JP3967234B2 - 会議支援装置、コンピュータが読み取り可能なプログラム、及び電子会議システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、会議支援装置、コンピュータが読み取り可能なプログラム、及び電子会議システムに関し、詳細には、特に知識創造型の会議を電子的に支援する会議支援装置、コンピュータが読み取り可能なプログラム、及び電子会議システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図28は、従来の電子会議システム100の一例を概略的に示すシステム構成図である(例えば、特許文献1参照)。電子会議システム100は、図28に示すように、複数のPC(Personal Computer)101、102、103をネットワーク104により相互に接続することにより構成されている。各PC101〜103は、ディスプレイ等を含むPC本体105と、キーボード/マウス106と、共有管理部107と、アプリケーション108とから構成されている。共有管理部107は、アプリケーション108の入出力管理、PC本体105に接続されている周辺機器やディスクドライブ等(いずれも図示せず)の管理、各PC101〜103間での通信管理を行うものである。また、アプリケーション108には、例えばワードプロセッサ用エディタ、表計算用ソフトウェア、描画用ソフトウェア、電子会議用ソフトウェア等があり、図28においては、アプリケーション108を用いて電子会議を行っている状態が示されている。
【0003】
図28に示す電子会議システム100を用いた電子会議の一例を以下に説明する。例えば、PC101〜103は、会議の開始に際し、ユーザによって立ち上げられるものとする。そして、PC101〜103の内、最初に立ち上がったPC(例えば、PC101)の共有管理部107によって、電子会議の進行が管理されるようにしておく。PC101の共有管理部107は、ユーザの指示によって、所望のアプリケーション108を取り込むと共に、他のPC102、103にも当該アプリケーション108を送信する。このような状態で、ユーザは、PC101の共有管理部107に取り込まれたアプリケーション108に応じてPC101のディスプレイに表示された表示内容を見ながら各種作業を行うことになる。
【0004】
また、ユーザによる作業結果は、他のPC102、103のディスプレイに同時に表示するために、PC101の共有管理部107により、他のPC102、103の共有管理部107に送信される。さらに、PC102又はPC103によって行われた作業結果は、上記と同様に、他のPCの共有管理部107に送信される。
【0005】
このような構成により、ユーザは、各PC101〜103で行われた作業結果をリアルタイムで見ながら電子会議を進めることができる。
【0006】
加えて、各PCの共有管理部107は、前述したように当該PCに接続されている周辺機器やディスクドライブ等を管理すると共に、他のPCとの環境の違いを対応表等を用いて解消することもできる。具体的には、同じファイルが異なるPC上で違う名称によって格納されていたとしても、共有管理部107は、上記対応表を持っていれば、全てのPCを同じ環境にして、電子会議を行うようにすることができる。
【0007】
このような電子会議は、同じアプリケーションの実行によって処理された情報が会議に参加している全ての計算機上で同じ実行状態となるように保っている。
【0008】
ところで、ネットワークの一部の故障やPC電源の切断等により、電子会議を進行している際に、PCの使用が中断される場合がある。このように、電子会議中にPCの使用が中断された場合には、以下に説明するような問題が発生する。
【0009】
図29は、電子会議中にPCの使用が中断された場合を示す説明図である(例えば、特許文献1参照)。図29に示すように、電子会議システム200は、図28に示した電子会議システム100とはPCの構成台数が異なるものであって、複数のPC201、202、203、204をネットワーク205により相互に接続することにより構成されている。
【0010】
今、一人のユーザがPC201を用いて「abc」を入力した後、他のユーザがPC202を用いて「zyx」を入力したとする。この後、PC203の電源が落ちた場合について以下に説明する。
【0011】
PC203の電源が落ちた場合、他のPC201及びPC202のアプリケーションによって実行された入力・出力情報は、PC203には届かない。一方、電源の落ちていないPC204のディスプレイ206には、PC201及びPC202によって入力された「abczyx」が表示される。また、PC201及びPC202のディスプレイ206にも同様に「abczyx」が表示される。その後、PC203の電源が回復した場合には、PC203は再び電子会議が行なわれる状態に復帰する。しかしながら、この場合のPC203は、その中断中に他のPC201及びPC202によって実行された「abczyx」が欠落したままである。すなわち、中断のあったPC203は、最初から会議を継続していたPC201、PC202及びPC204とは、アプリケーションの実行状態が相違することになる。
【0012】
したがって、中断のあったPC203を使用していたユーザは、電子会議の内容に欠落があるため、最初から会議を継続していたPC201、PC202及びPC204のユーザと共に電子会議を進めることが困難になる。
【0013】
また、ネットワークやPCの故障等により、電子会議を進行している際に、データが正しい順序で送られない場合がある。このように、電子会議中にデータが正しい順序で送られない場合には、以下に説明するような問題が発生する。
【0014】
図30は、電子会議中にデータが正しい順序で送られない場合を示す説明図である(例えば、特許文献1参照)。図30に示すように、電子会議システム300は、図28に示した電子会議システム100とはPCの構成台数が異なるものであって、複数のPC301、302をネットワーク303により相互に接続することにより構成されている。
【0015】
今、PC301及びPC302において、同時にアプリケーションが実行されていたとする。一人のユーザがPC301を用いて「abc」を入力し、他のユーザがPC302を用いて「zyx」を入力したとする。この場合、PC301及びPC302の各ディスプレイ304には、図30に示すように、「abczyx」が表示される。
【0016】
しかしながら、PC301とPC302との間のネットワーク303に何らかの障害が発生した場合には、データ「a」から「x」までが正しい順序で送られないことがある。このような場合には、電子会議をスムーズに進行することが困難になってしまう。
【0017】
つまり、従来の電子的に会議を支援する電子会議システムでは、個々の参加者が公共の場に提供した情報を全参加者の手元端末や参加者全員が視認できる共通的な画面に配信して共有化し、さらにこれら共有化された情報に対して参加者全員が編集作業を同時に行い、その結果を矛盾無くしかもリアルタイムで表現(表示など)する機能を提供してきた。
【0018】
ところが、このような機能を実装する上では、システムを構成するプログラムが複雑化することにより、計算リソースを大量に消費するとともに、動作速度や信頼性、堅牢性の低下を引き起こしやすく、ユーザビリティの高いシステムが供給されにくいという問題がある。
【0019】
また、従来の電子的に会議を支援する電子会議システムでは、会議参加者から提供される情報の関係を議論中に整理することが困難であった。
【0020】
【特許文献1】
特開平6−77958号公報(第2−3頁、図7−図9)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
会議参加者が使用する各情報処理装置での同期処理を不要とすることができ、かつ、各情報処理装置から発散的に生成/提供される情報(オブジェクト)の関係をその場で整理することができ、効率的な情報収集や情報把握を行うことができる会議支援装置、コンピュータが読み取り可能なプログラム、及び電子会議システムを提供する。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、会議参加者が使用する複数の情報処理装置にネットワークを介して接続される会議支援装置において、会議参加者が視認可能な表示装置と、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
上記発明によれば、領域表示手段は、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域とを表示装置に表示させ、オブジェクト一覧表示手段は情報受信手段により受信した情報に係るオブジェクトを情報共有領域に表示し、オブジェクト指定手段は、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定し、指定オブジェクト移動手段は、オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを選択表示領域の所望の位置に表示させ、属性付与手段は、選択表示領域に表示されたオブジェクトに対して属性を付与し、オブジェクト抽出手段は属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出し、抽出オブジェクト表示手段は、オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを選択表示領域に所定の形式で表示する。
【0024】
また、請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記抽出オブジェクト表示手段は、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域の新たなページに表示することを特徴とする。
【0025】
上記発明によれば、抽出オブジェクト表示手段は、オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを選択表示領域の新たなページに表示する。
【0026】
また、請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトが表示された前記選択表示領域の新たなページに、ページ属性を付与するページ属性付与手段を備えたものである。
【0027】
上記発明によれば、ページ属性付与手段は、オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトが表示された選択表示領域の新たなページにページ属性を付与する。
【0028】
また、請求項4にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性は予め設定されていることを特徴とする。
【0029】
上記発明によれば、オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際のキーとなる所定の属性は予め設定されている。
【0030】
また、請求項5にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性を選択するための属性選択手段を備えたことを特徴とする。
【0031】
上記発明によれば、属性選択手段は、オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際のキーとなる所定の属性を選択する。
【0032】
また、請求項6にかかる発明は、複数の情報処理装置にネットワークを介して接続され、かつ、会議参加者が視認可能な表示装置を備えた会議支援装置の動作制御をコンピュータに実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータに、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信機能と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示機能と、前記情報受信機能により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示機能と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定機能と、前記オブジェクト指定機能により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動機能と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与機能と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出機能と、前記オブジェクト抽出機能により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示機能と、を実行させることを特徴とする。
【0033】
上記発明によれば、コンピュータでプログラムを実行することにより、情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信機能と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示機能と、前記情報受信機能により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示機能と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定機能と、前記オブジェクト指定機能により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動機能と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与機能と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出機能と、前記オブジェクト抽出機能により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示機能とを実現する。
【0034】
