつ 分布の一部がウエハーの円周に接している)
ならば

(R1)平均密度がYYで分布している領域内の欠陥を大きさ順にソートする。
(R2)ソート結果の内上位2点について以下を実行する。
(R21)傾斜0°、回転0°、倍率5000で自動撮影を行う。
(R22)傾斜0°、回転0°、倍率20000で自動撮影を行う。
(R21)傾斜45°、回転0°、倍率20000で自動撮影を行う。」
}」
【0199】
(ルールの例2)
ウエハーWの特定領域例えばウエハーWの加工時のエア排気口下方に配置された領域には、吸い集められたゴミがエア排気口から落下して付着し、欠陥が発生することがある。このような欠陥の場合は全ての欠陥を観察しても有益な情報が得られない場合が多い。したがって、念のため、欠陥分布の中の1点のみを観察すれば良いと考えられる。この処理を行うためのルールは例えば以下のように記述することができる。
前処理:
ウエハーWの欠陥の密度がd0以上の領域を対象領域とする。
対象領域の中心座標P(x0,y0)を求める。
対象領域の面積Sを求める。
Pに最も近い欠陥点Pdを探す。
ルール:
「もし
(S≧s0、かつ、x1<x0<x2、かつ、y1<y0<y2)
ならば

(R1)Pd点について以下を実行する。
(R11)傾斜0°、回転0°、倍率5000で自動撮影を行う。
(R12)傾斜0°、回転0°、倍率20000で自動撮影を行う。
(R13)傾斜30°、回転0°、倍率20000で自動撮影を行う。
}」
但し、x1<x<x2、かつ、y1<y<y2の矩形領域は、排気口近辺の領域を表す。d0、s0は、ユーザが実験や経験に基づいて設定するパラメータである。
【0200】
(ルールの例3)
例えばウエット処理中の引き上げの工程でゴミが付着した場合には、ウエハーW上に、欠陥が短冊状(ある一定密度で分布した帯状の領域の繰り返し状)に分布することがある。このような欠陥の場合、全ての欠陥を観察しても有益な情報が得られないことが多い。したがって念のため、短冊状に分布した欠陥分布の中の任意の1点のみを観察すれば良いと考えられる。この処理を行うための、ルールは例えば以下のように記述することができる。
前処理:
ウエハーWの欠陥の密度がd1以上の領域を対象領域Sとする。
Sの2次元フーリエ変換を行いそのデータをSfとする。
Sf上で最大値を持つ点Pとその値Vfを求める。
Sf上で点Pを中心とする半径r1の円内にある点の集合Sfcを求める。
Sfcを2次元逆フーリエ変換し、Smを求める。
ウエハーW上のSm領域内の任意の欠陥点Pdを探す。
「ルール:
もし
(Vf>vf1)
ならば

(R1)Pd点について以下を実行する。
(R11)傾斜0°、回転0°、倍率5000で自動撮影を行う。
(R12)傾斜0°、回転0°、倍率25000で自動撮影を行う。
(R13)傾斜30°、回転0°、倍率25000で自動撮影を行う。
(R14)傾斜30°、回転90°、倍率25000で自動撮影を行う。
}」
但し、d1、r1、Vf1は、ユーザが実験や経験に基づいて設定するパラメータである。
【0201】
(C72)欠陥点の自動移動手段C72(図64のST321、ST322参照):
欠陥点の自動移動手段C72は、レビューすべき欠陥の欠陥位置情報を用いて、欠陥を自動的にレビュー位置(電子ビームを照射する検査位置)に自動的に移動する機能を有している。ステージ精度にもよるが、例えば、5000倍程度の倍率で自動輝度調整/自動フォーカス調整を行い、欠陥点への「自動センタリング機能」を実行する。
前記欠陥点の自動移動は、前記XYテーブルを用いて行い、自動センタリングは電子ビームの偏向コイルF6,F7への駆動電圧を調整することにより行う。
【0202】
(C73)自動異物・欠陥像撮影手段C73(図70参照):
自動異物・欠陥像撮影手段C73は、欠陥点自動移動手段C72でレビュー位置に移動した画像を画像処理して得られた欠陥の大きさから、「視野調整手段」により視野に入る適切な画像を取り込み、再度自動センタリングを行い撮影する機能を有する。
撮影した像は、後述の「欠陥分類手段」により分類して、分類結果と共に自動的にDIFSサーバ3に送信される。
DIFSサーバ3は、送信された撮影像の情報をDIFSデータベースへ登録する。なお、分類結果によって、撮影する必要がない欠陥(よく有る欠陥で、欠陥の種類が分かっている欠陥)の場合は、データベースへ登録しないようにすることもできる。
【0203】
(C74)自動X線分析手段C74(図64のST330、ST331参照):
自動X線分析手段C74は、欠陥画像の撮影に続いて、認識した欠陥個所およびその周辺部をEDSにより自動的にX線分析し、分析結果をDIFSサーバ3に送信する機能を有する。
【0204】
(C75)傾斜像自動撮影手段C75(図64参照):
傾斜像自動撮影手段C75は、ステージの傾斜を0°にして欠陥点を検出した後、ステージを徐々に傾斜させながら欠陥像を追尾し、所要の傾斜になったら撮影する機能を有する。前記傾斜像の追尾は、「傾斜像追尾手段」の機能を使用する。
ベアウエハーでは、予めステージを傾斜したままで撮影できると思われるが、パターンが描画されたウエハーでは、自動的に欠陥点を検出することが容易でないことがある。この場合、前記傾斜像自動撮影手段C75により傾斜像の自動撮影を行うことができる。
【0205】
(C76)回転像自動撮影手段C76(図64参照):
回転像自動撮影手段C76は、欠陥個所を様々な方向から撮影したい場合に、
検査部品保持部材65を傾斜させ且つ回転させた状態で撮影する機能である。検査部品保持部材65の回転は、一旦傾斜を0°に戻し欠陥点を認識した後、ステージを回転させて画像のセンタリングを行い、再びステージを傾斜させて撮影(傾斜像の撮影機能)する。
なお、傾斜角が小さい場合、欠陥画像に段差が無い場合等のように、傾斜したまま回転させても、欠陥が見えなくなるおそれが無い場合は、傾斜したまま回転させることが可能である。
【0206】
(C77)欠陥部自動測定手段C77(図70参照):
欠陥部自動測定手段C77は、認識した欠陥部のサイズ(例えば、X方向の長さ、Y方向の長さ、欠陥部の面積、段差のある平面の高さの差、等)を自動的に測定する。高さの測定は、自動的にステージをわずかに傾斜させて、前記観察点の自動測長手段C54における高さ測定と同様の処理により測定する。測定に当たって指定する面(複数)の大きさおよび位置は、事前に設定しておく。それらの指定した面の高さも自動的に求められる。また、欠陥部周辺の高さ(基板の高さ)も自動的に求めることができる。欠陥部の高さから基板の高さを差し引き、欠陥部の基板からの凹凸を測定することもできる。
【0207】
(C8)欠陥分類手段C8(図28、図29、図30、図71参照):
欠陥分類手段C8は、「マニュアル欠陥レビュー手段」、「自動欠陥レビュー手段」の作動時において撮影した画像を分類したり、「自動形状モニタ手段C5」作動時において撮影した画像を分類し正常な形状であるか否かを判定する機能を有する。欠陥分類手段C8は欠陥画像分類手段C81および形状モニタ画像分類手段C82により構成されている。以下に機能を説明する。
図28は欠陥分類処理の説明図である。図28において、丸いゴミの特徴量(後述)および評価値(後述)を求め、丸いゴミの特徴量および評価値をDIFSサーバ3の画像(欠陥画像または形状モニタ画像)データベースにあらかじめ記憶させておく。また、繊維状のゴミの特徴量(後述)および評価値(後述)を求め、繊維状のゴミの特徴量および評価値をDIFSサーバ3の画像(欠陥画像または形状モニタ画像)データベースにあらかじめ記憶させておく。
前記特徴量および評価値のDIFSサーバ3への記憶は、後述のDIFSサーバ3の教示手段により行う。
【0208】
欠陥分類手段C8は、次の機能を有している。
(a)検査している画像の欠陥部あるいは形状モニタ部を検出し、対象部の各種の画像特徴量を求める。
(b)画像特徴量から、DIFSサーバ3で実行する後述の「教示機能」で教示された複数の欠陥画像もしくは形状モニタ画像との類似度を数値化した値である評価値を算出する。前記評価値は、前記特徴量に後述する適切な演算(例えば2乗和)を行って算出する。
(c)教示された欠陥画像との間で一番近い評価値を持つ教示画像のクラスを分類候補とする。
すなわち、欠陥部の分類では、画像の拡大率と評価値をキーワードとし、形状分類では画像の中心座標もキーワードとして、それぞれDIFSサーバ3の欠陥分類データベース、形状分類データベースから対象となる分類データを検索する。但し、中心座標での検索ではステージの誤差があるので、一定の範囲を検索対象とする。
【0209】
次に、検索でヒットしたデータの内、前記(a)で求めた画像との類似度を計算する。類似度の計算には適切な評価関数を用いる。例えば、前記(a)で求めた各種の画像特徴量と分類候補の対応する画像特徴量との間で、各特徴量の差の2乗和を求める評価関数を使用する。
次に前記(a)の検査画像に、評価関数により類似度が最も高いと評価された分類候補の有する分類コードを付与する。例えば、前記特徴量の差の2乗和が最少になる分類候補の分類コードを付与する。
(d)形状モニタ画像の分類手段においては、その分類手段結果が正常形状でなかった場合、異常の警告を出す。なお後述の形状分類教示手段により異常形状を教示しておくことにより、異常形状を認識して、異常形状の分類を行うように構成することが可能である。
なお、DIFSサーバへ欠陥画像や形状モニタ画像を登録する場合は、上記で求めた各種の画像特徴量もー緒に登録する。DIFSサーバでは、それらの特徴量を用いて類似画像の検索を行うことができる。
【0210】
(欠陥分類処理の特徴量および評価値の求め方)
図29は欠陥分類手段の処理における、丸いゴミ(または傷)の特徴量および評価値の説明図である。図30は欠陥分類手段の処理における、繊維状のゴミ(または傷)の特徴量および評価値の説明図である。
図29、図30において、特徴量および評価値は次のようにして求める。
(1)特徴量を求める対象領域(抽出した欠陥部の領域、あるいは評価領域)を決定する。
(2)対象領域について、画像処理を行い正規化した特徴量xi(i=1,2,3,…)を計算する。例えば欠陥の分類の場合、以下の特徴量の計算をする。どのような特徴量xiをとるかは実験、経験等により定める。
(2-1)x1=欠陥部の面積/欠陥部に外接する矩形の面積
(2-2)x2=平均輝度/(最大輝度−最少輝度)
(2-3)x3=√{Σ(点Pnの輝度−平均輝度)\t2\t}/(平均輝度*√N)
(nは1,2,3,…,N、Nは欠陥部内の全てのピクセル数)
(2-4)x1=欠陥部を楕円で近似した時、離心率=√(1−b\t2\t/a\t2\t)
(但し、aは長軸の1/2の長さ、bは短軸の1/2の長さを示す。)
(2-5)x5=楕円の円周長/欠陥部の周囲長
(2-6)x6=…
(3)評価値=Σxi\t2\t (i=1,2,3,…,N、但し、Nは求めるべき特徴量の数である。)
【0211】
(G)DIFサーバ3の機能
DIFSサーバ3は、欠陥情報管理手段G1(図11参照)、分類教示手段G2、形状分類教示手段G21、欠陥分類教示手段G22、および類似画像検索手段G3等を有している。前記各手段G1〜G3は、DIFSサーバ3のコントローラのROMまたはコントローラ接続された記憶手段Meに記憶されたプログラムより実現された構成要件であり、次の機能を有している。
(G1)欠陥情報管理手段G1(図37参照):
欠陥情報管理手段G1は、レビューSEMから得られるレビュー情報の他に、異物検査装置1や欠陥検査装置2から得られた予備検査情報をDIFSデータベースに保管する機能を有している。また、DIFSデータベースに保管されている予備検査情報を、ネットワークNで接続されているコンピュータからの依頼に応じて、色々な属性(例えば、製品番号、ロット、ウエハーID、欠陥クラス、サイズ、日時、欠陥情報名称など)で検索し、検索結果を依頼してきたコンピュータに送信する機能を有している。
したがって、例えばレビューSEMは、レビューに必要となる予備検査情報をDIFSサーバから検索して読み込むことができる。
【0212】
(G2)分類教示手段G2(図38〜図40参照):
分類教示手段G2は、「マニュアル欠陥レビュー手段」、「自動欠陥レビュー手段」の作動時において撮影した画像を分類したり、「自動形状モニタ手段C5」作動時において撮影した画像を分類し正常な形状であるか否かを判定したりする際に必要な分類情報をDIFSサーバ3のデータベースに記憶させる機能(すなわち教示機能、または分類機能)を有する。
DIFSサーバ3の分類教示手段G2は、DIFSサーバ3に記憶されている画像を使用し、分類したい内容に合致する画像のみを取り出す。取り出した画像の集合に対して1つの分類を付与するとともに各画像の特徴量を算出して記憶する。このようなデータをDIFSサーバ3のデータベースに蓄積する。
そして、レビューSEMの検査で得られた欠陥画像は、その特徴量を算出し、算出した特徴量を有する欠陥画像がデータベースのどの分類に属するか知ることにより、容易に分類付けを行うことができるようになる。
分類教示手段G2は、形状分類教示手段G21および欠陥分類教示手段G22を有している。以下にそれらの機能を説明する。
【0213】
(G21)形状分類教示手段G21(図38、図39参照):
形状分類教示手段G21は、前記「自動形状モニタ手段C5」で使用する形状分類情報を記憶させる(教示または学習させる)機能を有する。
教示に当たっては、デフォルトで画像全面を対象とするが、そのー部の矩形領域を対象とすることもできる。
(G22)欠陥分類教示手段G22(図40参照):
分類教示手段G11は、DIFSサーバへ取り込んでいる画像を使用して、画像に対する特徴量および分類コードを記憶する機能を有する。すなわち、分類教示は、分類したい内容に合致する画像のみをDIFSサーバから取り出し、取り出した画像の集合に対して付与される分類コードを記憶させることで行う。例えば、“丸い欠陥”と確実に判断される欠陥画像のみを取り出し、その集合に対して学習させればよい。同様に、様々な形状を教示させることができる。
【0214】
次に、前記形状分類教示手段G21および欠陥分類教示手段G22の機能を説明する。
(a)DIFSサーバ3の画像データベースから任意の検索キーワードで検索もしくは目視で検索し、同一の欠陥原因による欠陥画像もしくは同一形状画像を取り出して集合を作成し、この集合に、分類コードをつける。
(b)集合から1つづつ画像を取り出し、以下の処理を集合の全メンバーについて行う。
(c)欠陥の教示の場合は、取り出した画像に対し、欠陥部を抽出する。形状教示の場合は、形状を評価する領域を抽出する。
(d)抽出した画像に対して画像処理を行い、正規化した画像特徴量(複数)を計算する。欠陥教示の場合と形状教示の場合で求める画像特徴量は異なってかまわない。
(e)画像特徴量に適切な演算(例えば2乗和)を行い、評価値とする。
(f)DIFSサーバ3による類似画像検索機能を実現するため、抽出した領域を示すデータと欠陥部の評価値、各画像特徴量および欠陥分類コードをDIFSサーバ3の画像データベースへ記録する。
(g)欠陥分類機能と形状分類機能を実現するため、求めた評価値、画像特徴量、分類コードおよび画像の拡大率を、それぞれDIFSサーバ3の欠陥分類データベースと形状分類データベースに登録する。また、形状分類データベースには、画像の中心座標も登録する。
【0215】
(G3)類似画像検索手段G3(図41、図42参照):
