JP3967033B2 - 空調機及びその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外気温度が低いときも冷房が必要な高発熱機器用の空調機に関するものであり、詳しくは、外気温度が低いことを積極的に利用して室内の冷房を行う冷媒ポンプを保有する年間冷房型空調機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的には、室内の冷房方法として、圧縮式冷凍サイクルを利用した空調装置がある。本空調装置の冷房原理を以下に説明する。圧縮によりガス冷媒を加圧して高温高圧ガスとして凝縮器に送り、凝縮器では外気と熱交換して冷媒が液化する。液冷媒は膨張弁で減圧されて蒸発器にいたり、蒸発器において室内空気を冷却することで冷媒がガス化し、圧縮機に戻る。以下このサイクルを繰り返すことで、室内の熱を蒸発器及び凝縮器を介して大気中に放出することで室内の冷房を行う。
【0003】
外気温度が低い場合には、圧縮機は運転せずに、冷媒ポンプで冷媒を循環させるだけで冷房運転が行える。この方法は、外気で一旦冷媒を冷やし、その冷えた冷媒で室内の冷房を行うので、間接外気冷房と呼ばれる。循環媒体として水を使用する場合があるが、冷媒を使うことにすれば、その相変化を利用することができるから、循環量を削減することでポンプ動力を削減することができる。
【0004】
間接外気冷房での冷房サイクルを以下に説明する。蒸発器を出たガス冷媒はそのまま凝縮器に送られ、凝縮器にて低温外気で冷やされて液化し、冷媒ポンプに送られる。冷媒ポンプでは液冷媒が加圧され、蒸発器に導かれる。蒸発器では室内空気を冷却することで冷媒がガス化し、再び凝縮器に戻る。以下このサイクルを繰り返し、室内の熱を蒸発器及び凝縮器を介して大気中に放出することで室内の冷房を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記事項を踏まえると、外気温度が高い場合には圧縮サイクルで運転し、外気温度が低い場合には冷媒ポンプサイクルで運転することとすれば、効率的ではあるが、しかしながら、従来までにおいては、両サイクルを切り替える際のより具体的な基準等の設定ないし運転操作方法は定まっていなかった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、冷媒ポンプサイクル及び圧縮サイクルを実現可能な空調機において、最も好適な環境下で、具体的には、全体としてよりエネルギ消費が少なくなるような、両サイクルの切り替え運転を行える空調機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために以下の手段をとった。すなわち、請求項1記載の空調機は、冷媒ポンプ、膨張弁、室内熱交換器、圧縮機、室外熱交換器が順に接続された冷媒回路を備え、該冷媒回路において、前記冷媒ポンプを稼働して室内の冷房を行う冷媒ポンプサイクルと、前記圧縮機を稼働して室内の冷房を行う圧縮サイクルとを実現可能な空調機であって、外気温度が第一の設定値T1以下となる場合、前記外気温度が第二の設定値T2(>T1)以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける冷房能力が、該冷房能力に関する設定値以下となる場合、又は、前記外気温度が前記第二の設定値T2以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける圧縮機周波数が、該圧縮機周波数に関する設定値以下となる場合には、前記圧縮サイクルから前記冷媒ポンプサイクルに運転の切り替えを行う制御装置を備えており、前記制御装置は、外気温度が第三の設定値T3(>T2)よりも大きい場合に、前記冷媒ポンプサイクルから前記圧縮サイクルへの運転の切り替えを行うことを特徴とするものである。
この空調機は、外気温度を基準として圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの運転切り替えを行うことになる。すなわち、外気温度が十分低い状態となったときには、その場合においてより運転効率の高い冷媒ポンプサイクル運転がなされることになり、本発明の空調機は、室内の冷房効率の観点から有利な運転を実施可能であることとなる。
【0008】