また、請求項7にかかる発明は、会議参加者が使用する複数の情報処理装置と、会議参加者が共用する会議支援装置とが、ネットワークを介して接続されて構築される電子会議システムにおいて、前記複数の情報処理装置は、処理対象である所定の情報の送信を確定する送信情報確定手段と、この送信情報確定手段により送信が確定された前記情報を前記会議支援装置に対して送信する情報送信手段と、を各々備え、前記会議支援装置は、会議参加者が視認可能な表示装置と、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、を備えたことを特徴とする。
【0035】
上記発明によれば、複数の情報処理装置では各々、送信情報確定手段は、処理対象である所定の情報の送信を確定し、情報送信手段は、送信情報確定手段により送信が確定された情報を会議支援装置に対して送信し、領域表示手段は、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域とを前記表示装置に表示させ、オブジェクト一覧表示手段は情報受信手段により受信した情報に係るオブジェクトを情報共有領域に表示し、オブジェクト指定手段は、情報共有領域に表示されたオブジェクトの中から所定のオブジェクトを指定し、指定オブジェクト移動手段は、オブジェクト指定手段により指定されたオブジェクトを選択表示領域の所望の位置に表示させ、属性付与手段は、選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与し、オブジェクト抽出手段は、属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出し、抽出オブジェクト表示手段は、オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明にかかる会議支援装置、コンピュータが読み取り可能なプログラム、及び電子会議システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0037】
本発明の実施の一形態を図1ないし図27に基づいて説明する。
【0038】
本実施の形態は、会議、特に知識創造型の会議を電子的に支援する電子会議システムに適用されている。
【0039】
(本発明の概要)
一般に、協調作業を前提とした知識創造型の会議では、次のようなプロセスを循環しながら知識が練り上げられると考えられる。はじめに、共通認識として主催者又は議長役から問題(議題)が提起される。次に、各会議参加者が自分のデータ(思想や手持ちの客観データ)を披露し、問題解決の案を全員で共有化する。共有化されたデータをもとに議論を進め、新たな提案や結論を練り上げていく。参加者は、協調的に練り上げられた結論(データ)を自分の担当毎に持ち帰り、持ち帰ったデータに編集を加え、次回の会議に持ち寄る。ここで、同様のプロセスを経てさらに練り上げられ、知識として創出される。つまり、上記のシーンにおいては、個人の知識を共有化するプロセスと、共有化された知識に編集を加えて構造化するプロセスが含まれている。
【0040】
従来の電子会議システムにおいては、個人の知識を共有化するプロセスと、共有化された知識に編集を加えて構造化するプロセスとを同時に行うようにしている。すなわち、様々なオブジェクト(テキスト、図形、画像、etc.)を自由に配置して編集を行うことができる画面を視覚的にも操作的にも共有し、参加者全員が同時にこの画面上にオブジェクトを作ったり、編集したりすることが出来るようにしている。ところが、このような個人の知識を共有化するプロセスと、共有化された知識に編集を加えて構造化するプロセスとを同時に行うようにしている従来の電子会議システムにおいては、電子会議の内容に欠落が発生する等によって議論に混乱が発生してしまうという問題がある。
【0041】
したがって、本実施の形態の電子会議システムにおいては、知識の共有化をねらう機能と、共有化された知識の構造を協調作業により編集する機能とを明確に区別して、議論を乱すことなく会議を運営する。
【0042】
(電子会議システムのシステム構成図)
図1は、本発明にかかる電子会議システム1を模式的に示すシステム構成図である。図1に示すように、電子会議システム1は、会議室に設置された種々の機器により構成されている。より具体的には、電子会議システム1は、情報入出力装置(共用端末)2と、文書管理サーバ4と、各種の情報処理装置(参加者用端末)5と、デジタルカメラやスキャナ、プリンタ等の入出力機器6とをそれぞれLAN(Local Area Network)等のネットワーク7により相互に接続することにより構成されている。また、一の情報処理装置5には、電子ホワイトボード3が接続されている。
【0043】
(図1の情報入出力装置(共用端末)の構成)
図1の電子会議システム1を構成する情報入出力装置2について説明する。ここで、図2は情報入出力装置2を概略的に示すシステム構成図である。図2に示すように、情報入出力装置2は、会議支援装置として機能するものであり、背面投影型プロジェクタであって表示装置として機能するディスプレイ11及び指先やペン等の指示手段で指示された座標検出領域12a内の座標位置を検出する座標検出装置12で構成される情報入出力部13と、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置14とを主体に構成されている。
【0044】
ディスプレイ11及び座標検出装置12は、ディスプレイ11の表示面側に座標検出装置12が位置するようにして一体化され、ディスプレイ11の表示面11aに座標検出装置12の座標検出領域12aが位置するようにして設けられている。このように、情報入出力部13は情報入出力装置2の表示面及び書き込み面を構成している。なお、ディスプレイ11としては、電子黒板として利用可能な80インチ等の大画面タイプのものが用いられている。また、図示することは省略するが、ディスプレイ11にはビデオ入力端子やスピーカーが設けられており、ビデオプレイヤー、レーザディスクプレイヤー、DVDプレイヤー、ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、ディスプレイ11を大画面モニタとして利用することが可能な構成になっている。
【0045】
座標検出装置12には、少なくとも2以上の光源(図示せず)から放射状又は扇形状に投光される光束膜によって形成される座標検出領域12aを有し、この座標検出領域12aに指先やペン等の指示部材である指示手段を挿入することで座標検出領域12a内の光束を遮ることにより、CCD(Charge Coupled Device)等の受光素子(図示せず)における受光位置に基づく三角測量の手法によってその指示位置を検出し、文字等の入力を可能にする光遮蔽式の座標検出装置(特開2000−105671号公報)が適用されている。このような光遮蔽式の座標検出装置は、座標入力面(タッチパネル面)のような物理的な面を有さず、また、特殊な材料・機構を必要としないので、視認性に優れている。
【0046】
なお、座標検出装置12としては、光遮蔽式の他、指示手段を挿入することで座標検出領域内の光束を反射してその指示位置を検出する光反射方式、座標検出領域内の指示手段をカメラで撮像してその指示位置を検出するカメラ撮像方式、LEDアレイ方式、超音波弾性波方式、アナログ容量結合方式、感圧方式等を適用することが可能であることは言うまでもない。
【0047】
次に、情報処理装置14について説明する。ここで、図3は情報処理装置14に内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置14は、システム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)15と、起動プログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)16と、CPU15のワークエリアとして使用されるRAM(Randam Acccess Memory)17とを備えたコンピュータ構成とされており、文字・数値・各種指示等の入力を行うためのキーボード18と、カーソルの移動や範囲選択等を行うためのマウス19と、記憶部であるハードディスク20と、ディスプレイ11に接続されておりそのディスプレイ11に対する画像の表示を制御するグラフィックス・ボード21と、ネットワーク7に接続するためのネットワーク・カード22と、各種周辺機器を接続するためのインタフェース(I/F)23と、上記各部を接続するためのバス24とを備えている。
【0048】
また、ハードディスク20には、オペレーティング・システム(OS:Operating System)25、情報処理装置14上で座標検出装置12を動作させるためのデバイスドライバ26、描画ソフト・ワードプロセッサソフト・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等の各種アプリケーションプログラム27等が記憶されている。また、各種アプリケーションプログラム27には、後述するマスタークライアントアプリケーションも含まれる。なお、情報処理装置14のOS25は、いわゆるGUI(Graphical User Interface)ベースのオペレーティング・システムであって、マイクロソフト社のWindows(R)やアップル社のMachintosh(R)等である。
【0049】
また、情報処理装置14には、OS25、デバイスドライバ26や各種アプリケーションプログラム27等の各種のプログラムコード(制御プログラム)を記憶した記憶媒体28、すなわち、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAMなど)、光磁気ディスク(MO)、メモリカードなどに記憶されているプログラムコードを読み取る装置であるフレキシブルディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、MOドライブ装置等のプログラム読取装置29が搭載されている。
【0050】
各種アプリケーションプログラム27は、情報処理装置14への電源の投入に応じて起動するOS25による制御の下、CPU15によって実行される。例えば、キーボード18やマウス19の所定の操作によって描画ソフトを起動した場合には、ディスプレイ11にグラフィックス・ボード21を介して描画ソフトに基づく所定の画像が表示される。また、デバイスドライバ26もOS25とともに起動され、座標検出装置12からのデータ入力が可能な状態になる。このように描画ソフトを起動した状態で座標検出装置12の座標検出領域12aにユーザが指示手段を挿入して文字や図形を描いた場合、座標情報が指示手段の記述に基づく画像データとして情報処理装置14に入力され、例えばディスプレイ11に表示されている画面上の画像に対して上書き画像として重ねて表示される。より詳細には、情報処理装置14のCPU15は、入力された画像データに基づいて線や文字を描画するための描画情報を生成し、入力された座標情報に基づく位置座標に合わせてグラフィックス・ボード21に設けられるビデオメモリ(図示せず)に書き込んでいく。その後、グラフィックス・ボード21が、ビデオメモリに書き込まれた描画情報を画像信号としてディスプレイ11に送信することにより、ユーザが書いた文字と同一の文字が、ディスプレイ11に表示されることになる。
【0051】
つまり、情報処理装置14は座標検出装置12をマウス19のようなポインティングデバイスとして認識し、座標検出装置12の座標検出領域12a内で指示された座標はマウスイベントとして情報処理装置14に送信されることになる。なお、座標検出装置12における入力動作については、「タッチ」が「マウスボタンダウン」、「リリース」が「マウスボタンアップ」、「タッチしたままの移動」が「マウスボタンダウン&ムーブ」の各イベントに対応するものとし、以下の説明ではこれらマウスイベントを用いて説明するものとする。
【0052】
(図1の情報処理装置(参加者用端末)の構成)
続いて、情報処理装置5について説明する。情報処理装置5としては、会議の各参加者が情報の参照や入力、編集等を行うためにそれぞれ使用するものであって、デスクトップ型パーソナルコンピュータやノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)と称される携帯用情報端末等が適用される。なお、ここではノート型パーソナルコンピュータを例に、情報処理装置5について以下に説明する。
【0053】
ここで、図4は情報処理装置5に内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。図4に示すように、情報処理装置5は、システム全体を制御するCPU30と、起動プログラム等を記憶したROM31と、CPU30のワークエリアとして使用されるRAM32とを備えたコンピュータ構成とされており、文字・数値・各種指示等の入力を行うためのキーボード33と、カーソルの移動や範囲選択等を行うためのマウスやタッチパッド、トラックボール等のポインティングデバイス34と、ハードディスク35と、LCD(Liquid Crystal Display)であるディスプレイ36に接続されておりそのディスプレイ36に対する画像の表示を制御するグラフィックス・ボード37と、ネットワーク7に接続するためのネットワーク・カード38と、各種周辺機器を接続するためのインタフェース(I/F)39と、上記各部を接続するためのバス40とを備えている。
【0054】
また、ハードディスク35には、オペレーティング・システム(OS)41、描画ソフト・ワードプロセッサソフト・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等の各種アプリケーションプログラム42等が記憶されている。また、各種アプリケーションプログラム42には、後述するスレーブクライアントアプリケーションも含まれる。なお、情報処理装置5のOS41は、いわゆるGUIベースのオペレーティング・システムであって、マイクロソフト社のWindows(R)やアップル社のMachintosh(R)等である。
【0055】