類似画像検索手段G31は、与えられた欠陥画像に類似した欠陥画像をデータベースより検索し表示する欠陥画像の類似画像検索手段G31と、与えられた形状モニタ画像に類似した画像をデータベースより検索し表示する形状モニタ画像の類似画像検索手段G32とを有している。それぞれの検索は、以下の要領で行われる。
【0216】
(G31)欠陥画像の類似画像検索手段G31(図41参照):
欠陥画像の類似画像検索手段G31は、取り込んだ欠陥部のSEM画像(=欠陥画像)に類似した画像をデータベースから検索し表示する機能を有し、その機能の詳細は次のとおりである。
(a)取り込んだSEM画像に対し、欠陥部を抽出する。
(b)抽出した欠陥部の画像に対して画像処理を行い、欠陥分類に必要な正規化した各種の画像特徴量を計算する。
(c)各画像特徴量に適切な演算(例えば2乗和、教示で使用した演算と同一演算)を行い、評価値とする。
(d)取り込んだSEM画像の拡大率と求めた評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率と許容範囲内の評価値を持つ欠陥画像データをDIFSサーバの画像データベースから検索する。
(e)検索した結果、ヒットしたデータがある場合は、以下を実行する。ヒットしたデータが無い場合は、欠陥画像の類似画像検索を終了する。
(f)前記(b)で求めた各種の画像特徴量とヒットした画像データの属性から得られる各種の画像特徴量との間で類似度を計算し、類似度が一定値以上高い画像データ全てをディスプレイに表示する。類似度の計算には、適切な評価関数を用いる。例えば、前記(b)で求めた各種の画像特徴量とヒットした画像データの対応する画像特徴量との間で、各特徴量の差の2乗和を求める評価関数を使用する。
【0217】
(G32)形状モニタ画像の類似画像検索手段G32(図42参照):
形状モニタ画像の類似画像検索手段G32は、取り込んだ形状をモニタしている箇所のSEM画像(=形状モニタ画像)に類似した画像をデータベースから検索し表示する機能を有し、その機能の詳細は次のとおりである。
(a)画像の拡大率、画像の中心座標をキーワードとし、同一画像の拡大率を持ち、中心座標が許容範囲(一般にはステージ誤差範囲)内にある形状画像データをDIFSサーバ3の画像データベースから検索する。この検索結果をリストS(リストSは候補となるデータの並び)へ入れる。
(b)Sにメンバーがあれば、以下を実行する。メンバーがなければ、検索対象が無いので、類似画像検索を終了する。
(c)Sのメンバーの画像を1つ取り出し、評価領域情報(登録時にレビューSEMの画像視野中で設定した評価領域すなわち前記メンバーの画像の対角座標、図43参照)を得る。
(d)評価領域が既に計算したことのある領域の場合、その領域については既に検索が行われているので、前記(b)に戻る。初めて計算する領域の場合、以下の処理を継続する。
(e)取り込んだSEM画像に対して、前記(c)で得られた評価領域で画像処理を行い、形状モニタ画像の類似検索に必要な各種の正規化した画像特徴量を計算する。
(f)各画像特徴量に適切な演算(例えば2乗和、教示で使用した演算と同一演算)を行い、評価値とする。
(g)画像の拡大率、画像の中心座標と評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率を持ち、中心座標が許容範囲内にあり、(求めた評価値±許容範囲)内の評価値を持つ形状分類データをSから検索する。
(h)検索でヒットしたデータが有る場合以下の処理を継続し、無い場合は類似画像検索を終了する。
(i)前記(e)でで求めた各種の画像特徴量とヒットした画像データの属性から得られる各種の画像特徴量との間で類似度を計算し、類似度が一定値以上高い画像データ全てをディスプレイに表示する。類似度の計算には、適切な評価関数を用いる。例えば、前記(e)で求めた各種の画像特徴量とヒットした画像データの対応する画像特徴量との間で、各特徴量の差の2乗和を求める評価関数を使用する。
【0218】
(実施例の作用)
次に、前述の構成を備えた本発明の一実施例の作用を説明する。
(1)レビューSEMによる欠陥のレビュー(詳細検査)を行う前に、光学式の欠陥検査装置を用いて次の処理を行う。
すなわち、欠陥検査装置へウエハーカセット13をセットし、欠陥検査を開始する。欠陥検査装置でウエハーの欠陥検査処理が終わり次第、結果ファイル(欠陥情報)は、自動的に製品番号、ロット番号、スロット番号などの情報とともにDIFSサーバへ登録される。
【0219】
(2)次に、前記欠陥検査装置で欠陥検査を終えたウエハーカセット13を、レビューSEMへセットする。
すなわち図2において、複数のウエハーを多段式に収納するカセット13は、搬送レール10に沿って移動するカセット支持部11によりカセット載置凹部7aに載置される。このカセット13は、X軸方向位置決め用シリンダ14およびY軸方向位置決め用シリンダ15によりカセット載置凹部7aの前端7xおよび左端7yに押圧され位置決めされる。カセットセンサ8は、前記カセット13の有無信号をSEMCに出力する。これによりSEMCは、カセット13がセットされているか否かを判別することができる。
前記カセット13の側面に貼り付けられたバーコードラベルに印刷されたカセットIDを示すBC(バーコード)は、カセットID読取装置16によりスキャンされ、SEMCに入力される。SEMCは、入力されたカセットIDをCIMへ送信し、CIMから得られた処理依頼票に従い、各ウエハーの製品番号、ロット番号などをDIFSサーバ3に送信し、DIFSサーバ3からカセット13に多段に収納された各ウエハーに関する予備検査情報を受け取る。
なお、前記カセット13の側面に貼り付けられた前記バーコードラベルに、カセットIDのみを印刷する代わりに、カセット13に収容されたウエハー(検査部品)の製品番号とロット番号を印刷しておけば、前記製品番号およびロット番号を直接読み取ることが可能となる。
【0220】
(4)レビューSEMは、読み出した製品番号とロット番号から、DIFSサーバを検索し、登録してある結果ファイル(欠陥情報)を取り出す。
【0221】
(5)次に、レビューSEMにウエハー(検査部品)を装着したり、レビュー位置に搬送したりする、レビューSEMの機械的構成部分の作用について説明する。
図2〜図4において、カセット13内のウエハーは図4のW1(図4参照)の位置から外部移動アーム26により取り出されて、外部仕切弁18から試料交換室7内のW2の位置に搬送される。試料交換室7内に搬送されたウエハーは昇降ロッド27により一旦持ちあげられ、外部移動アーム26が外部に移動した後に図4のW3で示す位置に下降して内部移動アーム28上に載置される。内部移動アーム28はウエハーを真空検査室6内に搬送し、図8の2点鎖線で示す位置に移動した検査部品保持部材65に渡す。
【0222】
検査部品保持部材65を前記図8に2点鎖線で示す試料受渡し位置に移動させた状態で、前記図9示したようにして、ウエハーWは内部移動アーム28の二股状試料載置部28a,28aから昇降テーブル66を介して検査部品保持部材65上に載置され、位置決め用可動ピン68等により位置決め保持される。
次に、Y軸移動テーブル56およびX軸移動テーブル63を移動させて、前記検査部品保持部材65を冷却板77下方の作業位置(観察位置)に移動させる。その観察位置において前記ウエハーWに、SEM本体34の鏡筒36下端から電子線を照射する。
【0223】
このとき、前記電子線は前記冷却板77の電子線通過孔79を通ってウエハーWに入射する。冷却板77の熱量は前記図7に示す熱伝導網線85、熱伝導棒84、および内筒83を伝導して冷媒容器81内の冷媒(液体窒素)に吸収されるので、冷却板77は低温に保持されている。したがって、ウエハーW周囲の有機ガス等は冷却板77に吸着され、ウエハーWへのコンタミ付着が防止できる。ウエハーWから放射される2次電子は前記電子線通過孔79を通過して図5に示す前記センサ保持部材86の先端部に収容された2次電子検出器87により検出される。この検出信号は図示しない伝送ケーブルにより外部の2次電子検出装置88の測定装置(図示せず)に伝送され、電子ビームによる走査画像(電子顕微鏡画像)がディスプレイDに表示される。
【0224】
前記Y軸移動テーブル56およびX軸移動テーブル63を移動させてウエハーWの検査箇所を前記電子線通過孔79の下方に移動させる。そして、電子線を図10に示すX偏向コイルF6、Y偏向コイルF7によりウエハーWの検査箇所を走査させて検査を行う。なお、ウエハーWの移動中は、前記図10に示すブランキングコイルF4により電子線を所定のブランキング位置に照射させて、ウエハーWには照射されないようにする。ウエハーWの表面を走査して得られる走査画像信号は、前記2次電子検出装置88からSEMCに入力され、ディスプレイDに表示される。これにより、ウエハーW表面の観察、検査等を行うことができる。また、前記2次電子検出装置88からの入力出信号は、SEMCに記憶される。
【0225】
図7において前記傾斜台37を傾斜させた状態で電子線をウエハーWに照射する場合、ウエハーW上の傾斜用軸線T(図8参照)と電子線との交点よりわずかに上に有る冷却板77の電子線通過孔79は傾斜台37の傾斜用軸線Tを中心に回転して傾斜する。
このとき図7から分かるように、冷却板77の約半分の面は上方に傾斜(移動)し、残りの約半分は下方に傾斜(移動)する。前記上方に傾斜(移動)する前記冷却板77の約半分すなわち、冷却板77の上方傾斜部分は、傾斜用軸線Tの上方に配置されたSEM本体34の下端部に接近して行く。しかし、前記SEM本体34の鏡筒36の下端部は下方に行くに従って先細り形状に形成されていること、および、試料面と冷却板上面とが2mm以下にしてあることにより、SEM本体34と前記冷却板77の位置とが接近して配置されても、前記冷却板77の上方傾斜部分は前記SEM本体34下端部に接触することなく、SEM本体34下端部の先細り形状部分の側面に沿って配置されることになる。
【0226】
(6)前述のレビューSEMの機械的構成部分の作用を利用して、レビューSEMは、手動モード、自動モード等で検査部品に対するレビュー(詳細検査)およびレビュー結果からレビューした欠陥の分類を行う。
また、前記DIFSサーバ3では、分類教示、類似画像検索等を行うことができる。
次にフローチャートに従って、本発明の部品検査装置の作用を詳細に説明する。
【0227】
(フローチャートによる作用の説明)
図31は異物検査装置1、欠陥検査装置2が行う処理のフローチャートである。図32は前記図31のステップST3の表示画面の説明図である。図33は前記図31の続きのフローチャートである。
異物検査装置1および欠陥検査装置2の検査フローはほぼ同様であるので、以下、それらのフローを「異物・欠陥検査フロー」といい、「異物・欠陥検査フロー」を実行する異物検査装置1および欠陥検査装置2を総称して「異物・欠陥検査装置」ということにする。
図31において、異物・欠陥検査装置は、電源がオン(ON)されると、異物・欠陥検査フローを開始する。
ステップST1において、検査部品の情報(ウエハー情報)が登録された処理依頼票が有りの処理か否かを選択する処理選択画面が表示される。
次にステップST2において、全自動入力の処理が選択されたか否かを判断する。NO(ノー)の場合は、ステップST3に移る。
ステップST3において、異物・欠陥検査装置のウエハー情報入力画面(図32参照)を表示し、入力があれば入力データを記憶するとともに表示する。
すなわち、ウエハーWの製品番号、製造ロット番号、ウエハーID(ウエハー識別番号)、工程(ウエハーWの加工工程)、検査レシピ、等をスロットへ割付ける。前記「割り付ける」の意味は、カセット13のスロットに収容されたウエハーWの情報を各スロット毎に記憶させることを意味する。
前記検査レシピには、異物・欠陥検査装置が処理を実行するに当たって必要なパラメータが記述されている。例えば、検出器の検査モード、検査感度や検査領域等である。
【0228】
次にステップST4において入力データに基づいて検査を開始するか否か判断する。この判断は前記ステップST3のウエハー情報入力画面(図32参照)で「開始」が選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合はステップST5に移る。YES(イエス)の場合は、ステップST6に移る。
ステップST5において、終了か否か判断する。この判断は前記ステップST3のウエハー情報入力画面(図32参照)で「終了」が選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST3に戻る。YES(イエス)の場合は異物・欠陥検査を終了する。
ステップST6において、カセット13がセットされているか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST7に移り、YES(イエス)の場合はステップST8に移る。
ステップST7において、検査部品搬送装置(19〜28+D3〜D6+M3〜M6)により、ウエハーWの入ったカセット13を異物・欠陥検査装置にセットする。次にステップST8に移る。
ステップST8において、カセット13からウエハーを一枚取り出し、異物・欠陥を検出し、異物・欠陥検査結果データをDIFSサーバ3へ送信し、ウエハーWをカセット13へ戻す。
異物検査結果には、ウエハー情報の他、異物の位置、X/Y方向の異物の大きさ、異物の面積、異物の特徴等が記録されている。
欠陥検査結果には、ウエハー情報の他、欠陥チップ、欠陥の位置、X/Y方向の欠陥の大きさ、欠陥の面積、欠陥の特徴等が記録されている。
【0229】
次にステップST9において、割り付けられた全ウエハーの異物・欠陥検査が終了したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST8に戻る。YES(イエス)の場合はステップST10に移る。
ステップST10において、検査部品搬送装置によりカセット13を異物・欠陥検査装置から取り出して所定位置に移動させる。
そして、異物・欠陥検査を終了する。
【0230】
前記ステップST2においてYES(イエス)の場合は、図33のステップST11に移る。
ステップST11において、カセット13が所定位置にセットされているか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST12に移り、YES(イエス)の場合はステップST13に移る。
ステップST12において、検査部品搬送装置により、ウエハーWの入ったカセット13を異物・欠陥検査装置にセットする。次にステップST13に移る。
ステップST13において、異物・欠陥検査装置は、カセット13のバーコードラベルのIDを読み取り、CIMへ問い合わせ処理依頼票を受け取る。
次にステップST14において、処理依頼票に従って、カセット13からウエハーWを1枚取り出し、指定されたレシピで異物・欠陥を検出し、検査結果データをDIFSサーバ3へ送信する。そして、ウエハーWをカセット13へ戻す。
次にステップST15において、割り付けられた全ウエハーの異物・欠陥検査が終了したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST14に戻る。YES(イエス)の場合はステップST16に移る。
ステップST16において、検査部品搬送装置によりカセット13を異物・欠陥検査装置から取り出して所定位置に移動させる。