また、この空調機によれば、冷媒ポンプサイクルから圧縮サイクルへの運転切り替えの判断基準として、外気温度に加え、冷房能力又は圧縮機周波数をも加味したものとなっている。外気温度と冷房能力とを判断基準とすることは、外気温度のみではいずれのサイクルで運転するかの判断が困難であるような場合、冷媒ポンプサイクルと圧縮サイクルとをエネルギ消費の観点から比較すると一般に前者が有利であることを鑑みるに、よりエネルギ消費の少ないサイクルを選択し運転することが可能となることを意味する。より言えば、比較的外気温度が高い状態から冷媒ポンプサイクルによる運転を実施すれば、エネルギ消費の観点からより有利であるということがいえる。しかしながら、外気温度と冷媒ポンプの冷房能力との関係においては、一般にある適正な領域が存在するから(図3参照)、あまり高い外気温度での冷媒ポンプサイクルへの運転切り替えは冷房能力の低下を招く。外気温度と冷房能力とを判断基準とすることには、上記の観点、すなわち冷房能力が著しく低下することのないようにという観点からの意味合いも込められている。また、圧縮機周波数は、圧縮機の運転負荷をパラメータであると認められるから、上記冷房能力を判断基準とする場合と同様な意味、作用を得ることが可能となる。
【0009】
また、この空調機によれば、ハンチングを防止することが可能となる。ここでハンチングとは、圧縮サイクルと冷媒ポンプサイクルとの運転切り替えが短時間に連続して行われるような状態を指すものである。つまり、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへと運転切り替えした直後に、再び圧縮サイクルへ、さらに冷媒ポンプサイクルへ、という状態が続くことである。このようになると、切り替え時には冷房運転は中断していることから、室内温度が上昇することが懸念される。また、圧縮機及び冷媒ポンプの運転停止を短時間に繰り返すことになるため、これら装置にとっても好ましいものとはいえない。しかるに本発明においては、上記のように冷媒ポンプサイクルから圧縮サイクルへの運転切り替えは、前記した圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの切り替えの基準となる外気温度の設定値よりも大なる値をもって行うようになされているから、両サイクルの運転切り替えの間には、いわばヒステリシスが設けられたような形となり、上のようなハンチングを生じさせないで済むのである。
【0010】
請求項2記載の空調機は、冷媒ポンプ、膨張弁、室内熱交換器、圧縮機、室外熱交換器が順に接続された冷媒回路を備え、該冷媒回路において、前記冷媒ポンプを稼働して室内の冷房を行う冷媒ポンプサイクルと、前記圧縮機を稼働して室内の冷房を行う圧縮サイクルとを実現可能な空調機の制御方法であって、外気温度が第一の設定値T1以下となる場合、前記外気温度が第二の設定値T2(>T1)以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける冷房能力が、該冷房能力に関する設定値以下となる場合、又は、前記外気温度が前記第二の設定値T2以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける圧縮機周波数が、該圧縮機周波数に関する設定値以下となる場合には、前記圧縮サイクルから前記冷媒ポンプサイクルに運転の切り替えを行う第1のステップと、外気温度が第三の設定値T3(>T2)よりも大きい場合に、前記冷媒ポンプサイクルから前記圧縮サイクルへの運転の切り替えを行う第2のステップとを実行することを特徴する空調機の制御方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
本発明に係る年間冷房型空調機は、図1に示すように、冷媒ポンプ1、膨張弁9、蒸発器(室内熱交換器)4、圧縮機5、凝縮器(室外熱交換器)8が順に接続された(図では左回り)冷媒回路を有している。これらのうち、冷媒ポンプ1と圧縮機5とは、通常同時に稼働することはない。本実施形態では、冷媒ポンプ1が稼働状態にある場合における、この冷媒回路中の冷媒の流れ方を指してこれを「冷媒ポンプサイクル」、圧縮機5が稼働状態にある場合におけるときを同様にして「圧縮サイクル」とよぶことにする。
【0014】
冷媒回路には、上記の構成要素の他、冷媒ポンプ1の付属設備として冷媒ポンプ用インバータ2、冷媒ポンプバイパス弁3、また圧縮機5の付属設備として圧縮機用インバータ6、圧縮機バイパス弁7、がそれぞれ備えられている。また、膨張弁9の付属設備として膨張弁のバイパス弁10が備えられている。
【0015】
さらに、蒸発器4近傍には室内側送風機13が備えられ、該送風機13には室内側送風機風量制御装置14が接続されている。凝縮器8近傍にも、同様にして、室外側送風機11、及びこれに接続される室外側送風機風量制御装置12が備えられている。加えて、この冷媒回路には、これら各機器の動作制御等を行うためのコントローラ(制御装置)16が備えられており、該コントローラ16には外気温度センサ15が接続されている。
【0016】
上記構成となる冷媒回路を備えた年間冷房型空調機において、圧縮サイクル及び冷媒ポンプサイクルの運転は以下のようになる。