さらに、情報処理装置5には、OS41や各種アプリケーションプログラム42等の各種のプログラムコード(制御プログラム)を記憶した記憶媒体43、すなわち、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAMなど)、光磁気ディスク(MO)、メモリカードなどに記憶されているプログラムコードを読み取る装置であるフレキシブルディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、MOドライブ装置等のプログラム読取装置44が搭載されている。
【0056】
電子ホワイトボード3は、例えば、スマートボード社のスマートボード(白
板タイプ)」(R)である。「スマートボード(白板タイプ)」は、筆記時のペンの圧力を感知する抵抗膜が表面に張られたもので、同様の原理のものが特開平5−241717号公報に開示されているので、その構成や動作についての説明は省略する。このような「スマートボード(白板タイプ)」によれば、通常のホワイトボードに描画するのと同様の感覚でマーカーによる描画を行うと、その軌跡が時系列データとして所定の情報処理装置5に取り込まれてデジタル的に処理可能となる装置である。この種の電子ホワイトボードは、各種方式が実用されており、他の方式としては、例えば米国バーチャルインク社のmimio(R)やElectronics For Imaging.IncのeBbeam(R)、ソフトボード社のソフトボード(R)などが知られている。
【0057】
また、文書管理サーバ4には、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ構成の制御部(図示せず)及び記憶装置(図示せず)とが設けられており、詳細は後述するが、情報入出力装置2において作成された「会議文書」の記憶装置に対する蓄積管理、及び情報入出力装置2において作成された「会議文書」の記憶装置からの検索サービスなどを提供する。
【0058】
(電子会議システムの機能構成図)
図5は、本実施の形態にかかる電子会議システムの機能構成図を示している。図5において、Client1、...、Client5は、それぞれが参加者用端末であり、図1の各種の情報処理装置(参加者用端末)5に対応し、スレーブクライアントアプリケーションが各参加者用端末上で動作している。また、図5において、Client1、...、Client5以外の部分はマスタークライアントアプリケーションが提供する機能であり、ディスプレイ11を備えた情報処理装置(共用端末)14上で動作する。
【0059】
なお、スレーブクライアントアプリケーションが動作している情報処理装置5を「スレーブクライアント」と称し、マスタークライアントアプリケーションが動作している情報処理装置14を「マスタークライアント」と称する。
【0060】
スレーブクライアント5では、オブジェクト送信プロセスが動作している。オブジェクト送信プロセスは、参加者端末のポインティングデバイスによるドラッグアンドドロップ、キー入力、又はストロークによる描画によって指示されたオブジェクトを、ネットワーク7を介してマスタークライアント14に対して送出する。
【0061】
一方、マスタークライアント14では、メッセージ受信プロセス14aが動作している。マスタークライアントのメッセージ受信プロセス14aは、スレーブクライアント5から送出された様々なオブジェクトを受信して記憶する。
【0062】
マスタークライアント14は、記憶したオブジェクトをディスプレイ11上の所定の領域に定義される「スタッキングエリア」A4に表示する。
【0063】
「スタッキングエリア」A4に表示されたオブジェクトは、マスタークライアント14が稼動する共用端末に接続されたポインティングデバイスによる、Drag&Drop等の操作によって、「エディティングエリア」A5に視覚的に移動/コピーすることができる。ここで、「エディティングエリア」A5に表示されたオブジェクトは、「スタッキングエリア」A5内のオブジェクトの実態ではないが、以下説明の簡略化のため、「エディティングエリア」A5に表示されたオブジェクトをオブジェクトと表現する。
【0064】
「エディティングエリア」A5に移動/コピーされたオブジェクトは、「スタッキングエリア」A4と同様、ディスプレイ11上に表示され、会議参加者全員が目視可能となり、共用端末に接続されたマウスやキーボードによる操作にしたがって、後述する属性の付与、リンク、グループ化、編集、まとめ、アウトライン(構造化)等の様々な加工を行うことができる。
【0065】
(マスタークライアントのイベント処理の説明)
図6は、本実施の形態の電子会議システムのシステム機能図を示している。スレーブクライアント5では、情報入力部(キーボード、タブレットなど)により入力または情報指示部(マウス等)で指定されたオブジェクトが前処理部において、所定の属性等の付加情報を加えてバッファに格納される。ここで、所定の属性とは、例えば、(1)オブジェクト識別子、(2)オブジェクトタイプ(文字列、フリーストローク、ファイル、etc)、(3)ファイルの場合(ファイル名と作成アプリケーション)、(4)操作者名(ユーザー識別子)、(5)時刻である。オブジェクト識別子は、対象オブジェクトを識別するためのIDであり、連番などで自動的にユニークな記号が付与される。
【0066】
バッファに格納される情報の形態の第1の例としては、ファイルである。この場合は、所定の属性はファイル名に表現されて格納される。例えば、MS−Windows(R)の場合は、ファイル名の最後の3文字すなわち拡張子で表現すると都合が良いことが知られている。バッファ54に格納される情報の形態の第2の例としては、所定の属性を所定のビット列で表現し、送信する情報本体のヘッダーとして付加した新たなビット列である。バッファ54に格納される情報の第3の例としては、送出する情報およびその属性値をメンバに持つクラスを定義し、そのクラスのオブジェクトを表すビット列である。
【0067】
情報送出部は、バッファに格納された情報をネットワーク7を介してマスタークライアント14に送出する。
【0068】
マスタークライアント14では、スレーブクライアント5から送出された情報は情報受信部で受信されバッファに格納される。バッファに格納された情報は前処理部で前処理が行われる。この前処理では、受信した情報から送信時に付加された前述の所定の属性を抽出し、アプリケーション内の所定の変数に読み込む処理が行われる。前処理された情報は、スタッキングエリア記憶領域に所定の形式で抽出された属性とともに格納される。スタッキングエリア記憶領域に格納された情報は、スタッキングエリア表示制御部により所定の形式で「スタッキングエリア」A4に表示される。
【0069】
マスタークライアント14では、いくつかのイベントを監視し、発生したイベントの種類によって所定の処理を行う。図6では、イベントが発生した場合の処理を説明するためのフローを示している。図6においては、イベントループ以下に、各処理の流れを示している。なお、例えば、MS−Windows(R)で本プログラムを構成する場合は、イベントループ内部の構成は、オペレーティングシステムが提供するマウスイベントなど各種基本イベントを組み合わせることにより、当業者であれば用意にプログラミングすることができるので、ここでは説明しない。
【0070】
▲1▼「スタッキングエリア」A4から「エディティングエリア」A5にオブジェクトの移動、すなわちドラッグ&ドロップ操作が行われた場合を説明する。この場合、イベントバッファには、オブジェクトがドロップされた「エディティングエリア」A5内の座標および前述した属性情報が格納される。エディティングエリア表示制御部は、イベントバッファに格納された情報を読み出し、「エディティングエリア」A5内の所定の位置に所定の表現でオブジェクトを表示する。所定の表現とは、オブジェクトタイプに対応した文字列やストローク、ファイルアイコンなどである。「エディティングエリア」A5内でのオブジェクトの状態に変更があった場合、すなわちこの場合は「エディティングエリア」A5内にオブジェクトが追加された場合、その旨をオブジェクト管理リスト(図25参照)に記述し、イベント処理を終了する。
【0071】
▲2▼「スタッキングエリア」A5内のオブジェクトの属性変更操作が行われた場合を説明する。この場合、オブジェクト管理リストのうち該当するオブジェクトの属性情報が読み出され、イベントバッファに格納される。さらに、イベントバッファの内容を、プルダウンメニューなど所定のGUIに変換し、エディティングエリア表示制御部により、「エディティングエリア」A5に表示する。ユーザーはGUIを介してイベントバッファ内の所望の属性を変更し、イベントバッファ内の属性値を該当するオブジェクトのオブジェクト管理リストの項目に書き戻す。さらに、対象オブジェクトの「エディティングエリア」A5内での表示状態を対応する属性に応じて変更し、イベント処理を終了する。
【0072】
▲3▼「スタッキングエリア」A5内のオブジェクト間にリンク定義操作が行われた場合を説明する。この場合、オブジェクト管理リストのうち該当するオブジェクトのリンク情報が読み出され、イベントバッファに格納される。イベントバッファ内のリンク情報を指示されたとおり変更し、該当するオブジェクトのオブジェクト管理リストの項目に書き戻す。さらに、対象オブジェクトの「エディティングエリア」A5内での表示状態を対応するリンク状態に応じて変更し、イベント処理を終了する。
【0073】
▲4▼「スタッキングエリア」A5内のオブジェクトにグループ定義操作が行われた場合を説明する。この場合、オブジェクト管理リストのうち該当するオブジェクトのグループ情報が読み出され、イベントバッファに格納される。そして、イベントバッファ内のグループ情報を指示されたとおり変更し、該当するオブジェクトのオブジェクト管理リストの項目に書き戻す。さらに、対象オブジェクトの「エディティングエリア」A5内での表示状態を対応するグループ状態に応じて変更し、イベント処理を終了する。
【0074】
▲5▼「スタッキングエリア」A5内のオブジェクトに編集操作が行われた場合を説明する。この場合、イベントバッファに、オブジェクトの操作内容(追記、変更、削除等)に関する情報を格納する。エディティングエリア表示制御部は、イベントバッファに格納された情報を読み出し、「エディティングエリア」A5内のオブジェクトの表示を変更する。そして、オブジェクト管理リストに追記/変更/削除されたオブジェクトの情報を変更する。
【0075】
▲6▼「スタッキングエリア」A5でまとめ操作が行われた場合を説明する。この場合、オブジェクト管理リストに新たなcanvasを追加し、オブジェクト管理リストから特定の属性(「結論」、「課題」)を有するオブジェクトの情報を読み出してイベントバッファに格納する。そして、エディティングエリア表示制御部は、イベントバッファに格納された情報に基づいて、所定の形態で「エディティングエリア」A5に表示する。
【0076】
▲7▼「スタッキングエリア」A5でリスト操作が行われた場合を説明する。この場合、オブジェクト管理リストの中で、特定の属性(「目的」、「結論」、「課題」という属性)を有するオブジェクトOを抽出してイベントバッファに格納する。そして、リストを生成してリスト表示を行う。
【0077】
(スレーブクライアントの動作説明)
まず、情報処理装置5における動作について説明する。情報処理装置5のハードディスク35に記憶された各種のプログラムコード(制御プログラム)又は記憶媒体43に記憶された各種のプログラムコード(制御プログラム)は、情報処理装置5への電源の投入に応じてRAM32に書き込まれ、情報処理装置5は、このプログラムコード(制御プログラム)に従って動作することになる。ここでは、本実施の形態の情報処理装置5の備える特長的な機能であって、各種アプリケーションプログラム42に含まれるスレーブクライアントアプリケーションに基づいてCPU30により制御される動作について説明する。なお、スレーブクライアントアプリケーションが動作している情報処理装置5をスレーブクライアントと呼ぶことにする。
【0078】
ここで、図7はスレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイ36の表示画面の一例を示す正面図である。情報処理装置5のOS41は前述したようにいわゆるGUIベースのオペレーティング・システムであって、図7に示すように、ディスプレイ36の表示画面中にウィンドウwを表示する。このオペレーティング・システムは、ウィンドウwに、当該情報処理装置5に蓄積されているファイルや他の参加者が利用する情報処理装置5に蓄積されているファイルをアイコンiの形態で一覧表示する機能を有するものである。この当該情報処理装置5に蓄積されているファイルや他の参加者が利用する情報処理装置5に蓄積されているファイルは、描画ソフト、ワードプロセッサソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフト等の各種アプリケーションプログラム42により作成されたファイルの他、デジタルカメラやスキャナ等の入出力機器6や電子ホワイトボード3を介して作成されたファイルも含まれる。さらに、スレーブクライアントアプリケーションが起動されると、図7に示すように、ディスプレイ36の表示画面中にスレーブクライアントアプリケーションのウィンドウW1も表示される。このウィンドウW1には、「Drag&Drop領域」A1が定義されている。
【0079】
すなわち、参加者は情報処理装置5のマウスやタッチパッド等のポインティングデバイス34によって、ディスプレイ36に表示されたアイコンiを指示し、そのままウィンドウW1の「Drag&Drop領域」A1に移動し(ドラッグ)、ここでアイコンiに対する指示を解除(ドロップ)する。いわゆるDrag&Drop動作である。この動作によって、Drag&Dropされたファイルが処理対象であるということが、スレーブクライアントアプリケーションに指示されることになる。
【0080】
なお、アイコンiは、ファイルアイコンに限るものではなく、例えば一時的にRAM32に記憶した情報すなわちクリップボードにコピーされた情報(文字列、画像など)や、ファイルへのポインタすなわちマイクロソフト社のWindows(R)では「ショートカット」、アップル社のMacintoshでは「エイリアス」と呼ばれる情報単位でも良い。さらに、ポインタを、いわゆるURL(Uniform Resource Locater)としてもよい。以下、説明のため上記処理対象とされる情報を単に「オブジェクト」と呼ぶこととする。
【0081】