そして、異物・欠陥検査を終了する。
【0231】
図34は、CIMのメモリに記憶されたプログラムにより実行される処理依頼票作成フローである。図35は処理依頼票作成画面の説明図である。図36はCIMのメモリに記憶された処理依頼票発行フローである。
図34において、処理依頼票作成フローがスタートすると、ステップST21において、ホスト端末のウエハー情報入力画面(図32参照)を表示し、入力があれば入力データを記憶するとともに表示する。
すなわち、ウエハーWの種類、製造ロット番号、ウエハーID(ウエハー識別番号)、工程(ウエハーWの加工工程)、検査レシピ、等をスロットへ割付ける。
次にステップST22において入力を登録するか否か判断する。この判断は前記ステップST21のウエハー情報入力画面(図35参照)で「登録」が選択されたか否かにより判断する。YES(イエス)の場合は、ステップST23に移る。NO(ノー)の場合はステップST24に移る。
ステップST23において、入力データとともに処理依頼票をCIMのコンピュータのデータベース(あるいはメモリ)に登録してから、処理依頼票作成フローを終了する。
ステップST24において、終了か否か判断する。この判断は前記ステップST21のウエハー情報入力画面(図35参照)で「終了」が選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST21に戻る。YES(イエス)の場合は処理依頼票作成フローを終了する。
【0232】
図36において、処理依頼票発行フローがスタートすると、ステップST26において検索要求が有るか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST26を繰り返し実行する。
例えばレビューSEMにおいてカセットIDを読み取り、そのIDを読み取ったカセット内のウエハーWに関する処理依頼票の転送要求がレビューSEMからCIMに送信された場合、前記ステップST26でYES(イエス)となる。
ステップST26でYES(イエス)の場合は、ステップST27において、処理依頼票のデータベースをカセットIDで検索し、該当する処理依頼票を取り出し、要求元へ転送する。
ステップST27ガ終了するとステップST26に戻る。
【0233】
図37は、DIFSサーバ3のメモリに記憶されたプログラムにより実行されるDIFSサーバの欠陥情報管理手段G1の情報管理フローである。
前記DIFSサーバ3の情報管理フローは、DIFSサーバ3の電源がオンしたときにスタートする。
ステップST31において、ネットワークN(図1、図13参照)に接続された異物検査装置1、欠陥検査装置2、またはレビューSEM等からの検査結果データ登録要求有りか否かを判断する。NO(ノー)の場合はステップST32に移る。
ステップST32においてデータ送信要求有りか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST31に戻る。YES(イエス)の場合はステップST33において要求に応じたデータベースを指定された種類、LOT、ウエハーID、工程、日付などで検索し、ヒットしたデータを要求元(レビューSEM、クライアント、ホストコンピュータ等)に送信してから、前記ステップST31に戻る。
前記ステップST31においてYES(イエス)の場合はステップST34に移る。
ステップST34において、登録要求されたデータは予備検査情報データか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST35において予備検査結果データを受け取り、DIFSサーバ3の予備検査情報データベースに登録する。
【0234】
ステップST34においてNO(ノー)の場合はステップST36に移る。
ステップST36においてレビュー情報有りか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST37においてレビュー情報データを受け取り、DIFSサーバ3のレビュー情報データベースに登録する。
前記ステップST36においてNO(ノー)の場合はステップST38に移る。
ステップST38において形状モニタ情報か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST39において形状モニタ情報データを受け取り、DIFSサーバ3の形状モニタ情報データベースに登録してから、前記ステップST31に戻る。
前記ステップST38においてNO(ノー)の場合は前記ステップST40に移る。ステップST40において測長データ(長さ、高さ、面積など)か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST41においてデータを受信して測長データベースに登録してから、前記ステップST31に戻る。
【0235】
前記ステップST40においてNO(ノー)の場合はステップST42に移る。ステップST42において形状分類データか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST43においてデータを受信して形状分類データベースに登録してから前記ステップST31に戻る。NO(ノー)の場合はステップST44に移る。
ステップST44において欠陥分類データか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST31に戻る。YES(イエス)の場合はステップST45においてデータを受信し、欠陥分類データベースに登録してから前記ステップST31に移る。
【0236】
図38〜図42に示す処理はDIFSサーバ3の処理であり、前記図37の処理と一緒にマルチタスクで実行される処理である。図38はDIFSサーバ3の処理選択および形状分類教示処理のフローチャートである。図39は前記図38のステップST55で表示される画面の説明図である。図40は前記図38の続きに行う欠陥分類教示処理のフローチャートである。図41は前記図38の続きに行う類似画像検索処理のフローチャートである。図42は前記図41の続きに行う類似画像検索処理のフローチャートである。
DIFSサーバ3の電源がONされると、図38の処理がスタートする。
次のステップST51〜ST59においては次の処理が実行される。すなわち、
(1)DIFSサーバ3の画像データベース(レビュー情報データベース)から任意の検索キーワードで検索もしくは目視で検索し、同一に分類される形状画像の集合を作成する。
(2)この集合に形状分類コードを付ける。
これらの処理は次のとおりである。
ステップST51において、処理選択画面が表示される。この処理選択画面では形状分類教示処理、欠陥分類教示処理、または類似画像検索処理のいずれかを選択可能である。
ステップST52において形状分類教示処理が選択されたか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST53に移る。
【0237】
ステップST53において検索キーワード入力画面を表示する。そして、入力されたキーワードを記憶する。
次にステップST54において検索開始か否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST53に戻る。YES(イエス)の場合はステップST55に移る。
ステップST55においてDIFSサーバ3の画像データベース(レビュー情報データベース)を検索し、ヒットしたものの全画像を選択欄を付けて表示する。この場合の表示方法は図39に示されている。図39において、表示された全画像中の類似した画像の選択または選択のキャンセルはマウスにより終了アイコンまたはキャンセルアイコンを選択することにより行われる。
次にステップST56において選択終了か否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST57において選択がキャンセルされたか否か判断する。
ステップST57においてNO(ノー)の場合は前記ステップST55に戻り、YES(イエス)の場合は前記ステップST51に戻る。
【0238】
前記ステップST56においてYES(イエス)の場合はステップST58に移る。
ステップST58において形状分類コード付与画面を表示し、入力されたコードを各画像の分類コードとして記憶する。
次にステップST59においてコード付与終了か否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST58に戻る。YES(イエス)の場合は次のステップST60に移る。
【0239】
次にステップST60において次の処理を実行する。
(1)集合から1つの画像を取り出す。
(2)取り出した画像の画像全面もしくは指定された評価領域に対して画像処理を行い、形状分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(3)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和)を行い、評価値とする。
(4)求めた評価値と画像特徴量および形状分類コードをDIFSサーバ3の画像データベース(レビュー情報データベース)へ登録する。
(5)求めた評価値、画像特徴量と形状分類コードおよび画像の拡大率、画像の中心座標をDIFSサーバ3の形状分類データベースへ登録する。
【0240】
次にステップST61において集合の全画像について処理したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST60に戻る。YES(イエス)の場合は形状分類教示処理を終了する。
前記ステップST52においてNO(ノー)の場合はステップST62に移る。ステップST62において欠陥教示分類処理か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST63において欠陥分類教示処理(図40に示す処理)を実行してから前記ステップST51に戻る。NO(ノー)の場合はステップST64に移る。
ステップST64において類似画像検索処理か否か判断する。NO(ノー)の場合は直接前記ステップST51に戻る。YES(イエス)の場合は類似画像検索処理(図41、図42に示す処理)を実行してから前記ステップST51に戻る。
【0241】
図40は前記図38のステップST63の欠陥分類教示処理のサブルーチンである。
図40のステップST71〜ST77において前記図38のステップST53〜ST59と同様の処理により、次の処理が実行される。
(1)DIFSサーバ3の画像データベースから任意の検索キーワードで検索もしくは目視で検索し、同一の欠陥原因による欠陥画像の集合を作成する。
(2)この集合に欠陥分類コードを付ける。
【0242】
次にステップST78において次の処理を実行する。
(1)集合から1つの画像を取り出す。
(2)取り出した画像に対し、欠陥部を抽出する。
(3)抽出した欠陥部の画像に対して画像処理を行い、欠陥分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(4)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和)を行い、評価値とする。
(5)抽出した領域を示すデータと欠陥部の評価値、各画像特徴量および欠陥分類コードをDIFSサーバ3の画像データベースに登録する。
(6)欠陥部の評価値、画像特徴量、欠陥分類コードおよび画像の拡大率をDIFSサーバ3の欠陥分類データベースへ登録する。
【0243】
次にステップST79において集合の全画像について処理したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST78に戻る。YES(イエス)の場合は欠陥分類教示処理を終了する。
【0244】
図41は前記図38のステップST65の類似画像検索処理のサブルーチンである。図42は前記図41の続きに行う類似画像検索処理のフローチャートである。図43はレビューSEMの画像の視野と評価領域の説明図である。
図41のステップST81において欠陥画像検索か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST82に移り、次の処理を実行する。
(1)レビューSEMにより取り込んだSEM画像の欠陥部を抽出する。
(2)抽出した欠陥部の画像に対して画像処理を行い、欠陥分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(3)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和、教示で使用した演算と同一の演算)を行い、評価値とする。
(4)画像の拡大率と評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率と(求めた評価値±許容範囲)内の評価値を持つ欠陥画像データをDIFSサーバ3の画像データベースから検索する。
【0245】
次にステップST83において、検索でヒットしたデータが有るか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST85に移り、YES(イエス)の場合はステップST84に移る。
ステップST84において次の処理を実行する。
(1)ヒットした画像データの内、類似度を計算し、類似度が一定値以上高い画像データ全てを表示装置へ表示する。
前記ステップST84の処理を終了してからステップST85に移る。
ステップST85において類似画像検索処理終了か否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST85を繰り返し実行する。YES(イエス)の場合は類似画像検索処理終了する。
【0246】
前記ステップST81においてNO(ノー)の場合はステップST86に移り、次の処理を実行する。
(1)画像の拡大率、画像の中心座標をキーワードとし、同一画像の拡大率を持ち、中心座標が許容範囲内に有る形状画像データをDIFSサーバ3の画像データベースから検索する。
(2)この検索結果をリスト(あるいは、サブ集合)Sへ入れる(すなわち、検索結果をサブ集合とする操作を行う)。
次にステップST87においてリストSにメンバーが有るか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST85に移る。YES(イエス)の場合はステップST88に移る。
ステップST88においてリストSのメンバーの画像データを1つ取り出し、評価領域情報(図43参照)を得る。
【0247】
次にステップST89において既に計算したことのある評価領域か否か判断する。YES(イエス)の場合は前記ステップST87に戻り、NO(ノー)の場合は次のステップST90に移り、次の処理を実行する。
(1)取り込んだSEM画像に対して指定された評価領域の画像処理を行い、形状分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(2)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和、教示で使用した演算と同一の演算)を行い、評価値とする。