まず、圧縮サイクルで運転する場合には、冷媒ポンプバイパス弁3を開き、圧縮機バイパス弁7及び膨張弁のバイパス弁10を閉じる。圧縮サイクルは以下のように動作する。圧縮機5によりガス冷媒を加圧して高温高圧ガスとして凝縮器8に送り、凝縮器8では外気と熱交換して冷媒が液化する。液冷媒は膨張弁9で減圧されて蒸発器4に至り、蒸発器4において室内空気を冷却することで冷媒がガス化し、圧縮機5に戻る。以下、このサイクルを繰り返すことで、室内の熱を蒸発器4及び凝縮器8を介して大気中に放出することで室内の冷房を行う。
【0017】
一方、冷媒ポンプサイクルで運転する場合には、冷媒ポンプバイパス弁3を閉じ、圧縮機バイパス弁7及び膨張弁のバイパス弁10を開く。冷媒ポンプサイクルは以下のように動作する。蒸発器4をでたガス冷媒はそのまま凝縮器8に送られ、凝縮器8にて低温外気により冷やされて液化し、冷媒ポンプ1に送られる。冷媒ポンプ1では液冷媒が加圧され、蒸発器4に導かれる。蒸発器4では室内空気を冷却することで冷媒がガス化し、再び凝縮器8に戻る。以下このサイクルを繰り返し、室内の熱を蒸発器4及び凝縮器8を介して大気中に放出することで室内の冷房を行う。
【0018】
ところで、本発明においては、上記した圧縮サイクル及び冷媒ポンプサイクルの両サイクルは、以下に示すような基準にて切り替えられることを特徴とするものである。
図2は、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの切替判断に関するフローチャートである。すなわち図2は圧縮サイクル運転中を仮定しており、各ステップは、該圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルに切り替える際の諸判断基準を示したものとなっている。まずステップS1として、外気温度を検出し、これが設定値(第一の設定値)T1以下となる場合ないし設定値T1以下に低下した場合に、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへと運転を切り替える。ここで外気温度の測定は上記外気温度センサ15、及び設定値T1に係る判断はコントローラ16によって行われることは言うまでもない。ちなみに、外気温度を基準とするこのような方法は、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの切り替えとして、最も単純な方法といえる。
【0019】
次に、ステップS2として、外気温度が設定値(第二の設定値)T2以下か否かの判断を行う。もし設定値T2を越えているならば前記ステップS1へと戻る。また、設定値T2以下ならば次なるステップS3へと進行する。このとき設定値T2とは、上記した設定値T1と、T2>T1なる関係を有する。すなわち、ステップS3へと進行する場合には、外気温度TはT1<T<T2となっていることとなり、また、ステップS1へと戻る場合には、同じくT>T2>T1となっている。後者の場合は、適当なT2を定めておけば、外気温度が十分高いことを意味するから、圧縮サイクルによる運転が最も効率的であり、ステップS1とステップS2とを繰り返しながら冷房運転は続行されることになる。
【0020】
ステップS3では、予め定めておいた冷房能力に関する設定値について、実際の冷房能力が該設定値以下となる場合には、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへと運転を切り替える。ここで冷房能力の設定値とは、一般に使用される冷房能力の単位であるWを充てる例だけではなく、例えば、室内の温度の所望値(℃)を充てることなども考えられる。さらに、ステップS4では、圧縮機周波数に関する設定値について、実際の圧縮機周波数が該設定値以下となる場合に、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへと運転を切り替える。ステップS3及びS4のいずれの判断においても「偽」が与えられた場合には、再びステップS1へと戻る。以下では、これらステップS3及びステップS4について、もう少し詳細な説明を行う。
【0021】
ステップS3及びステップS4における判断は、上記したように外気温度TがT1<T<T2なる温度において行われるものである。つまり、圧縮サイクルによる運転、あるいは冷媒ポンプサイクルによる運転、のいずれによるのが効率的かは一概に判断しかねる状況にあると言い換えてもよい。したがって、ステップS3及びステップS4はこれを決定するため、以下のような根拠のもとになされるものである。
【0022】