図8はスレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイ36の表示画面の別の一例を示す正面図である。図8に示すように、スレーブクライアントアプリケーションが起動されると、ディスプレイ36の表示画面中にスレーブクライアントアプリケーションのウィンドウW2が表示される。このウィンドウW2には、「キー入力領域」A2が定義されている。
【0082】
すなわち、参加者は情報処理装置5のマウスやタッチパッド等のポインティングデバイス34によってディスプレイ36に表示された「キー入力領域」A2内にポインタをあわせ、キーボード33を介してキー入力を行うことにより、所定のテキスト(文字列)を入力する。その後、キーボード33に用意されたリターンキーを叩く。この動作によって、入力された文字列が処理対象であるということが、スレーブクライアントアプリケーションに指示されることになる。なお、リターンキーを入力する代わりに、ウィンドウW2に表示される「OK」ボタンBを情報処理装置5のマウスやタッチパッド等のポインティングデバイス34によって指示することで、入力された文字列を処理対象としてスレーブクライアントアプリケーションに指示することもできる。
【0083】
図9はスレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイ36の表示画面のさらに別の一例を示す正面図である。図9に示すように、スレーブクライアントアプリケーションが起動されると、ディスプレイ36の表示画面中にスレーブクライアントアプリケーションのウィンドウW3が表示される。このウィンドウW3には、「ストローク入力領域」A3が定義されている。
【0084】
すなわち、参加者は情報処理装置5のマウスやタッチパッド等のポインティングデバイス34によってディスプレイ36に表示された「ストローク入力領域」A3内にポインタをあわせ、簡単なストロークによる描画を作成する。その後、ウィンドウW2に表示される「OK」ボタンBを情報処理装置5のマウスやタッチパッド等のポインティングデバイス34によって指示する。この動作によって、入力された描画が処理対象であるということが、スレーブクライアントアプリケーションに指示されることになる。なお、「OK」ボタンBを操作する代わりに、描画終了を示す所定のストロークを「ストローク入力領域」A3に入力するなどの動作により入力された描画を処理対象としてスレーブクライアントアプリケーションに指示することもできる。
【0085】
ところで、前述したような各機能は統合して実装するのが現実的である。ここで、図10は前述した各機能を統合したスレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイ36の表示画面のさらに別の一例を示す正面図である。図8に示すように、スレーブクライアントアプリケーションが起動されると、ディスプレイ36の表示画面中にスレーブクライアントアプリケーションのウィンドウW4が表示される。このウィンドウW4には、「Drag&Drop領域」A1、「キー入力領域(タイトル入力領域)」A2、「ストローク入力領域」A3が定義されている。
【0086】
ここで、各機能が統合された場合のスレーブクライアントアプリケーションにおける動作フローを図11に示す。なお、図11中、イベントループは、スレーブクライアントアプリケーションに対して発生するイベントの違いによって、動作を分岐させる処理を行う部分であって、例えばマイクロソフト社のWindows(R)上で動作するスレーブクライアントアプリケーションでは、オペレーティング・システムが担う機能である。
【0087】
はじめに、イベント処理でキー入力が発生した場合について説明する。図11に示すように、「キー入力領域」A2においてキー入力が発生した場合、キーにより入力された文字をキー入力受付処理により所定の記憶領域に追加記憶し(情報生成手段)、「キー入力領域」A2にそのままフィードバックして表示する。さらに、「タイトル入力領域」A2においてキー入力が発生した場合、キーにより入力されたタイトル文字をキー入力受付処理により所定の記憶領域に追加記憶し、「タイトル入力領域」A2にそのままフィードバックして表示する。
【0088】
このとき、「OK」ボタンBが操作されれば、それまで入力され記憶していた入力文字列及びタイトル文字列を送信処理に渡し(送信情報確定手段)、記憶領域をクリアすると同時に「キー入力領域(タイトル入力領域)」A2に表示されている文字列もクリアする。また、「OK」ボタンBが操作されない場合でも、入力したキーがリターンキーであれば、記憶していた文字列を送信処理に渡し同様の処理を行う(送信情報確定手段)。
【0089】
一方、リターンキーも押されていない場合には、記憶領域はクリアせずに、イベント処理に戻る。さらに、「キー入力領域(タイトル入力領域)」A2に表示されている文字列もクリアしない。
【0090】
なお、「キー入力領域(タイトル入力領域)」A2に表示された文字列は、リターンキー又は「OK」ボタンBを押す前であれば、「キー入力領域(タイトル入力領域)」A2にポインティングデバイス34でポインタを移動し、キー入力することで、入力した文字列とは独立に編集/変更が可能である。
【0091】
次に、イベント処理で「ストローク入力領域」A3における描画が発生した場合について説明する。図11に示すように、「ストローク入力領域」A3において描画の開始が発生した場合、ストロークにより入力された描画をストローク入力受付処理により所定の記憶領域に追加記憶し(情報生成手段)、「ストローク入力領域」A3にそのままフィードバックして表示する。なお、「ストローク入力領域」A3における描画の開始の発生の検知は、「ストローク入力領域」A3でのマウスダウンイベントの発生を検知することにより行う。ポインティングデバイス34としてタブレットのような入力デバイスを用いた場合でも、タブレットのペンダウンイベントは、オペレーティング・システムのマウスボタンダウンイベントに割り当てられている場合が多いからである。したがって、この場合の描画の発生イベントはオペレーティング・システムから取得するが、スレーブクライアントアプリケーションが直接入力デバイスの動作を監視する方法もある。
【0092】
このとき、「OK」ボタンBが操作されれば、それまで入力され記憶していた描画を送信処理に渡し(送信情報確定手段)、記憶領域をクリアすると同時に「ストローク入力領域」A3に表示されている描画もクリアする。
【0093】
一方、「OK」ボタンBが操作されていない場合には、記憶領域はクリアせずに、イベント処理に戻る。さらに、「ストローク入力領域」A3に表示されている描画もクリアしない。
【0094】
次に、イベント処理で「Drag&Drop領域」A1におけるファイルアイコンのドロップが発生した場合について説明する。図11に示すように、「Drag&Drop領域」A1においてファイルアイコンのドロップが発生した場合、ドロップされたファイルアイコンに対応するファイルを所定の記憶領域に追加記憶する。その後、記憶していたファイルを送信処理に渡し(送信情報確定手段)、記憶領域をクリアする。また、ドロップされたファイルアイコンに対応するファイルのファイル名は、タイトル文字列として送信処理に渡される。なお、「Drag&Drop領域」A1における描画の開始の発生の検知は、「Drag&Drop領域」A1でのマウスダウンイベントの発生を検知することにより行う。また、ファイルアイコンのDrag&Drop動作による処理はオペレーティング・システムが担う。
【0095】
以上のように送信処理に渡された各オブジェクト(文字列、ストロークデータ、ファイル)は、後述する属性を付与された後、ネットワーク7を介してスレーブクライアントからマスタークライアント(後述するマスタークライアントアプリケーションが動作している情報処理装置14)へと送信される(情報送信手段)。
【0096】
ここで、オブジェクト(文字列、ストロークデータ、ファイル)に対する属性付与について説明する。オブジェクトに付与される属性としては、前述したタイトル文字列に加えて、参加者の情報処理装置5(スレーブクライアント)を特定するための端末ID又は情報処理装置5(スレーブクライアント)の利用者のユーザID、オブジェクトが送信される時刻情報等である。さらに、処理対象とされたオブジェクトの内容を表す属性も付与される。これは、オブジェクトを生成したアプリケーションを表す属性で、例えばアップル社のMacintoshの場合はファイルのリソースフォークに記録されているCREATOR、マイクロソフト社のWindows(R)の場合はファイルの拡張子である。以下、説明のためこのような属性をクリエーター属性とする。
【0097】
(マスタークライアントの動作説明)
次に、情報処理装置14における動作について説明する。情報処理装置14のハードディスク20に記憶された各種のプログラムコード(制御プログラム)又は記憶媒体28に記憶された各種のプログラムコード(制御プログラム)は、情報処理装置14への電源の投入に応じてRAM17に書き込まれ、情報処理装置14は、このプログラムコード(制御プログラム)に従って動作することになる。ここでは、本実施の形態の情報処理装置14の備える特徴的な機能であって、各種アプリケーションプログラム27に含まれるマスタークライアントアプリケーションに基づいてCPU15により制御される動作について説明する。
【0098】
ここで、図12はマスタークライアントアプリケーションに基づくディスプレイ11の表示画面の一例を示す図、図13はマスタークライアントアプリケーションにおけるオブジェクトの挙動を模式的に示す説明図である。図12に示すように、マスタークライアントアプリケーションが起動されると、情報処理装置14に接続された情報入出力部13のディスプレイ11の表示画面中にマスタークライアントアプリケーションのウィンドウW5が表示される。このウィンドウW5には、情報共有領域である「スタッキングエリア」A4、選択表示領域である「エディティングエリア」A5、「ボタンエリア」A6が定義されている。ここに、領域表示手段の機能が実行される。
【0099】
図13に示すように、マスタークライアント内には、メッセージ受信プロセス14aが生成され、動作している。このメッセージ受信プロセス14aは、情報受信手段として機能するもので、スレーブクライアントから送信された様々なオブジェクトを受信し、マスタークライアント内に取り込む。そして、マスタクライアント内に取り込まれたオブジェクトは、「スタッキングエリア」A4及び「エディティングエリア」A5の内部領域に、以下で説明する機能に従って表示されることになる。
【0100】
メッセージ受信プロセス14aが受信したスレーブクライアントから送信されたオブジェクトは、マスタークライアントがアクセス可能な記憶領域に記憶される。具体的には、オブジェクトは、ハードディスク20の所定の領域に、個々にファイルとして記憶される。さらに、マスタークライアントが所定の記憶領域に記憶して管理するオブジェクト管理リスト(図25参照)に、受信したオブジェクトのIDとその属性を記録する。オブジェクトのIDは、例えば受信した時間文字列を元に生成されるオブジェクト毎にユニークな文字列とする。また、スレーブクライアントが送信したオブジェクトがファイルである場合には、オブジェクトの属性は、前述したように、ユーザID又は端末ID、オブジェクトが送信された時刻情報等である。
【0101】
このような記憶処理と同時に、オブジェクトは「スタッキングエリア」A4に表示される。「スタッキングエリア」A4におけるオブジェクトOの表示は、例えば「スタッキングエリア」A4の上方から受信した時間順に表示される。この場合、個々のオブジェクトOの「スタッキングエリア」A4における表示形態は、各オブジェクトOの前述した属性の違いにより予め定義されている所定のアイコン表示、又は、ファイル内容のサムネイル表示である(図14参照)。特に、オブジェクトOが画像ファイルの場合は、サムネイル表示が適している。また、アイコンと同時にタイトル文字列や付与された属性のうち、例えば送信した参加者のユーザIDなどを併記するようにしても良い。さらに、スレーブクライアントで参加者が入力したテキストは、そのままテキストとして表示する。ここで、「スタッキングエリア」A4の表示幅に収まらないテキストは、最初の所定文字数だけの表示、テキストをその幅にあわせて折り返して複数行に渡って表示、あるいは小さいサイズの文字フォントを選択して縮小して表示するようにする。加えて、「スタッキングエリア」A4のオブジェクトOが「スタッキングエリア」A4の下端まで達した場合は、上方に所定量だけスクロールして表示を続ける。ここに、オブジェクト一覧表示手段の機能が実行される。
【0102】
このように「スタッキングエリア」A4に表示された情報(オブジェクトO)は、80インチ等の大画面のディスプレイ11上での表示であるため、会議参加者は情報を視覚的に共有することが可能になっている。ディスプレイ11の表示面11aには座標検出装置12の座標検出領域12aが位置するようにして設けられていることから、「スタッキングエリア」A4に表示されたオブジェクトOは、座標検出装置12を介して、直接的にクリック/ダブルクリックするなどポイント操作することができる。すなわち、ダブルクリックしたオブジェクトOの種類がファイルであれば、そのファイルを作成したアプリケーションが起動し、そのファイルを開くことができる。なお、ポイント操作は、マスタークライアント(ここでは、情報処理装置14)のマウス19などのポインティングデバイスを用いても良い。
【0103】