(3)画像の拡大率、画像の中心座標と評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率を持ち、中心座標が許容範囲内に有り、(求めた評価値±許容範囲)内の評価値を持つ形状分類データをSから検索する。
【0248】
次にステップST91において検索でヒットした画像データが有るか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST87に戻り、YES(イエス)の場合はステップST92に移る。
ステップST92においてヒットした画像データの内、類似度を計算し、類似度が一定値以上高い画像データ全てを表示装置へ表示する。
次に前記ステップST87に戻る。
【0249】
図44は、レビューSEMの処理のフローチャートで、EWSのメモリまたはSEMCのメモリに記憶されたプログラムにより実行される処理のフローチャートである。図45は前記図44の続きのフローチャートである。図46は前記図44のステップST103のウエハー情報入力画面の説明図である。図47は前記図44の続きのフローチャートである。
図44のレビューSEMの処理は、レビューSEMの電源がオンされたときに開始される。
ステップST101において、ウエハー情報自動読込モードか手動入力モードかの選択、異物・欠陥観察モードか形状モニタモードかの選択、および、自動レビューモードかマニュアルレビューモードかの選択を行うモード選択画面が表示される。なお、各前記モードの意味は次のとおりである。
(1a)ウエハー情報自動読込モード:検査するウエハーを収納したカセット13の側面に付けられたラベルのバーコードBC(図2参照)をカセットID読取装置16により読取って、読取ったカセットIDをCIMコンピュータに問い合わせ、得られた製品番号、ロット番号等によりカセット13に収容されたウエハー情報をDIFSサーバ3から読み込むモード。
(1b)ウエハー情報手動入力モード:カセットIDからウエハー情報を読み込めない場合に、ウエハー情報を読み込むのに必要なウエハー情報(製品番号、ロット番号等)をウエハー情報入力画面(図46参照)で入力するモード。
(2a)異物・欠陥観察モード:DIFSサーバ3から読み込んだ異物・欠陥検査情報を基にレビュー(詳細な検査)を行うモード。
(2b)形状モニタモード:指定された観察点の画像を指定された条件で、自動的に撮影、測長するモード。
(2c)形状モニタ画像登録モード:マニュアル操作により、形状モニタする観察点画像と条件を登録するモード。
(3a)自動モード:レビューを自動で行うモード
(3b)マニュアルモード:レビューをマュアル(手動)で行うモード
【0250】
次にステップST102において、自動読込モードが選択されたか否かを判断する。NO(ノー)の場合は、ステップST103に移る。
ステップST103において、レビューSEMのウエハー情報入力画面(図46参照)を表示し、入力があれば入力データを記憶するとともに表示する。
すなわち、ウエハーWの製品番号、製造ロット番号、ウエハーID(ウエハー識別番号)、工程(ウエハーWの加工工程)、検査レシピ、等をスロットへ割付ける。
なお、このステップST103の処理は前記ステップ ST3の処理とほぼ同様であり、図46に示すウエハー情報入力画面は前記図32と同様である。
【0251】
次にステップST104において入力データに基づいて検査を開始するか否か判断する。この判断は前記ステップST103のウエハー情報入力画面(図46参照)で「開始」が選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合はステップST105に移る。YES(イエス)の場合は、ステップST106に移る。
ステップST105において、終了か否か判断する。この判断は前記ステップST103のウエハー情報入力画面(図46参照)で「終了」が選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST103に戻る。YES(イエス)の場合はレビューを終了する。
ステップST106において、カセットがセットされているか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST107に移り、YES(イエス)の場合は図45のステップST111に移る。
ステップST107において、カセット搬送装置9(図2参照)により、ウエハーWの入ったカセット13をレビューSEMのカセット載置凹部7aに載置し、図2Bに示すX軸方向位置決め用シリンダ14およびY軸方向位置決め用シリンダ15によりカセット載置凹部7aに載置されたカセット13を、X、Y方向に押圧してカセット載置凹部7aの前端7x且つ左端7yに位置決めする。
【0252】
次に図45のステップST111において、異物・欠陥観察か否か判断する。この判断は前記ステップST101のモード選択画面で異物・欠陥観察モードまたは形状モニタモードのうちの異物・欠陥観察モードが選択されたか否かにより判断する。YES(イエス)の場合はステップST112に移り、NO(ノー)の場合はステップST114に移る。
ステップST112において、スロット単位で、検査結果データ要求をDIFSサーバ3へ送信し、ヒットした検査結果データを受け取り、ウエハーに割り付ける。2個以上ヒットした場合には、同じ部品を2回以上検査したためデータが重複していることを意味するので、オペレータが選択し、ウエハーに割り付ける。
次にステップST113において、使用する全スロットに検査結果データを割り付けたたか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST112に戻る。YES(イエス)の場合はステップST114に移る。
【0253】
ステップST114において、カセット13のスロットからウエハーを1枚取り出し、レビューSEMの検査部品保持部材65(図5、図7〜図9等参照)にセットする。
次にステップST115において、レビュー処理を行う。このレビュー処理のフローは図48に示されており、後述する。
次にステップST116において、割り付けられた全スロットのレビュー終了か否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST114に戻る。YES(イエス)の場合はステップST117に移る。
ステップST117において、図2に示すカセット搬送装置9等によりカセット13をカセット載置凹部7aから取り出し、所定位置に移動させる。
そして、レビュー処理を終了する。
【0254】
前記ステップST102において、YES(イエス)の場合は図47のステップST121に移る。
ステップST121において、カセットがセットされているか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST122に移り、YES(イエス)の場合はステップST123に移る。
ステップST122において、カセット搬送装置9(図2参照)により、ウエハーWの入ったカセット13をレビューSEMのカセット載置凹部7aに載置し、カセット載置凹部7aの前端7x且つ左端7yに位置決めする。
ステップST123において、カセットのBC(バーコード、図2参照)からカセットIDを読み込む。
次にステップST124において、カセットIDでCIMへ問い合わせ、全スロットに対するウエハーの製品番号、LOT、ウエハーID、工程、レシピ名情報を受信し、スロットへ割り付ける。
次にステップST125において、異物・欠陥観察か否か判断する。この判断は前記ステップST101のモード選択画面で異物・欠陥観察モードまたは形状モニタモードのうちの異物・欠陥観察モードが選択されたか否かにより判断する。YES(イエス)の場合はステップST126に移り、NO(ノー)の場合はステップST127に移る。
ステップST126において、スロット単位で、検査結果データ要求(ウエハーWの製品番号、ロット、ウエハーID、工程、などの情報を含む)をDIFSサーバ3へ送信し、ヒットした検査結果データを受け取り、ウエハーに割り付ける。2個以上ヒットした場合には、同じ部品を2回以上検査したためデータが重複していることを意味するので、時間的最後のデータを採用する(自動の場合)。
次のステップST127〜ST130の処理は、前記ステップST114〜ST117と同様である。
【0255】
図48は前記ステップST115、ST128のレビュー処理のサブルーチンである。
レビュー処理が開始されると、ステップST141において、スロットに割り付けられたレシピの内容を読み込む。次にレシピに従い、加速電圧、プローブ電流などのSEM撮影ができる環境を整える。
次にステップST142において、形状モニタを行うか否かを判断する。この判断は、前記ステップST101のモード選択画面で異物・欠陥観察モードまたは形状モニタモードのうちの形状モニタモードが選択されたか否かにより判断する。YES(イエス)の場合はステップST143に移る。
ステップST143において、ウエハーアライメント処理を行う。この処理は、図49に示すウエハーアライメント処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST144において、モニタ画像登録か否か判断する。この判断は前記ステップST101のモード選択画面で形状モニタ画像登録モードが選択されたか否かにより行う。NO(ノー)の場合はステップST145に移り、YES(イエス)の場合はステップST146移る。
ステップST145において、レシピに従って自動形状モニタ処理を行う。この処理は、図50に示す自動形状モニタ処理のサブルーチンに示されている。
前記ステップST146において、モニタ画像の登録処理を行う。この処理は、図56に示すモニタ画像登録処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST147において、ウエハーをレビューSEMから取り出してカセット13に戻す。
【0256】
前記ステップST142において、NO(ノー)の場合はステップST148に移る。ステップST148において、前記ステップST112もしくはST126でスロットに割り付けられた異物・欠陥検査データのファイル情報を異物・欠陥位置情報テーブルへ読み込む。
【0257】
次にステップST149においてウエハーアライメント処理を行う。この処理は、前記ステップST143と同じ処理であり、図49に示すウエハーアライメント処理のサブルーチンに示されている。
次に、ステップST150において、マニュアルモードか否か判断する。この判断は、前記ステップST101のモード選択画面で自動モードまたはマニュアルモードのうちのマニュアルモードが選択されたか否かにより判断する。YES(イエス)の場合はステップST151に移る。
ステップST151において、マニュアル欠陥像レビュー処理を行う。この処理は、図60に示すマニュアル欠陥像レビュー処理のサブルーチンに示されている。
前記ステップST150においてNO(ノー)の場合はステップST152に移る。ステップST152において、自動欠陥像レビュー処理を行う。この処理は、図62に示す自動欠陥像レビュー処理のサブルーチンに示されている。
前記ステップST151、ST152の次に前記ステップST147の処理を行ってからレビューを終了する。
【0258】
図49は前記ステップST143のウエハーアライメント処理のサブルーチンである。
ステップST161において、検査部品保持部材65によりウエハーWを位置決め保持する。
次にすステップST162においてベアウエハーか否か判断する。この判断は、レシピ記載事項または予備検査情報により行う。
YES(イエス)の場合はステップST163に移る。
ステップST163において、ウエハー外周の複数のエッジを観察する。そして、複数のエッジの円弧よりウエハーの中心を求め、中心のずれを補正する。次にウエハーに形成されたオリフラあるいはノッチを検出しウエハーの回転を補正する。
次にステップST164において、異物データ情報から指定されたサイズの範囲内の異物を検索する。サイズの範囲はレシピもしくはシステムのパラメータにより設定する。
次にステップST165において、ある距離以上離れた2つの異物が検索できたか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST166において検索するサイズ範囲を広くしてから前記ステップST164に戻る。
前記ステップST165においてYES(イエス)の場合はステップST167に移る。
ステップST167において、最も離れた数点の異物を選定する。そして異物の存在する各点へ視野を移動する。そして、各異物の中心座標を求め、位置のずれが最少になるようにアライメントを補正する。
次にウエハーアライメント処理を終了する。
【0259】
前記ステップST162においてNO(ノー)の場合はステップST168に移る。
ステップST168においては次の処理を行う。
(1)観察視野をウエハーW上のアライメントマーク位置へ移動する。
(2)アライメント画像とパターンマッチを行い、そのずれ量を記憶する。
(3)複数のアライメントレファレンス点に対して前記(1),(2)を行い、全ずれ量が最少となるようにウエハー原点のずれ、ウエハーの回転位置を補正する。
次にステップST169において、チップアライメントを行うか否か判断する。この判断はレシピの記載事項により行う。NO(ノー)の場合はウエハーアライメント処理を終了する。YES(イエス)の場合はステップST170に移る。
ステップST170においては、次の処理を行う。
(1)チップ内のアライメント・マーク位置に移動する。
(2)アライメント・マーク画像とパターンマッチを行い、そのずれを記憶する。
(3)複数のアライメント・マーク点(通常2点)に対して(1)、(2)を行い、全ずれ量が最少となるようにウエハー原点のずれ、ウエハーの回転位置を補正する。
そして、アライメント処理を終了する。
【0260】
図50は前記ステップST145の自動形状モニタ処理のサブルーチンである。
自動形状モニタ処理が開始されると、ステップST181において、レシピによる形状モニタか否か判断する。
YES(イエス)の場合はステップST182においてレシピにより撮影フラグ、観察点情報、測長情報を得る。NO(ノー)の場合はステップST183においてDIFSサーバ3を、製品番号、ロット、ウエハーID、工程、観察点情報名称等により検索し、撮影フラグ、観察点情報、測長情報を得る。
次にステップST184において、ウエハーの最初の観察点情報を取り出す。
次にステップST185において、観察点位置情報を用いてステージを移動する。
次にステップST186において、次の処理を順次実行する。
(1)撮影情報に基づき、加速電圧、倍率、試料の傾斜、試料の回転、輝度コントラスト、フォーカス等を設定する。
(2)フォーカスを調整し、SEM画像を撮影し、観察画像として取り込む。
(3)観察画像と観察点参照画像とが一致するように、センタリング処理を行う。
【0261】
次にステップST187において、形状評価処理を行う。このステップST187のサブルーチンは図51に示されている。
次にステップST188において、1点の観察終了か否か判断する。この判断はにより行う。NO(ノー)の場合は前記ステップST186に戻り、YES(イエス)の場合は次のステップST189に移る。