まず一般に、圧縮機5の運転に必要な消費電力よりも、冷媒ポンプ1の運転に必要なそれは小さい。すなわち、圧縮サイクルによる運転よりも冷媒ポンプサイクルによる運転の方が消費電力は小さいのである。したがって、できるだけ冷媒ポンプ1の運転時間を長くするほうが、消費電力の削減効果は大きくなる。また、冷媒ポンプサイクルにおける冷房能力と外気温度との関係は、図3に示すように与えられる。この図に示すように、冷媒ポンプサイクルにおける冷房能力は、外気温度が大きい場合に小さく、同様に小さい場合に大きく、というように該外気温度に依存することから、圧縮サイクルにおける冷房能力との関係から、ある外気温度Tにおいて冷媒ポンプサイクルと圧縮サイクルにおける冷房能力に大きな差がない場合には、冷媒ポンプサイクルに移行した方が電力消費の観点からみて好ましい場合があることとなる。
【0023】
図2に示すステップS3及びステップS4は、上記のような判断を実質的に行うものである。すなわち、ステップS3においては、ある外気温度Tにあるときの圧縮サイクルにおける冷房能力が、上記のように同じ外気温度Tにあるときの冷媒ポンプサイクルにおける冷房能力と大きな差がなくなるようなときの、その(圧縮サイクルにおける)冷房能力に係る値を設定値とし、該設定値以下となる場合に、冷媒ポンプサイクルへと移行するようにするものである。また、ステップS4においては、同様な考え方のもと、圧縮機の運転負荷を表す周波数値において、ある設定値を定めておき、該設定値以下となった時点で冷媒ポンプサイクルへと切り替えるのである。
【0024】
つまり、現時点での外気温度T(T1<T<T2)と、当該時点での圧縮サイクルでの冷房能力を測定して、冷媒ポンプサイクルに切り替えても同様な冷房能力が発揮できるときには、圧縮サイクル運転から冷媒ポンプサイクル運転に切り替える、ということである。
【0025】
このように本発明による年間冷房型空調機においては、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの切り替え判断において、外気温度に加えて、圧縮サイクル及び冷媒ポンプサイクルによる冷房能力をも基準として加味することにより、当該圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの切り替えによっても、同程度の冷房能力が確保でき、しかも省エネルギな運転が行える。
【0026】
ところで、本実施形態においては、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの運転切り替えが上記のいずれかのステップにおいてなされた後、外気温度が高くなる等して、上記とは逆のサイクル切り替え、すなわち冷媒ポンプサイクルから圧縮サイクルへの切り替えを行うときには、その切り替えは、外気温度が上記設定値T2よりも大きいT3(すなわちT3>T2)にて行うようになされている。このことにより、圧縮サイクルと冷媒ポンプサイクルとの運転切り替えが、短時間に連続して起こるようなハンチングを防止することが可能となり、より安定的な空調機の運転を可能とすることになる。
【0027】
なお、上記実施形態においては、外気温度に関する測定・判断(ステップS1)、圧縮サイクルにおける冷房能力の測定・判断(ステップS3)、及び圧縮機周波数の測定・判断(ステップS4)は同一フロー中において実施されるようになっていたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。すなわち例えば、上記実施形態において、ステップS3に係る測定・判断は行い、ステップS4に係る測定・判断は省略する、という形態にしてもよいし、また、逆の場合も当然あり得る。ちなみにこれら両形態について、一般的な、ないし実際上の観点から付言をするならば、冷房能力の測定・判断を行うことには困難が伴う場合が多くあると想定されるから、ステップS4を残しステップS3を省略する、という形態が最も実用的であるということは言えるものと思われる。
【0028】
上記の事情を図示したものが図4である。図4において、圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの運転切り替えは、各々独立のルートR1、R2により行われるようになっている。ルートR1は、外気温度「のみ」を判断基準とし、これが設定値T1以下となる場合には、冷媒ポンプサイクルへと運転を切り替えるものである(ステップU1)。つまり図2でいえばステップS1のみを単独実施した場合のものである。ちなみに、この図4においては設定値T1を10℃とし、具体的な数値でもって示した。一方、ルートR2は、外気温度が設定値T2(=15℃)以下となりかつ冷房能力が設定値以下となるか否か(ステップV1)、そして圧縮機周波数が設定値以下となるか否か(ステップV2)、の両判断基準を設けたものとなっている。すなわちステップV1が、図2でいうところのステップS2及びS3に、ステップV2が同じくステップS4に、それぞれ対応していることになる。なお、これらのルートR1、R2は、上記したように各々独立であるから、各別に実施されることになるが、場合によっては、両ルートR1及びR2をソフト的に上記コントローラ16に組み込んでおき、その選択が可能なような構成にしてもよい。