また、「スタッキングエリア」A4に表示されたオブジェクトOは、Drag&Drop動作によって、「エディティングエリア」A5に移動/コピーすることができる。このとき、「スタッキングエリア」A4内のオブジェクトOは「エディティングエリア」A5に視覚的にコピーされる。すなわち、オブジェクトOの種類がファイルならば、そのオブジェクトOのクリエーター属性からそのオブジェクトOが作成されたアプリケーションを判断し、対応するアイコンの形態で「エディティングエリア」A5上に表示する。さらに、タイトル属性から、タイトル文字列をアイコンの近傍に所定のフォントで表示する。一方、オブジェクトOの種類が文字列ならば、文字列を所定のフォントで「エディティングエリア」A5上に表示する。また、オブジェクトOの種類がストロークデータであれば、ストロークを所定の大きさに拡大又は縮小して同様に表示する。このとき、ストロークデータのタイトル属性が空でなければ、その文字列をストロークの近傍に併記する。このとき、オブジェクトOに対応するマスタークライアントがアクセス可能な記憶領域(ハードディスク20の所定の領域)に記憶されているファイルは、実体としてコピーはされない。オブジェクト管理リストに、そのオブジェクトOが「エディティングエリア」A5に視覚的にコピーされたことを表す情報を付記する。さらに、「エディティングエリア」A5上の視覚的な位置(座標)もあわせて付記する。「エディティングエリア」A5においては、後述するいくつかの動作モードが定義されているが、「エディティングエリア」A5の動作モードに関係なく、上記動作はいつでも可能であるものとする。ここに、オブジェクト指定手段の機能及び指定オブジェクト移動手段の機能が実行される。
【0104】
したがって、会議参加者からの情報提供の場である「スタッキングエリア」A4と編集画面である「エディティングエリア」A5とが直接的には関係しない構成であるにも関わらず、会議の進行役は、簡単かつ直感的なDrag&Drop動作によって、会議参加者から提供された情報を編集の場に移動/コピーし、編集対象とすることが可能になる。これにより、議論中の思考の分断が少なく、かつ、個別情報の共有化が簡単に行え、会議参加者全員による協調作業の効率を著しく向上させることが可能になる。
【0105】
なお、以下説明のため、上記のように「スタッキングエリア」A4から「エディティングエリア」A5に視覚的にコピーし、オブジェクト管理リストを更新する動作を、単に「スタッキングエリアからエディティングエリアへのオブジェクトのコピー」と表記する。さらに、「エディティングエリア」A5に表示されたオブジェクトOは、「スタッキングエリア」A4内のオブジェクトOの実体ではないが、以下、説明のため「オブジェクト」と表現する。
【0106】
次に、「スタッキングエリア」A4から「エディティングエリア」A5にコピーされたオブジェクトOに対して、様々な編集を行うことができる。以下に、「エディティングエリア」A5内のオブジェクトOの編集機能を順に説明する。説明の前提として、図14にマスタークライアントの表示画面の一例を示す。前述したように、ウィンドウW5には、「スタッキングエリア」A4、「エディティングエリア」A5の他、「ボタンエリア」A6が定義されている。この「ボタンエリア」A6には、「エディティングエリア」A5の5つの動作モードを決定する5つのモード切替ボタンB1〜B5(「描画」ボタン、「属性」ボタン、「リンク」ボタン、「グループ」ボタン、および「編集」ボタン)と、「まとめ」B7、「リスト」B8の計7個のボタンが配置されている。5つのモード切替ボタンB1〜B5は互いに排他的であり、「エディティングエリア」A5は、常に6つのモードのうちいずれか一つのモードとなっている。ユーザは、ボタンを操作することでいつでも所望のモードに切り替えることができる。また、「まとめ」B7と「リスト」B8のボタンは、前記5つのいずれのモード時にも操作することができ、後述する動作を実行することができる。
【0107】
[「編集」モードでのエディティングエリアの動作の説明]
「編集」ボタンB1が操作され、「エディティングエリア」A5が「編集」モードに切り替えられた場合の動作を説明する。「エディティングエリア」A5内に移動/コピーされたオブジェクトOは、座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってその表示位置を変更することができる。これは、マスタークライアントで、「エディティングエリア」A5内でのマウスイベントを常時監視し、そのイベント種類と発生位置によって対応するオブジェクトOの表示位置を変更することで実現できる。具体的には、「エディティングエリア」A5でマウスダウンイベントが発生した場合、マウスポインタ位置にオブジェクトOがあるかどうかをオブジェクト管理リストに記録された全オブジェクトOの座標を検査する。検査の結果、マウスダウン座標上にオブジェクトOが存在した場合、次にマウスアップイベントが発生したときにオブジェクトOの表示位置をマウスアップイベント発生座標に移動し、同時にオブジェクト管理リスト中の対応するオブジェクトOの座標をマウスイベント発生座標で更新する。
【0108】
[「描画」モードでのエディティングエリアの動作の説明]
「描画」ボタンB2が操作され、「エディティングエリア」A5が「描画」モードに切り替えられた場合の動作を説明する。「エディティングエリア」A5が「描画」モードに切り替えられた場合、マウスイベント発生は描画動作と見なされる。マウスボタンダウンイベントとマウスムーブが発生した場合には、マウスボタンアップが発生するまで、「エディティングエリア」A5上のマウスポインタ位置に沿って線を描く動作を行う。すなわち、自由描画を行うものとする。このモードでは、ユーザは「エディティングエリア」A5に自由に文字や図形を書き込むことができ、会議において従来のホワイトボードの機能を提供するものである。なお、本実施の形態においては、「描画」ボタンB2を設置し、ユーザが明示的に「描画」モードを選択するものとしたが、これに限るものではなく、例えばマウスダウンイベント発生時のマウスポインタ座標上にオブジェクトOが存在しない場合は、その後マウスボタンアップイベントが発生するまでを描画動作と見なすというように、モードレスな動作として実施することも可能である。
【0109】
[「属性」モードでのエディティングエリアの動作の説明]
「属性」ボタンB3が操作され、「エディティングエリア」A5が「属性」モードに切り替えられた場合の動作を説明する。「エディティングエリア」A5が「属性」モードに切り替えられた場合、マウスイベント発生は「属性設定」動作と見なされる。すなわち、選択されたオブジェクトOに所定の意味がある属性を付与することができる。例えば、属性として「目的」、「結論」、「課題」といった所定の意味を持った属性を予め所定のメモリ領域(ハードディスク20の所定の領域)に記憶しておき、座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによって対象オブジェクトOにポインタをあわせてクリックすると、オブジェクトO近傍に「目的」、「結論」、「課題」がプルダウンメニューで表示されるようにする。これらの属性(「目的」、「結論」、「課題」)から、例えば「結論」を選択してクリックすることにより、選択されたオブジェクトOに「結論」属性が付与されるようになる。このとき、前述したオブジェクト管理リスト(図25参照)の対応するオブジェクトの記述に、「結論」属性が付与された旨を記述する。さらに、「エディティングエリア」A5上に表示されているオブジェクトOの近傍に、所定の書式で「結論」属性が付与されたことを示す表示を行う。具体的には、表示オブジェクトO近傍に「結論」という文字を表記したり、あらかじめ決められている「結論」に相当するシンボリックなマークを付与したり、オブジェクトOの表示色を変更するなど、いくつかの方法が可能である。
【0110】
したがって、編集画面である「エディティングエリア」A5を用いた議論中に、発散的に生成/提供される情報に対し、「目的」「結論」「課題」等の会議で重要となる概念を属性としてオブジェクトOに付与することが可能になる。これにより、議論の途中でもこれら重要な属性がついたオブジェクトOだけを簡単に一覧することが可能になり、議事進行の効率を著しく向上させることが可能になる。さらに、第三者が利用した場合には、会議のエッセンスを簡単に抽出することが可能になり、効率的な情報収集や情報把握を行うことが可能になる。
【0111】
なお、オブジェクトOに付与される付与属性としては、上述したような「目的」、「結論」、「課題」といった一元的な属性だけではなく、多次元の属性をオブジェクトOに付与することも可能である。多次元の属性とは、ある情報の属性を、複数の属性の組み合わせで表したものである。ここで、多次元の属性をオブジェクトOに付与する際の動作について以下に説明する。ここでは、開発しようとする機器の仕様案に係る「開発年」と「通信速度」という二つの属性名で表される属性を例にして説明する。
【0112】
「エディティングエリア」A5が「属性」モードに切り替えられた状態で、座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによって対象オブジェクトOにポインタをあわせてクリックすると、図15に示すように、オブジェクトO(「Model 002仕様案」ファイルアイコン)近傍には、プルダウンメニューMが表示される。図15に示すように、プルダウンメニューMに表示される「開発年」の属性値は、「2001」、「2002」、「2003」、「2004」、「2005」である。また、プルダウンメニューMに表示される「通信速度」の属性値は、「1Mbps」、「5Mbps」、「10Mbps」、「50Mbps」、「100Mbps」である。これらの属性値は、予め所定のメモリ領域(記憶部であるハードディスク20の所定の領域)に記憶されている。ユーザは、プルダウンメニューM内の値を「開発年」と「通信速度」について独立に選択することができる。属性値は、プルダウンメニューMに表示される属性毎の各属性値を座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックすることにより選択される。なお、属性毎の各属性値は互いに排他的であり、属性値は属性毎に一つのみが選択可能になっている。図15においては、「開発年」の属性値として「2002」が選択され、「通信速度」の値として「50Mbps」が選択された場合を示している。そして、属性毎の属性値は、プルダウンメニューM内の「OK」ボタンbを座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックすることで決定される。ここに、属性値選択手段の機能が実行される。属性毎の属性値が決定すると、図16に示すように、「エディティングエリア」A5からプルダウンメニューMが消えるとともに、属性毎の属性値である付与属性Z(「2002」及び「50Mbps」)が生成されて選択されたオブジェクトO(Model 002仕様案」ファイルアイコン)に付与され、付与された付与属性Zが当該オブジェクトOの近傍に表示される。ここに、付与属性生成手段の機能、属性付与手段の機能及び付与属性表示手段の機能が実行される。これにより、ユーザは、「エディティングエリア」A5内の任意のオブジェクトOに対し、メモリ領域(ハードディスク20の所定の領域)に記憶されている「開発年」の属性値と「通信速度」の属性値とを任意の組み合わせで付与することができる。また、任意のオブジェクトOに対して付与された付与属性Zが当該オブジェクトOの近傍に表示されることにより、「エディティングエリア」A5を用いた議論中に、各種の付与属性Zを付与されたオブジェクトOについての確認が可能になるので、議論の流れを一目で確認することが可能になり、議論進行の効率を著しく向上させることが可能になる。
【0113】
ところで、上述したプルダウンメニューMに表示される属性名及び属性値は、ユーザが任意に編集することができるようになっている。ユーザによる図示しないボタン操作により属性編集モードが選択されると、ディスプレイ11の表示画面中に図17に示すような属性編集ダイアログDが表示される。属性編集ダイアログDには、第一属性に係る情報を編集するためのエリアD1と、第二属性に係る情報を編集するためのエリアD2とが設けられている。図17中、網掛けで示した部分はユーザが入力する、いわゆる「テキスト入力ボックス」T1、T2であることを示している。
【0114】
以下において、第一属性における属性名及び属性値の編集を例に属性名及び属性値の編集について説明する。E部分は第一属性の「属性名」を表示する部分、F部分は第一属性の「属性値」を表示する部分である。「属性名」と表記された右の「テキスト入力ボックス」T1に例えば「開発年」と入力し、その右の矢印ボタンGを座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスでクリックすると、「開発年」という文字列がEの部分に表示され、第一属性の属性名が「開発年」に設定される。属性値は、複数入力することができ、「属性値」と表記された下の「テキスト入力ボックス」T2に、例えば「2004」と入力し、その右の矢印ボタンHを座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスでクリックすると、「2004」という文字列がFの部分に上から順に入力され、「テキスト入力ボックス」T2の文字列はクリアされる。なお、Fの部分には、「なし」という属性値があらかじめ定義されているものとする。追加の属性値は、同様の操作で入力することができる。属性値が多く入力され、F部分の最下端まで値が入力されると、F部分全体が情報にスクロールされ、さらに下方に属性値を入力することができる。下方に入力された属性値は、例えばGUIで「スクロールバー」として一般に知られているコントロールオブジェクトIにより、座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスでクリックすることで属性値の列をスクロールして参照することができる。さらに、F部分に表示された属性値のうち一つを座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスでクリックして選択し、コントロールオブジェクトIの矢印を操作することで、属性値の並びを変えることもできる。この操作も、広く一般に用いられているGUIの操作方法である。第二属性も同様に編集し、最後に属性編集ダイアログD内の「OK」ボタンJを座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックすることにより、二つの属性名と対応する属性値が所定のメモリ領域(ハードディスク20の所定の領域)に記憶されることになる。ここに、属性編集手段の機能が実行される。
【0115】
このようにプルダウンメニューMに表示される属性名及び属性値を、ユーザが任意に編集可能にすることで、扱う問題の範疇の違いや、業種、職種の違いによる用語の違いを吸収でき、あらゆる種類の知識創造作業の効率の著しい向上が期待できるようになる。