ステップST189において、ウエハーの全ての観察点の形状を撮影したか否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST190に移る。
ステップST190において、次の観察点情報を取り出して、前記ステップST185に戻る。
前記ステップST189においてYES(イエス)の場合は自動形状モニタ処理を終了する。
【0262】
図51は、前記図50のステップST187の形状評価処理のサブルーチンである。
図51のステップST201においてSEM画像を取り込む。
次にステップST202において測長情報が有るか否か判断する。
YES(イエス)の場合はステップST203で自動測長処理を実行ししてからステップST204に移る。NO(ノー)の場合は直接ステップST204に移る。
ステップST204において撮影フラグがオン(ON)かオフ(OFF)か判断する。OFFの場合はステップST205に移る。
ステップST205において、測長結果が有るか否か判断する。NO(ノー)の場合は形状評価処理を終了する。YES(イエス)の場合はステップST206において次の処理を行う。
(1)DIFSサーバ3へ測長結果を登録する。
(2)登録の際、製品番号、ロット、ウエハーID、工程等をキーワードとして設定する。
前記ステップST206の処理を終了したら形状評価処理を終了する。
【0263】
前記ステップST204においてオン(ON)場合はステップST207に移る。
ステップST207において形状分類処理を行う。このステップST207のサブルーチンは図55に示されている。
次にステップST208において次の処理を実行する。
(1)DIFSサーバ3へ、測長結果もしくは形状分類処理結果と取り込んだSEM画像を登録する。
(2)登録の際、製品番号、ロット、ウエハーID、工程等をキーワードとして設定する。
前記ステップST208の処理が終了したら形状評価処理を終了する。
【0264】
図52は前記ステップST203の自動測長処理のサブルーチンである。図53は前記図52のフローチャートの処理の説明図である。図54は前記図52のフローチャートの処理の説明図である。
図52のステップST211において、測長情報を取得する。
次にステップST212においてXY平面での距離測定か否か判断する。この判断はレシピにより行う。YES(イエス)の場合はステップST213に移る。
ステップST213において次の処理を実行する。
(1)測長情報から、線分の両端の位置座標と測長方法を取り出す。
(2)線分の両端の位置座標を参考に、測長方法に指定された方法で測定対象のエッジを検出する。
(3)検出した線分の両端のエッジから、線分の長さを求める。
(4)測長方法で平均化が指定されている場合は、指定された領域について(2),(3)を繰り返し、平均化処理を行い、線分の測長結果とする。
次にステップST214において、全ての測長情報について処理したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST211に戻る。
【0265】
前記ステップST212においてNO(ノー)の場合はステップST215に移る。
ステップST215において、次の処理を実行する。
(1)測長情報から高さ測定面S1とS2の領域(図53A参照)を取り出す。
(2)指定された高さ測定面S1の中から、平面の測定に使用する微小な特異点(傷、ゴミ、ムラ等)を探し、特異点の座標を、P1配列に入れる(図53B参照)。
(3)同様に、指定された高さ測定面S2の中から、平面の測定に使用する微小な特異点を探し、特異点の座標を、P2配列に入れる(図53C参照)。
次にステップST216に移る。
ステップST216においてステージをα°傾斜ささせる。
次にステップST217においてSEM画像を取り込む。
【0266】
次にステップST218において次の処理を実行する。
(1)指定された高さ測定面S1の中からP1配列に記憶した特異点に相当する点を探す。見つかった特異点をP3配列に入れる(図54A参照)。
(2)同様に、指定された高さ測定面S2の中からP2配列に記憶した特異点に相当する点を探す。見つかった特異点をP4配列に入れる(図54B参照)。
(3)S1内もしくはS2内に1つも該当する点が見つからなかったら、測定不能と判断する。
【0267】
次にステップST219に移る。
ステップST219において次の処理を実行する。
(1)全てのP3配列内の点について、対応する点をP1配列から取り出し、それらのペアの位置情報から、Z方向の高さを計算し、Z1配列に入れる(図54C参照)。
(2)同様に、全てのP4配列内の点について、対応する点をP2配列から取り出し、それらのペアの位置情報から、Z方向の高さを計算し、Z2配列に入れる(図54D参照)。
(3)(Z1配列の平均)ー(Z2配列の平均)
={(Z11+Z13)/2}−{(Z22+Z23)/2}
を高さの測長結果とする。
前記ステップST219の処理が終了したら前記ステップST214に移る。
前記ステップST214においてYES(イエス)の場合はステップST220において、DIFSサーバ3に測長結果を送信してDIFSサーバ3の測長データベースに登録する。
そして、自動測長処理を終了する。
【0268】
図55は前記図51のステップST207の形状分類処理のサブルーチンである。
図55のステップST231において次の処理を実行する。
(1)前記ステップST201で取り込んだSEM画像に対し、画像の全面もしくは指定された評価領域に対して画像処理を行い、形状分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(2)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和、教示で使用した演算と同一の演算)を行い、評価値とする。
(3)画像の拡大率、画像の中心座標と評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率を持ち、中心座標が許容範囲内に有り、(求めた評価値±許容範囲)内の評価値を持つ形状分類データをDIFSサーバ3の形状分類データベースから検索する。
前記ステップST231の処理が終了したらステップST232に移る。
【0269】
ステップST232において、検索でヒットしたデータが有るか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST233に移る。
ステップST233において次の処理を実行する。
(1)ヒットした形状分類データの内、類似度を計算し、最も類似度が高い形状分類データを選択する。
(2)選択した形状分類データの分類コードを取り出し、分類結果とする。
前記ステップST232においてNO(ノー)の場合はステップST234に移る。
ステップST234において異常形状画像という分類コード(例えば、ABNORMAL FORM)を分類結果とする。
前記ステップST233またはST234が終了したら形状分類処理を終了する。
【0270】
図56は前記図48のモニタ画像登録処理のサブルーチンの前半部分を示す図である。図57は前記図56のステップST244で表示される登録入力画面の一例を示す図である。図58は前記図56の続きのフローを示す図である。
図56のステップST241において形状をモニタする観察点位置へステージを移動する。
次にステップST242において次の処理を実行する。
(1)視野、フォーカス、加速電圧、倍率、試料の傾斜、試料の回転、輝度、コントラスト等を設定し、形状をCRT画面で確認する。
(2)SEM画像を撮影し、観察画像として取り込む。
次にステップST243において登録入力画面(図57参照)を表示する。
次にステップST244において観察画像を登録するか否か判断する。この判断は登録入力画面(図57参照)で「OK」アイコンが選択されたか否かにより行う。NO(ノー)の場合は前記ステップST242に戻る。YES(イエス)の場合はステップST245に移る。
【0271】
ステップST245において形状撮影画像か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST246に移る。
ステップST246において撮影フラグをオン(ON)にする。
次にステップST247において必要に応じて分類評価領域を設定する。デフォルトの分類評価領域は画面全体である。
前記ステップST247の次はステップST251に移る。
【0272】
前記ステップST245においてNO(ノー)の場合はステップST248に移る。
ステップST248において撮影フラグをオフ(OFF)にする。
次にステップST249において測長情報登録か否か判断する。この判断は前記登録入力画面(図57参照)で測長情報登録が選択されたか否かにより行う。
ステップST249においてYES(イエス)の場合はステップST250において測長情報を作成してからステップST251に移り、NO(ノー)の場合は直接ステップST251に移る。
【0273】
図58のステップST251においてDIFSサーバ3に登録するか否か判断する。この判断は前記登録入力画面(図57参照)でDIFSサーバへの登録が選択されたか否かにより行う。YES(イエス)の場合はステップST252において次の処理を実行する。
(1)撮影フラグ、分類評価領域、測長情報、観察点情報をDIFSサーバ3に登録する。
(2)登録の際、製品番号、ロット、ウエハーID、工程、観察点情報、名称等をキーワードとして設定する。
前記ステップST251おいてNO(ノー)の場合はステップST253に移る。
ステップST253において撮影フラグ、分類評価領域、測長情報、観察点情報をレシピに追加する。レシピは、前記図11のEWSのメモリ(ディスク)へ保存される。
【0274】
前記ステップST252またはST253の処理が終了したらステップST254に移る。
ステップST254において1点の観察が終了したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST255において次の撮影情報を取り出してから前記ステップST242に戻る。
ステップST254においてYES(イエス)の場合は次のステップST256に移る。
ステップST256においてウエハーの全てのモニタ点の形状を撮影したか(登録したか)否か判断する。NO(ノー)の場合はステップST257において次の観察点を取り出してから前記ステップST241に戻る。
前記ステップST256においてYES(イエス)の場合はモニタ画像登録処理を終了する。
【0275】
図62は前記図56のステップST250の測長情報作成処理のサブルーチンである。
図62のステップST260において、測長モード、すなわちXY平面での距離測長か高さの測長か選択する画面が表示される。
ステップST261において、XY平面での距離測長か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST262に移る。
ステップST262において、測定位置入力画面を表示して、ステップST263に移る。
次に、ステップST263において、入力が終了したか否か判断する。この判断は、たとえばマウスで測定点の両端の位置が指定されたか否かで判断する。NO(ノー)の場合はステップST262に戻り、YES(イエス)の場合はステップST264に移る。
ステップST264において、測長方法選択画面を表示して、ステップST265に移る。
ステップST265において、選択が終了したか否か判断する。NO(ノー)の場合は、ステップST264に戻る。YES(イエス)の場合は、ステップST266に移る。
次にステップST266において線分両端の座標と測長方法を測長情報へ追加する。
次にステップST267において測長する点全てを処理したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST260に戻る。
【0276】
前記ステップST261においてNO(ノー)の場合はステップST268に移る。
ステップST268において、高さを測定する平面S1、S2の入力画面および入力データを表示する。そして、これらのデータを記憶する。なお、S1、S2には矩形、楕円、任意形状等が指定される。
次にステップST269において、入力終了か否か判断する。この判断は、前記S1、S2が入力終了時に操作されるキー、またはアイコン選択がなされたか否かにより判断される。NO(ノー)の場合は、ステップST268に戻り、YES(イエス)の場合にはステップST270に移る。
次にステップST270において平面S1と平面S2の情報を測長情報へ追加する。
次に前記ステップST267に移る。
ステップST267おいてYES(イエス)の場合は測長情報作成処理を終了する。
【0277】
図60は前記ステップST151のマニュアル欠陥像レビュー処理のサブルーチンである。図61は前記図60の続きのフローである。
ステップST271において欠陥点選択画面を表示する。欠陥点選択画面は、前記ステップST148で読み込んだ異物・欠陥点検査データの中から検査する欠陥点を選択する画面である。
次にステップST272において、選択された欠陥点を検査位置へ移動する。
次にステップST273において自動センタリング処理を行う。この処理は、図65に示す自動センタリング処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST274において、傾斜、回転、キャンセル選択画面を表示する。
次にステップST275において傾斜が選択されたか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST276に移る。
ステップST276において傾斜角度入力画面を表示する。この傾斜角度入力画面では傾斜角度(傾斜台37(図5、図7参照)を傾斜させる角度)の入力欄と、入力終了を選択するアイコンが表示されるとともに、入力データ(入力傾斜角度)も表示される。
次にステップST277で傾斜角度が入力されたか否か判断する。この判断は入力終了アイコンが選択されたか否かで判断する。NO(ノー)の場合(入力終了が選択されない場合)は前記ステップST276に戻る。YES(イエス)の場合はステップST278に移る。
【0278】
ステップST278において、傾斜像の自動追尾処理を行う。この処理は、図69に示す傾斜像の自動追尾処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST279において傾斜処理終了か否か判断する。この判断は傾斜処理の終了選択アイコンおよび続行選択アイコンを画面に表示し、終了選択アイコンが選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST276に戻る。YES(イエス)の場合はステップST280に移る。
【0279】
前記ステップST275においてNO(ノー)の場合(傾斜が選択されない場合)はステップST281において回転か否か判断する。この判断は前記ステップST274の傾斜、回転、キャンセル選択画面で回転が選択されたか否かにより判断する。前記ステップST274でキャンセルが選択された場合には、ステップST281でNO(ノー)となり、前記ステップST280に移る。ステップST281でYES(イエス)の場合は次のステップST282に移る。