【0029】
とにかくいずれにしても、図2ないし図4に示したような上記実施形態、図2におけるステップS3単独実施、同じくステップS4単独実施等、それらすべてが本発明の概念内にあることに変わりはない。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の空調機は、外気温度を判断基準として圧縮サイクルから冷媒ポンプサイクルへの運転切り替えを行うことから、外気温度が十分低い状態となったときには、その場合においてより運転効率の高い冷媒ポンプサイクル運転がなされることになる。したがって本発明の空調機によれば、室内の冷房効率の観点から有利な運転を実施することができる。
【0031】
また、請求項1記載の空調機は、上記両サイクルの運転切り替えの判断基準として、外気温度に加え、冷房能力や圧縮機周波数をも加味することから、外気温度のみではいずれのサイクルで運転するかの判断が困難であるような場合において、よりエネルギ消費の少ないサイクルを選択し運転することができる。
【0032】
加えて、請求項1記載の空調機は、前記冷媒ポンプサイクルから前記圧縮サイクルへの運転の切り替えは、前記外気温度に関する前記設定値よりも大なる値をもって行うようになされているから、ハンチングが防止され、より安定的な運転を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る空調機の冷媒回路構成を示す説明図である。
【図2】 本発明に係る空調機の運転フローチャートである。
【図3】 冷媒ポンプサイクルにおける冷房能力と外気温度との関係を示すグラフである。
【図4】 図2に示す各ステップについて、そのうちの一又は二以上を単独に実施するような運転フローチャートである。
【符号の説明】
1 冷媒ポンプ
2 冷媒ポンプ用インバータ
3 冷媒ポンプバイパス弁
4 蒸発器(室内熱交換器)
5 圧縮機
6 圧縮機用インバータ
7 圧縮機バイパス弁
8 凝縮器(室外熱交換器)
9 膨張弁
10 膨張弁のバイパス弁
11 室外側送風機
12 室外側送風機風量制御装置
13 室内側送風機
14 室内側送風機風量制御装置
15 外気温度センサ
16 コントローラ
Claims (2)
- 冷媒ポンプ、膨張弁、室内熱交換器、圧縮機、室外熱交換器が順に接続された冷媒回路を備え、
該冷媒回路において、前記冷媒ポンプを稼働して室内の冷房を行う冷媒ポンプサイクルと、前記圧縮機を稼働して室内の冷房を行う圧縮サイクルとを実現可能な空調機であって、
外気温度が第一の設定値T1以下となる場合、前記外気温度が第二の設定値T2(>T1)以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける冷房能力が、該冷房能力に関する設定値以下となる場合、又は、前記外気温度が前記第二の設定値T2以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける圧縮機周波数が、該圧縮機周波数に関する設定値以下となる場合には、前記圧縮サイクルから前記冷媒ポンプサイクルに運転の切り替えを行う制御装置を備えており、
前記制御装置は、外気温度が第三の設定値T3(>T2)よりも大きい場合に、前記冷媒ポンプサイクルから前記圧縮サイクルへの運転の切り替えを行うことを特徴とする空調機。 - 冷媒ポンプ、膨張弁、室内熱交換器、圧縮機、室外熱交換器が順に接続された冷媒回路を備え、
該冷媒回路において、前記冷媒ポンプを稼働して室内の冷房を行う冷媒ポンプサイクルと、前記圧縮機を稼働して室内の冷房を行う圧縮サイクルとを実現可能な空調機の制御方法であって、
外気温度が第一の設定値T1以下となる場合、前記外気温度が第二の設定値T2(>T1)以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける冷房能力が、該冷房能力に関する設定値以下となる場合、又は、前記外気温度が前記第二の設定値T2以下となり、かつ前記圧縮サイクルにおける圧縮機周波数が、該圧縮機周波数に関する設定値以下となる場合には、前記圧縮サイクルから前記冷媒ポンプサイクルに運転の切り替えを行う第1のステップと、
外気温度が第三の設定値T3(>T2)よりも大きい場合に、前記冷媒ポンプサイクルから前記圧縮サイクルへの運転の切り替えを行う第2のステップと、
を実行することを特徴する空調機の制御方法。
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