【0116】
ところで、上述したように多次元の属性をオブジェクトOに付与する場合、各オブジェクトOの関係を、各属性毎の属性値に基づいてビジュアル的に表示することもできる。図16に示したような「エディティングエリア」A5内に「スタッキングエリア」A4からコピーされた3つのオブジェクトOが表示されている場合について例示的に以下に説明する。
【0117】
ユーザによる図示しないボタン操作によりテーブルチャート表示モードが選択されると、「テーブルチャートビュー」というビューが生成され、図18に示すような画面がディスプレイ11に表示される。ここで、横軸は第一属性に対応し、縦軸は第二属性に対応する。図18に示すように、各属性毎の属性値は「項目」として処理され、各オブジェクトOの表示位置は、属性値に対応したカテゴリ内に表示されることになる。ここに、オブジェクト関係表示手段の機能が実行される。
【0118】
また、変形例として、ユーザによる図示しないボタン操作によりグラフチャート表示モードが選択されると、「グラフチャートビュー」というビューが生成され、図19に示すような画面が表示される。横軸は第一属性に対応し、縦軸は第二属性に対応する。図19に示すように、各属性毎の属性値は「数値」として処理され、各オブジェクトOの表示位置は、属性値によりスケーリングされて表示されることになる。ここに、オブジェクト関係表示手段の機能が実行される。
【0119】
このように、各オブジェクトOの関係を、各属性毎の属性値に基づいてビジュアル的に表示することにより、属性を付与することにより意味づけした複数の情報の関係を一目で確認することができるので、新たな知識を創出するための頭の整理を簡単に行うことができ、共同作業による知識創造作業の効率の著しい向上が期待できる。
【0120】
[「リンク」モードでのエディティングエリアの動作の説明]
「リンク」ボタンB4が操作され、「エディティングエリア」A5が「リンク」モードに切り替えられた場合の動作を説明する。「エディティングエリア」A5が「リンク」モードに切り替えられた場合、マウスイベント発生は「リンク設定」動作と見なされる。すなわち、選択されたオブジェクトOに所定の意味があるリンクを付与することができる。ユーザが「リンク」ボタンB4を操作し、「エディティングエリア」A5が「リンク」モードになっているときに、例えば図14に示すように、「これは結論」という文字列と「最終報告案」というファイルアイコンとの二つのオブジェクトOを貫くように座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックした状態でポインタを移動させる動作を行う(軌跡A)。これにより、「これは結論」という文字列オブジェクトOから「最終報告案」というファイルオブジェクトOにリンクが定義されることになる。定義されたリンクは、前述のオブジェクト管理リストの「これは結論」というオブジェクトOの項目に、「最終報告案」というオブジェクトOへのポインタを記述しリストを更新する、というアクションで保存される。また、生成されたリンクは「エディティングエリア」A5上での表示として、例えば図14に示すような軌跡Aを表示する等の視覚的なフィードバックを行う。
【0121】
ここで、図14において軌跡Bで示したように、「これは結論」という文字列オブジェクトOから「まとめチャート」というファイルオブジェクトOにリンクを設定する動作を行う場合について説明する。この場合、「これは結論」という文字列と「まとめチャート」というファイルアイコンとの二つのオブジェクトOを貫くように座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックした状態でポインタを移動させる動作を行うと、そのポインタ移動の途中で「講演会録音記録」というファイルオブジェクトOを貫くことになる。このような場合には、「講演会録音記録」というファイルオブジェクトOをリンク対象から除外する。すなわち、「リンク」モード下においては、ポインタ移動の際に、最初に貫いたオブジェクトOと、最後に貫いたオブジェクトOとを処理対象とし、途中で貫いたオブジェクトOは除外するものとする。
【0122】
より具体的には、ポインタ移動の際に、移動ストロークの座標を始点から順に検査し、ストローク上の各座標毎にオブジェクト管理リストに記述されているオブジェクトOの座標を検査し、オブジェクトOの座標がストローク上の検査中の座標に重なっているか否かを判断する。そして、移動ストロークの座標とオブジェクトOの座標とが初めて重なったことが判断された場合、リンク始点のオブジェクトOとしてそのオブジェクトOのIDを記憶する。さらに検査を続け、移動ストロークの座標でオブジェクトOに重なりがあると判断された場合、リンク終点のオブジェクトOとしてそのオブジェクトOのIDを記憶する。その後、検査を続け、同様に移動ストロークの座標でオブジェクトOに重なりがあると判断された場合、先ほど記憶したリンク終点のオブジェクトOのIDを当該オブジェクトOのIDに更新する。これにより、移動ストロークの終点まで検査した段階では、最初に貫いたオブジェクトIDと、最後に貫いたオブジェクトIDが記憶されることになる。これを元にオブジェクト管理リストの該当するオブジェクトの項目を更新する。このようなリンクの役割は、例えば、あるオブジェクトOが検索や目視など何らかの手段で発見されたとき、そのオブジェクトOに関連するオブジェクトOを発見されたオブジェクトOのみから知ることを担うものである。
【0123】
したがって、編集画面である「エディティングエリア」A5を用いた議論中に、発散的に生成/提供される情報に対し、各情報に係るオブジェクトOのリンク付けを行うことにより階層化することが可能になる。これにより、動的かつ電子的な情報の分類を会議参加者全員が見ている前で行うことが可能になるので、議論の整理が容易になり、会議での議論の収束性を向上させることが可能になる。さらに、会議中に発生した一つのオブジェクトO(例えば、最終結論)から、この結論が導かれるに至った途中の議論でも用いられたオブジェクトOを簡単に入手することが可能になり、情報の再利用性を著しく向上させることが可能になる。
【0124】
[「グループ」モードでのエディティングエリアの動作の説明]
「グループ」ボタンB5が操作され、「エディティングエリア」A5が「グループ」モードに切り替えられた場合の動作を説明する。「エディティングエリア」A5が「グループ」モードに切り替えられた場合、マウスイベント発生は「グループ設定」動作と見なされる。すなわち、選択されたオブジェクトOに所定の意味があるグループ属性を付与することができる。ユーザが「グループ」ボタンB5を操作し、「エディティングエリア」A5が「グループ」モードになっているときに、例えば図20に示すように、「エディティングエリア」A5に表示されている「最終報告案」というファイルアイコンと「まとめチャート」というファイルアイコンとの二つのオブジェクトOを囲むように座標検出装置12やマウス19等のポインティングデバイスによってクリックした状態でポインタを移動させた閉曲線ストロークを入力する。これにより、「最終報告案」というファイルオブジェクトOと「まとめチャート」というファイルオブジェクトOとが同じ「グループ」に属することが定義されることになる。定義された「グループ」は、前述のオブジェクト管理リストの「最終報告案」というオブジェクトOと、「まとめチャート」というオブジェクトの項目に、例えば連番で自動生成されたユニークな「グループID」を記述し、リストを更新する、というアクションで保存される。ユニークな「グループID」は、「エディティングエリア」A5が「グループ」モードのときに、少なくとも一つのオブジェクトOを内包する閉曲線ストロークをユーザが入力する毎に連番などで自動生成されるものとする。このようなグループの役割は、例えば、あるオブジェクトOが検索や目視など何らかの手段で発見されたとき、そのオブジェクトOと同じ性質のオブジェクトOを一覧的に参照したり、あらかじめ性質がわかっているときには、その性質を有するオブジェクトOを一覧的に抽出したりすることを担うものである。なお、ユーザが入力したストロークが閉曲線であるか否かは、一つのストローク中に自分自身と交わる点が存在するかどうかで判断する。さらに、ファイルアイコンなどオブジェクトOの座標が閉曲線内に内包されるか否かの判断は、公知技術(例えば、http://www.wombat.or.jp/tomoyashuttle/shtml/algorithm/Hougan.htm参照)であるため、その説明は省略する。
【0125】
したがって、編集画面である「エディティングエリア」A5を用いた議論中に、発散的に生成/提供される情報をその場でグループ化することが可能になる。これにより、動的かつ電子的な情報の分類を会議参加者全員が見ている前で行うことが可能になるので、議論の整理が容易になり、会議での議論の収束性を向上させることが可能になる。
【0126】
[「リスト」ボタンが操作された場合の動作の説明]
「リスト」ボタンB7が操作された場合の動作を説明する。「リスト」ボタンB7が操作されると、「エディティングエリア」A5の動作モードの違いに関わらず、以下に説明する機能が動作する。「リスト」ボタンB7が操作されると、前述したオブジェクト管理リストの中で、前述した「属性」モードで付与した属性のうち、特定の属性を有するオブジェクトOが検索される。ここでは、前述した「目的」、「結論」、「課題」という属性が付いたオブジェクトOが検索される。検索が完了すると、図21に示すように、該当するオブジェクトOを一覧表の形態で表示する。ここに、編集結果表示手段の機能が実行される。図21におけるタイトル、属性、投稿者は、オブジェクト管理リストに記述されている内容から参照するものである。さらに、公知である例えばマイクロソフト社のWindows(R)の操作インタフェースをもちいて、図21においてそれぞれの列のタイトルをクリックすると、その列の内容で表全体をソートすることもできる。
【0127】
したがって、編集画面である「エディティングエリア」A5を用いた議論中に、各種の属性を付与されたオブジェクトOについての確認が可能になる。これにより、議論の流れを一目で確認することが可能になり、議論進行の効率を著しく向上させることが可能になる。
【0128】
[「まとめ」ボタンが操作された場合の動作の説明]
「まとめ」ボタンB8が操作された場合の動作を説明する。「まとめ」ボタンB8が操作されると、「エディティングエリア」A5の動作モードの違いに関わらず、以下に説明する機能が動作する。「まとめ」ボタンB8が操作されると、前述したオブジェクト管理リストの中で、前述した「属性」モードで付与した属性のうち、特定の属性を有するオブジェクトOが検索される。ここでは、前述した「結論」、「課題」という属性が付いたオブジェクトOが検索される。検索が完了すると、「エディティングエリア」A5に新規ページを追加し、検索されたオブジェクトOをコピーする。「エディティングエリア」A5に新規に追加されたページと、これにコピーされた「結論」と「課題」という属性が付いたオブジェクトOの表示の様子を図22に示す。このように「エディティングエリア」A5に新規に追加されたページは、今まで説明した「エディティングエリア」A5と同等のものであるので、「描画」モードに切り替えることで、ユーザは手書き文字などを書くことができる。図22においては、「結論」という属性が付けられたオブジェクトOと「課題」という属性が付けられたオブジェクトOに対して、その後のアクションを指示する「メモ書き」のオブジェクトOが付された例が示されている。
【0129】
また、新しく生成されたエディティングエリアページには、「まとめページ」というページ属性が付与され、オブジェクト管理リスト(図25参照)に記述される。これにより他のページと区別できるため、例えば「まとめページ再表示」などのボタンを設けることで、会議終了後でも、まとめページを容易に表示して参照することができる。上述の例では、「まとめ」ボタンで抽出するべき属性の種類として、「結論」と「課題」が割り当てられていた。これは任意に編集することができる。例えば、「まとめ」ボタンに「目的」と「結論」を割り当てることができる。具体的な動作としては、例えば、「まとめ」ボタンをマウスの右ボタンでクリックすると、図23に示す編集ダイアログが表示される。編集ダイアログの左の領域には、予め設定可能な属性が表示され、左領域の所望の属性をクリックして中央の「設定」ボタンをクリックすることで、「まとめ」ボタンに割り当てられる属性が選択され、右の領域に表示される。割り当てられた属性を解除する場合は右領域の所望の属性をクリックして中央の「解除」ボタンを押すことで解除される。
【0130】
このように、「属性」モードでオブジェクトに属性を付与して意味づけし、「まとめ」モードでは、特に会議において一般的に重要とされる属性(例えば、「結論」や「課題」)をキーとしてオブジェクトを抽出し、「エディティングエリア」A5に新規ページとして表示することとしたので、議論進行上のアウトプットの確認を確実に行うことが可能となる。
【0131】
また、さらに抽出したオブジェクトを、議論で使用したいわゆる電子白板的な機能を有する新規に生成した画面に書き出すことで、書き出された内容にさらにアノテーションをつけることが可能となり、書き出された情報に対する次のアクション(メンバーの宿題事項など)を明確にし、会議の生産性を著しく向上させることが可能となる。
【0132】
また、抽出されたオブジェクトが表示されたページにページ属性を付与することとしたので、他のページと区別することができ、どのページを参照しているときでも、容易に抽出されたオブジェクトが表示されるまとめページを表示することができる。これにより、会議後の結果の再確認を容易にかつ確実に行うことができ、会議の生産性を著しく向上させることが可能となる。
【0133】
[オブジェクト管理リストの説明]
以上のような「エディティングエリア」A5内での上述したような各種操作により整理されたオブジェクトの構造は、前述したオブジェクト管理リストの形態で記述される。ここで、図24は「エディティングエリア」A5内での各種操作の一例を示す説明図、図25は図24の「エディティングエリア」A5内での各種操作に基づくオブジェクト管理リストのデータ構造を示す模式図である。図25中、角が丸い四角はオブジェクトへのポインタを示し、角張った四角はオブジェクトの構造を表すタグを示すものとする。以下、順を追ってオブジェクト管理リストについて詳述する。