ステップST282において回転角度入力画面を表示する。この回転角度入力画面では回転角度(回転テーブル64(図5、図7参照)を回転させる角度)の入力欄と、入力終了を選択するアイコンが表示されるとともに、入力データ(入力回転角度)も表示される。
次にステップST283で回転角度が入力されたか否か判断する。この判断は入力終了アイコンが選択されたか否かで判断する。NO(ノー)の場合(入力終了が選択されない場合)は前記ステップST282に戻る。YES(イエス)の場合はステップST284に移る。
【0280】
ステップST284において、回転像の自動追尾処理を行う。この処理は、図68に示す回転像の自動追尾処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST285において回転処理終了か否か判断する。この判断は回転処理の終了選択アイコンおよび続行選択アイコンを画面に表示し、終了選択アイコンが選択されたか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST282に戻る。YES(イエス)の場合は前記ステップST280に移る。
ステップST280において、傾斜・回転処理が終了したか否か判断する。ノー(N)の場合は前記ステップST274に戻る。イエス(Y)の場合は図61のステップST291に移る。
【0281】
図61のステップST291において、自動視野調整処理を実行するか否かを選択する自動視野調整処理実行選択画面を表示する。
次にステップST292において、自動視野調整処理の実行が選択されたか否かを判断する。イエス(Y)の場合はステップST293に移る。ノー(N)の場合はステップST294に移る。
ステップST293において、自動視野調整処理を実行する。この処理は図67に示す自動視野調整処理のサブルーチンに示されている。
【0282】
次にステップST294において欠陥像の撮影を実行するか否かを選択する欠陥像撮影処理実行選択画面を表示する。
次にステップST295において欠陥像の撮影の実行が選択されたか否かを判断する。ノー(N)の場合はステップST297に移る。イエス(Y)の場合はステップST296で欠陥像撮影処理を実行する。この処理は図70に示す異物・欠陥像撮影処理のサブルーチンに示されている。
【0283】
ステップST297において、EDS分析を実行するか否かを選択するEDS分析実行選択画面を表示する。
次にステップST298においてEDSの分析処理の実行が選択されたか否かを判断する。ノー(N)の場合はステップST300に移る。イエス(Y)の場合はステップST299において次の処理によりEDS分析を実行する。
(1)異物、欠陥の中心部と異物、欠陥の外側の組成を分析する。
(2)必要に応じて中心部のスペクトルから外側のスペクトルを差し引き、異物、欠陥部のみのスペクトルを求め、異物、欠陥のみの組成を分析する。
次にステップST300において、レビューが終了したか否か判断する。この判断は前記図45のステップST113で検査結果データを割り付けた全スロットのレビューが終了したか否かにより判断する。ノー(N)の場合は前記ステップST271に戻る。イエス(Y)の場合はマニュアル欠陥像レビュー処理を終了する。
【0284】
図62は前記図48のステップST152の自動欠陥像レビュー処理のサブルーチンである。図63はウエハーW上の欠陥の塊の分布形状パラメータの説明図である。
自動欠陥像レビュー処理が開始されると、ステップST311において、異物・欠陥の塊を抽出し、各塊の特徴パラメータを求める。
前記塊の特徴パラメータを次に示す。
(1)平均欠陥密度(半径r内の欠陥数Nを面積πr\t2\tで割った値N/πr\t2\t
(2)分布形状パラメータ(長径、短径、面積、周囲長等)
例えば、分布形状パラメータの長径は、平均欠陥密度が平均値より大きい領域を、楕円で近似したときの長い方の径(図63参照)である。
(3)孤立した異物・欠陥(半径R内に1個しかない場合の異物・欠陥
(4)その他
次にステップST312において、定義したルールベースの内、仮説部が求めた特徴パラメータを代入すると真となるルールを探す。
前記ルールベースについては、前記「(C71)欠陥情報インテリジェント処理手段C71(図27参照):」の欄の説明参照。
【0285】
次にステップST313において、真となったルールの実行文を実行し、塊の内から撮影すべき点を絞り込む。
次にステップST314において、自動異物・欠陥撮影処理を実行する。この処理は、図64の自動異物・欠陥像撮影処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST315において、絞り込んだ点全てを撮影したか否か判断する。NO(ノー)の場合は前記ステップST314に戻る。YES(イエス)の場合は自動欠陥像レビュー処理を終了する。
【0286】
図64は前記図62のステップST314の自動異物・欠陥撮影処理のサブルーチンである。
図64において自動異物・欠陥撮影処理が開始されると、ステップST321において、異物・欠陥点を検査位置に移動する。
次にステップST322において、自動センタリング処理を行う。この処理は、図65に示す自動センタリング処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST323において、自動視野調整処理を実行する。この処理は図67に示す自動視野調整処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST324において、ルールベースの実行文に定義されている撮影条件(傾斜角、回転角、拡大率など)から傾斜台37の傾斜角度および回転テーブル64の回転角度を読み込む。
次にステップST325において、定義されている回転角度=0°か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST327に移る。NO(ノー)の場合はステップST326において回転像の自動追尾処理を行う。この処理は、図68に示す回転像の自動追尾処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST327に移る。
【0287】
ステップST327において、レシピの傾斜角度=0°か否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST329に移る。NO(ノー)の場合はステップST328において、傾斜像の自動追尾処理を行う。この処理は、図69に示す傾斜像の自動追尾処理のサブルーチンに示されている。次にステップST329に移る。
ステップST329において、異物・欠陥像撮影処理を実行する。この処理は図70に示す異物・欠陥像撮影処理のサブルーチンに示されている。
【0288】
次にステップST330において、EDS分析するか否か判断する。この判断はルールベースの実行文でEDS分析が指定されているか否かにより判断する。NO(ノー)の場合は自動異物・欠陥撮影処理を終了する。YES(イエス)の場合はステップST331において次の処理により自動EDS分析を実行する。
(1)画像処理にて、異物、欠陥の領域を認識する。
(2)異物、欠陥の中心部と異物、欠陥の外側の組成を分析する。
(3)必要に応じて中心部のスペクトルから外側のスペクトルを差し引き、異物欠陥部のみのスペクトルを求め、異物、欠陥のみの組成を分析する。
(4)分析結果はDIFSサーバへ登録する。
前記ステップST331の処理が終了したら、ステップST332で結果をDIFSサーバ3へ登録してから、自動異物・欠陥撮影処理を終了する。
【0289】
図65は前記図60のステップST273、図64のステップST322の自動センタリング処理のサブルーチンである。また、この自動センタリング処理は、後述のステップST363、ST372、ST382においても実行される。
図65の自動センタリング処理が開始されると、ステップST341において、SEM画像画質調整処理が実行される。この処理は図66に示すSEM画像画質調整処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST342において、次の処理を行う。
(1)SEM画像を取り込む(デジタル画像データを記憶する。
(2)画像処理により異物・欠陥部の中心座標を求める。
(3)異物・欠陥の中心が画面の中央に来るように電子ビームまたはステージを移動する。この電子ビームの移動は前記X偏向コイルF6、Y偏向コイルF7によりウエハーWの検査箇所を走査中心点を移動させることにより行う。
次にステップST343においてSEM画像画質調整処理を行う。この処理は図66に示すSEM画像画質調整処理のサブルーチンに示されている。
これで自動センタリング処理を終了する。
【0290】
図66は前記図65のステップST341、ST343のSEM画像画質調整処理のサブルーチンである。また、このSEM画像画質調整処理は、後述のステップST361においても実行される。
図66のSEM画像画質調整処理が開始されると、ステップST351において、次の処理を順次実行する。
(1)自動コントラスト調整と自動輝度調整を行う。
(2)自動フォーカス調整を行う。
なお、フォーカスが十分でない場合、(1),(2)を繰り返し実行させるようにすることが可能である。
前記ステップST351を終了したらSEM画像画質調整処理を終了する。
【0291】
図67は前記図61のステップST293および図64のステップST323の自動視野調整処理のサブルーチンである。
自動視野調整処理が開始されると、ステップST361において、SEM画像画質調整処理を実行する。この処理は前記図66で説明した処理である。
次にステップST362において、次の処理を順次実行する。
(1)SEM画像を取り込む。
(2)画像処理により、異物・欠陥部の大きさを求める。
(3)異物・欠陥が画面の適切な大きさになるように倍率を調整する。
次にステップST363において、自動センタリング処理を行う。この処理は、前記図65に示す処理である。
前記ステップST363を終了したら自動視野調整処理を終了する。
【0292】
図68は前記図60のステップST284および図64のステップST326の回転像の自動追尾処理のサブルーチンである。
回転像の自動追尾処理が開始されると、ステップST371において、回転テーブル64を一定角度回転させる。前記回転させる一定角度はレシピに記録された角度であり、例えば5°である。
なお、回転させる角度は、微小な角度(例えば0.1°)の回転時の像の移動量から、次の回転角度を定める方法を採用することが可能である。
次にステップST372において、自動センタリング処理を実行する。この処理は、前記図65に示す処理である。
次にステップST373において、目的とする回転角になったか否か判断する。前記目的とする回転角はレシピに指定された回転角度である。
ステップST373においてNO(ノー)の場合はステップST371に戻る。YES(イエス)の場合は、回転像の自動追尾処理を終了する。
【0293】
図69は前記図60のステップST278および図64のステップST328の傾斜像の自動追尾処理のサブルーチンである。
傾斜像の自動追尾処理が開始されると、ステップST381において、傾斜台37を一定角度傾斜させる。前記傾斜させる一定角度はレシピに記録された角度であり、例えば5°である。
次にステップST382において、自動センタリング処理を実行する。この処理は、前記図65に示す処理である。
次にステップST383において、センタリングの補正量から試料の厚さを補正する。前記図26により、高さ(厚さ方向の寸法)はz=δ/sinαで求められる。δはステップST382の自動センタリングで移動した距離であり、αはステップST381で傾斜させた角度である。
次にステップST384において、目的とする傾斜角になったか否か判断する。前記目的とする傾斜角はレシピに指定された傾斜角度である。
ステップST384においてNO(ノー)の場合はステップST381に戻る。YES(イエス)の場合は、傾斜像の自動追尾処理を終了する。
【0294】
図70は前記図61のステップST296および図64のステップST329の異物・欠陥像撮影処理のサブルーチンである。
自動異物・欠陥像撮影処理が開始されると、ステップST391において、SEM画像を取り込む。
次にステップST392において、欠陥分類処理を実行する。この処理は、図71に示す自動(異物・欠陥)分類処理のサブルーチンに示されている。
次にステップST393において、画像情報および欠陥分類結果をDIFSデータベースに登録するためDIFSサーバへ転送する。
次にステップST394において欠陥サイズを測定するか否か判断する。NO(ノー)の場合は自動異物・欠陥像撮影処理を終了する。YES(イエス)の場合は次のステップST395に移る。
ステップST395において欠陥分類で求めた特徴量からXY平面上でのサイズ(X方向長さ、Y方向長さ、面積など)を求めDIFSサーバ3へ転送する。
次にステップST396において欠陥部の高さ測定を行う。
次に高さ測定の結果をDIFSサーバ3へ転送する。
そして、自動異物・欠陥像撮影処理を終了する。
【0295】
図71は前記図70のステップST392の欠陥分類処理のサブルーチンである。
図71のステップST401において、次の処理を実行する。
(1)取り込んだSEM画像に対し、欠陥部を抽出する。
(2)抽出した欠陥部の画像に対して画像処理を行い、欠陥分類用の正規化した画像特徴量(複数)を計算する。
(3)各画像特徴量に適切な演算(例えば二乗和、教示で使用した演算と同一の演算)を行い、評価値とする。
(4)画像の拡大率と評価値をキーワードとし、同一画像の拡大率と(求めた評価値±許容範囲)内の評価値を持つ欠陥分類データをDIFSサーバ3の欠陥分類データベースから検索する。
【0296】
次にステップST402において、検索でヒットしたデータが有るか否か判断する。YES(イエス)の場合はステップST403に移る。
ステップST403において次の処理を実行する。
(1)ヒットした欠陥分類データの内、類似度を計算し、最も類似度が高い欠陥分類データを選択する。
なお、類似度を計算するためには、適切な評価関数を使用する。例えば評価関数として各特徴量の差の二乗和を使用し、その値が最少になる分類データが最も類似度が高いデータとする。
なお、類似度の計算については、前記「(C8)欠陥分類手段C8(図28、図29、図30参照):」の欄の説明参照。
(2)選択した欠陥分類データの分類コードを取り出し、分類結果とする。
前記ステップST402においてNO(ノー)の場合はステップST404に移る。ステップST404において分類できない画像という分類コード(例えば、UNKNOWN DEFECT)を分類結果とする。
前記ステップST403またはST404が終了したら欠陥分類処理を終了する。
【0297】
(変更例)
以上、本発明の部品検査システムの実施例を詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更実施例を下記に例示する。
(H01)カセット13に付けられたラベルには、カセットID以外にデバイス番号、ロット番号等をバーコードにより印刷することが可能である。この場合、カセットID読取装置16により読み取ったデバイス番号、ロット番号によって、ウエハー情報をDIFSデータベースから検索し、読み込むことが可能である。
(H02)本発明の部品検査システムにおいて、予備検査装置(1,2)は省略することが可能である。
(H03)本発明の部品検査システムにおいて、レビューSEMで得られた欠陥情報は、レビューSEMに組み込んだデータベースに蓄積することが可能である。その場合、DIFSサーバは省略することが可能である。
(H04)カセット13のバーコードラベルを読み取るためのカセットID読取装置は省略可能である。但し省略した場合は、手作業で、必要な情報を入力する必要がある。
(H05)前記実施例のレビューSEMの代わりに、共焦点型レーザ顕微鏡等の光学式レビュー装置を使用することが可能である。
(H06)本発明の部品検査システムは、予備検査装置(1,2)、光学レビュー装置、およびレビューSEMにより構成することが可能である。
【0298】
【発明の効果】
前述の本発明の部品検査システムは、下記の効果を奏する。
(E01)部品検査システムにおけるオペレータの操作量を減少させることができる。
(E02)部品検索情報入力手段を、検査部品が収納されたカセットに付けられたカセットIDを読取る手段により構成した場合には、予備検査情報読込手段により検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから自動的に読み込むことができる。
(E03)レビュー情報登録手段により検査部品情報データベースに記憶させたレビュー情報は、検査部品情報データベースに接続可能なコンピュータから利用することが可能である。
(E04)予備検査情報の中からレビューの必要がある欠陥を欠陥情報インテリジェント処理手段により自動的に選択することができるので、レビューSEMの操作を行う作業者の作業を軽減することができ、作業の効率を高めることができる。
(E05)アライメント補正手段により、検査部品の部品位置基準点の予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品の部品位置基準点のレビューSEM上のXY座標位置とを同一にすることができるので、検査部品の欠陥のXY座標位置とxy座標位置とは同一になる。その場合、前記欠陥をレビューSEMのXY座標上のレビュー位置に移動の際、前記xy座標位置の値をそのまま使用することができる。
また、検査部品が円弧を有するベアウエハーの場合、パターン無しウエハーのアライメント補正手段により、ベアウエハーの円弧上の複数の座標を検出し、検出した複数の座標からベアウエハーの中心座標を算出して中心のずれを補正することができる。オリフラやノッチの位置を検出することにより、ウエハーの回転を補正することができる。
(E06)欠陥点自動移動手段により、選択された欠陥の前記予備検査情報に含まれる位置情報に基づいて、前記XYテーブル(56+63)を移動させて前記選択された欠陥を前記レビュー位置に自動的に移動させることができるので、レビューSEMの操作を行う作業者の作業量を減少させることができる。
(E07)検査部品情報データベースは、検査部品に設定された観察位置の位置情報、その位置における正常な走査画像である参照画像、およびその倍率情報を有する観察情報を記憶しているので、自動形状モニタ手段により検査部品に設定された観察位置の実際の走査画像と前記参照画像とを比較して、前記走査画像上の欠陥の有無を容易に判別することができる。また、欠陥を分類することもできる。
(E08)観察情報が寸法を測定する部分である測長部分を特定する測長部分特定情報を有するので、自動測長手段により、検査部品に設定された観察位置の実際の走査画像上で、前記測長部分特定情報により特定される部分の寸法を自動的に測定することができる。また、検査部品に設定された観察位置の実際の走査画像上で、前記厚さ方向測長部分の一端を含む一端面および他端を含む他端面に対して、前記傾斜台を傾斜させたときの走査画像上の移動量の測定値に基づいてそれぞれの厚さ方向の位置を求め、前記厚さ方向測長部分の寸法を自動的に算出することができる。
(E09)自動センタリング手段により、前記レビュー位置に移動した欠陥の走査画像上で、走査画像の中心位置に対する前記欠陥の中心位置のずれを測定し、前記欠陥を走査画像の中心位置に自動的に移動させることができる。
(E010)回転時センタリング作動手段により前記回転テーブルが前記単位回転角度傾斜する度に前記自動センタリング手段を作動させて欠陥を走査画像の中心に移動させるので、走査画像から欠陥が外れることなく、回転テーブルを前記指定回転角度だけ回転させることができる。
(E011)傾斜時センタリング作動手段により前記傾斜台が前記単位傾斜角度傾斜する度に前記自動センタリング手段を作動させて欠陥を走査画像の中心に移動させるので、走査画像から欠陥が外れることなく、傾斜台を前記指定傾斜角度だけ傾斜させることができる。
(E012)走査画像倍率決定手段は、前記自動視野調節が指示された場合に前記走査画像上の欠陥のサイズに応じて前記走査画像倍率を自動的に調節するので、走査画像上に表示される欠陥を適切な大きさとすることができる。
(E013)欠陥画像分類データベースを有する前記検査部品情報データベースは、前記検査部品に生じる欠陥の走査画像を欠陥の種類に応じて分類して記憶している。このため、欠陥分類手段は、検査部品の欠陥の実際の走査画像を前記欠陥画像分類データベースに記憶された欠陥の走査画像と比較して、前記検査部品の欠陥が前記欠陥画像分類データベースのどの分類に属するかを判定することができる。したがって、欠陥の分類を容易に行うことができる。
また、類似画像検索手段は、前記欠陥画像分類データベースに登録された画像であって前記分類コード付与前の欠陥の顕微鏡画像の評価値との差が所定範囲の評価値を有する画像を前記欠陥画像分類データベースから検索して表示することができるの。したがって、分類コード付与前の欠陥の顕微鏡画像は、前記検索されて表示された画像と比較することにより容易に分類を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の部品検査システムの実施例1の全体説明図である。
【図2】 図2は前記図1に示すレビューSEMの構成の説明図で、図2AはレビューSEM本体の試料交換室に対してウエハーを出入するためウエハー搬送装置およびレビューSEM本体の斜視図、図2Bはカセット位置決め装置の説明図である。
【図3】 図3は前記図2に示すレビューSEMの平断面図である。
【図4】 図4は前記図2に示すウエハーカセットとレビューSEM本体の試料交換室との間でウエハーを搬送するウエハー搬送装置の説明図である。
【図5】 図5は前記図1に示すレビューSEMの要部の正断面図である。
【図6】 図6は前記図5に示す冷却板の電子ビーム通過孔の説明図で、図6Aは前記図5のVIA−VIA線から見た端面図、図6Bは前記図6AのVIB−VIB線断面が水平な場合と傾斜した場合と電子ビーム通過孔の有効径が変化することを示す図である。
【図7】 図7は前記図1のレビューSEMの側断面図である。
【図8】 図8は前記図5のVIII−VIII線断面図である。
【図9】 図9は同実施例の試料ステージの載置テーブルへのウエハーWの受渡し方法の説明図である。
【図10】 図10はSEMCと、このSEMCに接続された構成要素のブロック線図である。
【図11】 図11はSEMCと、このSEMCに接続された構成要素のブロック線図である。
【図12】 図12はSEMCと、このSEMCに接続された構成要素のブロック線図で、前記図11の続きの部分を示す図である。
【図13】 図13は前記図1の制御部分のブロック図である。
【図14】 図14は検査部品の予備検査装置上のxy座標座標とレビューSEM(詳細検査装置)上のXY座標とが異なる場合、予備検査で検出された欠陥のxy座標位置を、XY座標位置に変換する方法の1例の説明図である。
【図15】 図15は検査部品の予備検査装置上のxy座標座標とレビューSEM(詳細検査装置)上のXY座標とが異なる場合、予備検査で検出された欠陥のxy座標位置を、XY座標位置に変換する方法の第2の例の説明図である。
【図16】 図16は、自動センタリング手段C11の機能の説明図で、図16Aは欠陥点を検査位置(電子ビームの走査位置)に移動した画像、図16Bは電子ビームの走査位置中心からの欠陥点の中心位置のずれを示す図、図16Cは欠陥点が中心位置となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7を調整した状態を示す図である。
【図17】 図17は、検査部品保持部材65を傾斜用軸線T(図5、図8参照)回りに傾斜させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図17Aは傾斜角度が0°のときに電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態を示す図、図17Bは欠陥点が傾斜用軸線Tからずれている状態で検査部品保持部材65を単純に傾斜させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動することを示す図、図17Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7、および収束レンズF3、対物レンズF8の駆動回路E3、E8を調整した状態を示す図である。
【図18】 図18は検査部品保持部材65を傾斜用軸線T(図5、図8参照)回りに傾斜させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図17Aは傾斜角度が0°のときに電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態の画像、図17Bは欠陥点が傾斜用軸線Tからずれている状態で検査部品保持部材65を単純に傾斜させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動した状態の画像、図17Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7、および収束レンズF3、対物レンズF8の駆動回路E3、E8を調整した状態の画像である。
【図19】 図19は検査部品保持部材65を回転テーブル64(図5、図8参照)とともに回転させた場合に欠陥点が検査位置(電子ビームの走査中心)からずれる様子を示す図で、図19Aは検査部品保持部材65の回転前に電子ビームが欠陥点の中央にフォーカスされている状態の画像、図19Bは欠陥点が回転中心からずれている状態で検査部品保持部材65をβ°回転させた場合に欠陥部が前記走査中心から移動した状態の画像、図17Cは欠陥点が走査中心となるようにX,Y偏向コイルF6,F7の駆動回路E6,E7を調整した状態の画像である。
【図20】 図20は、パターン付きウエハーの前記アライメント補正手段C22が算出するアライメント補正値1の説明図であり、図20Aは+で示す位置にアライメント位置が設定されたパターン付きウエハーWの平面図、図20Bはアライメント位置の画像WaおよびDIFSサーバ3のDIFSデータベースに記憶されたアライメント参照画像Wa′を示す図、図20Cはアライメント画像の中心位置の設定位置ao′と検出されたアライメント画像の中心位置aoとのずれを示す図である。
【図21】 図21は、パターン無しウエハーのアライメント補正手段C23が算出するアライメント補正方法の説明図である。
【図22】 図22は前記高精度アライメント補正手段C24の機能の説明図で、図22AはX方向のサイズが10.0〜25.0で検索し、大きい順に並べた欠陥の図表、図22Bは前記図22Aの欠陥をウエハーW上にマップした図である。
【図23】 図23は自動形状モニタ手段C5の主な機能の説明図であり、図23AはウエハーWの予め決められた形状モニタする箇所Wa〜Wdを示す図、図23Bは前記Waの正常なパターン画像(参照画像として記憶されている画像)、図23Cは穴が以上な場合の前記Waのパターン画像の例である。
【図24】 図24は観察点情報登録管理手段C51の機能の説明図で、図24Aは3000倍での追尾画像、図24Bは10000倍での追尾画像、図24Cは30000倍での追尾画像であり、図24Dは傾斜した形状モニタ画像、図24Eは回転した形状モニタ画像、図24Fは回転傾斜した形状モニタ画像である。
【図25】 図25は観察点の自動測長手段C54の機能の説明図で、図25Aは傾斜角0°における測定画面、図25Bは傾斜角度α°における測定画面、図25Cは膜厚および穴の深さの測定方法の説明図である。
【図26】 図26は観察点の自動測長手段C54の機能の説明図で、膜厚および穴の深さの測定で実行する計算例の説明図である。
【図27】 図27は異物や欠陥の分布の例を示す図である。
【図28】 図28は欠陥分類処理の説明図である。
【図29】 図29は欠陥分類処理の説明図で、円形の欠陥を示す図である。
【図30】 図30は欠陥分類処理の説明図で、線状の欠陥を示す図である。
【図31】 図31は異物検査装置1、欠陥検査装置2が行う処理のフローチャートである。
【図32】 図32は前記図31のステップST3の表示画面の説明図である。
【図33】 図33は前記図31の続きのフローチャートである。
【図34】 図34は、CIMのメモリに記憶されたプログラムにより実行される処理依頼票作成フローである。
【図35】 図35は処理依頼票作成画面の説明図である。
【図36】 図36はCIMのメモリに記憶された処理依頼票発行フローである。
【図37】 図37はDIFSサーバ3のメモリに記憶されたプログラムにより実行されるDIFSサーバの欠陥情報管理手段G1の情報管理フローである。
【図38】 図38はDIFSサーバ3の処理選択および形状分類教示処理のフローチャートである。
【図39】 図39は前記図38のステップST55で表示される画面の説明図である。
【図40】 図40は前記図38の続きに行う欠陥分類教示処理のフローチャートである。
【図41】 図41は前記図38の続きに行う類似画像検索処理のフローチャートである。
【図42】 図42は前記図41の続きに行う類似画像検索処理のフローチャートである。
【図43】 図43はレビューSEMの画像の視野と評価領域の説明図である。
【図44】 図44は、レビューSEMの処理のフローチャートで、SEMCのメモリに記憶されたプログラムにより実行される処理のフローチャートである。
【図45】 図45は前記図44の続きのフローチャートである。
【図46】 図46は前記図44のステップST103のウエハー情報入力画面の説明図である。
【図47】 図47は前記図44の続きのフローチャートである。
【図48】 図48は前記ステップST115、ST128のレビュー処理のサブルーチンである。
【図49】 図49は前記ステップST143、ST149のウエハーアライメント処理のサブルーチンである。
【図50】 図50は前記ステップST145の自動形状モニタ処理のサブルーチンである。
【図51】 図51は前記図50のステップST187の形状評価処理のサブルーチンである。
【図52】 図52は前記ステップST203の自動測長処理のサブルーチンである。
【図53】 図53は前記図52のフローチャートの処理の説明図である。
【図54】 図54は前記図52のフローチャートの処理の説明図である。
【図55】 図55は前記図51のステップST207の形状分類処理のサブルーチンである。
【図56】 図56は前記図48のモニタ画像登録処理のサブルーチンの前半部分を示す図である。