【0134】
1ページの「エディティングエリア」A5の構造を、「canvas」というオブジェクトで表現することとする。すなわち、「エディティングエリア」A5は複数ページに渡ってもいいので、ここでは1ページ目の「エディティングエリア」A5を「canvas1」というオブジェクトで表現することとする。オブジェクト管理リストは、XML(Extensible Markup Language)で表現され、オブジェクトの構造を表すタグは、そのままXMLタグに相当するものとする。
【0135】
図32に示すように、「canvas」は、それを成すオブジェクトを記述する“individualityタグ”と、オブジェクト間の関連性を記述する“relationshipタグ”と、“page attributesタグ”で構成されている。“individualityタグ”の下には、「canvas」内の登場するオブジェクトへのポインタ(object1、object2、・・・)が記述され、それぞれのオブジェクトポインタの下には個々のオブジェクトの属性(attributes)が記述される。ここでいう属性とは、先に述べた属性の他、「canvas」内での表示位置や色などの意味的な属性以外の表示に必要な属性も含むものとする。オブジェクトの属性が変更された場合は、個々に記述された該当する値が変更される。
【0136】
オブジェクト間の関連性を記述する“relationshipタグ”の下には、“groupタグ”と“linkタグ”とが記述される。“groupタグ”の下には、「canvas」内で定義されるグループがgroup1、group2、・・・といった名前で定義される。これは、「エディティングエリア」A5内でグループ定義操作が成されたときに連番で自動発生的に定義される名前である。「canvas」内で定義されるグループ(group1、group2、・・・)の下には、それぞれのグループに属するオブジェクトへのポインタが記述される。ここで記述されるオブジェクトへのポインタは、前述した“individualityタグ”以下において記述されたオブジェクトに含まれるものである。
【0137】
一方、“linkタグ”の下には、「canvas」内で定義されるリンクがlink1、link2、・・・といった名前で定義される。これは、「エディティングエリア」A5内でリンク定義操作が成されたときに連番で自動発生的に定義される名前である。「canvas」内で定義されるリンク(link1、link2、・・・)の下には、“source”と“destination”というタグが定義され、それぞれの下にはそれぞれのリンクの元(source)と先(destination)に対応するオブジェクトへのポインタが記述される。ここで記述されるオブジェクトへのポインタは、前述した“individualityタグ”以下において記述されたオブジェクトに含まれるものである。
【0138】
“pageタグ”は、ページ属性を示すもので、通常は、nullで、「まとめ」ボタンB8が押下された場合に、「まとめ」となり、ページ属性が付与される。
【0139】
このようなオブジェクト管理リストは、XMLで記述され、例えばディスクなど記憶媒体に記憶されている。マスタークライアントアプリケーションが起動したときにディスクから読み込まれ、canvas1、canvas2、・・・のようにオブジェクト化されてメモリ上に展開される。マスタークライアントアプリケーション終了時には、これらオブジェクトを再びXML形式の形でディスクなどの記憶媒体に記憶する。なお、本実施の形態においては、このオブジェクト管理リストは、オブジェクトの実体すなわちファイルとともに文書管理サーバ4に送信されて互いに関連付けられ、「会議文書」として記憶される。
【0140】
[実施例]
以上説明した電子会議システム1について、一連の操作の流れを具体例を挙げて、図26および図27を参照して説明する。
【0141】
本実施の形態の電子会議システム1においては、会議の進行役は、マスタクライアントである情報処理装置14に接続されたマウス19等のポインティングデバイスを手元に置き、席に座りながら一連の操作を行うことができるし、席を立ち、情報入出力装置2の前に立ちながら座標検出装置12を用いて一連の操作を行うことができる。なお、進行役以外の会議の参加者も、席を立ち、情報入出力装置2の前に立ちながら座標検出装置12を用いて一連の操作を行うことができる。また、本実施の形態の電子会議システム1においては、情報の共有化の観点から、会議の参加者には、各情報処理装置5(スレーブクライアント)からいつでも好きなときにオブジェクト(文字列、ストロークデータ、ファイル)を情報処理装置14(マスタークライアント)の「スタッキングエリア」A4に投げ込むことのみを許すこととする。すなわち、「エディティングエリア」A5にアクセスできるのは、例えばマスタークライアントである情報処理装置14に接続されたマウス19等のポインティングデバイスと、マスタークライアントである情報処理装置14に接続された情報入出力部13の座標検出装置12だけに限定する。
【0142】
これにより、参加者の各情報処理装置5(スレーブクライアント)から同時に、マスタークライアントである情報処理装置14に接続された情報入出力部13のディスプレイ11の表示画面中のオブジェクトを操作したり、参加者の各情報処理装置5(スレーブクライアント)の表示状態を常に同期を取りながら各スレーブクライアントすべてからオブジェクトの操作を行うことによるアクセス権制御の問題や計算リソースの大量消費によるオーバーヘッドの問題を回避することが可能になっている。
【0143】
ここで、図26は表示画面中のオブジェクト操作の一例を示す説明図である。図26に示すように、「スタッキングエリア」A4には会議の各参加者から送信された(共有化された)様々なオブジェクトが配置されている。図26の「スタッキングエリア」A4中、文字列だけのオブジェクトは、参加者が自分の情報処理装置5(スレーブクライアント)からその場で入力した文字列である。通常は簡単な一文の意見や見出しである。また、図26の「スタッキングエリア」A4中、文字列にアイコンが付記されているオブジェクトは、参加者が自分の情報処理装置5(スレーブクライアント)から送信したファイルやURLである。ファイルとしては、音声ファイルや動画ファイルなどマルチメディア系ファイル、ビットマップ系の画像ファイル、ワードプロセッサなど適当なアプリケーションが作成したファイルなどが考えられる。
【0144】
会議の進行役は、「エディティングエリア」A5を従来のホワイトボードに見立てて手書き文字を直接書くことができるし、「スタッキングエリア」A4にスタックされたオブジェクトをDrag&Dropで「エディティングエリア」A5に移動/コピーすることができる。さらに会議の進行役は、自分自身が一参加者として情報処理装置5(スレーブクライアント)を手元に置いても良い。
【0145】
会議の進行役は、アジェンダ的に議論項目を手書きで「エディティングエリア」A5に書き込んでゆく。一方、会議の参加者は、各項目の議論の時に、その項目に関わる様々な情報を「スタッキングエリア」A4に投げ込む。例えば、「外部研究動向」を議論している時には、参加者の一人がその場であるいは前もって調べた他社のホームページへのURLを「スタッキングエリア」A4に投げ込む。会議参加者は、議論の途中であっても思いついたときにすぐにスレーブクライアントからオブジェクトを送信できる。マスタークライアントにおいて、「エディティングエリア」A5が作業中(処理中、アクティブ状態)であっても、スレーブクライアントからのオブジェクトをマスタークライアントが受信した場合には、ほぼリアルタイムで「スタッキングエリア」A4の表示が更新される。会議の進行役は、「スタッキングエリア」A4に投げ込まれたURLのファイルオブジェクトを「外部研究動向」の手書き文字付近にDrag&Dropする。
【0146】
さらに、会議の進行役は、「グループ」ボタンB5を操作して「グループ」モードに切り替えた後、文字列「外部研究動向」とDrag&DropされたURLのファイルオブジェクトとを曲線で囲む。これにより、文字列「外部研究動向」とURLのファイルオブジェクトとがグループ化される。
【0147】
さらに、「以前のワーキング結果」に対して、関連する資料を入手した参加者が「スタッキングエリア」A4に投げ込む。投げ込んだ参加者は、口頭で資料を投げ込んだ旨を会議の進行役に伝える。会議の進行役は、投げ込まれた資料オブジェクトを「エディティングエリア」A5にDrag&Dropする。さらに、会議の進行役は、「以前のワーキング結果」の手書き文字の近くにオブジェクトを移動し、「グループ」ボタンB5を操作して「グループ」モードに切り替えた後、同様にグループ化する。その他の関連資料があれば(例えば図中「キックオフ報告」のファイルオブジェクト)、これを同様にグループ化することができる。
【0148】
さらに、議論が進み、会議の参加者が「キックオフ報告」の内容にコメントを付けた場合、重要だと会議の進行役に認知されたならば、「リンク」ボタンB4を操作し、コメント「これは関しておれは賛成」を「キックオフ報告」にリンクする。
【0149】
以上のように、リンクとグループを付与された「エディティングエリア」A5内の情報は、例えば「まとめ」ボタンB8を操作することにより、図27に示すようなツリー構造として表示することもできる。この例では、横軸はリンクの深さに対応しており、縦軸は例えばオブジェクトが生成された時間順である。さらに、同じ階層にあるオブジェクトでグループが定義されている場合は、図27においては縦の線で結んである。また、図27において最も左に配置されたオブジェクトは、最上位の階層のオブジェクト(すなわち、そのオブジェクトはどのオブジェクトからもリンクされていないオブジェクト)であり、これは無条件に縦の線で結んだツリーとして表現されている。このように、「まとめ」ボタンB8を操作することにより、オブジェクトに付けられたリンクと属性を用いて、オブジェクト間の構造を可視化することが可能になっている。これにより、会議参加者は、議論で出された様々な素材の構造を視覚的に確認することができ、議論が横道にそれたり、結論が曖昧な会議の発生を抑えることに有効に機能する。
【0150】
加えて、「エディティングエリア」A5のオブジェクトには、前述したグループ化による属性の他、例えば「目的」、「結論」、「課題」といった所定の意味を持った一元的な属性や、複数の属性を組み合わせた多次元の属性(例えば、開発しようとする機器の仕様案に係る「開発年」と「通信速度」という二つの属性名で表される属性等)を付与することができる。会議の進行役は、図27に示すように、例えば「次回の宿題はこの資料をもとに各自分析のこと」という文言がこの会議の決定事項だった場合、「属性」ボタンB3を操作してプルダウンメニューから「結論」を選択し、その場でこの文言(オブジェクト)に「結論」という属性を付与する。
【0151】
また、「目的」、「結論」、「課題」といった所定の意味を持った属性の利用形態を次に説明する。議論の途中で今までの議論を振り返ったり、決定事項を再確認する場合、「リスト」ボタンB7を操作する。「リスト」ボタンB7が操作されると、前述したオブジェクト管理リストの中で、前述した「属性」モードで付与した属性のうち、特定の属性を有するオブジェクトが抽出される(図20参照)。
【0152】
さらに、複数の属性を組み合わせた多次元の属性の利用形態としては、図18又は図19に示すように、各オブジェクトの関係を、各属性毎の属性値に基づいてビジュアル的に表示することにより、属性を付与することにより意味づけした複数の情報の関係を一目で確認することが可能になる。これにより、新たな知識を創出するための頭の整理を簡単に行うことができ、共同作業による知識創造作業の効率の著しい向上が期待できる。
【0153】
なお、会議の進行役による操作を中心に説明したが、いずれの会議参加者でも共有の場(すなわち、座標検出装置12を備えた大型のディスプレイ11の前)に歩み出るだけで、進行の主導権をとることが可能になる。つまり、アクセス権管理など煩雑な処理がシステム上必要なく、会議参加者にとってもきわめて自然な行動のみで会議の進行役からのアクセス権の受け渡しが可能となり、システムのユーザビリティを著しく向上させることが可能になる。
【0154】
以上説明したように、本実施の形態の電子会議システム1においては、知識の共有化をねらう機能と、共有化された知識の構造を協調作業により編集する機能とを明確に区別している。
【0155】
すなわち、会議参加者が情報処理装置5を介して送信した個人の知識である情報(オブジェクト)を会議参加者全員で共有化するための「スタッキングエリア」A4と、共有化された知識である情報(オブジェクト)の構造を編集するための「エディティングエリア」A5とが明確に区別され、会議参加者が共通に視認することができる大型のディスプレイ11に表示される。このように大型のディスプレイ11に表示された状態で、「スタッキングエリア」A4に表示されたオブジェクトの中から所定のオブジェクトが指定されると、この指定されたオブジェクトは「エディティングエリア」A5の所望の位置に表示される。
【0156】
また、一の会議参加者により提供された情報が更新されたことを他の会議参加者や会議の進行役は容易に認知可能であり、提供された情報は「エディティングエリア」A5には直接表示されないことから各情報処理装置5での同期処理は必要ないので、議論の進行を妨げることなく、会議を運営することが可能になる。
【0157】
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で適宜変形可能である。
【0158】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる会議支援装置によれば、会議参加者が使用する複数の情報処理装置にネットワークを介して接続される会議支援装置において、会議参加者が視認可能な表示装置と、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、を備えたこととしたので、会議参加者が使用する各情報処理装置での同期処理を不要とすることができ、かつ、会議において一般的に重要とされる属性をキーとしてオブジェクトを抽出し、選択表示領域に表示することとしたので、議論進行上のアウトプットの確認を確実に行うことが可能となり、各情報処理装置から発散的に生成/提供される情報(オブジェクト)の関係をその場で整理することができ、効率的な情報収集や情報把握を行うことが可能となる。
【0159】
また、請求項2にかかる会議支援装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記抽出オブジェクト表示手段は、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域の新たなページに表示することとしたので、新規に生成したページに抽出したオブジェクトを表示することができ、抽出されたオブジェクトにさらにアノテーションをつけることが可能となり、会議の生産性を向上させることが可能となる。
【0160】
また、請求項3にかかる会議支援装置によれば、請求項2にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトが表示された前記選択表示領域の新たなページに、ページ属性を付与するページ属性付与手段を備えたこととしたので、他のページと区別することができ、どのページを参照しているときでも、容易に抽出されたオブジェクトが表示されるまとめページを表示することが可能となり、これにより、会議後の結果の再確認を容易かつ確実に行うことができ、会議の生産性を向上させることが可能となる。
【0161】
また、請求項4にかかる会議支援装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性は予め設定されていることとしたので、一般的に重要な属性を予め設定することが可能となる。
【0162】
また、請求項5にかかる会議支援装置によれば、請求項1にかかる発明において、前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性を選択するための属性選択手段を備えたこととしたので、オブジェクトを抽出する際のキーとなる属性を会議参加者が設定することが可能となる。
【0163】
また、請求項6にかかるプログラムによれば、複数の情報処理装置にネットワークを介して接続され、かつ、会議参加者が視認可能な表示装置を備えた会議支援装置の動作制御をコンピュータに実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータに、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信機能と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示機能と、前記情報受信機能により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示機能と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定機能と、前記オブジェクト指定機能により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動機能と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与機能と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出機能と、前記オブジェクト抽出機能により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示機能と、を実行させることとしたので、会議参加者が使用する各情報処理装置での同期処理を不要とすることができ、かつ、会議において一般的に重要とされる属性をキーとしてオブジェクトを抽出し、選択表示領域に表示することとしたので、議論進行上のアウトプットの確認を確実に行うことが可能となり、各情報処理装置から発散的に生成/提供される情報(オブジェクト)の関係をその場で整理することができ、効率的な情報収集や情報把握を行うことが可能となる。
【0164】
また、請求項7にかかる電子会議システムによれば、会議参加者が使用する複数の情報処理装置と、会議参加者が共用する会議支援装置とが、ネットワークを介して接続されて構築される電子会議システムにおいて、前記複数の情報処理装置は、処理対象である所定の情報の送信を確定する送信情報確定手段と、この送信情報確定手段により送信が確定された前記情報を前記会議支援装置に対して送信する情報送信手段と、を各々備え、前記会議支援装置は、会議参加者が視認可能な表示装置と、前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、を備えたこととしたので、会議参加者が使用する各情報処理装置での同期処理を不要とすることができ、かつ、会議において一般的に重要とされる属性をキーとしてオブジェクトを抽出し、選択表示領域に表示することとしたので、議論進行上のアウトプットの確認を確実に行うことが可能となり、各情報処理装置から発散的に生成/提供される情報(オブジェクト)の関係をその場で整理することができ、効率的な情報収集や情報把握を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の電子会議システムを模式的に示すシステム構成図である。
【図2】情報入出力装置を概略的に示すシステム構成図である。
【図3】コンピュータに内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】情報処理装置に内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態にかかる電子会議システムの機能構成図である。
【図6】本実施の形態にかかる電子会議システムの機能図である。
【図7】スレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図8】スレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイの表示画面の別の一例を示す正面図である。
【図9】スレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイの表示画面のさらに別の一例を示す正面図である。
【図10】各機能を統合したスレーブクライアントアプリケーションに基づくディスプレイの表示画面のさらに別の一例を示す正面図である。
【図11】各機能が統合された場合のスレーブクライアントアプリケーションにおける動作を示すフローチャートである。
【図12】マスタークライアントアプリケーションに基づくディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図13】マスタークライアントアプリケーションにおけるオブジェクトの挙動を模式的に示す説明図である。
【図14】リンクの生成を説明するためのディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図15】多次元の属性をオブジェクトに付与する際の表示内容の一例を示す正面図である。
【図16】多次元の属性をオブジェクトに付与した状態を示す正面図である。
【図17】プルダウンメニューに表示される属性名及び属性値を編集する際の表示内容の一例を示す正面図である。
【図18】テーブルチャートビューの一例を示す正面図である。
【図19】グラフチャートビューの一例を示す正面図である。
【図20】グループの生成を説明するためのディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図21】検索されたオブジェクトの一覧表の一例を示す説明図である。
【図22】属性が付いたオブジェクトの表示の様子を説明するためのディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図23】「まとめ」ボタン割り当て属性の編集画面を示す図である。
【図24】「エディティングエリア」内での各種操作の一例を示す説明図である。
【図25】図24の「エディティングエリア」内での各種操作に基づくオブジェクト管理リストのデータ構造を示す模式図である。
【図26】表示画面中のオブジェクト操作の一例を示す説明図である。
【図27】オブジェクトのツリー構造を説明するためのディスプレイの表示画面の一例を示す正面図である。
【図28】従来の電子会議システム一例を概略的に示すシステム構成図である。
【図29】電子会議中にPCの使用が中断された場合を示す説明図である。
【図30】電子会議中にデータが正しい順序で送られない場合を示す説明図である。
【符号の説明】
1 電子会議システム
2 会議支援装置
5 情報処理装置
7 ネットワーク
11 表示装置
20 記憶部
28 記憶媒体
A4 情報共有領域
A5 選択表示領域
Claims (7)
- 会議参加者が使用する複数の情報処理装置にネットワークを介して接続される会議支援装置において、
会議参加者が視認可能な表示装置と、
前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、
所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、
前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、
前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、
前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、
前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、
前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、
前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、
を備えたことを特徴とする会議支援装置。 - 前記抽出オブジェクト表示手段は、前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域の新たなページに表示することを特徴とする請求項1に記載の会議支援装置。
- 前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトが表示された前記選択表示領域の新たなページに、ページ属性を付与するページ属性付与手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の会議支援装置。
- 前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性は、予め設定されていることを特徴とする請求項1に記載の会議支援装置。
- 前記オブジェクト抽出手段がオブジェクトを抽出する際の前記所定の属性を選択するための属性選択手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の会議支援装置。
- 複数の情報処理装置にネットワークを介して接続され、かつ、会議参加者が視認可能な表示装置を備えた会議支援装置の動作制御をコンピュータに実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムであって、前記コンピュータに、
前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信機能と、
所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示機能と、
前記情報受信機能により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示機能と、
前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定機能と、
前記オブジェクト指定機能により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動機能と、
前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与機能と、
前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出機能と、
前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示機能と、
を実行させることを特徴とするコンピュータが読み取り可能なプログラム。 - 会議参加者が使用する複数の情報処理装置と、会議参加者が共用する会議支援装置とが、ネットワークを介して接続されて構築される電子会議システムにおいて、
前記複数の情報処理装置は、
処理対象である所定の情報の送信を確定する送信情報確定手段と、
この送信情報確定手段により送信が確定された前記情報を前記会議支援装置に対して送信する情報送信手段と、
を各々備え、
前記会議支援装置は、
会議参加者が視認可能な表示装置と、
前記情報処理装置から送信された情報を受信する情報受信手段と、
所定のオブジェクトを一覧表示する情報共有領域と、この情報共有領域に一覧表示された前記オブジェクトを選択的に表示する選択表示領域と、を前記表示装置に表示させる領域表示手段と、
前記情報受信手段により受信した前記情報に係る前記オブジェクトを前記情報共有領域に表示するオブジェクト一覧表示手段と、
前記情報共有領域に表示された前記オブジェクトの中から所定の前記オブジェクトを指定するオブジェクト指定手段と、
前記オブジェクト指定手段により指定された前記オブジェクトを前記選択表示領域の所望の位置に表示させる指定オブジェクト移動手段と、
前記選択表示領域に表示された前記オブジェクトに対して属性を付与する属性付与手段と、
前記属性付与手段により付与された属性のうち、所定の属性が付与されたオブジェクトを抽出するオブジェクト抽出手段と、
前記オブジェクト抽出手段により抽出されたオブジェクトを前記選択表示領域に所定の形式で表示する抽出オブジェクト表示手段と、
を備えたことを特徴とする電子会議システム。
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