【図57】 図57は前記図56のステップST244で表示される登録入力画面の一例を示す図である。
【図58】 図58は前記図56の続きのフローを示す図である。
【図59】 図59は前記図56のステップST250の測長情報作成処理のサブルーチンである。
【図60】 図60は前記ステップST151のマニュアル欠陥像レビュー処理のサブルーチンである。
【図61】 図61は前記図60の続きのフローである。
【図62】 図62は前記図48のステップST152の自動欠陥像レビュー処理のサブルーチンである。
【図63】 図63は欠陥の塊の分布形状パラメータの説明図である。
【図64】 図64は前記図62のステップST314の自動異物・欠陥撮影処理のサブルーチンである。
【図65】 図65は前記図60のステップST314、図64のステップST322の自動センタリング処理のサブルーチンであり、またステップST363、ST372、ST382においても実行されるサブルーチンである。
【図66】 図66は前記図65のステップST341、ST343のSEM画像画質調整処理のサブルーチンであり、また、ステップST361においても実行されるサブルーチンである。
【図67】 図67は前記図61のステップST293および図64のステップST323の自動視野調整処理のサブルーチンである。
【図68】 図68は前記図60のステップST284および図64のステップST326の回転像の自動追尾処理のサブルーチンである。
【図69】 図69は前記図60のステップST278および図64のステップST328の傾斜像の自動追尾処理のサブルーチンである。
【図70】 図70は前記図61のステップST296、および図64のステップST329の異物・欠陥像撮影処理のサブルーチンである。
【図71】 図71は前記図70のステップST392の自動異物・欠陥分類処理のサブルーチンである。
【図72】 図72は部品検査システムの従来例の概略説明図である。
【図73】 図73は検査情報の表示例を示す図であり、図73Aは検査部品の外形および検査部品上の異物位置または欠陥位置を示す図、図73Bは異物番号または欠陥番号とその位置、大きさを表形式で示す図である。
【図74】 図74はオペレータが指定した異物または欠陥のディスプレイD1上のSEM画像の説明図で、図74Aはオペレータが指定した後の最初のディスプレイD1上の異物または欠陥表示画像、図74Bは図74Aの異物または欠陥をディスプレイD1中央に表示した画像、図74Cは図74Bの拡大画像を示す図である。
【図75】 図75は前記図74Cの異物または欠陥画像を鉛直軸(前記レビューSEMの電子ビームに平行な軸)周りに60°傾斜させた状態で観察する場合の説明図であり、図75Aは回転角度θ=0°の状態(前記図74Cの状態と同じ状態)を示す図、図75Bは前記図75Aの状態から10°回転させたθ=10°の状態を示す図、図75Cは前記図75Bの状態で試料テーブルを平行移動させて異物または欠陥をディスプレイD1の中心位置に移動させた状態を示す図、図75Dは前記図75Cの状態から10°回転させたθ=20°の状態を示す図、図75Eは前記図75Dの状態で試料テーブルを平行移動させて異物または欠陥をディスプレイD1の中心位置に移動させた状態を示す図、である。
【図76】 図76は前記図74Cの異物または欠陥画像を水平軸(レビューSEMの電子ビームに垂直な軸)周りに45°回転させた状態で観察する場合の説明図であり、図76Aは傾斜角度ψ=0°の状態(前記図74C、図75Aの状態)を示す図、図76Bは前記図76Aの状態から5°傾斜させたψ=5°の状態を示す図、図76Cは前記図76Bの状態で試料テーブルを平行移動させて異物または欠陥をディスプレイD1の中心位置に移動させた状態を示す図、図76Dは前記図76Cの状態から更に5°傾斜させたψ=10°の状態を示す図、図76Eは前記図76Dの状態で試料テーブルを平行移動させて異物または欠陥をディスプレイD1の中心位置に移動させた状態を示す図、である。
【符号の説明】
W…検査部品(ウエハー)、
C11…自動センタリング手段、
C12…傾斜像追尾手段、
C13…回転像追尾手段、
C14…自動視野調整手段、
C21…欠陥情報インテリジェント処理手段、
C22…欠陥点自動移動手段、
C23…パターン無しウエハーのアライメント補正手段、
C41…部品検索情報入力手段、
C42…予備検査情報読込手段、
C43…レビュー情報登録手段、
C5…自動形状モニタ手段、
C54…自動測長手段、
G1…分類教示手段、
6…真空検査室、13…カセット、16…バーコード情報読取手段(検索情報検出装置)、37…傾斜台、64…回転テーブル、65…検査部品保持部材、88…放出粒子検出装置、
(1,2)…予備検査装置、
(56+63)…XYテーブル、
(19〜28+D3〜D6+M3〜M6)…検査部品搬送装置、
(F1〜F4+F6〜F8+E1〜E4+E6〜E8)…電子ビーム走査装置、

Claims (11)

  1. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A05)前記検査部品保持部材に保持された検査部品がXY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブルを移動させる検査部品移動手段、
    (A06)前記検査部品の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出するセット時座標位置ずれ量検出手段と、前記検出された位置ずれ量だけ前記検査部品をXY座標上で移動させて前記部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる基準点一致用移動手段とを有するアライメント補正手段、
    (A012)前記検査部品がパターンを有し且つ前記部品位置基準点の位置ずれ量を検出するため専用のマークを有さず、前記パターン上の特定のパターン上に前記部品位置基準点が設定されたウエハーである場合に、前記検査部品の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる前記アライメント補正手段。
  2. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする請求項1記載の部品検査システム、
    (A013)前記検査部品が複数の同一のチップパターンを有し前記各チップパターン上の特定のパターンにそれぞれ部品位置基準点が設定されているウエハーである場合に、前記検査部品の部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる前記アライメント補正手段。
  3. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A05)前記検査部品保持部材に保持された検査部品がXY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブルを移動させる検査部品移動手段、
    (A06)前記検査部品の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出するセット時座標位置ずれ量検出手段と、前記検出された位置ずれ量だけ前記検査部品をXY座標上で移動させて前記部品位置基準点のxy座標位置とXY座標位置とを一致させる基準点一致用移動手段とを有するアライメント補正手段、
    (A014)前記部品位置基準点が前記検査部品の予備検査装置で検出された欠陥上に設定された前記アライメント補正手段。
  4. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の部品検査システム、
    (A07)詳細検査用の走査型電子顕微鏡により構成される前記レビュー装置、
    (A08)走査画像倍率決定手段が決定した走査画像倍率に応じた走査範囲の前記検査箇所を電子ビームにより走査する電子ビーム走査装置と、前記電子ビーム走査装置で走査された前記検査部品表面から放出される放出粒子を検出する放出粒子検出装置と、前記電子ビームの走査位置および前記走査位置に対応した前記放出粒子の検出値により電子ビームの走査面内の走査画像を作成する走査画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
  5. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の部品検査システム、
    (A09)詳細検査用の光学顕微鏡により構成される前記レビュー装置、
    (A010)前記所定の検査箇所の光学画像を撮影する光学画像撮影手段を有する前記レビュー装置。
  6. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A05)前記検査部品保持部材に保持された検査部品がXY平面上の目標座標位置に移動するように前記XYテーブルを移動させる検査部品移動手段、
    (A015)前記検査部品の予備検査装置で検出された部品位置基準点の前記予備検査装置上のxy座標位置と、前記検査部品保持部材にセットされたときの前記部品位置基準点のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出するセット時座標位置ずれ量検出手段および、前記検査部品位置ずれ量に応じて前記検査部品移動時の前記部品位置基準点の移動後の目標座標位置を補正する目標座標位置補正手段、
    (A019)前記部品位置基準点が前記検査部品の予備検査装置で検出された欠陥上に設定され、前記予備検査装置上の前記欠陥のxy座標位置と、前記検査部品保持部材にセットされたときの前記欠陥のレビュー装置上のXY座標位置との位置ずれ量を検出する前記セット時座標位置ずれ量検出手段。
  7. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A041)前記レビュー位置に移動した欠陥の顕微鏡画像上で、顕微鏡画像の中心位置に対する前記欠陥の中心位置の位置ずれ量を測定する欠陥中心位置ずれ量測定手段と、前記欠陥を前記測定した欠陥中心位置ずれ量だけ顕微鏡画像の中心位置に移動させる欠陥中心位置移動手段とを有する自動センタリング手段、
    (A020)前記X軸およびY軸に垂直な回転軸周りの前記検査部品保持部材の回転位置を調節可能な回転テーブル、
    (A021)前記回転テーブルの回転角度を指定する回転角度指定手段、
    (A042)前記回転角度指定手段により指定された回転角度である指定回転角度だけ前記回転テーブルを回転させる際、単位回転角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記回転台を前記指定回転角度だけ回転させる回転制御手段と、前記単位回転角度を決定する単位回転角度決定手段と、前記回転テーブルが前記単位回転角度回転する度に前記自動センタリング手段を作動させる回転時センタリング作動手段とから構成される回転像追尾手段。
  8. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A041)前記レビュー位置に移動した欠陥の顕微鏡画像上で、顕微鏡画像の中心位置に対する前記欠陥の中心位置の位置ずれ量を測定する欠陥中心位置ずれ量測定手段と、前記欠陥を前記測定した欠陥中心位置ずれ量だけ顕微鏡画像の中心位置に移動させる欠陥中心位置移動手段とを有する自動センタリング手段、
    (A035)前記顕微鏡の光軸に垂直な傾斜用軸線周りの前記検査部品保持部材の傾斜位置を調節可能な傾斜台、
    (A036)前記傾斜台の傾斜角度を指定する傾斜角度指定手段、
    (A043)前記傾斜角度指定手段により指定された傾斜角度である指定傾斜角度だけ前記傾斜台を傾斜させる際、単位傾斜角度以下の傾斜を繰り返して最終的に前記傾斜台を前記指定傾斜角度だけ傾斜させる傾斜制御手段と、前記単位傾斜角度を決定する単位傾斜角度決定手段と、前記傾斜台が前記単位傾斜角度傾斜する度に前記自動センタリング手段を作動させる傾斜時センタリング作動手段とから構成される傾斜像追尾手段。
  9. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A054)前記真空検査室に隣接して設けられたカセット載置部と、前記カセット載置部に載置されたカセット内の検査部品を取出して前記検査部品保持部材に搬送するとともに検査が終了した検査部品を前記検査部品保持部材から前記カセットに搬送する検査部品搬送装置と、を有する前記レビュー装置、
    (A055)前記カセット内の検査部品に関する予備検査情報を検索可能な検索情報が検出可能に設けられたカセットが前記カセット載置部に載置された場合に、前記検索情報を検出する検索情報検出装置を有する前記検査部品の部品検索情報入力手段。
  10. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする請求項9記載の部品検査システム、
    (A056)前記カセット外面に貼られたラベルに印刷された前記検索情報を表すバーコードを読取るバーコードリーダにより構成された前記検索情報検出装置。
  11. 下記の構成要件を備えたことを特徴とする部品検査システム、
    (A01)予備検査された検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および検査部品に存在する欠陥の位置情報およびサイズ情報を含む予備検査情報を記憶する予備検査情報データベースと、前記検査部品を特定するのに役立つ部品検索情報および前記検査部品に対する詳細検査用の顕微鏡により構成されるレビュー装置を用いた詳細検査であるレビューにより得られたレビュー情報を記憶するレビュー情報データベースとを有する検査部品情報データベース、
    (A02)真空検査室と、前記真空検査室内に配置された検査部品保持部材を直交するX軸およびY軸方向に移動させて前記検査部品保持部材に保持された検査部品の所定の検査箇所をレビュー位置に移動させるXYテーブルと、画像倍率決定手段が決定した画像倍率に応じた顕微鏡画像を作成する顕微鏡画像撮影手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A03)前記検査部品保持部材にセットされる検査部品の部品検索情報を入力する部品検索情報入力手段と、前記部品検索情報入力手段により入力された部品検索情報を記憶する部品検索情報記憶手段と、前記部品検索情報に対応する検査部品の予備検査情報を前記検査部品情報データベースから読み込む予備検査情報読込手段と、を有する前記レビュー装置、
    (A04)前記予備検査情報読込手段により読み込まれた前記予備検査情報に含まれる欠陥の中から選択されたレビューすべき欠陥をレビューして得られたレビュー情報を前記検査部品情報データベースに記憶させるレビュー情報登録手段、
    (A057)前記レビュー位置の検査部品に対するX線分析を行うX線分析装置を有する前記レビュー装置、
    (A058)X線分析の実行が指定されているか否かを判断するX線分析実行判別手段、
    (A059)X線分析の実行が指定されている場合にX線分析を自動的に実行するX線分析自動実行手段。
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